JP3501146B2 - ノイズ環境下での測温方法及び測温装置 - Google Patents

ノイズ環境下での測温方法及び測温装置

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JP3501146B2
JP3501146B2 JP2001325704A JP2001325704A JP3501146B2 JP 3501146 B2 JP3501146 B2 JP 3501146B2 JP 2001325704 A JP2001325704 A JP 2001325704A JP 2001325704 A JP2001325704 A JP 2001325704A JP 3501146 B2 JP3501146 B2 JP 3501146B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】例えば本発明は、製鋼現場に
おける測温作業のように、ノイズ発生源が存在する環境
下で実施される測温作業に適用される測温方法とその装
置に関し、更にはこの技術思想を温度以外の物理量の測
定に応用した装置を提供せんとするものである。
【0002】
【従来の技術】溶鋼の温度測定には、消耗型の熱電対が
広く使用されている。熱電対素線は高価であるため、熱
電対素線は温度測定を行う検出端のみの使用とされ、以
降は補償導線を敷設して熱起電力を測定している。しか
しこの方法では、消耗する検出端と補償導線を接続する
接合部が必要で、この接合部における接触抵抗が熱起電
力の低下の原因となりやすく、また補償導線の劣化もあ
るため、熱起電力を低下させないために接合部の保守作
業や補償導線の定期交換が必要になるなど多額の費用を
必要としていた。
【0003】このような従来の測温装置の問題点を解消
せんとした技術として特願平10−352180号及び
特開平2000−28438で開示された技術がある。
これらはいずれも測温素子が搭載されたプローブ内部の
検出端の近くにA/D変換機構(デジタル演算器)を設
けて、熱電対から出力されるアナログ信号である熱起電
力をデジタル化して受信器に送信するというものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これら発明では、補償
導線の敷設の必要がなくなるため、前述の接触抵抗の問
題をなくせるとともに、補償導線の定期交換等の作業も
不要になったのであるが、これらはいずれも通信方式が
無線通信方式であることから、ノイズの影響を受けやす
くデータの信頼性に限界があるという新たな問題が発生
していた。特に転炉設備周辺にはモーターのスパーク
や、電気アーク、更には、転炉吹錬による高温プラズマ
からの電磁放射など、多くのノイズ発生源があり、測定
精度上の問題が懸念される。また無線通信であるため受
信電波から必要情報を分離するための機構が複雑でLS
I化しても1チップ化が難しく、このため小型化が困難
であり、コスト的にも高価なものとなるという問題があ
る。またプローブに搭載されたデジタル演算器に電力を
供給するため蓄電池を搭載する必要があり、しかも連続
測定を可能にするには比較的大容量の蓄電池が必要であ
るため、これが装置の小型化をいっそう困難なものとし
ていた。このように、無線方式は従来の有線方式にはな
い利点を有しつつも、実使用するうえでの工業的な障壁
が多かった。
【0005】本発明はかかる現況に鑑みてなされたもの
であり、接合部における接触抵抗の問題や、補償導線の
定期交換が不要であるという無線通信方式で実現された
利点と同じものを備えつつ、無線通信方式では実現困難
な特性、即ち、ノイズの影響を受けにくく、提供データ
の信頼性が高く、しかも装置の小型化やコストの低減も
はかれることを実現した測温方法とその装置を提供せん
とするものであり、さらにその着想を温度以外の物理量
測定にも応用した装置をも提案せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決すべく鋭意検討した結果、前記技術の問題点は通信方
式として無線方式を用いていることにあると判断し、こ
れを解決するために有線方式を採用することにした。し
かしながら単に有線方式を採用しただけでは、有線方式
が抱えていた諸問題、即ち、補償導線との接触抵抗の問
題、補償導線の定期交換が必要であるという問題は何ら
解決しない。そこでこれら有線方式で顕在化していた問
題と無線方式で顕在化していた問題のそれぞれを整理し
て総合的に検討した結果、これら問題のすべてを解決す
るには、送信器側から送り出す信号をデジタル化すると
ともに、このデジタル信号を送る伝送路として有線伝送
路を用いればよいとの結論に至った。
【0007】このようにして完成された本発明の測温方
法は、測温素子によって測定された被測定物の温度情報
を、ノイズ源の存在する環境下を通って被測定物から離
れた位置に設置された受信器に伝送して、前記被測定物
の温度を測定する方法において、被測定物の温度情報を
送る側にデジタル演算器を搭載させて測温素子が出力す
るアナログ信号をデジタル化するとともに、温度情報を
送る側と受信器との間を補償導線の存在を必須としない
有線伝送路で接続し、且つ前記デジタル演算器の駆動電
力を、前記有線伝送路を通じて受信器側から直接供給し
てなることを特徴としている。
【0008】本発明は、熱起電力を送るのではなくデジ
タル化した温度情報を送るものであるから、補償導線を
用いる必要がない。そして、送信器側接点と有線伝送路
との接触抵抗が原因で、伝送される信号レベルが低下し
たとしても、信号レベルの大きさそのものが測温値その
ものを表しているわけではないので、測定値に影響を与
えることはない。尚、本発明は補償導線の存在を必須と
はしないが、既設の補償導線を本発明における有線伝送
路として流用することを排除するものではない。むしろ
既設の補償導線を本発明における有線伝送路として積極
的に流用すれば、本発明を実施するにあたっての新たな
有線伝送路の敷設を不要にできる。そしてこの場合、補
償導線の流用は補償導線としての特性を活用するのでは
なく、単なる伝送路としての機能を利用するだけである
ので、その起電力特性に注意を払う必要はない。
【0009】また、デジタル演算器が被測定物に近接し
ている場合に対して、デジタル演算器の前段に設けられ
るアナログ増幅器の温度ドリフト特性による測定値への
影響を防ぐために、アナログ増幅器のゲインを調整す
る。この調整は、アナログ増幅器の出力信号の一部を入
力側に戻す帰還回路を設け、この帰還回路の作動、非作
動の比率を制御することで行う。
【0010】本発明では、温度情報を含む通信信号を伝
送する通信伝送路と、駆動電力となる電源信号を伝送す
る電力伝送路とは、それぞれを独立して設ける場合と共
用する場合とがある。伝送路を共用する場合、通信伝送
路と電力伝送路とを時間的に切り換えて使用する場合と
同時的に使用する場合とがある。時間的に切り換えて使
用する場合、通信伝送路として用いるときには、送信器
側への電力供給が一時的に停止することになる。そこで
このような事態に対処するために、送信器側に蓄電ユニ
ットを搭載することが考慮される。本発明ではデジタル
演算器への電力供給は有線伝送路を用いて受信器側から
直接供給することが基本であるが蓄電ユニットを設ける
ことも除外するものではない。
【0011】蓄電ユニットの容量は、1回分の測温に必
要な電力を蓄えることができる容量があれば充分であ
り、測温動作が終了するたびに、伝送路が前記蓄電部へ
の充電経路となるよう自動切り換えされるよう装置を構
成することなどが採用できる。ここでいう蓄電ユニット
とは例えばコンデンサーと放電回路とで構成される小容
量なものを主として指している。このような蓄電ユニッ
トは小型かつ安価であるため、消耗型プローブへの組み
込みに適している。一方、通信伝送路と電力伝送路とを
切り換えることなく同時的に共用する場合には、交流電
源信号に通信信号を重畳させる方法、直流電源信号に通
信信号を重畳させる方法などが採用できる。
【0012】また測定箇所の増加に伴って測定素子の数
が増える場合、その配線数の増加が、日常点検や測定素
子の交換などの保守作業を困難なものにする。このよう
な場合には、単又は複数の測温素子が接続されたデジタ
ル演算器の複数を対象として、これら複数のデジタル演
算器相互間に、通信伝送路と電力伝送路とを共用したケ
ーブルを渡り配線して、前記複数のデジタル演算器を数
珠つなぎ状に接続し、前記複数のデジタル演算器に対す
る電力供給と、これらデジタル演算器からの測温情報の
受け取りを、共通のケーブルを用いて行うようにするこ
とが好ましい。この場合、複数のデジタル演算器の出力
信号が同一ケーブル上を伝送されることになるが、前記
各出力信号はデジタル信号であるから、同一ケーブル上
における信号の複合及び分離は容易である。
【0013】また、大規模プラントなどで、測定箇所が
広範囲にわたる場合は、工場内に網羅されているコンピ
ュータネットワーク(ローカルエリアネットワーク)を
利用して温度情報を工場内各所、あるいは工場間ネット
ワークを通じて他の工場に伝送することが提案される。
この場合、複数のデジタル演算器間を渡り配線したケー
ブルと前記コンピュータネットワークとの間には中継コ
ンピュータを介在させて前記ケーブル上を伝送される信
号を前記コンピュータネットワークにおいて取り扱える
ように変換する。
【0014】多数の測温素子を使用する場合、測温素子
の出力を外部出力するためのコネクタの内部にデジタル
演算器を組み込み、デジタル演算器と測温素子とを一体
的に取り扱うようにすることが好ましい。この場合、コ
ネクタはもともと測温素子と連結して使用するものであ
り、しかもデジタル演算器への電力供給を行うための専
用のケーブルも設ける必要がないことから、デジタル演
算器を組み込むことを特に意識する必要はなく、従来通
りの測温素子の取り扱い手法を踏襲できる。
【0015】このような測定方法を実施する測温装置は
次の構成を有するものとして表現される。即ち、本発明
の測温装置は、被測定物を測温する測温素子とこの測
温素子が出力するアナログ信号をデジタル化するデジタ
ル演算器を装備するとともに、前記デジタル演算器の前
段にアナログ増幅器を設け、該アナログ増幅器に該アナ
ログ増幅器の出力信号の一部を入力側に戻す帰還回路を
設け、この帰還回路の作動、非作動の比率を制御するこ
とでアナログ増幅器のゲイン調整を行うようにした送信
器とを備えた測定プローブと、前記測定プローブに対し
て駆動電力を供給しながら、前記測定プローブが出力す
るデジタル信号を受け取り、このデジタル信号を解析処
理して被測定物の温度を特定する受信器と、前記受信器
と前記測定プローブとを有線接続し、その中に補償導線
が必須要素として含まれない有線伝送路とを備えたノイ
ズ環境下で使用する測温装置である。
【0016】ここで測定プローブとは、被測定物に測温
素子を位置付けて、その測温情報を読み取るものを指
し、その構造は特定のものに限定されない。測定プロー
ブは、被測定物に位置づけられるため測定プローブ内の
送信器回路自体の高温化による測定誤差の発生が懸念さ
れる。したがって、送信器内回路の温度依存特性による
測定値誤差を補償する温度特性自動補償機構を装備させ
ることが好ましい。
【0017】小型化、量産によるコスト低減を実現する
ために送信器回路は一つのLSIチップあるいは複数の
LSIチップを共通基板上に組み込んだものによって構
成されていることが好ましい。送信器回路は無線仕様で
ないためLSIチップ化を阻む要因はない。
【0018】送信器から受信器への伝送方式をシリアル
通信となし、その通信伝送路として既設の補償導線を用
いることが好ましい。伝送方式をシリアル通信とするこ
とにより伝送路を構成する有線伝送路の芯数を少なくす
ることができ、その芯数を既設の補償導線の芯数と同じ
2本とすることができる。また信号線の一極を接地極と
なして共通極として取り扱えばその芯数は1本とするこ
とができる。したがって、既設の補償導線をそのまま通
信伝送路として用いることができ、その場合は新たな伝
送路の敷設はまったく不要となる。
【0019】同じ伝送路を通信伝送路と電力伝送路とに
切り換えて使用する場合の具体的態様としては、通信伝
送路と電力伝送路として用いる場合とが、電子的あるい
は機械的切り換え手段によって二者択的一に切り換えら
れ、且つ電力伝送路としての使用から通信伝送路として
の使用への切り換えが送信器内に搭載した蓄電部への充
電完了を検知して自動的に行われるようにすることなど
が挙げられる。
【0020】また切り換えることなく同じ伝送路を通信
伝送路と電力伝送路との両方に用いる場合には、伝送路
を通じて送信器側に常時電力を供給できるため、送信器
内への蓄電ユニットの搭載は不要である。この場合に
は、伝送路上の電源信号に通信信号を重畳した信号を送
信器から受信器に向かって伝達するとともに、受信器側
でこの信号から各種手段により通信信号を取り出すこと
などが好ましい。測定対象は特に限定されるわけではな
いが、転炉における溶鋼温度測定などに特に適してい
る。転炉設備周辺にはノイズ発生源が無数にあるが、本
発明の測温装置によればノイズの影響を受けることなく
測定できる。またこれら設備には補償導線が敷設されて
いるため、この補償導線を伝送路として流用できる。
【0021】本発明は、ノイズ環境下で使用される熱電
対や抵抗測温体などの測温素子に適用した時、ノイズの
影響を受けることなく温度情報を受信側で正確に測定で
きるという格段の効果を有する。また、本発明はノイズ
環境下という悪条件の下でも正確な測定や処理を可能に
するものであるが、ノイズ環境下でなくても、高精度の
測定が可能になるという効果は失われないことは言うま
でもない。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図示した実
施例に基づき説明する。図1は本発明の測温装置を製鉄
所における転炉設備に応用した場合の概念図である。図
面を上下方向に4区分したもののうちAとして示した領
域が転炉設備等の存在する領域、即ちプラント側領域で
あり、図中Cとして示した領域が計器室側領域、図中B
として示した領域が有線伝送路の領域であり、さらにD
として示す領域が製鉄所内に張り巡らされたLAN(ロ
ーカルエリアネットワーク)の領域である。
【0023】プラント側領域Aには送信器10が設けら
れ、計器室側領域Cには受信器20が設けられ、そして
これら両者が有線伝送路1よって接続されている。送信
器10は、例えば図9で示すような構成のプローブ(詳
細は後述する)に組み込まれて提供されるが、ここでは
単に送信器には熱電対11,11の出力が入力されるこ
とだけを表現している。
【0024】一方、計器室側領域Cには受信器20とと
もにレコーダ30、モニタディスプレー31、ハードデ
ィスク32が設けられ、受信器20から出力される測定
結果はレコーダ30によって記録紙にプリントアウトさ
れるとともに、モニタディスプレー31の画面上でも確
認できるようになっている。また得られたデータはハー
ドディスク32に自動的に記録されるようになってい
る。
【0025】有線伝送路1は送信器10と受信器20を
有線接続するものであり、数百メートルの長さを有して
いる。有線伝送路1が敷設される経路上には、大電力を
消費する大型設備が存在し、これら設備が備えるモータ
ーのスパークや電気アークによって生じる電磁波、更に
は、転炉吹錬による高温プラズマからの電磁放射などに
有線伝送路1はさらされている。
【0026】LAN41は所内設備相互間の連絡網であ
り、前記受信器20から出力される測定結果はこのLA
Nを通じてプロセスコンピュータ40に送り込まれ、プ
ロセスコンピュータ40はこれら測定結果を基に製鋼工
程を制御する。
【0027】本発明における最大の特徴は、前記構成に
おいて、熱電対が出力するアナログ信号をデジタル信号
に変換して伝送路に送り出すために送信器内にデジタル
演算器を組み込み、且つその送り出す伝送路として、補
償導線の存在を必須としない有線伝送路を採用した点で
ある。以下これら特徴箇所の詳細を説明する。
【0028】図2は送信器10の主回路部分の構成を示
している。ここにはアナログ増幅器14、マルチプレク
サ15、デジタル演算器19が備えられており、デジタ
ル演算器19はA/D変換器16、マイクロプロセッサ
17、シリアル変換&伝送ユニット18より構成されて
いる。本発明におけるデジタル演算器の概念は、アナロ
グ信号をデジタル信号に変換する装置であるが、ここで
はさらにデジタルのパラレル信号をシリアル信号に変換
する機能までも含めている。これら各回路は同一基板上
にコンパクトに組み込まれるか、或いはLSI化され、
1チップ構成で提供される。1チップ構成であることが
好ましいが、共通基板上でまとめることができるならば
複数チップで構成されてもよい。また同基板上或いは同
チップ内には基板自体あるいはチップ自体の温度を測定
する半導体より構成された回路温度測定素子13が搭載
されている。
【0029】送信器には、被測定対象に位置づけられる
複数の熱電対11、11、11と冷接点補償用の測温素
子12が接続され、さらにこれに前述の回路温度測定素
子13が加わり、合計5つの測温素子が装備されてい
る。本実施例では、被測定対象測温用の熱電対の数は3
つであるが、この数は適宜設定される。回路温度測定素
子13は回路自体が高温にさらされることに起因して生
じる測定誤差を補償するためのものである。詳細は後述
する。
【0030】熱電対11、11、11および冷接点補償
用の測温素子12それぞれの出力はアナログ増幅器14
を経てマルチプレクサ15に入力され、アナログ増幅器
14を経ることなく入力された回路温度測定素子13の
出力とともにマルチプレクサによる選択対象となる。マ
ルチプレクサ15は被測定箇所に位置づけられた熱電対
11、11、11からの出力と冷接点補償用の測温素子
12及び回路温度測定素子13からの出力を読み込ん
で、デジタル演算器19に送り込み、デジタル処理した
後、有線伝送路1を通じて受信器20に向かって送出す
る。これら熱電対11、11、11、測温素子12及び
回路温度測定素子13からの出力の読み出しは、外部か
らの指令を受けることなくタイマーによってコントロー
ルされながら所定の順序にしたがって自動的に行われ
る。冷接点補償用の測温素子12や回路温度測定素子1
3の出力は熱電対11、11、11からの出力信号を補
償するために用いるものであるが、この補償処理は受信
器側で処理するため、これら各出力信号はそれぞれ独立
した状態で受信器20に向かって順次送出される。そし
てこの受信器20への送出に先立ってこれら信号をデジ
タル演算器19に通過させることによってデジタル化す
るものである。デジタル化処理は、マイクロプロセッサ
17の制御の下でA/D変換器16及びシリアルデータ
変換&伝送ユニット18を通過させることで行われる。
その処理は、アナログ信号をデジタル信号に変換し、更
にこの信号をパラレル/シリアル変換するというもので
ある。パラレル/シリアル変換は必ずしも行う必要はな
いが、この処理を行うことによって、伝送路の芯数を少
なくできる利点がある。前記信号を伝送する伝送路とし
ては、一般的な金属導線を用いることができる他、既設
の補償導線を流用することができる。このとき補償導線
の熱起電力特性は全く考慮する必要はなく、金属導線と
しての基本機能のみを満たしていればよい。
【0031】送信器10に対する電力の供給は適宜手段
によって実行できる。例えば、前記通信伝送路とは独立
した電力伝送路を別途設けて行ってもよいし、また、同
じ伝送路を、通信伝送路と電力伝送路とに時間的に切り
換えて電力を供給したり、また同じ伝送路上に同時的に
通信信号と電源信号を流して電力を供給したりすること
が挙げられる。これらの詳細は後述する。図3に同上の
検量線の温度ドリフトの自動補償についての説明図を示
し、図4にそのフロー図を示す。これは、検量線が、素
子の温度変化に応じて変化することを補償する為のもの
である。即ち、あらかじめ測定された、温度特性値(温
度変化による増幅ゲインの変化)を保存しておき、素子
の温度測定結果に基づいて、サンプリングされたデータ
を修正する機能である。KBASE(基準検量線)は次の式
に従って修正される。 K(T)=KBASE(1+α(T−TBASE)) K(T):現在の素子温度 KBASE:基準検量線 TBASE:基準検量線を校正したときの素子温度 α:補正係数
【0032】受信器20には送信器10から受け取った
デジタル信号を、図3に示すようにリニアライズして被
測定対象の温度を特定する手段が設けられている。この
手段は、送信器側から送られてきた熱電対11、11、
11の出力、冷接点補償用の測温素子12の出力、回路
温度測定素子13の出力を基にして、検量線の補正処理
並びに回路の温度特性の自動補償を行い、温度表示とデ
ータの保存とを実施する。この処理は図4の演算ブロッ
ク図を参照して次ぎのように説明される。送信器側は、
タイマーによってその動作が管理され一定周期でアナロ
グ増幅器により増幅された信号を取り込んでA/D変換
したうえ、更に、このデータをシリアルデータに変換し
て出力する。一方、受信器側は、温度特性補償、冷接点
補償、検量線演算とこれらの表示および保存を行い、さ
らにその結果を製鉄所内LANを通じてプロセスコンピ
ュータに送り込むというものである。
【0033】デジタル演算器が被測定物の近くに存在す
るとき、デジタル演算器の前段に設けたアナログ増幅器
の特性が温度による影響を受けるおそれがある。そのた
めアナログ増幅器の検量線を校正する必要がある。図5
及び図6にアナログ増幅器の検量線を自動校正する機能
の演算ブロック図とフロー図を示す。基準信号(mV)
の入力に対して、出力される増幅電圧の値を測定して、
記録する。これを最小二乗法を用いて、特性係数(検量
線)を求め、校正する。この処理は例えば、デジタル演
算器に搭載したCPUによってソフトウェア的に処理さ
れる。通常、この操作は装置導入時に1回実施すればよ
いが、精度を要求されるシステムでは、経年変化を補正
する為、定期的に行う必要がある。この処理も自動化す
るための演算ブロック図が図7で示され、フロー図が図
8で示される。このブロックの特徴は、マイクロプロセ
ッサ17からA/D変換器16aを通じて基準電圧を出
力する回路を付加していることであり、この出力が切り
換え手段50によって自動的に選択されるということで
ある。
【0034】このような構成の測温装置は、ノイズ発生
源が存在する環境下における測温作業に使用できる。例
えば製鉄所などが挙げられるが、その中でも特に転炉に
おける溶鋼温度測定や高炉の出銑樋の溶銑温度測定など
に適している。その理由は、これらの現場では各種設備
に搭載されたモーターのスパークや、電気アーク、更に
は、転炉吹錬による高温プラズマからの電磁放射などの
多くの強力なノイズ発生源が存在するからであり、ま
た、これら設備には本発明における有線伝送路に流用で
きる補償導線が既に敷設されているからである。
【0035】図9が転炉における溶鋼温度測定への適用
例である。図中60として示すものが送信器10を組み
込んだ測定プローブである。測定プローブ60は、先端
に転炉内溶鋼温度を測定するための熱電対62を有し、
プローブの長手方向途中部には溶鋼採取室61が設けら
れ、この溶鋼採取室61内には凝固温度測定用の熱電対
63が設けられている。これら複数の熱電対62、63
が図2における熱電対11、11に対応している。この
測定プローブ60は、サブランス(図示せず)に取り付
けられたプローブホルダー66に装着して使用される。
装着状態では、プローブの基端側筒状部内周面に設けら
れた接触子64aとプローブホルダー66の外周面に設
けられたリング状接点64bとが接合することで前記送
信器10が出力するデジタル化された通信信号を有線伝
送路1を通じて数百m離れた計器室に送り込んでいる。
プローブホルダー66にはリング状接点64b以外にも
リング状接点65bが存在するが、これは既存の測定プ
ローブを装着する際に使用されていたもので、本実施例
の測定プローブでは使用しない。また図ではサブランス
盤の端子に多くの芯線が接続された様子が示されている
が、本実施例では有線伝送路1として既設の補償導線を
流用し、多数本の芯線のうち、一部のみを使用すること
になる。
【0036】送信器10から出力されるデジタル化され
た通信信号はプローブ側とホルダー側の両接点64a,
64bとの接合部を通じて有線伝送路1に送出される
が、この接合部は高温にさらされ、また腐食性を有する
周辺雰囲気から完全に隔離することも出来ないため、表
面の酸化や汚損(カーボン付着、タール付着)が進行
し、接触抵抗の変動が予想される。しかしながら、この
ような事態が生じた場合でも本発明では測定精度が低下
することはない。本発明では、前記接合部を流れる信号
は、デジタル化されているため、接触抵抗増大に起因し
て信号レベルが低下しても、それが原因で伝達される情
報内容が変わることはない。
【0037】有線伝送路1としては公知の金属導線を用
いることができる。これらケーブルを選定するに当たっ
ては、補償導線選択のときのような厳しい素材選定は不
要である。送信器にシリアルデータ変換器能を装備して
いる場合、ケーブルの芯数は最小限でよく、例えば2芯
程度でよい。また有線伝送路としては、既設の補償導線
を流用してもよい。この場合、新たな導線敷設作業を伴
う必要がない。また通信信号を伝送できるものであれば
金属銅線以外のものであってもよく、例えば光ファイバ
なども適宜採用できる。
【0038】プローブ内の送信器の駆動電力は受信器側
から供給を受けることが好ましいが、長時間にわたって
持続駆動ができる大容量バッテリや、あるいは1回分に
相当する小容量の蓄電ユニットを用いることも除外する
ものではない。これらに関する詳細は後述する。
【0039】このような測定プローブ60からの出力は
有線伝送路を経て計器室に設けられたサブランス盤に導
入され、ここを通って受信器20に至り、受信器に入力
された通信信号は解析されて溶鋼の温度が特定される。
この温度はレコーダ30に記録されるとともに、ディス
プレーモニタ31に表示され、さらにLAN経由でプロ
セスコンピューター40に入力される。
【0040】以上述べたものは、転炉における溶鋼温度
測定に適用したものであったが、図10は、高炉の出銑
樋の溶銑の温度測定に適用した場合である。図中60a
が溶銑温度測定用のプローブである。このプローブから
は前記と同様、有線伝送路1が導出されて他端が受信器
20に接続されている。先に図9として説明したプロー
ブがサブランスに装着されて溶鋼に自動投入させられる
ものであったのに対し、このプローブでは溶銑Mへの投
入が手作業で行われる点において異なっている。
【0041】次に送信器への駆動電力の供給方法につい
て述べる。本発明では、熱電対が出力するアナログ信号
をそのまま有線伝送路に送り込むのではなく、デジタル
化したうえ送り込んだり、或いはさらにその信号を、シ
リアルデータ変換したうえ送り込む。このような動作を
行うため送信器には電力が必要である。電力供給の形態
としては、電源信号を伝達する電力伝送路を、通信信号
を伝達する通信伝送路とは別に設ける場合と、同じ伝送
路を用いて電力伝送路と通信伝送路とを共用する場合と
があり、後者は更に、電力伝送路と通信伝送路とを時間
的に切り換えて共用する場合と、両者を切り換えること
なく同時的に共用する場合とがある。
【0042】図16は、通信伝送路1aと電力伝送路1
bとを独立して設け、送信器に対して受信器側から、電
力を常時供給した場合である。この場合、伝送路の数が
増えるデメリットがあるものの、切り換え機構を設ける
ことなく電力の常時供給が可能になる利点がある。尚、
通信伝送路1aあるいは電力伝送路1bの一方に既設の
補償導線を流用することが可能である。図11は、同じ
伝送路の接続先を切り換え手段90によって切り換える
ことにより、同じ伝送路を通信伝送路と電力伝送路とに
時間的に切り換えながら両者を共用した場合である。具
体的には送信器側にコンデンサと放電回路よりなる蓄電
ユニット100を設け、電子的あるいは機械的な切り換
え手段90によって、送信器10の出力端子と受信器2
0の入力端子とを接続するモード(通信伝送モード)
と、蓄電ユニット100と受信器側に設けられた電源1
01とを接続するモード(電力伝送モード)とを切り換
えるというものである。この切り換えは、図1のフロ
ー図で示されるように自動で行われ、蓄電ユニット10
0への充電が終わると通信伝送モードに切り換わり、こ
の蓄えられた電力を駆動源として一定時間通信が行われ
た後、電力伝送モードに戻るというものである。蓄電ユ
ニット100は数秒程度の通信を可能にするだけの電力
を供給できる容量があれば充分であり、このため小型且
つ低コストな部品で蓄電ユニットを構成できる。
【0043】同じ伝送路を通信伝送路と電力伝送路とに
同時的に共用する場合、図13に示すように、先ず最初
に搬送波をデジタル信号によって周波変調した通信信号
が作成される。次いでこの通信信号が図14(a)、
(b)に示すように電源信号と重畳される。重畳のさせ
方としては、図14(a)に示すようにAC電源信号と
重畳させる場合と、図14(b)として示すようにDC
電源信号に重畳させる場合とがある。AC電源信号と重
畳させる場合には、伝送路上のAC電源信号に通信信号
をトランス等を用いて重畳させた信号を作り出すと同時
に、この信号を整流して電力を得、他方、受信機側で前
記重畳された信号をフィルタリングして通信信号を取り
出すというものである。またDC電源信号と重畳させる
場合には、図15に示すように伝送路上のDC電源信号
に通信信号を重畳させた信号を作り出し、送信機側では
この信号中の通信信号成分を遮断してDC成分だけを取
り出してDC電源を得、他方、受信器側では誘導コイル
を用いて通信信号を電磁誘導により取り出すというもの
である。また、誘導コイルを用いる代わりにC(キャパ
シタンス)とL(リアクタンス)より構成されるカップ
リング回路を用いてDC電源信号と通信信号の重畳及び
重畳された前記信号からの通信信号の取り出しを行うよ
うにしてもよい。通信信号を重畳させる電源信号がDC
であるときは、電源信号がACである場合のようにトラ
ンスを用いる必要がなく、小型化や量産化が容易である
利点がある。
【0044】ところで、このような温度測定装置では、
測定箇所の増加に対応して測温素子を増やすと、配線本
数が増えて取扱いが困難となり、特に、測温素子の点検
やあるいは測温素子の交換に際しては多大の手間を要す
ることになる。図17及び図18として示すものは、そ
の解決策を示すものである。これらはいずれも、デジタ
ル演算器相互間を渡り配線することにより、多数のデジ
タル演算器との情報および電力の授受を1本のケーブル
で済まそうとするものである。そして図17として示す
実施例では、さらにデジタル演算機能格納場所について
の工夫もなされ、また図18として示す実施例では、デ
ジタル演算機の出力を工場内に張り巡らされた既設のコ
ンピューターネットワークとの連携についても工夫がな
されている。
【0045】即ち、図17に示すものは、測温素子20
1,201…の出力を外部出力するために設けられるコ
ネクタ203,203…にデジタル演算器202,20
2…を組み込んで、測温素子の201とデジタル演算器
202との取扱上の一体性を高めるとともに、各デジタ
ル演算器202,202…相互間にケーブル204を渡
り配線して、各デジタル演算器202,202…を数珠
つなぎ状に接続し、そのケーブルをコンピュータ205
に接続することで、このケーブル204を通じて温度情
報の受け取りと、電力供給を行っている。尚、コンピュ
ータとは別に電力供給源を設けてもよい。ケーブル20
4は温度情報を伝達するための通信機能と、デジタル演
算器202に電力を供給する機能とを共用している。こ
の共用の先に説明した各例や、その他の公知の技術が適
宜使用できる。ケーブル204としては多芯のものを用
い、その芯数は必要に応じて決めればよい。温度情報と
電力供給のみであれば、2芯でよい。また他の情報を伴
う場合であっても、その信号が受信側で温度情報や電力
信号と分離できるのであれば2芯で対処することができ
る。尚、図例のものでは測温素子として、保護管を外装
したものを例示したが、測温素子の形態は他のものであ
ってもよい。
【0046】図18として示すものは、渡り配線による
配線数の削減を行うと同時に、温度情報の伝達経路とし
て、工場内に既に構築されている汎用のコンピューター
ネットワークを活用する例を示している。即ち、多数の
測温素子301,301…からの配線が引き込まれたデ
ジタル演算器302のそれぞれの間に、通信機能と電力
供給機能を備えたケーブル304を渡り配線して、複数
のデジタル演算器302,302…を数珠つなぎ状に接
続し、そのケーブル304を中継コンピュータ306を
介して、ホストコンピューターHが管理するコンピュー
ターネットワーク41に接続した例である。このコンピ
ューターネットワークは、工場内に既に張り巡らされて
いるプラント制御用のローカルエリアネットワーク(L
AN)が用いられる。中継コンビュ←夕は、複数のデジ
タル演算器302の出力が複合した信号を、このLAN
上で取り扱うことができる信号に変換する機能を有して
いる。このような測温システムは、大規模プラントなど
において広範囲にわたる各所の温度を低コストで測定す
ることができる。
【0047】デジタル演算器が被測定物の近くに配置さ
れる場合などには、デジタル演算器の前段に設けたアナ
ログ増幅器の温度ドリフト特性を構成する必要があるこ
とは既に述べたところであるが、特に、図17に示すよ
うに、デジタル演算器がコネクタに内蔵されて測温素子
と一体的に取り扱われる場合、アナログ増幅器の特性変
化による測定精度への影響は無視できない。そこでアナ
ログ増幅器の温度ドリフト特性の補正が重要となる。図
19〜図22はこの温度ドリフト特性の補正方法を示し
ている。ここでは、アナログ増幅器のゲインをハードウ
ェア的に調整することでアナログ増幅器の温度ドリフト
特性を補正する方法について述べる。この方法は、アナ
ログ増幅器に設けた帰還回路の作動、非作動の比率を制
御することで、そのゲインを調整するものである。補正
の方法は、図19に示すように、オペアンプ400に設
けた帰還回路をCR回路となし、この帰還回路に設けた
電子的スイッチSl,S2を、一方がONの時に、他方
がOFFとなるようにON/OFF動作させ、このON
/OFFの比率を変化させて、オペアンプの出力を積分
平滑帰還することでフイードバック量を調整するという
ものである。ここではスイッチSl,S2のON/OF
F動作の制御は、外部入力された矩形波形の立ち上がり
部をトリガーとしてスイッチング動作を行うスイッチン
グ回路がになっている。そしてこのON/OFF比率
を、測定された温度に応じて、あらかじめ検量された温
度ドリフト特性を相殺するように設定することにより、
ゲインを補正、即ち、温度変動に対してゲインを一定に
するものである。
【0048】スイッチSl,S2の動作とゲインとの関
係は図20によって理解される。即ち、スイッチング回
路に与えられるON/OFF指令によって、スイッチS
l,S2が次の動作状態のいずれかとなり、これによっ
て信号の帰還、非帰還のいずれかの状態となる。 (状態1)SlがONで,S2がOFFであり、帰還回
路が活きて、信号が帰還される状態。 (状態2)SlがOFFで,S2がONであり、帰還回
路は消えて、信号は帰還されない状態。 図20に示すように、スイッチング回路に与えられるO
N/OFF指令の1周期t2において、非帰還の状態
(即ち状態2)がt1であれば、ゲインGは、G=t2
/t1で表現されることになる。したがって図21に示
すように、アナログ増幅器の基板温度を温度センサで検
出するようにして、この検出した値をCPUで処理して
ON/OFF指令を得てこれにより、スイッチング回路
を制御するようにすれば、アナログ増幅器の温度に対応
させてゲインを変動させることができる。測定した温度
に基づきON/OFF比率を変更する演算ロジックはC
PUに組み込まれている。図22に、このON/OFF
比率変更ロジックを示す。このロジックには、温度−ゲ
インドリフト特性を組み込んでおく必要があるが、この
特性は、製品出荷時、恒温槽を用いてt1oとt2oの
比率でON/OFFさせ、温度を変化させて測定し、そ
の結果をCPUの不揮発性RAMに記録するなどしてお
けばよい。
【0049】また別の方法によりON/OFF比率を変
化させてもよい。この方法は、温度変化により発振周波
数が変動する水晶発振器を用いるものであり、この水晶
発振器の出力を矩形発生回路のトリガーとすることでゲ
インを可変するものである。温度変化に伴う水晶発振器
の発振周波数の変動は、ゲイン補正対象であるアナログ
増幅器の温度ドリフト特性と近似していることが好まし
いが、水晶発振器の発振周波数変動とアナログ増幅器の
温度ドリフト特性との相関性がわかっていれば、両者の
近似性は必ずしも必要ない。
【0050】以上、本発明の実施例について各種述べた
、本発明は、ノイズの影響を受けない測定が可能とな
ることから、ノイズ環境下での測定に適している。しか
、ノイズ環境下以外でも使用できることは言うまでも
ない。
【0051】
【発明の効果】請求項1及びにかかる測温方法及び測
温装置は、被測定物の温度情報を送る側に、デジタル演
算器を搭載させて測温素子が出力するアナログ信号をデ
ジタル化するとともに、温度情報を送る側と受信器との
間を補償導線の存在を必須としない有線伝送路で接続
し、且つ前記デジタル演算器の駆動電力を、前記有線伝
送路を通じて受信器側から直接供給するようにしたの
で、以下、列記する効果の全てを満たすことができる。 [1]デジタル化した信号を有線伝送路を通じて受信器
に向かって送るようにしたから、補償導線を使用する必
要がなくなり、高価な補償導線の定期交換の必要がなく
なる。 [2]有線伝送路との接触抵抗に起因して信号レベルが
下がったとしても、デジタル信号化して信号を送るた
め、測定精度に影響を与えることはない。 [3]有線伝送路を用いて信号を送るため、無線方式で
送る場合に比べてノイズに強く信頼性も高く、小型化も
容易である。 [4]デジタル演算器の駆動電力を、有線伝送路を通じ
て受信器側から直接供給するようにしたので、無線方式
の場合のように、大型の蓄電池を登載する必要がなく、
装置の小型化がはかれる。
【0052】又、請求項1及び8に係る発明は、デジタ
ル変換器の前段に設けられるアナログ増幅器に帰還回路
を設け、この帰還回路の作動、非作動の比率を制御する
ことでアナログ増幅器のゲイン調整を行うので、アナロ
グ増幅器が温度環境の変化にさらされても、優れた測定
精度を維持することができる。
【0053】請求項2に係る発明のように、温度情報を
含む通信信号を伝送する通信伝送路と、駆動電力となる
電源信号を伝送する電力伝送路とを共用した場合、有線
伝送路の芯数を少なくすることができる。
【0054】請求項3に係る発明のように、温度情報を
送る側に少なくとも1回分の測温に必要な電力を蓄える
ことができる蓄電ユニットを設け、測温動作が終了する
たびに、伝送路が前記蓄電部への充電経路となるよう自
動切り換えすることで通信伝送路とを電力伝送路を共用
するようにした場合、有線伝送路の芯数を少なくでき、
既設の補償導線の流用が可能となる。
【0055】請求項4に係る発明のように複数のデジタ
ル演算器を次々と渡り配線して、これらデジタル演算器
を数珠つなぎ状に接続し、前記複数のデジタル演算器に
対する電力供給と、これらデジタル演算器からの測温情
報の受け取りを、共通のケーブルを用いて行うようにし
た場合、測温素子が増えても配線数は増えないが、ある
いはその増加数を著しく抑制することができるので、測
温素子の点検や交換などが著しく容易となる。また配線
数が劇的に少なくなることにより、配線用の専用空間を
不要となり、配線に対する冷却なども行い易くなる。
【0056】請求項5に係る発明のように、デジタル演
算器から出力されて、ケーブル上を伝送される温度情報
を、中継コンピューターを介して工場内に張り巡らされ
たコンピューターネットワークに流通させるようにした
場合、大規模プラントなどにおいて広範囲にわたる測定
箇所を測定対象とすることができるので、工場全体の連
携が効率的にはかれる。
【0057】請求項6に係る発明のように、測温素子の
出力を外部出力するためのコネクタの内部にデジタル演
算器を組み込んだ場合、デジタル演算器と測温素子とを
一体的に取り扱うことができ、しかもデジタル演算器へ
の電力供給用の専用線も必要としないから、デジタル演
算器の組み込みを特別に意識することなく、従来通りの
測温素子の取り扱い手法を踏襲することができる。
【0058】請求項に係る発明のように、送信器回路
の温度依存特性による測定値誤差を補償する温度特性自
動補償機構を装備させた場合、転炉用プローブのように
送信器自体が高温化するような測定環境で使用される場
合であっても正確な測温が保証される装置を提供でき
る。
【0059】請求項10に係る発明のように送信器回路
がLSIチップ化されている場合には、小型かつ低コス
トの測温装置を提供できる。
【0060】請求項11に係る発明のように、送信器か
ら受信器への伝送方式がシリアル通信であり、その通信
伝送路として既設の補償導線を流用するようにした場
合、新たな通信伝送路は全く不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の測温装置を製鉄所に応用した場合の槻
念図。
【図2】送信器の主回路部分の構成を示すブロック図。
【図3】検量線の温度ドリフトの自動補償についての説
明図。
【図4】検量線の温度ドリフトを自動補償する手順を示
すフロー図。
【図5】アナログ増幅器の検量線を自動校正する機能の
演算ブロック図。
【図6】(a)はアナログ増幅器の検量線を自動校正す
る機能のフロー図、(b)は検量結果を示すグラフ。
【図7】アナログ増幅器の検量線を自動校正するブロッ
ク図。
【図8】アナログ増幅器の検量線を自動校正するフロー
図。
【図9】本発明の一実施例であり、転炉における溶鋼温
度測定に適用した場合を示す説明図。
【図10】本発明の一実施例であり、高炉の出銑樋の溶
銑の温度測定に適用した場合を示す説明図。
【図11】同じ伝送路を通信伝送路と電力伝送路とに切
り換えて使用する場合を示すブロック図。
【図12】同じ伝送路を通信伝送路と電力伝送路とに切
り換えて使用する場合を示すフロー図。
【図13】温度情報を含むデジタル信号で搬送波を変調
することを示す説明図。
【図14】通信信号を電源信号に重畳させることを示す
説明図であり、(a)はAC電源信号を対象とした場
合、(b)はDC電源信号を対象とした場合。
【図15】通信信号を電源信号に重畳させる場合のブロ
ック図。
【図16】同じ伝送路を通信伝送路と電力伝送路とに切
り換えて使用する場合のブロック図。
【図17】本発明の一実施例であり、デジタル演算器同
士を渡り配線によって数珠つなぎ状に接続し、且つデジ
タル演算器をコネクタの内蔵させた場合の説明図。
【図18】本発明の一実施例であり、デジタル演算器同
士を渡り配線によって数珠つなぎ状に接続し、且つこれ
らデジタル演算器の出力信号を工場内に張り巡らされた
コンピューターネットワークに流通させるようにした場
合の説明図。
【図19】アナログ増幅器のゲイン調整に関する説明
図。
【図20】アナログ増幅器のゲイン調整に関する説明
図。
【図21】アナログ増幅器のゲイン調整に関する説明
図。
【図22】アナログ増幅器のゲイン調整に関する説明
図。
【符号の説明】
A プラント側領域 B 有線伝送路の領域 C 計器室側領域 D LANの領域 M 溶銑 1 有線伝送路 1a 通信伝送路 1b 電力伝送路 10 送信器 11 熱電対 12 冷接点補償用の測温素子 13 回路温度測定素子 14 アナログ増幅器 15 マルチプレクサ 16 A/D変換器 16a A/D変換器 17 マイクロプロセッサ 18 シリアル変換&伝送ユニット 19 デジタル演算器 20 受信器 30 レコーダ 31 モニタディスプレー 32 ハードディスク 40 プロセスコンピュータ 41 LAN 50 切り換え手段 60a 溶銑温度測定用のプローブ 61 溶鋼採取室 62 溶鋼温度測定用の熱電対 63 凝固温度測定用の熱電対 64a 接触子 64b リング状接点 66 プローブホルダー 90 切り換え手段 100 蓄電ユニット 101 電源 201 測温素子 202 デジタル演算器 203 コネクタ 204 ケーブル 205 コンピュータ 301 測温素子 302 デジタル演算器 304 ケーブル 306 中継コンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤木 健 大阪府高槻市三島江1−7−40 ヘレウ ス・エレクトロナイト株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−162345(JP,A) 特開 平10−254507(JP,A) 特開 平2−147927(JP,A) 特開 平6−103485(JP,A) 特開 平8−307348(JP,A) 特開 昭57−55406(JP,A) 特開 昭63−163222(JP,A) 特開 昭63−95597(JP,A) 特開 昭58−99899(JP,A) 特開 昭58−78298(JP,A) 実開 昭55−14(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08C G01K F27D 17/00 - 23/04 G21C 5/00 H03G 1/00 - 3/34

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測温素子によって測定された被測定物の
    温度情報を、ノイズ源の存在する環境下を通って被測定
    物から離れた位置に設置された受信器に伝送して、前記
    被測定物の温度を測定する方法において、被測定物の温
    度情報を送る側にデジタル演算器を搭載させ、前記デジ
    タル演算器の前段に設けたアナログ増幅器に該アナログ
    増幅器の出力信号の一部を入力側に戻す帰還回路を設
    け、この帰還回路の作動、非作動の比率を制御すること
    で該アナログ増幅器のゲイン調整を行なうとともに、
    温素子が出力するアナログ信号を前記デジタル演算器に
    よりデジタル信号化するとともに、温度情報を送る側と
    受信器との間を補償導線の存在を必須としない有線伝送
    路で接続し、且つ前記デジタル演算器の駆動電力を、前
    記有線伝送路を通じて受信器側から直接供給するように
    したノイズ環境下での測温方法。
  2. 【請求項2】 温度情報を含む通信信号を伝送する通信
    伝送路と、デジタル演算器の駆動電力となる電源信号を
    伝送する電力伝送路とを共用してなる請求項1記載のノ
    イズ環境下での測温方法。
  3. 【請求項3】 温度情報を送る側に少なくとも1回分の
    測温に必要な電力を蓄えることができる蓄電ユニットを
    設け、測温動作が終了するたびに、伝送路が前記蓄電ユ
    ニットヘの充電経路となるよう伝送路との接続を自動切
    り換えすることで通信伝送路と電力伝送路を共用する請
    求項2記載のノイズ環境下での測温方法。
  4. 【請求項4】 単又は複数の測温素子が接続されたデジ
    タル演算器の複数を対象として、これら複数のデジタル
    演算器相互間に、通信伝送路と電力伝送路とを共用した
    ケーブルを渡り配線して、前記複数のデジタル演算器を
    数珠つなぎ状に接続し、前記複数のデジタル演算器に対
    する電力供給と、これらデジタル演算器からの測温情報
    の受け取りを、共通のケーブルを用いて行う請求項1又
    は2記載のノイズ環境下での測温方法。
  5. 【請求項5】 前記ケーブルによって伝送される温度情
    報を、中継コンピューターを介して工場内に網羅された
    コンピューターネットワークに流通させる請求項4記載
    のノイズ環境下での測温方法。
  6. 【請求項6】 測温素子の出力を外部出力するためのコ
    ネクタの内部にデジタル演算器を組み込み、デジタル演
    算器と測温素子とを一体的に取り扱うようにした請求項
    1〜5のいずれか1項に記載のノイズ環境下での測温方
    法。
  7. 【請求項7】 測温素子が出力するアナログ信号をデジ
    タル信号化するとともに、得られたデジタル信号で搬送
    波を周波数変調して得られる通信信号を電源信号に重畳
    することで通信伝送路と電力伝送路とを共用する請求項
    2記載のノイズ環境下での測温方法。
  8. 【請求項8】 被測定物を測温する測温素子と、この測
    温素子が出力するアナログ信号をデジタル信号化するデ
    ジタル演算器を装備するとともに、前記デジタル演算器
    の前段にアナログ増幅器を設け、該アナログ増幅器に該
    アナログ増幅器の出力信号の一部を入力側に戻す帰還回
    路を設け、この帰還回路の作動、非作動の比率を制御す
    ることでアナログ増幅器のゲイン調整を行うようにした
    送信器とを備えた測定プローブと、 前記測定プローブに対して駆動電力を供給しながら、前
    記測定プローブが出力するデジタル信号を受け取り、こ
    のデジタル信号を解析処理して被測定物の温度を特定す
    る受信器と、 前記受信器と前記測定プローブとを接続する伝送路であ
    って、その中に補償導線が必須要素として含まれない有
    線伝送路と、 を備えたノイズ環境下で使用する測温装置。
  9. 【請求項9】 送信器回路の温度依存特性による測定値
    誤差を補償する温度特性自動補償機構を装備させた請求
    項8に記載のノイズ環境下で使用する測温装置。
  10. 【請求項10】 送信器回路が一つのLSIチップある
    いは複数のLSIチップを共通基板上に組み込んだもの
    によって構成されている請求項8又は9記載のノイズ環
    境下で使用する測温装置。
  11. 【請求項11】 送信器から受信器への伝送方式がシリ
    アル通信であり、その通信伝送路として既設の補償導線
    を流用する請求項8〜10のいずれか1項記載のノイズ
    環境下で使用する測温装置。
  12. 【請求項12】 伝送路を電源信号を伝達する電力伝送
    路として用いる場合と通信信号を伝達する通信伝送路と
    して用いる場合とが、電子的あるいは機械的切り換え手
    段によって二者択一的に切り換えられ、且つ電力伝送路
    としての使用から通信伝送路としての使用への切り換え
    が送信器内に搭載した蓄電ユニットへの充電完了を検知
    して自動的に行われる請求項8〜11のいずれか1項記
    載のノイズ環境下で使用する測温装置。
  13. 【請求項13】 電源信号に通信信号を重畳して送信器
    から受信器に向かって測温情報を伝達し、通信信号を電
    源信号に重畳させる操作及び前記重畳した信号から通信
    信号を取り出す操作を誘導コイル又はLCカップリング
    を用いて行う請求項8〜11のいずれか1項記載のノイ
    ズ環境下で使用する測温装置。
  14. 【請求項14】 測温対象が転炉における溶鋼温度であ
    る請求項8〜13のいずれか1項記載の測温装置。
  15. 【請求項15】 有線伝送路として光ファイバを用いる
    請求項8記載のノイズ環境下で使用する測温装置。
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