JP3500758B2 - 配電系統監視方法,配電系統制御方法およびそれら装置 - Google Patents

配電系統監視方法,配電系統制御方法およびそれら装置

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JP3500758B2 JP06036595A JP6036595A JP3500758B2 JP 3500758 B2 JP3500758 B2 JP 3500758B2 JP 06036595 A JP06036595 A JP 06036595A JP 6036595 A JP6036595 A JP 6036595A JP 3500758 B2 JP3500758 B2 JP 3500758B2
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  • Remote Monitoring And Control Of Power-Distribution Networks (AREA)
  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力系統の監視装置及
び監視方法に係り、特に配電系統を最適に監視制御する
に好適な配電系統監視方法配電系統制御方法およびそれ
らの装置に関する。
【0002】
【従来の技術】配電系統を監視制御するために、商業地
域,住宅地域などの地域に分けて、予め負荷電力量を計
測しておき、配電線あるいは配電線の各区間の負荷電力
量を各地域の構成割合と電力使用実績量から推定する方
法が論文(例えば E.Handschinetal.:“Bus
Load Modelling and Forecasting”,IEEE Transaction
on Power Systems, Vol.3, No.2, May 1988 あるいは
C.S.Chenetal.:“ENERGY LOSS REDUCTION BY CRITICAL
SWITCHES”,IEEE 92 SM 502−5PWRD,1992)等で提案さ
れている。
【0003】また特公昭60−53528 号公報では、予め記
憶させた各区間毎の平日及び休日の電力需要量曲線を用
いて配電線の送り出し電流を配電線の各区間に比例配分
することにより、電流を推定する手法が開示されてい
る。
【0004】さらに、これらの負荷あるいは電流推定に
より得られた電気量を用いた従来の監視制御技術は、運
用上不都合な個所を対症療法的に処理するという局所的
な改善に留まるものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法では、以
下の問題があった。
【0006】(1)予め計測などに基づいて求めておい
た電力負荷曲線を用いるため、配電線に接続されている
電気設備、特に大きな容量の電気施設が特殊事情(例え
ば工場の特別休日,大型設備故障など)で、前記電力負
荷曲線とは異なった変則的で予想不可能な稼働状態とな
った場合、大容量であるために特に推定誤差が著しく増
大する。
【0007】(2)最近は発電設備を有する工場などを
中心に余剰電力を配電線に供給するケースが増大してお
り、この場合には工場内の事情により余剰電力の値が随
時変化するため、電力負荷曲線を予め作成しておくとい
う対応が困難になる。
【0008】(3)電力の流れる方向(電力潮流方向)
が上位系統から下位系統への一方向の流れのみを前提と
しているため、今後工場などから多量の余剰電力が配電
線に供給されるようになると、電力が上位系統へ向かっ
て流れるケースも多くなり、双方向の電力潮流方向を考
慮していない従来技術では電気量を高精度に推定するこ
とが困難である。
【0009】(4)従来の監視制御技術では、改善必要
個所を大局的に抽出するという認識がなく、また全体と
して優先的に改善すべき系統の運用状態(例えば電圧低
下,送電損失増大,高調波増大)を抽出する技術もない
ため、系統の運用状態の改善が局所的に行われることが
多かった。その結果、必ずしも改善効果の大きい個所か
ら改善されているわけではなくこの点で改善効率の向上
が望まれていた。
【0010】(5)さらに系統の運用状態を大局的に把
握していないため、運用状態を悪化させている原因を特
定できない。また一方で、一つの監視制御システムで扱
うデータ量は数千から数万にも及ぶ膨大なものになるた
め、局所的な監視制御では対応しきれない。
【0011】本発明の第一の目的は、問題点(1),
(2),(3)を解決し、系統に接続される電気施設の
電気量を精度良く得ることにより、配電系統を最適に監
視制御できる配電系統監視装置および監視方法を提供す
ることにある。
【0012】本発明の第二の目的は、問題点(4),
(5)を解決し、前記配電線の電気量を用いて系統全体
として優先的に改善を必要とする個所を抽出できる配電
系統監視装置および監視方法を提供することにある。
【0013】また他の目的として、配電系統に停電等の
異常が起きた場合に、正常状態の配電区間から、異常状
態の配電区間に融通する電力量である予備電力量を求め
ることにより遮断器への開閉信号を出力して、なるべく
広い範囲において配電線が正常状態となるようにしたも
のである。
【0014】
【課題を解決するための手段】この第一の目的を達成さ
せるために、本発明の配電系統監視装置は、配電用変圧
器を介して上位電力系統に接続される母線と、該母線に
接続され複数の電気施設が接続される少なくとも一つの
配電線とを有する配電系統の監視装置であって、前記配
電線の前記母線からの引出し点又は、該引出点の近傍で
あって、前記配電線の全負荷量に対して無視し得る消費
電気量の範囲内における位置の送出電気量を計測する第
1センサ装置と、前記電気施設のうち、前記配電線の全
負荷量に対して所定の割合以上の消費電気量を有する代
表的な少なくとも一つの特定電気施設と前記配電線との
間で授受される電気量を計測する第2センサ装置と、前
記各区間の実績電気量と前記配電線の管理情報を用いて
前記各区間の負荷配分係数を求める管理情報生成装置
と、前記第1センサ装置からの前記送出電気量及び前記
第2センサ装置からの電気量および前記負荷配分係数と
から前記各区間の電気消費量を推定する区間負荷推定装
置と、を有することを特徴とする。
【0015】また第二の目的を達成させるために、配電
用変圧器を介して上位電力系統に接続される母線を少な
くとも一つ有し、複数の区間から構成されて前記母線の
うちの同一母線に接続される一つ以上の配電線を有する
単位をバンクとして一つ以上有し、前記配電線の前記母
線からの引出し点又は、該引出点の近傍であって、前記
配電線の全負荷量に対して無視し得る消費電気量の範囲
内における位置の送出電気量を計測する第1センサ装置
と、前記電気施設のうち、前記配電線の全負荷量に対し
て所定の割合以上の消費電気量を有する代表的な少なく
とも一つの特定電気施設と前記配電線との間で授受され
る電気量を計測する第2センサ装置と、前記各区間の実
績電気量と前記配電線の管理情報とから前記各区間の負
荷配分係数を求める管理情報生成装置と、前記第1セン
サ装置からの前記送出電気量及び前記第2センサ装置か
らの電気量および、前記負荷配分係数とから前記各区間
の電気量を推定する区間負荷推定装置と、前記区間負荷
推定装置から前記配電系統の予め設定された電気量を逸
脱する範囲を求める階層型系統監視装置と、を有するこ
とを特徴とする。
【0016】また、他の目的を達成させるために本発明
では上位電力系統の電力線とこの電力線に接続され、か
つ複数の電気的施設が接続される少なくとも一つの配電
線を有する配電系統制御装置において、配電線の遮断器
の開閉状態を検出する遮断器状態検出手段と、この遮断
器状態検出手段からの情報に基づき配電線の異常区間の
負荷電力量を求める負荷電力量算出手段と、遮断器状態
検出手段からの情報に基づき配電線の健全区間の予備電
力量を求める予備電力量算出手段と、これら負荷電力量
および予備電力量から遮断器に対して開閉信号を出力す
る開閉操作出力手段とを備えたようにしたものである。
【0017】
【作用】前記配電線の引出し点とその引出し点に最も近
い負荷あるいは前記引き出し点に最も近い分岐点との間
の配電線の電気量を第1センサ装置で計測することによ
り、上位系統からその配電線に流れ込む合計電気量がリ
アルタイムで計測される。
【0018】また少なくとも一つ以上の特定の電気施設
と配電線との間で授受される電気量は第2センサ装置に
より、前記特定の電気施設と配電線の間で授受される電
気量がリアルタイムで同時に計測される。
【0019】前記配電線に接続される一般の電気施設に
関する契約電力量及びまたは使用実績電力量などの管理
情報を管理情報生成装置により生成し、配電線各区間の
使用電気量の比率が生成される。前記配電線の区間の電
気量を推定する区間負荷推定装置は、第1センサ装置で
得られた電気量と第2センサ装置で得られた電気量との
差、すなわち一般電気施設で消費される電気量をリアル
タイムで求め、管理情報生成装置により生成された使用
電気量の各区間の負荷配分係数に応じて各区間の電気量
が推定される。
【0020】また区間電気量計算装置により区間の電気
量から前記区間電圧値を求める評価量である予め設定さ
れた許容範囲からの逸脱割合を、後述の電圧逸脱ペナル
ティ関数を用いて変換し、その変換情報を配電線へ、さ
らにはバンクまで順次上の階層に送り、配電系統の構成
に対応した前記評価量を階層毎に保持することにより、
より改善が必要な程度(改善指標)が問題個所毎に数値
として求められる。バンク単位監視制御対象抽出装置
は、このようにして求められた改善指標を用いて改善必
要個所を抽出する。
【0021】さらに、本発明によれば、異常状態の配電
区間の負荷電力量、さらには正常状態の配電区間の予備
電力量を求めることにより、配電線内で融通可能な電力
量が求まるので、これを遮断器を操作することにより利
用して、なるべく広い範囲で配電線の健全区間が得られ
るようになる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を配電電圧監視に適用
した場合について、図1を参照しながら説明する。図1
において配電系統は、上位電力系統(上位系統)100
からの供給電圧を配電電圧に変換する配電用変圧器1
と、該配電用変圧器1に接続される母線2と、該母線2
に遮断器3を介して接続された配電線4と、配電線4を
区分する開閉器5a,5b,5cとから構成されてい
る。配電線4は、それぞれの開閉器で区間X,Y,Zに
区分されている。図1の区間は開閉器で区分されている
場合について示したが、一般には開閉器,配電線線種の
変更点あるいは配電線の分岐点などにより区分される部
分が区間と定義される。ここで配電用変圧器1,母線2
あるいは配電線4等は一般に三相で構成されるが、図面
では簡単のため単線で表示する。また母線2には複数の
配電線が接続されることが多いが、ここでは一つの配電
線だけを示す。
【0023】配電線4の各区間には複数の一般電気施設
6a〜6eが接続される。これらの一般電気施設6は、
一般家庭,小規模な商店や事務所などに代表されるよう
な小容量電気設備を有するものである。配電線4には、
前記一般電気施設6以外にも大容量負荷7aや分散型電
源7bなどを有する特定電気施設7も接続される。後述
するように特定電気施設としては配電線容量の5%以上
の容量を有する負荷施設あるいは分散型電源を有するも
のであり、ここでは特定電気施設7が一つだけ取り付け
られる場合を示したが、複数であっても差し支えない。
【0024】本実施例では、配電線4の引出し点とその
引出し点に最も近い負荷(図1では一般電気施設6a)
あるいは前記引き出し点に最も近い分岐点(図示せず)
との間の配電線4の電気量を計測するセンサ装置8及び
引出し口子局9が取り付けられる。センサ装置8は、線
路電圧V1(t)を計測する電圧センサ8a,線路電流I
1(t)を計測する電流センサ8bにより構成される。こ
こで、変数のtは、計測される量が時間tにより変化す
ることを示す。引出し口子局9は、電圧センサ8a,電
流センサ8bの出力が入力されるアンプ9aと、その出
力が入力されるAD変換器9bと、AD変換器9bの出
力が入力されるマイコン9cと、マイコン9cに接続さ
れたメモリ9dと、通信端末9eにより構成される。
【0025】また、特定電気施設7と配電線4との間で
授受される電気量を計測する手段として配電線4と特定
電気施設7との連系線にセンサ装置10が取り付けられ
る。センサ装置10の出力は、特定施設子局11に入力
される。センサ装置10と特定施設子局11の構成は、
引出し口子局9と同様であるため説明を省略する。引出
し口子局9と特定施設子局11の通信端末は通信回線1
3により親局12と接続される。親局12は、通信制御
装置19に接続される。通信制御装置19には、LAN
15などの通信手段を介して系統監視演算装置14,配
電線の区間電気量を推定する区間負荷推定装置16,一
般電気施設に関する管理情報を生成する管理情報生成装
置17及び表示装置18が接続される。
【0026】以上のような構成の配電系統監視装置の親
局12,引出し口子局9の動作について図1,図2を参
照して説明する。図1において、引出し口子局9のメモ
リ9dには、AD変換器9bでディジタル量に変換され
た電圧,電流の波形データが、繰り返し重ね書きされて
いる。ここで、図2において、まず親局12が通信回線
13を介して各子局に計測開始指令信号を送信する(S
21)。次のステップS22では、各子局は計測開始指
令信号を受信すると、そのときの時刻T1における電
圧,電流の波形データV1(T1),I1(T1)がメモリ9d
にホールドされる。そして記憶されたV1(T1),I1(T
1)から、それらの間の位相差φ1 がマイコン9cにより
計算される(S23)。この位相差計算は、例えば高速
フーリェ変換などを用いることにより可能である。S2
4では、位相差φ1 を用いて時刻T1における有効電流
p1,無効電流Iq1が計算され、S25では、Ip1,I
q1の計算結果が、電圧V1 とともにメモリ9dに格納さ
れる。S26で親局12は、計測開始指令を送信してか
ら、一定時間後に各計測用子局に対するポーリング信号
を送信する。S27では、ポーリング信号を受信すると
引出し口子局9から、メモリ9d内のデータが親局12
に送信され、S28ではそのデータが受信される。なお
特定施設子局11の動作は、引出し口子局9の動作と同
様であり、説明を省略する。S29では、受信されたデ
ータが特定施設子局11からのデータとともに通信制御
装置19に伝送される。
【0027】次に、図3を参照して区間負荷推定装置1
6の動作について説明する。S31では、通信制御装置
19から各子局のデータが受信される。S32では、子
局が設置されている個所の有効電力及び無効電力が、S
31で受信したデータから計算される。ここで計算され
たP1,Q1はそれぞれ親局が計測開始指令信号を送出し
た時刻T1 において、上位系統から配電線4に送り出さ
れる有効電力と無効電力であり、PL, QLは、それぞれ
時刻T1 において特定の電気施設7に流れ込む有効電力
と無効電力である。なお、マイナス値の場合には電力が
逆方向に流れることを意味する。S33では、差Pr
rが計算される。S33で求められたPr,Qrは、配
電線4に送り出される電力であるP1,Q1から特定電気
施設7に流れ込む電力であるPL,QLを引いた残りであ
るため、配電線4に接続されている残りの電気施設、す
なわち複数の一般電気施設6a〜6eに流れ込んでいる
電力の合計値になる。一般電気施設は、一つ一つの電力
消費パターンは多少異なるものの小容量で数が多いた
め、全体でならせば区間毎に同様なパターンを繰り返す
という特徴を有する。そこで各区間の繰り返しパターン
を予め学習しておき、その学習結果に従ってPL,QL
各区間に配分することにする。
【0028】本発明では予めオフラインで区間iに対す
る負荷配分係数Li(t)を管理情報生成装置17により
学習しておく。ここでLi とは過去の電力使用実績から
求められる区間毎の電力消費割合を示す量であり、変数
tは負荷配分係数が時間の関数であることを意味する。
この学習方法については、後で説明する。
【0029】S34では、時刻T1における各区間の学
習済み負荷配分係数L1(T1), L2(T1),L3(T1)
が、管理情報生成装置17から区間負荷推定装置16に
取り込まれる。ここで、L1(T1),L2(T1),L
3(T1)を改めてK1,K2,K3とする。S35では、こ
れらの係数K1,K2,K3 を用いてPr,Qrを各区間に
比例配分することにより、時刻T1 における区間iの電
力Pi,Qiが求められる。ここで得られた各区間の一般
電気施設の電力には、特定電気施設7の特殊事情などに
よる予測不可能な大容量の電力変動分が含まれていない
ため、推定は高精度なものとなる。また一連の計算に
は、電力潮流の方向を表す符号も含まれているため、特
定電気施設7の分散型電源7bから、配電線4に余剰電
力が供給される場合についても対応できる。さらに負荷
配分係数は、後で述べるように定期的に自動学習してお
くと、その係数値が自動的に更新されるので、メインテ
ナンスの手間がかからないという効果もある。
【0030】なお配電系統では基準電圧Vb(例えば6,
600V)の6%程度の変動が許容されている。ここで
配電線容量の5%程度の設備容量を持つ電気施設の計測
電気量が得られないとすると、電圧推定値が真の電圧値
に対して5%程度の誤差を生じる。これに測定誤差等を
加えると、上記6%の許容値を超える恐れがある。以上
のことから本発明においては、前述したように配電線容
量の5%の容量の電気設備を有するものを特定電気施設
と呼ぶことにする。
【0031】また分散型電源が配電線の末端に設置され
ている場合などでは、母線側に向かう逆向きの潮流を生
じることになり電圧予測に6%以上の誤差を発生させる
可能性が高くなるため、容量に関係なく特定電気施設と
して計測の対象に加えることが可能である。
【0032】管理情報生成装置17の構成について、図
4,図5を参照して説明する。図4に示すように、管理
情報生成装置17は、区間における施設(事務所,一般
家庭,商店など)の種別および件数,各施設の契約電力
量,時刻,曜日などの配電線4に関する管理情報が入力
される管理情報入力装置22と、各区間における過去の
実績電気量が入力される実績電気量入力装置20と、そ
れらに接続される負荷配分係数学習装置21とで構成さ
れる。図5に示すように、負荷配分係数学習装置21は
入力層21a,中間層21b,出力層21c,比較層2
1d,教師信号層21eからなる神経回路網を構成して
いる。負荷配分係数学習装置21の入力層21aには前
述したような各施設の契約電力量などの配電線4に関す
る管理情報が管理情報入力装置22から入力される。ま
た、教師信号層21eには実績電気量入力装置20から
実績電力量により求めた実際の負荷配分係数が入力され
る。このような入力のもとで、負荷配分係数の出力層2
1cに出力される各区間の負荷配分係数の値が、教師信
号層21eの負荷配分係数の値と等しくなるように学習
されるわけであるが、その学習動作については、例えば
オーム社刊“ニューロコンピューティング入門”(pp42
〜43,1992年6月)に述べられており、説明は省略する。
以上のような負荷配分係数の学習によって、負荷配分の
精度が向上し高精度な区間負荷量の推定が可能になる。
【0033】ここでは、学習によって負荷配分係数を求
める例について説明したが、従来例のように電力基準曲
線あるいは契約電力量などを用いて求めても良い。
【0034】次に、系統監視演算装置14の動作につい
て、電圧変動,送電損失,高調波増大等の監視のうち配
電線4の線路電圧を監視する場合を例にとり図6を参照
して説明する。S41では、区間負荷推定装置16から
伝送される各区間の電力Pi,Qiを用いて、時刻T1にお
いて、各区間を通過する有効電流IPi,無効電流IQi
求められ、同時に予め入力してある区間iの線路定数
(ri:抵抗、Xi:リアクタンス)と有効電流IPi,無
効電流IQiを用いて線路電圧が計算される。
【0035】S42では、各区間の線路電圧が基準電圧
b と比較されその差の絶対値が、許容値Vthを超過し
ている場合は、S43でその区間と線路電圧値を表示装
置18に表示する。許容値Vthは上述したとおり101
V±6Vの変動幅が認められているため、これを配電基
準電圧6600Vに換算してVthとしては6600V±
360Vなどを用いると好都合である。線路電圧の監視
の場合には、以上のような動作を例えば10分から20
分間隔で繰り返すことになる。
【0036】図7に、上記一実施例による電圧推定精度
向上の一例を示す。この例では、特定電気施設を有する
工場が、特殊事情により本来は休止日のときに施設を稼
働した場合について、24時間の負荷推定精度を調べた
ものである。従来技術では、予め設定した特定電気施設
に関する休日の負荷パターンを用いたため、施設内の設
備が稼働した昼間の推定精度が特に悪化している。これ
に対して、本発明による負荷推定では精度が4倍程度改
善できることがわかる。
【0037】図8に、本発明に関する他の実施例を示
す。この実施例では複数の特定電気施設25,26が配
電線4に接続されている。これらの特定電気施設25,
26をはさみ込むようにしてセンサ装置27,28が、
配電線4に設置される。センサ装置27,28の出力は
それぞれの子局29,30に入力される。各子局は、通
信線13により、親局12に接続される。親局12は、
配電線4と特定電気施設25,26との間で授受される
計測開始指令信号を送出した時刻T1 における電力
L,QLは次式により計算される。
【0038】 PL=PL1−PL2 …(数1) QL=QL1−QL2 …(数2) PL1,PL2はそれぞれ子局29,30で計算される有効
電力 QL1,QL2はそれぞれ子局29,30で計算される無効
電力 でありそれぞれ、次式により計算される。
【0039】 PL1=VL1(T1)・IL1(T1)・cosφ1 …(数3) PL2=VL2(T1)・IL2(T1)・cosφ2 …(数4) QL1=VL1(T1)・IL1(T1)・sinφ1 …(数5) QL2=VL2(T1)・IL2(T1)・sinφ2 …(数6) φ1 :VL1(T1)とIL1(T1)との間の位相差 φ2 :VL2(T1)とIL2(T1)との間の位相差 T1 :計測開始指令信号を送出した時間 LL1,IL1:子局29の位置で計測される電圧,電流値 LL2,IL2:子局30の位置で計測される電圧,電流値 PL,QLが求められた後の処理は、先の実施例と同様で
ある。この実施例によれば、負荷の推定精度向上という
本来の効果に加えて、特定電気施設の数が増加しても配
電線上それらをはさむ位置を代表させて測定できるた
め、センサ装置が少なくてすむという利点がある。
【0040】以下、本発明を開閉器制御に適用した例に
ついて図13を参照して説明する。図13における配電
系統は、配電用変換器1a,1bと、それに接続される
遮断器3a,3bと、該遮断器3a,3bに接続された
複数の配電線4a,4b(ここでは一つの実施例として
2本の配電線とする)と、配電線4a,4b間を連系す
る連系配電線30とを含んで構成される。ここで、配電
線4aにはそれぞれ所定の間隔をおいて区間開閉器5
a,5b,5cが取り付けられ、配電線4aがXa,Y
a,Zaの区間が構成されている。なお、区間Yaは、
区間開閉器5b,5cとともに連系配電線30に取り付
けられる連系開閉器5fによって構成される。また、同
様に構成される配電線4bにはそれぞれ所定の間隔をお
いて区間開閉器5e,5eが取り付けられ、Xb,Yb
の区間が構成されている。ここで、連系開閉器5fだけ
は平常時には開状態で運用されており、この場合の配電
系統は運用上の都合などによりトリー状の系統構成とな
っている。各区間開閉器5a〜5eには、その開閉を制
御する制御子局31a〜31eが接続される。各制御子
局31a〜31eは、通信線13により親局12を介し
て開閉器の開閉状態を検出する開閉器状態検出手段を備
えた系統監視制御装置14に接続される。系統監視制御
装置14内の記憶装置(図示せず)にはこれまでの実施
例において説明した負荷推定装置16により、求められ
た各区間が配電線との間で授受している電気量が格納さ
れている。
【0041】以上の構成の実施例の動作について、図1
3,図14をもとに説明する。図14は、何らかの原因
で配電線4aの区間Xaにおいて故障が発生し、保護装
置(図示せず)の動作により、該当配電線4aの引き出
し口に設けられた遮断器3aが遮断された直後の状態を
示す図である。一般に、配電線に取り付けられている開
閉器は、課電状態において作用する電磁力によりバネの
力と平衡した状態で閉状態が保たれている。従って、図
14のように遮断器3aがトリップした状態では、配電
線4aに取り付けられている各開閉器5a〜5cは順次
無電圧状態となり、従ってばね力により開放状態となり
配電線4a全体が停電状態となる。その後、再度遮断器
3aが閉じられると適当な時間間隔において開閉器5a
に電磁力が作用して閉じられ、Xaに再送電される。こ
の際、故障が自然に復旧していれば適当な時間間隔を置
いて順次開閉器5b,5cと電源側から停電が復旧して
いくことになる。一方、故障が継続していると故障区間
の電源側開閉器(図14では開閉器5aを閉じた直後
に、再度遮断器3aがトリップするためその負荷側区間
で故障が発生していると判定して再送電されても開閉器
5aは閉じないようにロックされてしまう。その後、再
々度遮断器3aが閉じられロックされた開閉器の電源側
区間までは停電復旧されるが、故障区間より負荷側の区
間は停電したままになる。なお、図14の例では、遮断
器3aと開閉器5aで構成される区間(この区間には電
気施設が設置されていない)を除いたすべての区間が停
電している。そこで、系統監視制御装置14により負荷
側区間の応急的な停電復旧動作が行われることになる。
この動作について、図15を参照して説明する。図15
に示す制御動作は、遮断器3aがトリップしたという情
報が別途装置(図示せず)により通信回線13を介して
系統監視制御装置14に伝送されることにより開始され
る。S31では、停電発生配電線に取り付けられている
開閉器の開閉情報により停電範囲が認識される。そし
て、この結果を基にS32では、前述した区間負荷推定
装置16から停電区間の負荷電力量が読み込まれる。こ
の際、負荷電力量としては故障発生の直前に推定された
負荷電力量(現在負荷電力量と呼ぶ)が読み込まれるこ
とになる。S33では、図示及び説明を省略するがS3
2と同様にして求められた健全配電線4bの予備電力量
が読み込まれる。S34では、読み込まれた停電区間の
負荷電力量及び配電線4bの予備電力量に基づき、ある
限定条件の下でどのような手順で開閉器を閉じていけば
健全配電線4bから速やかに送電でき停電範囲を最少化
できるかという開閉器操作手順が求められる。この際の
手法としては、ヒューリステック解法など公知の手法を
用いることができる。上記の限定条件としては通過電流
制限条件や電圧許容範囲維持条件などがある。これらの
条件を満足しているかどうかの判定は、停電範囲を最少
化できるかという開閉器操作手順を求める場合も同様で
あるが、停電区間の負荷電力量及び配電線4bの予備電
力量が正確に推定されているかどうかに大きく依存す
る。本発明では、先の実施例で説明したように負荷推定
装置16により各区間の負荷電力量あるいは健全配電線
の予備電力量を精度よく求めることができ、系統監視制
御14ではそのようにして求められた精度の高い負荷電
力量及び健全配電線の予備電力量を用いて開閉器操作手
順が決定されるため、極端な通過電流過大や電圧許容範
囲逸脱を発生させずに短時間で応急的に停電範囲を縮小
する開閉器操作手順を得ることができる。S35では、
以上のようにして得られた開閉器操作手順に従って開閉
信号を出力し、例えば図14では開閉器5fを閉じて区
間Yaに送電し、次に開閉器5cを閉じて区間Zaに送
電することによって停電していた故障発生区間の負荷側
区間を復旧することができる。なお、ここでは開閉器5
cを閉じて区間Zaにも送電できる場合について説明し
たが、負荷電力量及び健全配電線の予備電力量を用いて
計算した結果、例えば配電線4bに通過電流過大が発生
するとなれば区間Yaにのみ通電し、区間Zaへの送電
は図示していない健全配電線から別途送電するように開
閉器子局に開閉指令を出力する。
【0042】以上の実施例では、電圧監視に適用した例
について述べたが、本発明は、これらの実施例にとどま
らず他の開閉器制御,過負荷監視,負荷制御,電力潮流
制御,送電損失低減制御などに幅広く応用できるもので
ある。
【0043】次に、本発明の別の実施例について図9を
用いて説明する。上位系統100に連なる配電系統20
0は、配電用変圧器1a,1bを介して展開する複数の
配電線4a,…,4fで構成される。配電線4aは、開
閉器5a,5b,5cなどにより複数の区間に区分さ
れ、各区間には複数の電気施設70が接続されている。
ここで、電気施設70は先の実施例で説明した一般ある
いは特定電気施設である。他の配電線4b〜4fも同様
の構成であるので、説明は省略する。
【0044】母線2aから配電線4aへの引出し点の電
気量と特定電気施設との間で授受される電気量が計測さ
れ、通信線により親局12a,12bに伝送される。親
局12a,12bから、通信線13を介して、通信制御
装置19に接続される。この点は、図1の実施例と同様
であり図示及び説明を省略する。通信制御装置19に
は、LAN15などの通信手段を介して本実施例のキー
コンポーネントである階層型系統監視装置60,配電線
の区間電気量を推定する区間負荷推定装置16,一般電
気施設に関する管理情報を生成する管理情報生成装置1
7及び表示装置18が接続される。
【0045】配電系統200に示すような樹枝状の配電
系統は、区間を最小単位として、同一配電線に連なる複
数の区間が集まって配電線を形成し、同一母線に接続さ
れた複数の配電線が集まってバンクと呼ばれる一つのグ
ループを形成している。本発明は、一般の配電系統がこ
のような階層構造をしていることに注目してなされたも
のである。ここで、母線2a,2bに連なる配電線で構
成されるバンクをそれぞれ#1,#2と記す。
【0046】本実施例のキーコンポーネントである階層
型系統監視装置60の構成を、図10に基づいて説明す
る。階層型系統監視装置60は、LAN15により区間
負荷推定装置16に接続される区間電気量計算装置6
1、それに接続される区間単位監視装置62と、それに
接続される配電線単位監視装置63と、バンク単位監視
装置64と、区間単位監視装置62,配電線単位監視装
置63,バンク単位監視装置64の出力が入力される監
視制御対象抽出装置66とからなる。監視制御対象抽出
装置66は、外部の表示装置18に接続される。
【0047】階層型系統監視装置60の動作について、
ここでは電圧監視の場合を例にとり、図10,図11及
び図12を用いて説明する。先の実施例で述べたような
区間負荷推定装置16により求められた各区間の有効電
力,無効電力は、LAN15を介して区間電気量計算装
置61に入力される。
【0048】区間電気量計算装置61では、先に図6の
S41で示した計算により区間iの電圧値Vi が求めら
れ、区間単位監視装置62に入力される。区間単位監視
装置62では、図11に示すような電圧逸脱ペナルティ
関数により各区間の電圧値が電圧ペナルティ値に変換さ
れる。ここで、電圧逸脱ペナルティ関数は、電圧値が運
用上どの程度問題であるかを示す関数として定義され、
X軸に基準電圧Vb(例えば配電基準電圧である6,60
0V)に対する区間電圧Viの偏差比、Y軸に0から1.
0 の値を示す電圧ペナルティ値Pviをとったものであ
る。図11の例では、電気機器に±5%程度の許容範囲
が設けられている場合を想定して、区間電圧Viが基準
電圧Vbより±5%を逸脱した場合にペナルティ値が特
に大きくなるように設定している。すなわち許容限度の
半分位までは比較的小さなペナルティ値であるが、それ
を過ぎると急激に増加するという特性である。このよう
なペナルティ関数としては、図11に示すものの他に
も、任意に設定できる。その場合、配電線の運用上改善
の必要性が小さい区間では値が小さく、改善の必要性が
大きい区間ではペナルティを特に大きくする。図12
に、図11のペナルティ関数に従って求められた各区間
の電圧ペナルティ値の例を示す。
【0049】配電線単位監視装置63では、区間の一つ
上の階層である配電線が電圧的にどの程度問題であるか
を示す改善指標を求める。その動作について、図12に
示す配電線4aの各区間のペナルティ値を例にとり説明
する。配電線単位監視装置63では、次式のように配電
線4aに属する区間の電圧ペナルティ値の平均を求め
る。
【0050】 (0.4+0.3+0.2+0.1)/4=0.25 …(数7) ここで同一配電線に属する区間のペナルティ値を平均し
て求めた第1の理由は、配電線単位で改善対策が実施さ
れるとき、配電線単位の改善必要度を求めておくと原因
探索や改善対策が容易になるからである。第2の理由
は、通過する有効電流及び無効電流によってその配電線
の電圧が定まり配電線毎に特有の傾向を示すので、同一
配電線に属する区間のペナルティ平均値をとれば改善必
要個所が明確になることが期待できるためである。
【0051】このようにして、バンク#1に所属する他
の配電線4b,4c、またバンク#2に属する配電線4
d,4e,4fについても同様に平均値が各々0.20
,0.39,0.74,0.78,0.83と求められ
る。これら各配電線のペナルティ値を、図12の各配電
線の右側に示す。
【0052】バンク単位監視装置64では、配電線単位
監視装置63で求められた同一バンクに属する各配電線
のペナルティ値を更に平均することにより、バンクとし
てのペナルティ平均値が求められる。その結果、図12
の右端に示すようにバンクのペナルティ平均値が#1に
ついては0.28,バンク#2については、0.71とな
る。
【0053】ここで、ペナルティ値として平均により得
られる値だけを求めた場合、各バンクの全体的な指標し
か残らず、全体の傾向とは異なる個々の特徴が失われる
ため、配電線単位監視装置63には同一配電線に属する
区間のペナルティ値が比較され、最大(最悪)の区間ペ
ナルティ値も併せて記憶される。同様に、バンク単位監
視装置64には最大の配電線ペナルティ値も併せて記憶
される。
【0054】また電圧低下などの原因探索にはバンクの
引出し電圧が必要になるため、バンク単位監視装置64
には、バンクの引出し電圧のペナルティ値も記録され
る。バンク#1の場合、最悪のペナルティ値は、配電線
では0.39(配電線4c),区間では0.70(配電線
4cの末端)、また引出し電圧は0.40となる。全体
として優先的に改善を必要とする個所を効率的に抽出す
るために、このように、重要な特徴は極力保持しつつ少
量のデータにより上位の側の階層の情報を集約すること
を、ここでは「縮約」と呼ぶことにする。
【0055】監視制御対象抽出装置66には、区間単
位,配電線単位及びバンク単位監視装置のペナルティ平
均値及びペナルティ最悪値が取り込まれる。次に2つの
バンクのペナルティ平均値が比較され、バンク#2のペ
ナルティ平均値0.71 の方がバンク#1のペナルティ
平均値0.28 よりも大きいので、バンク#2が優先的
に改善されるべきバンクとして抽出される。さらにバン
ク#2のペナルティ最悪値は配電線と区間でそれぞれ
0.83と0.90であり、バンク#2の平均値0.71とと
もに大きいことから、バンク全体が電圧的に問題がある
と判定される。
【0056】次に引出し電圧のペナルティ値も0.7 と
大きいことから、引出し電圧の低下が原因でバンク#2
全体の電圧が悪くなっていると推測される。この結果、
表示装置18にはバンク#2の母線電圧が出力され優先
的に改善すべき個所として表示される。なお、一連の動
作においてペナルティ値が0.5 以上であるときには大
きいと判定されるようになっている。
【0057】またバンク#1については、区間レベルに
おける最悪のペナルティ値の中に0.7 と大きいものも
あることが、縮約の結果得られたバンクの情報からわか
るため、この場合には、最悪のペナルティ値を示す区間
が探索され、配電線4cの末端区間が、区間電圧値とと
もに優先的に改善すべき個所として表示装置18に表示
される。なお、配電線レベルについてもペナルティ値が
大きい個所があれば同様な処理により該当配電線が抽出
され、その配電線及びそれに属する各区間の電圧値が表
示装置18に表示される。
【0058】以上説明した本発明の別の実施例によれ
ば、配電系統に対応した階層毎に縮約した情報を用いて
電気的に相互に独立性の強いバンクの階層から優先的に
監視制御を行うので、系統全体として優先的に電圧の改
善が必要な個所を効率的に抽出できる。
【0059】なお以上では、単純に平均値をとって縮約
するとしたが、平均に際し区間毎の負荷量や重要度など
で重み付けすることも考えられる。また、平均と併せて
分散を求めておけば各配電線と各区間電圧のバラツキを
知る目安となる。
【0060】ここでは、電圧についてのみ説明したが、
損失や高調波についても電流(皮相の他に有効,無効の
各成分についても)の分布や、各調波成分の分布を区間
毎に調べ、同様に配電線,バンクと縮約することによ
り、各項目について優先的に改善が必要な個所を抽出で
きる。
【0061】またここで述べたように区間負荷推定装置
16の出力を用いるのではなく、配電線の各区間の電気
量を直接計測し、それを階層型系統監視装置60の入力
として直接用いてもよい。
【0062】さらに、これまで説明した実施例において
は、親局と、制御子局との間を通信回線で結び、通信の
送受信を行う例を示したが、例えば日本出願公告公報平
成6年の第24328号に示されたような配電系統同期
伝送方法を用いることにより、配電線を制御信号の媒体
として用いて、親局と子局等との間で通信を行うことが
可能になり、このようなシステムにおいては、既に設置
されている配電線以外に親たなケーブルを設ける必要が
無く、低コストで高い信頼性のシステムを構成すること
が可能になる。
【0063】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の配電系
統監視装置は、母線からの配電線引出し点の電気量と、
特定の電気施設と配電線との間で授受される電気量をリ
アルタイムで実測する一方、配電線の複数の区間の電気
量を推定するようにしたので、最少限のデータ量で系統
の電気量を精度良く得ることができ、配電系統を最適に
監視制御できる。
【0064】また、区間電気量に基づき、より上位の概
念である配電線単位及びバンク単位で評価量を算出し、
配電線単位及びバンク単位の評価量が基準評価量から逸
脱する範囲を監視したので系統全体として優先的に改善
を必要とする個所を抽出できるという効果がある。
【0065】また区間電気量に基づいて区間の評価量を
ペナルティ関数で変換し、その評価量を用いて前記配電
系統の構成に対応した階層毎に縮約して、バンク単位で
見ることができるようになり、系統全体として優先的に
改善を必要とする個所を抽出できるという効果がある。
【0066】また、本発明においては、例えば分散型電
源設備等を備えた正常な配電区間からの電力を、他の配
電区間に効率良く融通できるようになるので、例えば停
電事故が発生した場合でもなるべく停電区間を最少と
し、正常な配電区間を広く保つことができる効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す配電系統監視装置の基
本的構成図である。
【図2】本発明に用いる親局及び子局の動作説明図であ
る。
【図3】本発明に用いる区間負荷推定装置16の動作説
明図である。
【図4】本発明に用いる管理情報生成装置の構成図であ
る。
【図5】本発明に用いる負荷配分学習装置の構成図であ
る。
【図6】本発明に用いる図1の実施例における系統監視
装置の動作の説明図である。
【図7】本発明と従来例との効果の比較図である。
【図8】本発明に係る別の実施例の基本的構成を示す図
である。
【図9】本発明に用いる別の実施例の基本的構成図であ
る。
【図10】本発明に用いる系統監視装置の構成図であ
る。
【図11】本発明に用いる電圧ペナルティ関数の一例で
ある。
【図12】本発明に用いる系統監視装置の説明図であ
る。
【図13】負荷融通に適用した本発明の一実施例。
【図14】負荷融通に適用した本発明の一実施例。
【図15】負荷融通時の本発明の動作フローチャート。
【符号の説明】
1…配電用変圧器、2…母線、3…遮断器、4…配電
線、5a,5b,5c…開閉器、6a,6b,6c…一
般電気施設、8,10,27,28…センサ装置、9…
引出し口子局、11,29,30…特定施設子局、12
…親局、13…通信線、14…系統監視演算装置、17
…管理情報生成装置、25,26…特定電気施設。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩下 喜代次 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 武井 徹 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社 日立製作所内 (72)発明者 工藤 博之 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 川上 潤三 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 西島 一夫 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株 式会社 日立製作所 国分工場内 (72)発明者 井上 汎 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株式会社 日立製作所 大みか工場内 (56)参考文献 特開 昭55−5014(JP,A) 特開 昭59−185438(JP,A) 特開 昭60−43035(JP,A) 特開 昭60−46417(JP,A) 特開 平3−53475(JP,A) 特開 平3−74143(JP,A) 特開 平3−265430(JP,A) 特開 平3−288915(JP,A) 特開 平4−275026(JP,A) 特開 平5−68344(JP,A) 特開 平5−292670(JP,A) 特表 昭61−500149(JP,A) 欧州特許出願公開55314(EP,A1) 仏国特許出願公開2192402(FR,A 1) 米国特許3708684(US,A) 米国特許4075699(US,A) 米国特許4167679(US,A) 米国特許4313081(US,A) 米国特許4336462(US,A) 米国特許4370562(US,A) 米国特許4728887(US,A) 米国特許5181026(US,A) 米国特許5233538(US,A) E. Handschin, Ch. Dornemann,Bus Loa d Modelling and Fo recasting,IEEE Tra nsactions on Power Systems,IEEE,1988年 5月,Vol.3 No.2,p.627 −633,INSPEC accessi on number: 3272709 Malcom M. Camero n, Oliver K. Hung, Stephen W. Hagemo en,Computer Applic ations in the Elec trochemical Indust ry,IEEE Transactio ns on Industry App lications,IEEE,1988年 12月,Vol,24 No.6,p,1074 −1081,INSPEC accessi on number: 3343916 藤川歳幸,井上汎,福井千尋,電力系 統制御システムへのニューロ・ファジィ 技術の適用,日立評論,1992年 2月25 日,第74巻第2号,p36−41,特集:電 力設備の運用高度化を支える情報制御新 技術 福井千尋,木戸三安,松井義明,井上 汎,ファジィ技術の電力系統への応用, 日立評論,1993年 2月 1日,第75巻 第2号,p.33−36,特集:知的処理応 用システム−ニューロ,ファジィ,ルー ルベース 今村譲,叶井実,川上潤三,配電融通 問題へのファジィ推論の適用,電気学会 論文誌B,電気学会,1993年 5月20 日,第113B巻第5号,p.493−498 C. S. Chen, M. Y. Cho,Energy Loss R eduction by Critic al Switches,IEEE T ransactions on Pow er Delivery,IEEE, 1993年 7月,VOl.8 No.3, p.1246−1253,INSPEC acc ession number: 4581826 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02J 3/00 H02J 13/00

Claims (37)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配電用変圧器を介して上位電力系統に接続
    される母線と、該母線に接続され複数の電気施設が接続
    される少なくとも一つの配電線とを有する配電系統の監
    視装置であって、 前記配電線の前記母線からの引出し点又は、該引出点の
    近傍であって、前記配電線の全負荷量に対して無視し得
    る消費電気量の範囲内における位置の送出電気量を計測
    する第1センサ装置と、 前記電気施設のうち、前記配電線の全負荷量に対して所
    定の割合以上の消費電気量を有する代表的な少なくとも
    一つの特定電気施設と前記配電線との間で授受される電
    気量を計測する第2センサ装置と、 前記各区間の実績電気量と前記配電線の管理情報を用い
    て前記各区間の電気消費量の割合を求める管理情報生成
    装置と、 前記第1センサ装置からの前記送出電気量,前記第2セ
    ンサ装置からの電気量及び、前記管理情報生成装置から
    の電気消費量の割合から前記各区間の電気消費量を推定
    する区間負荷推定装置と、を有することを特徴とする配
    電系統監視装置。
  2. 【請求項2】配電用変圧器を介して上位電力系統に接続
    される母線と、該母線に接続され複数の電気施設が接続
    される少なくとも一つの配電線とを有する配電系統の監
    視装置であって、 前記配電線の前記母線からの引出し点又は、該引出点の
    近傍であって、前記配電線の全負荷量に対して無視し得
    る消費電気量の範囲内における位置の送出電気量を計測
    する第1センサ装置と、 前記電気施設のうち、前記配電線の全負荷量に対して所
    定の割合以上の消費電気量を有する代表的な少なくとも
    一つの特定電気施設と前記配電線との間で授受される電
    気量を計測する第2センサ装置と、 前記各区間の実績電気量と前記配電線の管理情報を用い
    て前記各区間の負荷配分係数を求める管理情報生成装置
    と、 前記第1センサ装置からの前記送出電気量及び前記第2
    センサ装置からの電気量および前記負荷配分係数とから
    前記各区間の電気消費量を推定する区間負荷推定装置
    と、を有することを特徴とする配電系統監視装置。
  3. 【請求項3】配電用変圧器を介して上位電力系統に接続
    される母線と、該母線に接続され複数の電気施設が接続
    される少なくとも一つの配電線とを有する配電系統の監
    視装置であって、 前記配電線の前記母線からの引出し点又は、該引出点の
    近傍であって、前記配電線の全負荷量に対して無視し得
    る消費電気量の範囲内における位置の送出電気量を計測
    する第1センサ装置と、 前記特定電気施設と前記配電線との間で授受される特定
    電気量を計測する第2センサ装置と、 前記各区間の実績電気量と前記配電線の管理情報とから
    前記各区間の負荷配分係数を求める管理情報生成装置
    と、 前記通信制御装置からの前記送出電気量及び前記特定電
    気量と、前記負荷配分係数とから前記各区間の電気量を
    推定する区間負荷推定装置と、 前記区間推定装置と前記区間の線路定数とから前記配電
    系統の電圧異常を監視する系統監視演算装置と、を有す
    ることを特徴とする配電系統監視装置。
  4. 【請求項4】配電用変圧器を介して上位電力系統に接続
    される母線と、該母線に接続され複数の電気施設が接続
    される少なくとも一つの配電線とを有する配電系統の監
    視装置であって、 前記配電線の前記母線からの引出し点又は、該引出点の
    近傍であって、前記配電線の全負荷量に対して無視し得
    る消費電気量の範囲内における位置の送出電気量を計測
    する第1センサ装置と、 前記電気施設のうち、前記配電線の全負荷量に対して所
    定の割合以上の消費電気量を有する代表的な複数の特定
    電気施設が接続する区間の両端の電気量を計測する第2
    センサ装置及び第3センサ装置と、 前記第2センサ装置および第3センサ装置から前記複数
    の特定電気施設の総合電気量を求める親局と、 前記各区間の実績電気量と前記配電線の管理情報を用い
    て前記各区間の負荷配分係数を求める管理情報生成装置
    と、 前記通信制御装置からの前記送出電気量及び前記総合電
    気量と前記負荷配分係数とから前記各区間の電気量を推
    定する区間負荷推定装置と、を有することを特徴とする
    配電系統監視装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項4のいずれかにおい
    て、前記管理情報生成装置は、前記特定電気施設を除く
    電気施設の管理情報を入力する管理情報入力装置と、前
    記特定電気施設を除く電気施設の実績電気量を入力する
    実績電気量入力装置と、学習により前記負荷配分係数を
    求める負荷配分係数学習装置とを備えたことを特徴とす
    る配電系統監視装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至請求項5のいずれかにおい
    て、前記送出電気量及び前記特定電気量または前記総合
    電気量は少なくとも配電線電流であることを特徴とする
    配電系統監視装置。
  7. 【請求項7】請求項1乃至請求項5のいずれかにおい
    て、前記送出電気量及び前記特定電気量または前記総合
    電気量は少なくとも配電線電圧と配電線電流との位相差
    および配電線電流であることを特徴とする配電系統監視
    装置。
  8. 【請求項8】請求項1乃至請求項5のいずれかにおい
    て、前記特定電気施設の設備容量は前記配電線容量の5
    %以上であることを特徴とする配電系統監視装置。
  9. 【請求項9】請求項1乃至請求項4のいずれかにおい
    て、前記特定電気施設は、前記配電線に電力を供給する
    分散型電源設備を有するものであることを特徴とする配
    電系統監視装置。
  10. 【請求項10】配電用変圧器を介して上位電力系統に接
    続される母線を少なくとも一つ有し、複数の区間から構
    成されて前記母線のうちの同一母線に接続される一つ以
    上の送電線を有する単位をバンクとして一つ以上有し、 前記配電線の前記母線からの引出し点又は、該引出点の
    近傍であって、前記配電線の全負荷量に対して無視し得
    る消費電気量の範囲内における位置の送出電気量を計測
    する第1センサ装置と、 前記電気施設のうち、前記配電線の全負荷量に対して所
    定の割合以上の消費電気量を有する代表的な少なくとも
    一つの特定電気施設と前記配電線との間で授受される電
    気量を計測する第2センサ装置と、 前記各区間の実績電気量と前記配電線の管理情報とから
    前記各区間の負荷配分係数を求める管理情報生成装置
    と、 前記第1センサ装置からの前記送出電気量及び前記特定
    電気量と、前記負荷配分係数とから前記各区間の電気量
    を推定する区間負荷推定装置と、 前記区間負荷推定装置から前記配電系統の予め設定され
    た電気量を逸脱する範囲を求める階層型系統監視装置
    と、を有することを特徴とする配電系統監視装置。
  11. 【請求項11】請求項9または請求項10において、前
    記階層型系統監視装置は前記区間の電気量から前記区間
    電圧値を求める区間電気量計算装置と、 前記各区間電圧値に対して予め設定された許容範囲から
    の電圧逸脱割合を算出する区間単位監視装置と、 前記配電線の配電線改善指標を同一配電線に属する各区
    間の前記電圧逸脱割合をもとに求める配電線単位監視装
    置と、 前記バンクのバンク健全指標を前記同一バンクに属する
    配電線の前記配電線改善指標から求めるバンク単位監視
    装置と、 前記電圧逸脱割合と配電線改善指標と前記バンク健全指
    標とから、前記配電系統の電圧逸脱箇所を抽出するバン
    ク単位監視制御対象抽出装置と、を有することを特徴と
    する配電系統監視装置。
  12. 【請求項12】請求項11において、前記配電線改善指
    標は前記配電線に属する区間の前記電圧逸脱割合の平均
    値である第1平均値および前記電圧逸脱割合の最大値と
    からなり、 前記バンク健全指標は前記バンクに属する配電線の第1
    平均値の平均値である第2平均値および前記第1平均値
    の最大値および前記電圧逸脱割合の最大値および前記母
    線から前記配電線を引出す引出点の電圧とからなること
    を特徴とする配電系統監視装置。
  13. 【請求項13】配電用変圧器を介して上位電力系統に接
    続される母線と、該母線に接続され複数の電気施設が接
    続される少なくとも一つの配電線とを有する配電系統の
    監視方法であって、 前記配電線の前記母線からの引出し点又は、該引出点の
    近傍であって、前記配電線の全負荷量に対して無視し得
    る消費電気量の範囲内における位置の送出電気量を計測
    し、 前記電気施設のうち、前記配電線の全負荷量に対して所
    定の割合以上の消費電気量を有する代表的な少なくとも
    一つの特定電気施設と前記配電線との間で授受される電
    気量を計測した後、 前記各区間の電気消費量を推定し、前記推定量を予め設
    定された電圧を基準として監視することを特徴とする配
    電系統監視方法。
  14. 【請求項14】配電用変圧器を介して上位電力系統に接
    続される母線を少なくとも一つ有し、複数の区間から構
    成されて前記母線のうちの同一母線に接続される一つ以
    上の配電線を有する単位をバンクとして一つ以上有する
    配電系統の監視方法であって、 前記区間の電気量に対し、予め設定された許容範囲から
    の逸脱割合を前記各区間毎に算出し、前記区間毎の逸脱
    割合を各配電線毎に算出し、前記区間毎の逸脱割合を各
    送電線毎に大きい逸脱割合の逸脱情報を保持するととも
    に、統計処理して統合データを作成した後、前記各送電
    線の前記統計データをもとに、予め設定された数値を逸
    脱する統合データを保持したまま、前記バンク単位に統
    計処理して集約データに縮約することにより、予め設定
    された電気量を逸脱する範囲を監視することを特徴とす
    る配電系統監視方法。
  15. 【請求項15】上位電力系統の電力線と、該電力線に接
    続され複数の電気的施設が接続される少なくとも一つの
    配電線とを有する配電系統の監視装置において、 前記上位電力系統の電力線から前記配電線へ供給される
    電気量を検出する少なくとも一つのセンサと、 前記配電線の少なくとも一つの区間が授受する電気量
    を、前記センサにより計測される電気量と、前記配電線
    に接続された電気的施設の電気消費情報から評価する計
    算手段とを備えたことを特徴とする配電系統の監視装
    置。
  16. 【請求項16】特許請求の範囲第15項の配電系統の監
    視装置において、 前記センサの第1のセンサは前記上位電力系統の電力線
    から前記配電系統に供給される電気量を計測し、 前記センサの第2のセンサは前記電気的施設のうちの特
    定の電気施設と前記配電系統との間で授受される電気量
    を測定することを特徴とする配電系統の監視装置。
  17. 【請求項17】特許請求の範囲第16項の配電系統の監
    視装置において、 前記第2のセンサは前記配電系統に枝分かれ接続された
    特定の電気施設と前記配電系統との間で授受される電気
    量を測定することを特徴とする配電系統の監視装置。
  18. 【請求項18】特許請求の範囲第16項の配電系統の監
    視装置において、 前記第2のセンサは二つのセンサで構成され、該二つの
    センサは前記特定の電気施設が接続された前記配電系統
    に対し、前記特定の電気施設と前記配電系統との接続点
    を挾むように配置され、該区間を流れる電気量を計測す
    ることを特徴とする配電系統の監視装置。
  19. 【請求項19】特許請求の範囲請求項17、または請求
    項18の配電系統の監視装置において、前記特定電気施
    設の設備容量は前記配電線容量の5%以上であることを
    特徴とする配電系統監視装置。
  20. 【請求項20】特許請求の範囲請求項15から請求項1
    9のいずれかの配電系統の監視装置において、 前記計算手段は前記電気消費情報として前記特定の電気
    施設を除いた全ての前記配電線に接続された電気的施設
    の電気消費量を予測することを特徴とする配電系統の監
    視装置。
  21. 【請求項21】特許請求の範囲請求項15から請求項2
    0のいずれかの配電系統の監視装置において、 前記特定の電気施設として複数の電力消費を行う建築物
    を備えることを特徴とする配電系統の監視装置。
  22. 【請求項22】特許請求の範囲請求項15から請求項2
    1のいずれかの配電系統の監視装置において、 前記計算手段は複数の配電線中の複数区間のそれぞれの
    電気量を計算することを特徴とする配電系統の監視装
    置。
  23. 【請求項23】特許請求の範囲請求項15から請求項2
    2のいずれかの配電系統の監視装置において、 前記電気消費情報は前記配電線中の複数区間の過去の消
    費量に関係することを特徴とする配電系統の監視装置。
  24. 【請求項24】特許請求の範囲請求項15から請求項2
    2のいずれかの配電系統の監視装置において、 前記特定電気施設として前記配電線に電力を供給する分
    散型電源設備であることを特徴とする配電系統監視装
    置。
  25. 【請求項25】変圧器を介して上位電力系統に接続され
    る母線を少なくとも一つ有し、該母線のうちの同一母線
    に接続され、複数の区間から構成される一つ以上の配電
    線を有するバンク単位を一つ以上有する配電系統の監視
    装置において、 前記母線から見た前記配電線の端部には電力量を測定す
    る第1のセンサを有し、 前記配電線には少なくとも特定の電気施設と該配電線と
    の間で電力授受を測定する第2のセンサを有し、 前記区間の実績の過去の電力消費データからそれぞれの
    配電線それぞれの負荷分配係数を求める情報処理手段
    と、 前記第1,第2のセンサ信号と前記負荷分配係数から前
    記配電線のそれぞれの区間の電気量を推定する区間負荷
    推定手段と、 予め設定された電力情報から前記配電系統の逸脱する範
    囲を求める系統監視手段とを備えたことを特徴とする配
    電系統の監視装置。
  26. 【請求項26】特許請求の範囲請求項25の配電系統の
    監視装置において、 前記配電系統の監視装置は前記区間の電気量から前記区
    間電圧値を求める区間電気量計算手段と、 前記各区間電圧値に対して予め設定された許容範囲から
    の電圧逸脱割合を算出する区間単位監視手段と、 前記配電線の配電線改善指標を同一配電線に属する各区
    間の前記電圧逸脱割合をもとに求める配電線単位監視手
    段と、 前記バンクのバンク健全指標を前記同一バンクに属する
    配電線の前記配電線改善指標から求めるバンク単位監視
    手段と、 前記電圧逸脱割合と配電線改善指標と前記バンク健全指
    標とから、前記配電系統の電圧逸脱箇所を抽出するバン
    ク単位監視制御対象抽出手段とを有することを特徴とす
    る配電系統の監視装置。
  27. 【請求項27】特許請求の範囲請求項26の配電系統の
    監視装置において、 前記配電線改善指標は前記配電線に属する区間の前記電
    圧逸脱割合の平均値である第1平均値および前記電圧逸
    脱割合の最大値とからなり、 前記バンク健全指標は前記バンクに属する配電線の第1
    平均値の平均値である第2平均値および前記第1平均値
    の最大値および前記電圧逸脱割合の最大値および前記母
    線から前記配電線を引出す引出点の電圧とからなること
    を特徴とする配電系統監視装置。
  28. 【請求項28】変圧器を介して上位電力系統に接続され
    る母線を少なくとも一つ有し、該母線のうちの同一母線
    に接続され、複数の区間から構成される一つ以上の配電
    線を有するバンク単位を一つ以上備えた配電系統の監視
    装置において、 前記区間の少なくとも一つの区間の電気量を求める手段
    と、 該求められた電気量に基づき前記配電線単位で電気評価
    量を算出する手段と、 前記バンク単位で電気評価量を算出する手段と、 前記バンク単位,前記配電線単位毎に算出された電気評
    価量と、予め設定されたそれぞれのバンク単位,前記配
    電線単位の基準電気評価量とを比較する手段と、 前記配電線単位,前記配電線単位の電気評価量が評価基
    準量から逸脱する状態を監視する手段とを備えたことを
    特徴とする配電系統の監視装置。
  29. 【請求項29】上位電力系統の電力線と、該電力線に電
    気的に接続されかつ複数の電気的施設が接続される少な
    くとも一つの配電線とを有する配電系統制御装置におい
    て、 前記配電線の遮断器の開閉状態を検出する遮断器状態検
    出手段と、 該遮断器状態検出手段からの情報に基づき前記配電線の
    異常区間の負荷電力量を求める負荷電力量算出手段と、 前記遮断器状態検出手段からの情報に基づき前記配電線
    の健全区間の予備電力量を求める予備電力量算出手段
    と、 前記負荷電力量および前記予備電力量から前記遮断器に
    対して開閉信号を出力する開閉操作出力手段とを備えた
    ことを特徴とする配電系統制御装置。
  30. 【請求項30】請求項第29項の配電系統制御装置にお
    いて、 前記予備電力量算出手段は前記上位電力系統の電力線か
    ら前記配電系統に供給される電気量を計測する第1のセ
    ンサと、 前記電気的施設のうちの特定の電気施設と前記配電系統
    との間で授受される電気量を測定する第2のセンサとを
    有し、 前記第1,第2のセンサからの計測信号から前記予備電
    力量を求めることを特徴とする配電系統制御装置。
  31. 【請求項31】特許請求の範囲第29項または第30項
    の配電系統制御装置において、 前記第2のセンサは前記配電系統に枝分かれ接続された
    特定の電気施設と前記配電系統との間で授受される電気
    量を測定することを特徴とする配電系統制御装置。
  32. 【請求項32】特許請求の範囲第29項から第31項の
    いずれかの配電系統制御装置において、 前記負荷電力量算出手段は前記電気消費情報として前記
    異常区間の前記配電線に接続された電気的施設の電気消
    費量を予測することを特徴とする配電系統の監視装置。
  33. 【請求項33】特許請求の範囲第29項から第32項の
    いずれかの配電系統制御装置において、 該配電系統制御装置は前記異常区間が最小となるように
    前記遮断器に対して開閉信号を出力することを特徴とす
    る配電系統制御装置。
  34. 【請求項34】特許請求の範囲請求項第29項から第3
    3項のいずれかの配電系統制御装置において、 前記特定電気施設の設備容量は前記配電線容量の5%以
    上であることを特徴とする配電系統制御装置。
  35. 【請求項35】特許請求の範囲請求項第29項から第3
    4項のいずれかの配電系統制御装置において、 前記負荷電力量算出手段または予備電力量算出手段は複
    数の配電線中の複数区間のそれぞれの電気量を計算する
    ことを特徴とする配電系統制御装置。
  36. 【請求項36】特許請求の範囲請求項第29項から第3
    5項のいずれかの配電系統制御装置において、 前記負荷電力量算出手段は前記配電線中の複数区間の過
    去の消費量に基づいて負荷電力量を算出することを特徴
    とする配電系統制御装置。
  37. 【請求項37】特許請求の範囲請求項第29項から第3
    6項のいずれかの配電系統制御装置において、 前記第2のセンサは前記配電線に電力を供給する分散型
    電源設備と、前記配電線との間で授受される電気量を計
    測することを特徴とする配電系統監視装置。
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