JP3499429B2 - 生体的特徴の認証方法及び装置、記録媒体 - Google Patents

生体的特徴の認証方法及び装置、記録媒体

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JP3499429B2
JP3499429B2 JP06518198A JP6518198A JP3499429B2 JP 3499429 B2 JP3499429 B2 JP 3499429B2 JP 06518198 A JP06518198 A JP 06518198A JP 6518198 A JP6518198 A JP 6518198A JP 3499429 B2 JP3499429 B2 JP 3499429B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体的特徴の認証
技術に係り、特に、複数の異なる生体的特徴を表す認証
結果を統合して認証精度を向上させる手法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エレクトロニック・コマース分野
における電子マネーやインタネット等の公衆網を用いた
インタネットバンキング等の多様な形態の提案に伴い、
利用者等を認証するための個人認証技術の研究開発が盛
んである。この個人認証技術は、人体における指紋や虹
彩等の生体的特徴に基づいて個人の識別を行うものであ
る。生体的特徴の中でも、特に、顔面及び声紋(音声)
における個人の特徴に着目した認証方式は、利用者側に
係る負荷や抵抗が少なく、また特殊な機材を必要としな
い点で、比較的容易に構築可能な認証方式として知られ
ている。一方、複数の異なる認証方式を統合することに
より認証性能を向上させる手法も知られている。この手
法は、複数の認証器毎の認証結果に対して論理和を用い
ることにより認証性能を向上させることを目的とするも
のである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、個人認証を
単一の認証装置(機器)で行う場合、例えば以下に示す
ような使用環境等に起因して、認証精度が変動してしま
うという問題があった。 (1)顔面認証器では、認証時における照明条件や、認
証対象者の表情変化に伴う特徴変動がある。 (2)声紋(音声)認証器では、自然な経時変化による
特徴変動がある。 (3)指紋認証器では、皮膚の乾燥等のような認証対象
者自身の状態に起因する特徴変動がある。 このような特徴変動が大きいほど認証精度が悪くなり、
また、セキュリティの観点からも満足な認証精度が得ら
れなくなる。
【0004】一方、複数の認証装置における認証結果か
ら個人認証を行う場合には、単に論理和を用いているこ
とに起因して、本人排除率が上昇してしまい、利用者に
とって不便なものになってしまうという問題があった。
【0005】そこで本発明の課題は、認証精度を向上さ
せることが可能な生体的特徴の認証方法を提供すること
にある。本発明の他の課題は、上記方法の実施に適した
装置を提供することにある。本発明の他の課題は、上記
方法または装置をコンピュータ装置上で実現するための
記録媒体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の認証方法は、それぞれ生体的特徴を表す複数の照合
データを認証して個々の認証データに対する類似度合い
を表す複数の照合スコア及び認証結果を生成する過程
と、前記認証結果のうち少なくとも一つが異なる場合
に、各照合スコアを統合してスコア個数を次元数とした
ベクトル表現を行い、該ベクトル表現により形成される
照合スコアの特徴空間に基づいて認証結果が異なる矛盾
照合スコアを特定する過程と、前記特定された矛盾照合
スコアが属すべきカテゴリを、所定の識別規則に基づい
て「正当」または「不当」のいずれかのカテゴリを特定
する過程と、前記特定されたカテゴリに基づいて前記複
数の照合データに対する統合的な正当性を判定する過程
とを含むことを特徴とする。また、前記矛盾照合スコア
を特定する過程は、生体的特徴毎の認証閾値に基づいて
前記照合スコアの特徴空間を「正当」及び「不当」の特
徴領域を表す第1領域的空間と該第1領域的空間以外の
第2領域的空間とに分類するとともに、前記第2領域的
空間に分布する照合スコアを前記矛盾照合スコアとして
特定することを特徴とする。
【0007】上記他の課題を解決するため、本発明は、
生体的特徴の認証装置及びこの認証装置を有する個人認
証装置を提供する。本発明の認証装置は、それぞれ生体
的特徴を表す複数の照合データを認証して個々の認証デ
ータに対する類似度合いを表す複数の照合スコア及び認
証結果を生成する手段と、前記認証結果の少なくとも一
つが異なる場合に、各照合スコアを統合してスコア個数
を次元数としたスコアベクトルを生成するとともに、生
成されたスコアベクトルにより形成されるスコアベクト
ル空間に基づいて認証結果が異なる矛盾照合スコアを検
出する照合スコア統合手段と、前記検出された矛盾照合
スコアが属すべきカテゴリを、所定の識別規則に基づい
て「正当」または「不当」のいずれかのカテゴリに分類
する矛盾照合スコア識別手段と、前記分類されたカテゴ
リに基づいて前記複数の照合データに対する統合的な正
当性を判定する手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】前記照合スコア統合手段は、例えば、前記
スコアベクトル空間における生体的特徴毎の認証閾値以
上となる「正当」領域、及び前記認証閾値以下となる
「不当」領域以外の領域を不一致領域として特定すると
ともに、当該不一致領域に分布する照合スコアを前記矛
盾照合スコアとして検出するように構成される。
【0009】あるいは、前記矛盾照合スコア識別手段
は、所定の最近接規則に基づいて前記矛盾照合スコアが
属すべき「正当」または「不当」のいずれかのカテゴリ
について、予め所定数設定された標準ベクトルと、分布
する前記検出された矛盾照合スコアとの距離値を各々算
出するとともに、算出された距離値が最小となる場合の
標準ベクトルに対応するカテゴリに分類するように構成
される。あるいは、前記矛盾照合スコアが非線形な分布
となる場合に、所定の二次形式識別関数に基づいて前記
標準ベクトルと分布する前記矛盾照合スコアとの距離値
を算出するように構成される。あるいは、前記矛盾照合
スコアの分布に即して算出される統計的な確率に基づい
て、当該矛盾照合スコアが属すべき「正当」または「不
当」のいずれかのカテゴリに分類するように構成され
る。あるいは、所定の人工神経回路網に基づいて前記矛
盾照合スコアが属すべきカテゴリを「正当」または「不
当」のいずれかのカテゴリに対応するパターンを出力す
るように内部ニューロンを構成させて学習し、前記矛盾
照合スコアを入力パターンとして得られる出力パターン
から、当該矛盾照合スコアの属すべきカテゴリに分類す
るように構成される。
【0010】本発明の個人認証装置は、上記認証装置
が、認証対象者に関するヒトの生体的特徴毎の照合デー
タから、当該認証対象者に対する正当性を認証するよう
に構成されたものである。
【0011】上記他の課題を解決する本発明の記録媒体
は、下記の処理を、コンピュータ装置に実行させるプロ
グラムが前記コンピュータ装置が読みとり可能な形態で
記録された記録媒体である。 (1)それぞれ生体的特徴を表す複数の照合データを認
証して個々の認証データに対する類似度合いを表す複数
の照合スコア及び認証結果を生成する処理、(2)前記
認証結果の少なくとも一つが異なる場合に、各照合スコ
アを統合してスコア個数を次元数としたスコアベクトル
を生成するとともに、生成されたスコアベクトルにより
形成されるスコアベクトル空間に基づいて認証結果が異
なる矛盾照合スコアを検出する処理、(3)前記検出さ
れた矛盾照合スコアが属すべきカテゴリを、所定の識別
規則に基づいて「正当」または「不当」のいずれかのカ
テゴリに分類する処理、(4)前記分類されたカテゴリ
に基づいて前記複数の照合データに対する統合的な正当
性を判定する処理。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。 (第1実施形態)図1は、本発明を適用した個人認証装
置の実施の形態を表す機能ブロック図である。図中、実
線は処理の流れ、破線はデータの流れを表す。この個人
認証装置1は、オペレーティングシステム(OS)を搭
載したコンピュータ装置によって実現されるもので、こ
のコンピュータ装置が所定のプログラムを読み込んで実
行することにより形成される、N個の生体特徴認証部1
1A〜11N(以下、11と略す)、照合スコア統合処
理部12、照合スコアベクトル識別処理部13、及び認
証結果処理部14を備えて構成される。
【0013】上記プログラムは、通常、コンピュータ装
置の内部記憶装置あるいは外部記憶装置に格納され、随
時読み取られて実行されるようになっている。但し、コ
ンピュータ装置上で上記各機能ブロック11〜14を形
成できれば本発明を実施することができるので、その記
録形態は任意であってよい。例えばコンピュータ装置と
分離可能なCD−ROMやFD等の可搬性記録媒体、あ
るいは構内ネットワークに接続されたプログラムサーバ
等に記録され、使用時に読み込まれて上記内部記憶装置
または外部記憶装置にインストールされて随時実行に供
されるようにしてもよい。
【0014】生体特徴認証部11は、それぞれ認証対象
者の生体的特徴を表す指紋や声紋等の照合データの認証
を行うもので、生体的特徴の種類に対応して設けられ
る。なお、図示を省略したが、各認証処理部11には、
対応する入力用インタフェースの組が備えられている。
この入力用インタフェースは公知のものである。照合デ
ータは、図示しない所定の入力用インタフェースを介し
てこの生体特徴認証部11に入力される。生体特徴認証
部11からは、照合スコア及び認証結果が照合スコア統
合処理部12に入力される。照合スコアとは、例えば、
生体的特徴毎に予め設定された認証対象者の認証データ
に対する照合データの類似度合いを表すものであり、一
方、認証結果とは、該照合スコアと予め設定された閾値
とに基づいて、照合データに対する「正当」または「不
当」を表すものである。
【0015】照合スコア統合処理部12は、取得された
すべての認証結果が一致するか否かを検出するものであ
る。一致しない認証結果が検出された場合は、取得され
た各照合スコアを統合して照合スコアベクトルの生成を
行うとともに、認証結果が一致しない場合の照合スコア
(以下、矛盾照合スコア)の検出を行う。検出された矛
盾照合スコアは、照合スコアベクトル識別処理部13に
入力される。また、すべての認証結果が一致する場合の
照合スコア群は、認証結果処理部14に入力される。な
お、照合スコアベクトルについての詳細は後述する。
【0016】照合スコアベクトル識別処理部13は、所
定の識別規則に基づいて矛盾照合スコアの識別を行うも
のである。この識別は、当該矛盾照合スコアが属すると
判定されるカテゴリ、即ち「正当」または「不当」のい
ずれかのカテゴリを決定して行われる。当該識別結果は
認証結果処理部14に入力される。
【0017】認証結果処理部14は、照合スコア統合処
理部12または照合スコアベクトル識別処理部13にお
ける処理結果に基づいて認証対象者の正当性を判定する
ものである。当該認証結果は、図示しない所定の出力用
インタフェースを介して出力される。
【0018】次に、個人認証装置1を用いた認証方法
を、図2に従って説明する。認証対象となる個人即ち認
証対象者は、該当する入力用インタフェースを介して、
生体的特徴別の照合データを入力する(ステップS10
1)。入力された各照合データは、対応する生体特徴認
証部11において各々認証処理が行われる(ステップS
102)。個々の生体特徴認証部11からの照合スコア
及び認証結果は、照合スコア統合処理部12に入力され
る(ステップS103)。
【0019】照合スコア統合処理部12では、取得した
すべての認証結果について認証結果が一致するか否かを
判定する。認証結果の不一致であった場合(ステップS
104:Yes)、照合スコア統合処理部12は、取得し
た各照合スコアを統合して照合スコアベクトルを生成す
る(ステップS105)。具体的には、各照合スコアに
対して、各生体特徴認証部11におけるN個の出力を次
元数としたベクトル表現、即ちN次元の照合スコアベク
トルを生成する。
【0020】照合スコア統合処理部12は、また、生成
された照合スコアベクトル空間における矛盾照合スコア
を検出する。この場合の検出では、個々の生体特徴認証
部11毎に予め設定された認証における閾値に着目し
て、照合スコアベクトル空間における閾値以上となる領
域を明らかな「正当領域」、閾値以下となる領域を明ら
かな「不当領域」とするとともに、これら「正当領域」
及び「不当領域」以外の領域を認証結果の「不一致領
域」として領域、即ち照合スコアベクトル空間を分割的
に捉えるものである。照合スコア統合処理部12では、
当該不一致領域に分布する場合の照合スコアを矛盾照合
スコアとして検出するように構成され、検出した矛盾照
合スコアを、照合スコアベクトル識別処理部13に入力
する。
【0021】照合スコアベクトル識別処理部13では、
入力された矛盾照合スコアに対する識別処理を行う(ス
テップS106)。この識別処理における識別規則は、
例えば、ユークリッド距離による最近接規則に基づい
て、入力された矛盾照合スコアの属すべきカテゴリを決
定する処理である。具体的には、対応する生体的特徴に
おける照合スコアの平均値等を用いて、矛盾照合スコア
の属すべきカテゴリに係る標準ベクトルを「正当」また
は「不当」の2つのカテゴリについて各々生成してお
き、矛盾照合スコアの「正当」または「不当」のいずれ
かの標準ベクトルに対する距離値を算出し、当該距離値
に基づいて近接する標準ベクトルを特定してカテゴリの
決定を行うものである。これらの標準ベクトルは、カテ
ゴリ決定の際のテンプレート的な側面を有する指標とな
る。カテゴリが決定され識別された矛盾照合スコアは、
認証結果処理部15に入力される。このことから、該識
別処理は、照合スコアベクトル空間における「正当」ま
たは「不当」、即ち認証対象者本人か否かの2カテゴリ
の識別問題として対処されるものとなる。
【0022】上述した照合スコアベクトル空間における
領域分割及び矛盾照合スコアの識別に関する概念図を図
3に示す。この図は、生体特徴認証部11に、顔及び声
紋の認証器を用いた場合の照合スコアベクトル空間であ
り、顔及び声紋の閾値以上となる領域が上記「正当領
域」を表す「受理領域」、また顔及び声紋の閾値以下と
なる領域が上記「不当領域」を表す「排除領域」を各々
示している。また、これら「受理領域」及び「排除領
域」以外の「不一致領域」に、分布する照合スコアが矛
盾照合スコアとして識別対象となるものであり、図中の
黒点で示される「入力データ」が矛盾照合スコアを表し
ている。なお、以降では「正当」と同意な表現として
「受理」、一方「不当」と同意な表現として「排除」を
用いて説明する。照合スコアベクトル識別処理部13で
は、この「入力データ」が、標準ベクトルである受理ま
たは排除テンプレートのいずれかに近接するかを判定し
て「入力データ」の属するカテゴリを決定する。この図
の場合、「入力データ」は、「受理テンプレート」に対
して近接しており、属すべきカテゴリは、「受理」とな
る。
【0023】次に、認証結果処理部15は、照合スコア
統合処理部12において各認証結果が一致する場合の各
照合スコア、または照合スコアベクトル識別処理部13
において、カテゴリが決定された矛盾照合スコアに基づ
いた認証を行う。認証結果が「排除」の場合には(ステ
ップS107:No)、認証対象者を拒否する(ステップ
S108)。一方、認証結果が「受理」の場合には(ス
テップS107:Yes)、認証対象者を受理する(ステ
ップS109)。なお、当該認証結果は、適宜図示しな
い出力インタフェースへ出力される。
【0024】なお、以上は、照合スコアベクトル識別処
理部13における識別規則に、ユークリッド距離による
最近接規則を適用した場合について説明したが、例え
ば、k−NN(k-Nearest Neibour:K−最近接規則)
法も同様に適用可能である。この場合、矛盾照合スコア
が属すべきカテゴリに関する上記標準ベクトルを「k
個」(kは自然数)即ち所定数設定しておき、これらの
標準ベクトルとの距離値が最小となる場合のカテゴリを
特定するように構成すればよい。
【0025】また、矛盾照合スコアが、上述のような線
形な分布以外、即ち非線形な分布となる場合には、例え
ば、所定の二次形式の識別関数に基づいて上記標準ベク
トルと、矛盾照合スコアとの距離値を算出するように構
成すればよい。
【0026】さらに本発明は、上記例に限定されるもの
ではなく、統計的手法及び人工神経回路網的手法を用い
て構成することも可能である。統計的手法の場合は、例
えば、矛盾照合スコアの分布に即して算出される確率に
基づいて、当該矛盾照合スコアが属すべき「正当」また
は「不当」のカテゴリを特定するように構成すればよ
い。人工神経回路網的手法の場合は、例えば、矛盾照合
スコアが属すべきカテゴリを「正当」または「不当」の
いずれかのカテゴリに対応するパターンを出力するよう
に、内部のニューラルネットワークユニットを構成して
学習させ、矛盾照合スコアを入力パターンとして対応す
る出力パターンから当該矛盾照合スコアの属すべきカテ
ゴリを特定可能なように適宜構成すればよい。
【0027】次に、本発明を顔及び音声の統合による個
人認証実験に実際に用いた場合の実験結果について説明
する。この認証実験では、照合データとして、男女10
名の顔画像及び音声データを用い、顔認証器及び声紋認
証器には所定のアルゴリズムで認証を行うものを用い
た。また、上述の識別処理における識別規則には、ユー
クリッド距離による最近接規則を用いて実現した。
【0028】図4は、本実験における照合スコアベクト
ル空間を表す図である。この図は、2つの認証器からの
顔認証照合スコア(Score of Face)「SF」、及び音
声認証照合スコア(Score of Voice)「SV」を、2次
元の特徴ベクトルとして表現した特徴空間である。図
中、顔認識器の閾値となる認証スコアを「TF」、声紋
認識器の閾値となる認証スコアを「TV」とした場合
の、「TF<SF<1」及び「TV<SV<1」となる
「領域I」は明らかな受理領域、「0<SF<TF」及
び「0<SV<TV」となる「領域IV」は明らかな排除
領域を表す。一方、「TF<SF<1」及び「0<SV
<TV」となる「領域II」、「0<SF<TF」及び
「TV<SV<1」となる「領域III」は、認証結果が
矛盾する不一致領域を表している。この認証実験では、
不一致領域である「領域II」及び「領域III」に分布す
る矛盾照合スコアに対して、上述の識別処理を施したも
のである。
【0029】本実験における認証結果を示したのが図5
である。この結果から、従来手法、即ち顔及び声紋を各
々単独で認証した場合の結果と比較して、認証精度が向
上していることがわかる。
【0030】このように、本実施形態の個人認証装置1
では、複数の異なる照合スコア及び認証結果を統合する
ようにしたので、従来手法のように単一の認証機器によ
る認証処理と比較して認証精度が向上した。また、装置
の使用環境等に起因して、特定の照合データの特徴変動
が大きく、認証結果が矛盾するような場合であっても、
他の認証結果に即した統合的な認証が可能となるので、
信頼性も向上した。また、特定の認証結果が矛盾するよ
うな照合スコアに対してさらに識別処理を施すようにし
たので、従来手法と比較してより高品質な認証結果を得
ることが可能となった。また、照合スコアの特徴に基づ
いて認証結果の統合を行うことにより、従来手法のよう
に、単に論理和を用いることに起因して本人排除率が上
昇することなく、高い認証精度を得ることが可能とな
り、利用者に対する利便性が向上した。
【0031】さらに、本発明を、例えば、既存の情報シ
ステム等に組み込んだ形態でシステムを構築することに
より、当該システムの使用に係る信頼性及び機密性が大
幅に向上することが期待できる。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、より認識精度の高い個人認証環境が実現可能
となるという、特有の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る個人認証装置の機能
ブロック図。
【図2】個人認証装置における処理手順図。
【図3】照合スコアベクトル空間を表す概念図。
【図4】本発明を適用した認証実験の照合スコアベクト
ル空間における分布図。
【図5】本発明を適用した認証実験における認証結果を
示した図表。
【符号の説明】
1 個人認証装置 11 生体特徴認証部 12 照合スコア統合処理部 13 照合スコアベクトル識別処理部 14 認証結果処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−102300(JP,A) 特開 平2−187866(JP,A) 特開 平9−91432(JP,A) 前田茂則(外5名),顔画像特徴,歩 行画像特徴及び音声特徴の統合による個 人識別,電子情報通信学会論文誌,日 本,社団法人電子情報通信学会,1996年 4月25日,第J79−D−II巻/第4 号,600−607 佐藤宏介,信号処理技術の応用(画像 応用セキュリティシステム),システム /制御/情報,日本,システム制御情報 学会,1998年 3月15日,第42巻/第3 号,26−31 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/117 G06T 7/00 510

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ生体的特徴を表す複数の照合デ
    ータを認証して個々の認証データに対する類似度合いを
    表す複数の照合スコア及び認証結果を生成する過程と、 前記認証結果のうち少なくとも一つが異なる場合に、各
    照合スコアを統合してスコア個数を次元数としたベクト
    ル表現を行い、該ベクトル表現により形成される照合ス
    コアの特徴空間に基づいて認証結果が異なる矛盾照合ス
    コアを特定する過程と、 前記特定された矛盾照合スコアが属すべきカテゴリを、
    所定の識別規則に基づいて「正当」または「不当」のい
    ずれかのカテゴリを特定する過程と、 前記特定されたカテゴリに基づいて前記複数の照合デー
    タに対する統合的な正当性を判定する過程と、を含むこ
    とを特徴とする、生体的特徴の認証方法。
  2. 【請求項2】 前記矛盾照合スコアを特定する過程は、
    生体的特徴毎の認証閾値に基づいて前記照合スコアの特
    徴空間を「正当」及び「不当」の特徴領域を表す第1領
    域的空間と該第1領域的空間以外の第2領域的空間とに
    分類するとともに、前記第2領域的空間に分布する照合
    スコアを前記矛盾照合スコアとして特定することを特徴
    とする請求項2記載の認証方法。
  3. 【請求項3】 それぞれ生体的特徴を表す複数の照合デ
    ータを認証して個々の認証データに対する類似度合いを
    表す複数の照合スコア及び認証結果を生成する手段と、 前記認証結果の少なくとも一つが異なる場合に、各照合
    スコアを統合してスコア個数を次元数としたスコアベク
    トルを生成するとともに、生成されたスコアベクトルに
    より形成されるスコアベクトル空間に基づいて認証結果
    が異なる矛盾照合スコアを検出する照合スコア統合手段
    と、 前記検出された矛盾照合スコアが属すべきカテゴリを、
    所定の識別規則に基づいて「正当」または「不当」のい
    ずれかのカテゴリに分類する矛盾照合スコア識別手段
    と、 前記分類されたカテゴリに基づいて前記複数の照合デー
    タに対する統合的な正当性を判定する手段と、を備えて
    成る、生体的特徴の認証装置。
  4. 【請求項4】 前記照合スコア統合手段は、前記スコア
    ベクトル空間における生体的特徴毎の認証閾値以上とな
    る「正当」領域、及び前記認証閾値以下となる「不当」
    領域以外の領域を不一致領域として特定するとともに、
    当該不一致領域に分布する照合スコアを前記矛盾照合ス
    コアとして検出するように構成されていることを特徴と
    する請求項3記載の認証装置。
  5. 【請求項5】 前記矛盾照合スコア識別手段は、所定の
    最近接規則に基づいて前記矛盾照合スコアが属すべき
    「正当」または「不当」のいずれかのカテゴリについ
    て、予め所定数設定された標準ベクトルと、分布する前
    記検出された矛盾照合スコアとの距離値を各々算出する
    とともに、算出された距離値が最小となる場合の標準ベ
    クトルに対応するカテゴリに分類するように構成されて
    いることを特徴とする請求項3または4記載の認証装
    置。
  6. 【請求項6】 前記矛盾照合スコア識別手段は、前記矛
    盾照合スコアが非線形な分布となる場合に、所定の二次
    形式識別関数に基づいて前記標準ベクトルと分布する前
    記矛盾照合スコアとの距離値を算出するように構成され
    ていることを特徴とする請求項3または4記載の認証装
    置。
  7. 【請求項7】 前記矛盾照合スコア識別手段は、前記矛
    盾照合スコアの分布に即して算出される統計的な確率に
    基づいて、当該矛盾照合スコアが属すべき「正当」また
    は「不当」のいずれかのカテゴリに分類するように構成
    されていることを特徴とする請求項3または4記載の認
    証装置。
  8. 【請求項8】 前記矛盾照合スコア識別手段は、所定の
    人工神経回路網に基づいて前記矛盾照合スコアが属すべ
    きカテゴリを「正当」または「不当」のいずれかのカテ
    ゴリに対応するパターンを出力するように内部ニューロ
    ンを構成させて学習し、前記矛盾照合スコアを入力パタ
    ーンとして得られる出力パターンから、当該矛盾照合ス
    コアの属すべきカテゴリに分類するように構成されてい
    ることを特徴とする請求項3または4記載の認証装置。
  9. 【請求項9】 請求項3乃至8のいずれかに記載された
    認証装置が、認証対象者に関するヒトの生体的特徴毎の
    照合データから、当該認証対象者に対する正当性を認証
    するように構成されていることを特徴とする個人認証装
    置。
  10. 【請求項10】 それぞれ生体的特徴を表す複数の照合
    データを認証して個々の認証データに対する類似度合い
    を表す複数の照合スコア及び認証結果を生成する処理、 前記認証結果の少なくとも一つが異なる場合に、各照合
    スコアを統合してスコア個数を次元数としたスコアベク
    トルを生成するとともに、生成されたスコアベクトルに
    より形成されるスコアベクトル空間に基づいて認証結果
    が異なる矛盾照合スコアを検出する処理、 前記検出された矛盾照合スコアが属すべきカテゴリを、
    所定の識別規則に基づいて「正当」または「不当」のい
    ずれかのカテゴリに分類する処理、 前記分類されたカテゴリに基づいて前記複数の照合デー
    タに対する統合的な正当性を判定する処理、 をコンピュータ装置に実行させるプログラムが前記コン
    ピュータ装置が読みとり可能な形態で記録された記録媒
    体。
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Title
佐藤宏介,信号処理技術の応用(画像応用セキュリティシステム),システム/制御/情報,日本,システム制御情報学会,1998年 3月15日,第42巻/第3号,26−31
前田茂則(外5名),顔画像特徴,歩行画像特徴及び音声特徴の統合による個人識別,電子情報通信学会論文誌,日本,社団法人電子情報通信学会,1996年 4月25日,第J79−D−II巻/第4号,600−607

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