JP3498928B2 - 画像処理システムおよび画像処理装置並びに画像処理方法 - Google Patents

画像処理システムおよび画像処理装置並びに画像処理方法

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JP3498928B2 JP26943895A JP26943895A JP3498928B2 JP 3498928 B2 JP3498928 B2 JP 3498928B2 JP 26943895 A JP26943895 A JP 26943895A JP 26943895 A JP26943895 A JP 26943895A JP 3498928 B2 JP3498928 B2 JP 3498928B2
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  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリ通信
などの分野に関し、特に、高解像度画像を生成する画像
処理システムおよび画像処理装置並びに画像処理方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】静止画像を送信するのに用いられるファ
クシミリシステムには、送信機が備わっており、送信機
は、送信されるべき対象画像を受取る手段と、対象画像
(例えば、原稿上の画像,あるいは、ドラム上に形成さ
れた画像等)を照射し、該対象画像からの反射光を解析
することによって画像情報を抽出し、検出画像情報を電
気信号に変換して受信機に送信するためのスキャナとを
有している。また、受信機は、送信された電気信号を受
信して、電気信号に対応する画像を適当な記録用媒体に
記録する記録機構を有している。
【0003】典型的には、対象画像を照射するのに拡散
光源が用いられ、光学システムの有効開口によって、ド
キュメント(原稿)を走査するのに用いられる要素領域(e
lemental area)が規定される。送信機と受信機との間の
整合性を保証するため、国際的な規格が存在する。ファ
クシミリ電気信号は、要素領域の行および列のラスタ,
すなわち矩形格子を表わしており、このファクシミリ電
気信号,すなわち要素領域の行および列のラスタから、
対象画像を近似的に再構成することができる。
【0004】スキャナには、直線状(rectilinear)スキ
ャナとアレイスキャナとの2つの基本的なタイプのもの
がある。直線状スキャナは、単一の光電セルを用い、対
象画像からの拡散反射光を連続的なアナログ信号として
検出するため、この光電セルを所定方向(列方向)に沿っ
て掃引するようにしている。また、アレイスキャナは、
光電セル(フォトダイオードあるいはCCD)の行からな
っており、各光電セルは、行方向における各要素領域ご
とにそれぞれ設けられている。
【0005】走査方法は、機械的あるいは電気的になさ
れる。機械的なスキャナ(走査デバイス)の代表的なもの
には、回転ドラム式のもの、あるいは、ポリゴンミラー
やロッキング球面ミラーを用いるミラー式のものがあ
る。
【0006】ドラム式のスキャナは、図1に示すよう
に、一定の角速度で回転するドラムに対象画像を形成す
るものであり、走査光学系は、ドラムの回転軸と平行な
方向に沿って、ドラムの1回転ごとに1画素分移動しな
がら、対象画像を横切り、かくして、一連のラスタ走査
(ラスタスキャン)として電気的画像が生成される。
【0007】また、ポリゴンミラー式のスキャナは、図
2に示すように、照射光が対象画像の一方向を走査する
ように多面ミラーを回転することによって、2次元の対
象画像を走査するようになっている。また、ロッキング
ミラー式のスキャナは、鋸歯状波電流によって駆動され
るd'Arsonvalガルバノメータの移動を用いて、対象画像
を走査するようになっている。このかわりに、機械的な
カムを回転させて、球面ミラーを走査移動させるように
しても良い。走査とは直交する方向において、ミラーと
対象画像との間の相対的な移動によって、ラスタ全体を
作成することが可能となる。
【0008】電気的なスキャナの代表的なものには、ビ
ジコン,光電アレイに基づくものがある。ビジコンは、
拡散光によって対象画像を照射するとき対象画像からテ
レビジョン形式のラスタを生成する。より一般的に、光
電アレイは、図3に示すように、対物レンズを使用し
て、シリコンセンサのリニアアレイ上に画像を形成す
る。例えば、デジタルファクシミリについてのCCIT
Tグループ3の国際標準規格は、8.5インチ幅の対象
画像を撮像するのに、行方向に1.02インチ幅で、
1,728個のセンサ用いることが規定されている。一
方、アナログファクシミリについてのCCITTグルー
プ2の国際標準規格は、1回の掃引当り、1,536個
のピクセル(画素)を生成するために、512個の光電セ
ンサのアレイを3組用いることが規定されている。な
お、1個のピクセルは、1つのスキャンの1つの要素領
域のグレースケールを表わす値である。1,728個の
シリコンフォトダイオードのリニアアレイは、各々のフ
ォトダイオードが275μインチ×630μインチの開
口を有している。
【0009】スキャン(走査)によって得られるラスタ電
気信号は、オリジナルな画像を表わしているが、ラスタ
電気信号には、スキャン(走査)に伴なう誤差が含まれて
いる。これらの誤差には、光学収差,垂直および水平方
向の走査変動によって生じる走査トラッキング誤差,電
気的ノイズなどがある。これらの誤差は、通信チャンネ
ルによるノイズやファクシミリ受信側に固有の画像再構
成誤差とともに、画像品質および解像度を劣化させる。
【0010】従って、完全な通信チャンネルおよび受信
機が用いられるとしても、1回のラスタスキャンによっ
て得られる画像の品質などは、送信側での誤差によって
影響されてしまう。
【0011】ファクシミリシステムについてのより詳細
な説明は、例えば著者 Donald G. Finkによる文献「"El
ectronics Engineer's Handbook" 第2版, McGraw-Hi
ll Book C., 1975年 pp.20-87〜20-107」に記載されて
いる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、ファク
シミリ対象画像に対し1回のラスタスキャンによって得
られる画像の品質は、光情報(visual information)を電
気信号に変換するスキャン(走査)の過程によって制限さ
れることがわかる。
【0013】従って、本発明は、1回のラスタスキャン
によって得られる画像に比べてより高解像度の画像を得
ることの可能な画像処理システムおよび画像処理装置並
びに画像処理方法を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1乃至請求項33記載の発明では、基本的に
は、オリジナルな低解像度のラスタスキャン画像のセッ
トから高解像度画像を形成する場合、 (a) 2次元の既知の値のセットによって表現されたポ
イント広がり関数PSFをもち、オリジナル画像をラス
タスキャンし、オリジナル画像のラスタスキャンごとに
1つの信号を出力信号として生成するようになってお
り、さらに、高解像度のラスタスキャン画像を再構成す
るためにオリジナル画像の各ラスタスキャンに適切な変
化を与えるためのトラッキング誤差を導入する手段が設
けられているスキャナと、 (b) スキャナからの出力信号を所定間隔でサンプリン
グし量子化して、スキャナからの出力信号ごとに1つの
ピクセル値セットを生成するコンバータ手段と、 (c) コンバータ手段によって生成された複数のピクセ
ル値セットを蓄積するための記憶手段と、 (d) 記憶手段に蓄積されたピクセル値セットを読出し
て、高解像度処理を行なって、前記記憶手段に蓄積する
処理手段とを有し、該処理手段は、 i) 記憶手段から複数のピクセル値セットのうちの1
つをプロトタイプスキャンとして選択し、 ii) 選択したプロトタイプスキャンのピクセル値に補
間処理を施して、より高密度のピクセル値をミクセルと
してもつ高解像度プロトタイプスキャンを生成し、 iii) プロトタイプスキャン以外の残りのピクセルスキ
ャンの中から1つのピクセルスキャンを1つの残りのピ
クセルスキャンとして選択し、上記ii)において生成さ
れた高解像度プロトタイプスキャンを、残りのピクセル
スキャンの中から上記のように選択した1つの残りのピ
クセルスキャンと整列させ、 iV) 選択された1つの残りのピクセルスキャンの選択
されたピクセルと高解像度プロトタイプスキャンのミク
セル値からスキャナ手段の既知のPSFを用いて計算さ
れたピクセル値との間の差を表わす誤差コスト関数を最
小化することによって、整列された高解像度プロトタイ
プスキャンを調整して、更新されたプロトタイプスキャ
ンを生成し、 V) 高解像度プロトタイプスキャンを整列させる上記ii
i)の処理と、整列されたプロトタイプスキャンを調整す
る上記iV)の処理とを、未だ選択されていない残りのス
キャンの各々について、高解像度プロトタイプスキャン
としての更新されたプロトタイプスキャンを用いて、繰
り返し行ない、残りのスキャンの全てについて処理がな
された後に、更新されたプロトタイプスキャンがオリジ
ナル画像の最終的な高解像度ラスタスキャン画像となる
ようにしているので、極めて良好な高解像度画像を得る
ことができる。
【0015】なお、整列された高解像度プロトタイプス
キャンのミクセル値の調整には、請求項5に記載のよう
に、グラディエント降下法(GD法)を用いることもでき
るし、あるいは、請求項10に記載のように、MC法を
用いることもでき、MC法を用いる場合には、反復処理
を加速させ、有効解像度をより高めることができる。
【0016】また、請求項34乃至請求項39記載の発
明では、請求項1乃至請求項33と同様の処理方法によ
って、文字画像の再構成を極めて良好に行なうことがで
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】1ページ上の対象画像(例えば原
稿画像)のスキャン(走査)は、該画像からの反射光強度
を十分なサンプリング密度でサンプリングすることによ
ってなされ、これにより、サンプリングされた反射光強
度から再構成される画像をオリジナルな画像を良く表わ
したものにすることができる。再構成画像の品質は、サ
ンプリング点(ピクセル(画素))の大きさおよび密度,並
びに、光学系,光電センサの品質による。通常、オリジ
ナル画像の再構成には、1回のスキャンによる画像が用
いられるが、1回のスキャンによる画像には、スキャン
処理,再構成処理の全ての欠陥が含まれている。
【0018】走査系が、スキャンごとに異なる誤差をラ
スタスキャン画像にもたらす場合、サンプリングされた
ピクセル(画素)は、対象画像の同じ箇所について、その
都度異なるものとなる。しかしながら、より重要なの
は、同じ対象画像についてのこれらの“異なる側面から
の画像”には、オリジナル画像の詳細がさらに含まれて
いることである。同じ対象画像についてのこれらの画像
間の差異は、主に、光電センサの位置決め誤差や、セン
サ,光源の変動によるものである。センサ,光源の変動
による誤差は、走査された画像データセットの位置合わ
せが適切なものであるならば、これらの平均をとること
によって、著しく低減させることができる。従って、平
均化は、僅かな位置決め誤差、あるいは、個々のラスタ
スキャン画像を互いに整列させる手段を意味している。
【0019】特に、異なるスキャン(走査)ごとにセンサ
の相対的位置決めの変動によって生ずる位置合わせ誤差
は、オリジナル画像についての付加的な情報を与えるこ
とができる。複数回のスキャン(走査)に含まれる情報を
組み合せることは、逆問題を解く上で必要となる。すな
わち、複数回のスキャン画像の組と、スキャン(走査)処
理についての何らかの知識とが与えられたときに、最も
らしいオリジナル画像を見出すという問題を解く上で必
要となる。
【0020】この逆問題は、オリジナル画像の強度とサ
ンプリング走査されたピクセル(画素)の強度との間の、
パラメータを含む確率関係のセットを定めることによっ
て、解かれる。すなわち、パラメータとサンプリングさ
れたピクセル強度とについて最もらしい値を探索するこ
とによって解かれる。
【0021】以下の説明では、スキャンラスタは、画像
を直線方向にサンプリングしたものを表わすものである
とする。すなわち、水平方向(行方向(x方向))および垂
直方向(列方向(y方向))の両方向にサンプリングしたも
のを表わすものであるとする。なお、CCDリニアアレ
イや2次元アレイのような近年の光電センサアレイで
は、行方向に沿ったサンプリングを行なうことができ
る。行方向に沿った連続アナログラスタスキャンでは、
標準的なA/D変換器によってサンプリングがなされ、
2次元的にサンプリングされたラスタを生成することが
できる。
【0022】また、以下の説明では、走査機構は、連続
的なラスタスキャンにおいて、2つのタイプの相対位置
誤差を発生させるとする。すなわち、ラスタの全体的な
位置に影響を与える“静的な”変位誤差と、スキャン画
像を得るときに予定されている局所(ピクセル)位置を変
動させる“動的な”誤差との2つのタイプの相対位置誤
差が発生するとする。ピクセル位置誤差は、予定されて
いる位置の±1/2ピクセル(すなわち、±1/2要素
領域)内にあるとする。さらに、動的なピクセル位置誤
差は、ラスタごとに異なるとする。
【0023】図4には、局所的位置誤差の一般的な2つ
のタイプのものが示されている。すなわち、図4(a)は
理想的に位置決めされた要素領域の列を示す図であり、
図4(b)は水平方向の位置誤差すなわちジッター誤差を
示す図であり、図4(c)はジッター誤差とコギング(cog
ging)誤差すなわち垂直方向の位置誤差との組合せを示
す図である。いずれの場合にも、要素領域に対応するピ
クセル(画素)位置は、対応する要素領域の幾何学的中心
にあるとする。
【0024】要素領域の大きさは、基本的には、光電セ
ンサ上に焦点の合わされた画像を形成するのに用いられ
る対物レンズ系の有限な開口によって、制限される。要
素領域(アレイディスク)の最小径は、レンズの直径に反
比例する。色収差のような他の光学的欠陥によって、要
素領域の有効な最小径はさらに増加する。この結果、実
用的なレンズ系では、対象画像の解像度は、1つのポイ
ントとともにその周りの領域も同時に撮像したものとな
ってしまう。中央の光強度は、中央の領域で最も損失が
少なく(最大のゲインとなり)、中央から離れるに従って
損失が増加するというように、集光される。このゲイン
重み関数は、光学的なポイント広がり関数(PSF)とし
て知られている。図5はポイント位置を通る中心軸線か
らの半径方向の距離の関数としてのPSFの代表的なゲ
イン特性を示す図である。この結果、光学系の出力側で
記録される強度は、PSFによる強度の重み付け平均と
なっている。従って、強度の低いポイントに近接する強
度の高いポイントは、PSFに従って、高い強度から低
い強度にならされる。光学的に検出される画像は、オリ
ジナル画像とPSFとの2次元のコンボルーション(畳
み込み)である。
【0025】図6は水平方向のジッター位置誤差がスキ
ャンごとに発生するときに(コギング誤差はないとす
る)、対象画像の所定領域をどの程度繰り返し走査(スキ
ャン)すれば解像度を向上させるかを示す図である。図
6(a)には、スキャン1,2,3にそれぞれ属するサン
プリング位置が、スキャン番号(1,2,3)に対応する
番号をもつPSFの円によって示されている。図6(a)
において、画像の中央領域は、低強度領域Aを有してお
り、低強度領域Aの両側および上側には、高強度領域B
がある。
【0026】行方向において、3つの連続スキャン1,
2,3により得られた各サンプルの強度をそれぞれ平均
化し、平均化した各サンプルの強度をこれらの基準位置
へ割り当てると、低強度の基準位置に割り当てられたデ
ータは、図6(b)に示すように、低強度の広い領域を表
わすものとして解釈される。
【0027】しかしながら、ジッターによる水平方向の
変位量(シフト)が知られているならば、上記のようにし
て割り当てられるデータを、画像の実際の行方向の強度
により近い、より狭く、かつより良好に定められた低強
度の領域を表わすものとして解釈することができる。
【0028】また、コギング誤差が存在する場合、各ピ
クセル(画素)ごとのコギング誤差が知られているなら
ば、基準となる行方向に沿ったサンプルの垂直方向のば
らつきは、垂直方向における画像についての情報をさら
に与えることができる。
【0029】上述した簡単な例示は、スキャナの有効解
像度を高めるために、ラスタスキャンを重ね合わせるに
先立ってなされるべき処理が、適切な位置合わせ(位置
決め;registration)であることを示している。
【0030】ラスタスキャンの重ね合わせを行なうため
の自動手順には、以下の5つの基本処理工程が含まれ
る。すなわち、(1) K(行)×L(列)をもつラスタスキ
ャンのN回の組(各々を0,1,2,…,Q−1で番号
付けする)を集める処理と、(2) N回のラスタスキャ
ンのうちから、プロトタイプ(標準)となる1つのラスタ
スキャンを、(N−1)個の他のラスタスキャンを整列さ
せる目的のために、選択する処理と、(3) スキャナの
適切な全てのパラメータ情報を用いて、オリジナルな行
のサンプリング点の間にq個の新たなサンプリング点を
生成し、オリジナルなK個の行の各々についてp個の新
たな行を生成するというように、オリジナルなK×Lサ
ンプルのプロトタイプのラスタスキャンを2次元補間す
ることによってK×L個の“pixels”(ピクセル;画素)
をもつオリジナルなプロトタイプから“mixels”(ミク
セル)と呼ばれるK(p+1)(q+1)個の補間要素をも
つ高解像度のプロトタイプのラスタスキャンを生成する
処理と、(5) 高解像度のプロトタイプのラスタスキャ
ン上に他の(残りの)ラスタスキャンをそれぞれ整列させ
て選択的に重ね合わせ、スキャナPSFで畳み込み演算
された更新プロトタイプのラスタスキャンと上記選択さ
れた整列ラスタスキャンとの間の誤差に基づくコスト関
数を最小にするように、各ミクセル値を調整することに
よって、更新プロトタイプのラスタスキャンを形成する
処理とを有している。
【0031】上述の手順によって、“コギング”ラスタ
スキャン,“ジッター”ラスタスキャンの全てを解像度
を高めるのに寄与させて、K(p+1)(q+1)個のミク
セルの更新プロトタイプラスタを形成することができ
る。
【0032】実際には、上記手順(5)の結果を新たなプ
ロトタイプとして用い、残りのN−1個のラスタスキャ
ンについて新たなオフセット整列値を計算し、上記手順
(2)〜(5)を繰り返し行なうのが良い。第1回目の処理
(手順(2)〜(5)のパス)によりプロトタイプの解像度が
増加することによって、次の処理(次の手順(2)〜(5)
のパス)における整列処理がより良好なものとなり、解
像度をさらに高めることが可能となる。しかしながら、
実験の結果、上記手順(2)〜(5)のパスを2回あるいは
3回繰り返した後は、画像解像度は最早増加しない(飽
和する)ことがわかった。
【0033】図7には、プロトタイプラスタに補間処理
を施した結果が示されている。図7において、各ピクセ
ル(画素)位置は、斜線円によって示されている。簡単の
ため、PSF平均化領域,すなわち、(x,y)のところ
に中心があるとしたときに光学的なポイントスプレッド
関数(PSF)によってカバーされる領域は、その輪郭が
破線によって示されている領域であるとする。各オリジ
ナルピクセルPxyについて、ピクセルPxyとその近傍ピ
クセル(Px-1,y-1,Px,y-1,Px+1,y-1,Px-1,y,P
x+1,y,Px-1,y+1,Px,y+1,Px+1,y+1)との間に、2
つの新たな値を補間(間挿)するというように、一定の間
隔を隔てた新たなサンプル値を導入する場合、補間され
たミクセル格子は、元の“解像度”要素の32=9倍の
要素をもち、従って、オリジナルピクセルの各々から
は、(9−1)=8個の新たなポイント(要素)が生成され
る。
【0034】最も単純な補間方式としては、図7の破線
輪郭の領域内に含まれている新たなミクセルのうち、ピ
クセルPxyに最も近いミクセルにピクセルPxyの値を割
り当てる方式が考えられる。この補間処理は、オリジナ
ルなピクセルラスタスキャンを、図8(a),(b)に示す
一様に重み付けのなされた2次元演算子で畳み込み演算
することに対応する。なお、図8(b)は図8(a)を平面
的に示したものであり、図8(b)において、ドット(点)
がミクセル位置に対応し、各ドットに付された数字がミ
クセルの値である。x方向あるいはy方向に、より多く
の補間値をカバーするように、この畳み込み演算子を拡
張することもできる。
【0035】多くの場合、PSFの平均化領域は、隣接
ピクセル間の距離の半分の距離を越えて広がっており、
この結果、補間されたミクセル値は、1つ以上の隣接ピ
クセル値を含んでいる。図8(c)には、図7の格子に対
して、最近接の隣接ピクセル間に直線補間ミクセル値を
生成する“リニア”補間用の2次元演算子が示されてい
る。
【0036】さらに、ガウシアンで重み付けされた2次
元補間演算子や指数関数的に重み付けされた2次元補間
演算子のような他の補間関数を用いることもできるし、
あるいは、スキャナPSFが既知である場合、スキャナ
PSFに対応するPSF補間演算子を用いることもでき
る。
【0037】重要なことは、再構成処理の開始点とし
て、プロトタイプピクセル値を用い、さらには、高解像
度プロトタイプラスタスキャンを生成するのに必要な他
の情報を用いて、高解像度のプロトタイプ格子のミクセ
ル値を生成することである。
【0038】プロトタイプのピクセルラスタスキャンに
ラスタスキャン補間を行なった後、この高解像度ミクセ
ル格子を用いて、プロトタイプに対し、ジッター誤差お
よびコギング誤差を有している他のラスタスキャンの各
々を整列させる。
【0039】Pn(x,y)が(x,y)平面におけるn番
目のラスタスキャンのオリジナルな画像強度を表わすも
のであるとすると、(x,y)平面を一定の間隔でサンプ
リングするとき、サンプリングされたラスタスキャンの
画像強度は、次式のようになる。
【0040】
【数1】
【0041】ここで、x0,y0はピクセル間の間隔を表
わし、k,lは画像平面の離散的な番号(0,1,2,
…)であり、δ(・)はクロネッカーデルタ関数(x=0の
ときにδ(x)=1,x≠0のときにδ(x)=0)であ
る。
【0042】プロトタイプとして、P0(kx0,ly0)
が選定されるとすると、補間処理によって、x0/m,
0/mの間隔をもつ細かな格子が形成され、高解像度
プロトタイプは、P0〔i(x0/m),j(y0/m)〕の
ように表現できる。
【0043】絶対的な静的位置誤差は既知でないので、
各非プロトタイプスキャン(プロトタイプスキャンでは
ない他のスキャン)についてのこれらの位置誤差を、プ
ロトタイプスキャンがn番目のスキャンとの間の相対的
な静的(すなわち平均化された)位置の差Δxn,Δyn
含むように、プロトタイプスキャンに反映させる。従っ
て、補間されたプロトタイプスキャンを、n番目のラス
タスキャンに対してP0〔i(x0/m),j(y0/m),
Δxn,Δyn〕のように表現することができる。
【0044】かくして、各スキャンPn(kx0,ly0)
について、P0〔i(x0/m),j(y0/m),Δxn,Δ
n〕を用いてPn(kx0,ly0)の適確な位置合わせを
行なうために、Δxn,Δynが高解像度要素(x0
m),(y0/m)のミクセル(i,j)により表現される
ようΔxn,Δynを決定する必要がある。
【0045】相対的な位置合わせ(registration)を行な
うために、P0とPnとの差を表わすコスト関数が用いら
れる。すなわち、コスト関数を最小にすることによって
相対的な位置合わせを行なうことができる。簡単なコス
ト関数は、次式のような2次誤差関数E2である。
【0046】
【数2】
【0047】ここで、*は、畳み込み演算を表わし、
〈PSF(i,j)〉は、ミクセル間隔(i,j)でサンプ
リングされたPSF関数であり、〈PSF(i,j)〉が
0と畳み込み演算されるとき、その演算結果は、ピク
セル値Pn(k,l)に対応するようにm×m個のミクセ
ルを組み合わせた(コンバインさせた)ものとなる。
【0048】Δxn,Δynは、E2を最小にするΔxn
Δynの値を見出すことによって近似的に推定される。
【0049】なお、これのかわりに、オフセット(Δ
n,Δyn)に関して、次式のように相互共分散(クロス
コバリエンス)を最大にすることによって、Δxn,Δy
nをオフセットとして見出すこともできる。
【0050】
【数3】
【0051】いずれの場合にも、Δxn,Δynの範囲
は、ピクセル間隔x0,y0よりも通常小さい。これによ
り、Δxn,Δynのピクセル増加変位量の限られた範囲
だけを調べれば良い。
【0052】さらに、詳細な情報がラスタスキャンの所
定の重要な領域にアプリオリに限られているならば、
k,lの値に対する上述の計算を、ラスタスキャンの所
定の重要な領域内にあるk,lの値だけに制限すること
によって、計算量をさらに減少させることができる。
【0053】ジッターおよびコギングトラッキング誤差
に加えて、回転トラッキング誤差も存在する可能性があ
る。回転トラッキング誤差は、スキャナの水平,垂直軸
線に対する画像平面内での相対的な角度変位によるもの
である。ラスタスキャン毎の動的な回転誤差は、ジッタ
ー誤差,コギング誤差に比べて、通常小さく、これらの
影響は、適当なコスト関数を最小にするプロトタイプに
対して各ラスタスキャンを整列させるための回転調整手
順を含ませることによって、低減(最小化)することがで
きる。
【0054】前述のような簡単な2次コスト関数の場合
には、プロトタイプラスタスキャンに対するn番目のラ
スタスキャンの相対回転変位Δθnを含むように、関数
表現を次式のように変形することができる。
【0055】
【数4】
【0056】この場合、E2を最小にするオフセットΔ
n,Δyn,Δθnの値を見出すことによって、オフセ
ットΔxn,Δyn,Δθnの近似値を得ることができ
る。
【0057】上述の例では、簡単な2次コスト関数を用
いたが、例えば、文献「“Quantitative Dissemblance
Measures”in“Digital Pattern Recognition”,編者
“Fu,K.S.”,Springer-Verlag,N.Y.,1976,pp.52〜
53」に示されているような種々の距離および重みの関数
を含むより一般的なコスト関数を用いることもできる。
【0058】プロトタイプラスタスキャンをn番目のラ
スタスキャンに整列させるのに必要とされるオフセット
が得られると、n番目のラスタスキャンからの詳細情報
をプロトタイプに組み込むことが可能である。これを行
なうために、所謂、統計モデルの逆問題を解くこと,す
なわち、所定のスキャナによってN個のラスタスキャン
の標本のセットを生成させうるのに最も可能性のある画
像を見出すことが必要である。この逆の確率は、ベイズ
(Bayes')ルールによって次式のように与えられる。
【0059】
【数5】P(I|Pn)=P(Pn|I)・P(I)/P(Pn)
【0060】ここで、P(I|Pn)は、ラスタスキャン
nが与えられたときにオリジナル画像Iが生起する確
率であり、P(Pn|I)は、オリジナル画像Iが与えら
れたときにラスタスキャンPnが生起する確率であり、
P(I),P(Pn)は、収集されたデータセットとは独立
に得られた画像I,Pnの生起確率である。
【0061】P(I),P(Pn)は、データセット(ラスタ
スキャン)とは独立なものであることにより、これらの
値を、所定のデータセットに対して定数として扱うこと
ができる。従って、P(Pn|I)を最大にすることによ
って、すなわち、生成される値Pnの確率を最大にする
強度値Iの画像を見出すことによって、P(I|Pn)を
最大にすることができる。
【0062】n番目のラスタスキャンPnは、オリジナ
ル画像Iにより、次式のように表わされる。
【0063】
【数6】Pn(x,y)=PSF{I,x,y,Δxn,Δ
n}+G(0,σ)
【0064】ここで、PSF(・)は、画像Iに作用する
Δxn,Δynの誤差をもつスキャナのポイントスプレッ
ド関数であり、G(0,σ)は、平均が0,標準偏差がσ
のガウシアンノイズ関数である。ノイズ成分は、所定の
画像強度Iに対するスキャナ出力の変動を表わす。かく
して、ノイズ成分は、次式のように表わされる。
【0065】
【数7】G(0,σ)=PSF{I,x,y,Δxn,Δ
n}−Pn(x,y)
【0066】これにより、次式のガウシアン確率モデル
が与えられる。
【0067】
【数8】
【0068】数7の表現を用いる場合、探索される情報
としてのオリジナル画像強度Iの知識が必要となるとい
う問題がある。
【0069】この問題を迂回する(避ける)ため、初期画
像にプロトタイプ画像を用い、次式のように、プロトタ
イプ画像P0(i,j)とラスタスキャン画像P(k,l)
との差を最小にすることによって、2次誤差(コスト)関
数を最小にするミクセル値のセットを見出すよう、反復
(iterative)サーチを行なう。
【0070】
【数9】
【0071】ここで、{mij}は、次式のように、P
(i,j)を生成するためにPSFによって作用されたミ
クセル値の試行セットである。
【0072】
【数10】
【0073】ここで、psfi+r,j+sは、i,jのとこ
ろにPSFの中心値があるとしたときに、この中心i,
jからr,sへだてたユニットのPSFの値である。数
10において、総和(summation)は、PSFの中心が
i,jに位置決めされているとしたときに、このPSF
が取り囲む有効領域をカバーするr,sについて、とら
れる。また、上記ミクセル値mijには、位置合わせ変位
量(シフト量)Δxn,Δynが内在している。
【0074】特定のミクセルmijによる誤差の最小化
は、局所的に調整されるので、1つのピクセルP(k,
l)についての局所誤差関数のミクセル値mijに関して
一次微分(勾配;グラディエント)/成分が、次式のよう
に求まる。
【0075】
【数11】
【0076】この確率近似過程における安定性への考慮
から、mijの値に加えられる修正量は、グラディエント
とは反対の方向に全体のグラディエントのα/2のもの
であるべきである。これにより、修正量Δnijは次式
のようになる。
【0077】
【数12】Δnij=−α(P(i,j)−Pn(k,l))p
sfi,j
【0078】そして、mijの新たな値は、次式のように
なる。
【0079】
【数13】mi,j,n=mi,j,n-1+Δnij
【0080】実験の結果、α=0.001のとき、安定
した推定がなされることがわかった。
【0081】このように、プロトタイプのミクセル値m
ij(mi,j,n)は、PSFによって変換されたプロトタイ
プのミクセル値{mij}間の差に基づくピクセル位置
(k,l)での誤差関数のmijに対するグラディエントを
推定することによって更新され、推定に用いた上記PS
Fを有する特定のスキャナで走査したならば得られるで
あろう実際の画像の(n−1)番目の更新された推定画像
を得る。
【0082】かくして、高解像度のミクセルセットをも
つように補間された初期のプロトタイプ画像は、画像P
1(k,l)に整合するようにプロトタイプのオフセット
を調整することによって更新され、次いで、上述のグラ
ディエント技法を用いミクセル値を修正することによっ
て調整される。次の反復処理では、このように更新され
たプロトタイプと画像P2(k,l)とを用いる。このよ
うな処理を、サンプル画像の全てが用いられるまで繰り
返す。この結果、スキャナのPSFとラスタトラッキン
グ(ジッター,コギング)誤差とによって劣化していたオ
リジナル画像を近似する高解像度画像が得られる。
【0083】前述のように、初期のプロトタイプ画像と
しては、利用できる(アベイラブルな)データのセットを
処理し、補間処理を省略し、各ラスタスキャンごとに新
たなオフセット(Δxn,Δyn)を検出して、プロトタイ
プのミクセル値の新たなセットを計算した後に得られる
プロトタイプ画像を用いるのが良い。
【0084】図9は複数回の画像スキャンを組合せて改
良された解像度の画像を得る上述した処理を示すフロー
チャートである。先ず、ステップ500では、同じ画像
のN回のスキャンのセットが得られるとし、各スキャン
は、n(0≦n≦N−1)によって任意に順序付けがなさ
れるとし、また、n,qは“0”に初期設定されるとす
る。ステップ502では、プロトタイプとして、画像P
n(例えば、n=0;P0)を選択し、ステップ504で
は、この画像Pn(≡P0)に対し、所望の解像度の補間処
理を行なう。ステップ506では、nを歩進し、ステッ
プ508ではP0をPnと整列させる。整列処理を行なっ
た後、グラディエント要素およびプロトタイプのミクセ
ル修正量{Δmij}を計算し、これをプロトタイプのミ
クセルのセット{mij}に加えて、ステップ504の補
間処理によって得られる解像度のオリジナル画像を近似
する更新プロトタイプを作成する。ステップ512で
は、N個のオリジナル画像スキャンの全てを処理してプ
ロトタイプを更新したか否かを判断する。ステップ51
2においてN個のオリジナル画像スキャンの全てを処理
してプロトタイプを更新したと判断されると、ステップ
S514においてステップ506〜ステップ512の処
理の繰り返し回数をカウントするqを歩進する。ステッ
プ516では、繰り返し回数qがQとなったかを判断
し、Qに達していない場合は、ステップ518におい
て、nを“0”にリセットし、ステップ506に戻る。
ステップ516において、qがQとなったときには、処
理を終了する。
【0085】なお、ステップ518において、スキャン
画像(n=1〜(N−1))を再順序付けすることによって
画像スキャンのシーケンスを変更しても良く、この場合
には、画像がプロトタイプに影響を与える順序を変更す
ることによって繰り返し処理(ステップ506〜512)
の効果を高めることができる。
【0086】上述の説明では、スキャナ機構に固有の誤
差によりスキャンごとに未知の大きな位置決め(整列)誤
差が生じることによって、静的および動的な整列誤差が
生じるとしたが、再構成画像セットの解像度を高めるた
めに、スキャナ機構に整列誤差を意図的に生じさせるこ
ともできる。
【0087】例えば、静的および動的誤差のないスキャ
ナを考えると、誤差は、主に、PSFおよびシステムノ
イズ(例えば電気的ノイズ)によるだけのものとなる。こ
の場合には、ステップ508の整列処理以外は図9に示
された処理方法を用いて、スキャナPSFの知識だけに
基づいて、すなわち、スキャナPSFの適切な推定値を
用いることによってのみ、高解像度の画像の再構成を行
なうことができる。なお、図9の処理方法は、オリジナ
ル画像に作用するPSFのデコンボルーション(deconvo
lution;分解)を行ない、オリジナル画像の“より鮮明
な”推定表現を得るものであるが、これのかわりに、間
接周波数ドメイン演算(indirect frequency domain ope
rations)のような良く知られたデコンボルーション技法
を用いて2次元デコンボルーションを行なうこともでき
る。しかしながら、画像の異なる側面を与えるスキャン
を用いることなく、PSFのデコンポジションだけによ
って高解像度の画像の再構成を行なうには限界がある。
【0088】スキャン画像の解像度を高めるための実用
的なシステムでは、使用されるアルゴリズムの計算量が
重要なものとなる。問題が多元のものであることから、
グラディエント降下(GD)アプローチを反復して用いて
プロトタイプの各ミクセル値を調整することにより、大
きなマトリックスについて実用的ではない逆マトリック
スをとることを避けることができる。しかし、この方法
の欠点は、1回の反復当り、n2 PSf・nx・ny・nS
オーダの多数の演算を必要とすることである。ここで、
PSfはミクセルユニット内のPSFの幅あるいは高さ
であり、nxはx方向の1回のスキャン当りのピクセル
の個数であり、nyはy方向のピクセルユニットの個数
であり、nSはラスタスキャンの総数である。
【0089】より有効な方法としては、ミクセルクラス
タリング(MC)法がある。MC法は、反復処理を加速さ
せ、GD法に対して有効解像度を高める方法を提供す
る。
【0090】MC法は、ピクセルあるいはミクセルの直
線状アレイのサブセットであるゾーンのセット{Zi
を生成することによって、反復解を加速させる。プロト
タイプのミクセル値の調整は、ミクセル寸法(dimention
s)のゾーンで逆マトリックスをとり、逆問題を直接解く
ことによってなされる。ゾーンの寸法は、代表的には、
PSFの寸法と同じオーダである。ゾーンについての反
復処理により、ゾーンによって共有(share)される共通
の(common)ミクセルの相互作用について調整し、画像を
等質的に高めることができる。
【0091】MC法は、2次コスト関数E2を次式のよ
うに再定義することによって、最も良く説明できる。
【0092】
【数14】E2=(P・x−g)T(P・x−g)
【0093】ここで、xはプロトタイプ画像のミクセル
の個数(X・Y)に等しい長さの列ベクトルである。すな
わち、xは次式によって与えられる。
【0094】
【数15】 x=(m0…mX-1X…m2X-1…m(Y-1)X-1…mXY-1)T
【0095】なお、数15において、Xは水平方向のミ
クセル要素の総数であり、Yは垂直方向のミクセル要素
の総数である。また、mpX+qは、オリジナルなプロトタ
イプの座標系のミクセル値mpqに対応している。
【0096】また、数14において、gは、オリジナル
なラスタスキャンにおけるピクセル要素の総数Np≡N
(p)=Xp・Yp≡X(p)・Y(p)に等しい長さをもつピク
セル値の列ベクトルである。すなわち、gは次式によっ
て与えられる。
【0097】
【数16】g=(g01…gk…gN(p)-1)T
【0098】数16において、giX(p)+j=gijは、オ
リジナルなピクセルの座標系での座標(i,j)における
ピクセル値である。
【0099】また、数14において、Tは、転置演算子
であり、Pは次式で与えられる。
【0100】
【数17】P=(P0,P1,…,Pk,…,PN(p)-1)T
【0101】数17において、Pkは、Pのk番目の行
を表わし、次式で与えられる。
【0102】
【数18】Pk・x=gkT・PT・P・x=gTg=∫Ω(psf*I)2dΩ
【0103】数18において、psf*Iは、オリジナ
ル画像Iのpsfとの畳み込み(コンボルーション)を表
わしており、また、Ωは画像平面を表わしている。
【0104】かくして、マトリックスPは、行ベクトル
{Pk}を有し、行ベクトル{Pk}は、ピクセル値g
iX(p)+j=gij;k=iXp+jに対応する座標(i,j)
に中心をもつPSFによって張られた領域に対応した矩
形領域をカバーするPSF重みのセットを表わしてい
る。この結果、各行ベクトルPkは、ほぼ“0”の要素
をもつ。
【0105】隣接するピクセル要素をグループ化し、す
なわちクラスタリングし、次式の関係を満たすゾーンを
定める。
【0106】
【数19】 〈P〉・〈xi〉=〈gi〉 i=1,2,…,nP
【0107】ここで、〈P〉は、ゾーンZiに属するピ
クセルおよびミクセルに対応するマトリックスPの行ベ
クトルである。また、giは、ゾーンZiの行ベクトルに
対応するgの列ベクトル要素である。また、〈x〉は、
ゾーン内のミクセルに対応するxのサブセットである。
図10は水平方向,垂直方向にそれぞれX個,Y個のミ
クセル要素をもつn番目のラスタスキャン500を示す
図である。ここで、ミクセルクラスタ510は、ピクセ
ルgijのところに中心があり、SPSF個のミクセル要素
分の幅および高さを有している。
【0108】ゾーンZiのミクセル値〈xi〉について、
2次コスト関数E2を最小にするMC解は、ゾーンZi
ついて次式の反復(iterative)関係によって与えられ
る。
【0109】
【数20】〈xi(m+1)〉=〈xi(m)〉+〈P〉T
(〈P〉・〈P〉T)-1・(〈gi〉−〈P〉・〈x
i(m)〉)
【0110】ここで、〈xi(m)〉は、m回目の反復近
似値であり、〈xi(0)〉は、ミクセル値の初期セット
である。
【0111】〈xi〉についての上述の式では、各ゾー
ンについて、マトリックス{〈Pi〉・〈PiT}の逆
行列を1回求める必要がある。マトリックス{〈Pi
・〈PiT}におけるマトリックス要素数は、1からn
pまでの間で可変である。なお、これらの極限要素値
は、ゾーンとしてのPマトリックス全体の逆行列をとり
(実用的ではない)、単一ピクセルに対応するミクセルの
ゾーンの逆行列をとる(非常に遅い)とした場合に対応し
ている。一般に、演算数は、これらの極限要素数値
“1”,“nP”間の値について最小となる。すなわ
ち、ゾーンマトリックスサイズを増加したときにゾーン
のマトリックスサイズにより単調増加する演算数とミク
セル更新数により単調減少する演算数とによって決まる
最小値に対応する値について、最小となる。マトリック
ス〈P〉T(〈P〉・〈P〉T)-1は、1回だけ計算され、
あるゾーンのミクセル値を求めるために保存(記憶)され
る。
【0112】反復手順では、各クラスタに“ラウンドロ
ビン方式(丸め処理)”を適用する。ラウンドロビン方式
では、PSFすなわちトラッキング誤差広がりによるゾ
ーン間のオーバーラップ領域を、オーバーラップしてい
るミクセル要素に影響を与えるオーバーラップしている
ゾーンごとに調整する。この処理は、図9において、ス
テップ510の処理が、〈xi(m)〉についての式(数1
9)によってなされ、この処理をステップ512に進む
前に、全てのゾーン{Zi}について繰り返し行なう以
外は、基本的に、図9に示す処理手順によってなされ
る。
【0113】MCアルゴリズムに含まれる演算数は、マ
トリックスの逆行列をとるための演算数(ncs)3と、
1回の反復(iteration)当りの演算数(nSxy/nc
ゾーンのx方向のオーバーラップしていない幅とΔxの
範囲との和、および、ゾーンの高さ方向のオーバーラッ
プしている範囲とΔyの範囲との和)に比例)との和とな
る。
【0114】X方向およびY方向の両方に、別々に、あ
るいは、一緒に、静的な位置合わせ誤差を意図的に含ま
せることによって、付加的な解像度情報を得ることがで
きる。例えば、各ラスタスキャンごとに異なる水平方向
(X方向)オフセット(ΔXシフト量)を含ませることによ
って、スキャンのサブセットを生成し、各ラスタスキャ
ンごとに別個の(異なる)オフセット(ΔYシフト量)を含
ませることによって、スキャンの他のサブセットを生成
することができる。また、ラスタスキャンごとに既知の
異なる静的Xオフセット,静的Yオフセットを含ませる
こともできる。
【0115】各ラスタスキャンと関連したオフセットは
既知であるので、図9の再構成法においてΔXn,ΔYn
の初期値は既知であり、従って、ΔXnおよび/または
ΔYnの初期値をステップ508の整列処理で用いるこ
とができる。仮に、残存する整列誤差が十分に小さいな
らば、整列については反復(iterative)手順を省略で
き、補間されたプロトタイプラスタスキャンに対する既
知の変位を取り除く決定論的な整列手順を行なうだけ
で、高解像度画像を得ることもできるが、未知のオフセ
ット誤差について修正するため、反復手順を行なうこと
もできる。
【0116】変形例として、行ごとに、あるいは、列ご
とに、あるいは、ピクセルごとに、動的ランダム変位
(動的ランダムシフト)すなわち擬ランダム変位(擬ラン
ダムシフト)を導入することもできる。動的ランダム変
位を導入する場合には、導入した動的な変位を格納する
のに必要とされるデータ量が増加するとともに、スキャ
ナ駆動システムにおける動的な変化の重ね合せを必要と
するので、処理が複雑となるが、この情報を格納した
後、ステップ508においてこれを用いてΔxn,Δyn
のオフセット値を得ることができる。
【0117】図11(a),(b)は図1に示すようなスキ
ャナ駆動システムの内部変位を説明するための図であ
る。図11(a)において、シャフト403は、走査され
るべき画像が形成されるドラム用の駆動シャフトであ
る。シャフト403には、かさ歯車405が取り付けら
れ、かさ歯車405は、シャフト403とともに角速度
ω2で回転する。また、歯車405には、かさ歯車40
6が連結しており、かさ歯車406は、直角の回転変換
を行ない、角速度をω2からω4に減らしてシャフト(ト
ラバースベルト駆動シャフト)407に回転を与える。
ドラムシャフト403を駆動するのに必要なトルクは、
差動歯車404によって与えられる。ここで、差動歯車
404は、適当なモータによって角速度ω1で駆動さ
れ、また、他の駆動源によって入力シャフト402を介
し角速度ω2で駆動される。差動歯車404における角
速度間の関係は良く知られており、次式で与えられる。
【0118】
【数21】ω2=ω1−ω3/γ
【0119】ここで、γは、ω2=0のときのω3に対す
るω1の内部ギア比率、あるいは、ω1=0のときのω3
に対するω2の内部ギア比率である。
【0120】ω3=0ならば、ω1=ω2であり、シャフ
ト403は、シャフト401と同じ角速度で駆動され
る。しかしながら、角速度ω3がシャフト402に加わ
る場合、ドラムシャフト403の角速度ω2は、X方向
のジッターを生じさせる上述の関係に従って、変動す
る。トラバースベルト駆動シャフト407は、歯車40
5,406を介してシャフト403に連結しているの
で、シャフト403のX方向の変動に伴ないシャフト4
07は、Y方向に変動し、これによってコギングが生ず
る。また、シャフト402への角速度の履歴(memory)印
加によって静的な変位が生ずるが、この静的な変位は、
角速度の瞬時変動を時間的に積分したものである。
【0121】また、図11(b)に示すように、別個の差
動歯車機構404,409を用いてX方向およびY方向
にそれぞれ独立した変動を生じさせ、ドラムシャフトお
よびトラバースベルト駆動シャフトに角速度の変動を加
えることもできる。シャフト401は、角速度ω1で駆
動されるメインの駆動シャフトである。また、差動歯車
機構404は、シャフト401およびシャフト402に
よって駆動され、出力シャフト403に角速度変動ω3
を与えて、出力シャフト403をω2=ω1−ω3/γの
角速度で回転させるものである。また、駆動シャフト4
07は、かさ歯車405からかさ歯車406を介して角
速度ω4で駆動され、この角速度ω4の回転は、差動歯車
機構409の一方の入力端に加わる。差動歯車機構40
9の他方の入力端には、角速度ω5で駆動されるシャフ
ト410が連結されており、これにより、出力側の駆動
シャフト408は、ω6=ω4−ω5/γの角速度で回転
する。このような仕方で、X方向およびY方向の両方向
のトラッキングオフセット誤差を互いに独立に生じさせ
ることができる。
【0122】また、d'Arsonvalガルバノメータの移動に
よって制御される走査用ミラーにおけるオフセット電流
を用いてまた、ビデオカメラと対象画像との間での相対
的な移動変化により、走査機構に対し画像を移動させる
ことによって、静的変位(静的シフト)および動的変位
(動的シフト)を生じさせることもできる。同様に、画像
に対して走査機構を移動させる小型のステッピングモー
タによって、電気光学的な走査変動を生じさせることも
できる。例えば2つのステッピングモータを用い、これ
らのうち一方をX方向に移動させ、他方をY方向に移動
させて走査変動を生じさせたり、あるいは、1つのステ
ッピングモータだけを用い、これを対角方向に移動させ
て走査変動を生じさせることもできる。
【0123】上述のような走査変動技術に関し、用途に
応じて他の種々の変形を行なうことは、当業者にとって
明らかである。例えば、水平方向および垂直方向の偏向
コイルに適当な信号を印加することによって、イメージ
オルシコンカメラあるいはビデオカメラの走査電子ビー
ムを変動させることもできる。
【0124】上述の説明では、フルカラー画像ファクシ
ミリ,すなわちフルカラービデオ画像について述べてい
ないが、多色ラスタスキャン画像の解像度を高めるため
に、多色ラスタスキャン画像に上述したのと同じ原理を
適用する(上述の原理を多色ラスタスキャン画像用に拡
張する)ことは、当業者にとって明らかである。すなわ
ち、カラー再生は、フルカラー画像ごとに2個以上の
(代表的には3個の)ラスタスキャン画像を生成すること
を意味しており、フルカラーレンジを合成するため、色
(カラー)の各々について、1つの補色ラスタスキャン画
像が選択される。複数の補色ラスタスキャン画像を重ね
合せることによって、オリジナルなカラー画像について
のフルカラー近似画像が形成される。カラー画像を2つ
以上の補色ラスタスキャン画像に分けることは、光学フ
ィルタによって行なうことができ、この場合、単一の画
像スキャンを2つあるいは3つの補色ラスタスキャンに
同時に分けることができる。
【0125】光学色フィルタリングに先立ってスキャナ
にトラッキング誤差(ランダム誤差等)を生じさせる場
合、補色ラスタスキャンの各々には、同じトラッキング
誤差が含まれる。従って、他のスキャンとのプロトタイ
プの整列処理は、補色ラスタ画像の1つを比べて行なう
ことができる。しかる後、各フルカラー画像を表わす2
つあるいは3つのカラーラスタスキャンの全てについて
整列誤差を調整することができる。
【0126】色ごとに分けられた各カラー画像セットに
ついてトラッキング誤差の整列誤差を調整した後、各色
のピクセルカラー強度を、前述したモノクローム(白黒
画像)における方法に従って調整する。しかる後、プロ
トタイプについての2つあるいは3つの補色ラスタスキ
ャンを組合せる(合成する)ことによって、高解像度のフ
ルカラー画像が最終的に得られる。
【0127】このように、本発明は、基本的には、オリ
ジナルな低解像度のラスタスキャン画像のセットから高
解像度画像を形成する場合、 (a) 2次元の既知の値のセットによって表現されたポ
イント広がり関数PSFをもち、オリジナル画像をラス
タスキャンし、オリジナル画像のラスタスキャンごとに
1つの信号を出力信号として生成するようになってお
り、さらに、高解像度のラスタスキャン画像を再構成す
るためにオリジナル画像の各ラスタスキャンに適切な変
化を与えるためのトラッキング誤差を導入する手段が設
けられているスキャナと、 (b) スキャナからの出力信号を所定間隔でサンプリン
グし量子化して、スキャナからの出力信号ごとに1つの
ピクセル値セットを生成するコンバータ手段と、 (c) コンバータ手段によって生成された複数のピクセ
ル値セットを蓄積するための記憶手段と、 (d) 記憶手段に蓄積されたピクセル値セットを読出し
て、高解像度処理を行なって、前記記憶手段に蓄積する
処理手段とを有し、該処理手段は、 i) 記憶手段から複数のピクセル値セットのうちの1
つをプロトタイプスキャンとして選択し、 ii) 選択したプロトタイプスキャンのピクセル値に補
間処理を施して、より高密度のピクセル値をミクセルと
してもつ高解像度プロトタイプスキャンを生成し、 iii) プロトタイプスキャン以外の残りのピクセルスキ
ャンの中から1つのピクセルスキャンを1つの残りのピ
クセルスキャンとして選択し、上記ii)において生成さ
れた高解像度プロトタイプスキャンを、残りのピクセル
スキャンの中から上記のように選択した1つの残りのピ
クセルスキャンと整列させ、 iV) 選択された1つの残りのピクセルスキャンの選択
されたピクセルと高解像度プロトタイプスキャンのミク
セル値からスキャナ手段の既知のPSFを用いて計算さ
れたピクセル値との間の差を表わす誤差コスト関数を最
小化することによって、整列された高解像度プロトタイ
プスキャンを調整して、更新されたプロトタイプスキャ
ンを生成し、 V) 高解像度プロトタイプスキャンを整列させる上記ii
i)の処理と、整列されたプロトタイプスキャンを調整す
る上記iV)の処理とを、未だ選択されていない残りのス
キャンの各々について、高解像度プロトタイプスキャン
としての更新されたプロトタイプスキャンを用いて、繰
り返し行ない、残りのスキャンの全てについて処理がな
された後に、更新されたプロトタイプスキャンがオリジ
ナル画像の最終的な高解像度ラスタスキャン画像となる
ようにしている。
【0128】ここで、トラッキング誤差は、既知の形式
のものであり、また、処理手段は、複数のピクセル値セ
ットの各々から既知の形式のトラッキング誤差を除去す
るための手段をさらに有している。
【0129】また、選択されたピクセルスキャンとの高
解像度プロトタイプスキャンの整列は、選択されたピク
セルスキャンとこれに対応する高解像度プロトタイプス
キャンのミクセル値との差を表わす距離関数を最小化す
ることによってなされる。ここで、距離関数は、2次形
式のものであるか、あるいは、距離関数は、選択された
ピクセルスキャンとこれに対応する高解像度プロトタイ
プスキャンのミクセル値との差の絶対値に基づいたもの
である。
【0130】また、選択されたピクセルスキャンとのプ
ロトタイプスキャンの整列は、2次元の相互共分散関数
を最大化することによっても行なうことができる。
【0131】また、整列された高解像度プロトタイプス
キャンのミクセル値の調整は、グラディエント降下アル
ゴリズムを反復して誤差コスト関数を最小化することに
よって行なうことができる。
【0132】あるいは、このグラディエント降下法(G
D法)のかわりに、MC法を用いることもできる。すな
わち、MC法では、整列されたプロトタイプスキャンの
ミクセル値の前記調整処理は、(aa) 矩形アレイ内に含
まれている隣接する(contiguous)プロトタイプミクセル
要素からオーバーラップクラスタゾーンを形成し、(bb)
オーバーラップクラスタゾーン内に含まれているプロ
トタイプスキャンミクセル値に対応する要素をもつミク
セルゾーンベクトルをオーバーラップクラスタゾーンの
各々と関連させて生成し、(cc) 各行が既知のPSF値
を表わす要素をもち、関連したミクセルゾーンベクトル
と乗算されるとき、該ミクセルゾーンベクトルと関連し
たオーバーラップクラスタゾーン内に含まれているピク
セル要素を表わすピクセル値のベクトルとなるゾーンマ
トリックスを生成し、(dd) プロトタイプスキャンのミ
クセル値を更新するために、ミクセルゾーンベクトルの
オーバーラップしている任意の要素を用いて各ミクセル
ゾーンベクトルについて順次に解くようにしている。
【0133】また、このような本発明の高解像度画像修
復処理は、ファクシミリのみならず、種々の分野に適用
することができる。例えば、所定文字の低い解像度の画
像からこの所定文字のより高解像度の画像を構成し、高
解像度のアルファベット文字を用いて、文字からなる全
体のページを再構成する文字再構成(character reconst
ruction)の分野にも適用できる。
【0134】文字再構成に用いられる基本的な方法は、
画像の再構成を1度に1つの文字に限るということ以外
は、前述した方法と同じである。例えば、関連した文字
からなる1枚のページを走査し、走査した全文字画像を
文字の種別ごとに分類し、文字標本セットに割り当て
る。この割り当て処理は、例えば、文献「Simard et a
l.,“Efficient Pattern Recognition Using a New Tra
nsformation Distance”,NIPS-5(Neural Information P
rocessing Systems 5),編者Hanson et al.,1993 pp.50
〜58」に示されているように、良く知られた多くの文字
認識技術のいずれかを用いて、視覚的にすなわち自動的
に行なうことができる。
【0135】ラスタスキャンの抽出された部分によって
表現された文字標本の各々を低い解像度のラスタスキャ
ンとして取り扱い、前述した技法と同じ技法を用いて、
すなわち、文字標本セットから1つのプロトタイプを選
択し、このプロトタイプに補間処理を施こし、プロトタ
イプを残りの標本の1つと整列させ、プロトタイプのミ
クセル強度を調整し、このような整列処理とミクセル強
度の調整処理とを残りの標本と繰り返し行なって、所定
文字の高解像度画像を生成する。
【0136】前述のように、整列処理とミクセル強度の
調整処理とは、所望の場合には繰り返し行なうことがで
きる。このような処理の結果、所定文字の高解像度画像
が得られる。必要とされる種類の文字の全てについて
(必要な限りのオリジナルページについて)再構成を行な
った後、再構成された画像セットを用いて、全ページを
出力(印刷)することができる。この再構成処理は、テキ
ストが、任意のフォント,任意のアルファベット,言語
記号,数学記号や他の記号の任意の組合せからなりうる
ので、文脈には依存しない。この処理で要求されるの
は、非常に良好な文字再構成を実現するために十分な標
本が必要となるということだけである。
【0137】すなわち、文字を含むドキュメントのラス
タスキャン画像から文字画像を再構成する処理は、基本
的に、(a) 既知のポイント広がり関数PSFをもつス
キャナを用いて、再構成されるべき文字を含む少なくと
も1つのドキュメントをラスタスキャンし、所定間隔で
サンプリングされ量子化されたピクセルラスタスキャン
を生成する工程と、(b) 各ピクセルラスタスキャンを
蓄積する工程と、(c) 少なくとも1つのピクセルラス
タスキャンから所定の文字画像の標本セットを選択する
工程と、(d) 前記標本セットのうちの1つを所定の文
字画像のプロトタイプとして選択する工程と、(e) 所
定の文字画像のプロトタイプのピクセル値に補間処理を
施して、より高密度のピクセル値をミクセルとしてもつ
高解像度プロトタイプを生成する工程と、(f) プロト
タイプ以外の残りの標本セットの中から1つの標本を1
つの残りの標本として選択し、上記(e)において生成さ
れた高解像度プロトタイプを、残りの標本セットの中か
ら上記のように選択した1つの残りの標本と整列させる
工程と、(g) 高解像度プロトタイプのミクセル値から
既知のPSFコンボルーション演算子として用いてピク
セル値を計算し、計算されたピクセル値を上記のように
選択した1つの残りの標本のピクセル値と比較すること
によって、整列された高解像度プロトタイプスキャンを
調整して、高解像度の更新された文字プロトタイプを生
成する工程と、(h) 上記工程(c)において選択され
た標本セットの各々について、工程(f),(g)を繰り返
し行ない、(i) 上記工程(c)において選択された標
本の全てについて工程(f),(g)がなされた後に、更新
されたプロトタイプの文字画像が再構成された所定の文
字画像となる。
【0138】かくして、画像の解像度を高めるのに用い
られるのと同じ装置および方法を、文字再構成の用途に
も用いることができる。
【0139】図12は画像解像度を高める手段が内蔵さ
れているシステムのブロック図である。図12を参照す
ると、このシステムは、入力画像を走査し、ラスタスキ
ャン画像のセットを生成し、出力するスキャナ301を
有しており、スキャナ301からの出力(ラスタスキャ
ン画像)は、A/D変換器(ADC)309に加わり、A
DC309ではピクセルのサンプリングおよび量子化を
行なうようになっている。また、ADC309からのエ
ンコードされたバイナリ出力は、必要ならば、バッファ
ストレージ302に蓄積された後、メイン画像メモリ3
03に格納される。メイン画像メモリ303に格納され
たバイナリ出力は、出力バッファ305,CPUコント
ローラ307,演算プロセッサ304によってアクセス
可能となっている。演算プロセッサ304はCPU30
7の制御下で、プロトタイプの選択,プロトタイプの補
間処理,画像の整列処理,ミクセルの調整処理,メモリ
303に結果を格納する処理を含む画像信号の処理,演
算を行なう。出力バッファ305は、演算プロセッサ3
04によって処理され解像度が高められたラスタスキャ
ンを一時的に蓄積して、出力レコーダ306を駆動する
のに必要なバイナリコード信号とともにD/A変換器3
10に与える。出力レコーダ306では、改善された解
像度のラスタスキャン再構成画像を生成する。
【0140】CPUコントローラ307は、システム全
体の制御を行なう。ジッター/ゴギング制御ユニット
(オフセット制御ユニット)308は、既知のオフセット
“誤差”をスキャナ301のラスタスキャンに加えるた
め、スキャナ301に補助入力信号および制御信号を与
える。これと同じ情報は、CPU307によって、演算
プロセッサ304に与えられる。この構成では、図12
のシステムは、低解像度スキャナ301を用いて入力画
像の高解像度出力コピーを生成する内蔵複写ユニットで
ある。このシステム構成は、高解像度画像複写機とし
て、あるいは、文字最構成システムとして用いられるの
に適している。文字再構成システムとして用いる場合に
は、出力されるラスタスキャンは、再構成された文字に
基づくものであり、CPU307の制御下で生成され
る。
【0141】しかしながら、画像走査機能と出力記録機
能とを通信接続で分離するように図12のシステムを構
成することもできる。図13にはスキャナ/送信ユニッ
ト320,画像プロセッサ/コントローラユニット34
0,記録用受信機330が示されている。一例として、
スキャナ/送信ユニット320は、破線A−Aで示され
ているように、通信接続線321によりユニット34
0,330から分離されている。オプションとしての制
御部325は、スキャナ/送信ユニット320で必要と
されるローカルな制御機能を与える。
【0142】他の例として、破線B−Bのところでシス
テムを区分することもでき、この場合には、画像プロセ
ッサ/コントローラユニット340はスキャナ/送信ユ
ニット320とともに、画像発生源として機能し、ロー
カル制御部(オプションとしての制御部)335と関連し
て動作するデコーダ/受信機330への通信経路は、デ
ータリンク331によって与えられる。
【0143】前記他の例の構成では、システムは、通信
リンク331により1つの高解像度画像を伝送するが、
前記一の例の構成では、複数の画像がデータリンク32
1により伝送される。
【0144】図14(a)乃至(d)は、上述の方法によっ
て作成された高解像度画像の一例を示す図である。図1
4(a)には、6つのオリジナルスキャンが示されてお
り、また、図14(b)には、補間処理のなされたプロト
タイプが示され、図14(c)には、1回の反復処理を行
なった後のミクセル画像が示され、図14(d)には、反
復処理を繰り返し行なった後の高解像度画像が示されて
いる。
【0145】図15(a)乃至(d)は文字“a”の再構成
処理の一例を示す図である。図15(a)には、同一の原
稿から収集された異なるスキャンごとの文字“a”の1
0×10=100個の画像標本が示されている。また、
図15(b)には、補間処理がなされたプロトタイプが示
されている。また、図15(c)には、1回の反復処理を
行なった後の画像が示されている。また、図15(d)に
は、100個の標本に2回の反復処理を行ない、閾値処
理を行なった後の文字“a”が示されている。なお、上
記閾値処理は、再構成された文字の低強度部分を抑えて
画像コントラストを高めるために行なった。
【0146】図16には、480×480個の要素をも
つフレネルパターン画像が示されている。図17は91
×91個のピクセルを用いて図16の画像を走査した結
果を示す図である。
【0147】図18(a)には、MC法を用いて再構成し
たパターンが示され、図18(b)には、グラディエント
降下法(GD法)を用いて再構成したパターンが示されて
いる。いずれの場合も、再構成は、25個のラスタスキ
ャンを用いて480×480個のミクセルの広がり画像
についてなされている。なお、MC法では、3×3=9
個のミクセルのクラスタを用いた。図18(a)のMC法
による画像は、図18(b)のGD法による画像に比べて
明らかに優れた画像となっている。
【0148】このように、本発明では、同じ対象画像に
対する複数のラスタスキャンを用い、統計的な処理技法
を用いることによって、1つのラスタスキャンだけによ
って得られるものよりも高解像度の画像を例えばファク
シミリ受信機において再構成することができる。
【0149】また、本発明では、統計的な変動を与えて
複数のラスタスキャンを生成することによって、高解像
度の画像再構成を容易にし、例えば、既存のファクシミ
リスキャナの性能を向上させることができる。
【0150】また、本発明では、低解像度のスキャナ源
から高解像度の最終画像を高解像度の記録手段(レコー
ダ)により記録させることができる。
【0151】より具体的に、本発明は、例えばポイント
オブオリジン(point-of-origin)のイメージスキャナを
もつファクシミリ(送信側のファクシミリ)に適用可能で
あって、ポイントオブオリジンのイメージスキャナから
の出力信号(画像)に対して、上述したような高解像度変
換を行ない、この高解像度画像を受信側に送信すること
ができる。
【0152】また、本発明は、受信側のファクシミリに
も適用可能であって、この場合、送信側から低解像度画
像が送信されたとき、受信側のファクシミリは、低解像
度画像に対して、上述のような高解像度変換を行ない、
高解像度画像を記録させることができる。
【0153】また、本発明では、上述した複数のラスタ
スキャン技術をテレビジョンシステムにも、適用するこ
とができ、この場合、1つのラスタスキャンだけによっ
て得られるものよりも高解像度の画像をテレビジョン受
像機(ディスプレイ)に表示させることができる。
【0154】また、本発明では、上記特徴により、低コ
スト,低解像度のスキャナを、高解像度のファクシミリ
やテレビジョンシステムに用いることができ、この場合
にも、この低コスト,低解像度スキャナから高解像度の
画像を生成することができる。
【0155】また、本発明では、同じ文字に対して、上
述した複数のスキャンを用いることで、この文字のより
良好な画像を再構成することができる。
【0156】上述の説明では、本発明を特定の実施形態
に基づいて説明したが、本発明の技術思想を逸脱するこ
となく、上記実施形態に種々の変形,変更を加えること
も可能である。従って、本発明は、上述の実施形態に限
定されることなく解釈されるべきである。
【0157】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1乃至請
求項33記載の発明によれば、基本的には、オリジナル
な低解像度のラスタスキャン画像のセットから高解像度
画像を形成する場合、 (a) 2次元の既知の値のセットによって表現されたポ
イント広がり関数PSFをもち、オリジナル画像をラス
タスキャンし、オリジナル画像のラスタスキャンごとに
1つの信号を出力信号として生成するようになってお
り、さらに、高解像度のラスタスキャン画像を再構成す
るためにオリジナル画像の各ラスタスキャンに適切な変
化を与えるためのトラッキング誤差を導入する手段が設
けられているスキャナと、 (b) スキャナからの出力信号を所定間隔でサンプリン
グし量子化して、スキャナからの出力信号ごとに1つの
ピクセル値セットを生成するコンバータ手段と、 (c) コンバータ手段によって生成された複数のピクセ
ル値セットを蓄積するための記憶手段と、 (d) 記憶手段に蓄積されたピクセル値セットを読出し
て、高解像度処理を行なって、前記記憶手段に蓄積する
処理手段とを有し、該処理手段は、 i) 記憶手段から複数のピクセル値セットのうちの1
つをプロトタイプスキャンとして選択し、 ii) 選択したプロトタイプスキャンのピクセル値に補
間処理を施して、より高密度のピクセル値をミクセルと
してもつ高解像度プロトタイプスキャンを生成し、 iii) プロトタイプスキャン以外の残りのピクセルスキ
ャンの中から1つのピクセルスキャンを1つの残りのピ
クセルスキャンとして選択し、上記ii)において生成さ
れた高解像度プロトタイプスキャンを、残りのピクセル
スキャンの中から上記のように選択した1つの残りのピ
クセルスキャンと整列させ、 iV) 選択された1つの残りのピクセルスキャンの選択
されたピクセルと高解像度プロトタイプスキャンのミク
セル値からスキャナ手段の既知のPSFを用いて計算さ
れたピクセル値との間の差を表わす誤差コスト関数を最
小化することによって、整列された高解像度プロトタイ
プスキャンを調整して、更新されたプロトタイプスキャ
ンを生成し、 V) 高解像度プロトタイプスキャンを整列させる上記ii
i)の処理と、整列されたプロトタイプスキャンを調整す
る上記iV)の処理とを、未だ選択されていない残りのス
キャンの各々について、高解像度プロトタイプスキャン
としての更新されたプロトタイプスキャンを用いて、繰
り返し行ない、残りのスキャンの全てについて処理がな
された後に、更新されたプロトタイプスキャンがオリジ
ナル画像の最終的な高解像度ラスタスキャン画像となる
ようにしているので、極めて良好な高解像度画像を得る
ことができる。
【0158】なお、整列された高解像度プロトタイプス
キャンのミクセル値の調整には、請求項5に記載のよう
に、グラディエント降下法(GD法)を用いることもでき
るし、あるいは、請求項10に記載のように、MC法を
用いることもでき、MC法を用いる場合には、反復処理
を加速させ、有効解像度をより高めることができる。
【0159】また、請求項34乃至請求項39記載の発
明によれば、請求項1乃至請求項33と同様の処理方法
によって、文字画像の再構成を極めて良好に行なうこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドラム式のスキャナを示す図である。
【図2】ポリゴンミラー式のスキャナを示す図である。
【図3】リニア光電センサアレイスキャナを示す図であ
る。
【図4】スキャナのジッター誤差およびコギング誤差を
説明するための図である。
【図5】PSFの代表的なゲイン特性を示す図である。
【図6】水平方向のスキャン誤差(ジッター誤差)の効果
を示す図である。
【図7】ミクセルとピクセルとの関係を示す図である。
【図8】補間用の2次元畳み込み演算子の例を示す図で
ある。
【図9】画像再構成処理の処理流れを示すフローチャー
トである。
【図10】1つのラスタスキャンにおけるミクセルクラ
スタを示す図である。
【図11】機械式スキャナにトラッキング変位誤差を導
入するのに用いられる差動歯車を示す図である。
【図12】画像解像度を高めるシステムの構成図であ
る。
【図13】高解像度の出力画像を与えるファクシミリシ
ステムの構成図である。
【図14】本発明の方法によって作成された高解像度画
像の一例を示す図である。
【図15】文字の再構成処理の一例を示す図である。
【図16】480×480個の要素をもつフレネルパタ
ーン画像を示す図である。
【図17】91×91個のピクセルを用いて図16の画
像を走査した結果を示す図である。
【図18】MC法を用いて再構成したパターン,GD法
を用いて再構成したパターンを示す図である。
【符号の説明】
500 n番目のラスタスキャン 510 ミクセルクラスタ 301 スキャナ 302 バッファストレージ 303 メイン画像メモリ 304 演算プロセッサ 305 出力バッファ 306 出力レコーダ 307 CPUコントローラ 308 ジッター/コギング制御ユニット 309 A/D変換器 310 D/A変換器 320 スキャナ/送信ユニット 321 通信接続線 330 記録用受信機 331 データリンク 335 ローカル制御部 340 画像プロセッサ/コントローラユニッ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 レジス ジェイ. バン スティーンキ スト アメリカ合衆国 カリフォルニア州 メ ンロパーク サンドヒルロード 2882 スイート 115 リコーコーポレーショ ン内 (56)参考文献 特開 平6−141148(JP,A) 特開 平6−178181(JP,A) 特開 平5−216984(JP,A) 特開 平6−6584(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/387

Claims (39)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オリジナルな低解像度のラスタスキャン
    画像のセットから高解像度画像を形成する画像処理シス
    テムにおいて、該システムは、 (a) 2次元の既知の値のセットによって表現されたポ
    イント広がり関数PSFをもち、オリジナル画像をラス
    タスキャンし、オリジナル画像のラスタスキャンごとに
    1つの信号を出力信号として生成するようになってお
    り、さらに、高解像度のラスタスキャン画像を再構成す
    るためにオリジナル画像の各ラスタスキャンに適切な変
    化を与えるためのトラッキング誤差を導入する手段が設
    けられているスキャナと、 (b) スキャナからの出力信号を所定間隔でサンプリン
    グし量子化して、スキャナからの出力信号ごとに1つの
    ピクセル値セットを生成するコンバータ手段と、 (c) コンバータ手段によって生成された複数のピクセ
    ル値セットを蓄積するための記憶手段と、 (d) 記憶手段に蓄積されたピクセル値セットを読出し
    て、高解像度処理を行なって、前記記憶手段に蓄積する
    処理手段とを有し、該処理手段は、 i) 記憶手段から複数のピクセル値セットのうちの1
    つをプロトタイプスキャンとして選択し、 ii) 選択したプロトタイプスキャンのピクセル値に補
    間処理を施して、より高密度のピクセル値をミクセルと
    してもつ高解像度プロトタイプスキャンを生成し、 iii) プロトタイプスキャン以外の残りのピクセルスキ
    ャンの中から1つのピクセルスキャンを1つの残りのピ
    クセルスキャンとして選択し、上記ii)において生成さ
    れた高解像度プロトタイプスキャンを、残りのピクセル
    スキャンの中から上記のように選択した1つの残りのピ
    クセルスキャンと整列させ、 iV) 選択された1つの残りのピクセルスキャンの選択
    されたピクセルと高解像度プロトタイプスキャンのミク
    セル値からスキャナ手段の既知のPSFを用いて計算さ
    れたピクセル値との間の差を表わす誤差コスト関数を最
    小化することによって、整列された高解像度プロトタイ
    プスキャンを調整して、更新されたプロトタイプスキャ
    ンを生成し、 V) 高解像度プロトタイプスキャンを整列させる上記ii
    i)の処理と、整列されたプロトタイプスキャンを調整す
    る上記iV)の処理とを、未だ選択されていない残りのス
    キャンの各々について、高解像度プロトタイプスキャン
    としての更新されたプロトタイプスキャンを用いて、繰
    り返し行ない、残りのスキャンの全てについて処理がな
    された後に、更新されたプロトタイプスキャンがオリジ
    ナル画像の最終的な高解像度ラスタスキャン画像となる
    ようにすることを特徴とする画像処理システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像処理システムにおい
    て、前記記憶手段に蓄積された高解像度プロトタイプス
    キャンを受信し、該高解像度プロトタイプスキャンから
    高解像度画像を形成する記録手段をさらに備えているこ
    とを特徴とする画像処理システム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の画像処理システムにおい
    て、前記トラッキング誤差は、既知の形式のものである
    ことを特徴とする画像処理システム。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の画像処理システムにおい
    て、前記処理手段は、複数のピクセル値セットの各々か
    ら既知の形式のトラッキング誤差を除去するための手段
    をさらに有していることを特徴とする画像処理システ
    ム。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の画像処理システムにおい
    て、整列された高解像度プロトタイプスキャンのミクセ
    ル値の調整は、グラディエント降下アルゴリズムを反復
    して誤差コスト関数を最小化することによってなされる
    ことを特徴とする画像処理システム。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の画像処理システムにおい
    て、選択されたピクセルスキャンとの高解像度プロトタ
    イプスキャンの整列は、選択されたピクセルスキャンと
    これに対応する高解像度プロトタイプスキャンのミクセ
    ル値との差を表わす距離関数を最小化することによって
    なされることを特徴とする画像処理システム。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の画像処理システムにおい
    て、前記距離関数は、2次形式のものであることを特徴
    とする画像処理システム。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の画像処理システムにおい
    て、前記距離関数は、選択されたピクセルスキャンとこ
    れに対応する高解像度プロトタイプスキャンのミクセル
    値との差の絶対値に基づいたものであることを特徴とす
    る画像処理システム。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の画像処理システムにおい
    て、選択されたピクセルスキャンとのプロトタイプスキ
    ャンの整列は、2次元の相互共分散関数を最大化するこ
    とによってなされることを特徴とする画像処理システ
    ム。
  10. 【請求項10】 オリジナルな低解像度のラスタスキャ
    ン画像のセットから高解像度画像を形成する画像処理シ
    ステムにおいて、該システムは、 (a) 2次元の既知の値のセットによって表現されたポ
    イント広がり関数PSFをもち、オリジナル画像をラス
    タスキャンし、オリジナル画像のラスタスキャンごとに
    1つの信号を出力信号として生成するようになってお
    り、さらに、高解像度のラスタスキャン画像を再構成す
    るためにオリジナル画像の各ラスタスキャンに適切な変
    化を与えるためのトラッキング誤差を導入する手段が設
    けられているスキャナと、 (b) スキャナからの出力信号を所定間隔でサンプリン
    グし量子化して、スキャナからの出力信号ごとに1つの
    ピクセル値セットを生成するコンバータ手段と、 (c) コンバータ手段によって生成された複数のピクセ
    ル値セットを蓄積するための記憶手段と、 (d) 記憶手段に蓄積されたピクセル値セットを読出し
    て、高解像度処理を行なって、前記記憶手段に蓄積する
    処理手段とを有し、該処理手段は、 i) 記憶手段から複数のピクセル値セットのうちの1
    つをプロトタイプスキャンとして選択し、 ii) 選択したプロトタイプスキャンのピクセル値に補
    間処理を施して、より高密度のピクセル値をミクセルと
    してもつ高解像度プロトタイプスキャンを生成し、 iii) プロトタイプスキャン以外の残りのピクセルスキ
    ャンの中から1つのピクセルスキャンを1つの残りのピ
    クセルスキャンとして選択し、上記ii)において生成さ
    れた高解像度プロトタイプスキャンを、残りのピクセル
    スキャンの中から上記のように選択した1つの残りのピ
    クセルスキャンと整列させ、 iV) 選択された1つの残りのピクセルスキャンの選択
    されたピクセルと高解像度プロトタイプスキャンのミク
    セル値からスキャナ手段の既知のPSFを用いて計算さ
    れたピクセル値との間の差を表わす誤差コスト関数を最
    小化することによって、整列された高解像度プロトタイ
    プスキャンを調整して、更新されたプロトタイプスキャ
    ンを生成し、 V) 高解像度プロトタイプスキャンを整列させる上記 i
    ii)の処理と、整列されたプロトタイプスキャンを調整
    する上記iV)の処理とを、未だ選択されていない残りの
    スキャンの各々について、高解像度プロトタイプスキャ
    ンとしての更新されたプロトタイプスキャンを用いて、
    繰り返し行ない、残りのスキャンの全てについて処理が
    なされた後に、更新されたプロトタイプスキャンがオリ
    ジナル画像の最終的な高解像度ラスタスキャン画像とな
    るようにし、 整列されたプロトタイプスキャンのミクセル値の前記調
    整処理は、 (aa) 矩形アレイ内に含まれている隣接する(contiguou
    s)プロトタイプミクセル要素からオーバーラップクラス
    タゾーンを形成し、 (bb) オーバーラップクラスタゾーン内に含まれている
    プロトタイプスキャンミクセル値に対応する要素をもつ
    ミクセルゾーンベクトルをオーバーラップクラスタゾー
    ンの各々と関連させて生成し、 (cc) 各行が既知のPSF値を表わす要素をもち、関連
    したミクセルゾーンベクトルと乗算されるとき、該ミク
    セルゾーンベクトルと関連したオーバーラップクラスタ
    ゾーン内に含まれているピクセル要素を表わすピクセル
    値のベクトルとなるゾーンマトリックスを生成し、 (dd) プロトタイプスキャンのミクセル値の調整を、ミ
    クセル寸法のゾーンで逆マトリックスをとり、逆問題を
    直接解くことによって行なうことを特徴とする画像処理
    システム。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の画像処理システムに
    おいて、前記記憶手段に蓄積された高解像度プロトタイ
    プスキャンを受信し、該高解像度プロトタイプスキャン
    から高解像度画像を形成する記録手段をさらに備えてい
    ることを特徴とする画像処理システム。
  12. 【請求項12】 画像スキャナと、画像スキャナに接続
    された高解像度手段とを有し、画像スキャナから、ピク
    セル値セットを各々形成するサンプリングされ量子化さ
    れた複数のラスタスキャンが出力されるとき、前記高解
    像度手段は、 a) 複数のピクセル値セットを蓄積するための記憶手
    段と、 (b) 記憶手段に蓄積されたピクセル値セットを読出し
    て、高解像度処理を行なって、前記記憶手段に蓄積する
    処理手段とを有し、該処理手段は、 i) 記憶手段から複数のピクセル値セットのうちの1
    つをプロトタイプスキャンとして選択し、 ii) 選択したプロトタイプスキャンのピクセル値に補
    間処理を施して、より高密度のピクセル値をミクセルと
    してもつ高解像度プロトタイプスキャンを生成し、 iii) プロトタイプスキャン以外の残りのピクセルスキ
    ャンの中から1つのピクセルスキャンを1つの残りのピ
    クセルスキャンとして選択し、上記ii)において生成さ
    れた高解像度プロトタイプスキャンを、残りのピクセル
    スキャンの中から上記のように選択した1つの残りのピ
    クセルスキャンと整列させ、 iV) 選択された1つの残りのピクセルスキャンの選択
    されたピクセルと高解像度プロトタイプスキャンのミク
    セル値からスキャナの既知のポイント広がり関数PSF
    を用いて計算されたピクセル値との間の差を表わす誤差
    コスト関数を最小化することによって、整列された高解
    像度プロトタイプスキャンを調整して、更新されたプロ
    トタイプスキャンを生成し、 V) 高解像度プロトタイプスキャンを整列させる上記 i
    ii)の処理と、整列されたプロトタイプスキャンを調整
    する上記iV)の処理とを、未だ選択されていない残りの
    スキャンの各々について、高解像度プロトタイプスキャ
    ンとしての更新されたプロトタイプスキャンを用いて、
    繰り返し行ない、残りのスキャンの全てについて処理が
    なされた後に、更新されたプロトタイプスキャンがオリ
    ジナル画像の最終的な高解像度ラスタスキャン画像とな
    るようにし、 整列されたプロトタイプスキャンのミクセル値の前記調
    整処理は、 (aa) 矩形アレイ内に含まれている隣接する(contiguou
    s)プロトタイプミクセル要素からオーバーラップクラス
    タゾーンを形成し、 (bb) オーバーラップクラスタゾーン内に含まれている
    プロトタイプスキャンミクセル値に対応する要素をもつ
    ミクセルゾーンベクトルをオーバーラップクラスタゾー
    ンの各々と関連させて生成し、 (cc) 各行が既知のPSF値を表わす要素をもち、関連
    したミクセルゾーンベクトルと乗算されるとき、該ミク
    セルゾーンベクトルと関連したオーバーラップクラスタ
    ゾーン内に含まれているピクセル要素を表わすピクセル
    値のベクトルとなるゾーンマトリックスを生成し、 (dd) プロトタイプスキャンのミクセル値の調整を、ミ
    クセル寸法のゾーンで逆マトリックスをとり、逆問題を
    直接解くことによって行なうことを特徴とする画像処理
    装置。
  13. 【請求項13】 送信側の装置に用いられ、送信用の高
    解像度画像を形成する画像処理システムにおいて、該シ
    ステムは、 (a) 既知のポイント広がり関数PSFをもち、オリジ
    ナル画像をラスタスキャンし、オリジナル画像のラスタ
    スキャンごとに1つの信号を出力信号として生成するス
    キャナと、 (b) スキャナからの出力信号を所定間隔でサンプリン
    グし量子化して、スキャナからの出力信号ごとに1つの
    ピクセル値セットを生成するコンバータ手段と、 (c) コンバータ手段によって生成された複数のピクセ
    ル値セットを蓄積するための記憶手段と、 (d) 記憶手段に蓄積されたピクセル値セットを読出し
    て、高解像度処理を行なって、前記記憶手段に蓄積する
    処理手段とを有し、該処理手段は、 i) 記憶手段から複数のピクセル値セットのうちの1
    つをプロトタイプスキャンとして選択し、 ii) 選択したプロトタイプスキャンのピクセル値に補
    間処理を施して、より高密度のピクセル値をミクセルと
    してもつ高解像度プロトタイプスキャンを生成し、 iii) プロトタイプスキャン以外の残りのピクセルスキ
    ャンの中から1つのピクセルスキャンを1つの残りのピ
    クセルスキャンとして選択し、上記ii)において生成さ
    れた高解像度プロトタイプスキャンを、残りのピクセル
    スキャンの中から上記のように選択した1つの残りのピ
    クセルスキャンと整列させ、 iV) 選択された1つの残りのピクセルスキャンの選択
    されたピクセルと高解像度プロトタイプスキャンのミク
    セル値からスキャナ手段の既知のPSFを用いて計算さ
    れたピクセル値との間の差を表わす誤差コスト関数を最
    小化することによって、整列された高解像度プロトタイ
    プスキャンを調整して、更新されたプロトタイプスキャ
    ンを生成し、 V) 高解像度プロトタイプスキャンを整列させる上記 i
    ii)の処理と、整列されたプロトタイプスキャンを調整
    する上記iV)の処理とを、未だ選択されていない残りの
    スキャンの各々について、高解像度プロトタイプスキャ
    ンとしての更新されたプロトタイプスキャンを用いて、
    繰り返し行ない、残りのスキャンの全てについて処理が
    なされた後に、更新されたプロトタイプスキャンがオリ
    ジナル画像の最終的な高解像度ラスタスキャン画像とな
    るようにし、 整列されたプロトタイプスキャンのミクセル値の前記調
    整処理は、 (aa) 矩形アレイ内に含まれている隣接する(contiguou
    s)プロトタイプミクセル要素からオーバーラップクラス
    タゾーンを形成し、 (bb) オーバーラップクラスタゾーン内に含まれている
    プロトタイプスキャンミクセル値に対応する要素をもつ
    ミクセルゾーンベクトルをオーバーラップクラスタゾー
    ンの各々と関連させて生成し、 (cc) 各行が既知のPSF値を表わす要素をもち、関連
    したミクセルゾーンベクトルと乗算されるとき、該ミク
    セルゾーンベクトルと関連したオーバーラップクラスタ
    ゾーン内に含まれているピクセル要素を表わすピクセル
    値のベクトルとなるゾーンマトリックスを生成し、 (dd) プロトタイプスキャンのミクセル値の調整を、ミ
    クセル寸法のゾーンで逆マトリックスをとり、逆問題を
    直接解くことによって行なうことを特徴とする画像処理
    システム。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の画像処理システムに
    おいて、所定の解像度レベルをもつ少ない個数のラスタ
    スキャンを用いて高解像度スキャン画像の再構成を行な
    うために、オフセット誤差を導入してスキャナに変動を
    与えてオリジナル画像の各ラスタスキャンに適切な変化
    を与える手段をさらに備えていることを特徴とする画像
    処理システム。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の画像処理システムに
    おいて、前記オフセット誤差は、既知の形式のものであ
    ることを特徴とする画像処理システム。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の画像処理システムに
    おいて、前記処理手段は、複数のピクセル値セットの各
    々から既知の形式のオフセット誤差を除去するための手
    段をさらに有していることを特徴とする画像処理システ
    ム。
  17. 【請求項17】 請求項13記載の画像処理システムに
    おいて、整列された高解像度プロトタイプスキャンのミ
    クセル値の調整は、グラディエント降下アルゴリズムを
    反復して誤差コスト関数を最小化することによってなさ
    れることを特徴とする画像処理システム。
  18. 【請求項18】 請求項13記載の画像処理システムに
    おいて、選択されたピクセルスキャンとの高解像度プロ
    トタイプスキャンの整列は、選択されたピクセルスキャ
    ンとこれに対応する高解像度プロトタイプスキャンのミ
    クセル値との差を表わす距離関数を最小化することによ
    ってなされることを特徴とする画像処理システム。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の画像処理システムに
    おいて、前記距離関数は、2次形式のものであることを
    特徴とする画像処理システム。
  20. 【請求項20】 請求項18記載の画像処理システムに
    おいて、前記距離関数は、選択されたピクセルスキャン
    とこれに対応する高解像度プロトタイプスキャンのミク
    セル値との差の絶対値に基づいたものであることを特徴
    とする画像処理システム。
  21. 【請求項21】 請求項18記載の画像処理システムに
    おいて、選択されたピクセルスキャンとのプロトタイプ
    スキャンの整列は、2次元の相互共分散関数を最大化す
    ることによってなされることを特徴とする画像処理シス
    テム。
  22. 【請求項22】 受信側の装置に用いられ、ピクセル値
    セットを各々形成するサンプリングされ量子化された複
    数の低解像度ラスタスキャン画像を受信するとき、受信
    した複数の低解像度のラスタスキャン画像から高解像度
    画像を形成する画像処理システムにおいて、該システム
    は、 (a) 複数のピクセル値セットを蓄積するための記憶手
    段と、 (b) 記憶手段に蓄積されたピクセル値セットを読出し
    て、高解像度処理を行なって、前記記憶手段に蓄積する
    処理手段とを有し、該処理手段は、 i) 記憶手段から複数のピクセル値セットのうちの1
    つをプロトタイプスキャンとして選択し、 ii) 選択したプロトタイプスキャンのピクセル値に補
    間処理を施して、より高密度のピクセル値をミクセルと
    してもつ高解像度プロトタイプスキャンを生成し、 iii) プロトタイプスキャン以外の残りのピクセルスキ
    ャンの中から1つのピクセルスキャンを1つの残りのピ
    クセルスキャンとして選択し、上記ii)において生成さ
    れた高解像度プロトタイプスキャンを、残りのピクセル
    スキャンの中から上記のように選択した1つの残りのピ
    クセルスキャンと整列させ、 iV) 選択された1つの残りのピクセルスキャンの選択
    されたピクセルと高解像度プロトタイプスキャンのミク
    セル値からスキャナの既知のPSFを用いて計算された
    ピクセル値との間の差を表わす誤差コスト関数を最小化
    することによって、整列された高解像度プロトタイプス
    キャンを調整して、更新されたプロトタイプスキャンを
    生成し、 V) 高解像度プロトタイプスキャンを整列させる上記 i
    ii)の処理と、整列されたプロトタイプスキャンを調整
    する上記iV)の処理とを、未だ選択されていない残りの
    スキャンの各々について、高解像度プロトタイプスキャ
    ンとしての更新されたプロトタイプスキャンを用いて、
    繰り返し行ない、残りのスキャンの全てについて処理が
    なされた後に、更新されたプロトタイプスキャンがオリ
    ジナル画像の最終的な高解像度ラスタスキャン画像とな
    るようにし、 整列されたプロトタイプスキャンのミクセル値の前記調
    整処理は、 (aa) 矩形アレイ内に含まれている隣接する(contiguou
    s)プロトタイプミクセル要素からオーバーラップクラス
    タゾーンを形成し、 (bb) オーバーラップクラスタゾーン内に含まれている
    プロトタイプスキャンミクセル値に対応する要素をもつ
    ミクセルゾーンベクトルをオーバーラップクラスタゾー
    ンの各々について生成し、 (cc) 各行が既知のPSF値を表わす要素をもち、関連
    したミクセルゾーンベクトルと乗算されるとき、該ミク
    セルゾーンベクトルと関連したオーバーラップクラスタ
    ゾーン内に含まれているピクセル要素を表わすピクセル
    値のベクトルとなるゾーンマトリックスを生成し、 (dd) プロトタイプスキャンのミクセル値の調整を、ミ
    クセル寸法のゾーンで逆マトリックスをとり、逆問題を
    直接解くことによって行なうことを特徴とする画像処理
    システム。
  23. 【請求項23】 請求項22記載の画像処理システムに
    おいて、整列された高解像度プロトタイプスキャンのミ
    クセル値の調整は、グラディエント降下アルゴリズムを
    反復して誤差コスト関数を最小化することによってなさ
    れることを特徴とする画像処理システム。
  24. 【請求項24】 請求項22記載の画像処理システムに
    おいて、選択されたピクセルスキャンとの高解像度プロ
    トタイプスキャンの整列は、選択されたピクセルスキャ
    ンとこれに対応する高解像度プロトタイプスキャンのミ
    クセル値との差を表わす距離関数を最小化することによ
    ってなされることを特徴とする画像処理システム。
  25. 【請求項25】 請求項22記載の画像処理システムに
    おいて、選択されたピクセルスキャンとのプロトタイプ
    スキャンの整列は、2次元の相互共分散関数を最大化す
    ることによってなされることを特徴とする画像処理シス
    テム。
  26. 【請求項26】 既知のポイント広がり関数PSFをも
    つスキャナによって生成され、ピクセル値セットを各々
    形成するサンプリングされ量子化された複数の低解像度
    のラスタスキャン画像から、高解像度画像を形成する画
    像処理方法において、該画像処理方法は、 (a) 複数の低解像度のラスタスキャン画像を記憶手段
    に蓄積する工程と、 (b) 記憶手段に蓄積された複数のピクセル値セットの
    うちの1つをプロトタイプスキャンとして選択する工程
    と、 (c) 選択したプロトタイプスキャンのピクセル値に補
    間処理を施して、より高密度のピクセル値をミクセルと
    してもつ高解像度プロトタイプスキャンを生成する工程
    と、 (d) プロトタイプスキャン以外の残りのピクセルスキ
    ャンの中から1つのピクセルスキャンを1つの残りのピ
    クセルスキャンとして選択し、上記(c)において生成さ
    れた高解像度プロトタイプスキャンを、残りのピクセル
    スキャンの中から上記のように選択した1つの残りのピ
    クセルスキャンと整列させる工程と、 (e) 選択された1つの残りのピクセルスキャンの選択
    されたピクセルと高解像度プロトタイプスキャンのミク
    セル値からスキャナの既知のPSFを用いて計算された
    ピクセル値との間の差を表わす誤差コスト関数を最小化
    することによって、整列された高解像度プロトタイプス
    キャンを調整して、更新されたプロトタイプスキャンを
    生成する工程と、 (f) 高解像度プロトタイプスキャンを整列させる上記
    (d)の工程と、整列されたプロトタイプスキャンを調整
    する上記(e)の工程とを、未だ選択されていない残りの
    スキャンの各々について、高解像度プロトタイプスキャ
    ンとしての更新されたプロトタイプスキャンを用いて、
    繰り返し行ない、残りのスキャンの全てについて処理が
    なされた後に、更新されたプロトタイプスキャンがオリ
    ジナル画像の最終的な高解像度ラスタスキャン画像とな
    るようにし、 整列されたプロトタイプスキャンのミクセル値の前記
    (e)の調整工程は、 (i) 矩形アレイ内に含まれている隣接する(contiguou
    s)プロトタイプミクセル要素からオーバーラップクラス
    タゾーンを形成し、 (ii) オーバーラップクラスタゾーン内に含まれている
    プロトタイプスキャンミクセル値に対応する要素をもつ
    ミクセルゾーンベクトルをオーバーラップクラスタゾー
    ンの各々と関連させて生成し、 (iii) 各行が既知のPSF値を表わす要素をもち、関
    連したミクセルゾーンベクトルと乗算されるとき、該ミ
    クセルゾーンベクトルと関連したオーバーラップクラス
    タゾーン内に含まれているピクセル要素を表わすピクセ
    ル値のベクトルとなるゾーンマトリックスを生成し、 (iv) プロトタイプスキャンのミクセル値の調整を、ミ
    クセル寸法のゾーンで逆マトリックスをとり、逆問題を
    直接解くことによって行なうことを特徴とする画像処理
    方法。
  27. 【請求項27】 請求項26記載の画像処理方法におい
    て、既知のポイント広がり関数PSFは、スキャナの既
    知の物理的特性から見積られることを特徴とする画像処
    理方法。
  28. 【請求項28】 請求項26記載の画像処理方法におい
    て、既知のポイント広がり関数PSFをもつスキャナで
    オリジナル画像を複数回走査し、スキャナを既知の形の
    オフセット誤差で変動させることを特徴とする画像処理
    方法。
  29. 【請求項29】 請求項28記載の画像処理方法におい
    て、複数の低解像度ラスタスキャン画像から既知のオフ
    セット誤差を取り除く工程をさらに有していることを特
    徴とする画像処理方法。
  30. 【請求項30】 請求項29記載の画像処理方法におい
    て、整列された高解像度プロトタイプスキャンのミクセ
    ル値の調整は、グラディエント降下アルゴリズムを反復
    することによって誤差コスト関数を最小化することによ
    ってなされることを特徴とする画像処理方法。
  31. 【請求項31】 請求項28記載の画像処理方法におい
    て、スキャナをオフセット誤差で変動させる工程は、ラ
    スタスキャンごとにそれぞれ異なる水平方向および垂直
    方向の所定の変位を与えることによってなされることを
    特徴とする画像処理方法。
  32. 【請求項32】 請求項26記載の画像処理方法におい
    て、選択されたピクセルスキャンとの高解像度プロトタ
    イプスキャンの整列は、選択されたピクセルスキャンと
    これに対応する高解像度プロトタイプスキャンのミクセ
    ル値との差を表わす距離関数を最小化することによって
    なされることを特徴とする画像処理方法。
  33. 【請求項33】 請求項26記載の画像処理方法におい
    て、選択されたピクセルスキャンとのプロトタイプスキ
    ャンの整列は、2次元の相互共分散関数を最大化するこ
    とによってなされることを特徴とする画像処理方法。
  34. 【請求項34】 文字を含むドキュメントのラスタスキ
    ャン画像から文字画像を再構成する画像処理方法におい
    て、該画像処理方法は、 (a) 既知のポイント広がり関数PSFをもつスキャナ
    を用いて、再構成されるべき文字を含む少なくとも1つ
    のドキュメントをラスタスキャンし、所定間隔でサンプ
    リングされ量子化されたピクセルラスタスキャンを生成
    する工程と、 (b) 各ピクセルラスタスキャンを蓄積する工程と、 (c) 少なくとも1つのピクセルラスタスキャンから所
    定の文字画像の標本セットを選択する工程と、 (d) 前記標本セットのうちの1つを所定の文字画像の
    プロトタイプとして選択する工程と、 (e) 所定の文字画像のプロトタイプのピクセル値に補
    間処理を施して、より高密度のピクセル値をミクセルと
    してもつ高解像度プロトタイプを生成する工程と、 (f) プロトタイプ以外の残りの標本セットの中から1
    つの標本を1つの残りの標本として選択し、上記(e)に
    おいて生成された高解像度プロトタイプを、残りの標本
    セットの中から上記のように選択した1つの残りの標本
    と整列させる工程と、 (g) 既知のPSFをコンボルーション演算子として用
    いて高解像度プロトタイプのミクセル値からピクセル値
    を計算し、計算されたピクセル値を上記のように選択し
    た1つの残りの標本のピクセル値と比較することによっ
    て、整列された高解像度プロトタイプスキャンを調整し
    て、高解像度の更新された文字プロトタイプを生成する
    工程と、 (h) 上記工程(c)において選択された標本セットの
    各々について、工程(f),(g)を繰り返し行ない、 (i) 上記工程(c)において選択された標本の全て
    について工程(f),(g)がなされた後に、更新されたプ
    ロトタイプの文字画像が再構成された所定の文字画像と
    なることを特徴とする画像処理方法。
  35. 【請求項35】 請求項34記載の画像処理方法におい
    て、既知のポイント広がり関数PSFは、スキャナの既
    知の物理的特性から見積られることを特徴とする画像処
    理方法。
  36. 【請求項36】 請求項34記載の画像処理方法におい
    て、より鮮明な文字画像を生成するために、再構成され
    た所定の文字画像に対して閾値処理を施す工程をさらに
    有していることを特徴とする画像処理方法。
  37. 【請求項37】 請求項34記載の画像処理方法におい
    て、前記ラスタスキャンの工程は、高解像度ラスタスキ
    ャン画像の再構成を行なうために、オリジナル画像の各
    ラスタスキャンに適切な変化を保証するトラッキング誤
    差を与える処理をさらに有していることを特徴とする画
    像処理方法。
  38. 【請求項38】 請求項34記載の画像処理方法におい
    て、整列された高解像度プロトタイプのミクセル値の調
    整には、グラディエント降下アルゴリズムを反復して用
    いることを特徴とする画像処理方法。
  39. 【請求項39】 請求項34記載の画像処理方法におい
    て、整列されたプロトタイプのミクセル値の前記調整工
    程は、選択された1つの残りの標本の選択されたピクセ
    ルと高解像度プロトタイプのミクセル値からスキャナP
    SFを用いて計算されたピクセル値との間の差を表わす
    誤差コスト関数を最小化することによって、整列された
    高解像度プロトタイプのミクセル値を調整して、更新さ
    れたプロトタイプを生成し、 整列されたプロトタイプのミクセル値の前記調整工程
    は、 (a) 矩形アレイ内に含まれている隣接する(contiguou
    s)プロトタイプミクセル要素からオーバーラップクラス
    タゾーンを形成し、 (b) オーバーラップクラスタゾーン内に含まれている
    プロトタイプスキャンミクセル値に対応する要素をもつ
    ミクセルゾーンベクトルをオーバーラップクラスタゾー
    ンの各々と関連させて生成し、 (c) 各行が既知のPSF値を表わす要素をもち、関連
    したミクセルゾーンベクトルと乗算されるとき、該ミク
    セルゾーンベクトルと関連したオーバーラップクラスタ
    ゾーン内に含まれているピクセル要素を表わすピクセル
    値のベクトルとなるゾーンマトリックスを生成し、 (d) プロトタイプスキャンのミクセル値の調整を、ミ
    クセル寸法のゾーンで逆マトリックスをとり、逆問題を
    直接解くことによって行なうことを特徴とする画像処理
    方法。
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