JP3497360B2 - 展張型シャドウグリルを具備したカラー受像管装置 - Google Patents
展張型シャドウグリルを具備したカラー受像管装置Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、展張型シャドウ
グリルを具備したカラー受像管装置に関するものであ
る。
グリルを具備したカラー受像管装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図13は従来の展張型シャドウグリルを
具備したカラー受像管装置を示す一部断面側面図であ
り、図において、1はカラー受像管の外囲器を構成する
パネル、2はパネル1とともにカラー受像管の外囲器を
構成するファンネル、3はパネル内面に赤、青、緑の蛍
光体が順序よく配列され形成された蛍光スクリーン、4
は電子銃、5は電子銃4から出射される電子ビーム、6
は電子ビーム5を電磁的に偏向する偏向ヨーク、7は色
選択電極の働きをする展張型シャドウグリルである。
具備したカラー受像管装置を示す一部断面側面図であ
り、図において、1はカラー受像管の外囲器を構成する
パネル、2はパネル1とともにカラー受像管の外囲器を
構成するファンネル、3はパネル内面に赤、青、緑の蛍
光体が順序よく配列され形成された蛍光スクリーン、4
は電子銃、5は電子銃4から出射される電子ビーム、6
は電子ビーム5を電磁的に偏向する偏向ヨーク、7は色
選択電極の働きをする展張型シャドウグリルである。
【0003】図14は、従来から使用されている展張型
シャドウグリル7の構造を示す斜視図である。図におい
て、8は例えばSUSのような鋼材で作られたフレー
ム、10は例えば0.1mmの板厚のリムド鋼でスリッ
ト状の開口11とテープ状の条片9とを形成したアパー
チャーグリルで、このアパーチャーグリル10は一方向
に展張された状態でフレーム8に溶接で固着、保持され
ている。なお、10aはダンパーワイヤ、10bはダン
パースプリングである。
シャドウグリル7の構造を示す斜視図である。図におい
て、8は例えばSUSのような鋼材で作られたフレー
ム、10は例えば0.1mmの板厚のリムド鋼でスリッ
ト状の開口11とテープ状の条片9とを形成したアパー
チャーグリルで、このアパーチャーグリル10は一方向
に展張された状態でフレーム8に溶接で固着、保持され
ている。なお、10aはダンパーワイヤ、10bはダン
パースプリングである。
【0004】次に動作を説明する。カラー受像管は、パ
ネル1とファンネル2により構成される外囲器により内
部が高真空に保たれており、電子銃4から出射された電
子ビーム5を、パネル1の内面に形成され、高電圧が印
加された蛍光スクリーン3に射突させることにより発光
させる。また同時に、電子ビーム5は偏向ヨーク6によ
って作られる偏向磁界によって上下左右に偏向されてお
り、蛍光スクリーン3の上にラスタと呼ばれる画像表示
領域を形成する。この画像表示領域において、電子ビー
ム5の射突量に応じた蛍光スクリーン3の赤、青、緑各
色の発光強度の分布がパネル1の外面から観測すること
により画像として認識される。シャドウグリル7には無
数のスリット状の開口11が順序よく配列されており、
この開口11の孔を電子ビーム5が通過することによ
り、幾何学的に蛍光スクリーン3上の赤、青、緑の蛍光
体ストライプの所定の位置に射突し、正確に色選択を行
う。シャドウグリル7はテープ状条片9で構成されてい
るためにフレーム8によって一方向に展張された状態に
ある。
ネル1とファンネル2により構成される外囲器により内
部が高真空に保たれており、電子銃4から出射された電
子ビーム5を、パネル1の内面に形成され、高電圧が印
加された蛍光スクリーン3に射突させることにより発光
させる。また同時に、電子ビーム5は偏向ヨーク6によ
って作られる偏向磁界によって上下左右に偏向されてお
り、蛍光スクリーン3の上にラスタと呼ばれる画像表示
領域を形成する。この画像表示領域において、電子ビー
ム5の射突量に応じた蛍光スクリーン3の赤、青、緑各
色の発光強度の分布がパネル1の外面から観測すること
により画像として認識される。シャドウグリル7には無
数のスリット状の開口11が順序よく配列されており、
この開口11の孔を電子ビーム5が通過することによ
り、幾何学的に蛍光スクリーン3上の赤、青、緑の蛍光
体ストライプの所定の位置に射突し、正確に色選択を行
う。シャドウグリル7はテープ状条片9で構成されてい
るためにフレーム8によって一方向に展張された状態に
ある。
【0005】図15は蛍光スクリーン3を観視者側から
見た正面図である。図で蛍光スクリーン3の中心はスク
リーンと鉛直方向にZ軸、垂直方向はV、水平方向はH
で示している。中心のZ軸から垂直軸V端及び水平軸H
端までの距離をそれぞれlv、lhとする。上記のシャ
ドウグリル7の構成と蛍光スクリーン3との関係は、V
方向と、長手のテープ状の条片9とが一致しており、長
手のテープ状の条片9は垂直方向Vに展張せしめてあ
る。
見た正面図である。図で蛍光スクリーン3の中心はスク
リーンと鉛直方向にZ軸、垂直方向はV、水平方向はH
で示している。中心のZ軸から垂直軸V端及び水平軸H
端までの距離をそれぞれlv、lhとする。上記のシャ
ドウグリル7の構成と蛍光スクリーン3との関係は、V
方向と、長手のテープ状の条片9とが一致しており、長
手のテープ状の条片9は垂直方向Vに展張せしめてあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような構成の従来
のカラー受像管装置での最近の技術動向は、パネル(蛍
光スクリーン)のフラット化である。従来から使用され
ているカラー受像管はガラス真空容器であるがゆえに、
その軽量化を図るためにパネルはフラットなものは使わ
れずにいた。一方、最近の技術の進歩はシミュレーショ
ン技術等の発展もあり、よりフラットに近いパネルの使
用が可能となってきた。しかし、発明者の実験によれ
ば、図16に示すように、パネル1に完全にフラットな
平行平板のガラスを用いて受像管を作って見ると、例え
ば、人の顔をアップで写した画像の場合に、人の顔が真
ん中がへこんだ画像に見える。
のカラー受像管装置での最近の技術動向は、パネル(蛍
光スクリーン)のフラット化である。従来から使用され
ているカラー受像管はガラス真空容器であるがゆえに、
その軽量化を図るためにパネルはフラットなものは使わ
れずにいた。一方、最近の技術の進歩はシミュレーショ
ン技術等の発展もあり、よりフラットに近いパネルの使
用が可能となってきた。しかし、発明者の実験によれ
ば、図16に示すように、パネル1に完全にフラットな
平行平板のガラスを用いて受像管を作って見ると、例え
ば、人の顔をアップで写した画像の場合に、人の顔が真
ん中がへこんだ画像に見える。
【0007】その理由を、パネルガラスに平行平板のガ
ラスを使用した図16のパネル1について説明する。図
16は、上半分(Z軸より上方)は垂直軸V断面、下半
分(Z軸より下方)は水平軸H断面である。この場合、
パネル1から例えば95mm離れて観視者19が蛍光ス
クリーン3を見た時の見かけ上のスクリーン20は、図
17の一点鎖線に示すようになる。すなわち、スクリー
ン中心ではほぼ肉厚T0に対して約T0/3だけ浮き上
がった位置に見えるが、周辺に行くに従ってさらにΔT
だけ浮き上がる。従って、見かけ上のスクリーン20は
一点鎖線に示したようにへこんだスクリーンとなってい
るわけである。そのため人の顔が真ん中がへこんだ画像
に見えるのである。
ラスを使用した図16のパネル1について説明する。図
16は、上半分(Z軸より上方)は垂直軸V断面、下半
分(Z軸より下方)は水平軸H断面である。この場合、
パネル1から例えば95mm離れて観視者19が蛍光ス
クリーン3を見た時の見かけ上のスクリーン20は、図
17の一点鎖線に示すようになる。すなわち、スクリー
ン中心ではほぼ肉厚T0に対して約T0/3だけ浮き上
がった位置に見えるが、周辺に行くに従ってさらにΔT
だけ浮き上がる。従って、見かけ上のスクリーン20は
一点鎖線に示したようにへこんだスクリーンとなってい
るわけである。そのため人の顔が真ん中がへこんだ画像
に見えるのである。
【0008】図18はこの不都合を改良した従来例で、
図16と同じく、Z軸より上は垂直軸V断面、Z軸より
下は水平軸H断面を示している。このパネル1は、垂直
方向には平板を用い、水平方向にはスクリーン周辺にウ
ェッジΔTHをもたせている場合である。この場合の見
かけ上のスクリーン20は、図19の一点鎖線20のよ
うになる。すなわち、垂直方向については従来の平板の
場合と同じである。水平方向については見かけ上のスク
リーンをフラットに近づけてあるため、従来の平行平板
のパネル1に比べて格段の改善はされている。しかしな
がら、水平方向でのフラット性の不十分さおよび垂直方
向のフラット性については依然として気になるものであ
る。
図16と同じく、Z軸より上は垂直軸V断面、Z軸より
下は水平軸H断面を示している。このパネル1は、垂直
方向には平板を用い、水平方向にはスクリーン周辺にウ
ェッジΔTHをもたせている場合である。この場合の見
かけ上のスクリーン20は、図19の一点鎖線20のよ
うになる。すなわち、垂直方向については従来の平板の
場合と同じである。水平方向については見かけ上のスク
リーンをフラットに近づけてあるため、従来の平行平板
のパネル1に比べて格段の改善はされている。しかしな
がら、水平方向でのフラット性の不十分さおよび垂直方
向のフラット性については依然として気になるものであ
る。
【0009】この発明は上記のような見かけ上のスクリ
ーンのフラット性からのずれによる画像の不自然さの解
消を、受像管の静的な強度の劣化なしに実現するために
なされたもので、見かけ上、よりフラットでしかも安全
設計されたカラー受像管装置を提供するものである。
ーンのフラット性からのずれによる画像の不自然さの解
消を、受像管の静的な強度の劣化なしに実現するために
なされたもので、見かけ上、よりフラットでしかも安全
設計されたカラー受像管装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る展張型シ
ャドウグリルを具備した受像管装置は、外囲器を構成す
るパネルと、このパネルの内面に形成された蛍光スクリ
ーンに対向して設けられる垂直方向に展張された展張型
シャドウグリルとを有し、上記パネルの外面をほぼ平面
とし、上記パネルの周辺の肉厚を中央から周辺部に向か
うほど大とし、かつ、その肉厚の変化量を上記パネルの
垂直方向と水平方向とで異ならしめると共に、上記パネ
ルの内面の垂直軸断面、水平軸断面、対角軸断面の曲率
半径をそれぞれRV、RH、RDとするとき、RV<R
H<RDとし、偏向中心面における電子ビームの間隔
を、水平偏向時より垂直偏向時に大きくするものであ
る。
ャドウグリルを具備した受像管装置は、外囲器を構成す
るパネルと、このパネルの内面に形成された蛍光スクリ
ーンに対向して設けられる垂直方向に展張された展張型
シャドウグリルとを有し、上記パネルの外面をほぼ平面
とし、上記パネルの周辺の肉厚を中央から周辺部に向か
うほど大とし、かつ、その肉厚の変化量を上記パネルの
垂直方向と水平方向とで異ならしめると共に、上記パネ
ルの内面の垂直軸断面、水平軸断面、対角軸断面の曲率
半径をそれぞれRV、RH、RDとするとき、RV<R
H<RDとし、偏向中心面における電子ビームの間隔
を、水平偏向時より垂直偏向時に大きくするものであ
る。
【0011】 また、偏向ヨークの電子銃側に電子ビー
ムに作用する磁界を発生する補助コイルを設け、この補
助コイルを用いて偏向中心面における電子ビームの間隔
を変化させるものである。
ムに作用する磁界を発生する補助コイルを設け、この補
助コイルを用いて偏向中心面における電子ビームの間隔
を変化させるものである。
【0012】 また、パネル外面に反射防止膜が設けら
れているものである。
れているものである。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図1乃至図3により説明する。実施の形
態1は、対角寸法が51cmの受像管であり、これは従
来例として示した図13のものとは、パネル1と、偏向
ヨーク6および必要に応じて追加される補助コイル12
を除いて同じである。すなわち、図において、1はカラ
ー受像管の外囲器を構成するパネル、2はパネル1とと
もにカラー受像管の外囲器を構成するファンネル、3は
パネル内面に赤、青、緑の蛍光体が順序良く配列され形
成された蛍光スクリーン、4は電子銃、5は電子銃4か
ら出射される電子ビーム、6は電子ビーム5を電磁的に
偏向する偏向ヨーク、7は図14に示されたと同様な構
造で、同様な色選択電極の働きをする展張型シャドウグ
リル、8はそのフレームである。
実施の形態1を図1乃至図3により説明する。実施の形
態1は、対角寸法が51cmの受像管であり、これは従
来例として示した図13のものとは、パネル1と、偏向
ヨーク6および必要に応じて追加される補助コイル12
を除いて同じである。すなわち、図において、1はカラ
ー受像管の外囲器を構成するパネル、2はパネル1とと
もにカラー受像管の外囲器を構成するファンネル、3は
パネル内面に赤、青、緑の蛍光体が順序良く配列され形
成された蛍光スクリーン、4は電子銃、5は電子銃4か
ら出射される電子ビーム、6は電子ビーム5を電磁的に
偏向する偏向ヨーク、7は図14に示されたと同様な構
造で、同様な色選択電極の働きをする展張型シャドウグ
リル、8はそのフレームである。
【0022】図1に示すように、パネル1は、外面はほ
ぼフラットな形状であり、内面はZ軸に対して非球面、
非円筒面の凸の形状になされている。偏向ヨーク6は外
観は従来と同様であるが、偏向磁界、特に垂直コイルに
よる磁界が従来と異なっている。また、偏向ヨーク6の
電子銃4側には補助コイル12が設けられることもあ
る。偏向ヨーク6のほぼ中心に仮想の偏向中心面13が
あり、Z軸との交点が偏向中心14となる。
ぼフラットな形状であり、内面はZ軸に対して非球面、
非円筒面の凸の形状になされている。偏向ヨーク6は外
観は従来と同様であるが、偏向磁界、特に垂直コイルに
よる磁界が従来と異なっている。また、偏向ヨーク6の
電子銃4側には補助コイル12が設けられることもあ
る。偏向ヨーク6のほぼ中心に仮想の偏向中心面13が
あり、Z軸との交点が偏向中心14となる。
【0023】図2はパネル1、蛍光スクリーン3および
展張型シャドウグリル7の要部を拡大して示す断面図で
ある。図の上半分(Z軸より上方)は垂直軸V断面を、
また、下半分(Z軸より下方)は水平軸H断面をそれぞ
れ示している。図から明らかなように、パネル1の外面
はほぼフラットの形状であり、内面は垂直軸V、水平軸
HともにZ軸に対して凸の形状である。
展張型シャドウグリル7の要部を拡大して示す断面図で
ある。図の上半分(Z軸より上方)は垂直軸V断面を、
また、下半分(Z軸より下方)は水平軸H断面をそれぞ
れ示している。図から明らかなように、パネル1の外面
はほぼフラットの形状であり、内面は垂直軸V、水平軸
HともにZ軸に対して凸の形状である。
【0024】ここで、パネル1中央のガラス肉厚をT0
とすると、パネル1の垂直軸V端でのガラス肉厚TV=
T0+ΔTVである。同じように、水平軸H端でのガラ
ス肉厚TH=T0+ΔTHである。ここでΔTVおよび
ΔTHは、図15に示すスクリーン中心Zからlvおよ
びlhの距離におけるパネル中心との肉厚差で、以下そ
れぞれウェッジと呼称する。これらは、0<ΔTV<Δ
THの関係に設定される。
とすると、パネル1の垂直軸V端でのガラス肉厚TV=
T0+ΔTVである。同じように、水平軸H端でのガラ
ス肉厚TH=T0+ΔTHである。ここでΔTVおよび
ΔTHは、図15に示すスクリーン中心Zからlvおよ
びlhの距離におけるパネル中心との肉厚差で、以下そ
れぞれウェッジと呼称する。これらは、0<ΔTV<Δ
THの関係に設定される。
【0025】シャドウグリル7の形状は垂直軸V方向に
展張されているから、垂直方向の断面はパネル1の外面
とほぼ平行になっている。水平方向についてのシャドウ
グリル7の形状はスリット状の開口11のピッチa、パ
ネル1の内面形状、および電子ビームの偏向中心面13
での両サイド電子ビームのZ軸からの離軸寸法SBとで
決まる曲面となっている。
展張されているから、垂直方向の断面はパネル1の外面
とほぼ平行になっている。水平方向についてのシャドウ
グリル7の形状はスリット状の開口11のピッチa、パ
ネル1の内面形状、および電子ビームの偏向中心面13
での両サイド電子ビームのZ軸からの離軸寸法SBとで
決まる曲面となっている。
【0026】図3は上記構成の効果を説明する図であ
る。図は上半分が垂直軸V断面、下半分が水平軸H断面
を示している。上述したように、実施の形態1に係るパ
ネル1は、外面はほぼフラットで、内面はZ軸方向に凸
の面に蛍光スクリーン3が設けられているが、この構成
によれば、例えば観視者19がパネル1から50cm離
れている場合、見かけ上のスクリーン20は一点鎖線で
表すように、ほぼフラットな見かけ上のスクリーン20
を得ることができる。なお、パネル外面に設けられてい
るのは反射防止膜15である。
る。図は上半分が垂直軸V断面、下半分が水平軸H断面
を示している。上述したように、実施の形態1に係るパ
ネル1は、外面はほぼフラットで、内面はZ軸方向に凸
の面に蛍光スクリーン3が設けられているが、この構成
によれば、例えば観視者19がパネル1から50cm離
れている場合、見かけ上のスクリーン20は一点鎖線で
表すように、ほぼフラットな見かけ上のスクリーン20
を得ることができる。なお、パネル外面に設けられてい
るのは反射防止膜15である。
【0027】上述した作用、効果をさらに詳細に検証す
るために、従来の平板ガラスを使用した場合においては
見かけ上のスクリーンに不都合が発生する理由を図4、
図5により詳述する。図4は、観視者19がパネル10
0の外面から95mm離れた位置からフラットなパネル
内面に塗布された蛍光スクリーン300を見たときに、
蛍光スクリーン300がどのように浮き上がって見える
かを計算するためのパネルのモデルユニットの配置図で
ある。ここで、観視者19とパネル100外面との距離
を95mmとした理由は、技術的に評価するときの最悪
時を想定して決めた値である。この場合のパネル100
外面は、この試算ではフラットだけではなく、曲率半径
が変えられる、Z軸に凹の形状のR球としている。ま
た、内面はフラットで、ここに蛍光スクリーン300を
設ける想定をしている。この場合の周辺の肉厚を、スク
リーンの垂直軸端でT0+ΔTV、スクリーンの水平軸
端でT0+ΔTHとしている。
るために、従来の平板ガラスを使用した場合においては
見かけ上のスクリーンに不都合が発生する理由を図4、
図5により詳述する。図4は、観視者19がパネル10
0の外面から95mm離れた位置からフラットなパネル
内面に塗布された蛍光スクリーン300を見たときに、
蛍光スクリーン300がどのように浮き上がって見える
かを計算するためのパネルのモデルユニットの配置図で
ある。ここで、観視者19とパネル100外面との距離
を95mmとした理由は、技術的に評価するときの最悪
時を想定して決めた値である。この場合のパネル100
外面は、この試算ではフラットだけではなく、曲率半径
が変えられる、Z軸に凹の形状のR球としている。ま
た、内面はフラットで、ここに蛍光スクリーン300を
設ける想定をしている。この場合の周辺の肉厚を、スク
リーンの垂直軸端でT0+ΔTV、スクリーンの水平軸
端でT0+ΔTHとしている。
【0028】このモデルによる計算結果を図5に示す。
図5は縦軸が見かけ上の浮き上がり量(mm)、横軸が
蛍光スクリーン300の周辺を見る角度αである。図で
は曲率半径RP(mm)をパラメータとし、周辺の浮き
上がり量をスクリーン中心での浮き上がり量でそれぞれ
ノーマライズしてある。図5において、RP=9000
0が平行平板に相当する場合と考えてよい。この計算結
果から次のことがいえる。 平行平板のパネルでも、周辺でより浮き上がる。 曲率半径が小さくなるほど周辺での浮き上がりが大き
くなる。 この図5の特性は観視者19とパネルとの距離の関数
である。 負のR球にすると浮き上がりを減らすことができる。 また、この計算では内面をフラットとし、外面をZ軸に
対して凹の形状としたが、ガラスパネル100をひっく
り返しても光学的にはほとんど変わらない。
図5は縦軸が見かけ上の浮き上がり量(mm)、横軸が
蛍光スクリーン300の周辺を見る角度αである。図で
は曲率半径RP(mm)をパラメータとし、周辺の浮き
上がり量をスクリーン中心での浮き上がり量でそれぞれ
ノーマライズしてある。図5において、RP=9000
0が平行平板に相当する場合と考えてよい。この計算結
果から次のことがいえる。 平行平板のパネルでも、周辺でより浮き上がる。 曲率半径が小さくなるほど周辺での浮き上がりが大き
くなる。 この図5の特性は観視者19とパネルとの距離の関数
である。 負のR球にすると浮き上がりを減らすことができる。 また、この計算では内面をフラットとし、外面をZ軸に
対して凹の形状としたが、ガラスパネル100をひっく
り返しても光学的にはほとんど変わらない。
【0029】従って、実施の形態1では、図2に示すよ
うに、パネル1外面をフラットにし、内面をZ軸に対し
て凸の形状にすることにより、浮き上がりを少なくし、
見かけ上のスクリーンをよりフラットにし、さらにウェ
ッジを形成することで静的な強度の劣化を抑えるもので
ある。もちろん、図3に示したように、見かけ上のスク
リーン20のみではなく、パネル1の外面もフラットな
ほうがよりフラット性としてよく見える。しかしなが
ら、一方、余分な反射光はない方がもっとも好ましい。
そのため反射防止膜15を設けるのがより好ましい。
うに、パネル1外面をフラットにし、内面をZ軸に対し
て凸の形状にすることにより、浮き上がりを少なくし、
見かけ上のスクリーンをよりフラットにし、さらにウェ
ッジを形成することで静的な強度の劣化を抑えるもので
ある。もちろん、図3に示したように、見かけ上のスク
リーン20のみではなく、パネル1の外面もフラットな
ほうがよりフラット性としてよく見える。しかしなが
ら、一方、余分な反射光はない方がもっとも好ましい。
そのため反射防止膜15を設けるのがより好ましい。
【0030】以上の説明では、垂直軸V断面および水平
軸H断面の形状でその特徴を説明してきたが、両軸以外
の部分のパネル形状については、例えば連続で滑らかで
あれば、特に制限されるところのものはない。例えば、
図6で、垂直軸V断面形状の曲率半径をRV、水平軸H
断面形状の曲率半径をRHとしたときに、垂直軸Vから
Θ度離れた、中心を含む断面形状を概曲率半径Rとする
と、次の式で表されるように中間部の形状を決めてもよ
い。 1/R2 =cosΘ2 /RV2 +sin2 Θ/RH2
軸H断面の形状でその特徴を説明してきたが、両軸以外
の部分のパネル形状については、例えば連続で滑らかで
あれば、特に制限されるところのものはない。例えば、
図6で、垂直軸V断面形状の曲率半径をRV、水平軸H
断面形状の曲率半径をRHとしたときに、垂直軸Vから
Θ度離れた、中心を含む断面形状を概曲率半径Rとする
と、次の式で表されるように中間部の形状を決めてもよ
い。 1/R2 =cosΘ2 /RV2 +sin2 Θ/RH2
【0031】実施の形態2.図8は実施の形態2に係る
カラー受像管装置のパネルの内外面の曲率に対するスク
リーン周辺のウェッジ量を示す図である。この実施の形
態2では、実施の形態1と同じく、パネル外面はフラッ
ト、パネル内面はZ軸に対して非球面、非円筒面の凸の
形状に形成されたものにおいて、パネルスクリーンの周
辺部のガラス肉厚をT0<TV<TH<TDの関係に設
定したものである。ここで、T0はパネル中心のガラス
肉厚、TVはパネルのスクリーン垂直軸V端でのガラス
肉厚、THはパネルのスクリーン水平軸H端でのガラス
肉厚、TDはパネルのスクリーンの対角軸端でのガラス
肉厚である。
カラー受像管装置のパネルの内外面の曲率に対するスク
リーン周辺のウェッジ量を示す図である。この実施の形
態2では、実施の形態1と同じく、パネル外面はフラッ
ト、パネル内面はZ軸に対して非球面、非円筒面の凸の
形状に形成されたものにおいて、パネルスクリーンの周
辺部のガラス肉厚をT0<TV<TH<TDの関係に設
定したものである。ここで、T0はパネル中心のガラス
肉厚、TVはパネルのスクリーン垂直軸V端でのガラス
肉厚、THはパネルのスクリーン水平軸H端でのガラス
肉厚、TDはパネルのスクリーンの対角軸端でのガラス
肉厚である。
【0032】表1は上記肉厚の条件を満たす、対角寸法
が20cmの受像管につき、図4、図5で行った具体的
な計算例である。 表1(4:3スクリーンの場合) a b c RP e D 45度 2.0 101.7 6500 0.80 H 37度 1.2 77.5 5000 0.60 V 29度 0.75 57.3 4900 0.34 この例では、蛍光スクリーン3の縦:横比が3:4で、
図4に示す観視者19からパネルガラスの中心までの距
離が95mmの場合における、見かけ上のスクリーンの
浮き上がりの評価として、最悪のケースと考えられる例
である。
が20cmの受像管につき、図4、図5で行った具体的
な計算例である。 表1(4:3スクリーンの場合) a b c RP e D 45度 2.0 101.7 6500 0.80 H 37度 1.2 77.5 5000 0.60 V 29度 0.75 57.3 4900 0.34 この例では、蛍光スクリーン3の縦:横比が3:4で、
図4に示す観視者19からパネルガラスの中心までの距
離が95mmの場合における、見かけ上のスクリーンの
浮き上がりの評価として、最悪のケースと考えられる例
である。
【0033】表1でD、H、Vはそれぞれスクリーンの
対角軸、水平軸、垂直軸に相当している。aは実際の受
像管の場合の偏向角αに相当し、それぞれの軸に対し
て、45度、37度、29度である。bは図5の横軸の
αに対応した平行平板のパネル(RP=90,000)
を使用した場合の浮き上がり量(mm)である。cは図
15におけるlh、lvおよびZ軸から対角軸端までの
距離に相当する寸法である。RPは、例えばH軸で説明
すると、浮き上がり量bが図5に示すようにα=37度
の場合2.4mmとなるRPがR5000である。すな
わちZ軸に対して凹の形状でR=5000の場合の浮き
上がり量が2.4mmである。
対角軸、水平軸、垂直軸に相当している。aは実際の受
像管の場合の偏向角αに相当し、それぞれの軸に対し
て、45度、37度、29度である。bは図5の横軸の
αに対応した平行平板のパネル(RP=90,000)
を使用した場合の浮き上がり量(mm)である。cは図
15におけるlh、lvおよびZ軸から対角軸端までの
距離に相当する寸法である。RPは、例えばH軸で説明
すると、浮き上がり量bが図5に示すようにα=37度
の場合2.4mmとなるRPがR5000である。すな
わちZ軸に対して凹の形状でR=5000の場合の浮き
上がり量が2.4mmである。
【0034】ところで、図4、図5の場合は、観視者1
9の目の位置から95mm離れた位置にパネル100の
中心があり、それから13mm離れた内側のフラット
(平行平板)面に蛍光スクリーン300が配設されてい
ることを考えているが、ここで逆に、図7に示すよう
に、フラット面を外側において、Z軸に対して(目の方
向に対して)凸になるようにR5000の蛍光スクリー
ンを設ける配置にする、要するに光学系をひっくり返し
た配置にすると、光学的にはほとんど同じ特性と考えて
よいから、周辺で浮き上がっていた量は、言わばパネル
内面中心位置よりマイナス0.6mmの位置からみれ
ば、見かけ位置は、この場合、2.4mm浮き上がるこ
とになる。従って周辺では+1.8mmの浮き上がり量
であり、スクリーン中心では内面形状をR5000にし
たことによる浮き上がり量ΔΔPが約1.0mmである
から最終の浮き上がり量は0.8mmであり、従来の
1.2mmの浮き上がりに比し、中央、周辺の差を小さ
くすることができる。
9の目の位置から95mm離れた位置にパネル100の
中心があり、それから13mm離れた内側のフラット
(平行平板)面に蛍光スクリーン300が配設されてい
ることを考えているが、ここで逆に、図7に示すよう
に、フラット面を外側において、Z軸に対して(目の方
向に対して)凸になるようにR5000の蛍光スクリー
ンを設ける配置にする、要するに光学系をひっくり返し
た配置にすると、光学的にはほとんど同じ特性と考えて
よいから、周辺で浮き上がっていた量は、言わばパネル
内面中心位置よりマイナス0.6mmの位置からみれ
ば、見かけ位置は、この場合、2.4mm浮き上がるこ
とになる。従って周辺では+1.8mmの浮き上がり量
であり、スクリーン中心では内面形状をR5000にし
たことによる浮き上がり量ΔΔPが約1.0mmである
から最終の浮き上がり量は0.8mmであり、従来の
1.2mmの浮き上がりに比し、中央、周辺の差を小さ
くすることができる。
【0035】以上のようにして、各軸の見かけ上のスク
リーンをよりフラットに近づけることが出来るのであ
る。表1のeの量は、平板からどのぐらい凸かを示す量
であり、H方向については0.6mmである。各軸につ
いて表したものが図8であり、3軸を重ねて描いてあ
る。図で、横軸はスクリーン中心からの距離、縦軸はパ
ネルのZ軸座標を示しており、外面は平面、内面は各軸
断面が図に示すような球面でも円筒面でもない、非球面
を示している。これは、蛍光スクリーンのサイズを拡げ
ても同じ傾向であり、曲率半径はここで示した値よりも
具体的には大きくなる。
リーンをよりフラットに近づけることが出来るのであ
る。表1のeの量は、平板からどのぐらい凸かを示す量
であり、H方向については0.6mmである。各軸につ
いて表したものが図8であり、3軸を重ねて描いてあ
る。図で、横軸はスクリーン中心からの距離、縦軸はパ
ネルのZ軸座標を示しており、外面は平面、内面は各軸
断面が図に示すような球面でも円筒面でもない、非球面
を示している。これは、蛍光スクリーンのサイズを拡げ
ても同じ傾向であり、曲率半径はここで示した値よりも
具体的には大きくなる。
【0036】実施の形態3.図9は実施の形態3に係る
カラー受像管装置のパネルの内外面の曲率に対するスク
リーン周辺のウェッジ量を示す図である。また、表2は
実施の形態2と同じように、パネルガラスの肉厚がT0
<TV<TH<TDとなっている場合で、蛍光スクリー
ンが16:9の27cmワイド管の場合の計算結果を示
している。 表2(16:9スクリーンの場合) a b c RP e D 53度 3.1 133.9 8500 1.05 H 48度 2.25 112.7 7000 0.91 V 29度 0.80 59.3 4400 0.40
カラー受像管装置のパネルの内外面の曲率に対するスク
リーン周辺のウェッジ量を示す図である。また、表2は
実施の形態2と同じように、パネルガラスの肉厚がT0
<TV<TH<TDとなっている場合で、蛍光スクリー
ンが16:9の27cmワイド管の場合の計算結果を示
している。 表2(16:9スクリーンの場合) a b c RP e D 53度 3.1 133.9 8500 1.05 H 48度 2.25 112.7 7000 0.91 V 29度 0.80 59.3 4400 0.40
【0037】実施の形態4.次に実施の形態4を図10
乃至図12を用いて説明する。実施の形態4は両サイド
電子ビームの偏向中心面13でのZ軸からの離軸量SB
を垂直偏向時に大きくすることにより、パネルガラスの
ウェッジを確保するものである。この手段として、偏向
ヨークの垂直コイルの磁界特性または図1に示した補助
コイル12を利用する。補助コイル12は、図12に示
すように、ケイ素鋼板12aに補助コイル12が巻回さ
れ、破線で示した磁界を発生するようになされている。
乃至図12を用いて説明する。実施の形態4は両サイド
電子ビームの偏向中心面13でのZ軸からの離軸量SB
を垂直偏向時に大きくすることにより、パネルガラスの
ウェッジを確保するものである。この手段として、偏向
ヨークの垂直コイルの磁界特性または図1に示した補助
コイル12を利用する。補助コイル12は、図12に示
すように、ケイ素鋼板12aに補助コイル12が巻回さ
れ、破線で示した磁界を発生するようになされている。
【0038】次に動作を説明する。図11は、水平偏向
時および垂直偏向時に、両サイドの電子ビーム5が偏向
中心面13においてZ軸から離軸している量を示すもの
で、水平偏向時には離軸量SB、垂直偏向時にはこれよ
りΔSだけ大きいSB+ΔSとなることを示している。
図2に示すように、偏向中心14から蛍光スクリーン3
の周辺までの距離をLとしたとき、シャドウグリル7と
パネル1内面までの寸法qは次式で表される。これは蛍
光スクリーン3で3色の蛍光体を最稠密構造に並べるた
めの式である。 q=La/3SB ここで、垂直方向ではΔTVのウェッジ分を得る(SB
を大きくし、qを小さくする)ために、SBの値をSB
+ΔSとして上式でのSBの値を大きくしている。aは
スリット状開口11のピッチである。
時および垂直偏向時に、両サイドの電子ビーム5が偏向
中心面13においてZ軸から離軸している量を示すもの
で、水平偏向時には離軸量SB、垂直偏向時にはこれよ
りΔSだけ大きいSB+ΔSとなることを示している。
図2に示すように、偏向中心14から蛍光スクリーン3
の周辺までの距離をLとしたとき、シャドウグリル7と
パネル1内面までの寸法qは次式で表される。これは蛍
光スクリーン3で3色の蛍光体を最稠密構造に並べるた
めの式である。 q=La/3SB ここで、垂直方向ではΔTVのウェッジ分を得る(SB
を大きくし、qを小さくする)ために、SBの値をSB
+ΔSとして上式でのSBの値を大きくしている。aは
スリット状開口11のピッチである。
【0039】このΔS成分を得るための一手段として
は、偏向ヨーク6の垂直コイルの磁界を、従来より、ま
た水平方向より、一層バレル方向の磁界とし、最終的に
垂直方向のパネルガラスのウェッジを生み出す。ΔSを
生成する他の手段は、上記補助コイル12にΔSを生成
するような磁界生成用の電流を流すものである。
は、偏向ヨーク6の垂直コイルの磁界を、従来より、ま
た水平方向より、一層バレル方向の磁界とし、最終的に
垂直方向のパネルガラスのウェッジを生み出す。ΔSを
生成する他の手段は、上記補助コイル12にΔSを生成
するような磁界生成用の電流を流すものである。
【0040】図10はこの実施の形態4におけるパネル
部の断面を示している。図10に示すように、パネル1
外面はフラットであり、内面はZ軸に対して凸であり、
しかもパネル中心の肉厚T0に対し、垂直方向のウエッ
ジ量ΔTVと水平方向のウエッジ量ΔTHとは異ならし
めてあり、例えば、ΔTV<ΔTHとしてある。具体的
には、例えばΔTV =1.5mm、ΔTH=2.0m
mとすることができる。
部の断面を示している。図10に示すように、パネル1
外面はフラットであり、内面はZ軸に対して凸であり、
しかもパネル中心の肉厚T0に対し、垂直方向のウエッ
ジ量ΔTVと水平方向のウエッジ量ΔTHとは異ならし
めてあり、例えば、ΔTV<ΔTHとしてある。具体的
には、例えばΔTV =1.5mm、ΔTH=2.0m
mとすることができる。
【0041】設計上は、水平方向についてはΔTHにつ
いて浮き上がり量のみを考えればよいが、垂直方向ΔT
Vについては、シャドウグリル7とパネル1内面までの
q寸法がR、G、Bのビーム並びとの関係で重要であ
る。シャドウグリル7が一方向に展張する形のものであ
るから、本例では偏向ヨーク6の垂直コイルの磁界をよ
りバレル方向の磁界とし、さらに図1に破線で示したよ
うに偏向ヨーク6の電子銃側に補助コイル12を設けて
SBを大きくし、qを小さくして上記ΔTVを確保して
いる。このようにすることにより、垂直方向にも十分な
ウエッジを形成することが出来る。
いて浮き上がり量のみを考えればよいが、垂直方向ΔT
Vについては、シャドウグリル7とパネル1内面までの
q寸法がR、G、Bのビーム並びとの関係で重要であ
る。シャドウグリル7が一方向に展張する形のものであ
るから、本例では偏向ヨーク6の垂直コイルの磁界をよ
りバレル方向の磁界とし、さらに図1に破線で示したよ
うに偏向ヨーク6の電子銃側に補助コイル12を設けて
SBを大きくし、qを小さくして上記ΔTVを確保して
いる。このようにすることにより、垂直方向にも十分な
ウエッジを形成することが出来る。
【0042】
【発明の効果】この発明では、垂直方向に展張された展
張型シャドウグリルを具備したカラー受像管装置におい
て、パネル内面の垂直軸断面、水平軸断面、対角軸断面
の曲率半径をそれぞれRV、RH、RDとするとき、R
V<RH<RDとした。これにより、見かけ上のスクリ
ーンのフラット性を改善するとともに、安全設計された
カラー受像管を得ることができる。
張型シャドウグリルを具備したカラー受像管装置におい
て、パネル内面の垂直軸断面、水平軸断面、対角軸断面
の曲率半径をそれぞれRV、RH、RDとするとき、R
V<RH<RDとした。これにより、見かけ上のスクリ
ーンのフラット性を改善するとともに、安全設計された
カラー受像管を得ることができる。
【0043】また、従来のカラー受像管装置のパネルは
ウエッジがついていなかったために静的な受像管として
の強度も若干問題があったが、この発明ではこれらの問
題を解決乃至改善でき、より好ましいフラットなスクリ
ーンの構成とすることができる。
ウエッジがついていなかったために静的な受像管として
の強度も若干問題があったが、この発明ではこれらの問
題を解決乃至改善でき、より好ましいフラットなスクリ
ーンの構成とすることができる。
【0044】また、垂直方向に展張されている従来の形
のシャドウグリルをそのまま使用できるため、新たな部
品を開発する必要もない。また、偏向中心面での電子ビ
ーム位置変化分ΔSの量を、水平偏向時より垂直偏向時
に大きくしたので、垂直方向端でΔTVのウエッジ分を
得る(確保する)ために、SBの値をSB+ΔSと大き
くして、q(シャドウグリルとパネル内面までの寸法)
を小さくすることができる。
のシャドウグリルをそのまま使用できるため、新たな部
品を開発する必要もない。また、偏向中心面での電子ビ
ーム位置変化分ΔSの量を、水平偏向時より垂直偏向時
に大きくしたので、垂直方向端でΔTVのウエッジ分を
得る(確保する)ために、SBの値をSB+ΔSと大き
くして、q(シャドウグリルとパネル内面までの寸法)
を小さくすることができる。
【図1】 この発明の実施の形態1に係る展張型シャド
ウグリルを具備したカラー受像管装置を示す一部断面側
面図である。
ウグリルを具備したカラー受像管装置を示す一部断面側
面図である。
【図2】 実施の形態1のパネル部を示す断面図であ
る。
る。
【図3】 実施の形態1の動作を説明するためのパネル
部の断面図である。
部の断面図である。
【図4】 この発明の原理を説明するためのパネル部の
断面図である。
断面図である。
【図5】 この発明の原理を説明するためのグラフであ
る。
る。
【図6】 実施の形態1の原理を説明するためのスクリ
ーンを示す図である。
ーンを示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態2に係る展張型シャド
ウグリルを具備したカラー受像管装置のパネル部を示す
断面図である。
ウグリルを具備したカラー受像管装置のパネル部を示す
断面図である。
【図8】 実施の形態2に係るパネルの内外面の曲率に
対するスクリーン周辺のウェッジ量を示す図である。
対するスクリーン周辺のウェッジ量を示す図である。
【図9】 実施の形態3に係るパネルの内外面の曲率に
対するスクリーン周辺のウェッジ量を示す図である。
対するスクリーン周辺のウェッジ量を示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態4に係る展張型シャ
ドウグリルを具備したカラー受像管装置のパネル部を示
す断面図である。
ドウグリルを具備したカラー受像管装置のパネル部を示
す断面図である。
【図11】 実施の形態4の電子ビームの離軸状態を説
明する図である。
明する図である。
【図12】 実施の形態4で使用する補助コイルを示す
図である。
図である。
【図13】 従来の展張型シャドウグリルを具備したカ
ラー受像管装置を示す一部断面側面図である。
ラー受像管装置を示す一部断面側面図である。
【図14】 従来のカラー受像管装置で使用されるシャ
ドウグリルを示す斜視図である。
ドウグリルを示す斜視図である。
【図15】 スクリーンの座標系を説明する図である。
【図16】 平行平板のパネルを示す断面図である。
【図17】 図16のパネルの特性を説明する図であ
る。
る。
【図18】 改良型の従来のパネルを示す断面図であ
る。
る。
【図19】 図18のパネルの特性を説明する図であ
る。
る。
1 カラー受像管のパネル、2 カラー受像管のファン
ネル、3 蛍光面スクリーン、4 電子銃、5 電子ビ
ーム、6 偏向ヨーク、7 展張型のシヤドウグリル、
8 フレーム、9 テープ状の条片、10 アパーチヤ
ーグリル、11 スリット状の関口、12 補助コイ
ル、13 偏向中心面、14 偏向中心、15 反射防
止膜、19 観視者、20 見かけ上のスクリーン、Z
スクリーン中心軸、V スクリーン垂直軸、H スク
リーン水平軸。
ネル、3 蛍光面スクリーン、4 電子銃、5 電子ビ
ーム、6 偏向ヨーク、7 展張型のシヤドウグリル、
8 フレーム、9 テープ状の条片、10 アパーチヤ
ーグリル、11 スリット状の関口、12 補助コイ
ル、13 偏向中心面、14 偏向中心、15 反射防
止膜、19 観視者、20 見かけ上のスクリーン、Z
スクリーン中心軸、V スクリーン垂直軸、H スク
リーン水平軸。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平6−36710(JP,A)
特開 平2−148544(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01J 29/86
Claims (3)
- 【請求項1】 外囲器を構成するパネルと、このパネル
の内面に形成された蛍光スクリーンに対向して設けられ
る垂直方向に展張された展張型シャドウグリルとを有
し、上記パネルの外面をほぼ平面とし、上記パネルの周
辺の肉厚を中央から周辺部に向かうほど大とし、かつ、
その肉厚の変化量を上記パネルの垂直方向と水平方向と
で異ならしめると共に、上記パネルの内面の垂直軸断
面、水平軸断面、対角軸断面の曲率半径をそれぞれR
V、RH、RDとするとき、RV<RH<RDとし、偏
向中心面における電子ビームの間隔を、水平偏向時より
垂直偏向時に大きくすることを特徴とする展張型シャド
ウグリルを具備したカラー受像管装置。 - 【請求項2】 偏向ヨークの電子銃側に電子ビームに作
用する磁界を発生する補助コイルを設け、この補助コイ
ルを用いて偏向中心面における電子ビームの間隔を変化
させることを特徴とする請求項1に記載の展張型シャド
ウグリルを具備したカラー受像管装置。 - 【請求項3】 パネル外面に反射防止膜が設けられてい
ることを特徴とする請求項1または2に記載の展張型シ
ャドウグリルを具備したカラー受像管装置。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31364497A JP3497360B2 (ja) | 1997-09-02 | 1997-11-14 | 展張型シャドウグリルを具備したカラー受像管装置 |
TW087108003A TW393661B (en) | 1997-09-02 | 1998-05-22 | Color picture tube device with stretched shadow grille |
US09/090,085 US6133681A (en) | 1997-09-02 | 1998-06-04 | Color picture tube device having contoured panel and auxiliary coil for reducing apparent screen distortions |
EP98304640A EP0901145B1 (en) | 1997-09-02 | 1998-06-11 | Color picture tube device having tension-type shadow grille |
DE69813973T DE69813973T2 (de) | 1997-09-02 | 1998-06-11 | Farbildröhre mit gespannter Schattenmaske |
KR1019980029071A KR100288030B1 (ko) | 1997-09-02 | 1998-07-20 | 인장형섀도우그릴을구비한컬러수상관장치 |
CNB981168825A CN1149621C (zh) | 1997-09-02 | 1998-08-04 | 具有压力型荫罩格栅的彩色显像管装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23686797 | 1997-09-02 | ||
JP9-236867 | 1997-09-02 | ||
JP31364497A JP3497360B2 (ja) | 1997-09-02 | 1997-11-14 | 展張型シャドウグリルを具備したカラー受像管装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11144648A JPH11144648A (ja) | 1999-05-28 |
JP3497360B2 true JP3497360B2 (ja) | 2004-02-16 |
Family
ID=26532905
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31364497A Expired - Fee Related JP3497360B2 (ja) | 1997-09-02 | 1997-11-14 | 展張型シャドウグリルを具備したカラー受像管装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3497360B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
MY124086A (en) * | 1998-08-31 | 2006-06-30 | Toshiba Kk | Cathode-ray tube |
TW430851B (en) * | 1998-09-17 | 2001-04-21 | Toshiba Corp | Color picture tube |
WO2000067284A1 (fr) * | 1999-04-28 | 2000-11-09 | Hitachi, Ltd. | Tube cathodique couleur |
KR100331820B1 (ko) * | 2000-04-12 | 2002-04-09 | 구자홍 | 평면 음극선관 |
KR100364707B1 (ko) * | 2000-04-29 | 2003-02-06 | 엘지전자 주식회사 | 칼라 음극선관용 패널 |
US6515410B2 (en) * | 2000-05-19 | 2003-02-04 | Hitachi Ltd. | Color cathode ray tube |
KR100766191B1 (ko) * | 2001-09-14 | 2007-10-10 | 엘지.필립스 디스플레이 주식회사 | 음극선관의 패널 곡률구조 |
KR100414501B1 (ko) * | 2002-02-06 | 2004-01-07 | 엘지.필립스디스플레이(주) | 상하주사형 음극선관 패널 구조 |
KR100489606B1 (ko) * | 2002-11-20 | 2005-05-17 | 엘지.필립스 디스플레이 주식회사 | 음극선관 |
-
1997
- 1997-11-14 JP JP31364497A patent/JP3497360B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH11144648A (ja) | 1999-05-28 |
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