JP3497084B2 - 電子小切手振出取消方法、その装置及びプログラム記録媒体 - Google Patents

電子小切手振出取消方法、その装置及びプログラム記録媒体

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JP3497084B2
JP3497084B2 JP28212098A JP28212098A JP3497084B2 JP 3497084 B2 JP3497084 B2 JP 3497084B2 JP 28212098 A JP28212098 A JP 28212098A JP 28212098 A JP28212098 A JP 28212098A JP 3497084 B2 JP3497084 B2 JP 3497084B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電気通信システム
やICカード等を利用して電子的な小切手を発行、流通
する電子小切手システムに係り、特にクローズドループ
形の電子小切手システムにおいて、一度支払われた電子
小切手を払い戻す方法、並びにそのための装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図19に従来の電子小切手システムを示
す。利用者は利用者端末100と利用者情報管理機関装
置200とのやりとりにより利用許可証License
を発行してもらい、利用者情報管理機関装置200は利
用許可証の管理をする。利用者端末100は発行要求額
Wiと利用許可証を小切手発行管理機関装置300へ送
り、電子小切手Checkを発行してもらう。
【0003】利用端末100から受領者端末400に小
切手を振出し(小切手による支払い)を行うには、まず
利用者端末100は振出し額Wpを決定し、図20に示
すようにWpと、電子小切手Check(小切手署名
C、利用者公開鍵PkU、発行金額Wi、発行番号R
c、有効期限EC、小切手発行管理機関識別子IdB、
小切手発行管理機関公開鍵識別子IdPkB)を受領者
端末400に送信する。受領者端末400は電子小切手
Checkで検証する。この検証が正しければ、現在の
時刻Tを取得し、乱数Rを生成し、受領者の利用許可証
L、時刻T、乱数Rを利用者端末100へ送信する。利
用者端末100は受信した受領者Vの利用許可証Lと時
刻Tの妥当性を検証する。これらの検証が正しければ、
振出し/支払い額Wpと小切手残高Wrと受領者の公開
鍵PkV、識別子IdVと小切手署名Cと上記の時刻
T、乱数Rに対してハッシュ演算をしたものに対して、
利用者Uの秘密鍵SkUで以下の演算により電子署名を
施した記名署名(振出署名)Sを生成し、 S=g(C‖Wp‖Wr‖PkV‖IdV‖T‖R)
SkUdmod PkUn 更に記名情報(記名署名S、振出し/支払い額Wp、小
切手残高Wr)を生成して、受領者端末400へ送信す
る。
【0004】この記名情報を受信した受領者端末400
は先に受信した電子小切手中の小切手署名C、利用者公
開鍵PkU、自らの公開鍵PkV、識別子IdV、送信
した時間T、乱数Rを用いて記名署名Sが、以下の関係
を満たしているかを検証する。 g(C‖Wp‖Wr‖PkV‖IdV‖T‖R)=S
PkUemod PkUn 正しければ、正当な振出し/支払いが成されたと判断
し、電子小切手(小切手署名C、利用者公開鍵PkU、
発行金額Wi、発行番号Rc、有効期限EC、小切手発
行管理機関識別子IdB、小切手発行管理機関公開鍵識
別子IdPkB)と記名情報(記名署名S、振出し/支
払い額Wp、小切手残高Wr、時刻T、乱数R)を記憶
装置に格納する。
【0005】受領者が受領した電子小切手Checkの
取立依頼を行うには、次のようにする。受領者端末40
0は利用者端末100より振出された(支払われた)電
子小切手(小切手署名C、利用者公開鍵PkU、発行金
額Wi、発行番号Rc、有効期限EC)と記名情報(記
名署名S、振出し/支払い額Wp、小切手残高Wr、受
領者の公開鍵PkV、識別子IdV、時刻T、乱数R)
を小切手発行管理機関装置300に送信する。小切手発
行管理機関装置300は受信した電子小切手の検証を行
う。この検証が正しければ、受信した記名情報の検証を
行う。この検証も正しければ、小切手発行管理機関装置
300の小切手管理エリア内の発行番号Rcの電子小切
手に関する使用可能額Wa、使用済履歴(記名署名Sp
1…Spn)(電子小切手の小切手残高Wrと引き下ろ
した額Xの組)を参照し、発行履歴の有無、振出し額W
pと使用可能額Waの大小関係(Wp≦Waを満たして
いるか)、使用済履歴(Sp1…Spn)と(Wr,W
p)との重なりの有無を検証する。Sがあれば不正とみ
なす。全ての検証の結果が正しければ、小切手発行管理
機関装置300は、受領者に確かに当該小切手に関して
Wpが振り出されたものとし、上記電子小切手と記名情
報を記憶装置に格納し、小切手管理エリア内の発行番号
Rcの電子小切手に関する使用可能額WaをWp減算
し、記名署名履歴にSを追記する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】例えば電子小切手の振
り出し処理時の操作ミスや、取引成立後のキャンセルな
どにより、一度、振出処理を行った後、受領者の判断、
あるいは、利用者、受領者双方の合意により、振出処理
を取り消すこと、つまり電子小切手の振出を中止したい
場合がある。
【0007】しかし、電子小切手の振出しを中止するこ
とはできない。このため現金で返すことが考えられる
が、電子小切手を受領者が換金していることになってし
まい、受領者にとっては危険である。記名情報を受領者
端末内で単に削除することが考えられる。この場合は利
用者端末側では、電子小切手残高を戻すことが出来な
い。小切手発行管理装置側でも、記名情報が単に事故な
どで失われたのか、利用者、受領者双方の合意のもとで
キャンセルされたかが把握できない。
【0008】この発明の目的は、不正の早期発見と不正
の波及の防止というクローズドループ形電子小切手シス
テムの利点を保持したまま、払い戻し(振出取消)処理
を実現する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、電子
小切手を振出した証拠情報である電子小切手+記名情報
と対応した振出取消情報を、第3者が介在することな
く、利用者端末100と受領者端末400との間で作成
する。この処理を振出取消処理と呼び図1中に示す。
この振出取消情報には、取り消す対象である電子小切手
(特定する情報)と記名情報と、それらに対する受領者
端末の振出取消署名を最低限含む。これによりオフライ
ンで取り消しが可能となる。
【0010】この振出取消情報を元に、利用者端末10
0と小切手発行管理機関装置300との間で小切手残高
戻し処理を行う。つまり利用者端末100が保持する
電子小切手残高を戻し(実際には戻した残高分の新規小
切手を発行し)、また既に取り消された電子小切手+記
名情報による不正な取立依頼を検出するためにこの小切
手残高戻し処理を行い、振出取消が完了する。
【0011】なお、受領者端末400から小切手発行機
関装置300に対し、振出取消通知処理を行わなくても
良いが、このことを小切手残高戻し処理を行う前に行
っておくと、利用者端末故障などで振出取消情報が散逸
してしまった場合でもこれを保障することが可能にな
る。また、一部の額のみ取り消す場合には、未取消分は
取立依頼として処理される。
【0012】振出取消処理は図2に示すように利用者
端末100で振出取消処理を起動し、必要に応じてチャ
レンジを生成し、電子小切手(又はこれにチャレンジを
加えて)受領者端末400へ送信する。受領者端末40
0では取消対象小切手・記名情報を選択し、必要に応じ
て取消額を決定し、振出取消署名を行うと共に振出取消
情報を生成して記名情報と共に利用者端末100へ送信
する。
【0013】利用者端末100は受信した振出取消情報
の検証、記名情報の検証をそれぞれ行い、両検証に合格
すると、振出取消承認を受領者端末400へ送信すると
共に、振出取消情報をメモリに記憶する。受領者端末4
00は振出取消承認を受信すると、振出取消情報をメモ
リに格納する。小切手残高戻し処理(新規小切手発行処
理)は、図3に示すように、利用者端末100はその
利用許可証、電子小切手、記名情報、振出取消情報、自
己宛振出情報(小切手残高分)を小切手発行機関装置3
00へ送信する。小切手発行機関装置300はこれら受
信情報の全てについて検証を行い、その全てに合格する
と、電子小切手管理情報を更新し、発行額を決定し、つ
まり自己宛振出額と振出取消額の和を発行額として、新
規小切手を発行して利用者端末100へ送信する。
【0014】利用者端末100は受信した新規小切手と
その発行額を検証し、合格すれば、受領通知を受領者端
末400へ送る。受領者端末400は受領通知を受信す
ると、電子小切手管理情報を更新する。振出取消通知処
理は図4に示すように、受領者端末400から当該の電
子小切手、記名情報、振出取消情報を小切手管理機関装
置300へ送信し、小切手管理機関装置300は受信し
た電子小切手、記名情報、振出取消情報をそれぞれ検証
し、その全ての検証に合格すると、電子小切手管理情報
を更新する。一部取消の場合は、取り消されていない分
は取立依頼として受け付ける。
【0015】
【発明の実施の形態】第1実施例 この発明の第1実施例として全額取消、かつチャレンジ
を発行する場合について説明する。まず振出取消処理は
図5、図8に示すように、利用者端末100で振出取消
処理を起動すると、(1)この通知を受けた受領者端末
400がシステム的にあるいは実際に受領者が利用者に
対面することで利用者の本人性を認証する(2)。利用
者が受領者を認証することも行ってもよい。
【0016】利用者端末100でタイマ110から時刻
T′を得、また乱数生成器111から乱数R′を生成
し、つまりT′とR′よりなるチャレンジChallを
生成する(3)。メモリ112のエリア112aから電
子小切手Check(=小切手署名C、発行額Wi、利
用者公開鍵PKU、小切手発行番号Rc、小切手有効期
限EC、小切手発行管理機関識別子IdB、小切手発行
管理機関公開鍵識別子IdPkB)を読み出し、この電
子小切手Checkと前記チャレンジChall(=
T′,R′)を受領者端末400へ送る(4)。
【0017】受領者端末400では検索・選択器410
により、メモリ411中のPaid{小切手・記名情
報}格納エリア411aのPaid履歴から、受信した
小切手Checkと対応したPaidを検索し、対応す
るものが複数ある場合は受領者がどの記名情報を取消す
かの選択をする(5)。記名情報Histは{振出署名
S、小切手発行番号Rc、振出額(=振出取消額)W
p、小切手残高(振出時点)Wr、受領者公開鍵Pk
V、受領者識別子IdV、時刻T、乱数R}である。受
領者鍵格納エリア411bから取出した受領者秘密鍵S
kVにより、{振出署名S、受信した時刻T、乱数
R′}を振出取消署名生成器412で署名して、振出取
消署名Ca=Sign(SkV){S,T′,R′}を
生成する(6)。その振出取消署名Caと選択した記名
情報Histを利用者端末100へ送る(7)。
【0018】利用者端末100では受信した記名情報H
ist中の振出署名Sを、メモリ112の利用者鍵格納
エリア112bの利用者公開鍵PkUにより振出署名検
証器113で検証し(8)、また記名情報Hist中の
受領者公開鍵PkVを入手し(9)、このPkVと、
T′,R′,受信したSを用いて、受信した振出取消署
名Caを、振出取消署名検証器114で検証する(1
0)。これらの検証に合格すると、取消承認通知を受領
者端末400へ行い(11)、またメモリのエリア11
2a中のCheckとR′,T′,受信したHist,
Caよりなる振出取消情報Cancel={Paid,
Ca,T′,R′}をメモリ112の振出取消情報格納
エリア112cに格納する(12)。受領者端末400
は利用者合意確認器413で取消承認通知を受信する
と、振出取消情報Cancel={Paid,Ca,
T′,R′}をメモリ411の振出取消情報格納エリア
411cに格納する(13)。
【0019】次に小切手残高戻し処理を図6及び図9を
参照して説明する。利用者端末100に対し小切手残高
戻し処理を起動すると(1)、利用者端末100は小切
手発行管理機関装置300と相互の認証を行い(2)、
互いに相手を確認した後、利用者端末100はエリア1
12d内の小切手残高処理直前の小切手残高Wr′とエ
リア112b内の利用者公開鍵PkU、利用者識別子I
dU、タイマ110よりの時刻T″、乱数生成器111
よりの乱数R″が記名情報生成器115に入力され、
{Wr′,Wr′,PkU、IdU、T″,R″}に対
する署名(更新署名)S′を作り、自己宛振出情報Hi
st′(={S′,Wr′,Wr′,PkV,IdV,
T″,R″})を生成し、このHist′とメモリ11
2のエリア112a内の電子小切手Checkと、エリ
ア112c内の振出取消情報Cancelと、エリア1
12b内の利用許可証Licence(={利用許可証
署名L、利用者識別子IdU、利用者公開鍵PkU、有
効期限EL、利用者登録機関識別子IdT、利用者登録
機関公開鍵識別子IdPkT})とを小切手発行管理機
関装置300へ送信する(3)。
【0020】小切手発行管理機関装置300では、受信
した利用許可証Licenseを、許可証署名検証器3
11で、メモリ310のエリア310a内の利用者登録
機関公開鍵PkTにより検証し、受信した小切手Che
ckを、小切手署名検証器312で、エリア310b内
の小切手発行管理機関装置公開鍵PkBにより検証し、
受信した振出取消情報Cancelの振出署名S、振出
取消署名Caを、振出取消署名検証器313で、Pk
U、PkVによりそれぞれ検証し、また受信した自己宛
振出情報Hist′の更新署名S′を、記名署名検証器
314でPkUにより検証する(4)。自己宛振出情報
Hist′中の時刻T″と、タイマ322の現時刻T″
とが比較器323で一致するかの検証をする。
【0021】これらの全ての検証に合格すると、電子小
切手管理エリア310c内の小切手発行番号Rcと、受
信した小切手Checkの小切手発行番号とを比較器3
15で比較し、一致するものについて、そのエリア31
0aの使用可能額Waと受信した振出取消情報{Pai
d,Ca,T′,R′}中の振出取消額Wpとの大小を
比較器316で比較し、WaWpであればWa←Wa
−Wpに更新され、Sp={小切手残高Wr−振出取消
額Wp,Wr}(取消スケール)と、Sp′={0,戻
し処理前の小切手残高Wn′}(自己宛スケール)が、
その小切手について小切手管理エリア310cに、登録
されている使用済みスケールS1,…,Snと一致する
ものがあるか比較器317で比較され、つまり使用履歴
を検証し、一致するものがなければSp,Sp′が使用
済みスケールとしてエリア310cに格納される。つま
り、小切手管理情報(使用履歴)の更新が行われる
(5)。
【0022】ここで理解を容易にするため、エリア31
0cの小切手管理情報について具体例を説明する。小切
手発行、振出、取立依頼を図10により述べると、利用
者端末100は、小切手発行管理機関装置300から小
切手発行番号A、発行額Wa2000円の小切手を発行
してもらう。この時利用者端末100のエリア112
dの残高Wrは2000円である。利用者端末100が
受領者ア端末400アに対し、その小切手により100
0円の振出しを行うと、受領者ア端末400アには、
番号A発行額Wa2000円の電子小切手と振出額Wp
1000円、残高Wr2000円(2000円の残高か
ら100円を振出したことを示す)の記名情報が格納さ
れる。この時、利用者端末100の残高Wr′は100
0円となる。その後、利用者端末100が、番号Aの電
子小切手により、受領者イ端末400イに対し、500
円を振出すと、受領者イ端末400イには番号A、発
行額2000円の電子小切手と、振出額Wp500円、
残高Wr1000円(残高1000円から500円を振
出したことを示す)の記名情報が格納される。利用者端
末100の残高Wr′は500円となる。
【0023】受領者ア端末400アが振出された小切手
の取立依頼を行う前に、受領者イ端末400イが取立依
頼をすると、小切手発行管理機関装置300のエリア
310cの小切手管理情報は、小切手番号A、発行額2
000円に対し、使用済エリアとして500円〜100
0円が格納される。つまり、残高1000円から500
円が振出されたことが記憶される。
【0024】この状態で受領者ア端末400アが図11
に示すように、振出され、受領した小切手の振出取消を
利用者端末100に要求すると、つまり振出額100
0円、残高2000円の記名情報の振出取消情報を利用
者端末100に送ると、利用者端末100では受けとっ
た記名情報の振出額、つまり振出取消額Wp1000円
と、その残高Wr2000円と、利用者端末100の振
出し直前の残高Wr′500円と、自己宛支払いの振出
額Wp500円と、更に振出取消情報が小切手残高戻し
処理として小切手発行管理機関装置300へ送られる
【0025】小切手発行管理機関装置300では、受信
した記名情報からSp={Wr2000円−Wp100
0円〜Wr2000円}(取消スケール)と、Sp′=
{Wr′500円−Wp500円〜Wr′500円}
(自己宛スケール)とについて、番号Aの電子小切手に
よる取立処理がなされていないか、エリア310cをチ
ェックする。この時、エリア310cにおける使用済エ
リアは図10中に示すように500円〜1000円であ
り、Sp={1000円〜2000円},Sp′={0
円〜500円}と一致するものがないから、振出取消額
Wp1000円+利用者端末の直前の残高Wr′500
円=1500円を発行額Wi′として新小切手を発行す
る。
【0026】つまり図6に示すように、戻し処理直前の
利用者端末100の小切手残額Wr′と振出取消額Wp
を加算器318で加算して発行額Wi′を決定し
(6)、小切手発行番号Rc′、小切手有効期限EC′
を利用期限生成器319で発生し(7)、Wi′,E
C′,IdB,IdPkB,PkUを小切手署名生成器
320に入力し、これ等に対し、秘密鍵SkBで署名し
て小切手署名C′を作り、更にこれらにより新規小切手
Check′を生成し、公開鍵PkBと共に利用者端末
100へ送信する(8)。
【0027】利用者端末100では、処理直前の残高W
r′と振出取消額Wpを加算器116で加算し、その加
算値Wi′と、受信した新規小切手Check′の発行
額Wi′と等しいかをチェックし(9)、更に、小切手
署名C′の検証を、エリア112e内のPkB、Id
B、IdPkBを用いて小切手署名検証器117で行い
(10)、この検証に合格すれば、新規小切手受取完了
通知を小切手発行管理機関装置300に行う(11)。
【0028】小切手発行管理機関装置300はその通知
を受信すると、エリア310cの小切手管理情報を更新
する(12)。つまり、図11の例では、そのエリア3
10cに示すように、小切手番号B、発行額1500円
が格納される。受領者端末400が小切手発行管理機関
装置300に振出取消通知を行う処理を図7に示す。受
信者端末400に対し振出取消通知処理が起動されると
(1)、受領者端末400と小切手発行管理機関装置3
00との相互認証が行われる(2)。この相互確認がな
されると、受領者端末400は振出取消情報Cance
l={Paid,Ca,T′,R′}を小切手発行管理
機関装置300へ送信する(3)。
【0029】小切手発行管理機関装置300は、受信し
た振出取消情報Cancel中のPaid、つまりCh
eckとHistのそれぞれに対する検証を行い
(4)、更に振出取消署名Caの検証を行い(5)、こ
れらの検証に合格すると、Sp={Wr−Wp,Wr}
が、その小切手について使用済みでないか、小切手管理
エリア内をチェックし、共に使用済みでなければ(一致
するものがなければ)、このSpを小切手管理エリア内
に格納し、使用済とする(6)。その後、振出取消通知
受付完了を受領者端末400へ送信する(7)。
【0030】受領者端末400でこの受付完了通知を受
信すると、振出取消情報{Paid,Ca,T′,
R′}をメモリ411のエリア411cから消去する
(8)。図6中の処理(5)において、受領者端末40
0が既に振出取消通知を小切手発行管理機関装置300
に対して行っている場合は、図7で示した振出取消通知
処理により、エリア411cにSpが使用済みとして格
納されているため、この処理(5)でSpと一致するも
のが現われ、つまり使用済みでこのチェックは不可とな
るが、その理由が振出取消通知処理にもとづく場合は、
そのまま処理を続行する。同様に図7中の処理(6)に
おいて、利用者が小切手残高戻し処理を既に行ってい
るためにSpが使用済となった場合は処理を続行する。第2実施例 第1実施例では受領者端末400は振出された額Wpの
全額Wpを振出取消しした。しかし、その一部を取消す
ようにすることもできる。その場合の振出取消処理は
図12に示すように、図5(全額取消)の場合と、
(1)〜(5)の処理は同一である。受領者端末400
で取消対象小切手・記名情報(Paid)を選択した
(5)後、取消額Wcaを決定する(7)。これは図8
中に破線で示すように、入出力器414により受領者が
取消額Wcaを入力して、振出取消署名生成器412へ
供給することにより行われる。
【0031】振出取消署名生成器412では{S,
T′,R′,Wca}に対しSkVで署名して振出取消
署名Caを生成する(8)。選択したPaidのHis
tとCaとWcaを利用者端末100へ送信する
(9)。その後の処理は図5の場合と同様であり、利用
者端末100、受領者端末400でそれぞれ格納する振
出取消情報が{Paid,Ca,T′,R′,Wca}
とWcaが含まれる点が図5の場合と異なる。
【0032】小切手残高戻し処理も、図15に示すよ
うに図6の場合と同様であるが、振出取消情報Canc
elにWcaが含まれること、小切手発行管理機関装置
300で、発行額決定(6)はWi′=Wr′+Wca
となる点が異なる。振出取消通知処理も、図14に示す
ように、図7の場合と比較して、振出取消情報Canc
el中にWcaが含まれる点が異なるだけである。また
この場合は振出取消通知処理と同時に、小切手発行管理
機関装置300が、受領者端末に対し、Wp−Wca分
の取立依頼を受け付けることにすることもでき、あるい
は小切手残高戻し処理の際に、Wp−Wca分の取立
依頼を受け付けることとすることもできる。第3実施例 図15に示すように、利用者端末100と受領者端末4
00との間で振出取消と小切手残高戻し処理を行い、
その後、利用者端末100は振出取消通知処理2を小切
手発行管理機関装置300に対し行う。つまり振出取消
後に、新規の小切手を発行するのではなく、利用者端末
100内の残高を振出取消分だけ戻す。
【0033】この場合の振出取消+小切手残高戻し処理
の手順を図16に示す。この図を図5と比較すればわ
かるように、図5の振出取消処理とほぼ同一である
が、利用者端末100で振出取消情報Cancel{P
aid,Ca,T′,R′}を格納した(12)後に、
小切手残高Wr(図9中の残高管理エリア112d内の
額)に振出取消額Wpを加算して、小切手残高Wrとす
る、つまりWpを振出す前に残高を戻す(13)ことが
異なる。この第3実施例は、第3者の介在なしに即時に
小切手残高が戻るため、利用者の利便性が高い。しか
し、その後、受領者端末400が振出取消した小切手を
不正入金依頼をするようなことを防ぐため、利用者端末
100は振出取消通知処理を小切手発行管理機関装置5
00に対して行う。つまり図17に示すように利用者端
末100に対し振出取消通知処理が起動されると、利用
者端末100と小切手発行管理機関装置300との間で
相互認証を行い(2)、その確認後、利用者端末100
は小切手Check、振出取消情報Cancel、利用
許可証License を小切手発行管理機関装置30
0へ送る(3)。小切手発行管理機関装置300は受信
した小切手、振出取消情報中のHist,Ca,利用許
可証をそれぞれ検証し(4)、これらが全て正しけれ
ば、電子小切手管理情報中の使用履歴を更新し、つまり
Sp{Wr−Wp,Wr}を図9中の小切手管理エリア
310cに格納する(5)。その後、振出取消通知受付
完了報告を利用者端末100へ行う(6)。
【0034】第4実施例 上述では振出取消の特定を受領者端末400で行った
が、利用者が例えば買物を行い、振出処理後に、利用者
側に過去の取引を特定できる情報を保存している場合に
おいては、前述した振出取消処理において、利用者端末
が振出取消に対象を指定する。この処理の手順の一部を
図18に示す。振出取消起動があると(1)、受領者端
末400を確認し(2)、利用者端末100から取引指
定情報、例えばその記名情報Histそのものやその振
出時に用いた{Rc,T,R}などを受領者端末400
へ送る(3)。受領者端末400は受信した取引指定情
報により取消対象のPaidを検索する(4)。その後
の振出取消署名生成などの処理は図5、図16の場合と
同様である。上述した各実施例の振出取消処理におい
て、チャレンジChall ={T′,R′}を生成し
たが、これを省略してもよい。その場合は後の処理でチ
ャレンジChall のデータが省略されたものとな
る。
【0035】一般的には利用者端末(例えばICカー
ド)100を受領者(店舗)端末400と接続(装着)
して振出取消処理を行った後、その接続(装着)を外
し、その後利用者端末(ICカード)100を小切手発
行管理機関装置300とネットワークを介して接続し
(必要に応じて通信機能付パソコンを介して)、小切手
残高戻し処理を行う。つまりオフライン処理である。
しかしオンライン処理、つまり、振出取消処理と、残高
戻し処理とを連続して行うようにすることもできる。こ
の場合は、例えば利用者端末100と受領者端末400
間の通信を、利用者端末100と小切手発行管理機関装
置300間の通信にスイッチにより切替えて、行うこと
ができるように構成することにより、振出取消処理の
直後に、電子小切手の更新(再発行)処理を即時に行
うことができる。例えば利用者端末(ICカード)を受
領者端末に装着したまま振出取消処理が完了した後、通
信先を制御するなどにより実現できる。あるいは利用者
端末100と受領者端末400を接続すると共に、処理
の後、小切手残高戻し処理を直ちに行うようにするこ
ともできる。この際利用者端末100を受領者端末40
0を介して小切手発行管理機関装置300と接続し、振
出取消利用者端末100と小切手発行管理機関装置30
0との通信は暗号化して行い、受領者端末400に盗聴
されないようにすることができる。
【0036】図7に示した受領者端末400から小切手
発行管理機関装置への振出取消通知処理は必ずしも行う
必要はないが、これを行うと、利用者端末100が小切
手残高戻し処理を、振出取消処理の後直ちに行うことは
限らないので、受領者端末400からも戻す手順を用意
することによって、小切手発行管理機関装置が利用履歴
を早期にトレースすることができる。また利用者端末
(ICカード)が破損、紛失したとき、ある程度(振出
取消分)の補償が可能となる。
【0037】前述したようにチャレンジChall
{T′,R′}は用いなくてもよいが、これを用いる
と、受領者端末で振出取消署名Caの複製を防止でき、
また不正発覚時に当該振出取消が利用者端末100から
の依頼によるものであることを証明することができる。
第3実施例では、振出額Wpの全額を振出取消額とし
て、利用者端末100の残高WrをWpだけ増加した
が、第2実施例と同様に振出額Wp中の一部の額Wca
を振出取消額とし、利用者端末100の残高WrをWc
aだけ増加させてもよい。図8、図9では省略してある
が、各端末100,400、装置300には各メモリに
対する読み書き、その他の各部の処理を順次実行させる
制御を行う制御手段が設けられている。また、これら端
末100,400、装置300は、コンピュータがプロ
グラムを読出し解読実行することに、機能させることも
できる。
【0038】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、一
度振出処理した電子小切手の振出しを利用者端末と受領
者端末間の処理により、振出取消情報を作り、取消すこ
とができる。この場合、取消した額と残額の合計の新電
子小切手を発行し、その際に、旧電子小切手については
その新電子小切手を構成する分の旧電子小切手について
は使用済みに、小切手管理情報が更新されるため、不正
使用されるおそれがない。
【0039】利用者端末の残高を振出取消額分増額する
ことにより、取消を行う実施例では、その振出取消情報
を小切手発行機関装置へ送ることにより、小切手管理情
報が更新され、不正利用されるおそれがない。振出取消
情報は、取消す対象電子小切手を特定する情報と、記名
(振出)情報と、それらに対する受領者端末の振出取消
署名を最低限含むため、安全にオフラインで取消しが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1形態のシステム構成を示す図。
【図2】図1中の振出取消処理の手順を示す図。
【図3】図1中の小切手残高戻し処理の手順を示す
図。
【図4】図1中の振出取消通知処理の手順を示す図。
【図5】この発明の第1実施例における振出取消処理の
手順を示す図。
【図6】この第1実施例における小切手残高戻し処理の
手順を示す図。
【図7】この第1実施例における振出取消通知処理の手
順を示す図。
【図8】第1実施例中の振出取消処理における利用者端
末100と受領者端末400の機能構成を示すブロック
図。
【図9】第1実施例中の小切手残高戻し処理における利
用者端末100と小切手発行管理機関装置300の機能
構成を示すブロック図。
【図10】小切手発行、振出、取立依頼について具体例
を示す図。
【図11】この発明による振出取消、振出取消通知、残
高戻しの具体例を示す図。
【図12】この発明の第2実施例中の振出取消処理の手
順を示す図。
【図13】この第2実施例中の小切手残高戻し処理にお
ける手順を示す図。
【図14】この第2実施例中の振出取消通知における手
順を示す図。
【図15】この発明の第3実施例のシステム構成を示す
図。
【図16】この第3実施例中の振出取消処理における手
順を示す図。
【図17】この第3実施例中の振出取消通知処理におけ
る手順を示す図。
【図18】この発明の第4実施例中の振出取消処理にお
ける手順の一部を示す図。
【図19】従来の電子小切手システムを示す図。
【図20】従来の電子小切手振出、取立依頼の手順示す
図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遊佐 洋 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日 本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−54804(JP,A) 国際公開96/31965(WO,A1) 国際公開98/30985(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/60 JICSTファイル(JOIS)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 利用者端末が受領者端末へ電子小切手を
    送信するとともに、受領者端末からの情報(以下、取引
    識別情報と記す)に署名を行って、その署名(以下、振
    出署名と記す)を受領者端末に送信することにより電子
    小切手の振出を行う電子小切手システムにおいて、 利用者端末は、振出の取消を依頼する電子小切手を受領
    者端末へ送信し、 受領者端末は、 受信した電子小切手に対応する振出署名を選択し、 その振出署名に署名を行って振出取消署名を生成し、 前記振出における振出額を振出取消額として、前記振出
    署名と受領者端末の署名用公開鍵と前記振出取消額を含
    む情報(以下、ヒストリと記す)及び該振出取消署名を
    利用者端末に送信し、 利用者端末は、 受信した受領者端末の署名用公開鍵を用いて前記振出取
    消署名を検証し、 受信した前記振出署名を検証し、 これら検証が正しければ前記振出取消署名と前記ヒスト
    リを記憶装置に記憶し、 前記振出取消署名の承認を受領者端末へ通知し、 利用者端末は、 前記電子小切手の残高を含む情報に署名を行って電子小
    切手の更新署名を生成し、 前記電子小切手、前記更新署名、前記振出取消署名、前
    記ヒストリ、前記小切手の残高を、小切手発行管理機関
    装置へ送信し、 小切手発行管理機関装置は、 前記電子小切手、前記更新署名、前記振出取消署名、前
    記ヒストリを検証し、 前記更新署名、前記振出取消署名、前記電子小切手に対
    応した使用履歴を検証し、 検証が正しければ前記更新署名及び前記振出取消署名を
    もとに、前記電子小切手に対応した使用履歴を更新し、 前記振出取消額に前記残高を加算した額を発行額とする
    新しい電子小切手を生成して利用者端末に送信し、 利用者端末は、 受信した前記電子小切手を検証し、 検証が正しければその電子小切手を記憶装置に記憶する
    ことを特徴とする電子小切手振出取消方法。
  2. 【請求項2】 利用者端末が受領者端末へ電子小切手を
    送信するとともに、受領者端末からの情報(以下、取引
    識別情報と記す)に署名を行って、その署名(以下、振
    出署名と記す)を受領者端末に送信することにより電子
    小切手の振出を行う電子小切手システムにおいて、 利用者端末は、 振出の取消を依頼する電子小切手を受領者端末へ送信
    し、 受領者端末は、 受信した電子小切手に対応する振出署名を選択し、 前記振出時における振出額の範囲内で振出取消を行う金
    額(以下、振出取消額と記す)を決定し、 その振出取消額及び前記振出署名を含む情報に対して署
    名を行って振出取消署名を生成し、 前記振出署名と受領者端末の署名用公開鍵と前記振出額
    を含む情報(以下、ヒストリと記す)と、前記振出取消
    署名及び前記振出取消額を利用者端末に送信し、 利用者端末は、受信した受領者端末の署名用公開鍵を用
    いて前記振出取消署名を検証し、 受信した前記振出署名を検証し、 検証が正しければ前記振出取消署名と前記ヒストリと前
    記振出取消額を記憶装置に記憶し、 振出取消署名の承認を受領者端末へ通知し、 利用者端末は、 前記電子小切手の残高を含む情報に署名を行って電子小
    切手の更新署名を生成し、 前記電子小切手、前記更新署名、前記振出取消署名、前
    記ヒストリ、前記小切手の残高、前記振出取消額を小切
    手発行管理機関装置へ送信し、 小切手発行管理機関装置は、 受信した電子小切手、前記更新署名、前記振出取消署
    名、前記ヒストリを検証し、 前記更新署名、前記振出取消署名、前記電子小切手に対
    応した使用履歴を検証し、 検証が正しければ前記更新署名及び前記振出取消署名を
    もとに、前記電子小切手に対応した使用履歴を更新し、 前記振出取消額に前記残高を加算した額を発行額とする
    新しい電子小切手を生成して利用者端末に送信し、 利用者端末は、 受信した前記電子小切手を検証し、 検証が正しければその電子小切手を記憶装置に記憶する
    ことを特徴とする電子小切手振出取消方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の方法において、 受領者端末は、前記電子小切手、前記振出取消署名、前
    記振出署名を記憶装置へ記憶し、 小切手発行管理機関装置へ、前記電子小切手、前記振出
    取消署名、前記振出署名を送信し、 小切手発行管理機関装置は、 受領した振出取消署名をもとに前記電子小切手に対応し
    た使用履歴を更新することを特徴とする電子小切手振出
    取消方法。
  4. 【請求項4】 利用者端末が受領者端末へ電子小切手を
    送信するとともに、受領者端末からの情報(以下、取引
    識別情報と記す)に署名を行って、その署名(以下、振
    出署名と記す)を受領者端末に送信することにより電子
    小切手の振出を行う電子小切手システムにおいて、 利用者端末は、 振出の取消を依頼する電子小切手を受領者端末へ送信
    し、 受領者端末は、 受信した電子小切手に対応する振出署名を選択し、 その振出署名に署名を行って振出取消署名を生成し、 前記振出における振出額を振出取消額として前記振出署
    名と受領者端末の署名用公開鍵と前記振出取消額を含む
    情報(以下、ヒストリと記す)及び前記振出取消署名を
    利用者端末に送信し、 利用者端末は、 受信した受領者端末の署名用公開鍵を用いて前記振出取
    消署名を検証し、 受信した振出署名を検証し、 これらの検証が正しければ前記振出取消署名と前記ヒス
    トリを記憶装置に記憶し、 前記電子小切手の残高を前記振出取消額分だけ加算増額
    し、 振出取消署名の承認を受領者端末へ通知することを特徴
    とする電子小切手振出取消方法。
  5. 【請求項5】 利用者端末が受領者端末へ電子小切手を
    送信するとともに、受領者端末からの情報(以下、取引
    識別情報と記す)に署名を行って、その署名(以下、振
    出署名と記す)を受領者端末に送信することにより電子
    小切手の振出を行う電子小切手システムにおいて、 利用者端末は、 振出の取消を依頼する電子小切手を受領者端末へ送信
    し、 受領者端末は、 受信した電子小切手に対応する振出署名を選択し、 前記振出における振出額の範囲内で振出取消を行う額
    (以下、振出取消額と記す)を決定し、 その振出取消額及び前記振出署名を含む情報に対し署名
    を行って振出取消署名を生成し、 前記振出署名と受領者端末の署名用公開鍵と前記振出額
    を含む情報(以下、ヒストリと記す)と前記振出取消署
    名及び前記振出取消額を利用者端末に送信し、 利用者端末は、 受信した受領者端末の署名用公開鍵を用いて前記振出取
    消署名を検証し、 受信した前記振出署名を検証し、 検証が正しければ前記振出取消署名と前記ヒストリ、前
    記振出取消額を記憶装置に記憶し、 前記電子小切手の残高を前記振出取消額分だけ加算し、 振出取消署名の承認を受信者端末へ通知することを特徴
    とする電子小切手振出取消方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の方法において、 利用者端末は前記振出取消署名、前記ヒストリを記憶装
    置に記憶した後、前記電子小切手、前記振出取消署名、
    前記振出署名を小切手発行管理機関装置へ送信し、 小切手発行管理機関装置は受信した振出取消署名をもと
    に前記電子小切手に対応した使用履歴を更新することを
    特徴とする電子小切手振出取消方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6の何れかに記載の方法に
    おいて、 利用者端末は時刻を取得し、乱数を生成して、これら時
    刻及び乱数を、前記振出取消を依頼する電子小切手の受
    領者端末への送信と共に受領者端末へ送信し、 受領者端末は前記振出取消署名の生成時における署名対
    象に受信した前記時刻及び乱数を含めることを特徴とす
    る電子小切手振出取消方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7の何れかに記載の方法に
    おいて、 利用者端末は振出取消処理に当り振出取消の依頼対象取
    引を識別するための情報(以下、取引指定情報)を受領
    者端末へ送信し、 受領者端末は受信した取引指定情報をキーとして記憶装
    置内の電子小切手とヒストリの対を検索し、 その検索結果を取引取消の対象とすることを特徴とする
    電子小切手振出取消方法。
  9. 【請求項9】 電子小切手の振出しを行う利用者端末で
    あって、 電子小切手、利用者公開鍵、利用者秘密鍵、利用者識別
    子、小切手発行機関公開鍵、小切手発行機関識別子、振
    出取消情報、残高、利用許可証を記憶する記憶装置と、 残高、利用者公開鍵、利用者識別子、これらに対する利
    用者秘密鍵による署名を含む、自己宛振出情報を生成す
    る記名情報生成手段と、 電子小切手、振出取消署名承認を受領者端末へ送り、利
    用許可証、電子小切手、振出取消情報、自己宛振出情報
    を小切手発行管理機関装置へ送る送信手段と、 受領者端末よりの情報を受信し、小切手発行管理機関装
    置からの情報を受信する受信手段と、 上記受領者端末より受信した振出情報の署名を検証する
    振出署名検証手段と、 上記受領者端末より受信した振出取消署名を検証する振
    出取消署名検証手段と、 小切手発行管理機関装置から受信した電子小切手を検証
    する小切手署名検証手段と、 残高と振出額を加算する加算手段と、 その加算手段の加算結果と、小切手発行管理機関装置か
    ら受信した電子小切手の発行額とが一致するかを検証す
    る発行額検証手段と、 上記振出署名検証手段及び振出取消署名検証手段の両検
    証に合格すると、受領者端末から受信した振出取消情報
    を記憶装置へ記憶し、上記小切手署名検証手段の検証及
    び発行額検証手段の検証に合格すると、受信した電子小
    切手を記憶装置に記憶し、上記記憶装置に対する読み書
    き、上記各手段の処理を順次行わせる制御手段と、を具
    備する利用者端末。
  10. 【請求項10】 振出された電子小切手を受信する受領
    端末であって、 電子小切手と振出情報の対、受領者秘密鍵、振出取消情
    報を記憶する記憶装置と、 振出が取消されるべき電子小切手の振出署名に対し、受
    領者端末の秘密鍵で署名して振出取消署名を生成する振
    出取消署名生成手段と、 利用者端末からの情報を受信する受信手段と、 受信手段により受信された振出取消を依頼する電子小切
    手により記憶装置中の対応電子小切手の振出情報を検索
    ・選択して上記振出取消署名生成手段へ供給する検索・
    選択手段と、 上記選択された振出情報及び上記振出取消署名を利用者
    端末へ送信する送信手段と、 受信手段により振出取消署名の承認通知を受信すると、
    対応する振出取消情報を記憶装置に記憶する利用者合意
    確認手段と、 上記記憶装置に対する読出し、書込み、上記各手段の処
    理を順次行わせる制御手段とを具備する受領者端末。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の受領者端末におい
    て、 上記送信手段は、上記振出取消情報を小切手発行管理機
    関装置へ送信する手段も備え、 上記受信手段は上記小切手発行管理機関装置より振出取
    消通知受付完了を受信する手段も備え、 上記振出取消通知受付完了を受信すると上記記憶装置の
    上記振出取消情報を削除する手段を備えることを特徴と
    する受領者端末。
  12. 【請求項12】 利用者登録機関公開鍵、小切手発行管
    理機関装置の公開鍵、秘密鍵、小切手管理情報を記憶す
    る記憶装置と、 利用者端末から情報を受信する受信手段と、 上記受信手段よりの利用許可証を利用者登録機関公開鍵
    で検証する許可証署名検証手段と、 上記受信手段よりの電子小切手を、小切手発行管理機関
    装置の公開鍵で検証する小切手署名検証手段と、 上記受信手段よりの振出取消署名を、受信振出情報中の
    受領者端末公開鍵により検証する振出取消署名検証手段
    と、 上記受信手段よりの自己宛振出情報を、受信情報中の利
    用者端末公開鍵により検証する記名署名検証手段と、 受信した振出取消情報、自己宛振出情報をもとに、記憶
    装置中の小切手管理情報中に上記電子小切手と対応した
    使用履歴の有無を検証する使用履歴検証手段と、 上記各検証手段に合格すると、自己振出情報中の残高
    と、振出取消情報中の振出取消額とを加算して発行額を
    得る加算手段と、 上記発行額の電子小切手を生成する小切手署名生成手段
    と、 上記生成した電子小切手を利用者端末へ送信する送信手
    段と、 上記記憶装置に対する読出し、書込み、上記各手段の処
    理を順次行わせる制御手段とを具備する小切手発行管理
    機関装置。
  13. 【請求項13】 振出した電子小切手の取消を行う利用
    者端末のコンピュータが実行するプログラムを記録した
    記録媒体であって、 振出の取消を依頼する電子小切手を受領者端末へ送信す
    る処理と、 受領者端末より受信した受領者端末公開鍵で受信した振
    出取消署名を検証する処理と、 受領者端末より受信した振出情報を検証する処理と、 これら検証が正しければ、受領者端末より受信した振出
    取消額、振出情報、受領者端末の署名用公開鍵を含む情
    報(以下ヒストリと記す)と振出取消署名を記憶装置に
    記憶する処理と、 振出取消署名の承認を受領者端末へ通知する処理と、 電子小切手の残高を含む情報に署名を行って自己宛振出
    情報を生成する処理と、 電子小切手、自己宛振出情報、振出取消署名、ヒスト
    リ、小切手の残高を小切手発行管理機関装置へ送信する
    処理と、 小切手発行管理機関装置より受信した電子小切手を検証
    する処理と、 その検証が正しければその電子小切手を記憶装置に記憶
    する処理とを上記コンピュータに実行させるプログラム
    を記録した記録媒体。
  14. 【請求項14】 振出された電子小切手の取消を行う受
    領者端末のコンピュータが実行するプログラムを記録し
    た記録媒体であって、 利用者端末から受信した電子小切手と対応する振出署名
    を選択する処理と、 その振出情報の署名に署名を行って振出取消署名を生成
    する処理と、 振出情報の振出額を振出取消額として、その振出取消
    額、振出署名、受領者端末の公開鍵を含む情報(以下ヒ
    ストリと記す)と振出取消署名を利用者端末に送信する
    処理と、 利用者端末から振出取消署名の承認を受信すると、振出
    取消署名とヒストリを記憶装置に記憶する処理とを上記
    コンピュータに実行させるプログラムを記録した記録媒
    体。
  15. 【請求項15】 振出した電子小切手の取消しと対応し
    た新小切手を発行する小切手発行管理機関装置のコンピ
    ュータが実行するプログラムを記録した記録媒体であっ
    て、 利用者端末から受信した電子小切手、自己宛振出情報、
    振出取消署名、ヒストリをそれぞれ検証する処理と、 前記自己宛振出情報、前記振出取消署名、前記電子小切
    手に対応した使用履歴を検証する処理と、 この検証が正しければ、前記自己宛振出情報、前記振出
    取消署名をもとに、前記電子小切手に対応した使用履歴
    を更新する処理と、 前記振出取消装置に前記残高を加算した額を発行額とす
    る新電子小切手を生成する処理と、 その新電子小切手を利用者端末へ送信する処理とを上記
    コンピュータにより実行させるプログラムを記録した記
    録媒体。
  16. 【請求項16】 振出した電子小切手の取消を行う利用
    者端末のコンピュータが実行するプログラムを記録した
    記録媒体であって、 振出の取消を依頼する電子小切手を受領者端末に送信す
    る処理と、 受領者端末より受信した受領者端末の公開鍵を用いて受
    信した振出取消署名を検証する処理と、 受信した振出情報を検証する処理と、 これら検証が正しければ、前記振出取消署名と、受領者
    端末より受信したヒストリを記憶装置に記憶する処理
    と、 前記電子小切手の残高を受領者端末より受信した振出取
    消額分だけ加算増額する処理と、 振出取消署名の承認を受領者端末へ通知する処理とを上
    記コンピュータに実行させるプログラムを記録した記録
    媒体。
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