JP3496786B2 - 位相物体の測定方法および測定装置 - Google Patents

位相物体の測定方法および測定装置

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JP3496786B2
JP3496786B2 JP06220396A JP6220396A JP3496786B2 JP 3496786 B2 JP3496786 B2 JP 3496786B2 JP 06220396 A JP06220396 A JP 06220396A JP 6220396 A JP6220396 A JP 6220396A JP 3496786 B2 JP3496786 B2 JP 3496786B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学素子や液体、
基体の位相分布測定方法および測定装置に関するもの
で、特に干渉縞の解析により光学素子の屈折率分布を測
定する方法および測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、レーザプリンタ、カメラなどの光
学機器に使用される光学レンズその他の光学素子とし
て、プラスチック材料による成形品が普及している。こ
のプラスチック成形レンズは、ガラス研磨レンズに比し
て非球面レンズの製作性に優れ、安価であるが、製造上
の屈折率の分布が不安定で、レンズ内部に不均一性を生
じることが多い。レンズ内部の屈折率の不均一性は、光
学特性に大きく影響を及ぼし、画質、解像度の劣化やボ
ケといった原因につながる。このようなことから、光学
レンズ内部の屈折率の分布を高精度に測定し、光学レン
ズの均質性を評価する必要がある。
【0003】光学レンズの屈折率を測定する方法として
は、精密示差屈折計などを使用してVブロック法などに
より屈折角を計測して屈折率を求める方法や、トワイマ
ン・グリーン干渉計などの二光束干渉計を使用して干渉
縞より屈折率を測定する方法などがあり、また、光学的
均質性の測定方法として、フィゾ干渉計、マハチェンダ
干渉計などの二光束干渉計を使用し、干渉縞の解析より
透過波面を測定し、屈折率分布から光学的均質性を求め
る方法が知られている。
【0004】しかしながら、上述の何れの方法において
も、被検物、すなわち測定対象である光学素子を所定の
形状に高精度に加工する必要があり、測定対象である光
学素子を破壊しなければならない。また、透過波面より
求められる屈折率分布は光路進行方向に積算された平均
値となり、3次元空間的な屈折率分布を測定することは
できない。よって、屈折率の不均一部分を3次元空間的
に特定することができない。
【0005】そこで、本出願人は、光学素子の屈折率分
布を、形状にかかわらず、非破壊で、3次元空間的な屈
折率分布として効率よく高精度に測定することができ、
屈折率の不均一部分を3次元空間的に特定することが可
能な屈折率分布の測定方法およびその装置を開発した。
これは、同一光源からの可干渉光を用い、これを基準と
なる参照波と、屈折率がほぼ同一の試液中に浸した測定
対象の光学素子よりなる被検物を透過する被検波とに分
割し、参照波と被検波との重畳による干渉縞像を形成
し、被検物を試液中に浸した状態にて被検波の光軸に対
して直交する軸線周りに回転させ、少なくとも二つの回
転角位置のそれぞれにて上記干渉縞の解析により透過波
面を測定し、この複数方向からの透過波面の測定結果か
ら光学素子の屈折率分布を測定することを特徴としてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本出願人による上記光
学素子の屈折率分布の測定方法および装置によれば、屈
折率差がわずかに生じている場合でも高精度に計測が可
能であるという利点を有している。
【0007】本発明は、上記光学素子の屈折率分布の測
定方法および装置の利点に加えて、光学素子の屈折率差
が大きい場合でも、高精度にかつ高分解能で測定するこ
とが可能な位相物体の測定方法および測定装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の位相物体の測定方法は、同一光源
からの可干渉光を用いて、参照波と被検物を透過する被
検波とに分離し、被検波が被検物を透過した後に、参照
波と被検波を重畳して干渉縞を形成する方法と、被検物
を透過した後の被検波を分割し、分割した一方の被検波
ともう一方の被検波とをわずかにずらして重畳させて干
渉縞を形成するという2つの干渉方法とを用い、干渉縞
の解析により透過波面を測定し、この複数方向からの透
過波面の測定結果から光学素子の屈折率分布を測定する
ことを特徴とする。
【0009】本発明による測定方法においては、請求項
2記載の発明のように、被検物を回転させながら次々に
透過波面を測定し、この透過波面データからCT解析を
用いて画像を再構成し、この再構成画像より光学素子の
屈折率分布を測定してもよい。
【0010】 請求項3記載の位相物体の測定装置は、
同一光源からの可干渉光を用いて、参照波と被検物を透
過する被検波とに分離し、被検波が被検物を透過した後
に、参照波と被検波を重畳して干渉縞を形成するマハツ
ェンダ型干渉計と、被検物を透過した後の被検波を分割
し、分割した一方の被検波ともう一方の被検波とをわず
かにずらして重畳させて干渉縞を形成するシェアリング
型干渉計とを1つの光学系で構成し、上記二つの干渉計
による干渉縞の解析により透過波面を同時に測定するこ
とが可能であり、この複数方向からの透過波面の測定結
果から被検物の位相分布を測定することを特徴とする。
【0011】本発明による測定装置においては、請求項
4記載の発明のように、被検物を透過する被検波を分割
する手段として2枚の並行平板を用いることができる。
また、請求項5記載の発明のように、被検物を透過した
被検波を分割する光路分割手段を設け、この光路分割手
段は、直線偏向面を回転させるλ/2板と、被検波を透
過成分と反射成分とに分割する偏向ビームスプリッタと
を有してなるものであってもよい。さらに、請求項6記
載の発明のように、被検物を回転させながら透過波面を
測定し、CT解析を用いて画像を再構成する手段を設け
てもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
にかかる位相物体の測定方法および測定装置の実施の形
態について説明する。図1はマハツェンダ型干渉計によ
る測定の場合、図2はシェアリング干渉計による測定の
場合を示しており、図1に示す測定方法および測定装置
と、図2に示す測定方法および測定装置とで本発明にか
かる位相物体の測定方法および測定装置が成立するもの
である。
【0013】図1に示す測定装置は、レーザ光源1と、
ビームエキスパンダ3と、光束分離用のビームスプリッ
タ5と、二つの高反射ミラー7、9と、光束重畳用の偏
光ビームスプリッタ11と、重畳された光束を再び分離
するビームスプリッタ49と、分離されかつ偏光子51
を通った一方の光束を収束させる結像レンズ13と、こ
の結像レンズ13によって受光面に像が結ばれるCCD
などのエリアイメージセンサによる干渉縞検出器15と
を有し、さらに、上記ビームスプリッタ49で分離され
かつλ/4板53および偏光子55を通った他方の光束
を収束させる結像レンズ57と、この結像レンズ57に
よって受光面に像が結ばれるCCDなどのエリアイメー
ジセンサによる干渉縞検出器59とを有してなる。
【0014】レーザ光源1より出射される可干渉光とし
てのレーザ光は、ビームエキスパンダ3によって光束径
を拡大され、偏光ビームスプリッタ5によって図の下方
に直角に反射される参照波aと、上記偏光ビームスプリ
ッタ5を直進する被検波bとに分離される。上記参照波
aは、高反射ミラー9により図の右方に直角に反射さ
れ、後述の被検物Aを透過することなく偏光ビームスプ
リッタ11に至る。上記被検波bは、被検物Aを透過し
たあと高反射ミラー7により図の下方に直角に反射さ
れ、上記偏光ビームスプリッタ11に至る。上記高反射
ミラー9は、ピエゾ素子などによる電気−変位変換素子
19により支持され、位相シフト法による干渉縞解析を
行うために、参照波aの光路長を波長オーダーで可変設
定すべく光路方向に微動変位可能に配置されている。
【0015】被検波bの光路の途中には被検物Aを収容
する容器状のセル21が配置されている。セル21内に
は、測定対象として、位相物体である被検物Aを固定状
態にセットするとともに、図中矢印で示すように被検波
bの光軸に対して直交する軸線(紙面に対して垂直な軸
線)周りに回転可能に設けられた回転被検台23が配置
されている。回転被検台23は、図示されないサーボモ
ータあるいはステッピングモータなどからなるモータの
出力軸に連結され、所定の回転角度位置に回転駆動され
る。
【0016】被検波bの光路を横切るセル21の両端面
は光束の入射窓25と出射窓27になっており、これら
入射窓25、出射窓27はそれぞれ面精度の高いオプチ
カルフラット29、31によって液密にシールドされて
いる。セル21内には、屈折率を被検物Aの屈折率とほ
ぼ同一に調合してなる試液(接触液)Bが充填されてお
り、回転被検台23上の被検物Aは試液B中に浸されて
いる。
【0017】偏光ビームスプリッタ11では上記参照波
aと被検波bとが相互に重畳される。この例では、レー
ザ光源1が出射するレーザ光の偏光方向は紙面に対して
45度になるように設定され、ビームスプリッタ5、1
1としてそれぞれ偏光ビームスプリッタを使用する。上
記のように参照波aと被検波bは偏光ビームスプリッタ
11を通過することによって重なり合うが、偏光面が相
互に直交しているため干渉はしない。
【0018】上記偏光ビームスプリッタ11の光出射面
側にはもう一つのビームスプリッタ49が設けられてい
る。ビームスプリッタ49は、偏光ビームスプリッタ1
1からの参照波aと被検波bとの重畳光束を二つに分割
する。ビームスプリッタ49により2分割された重畳光
束の一方は偏光子51を通過することにより干渉を生
じ、その干渉縞は結像レンズ13によって第1の干渉縞
検出器15の撮像面に結像する。他方の重畳光束は光学
異方性材料であるλ/4板53を通過することにより一
方の重畳光束に対してπ/2の位相差を生じる。この他
方の重畳光束は、その後偏光子55を通過することによ
り干渉を生じ、その干渉縞は結像レンズ57によって第
2の干渉縞検出器59の結像面に結像する。
【0019】第1の干渉縞検出器15と第2の干渉縞検
出器59に結像した干渉縞像は、共に同一の被検物Aに
ついてのものであるが、第2の干渉縞検出器59に至る
光路にはλ/4板53が存在することにより、相互に9
0度位相がずれたものになる。例えば、第1の干渉縞検
出器15に結像した干渉縞が図5(a)に示す状態であ
るとすると、第2の干渉縞検出器59に結像する干渉縞
は図5(b)に示すような状態となり、干渉縞像が半分
ずれたものになる。この場合、第1の干渉縞検出器15
と第2の干渉縞検出器59は、被検物Aの同一点からの
光情報を受けるように配置されている。
【0020】第1の干渉縞検出器15と第2の干渉縞検
出器59の出力信号より干渉縞の位相変位量を算出する
装置の例を図6に示す。図6に示す算出装置は、第1の
干渉縞検出器15と第2の干渉縞検出器59の出力信号
よりリサージュ波形を得てその干渉縞の明暗変化をカウ
ントするものである。第1の干渉縞検出器15、第2の
干渉縞検出器59にはそれぞれ増幅回路61、63と、
方形波変換回路65、67が接続されている。方形波変
換回路65、67から出力される方形波はパルスカウン
ト回路69に入力され、パルスカウント回路69による
カウントデータは位相変位量算出装置71に入力され
る。
【0021】図7(a)は第1の干渉縞検出器15の出
力信号波形を、図7(b)は第2の干渉縞検出器59の
出力信号波形をそれぞれ示している。これらは被検物A
を光軸に対して直交する軸線周りに回転させることによ
って干渉縞が一定の速度で変化した場合の出力信号波形
であり、第1の干渉縞検出器15の出力信号波形は第1
の干渉縞検出器15の点P1(図5参照)における光強
度変化を観測したことによるものであり、第2の干渉縞
検出器59の出力信号波形はP1点と同一の観測点に相
当する第2の干渉縞検出器15の点P2(図5参照)に
おける光強度変化を観測したことによるものであり、こ
の両者には90度の位相ずれがある。
【0022】これらの出力信号は、方形波変換回路6
5、67によって所定のスレッショルドレベルにより図
7(c)(d)に示すような方形波信号に変換される。
この二つの方形波信号はパルスカウント回路69に入力
され、パルスカウント回路69は、二つの方形波信号の
入力タイミング検出とアップパルスおよびダウンパルス
のカウントにより、干渉縞の移動方向と移動本数を検出
する。この干渉縞の移動方向と移動本数のデータは位相
変位量算出装置71に入力される。位相変位量算出装置
71はこれらのデータより光軸方向の位相変位量を算出
し、この位相変位量に予め位相シフト法によって測定し
た初期値を加えることにより透過波面の収差量を算出す
る。この操作が各干渉縞検出器の各画素について行われ
ることにより、被検物全体の位相変位量並びに透過波面
量が求められる。
【0023】次に、上記の構成よりなる測定装置を使用
して位相物体である被検物Aの屈折率分布を計測する方
法を説明する。まず、電気−変位変換素子19を駆動し
て位相シフト法などの解析方法を用いて透過波面分布の
初期値を測定する。次に、回転被検台23を矢印方向に
回転駆動し、被検物Aを光軸に対して直交する軸線の周
りに回転させる。この被検物Aの回転により第1の干渉
縞検出器15と第2の干渉縞検出器59に結像する干渉
縞像が移動し、その干渉縞の移動方向と移動量(移動本
数)をパルスカウント回路69によって検出する。
【0024】次いで、位相変位量算出装置71が干渉縞
の移動方向と移動本数より光軸方向の位相変位量を算出
し、この位相変位量に予め位相シフト法によって測定し
た初期値を加えることにより、ある回転角φにおける透
過波面の収差量p(x,θ)を算出する。この操作を入
射方向が180度から360度にわたる範囲で行い、測
定データをCT(コンピュータ・トモグラフィ)法を用
いて解析し、屈折率分布を算出する。
【0025】以上、マハツェンダ型干渉計による測定の
場合について説明したが、この光学系と同一の光学系を
用い、この光学系の一部を変更することにより、被検物
を透過する被検波bを分割し、これを僅かにずらして重
畳させ、干渉縞を形成してこれを測定するシェアリング
型干渉計を構成し、このシェアリング型干渉計によって
も被検物の屈折率分布を測定することができるようにな
っている。
【0026】図2は、シェアリング型干渉計の例を示す
もので、光束分離用の偏光ビームスプリッタ5で分離さ
れた参照波aの光路上には遮蔽板85が進退可能に設け
られていて、シェアリング型干渉計を構成する場合は上
記参照波aの光路に遮へい板85が進出して参照波aを
遮り、上記マハツェンダ型干渉計としての構成を解消す
る。また、図1に示すマハツェンダ型干渉計における高
反射ミラー7の代わりにシェアリング発生部80が配置
される。
【0027】シェアリング発生部80は、図3に示すよ
うに、平行平板81、82が2枚、互いに平行にかつ一
定の間隔をおいて配置されることによって構成されてい
る。2枚の平行平板81、82の内側の2面は面精度の
高い研磨面であり、外側の2面83、84は、無反射面
となっている。この構成により、平行平板81の内側の
面によって被検波bの一部が反射され残りが透過し、平
行平板81を透過した被検波bの一部は平行平板82の
内側の面により反射され、平行平板81内を屈折しなが
ら透過する。上記平行平板81の内側の面によって反射
された被検波bの一部と、平行平板82の内側の面によ
り反射された被検波bの残りの一部は、シェアリング発
生部80から互いに平行に出射する。
【0028】こうして被検物Aを透過した被検波bはシ
ェアリング発生部80によって光路が分割され、平行平
板81、82の内側2面の距離に比例した横シフト量の
2つの互いに平行な被検波が生成され、シェアリング干
渉となる。このシェアリング干渉像は、ビームスプリッ
タ49で分割され、第1の干渉縞検出器15と第2の干
渉縞検出器59のどちらでも検出されるが、何れか一方
の検出器だけで検出し、干渉縞を解析することができ
る。干渉縞の解析は公知の方法を用いることによって行
うことができる。
【0029】以上の操作を入射方向が180度から36
0度にわたる範囲で行い、測定データをCT(コンピュ
ータ・トモグラフィ)法を用いて解析し、屈折率分布を
算出する。
【0030】以上説明した実施の形態によれば、ほぼ同
一の光学系を用いて、マハチェンダ型干渉計とシェアリ
ング干渉計とを構成し、それぞれの干渉計を用いてそれ
ぞれの干渉計の特性に適合した被検物の透過波面および
屈折率分布の測定を行うことができる。すなわち、透過
波面量が数λ程度以下というように比較的小さい被検物
(位相物体)を測定する場合は、図1に示すようなマハ
チェンダ型干渉計を構成して測定する。その場合の解析
方法としては、位相シフト法などを用いる。また、透過
波面量が大きい被検物(位相物体)を測定する場合は、
干渉縞本数が多くなるため、図2に示すようなシェアリ
ング型干渉計を構成して測定する。シェアリング型干渉
計は、被検波同士の干渉のため感度を落とすこと、すな
わち干渉縞本数を減らすことができ、解析しやすくなる
という利点がある。
【0031】そこで、干渉縞本数が少ない場合には、第
1の干渉縞検出器15で位相シフト法により解析し、干
渉縞本数が多くて第1の干渉縞検出器15の分解能を越
えている場合には、第3の干渉縞検出器75を用いてシ
ェアリング干渉により解析する、というように使い分け
るとよい。また、被検物Aの屈折率分布差が大きい場合
やマッチング液Bとの屈折率差が大きい場合には、透過
波面量が大きくなるため、図2のような構成に切り換え
て、シェアリング型干渉計により測定を行い、CT解析
を行う。
【0032】次に、図4に示す実施の形態について説明
する。この実施の形態では、図1に示すマハチェンダ型
干渉計中の偏光ビームスプリッタ11と高反射ミラー7
との間にλ/2板88が配置されている。これにより図
4の紙面に平行であった直線偏光は回転し、紙面垂直方
向の成分をもつことになる。紙面に対し水平方向の成分
は偏光ビームスプリッタ11を直進して参照波aと干渉
し、その干渉縞は結像レンズ13によって第1の干渉縞
検出器15の撮像面に結像する。一方、紙面に垂直な成
分は偏光ビームスプリッタ11で折り曲げられ、2枚の
平行平板からなるシェアリング発生部80に導かれる。
シェアリング発生部80は、前述のように、被検波を分
割し、かつ、分割した被検波をわずかにずらして重畳さ
せて干渉縞を形成するもので、シェアリング発生部80
で分割された被検波はシェアリング干渉を起こし、この
干渉縞は、結像レンズ73によって第3の干渉縞検出器
75の撮像面に結像するようになっている。なお、光学
異方性材料としてのλ/2板88の結晶軸の角度を変え
ることによりにより、分割比を可変できる。
【0033】図4に示す実施の形態は、マハツェンダ型
干渉計による測定と、シェアリング型干渉計による測定
とを同時に行うことを可能にしたもので、第1の干渉縞
検出器15を用いたマハツェンダ型干渉計による測定
と、第3の干渉縞検出器75を用いたシェアリング型干
渉計による測定の同時測定が可能であることから、これ
ら測定方法および測定装置を組合わせることにより、屈
折率差の大きい被検物Aを高分解能に計測することがで
きる。
【0034】なお、CT解析方法は、前述の出願の願書
に添付した明細書および図面に記載したとおり、既に公
知の方法であるから、説明は省略する。図示の実施の形
態では、マハツェンダー型干渉計とシェアリング型干渉
計を組み合わせた例になっていたが、マイケルソン型や
フィゾー型干渉計とシェアリング型干渉計の組合せでも
可能である。また、反射波面を干渉させれば、表面形状
計測も可能である。
【0035】
【発明の効果】請求項1記載の位相物体の測定方法によ
れば、同一光源からの可干渉光を用いて、参照波と被検
物を透過する被検波とに分離し、被検波が被検物を透過
した後に、参照波と被検波を重畳して干渉縞を形成する
方法と、被検物を透過した後の被検波を分割し、分割し
た一方の被検波ともう一方の被検波とをわずかにずらし
て重畳させて干渉縞を形成するという2つの干渉方法を
用いたため、参照波と被検波を重畳して干渉縞を形成す
る方法による高分解能測定と、被検物を透過する被検波
を分割し、わずかにずらして重畳させて干渉縞を形成す
る方法による高ダイナミックレンジ測定の切り換えが可
能であり、測定可能な被検物の適用範囲が広がる利点が
ある。
【0036】請求項2記載の発明によれば、被検物を回
転させながら次々に透過波面を測定し、この透過波面デ
ータからCT解析を用いて画像を再構成し、この再構成
画像より光学素子の屈折率分布を測定するようにしたた
め、被検物の屈折率差が大きい場合などであっても、屈
折率分布の測定が可能となる。
【0037】請求項3記載の位相物体の測定装置によれ
ば、マハツェンダ型干渉計と、シェアリング型干渉計と
を1つの光学系で構成し、二つの干渉計による干渉縞の
解析により透過波面を同時に測定するようにしたため、
マハツェンダ型干渉計による高分解能測定と、シェアリ
ング型干渉計による高ダイナミックレンジ測定の切り換
えが可能であり、測定可能な被検物の適用範囲が広がる
利点がある。
【0038】請求項記載の発明によれば、請求項3記
載の発明において、被検物を透過した被検波を分割する
光路分割手段を有し、この光路分割手段は、直線偏向面
を回転させるλ/2板と、被検波を透過成分と反射成分
とに分割する偏向ビームスプリッタとを有してなる
め、被検波をロスなく効率よく分割して干渉縞の測定に
供することが可能であり、また、λ/2板を回転させる
ことにより分割比を変えることができ、最適条件での測
定が可能である。
【0039】請求項記載の発明によれば、被検物を回
転させながら透過波面を測定し、CT解析を用いて画像
を再構成する手段を設けたため、屈折率分布をもつ種々
の被検物を高精度に計測することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる位相物体の測定方法および測定
装置の一実施の形態を示すもので、マハチェンダ型干渉
計を構成している状態を示す光学配置図である。
【図2】本発明にかかる位相物体の測定方法および測定
装置の一実施の形態を示すもので、シェアリング型干渉
計を構成している状態を示す光学配置図である。
【図3】上記実施の形態に用いられているシェアリング
発生部の例を示す側面図である。
【図4】本発明にかかる位相物体の測定方法および測定
装置の別の実施の形態を示す光学配置図である。
【図5】上記実施の形態によって発生する干渉縞の例を
示す視野図である。
【図6】上記実施の形態に適用可能な干渉縞の位相変位
量算出装置の例を示すブロック図である。
【図7】(a)(b)は干渉縞検出器の出力信号の波形
例を、(c)(d)はそれを波形成形した波形例を示す
波形図である。
【符号の説明】 1 レーザ光源 3 ビームエキスパンダ A 被検物 11 偏光ビームスプリッタ 15 干渉縞検出器 23 回転手段 49 ビームスプリッタ 53 光学異方性材料としてのλ/4板 59 干渉縞検出器 75 干渉縞検出器 80 シェアリング発生部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 9/00 - 9/04 G01M 11/00 - 11/02 G01B 9/02 G01B 11/00 - 11/30 102 G01N 21/41

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一光源からの可干渉光を用いて、参照
    波と被検物を透過する被検波とに分離し、被検波が被検
    物を透過した後に、参照波と被検波を重畳して干渉縞を
    形成する方法と、 被検物を透過した後の被検波を分割し、分割した一方の
    被検波ともう一方の被検波とをわずかにずらして重畳さ
    せて干渉縞を形成するという2つの干渉方法を用いるこ
    とを特徴とする位相物体の測定方法。
  2. 【請求項2】 被検物を回転させながら次々に透過波面
    を測定し、この透過波面データからCT(コンピュータ
    ・トモグラフィ)解析を用いて画像を再構成し、この再
    構成画像より位相物体の屈折率分布を測定することを特
    徴とする請求項1記載の位相物体の測定方法。
  3. 【請求項3】 同一光源からの可干渉光を用いて、参照
    波と被検物を透過する被検波とに分離し、被検波が被検
    物を透過した後に、参照波と被検波を重畳して干渉縞を
    形成するマハツェンダ型干渉計と、被検物を透過した後
    被検波を分割し、分割した一方の被検波ともう一方の
    被検波とをわずかにずらして重畳させて干渉縞を形成す
    るシェアリング型干渉計とを1つの光学系で構成し、 二つの干渉計を用い透過波面を同時に測定することが可
    能であることを特徴とする位相物体の測定装置。
  4. 【請求項4】 被検物を透過する被検波を分割する手段
    として2枚の並行平板を用いたことを特徴とする請求項
    3記載の位相物体の測定装置。
  5. 【請求項5】 被検物を透過した被検波を分割する光路
    分割手段を有し、この光路分割手段は、直線偏向面を回
    転させるλ/2板と、被検波を透過成分と反射成分とに
    分割する偏向ビームスプリッタとを有することを特徴と
    する請求項3記載の位相物体の測定装置。
  6. 【請求項6】 被検物を回転させながら透過波面を測定
    し、CT解析を用いて画像を再構成する手段を有してい
    ることを特徴とする請求項3、4又は5記載の位相物体
    の測定装置。
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