JP3495235B2 - 真空包装機におけるシール装置 - Google Patents

真空包装機におけるシール装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、真空包装用耐圧チ
ャンバー内にあって、袋口の自然折れ曲がり防止手段を
兼ねる加熱シール機構に関する。
【0002】
【従来の技術】図4に示すように、液体含有率の大きい
食品は液の沸騰率が高い関係上、、当該食品1を収容し
た袋2を一対のクランプ3に釣り下げて真空包装しなけ
ればならない。前記両クランプ3はそれぞれアーム4を
介して盤5に支持され、前記袋2を覆うように前記盤
に、仮想線6で示すような輪郭の蓋材を被せることによ
り気密な耐圧チャンバーが形成される。最終的に前記耐
圧チャンバー内部は真空環境に変化し、シールバー7は
袋口を加熱シールする。
【0003】しかし、前記耐圧チャンバー内部の圧力降
下時、袋口2を開いて袋内部の圧力を急速ダウンさせる
と、食品は激しく沸騰することになるので、このような
場合ピン8を軸にアーム4を両側相反する方向に開き、
袋口2を閉じて内部の圧力降下を引き伸ばす。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記のごと
く袋口を両横方向に張ったとき、必然的に袋口に緊張皺
9が形成される。アームを操作するレバー10はレール
11のカーブに動きを任せているから、このレールの加
工誤差次第で袋口の緊張力の誤差が生じ、強く張り過ぎ
た場合は、袋内の空気が緊張する袋口を通過するときの
振動によつて、面積の大きい袋とか、厚みの薄い袋で
は、袋口の重量を支えきれず、前記しわ9の部分から袋
口が正面方向に折れ曲がって、その状態のままシールバ
ー7が袋口を加熱シールするような事態になることがあ
った。
【0005】
【その解決手段】本発明は、前記のごとき事態を防ぐた
めに、一対のクランプによって、被包装物を収容する袋
を、盤と蓋材とからなる気密な耐圧チャンバー内に支持
し、前記盤に設けたシールバーと、前記蓋材に軸支持し
たシール台とによって、前記袋の口縁を加熱シールする
手段であって、前記シール台の支持軸端部のレバーと、
前記蓋材との間に、2個の流体シリンダを直列に連結し
て構成する駆動手段を介設し、前記耐圧チャンバー内を
圧力降下させるとき、前記駆動手段における第1流体シ
リンダでシール台を一定の隙間を保つ位置までシールバ
ーに接近させる手段と、その後、耐圧チャンバー内を大
気環境に戻す前に第2流体シリンダで前記シール台をシ
ールバーに圧接させる手段とにより構成する。
【0006】
【作用】耐圧チャンバー内を減圧するとき、駆動手段を
形成する2個の直列な流体シリンダの内、第1流体シリ
ンダのピストンロッドをエンド部までストロークさせて
押しきると、レバーの回転でシール台はシールバーの傍
まで近付いて小さな隙間を保持する。このため袋口はこ
れらシール台とシールバーとの小さな隙間で支えられ、
袋口が空気の流出で振動しても折れ曲がる現象は防止さ
れ、そのあと耐圧チャンバーに大気を引き戻す前に、第
2シリンダによってシール台をシールバーに圧接して袋
口を溶着することができる。
【0007】
【実施例】図2に示すごとく、筒状腕15の先に固定し
た平たい盤16の内側の垂直な面17に対し、カップ形
の蓋材18は接近または離反が可能で、被包装物を収容
した袋19両側縁は、前記盤16に支持した一対のアー
ム上端のクランプ20に挟まれて吊り下げられ、レール
21によって揺動するレバー22でもって、前記のクラ
ンプ20は接近し、また離反する(図4参考のこと)。
【0008】前記蓋材を横方向に気密に貫通する軸24
には断面L字形シール台25を固定しており、軸24を
レバー26で回転することにより、前記シール台25
は、盤16の内面に固定したシールバー27に圧接す
る。
【0009】前記レバーの駆動手段は、第1流体シリン
ダ31のピストンロッド33に先端を、第2流体シリン
ダ32の本体に係合して構成する。このように2個の流
体シリンダを直列に連結して形成すると共に、第1流体
シリンダ31の下端をピン35を介して蓋材18の下部
に固定し、さらに前記第2流体シリンダのピストンロッ
ド34の上端を前記レバー26にピン36を介して連結
している(図3に示した蓋材18とシリンダ37との関
係を参考に)。
【0010】そこで蓋材18を盤16の面に密着させる
と、同時にスイッチ38の閉鎖でポンプ回路のバルブが
切り替わり、第1流体シリンダ31下室への圧力流体作
用によって、ピストン39はエンド面40に押しつけら
れる。この結果軸24は回転し、図1に実線で示したシ
ール台25は仮想線25aの位置まで移動してシールバ
ー27と対向する。
【0011】図2におけるピストン39をエンド面40
に押し止めて形成した隙間、すなわち図1のシール台2
5aとシールバー27との隙間43は、その間で袋19
の開口縁を支持する。このため筒状アーム15を通して
行なう耐圧チャンバーの減圧によって袋内の空気は流失
し、この流失による振動で袋口が折れ曲がろうとして
も、袋口はシールバー27又はシール台25に支えられ
る。そしてそのあと、図2において第2シリンダ32の
ピストンロッド34を押し上げることより、図1におい
て仮想線25aのシール台はシールバー27に圧接し、
ヒータ線44へのインパルス電流印加により袋口を加熱
シールすることができる。
【0012】図3は、これまでとは別個な制御手段を備
える実施例を示している。すなわちレバー26を操作す
る流体シリンダ37にピストンロッド50の運動量を測
定するストロクゲージ51を設けると共に、該ストロー
クゲージでの測定値を回路52を介して制御器53に入
力し、3位置4ポート電磁弁54を操作するものであ
る。前記電磁弁54は通常、中立位置にあってポンプ5
5の吐出圧をシリンダ37に影響させない。
【0013】そこで蓋材18が盤16に密着しスイッチ
38が閉鎖すると、制御器53が指令を発信し電磁弁5
4を左ポジションに切り替え、ピストンロッド50の押
し出しによってレバー26を時計方向に回転させるの
で、図1に実線で示したシール台25は矢印の方向に回
転して仮想線の位置に停止する。図3においてピストン
ロッド50の運動量を回路52を介して制御器53にフ
イードバックし、規定の位置で電磁弁54が中立ポジシ
ョンに切り替わるようにしているので、図1の隙間は確
実に確保される。そしてタイマーによる設定時間後、制
御器53は電磁弁54を再び左ポジションに切り替え
て、図1のシール台25aをさらにシールバー27に押
しつけ袋19の口を加熱シールする。
【0014】前記のストロークゲージとは異なり、軸2
4に連結した回転ゲージ60でレバー26の回転角を回
路61を介してフイードバックし、制御器53で電磁弁
54の切り替えをコントロールする構成であつても、前
述のストロークゲージを用いた実施例とは作用効果で大
きな差異は生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 袋口シール手段の側面図
【図2】 装置全体の側面断面図
【図3】 他の実施例を示す側面図
【図4】 従来例の正面図
【符号の説明】
16…‥盤 18…‥蓋材 19…‥袋 20…‥クラ
ンプ 24…‥軸 25…‥シール台 26…‥ レバ
ー 27…‥シールバー 31…‥第1流体シリンダ 32…‥第2流体シリンダ
43…‥隙間 51…‥ストロークゲージ 53…‥
制御器 54…‥電磁弁 60…‥回転ゲージ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被包装物を収容する袋の上部両側を一対
    のクランプによって盤と蓋材とからなる気密な耐圧チャ
    ンバー内に支持し、前記盤に設けたシールバーと、前記
    蓋材に軸支持したシール台とによって、前記袋の口縁を
    加熱シールする装置であって、前記シール台の支持軸端
    部のレバーと、前記蓋材との間に、2個の流体シリンダ
    を直列に連結して構成する駆動手段を介設し、前記耐圧
    チャンバー内を圧力降下させるとき、前記駆動手段にお
    ける第1流体シリンダでシール台を、前記袋口の折れ曲
    がりを支え得る一定の隙間を保つ位置までシールバーに
    接近させる手段と、その後、耐圧チャンバー内を大気環
    境に戻す前に第2流体シリンダで前記シール台をシール
    バーに圧接させる手段とにより構成する装置。
  2. 【請求項2】 被包装物を収容する袋の上部両側を一対
    のクランプによって盤と蓋材とからなる気密な耐圧チャ
    ンバー内に支持し、前記盤に設けたシールバーと、前記
    蓋材に軸支持したシール台とによって、前記袋の口縁を
    加熱シールする装置であって、前記シール台の支持軸端
    部のレバーと、前記蓋材との間に、ピストンロッドのス
    トロークゲージを装備する流体シリンダを設置し、前記
    ストロークゲージからのフイードバック信号を受けて前
    記ピストンロッドの運動量を決定する制御手段と、前記
    耐圧チャンバー内を圧力降下させるとき、前記制御手段
    からの指令信号でもってシール台を、前記袋口の折れ曲
    がりを支え得る隙間を保つ位置までシールバーに接近さ
    せ、その後、耐圧チャンバー内を大気環境に戻す前に
    シール台をシールバーに圧接させるように、前記ピス
    トンロッドのストローク量をコントロールする手段とに
    より構成する装置。
  3. 【請求項3】 被包装物を収容する袋の上部両側を一対
    のクランプによって盤と蓋材とからなる気密な耐圧チャ
    ンバー内に支持し、前記盤に設けたシールバーと、前記
    蓋材に軸支持したシール台とによって、前記袋の口縁を
    加熱シールする装置であって、前記シール台の支持軸端
    部のレバー操作用の流体シリンダ及び、前記レバーの回
    転角度を測定する回転ゲージをそれぞれ設置すると共
    に、前記回転ゲージからのフイードバック信号を受けて
    前記ピストンロッドの運動量を決定する制御手段と、前
    記耐圧チャンバー内を圧力降下させるとき、前記制御手
    段からの指令信号でもってシール台を前記袋口の折れ曲
    がりを支え得る隙間を保つ位置までシールバーに接近さ
    せ、その後、耐圧チャンバー内を大気環境に戻す前に
    シール台をシールバーに圧接させるように、前記レバ
    ーの回転角度をコントロールする手段とにより構成する
    装置。
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