JP3491573B2 - 水質計 - Google Patents

水質計

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JP3491573B2
JP3491573B2 JP24692599A JP24692599A JP3491573B2 JP 3491573 B2 JP3491573 B2 JP 3491573B2 JP 24692599 A JP24692599 A JP 24692599A JP 24692599 A JP24692599 A JP 24692599A JP 3491573 B2 JP3491573 B2 JP 3491573B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は上水道の配水水質監
視システムに関わり、特に配水管末端部分の水質をオン
ラインで継続監視するために適した小型の多項目水質計
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上水道の配水水質を監視するシス
テムとしては、例えば「計測と制御」Vol.33(19
94年発行)649ページに示された自動水質計測シス
テムがあり、システムとその時用いられる水質計の仕様
が開示されている。
【0003】図2は上水道の水供給システムを示すもの
である。河川や湖沼,井戸水などから原水を浄水施設1
に取り込み浄化し、配水施設2のポンプによって配水本
管4に送水している。浄水施設1と配水施設2は、管理
センタ3からコントロールされる。配水本管4には、数
系統の配水系統配管5がつながれ、更に、水道事業者側
配水管6,需要家側配水管7を経て需要家に給水され
る。配水系統配管5には水質計8が設けられる。水質計
8のデータは管理センタ3へ伝達され監視される。
【0004】この配水水質を監視するシステムは、水質
計8が事業者側配管網の系統毎に設置され、系統毎の配
水水質を連続的に測定して定期的にテレメータでセンタ
に信号伝送する構成をとっている。
【0005】また、配水管末端部分または需要家側の配
水の水質測定手段としては、手分析による水質計測また
は可搬式の水質計でのオフライン計測が行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来システ
ムでは、水質計が事業者側の配水系統毎に配置するので
設置台数が少なくて済み、系統毎の供給水の平均的な水
質が把握できる利点がある反面、最終的に需要家が飲用
する水質が把握できない欠点がある。
【0007】配水の水質は、配水供給点で検査管理され
ているが、配水管路網を通過する間に水質が低下する。
具体的には殺菌力を保つための残留塩素濃度の低下や、
管路内の錆による色度の上昇,管壁の付着物の剥離によ
る濁度の上昇などの例があげられる。これらは系統の本
管でも起こりうるが、むしろ配水管末端部や需要家の配
管内で顕著にみられる。
【0008】従って、最終的に需要家が飲用する配管末
端水の水質を測定してその値が適切であるかどうかを監
視し、適切になるように管理することが、理想的な水管
理であるといえる。
【0009】従来、配水末端水の木目細かな測定を実現
できなかった背景には次の理由があった。
【0010】(1)水質計が大形(例1.2m×1.8m
×0.6m)のため需要家である家庭や集合住宅には設
置できない。
【0011】(2)水質計の価格および工事費が高価な
ため予算の制約から配備台数には限界がある。
【0012】(3)メンテナンスに専門技術を要し、安
全性にも配慮する必要から一般家庭への導入は困難。
【0013】上記のような理由により、希に配水管末端
部において測定する場合であっても、測定項目および設
置場所を限定(例えば残留塩素計のみを1万〜数万世帯
当り1台程度設置する。)することで測定が行われてい
た。
【0014】しかしながら、従来システムに使用してい
た水質計は、大形かつ高価であるだけでなく、分析時の
試薬が混入した試料水,測定の基準とする基準水,水質
計の流路内を定期的に洗浄するために使用した洗浄水等
の測定に用いた各液体の処理は、排水として排水路に放
流する必要があり、そのための排水設備工事も必要であ
った。また、測定に用いた試薬によっては排水処理して
から排水路に流す必要がある。このため、配水管末端に
設置するためには非常に大きな手間とコストが必要であ
った。
【0015】本発明の目的は、上記問題を解消するため
のものであり、上水道の配水管末端付近の水質をオンラ
インで監視するのに適し、特に測定に用いた液体を容易
に処理できる水質計を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の特徴は、河川,湖沼,井戸水などの原水を飲
料に適した水質に浄化するための浄水施設から複数の需
要家に配管を通じて配水を行う水道配水システムの前記
配管の各所に配置される水質計において、複数の流路が
一体形成された流路部材と、当該流路部材に接続され且
つ前記配管からサンプリングした試料水の分析を行う分
析手段と、分析に用いる試薬,校正に用いる基準水,水
質計内を洗浄する洗浄水を貯蔵する複数の消耗液貯蔵容
器と、当該消耗液貯蔵容器から必要に応じて前記分析部
へ何れかの液体を供給する消耗液供給手段と、当該流路
部材に接続され且つ前記分析部から排出される液体を貯
蔵する排液貯蔵容器を備えたことである。
【0017】また更には、河川,湖沼,井戸水などの原
水を飲料に適した水質に浄化するための浄水施設から複
数の需要家に配管を通じて配水を行う水道配水システム
の前記配管の各所に配置される水質計において、複数の
流路が一体形成された流路部材と、当該流路部材に着脱
可能であり且つ前記配管からサンプリングした試料水の
分析を行う分析部と、分析に用いる試薬,校正に用いる
基準水,水質計内を洗浄する洗浄水を貯蔵する複数の消
耗液貯蔵容器と、当該消耗液貯蔵容器から必要に応じて
前記分析部へ何れかの液体を供給する消耗液供給部と、
液体を吸収する吸水材と当該吸水材を保持する皿部とか
らなる排水保持容器とを有し、分析後に前記分析部から
排出された液体を前記排水保持容器に滴下されるように
前記排水保持容器を配置したことである。
【0018】また更には、河川,湖沼,井戸水などの原
水を飲料に適した水質に浄化するための浄水施設から複
数の需要家に配管を通じて配水を行い、管理センタにて
配水状態を監視する水道配水システムの前記配管の各所
に配置される水質計において、複数の流路が一体形成さ
れた流路部材と、当該流路部材に着脱可能であり且つ前
記配管からサンプリングした試料水の分析を行う分析部
と、分析に用いる試薬,校正に用いる基準水,水質計内
を洗浄する洗浄水を貯蔵する複数の消耗液貯蔵容器と、
当該消耗液貯蔵容器から必要に応じて前記分析部へ何れ
かの液体を供給する消耗液供給部と、当該流路部材に着
脱可能であり且つ前記分析部から排出される液体を貯蔵
する排液貯蔵容器と、太陽光線を受け電力を発生する電
力部と、前記分析部の分析結果を前記管理センタに無線
によって伝送する通信部とを有することである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明を図を用いて説明す
る。
【0020】図3は、本発明の需要家における水質計の
設置形態例を示す。水道事業者側の配水系統配管6また
は需要家側配水管7から分岐した飲料水は、閉止弁1
0,水道メータ9を経て配水設備11に入るが、同時に
水質計8で複数項目の水質測定が行われる。配水設備1
1は配管網より構成され、その内の一箇所から蛇口など
の給水栓12を経て飲料水が需要家に供給される。水質
計8は、水道メータ9前後に取り付けられ、水道メータ
収納箱内に設置できる他、マンホール,消火栓,需要家
施設内,水道蛇口付近などの設置にも、容易に設置でき
る大きさとしている。
【0021】図1は、水質計8の内部ブロック図を示す
ものである。水道事業者側配管6から需要家側配水管7
を経由し、図では省略されているが閉止弁10,水道メ
ータ9等を経由した試料水は、水質計8に取り込まれ、
混合分析部110に供給される。
【0022】混合分析部110は、複数の分析部15,
16,17を配置し、残留塩素,色度,濁度などの測定
を行う。例えば、残留塩素の測定の場合は塩素濃度を光
の減衰として計測するため試料水を発色させる試薬を混
合して試料水を分析部15に取り入れて行う。色度,濁
度は試料水をそのまま取り入れる。また、計測分析に必
要な試薬25や測定の基準となる基準水26,流路や各
分析部内を定期的に洗浄するための洗浄水27は、適宜
混合分析部110に供給される。尚、ここでは示されな
いが、混合分析部110には、ポンプや電磁バルブが備
えられており、信号処理制御部18でこれらを制御する
ことにより、試料水や試薬,基準水,洗浄水を、必要に
応じて各分析部に供給する。
【0023】各分析部における計測動作は、信号処理制
御部18により制御され、計測の結果得られる計測分析
値もここで処理して有効なデータとして通信部19から
外部に無線、またはテレメータによって伝送される。各
分析部やポンプ,弁,信号処理制御部18,通信部19
の駆動電源は電源部20から供給される。
【0024】混合分析部110で測定に使用された各液
体は、排水流路21を経て、排水貯蔵容器24に貯蔵さ
れる。排水貯蔵容器24は、水質計8のケース内に取外
し容易な構造で取り付けられる。したがって、排水貯蔵
容器24には試料水,試薬,標準水,洗浄水の廃液が収
納され、外部への排水は不要となる。従って、排水溝な
どの排水設備は不要となる。
【0025】次に、図7〜図11を用いて混合分析部1
10周辺の具体的構成について説明する。
【0026】水質計8は、図7に示されるように、混合
分析部110は、定量ポンプ(74,84,87,9
0),電磁弁(63,83,73,93,75a〜75
c,85a〜85c,88a〜88c,91a〜91
c)及び分析部(76,77,78)等を取り付けるこ
とにより構成される。なお、図7において、点線内部で
示される流路は、樹脂で作成されたマザーボード101
内に立体的に一体形成されている。
【0027】配管7より供給される試料水は、手動弁6
2を経て試料水中の大きな異物を除去するフィルタ63
及び流路65を介して脱泡槽66に導かれる。脱泡槽6
6の内部で試料水中に含まれる気泡67は脱泡槽66の
上部に溜まり、随時流路68を介して水質計外部へ放出
される。
【0028】一方、脱泡槽66中の気泡を取除いた試料
水71は、流路72,電磁弁73を介して定量ポンプ7
4に導かれる。更に試料水は複数個の電磁弁75a〜7
5c及び導入孔71a〜71cを介してそれぞれが独立
した項目を分析する複数個の分析部76,77,78に
選択的に送出される。該分析部は取り付け形状及び配管
取り合いが共通化され、他の分析部と全く同一かあるい
は互換性を有するように、マザーボード101に着脱可
能に保持されている。また、マザーボード101の外側に
は液体を内蔵した複数個のカートリッジ79,80,8
1が着脱可能に保持されており、該カートリッジ内部の
液体を分析計本体64に供給している。カートリッジ7
9からの液体(試薬)は、電磁弁及び83定量ポンプ8
4に導かれ、複数個の電磁弁85a〜85c及び導入孔
82a〜82cを介して、前記分析部76,77,78
に選択的に送出される。同様に、カートリッジ80内の
液体(洗浄水)はポンプ87を経た後、複数個の電磁弁
88a〜88c及び導入孔86a〜86cを介して前記
分析部76,77,78へ、またカートリッジ81内の
液体(基準水)はポンプ90を経て電磁弁91a〜91
c及び導入孔89a〜89cを介して前記分析部76,
77,78に選択的に送出される。
【0029】各分析部は、マイクロファブリケーション
技術を用いて前記各流体を混合又は選択し反応させる試
薬混合部201と、計測分析部202とから成ってお
り、非常に小形化された水質計1台分の機能を有してい
る。
【0030】各分析に用いられた廃液は、流路21,電
磁弁93を介して排水貯蔵容器24に排出される。
【0031】さらに、マザーボード101の詳細を図8
を用いて説明する。マザーボード101は直方体の形状
をなし、その右側側面には試料水の排出側及び導入側の
それぞれの電磁弁93及び69が対応する導入孔に装着
される。さらに、基準水及び洗浄水の導入のための導入
孔89a〜89c及び86a〜86cが縦方向に並ぶよ
うに形成され、それに合わせるように、電磁弁88a〜
88c及び電磁弁91a〜91cが装着される。なお、
縦方向に並んだ導入孔の両脇には取り付ネジ孔が切られ
ており、このネジ孔にネジを合させることにより、各電
磁弁(93,69,88a〜88c,91a〜91c)
がマザーボード101に固定される。同様に、左側側面
には、試薬82及び試料水の導入のための電磁弁83及
び73が対応する導入孔に装着される。さらに、試料水
の導入のための導入孔71a〜71c及び試薬82の導入
のための導入孔82a〜82cが縦方向に並ぶように形
成され、それに合わせるように、電磁弁75a〜75c
及び電磁弁85a〜85cが装着される。縦方向に並ん
だ導入孔の両脇には取り付ネジ孔が切られており、この
ネジ孔にネジを合わせることにより、各電磁弁(83,
73,85a〜85c,75a〜75c)がマザーボー
ド101に固定される。
【0032】一方、マザーボード101の上面には、開
孔を形成し、ポンプ74,84,87,90を連通させ
て、マザーボード101内を流れる流体に送液のための
圧力を与えている。また、上面には、分析部76〜78
が固定される。分析部76〜78とマザーボード101
は導入孔82a〜82c,71a〜71c,89a〜8
9c,86a〜86c,309a〜309cを介して接
続される。
【0033】水質計8は、上記構成において、サンプリ
ングした試料水を、複数個のポンプと電磁弁をシーケン
ス制御し、複数個のカートリッジ内の液体を前記分析部
内に導き反応させ、分析部でその結果を計測するもので
ある。この時分析項目によっては試薬反応を必要としな
い場合もあり、その場合には試薬を選択しないようにし
てある。
【0034】さらに、マザーボード101内部にある全
流路(流路65,68,70,72,92,94他)
は、立体的に形成されている。該マザーボード101の
外観は約10cm×5cm×3cm程度の直方体を形成してお
り、上述の通り、その外周面には、複数個のバルブ,ポ
ンプ,分析部などを配管を用いずに直接又はシール部材
を介して保持可能なように複数個の導入孔やネジ穴が形
成されている。このマザーボード101の内部流路は、
樹脂の部分を除去し流路部分のみを立体的に表記すると
図9の様になる。従来この様な3次元の立体流路は実現
が困難であり、強いて製作しようとすれば2次元流路を
機械加工した複数枚の板を重ねて接合することにより形
成していた。本実施例では、紫外線硬化形プラスチック
を使用し、液体の樹脂に紫外線レーザ光を選択的に照射
し、光の当たった部分のみを硬化させて形状を形成せし
める光造形法を採用した。この光造形法で流路に当たる
部分には光を当てず未硬化の液体のまま残し、成形後未
硬化樹脂を洗い流すことによって任意の立体流路を形成
可能にしている。使用した樹脂は紫外線硬化形で透明の
エポキシ系樹脂を使用し、流路内部の状態が外部より観
察できる様にした。また光造形法は、特別の成形型を必
要とせずCAD(computer aided design)の3次元の設
計データのみで安価で迅速に実現でき、配管系接続部の
信頼性を向上できる長所がある。
【0035】上記のように製作を行った流路は、自由な
太さや経路が選択でき、立体的な最短距離で結ぶことや
急激な折り曲げをせずに滑らかな曲線で結び、流体中の
ゴミや気泡が溜まりにくくすることができる。また、流
路は立体的に自由な位置で継ぎ手無しに結合や分岐が可
能なため、流体の混合や分離を容易に行える。一例とし
て、マザーボード101内の流路を外径1〜1.5mm 程
度の大きさで製作したとすると、流路の総延長が20cm
になってもマザーボード101内の流路の全容積は、
0.16〜0.35mlに満たない量である。
【0036】次に図10,図11において、分析部(7
6,77,78)の詳細について説明する。各分析部
は、混合分析基板230及びフローセル基板325より
なっており、ネジ孔220及び221にネジ224及び
225をそれぞれ挿入固定することにより、フローセル
基板325を混合分析基板230の凹部とマザーボード
101の間に押圧して挟み込む。マザーボード101と
フローセル基板325の間はOリング310〜317に
よりシールされる。
【0037】各分析部は、測定目的により測定原理は異
なるが(残留塩素計及び色度計は所定波長光に対する吸
光度測定、濁度計は散乱光の変化回数を測定する微粒子
数係数法式を採用している。またこのほか導電率やpH
の測定用に電極を内蔵した分析部を取り付けることも可
能である)、取り付け寸法及び流路の取り合いは共通で
あり、モジュール化されている。マザーボード101の
上には3個の分析部がシール部材を介して着脱可能に構
成されており、どの項目の分析部をどこに配置するかは
自由である。
【0038】フローセル基板325は、図11に示すよ
うに、シリコンの基板301,パイレックスガラスのカ
バー302の2層構造になっており、マイクロファブリ
ケーション技術で製作してある。基板301は高純度の
シリコンウエハを異方性エッチングにより逆S字形で、
所定の角度を有する斜面303と平らな底面304を有
する流路305を形成してある。さらに裏面からも異方
性エッチングし、角型をした複数個の貫通穴306,3
07,308,309と、数十μmの微細な穴が100
から200μmピッチでメッシュ状に並んでいるメッシ
ュ穴310が形成してある。これら複数個の穴は、表面
で前記流路によって連結されている。また該基板301
の表面には前記カバー302が陽極接合(アノーディッ
ク ボンディング)により接合されている。両者の接合
はウエハサイズのまま高温真空中で所定電圧を印加する
ことにより行い、接合後使用サイズに切断して使用す
る。通常、約4cm×2cm程度の大きさで製作される。
【0039】混合分析基板230上に形成される計測分
析部202は、LEDまたはレーザダイオードから成る
発光素子203と、該発光素子203の光を集光して前
記セル部311の斜面303に光を集めるレンズ系20
4,光量変化をモニタする受光素子205が配置されて
いる。またセル部311内を透過した光206は前記斜
面303に対向する斜面303′に反射し、前記計測分
析部202のほうに戻ってくる。この光207の光量を
測定する受光素子208を前記計測分析部202の一部に
配置した。これら発光素子203,受光素子205,2
08,レンズ系204と前記セル部311は、互いの相
対位置を固定するために混合分析基板230に保持さ
れ、更に該混合分析基板230はマザーボード101に
着脱可能に保持されている。
【0040】上記に示すように各分析部は、非常に小形
であるため、1回あたりの測定に必要な各液の必要量も
微量である。
【0041】上記に示す本発明の水質計8において、実
際に1日10回試料水をサンプリングして測定し、これ
を一月間を行う場合の各液の使用量の例について下表に
示す。
【0042】
【0043】上記に示すような使用条件であると、分析
に供する試料水と試薬,基準水,洗浄水の合計が820
ml/1ケ月と少ない。したがって、これらをすべて排
水として回収するための排水貯蔵容器24も1L程度の
容量を有していれば良い。この程度の大きさであれば、
十分需要家内に配置することができる。
【0044】このように排水量が少なくなると、排水貯
蔵容器24を1ケ月に1度交換すれば良いこととなり排
水溝などの排水設備は不要となる。
【0045】なお、排水貯蔵容器24は、水質計8と同
一のケース内に具備しても良いが、構造上取扱い性をよ
くするため排水貯蔵容器24を交換を簡単にするため、
カートリッジ式の別容器にしてケース外に配置し、両者
を配管で接続すれば一層メンテナンス性が向上する。
【0046】また、排水貯蔵容器24に溜った排水は、
試薬や洗浄水が混入しているため、回収する時に排水が
漏れないようにする必要がある。したがって、図4に示
すように排水貯蔵容器24内に水を吸い固形化(ゲル
化)する水吸水剤29を封入しておくと、回収する際に
容器を傾けても排水がもれることはなくなる。
【0047】更に、上記に示したように、一月当たりの
排水量は1L未満で済むため、1時間当たりにすると排
水量は1.5ml にも満たない程度であるから、図5に
示すように、排水を吸水材30を貼付けた蒸発皿31の
上に滴下して吸着させ、自然に水分を蒸発させることも
可能である。蒸発皿31の材質としては、耐食性の良い
ステンレス鋼や耐薬品性の良いプラスチックが適当であ
る。本実施例によれば、排水の水分のみを蒸発させ、他
の成分は吸水材30内で固化されるので、吸水材30を
定期的に(数ヶ月に一度程度)取替えるのみで排水処理
が可能となり、よりメンテナンスにかかる手間を省略す
ることができる。
【0048】また更には、図6に示すように、水質計8
を駆動する電源として太陽電池パネル32を設け、管理
センタ3との測定データ/制御情報の送受信もアンテナ
28から無線を利用して行うことにより、外部との取り
合いが試料水を取り込む配管だけとすることができる。
なお、太陽電池パネルと電池を組み合わせることにより
夜間や雨天でも計測が継続できることは言うまでもな
い。これにより、水質計8の据付性を一層向上すること
が可能となる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、水質計を設置する場合
に、排水溝などの排水のための設備を新たに敷設する必
要がなく、据付け費用が安く、どこにでも簡単に設置す
ることが可能になる。また、排水をすべて容器に収容で
きるため、水質計の設置箇所周辺に試薬等が流出して悪
影響を及ぼすことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例(水質計の内部ブロック図)
を示す図である。
【図2】従来システムを示す図である。
【図3】本発明の水質計の設置形態の例を示す図であ
る。
【図4】本発明の一実施例(排水貯蔵容器の一例)を示
す図である。
【図5】本発明の一実施例(排水貯蔵容器の一例)を示
す図である。
【図6】本発明の一実施例(水質計の内部ブロック図)
を示す図である。
【図7】混合分析部110周辺の具体的構成について示
す図である。
【図8】マザーボード101周辺の具体的構成について
示す図である。
【図9】マザーボード101内の流路を示す図である。
【図10】分析部の詳細を説明する図である。
【図11】フローセル基板325の詳細を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…浄水施設、2…配水施設、3…管理センタ、4…配
水本管、5…配水系統配管、6…水道事業者側配水管、
7…需要家側配水管、8…水質計、9…水道メータ、1
0…閉止弁、11…配水設備、12…給水栓、13…試
料水導入部、14…試薬混合部、15…残留塩素計測分
析部、16…色度計測分析部、17…濁度計測分析部、
18…信号処理制御部、19…出力/伝送部、20…電
源部、21…排水流路、22…排水口、23…排水溝、
24…排水貯蔵容器、25…試薬、26…基準水、27
…洗浄水、28…アンテナ、29…水吸水剤、30…吸
水材、31…蒸発皿、32…太陽電池パネル、201…
試薬混合部、202…計測分析部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野瀬 俊宏 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株式会社 日立製作所 計測器グループ 内 (72)発明者 玉置 康二 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株式会社 日立製作所 計測器グループ 内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/18

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】河川,湖沼,井戸水などの原水を飲料に適
    した水質に浄化するための浄水施設から複数の需要家に
    配管を通じて配水を行う水道配水システムの前記配管の
    各所に配置される水質計において、 複数の流路が一体形成された流路部材と、当該流路部材
    に接続され且つ前記配管からサンプリングした試料水の
    分析を行う分析手段と、分析に用いる試薬,校正に用い
    る基準水,水質計内を洗浄する洗浄水を貯蔵する複数の
    消耗液貯蔵容器と、当該消耗液貯蔵容器から必要に応じ
    て前記分析部へ何れかの液体を供給する消耗液供給手段
    と、当該流路部材に接続され且つ前記分析部から排出さ
    れる液体を貯蔵する排液貯蔵容器を備えたことを特徴と
    する水質計。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記分析部は、1時間当たりの排水量が15ml以下で
    あることを特徴とする水質計。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記排液貯蔵容器内に水分を吸収し固化する水吸水剤を
    封入したことを特徴とする水質計。
  4. 【請求項4】請求項1において、 前記排液貯蔵容器が前記流路部材に対して着脱されるこ
    とを特徴とする水質計。
  5. 【請求項5】河川,湖沼,井戸水などの原水を飲料に適
    した水質に浄化するための浄水施設から複数の需要家に
    配管を通じて配水を行う水道配水システムの前記配管の
    各所に配置される水質計において、 複数の流路が一体形成された流路部材と、当該流路部材
    に着脱可能であり且つ前記配管からサンプリングした試
    料水の分析を行う分析部と、分析に用いる試薬,校正に
    用いる基準水,水質計内を洗浄する洗浄水を貯蔵する複
    数の消耗液貯蔵容器と、当該消耗液貯蔵容器から必要に
    応じて前記分析部へ何れかの液体を供給する消耗液供給
    部と、液体を吸収する吸水材と当該吸水材を保持する皿
    部とからなる排水保持容器とを有し、分析後に前記分析
    部から排出された液体を前記排水保持容器に滴下される
    ように前記排水保持容器を配置したことを特徴とする水
    質計。
  6. 【請求項6】河川,湖沼,井戸水などの原水を飲料に適
    した水質に浄化するための浄水施設から複数の需要家に
    配管を通じて配水を行い、管理センタにて配水状態を監
    視する水道配水システムの前記配管の各所に配置される
    水質計において、 複数の流路が一体形成された流路部材と、当該流路部材
    に着脱可能であり且つ前記配管からサンプリングした試
    料水の分析を行う分析部と、分析に用いる試薬,校正に
    用いる基準水,水質計内を洗浄する洗浄水を貯蔵する複
    数の消耗液貯蔵容器と、当該消耗液貯蔵容器から必要に
    応じて前記分析部へ何れかの液体を供給する消耗液供給
    部と、当該流路部材に着脱可能であり且つ前記分析部か
    ら排出される液体を貯蔵する排液貯蔵容器と、太陽光線
    を受け電力を発生する電力部と、前記分析部の分析結果
    を前記管理センタに無線によって伝送する通信部とを有
    することを特徴とする水質計。
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