JP2001083161A - 薬液管理システム - Google Patents

薬液管理システム

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JP2001083161A
JP2001083161A JP25839299A JP25839299A JP2001083161A JP 2001083161 A JP2001083161 A JP 2001083161A JP 25839299 A JP25839299 A JP 25839299A JP 25839299 A JP25839299 A JP 25839299A JP 2001083161 A JP2001083161 A JP 2001083161A
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chemical
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analyzer
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Masao Fukunaga
正雄 福永
Tamio Ishihara
民雄 石原
Katsutoshi Yamada
勝利 山田
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】広域に分散配置された分析計内の薬液を中央の
管理センタから容易に管理することができる薬液管理シ
ステムを提供する。 【解決手段】測定に薬液を使用する分散配置された複数
の分析計と、当該複数の分析計のデータを伝送する伝送
手段と、当該伝送手段を介して前記分析計の測定データ
を収集する管理センタからなる薬液管理システムにおい
て、前記分析計は、自らの分析計で使用した薬液使用量
に関する情報を前記伝送手段に対して送信する手段を有
し、前記管理センタは、前記伝送手段を介して前記複数
の分析計の薬液使用量に関する情報を収集し、各分析計
毎に薬液消費量を算出する演算手段と、当該算出された
薬液消費量を表示する表示手段を有する。 【効果】広域のフィールドに薬液を使用する分析計を大
量配備し、その薬液管理を効率よく行うことが可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水等の液体を分析す
る分析計で使用される薬液の管理に係わり、特に広域に
複数配備された分析計の薬液管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、血液や飲料水の成分などの液体試
料を分析する血液自動分析装置や水質計などの分析計に
おいては、試薬やキャリブレーション用の基準水など複
数の薬液が必要であり、分析に必要な薬液は、ボトル等
の容器に入れ装置内に格納して使用されている。これら
分析計においての薬液管理は経験的に得られた薬液の交
換周期から保守作業者が交換時期を推定し、定期保守の
際に一括交換していた。また、大型の血液自動分析装置
などにおいては、多数の薬液を同時に使用するので、装
置内でその管理の自動化が試みられている例もある。そ
の場合には、薬液情報は装置内の制御部に随時取り込ま
れ、演算後表示される。この場合にはデータ伝送は装置
内部の専用データバスで行われるので、伝送コストや伝
送時間の遅れは生じない。また、装置が比較的大きいた
めに薬液の容器も大きく選ぶことができ、液量を測定す
るセンサも容易に設置できる。また、血液自動分析装置
は通常近傍に作業者が存在する状態で稼動されるので、
薬液の残量が少なくなった場合に警報を出してその都度
交換することも作業者にとってさほど負担にはならな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、非常に
小形の分析計が広域に設置され、ほぼ無人の状態でオン
ラインで集中管理されるようなシステムの場合は、保守
員は下記のような種々の作業を行う必要がある。
【0004】1.設置場所,機器毎の薬液使用条件の記
録と保守管理台帳の作成 2.機器毎の薬液交換日の記録と管理記録への反映 3.運転条件の変更に伴う薬液消費量の修正と保守管理
台帳への反映 4.薬液保存期限との照合による交換時期の管理 5.分析計の保守,点検,故障修理,交換等に伴う薬液
消費発生の管理台帳への反映 上記に示すように、複数の分析計の消耗品である薬液の
管理は、人手によって行われているのが現状であるが、
この場合、下記ような点でシステム全体の薬液の管理は
困難であった。
【0005】(1)管理規模 多数の分析計の薬液管理を行うためには装置毎及び薬液
毎の交換周期と交換実施時期の管理を行う必要がある
が、対象台数がある限界を超えると人手による管理は非
常に困難になる。特にすべての分析計が定常運転してい
ればまだしも、特定の分析計にトラブルがあったり、運
転条件を変えたりした場合は管理できない。
【0006】(2)異機種が混在するシステム 測定対象が異なる分析計、薬液消費量が異なる分析計な
どが混在したシステムでは、その薬液交換周期はさらに
複雑になる。
【0007】(3)運転条件の変更 測定場所により運転条件を変えたい場合がある。例えば
測定対象の変化がない場合は測定周期を延ばして薬液消
費量,消費電力を抑制したいし、高精度を維持したい場
合はゼロ点やスパンの校正頻度をあげるため薬液消費量
が増える。このように運転条件が変わる場合が各所の分
析計で発生すると、人手による管理は事実上不可能とな
る。
【0008】(4)保守効率 広域に分散して設置した多数の分析計を保守管理する場
合には、設置場所に保守員が到着するまでのアクセス時
間,保守作業の準備・整理時間(安全管理,交通規制,
電源確保,工具・測定器の準備,片づけ等)などの付帯
時間を要する。従って基本的には事前にすべての分析計
の交換時期を予測して保守作業計画を立てるが、そのた
めには全分析計の薬液消費状態が正確に把握できなけれ
ば正確で効率的な保守交換作業ができない。
【0009】一方、前述の自動血液分析装置の技術を広
域フィールドに設置されたオンライン分析計の薬液管理
に適用しようとした場合、上記の通り空間的なアクセス
時間,伝送コスト,伝送時間の遅れ等の問題は考慮され
ていないため、そのままでは適用することはできない。
【0010】本発明の目的は、広域に分散配置された分
析計の消耗品である薬液を中央の管理センタから容易に
管理することができる薬液管理システムを提供すること
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の特徴は、測定に薬液を使用する分散配置され
た複数の分析計と、当該複数の分析計のデータを伝送す
る伝送手段と、当該伝送手段を介して前記分析計の測定
データを収集する管理センタからなる薬液管理システム
において、前記分析計は、自らの分析計で使用した薬液
使用量に関する情報を前記伝送手段に対して送信する手
段を有し、前記管理センタは、前記伝送手段を介して前
記複数の分析計の薬液使用量に関する情報を収集し、各
分析計毎に薬液消費量を算出する演算手段と、当該算出
された薬液消費量を表示する表示手段を有することであ
る。
【0012】上記構成により、分析計の測定対象や機種
が異なり、薬液の種類や1回当たりの薬液消費量が違っ
ても統一的に表示・管理できる。
【0013】そのため、フィールドの分析計の設置箇所
に保守員が行かなくても各分析計毎の薬液消費状態が分
かり、交換時期が予測できるので正確な保守計画を立て
ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、上記に示した広域に配備す
る分析計の例として配水末端水質計を取り上げ、具体的
な実施例を説明する。
【0015】図1は配水末端監視システムの基本的な構
成を示す図である。
【0016】河川,湖沼,井戸等の原水は浄水施設1に
より飲用に適した水質に浄化され、配水施設2に送られ
る。配水施設2から送出された飲料水は配水本管4,配
水系統本管5から水質計8に入るか、更に水道事業者側
配水管6,需要家側配水管7を通り、水質計8に入る場
合がある。飲料水の水質をオンラインで測定した水質計
8の出力は無線,有線,衛星等のメディアを通じて水質
管理センタ3に送られ、そこで必要なデータ処理を行っ
て、水質が適正な値になるように浄水施設,配水施設の
運転条件を制御する。
【0017】図2は水質計の内部構成を示すブロック図
で、配水管5,6,7から試料導入部13を介して導入
された試料水は混合分析部110により項目毎に所定の
シーケンスで測定されて電気信号に変換され、その後、
信号処理・制御部18に伝送される。混合分析部110
は、試料導入部13からの試料水を混合する複数個の測
定成分毎の試薬混合部14a〜14c及び複数個の計測
分析部15〜17より構成されている。信号処理・制御
部18は電源部20より電源の供給を受けて動作し、入
出力/伝送部19で伝送用の伝送信号に変換された後、
無線25による伝送またはテレメータにより専用線、ま
たは公衆回線等の広域ネットワークを通じて水質管理セ
ンタ3に伝送される。
【0018】試料混合部110はマイクロファブリケー
ションの採用により超小型に実現されると共に、消費電
力の低減と試料水及び試薬類の使用量を縮減できるた
め、電源の電池化と排水の回収又は蒸発方式の採用が可
能となり、加えてデータ伝送に無線回線を使用すれば、
水質計設置時の配線及び排水工事を不要にでき、水質計
の設置自由度を飛躍的に向上することができる。
【0019】次に、図3において水質計の具体的構成に
ついて説明する。水質計は、マザーボード101に定量
ポンプ(74,84,87,90),電磁弁(62,8
3,73,93,75a〜75c,85a〜85c,88
a〜88c,91a〜91c)及び分析部(76,77,
78)を取り付けることにより構成される。なお、ポン
プ87,89は具体的にはダイアフラムポンプを用い
る。図3において、マザーボード101は点線内部で示
される流路を備えている。水道事業者側または需要家側
の配水管内を流れる飲料水(試料水)52は、配管53
を介してサンプリングされ、手動弁54,配管55,減
圧弁56を経て、更に配管57,手動弁58,排水管5
9より排水溝60に排水する。
【0020】配管57より、一定圧に保たれた試料水5
2の一部は、配管61により分岐され電磁弁62を経て
試料水中の大きな異物を除去するフィルタ63を介し
て、さらに、分析計本体の流路65を介して脱泡槽66
に導かれる。脱泡槽66の内部で試料水52中に含まれ
る気泡は脱泡槽66の上部67に溜まり、随時流路6
8,電磁弁69,流路70を介して分析計本体から機外
に廃棄される。
【0021】一方、脱泡槽66中の気泡を取除いた試料
水は、流路72,電磁弁73を介して定量ポンプ74に
導かれる。更に試料水は、複数個の電磁弁75a〜75
c及び導入孔71a〜71cを介してそれぞれが独立し
た項目を分析する複数個の分析部76,77,78に選
択的に送出される。該分析部は取り付け形状及び配管取
り合いが共通化され、他の分析部と全く同一かあるいは
互換性を有するように、分析計本体に着脱可能に保持さ
れている。また、該分析計本体の外側には液体を内蔵し
た複数個のカートリッジ79,80,81が着脱可能に
保持されており、該カートリッジ内部の液体を分析計本
体に供給している。カートリッジ79からの液体(試薬
82)は、電磁弁83及び定量ポンプ84に導かれ、複
数個の電磁弁85a〜85c及び導入孔82a〜82c
を介して、分析部76,77,78に選択的に送出され
る。同様に、カートリッジ80内の液体(洗浄液86)は
ポンプ87を経た後、複数個の電磁弁88a〜88c及
び導入孔86a〜86cを介して前記分析部へ、またカ
ートリッジ81内の液体(ゼロ水89)はポンプ90を
経て電磁弁91a〜91c及び導入孔89a〜89cを
介して前記分析部76,77,78に選択的に送出され
る。また、図示はしていないが、カートリッジ79,8
0,81の近傍には、周囲の環境温度を測定する温度セ
ンサを配置し、適宜、信号処理・制御部18へ温度情報
が収集される。
【0022】各分析部の詳細構造は後述するが、前記各
流体を混合又は選択し反応させる試薬混合部と計測分析
部とから成っており、非常に小型化された分析計1台分
の機能を有している。各分析を終了した廃液は前記流路
92を経て機外に排出される。廃液92が有害な場合や
排水設備がない場合には、電磁弁93,流路94を介し
て回収容器95に排出される。
【0023】さらに、混合分析部110の詳細を図9を
用いて説明する。マザーボード101は直方体の形状をな
し、その右側側面には試料水の排出側及び導入側のそれ
ぞれの電磁弁93及び69が対応する導入孔に装着され
る。さらに、基準液89及び洗浄液86の導入のための
導入孔89a〜89c及び86a〜86cが縦方向に並
ぶように形成され、それに合わせるように、電磁弁88
a〜88c及び電磁弁91a〜91cが装着される。な
お、縦方向に並んだ導入孔の両脇には取付ネジ孔が切ら
れており、このネジ孔にネジを合わせることにより、各
電磁弁(93,69,88a〜88c,91a〜91
c)がマザーボード101に固定される。同様に、左側
側面には、試薬82及び試料水の導入のための電磁弁8
3及び73が対応する導入孔に装着される。さらに、試
料水の導入のための導入孔71a〜73c及び試薬82
の導入のための導入孔82a〜82cが縦方向に並ぶよ
うに形成され、それに合わせるように、電磁弁75a〜
75c及び電磁弁85a〜85cが装着される。縦方向
に並んだ導入孔の両脇には取付ネジ孔が切られており、
このネジ孔にネジを合わせることにより、各電磁弁(8
3,73,85a〜85c,75a〜75c)がマザー
ボード101に固定される。
【0024】一方、マザーボード101の上面には、開
孔を形成し、ポンプ74,84,87,90を連通させ
て、マザーボード101内を流れる流体に送液のための
圧力を与えている。また、上面には、分析部76〜78
が固定される。分析部76〜78とマザーボード101
は導入孔82a〜82c,71a〜71c,89a〜8
9c,86a〜86c,309a〜309cを介して接
続される。
【0025】マザーボード101内部にある全流路(流
路65,68,70,72,92,94他)は、立体的
に形成されている。該マザーボード101の外観は約1
0cm×5cm×3cm程度の直方体を形成しており、上述の
通り、その外周面には、複数個のバルブ,ポンプ,分析
計などを配管を用いずに直接又はシール部材を介して保
持可能なように複数個の導入孔やネジ穴が形成されてい
る。このマザーボード101の内部流路は、樹脂の部分
を除去し流路部分のみを立体的に表記すると図10の様
になる。従来この様な3次元の立体流路は実現が困難で
あり、強いて製作しようとすれば2次元流路を機械加工
した複数枚の板を重ねて接合することにより形成してい
た。本実施例では、紫外線硬化形プラスチックを使用
し、液体の樹脂に紫外線レーザ光を選択的に照射し、光
の当たった部分のみを硬化させて形状を形成せしめる光
造形法を採用した。この光造形法で流路に当たる部分に
は光を当てず未硬化の液体のまま残し、成形後未硬化樹
脂を洗い流すことによって任意の立体流路を形成可能に
している。
【0026】またマザーボード101内では、流路は立
体的に自由な位置で継ぎ手無しに結合や分岐が可能なた
め、流体の混合や分離を容易に行える。図5で説明した
脱泡槽66も具体的には図10に示す脱泡槽104とし
て容易に構成できる。
【0027】次に図11において、分析部(76,7
7,78)の詳細について説明する。なお、図11に分
析部の具体例として分析部76を示すが、分析部77及
び分析部78も同様の構成である。分析部76は、混合
分析基板230及びフローセル基板325よりなってお
り、ネジ孔220及び221にネジ224及び225を
それぞれ挿入固定することにより、フローセル基板32
5を混合分析基板230の凹部とマザーボード101の
間に押圧して挟み込む。マザーボード101とフローセ
ル基板325の間はOリング310〜317によりシー
ルされる。
【0028】各分析部は、測定目的により測定原理は異
なるが(残留塩素計及び色度計は所定波長光に対する吸
光度測定,濁度計は散乱光の変化回数を測定する微粒子
数係数法式を採用している。またこのほか導電率やpH
の測定用に電極を内蔵した分析部を取り付けることも可
能である)、取り付け寸法及び流路の取合いは共通であ
り、モジュール化されている。前記マザーボード101
の上には3個の分析部がシール部材を介して着脱可能に
構成されており、前述のように、どの項目の分析部をど
こに配置するかは自由である。測定目的に合わせた分析
部選択と液体供給及び計測のシーケンスを選択すること
により、所定の用途の分析機能を持たせることを可能に
している。
【0029】分析部76は、試薬混合部201(フロー
セル基板325)と計測分析部202(混合分析基板2
30)とからなっている。
【0030】試薬混合部201であるフローセル基板3
25は、図12に示すように、シリコンの基板301,
パイレックスガラスのカバー302の2層構造になって
おり、マイクロファブリケーション技術で製作してあ
る。基板301は高純度のシリコンウエハを異方性エッ
チングにより逆S字形で、所定の角度を有する斜面303
と平らな底面304を有する流路305を形成してあ
る。さらに裏面からも異方性エッチングし、角型をした
複数個の貫通穴306,307,308,309と、数
十μmの微細な穴が100から200μmピッチでメッ
シュ状に並んでいるメッシュ穴350が形成してある。
これら複数個の穴は、表面で前記流路によって連結され
ている。また該基板301の表面には前記カバー302
が陽極接合(アノーディック ボンディング)により接
合されている。両者の接合はウエハサイズのまま高温真
空中で所定電圧を印加することにより行い、接合後使用
サイズに切断して使用する。通常、約4cm×2cm程度の
大きさで製作される。
【0031】計測分析部202は、LEDまたはレーザ
ダイオードから成る発光素子203と、該発光素子20
3の光を集光して前記セル部311の斜面303に光を
集めるレンズ系204,光量変化をモニタする受光素子
205が配置されている。また前記セル部311内を透
過した光206は前記斜面303に対向する斜面30
3′に反射し、前記計測分析部202のほうに戻ってく
る。この光207の光量を測定する受光素子208を前
記計測分析部202の一部に配置した。これら発光素子
203,受光素子205,208,レンズ系204と前記
セル部311は、互いの相対位置を固定するために混合
分析基板230に保持され、更に該混合分析基板230
はマザーボード101に着脱可能に保持されている。
【0032】上記に示すように分析部76は、非常に小
形であり、試料水等の各液が流れる流路305の容量も
非常に少なくて済む。従って、1回あたりの測定に必要
な各液の必要量を1cm3 以下にすることができる。
【0033】次に上記のように構成された水質計8が、
広域のフィールドに配置された時の薬液消費量の管理シ
ステムについて説明する。
【0034】図4においてフィールドに配置された水質
計8は、その測定データを広域ネットワーク10を介し
て伝送し、水質管理センタ3に伝送する。広域ネットワ
ークとしては公衆通信回線,公衆電話回線,無線通信回
線,衛星通信,CATV通信回線等が使用される。最も
一般的な公衆電話回線を例にその動作について説明す
る。
【0035】公衆電話回線の場合は通信コストの関係か
ら常時連続的な通信は困難で、一定周期での間欠通信が
行われる。水質管理センタ3は親局として機能し、水質
計8は子局として機能する。この間の通信の手順を図5
に示す。
【0036】図5において、親局(水質管理センタ3)
から各子局(水質計)8a〜8nに対して順次送信要求
を行い、送信要求を受けた各子局(水質計)8a〜8n
は、親局(水質管理センタ3)に対して要求された送信
データを送る。親局(水質管理センタ3)への送信デー
タは、1回分の測定データを送信することもあれば、あ
る期間の測定データを蓄積しておき、通信の際に一挙に
送信することもあり得る。
【0037】その送信データの一例を図6に示す。送信
データには、設置場所を示す“機器アドレス”,機器の
種類を示す“機器名称”,分析の“測定データ”(多項
目の測定の場合は複数の測定データが付けられる),分
析計内の“薬液使用量”(多項目の測定の場合は複数の
使用量データが付けられる)或いは薬液使用量に関する
データ(後述する薬液送液用のポンプの動作回数や動作
時間),“自己診断情報”(診断項目に応じた複数のデ
ータが付けられる。また、カートリッジ79〜81周辺
の温度情報もここに含まれる。)などの情報が含まれ、
親局である水質管理センタ3に送られる。
【0038】図6の送信データを受け、水質管理センタ
3では送信データから薬液使用量の値を取り出し、それ
に基づいて各分析計,各項目毎の薬液の累積消費量を算
出し、薬液容量から残存薬液量を算出する。一測定当た
りの消費量が分かっていれば交換までの時間(回数)を
推定できるので、それらを一括表示すればシステム全体
の水質計8の薬液消費状態を水質管理センタ3で総合的
に監視することができ、薬液交換の計画もそれらを考慮
して立てやすい。
【0039】これらの薬液の消費状態はデータ送信の度
に更新されるので、保守点検や修理等で薬液を大量に消
費したり、運転条件を変えて薬液の残存量が急激に変化
したとしてもシステムの管理者はそれらの作業を記録し
なくても正確に薬液の残存状態を把握できる。
【0040】図7に、水質管理センタ3における薬液管
理のための信号処理回路の一例を示す。尚、この処理回
路は、一つの薬液に対するものであり、管理すべき薬液
の数に応じてこれらの処理回路、または等価の処理を行
うソフトウェアが用意される。
【0041】まず、水質計8からの送信データ中の薬液
使用量ΔVが直接データとして送られてくる場合はその
値を積算する。また、薬液供給用の定量ポンプの動作回
数ΔNとしてデータが送られてくる場合はそれを薬液使
用量ΔVに換算し、積算する。定量ではないポンプ(例
えば一般的なダイヤフラムポンプ)の場合は、定量性の
精度は劣るが、その動作時間ΔTがデータとして送信さ
れ、この場合はそれを薬液使用量ΔVに換算して積算す
る。それぞれの積算値は薬液累積消費量Vxとして試薬
容器(カートリッジ79,80,81)容量Vsとの差
を求め、薬液の残量を得る。一方、上記した送信データ
から得られる各薬液使用量から一日当たりの消費量vを
計算し、前述の薬液残量との商を求めて残存使用可能日
数(N)を得る。同時に薬液残量の限界下限との比較を
行い、それを下回った場合は薬液切れ警報を発生させ
る。
【0042】以上の内容は薬液消費量の管理のアルゴリ
ズムであるが、薬液が試薬の場合には、化学反応,紫外
線等による物理的な変化、微生物等の生物による変化か
ら試薬の有効期限が生じる。しかもそれらは環境条件、
特に薬液周辺の温度や紫外線照射時間(具体的にはメン
テナンス時のカートリッジ部分への外気暴露時間)等に
よって変わる。これらの有効期限の管理のための処理と
して、薬液保存期限の値をプリセットし、時間の経過と
ともに減算タイマで時間を計測してその値が限界値(図
7では0)以下になると有効期限超過の警報を発生す
る。
【0043】また、環境条件による薬液有効期限の補正
を行うために、薬液周囲温度tを取り込み基準温度t0
に対する補正演算を行う。その値によって減算タイマの
分周率を変え、等価的には時間進行速度を補正する演算
処理を行う。薬液保存期限は薬液交換のたびにプリセッ
トされる。
【0044】図8は、水質管理センタ3における薬液監
視の状態を表示する表示装置(CRT等)上の管理画面
の一例を示す図である。この管理画面は、上記図7で得
られる値を基に表示される。バーグラフが各地区に設置
された水質計8の薬液残存量を表し、各バーグラフ横の
△印は警報設定点を表す。上段の有効期間は薬液の経時
変化等の制約からくる有効期間であり、薬液交換の毎に
初期値にリセットされる。残日数は前述の残存使用可能
日数Nが表示される。上記の薬液の有効期間を超過する
場合はその旨警報表示する。
【0045】このように本薬液管理システムによれば、
従来保守・管理者が行っていた種々の作業,役割がすべ
て自動化され、確実で信頼性が高く、廃棄する残存薬液
が最も少なくかつ保守の巡回作業効率が高い薬液監視シ
ステムを構築できる。
【0046】従って、従来手法では限界があった大量広
域配備,測定対象の種類・製品機種の混在,運転条件の
変更等の使用条件に対しても対応できる薬液管理システ
ムを実現することができる。
【0047】また、広域伝送回線を用いて測定データと
共に間欠的に薬液情報を伝送するので回線使用コストは
低く抑えることができる。データ蓄積伝送と併用すれば
薬液の消費のトレンドも連続的に把握することができ
る。
【0048】また更には、薬液量のセンサを独立に設け
ることなく、ポンプの運転条件から薬液消費量を得られ
るので分析計の小形化,低コスト化,高信頼化を図るこ
とができる。
【0049】また更には、薬液交換からの時間経過管理
により、上記薬液消費量の管理と共に薬液の有効期限が
自動的に管理できる。特に環境温度等によって有効期限
は変わるが、それらの補正演算も可能になる。
【0050】
【発明の効果】以上示したように、本発明によれば、広
域のフィールドに薬液を使用する分析計を大量配備し、
その薬液管理を効率よく行うことが可能となり、水質,
大気等の環境や農業,海洋等の大規模な広域自動計測・
監視システムが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のシステムを示す図である。
【図2】水質計8の内部ブロック図を示す図である。
【図3】水質計8の混合分析部110周辺の詳細を説明
する図である。
【図4】水質計8と水質管理センタ3とのネットワーク
形態を示す図である。
【図5】水質計8と水質管理センタ3との通信の状態を
示す図である。
【図6】水質計8から送信されるデータの構成を示す図
である。
【図7】水質管理センタ3での薬液管理処理の内容を示
す図である。
【図8】水質管理センタ3での薬液管理を行う表示画面
の例を示す図である。
【図9】マザーボード110の詳細を示す図である。
【図10】マザーボード110内の流路を示す図であ
る。
【図11】分析部の詳細を示す図である。
【図12】フローセル基板325の詳細を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…浄水施設、2…配水施設、3…水質管理センタ、4
…配水本管、5…配水系統本管、6…水道事業者側配水
管、7…需要家側配水管、8…水質計、10…広域伝送
ネットワーク、13…試料導入部、14a,14b,1
4c…試薬混合部、15,16,17…分析部、18…
信号処理・制御部、19…出力/伝送部、20…電源
部、56…減圧弁、59…排水管、60…排水溝、63
…フィルタ、66…脱泡槽、74,84…定量ポンプ、
79,80,81…カートリッジ、69,73,83,
85a〜85c,88a〜88c,91a〜91c,9
3…電磁弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 勝利 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器グループ内 Fターム(参考) 2G058 AA01 BA07 BB07 DA07 EB00 FA07 GA06 GA12 GB10 HA00 HA04 5K048 BA35 CA03 DA02 DC07 EA14 EB10 HA01 HA02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】測定に薬液を使用する分散配置された複数
    の分析計と、当該複数の分析計のデータを伝送する伝送
    手段と、当該伝送手段を介して前記分析計の測定データ
    を収集する管理センタからなる薬液管理システムにおい
    て、 前記分析計は、自らの分析計で使用した薬液使用量に関
    する情報を前記伝送手段に対して送信する手段を有し、 前記管理センタは、前記伝送手段を介して前記複数の分
    析計の薬液使用量に関する情報を収集し、各分析計毎に
    薬液消費量を算出する演算手段と、当該算出された薬液
    消費量を表示する表示手段を有することを特徴とする薬
    液管理システム。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記分析計は、薬液を送液するための定量ポンプを有
    し、その動作回数を前記薬液使用量に関する情報として
    前記伝送手段に送信することを特徴とする薬液管理シス
    テム。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記分析計は、薬液を送液するためのポンプを有し、そ
    の動作時間を前記薬液使用量に関する情報として前記伝
    送手段に送信することを特徴とする薬液管理システム。
  4. 【請求項4】請求項1において、 前記管理センタは、各分析計毎に薬液交換時点からの経
    過時間を算出する手段を有し、予め設定された薬液消費
    量または経過時間を超過すると警報を表示または出力す
    ることを特徴とする薬液管理システム。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記分析計は、薬液保存容器周辺の温度を測定する手段
    を有し、温度情報を前記薬液使用量に関する情報の一部
    として送信し、 前記管理センタは、前記温度情報により前記経過時間を
    補正する演算手段を有することを特徴とする薬液管理シ
    ステム。
  6. 【請求項6】請求項1において、 分析計は、1回の測定に要する薬液の消費量が1cm3
    以下の測定項目を少なくとも1項目以上含むことを特徴
    とする薬液管理システム。
  7. 【請求項7】請求項1において、 前記伝送手段は、公衆通信回線,公衆電話回線,無線通
    信回線,衛星通信回線,CATV通信回線の内の何れか
    であることを特徴とする薬液管理システム。
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