JP3489063B2 - ズームレンズ鏡筒 - Google Patents

ズームレンズ鏡筒

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JP3489063B2
JP3489063B2 JP4612894A JP4612894A JP3489063B2 JP 3489063 B2 JP3489063 B2 JP 3489063B2 JP 4612894 A JP4612894 A JP 4612894A JP 4612894 A JP4612894 A JP 4612894A JP 3489063 B2 JP3489063 B2 JP 3489063B2
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賢一郎 村石
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラ等に用いられ、
複数のレンズ群を光軸方向に移動させてズーミングを行
うズームレンズ鏡筒の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平3−209445号公報で
は、回転駆動されるカム環に、ヘリコイドとカム溝とを
設け、ヘリコイドのリードにより前群レンズを進退さ
せ、カム溝により後群レンズを進退させたズームレンズ
鏡筒が提案されている。これによれば、部品点数を少な
くしてズームレンズ鏡筒を構成できる利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近のコンパクトカメ
ラでは、軽量化や多量生産性を考慮してほとんどの鏡筒
がプラスチック材料で一体成型されている。そこで、内
周にヘリコイドとカム溝とを有したカム環を一体成型す
る場合、ヘリコイド用の金型についてはこれのリードに
従って回しながら抜けばよいのに対し、カム溝用の金型
については、ヘリコイド内にカム溝が形成されるように
ヘリコイド用の金型内に突設させるとともに、分割した
カム用の金型をヘリコイド用の金型内に引っ込むような
機構とする必要があり金型自体のコストが高価となる。
【0004】また、このような構造で3群レンズ構成の
ズームレンズ鏡筒を考慮した場合には、図14に示すよ
うに、回転筒2の内周に、前述した第1レンズ群筒3を
移動させるヘリコイド4と、第2レンズ群5を移動させ
るカム溝6との他に、第3レンズ群7を移動させるカム
溝8を別に形成する必要があり、さらに複雑な金型とな
り、コストアップにつながる欠点があった。
【0005】本発明は上記背景を考慮してなされたもの
で、プラスチック材料で一体成型が容易なズームレンズ
鏡筒を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、内周に雌ヘリコイドが形
成された回動自在な回転筒と、第1レンズ群枠が支持さ
れ、外周に前記雌ヘリコイドに螺合する雄ヘリコイドが
設けられ、また、内周に複数のリブを前記第1レンズ群
枠の光軸方向と平行に突設させた移動筒と、外周が前記
複数のリブの突出した先端面で回動自在に支持され、内
部で第2レンズ群枠を回動自在に収納し、回転筒に連動
して回動して第2レンズ群枠を光軸方向に進退させるカ
ム筒と、前記リブによってカム筒と移動筒との間に形成
された隙間内に挿入されるガイド板が設けられ、ガイド
板の側面が前記リブの側面に当接して移動筒を直線的に
ガイドするガイド部材とを備えたものである。
【0007】
【作用】回転筒が回転すると、これのヘリコイドのリー
ドに従って移動筒が進退する。移動筒の内周には、光軸
方向と平行な複数のリブが形成されており、これらのリ
ブの突出した先端面でカム筒が回動自在に支持されてい
る。このカム筒は回転筒に連動して回転し、第2レンズ
群枠を光軸方向に進退させる。前記リブによってカム筒
と移動筒との間に形成された隙間内には、ガイド部材の
ガイド板が挿入され、ガイド板の側面がリブの側面に当
接して移動筒が直線的にガイドされる。
【0008】これによれば、第1レンズ群枠を移動させ
るヘリコイドを回転筒に、また第2レンズ群枠を移動さ
せるカムをカム筒にそれぞれ別にして設けたので、複雑
な金型を用いることはなく製造できる。また、移動筒の
内周に光軸と平行に設けたリブの先端面でカム筒を回動
自在に支持するようにしたので、リブによってカム筒と
移動筒との間に形成された隙間を利用して、移動筒用の
直進ガイド部材を挿入することができる。なお、請求項
3に記載したように、カム筒内にこれの回動に応じて光
軸方向に進退する第3レンズ群枠を回動自在に支持させ
て3群レンズ構成とすることもできる。また、請求項4
に記載したように、前記リブによってカム筒と移動筒と
の間に形成された隙間を、第2レンズ群枠の直進ガイド
に利用することもできる。
【0009】また、高倍率化を図るために、請求項3記
載の発明では、内周にガイド溝が形成され、回転駆動さ
れる駆動筒と:前記駆動筒を回動自在に支持し、内周に
雌ヘリコイド、直線ガイド溝、及び雌ヘリコイドと同じ
リードで形成された開口とがそれぞれ形成された固定筒
と:内周に雌ヘリコイドが形成され、外周に前記固定筒
の雌ヘリコイドに螺合する雄ヘリコイドと前記固定筒の
開口を通して前記駆動筒のガイド溝に係合し、駆動筒に
連動回転する回転筒と:第1レンズ群枠が支持され、外
周に前記回転筒の雌ヘリコイドに螺合する雄ヘリコイド
が設けられ、また、内周に複数のリブを前記第1レンズ
群の光軸方向と平行に突設させた移動筒と:外周が前記
複数のリブの突出した先端面で回動自在に支持され、内
部で第2及び第3レンズ群枠とを回動自在に収納し、回
転筒に連動して回動して第3及び第3レンズ群枠を光軸
方向にそれぞれ異なった移動となるように進退させるカ
ム筒と:前記回転筒に回動自在に支持され、外周に設け
た前記固定筒の直線ガイド溝に係合するガイドピンによ
って固定筒に対して直進移動され、前記リブによってカ
ム筒と移動筒との間に形成された隙間内に挿入されるガ
イド板の側面が前記リブの側面に当接して移動筒を直線
的にガイドするガイド部材とを備えたものである。
【0010】
【実施例】ズームレンズ鏡筒は、図1に示すように、駆
動筒11、固定筒12、移動筒押さえ環13、第1レン
ズ群14、移動筒15、第2レンズ支持筒16、バネ1
7、第3レンズ支持筒18、カム筒19、カム押さえ環
20、回転筒21、及び、ガイド環22とから構成され
ており、駆動筒11を回動させることにより、回転筒2
1及び移動筒15とが繰り出され、第1、第2及び第3
とのレンズ群14,23,24が光軸25の方向にそれ
ぞれ移動する。この移動は、図2に示すワイド状態と図
3に示すテレ状態との間で行われる。なお、図4は、カ
メラの不使用状態の際に、レンズ鏡筒がカメラボディの
内部に収納された沈胴状態を示している。また、図2な
いし図4に示した符号9は、カメラボディに形成された
アパーチャーであり、符号10は移動筒15の前側に取
り付けられる保護カバーである。
【0011】第2レンズ支持筒16には、オートフォー
カス機構とプログラム式のシャッタ機構とを一体化した
メカブロック26と、第2レンズ群23とが内蔵されて
いる。第2レンズ群23は、ヘリコイド結合によってメ
カブロック26に取り付けられており、オートフォーカ
スユニットの駆動によって光軸25の方向に進退する。
シャッタ機構はシャッタ羽根が例えば3枚羽根の構成と
なっており、シャッタ羽根が第2レンズ群23の背後で
開閉する。
【0012】図5に示すように、第2レンズ支持筒16
の外周には、ガイドピン27、第1カムピン28、及び
ガイド溝29とが一体に形成されている。ガイドピン2
7は、第2レンズ支持筒16の前側で、且つ、外周から
突出して周方向の所定ピッチ毎に3つ形成されている。
ガイド溝29は、後側の周縁に、且つ周方向の所定ピッ
チ毎に3つ形成されている。第1カムピン28は、ガイ
ド溝29の近傍に3つ外周から突出して形成されてい
る。
【0013】第3レンズ支持筒18は、第2レンズ支持
筒16と同じ外径となっており、内周に第3レンズ群2
4が固定されている。この第3レンズ支持筒18は、前
面に光軸25の方向に突出した3つのガイド板30が一
体に形成されており、これらのガイド板30を前記ガイ
ド溝29に係合させることにより、第2レンズ支持筒1
6に光軸25の方向に沿って直進的に移動自在に支持さ
れる。ガイド板30には、外周から突出して設けられた
3つの第2カムピン31がそれぞれ一体に形成されてい
る。バネ17は、第2レンズ支持筒16と第3レンズ支
持筒18との間に配置され、第2及び第3レンズ23,
24とを互いに光軸25に沿って離す方向に向けて付勢
する。
【0014】図6に示すように、カム筒19は、後側の
外周にガイドピン32が突設されている。カム筒19の
内周には、第2及び第3レンズ支持筒16,18の外周
が摺動し、内周でこれらを回動自在に支持する。この内
周には、前記第1カムピン28が入り込むカム溝33
と、第2カムピン31が入り込むカム溝34とからなる
一対のカム溝35が周方向の所定ピッチ毎に3つそれぞ
れ形成されている。一対のカム溝35は、カム筒19の
回動に応じて第2及び第3レンズ支持筒16,18を光
軸25の方向に沿ってそれぞれ進退させる形状となって
いる。なお、カム筒19の前側には、回動した際に第2
レンズ支持筒16の3つのガイドピン27に当接しない
ように切り欠いた3つの逃がし部36がそれぞれ形成さ
れている。
【0015】移動筒15には、内周にリング壁37とこ
のリング壁37から光軸25と平行に設けられた複数の
リブ38とが、また、後側の外周には雄ヘリコイド39
がそれぞれ一体に形成されている。リング壁37は、移
動筒15の内周のうち前側寄りに形成されており、第1
レンズ群14が、例えばバヨネット結合等によって固定
される。複数のリブ38は、断面が薄板形状となってお
り、内部に向けて突出した先端面でカム筒19の外周を
回動自在に支持するとともに、詳しくは後述するガイド
環22のガイド板47が当接し移動筒15の直進ガイド
用に用いられる。また、リブ38間で第2レンズ支持筒
16の3つのガイドピン27を直進的にガイドする。
【0016】雄ヘリコイド39には、切り欠き部40が
形成されており、切り欠き部40からカム筒19のガイ
ドピン32が露呈する。なお、リブ38は移動筒15と
別体に形成してもよい。しかしながら、移動筒15をプ
ラスチック材料で成型する場合、成型時に生じるソリや
ヒケ等を防ぐことができるので一体に形成するのが望ま
しい。
【0017】カム押さえ環20は、移動筒15の背後に
取り付けられ、移動筒15からカム筒19が抜けるのを
阻止するためのものである。取り付けは、カム押さえ環
20に一体に形成された3つの係止爪41と、移動筒1
5の後側外周に形成された3つの係止穴42とを係合さ
せることにより行える。これらの係止爪41の挿入は、
移動筒15の内周とカム筒19の外周との間に複数のリ
ブ38の高さの分だけ生じた隙間に挿入することができ
るため、スムーズに行える。
【0018】図7に示すように、回転筒21には、内周
に雌ヘリコイド43と直線ガイド溝44とがそれぞれ一
体に形成されており、また、後側の外周に雄ヘリコイド
45とこの雄ヘリコイド45から突出して設けられた2
つのガイドピン46とがそれぞれ設けられている。雌ヘ
リコイド43には、移動筒15の雄ヘリコイド39が螺
合し、回転筒21が回動することによってこれらのヘリ
コイドのリードに従って移動筒15を光軸25の方向に
進退させる。直線ガイド溝44には、カム筒19のガイ
ドピン32が係合し、回転筒21の回動に連動して移動
筒15の内部でカム筒19を回動させる。なお、ガイド
ピン46のうちガイドピン46bを省略してもよい。
【0019】ガイド環22には、光軸25と平行に形成
された2つのガイド板47とこれらのガイド板47を支
持するリング部48とが一体に形成された構成となって
いる。リング部48は径の異なった2段リングで構成さ
れており、外側のリングには所定ピッチ毎に3つのガイ
ドピン49がそれぞれ形成されており、内側のリングに
は3つのフック50がそれぞれ一体に形成されている。
3つのフック50は、回転筒21の後側に形成された開
口51aからリング溝51に挿入され、回転筒21に対
してガイド枠22を回動自在に支持する。なお、開口5
1aは3つ設けられている。これらの開口51aにフッ
ク50がそれぞれ挿入された後には、レンズ鏡筒のズー
ム域に応じて回転筒21が回動してもフック50が開口
51aから抜けないようにそれぞれの開口51aの位置
が決められている。
【0020】2つのガイド板47は、移動筒15の内周
とカム筒19の外周との間の複数のリブ38の高さ分の
隙間にそれぞれ挿入され、幅方向の端面がリブ38の側
面にガイドされ、移動筒15を光軸25の方向に沿って
直線的に移動させる。
【0021】回転筒21の前側には、移動筒押さえ環1
3が取り付けられる。この移動筒押さえ環13は、回転
筒21から移動筒15が脱するのを防ぐとともに、回転
筒21と移動筒15との隙間から入射する外光を遮光す
るためのものである。
【0022】図8に示すように、固定筒12は、カメラ
ボディに固定されるものであり、外周に2つの長穴52
が、また内周に雌ヘリコイド53と直線ガイド溝54と
がそれぞれ一体に形成されている。2つの長穴52は、
雌ヘリコイド53のリード角と同じに角度で傾斜して形
成されており、回転筒21のガイドピン46を露呈させ
る。本実施例では、回転筒21の2つのガイドピン46
のうち一方側のガイドピン46aが回転筒21と一体に
形成されている。このため、固定筒12の長穴52のう
ち一方側の長穴52aが後縁につながっており、ここか
ら一体のガイドピン46aが挿入できる。その後、長穴
52bを介して別体のガイドピン46bを取り付けるよ
うになっている。なお、回転筒21のガイドピン46b
を省略した場合には、長穴52bを省略することができ
る。
【0023】雌ヘリコイド53には、回転筒21の雄ヘ
リコイド45が螺合し、これらのヘリコイドのリードに
従って回転筒21を光軸25の方向に移動させる。直線
ガイド溝54は、3つ設けられており、カイド環22の
3つのガイドピン49が係合し、ガイド環22を光軸2
5の方向に直進的にガイドする。
【0024】駆動筒11は、固定環12の外周に回動自
在に支持されており、外周にズーム用のモータ55の駆
動が伝達されるギヤ56が形成されている。駆動筒11
の内周には、2つの直線ガイド溝57a,57bがそれ
ぞれ形成されている。2つの直線ガイド溝57a,57
bには、回転筒21の2つのガイドピン46a,46b
がそれぞれ入り込む。これにより、モータ56の駆動に
よって駆動筒11が回動し、この回動が回転筒21に伝
達される。なお、ガイドピン46bを省略した場合に
は、直線ガイド溝57bを省略することができる。
【0025】図9に示すように、カム筒19の内周に
は、一対のカム溝35が所定ピッチ毎に3つ形成されて
いる。一対のカム溝35は、前述したように、カム溝3
3とカム溝34とから構成されている。レンズ鏡筒がワ
イド状態の際には、第2レンズ支持筒16の第1カムピ
ン28がカム溝33のA位置に、また第3レンズ支持筒
18の第2カムピン31がカム溝34のB位置にあり、
テレ側にズーミングを行うことで、第1カムピン28が
カム溝33のC位置に、また第2カムピン31がカム溝
34のD位置に移動される。
【0026】バネ17は、第2レンズ支持筒16を同図
に示す矢印G方向に、また第3レンズ支持筒18を同図
に示す矢印H方向にそれぞれ付勢している。したがっ
て、精度良く形成する必要があるのは、第1カムピン2
8が摺動するのはカム溝33のうち矢印G側のカム面3
3aであり、また、第2カムピン31が摺動するのはカ
ム溝34のうち矢印H側のカム面34aである。
【0027】レンズ鏡筒の沈胴状態の際には、第1カム
ピン28がカム溝33のE位置に、また第2カムピン3
1がカム溝34のF位置に移動される。カム溝34のF
位置は、沈胴位置の際にバネ17の付勢に抗して第3レ
ンズ支持筒31をレンズ鏡筒内に押し戻すために、光軸
25の方向に沿って幅広となっている。
【0028】図10に示すように、複数のリブ38a〜
38iは、これらの先端でカム筒19を回動自在に支持
している。また、リブ38a,38b、リブ38d,3
8e、リブ38g,38hとのそれぞれは、これらの間
にガイドピン27が係合し、第2レンズ支持筒16を光
軸25の方向に直進的にガイドしている。さらに、2つ
のガイド板47がリブ38b,38c、リブ38a,リ
ブ38iとの間にそれぞれ係合しており、ガイド環22
によって移動筒15が直進的にガイドされる。
【0029】このようなズームレンズ鏡筒は、図11に
示すように、ワイド状態とテレ状態との間で、第1、第
2、及び第3レンズ群14,23,24とをそれぞれ異
なった移動で光軸25の方向に進退させる。すなわち、
凸レンズである第1レンズ群14は、回転筒21と移動
筒15との繰り出し量によって移動が決定され、凸レン
ズである第2レンズ群23は回転筒21と移動筒15と
の繰り出し量の他に、カム溝33の形状によって移動が
決定される。さらに、凹レンズである第3レンズ群24
は、回転筒21と移動筒15との繰り出し量の他に、カ
ム溝34の形状によって移動が決定される。そして、フ
ォーカスは、第2レンズ群23を無限位置と至近位置と
の間で移動させて行うようにしている。
【0030】次に上記に説明したズームレンズ鏡筒の作
用を説明する。ズームレンズ鏡筒の初期状態は、図4に
示すように、沈胴状態となっており、カメラを使用状態
にする操作に連動して図2に示すワイド状態となる。そ
して、カメラ側でのズーム操作に連動してワイド状態と
図3に示すテレ状態との間でズーミングが行われる。
【0031】ワイド状態からテレ状態に向けてカメラ側
でズーム操作を行うと、先ず、モータ55が駆動し、こ
の駆動が駆動筒11のギヤ56に伝達され、駆動筒11
が図8において反時計方向に回転する。駆動筒11の回
転は、直線ガイド溝57とこれに係合しているガイドピ
ン46a,46bとによって回転筒21に伝達される。
これにより、回転筒21は、固定筒12の雌ヘリコイド
53と雄ヘリコイド45とのリードに従って図7におい
て反時計方向に回転しながら繰り出される。このとき、
ガイド環22は、カイドピン49が固定環12の直線ガ
イド溝54に直進的にガイドされるため、回動すること
はない。
【0032】回転筒21が回転すると、移動筒15の雄
ヘリコイド39と雌ヘリコイド43とのリードに従って
移動筒15が繰り出され、第1レンズ群14がテレ位置
に移動する。移動筒15の繰り出しは、ガイド環22の
ガイド板47によってリブ38が直進的にガイドされる
ため、回転せずに行われる。さらに、回転筒21の直線
ガイド溝44にカム筒19のガイドピン32が係合して
いるため、回転筒21の回転がカム筒19に伝達され
る。
【0033】カム筒19は、移動筒15の内周に形成さ
れた複数のリブ38によって支持されており、回転筒2
1の回転に連動して移動筒15の内部で図6において反
時計方向に回転する。カム筒19が回転すると、カム溝
33に係合している第1カムピン28とカム溝34に係
合している第2カムピン31とがそれぞれカム形状に応
じて移動され、移動筒15の内部で第2レンズ支持筒1
6と第3レンズ支持筒18とがそれぞれ光軸25の方向
に進退する。これにより、第2レンズ群23と第3レン
ズ群24とがテレ位置に決められる。なお、第2レンズ
支持筒16の進退は、ガイドピン17が移動筒11のリ
ブ38との間で直進的にガイドされるため、回転するこ
とはない。また、第3レンズ支持筒18も、ガイド板3
0が第2レンズ支持筒16のガイド溝29で直進的にガ
イドされるから、回転することはない。
【0034】上記実施例では、カム筒19の内面に第2
及び第3レンズ支持筒16,18の外周を摺動させてこ
れらを回動自在に支持するようにしているが、カム筒1
9の内面に第2及び第3レンズ支持筒16,18の外周
を摺動させなくても、第2及び第3レンズ支持筒16,
18をカム筒19の内部に回動自在に収納することがで
きる。というのは、第2レンズ支持筒16は、光軸25
周りの回動が3対のガイドピン27とリブ38との係合
によって阻止され、また光軸25の方向の振れが3対の
第1カムピン28とカム溝33との係合によって阻止さ
れているためである。さらに、第3レンズ支持筒18
は、光軸25周りの回動が3対のガイド板30とガイド
溝29との係合によって阻止されており、また光軸25
の方向の振れは3対の第2カムピン31とカム溝34と
の係合によってガイド板30の内面がガイド溝29の一
段凹んだ面に当接して阻止されるためである。これによ
れば、カム筒19の内周と第2及び第3レンズ支持筒1
6,18との外周とを精度良く形成することが必要なく
なり、金型コストを低減できコストダウンとなる。
【0035】図12は、直線ガイド溝57の代わりに、
傾斜したガイド溝60を形成した駆動筒11の別の例を
示している。この実施例では、ガイド溝60を固定環1
2の雌ヘリコイド53のリード角と同じに傾斜させるこ
とで、回転筒21をスムーズに回転させることができ、
駆動トルクの少ない安価なモータ55を用いることがで
きる。
【0036】図13は、カム筒19のガイドピン32を
露呈させる切り欠き部40の代わりに長穴開口64を形
成した移動筒15の別の例を示すものである。この場合
には、カム筒19とは別体のガイドピン65を設け、カ
ム筒19を移動筒15のリブ38の先端面に回動自在に
収納した後に、ガイドピン65を開口64を通してカム
筒19に取り付ける。このような構成にした場合には、
ガイドピン65を開口64の内部に取り付ければ、移動
筒15からカム筒19が抜けることがないので、カム押
さえ環20を省略することができる。
【0037】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明では、第
1レンズ群枠を移動させるヘリコイドを回転筒に、また
第2レンズ群枠を移動させるカムをカム筒にそれぞれ別
にして設けたので、複雑な金型を用いることなく製造で
き、金型を低コストで製作することが可能となる。ま
た、移動筒の内周に光軸と平行な直進ガイド用のリブを
設けたので、これらの先端面でカム筒を回動自在に支持
でき、移動筒の内周全体を高精度な面にする必要がな
く、コストダウンとなる効果がある。さらに、リブは光
軸と平行となっているので、移動筒とリブとをプラスチ
ック材料で一体成型する場合でも金型製作が簡単で、し
かも、移動筒を肉薄にしても成型時に生じるヒケやソリ
等がリブによって防止できるから、軽量化や材料のコス
トダウンを図ることができる。そして、リブによってカ
ム筒と移動筒との間に形成された隙間を利用して、移動
筒用の直進ガイド部材を挿入することができ、別途に直
進ガイド部材用の溝や切り欠き等を設ける必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】ズームレンズ鏡筒の分解斜視図である。
【図2】ズームレンズ鏡筒のワイド状態を示す横断面図
である。
【図3】ズームレンズ鏡筒のテレ状態を示す横断面図で
ある。
【図4】ズームレンズ鏡筒の沈胴状態を示す横断面図で
ある。
【図5】第2及び第3レンズ支持筒を示す斜視図であ
る。
【図6】移動筒及びカム筒を示す斜視図である。
【図7】回転筒及びガイド環を示す斜視図である。
【図8】駆動筒及び固定筒を示す斜視図である。
【図9】カム筒内面の展開図である。
【図10】ズームレンズ鏡筒の縦断面図である。
【図11】ズームレンズ鏡筒の光学軌跡を示す概略説明
図である。
【図12】駆動筒の別の例を示す展開図である。
【図13】移動筒の別の例を示す展開図である。
【図14】従来技術で説明した3群ズームレンズ鏡筒の
断面図である。
【符号の説明】
11 駆動筒 12 固定筒 14 第1レンズ群 15 移動筒 16 第2レンズ支持筒 18 第3レンズ支持筒 19 カム筒 21 回転筒 22 ガイド環 27,32,46,49 ガイドピン 28 第1カムピン 29 ガイド溝 30,47 ガイド板 31 第2カムピン 33,34 カム溝 38 リブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−188273(JP,A) 特開 平6−308362(JP,A) 特開 平6−313829(JP,A) 特開 平4−217211(JP,A) 特開 平2−50113(JP,A) 特開 平1−287506(JP,A) 実開 平4−42617(JP,U) 実開 平6−55109(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/02 - 7/16

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周に雌ヘリコイドが形成された回動自
    在な回転筒と、第1レンズ群枠が支持され、外周に前記
    雌ヘリコイドに螺合する雄ヘリコイドが設けられ、ま
    た、内周に複数のリブを前記第1レンズ群枠の光軸方向
    と平行に突設させた移動筒と、外周が前記複数のリブの
    突出した先端面で回動自在に支持され、内部で第2レン
    ズ群枠を回動自在に収納し、回転筒に連動して回動して
    第2レンズ群枠を光軸方向に進退させるカム筒と、前記
    リブによってカム筒と移動筒との間に形成された隙間内
    に挿入されるガイド板が設けられ、ガイド板の側面が前
    記リブの側面に当接して移動筒を直線的にガイドするガ
    イド部材とを備えたことを特徴とするズームレンズ鏡
    筒。
  2. 【請求項2】 内周に雌ヘリコイドが形成された回動自
    在な回転筒と、第1レンズ群枠が支持され、外周に前記
    雌ヘリコイドに螺合する雄ヘリコイドが設けられ、ま
    た、内周に複数のリブを前記第1レンズ群の光軸方向と
    平行に突設させた移動筒と、外周が前記複数のリブの突
    出した先端面で回動自在に支持され、内部で第2及び第
    3レンズ群枠とを回動自在に収納し、回転筒に連動して
    回動して第3及び第3レンズ群枠を光軸方向にそれぞれ
    異なった移動となるように進退させるカム筒と、前記リ
    ブによってカム筒と移動筒との間に形成された隙間内に
    挿入されるガイド板が設けられ、ガイド板の側面が前記
    リブの側面に当接して移動筒を直線的にガイドするガイ
    ド部材とを備えたことを特徴とするズームレンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】 内周にガイド溝が形成され、回転駆動さ
    れる駆動筒と、 前記駆動筒を回動自在に支持し、内周に雌ヘリコイド、
    直線ガイド溝、及び雌ヘリコイドと同じリードで形成さ
    れた開口とがそれぞれ形成された固定筒と、 内周に雌ヘリコイドが形成され、外周に前記固定筒の雌
    ヘリコイドに螺合する雄ヘリコイドと前記固定筒の開口
    を通して前記駆動筒のガイド溝に係合し、駆動筒に連動
    回転する回転筒と、 第1レンズ群枠が支持され、外周に前記回転筒の雌ヘリ
    コイドに螺合する雄ヘリコイドが設けられ、また、内周
    に複数のリブを前記第1レンズ群の光軸方向と平行に突
    設させた移動筒と、 外周が前記複数のリブの突出した先端面で回動自在に支
    持され、内部で第2及び第3レンズ群枠とを回動自在に
    収納し、回転筒に連動して回動して第3及び第3レンズ
    群枠を光軸方向にそれぞれ異なった移動となるように進
    退させるカム筒と、 前記回転筒に回動自在に支持され、外周に設けた前記固
    定筒の直線ガイド溝に係合するガイドピンによって固定
    筒に対して直進移動され、前記リブによってカム筒と移
    動筒との間に形成された隙間内に挿入されるガイド板の
    側面が前記リブの側面に当接して移動筒を直線的にガイ
    ドするガイド部材とを備えたことを特徴とするズームレ
    ンズ鏡筒。
  4. 【請求項4】 前記第2レンズ群枠の外周にガイドピン
    を設け、ガイドピンを、前記リブによってカム筒と移動
    筒との間に形成された隙間内に挿入し、ガイドピンを前
    記リブの側面に当接させて第2レンズ群枠を直線的にガ
    イドするようにしたことを特徴とする請求項1ないし3
    いずれか記載のズームレンズ鏡筒。
  5. 【請求項5】 前記第2レンズ群枠の外周に光軸と平行
    なガイド溝を設け、ガイド溝に係合するガイド板を第3
    レンズ群枠に設け、ガイド溝とガイド板との係合によっ
    て第3レンズ群枠を第2レンズ群枠に直線的にガイドさ
    せるようにしたことを特徴とする請求項2ないし4いず
    れか記載のズームレンズ鏡筒。
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