JP3488171B2 - 排煙脱硫方法及び装置 - Google Patents

排煙脱硫方法及び装置

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JP3488171B2 JP2000080084A JP2000080084A JP3488171B2 JP 3488171 B2 JP3488171 B2 JP 3488171B2 JP 2000080084 A JP2000080084 A JP 2000080084A JP 2000080084 A JP2000080084 A JP 2000080084A JP 3488171 B2 JP3488171 B2 JP 3488171B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱硫性能が高く、
かつ得られる石膏品質の向上及び装置のコンパクト化を
図ることができる湿式排煙脱硫方法及び装置、詳しく
は、吸収塔下部液溜槽を小さくしても石膏の品質に影響
を与えない上に品質を向上させ、かつ脱硫性能も向上
し、また近年問題になっている酸化性物質の生成を抑制
することができる湿式排煙脱硫方法及び装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年の石灰石・石膏法の湿式排煙脱硫方
式は、吸収塔内に空気を吹き込み石膏へ酸化する、いわ
ゆる塔内酸化方式が主流である。この空気を吹き込む吸
収塔下部液溜槽には、石膏の品質に影響を与える未反応
の亜硫酸塩を少なくするため、また中和剤の炭酸カルシ
ウムを十分反応させるために、大きな容量を持たせる必
要がある。
【0003】図6は従来の石灰石・石膏法の湿式排煙脱
硫装置を示している。カルシウム系吸収剤スラリー、例
えば石灰石スラリー(吸収液スラリー)を吸収塔10の
底部の下部液溜槽12から吸収塔10内の上部の気液接
触部14に吸収液循環ライン16を介して循環させ、吸
収塔10内の上部から噴霧させて、噴霧した吸収液スラ
リーと排ガスとを吸収塔内の気液接触部14で接触させ
る。このようにすることにより、排ガス中の硫黄酸化物
(亜硫酸ガスなど)を吸収剤スラリーに吸収させるとと
もに吸収塔10内の下部液溜槽12に吹き込まれる酸化
用空気により亜硫酸カルシウムの酸化を行って石膏と
し、下部液溜槽12の石膏スラリーをスラリー抜出しラ
イン18を介して抜き出し石膏分離機20に導入し石膏
を分離回収している。22は排ガス入口、24は排ガス
出口、26はミストエリミネータ、28は吸収塔循環ポ
ンプ、30はスラリー抜出しポンプである。
【0004】図6に示す従来技術は、吸収塔下部液溜槽
12の部分から石膏分離機20へ供給する石膏スラリー
を抜き出している。これは、石膏の品質を上げるために
亜硫酸塩(亜硫酸カルシウムなど)を完全に硫酸塩(石
膏)にすることによる。このため、吸収塔上部より落下
してくる吸収液中に含まれている亜硫酸塩を、下部液溜
槽に吹き込まれている酸化用空気で完全に酸化する必要
が有る。その結果、中和剤として同液溜槽に供給される
炭酸カルシウムも、下部液溜槽12より循環ポンプ28
で上部スプレーより噴霧される未だ亜硫酸ガスを吸収す
る前の状態で、炭酸カルシウム濃度が高い吸収液(石膏
スラリー)を抜き出している。
【0005】また、特開平9−38456号公報には、
吸収塔の底部のタンクにカルシウム化合物含有スラリー
が供給される吸収塔と、タンク内のスラリーを吸収塔上
部に送って排煙と接触させるための循環ポンプと、タン
ク内に酸化のための空気を供給する空気供給手段と、副
生物である石膏の回収又は排水のためにタンク内のスラ
リーを抜き出す抜出ポンプとを備えたタンク酸化方式の
湿式排煙脱硫装置において、循環ポンプにより吸収塔上
部に送られ吸収塔内を流下するスラリーの一部を受ける
ための、吸収塔側壁内面に設けたスラリー受けと、吸収
塔内を流下してこのスラリー受けに受け止められたスラ
リーを吸収塔外に導出する流下スラリー導出配管と、こ
の流下スラリー導出配管により抜き出されたスラリーを
抜出しポンプによりタンクから抜き出されたスラリーと
混合させる混合手段とを設けた湿式排煙脱硫装置が記載
されている。
【0006】また、特開昭62−114630号公報に
は、カルシウム系吸収剤を含むスラリーと排ガスとを気
液接触させ、排ガス中の硫黄酸化物のスラリーによる吸
収と亜硫酸カルシウムの酸化を同時に行う気液接触装置
と吸収塔循環タンクを有する一塔型式湿式排煙脱硫装置
において、吸収塔循環タンクから排ガスとスラリーを接
触させる気液接触装置に搬送するポンプの吐出側からス
ラリーの一部を抜き出し、粗粒子分級器に導入し、粗粒
子を含むスラリーを石膏回収装置に供給する一方、微粒
子を含むスラリーを吸収塔循環タンクに戻す配管系統を
設けた湿式排煙脱硫装置が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図6に示すような従来
の湿式排煙脱硫装置では、石膏の品質に影響を与える未
反応の亜硫酸塩を少なくするために、かつ中和剤である
炭酸カルシウムを十分に反応させるために、下部液溜槽
を大きな容量のものにする必要があり、装置全体が大型
になるという問題がある。
【0008】また、特開平9−38456号公報に記載
された湿式排煙脱硫装置では、スラリー受けから抜き出
されたスラリーと、吸収塔底部タンクから抜き出された
スラリーとを混合したスラリーを石膏回収部に送るの
で、底部タンク(下部液溜槽)の容量を大幅に小さくす
ることができないという問題がある。なお、特開昭62
−114630号公報には、下部液溜槽に隔離槽を設け
るという技術思想は何も記載されていない。また、この
公報記載の発明は、粗大粒子の石膏を遠心分離機に供給
し、ろ布の目詰りを軽減することが目的である。
【0009】本発明は上記の諸点に鑑みなされたもの
で、本発明の目的は、下部液溜槽容量を大幅に小さくし
て装置全体のコンパクト化を図ることができ、かつ脱硫
性能が高く、未反応炭酸カルシウムが少なく石膏品質の
向上を図ることができ、酸化性物質の生成を抑制するこ
とができる排煙脱硫方法及び装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の排煙脱硫方法は、カルシウム系吸収剤ス
ラリーを吸収塔の底部から上部に循環させ、吸収塔内の
上部から噴霧させて、噴霧した吸収剤スラリーと排ガス
とを吸収塔内の気液接触部で接触させることにより、排
ガス中の硫黄酸化物を吸収剤スラリーに吸収させるとと
もに、吸収塔内の下部液溜槽に吹き込まれる酸化用空気
により亜硫酸カルシウムの酸化を行い、下部液溜槽の石
膏スラリーを抜き出して石膏を分離回収する湿式排煙脱
硫方法において、吸収塔内の上部から落下してくるカル
シウム系吸収剤スラリーの一部を隔離槽に酸化用空気か
ら分離して、望ましくは完全に分離して集液し、下部液
溜槽からスラリーを抜き出す代りに、隔離槽内に集液し
たスラリーを抜き出し分級器に導入して微細粒子を含む
スラリーと石膏を含むスラリーとに分級し、微細粒子を
含むスラリーを吸収塔に戻し、石膏を含むスラリーから
石膏を分離回収するように構成されている(図1参
照)。
【0011】また、本発明の排煙脱硫方法は、カルシウ
ム系吸収剤スラリーを吸収塔の底部から上部に循環さ
せ、吸収塔内の上部から噴霧させて、噴霧した吸収剤ス
ラリーと排ガスとを吸収塔内の気液接触部で接触させる
ことにより、排ガス中の硫黄酸化物を吸収剤スラリーに
吸収させるとともに、吸収塔内の下部液溜槽に吹き込ま
れる酸化用空気により亜硫酸カルシウムの酸化を行い、
下部液溜槽の石膏スラリーを抜き出して石膏を分離回収
する湿式排煙脱硫方法において、吸収塔内の上部から落
下してくるカルシウム系吸収剤スラリーの一部を隔離槽
に酸化用空気から分離して、望ましくは完全に分離して
集液し、石膏純度が要求値を満足する場合には、下部液
溜槽からスラリーを抜き出す代りに、隔離槽内に集液し
たスラリーを抜き出して分級することなく石膏を分離回
収することを特徴としている(図2参照)。
【0012】これらの方法においては、酸化用空気が隔
離槽内に混入しないように、隔離槽からのスラリー抜出
し流量よりも、隔離槽に落下する吸収剤スラリーの流量
を多くするように構成される。
【0013】本発明の排煙脱硫装置は、カルシウム系吸
収剤スラリーを吸収塔の底部から上部に吸収液循環ライ
ンを介して循環させ、吸収塔内の上部から噴霧させて、
噴霧した吸収剤スラリーと排ガスとを吸収塔内の気液接
触部で接触させることにより、排ガス中の硫黄酸化物を
吸収剤スラリーに吸収させるとともに、吸収塔内の下部
液溜槽に吹き込まれる酸化用空気により亜硫酸カルシウ
ムの酸化を行い、下部液溜槽の石膏スラリーをスラリー
抜出しラインを介して抜き出し石膏分離機に導入して石
膏を分離回収する湿式排煙脱硫装置において、吸収塔内
部の石膏スラリーを、下部液溜槽に吹き込まれる酸化用
空気から完全に分離した部分から抜き出すことができる
ように、下部液溜槽に、上部から落下してくるスラリー
の一部を集液できる隔離槽を設け、下部液溜槽にスラリ
ー抜出しラインを接続する代りに、この隔離槽にスラリ
ー抜出しラインを接続し、さらにこのスラリー抜出しラ
インに分級器を接続し、この分級器の微細粒子スラリー
出口と吸収塔とを微細粒子スラリー戻しラインを介して
接続し、この分級器の粗大粒子スラリー出口と石膏分離
機とを接続したことを特徴としている(図1参照)。
【0014】また、本発明の排煙脱硫装置は、カルシウ
ム系吸収剤スラリーを吸収塔の底部から上部に吸収液循
環ラインを介して循環させ、吸収塔内の上部から噴霧さ
せて、噴霧した吸収剤スラリーと排ガスとを吸収塔内の
気液接触部で接触させることにより、排ガス中の硫黄酸
化物を吸収剤スラリーに吸収させるとともに、吸収塔内
の下部液溜槽に吹き込まれる酸化用空気により亜硫酸カ
ルシウムの酸化を行い、下部液溜槽の石膏スラリーをス
ラリー抜出しラインを介して抜き出し石膏分離機に導入
して石膏を分離回収する湿式排煙脱硫装置において、吸
収塔内部の石膏スラリーを、下部液溜槽に吹き込まれる
酸化用空気から完全に分離した部分から抜き出すことが
できるように、下部液溜槽に、上部から落下してくるス
ラリーの一部を集液できる隔離槽を設け、下部液溜槽に
スラリー抜出しラインを接続する代りに、この隔離槽に
スラリー抜出しラインを接続し、このスラリー抜出しラ
インに石膏分離機を接続したことを特徴としている(図
2参照)。すなわち、分級器を設置せず、直接石膏を固
液分離する。この装置(図2)は、石膏純度が要求値を
満足する場合に使用される。
【0015】これらの装置において、隔離槽は、酸化用
空気が隔離槽内に混入しないように、該隔離槽に落下す
るスラリーの量が隔離槽からのスラリー抜出し量より大
きくなるような形状を有するように構成される。
【0016】本発明においては、亜硫酸ガスを吸収した
後の(炭酸カルシウムで中和前の)吸収液を石膏分離機
へ供給するため、吸収塔下部液溜槽内に隔離槽を設け、
そこから吸収液を抜出すもので、未酸化の亜硫酸塩(亜
硫酸カルシウム)は、粒子径が細かいため、石膏分離機
供給前に設けた分級器(液体サイクロンなど)で分級
し、吸収塔へ循環し、酸化させ、粒子の大きな石膏のみ
を分離機で分離し取り出す。ただし、石膏品質(通常は
純度95%以上を達成)上問題無い(他の不純物例え
ば、排ガス中のばいじんや石灰石中のシリカ、アルミナ
などの混入が少ない場合)場合は、分級器を必ずしも設
ける必要はない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定さ
れるものではなく、適宜変更して実施することができる
ものである。図1は本発明の実施の第1形態による排煙
脱硫装置を示している。カルシウム系吸収剤スラリー、
例えば炭酸カルシウムスラリー(吸収液スラリー)を吸
収塔10aの底部の下部液溜槽12から吸収塔内の上部
の気液接触部14に吸収液循環ライン16を介して循環
させ、吸収塔内の上部から噴霧させて、噴霧した吸収液
スラリーと排ガスとを気液接触部14で接触させる。2
2は排ガス入口、24は排ガス出口、26はミストエリ
ミネータ、28は吸収塔循環ポンプである。
【0018】この操作により、排ガス中の二酸化硫黄な
どの硫黄酸化物は吸収剤スラリーに吸収されるととも
に、吸収塔10a内の下部液溜槽12に吹き込まれる酸
化用空気により亜硫酸カルシウムを含む亜硫酸塩の酸化
が行われ、石膏(硫酸カルシウム)が生成するとともに
炭酸カルシウムによる中和も行われる。
【0019】吸収塔内部の石膏含有スラリーを、下部液
溜槽12に吹き込まれる酸化用空気から分離した部分、
すなわち酸化用空気が混入しない部分から抜き出すこと
ができるように、下部液溜槽12内に、上部から落下し
てくるスラリーの一部を集液できる隔離槽32が設けら
れる。そして、この隔離槽32にはスラリー抜出しポン
プ34を備えたスラリー抜出しライン36が接続され、
さらにこのスラリー抜出ライン36に分級器38が接続
され、この分級器38の微細粒子スラリー出口40と吸
収塔の下部液溜槽12とが微細粒子スラリー戻しライン
42を介して接続され、分級器38の粗大粒子スラリー
出口44と石膏分離機20とが粗大粒子スラリー抜出し
ライン46を介して接続されている。分級器38として
は、液体サイクロン、ふるい式の粗粒子分級器、シック
ナーなどが用いられる。また、石膏分離機20として
は、ベルトフィルタ、遠心分離機、デカンターなどが用
いられる。
【0020】上記のように構成された装置において、吸
収塔10a内の上部から落下してくる吸収剤スラリーの
一部は、隔離槽32に酸化用空気が混入しない状態で集
液され、隔離槽32内に集液された炭酸カルシウム(C
aCO3 )の粒度の小さいスラリー(既に中和反応に供
したものであり、粒子径は細かい)(吸収剤スラリー)
は、スラリー抜出しポンプ34により抜き出されて分級
器38に導入される。分級器38で分級された微細粒子
(CaSO4 、CaCO3 、CaSO3 )を含むスラリ
ーは微細粒子スラリー戻しライン42により吸収塔の下
部液溜槽12に戻され、粗大粒子(主としてCaS
4 )を含むスラリーは石膏分離機20に送られ、水分
が分離されて石膏が回収される。
【0021】隔離槽16は、この隔離槽に落下するスラ
リーの量が隔離槽からのスラリー抜出し量より大きくな
るような大きさ、形状を有していることが必要である。
さらに詳しく説明すると、隔離槽32の上面(平面)の
面積をa、下部液溜槽12の上面(平面)の面積をA、
スラリー抜出しポンプ34による抜出し流量をl、吸収
塔循環ポンプ28によるスラリー循環量をLとすると、 a/A>l/L の関係を満足させる必要がある。このようにすれば、隔
離槽32内のスラリーは、下部液溜槽12内にオーバー
フローし、酸化用空気が隔離槽32内に混入することは
ない。なお、隔離槽32の仕切部材48が、スラリー面
より高くなるように隔離槽32を設ける必要がある。
【0022】図2は本発明の実施の第2形態による排煙
脱硫装置を示している。本実施形態は、分級器を設置せ
ずに、隔離槽32にスラリー抜出しライン36aを接続
し、このスラリー抜出しライン36aに石膏分離機20
を接続して、石膏純度が要求値を満たす場合などに、隔
離槽32内に集液したスラリーを抜き出して石膏分離機
20に直接送り、石膏を分離回収するようにしたもので
ある。他の構成及び作用は実施の第1形態の場合と同様
である。
【0023】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴とするところをより一層明確にする。 実施例1 図1に示す湿式排煙脱硫装置において、隔離槽より石膏
スラリーを抜き出す運転を行った。運転データ、すなわ
ち、運転条件及び測定結果は表1に示す如くであった。
【0024】比較例1 図6に示す湿式排煙脱硫装置において、下部液溜槽より
石膏スラリーを抜き出す運転を行った。運転データ、す
なわち、運転条件及び測定結果は表1に示す如くであっ
た。
【0025】
【表1】
【0026】表1に示す実施例1及び比較例1では、吸
収塔での脱硫性能はほぼ同一に運転されているが、抜出
し石膏スラリーのpHは、従来方式(比較例1)に比べ、
本方式(実施例1)では0.2ほど低い値で運転されて
いる。これは本方式(実施例1)の場合、吸収塔スプレ
ー部で排ガス中のSO2 を吸収液中に吸収し、下部液溜
槽では隔離槽から抜き出されているため、液溜槽の吸収
液(石膏スラリー)とは混合されることなく、吸収部で
下記反応によりpHが低くなったものを隔離槽に集液し抜
き出したためである。
【0027】
【0028】抜出し石膏スラリー中の炭酸カルシウム
も、本方式(実施例1)の方が少ない値となっている
が、これは吸収塔スプレー部で吸収したSO2 の一部吸
収部で中和反応を行い、炭酸カルシウムが消費されたた
めである。 H2 SO3 +CaCO3 =CaSO3 ・1/2H2 O+
1/2H2 O+CO2
【0029】また、本方式(実施例1)では、液溜槽で
の酸化空気からは完全に隔離された隔離槽より石膏スラ
リーを抜き出しているため、抜出し石膏スラリー中には
亜硫酸カルシウムが残存しているが、この亜硫酸カルシ
ウムは石膏粒子に比べ、粒子径が微細で(石膏粒子:平
均粒径40〜50μm 、亜硫酸カルシウム:平均粒子径
10μm 以下)、分級器で石膏中より分級され、抜出し
石膏スラリー中の固形分中に0.1wt%あったものが、
分級器出口石膏スラリー中の固形分中には0.02wt%
と極めて少なくなっており、石膏純度を高めている。分
級された微細粒子側は、大半が吸収塔の下部液溜槽に戻
り酸化空気で酸化され、石膏となる。
【0030】炭酸カルシウムも亜硫酸カルシウムと同
様、粒子径は石膏に比べ小さい(吸収塔にて反応済みで
微小となっており、平均粒径で10μm 以下)ので、分
級器で分級され、分級器出口石膏中の含有量は減少して
いる。微細粒子側は吸収塔に大半が戻るが、そこで脱硫
剤として再利用される。以上のことから、本方式(実施
例1)の隔離槽を設けた吸収塔では、石膏中の炭酸カル
シウムが少なくなり、石膏品質が向上していることが判
る。また、分級器を設置すれば石膏中の炭酸カルシウム
は更に減少すると共に、亜硫酸カルシウムも減少し石膏
の品質を向上させると共に、炭酸カルシウムも再利用で
き、有効利用が図れる。
【0031】実施例2 実施例1の場合と同じ装置を用い、抜出し石膏スラリー
のpHが比較例2と同じ値になるように運転した。結果を
表2に示す。
【0032】比較例2 比較例1の場合と同じ装置を用い、抜出し石膏スラリー
のpHが実施例2と同じ値になるように運転した。結果を
表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】表2の実施例2及び比較例2では、本方式
(実施例2)の抜出し石膏スラリーpHを従来方式(比較
例2)と同一として運転したものであるが、脱硫率は従
来方式と比べ、本方式の方が高い値を示している。これ
は、吸収塔循環液の運転pHが、本方式では5.35と従
来方式の5.2より高いためで、図3に示す如く、湿式
脱硫装置では吸収塔循環液運転pHが高い方が脱硫性能は
高くなる。本方式が吸収塔循環液pHを高く出来るのは、
吸収塔下部液溜槽内の隔離槽より石膏スラリーを抜き出
しており、抜出し石膏スラリーのpHを従来方式と同一と
した場合、実施例1と同様、吸収塔スプレー部で吸収し
たSO2 により隔離槽でのpHは液溜槽より低くなるの
で、その分、吸収塔循環液(吸収塔下部液溜槽)pHは高
くすることが可能となる。
【0035】また、図4に示す通り、吸収塔下部液溜槽
pHと石膏スラリー抜出し量での滞留時間は、同一pHでは
滞留時間が長い方が未反応炭酸カルシウム濃度が低くな
る(短い方が未反応炭酸カルシウム濃度は高くなる)。
これは炭酸カルシウムは、消石灰などの他の脱硫剤に比
べ反応速度が遅いため、反応時間(滞留時間)が長いほ
ど反応が進行するためである。このことは、表1及び表
2から、抜出し石膏スラリー中の炭酸カルシウム濃度を
一定とした場合、従来方式に比べ本方式は、吸収塔下部
液溜槽の滞留時間を短くすることが可能であり、吸収塔
のコンパクト化が図れコストダウンになる。
【0036】また、吸収塔下部液溜槽の滞留時間を短く
し炭酸カルシウムの濃度を上げることが可能な装置にす
ると、図5に示す如く脱硫性能も向上し、従来方式と同
一脱硫率を達成するためには、吸収塔循環液量を小さく
することも可能となり、循環ポンプの動力節減にもつな
がる。更に、分級器出口石膏スラリー中の炭酸カルシウ
ム濃度を従来方式と同じ(石膏品質を同じ)として試算
すると、分級器の分級効果で吸収塔液溜槽の炭酸カルシ
ウム濃度は実施例の15mmol/l に対して約70mmol/
l まで上げることが可能となり、吸収塔のコンパクト化
や、循環ポンプの電力節減に大きく貢献する。
【0037】一方、近年の石灰石・石膏法脱硫装置は、
吸収塔下部液溜槽に酸化用空気を吹き込み石膏にする吸
収塔塔内酸化方式が採用されているのが一般的である。
この場合、酸化を完全に行わせるため、通常は必要な酸
化空気量以上に空気を吹込むことが多く、そのため、い
わゆる酸化性物質なるものが生成し、後処理工程である
脱硫排水処理でのCOD吸着装置の樹脂の破壊などをも
たらすことが知られている。本方式でも、実施例1、2
で記載の如く、吸収塔下部液溜槽(吸収塔循環液)では
酸化性物質が認められているが、隔離槽より抜き出した
石膏スラリー中には酸化性物質が殆ど存在していないこ
とが分る。これは、抜出し石膏スラリー中に亜硫酸塩
(SO3 2-など)が存在しているため、この亜硫酸塩に
より還元され、酸化性物質が無くなったものである。
【0038】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 吸収塔の隔離槽から抜き出される石膏スラリー
は、未反応炭酸カルシウムが少なく石膏品質の向上を図
ることができる。 (2) 亜硫酸ガスなどの硫黄酸化物を吸収させる下部
液溜槽の吸収液の炭酸カルシウム濃度を高くすることが
できるため、下部液溜槽での反応時間を短くすることが
でき、下部液溜槽容量を小さくして、装置全体のコンパ
クト化を図ることができる。 (3) 下部液溜槽内の吸収液中の炭酸カルシウム濃度
が高いので、亜硫酸ガスの吸収能力が高くなり、このた
め、吸収塔内の気相部(気液接触部)に噴霧される吸収
液量が低減でき、循環ポンプ容量の低減を図ることがで
きる。 (4) 吸収塔の隔離槽より抜き出される石膏スラリー
中に亜硫酸塩が含まれるため、生成した酸化性物質は亜
硫酸塩により還元され、その結果、酸化性物質の生成を
抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態による排煙脱硫装置の
系統的概略構成図である。
【図2】本発明の実施の第2形態による排煙脱硫装置の
系統的概略構成図である。
【図3】吸収塔循環液pHと脱硫性能との関係を示すグラ
フである。
【図4】吸収塔下部液溜槽における滞留時間と未反応炭
酸カルシウム濃度との関係を示すグラフである。ただ
し、pHを5.2として一定にした場合のグラフである。
【図5】吸収塔循環液中の炭酸カルシウム濃度と脱硫性
能との関係を示すグラフである。
【図6】従来の排煙脱硫装置の一例を示す系統的概略構
成図である。
【符号の説明】
10、10a 吸収塔 12 下部液溜槽 14 気液接触部 16 吸収液循環ライン 18、36、36a スラリー抜出しライン 20 石膏分離機 22 排ガス入口 24 排ガス出口 26 ミストエリミネータ 28 吸収塔循環ポンプ 30、34 スラリー抜出しポンプ 32 隔離槽 38 分級器 40 微細粒子スラリー出口 42 微細粒子スラリー戻しライン 44 粗大粒子スラリー出口 46 粗大粒子スラリー抜出しライン 48 仕切部材

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルシウム系吸収剤スラリーを吸収塔の
    底部から上部に循環させ、吸収塔内の上部から噴霧させ
    て、噴霧した吸収剤スラリーと排ガスとを吸収塔内の気
    液接触部で接触させることにより、排ガス中の硫黄酸化
    物を吸収剤スラリーに吸収させるとともに、吸収塔内の
    下部液溜槽に吹き込まれる酸化用空気により亜硫酸カル
    シウムの酸化を行い、下部液溜槽の石膏スラリーを抜き
    出して石膏を分離回収する湿式排煙脱硫方法において、 吸収塔内の上部から落下してくるカルシウム系吸収剤ス
    ラリーの一部を隔離槽に酸化用空気から完全に分離して
    集液し、下部液溜槽からスラリーを抜き出す代りに、隔
    離槽内に集液したスラリーを抜き出し分級器に導入して
    微細粒子を含むスラリーと石膏を含むスラリーとに分級
    し、微細粒子を含むスラリーを吸収塔に戻し、石膏を含
    むスラリーから石膏を分離回収することを特徴とする排
    煙脱硫方法。
  2. 【請求項2】 カルシウム系吸収剤スラリーを吸収塔の
    底部から上部に循環させ、吸収塔内の上部から噴霧させ
    て、噴霧した吸収剤スラリーと排ガスとを吸収塔内の気
    液接触部で接触させることにより、排ガス中の硫黄酸化
    物を吸収剤スラリーに吸収させるとともに、吸収塔内の
    下部液溜槽に吹き込まれる酸化用空気により亜硫酸カル
    シウムの酸化を行い、下部液溜槽の石膏スラリーを抜き
    出して石膏を分離回収する湿式排煙脱硫方法において、 吸収塔内の上部から落下してくるカルシウム系吸収剤ス
    ラリーの一部を隔離槽に酸化用空気から完全に分離して
    集液し、石膏純度が要求値を満足する場合には、下部液
    溜槽からスラリーを抜き出す代りに、隔離槽内に集液し
    たスラリーを抜き出して石膏を分離回収することを特徴
    とする排煙脱硫方法。
  3. 【請求項3】 酸化用空気が隔離槽内に混入しないよう
    に、隔離槽からのスラリー抜出し流量よりも、隔離槽に
    落下する吸収剤スラリーの流量を多くする請求項1又は
    2記載の排煙脱硫方法。
  4. 【請求項4】 カルシウム系吸収剤スラリーを吸収塔の
    底部から上部に吸収液循環ラインを介して循環させ、吸
    収塔内の上部から噴霧させて、噴霧した吸収剤スラリー
    と排ガスとを吸収塔内の気液接触部で接触させることに
    より、排ガス中の硫黄酸化物を吸収剤スラリーに吸収さ
    せるとともに、吸収塔内の下部液溜槽に吹き込まれる酸
    化用空気により亜硫酸カルシウムの酸化を行い、下部液
    溜槽の石膏スラリーをスラリー抜出しラインを介して抜
    き出し石膏分離機に導入して石膏を分離回収する湿式排
    煙脱硫装置において、 吸収塔内部の石膏スラリーを、下部液溜槽に吹き込まれ
    る酸化用空気から完全に分離した部分から抜き出すこと
    ができるように、下部液溜槽に、上部から落下してくる
    スラリーの一部を集液できる隔離槽を設け、下部液溜槽
    にスラリー抜出しラインを接続する代りに、この隔離槽
    にスラリー抜出しラインを接続し、さらにこのスラリー
    抜出しラインに分級器を接続し、この分級器の微細粒子
    スラリー出口と吸収塔とを微細粒子スラリー戻しライン
    を介して接続し、この分級器の粗大粒子スラリー出口と
    石膏分離機とを接続したことを特徴とする排煙脱硫装
    置。
  5. 【請求項5】 カルシウム系吸収剤スラリーを吸収塔の
    底部から上部に吸収液循環ラインを介して循環させ、吸
    収塔内の上部から噴霧させて、噴霧した吸収剤スラリー
    と排ガスとを吸収塔内の気液接触部で接触させることに
    より、排ガス中の硫黄酸化物を吸収剤スラリーに吸収さ
    せるとともに、吸収塔内の下部液溜槽に吹き込まれる酸
    化用空気により亜硫酸カルシウムの酸化を行い、下部液
    溜槽の石膏スラリーをスラリー抜出しラインを介して抜
    き出し石膏分離機に導入して石膏を分離回収する湿式排
    煙脱硫装置において、 吸収塔内部の石膏スラリーを、下部液溜槽に吹き込まれ
    る酸化用空気から完全に分離した部分から抜き出すこと
    ができるように、下部液溜槽に、上部から落下してくる
    スラリーの一部を集液できる隔離槽を設け、下部液溜槽
    にスラリー抜出しラインを接続する代りに、この隔離槽
    にスラリー抜出しラインを接続し、このスラリー抜出し
    ラインに石膏分離機を接続したことを特徴とする排煙脱
    硫装置。
  6. 【請求項6】 隔離槽は、酸化用空気が隔離槽内に混入
    しないように、該隔離槽に落下するスラリーの量が隔離
    槽からのスラリー抜出し量より大きくなるような形状を
    有している請求項4又は5記載の排煙脱硫装置。
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