JP3488026B2 - 差圧利用流量計 - Google Patents

差圧利用流量計

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JP3488026B2 JP27079396A JP27079396A JP3488026B2 JP 3488026 B2 JP3488026 B2 JP 3488026B2 JP 27079396 A JP27079396 A JP 27079396A JP 27079396 A JP27079396 A JP 27079396A JP 3488026 B2 JP3488026 B2 JP 3488026B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体の流量に関す
る2つの圧力の差圧を利用して流体の流量を測定する差
圧利用流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】流体の流量を測定する方法の一つとし
て、流体の流量に関する2つの圧力の差圧を利用するも
のがある。この差圧を利用した差圧利用流量計には、例
えば、図3に示したピトー管型差圧利用流量計と図4に
示したオリフィス型差圧利用流量計とがある。
【0003】ピトー管型差圧利用流量計は、図3に示し
たように、流体の流量に応じて変化する流体流路1内の
流体の動圧と静圧との差圧を利用して流体の流量を測定
するものである。このピトー管型差圧利用流量計は、例
えば高分子圧電膜11によって仕切られた2つの圧力室
10A,10Bを備えており、流体の動圧を一方の圧力
室10Aに導入しかつ流体の静圧を他方の圧力室10B
に導入するようになっている。すなわち、このピトー管
差圧利用流量計では、高分子圧電膜11の圧電性を利用
して流体の動圧と静圧との差圧を検出し、それにより流
体の流量を測定する。
【0004】オリフィス型差圧利用流量計は、図4に示
したように、流体流路1内にオリフィス2aを形成した
遮蔽板2を配設し、このオリフィス2aの前後における
流速の差が流体の流量に応じて変化することを利用して
流体の流量を測定するものである。このオリフィス型差
圧利用流量計は、ピトー管型差圧利用流量計と同様に、
例えば高分子圧電膜11によって仕切られた2つの圧力
室10A,10Bを備えており、オリフィス2aの前後
の流速に応じた圧力を2つの圧力室10A,10Bにそ
れぞれ導入するようになっている。すなわち、このオリ
フィス型差圧利用流量計では、高分子圧電膜の圧電性を
利用してオリフィス2aの前後の流速に応じた2つの圧
力の差を検出し、それにより流体の流量を測定する。
【0005】また、ピトー管型差圧利用流量計には、図
5に示したように、流体流路1の一部を狭くして流速を
速くしその流速に応じた圧力を流体の動圧として一方の
圧力室10Aに導入すると共に、流路が広い他の部分に
おける流速に応じた圧力を流体の静圧として他方の圧力
室10Bに導入するものもある。
【0006】これらの差圧利用流量計のうち図4に示し
たオリフィス型差圧利用流量計および図5に示したピト
ー管型差圧利用流量計は、いずれも微小流量の測定に適
しており、微小流量の測定に用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の差圧利用流量計では、高分子圧電膜11などを利用し
て2つの圧力の差圧を検出することにより流体の流量を
測定しているので、温度変化や経時変化により高分子圧
電膜11が変形して差圧の検出に誤差が生じてしまい、
流量に誤差が生じてしまう場合があった。特に、微小流
量域においては差圧が小さくなるので、このような検出
誤差の影響は大きく、流量の測定精度が著しく低下して
しまうという問題があった。そのため、例えばこれらの
差圧利用流量計をガスメータに利用しようとしても、微
小流量のガス漏れなどを正確に検出できずガス漏れを検
出した場合の各種安全機能が働かないおそれがあったの
で、そのままガスメータに利用することはできなかっ
た。
【0008】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、微小流量域においても正確に流量を
測定することができる差圧利用流量計を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
差圧利用流量計は、第1の圧力室と第2の圧力室とを有
すると共に、第1の圧力室と第2の圧力室との差圧を検
出する差圧検出室と、流体流路内の流体の流量に関する
第1の圧力を第1の圧力室に導入する第1の圧力導入管
と、流体流路内の流体の流量に関する第2の圧力を第2
の圧力室に導入する第2の圧力導入管と、差圧検出室に
より検出した差圧に基づいて流体の流量を演算する流量
演算手段と、第1の圧力室の圧力と第2の圧力室の圧力
が互いに逆の第1の差圧と第2の差圧とを検出し、前記
差圧検出室により検出する差圧の零点を第1の差圧と第
2の差圧とを用いて調節する零点調節手段とを備えたも
のである。
【0010】この差圧利用流量計では、流体の流量に関
する第1の圧力を第1の圧力導入管により第1の圧力室
に導入し、流体の流量に関する第2の圧力を第2の圧力
導入管により第2の圧力室に導入する。これにより、第
1の圧力と第2の圧力との差圧を差圧検出室により検出
し、この差圧に基づいて流量演算手段により流体の流量
を求める。また、零点調節手段により第1の圧力室の圧
力と第2の圧力室の圧力とが互いに逆の第1の差圧と第
2の差圧を用いて、差圧検出室が検出する差圧の零点を
調節する。よって、温度変化や経時変化による零点のず
れを調節することができる。
【0011】本発明の請求項2に係る差圧利用流量計
は、請求項1に記載のものにおいて、零点調節手段が、
第1の圧力室に第2の圧力を導入する第3の圧力導入管
と、第2の圧力室に第1の圧力を導入する第4の圧力導
入管と、第1の圧力導入管と第3の圧力導入管のどちら
か一方を選択的に遮断しかつ他方を開通する第1の切替
バルブと、この第1の切替バルブと連動しており、第1
の切替バルブが第1の圧力導入管を開通し第3の圧力導
入管を遮断するときには第2の圧力導入管を開通し第4
の圧力導入管を遮断すると共に、第1の切替バルブが第
1の圧力導入管を遮断し第3の圧力導入管を開通すると
きには第2の圧力導入管を遮断し第4の圧力導入管を開
通する第2の切替バルブと、第1の切替バルブと第2の
切替バルブを切り換えて差圧検出室により検出した第1
の差圧と第2の差圧とに基づき比較演算を行い差圧検出
室により検出する差圧の零点調節を行う比較演算手段と
を備えたものである。
【0012】この差圧利用流量計では、第1の圧力室に
対して第1の圧力導入管により第1の圧力を導入し、第
3の圧力導入管により第2の圧力を導入する。また、第
2の圧力室に対して第2の圧力導入管により第2の圧力
を導入し、第4の圧力導入管により第1の圧力を導入す
る。このとき、第1の切替バルブにより第1の圧力導入
管を開通するときには第2の切替バルブにより第2の圧
力導入管を開通し、第1の切替バルブにより第3の圧力
導入管を開通するときには第2の切替バルブにより第4
の圧力導入管を開通する。これにより、第1の圧力室の
圧力と第2の圧力室の圧力が互いに逆の第1の差圧と第
2の差圧を検出することができ、これに基づいて比較演
算手段により差圧検出室が検出する差圧の零点調節を行
う。
【0013】本発明の請求項3に係る差圧利用流量計
は、請求項1または2に記載のものにおいて、更に、流
量演算手段により求めた流量が基準値よりも小く微小流
量域である場合に零点調節手段を制御して差圧の零点調
節をする制御手段を備えたものである。
【0014】この差圧利用流量計では、制御手段により
零点調節手段を制御して差圧の零点調節を行う。この零
点調節は、流量演算手段により求められた流量が基準値
よりも小く微小流量域である場合に行う。よって、微小
流量域の流量測定を常に正確に行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0016】図1は本発明の一実施例に係る差圧利用流
量計の構成を表すものである。この差圧利用流量計は、
例えばガスメータとして用いられるものであって、ガス
管(すなわち流体流路)1の近傍に配設されている。
【0017】この差圧利用流量計は、ガス管1内のガス
の流量に応じた動圧(すなわちガス管1内のガスの流量
に関する第1の圧力)と静圧(すなわちガス管1内のガ
スの流量に関する第2の圧力)との差圧を検出する差圧
検出室10を備えている。この差圧検出室10は、第1
の圧力室としての圧力室10Aと第2の圧力室としての
圧力室10Bとを有しており、この2つの圧力室10
A,10Bの間は高分子圧電膜11により仕切られてい
る。
【0018】圧力室10Aには、第1の圧力導入管とし
ての圧力導入管20の一端部が接続されている。この圧
力導入管20の他端部はガス管1内に挿入され、ガスの
流れ方向に対向して開放されている。すなわち、圧力室
10Aにはガス管1内のガスの動圧が導入されるように
なっている。また、圧力室10Bには、第2の圧力導入
管としての圧力導入管30の一端部が接続されている。
この圧力導入管30の他端部はガス管1内に挿入され、
ガスの流れに対して垂直方向に開放されている。すなわ
ち、圧力室10Bにはガス管1内のガスの静圧が導入さ
れるようになっている。
【0019】高分子圧電膜11は、適宜の弾力性を有す
ると共に変形によって荷電を生ずる高分子圧電性物質に
より形成されており、2つの圧力室10A,10Bの間
に張設されている。すなわち、この高分子圧電膜11
は、2つの圧力室10A,10Bの差圧(すなわちガス
の動圧と静圧との差圧)に応じて変形し、その差圧に応
じた電気信号を出力するようになっている。高分子圧電
膜11の両面には、図1においては図示しないが、金属
(例えばアルミニウム(Al))からなる電極12,1
3が配設されている(図2参照)。これらの電極12,
13は、図示しない導線によって後述する流量演算部5
0に接続されている(図2参照)。
【0020】本実施の形態に係る差圧利用流量計は、ま
た、零点調節部40を備えている。この零点調節部40
は、圧力室10Aに対してガスの静圧を導入するための
第3の圧力導入管としての圧力導入管41と、圧力室1
0Bに対してガスの動圧を導入するための第4の圧力導
入管としての圧力導入管42とを有している。
【0021】圧力導入管41の一端部は圧力導入管30
に接続されており、他端部は第1の切替バルブとしての
切替バルブ43を介して圧力導入管20に接続されてい
る。切替バルブ43は、圧力導入管20と圧力導入管4
1のどちらか一方を選択的に開通し他方を遮断するよう
になっている。また、圧力導入管42の一端部は圧力導
入管20に接続されており、他端部は第2の切替バルブ
としての切替バルブ44を介して圧力導入管30に接続
されている。切替バルブ44は、圧力導入管30と圧力
導入管42のどちらか一方を選択的に開通し他方を遮断
するようになっている。
【0022】この2つの切替バルブ43,44は、互い
に連動して動作し流量測定モード(図1において実線で
示したA側)と零点調節モード(図1において破線で示
したB側)とが切り換わるように制御されている。すな
わち、流量測定モード(A側)においては、切替バルブ
43が圧力導入管20を開放し圧力導入管42を遮断し
てガスの動圧を圧力室10Aに導入すると共に切替バル
ブ44が圧力導入管30を開放し圧力導入管42を遮断
してガスの静圧を圧力室10Bに導入し、第1の差圧を
検出するように制御されている。また、零点調節モード
(B側)においては、切替バルブ43が圧力導入管20
を遮断し圧力導入管41を開放してガスの静圧を圧力室
10Aに導入すると共に切替バルブ44が圧力導入管3
0を遮断し圧力導入管42を開放してガスの動圧を圧力
室10Bに導入し、第2の差圧を検出するように制御さ
れている。
【0023】零点調節部40は、また、図1には図示し
ないが、高分子圧電膜11により検出された2つの差圧
に基づいて比較演算を行い差圧検出室10が検出する差
圧の零点調節を行う比較演算回路45も備えている(図
2参照)。この比較演算回路45は、後述する流量演算
部50の信号検出回路52から出力される第1の差圧の
検出信号値と第2の差圧の検出信号値との平均値を求め
るようになっている。
【0024】本実施の形態に係る差圧利用流量計は、更
に、図1においては図示しないが、差圧検出室10によ
り検出された差圧に基づいてガス管1内のガスの流量を
求める流量演算部50と、切替バルブ43,44の動作
を制御する制御部60とを備えている。
【0025】図2は図1に示した差圧利用流量計におけ
る流量演算部50と制御部60に関する回路構成図であ
る。
【0026】流量演算部50は、差圧検出室10の高分
子圧電膜11から出力される電気信号を増幅するための
増幅回路51と、この増幅回路51から出力された増幅
信号を検出する信号検出回路52と、この信号検出回路
52から出力された検出信号に基づいてガス管1内のガ
スの流量を求める演算回路53とを備えている。
【0027】増幅回路51の第1の入力端および第2の
入力端は高分子圧電膜11の両面に配設された電極1
2,13にそれぞれ接続されており、出力端は信号検出
回路52の入力端に接続されている。信号検出回路52
の第1の出力端は演算回路の入力端に接続されており、
第2の出力端は零点調節部40の比較演算回路45の入
力端に接続されている。
【0028】制御部60は、比較演算回路45および演
算回路53にそれぞれ接続されると共に、切替バルブ4
2,43をそれぞれ駆動する駆動装置46,47にそれ
ぞれ接続されている。この制御部60は、演算回路53
により求められた流量が所定の基準値よりも小さくなる
と微小流量域になったと判断し、切替バルブ43,4
4,比較演算回路45および演算回路53を制御して差
圧の零点調節をするものである。具体的には、微小流量
域になったと判断すると、流量測定モード(A側)にお
いてその時の第1の差圧を検出させると共に、駆動装置
46,47により切替バルブ43,44をそれぞれ零点
調節モード(B側)として第2の差圧を検出させ、比較
演算回路45により第1の差圧の検出信号値と第2の差
圧の検出信号値の平均値を求めさせて、その平均値を差
圧0の零点値とするように演算回路53に指示を与える
ようになっている。
【0029】このような構成を有する本実施の形態に係
る差圧利用流量計は、次のように動作しガス管1内のガ
スの流量を測定する。
【0030】この差圧利用流量計では、流量の測定に先
立ち、差圧検出室10により検出する差圧の零点調節を
行う。すなわち、ガス管1に適宜のガスが流れている状
態において、まず、制御部60の制御により切替バルブ
43,44をそれぞれ流量測定モード(A側)とし、第
1の差圧を検出する。次いで、駆動装置44,45によ
り切替バルブ42,43をそれぞれ零点調節モード(B
側)とし、第1の差圧とは2つの圧力室10A,10B
の圧力が互いにそれぞれ逆の第2の差圧を検出する。
【0031】高分子圧電膜11は、第1の差圧と第2の
差圧にそれぞれ応じた電気信号をそれぞれ出力する。こ
の電気信号は、増幅回路51により増幅され信号検出回
路52により検出信号として出力される。比較演算回路
45は、信号検出回路52により検出した第1の差圧の
検出信号値と第2の差圧の検出信号値の平均値を求め
る。
【0032】このとき、高分子圧電膜11に歪みがない
場合には0が平均値となり、高分子圧電膜11に歪みが
ある場合にはその歪に応じた値が平均値となる。制御部
60は、演算回路53にその平均値を差圧が0の零点値
とするように指示を与える。これにより零点調節が行わ
れ、流量の測定の際には、この零点値を基準として流量
の演算が行われることになる。
【0033】このようにして零点調節が終了すると、制
御部60は、駆動装置44,45をそれぞれ動作させ切
替バルブ42,43をそれぞれ流量測定モード(A側)
とする。これにより、差圧検出室10の圧力室10Aに
はガス管1内のガスの動圧が導入され、圧力室10Bに
は静圧が導入される。高分子圧電膜11は、この動圧と
静圧との差圧に応じて変形し、その差圧に応じた電気信
号を出力する。
【0034】流量演算部50では、増幅回路51が高分
子圧電膜11から出力された電気信号を増幅し、信号検
出回路52がその増幅信号を検出して、演算回路53が
その検出信号に基づき流量を演算する。このとき演算回
路53は、零点調節により指示された零点値を基準とし
て流量の演算を行う。これにより、温度変化および経時
変化により高分子圧電膜11が変形し、差圧検出室10
により検出される差圧の零点がずれていたとしても、正
確な流量が測定される。
【0035】また、この差圧利用流量計は、流量の測定
を継続して行っている途中においても、演算回路53で
求めた流量が予め設定した所定の基準値よりも小さくな
り制御部60により微小流量域となったと判断すると、
上述した手順と同様にして差圧の零点調節を行う。すな
わち、制御部60の制御において流量測定モード(A
側)における第1の差圧を検出する共に、駆動装置4
6,47により零点調節モード(B側)として第2の差
圧を検出し、比較演算回路45により第1の差圧の検出
信号値と第2の差圧の検出信号値の平均値を求めて、そ
の平均値を差圧0の零点値とするように演算回路53に
指示を与える。
【0036】零点調節が終了すると、制御部60は、駆
動装置44,45をそれぞれ動作させて流量測定モード
(A側)とする。これにより、演算回路53は、新たな
零点値を基準として流量の演算を行う。
【0037】なお、この零点調節は、演算回路53によ
り求めた流量が予め設定した所定の基準値よりも小さく
微小流量域となる度に繰り返される。これにより、演算
回路53は、常に新たな零点値を基準として流量の演算
を行う。すなわち、流量の測定中における温度変化や経
時変化による差圧の零点のずれが逐次調節される。
【0038】このように本実施の形態に係る差圧利用流
量計によれば、2つの圧力室10A,10Bの圧力とが
互いに逆の第1の差圧と第2の差圧とを用いて零点調節
をするようにしたので、温度変化および経時変化により
ずれてしまった差圧の零点を調節することができる。よ
って、微小流領域においても正確な流量を測定すること
ができる。
【0039】また、これにより差圧利用流量計の信頼性
が向上し、差圧利用流量計をガスメータとして用いるこ
とが可能となる。従って、この差圧利用流量計は熱線流
量計等と比較して消費電力が少ないので、これをガスメ
ータとして用いることにより、ガスメータの消費電力を
削減することができると共に、小型化することができ
る。更に、差圧利用流量計は構造が簡単なので、ガスメ
ータの構造を簡素化することもできる。
【0040】加えて、この差圧利用流量計によれば、信
号検出回路52により出力された第1の差圧の検出信号
値と第2の差圧の検出信号値の平均値を差圧が0の零点
値として差圧の零点調節をするようにしたので、1つの
差圧のみに基づいて零点調節をする場合に比べて零点調
節の精度を高くすることができる。
【0041】更にまた、この差圧利用流量計によれば、
制御部60により微小流量域になったと判断した時に零
点調節を行うようにしたので、流量測定中において温度
変化や経時変化により差圧の零点がずれても逐次調節す
ることができる。よって、常に正確な流量を測定するこ
とができる。
【0042】以上、実施の形態を挙げて本発明を説明し
たが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではな
く、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態にお
いては、圧力室10Aにガスの動圧を導入し圧力室10
Bにガスの静圧を導入するピトー管型について説明した
が、本発明は、流量に関する2つの圧力の差圧を差圧検
出室により検出するものについて広く適用することがで
きる。例えば、従来の技術において説明したオリフィス
型(図4参照)についても適用することができる。
【0043】この場合、流体流路内にはオリフィスが形
成される。また、第1の圧力導入管はオリフィスの片側
に位置する流体流路に対して接続され、オリフィスの片
側における流体の流速に応じた圧力を第1の圧力室に導
入する。第2の圧力導入管はオリフィスの反対側に位置
する流体流路に対して接続され、オリフィスの反対側に
おける流体の流速に応じた圧力を第2の圧力室に導入す
る(図4参照)。
【0044】また、上記実施の形態においては、流量に
関する2つの圧力の差圧を差圧検出室10に張設した高
分子圧電膜11により検出するようにしたが、高分子圧
電膜11以外のものにより検出するようにしてもよい。
【0045】更に、上記実施の形態においては、制御部
60により微小流量域になったと判断した時に零点調節
を行うようにしたが、微小流量域になったと判断した時
に限らず、微小流量域である間は一定の間隔をあけて定
期的に零点調節を行うようにしてもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
係る差圧利用流量計によれば、第1の圧力室の圧力と第
2の圧力室の圧力が互いに逆の第1の差圧と第2の差圧
とを検出し、その第1の差圧と第2の差圧とを用いて前
記差圧検出室により検出する差圧の零点を調節するよう
にしたので、温度変化および経時変化によりずれてしま
った差圧の零点を調節することができる。よって、微小
流領域においても正確な流量を測定することができると
いう効果を奏する。
【0047】また、これにより差圧利用流量計の信頼性
が向上し、差圧利用流量計をガスメータとして用いるこ
とが可能となる。従って、これをガスメータとして用い
ることにより、差圧利用流量計の特徴である消費電力が
少なく小型で構造が簡単なガスメータを得ることができ
るという効果を奏する。
【0048】更に、本発明の請求項3に係る差圧利用流
量計によれば、請求項1または2に記載のものにおい
て、流量演算手段により求めた流量が基準値よりも小く
微小流量域である場合に、制御手段により零点調節手段
を制御して差圧の零点調節をするようにしたので、流量
測定中において温度変化や経時変化により差圧の零点が
ずれても逐次調節することができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る差圧利用流量計の全体
構成を表す断面図である。
【図2】図1に示した差圧利用流量計における流量演算
部および制御部に関する回路構成図である。
【図3】従来の差圧利用流量計を表す断面図である。
【図4】従来の差圧利用流量計を表す断面図である。
【図5】従来の差圧利用流量計を表す断面図である。
【符号の説明】
1 ガス管(流体流路) 2a オリフィス 10 差圧検出室 10A 圧力室(第1の圧力室) 10B 圧力室(第2の圧力室) 20 圧力導入管(第1の圧力導入管) 30 圧力導入管(第2の圧力導入管) 40 零点調節部 41 圧力導入管(第3の圧力導入管) 42 圧力導入管(第4の圧力導入管) 43 切替バルブ(第1の切替バルブ) 44 切替バルブ(第2の切替バルブ) 45 比較演算回路 50 流量演算部 60 制御部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の圧力室と第2の圧力室とを有す
    ると共に、第1の圧力室と第2の圧力室との差圧を検出
    する差圧検出室と、 流体流路内の流体の流量に関する第1の圧力を第1の圧
    力室に導入する第1の圧力導入管と、 流体流路内の流体の流量に関する第2の圧力を第2の圧
    力室に導入する第2の圧力導入管と、 前記差圧検出室により検出した差圧に基づいて流体の流
    量を演算する流量演算手段と、 第1の圧力室の圧力と第2の圧力室の圧力が互いに逆の
    第1の差圧と第2の差圧を検出し、前記差圧検出室によ
    り検出する差圧の零点を第1の差圧と第2の差圧とを用
    いて調節する零点調節手段とを備えたことを特徴とする
    差圧利用流量計。
  2. 【請求項2】 前記零点調節手段は、 第1の圧力室に第2の圧力を導入する第3の圧力導入管
    と、 第2の圧力室に第1の圧力を導入する第4の圧力導入管
    と、 前記第1の圧力導入管と前記第3の圧力導入管のどちら
    か一方を選択的に遮断しかつ他方を開通する第1の切替
    バルブと、 この第1の切替バルブと連動しており、前記第1の切替
    バルブが前記第1の圧力導入管を開通し前記第3の圧力
    導入管を遮断するときには前記第2の圧力導入管を開通
    し前記第4の圧力導入管を遮断すると共に、前記第1の
    切替バルブが前記第1の圧力導入管を遮断し前記第3の
    圧力導入管を開通するときには前記第2の圧力導入管を
    遮断し前記第4の圧力導入管を開通する第2の切替バル
    ブと前記第1の切替バルブと前記第2の切替バルブを切
    り換えて前記差圧検出室により検出した第1の差圧と第
    2の差圧とに基づき比較演算を行い前記差圧検出室によ
    り検出する差圧の零点調節を行う比較演算手段とを備え
    たことを特徴とする請求項1記載の差圧利用流量計。
  3. 【請求項3】 更に、 前記流量演算手段により求めた流量が基準値よりも小く
    微小流量域である場合に、前記零点調節手段を制御して
    差圧の零点調節をする制御手段を備えたことを特徴とす
    る請求項1または2に記載の差圧利用流量計。
  4. 【請求項4】 前記第1の圧力導入管は流体の動圧を第
    1の圧力室に導入すると共に、前記第2の圧力導入管は
    流体の静圧を第2の圧力室に導入することを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれか1に記載の差圧利用流量計。
  5. 【請求項5】 前記流体流路内にはオリフィスが形成さ
    れており、前記第1の圧力導入管はオリフィスの片側に
    おける流体の流速に応じた圧力を第1の圧力室に導入す
    ると共に、前記第2の圧力導入管はオリフィスの反対側
    における流体の流速に応じた圧力を第2の圧力室に導入
    することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記
    載の差圧利用流量計。
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