JP3487111B2 - 焼結機の運転方法 - Google Patents

焼結機の運転方法

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JP3487111B2 JP00393797A JP393797A JP3487111B2 JP 3487111 B2 JP3487111 B2 JP 3487111B2 JP 00393797 A JP00393797 A JP 00393797A JP 393797 A JP393797 A JP 393797A JP 3487111 B2 JP3487111 B2 JP 3487111B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、焼結機の自動運
転方法に関するもので、特に日常操業時に発生する短時
間の操業停止と、その後の再起動に際しての煩雑な運転
操作を自動化し、オペレーターの介入を必要としない運
転方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】通常の焼結操業においては、設備の保守
・点検、日常的に発生する軽故障、例えば、ベルトのロ
ーラー取替え、シュート等の破穴、磨耗したスカートベ
ルトの交換、パレットグレートバーの脱落補充や、パレ
ットの車輪抜出し、サイドウォールの亀裂発生等による
パレット交換作業、および補修工事等の安全養生等によ
り、60分以下程度の操業中断乃至設備停止が発生す
る。 【0003】図2に、通常の焼結設備の概略工程図を示
す。給鉱槽3からパレット13に装入された焼結原料は
点火炉2で点火される。点火は所定の燃料ガス14と加
熱空気との混合ガスで行なわれる。点火された焼結原料
はパレット13上において、下方の風箱6を通して吸引
される空気により燃焼するコークス熱源で焼成が進み、
焼結されてパレット13から排鉱され、クラッシャー4
およびクーラー5で処理されて焼結鉱が製造される。 【0004】風箱6からの空気の吸引は、主排風機10
によって行なわれる。風箱6と主排風機10との間に
は、電気集塵機8が設けられている。そして風箱6の出
側には風箱ダンパー12が設けられ、主排風機10の入
側には主ダンパー9が設けられている。なお、風箱ダン
パー12は数個の風箱6を1ブロックとし各ブロック毎
に設けられている。 【0005】焼結操業において、焼結機が停止したり再
起動する場合には焼結鉱の品質維持および設備機能の保
全などから、主ダンパー9の開度調整、点火炉2の燃料
ガス14および加熱空気15の流量調整、並びに、風箱
ダンパー12の開閉を迅速且つ適切に行なうことが重要
である。 【0006】従来、前述したような短時間の停止におい
ても、オペレーターは設備の停止と同時に、 (1)点火炉直下にある原料表面が、長時間火炎に曝さ
れることにより過溶融となるのを防ぐため、点火ガス
(燃料ガスと加熱空気との混合ガス)量を失火しない程
度に調整する。 (2)焼結機停止中にパレット上の原料層の火落ちが進
み、主排気ダクト中の排ガス温度が急激に上昇し、集塵
機で捕集された油分やコークス分を含むダストが燃焼す
るのを防ぐため、主排風機入側の主ダンパーをサウジン
グが起きないない程度の開度まで閉め、パレット上原料
層の火落ち速度を低減させる必要がある。 【0007】焼結機の停止と同時に、上記のような保安
状態に入るための調整作業を短時間内に行なう必要があ
る。更に、停止から再起動を行なう際には、 (3)停止中の点火炉内の冷却を考慮して、点火ガス量
を停止前以上に増やす調整をした後、着火状況を確認し
ながら停止前のガス量に安定化させる。 (4)主ダンパーを主排ガス温度、主排ガス量、火落ち
の進行状況をみながら徐々に開にする。 (5)(4)の操作時、主排気ダクト内の圧力バランス
が崩れ、排風量・主排気ダクト内風速が急激に変化する
ため、主排気ダクト内に沈降していた微細なダストが主
排煙突から吹き上げられる。焼結機の主煙突からの発塵
ダストは公害規制の対象となっているため、オペレータ
ーは主排風機の主ダンパーの開け方に相当の注意を払
う。このとき発塵を懸念して主ダンパー開の速度を必要
以上に落とせば、パレット上の原料の火落ち速度が停滞
し、未燃焼部を残したまま排鉱され、クーラー内で未燃
焼部が燃焼するといった問題も発生する。そのため主ダ
ンパーの開操作は微量ずつ確実に行なうことが必要であ
った。 【0008】以上、焼結機の短時間の停止および再起動
時には、点火炉の燃料ガス量、加熱空気量、主排風機ダ
ンパーの操作が、極めて煩雑となるため焼結操業に習熟
したオペレーターの介在が不可欠であり、焼結機の自動
運転を行なう上で障害となっていた。 【0009】短時間の焼結機の停止から起動時までの主
ダンパーの制御法については、先行技術として、特開昭
52−73102号公報があり、焼結機が操業中に突発
的に停止した場合、主排ガス温度の上昇を防ぐため、主
排風機入側ダンパーを直ちに全閉し、空気の供給を遮断
する。その後、若干の時間経過後、主ダンパー開度を3
〜5%と僅かに開き、焼結反応を徐々に進行させる方法
が開示されている。しかしながら、この方法によると、
主ダンパーを全閉とする際、一般的排風機の極低風量域
に存在するサージング領域を経ることになり、設備の強
度・耐久性の面で好ましくない。また、その後主ダンパ
ーを3〜5%に開ける際にも、風量が急激に変動するた
め、主排煙突からの異常発塵は不可避である。 【0010】次に、焼結機の停止から起動時の点火炉の
燃料ガス量の制御法については、先行技術として、特開
昭53−26703号公報があり、修理またはその他の
目的で焼結機を一時的に停止した後、焼結機を起動する
際、実際の点火炉炉内温度に対応して焼結速度を制御す
る方法、即ち点火炉に設定温度を設け、実際の点火炉温
度がその温度に達していないときには、その差に応じて
焼結機速度も低下させ、それにより未燃の発生を防ぐ方
法が開示されている。しかしながら、この方法では、未
燃の発生防止にはなるが、焼結機速度を低下させるた
め、減産量も大きくなるという欠点があった。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】上述したように、短時
間の焼結機の停止・再起動時に、安全且つ、2次トラブ
ルや公害の発生を抑制し、なお且つ焼結鉱の品質・歩留
の低下を最小限に抑えるため、オペレーターは非常に煩
雑な作業および操作を要求される。そのため、一つの作
業および操作が遅れた場合、 ・パレット上の原料層表面が過溶融となり再起動後の火
落ちが悪く未燃が発生する。 ・排ガス温度が設備限界以上に上昇し、集塵機に捕集さ
れたダストが燃焼し排出ホッパー内で焼結して、排出コ
ンベアやシュート内に詰まる。 ・焼結機停止後からの時間経過に伴い、焼結機上の原料
は排鉱側より順次火落ちが完了してくる。火落ちが完了
した領域と未完了の領域とでは、前者の方が通気性がよ
いので適切な対応をしない場合、火落ち完了領域を主体
にガスが通過することになり、火落ち未完了領域の焼結
反応が停滞し、再起動時の未焼発生の原因となる。再起
動後では、 ・主排煙突から異常発塵が発生する。 ・主排ガス温度が設備限界以上に上昇する。 ・焼成速度が上がらず、再停止する。 ・パレットスピードを低下させることにより、減産を余
儀なくされる。 ・停止から再起動の間で、未燃が多量に発生した場合に
は、未燃のものを回収するラインで、例えば、ベルト乗
り継ぎ部やシュート部で、未燃発生量が多いため にオーバーフローが起こり、再度、焼結全ラインを停止
しなければならなくなる。 などといった問題が起こる可能性があった。 【0012】従って、この発明の目的は、上述した問題
を解決して、焼結機の短時間の停止・再起動時に、再起
動時の二次トラブルを防ぐよう、焼結機を安全に停止さ
せ、再起動を円滑に行なわせると共に、停止による減
産、焼結鉱の品質および歩留の低下を最小限に抑えるた
めの焼結機の自動運転方法を提供することにある。 【0013】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述した
観点から、短時間の操業停止とその後の再起動に際して
の自動運転方法を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、下
記運転方法を完成した。 【0014】この発明の焼結機の運転方法は、焼結機を
停止させると同時に、焼結排ガスの主ダンパーをサージ
ングが発生しない範囲で最小開度に絞り、同時に点火炉
の燃料ガスおよび加熱空気を、点火炉が失火しない範囲
で最小流量に調節する。ここで、焼結機の停止と同時に
上記アクションをとるのは、焼結機の停止後は速やかに
排ガス流量を下げなければ、主排ガス温度の上昇の傾き
が大きくなり最高到達温度も高くなり、電気集塵機の設
備限界内に抑制することができないからである。一方、
焼結機が停止した場合の火落ち完了時間を予め求めてお
き、焼結機が停止後上記火落ち完了時間が経過した位置
の風箱ダンパーを、焼結機の排鉱側から給鉱側に向かっ
て順次全閉にする。 【0015】次いで、所定時間停止させた後、焼結機を
再起動させるに際し、焼結機の停止時間の長短によって
主ダンパー、燃料ガスおよび加熱空気、並びに風箱ダン
パーの各制御パターンを変更する。 【0016】焼結機の停止時間が所定値以上のとき、次
の操作を並行して行なう。上述したように所定開度まで
閉められた主ダンパーを、はじめはインチング開方式で
所定開度まで開き、引き続き停止時に点火炉出口にあっ
たパレットが焼結機機長方向の所定の複数の風箱位置に
到達した度毎に、主ダンパーを順次所定の開度だけ更に
開いてゆき、焼結機停止前の開度まで開く。 【0017】上述したように流量を減らされた燃料ガス
を、焼結機の停止前よりも停止前流量の所定割合だけ多
く流し、燃料ガスを流し始めた後所定時間経過したとき
に、焼結機の停止前の流量まで減らす。但し、上記所定
割合は、停止時間に基づき定められたものとする。 【0018】上述したように流量を減らされた加熱空気
を前記停止前流量まで増やす。一方、焼結機の停止時に
点火炉出口にあったパレットが、全閉の風箱ダンパーの
それぞれが属する風箱ブロックに到達したときに、当該
風箱ダンパーを順次、停止前の開度まで開く。 【0019】上記において、焼結機の停止時に点火炉出
口にあったパレットの所在については所定のトラッキン
グをして把握する。なお、焼結機の停止時間が所定値未
満のときは、運転方法を特に限定しなくてもよいが、焼
結機の再起動と同時に、主ダンパーを停止直前の開度ま
でインチング開方式で所定開度まで開き、また、燃料ガ
スおよび加熱空気を増やして停止前流量まで戻すことが
望ましい。 【0020】上述した操作は全て、迅速且つ正確に行な
うために、焼結機の停止および起動制御器、主ダンパー
の開度調整器、点火炉の燃料ガスおよび加熱空気の流量
調節器、並びに風箱ダンパー開閉器の各機器と、所定回
路にタイマーが接続され、上記各機器についての上記制
御パターンプログラムが記憶された主制御器との制御回
路の作動により、自動的に行なうことを必須とする。 【0021】なお、焼結機の停止時間が所定値未満のと
きは、運転方法を特に限定しなくてもよいが、焼結機の
再起動と同時に、主ダンパーを停止直前の開度までイン
チング開方式で開き、この間に燃料ガスを停止直前の流
量まで増加させることを自動的に行なうことが望まし
い。 【0022】 【発明の実施の形態】次に、この発明の実施形態の例を
説明する。図1に、焼結機が短時間停止させる場合、お
よび停止後再起動させる場合の自動運転制御システム例
のフローを示す。以下、図2に示した焼結設備の工程概
要図も参照しながら、焼結機が60分程度以下の短時間
停止した場合の焼結設備の自動運転方法を説明する。 【0023】(1)焼結機1の停止(S1)信号を受け
ると同時に主制御器16は、主排風機10入側の主ダン
パー9をサージングが発生しない最小の設定開度まで閉
めると共に、点火炉2の燃料ガス14および加熱空気1
5の流量を、失火しない範囲の設定値まで減少させる
(S2)。 【0024】このように主ダンパー9の開度を小さくす
ることにより、排ガスダクト7から電気集塵機8へ流入
する主排ガスの温度を設備許容温度以下に抑え、且つ、
焼結反応を徐々に進行させることができる。また、主ダ
ンパー9を全閉にしなくてよいので、主排風機10の設
備強度および耐久性の面からも望ましく、更に主ダンパ
ー9は設定開度に固定されているので、主排煙突11か
らは全く発塵しない。 【0025】また、燃料ガス14および加熱空気15の
流量をこのように減らすことにより、手動操作の場合に
発生することがある点火炉2直下での原料過溶融を皆無
にすることができる。 【0026】(2)焼結機1が停止(S1)すると直ち
に、焼結機1からタイマー18に停止信号が送られる。
タイマー18には焼結機停止からの時間経過の設定値
が、風箱ダンパー12の数だけ設定されており、上記停
止信号を受けて風箱ダンパー12を排鉱側から給鉱側に
向かって順次、全閉にしていく(S3)。なお、タイマ
ー18の設定値は、焼結機停止時点からパレット13上
原料の火落ち完了までの所要時間を各風箱ブロック毎に
求め、上記所要時間に基づき予め定められたものであ
る。 【0027】風箱ダンパー12の閉止をこのように制御
することにより、通気性のよい火落ち完了領域からの通
風を遮断し、火落ち未完了領域への通風を継続し確保す
る。このようにして、焼結機1の機長方向全域にわたっ
て焼結反応の停滞を防止し、再起動時の未焼発生を皆無
にすることができる。 【0028】(3)焼結機1を再起動させるか否かを判
断する(S4)。再起動させない場合は上記(S2)お
よび(S3)後の状態に保持する(S13)。再起動さ
せる場合には、停止時間がα分以上経過したか否かを主
制御器16が判定する(S5)。判定結果に基づき主制
御器16は、主ダンパー9、並びに、燃料ガス流量調節
器19および加熱空気流量調節器20の各々に下記制御
パターン信号を送る。 【0029】(3)−1.停止時間が所定時間α分未満
の場合:焼結機1の再起動と同時に、主ダンパー9を停
止前開度までインチング開方式で開き(S6)、インチ
ングの間に燃料ガス14および加熱空気15の流量を停
止前流量まで増加させる(S7)。主ダンパー9をイン
チング開方式で開くので、開操作が速過ぎると発する異
常発塵の発生や、遅過ぎると減産量が増えるといった不
利を防止することができる。 【0030】(3)−2.停止時間が所定時間α分以上
の場合:焼結機1の再起動と同時に、主ダンパー9を設
定開度βまでインチング開方式で開き(S8)、インチ
ングの間に燃料ガス14を停止前よりも停止時流量の所
定割合γ〜δ%だけ多く流すと共に、加熱空気15の流
量を停止前流量まで増加させ(S9)、更に一定時間ε
分経過後、燃料ガス14を停止前流量まで減少させる
(S10)。一方、焼結機1の再起動と同時に点火炉2
の出口部パレット13のトラッキングを開始する。主ダ
ンパー9については、上記インチングによる開(S8)
に引き続き、再起動時の点火炉出口部パレットが機長方
向で数箇所設定した風箱位置に到達した度毎に開度を大
きくし、停止前開度まで開ける(S11)。 【0031】このような主ダンパー9のインチング開方
式とそれに引き続くパレット13トラッキングに基づく
階段状開方式とにより、開操作が速過ぎると発する異常
発塵の発生や、遅過ぎると減産量が増えるといった不利
を防止することができ、且つ、主排ガス温度の急上昇を
防ぐことができる。また、燃料ガス14を一旦停止前よ
りも多量に流し、所定時間経過後に停止前流量まで減ら
のは、起動直後の点火炉2の炉内温度低下による操業へ
の影響を早期に回復させるためである。このようにして
焼結機1の速度を早期に停止前速度に戻し、減産を抑制
し、焼結鉱の品質低下を防止することができる。 【0032】(4)焼結機1再起動後の風箱ダンパー1
2については、再起動と同時に点火炉2出口部パレット
のトラッキングを開始し、S3で全閉になっている風箱
ダンパー12を、そのパレットが直上に到達したタイミ
ングで、給鉱側より順次、停止前の開度まで開ける(S
12)。 【0033】このようにして、通気性のよい火落ち完了
領域からの通風を遮断したまま、火落ち未完了領域への
通風を強制的に確保する。その結果、焼結機1機長方向
全域にわたり焼結反応の停滞を防止し、再起動時の減産
量の低減、焼結鉱品質の低下防止が可能となる。 【0034】上述した焼結機の停止から起動に至る一連
の作業および操作を自動運転システム化することによ
り、操業熟練者と同等以上に円滑で正確に焼結機の停止
・再起動を行なうことができる。 【0035】 【実施例】次に、この発明を実施例によって更に詳細に
説明する。上述した実施の形態において、下記条件によ
る本発明の範囲内の実施例および本発明の範囲外の比較
例を試験した。焼結設備は実施例および比較例共、図2
に示したものを使用した。焼結機の停止および再起動の
方法は、実施例では図1に示したフローに基づき自動運
転を行なった。但し、図1において、α=5分、β=1
4%、γ〜δ=30%(一定)、ε=30分とした。ま
た、比較例においては操作者が従来の方法に基づき手動
運転を行なった。焼結操業は、有効焼成面積400m2
の焼結機を用い、焼結機停止前の生産率1.94T/m
2 /Hrで一定の通常操業を継続した後、焼結機上に原
料がある状態で焼結機を停止させた。焼結機の停止時間
は15分間とし、その後再起動させた。 【0036】図3に、実施例および比較例における設備
の運転諸元、排ガスの温度およびダスト濃度、並びに操
業成績を例示した。同図より下記事項がわかる。通常操
業状態から焼結機の停止にかけて 比較例では、焼結機の停止後、主ダンパーの閉操作に
若干の遅れ(同図のA)があるため、排ガス温度が電気
集塵機設備の許容値180℃を超えて200℃(同図の
B点)まで達している。これに対して、実施例では、焼
結機の停止と同時に主ダンパーはサージングを起こさな
い最小開度である6%まで自動的に閉まるので、排ガス
温度は最高150℃程度(同図のC)までしか上がらな
い。 【0037】点火炉の燃料ガスおよび加熱空気の流量
低下についても、比較例では焼結機の停止よりも若干の
遅れ(同図のDおよびD7’)がでるが、実施例では停
止と同時に失火防止可能な流量まで自動的に下げること
ができる。 【0038】焼結機の再起動以後において 比較例では、停止中の点火炉内の温度低下、および人
手操作によるための手順遅れや操作者の判断遅れ等によ
り、主ダンパーの開速度が遅い(同図のE)ことに起因
して、焼結機速度の上昇が抑えられている(同図の
F)。更に、主ダンパーの開操作は操作者の遠隔手動に
よるため、その最初の開き方が階段状に開く(同図の
G)ため、再起動後に主ダンパーを開けた直後に排ガス
煙突からのダスト濃度は非常に高い値に急上昇している
(同図のH)。 【0039】これに対して実施例では下記作用効果が
ある。 イ.停止中に点火炉内温度が低下しても燃料ガスを停止
前の130%の割合(同図のI)で流し、所定時間経過
後に停止前と同じ流量に減らす。従って、点火炉内の温
度が早期に回復する。 ロ.主ダンパーの開き初めをインチング開方式で緩やか
に開ける(同図のJ)ことができるので、排ガス煙突か
らのダスト濃度の上昇を抑制しつつ速やかに開けるがで
きる。次いで、パレットのトラッキングを利用し設定風
箱位置にパレットが到達する度毎に主ダンパーの開度を
段階的に更に開けていき、停止前の開度にする(同図の
K)。上記イおよびロの結果、排ガス温度の上昇を抑制
しつつ、焼結機速度を比較例よりも早く停止前の状態に
戻すことができる(同図のL)。 【0040】以上の結果、実施例によれば焼結鉱の減産
量も大幅に少なくすることができ(同図のM)、また、
再起動初期における焼結鉱歩留の低下も防止することが
できる(同図のN)。 【0041】 【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
極めて煩雑で熟練を要する焼結機の停止から再起動まで
の作業・操作を自動システム化することができる。その
結果、(1)操作者の作業負荷の軽減、(2)同一停止
時間における減産量の低減、(3)2次トラブル発生の
頻度、および排ガス煙突からのダスト濃度の上昇の抑
制、および(4)再起動時の焼結鉱の品質・歩留の低下
の抑制が可能となる焼結機の運転方法を提供することが
できる等、工業上有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明による焼結機の自動運転システム例のフ
ローである。 【図2】通常の焼結設備の概略工程図である。 【図3】実施例および比較例における設備の運転諸元、
排ガスの温度およびダスト濃度、並びに操業成績を例示
したグラフである。 【符号の説明】 1 焼結機 2 点火炉 3 給鉱槽 4 クラッシャー 5 クーラー 6 風箱 7 排ガスダクト 8 電気集塵機 9 主ダンパー 10 主排風機 11 排ガス煙突 12 風箱ダンパー 13 パレット 14 燃料ガス 15 加熱空気 16 主制御器 17 設定器 18 タイマー 19 燃料ガス流量調節器 20 加熱空気流量調節器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F27B 21/14

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 焼結機を停止させるとき、および、前記
    焼結機を所定時間停止させた後再起動させるときに、下
    記(a)〜(g)の操作を自動的に行なうことを特徴と
    する焼結機の運転方法。停止させるとき、下記(a)お
    よび(b)の操作を並行して行ない、そして下記(c)
    の操作を所定時期に行なう。 (a)停止と同時に焼結排ガスの主ダンパーを、サージ
    ングが発生しない限界開度まで閉める。 (b)点火炉の燃料ガスおよび加熱空気を、点火炉が失
    火しない最小流量まで減らす。 (c)複数個の風箱ダンパーを、火落ち完了時間に基づ
    き予め定めた時期に、順次全閉にする。再起動させると
    き、前記停止時間が所定値以上の場合には、下記(d)
    〜(g)の操作を並行して行なう。 (d)前記操作(a)において前記限界開度まで閉めた
    前記主ダンパーを、はじめはインチング開方式で所定開
    度まで開き、引き続き前記停止時に前記点火炉出口にあ
    ったパレットが焼結機機長方向の所定の複数の風箱位置
    に到達した度毎に、前記主ダンパーを順次所定の開度だ
    け更に開いてゆき、前記停止前の開度まで開く。 (e)前記操作(b)において流量を減らした前記燃料
    ガスを、前記焼結機の停止前よりも停止前流量の所定割
    合だけ多く流し、前記燃料ガスを流し始めた後所定時間
    経過したときに、前記焼結機の停止前の流量まで減ら
    す。但し、前記所定割合は、前記停止時間に基づき定め
    られたものとする。 (f)前記操作(b)において流量を減らした前記加熱
    空気を、前記停止前流量まで増やす。 (g)前記停止時に前記点火炉出口にあったパレット
    が、前記操作(c)において全閉にされた前記風箱ダン
    パーのそれぞれが属する風箱ブロックに到達したとき
    に、当該風箱ダンパーを順次前記停止前の開度まで開
    く。
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