JP3486781B2 - 画像処理装置及びカラービデオカメラ - Google Patents

画像処理装置及びカラービデオカメラ

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JP3486781B2
JP3486781B2 JP03486294A JP3486294A JP3486781B2 JP 3486781 B2 JP3486781 B2 JP 3486781B2 JP 03486294 A JP03486294 A JP 03486294A JP 3486294 A JP3486294 A JP 3486294A JP 3486781 B2 JP3486781 B2 JP 3486781B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、線順次の色信号が得ら
れるカラービデオカメラ等の画像処理装置に関し、特に
その色信号生成方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図22は、色信号C1を各走査線で出力
し、色信号C2,C3を線順次で出力する画像処理装置
の回路図である。図において1は映像信号処理部であ
り、色信号C1は映像信号処理部1からそのまま出力さ
れ、色信号C2(またはC3)は1水平走査期間遅延回
路(1HDLY)2とスイッチ回路6とに出力される。
1水平走査期間遅延回路2から1水平走査期間だけ遅延
された色信号C2(またはC3)が、スイッチ回路6に
出力される。
【0003】そして、図23に示すように、nライン目で
は色信号C2が得られ、n+1ライン目では色信号C3
が得られる。このように、色信号C2と色信号C3とが
線順次で得られる。この線順次で得られる色信号C2と
色信号C3とを1水平走査期間遅延回路2,スイッチ回
路6により同時化し、このC1,C2,C3の3色から
カラー画像が得られる。色信号C1,C2,C3はそれ
ぞれ異なった色信号であるが、それぞれ輝度信号と相関
性が強い色信号である。例えば、C1が輝度信号Y、C
2がR−Y色差信号、C3がB−Y色差信号というよう
な組み合わせが一般に用いられている。
【0004】他の従来の技術について説明する。図24は
色信号C1を各走査線で出力し、色信号C2,C3を線
順次で出力する画像処理装置の回路図である。図24にお
いて1は映像信号処理部であり、色信号C1は映像信号
処理部1からそのまま出力される。映像信号処理部1に
は2個の1水平走査期間遅延回路2,3が直列に接続さ
れ、色信号C2(またはC3)が1水平走査期間遅延回
路2及び加算器7に出力される。加算器7は映像信号処
理部1の出力と1水平走査期間遅延回路3の出力とを加
算し、その加算値を1ビットシフト回路9ヘ出力する。
そして、1ビットシフト回路9の出力及び1水平走査期
間遅延回路2の出力がスイッチ回路6に入力される。
【0005】この線順次で得られる色信号C2と色信号
C3とを1水平走査期間遅延回路2,3により、3ライ
ン分同時化する。nライン目の色信号をC2とすると、
n−1及びn+1ライン目の色信号はC3である。加算
器7,1ビットシフト回路9により、n−1及びn+1
ライン目の色信号C3の平均値をnライン目の色信号C
3として出力する。nライン目の色信号C2とn−1及
びn+1ライン目の色信号C3の平均値とをスイッチ回
路6により同時化し、カラー画像を生成する。
【0006】図25は、例えば「National Technical Rep
ort 」(Vol.31 No.1 Feb. 1985)株式会社:松下テクノ
リサーチ発行、株式会社:オーム社発売、76頁〜82頁に
示された撮像素子の色フィルタ配列を示す図である。図
において、Mgはマゼンタの色フィルタを有する画素、
Gはグリーンの色フィルタを有する画素、Cyはシアン
の色フィルタを有する画素、Yeはイェローの色フィル
タを有する画素を示す。
【0007】図26はその色フィルタ配列の撮像素子を用
いたカラービデオカメラの信号処理回路の一部を示す図
であり、図において、31はレンズである。レンズ31に近
接させて、第1から第NのN種類の分光感度特性のうち
の一種類の分光感度特性を有するN種類の光電変換素子
を二次元平面上に配列してなる撮像素子32が設けられて
おり、レンズ31から入射した光は、撮像素子32に結像す
る。撮像素子32には、ローパスフィルタ(LPF)33と
バンドパスフィルタ(BPF)34とが並列に接続されて
いる。バンドパスフィルタ34には検波回路35が接続さ
れ、検波回路35には1水平走査期間遅延回路36とスイッ
チ回路37とが並列に接続されている。1水平走査期間遅
延回路36の出力もスイッチ回路37に入力され、スイッチ
回路37にてバンドパスフィルタ34の出力と1水平走査期
間遅延回路36の出力とを切り換え選択できるようになっ
ている。
【0008】次に動作について説明する。図26におい
て、レンズ31から入射した光が、撮像素子32に結像され
る。図25において、(Mg+Cy), (G+Ye)が繰
り返される撮像素子32のnラインからの信号出力をSn
、(Mg+Ye),(G+Cy)が繰り返される撮像
素子32のn+1ラインからの信号出力をSn+1 とする
と、Sn , Sn+1 は各々次式で表される。 Sn =Yn +Cn ・sin(ωt)+… …(1) Sn+1 =Yn+1 +Cn+1 ・sin(ωt)+… …(2) ただし、ωは水平画素ピッチの2倍に対応した色信号の
搬送角周波数である。また、(1), (2)式における
Yn , Yn+1 はnライン, n+1ラインの輝度信号成分
を、また、Cn , Cn+1 はnライン, n+1ラインの色
信号成分を表し、次式で示される。 Yn =(Ye+G)+(Cy+Mg)=2R+3G+2B …(3) Yn+1 =(Ye+Mg)+(Cy+G)=2R+3G+2B …(4) Cn =(Cy+Mg)−(Ye+G)=2B−G …(5) Cn+1 =(Ye+Mg)−(Cy+G)=2R−G …(6) 輝度信号成分Yn ,Yn+1 は、撮像素子32の出力をロー
パスフィルタ33に通すことによって得られる。色信号成
分Cn , Cn+1 は、撮像素子32の出力を中心周波数ωな
るバンドパスフィルタ34及び検波回路35に通すことによ
って得られる。検波回路35の出力には2R−G, 2B−
Gが1ラインおきに現れる。この1ラインおきに現れる
2R−G, 2B−Gを1水平走査期間遅延回路36とスイ
ッチ回路37とにより同時化する。図中、CR ,CB は2
R−G色差信号成分,2B−G色差信号成分を示す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したカラービデオ
カメラ等の従来の画像処理装置では、垂直方向に隣合っ
た走査線に同じ色、同じ明るさの光が入射する場合は問
題なく正しい色信号が得られる。しかし、入射する画像
の輝度変化に高周波成分が多く含まれる場合など、垂直
方向に隣合った走査線に同じ色であっても明るさが異な
る光が入射する場合は、実際の色とは異なる偽色が発生
するという問題点がある。
【0010】本発明は以上の問題点を解決するためにな
されたものであり、垂直方向に明るさが変化している場
合でも、偽色が少ない良好な画像を、簡単な回路構成で
安価に実現することが可能となるカラービデオカメラ等
の画像処理装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願の第1発明に係る画
像処理装置は、各走査線で得られる第1の色信号と線順
次で得られる第2の色信号及び第3の色信号とからカラ
ー画像を得る画像処理装置であって、第2の色信号が得
られる走査線における第1の色信号とこの走査線を中心
とする上下の隣合った走査線における第1の色信号の和
との比に、この走査線を中心とする上下の隣合った走査
線における第3の色信号の和を乗ずることにより、この
走査線における第3の色信号を算出するようにしたもの
である。
【0012】本願の第2発明に係る画像処理装置は、第
1発明において、第3の色信号を算出する算出手段の除
算部分を除算用ルックアップテーブルで構成し、除算用
ルックアップテーブルの入力ビット数をnとした場合、
除数,被除数共に最上位ビットからnビット目まで、下
位ビットへと各ビットを順次検査し、このビットが1で
あれば検査を終了し、検査終了後、このビットを最上位
ビットとしたnビット分を除算用ルックアップテーブル
の入力とするように構成したものである。
【0013】本願の第3発明に係る画像処理装置は、第
2発明において、除算用ルックアップテーブルの内容は
除算の演算結果をビットシフトによりmビット分だけ大
きくして、小数部分を切り捨てた整数部分とし、その値
を使用した演算結果をビットシフトによりmビット分だ
け小さくして元の桁に戻し、小数部分を切り捨てた整数
部分を演算結果とするように構成したものである。
【0014】本願の第4発明に係る画像処理装置は、第
1発明において、第3の色信号を算出する際に、乗除算
部分を対数変換し、対数用ルックアップテーブル及びべ
き乗用ルックアップテーブルを用いるように構成したも
のである。
【0015】本願の第5発明に係る画像処理装置は、各
走査線で得られる第1の色信号と線順次で得られる第2
の色信号及び第3の色信号とからカラー画像を得る画像
処理装置であって、画像の空間周波数の高低を判断し、
画像の空間周波数が高いと判断した部分では、第2の色
信号が得られる走査線における第1の色信号とこの走査
線を中心とする上下の隣合った走査線における第1の色
信号の和との比に、この走査線を中心とする上下の隣合
った走査線における第3の色信号の和を乗ずることによ
り、この走査線における第3の色信号を算出し、画像の
空間周波数が低いと判断した部分では、この走査線を中
心とする上下の隣合った走査線における第3の色信号を
平均することにより、この走査線の第3の色信号を算出
するようにしたものである。
【0016】本願の第6発明に係る画像処理装置は、各
走査線で得られる第1の色信号と線順次で得られる第2
の色信号及び第3の色信号とからカラー画像を得る画像
処理装置であって、第2の色信号が得られる走査線にお
ける第1の色信号とこの走査線を中心とする上下の隣合
った走査線における第1の色信号の和との比に、この走
査線を中心とする上下の隣合った走査線における第3の
色信号の和を乗ずることにより、この走査線における第
3の色信号を算出する算出方法と、この走査線を中心と
する上下の隣合った走査線における第3の色信号を平均
することにより、この走査線における第3の色信号を算
出する算出方法とを、処理中の走査線を中心とする上下
の隣合った走査線の色信号出力の差が特定のしきい値を
こえているか否かの検出結果に基づいて、切り換えるよ
うにしたものである。
【0017】本願の第7発明に係る画像処理装置は、各
走査線で得られる第1の色信号と線順次で得られる第2
の色信号及び第3の色信号とからカラー画像を得る画像
処理装置であって、第2の色信号が得られる走査線にお
ける第1の色信号とこの走査線を中心とする上下の隣合
った走査線における第1の色信号の和との比に、この走
査線を中心とする上下の隣合った走査線における第3の
色信号の和を乗ずることにより、この走査線における第
3の色信号を算出する算出方法と、この走査線を中心と
する上下の隣合った走査線における第3の色信号を平均
することにより、この走査線における第3の色信号を算
出する算出方法とを、処理中の走査線と同種の色信号が
得られる走査線の色信号出力をハイパスフィルタに入力
してハイパスフィルタ出力が特定のしきい値をこえてい
るか否かの検出結果に基づいて、切り換えるようにした
ものである。
【0018】本願の第8発明に係る画像処理装置は、各
走査線で得られる第1の色信号と線順次で得られる第2
の色信号及び第3の色信号とからカラー画像を得る画像
処理装置であって、第2の色信号が得られる走査線にお
ける第1の色信号に一定値を加えたものとこの走査線を
中心とする上下の隣合った走査線における第1の色信号
の和に一定値を加えたものとの比に、この走査線を中心
とする上下の隣合った走査線における第3の色信号の和
に一定値を加えたものを乗じて一定値を減ずることによ
り、この走査線における第3の色信号を算出するように
したものである。
【0019】本願の第9発明に係る画像処理装置は、各
走査線で得られる第1の色信号と線順次で得られる第2
の色信号及び第3の色信号とからカラー画像を得る画像
処理装置であって、第2の色信号が得られる走査線にお
ける第1の色信号に一定値を加えたものとこの走査線を
中心とする上下の隣合った走査線における第1の色信号
の和に一定値を加えたものとの比にこの走査線を中心と
する上下の隣合った走査線における第3の色信号の和に
一定値を加えたものを乗ずることにより、この走査線に
おける第3の色信号を算出するようにしたものである。
【0020】本願の第10発明に係るカラービデオカメラ
は、第1から第NのN種類の分光感度特性のうちの1種
類の分光感度特性を有するN種類の光電変換素子を2次
元平面上に配列した撮像素子によりJ色信号とK色信号
とを線順次で生成して、カラー画像を得るカラービデオ
カメラであって、色信号成分Jが得られる走査線におけ
る輝度信号成分とこの走査線を中心とする上下の隣合っ
た走査線における輝度信号成分の和との比に、この走査
線を中心とする上下の隣合った走査線における色信号成
分Kの和を乗ずることにより、この走査線における色信
号成分Kを算出するようにしたものである。
【0021】本願の第11発明に係るカラービデオカメラ
は、第10発明において、撮像素子の出力を直列に接続さ
れた2個の遅延回路に入力して、各遅延回路の出力を取
り出すことにより、t,t−1,t−2番目の水平に連
続した3画素の撮像素子出力を得、この水平に連続した
3画素の撮像素子出力を各々3個のビットシフト回路に
入力して、各撮像素子出力に重みを付加し、重みを付加
した各々の撮像素子出力を入力とした加算器の出力を輝
度信号成分とするようにしたものである。
【0022】本願の第12発明に係るカラービデオカメラ
は、第10発明において、撮像素子の出力を直列に接続さ
れた2個の遅延回路に入力して、各遅延回路の出力を取
り出すことにより、t,t−1,t−2番目の水平に連
続した3画素の撮像素子出力を得、t番目とt−2番目
との画素の撮像素子出力を各々2個のビットシフト回路
に入力し、ビットシフト回路の出力を第1加算器により
加算し、第1加算器の出力とt−1番目の撮像素子出力
とをマルチプレクサにより切り換え、一方の出力の符号
を負にしてマルチプレクサ出力を入力とした第2加算器
の出力を色信号成分とするようにしたものである。
【0023】本願の第13発明に係るカラービデオカメラ
は、第10発明において、色信号成分Kを算出する算出手
段の除算部分を除算用ルックアップテーブルで構成し、
除算用ルックアップテーブルの入力ビット数をnとした
場合、除数,被除数共に最上位ビットからnビット目ま
で、下位ビットへと各ビットを順次検査し、このビット
が1であれば検査を終了し、検査終了後、このビットを
最上位ビットとしたnビット分を除算用ルックアップテ
ーブルの入力とするように構成したものである。
【0024】本願の第14発明に係るカラービデオカメラ
は、第13発明において、除算用ルックアップテーブルの
内容は除算の演算結果をビットシフトによりmビット分
だけ大きくして、小数部分を切り捨てた整数部分とし、
その値を使用した演算結果をビットシフトによりmビッ
ト分だけ小さくして元の桁に戻し、小数部分を切り捨て
た整数部分を演算結果とするように構成したものであ
る。
【0025】本願の第15発明に係るカラービデオカメラ
は、第10発明において、色信号成分Kを算出する際に、
乗除算部分を対数変換し、対数用ルックアップテーブル
及びべき乗用ルックアップテーブルを用いるように構成
したものである。
【0026】本願の第16発明に係るカラービデオカメラ
は、第1から第NのN種類の分光感度特性のうちの1種
類の分光感度特性を有するN種類の光電変換素子を2次
元平面上に配列した撮像素子によりJ色信号とK色信号
とを線順次で生成して、カラー画像を得るカラービデオ
カメラであって、画像の空間周波数が高いと判断した部
分では、色信号成分Jが得られる走査線における輝度信
号成分とこの走査線を中心とする上下の隣合った走査線
における輝度信号成分の和との比に、この走査線を中心
とする上下の隣合った走査線における色信号成分Kの和
を乗ずることにより、この走査線における色信号成分K
を算出し、画像の空間周波数が低いと判断した部分で
は、この走査線を中心とする上下の隣合った走査線にお
ける色信号成分Kの和を平均することにより、この走査
線の色信号成分Kを算出するようにしたものである。
【0027】本願の第17発明に係るカラービデオカメラ
は、第1から第NのN種類の分光感度特性のうちの1種
類の分光感度特性を有するN種類の光電変換素子を2次
元平面上に配列した撮像素子によりJ色信号とK色信号
とを線順次で生成して、カラー画像を得るカラービデオ
カメラであって、色信号成分Jが得られる走査線におけ
る輝度信号成分とこの走査線を中心とする上下の隣合っ
た走査線における輝度信号成分の和との比に、この走査
線を中心とする上下の隣合った走査線における色信号成
分Kの和を乗ずることにより、この走査線における色信
号成分Kを算出する算出方法と、この走査線を中心とす
る上下の隣合った走査線における色信号成分Kの和を平
均することにより、この走査線の色信号成分Kを算出す
る算出方法とを、処理中の画素を中心とする上下の隣合
った画素の出力の差が特定のしきい値をこえているか否
かの検出結果に基づいて、切り換えるようにしたもので
ある。
【0028】本願の第18発明に係るカラービデオカメラ
は、第1から第NのN種類の分光感度特性のうちの1種
類の分光感度特性を有するN種類の光電変換素子を2次
元平面上に配列した撮像素子によりJ色信号とK色信号
とを線順次で生成して、カラー画像を得るカラービデオ
カメラであって、色信号成分Jが得られる走査線におけ
る輝度信号成分とこの走査線を中心とする上下の隣合っ
た走査線における輝度信号成分の和との比に、この走査
線を中心とする上下の隣合った走査線における色信号成
分Kの和を乗ずることにより、この走査線における色信
号成分Kを算出する算出方法と、この走査線を中心とす
る上下の隣合った走査線における色信号成分Kの和を平
均することにより、この走査線の色信号成分Kを算出す
る算出方法とを、処理中の画素を中心とするこの画素と
同種の分光感度特性を有する垂直方向の画素の撮像素子
出力をハイパスフィルタに入力させてハイパスフィルタ
の出力が特定のしきい値をこえているか否かの検出結果
に基づいて、切り換えるようにしたものである。
【0029】本願の第19発明に係るカラービデオカメラ
は、第1から第NのN種類の分光感度特性のうちの1種
類の分光感度特性を有するN種類の光電変換素子を2次
元平面上に配列した撮像素子によりJ色信号とK色信号
とを線順次で生成して、カラー画像を得るカラービデオ
カメラであって、色信号成分Jが得られる走査線におけ
る輝度信号成分に一定値を加えたものとこの走査線を中
心とする上下の隣合った走査線における輝度信号成分の
和に一定値を加えたものとの比に、この走査線を中心と
する上下の隣合った走査線における色信号成分Kの和に
一定値を加えたものを乗じて一定値を減ずることによ
り、この走査線における色信号成分Kを算出するように
したものである。
【0030】本願の第20発明に係るカラービデオカメラ
は、第1から第NのN種類の分光感度特性のうちの1種
類の分光感度特性を有するN種類の光電変換素子を2次
元平面上に配列した撮像素子によりJ色信号とK色信号
とを線順次で生成して、カラー画像を得るカラービデオ
カメラであって、色信号成分Jが得られる走査線におけ
る輝度信号成分に一定値を加えたものとこの走査線を中
心とする上下の隣合った走査線における輝度信号成分の
和に一定値を加えたものとの比に、この走査線を中心と
する上下の隣合った走査線における色信号成分Kの和に
一定値を加えたものを乗じることにより、この走査線に
おける色信号成分Kを算出するようにしたものである。
【0031】
【作用】第1発明の画像処理装置では、第2の色信号及
び第3の色信号を線順次で得る際に、第2の色信号が得
られる走査線における第1の色信号とこの走査線に隣合
った上下の走査線における第1の色信号の和との比に、
この走査線に隣合った上下の走査線における第3の色信
号の和を乗ずることにより、この走査線における第3の
色信号を算出する。よって、垂直方向のサンプリング点
を見かけ上2倍にするので、垂直方向の輝度信号の高周
波部分に発生する偽色が抑圧される。
【0032】第2発明の画像処理装置では、第1発明に
おいて、第3の色信号を算出する際に、その除算部分を
除算用ルックアップテーブルで構成し、除算用ルックア
ップテーブルの入力ビット数をnとした場合、除数,被
除数共に最上位ビットからnビット目まで、下位方向に
1であるかどうかを順次検査し、1であれば検査を終了
し、この検査終了時のビットを最上位ビットとしたnビ
ット分を該除算用ルックアップテーブルの入力とする。
よって、入力を上位nビットとした場合に比べて、同容
量の除算用ルックアップテーブルを用いても演算精度は
高くなる。
【0033】第3発明の画像処理装置では、第2発明に
おいて、除算用ルックアップテーブルの内容は除算の演
算結果をビットシフトによりmビット分だけ大きくし
て、小数部分を切り捨てた整数部分とし、除算用ルック
アップテーブルの出力値を使用した演算結果をビットシ
フトによりmビット分だけ小さくして元の桁に戻し、小
数部分を切り捨てた整数部分を演算結果とする。よっ
て、演算精度は高くなる。
【0034】第4発明の画像処理装置では、第1発明に
おいて、第3の色信号を算出する際に、乗除算部分を対
数変換し、対数用ルックアップテーブル及びべき乗用ル
ックアップテーブルを用いる。よって、簡単な回路構成
で安価に構成される。
【0035】第5発明の画像処理装置では、第2の色信
号及び第3の色信号を線順次で得る際に、画像の空間周
波数の高低を判断し、画像の空間周波数が高い場合に
は、第2の色信号が得られる走査線における第1の色信
号とこの走査線の上下の隣合った走査線における第1の
色信号の和との比に、この走査線に隣合った上下の走査
線における第3の色信号の和を乗ずることにより、この
走査線における第3の色信号を算出し、画像の空間周波
数が低い場合には、この走査線に隣合った上下の走査線
における第3の色信号を平均することにより、この走査
線の第3の色信号を算出する。よって、演算のビット数
を減らした場合に強調される低周波部分の偽輪郭が抑圧
される。
【0036】第6発明の画像処理装置では、第2の色信
号及び第3の色信号を線順次で得る際に、処理中の走査
線に隣合った上下の走査線の色信号出力の差が特定のし
きい値を超えているか否かを判断し、超えている場合に
は、第2の色信号が得られる走査線における第1の色信
号とこの走査線に隣合った上下の走査線における第1の
色信号の和との比に、この走査線に隣合った上下の走査
線における第3の色信号の和を乗ずることにより、この
走査線における第3の色信号を算出し、一方超えていな
い場合には、この走査線に隣合った上下の走査線におけ
る第3の色信号を平均することにより、この走査線にお
ける第3の色信号を算出する。よって、垂直方向の輝度
信号の高周波部分に発生する偽色が抑圧される。
【0037】第7発明の画像処理装置では、第2の色信
号及び第3の色信号を線順次で得る際に、処理中の走査
線と同種の色信号が得られる走査線の色信号出力をハイ
パスフィルタに入力し、ハイパスフィルタ出力が特定の
しきい値をこえているか否かを判断し、超えている場合
には、第2の色信号が得られる走査線における第1の色
信号とこの走査線に隣合った上下の走査線における第1
の色信号の和との比に、この走査線に隣合った上下の走
査線における第3の色信号の和を乗ずることにより、こ
の走査線における第3の色信号を算出し、一方超えてい
ない場合には、この走査線に隣合った上下の走査線にお
ける第3の色信号を平均することにより、この走査線に
おける第3の色信号を算出する。よって、垂直方向の輝
度信号の高周波部分に発生する偽色が抑圧される。
【0038】第8発明の画像処理装置では、第2の色信
号及び第3の色信号を線順次で得る際に、第2の色信号
が得られる走査線における第1の色信号に一定値を加え
たものとこの走査線に隣合った上下の走査線における第
1の色信号の和に一定値を加えたものとの比に、この走
査線に隣合った上下の走査線における第3の色信号の和
に一定値を加えたものを乗じて一定値を減ずることによ
り、この走査線における第3の色信号を算出する。よっ
て、演算誤差が少なくなり、また、簡単な回路構成で安
価に構成できる。
【0039】第9発明の画像処理装置では、第2の色信
号及び第3の色信号を線順次で得る際に、第2の色信号
が得られる走査線における第1の色信号に一定値を加え
たものとこの走査線に隣合った上下の走査線における第
1の色信号の和に一定値を加えたものとの比にこの走査
線に隣合った上下の走査線における第3の色信号の和に
一定値を加えたものを乗ずることにより、この走査線に
おける第3の色信号を算出する。よって、演算誤差が少
なくなり、また、簡単な回路構成で安価に構成できる。
【0040】第10発明のカラービデオカメラでは、J色
信号とK色信号とを線順次で生成する際に、色信号成分
Jが得られる走査線における輝度信号成分とこの走査線
に隣合った上下の走査線における輝度信号成分の和との
比に、この走査線に隣合った上下の走査線における色信
号成分Kの和を乗ずることにより、この走査線における
色信号成分Kを算出する。よって、垂直方向のサンプリ
ング点を見かけ上2倍にするので、垂直方向の輝度信号
の高周波成分に発生する偽色が低減される。
【0041】第11発明のカラービデオカメラでは、第10
発明において、撮像素子の出力を直列に接続された2個
の遅延回路に入力して、各遅延回路の出力を取り出すこ
とにより、t,t−1,t−2番目の水平に連続した3
画素の撮像素子出力を得、この水平に連続した3画素の
撮像素子出力を各々3個のビットシフト回路に入力し
て、各撮像素子出力に重みを付加し、重みを付加した各
々の撮像素子出力を入力とした加算器の出力を輝度信号
成分とする。よって、簡単な回路構成で安価に構成され
る。
【0042】第12発明のカラービデオカメラでは、第10
発明において、撮像素子の出力を直列に接続された2個
の遅延回路に入力して、各遅延回路の出力を取り出すこ
とにより、t,t−1,t−2番目の水平に連続した3
画素の撮像素子出力を得、t番目とt−2番目との画素
の撮像素子出力を各々2個のビットシフト回路に入力
し、ビットシフト回路の出力を第1加算器により加算
し、第1加算器の出力とt−1番目の撮像素子出力とを
マルチプレクサにより切り換え、一方の出力の符号を負
にし、マルチプレクサ出力を入力とした第2加算器の出
力を色信号成分とする。よって、簡単な回路構成で安価
に構成される。
【0043】第13発明のカラービデオカメラでは、第10
発明において、色信号成分Kを算出する際に、その除算
部分を除算用ルックアップテーブルで構成し、除算用ル
ックアップテーブルの入力ビット数をnとした場合、除
数,被除数共に最上位ビットからnビット目まで、下位
方向に1であるかどうかを順次検査し、1であれば検査
を終了し、この検査終了時のビットを最上位ビットとし
たnビット分を該除算用ルックアップテーブルの入力と
する。よって、入力を上位nビットとした場合に比べ
て、同容量の除算用ルックアップテーブルを用いても演
算精度は高くなる。
【0044】第14発明のカラービデオカメラでは、第13
発明において、除算用ルックアップテーブルの内容は除
算の演算結果をビットシフトによりmビット分だけ大き
くして、小数部分を切り捨てた整数部分とし、除算用ル
ックアップテーブルの出力値を使用した演算結果をビッ
トシフトによりmビット分だけ小さくして元の桁に戻
し、小数部分を切り捨てた整数部分を演算結果とする。
よって、演算精度は高くなる。
【0045】第15発明のカラービデオカメラでは、第10
発明において、色信号成分Kを算出する際に、乗除算部
分を対数変換し、対数用ルックアップテーブル及びべき
乗用ルックアップテーブルを用いる。よって、簡単な回
路構成で安価に構成される。
【0046】第16発明のカラービデオカメラでは、J色
信号とK色信号とを線順次で生成する際に、画像の高空
間周波数部分を検出し、高空間周波数部分を検出した場
合には、色信号成分Jが得られる走査線における輝度信
号成分とこの走査線に隣合った上下の走査線における輝
度信号成分の和との比に、この走査線に隣合った上下の
走査線における色信号成分Kの和を乗ずることにより、
この走査線における色信号成分Kを算出し、高空間周波
数部分を検出しない場合には、この走査線に隣合った上
下の走査線における色信号成分Kの和を平均することに
より、この走査線の色信号成分Kを算出する。よって、
演算のビット数を減らした場合に強調される低周波成分
の偽輪郭が低減される。
【0047】第17発明のカラービデオカメラでは、J色
信号とK色信号とを線順次で生成する際に、処理中の画
素を中心とした上下の隣合った画素の出力の差が特定の
しきい値をこえているか否かを判断し、超えている場合
には空間周波数が高いので、色信号成分Jが得られる走
査線における輝度信号成分とこの走査線に隣合った上下
の走査線における輝度信号成分の和との比に、この走査
線に隣合った上下の走査線における色信号成分Kの和を
乗ずることにより、この走査線における色信号成分Kを
算出し、一方超えていない場合には空間周波数が低いの
で、この走査線に隣合った上下の走査線における色信号
成分Kの和を平均することにより、この走査線の色信号
成分Kを算出する。よって、垂直方向の輝度信号の高周
波成分に発生する偽色が低減される。
【0048】第18発明のカラービデオカメラでは、J色
信号とK色信号とを線順次で生成する際に、処理中の画
素を中心とするこの画素と同種の分光感度特性を有する
垂直方向の画素の撮像素子出力をハイパスフィルタに入
力させて、ハイパスフィルタの出力が特定のしきい値を
こえているか否かを判断し、超えている場合には空間周
波数が高いので、色信号成分Jが得られる走査線におけ
る輝度信号成分とこの走査線に隣合った上下の走査線に
おける輝度信号成分の和との比に、この走査線に隣合っ
た上下の走査線における色信号成分Kの和を乗ずること
により、この走査線における色信号成分Kを算出し、一
方超えていない場合には空間周波数が低いので、この走
査線に隣合った上下の走査線における色信号成分Kの和
を平均することにより、この走査線の色信号成分Kを算
出する。よって、垂直方向の輝度信号の高周波成分に発
生する偽色が低減される。
【0049】第19発明のカラービデオカメラでは、J色
信号とK色信号とを線順次で生成する際に、色信号成分
Jが得られる走査線における輝度信号成分に一定値を加
えたものとこの走査線に隣合った上下の走査線における
輝度信号成分の和に一定値を加えたものとの比に、この
走査線に隣合った上下の走査線における色信号成分Kの
和に一定値を加えたものを乗じて一定値を減ずることに
より、この走査線における色信号成分Kを算出する。よ
って、演算誤差が少なくなり、また、簡単な回路構成で
安価に構成される。
【0050】第20発明のカラービデオカメラでは、J色
信号とK色信号とを線順次で生成する際に、色信号成分
Jが得られる走査線における輝度信号成分に一定値を加
えたものとこの走査線に隣合った上下の走査線における
輝度信号成分の和に一定値を加えたものとの比に、この
走査線に隣合った上下の走査線における色信号成分Kの
和に一定値を加えたものを乗じることにより、この走査
線における色信号成分Kを算出する。よって、演算誤差
が少なくなり、また、簡単な回路構成で安価に構成され
る。
【0051】
【実施例】以下、本発明をその実施例を示す図面に基づ
いて具体的に説明する。
【0052】実施例1.図1は本発明の実施例1におけ
る画像処理装置の信号処理回路を示すブロック回路図で
ある。図1において、1は映像信号処理部であり、映像
信号処理部1は、各走査線から得られる色信号C1と線
順次で得られる色信号Cx (CxはC2,C3の何れ
か)とを出力する。色信号C1の出力側には、1水平走
査期間遅延回路(1HDLY)2,3が直列に接続され
ている。色信号C1の出力側及び1水平走査期間遅延回
路3の出力側に加算器7が接続され、加算器7は両出力
を加算する。1水平走査期間遅延回路2の出力側及び加
算器7の出力側に除算器10が接続され、除算器10は両出
力の比を求める。一方、映像信号処理部1の色信号Cx
の出力側には、1水平走査期間遅延回路4,5が直列に
接続されている。色信号Cxの出力側及び1水平走査期
間遅延回路5の出力側に加算器8が接続され、加算器8
は両出力を加算する。1水平走査期間遅延回路4の出力
側はスイッチ回路6の入力端子に接続されている。加算
器8の出力側及び除算器10の出力側は乗算器11に接続さ
れ、乗算器11は両出力を乗算する。乗算器11の出力側は
スイッチ回路6の入力端子に接続されている。
【0053】次に動作について説明する。図1におい
て、映像信号処理部1から色信号C1と色信号Cxとが
出力される。1水平走査期間遅延回路2, 3により3ラ
イン分の色信号C1を同時化する。図において、C1(n+
1)はn+1ライン目の色信号C1、C1(n)はnライン目
の色信号C1、C1(n-1)はn−1ライン目の色信号C1
を示す。同様に1水平走査期間遅延回路4, 5により3
ライン分の色信号Cxを同時化する。図において、Cx
(n+1)はn+1ライン目の色信号Cx, Cx(n)はnライ
ン目の色信号Cx,Cx(n-1)はn−1ライン目の色信号
Cxを示す。C1(n+1)とC1(n-1)とを加算器7に入力
し、この加算器7の出力値とC1(n)とを除算器10に入力
する。また、Cx(n+1)とCx(n-1)とを加算器8に入力
し、この加算器8の出力値と除算器10の出力値とを乗算
器11に入力する。この乗算器11の出力値Cx■(n)は式
(7)に示される演算結果となる。 Cx■(n) ={Cx(n-1)+Cx(n+1)}×〔C1(n)/{C1(n-1)+C1(n+1)}〕 …(7)
【0054】例えば、Cx(n)が色信号C2である場合、
Cx■(n) は色信号C3である。Cx■(n) はn−1及び
n+1ライン目の色信号から補間された色信号であるの
で、1水平走査期間遅延回路4の出力値Cx(n)とは異な
る色信号である。したがって、Cx(n)とCx■(n) とを
スイッチ回路6で切り換えることによりC2(n), C3(n)
を同時に得ることができる。このC2(n), C3(n),C1
(n)の3つの色信号により、カラー画像を生成すること
ができる。
【0055】上記実施例における色信号Cx■(n) の算
出方法の原理を説明する。例えばC1が輝度信号Y、C
2がR−Y色差信号、C3がB−Y色差信号である場
合、局所的な領域において輝度信号の変化に比べて色の
変化が少ないことを前提とすると、式(8)のように、
R−Y色差信号とB−Y色差信号と輝度信号成分Yとの
比は、局所的な領域でほぼ等しくなる。 Y(n-1) :Y(n) :Y(n+1) ≒ (R−Y)(n-1): (R−Y)(n): (R−Y)(n+1) ≒ (B−Y)(n-1): (B−Y)(n): (B−Y)(n+1) …(8) nライン目ではR−Y色差信号が得られ、n−1及びn
+1ライン目ではB−Y色差信号が線順次で得られると
すると、nライン目のB−Y色差信号は式(9)から補
間することができる。 (B−Y)(n)= ( (B−Y)(n-1)+ (B−Y)(n+1)) × (Y(n) / (Y(n-1) +Y(n+1)) ) …(9) 以上のことから輝度信号Yと相関性が強い色信号C1,
C2, C3において、nライン目では色信号C2が得ら
れ、n−1及びn+1ライン目では色信号C3が線順次
で得られる場合、nライン目における色信号C3の補間
は式(10)のように行う。 C3(n)= (C3(n-1)+C3(n+1)) × (C1(n)/ (C1(n-1)+C1(n+1)) ) …(10)
【0056】従来の方式では、1ラインおきに生成され
る色信号C2,C3を1水平期間遅延回路により同時化
していたので、垂直方向の輝度信号の高周波部分に偽色
が発生していた。ところが、本発明では、例えば、式
(10)に示されるように、C2が得られるnライン目に
おいて、n−1ライン目のC3とn+1ライン目のC3
との和に、nライン目のC1とn−1ライン目のC1及
びn+1ライン目のC1との和の比を乗ずることによっ
て、nライン目のC3が得られる。その結果、垂直方向
の色信号のサンプリング点が見かけ上2倍になり、垂直
方向の輝度信号の高周波部分に発生する偽色が少ない良
好な画像を得ることが可能となる。
【0057】実施例2.本発明の実施例2による画像処
理装置の信号処理回路の構成は実施例1(図1)と同様
であり、除算器10における信号処理が異なる。実施例2
における除算器10の構成を図2に示す。図2において、
14は適応型ビットシフト回路、15は除算用ルックアップ
テーブル、16はビット補正回路である。
【0058】次に、実施例2の動作について説明する。
実施例1で述べた演算式には除算があるので、除算用ル
ックアップテーブル15を用いる。例えば図2のように入
力が8ビットで55 (00110111) , 13 (00001101) とし、
除算用ルックアップテーブル15の入力を5ビットとして
55/13を求める場合、適応型ビットシフト回路14によ
り、各々の入力の最上位ビットから5ビット目まで1で
あるかどうかを順次検査し、1であれば検査を終了す
る。この検査終了時のビットを最上位ビットとした上位
5ビット分を除算用ルックアップテーブル15の入力とす
る。つまり、17 (11011) ,13 (01101)のように最も有効
な5ビットに桁下げして除算用ルックアップテーブル15
に入力する。除算用ルックアップテーブル15から除算結
果2 (00010)を得た後、ビット補正回路16により被除数
のビット数を下げた分だけビット数を上げる。つまり、
演算結果は2を1ビット分だけ桁上げした4となる。
【0059】入力の被除数x, 除数yをmビットとし、
除算用ルックアップテーブル15の入力をnビットとする
(m>n)。適応型ビットシフト回路14により、除数
y, 被除数x共に最上位ビットからnビット目まで、下
位方向に1であるかどうかを順次検査し、1であれば検
査を終了する。ここで、被除数xにはaビット目に1が
存在し(m≧a≧n)、除数yにはbビット目に1が存
在する場合(m≧b≧n)、このビットを最上位ビット
とした上位nビット分x’,y’を除算用ルックアップ
テーブル15の入力とする。つまり、x’,y’は式(1
1), (12)のように重みが小さいビットを切り捨てた
最も有効なnビット分となる。ただし>>は桁下げであ
る。 x’=x>>(a−n) …(11) y’=y>>(b−n) …(12) z’=x’/y’ …(13)
【0060】被除数xではa−nビット、除数yではb
−nビット分だけビット数を下げたx’,y’を除算用
ルックアップテーブル15に入力して出力z’を得る。ビ
ット補正回路16により、被除数, 除数のビット数のずれ
であるb−aビット分の桁下げを行い、z’のビットの
ずれを補正する。つまり、式(14)に示すようにx,y
の除算結果zが得られる。 z=z’>>(b−a) …(14)
【0061】実施例3.本発明の実施例3における画像
処理装置の信号処理回路の構成は、実施例1(図1)と
同様であり、除算器10, 乗算器11における信号処理が異
なる。除算器10, 乗算器11の構成を図3に示す。図3に
おいて、14は適応型ビットシフト回路、15は除算用ルッ
クアップテーブル、16はビット補正回路、17は加算器で
ある。
【0062】次に、実施例3の動作について説明する。
実施例1で述べた演算式には除算があるので除算用ルッ
クアップテーブル15を用いる。除算用ルックアップテー
ブル15の構成は入力が5ビット、出力が整数部5ビッ
ト, 小数部5ビットの10ビットとする。例えば、図3の
ように入力が被除数55 (00110111) , 除数13 (0000110
1) の8ビットとして、除算用ルックアップテーブル15
を用いて55/13を求める。適応型ビットシフト回路14に
より、27 (11011),13 (01101)のように最も有効な5ビ
ットに桁下げして、除算用ルックアップテーブル15に入
力し、出力66 (0001000010) を得る。この66と乗算部の
数値11とを乗算器11に入力し、出力 726を得る。除算用
ルックアップテーブル15の小数部分を切り捨てるために
5ビット分の桁下げを行う必要があり、また、除数と被
除数とのずれである1ビット分の桁上げも行う必要があ
る。加算器17により、この二種類のビットのずれを調整
する。つまり、ビット補正回路16により乗算器11の出力
726に4ビット分の桁下げを行い、ビット補正回路16の
出力45を得る。
【0063】入力の被除数x, 除数yをmビットとし、
除算用ルックアップテーブル15の入力をnビット (m>
n) 、出力を整数部uビット、小数部vビットのu+v
ビットとする。ここで、被除数xにはaビット目に1が
存在し(m≧a≧n)、除数yにはbビット目に1が存
在する場合(m≧b≧n)、適応型ビットシフト回路14
により、被除数x,除数yの最も有効なnビット分
x’,y’を取り出し、除算用ルックアップテーブル15
にx’,y’を入力して、出力z’を得る。このz’で
は小数部分を切り捨てるため、vビット分の桁下げを行
う必要があり、また、被除数, 除数のずれであるb−a
ビット分の桁下げも行う必要がある。この二種類のビッ
トのずれを加算器17により調整する。つまり、v+b−
aが加算器17の出力となる。ビット補正回路16により、
乗算器11の出力をv+b−aビット分だけ桁下げしたq
が演算結果となる。乗算部の数値をpとすると式(15)
のように演算結果qが得られる。 q=(p×z’)>>(v+b−a) …(15)
【0064】本実施例によれば、例えば各信号を10ビッ
ト、除算用ルックアップテーブル15の入力を最も有効な
5ビット, 出力ビット数を10ビットとすれば、除算用ル
ックアップテーブル15の容量は 10240ビット必要とな
る。ところで、除算用ルックアップテーブル15の入力を
上位6ビット, 出力ビット数を12ビットとすれば、本実
施例のビットシフトを利用した除算方式と同様の演算精
度が得られる。しかし、この方式では除算用ルックアッ
プテーブル15の容量は 49152ビットと4倍以上も必要と
なることを本発明者らのシミュレーションで確認してい
る。
【0065】実施例4.図4は、実施例4における画像
処理装置の信号処理回路を示すブロック回路図である。
実施例1と同じ番号のものは説明を省略する。1水平走
査期間遅延回路2の出力側, 加算器7の出力側及び加算
器8の出力側には、対数用ルックアップテーブル18が接
続されており、対数用ルックアップテーブル18は、3出
力の対数変換を施す。対数用ルックアップテーブル18に
は加算器19, 20が接続されている。加算器19は、対数変
換させた1水平走査期間遅延回路2の出力, 加算器8の
出力を加算する。加算器20は、加算器19の加算結果から
対数変換させた加算器7の出力を減算する。加算器20に
はべき乗用ルックアップテーブル21が接続されており、
べき乗用ルックアップテーブル21は、入力された対数デ
ータにべき乗変換を施す。
【0066】色信号C2が得られるnライン目におい
て、色信号C3の算出方法は、実施例1で述べたように
式(10)に示される。ここで、式(10)において、式
(16)に示すように底をxとした対数変換を施す。ただ
し、^はべき乗を示す。 C3(n)=x^log x{ (C3(n-1)+C3(n+1)) × (C1(n)/ (C1(n-1)+C1(n+1)) ) } =x^{log x (C3(n-1)+C3(n+1)) +log xC1(n) −log x (C1(n-1)+C1(n+1)) } =x^w …(16)
【0067】C3(n-1)+C3(n+1), C1(n), C1(n-1)+
C1(n+1)を対数用ルックアップテーブル18に入力し、底
をxとした対数変換を施す。加算器19,20によりべき乗
数wを算出する。このべき乗数wをべき乗用ルックアッ
プテーブル21により、逆変換させることにより、乗除算
を行う。
【0068】以上の式(16)で用いる係数を全て10ビッ
トとして、対数用ルックアップテーブル18の出力ビット
数を10ビットとすると、容量は 10240ビットとなる。さ
らに、対数用ルックアップテーブル18により対数部分を
算出した後、加減算を行ってべき乗数を算出する。この
べき乗数は11ビットあれば十分に表現できるため、べき
乗用ルックアップテーブル21の出力を10ビットとすると
容量は 20480ビットとなる。したがって、合計 30720ビ
ットの容量のルックアップテーブルにより式(10)の演
算式を算出することが可能となる。
【0069】実施例5.図5は、実施例5における画像
処理装置を示すブロック回路図である。実施例1(図
1)と同じ番号のものは説明を省略する。映像信号処理
部1には、nライン目が高周波部分であるか否かを検出
する高周波部分検出器13が接続され、高周波部分検出器
13は、検出結果をスイッチ回路12へ出力する。加算器8
の出力側には1ビットシフト回路9が接続され、スイッ
チ回路12は、高周波部分検出器13の検出結果に基づい
て、乗算器11の出力と1ビットシフト回路9の出力との
何れかを選択してスイッチ回路6へ出力する。
【0070】次に、本実施例5の動作について説明す
る。高周波部分検出器13により、nライン目が高周波部
分であると判断した場合、スイッチ回路12は乗算器11の
出力値を選択する。一方、nライン目が低周波部分であ
ると判断した場合、スイッチ回路12は1ビットシフト回
路9の出力値を選択する。1ビットシフト回路9の出力
値は式(17)に示される通りである。 Cx■(n) = (Cx(n-1)+Cx(n+1)) /2 …(17)
【0071】例えば、色信号C2が得られるnライン目
において、低周波部分と判断した場合、nライン目の色
信号C3は、次式(18)のように算出される。 C3(n)= (C3(n-1)+C3(n+1)) /2 …(18)
【0072】実施例6.本発明の実施例6による画像処
理装置の信号処理回路の構成は実施例5(図5)と同様
であり、高周波部分検出器13における信号処理が異な
る。
【0073】本実施例6の高周波部分検出器13の演算に
ついて説明する。例えば、図5においてnライン目の色
信号がC2、n−1及びn+1ライン目の色信号がC3
である場合、式(19)の演算結果と特定のしきい値とを
比較し、演算結果が特定のしきい値を超えていて空間周
波数が高いと判断した場合は実施例1の式(10)による
色信号生成方式を採用し、演算結果が特定のしきい値を
超えていなくて空間周波数が低いと判断した場合は実施
例5の式(18)による色信号生成方式を採用する。 |C3(n-1)−C3(n+1)| …(19)
【0074】実施例7.本発明の実施例7による画像処
理装置の信号処理回路の構成は実施例5(図5)と同様
であり、高周波部分検出器13における信号処理が異な
る。
【0075】本実施例7の高周波部分検出器13について
説明する。本実施例における高周波部分検出器13はハイ
パスフィルタに比較器を組み合せたものである。本実施
例では図23に示すように二種類の異なる色信号が線順次
で得られるため、同じ色, 同じ明るさの光が隣合った走
査線に入射しても、各々の色信号出力は異なる。そのた
め、空間周波数の高低を検査するラインと同じ色信号が
得られるラインの色信号のみをハイパスフィルタの入力
とする。ここで、二種類の異なる色信号が線順次で得ら
れるため、ハイパスフィルタのカットオフ周波数は1/
2となる。
【0076】ハイパスフィルタの出力値と特定のしきい
値とを比較器で比較し、ハイパスフィルタの出力値が特
定のしきい値を超えていて空間周波数が高いと判断した
場合はスイッチ回路12は乗算器11の出力値を選択して、
ハイパスフィルタの出力値が特定のしきい値を超えてい
なくて空間周波数が低いと判断した場合はスイッチ回路
12は1ビットシフト回路9の出力値を選択する。つま
り、空間周波数が高い場合は、実施例1の式(10)によ
る色信号生成方式を採用し、空間周波数が低い場合は、
実施例5の式(18)による色信号生成方式を採用する。
【0077】実施例8.図6は実施例8における画像処
理装置の信号処理回路を示すブロック回路図である。実
施例1(図1)と同じ番号のものは説明を省略する。加
算器7と除算器10との間に1を加算する加算器22を設
け、1水平走査期間遅延回路2と除算器10との間に1を
加算する加算器23を設け、加算器8と加算器11との間に
1を加算する加算器24を設け、乗算器11とスイッチ回路
6との間に1を減算する減算器25を設けている。
【0078】次に、本実施例8の動作について説明す
る。例えば、色信号C2が得られるnライン目における
色信号C3の算出方法は、実施例1では式(10)に示す
通りであるが、式(10)においてディジタル信号処理を
施すと、除数が0では計算不可能となり、また、除数が
0付近での演算誤差が大きくなる。そこで、本実施例で
は、各信号成分を10ビット(1024階調)として、乗数
部, 除数部, 被除数部に各々LSB(Least Significant
Bit) の1を加えて最後に1を減じ、除数が0、及び0
付近でも演算誤差が小さくなるようにする。図6に示す
ように、それぞれ加算器22, 23, 24, 25により、式(2
0)の演算を実行している。 C3(n)= (C3(n-1)+C3(n+1)+1) × ( (C1(n)+1) / (C1(n-1)+C1(n+1)+1) ) −1 …(20)
【0079】実施例9.図7は実施例9における画像処
理装置の信号処理回路を示すブロック回路図である。実
施例8(図6)と同じ番号のものは説明を省略する。
【0080】実施例8では、色信号C2が得られるnラ
イン目において、色信号C3の算出方法はディジタル信
号処理を施す場合、式(20)に示すように乗数部,除数
部,被除数部の各部にLSBの1を加えて最後に1を減
じた。ここで、各部に1を加えることによる演算誤差を
最後に1を減じて補正しているが、10ビットにおける1
は1/1024の重みであり、演算結果に及ぼす影響は非常
に小さい。また、回路構成の小型化のためにも、本実施
例では、1を減ずることを省略する。つまり、色信号C
2が得られるnライン目において、色信号C3の算出方
法は式(21)で示される。 C3(n)= (C3(n-1)+C3(n+1)+1) × ( (C1(n)+1) / (C1(n-1)+C1(n+1)+1) ) …(21)
【0081】高周波部分の検出法は実施例6, 7だけで
なく他の方法であってもよい。また、上述の実施例1〜
9の方式は、4:2:0ディジタルコンポーネントテレ
ビ方式におけるB−Y色差信号, R−Y色差信号の復調
に利用することも可能である。また、映像信号処理部1
は線順次の色信号が得られるカラービデオカメラ, カラ
ースキャナ等の映像信号処理部であり、他の機器の映像
信号処理部であってもよい。
【0082】以下、本発明の具体例として上述の技術を
適用したカラービデオカメラを取り上げて説明する。
【0083】実施例10.図8は本発明の実施例10におけ
るカラービデオカメラを示すブロック回路図である。図
8において、31はレンズであり、レンズ31に近接させ
て、第1から第NのN種類の分光感度特性のうちの1種
類の分光感度特性を有するN種類の光電変換素子を2次
元平面上に配列してなる撮像素子32が設けられており、
レンズ31から入射した光は、撮像素子32に結像する。撮
像素子32には、ローパスフィルタ(LPF)33, A/D
変換器38, フィールドメモリ40の直列回路と、バンドパ
スフィルタ(BPF)34, 検波回路35, A/D変換器3
9, フィールドメモリ41の直列回路とが並列に接続され
ている。各フィールドメモリ40, 41には、演算回路42が
接続されている。
【0084】次に、動作について説明する。図8におい
て、レンズ31から入射した光は撮像素子32に結像され
る。撮像素子32は上下に隣合った2画素の信号を混合し
て出力する。混合された信号は1つの信号として出力さ
れる。撮像素子出力Sをローパスフィルタ33に入力す
る。そのローパスフィルタ出力をA/D変換器38により
A/D変換して、輝度信号成分Yを得、フィールドメモ
リ40に書き込んでいく。ディジタル化された輝度信号成
分Yのフィールドメモリ40への書き込み状態を図9に示
す。また、撮像素子出力Sはバンドパスフィルタ34にも
入力され、検波回路35, A/D変換器39を通して、色信
号成分Cが得られる。色信号成分Cをフィールドメモリ
41に書き込んでいく。ディジタル化された色信号成分C
のフィールドメモリ41への書き込み状態を図10に示す。
図10において、CR は2R−G色差信号成分、CB は2
B−G色差信号成分を示す。
【0085】演算回路42における演算について説明す
る。図9,図10において、例えば、色信号成分CR が得
られるs行において、位置(s,t) の色信号成分CB(s,t)
の算出方法は式(22)に示す通りである。(s,t) の位置
における色信号成分CR(s,t)は式(23)のように特に算
出する必要はなく、出力をそのまま用いる。同様に(s+
1,t) の位置における色信号成分CR(s+1,t),CB(s+1,
t)の算出方法は式(24),(25)に示すようになる。 CB(s,t)=(CB(s-1,t)+CB(s+1,t))×(Y(s,t) /(Y(s-1,t) +Y(s+1,t) )) …(22) CR(s,t)=CR(s,t) …(23) CR(s+1,t)=(CR(s,t)+CR(s+2,t))×(Y(s+1,t) /(Y(s,t) +Y(s+2,t) )) …(24) CB(s+1,t)=CB(s+1,t) …(25)
【0086】色信号成分J(JはCR ,CB の何れか)
が得られるs行において、位置(s,t) の色信号成分K
(KはCR ,CB の何れか)の算出方法は、式(26)で
示される。ただし、(s,t) は本実施例の場合、フィール
ドメモリ40, 41の座標を示す。 K(s,t) =(K(s-1,t) +K(s+1,t) )×(Y(s,t) /(Y(s-1,t) +Y(s+1,t) )) …(26)
【0087】次に演算回路42の動作について説明する。
図11は実施例10における演算回路42の構成を示す図であ
る。演算回路42は、sラインの上下2ラインの色信号成
分Kを加算する加算器62と、sラインの上下2ラインの
輝度信号成分Yを加算する加算器63と、sラインの輝度
信号成分Yを加算器63の出力で除算する除算器64と、加
算器62の出力及び除算器64の出力を乗算する乗算器65
と、sラインの色信号成分Jと乗算器65の出力とを選択
して出力するマルチプレクサ66とを有する。
【0088】フィールドメモリ40からは輝度信号成分Y
が入力され、フィールドメモリ41からは色信号成分J
(JはCR ,CB の何れか)及び色信号成分K(KはC
R ,CB の何れか)が入力される。Jは現在処理してい
るラインから得られる色信号成分、Kはその前後のライ
ンから得られる色信号成分とする。
【0089】Y(s-1,t) とY(s+1,t) とが加算器63によ
り加算され、その和が除数として除算器64に入力され
る。Y(s,t) は被除数として除算器64に入力される。こ
の除算器64の出力とK(s-1,t) , K(s+1,t) を入力とし
た加算器62の出力とを乗算器65で乗じることにより、K
(s,t) が得られる。マルチプレクサ66により、現在処理
しているラインから得られる色信号成分J(s,t) とその
前後のラインの色信号成分, 輝度信号成分Yを用いて算
出したK(s,t) とをそれぞれCR , CB に相当する方に
選択して出力する。
【0090】この実施例における色信号成分Kの算出方
法の原理を説明する。この方法では、局所的な領域にお
いては輝度の変化に比べて色の変化が少ないことを前提
としている。つまり各色信号(MC,GY,MY,G
C)と輝度信号成分Yとの比は、局所的な領域でほぼ等
しくなるため、各色信号成分(CR ,CB )と輝度信号
成分Yとの比も局所的な領域でほぼ等しくなる。したが
って、該画素の色信号成分と該画素の輝度信号成分との
比は、該画素の上下の走査線の色信号成分の和と該画素
の上下の走査線の輝度信号成分の和との比にほぼ等しく
なる。
【0091】従来の方式では、1ラインおきに生成され
る色信号成分CR ,CB を1水平期間遅延回路により同
時化しているので、垂直方向の輝度信号の高周波成分に
偽色が発生する。例えば、式(22)に示されるようにC
R が得られるsラインにおいて、s−1ラインのCB と
s+1ラインのCB との和に、sラインの輝度信号成分
Yとs−1ラインのY及びs+1ラインのYの和との比
を乗ずることによって、sラインのCB が得られる。そ
の結果、垂直方向の色信号成分のサンプリング点が見か
け上2倍になり、垂直方向の輝度信号の高周波成分に発
生する偽色が少ない良好な画像を得ることが可能とな
る。
【0092】実施例11.図12は本発明の実施例11におけ
るカラービデオカメラを示すブロック回路図である。実
施例10(図8)と同じ番号のものは説明を省略する。図
において、43は輝度信号生成器である。
【0093】輝度信号生成器43について説明する。図13
は、輝度信号生成器43の構成を示す図である。輝度信号
生成器43は、入力信号を1クロック(1画素)だけ遅延
させる1クロック遅延回路(1CLKDLY)49,50
と、入力信号を重み付けするための2ビットシフト回路
51,53、1ビットシフト回路52と、各ビットシフト回路
51,52,53の出力信号を加算する加算器54とを有する。
【0094】現在、輝度信号生成器43に撮像素子出力S
(s,t) が入力されているとする。このS(s,t) が2ビッ
トシフト回路51に入力され、出力S(s,t) /4が得られ
る。また、1ビットシフト回路52には1クロック遅延回
路49により1画素前の撮像素子出力S(s,t-1) が入力さ
れて、出力S(s,t-1) /2が得られる。同様に2ビット
シフト回路53の出力はS(s,t-2) /4となる。したがっ
て、加算器54の出力は式(27)のようになる。 Y(s,t-1) =S(s,t) /4+S(s,t-1) /2+S(s,t-2) /4 …(27)
【0095】ここで、Y(s,t-1) は輝度信号生成器43に
入力される撮像素子出力の1画素前の輝度信号成分を示
す。式(27)により輝度信号成分が得られる理由を述べ
る。例えば、輝度信号生成器43に入力される撮像素子出
力S(s,t) がMC(s,t) である場合、MC画素の出力の
1/4とGY画素の出力の1/2とMC画素の出力の1
/4とを加算したものになるため、式(28)のように輝
度信号成分Yが得られる。 MC/4+GY/2+MC/4 =(MC+GY)/2 =((R+B+G+B)+(G+G+R))/2 =(2R+3G+2B)/2 =Y/2 …(28) 輝度信号生成器43に入力される撮像素子出力S(s,t) が
他の色信号の場合でも、同様に輝度信号成分Yが得られ
る。
【0096】実施例12.図14は本発明の実施例12におけ
るカラービデオカメラを示すブロック回路図である。実
施例11(図12)と同じ番号のものは説明を省略する。図
14において、44は色信号生成器である。
【0097】色信号生成器44について説明する。図15
は、色信号生成器44の構成を示す図である。色信号生成
器44は、入力信号を1クロック(1画素)だけ遅延させ
る1クロック遅延回路55,56と、入力信号を重み付けす
るための1ビットシフト回路57, 58と、両ビットシフト
回路57,58の出力信号を加算する加算器60と、加算器60
の出力と1クロック遅延回路55の出力とを切り換え選択
するマルチプレクサ59と、マルチプレクサ59の出力の一
方を負にして他方と加算する加算器61とを有する。
【0098】現在、色信号生成器44に撮像素子出力S
(s,t) が入力されているとする。このS(s,t) が1ビッ
トシフト回路57に入力され、出力S(s,t) /2が得られ
る。また、1クロック遅延回路56には1クロック遅延回
路55により1画素前の撮像素子出力S(s,t-1) が入力さ
れる。同様に1ビットシフト回路58の入力がS(s,t-2)
となるため、出力S(s,t-2) /2が得られる。したがっ
て、加算器60の出力はS(s,t) /2+S(s,t-2) /2と
なる。この加算器60の出力とS(s,t-1) とがマルチプレ
クサ59に入力される。加算器61の出力がMC,GYの繰
り返されるnラインではMC−GY, MY,GCの繰り
返されるn+1ラインではMY−GCとなるようにマル
チプレクサ59の出力を選択する。その結果、nラインで
は2B−G色差信号を生成し、n+1ラインでは2R−
G色差信号を生成することになる。
【0099】実施例13.図16は本発明の実施例13におけ
るカラービデオカメラを示すブロック回路図である。実
施例12(図14)と同じ番号のものは説明を省略する。演
算回路42の信号処理が実施例12とは異なる。図におい
て、45は除算用ルックアップテーブルである。
【0100】次に、実施例13の動作について説明する。
実施例10で述べた演算式には除算があるので、本実施例
13では、除算用ルックアップテーブル45を用いる。例え
ば図17のように入力が8ビットで55(00110111),13
(00001101)とし、除算用ルックアップテーブル45の入
力を5ビットとして55/13を求める場合、各々の入力の
最上位ビットから5ビット目まで1であるかどうかを順
次検査し、1であれば該ビットを最上位ビットとした上
位5ビット分を入力とする。つまり、27(11011),13
(01101)のように最も有効な5ビットにビットシフトし
て除算用ルックアップテーブル45に入力する。除算用ル
ックアップテーブル45から除算結果2(00010)を得た
後、分子のビット数を下げた分だけビット数を上げる。
つまり、演算結果は2を1ビット分だけ上げた4とな
る。
【0101】入力を被除数x,除数yでmビットとし、
除算用ルックアップテーブル45の入力をnビットとする
(m>n)。除数, 被除数共に最上位ビットからnビッ
ト目まで、下位ビットへと各ビットを順次検査し、該ビ
ットが1であれば検査を終了する。ここで、xにはaビ
ット目に1が存在し(m≧a≧n)、yにはbビット目
に1が存在する場合(m≧b≧n)、該ビットを最上位
ビットとした上位nビット分x’,y’を除算用ルック
アップテーブル45の入力とする。つまり、x’,y’は
式(29),(30)のように重みが小さいビットを切り捨
てた最も有効なnビット分となる。 x’=x>>(a−n) …(29) y’=y>>(b−n) …(30) z’=x’/y’ …(31)
【0102】ただし>>はビットシフトである。xでは
a−nビット、yではb−nビット分だけビット数を下
げたx’,y’を除算用ルックアップテーブル45に入力
して出力z’を得る。このz’に分子, 分母のビット数
がずれた分だけビットシフトを行ないビットのずれを補
正する。つまり、式(32)に示すようにx,yの除算結
果zが得られる。これらの演算は演算回路42で行なう。 z=z’>>(b−a) …(32)
【0103】実施例14.本発明の実施例14におけるカラ
ービデオカメラの構成は、実施例13(図16)と同様であ
り、演算回路42,除算用ルックアップテーブル45におけ
る信号処理が異なる。
【0104】次に、実施例14の動作について説明する。
実施例10で述べた演算式には除算があるため、本実施例
14でも、除算用ルックアップテーブル45を用いる。除算
用ルックアップテーブル45の構成は入力5ビット、出力
は整数部5ビット,小数部5ビットの10ビットとする。
例えば、図18のように入力が被除数55(00110111),除
数13(00001101)の8ビットとして、除算用ルックアッ
プテーブル45の入力を5ビットとして55/13を求める。
入力を27(11011),13(01101)のように最も有効な5ビ
ットにビットシフトして、除算用ルックアップテーブル
45の出力66(0001000010)を得る。その後、分子のビッ
ト数を下げた1ビット分だけビット数を上げ、 132を得
る。この演算結果を用いて実施例10で述べた演算式の乗
算を行った後、除算用ルックアップテーブル45の小数部
分を切り捨てるために5ビット分下げる。ここで、乗算
部の数値を11とすると除算結果45を得る。
【0105】入力を被除数x,除数yでmビット、除算
用ルックアップテーブル45の入力をnビット(m>
n)、出力を整数部uビット、小数部vビットのu+v
ビットとする。ここで、xにはaビット目に1が存在し
(m≧a≧n)、yにはbビット目に1が存在する場合
(m≧b≧n)、x,yの最も有効なnビット分x’,
y’を入力として、除算用ルックアップテーブル45から
出力z’が得られる。このz’に分子,分母のビット数
がずれた分だけビットシフトを行なうことにより、ビッ
トのずれが補正されたzが得られる。このzを用いて実
施例10で述べた演算式の乗算を行った後、除算用ルック
アップテーブル45の小数部分を切り捨てるためにvビッ
ト分下げる。乗算部の数値をpとすると式(33)のよう
に演算結果qが得られる。これらの演算は演算回路42で
行なう。 q=(p×z)>>v …(33)
【0106】本実施例14によれば、例えば各信号を10ビ
ット、除算用ルックアップテーブル15の入力を最も有効
な5ビット,出力ビット数を10ビットとすれば、除算用
ルックアップテーブル45の容量は 10240ビット必要であ
る。ところで、除算用ルックアップテーブル45の入力を
上位6ビット,出力ビット数を12ビットとすれば、本実
施例14のビットシフトを利用した除算方式と同様の演算
精度が得られる。しかし、この方式では除算用ルックア
ップテーブル45の容量は 49152ビットと4倍以上も必要
であることを、本発明者等のシミュレーションで確認し
ている。
【0107】実施例15.図19は実施例15におけるカラー
ビデオカメラを示すブロック回路図である。実施例12
(図14)と同じ番号のものは説明を省略する。演算回路
42の信号処理が実施例12とは異なる。図19において、46
は対数用ルックアップテーブル、47はべき乗用ルックア
ップテーブルである。
【0108】色信号成分J(JはCR ,CB の何れか)
が得られるs行において、位置(s,t) の色信号成分K
(KはCR ,CB の何れか)の算出方法は、実施例10で
述べたように式(26)で示される。ここで、式(26)に
おいて、式(34)に示すように底をxとした対数変換を
施す。ただし、^はべき乗を示す。 K(s,t) =x^log x{(K(s-1,t) +K(s+1,t) )×(Y(s,t) / (Y(s-1,t) +Y(s+1,t) )} =x^{log x(K(s-1,t) +K(s+1,t) )+log x Y(s,t) −log x(Y(s-1,t) +Y(s+1,t) )} …(34)
【0109】以上の式(34)で用いる係数を全て10ビッ
トとして、対数用ルックアップテーブル46の出力ビット
数を10ビットとすると、容量は 10240ビットとなる。さ
らに、対数用ルックアップテーブル46により対数部分を
算出した後、加減算を行いべき乗数を算出する。このべ
き乗数は11ビットあれば十分に表現できるため、べき乗
用ルックアップテーブル47の出力を10ビットとすると容
量は 20480ビットとなる。したがって、合計 30720ビッ
トの容量のルックアップテーブルにより式(34)の演算
式を算出することが可能となる。
【0110】実施例16.図20は実施例16におけるカラー
ビデオカメラを示すブロック回路図である。実施例12
(図14)と同じ番号のものは説明を省略する。図におい
て、48は高周波部分検出器である。
【0111】演算回路42は、空間周波数が高い部分では
実施例10のように動作し、空間周波数が低い部分では、
例えば、図9においてs行t列の輝度信号成分Yの位
置、図10においてs行t列の色信号成分CR の位置にお
ける色信号成分CB は次式(35)のように、該画素の上
下の走査線の色信号成分の加算平均値により算出する。 CB(s,t)=CB(s-1,t)/2+CB(s+1,t)/2 …(35)
【0112】色信号成分J(JはCR ,CB の何れか)
が得られるs行において、位置(s,t) の色信号成分K
(KはCR ,CB の何れか)は、次式(36)のように算
出される。 K(s,t) =K(s-1,t) /2+K(s+1,t) /2 …(36)
【0113】実施例17.本発明の実施例17によるカラー
ビデオカメラの構成は実施例16(図20)と同様であり、
演算回路42, 高周波部分検出器48における信号処理が異
なる。
【0114】本発明実施例17の高周波部分検出器48の演
算について説明する。例えば、図9においてs行t列の
輝度信号成分Yの位置、図10においてs行t列の色信号
成分CR 信号の位置で、式(37)の演算結果と特定のし
きい値とを比較し、演算結果が特定のしきい値を超えて
いて空間周波数が高いと判断した場合は実施例10の式
(26)による色信号生成方式を採用し、演算結果が特定
のしきい値を超えていなくて空間周波数が低いと判断し
た場合は実施例16の式(36)による色信号生成方式を採
用する。 |CB(s-1,t)−CB(s+1,t)| …(37)
【0115】該画素の位置を(s,t) 、sラインで得られ
る色信号成分の種類をJ(JはCR,CB の何れか)、
s+1ライン、s−1ラインで得られる色信号成分の種
類をK(KはCR ,CB の何れか)として、以下の式
(38)の演算結果と特定のしきい値とを比較し、演算結
果が特定のしきい値を超えていて空間周波数が高いと判
断した場合は実施例10の式(26)による色信号生成方式
を採用し、演算結果が特定のしきい値を超えていなくて
空間周波数が低いと判断した場合は実施例16の式(36)
による色信号生成方式を採用する。 |K(s-1,t) −K(s+1,t) | …(38)
【0116】実施例18.本発明の実施例18によるカラー
ビデオカメラの構成は実施例16(図20)と同様であり、
演算回路42, 高周波部分検出器48における信号処理が異
なる。
【0117】本実施例18の高周波部分検出器48について
説明する。本実施例における高周波部分検出器48はカッ
トオフ周波数6MHzのハイパスフィルタであり、タッ
プ数は垂直5タップ、タップ係数は−1/32,−1/
4,9/16,−1/4,−1/32とする。本実施例では
図25に示すように二種類の異なる分光感度特性を有する
色フィルタが水平垂直方向に交互に配置されている。そ
のため、同じ色, 同じ明るさの光が隣合った画素に入射
しても、各々の出力は異なる。そこで、該画素を中心と
した垂直方向の同種の色フィルタの出力値のみ入力とし
て、ハイパスフィルタに通す。つまり、二種類の異なる
分光感度特性を有する色フィルタが垂直方向に交互に配
置されているため、ハイパスフィルタのカットオフ周波
数は3MHzとなる。
【0118】本実施例18における高周波部分検出器48の
構成を図21に示す。高周波部分検出器48は、入力信号を
2水平走査期間だけ遅延させる2水平走査期間遅延回路
(2HDLY)67,68, 69, 70と、入力信号を重み付け
するための5ビットシフト回路71, 76、2ビットシフト
回路72, 75、1ビットシフト回路73、4ビットシフト回
路74と、両ビットシフト回路73, 74の出力を加算する加
算器77と、各ビットシフト回路71, 72, 75, 76の出力を
加算する加算器78と、加算器77の出力から加算器78の出
力を減算する減算器79とを有する。
【0119】図21において、現在、高周波部分検出器48
に撮像素子出力S(s,t) が入力されているとする。この
S(s,t) が5ビットシフト回路71に入力され、出力S
(s,t)/32が得られる。また、2ビットシフト回路72に
は2水平走査期間遅延回路67により2ライン前の撮像素
子出力S(s-2,t) が入力されて、出力S(s-2,t) /4が
得られる。同様に1ビットシフト回路73,4ビットシフ
ト回路74,2ビットシフト回路75,5ビットシフト回路
76の出力はS(s-4,t) /2,S(s-4,t) /16,S(s-6,
t) /4,S(s-8,t) /32となる。したがって、加算器7
7,78の出力は各々式(39),(40)のようになる。 S(s-4,t) /2+S(s-4,t) /16=9×S(s-4,t) /16 …(39) S(s,t) /32+S(s-2,t) /4+S(s-6,t) /4+S(s-8,t) /32 …(40) 減算器79の出力SHPF(s-4,t)は式(41)に示されるよう
に、加算器77の出力から加算器78の出力を減じたものと
なる。 SHPF(s-4,t)=−S(s,t) /32−S(s-2,t) /4+9×S(s-4,t) /16 −S(s-6,t) /4−S(s-8,t) /32 …(41) 上式(41)の演算結果と特定のしきい値とを比較し、演
算結果が特定のしきい値を超えていて空間周波数が高い
と判断した場合は実施例10の式(26)による色信号生成
方式を採用し、演算結果が特定のしきい値をこえていな
くて空間周波数が低いと判断した場合は実施例16の式
(36)による色信号生成方式を採用する。
【0120】実施例19.本発明の実施例19におけるカラ
ービデオカメラの構成は実施例12(図14)と同様であ
り、演算回路42における信号処理が異なる。
【0121】本実施例19の演算回路42における演算につ
いて説明する。図9,図10において、例えば、色信号成
分CR が得られるs行において、実施例10における位置
(s,t) の色信号成分CB(s,t)の算出方法は式(22)に示
す通りであるが、式(22)においてディジタル信号処理
を施すと、除数が0では計算不可能となり、また、除数
が0付近での演算誤差が大きくなる。そこで、本実施例
19では、各信号成分を10ビット(1024階調)として、乗
数部,除数部,被除数部に各々LSB(LeastSignifica
nt Bit)の1を加えて最後に1を減じ、除数が0、及び
0付近でも演算誤差が小さくなるようにする。この算出
方法を式(42)に示す。位置(s,t) における色信号成分
CR は式(43)のように特に計算する必要はない。同様
に(s+1,t) の位置における色信号成分CR(s+1,t),CB
(s+1,t)の算出方法は式(44),(45)に示すようにな
る。 CB(s,t)=(CB(s-1,t)+CB(s+1,t)+1)×((Y(s,t) +1)/ (Y(s-1,t) +Y(s+1,t) +1))−1 …(42) CR(s,t)=CR(s,t) …(43) CR(s+1,t)=(CR(s,t)+CR(s+2,t)+1)×((Y(s+1,t) +1)/ (Y(s,t) +Y(s+2,t) +1))−1 …(44) CB(s+1,t)=CB(s+1,t) …(45)
【0122】色信号成分J(JはCR ,CB の何れか)
が得られるs行において、位置(s,t) の色信号成分K
(KはCR ,CB の何れか)の算出方法は、式(46)で
示される。 K(s,t) =(K(s-1,t) +K(s+1,t) +1)×((Y(s,t) +1)/ (Y(s-1,t) +Y(s+1,t) +1))−1 …(46)
【0123】実施例20.本発明の実施例20におけるカラ
ービデオカメラの構成は実施例12(図14)と同様であ
り、演算回路42における信号処理が異なる。
【0124】演算回路42における演算について説明す
る。図9,図10において、例えば、色信号成分J(Jは
CR ,CB の何れか)が得られるs行において、実施例
19では、位置(s,t) の色信号成分K(s,t) (KはCR ,
CB の何れか)の算出方法においてディジタル信号処理
を施す場合、式(46)に示すように乗数部, 除数部, 被
除数部の各部にLSBの1を加えて最後に1を減じた。
ここで、各部に1を加えることによる演算誤差を最後に
1を減じて補正しているが、10ビットにおける1は1/
1024の重みであり、演算結果に及ぼす影響は非常に小さ
い。また、回路構成の小型化のためにも、本実施例20で
は、1を減ずることを省略する。つまり、色信号成分J
(JはCR ,CB の何れか)が得られるs行において、
位置(s,t)の色信号成分K(KはCR ,CB の何れか)
の算出方法は、式(47)で示される。 K(s,t) =(K(s-1,t) +K(s+1,t) +1)×((Y(s,t) +1)/ (Y(s-1,t) +Y(s+1,t) +1)) …(47)
【0125】なお、実施例10〜20における撮像素子は、
垂直方向に隣合った2画素を混合して読み出す方式であ
るが、1画素ずつ独立に読み出す方式のものであっても
よい。また、色フィルタの種類に関して、上記実施例に
おいては、補色のものについて説明したが、原色の色フ
ィルタあるいは、原色, 補色を併用したものであっても
よい。上記実施例においては、フィールドメモリを用い
る例を示したが、ローパスフィルタの処理に必要なライ
ン数のラインメモリを用いてもよい。上記実施例13,14
で用いた除算用ルックアップテーブル45は上記実施例1
9,20で用いてもよい。また、上記実施例15で用いた対
数用ルックアップテーブル46及びべき乗用ルックアップ
テーブル47は上記実施例19,20で用いてもよい。
【0126】高周波部分の検出法は実施例17,18だけで
なく他の方法であってもよい。例えば、実施例11, 実施
例12, 実施例14, 実施例16, 実施例18, 実施例20におい
て、各部の各信号を10ビット、除算用ルックアップテー
ブル45の入力を除数、被除数共に有効5ビット、出力を
整数部5ビット、小数部5ビットの10ビットとする。し
きい値は10として高周波部分検出器48のハイパスフィル
タ出力と比較し、ハイパスフィルタ出力がしきい値をこ
えていれば空間周波数は高いとして、しきい値をこえて
いなければ空間周波数は低いとする。この条件で、発明
者等がEWS,画像メモリ, カラーモニタを用いて、画
像シミュレーションにより検討した結果、従来の方式と
比較して垂直方向の偽色発生を約25dB低減することが
できた。なお、計算法は計算機で発生させた「ゾーンプ
レートチャート」を被写体として、従来の方式と上記各
実施例を組み合わせた方式との両方式で色分離を行な
い、そして、処理後の「ゾーンプレートチャート」の垂
直方向に現われた2R−G色差信号の振幅, 2B−G色
差信号の振幅を各々積分して加算することにより処理後
に発生した色信号を算出した。両方式で発生した色信号
の比から偽色抑圧効果を算出した。シミュレーションで
使用した「ゾーンプレートチャート」は画像の中心から
外側に離れるにつれて空間周波数が高くなる画像であ
り、色信号成分を含まない白黒の画像である。
【0127】
【発明の効果】以上のように本願の発明によれば、垂直
方向の輝度信号の高周波部分に発生する偽色を低減する
ことができるので、良好な画像を簡単な回路構成で安価
に実現することが可能となる効果がある。
【0128】第1発明によれば、1個の1水平走査期間
遅延回路によって色信号C2,C3を同時化する従来の
方式と比較して、垂直方向のサンプリング点を見かけ上
2倍にするので、垂直方向の輝度信号の高周波部分に発
生する偽色を低減することが可能となる効果がある。
【0129】第2発明によれば、除数,被除数の最も有
効なnビット分を除算用ルックアップテーブルの入力と
するので、除数,被除数の上位nビットを除算用ルック
アップテーブルの入力とする場合に比較して、除算用ル
ックアップテーブルの容量を小さくしても同様の演算精
度が得られ、簡単な回路構成で安価に実現することが可
能となる効果がある。
【0130】第3発明によれば、例えば除算用ルックア
ップテーブルの出力をuビットの整数部分にvビットの
小数部分を付加したものにして、後にこの出力を使用し
て乗算を行うと演算精度を向上させることが可能となる
効果がある。
【0131】第4発明によれば、一般に乗除算用ICは
演算速度が遅く、高速なものであれば高価で実用性に欠
けるため、乗除算用ICの代わりに、対数用ルックアッ
プテーブル及びべき乗用ルックアップテーブルを用いて
乗除算を行うことにより簡単な回路構成で安価に実現す
ることが可能となる効果がある。
【0132】第5発明によれば、画像の空間周波数が高
い部分と低い部分とにおいて色信号生成方式を切り換え
るので、演算のビット数を減らした場合に強調される低
周波部分の偽輪郭を低減することが可能となる。
【0133】第6発明によれば、n−1ライン目の色信
号出力及びn+1ライン目の色信号出力の差と特定のし
きい値とを比較し、その比較結果に基づいて色信号生成
方式を切り換えるので、低周波部分,高周波部分共に良
好な画像を得ることが可能となる効果がある。
【0134】第7発明によれば、処理中の走査線と同種
の色信号が得られる走査線の出力値のみを入力としたハ
イパスフィルタの出力と特定のしきい値とを比較し、そ
の比較結果に基づいて色信号生成方式を切り換えるの
で、低周波部分,高周波部分共に良好な画像を得ること
が可能となる効果がある。
【0135】第8発明によれば、除算部分で除数が0で
あると演算不可能であったり、演算のビット数が少ない
場合では除数が0付近であっても演算誤差が大きくなっ
たりすることを防止して、除数が0及び0付近でも演算
可能とし、かつ演算誤差を少なくすることが可能となる
効果がある。
【0136】第9発明によれば、除算部分で除数が0で
あると演算不可能であったり、演算のビット数が少ない
場合では除数が0付近であっても演算誤差が大きくなっ
たりすることを防止して、除数が0及び0付近でも演算
可能とし、かつ演算誤差を少なくすることが可能とな
り、しかも簡単な回路構成で安価に実現することが可能
となる効果がある。
【0137】第10発明によれば、1個の1水平走査期間
遅延回路によって色信号成分CR ,CB を同時化する従
来の方式と比較して、垂直方向のサンプリング点を見か
け上2倍にするので、垂直方向の輝度信号の高周波成分
に発生する偽色を低減することが可能となる効果があ
る。
【0138】第11発明によれば、複数の遅延回路,複数
のビットシフト回路及び加算器で輝度信号成分を生成す
るので、簡単な回路構成で安価に実現することが可能と
なる効果がある。
【0139】第12発明によれば、複数の遅延回路,複数
のビットシフト回路,加算器及びマルチプレクサで色信
号成分を生成することが可能となるので、簡単な回路構
成で安価に実現することが可能となる効果がある。
【0140】第13発明によれば、除数,被除数の最も有
効なnビット分を除算用ルックアップテーブルの入力と
するので、除数,被除数の上位nビットを除算用ルック
アップテーブルの入力とする場合に比較して、除算用ル
ックアップテーブルの容量を小さくしても同様の演算精
度が得られるので、簡単な回路構成で安価に実現するこ
とが可能となる効果がある。
【0141】第14発明によれば、例えば除算用ルックア
ップテーブルの出力をuビットの整数部分にvビットの
小数部分を付加したものにして、後にこの出力を使用し
て乗算を行なうと演算精度を向上させることが可能とな
る効果がある。
【0142】第15発明によれば、演算速度が遅くて、高
速なものであれば高価で実用性に欠ける乗除算用ICの
代わりに、対数用ルックアップテーブル及びべき乗用ル
ックアップテーブルを用いるので、簡単な回路構成で安
価に実現することが可能となる効果がある。
【0143】第16発明によれば、画像の空間周波数の高
い部分と低い部分とにおいて色信号生成方式を切り換え
るので、演算のビット数を減らした場合に強調される低
周波成分の偽輪郭を低減することが可能となる。
【0144】第17発明によれば、処理対象の上下の隣合
った画素の出力の差と特定のしきい値とを比較し、その
比較結果に基づいて色信号生成方式を切り換えるので、
垂直方向の輝度信号の高周波成分に発生する偽色を低減
することが可能となる効果がある。
【0145】第18発明によれば、処理対象の画素を中心
として垂直方向の同種の色フィルタの出力値のみを入力
としたハイパスフィルタの出力と特定のしきい値とを比
較し、その比較結果に基づいて色信号生成方式を切り換
えるので、垂直方向の輝度信号の高周波成分に発生する
偽色を低減することが可能となる効果がある。
【0146】第19発明によれば、除算部分で分母が0で
あると演算不可能であったり、演算のビット数が少ない
場合では分母が0付近であって演算誤差が大きくなった
りすることを防止して、演算誤差を少なくすることが可
能となる効果がある。
【0147】第20発明によれば、除算部分で分母が0で
あると演算不可能であったり、演算のビット数が少ない
場合では分母が0付近であって演算誤差が大きくなった
りすることを防止して、演算誤差を少なくすることが可
能となり、しかも簡単な回路構成で安価に実現すること
が可能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における画像処理装置の信号処理回路
を示すブロック回路図である。
【図2】実施例2における除算部分の構成を示す図であ
る。
【図3】実施例3における乗除算部分の構成を示す図で
ある。
【図4】実施例4における画像処理装置の信号処理回路
を示すブロック回路図である。
【図5】実施例5,6,7における画像処理装置の信号
処理回路を示すブロック回路図である。
【図6】実施例8における画像処理装置の信号処理回路
を示すブロック回路図である。
【図7】実施例9における画像処理装置の信号処理回路
を示すブロック回路図である。
【図8】実施例10におけるカラービデオカメラを示すブ
ロック回路図である。
【図9】本発明のカラービデオカメラにおける一方のフ
ィールドメモリに書き込まれている信号を示す図であ
る。
【図10】本発明のカラービデオカメラにおける他方の
フィールドメモリに書き込まれている信号を示す図であ
る。
【図11】実施例10における演算回路の構成を示す図で
ある。
【図12】実施例11におけるカラービデオカメラを示す
ブロック回路図である。
【図13】実施例11における輝度信号生成器の構成を示
す図である。
【図14】実施例12,19,20におけるカラービデオカメ
ラを示すブロック回路図である。
【図15】実施例12における色信号生成器の構成を示す
図である。
【図16】実施例13,14におけるカラービデオカメラを
示すブロック回路図である。
【図17】実施例13における除算部分の構成を示す図で
ある。
【図18】実施例14における除算部分の構成を示す図で
ある。
【図19】実施例15におけるカラービデオカメラを示す
ブロック回路図である。
【図20】実施例16,17,18におけるカラービデオカメ
ラを示すブロック回路図である。
【図21】実施例18における高周波部分検出器の構成を
示す図である。
【図22】線順次方式の映像信号を出力する従来の画像
処理装置の信号処理回路を示すブロック回路図である。
【図23】画像処理装置が出力する色信号C1,C2,
C3の関係を示す図である。
【図24】線順次方式の画像信号を出力する従来の画像
処理装置の信号処理回路を示すブロック回路図である。
【図25】カラービデオカメラに用いられている撮像素
子の色フィルタ配列の一例を示す図である。
【図26】従来のカラービデオカメラの信号処理回路の
一部を示す図である。
【符号の説明】
1 映像信号処理部 2,3,4,5 1水平走査期間遅延回路 6 スイッチ回路 7,8 加算器 9 1ビットシフト回路 10 除算器 11 乗算器 12 スイッチ回路 13 高周波部分検出器 14 適応型ビットシフト回路 15 除算用ルックアップテーブル 16 ビット補正回路 17 加算器 18 対数用ルックアップテーブル 19, 20 加算器 21 べき乗用ルックアップテーブル 22, 23,24 加算器 25 減算器 31 レンズ 32 撮像素子 33 ローパスフィルタ 34 バンドパスフィルタ 35 検波回路 38, 39 A/D変換器 40, 41 フィールドメモリ 42 演算回路 43 輝度信号生成器 44 色信号生成器 45 除算用ルックアップテーブル 46 対数用ルックアップテーブル 47 べき乗用ルックアップテーブル 48 高周波部分検出器 49, 50 1クロック遅延回路 51 2ビットシフト回路 52 1ビットシフト回路 53 2ビットシフト回路 54 加算器 55, 56 1クロック遅延回路 57, 58 1ビットシフト回路 59 マルチプレクサ 60, 61, 62, 63 加算器 64 除算器 65 乗算器 66 マルチプレクサ 67, 68, 69, 70 2水平走査期間遅延回路 71 5ビットシフト回路 72 2ビットシフト回路 73 1ビットシフト回路 74 4ビットシフト回路 75 2ビットシフト回路 76 5ビットシフト回路 77, 78 加算器 79 減算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−315393(JP,A) 特開 平4−90287(JP,A) 特開 平4−315391(JP,A) 特開 平4−6982(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 9/04 - 9/11 H04N 9/64 - 9/78

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各走査線で得られる第1の色信号と線順
    次で得られる第2の色信号及び第3の色信号とからカラ
    ー画像を得る画像処理装置において、第2の色信号が得
    られる走査線における第1の色信号と該走査線に隣合っ
    た2本の走査線における第1の色信号の和との比に、該
    走査線に隣合った2本の走査線における第3の色信号の
    和を乗ずることにより、該走査線における第3の色信号
    を算出する算出手段を備えたことを特徴とする画像処理
    装置。
  2. 【請求項2】 算出手段の除算部分を除算用ルックアッ
    プテーブルで構成し、前記除算用ルックアップテーブル
    の入力ビット数をnとした場合、除数,被除数共に最上
    位ビットからnビット目まで、下位方向に1であるか否
    かを順次検査し、1であれば検査を終了し、この検査終
    了時のビットを最上位ビットとしたnビット分を前記除
    算用ルックアップテーブルの入力とするように構成した
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 除算用ルックアップテーブルの内容は除
    算の演算結果をビットシフトによりmビット分だけ大き
    くして、小数部分を切り捨てた整数部分とし、前記除算
    用ルックアップテーブルの出力値を使用した演算結果を
    ビットシフトによりmビット分だけ小さくして元の桁に
    戻し、小数部分を切り捨てた整数部分を演算結果とする
    ように構成したことを特徴とする請求項2記載の画像処
    理装置。
  4. 【請求項4】 算出手段は、乗除算部分を対数変換し、
    対数用ルックアップテーブル及びべき乗用ルックアップ
    テーブルを用いるように構成したことを特徴とする請求
    項1記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 各走査線で得られる第1の色信号と線順
    次で得られる第2の色信号及び第3の色信号とからカラ
    ー画像を得る画像処理装置において、画像の空間周波数
    の高低を判断する判断手段と、前記判断手段により画像
    の空間周波数が高いと判断された部分では、第2の色信
    号が得られる走査線における第1の色信号と該走査線に
    隣合った2本の走査線における第1の色信号の和との比
    に、該走査線に隣合った2本の走査線における第3の色
    信号の和を乗ずることにより、該走査線における第3の
    色信号を算出し、前記判断手段により画像の空間周波数
    が低いと判断された部分では、該走査線に隣合った2本
    の走査線における第3の色信号を平均することにより、
    該走査線の第3の色信号を算出する算出手段を備えたこ
    とを特徴とする画像処理装置。
  6. 【請求項6】 各走査線で得られる第1の色信号と線順
    次で得られる第2の色信号及び第3の色信号とからカラ
    ー画像を得る画像処理装置において、第2の色信号が得
    られる走査線における第1の色信号と該走査線に隣合っ
    た2本の走査線における第1の色信号の和との比に、該
    走査線に隣合った2本の走査線における第3の色信号の
    和を乗ずることにより、該走査線における第3の色信号
    を算出する第1算出手段と、該走査線に隣合った2本の
    走査線における第3の色信号を平均することにより、該
    走査線における第3の色信号を算出する第2算出手段
    と、処理中の走査線に隣合った2本の走査線の色信号出
    力の差が特定のしきい値をこえているか否かにより高周
    波部分を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果
    に基づいて前記第1算出手段と前記第2算出手段とを切
    り換える切換手段とを備えたことを特徴とする画像処理
    装置。
  7. 【請求項7】 各走査線で得られる第1の色信号と線順
    次で得られる第2の色信号及び第3の色信号とからカラ
    ー画像を得る画像処理装置において、第2の色信号が得
    られる走査線における第1の色信号と該走査線に隣合っ
    た2本の走査線における第1の色信号の和との比に、該
    走査線に隣合った2本の走査線における第3の色信号の
    和を乗ずることにより、該走査線における第3の色信号
    を算出する第1算出手段と、該走査線に隣合った2本の
    走査線における第3の色信号を平均することにより、該
    走査線における第3の色信号を算出する第2算出手段
    と、処理中の走査線と同種の色信号が得られる走査線の
    色信号出力をハイパスフィルタに入力し、ハイパスフィ
    ルタ出力が特定のしきい値をこえているか否かにより高
    周波部分を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結
    果に基づいて前記第1算出手段と前記第2算出手段とを
    切り換える切換手段とを備えたことを特徴とする画像処
    理装置。
  8. 【請求項8】 各走査線で得られる第1の色信号と線順
    次で得られる第2の色信号及び第3の色信号とからカラ
    ー画像を得る画像処理装置において、第2の色信号が得
    られる走査線における第1の色信号に一定値を加えたも
    のと該走査線に隣合った2本の走査線における第1の色
    信号の和に一定値を加えたものとの比に、該走査線に隣
    合った2本の走査線における第3の色信号の和に一定値
    を加えたものを乗じて一定値を減ずることにより、該走
    査線における第3の色信号を算出する算出手段を備えた
    ことを特徴とする画像処理装置。
  9. 【請求項9】 各走査線で得られる第1の色信号と線順
    次で得られる第2の色信号及び第3の色信号とからカラ
    ー画像を得る画像処理装置において、第2の色信号が得
    られる走査線における第1の色信号に一定値を加えたも
    のと該走査線に隣合った2本の走査線における第1の色
    信号の和に一定値を加えたものとの比に、該走査線に隣
    合った2本の走査線における第3の色信号の和に一定値
    を加えたものを乗ずることにより、該走査線における第
    3の色信号を算出する算出手段を備えることを特徴とす
    る画像処理装置。
  10. 【請求項10】 第1から第NのN種類の分光感度特性
    のうちの1種類の分光感度特性を有するN種類の光電変
    換素子を2次元平面上に配列した撮像素子によりJ色信
    号とK色信号とを線順次で生成して、カラー画像を得る
    カラービデオカメラにおいて、色信号成分Jが得られる
    走査線における輝度信号成分と該走査線に隣合った2本
    の走査線における輝度信号成分の和との比に、該走査線
    に隣合った2本の走査線における色信号成分Kの和を乗
    ずることにより、該走査線における色信号成分Kを算出
    する算出手段を備えたことを特徴とするカラービデオカ
    メラ。
  11. 【請求項11】 撮像素子の出力を直列に接続された2
    個の遅延回路に入力して、各遅延回路の出力を取り出す
    ことにより、t,t−1,t−2番目の水平に連続した
    3画素の撮像素子出力を得、この水平に連続した3画素
    の撮像素子出力を各々3個のビットシフト回路に入力し
    て、各撮像素子出力に重みを付加し、重みを付加した各
    々の撮像素子出力を入力とした加算器の出力を輝度信号
    成分とする輝度信号生成器を備えたことを特徴とする請
    求項10記載のカラービデオカメラ。
  12. 【請求項12】 撮像素子の出力を直列に接続された2
    個の遅延回路に入力して、各遅延回路の出力を取り出す
    ことにより、t,t−1,t−2番目の水平に連続した
    3画素の撮像素子出力を得、t番目とt−2番目との画
    素の撮像素子出力を各々2個のビットシフト回路に入力
    し、ビットシフト回路の出力を第1加算器により加算
    し、第1加算器の出力とt−1番目の撮像素子出力とを
    マルチプレクサにより切り換え、一方の出力の符号を負
    にしてマルチプレクサ出力を入力とした第2加算器の出
    力を色信号成分とする色信号生成器を備えたことを特徴
    とする請求項10記載のカラービデオカメラ。
  13. 【請求項13】 算出手段の除算部分を除算用ルックア
    ップテーブルで構成し、前記除算用ルックアップテーブ
    ルの入力ビット数をnとした場合、除数,被除数共に最
    上位ビットからnビット目まで、下位方向に1であるか
    否かを順次検査し、1であれば検査を終了し、この検査
    終了時のビットを最上位ビットとしたnビット分を前記
    除算用ルックアップテーブルの入力とするように構成し
    たことを特徴とする請求項10記載のカラービデオカメ
    ラ。
  14. 【請求項14】 除算用ルックアップテーブルの内容は
    除算の演算結果をビットシフトによりmビット分だけ大
    きくして、小数部分を切り捨てた整数部分とし、前記除
    算用ルックアップテーブルの出力値を使用した演算結果
    をビットシフトによりmビット分だけ小さくして元の桁
    に戻し、小数部分を切り捨てた整数部分を演算結果とす
    るように構成したことを特徴とする請求項13記載のカラ
    ービデオカメラ。
  15. 【請求項15】 算出手段は、乗除算部分を対数変換
    し、対数用ルックアップテーブル及びべき乗用ルックア
    ップテーブルを用いるように構成したことを特徴とする
    請求項10記載のカラービデオカメラ。
  16. 【請求項16】 第1から第NのN種類の分光感度特性
    のうちの1種類の分光感度特性を有するN種類の光電変
    換素子を2次元平面上に配列した撮像素子によりJ色信
    号とK色信号とを線順次で生成して、カラー画像を得る
    カラービデオカメラにおいて、画像の空間周波数の高低
    を判断する判断手段と、該判断手段により画像の空間周
    波数が高いと判断された部分では、色信号成分Jが得ら
    れる走査線における輝度信号成分と該走査線に隣合った
    2本の走査線における輝度信号成分の和との比に、該走
    査線に隣合った2本の走査線における色信号成分Kの和
    を乗ずることにより、該走査線における色信号成分Kを
    算出し、前記判断手段により画像の空間周波数が低いと
    判断された部分では、該走査線に隣合った2本の走査線
    における色信号成分Kの和を平均することにより、該走
    査線の色信号成分Kを算出する算出手段とを備えること
    を特徴とするカラービデオカメラ。
  17. 【請求項17】 第1から第NのN種類の分光感度特性
    のうちの1種類の分光感度特性を有するN種類の光電変
    換素子を2次元平面上に配列した撮像素子によりJ色信
    号とK色信号とを線順次で生成して、カラー画像を得る
    カラービデオカメラにおいて、色信号成分Jが得られる
    走査線における輝度信号成分と該走査線に隣合った2本
    の走査線における輝度信号成分の和との比に、該走査線
    に隣合った2本の走査線における色信号成分Kの和を乗
    ずることにより、該走査線における色信号成分Kを算出
    する第1算出手段と、該走査線に隣合った2本の走査線
    における色信号成分Kの和を平均することにより、該走
    査線の色信号成分Kを算出する第2算出手段と、処理中
    の画素を中心とした隣合った画素の出力の差が特定のし
    きい値をこえているか否かにより高周波部分を検出する
    検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて前記第
    1算出手段と前記第2算出手段とを切り換える切換手段
    とを備えたことを特徴とするカラービデオカメラ。
  18. 【請求項18】 第1から第NのN種類の分光感度特性
    のうちの1種類の分光感度特性を有するN種類の光電変
    換素子を2次元平面上に配列した撮像素子によりJ色信
    号とK色信号とを線順次で生成して、カラー画像を得る
    カラービデオカメラにおいて、色信号成分Jが得られる
    走査線における輝度信号成分と該走査線に隣合った2本
    の走査線における輝度信号成分の和との比に、該走査線
    に隣合った2本の走査線における色信号成分Kの和を乗
    ずることにより、該走査線における色信号成分Kを算出
    する第1算出手段と、該走査線に隣合った2本の走査線
    における色信号成分Kの和を平均することにより、該走
    査線の色信号成分Kを算出する第2算出手段と、処理中
    の画素を中心とする該画素と同種の分光感度特性を有す
    る垂直方向の画素の撮像素子出力をハイパスフィルタに
    入力させて、ハイパスフィルタの出力が特定のしきい値
    をこえているか否かにより高周波部分を検出する検出手
    段と、前記検出手段の検出結果に基づいて前記第1算出
    手段と前記第2算出手段とを切り換える切換手段とを備
    えたことを特徴とするカラービデオカメラ。
  19. 【請求項19】 第1から第NのN種類の分光感度特性
    のうちの1種類の分光感度特性を有するN種類の光電変
    換素子を2次元平面上に配列した撮像素子によりJ色信
    号とK色信号とを線順次で生成して、カラー画像を得る
    カラービデオカメラにおいて、色信号成分Jが得られる
    走査線における輝度信号成分に一定値を加えたものと該
    走査線に隣合った2本の走査線における輝度信号成分の
    和に一定値を加えたものとの比に、該走査線に隣合った
    2本の走査線における色信号成分Kの和に一定値を加え
    たものを乗じて一定値を減ずることにより、該走査線に
    おける色信号成分Kを算出する算出手段を備えたことを
    特徴とするカラービデオカメラ。
  20. 【請求項20】 第1から第NのN種類の分光感度特性
    のうちの1種類の分光感度特性を有するN種類の光電変
    換素子を2次元平面上に配列した撮像素子によりJ色信
    号とK色信号とを線順次で生成して、カラー画像を得る
    カラービデオカメラにおいて、色信号成分Jが得られる
    走査線における輝度信号成分に一定値を加えたものと該
    走査線に隣合った2本の走査線における輝度信号成分の
    和に一定値を加えたものとの比に、該走査線に隣合った
    2本の走査線における色信号成分Kの和に一定値を加え
    たものを乗じることにより、該走査線における色信号成
    分Kを算出する算出手段を備えたことを特徴とするカラ
    ービデオカメラ。
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