JP3485711B2 - スイッチ回路装置 - Google Patents

スイッチ回路装置

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JP3485711B2
JP3485711B2 JP04247096A JP4247096A JP3485711B2 JP 3485711 B2 JP3485711 B2 JP 3485711B2 JP 04247096 A JP04247096 A JP 04247096A JP 4247096 A JP4247096 A JP 4247096A JP 3485711 B2 JP3485711 B2 JP 3485711B2
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尚典 宇田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板上に形
成された電界効果型トランジスタ(FET)からなるス
イッチ回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、マイクロ波通信システムの送受
信装置には、高速なスイッチング動作が可能なGaAs
系のスイッチ回路装置が用いられる。図27はMESF
ET(金属−半導体電界効果トランジスタ;以下、FE
Tと略記する)を用いた従来のスイッチ回路装置の一例
を示す回路図である。
【0003】図27のスイッチ回路装置においては、端
子A,B間にFET30が接続され、端子A,C間にF
ET40が接続され、端子Bと接地端子との間にFET
70が接続され、端子Cと接地端子との間にFET80
が接続されている。FET30,80のゲートにはそれ
ぞれゲート抵抗を介して制御電圧VCTL が与えられ、F
ET40,70のゲートにはそれぞれゲート抵抗を介し
て制御電圧/VCTL が与えられる。制御電圧VCTL ,/
CTL は互いに相補な電圧である。
【0004】例えば、制御電圧VCTL が0Vになり、制
御電圧/VCTL が−10Vになると、FET30,80
がオンし、FET40,70がオフする。それにより、
端子A,B間で信号の伝送が行われる。一方、制御電圧
CTL が−10Vとなり、制御電圧/VCTL が0Vにな
ると、FET30,80がオフし、FET40,70が
オンする。それにより、端子A,C間で信号の伝送が行
われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】マイクロ波通信におけ
る通信機器の小型化および高性能化を図るためには、低
電圧動作が可能でかつ高出力伝送が可能なスイッチ回路
装置が必要となる。上記のスイッチ回路装置において、
端子A,B間および端子A,C間に複数のFETを直列
に接続することにより大きな電力を低い制御電圧
CTL ,/VCTL でオンオフすることができる。すなわ
ち、低電圧動作でかつ高出力伝送が可能となる。本発明
者らは、このようなスイッチ回路装置において、歪みの
ない高出力伝送を実現するための条件を導き出し、報告
している(信学技報MW95−11(1995−0
5))。しかしながら、複数のFETを直列に接続する
必要があるので、スイッチ回路装置のチップサイズが大
きくなるという問題がある。
【0006】上記のようなスイッチ回路装置をアンテナ
スイッチとして用いる場合には、端子Aにアンテナが接
続され、端子Bに送信回路が接続され、端子Cに受信回
路が接続される。この場合、端子A,B間では送信時に
大きな電力を伝送する必要があり、端子A,C間では受
信時に微小な信号を伝送する必要がある。そこで、本発
明者らは、2種類のピンチオフ電圧を有するFETを用
いたスイッチ回路装置を提案している(1993年電子
情報通信学会春季大会予稿集C−89およびIEEE JOURN
AL OF SOLID-STATE CIRCUITS,VOL.29,NO.10,OCTOBER 19
94,pp.1262-1269 )。
【0007】一方、本発明者らは、スイッチ回路装置の
端子B,C間にチップインダクタを付加することにより
高いアイソレーション(絶縁度)が得られることを報告
している(信学技報ED95−165,MW95−15
0,ICD95−221(1996−01))。
【0008】 しかしながら、上記の技術に基づいて低
電圧動作および高出力伝送が可能なスイッチ回路装置を
構成しても、チップサイズの小型化を実現することが
きない。
【0009】 本発明の目的は、低電圧動作および高出
力伝送が可能でかつ優れた入出力電力伝送特性を有する
小型のスイッチ回路装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明
者は、スイッチ回路装置の小型化を図るためにマルチゲ
ート電界効果トランジスタにおける電圧分配に着目し、
種々のシミュレーションおよび評価を行った結果、n本
のゲート電極を有するマルチゲート電界効果トランジス
タにおける電圧分配をn個の電界効果トランジスタの直
列接続における電圧分配と同等にすることが可能である
ことを見出し、以下の発明を創作した。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】 第1の発明に係るスイッチ回路装置は、
共通端子と第1の端子との間に接続されかつ第1の電力
1 の信号を伝送する第1のマルチゲート電界効果トラ
ンジスタと、共通端子と第2の端子との間に接続されか
つ第1の電力P1 よりも小さい第2の電力P2 の信号を
伝送する第2のマルチゲート電界効果トランジスタとを
備え、第1のマルチゲート電界効果トランジスタは第1
のピンチオフ電圧VP1を有し、第2のマルチゲート電界
効果トランジスタは第1のピンチオフ電圧VP1よりも浅
い第2のピンチオフ電圧VP2を有する。
【0017】なお、ピンチオフ電圧が浅いとは、ピンチ
オフ電圧の絶対値が小さいことを意味し、ピンチオフ電
圧が深いとは、ピンチオフ電圧の絶対値が大きいことを
意味する。
【0018】 第1の発明に係るスイッチ回路装置にお
いては、第1のマルチゲート電界効果トランジスタによ
り大きな電力の信号が伝送され、第2のマルチゲート電
界効果トランジスタにより小さな電力の信号が伝送され
る。
【0019】第1のマルチゲート電界効果トランジスタ
は深いピンチオフ電圧Vを有するので、オン抵抗が低
く、かつドレイン飽和電流が大きい。したがって、大き
な電力の信号を歪みなく伝送することができる。一方、
第2のマルチゲート電界効果トランジスタは浅いピンチ
オフ電圧を有するので、第1のマルチゲート電界効果ト
ランジスタによる大きな電力の伝送時に完全なオフ状態
を維持することができる。
【0020】また、第2のマルチゲート電界効果トラン
ジスタにより伝送される信号は小さいので、第2のマル
チゲート電界効果トランジスタのピンチオフ電圧が浅く
ても、歪みのない信号伝送が可能となる。このとき、第
2のマルチゲート電界効果トランジスタにより伝送され
る電力が小さいので、第1のマルチゲート電界効果トラ
ンジスタのピンチオフ電圧が深くても、第1のマルチゲ
ート電界効果トランジスタは完全なオフ状態を維持する
ことができる。
【0021】特に、第1および第2のマルチゲート電界
効果トランジスタにより複数のシングルゲート電界効果
トランジスタの直列接続と同等の機能が達成されるの
で、良好な高周波特性を維持しつつ小型化を図ることが
できる。
【0022】 したがって、低い動作電圧で高い電力お
よび低い電力の信号を歪みなく選択的に伝送することが
できる小型で安価なスイッチ回路装置が得られる。第2
の発明に係るスイッチ回路装置は、第1の発明に係るス
イッチ回路装置の構成において、共通端子ならびに第1
および第2の端子に接続される信号源の内部抵抗および
負荷抵抗の値をそれぞれRとし、第1のマルチゲート電
界効果トランジスタのゲート数をn1 とし、第2のマル
チゲート電界効果トランジスタのゲート数をn2 とし、
第1の電力P1 における最大電圧振幅をV1maxとし、第
2の電力P2 における最大電圧振幅をV2maxとした場合
に、第1のマルチゲート電界効果トランジスタの第1の
ピンチオフ電圧VP1、耐圧Vr1およびドレイン飽和電流
DSS1ならびに第2のマルチゲート電界効果トランジス
タの第2のピンチオフ電圧VP2、耐圧Vr2およびドレイ
ン飽和電流IDSS2が、次式(C)、(D)、(E)およ
び(F)を満足するものである。
【0023】 |VP1−Vr1|>V2max/(2n1 ) ・・・(C) IDSS1>V1max/(2R) ・・・(D) |VP2−Vr2|>V1max/(2n2 ) ・・・(E) IDSS2>V2max/(2R) ・・・(F)第2 の発明に係るスイッチ回路装置においては、式
(D)を満足することにより、第1のマルチゲート電界
効果トランジスタのオン時に、第1のマルチゲート電界
効果トランジスタが第1の電力P1 の信号を歪みなく伝
送することができる。このとき、式(E)を満足するこ
とにより、第2のマルチゲート電界効果トランジスタが
第1の電力P1 に対して完全なオフ状態を維持すること
ができる。一方、式(F)を満足することにより、第2
のマルチゲート電界効果トランジスタのオン時に、第2
のマルチゲート電界効果トランジスタが第2の電力P2
の信号を歪みなく伝送することができる。このとき、式
(C)を満足することにより、第1のマルチゲート電界
効果トランジスタが第2の電力P2 に対して完全なオフ
状態を維持することができる。
【0024】したがって、低い動作電圧で大きい電力お
よび小さい電力の信号を歪みなくかつ信号の漏れを生じ
ることなく選択的に伝送することができる小型で安価な
スイッチ回路装置が得られる。
【0025】 第3の発明に係るスイッチ回路装置は、
第1または第2の発明に係るスイッチ回路装置の構成に
おいて、第1の端子と第2の端子との間に接続されたイ
ンダクタをさらに備えたものである。
【0026】 第3の発明に係るスイッチ回路装置にお
いては、第1の端子と第2の端子との間に接続されたイ
ンダクタとオフ状態のマルチゲート電界効果トランジス
タのソース・ドレイン間容量とが共振を起こし、特定の
周波数領域で高いアイソレーションが得られる。したが
って、低い動作電圧で大きな電力および小さな電力の信
号を選択的に伝送可能で、かつ高いアイソレーションを
有する小型で安価なスイッチ回路装置が得られる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を説明する
に前に、まず、図1〜図18を用いて本発明のスイッチ
回路装置の基本原理を説明する。
【0028】図1は2つのシングルゲートFETからな
るスイッチ回路装置の回路図である。図1のスイッチ回
路装置は、3つの端子A,B,Cを有し、端子A,B間
にシングルゲートFET30が接続され、端子A,C間
にシングルゲートFET40が接続されている。FET
30,40のゲートにはそれぞれゲート抵抗を介して互
いに相補な制御電圧VCTL , /VCTL が与えられる。端
子Aには信号源SGが接続され、端子B,Cにはそれぞ
れ負荷が接続される。図において、Riは信号源SGの
内部抵抗を表し、RLは負荷抵抗を表す。
【0029】ここで、FET30がオンし、FET40
がオフしているものとする。この場合、信号源SGの内
部抵抗Ri、FET30および負荷抵抗RLに電流が流
れる。信号源SGからスイッチ回路装置に入力される電
力をPとし、内部抵抗Riおよび負荷抵抗RLの抵抗値
をそれぞれRとすると、信号源SGの最大電圧振幅V
max は次式で与えられる。
【0030】 Vmax =√(4R・P)・√2 ・・・(1) 通常、抵抗値Rは50Ωである。内部抵抗Riの抵抗値
および負荷抵抗RLの抵抗値が等しいので、端子Aに印
加される最大電圧はVmax /2となる。このとき、FE
T40はオフしているので、端子A,C間に印加される
最大電圧もVma x /2となる。
【0031】図2はオフ状態にあるFET40の模式的
断面図である。図2においてGaAs基板100上にP
- 層107が形成されている。P- 層107上にソース
(またはドレイン)となるn++層101およびドレイン
(またはソース)となるn++層102が所定間隔を隔て
て形成され、n++層101,102間にn層103が形
成されている。n層103上にはゲート電極104が形
成されている。ゲート電極104とn++層101との間
にはゲート・ソース間容量Cgsが存在し、ゲート電極1
04とn++層102との間にはゲート・ドレイン間容量
gdが存在し、n++層101,102間にはソース・ド
レイン間容量Cdsが存在する。
【0032】図3に図2のFET40の等価回路図を示
す。FET40において、ゲートに対してソースおよび
ドレインが対称な構造を有する場合には、Cgs=Cgd
なり、ゲート・ソース間およびゲート・ドレイン間に電
圧が等分配される。したがって、ゲート・ソース間およ
びゲート・ドレイン間に印加される最大電圧はVmax
4となる。
【0033】次に、図4は4つのシングルゲートFET
からなるスイッチ回路装置の回路図である。図4のスイ
ッチ回路装置においては、端子A,B間に2つのシング
ルゲートFET11,12が直列に接続され、端子A,
C間に2つのシングルゲートFET21,22が直列に
接続されている。
【0034】ここで、FET11,12がオンし、FE
T21,22がオフしているものとする。この場合、端
子Aに印加される最大電圧はVmax /2となるので、端
子A,C間に印加される最大電圧もVmax /2となる。
したがって、FET21,22が同じ特性を有する場合
には、FET21,22のソース・ドレイン間に印加さ
れる最大電圧はそれぞれVmax /4となる。
【0035】図5はオフ状態にあるFET21,22の
模式的断面図である。図5において、FET21,22
の各々の構造は、図2に示したFET40の構造と同様
である。FET21のn++層102とFET22のn++
層101とは金属層105により接続されている。これ
らのn++層102およびn++層101を共通のn++層1
06で置き換えれば、図6に示す構造となる。この構造
においては、n++層106がFET21のドレイン(ま
たはソース)およびFET22のソース(またはドレイ
ン)となる。
【0036】図7に図6のFET21,22の等価回路
図を示す。こららのFET21,22において、ゲート
に対してソースおよびドレインが対称な構造を有する場
合には、Cgs=Cgdとなり、ゲート・ソース間およびゲ
ート・ドレイン間に印加される最大電圧はそれぞれV
max /8となる。
【0037】図6の構造においてn++層106を取り除
くと、図8に示すデュアルゲートFET20の構造とな
る。図8のデュアルゲートFET20においては、Ga
As基板100上のP- 層107上に、ソース(または
ドレイン)となるn++層101およびドレイン(または
ソース)となるn++層102が所定間隔を隔てて形成さ
れ、n++層101,102間にn層103が形成されて
いる。n層103上には2つのゲート電極104が形成
されている。
【0038】図9に図8のFET20の等価回路図を示
す。このFET20においては、2つのゲート間の容量
は図7に示したFET21のゲート・ドレイン間容量C
gdおよびFET22のゲート・ソース間容量Cgsの合成
容量となり、Cgs/2となる。
【0039】ソース・ドレイン間に印加される最大電圧
はVmax /2であるので、一方のゲートとソースとの間
および他方のゲートとドレインとの間に印加される最大
電圧はそれぞれVmax /8となり、2つのゲート間に印
加される最大電圧はVmax /4となる。
【0040】このように、直列に接続された2つのシン
グルゲートFETを1つのデュアルゲートFETで置き
換えた場合にも、同様の電圧分配が起こることがわか
る。図10は2つのデュアルゲートFETからなるスイ
ッチ回路装置の回路図である。図10のスイッチ回路装
置においては、端子A,B間にデュアルゲートFET1
0が接続され、端子A,C間にデュアルゲートFET2
0が接続されている。FET10の2つのゲートにはゲ
ート抵抗を介して制御電圧VCTL 与えられ、FET20
の2つのゲートにはゲート抵抗を介して制御電圧/V
CTL が与えられる。
【0041】ここで、FET10がオンし、FET20
がオフしているものとする。この場合、端子Aに印加さ
れる最大電圧はVmax /2となるので、図9を用いて説
明したように、FET20の一方のゲートとソースとの
間および他方のゲートとドレインとの間に印加される最
大電圧はそれぞれVmax /8となる。
【0042】したがって、図4のスイッチ回路装置にお
ける2つのシングルゲートFET11,12を1つのデ
ュアルゲートFET10で置き換え、かつ2つのシング
ルゲートFET21,22を1つのデュアルゲートFE
T20で置き換えることにより、同じ電圧配分を保ちな
がらスイッチ回路装置の小型化を図ることが可能とな
る。
【0043】次に、図10のスイッチ回路装置における
デュアルゲートFET10,20の特性を図1のスイッ
チ回路装置におけるシングルゲートFET30,40の
特性と比較しながら説明する。図11はFETにおける
ドレイン電流ID −ゲート電圧VG 特性を示す図であ
る。FETをオフ状態にするためには、ゲート電圧VG
をピンチオフ電圧VP よりも低く設定する必要がある。
【0044】図1のスイッチ回路装置においては、オフ
状態にあるFET40のゲート・ソース間に印加される
最大電圧はVmax /4となる。したがって、予め定めら
れたオフ時の制御電圧/VCTL が与えられたときにFE
T40がオフ状態を維持するためには、図11(a)に
示すように、オフ時の制御電圧/VCTL にVmax /4を
加えた値よりもピンチオフ電圧VP が浅い(0Vに近
い)ことが必要である。
【0045】一方、図10のスイッチ回路装置において
は、オフ状態にあるFET20の一方のゲートとソース
との間に印加される最大電圧はVmax /8となる。した
がって、予め定められたオフ時の制御電圧/VCTL が与
えられたときにFET20がオフ状態を維持するために
は、図11(b)に示すように、オフ時の制御電圧/V
CTL にVmax /8を加えた値よりもピンチオフ電圧VP
が浅い(0Vに近い)ことが必要である。
【0046】ここで、FETにおけるピンチオフ電圧と
直流特性の関係を説明する。図12はピンチオフ電圧V
P =−2.4VのFETおよびピンチオフ電圧VP =−
0.8VのFETにおけるドレイン電流ID −ソース・
ドレイン間電圧VDS特性を示す図である。ゲート幅WG
は1000μmであり、ゲート電圧VG は0Vである。
【0047】この特性曲線の線形領域におけるソース・
ドレイン間電圧VDSとドレイン電流ID の比がオン抵抗
に相当し、飽和領域におけるドレイン電流ID がドレイ
ン飽和電流IDSS に相当する。図12からわかるよう
に、ピンチオフ電圧VP が深いほどオン抵抗が小さく、
ドレイン飽和電流IDSS が大きい。したがって、ピンチ
オフ電圧VP が深いほど良好な直流特性が得られること
がわかる。
【0048】ここで、動作電圧が低い場合を考える。例
えば、オフ時の制御電圧/VCTL を−2.4Vに設定す
る。信号源SGからの入力電力が22dBm(=158
mW)である場合には、信号源SGの最大電圧振幅V
max は7.9V(=約8V)となる。
【0049】この場合、図1のスイッチ回路装置におい
ては、FET40のゲート・ソース間電圧はVmax /4
=2Vとなる。FET40をオフ状態に維持するために
は、ピンチオフ電圧VP は−0.4Vよりも浅いことが
必要である。すなわち、FET40としては−0.4V
よりも浅いピンチオフ電圧VP を有するFETを用いる
必要がある。このようにピンチオフ電圧VP が浅いFE
Tは作製が困難である。また、作製できたとしても、オ
ン抵抗が高く、またドレイン飽和電流が小さくなり、直
流特性が悪い。
【0050】一方、図10のスイッチ回路装置において
は、FET20の一方のゲートとソースとの間に印加さ
れる最大電圧はVmax /8=1Vとなる。FET20を
オフ状態に維持するためには、ピンチオフ電圧VP は−
1.4Vよりも浅いことが必要である。すなわち、FE
T20としては−1.4Vよりも浅いピンチオフ電圧V
P を有するFETを用いればよい。
【0051】このように、図10のスイッチ回路装置で
は、図1のスイッチ回路装置に比べて深いピンチオフ電
圧VP を有するFETを用いることができる。したがっ
て、動作電圧を低くしても良好な直流特性が得られる。
また、図10のスイッチ回路装置を図4のスイッチ回路
装置と比較すると、FETの数が少なくなるので、小型
化を図ることができる。
【0052】以上の結果から、スイッチ回路装置をマル
チゲートFETで構成することにより低電圧動作および
高出力伝送を実現しつつかつ小型化が図られる。図13
は2つのマルチゲートFETからなるスイッチ回路装置
の回路図である。図13のスイッチ回路装置において
は、端子A,B間にマルチゲートFET10nが接続さ
れ、端子A,C間にマルチゲートFET20nが接続さ
れている。マルチゲートFET10n,20nのゲート
数はn本である。nは2以上の整数である。FET10
nのn本のゲートにはゲート抵抗を介して制御電圧V
CTL が与えられ、FET20nのn本のゲートにはゲー
ト抵抗を介して制御電圧/VCT L が与えられる。ここ
で、FET10nがオンし、FET20nがオフしてい
るものとする。
【0053】図14に図13のスイッチ回路装置と等価
な電圧分配を有するスイッチ回路装置の回路図を示す。
図14のスイッチ回路装置においては、端子A,B間に
n個のシングルゲートFET11,12,…,1nが接
続され、端子A,C間にn個のシングルゲートFET2
1,22,…,2nが接続されている。
【0054】FET11〜1nのゲートにはゲート抵抗
を介して制御電極VCTL が与えられ、FET21〜2n
のゲートにはゲート抵抗を介して制御電圧/VCTL が与
えられる。ここで、FET11〜1nがオンし、FET
21〜2nがオフしているものとする。
【0055】この場合、端子Aに印加される最大電圧は
max /2となるので、各FET21〜2nのソース・
ドレイン間に印加される最大電圧はVmax /(2n)と
なり、ゲート・ソース間およびゲート・ドレイン間に印
加される最大電圧はそれぞれVmax /(4n)となる。
【0056】図13のスイッチ回路装置は図14のスイ
ッチ回路装置と等価な電圧分配を有するので、FET2
0nの一端部のゲートとソースとの間および他端部のゲ
ートとドレインとの間に印加される最大電圧はそれぞれ
max /(4n)となる。
【0057】図15にFETのドレイン電流ID −ゲー
ト電圧VG 特性と入力電圧との関係を示す。図13のス
イッチ回路装置において、オフ状態にあるFET20n
の一端部のゲートとソースとの間および他端部のゲート
とドレインとの間にそれぞれ印加される最大電圧はV
max /(4n)となる。したがって、オフ時の制御電圧
/VCTL がゲート電圧VG として与えられたときにFE
T20nがオフ状態を維持するためには、図15に示す
ように、制御電圧/VCTL を中心として振れる電圧振幅
がピンチオフ電圧VP と耐圧Vr との間になければなら
ない。すなわち、次式が成り立つ必要がある。
【0058】 |VP −Vr |>Vmax /(2n) ・・・(2) また、図16に図13のスイッチ回路装置のFETにお
けるドレイン電流ID−ソース・ドレイン間電圧VDS
性と負荷線と関係を示す。オン状態のFET10nに印
加される電圧をVABすると、信号源SGの電圧が最大振
幅のとき、FET10nには次式で示されるドレイン電
流ID が流れる。
【0059】 ID =−VAB/(2R)+Vmax /(2R)・・・(3) オン状態のFET10nの抵抗が非常に小さいと仮定す
ると、VAB=0となり、上式(3)は次式のようにな
る。
【0060】 ID =Vmax /(2R) ・・・(4) したがって、VDS=0のとき、すなわちオン状態でのド
レイン電流ID はVma x /(2R)となる。また、ID
=0となる状態、すなわちオフ状態では、上述した議論
から、FETのソース・ドレイン間に印加される最大電
圧はVmax /(2n)となる。したがって、オン状態の
FET10nにおける最大電圧振幅時の負荷線は、図1
6に示すようになる。
【0061】図16からわかるように、最大Vmax
(2R)のドレイン電流VDSが流れた状態でも線型性を
保つには、FETの飽和ドレイン電流IDSS がその最大
電流以上必要となる。したがって、オン状態のFET1
0nの飽和ドレイン電流IDSSは次式を満たす必要があ
る。
【0062】 IDSS >Vmax /(2R) ・・・(5) 上記の考察から、図13のスイッチ回路装置におけるF
ET10n,20nはオフ時の条件から式(2)を満た
し、オン時の条件から式(5)を満たす必要がある。
【0063】以上の結果、式(2)および(5)を満た
すようなピンチオフ電圧VP を有するマルチゲートFE
Tを用いることにより、低い動作電圧で信号の漏れを生
じることなくかつ信号歪みのない高出力伝送が可能な小
型のスイッチ回路装置が実現される。
【0064】図17は4つのマルチゲートFETからな
るシャントスイッチ回路装置の回路図である。図17の
スイッチ回路装置においては、端子A,B間にマルチゲ
ートFET10nが接続され、端子A,C間にマルチゲ
ートFET20nが接続されている。また、端子Bと接
地端子との間にマルチゲートFET50nが接続され、
端子Cと接地端子との間にマルチゲートFET60nが
接続されている。マルチゲートFET10n,20n,
50n,60nのゲート数はn本である。
【0065】FET10nのn本のゲートおよびFET
60nのn本のゲートにはそれぞれゲート抵抗を介して
制御電圧VCTL が与えられる。また、FET20nのn
本のゲートおよびFET50nのn本のゲートにはそれ
ぞれゲート抵抗を介して制御電圧/VCTL が与えられ
る。ここで、FET10n,60nがオンし、FET2
0n,50nがオフしているものとする。
【0066】図18に図17のスイッチ回路装置と等価
な電圧分配を有するスイッチ回路装置の回路図を示す。
図18のスイッチ回路装置においては、端子A,B間に
n個のシングルゲートFET11,12,…,1nが接
続され、端子A,C間にn個のシングルゲートFET2
1,22,…、2nが接続されている。また、端子Bと
接地端子との間にn個のシングルゲートFET51,5
2,…,5nが接続され、端子Cと接地端子との間にn
個のシングルゲートFET61,62,…,6nが接続
されている。
【0067】FET11〜1nおよびFET61〜6n
のゲートにはそれぞれゲート抵抗を介して制御電圧V
CTL が与えられ、FET21〜2nおよびFET51〜
5nのゲートにはそれぞれゲート抵抗を介して制御電圧
/VCTL が与えられる。FET11〜1nがFET10
nに対応し、FET21〜2nがFET20nに対応
し、FET51〜5nがFET50nに対応し、FET
61〜6nがFET60nに対応する。
【0068】FET11〜1nおよびFET61〜6n
がオンし、FET21〜2nおよびFET51〜5nが
オフしている場合、端子Aに印加される最大電圧はV
max /2となる。したがって、各FET21〜2nのソ
ース・ドレイン間に印加される最大電圧はVmax /(2
n)となり、ゲート・ソース間およびゲート・ドレイン
間に印加される最大電圧はそれぞれVmax /(4n)と
なる。同様に、各FET51〜5nのソース・ドレイン
間に印加される最大電圧はVmax /(2n)となり、ゲ
ート・ソース間およびゲート・ドレイン間に印加される
最大電圧はそれぞれVmax /(4n)となる。
【0069】図17のスイッチ回路装置は図18のスイ
ッチ回路装置と等価な電圧分配を有するので、FET2
0nの一端部のゲートとソースとの間および他端部のゲ
ートとドレインとの間に印加される最大電圧はそれぞれ
max /(4n)となる。同様に、FET50nの一端
部のゲートとソースとの間および他端部のゲートとドレ
インとの間に印加される最大電圧はそれぞれVmax
(4n)となる。
【0070】図17のスイッチ回路装置においても、F
ET10n,20nが完全にオフ状態を維持するために
は、上記の式(2)の関係を満たす必要がある。また、
FET10n,20nがオン時に入力電力Pに対して線
型性を保つためには上記の式(5)の関係を満たす必要
がある。
【0071】以下、上記の基本原理を利用した本発明の
実施例を説明する。図19は本発明の第1の実施例によ
るスイッチ回路装置の回路図である。図19のスイッチ
回路装置は、GaAs基板100上に形成されたデュア
ルゲートFET10,20およびゲート抵抗R1,R
2,R3,R4を含む。FET10は端子A,B間に接
続され、FET20は端子A,C間に接続されている。
FET10の2つのゲートはそれぞれゲート抵抗R1,
R2を介して端子Dに接続され、FET20の2つのゲ
ートはそれぞれゲート抵抗R3,R4を介して端子Eに
接続されている。
【0072】端子Aは例えばアンテナに接続され、端子
Bは例えば送信回路81に接続され、端子Cは例えば受
信回路82に接続される。送信回路81から端子Bに高
周波信号RF1が入力され、FET10を介して端子A
から高周波信号RF0としてアンテナに出力される。ま
た、アンテナからの高周波信号RF0は端子Aに入力さ
れ、FET20を介して端子Cから受信回路80に高周
波信号RF2として与えられる。また、端子D,Eには
それぞれ互いに相補な制御電圧VCTL ,/VCT L が与え
られる。制御信号VCTL ,/VCTL は、例えば+5Vお
よび0V、+3Vおよび−3V、または0Vおよび−5
Vに設定される。
【0073】一般に、送信回路81からFET10を介
してアンテナに伝送される信号の電力P1 はアンテナか
らFET20を介して受信回路82に伝送される信号の
電力P2 に比べて大きい。すなわち、FET10による
電力P1 の伝送時には、FET10は信号歪みのない大
電力の伝送を行い、FET20は大きい電力P1 に対し
て完全にオフ状態を維持しなければならない。この場
合、FET10としてピンチオフ電圧の深いFETを使
用し、FET20としてピンチオフ電圧の浅いFETを
使用することにより、FET10は信号歪みのない高出
力伝送を行うことができ、FET20は大きい電力に対
して完全にオフ状態を維持することが可能となる。
【0074】一方、FET20による電力P2 の信号の
伝送時には、FET20は歪みのない小電力の伝送を行
い、かつFET10が小さい電力P2 に対して完全にオ
フ状態を維持すればよい。この場合、FET20が伝送
する信号は微小であるので、FET20のピンチオフ電
圧が浅くても、信号歪みが生じない。また、電力P2
小さいので、FET10はピンチオフ電圧が深くても容
易にオフ状態を維持することができる。
【0075】したがって、図19のスイッチ回路装置に
おいては、FET10のピンチオフ電圧VP は深く設定
され、FET20のピンチオフ電圧VP は浅く設定され
ている。
【0076】ここで、FET10のピンチオフ電圧をV
P1とし、耐圧をVr1とし、ドレイン飽和電流をIDSS1
する。また、FET20のピンチオフ電圧をVP2とし、
耐圧をVr2とし、ドレイン飽和電流をIDSS2とする。ま
た、電力P1 の伝送時の最大電圧振幅をV1maxとし、電
力P2 の伝送時の最大電圧振幅をV2maxとする。さら
に、信号源の内部抵抗の値および負荷抵抗の値をそれぞ
れRとする。ここで、P 1 >P2 である。
【0077】電力P1 の伝送時の最大電圧振幅V1max
次式で与えられる。 V1max=√(4R・P1 )・√2 ・・・(6) 電力P2 の伝送時の最大電圧振幅V2maxは次式で与えら
れる。
【0078】 V2max=√(4R・P2 )・√2 ・・・(7) FET10のピンチオフ電圧VP1およびドレイン飽和電
流IDSS1は次式を満足する。
【0079】 |VP1−Vr1|>V2max/(2n) ・・・(8) IDSS1>V1max/(2R) ・・・(9) FET20のピンチオフ電圧VP2およびドレイン飽和電
流IDSS2は次式を満足する。
【0080】 |VP2−Vr2|>V1max/(2n) ・・・(10) IDSS2>V2max/(2R) ・・・(11) FET10,20の特性の一例を表1に示す。表1は、
ゲート幅WG =1000μmについての特性を表す。
【0081】
【表1】
【0082】本実施例では、FET10,20のゲート
幅を1800μmとし、ゲート抵抗R1,R2,R3,
R4の抵抗値はそれぞれ5kΩよりも大きく設定した。
図20に図19のスイッチ回路装置の回路パターンを示
す。図20に示すように、GaAs基板100上に、デ
ュアルゲートFET10,20およびゲート抵抗R1
0,R20が形成されている。ゲート抵抗R10は図1
9に示すゲート抵抗R1,R2に相当し、ゲート抵抗R
20はゲート抵抗R3,R4に相当する。さらに、Ga
As基板1上には、端子Aに対応するパッドPA、端子
Bに対応するパッドPB、端子Cに対応するパッドP
C、端子Dに対応するパッドPD、端子Eに対応するパ
ッドPE、FET10のゲート電極に接続されるパッド
PG10、およびFET20のゲート電極に接続される
パッドPG20が形成されている。
【0083】図21に図20のデュアルゲートFET1
0の電極パターンを示す。図21に示すように、FET
10おいては、櫛形のソース電極Sおよび櫛形のドレイ
ン電極Dが相互に嵌まり合うように配置され、ソース電
極Sとドレイン電極との間に2本のゲート電極Gが配置
されている。ソース電極Sは図20のパッドPAに接続
され、ドレイン電極BはパッドPBに接続され、ゲート
電極Gはパッド電極PG10に接続されている。
【0084】比較のために図22にシングルゲートFE
Tを用いた図4のスイッチ回路装置の回路パターンを示
す。図22に示すように、GaAs基板100上に、シ
ングルゲートFET11,12,13,14およびゲー
ト抵抗R11,R12,R13,R14が形成されてい
る。さらに、GaAs基板100上に、パッドPA,P
B,PC,PD,PE、およびFET11〜14のゲー
ト電極にそれぞれ接続されるパッドPG11,PG1
2,PG13,PG14が形成されている。
【0085】図23に図22のシングルゲートFET1
1の電極パターンを示す。図23に示すように、FET
11においては、櫛形のソース電極Sおよび櫛形のドレ
イン電極Dが互いに嵌まり合うように配置され、ソース
電極Sとドレイン電極Dとの間に1本のゲート電極Gが
配置されている。ソース電極Sは図22のパッドPAに
接続され、ドレイン電極DはパッドPBに接続され、ゲ
ート電極GはパッドPG11に接続されている。
【0086】図20のスイッチ回路装置の短辺の長さL
1は360μmとなり、長辺の長さL2は840μmと
なる。これに対して、図22のスイッチ回路装置の短辺
の長さL3は425μmとなり、長辺の長さL4は10
00μmとなる。
【0087】このように、2つのデュアルゲートFET
10,20からなる図19のスイッチ回路装置では、4
つのシングルゲートFET11〜14からなる図4のス
イッチ回路装置に比べてチップサイズが約30%小型化
されている。
【0088】図24に図19のスイッチ回路装置におけ
る挿入損失およびアイソレーションの周波数依存性のシ
ミュレーション結果を示す。図24に示すように、挿入
損失は1.0dBよりも小さく、アイソレーションは
1.9GHzで16dBよりも大きくなっている。この
ように、チップサイズが小型化されても低い挿入損失お
よび高いアイソレーションが得られることがわかる。
【0089】図25は本発明の第2の実施例によるスイ
ッチ回路装置の回路図である。図25のスイッチ回路装
置が図19のスイッチ回路装置と異なるのは、端子B,
C間にチップインダクタLが接続されている点である。
他の部分の構成は、図19に示した構成と同様である。
【0090】本実施例のスイッチ回路装置においては、
チップインダクタLとオフ状態のデュアルゲートFET
10,20のソース・ドレイン間容量とが共振を起こす
ことにより、特定の周波数領域でのアイソレーションが
高くなる。
【0091】図26に図25のスイッチ回路装置におけ
る挿入損失およびアイソレーションの周波数依存性のシ
ミュレーション結果を示す。このシュミレーション結果
は、チップインダクタLのインダクタンスの値を23n
Hとした場合に得られたものである。図26に示すよう
に、挿入損失が低く、アイソレーションが1.9GHz
で26dBと大きくなっている。このように、チップイ
ンダクタLを接続することにより挿入損失を低く保ちつ
つ特定の周波数領域でのアイソレーションを高くできる
ことがわかる。チップインダクタLのインダクタンスを
調整することにより高いアイソレーションが得られる周
波数領域を調整することができる。
【0092】上記第1および第2の実施例では、デュア
ルゲートFETを用いたスイッチ回路装置について説明
したが、デュアルゲートFETの代わりに3つのゲート
電極を有するトリプルゲートFETを用いてもよく、2
以上の任意の数のゲート電極を有するマルチゲートFE
Tを用いてもよい。また、上記第1および第2の実施例
における条件を図17に示したシャントスイッチ回路装
置にも同様にして適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2つのシングルゲートFETからなるスイッチ
回路装置の回路図である。
【図2】オフ状態にあるシングルゲートFETの模式的
断面図である。
【図3】図2のシングルゲートFETの等価回路図であ
る。
【図4】4つのシングルゲートFETからなるスイッチ
回路装置の回路図である。
【図5】オフ状態にある2つのシングルゲートFETの
模式的断面図である。
【図6】図5に示される2つのシングルゲートFETの
++層を共通のn++層で置き換えた構造を示す模式的断
面図である。
【図7】図6の構造を有するFETの等価回路図であ
る。
【図8】デュアルゲートFETの模式的断面図である。
【図9】図8のデュアルゲートFETの等価回路図であ
る。
【図10】2つのデュアルゲートFETからなるスイッ
チ回路装置の回路図である。
【図11】異なるピンチオフ電圧を有するFETにおけ
るドレイン電流−ゲート電圧特性を示す図である。
【図12】異なるピンチオフ電圧を有するFETにおけ
るドレイン電流−ソース・ドレイン間電圧特性を示す図
である。
【図13】2つのマルチゲートFETからなるスイッチ
回路装置の回路図である。
【図14】図13のスイッチ回路装置と等価な電圧分配
を有するスイッチ回路装置の回路図である。
【図15】FETのドレイン電流−ゲート電圧特性と入
力電圧との関係を示す図である。
【図16】図13のスイッチ回路装置のFETにおける
ドレイン電流−ソース・ドレイン間電圧特性と負荷線と
の関係を示す図である。
【図17】4つのデュアルゲートFETからなるスイッ
チ回路装置の回路図である。
【図18】図17のスイッチ回路装置と等価な電圧分配
を有するスイッチ回路装置の回路図である。
【図19】本発明の第1の実施例によるスイッチ回路装
置の回路図である。
【図20】図19のスイッチ回路装置の回路パターンを
示す平面図である。
【図21】図20のスイッチ回路装置におけるデュアル
ゲートFETの電極パターンを示す図である。
【図22】図4のスイッチ回路装置の回路パターンを示
す平面図である。
【図23】図22のスイッチ回路装置におけるシングル
ゲートFETの電極パターンを示す図である。
【図24】図19のスイッチ回路装置における挿入損失
およびアイソレーションの周波数依存性のシミュレーシ
ョン結果を示す図である。
【図25】本発明の第2の実施例によるスイッチ回路装
置の回路図である。
【図26】図25のスイッチ回路装置における挿入損失
およびアイソレーションの周波数依存性のシミュレーシ
ョン結果を示す図である。
【図27】従来のスイッチ回路装置の一例を示す回路図
である。
【符号の説明】
10,20 デュアルゲートFET 10n,20n,50n,60n マルチゲートFET 100 GaAs基板 A,B,C,D,E 端子 L チップインダクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本多 圭一 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (72)発明者 原田 八十雄 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−273322(JP,A) 特開 平7−263705(JP,A) 特開 平7−86609(JP,A) 特開 平6−334506(JP,A) 特開 平8−23270(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03K 17/687 H03K 17/693

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通端子と第1の端子との間に接続され
    かつ第1の電力P1の信号を伝送する第1のマルチゲー
    ト電界効果トランジスタと、 前記共通端子と第2の端子との間に接続されかつ前記第
    1の電力P1よりも小さい第2の電力P2の信号を伝送す
    る第2のマルチゲート電界効果トランジスタとを備え、 前記第1のマルチゲート電界効果トランジスタは第1の
    ピンチオフ電圧VP1を有し、前記第2のマルチゲート電
    界効果トランジスタは前記第1のピンチオフ電圧VP1
    りも浅い第2のピンチオフ電圧VP2を有することを特徴
    とするスイッチ回路装置。
  2. 【請求項2】 前記共通端子ならびに前記第1および第
    2の端子に接続される信号源の内部抵抗および負荷抵抗
    の値をそれぞれRとし、前記第1のマルチゲート電界効
    果トランジスタのゲート数をn1とし、前記第2のマル
    チゲート電界効果トランジスタのゲート数をn2とし、
    前記第1の電力P1における最大電圧振幅をV1max
    し、前記第2の電力P2における最大電圧振幅をV2max
    とした場合に、前記第1のマルチゲート電界効果トラン
    ジスタの前記第1のピンチオフ電圧VP1、耐圧Vr1およ
    びドレイン飽和電流IDSS1ならびに前記第2のマルチゲ
    ート電界効果トランジスタの前記第2のピンチオフ電圧
    P2、耐圧Vr2およびドレイン飽和電流IDSS2は、 |VP1−Vr1|>V2max/(2n1) ・・・(C) IDSS1>V1max/(2R) ・・・(D) |VP2−Vr2|>V1max/(2n2) ・・・(E) IDSS2>V2max/(2R) ・・・(F) 上式(C)、(D)、(E)および(F)を満足するこ
    とを特徴とする請求項1記載のスイッチ回路装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の端子と前記第2の端子との間
    に接続されたインダクタをさらに備えたことを特徴とす
    請求項1または2記載のスイッチ回路装置。
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