JP3484942B2 - 筒状体、その成形方法及び成形装置 - Google Patents

筒状体、その成形方法及び成形装置

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JP3484942B2 JP24125697A JP24125697A JP3484942B2 JP 3484942 B2 JP3484942 B2 JP 3484942B2 JP 24125697 A JP24125697 A JP 24125697A JP 24125697 A JP24125697 A JP 24125697A JP 3484942 B2 JP3484942 B2 JP 3484942B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒状体、その成形
方法及び成形装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機においては、エンジン
によって発生させられた回転を、トルクコンバータを介
して変速装置に伝達し、該変速装置において変速して駆
動輪に伝達するようになっている。また、前記変速装置
には、複数の歯車要素から成るギヤユニットが配設さ
れ、クラッチ、ブレーキ等の摩擦係合要素が係脱され、
歯車要素の回転を選択的に出力することによって複数の
変速段が達成される。
【0003】そして、前記クラッチにおいては、係脱に
伴って、クラッチドラムと筒状体としてのクラッチハブ
との間において選択的に回転が伝達される。ところで、
前記クラッチハブと出力軸等のシャフトとをスプライン
嵌(かん)合し、クラッチハブとシャフトとの間におい
て回転を伝達するようにした変速装置においては、軸方
向におけるクラッチハブの位置決めをスプライン歯の歯
端面によって行うことがある。この場合、切削等の機械
加工によって前記クラッチハブにスプライン歯を形成す
るようにしている。
【0004】図2は従来のクラッチハブのスリーブ部の
要部断面図である。図において、14はクラッチハブ、
12は切削等の機械加工によって形成されたスリーブ部
である。前記クラッチハブ14と図示しない出力軸等の
シャフトとをがスプライン嵌合され、クラッチハブ14
とシャフトとの間において回転が伝達されるようになっ
ている。そのために、前記スリーブ部12における円周
方向の複数箇所に、径方向内方に突出させてスプライン
歯15が形成されるとともに、前記シャフトの外周面に
スプライン溝が形成され、前記スプライン歯15とスプ
ライン溝とを噛(し)合させるようにしている。
【0005】ところで、変速装置の軸方向におけるクラ
ッチハブ14の位置決めをスプライン歯15の歯端面1
6によって行うことがある。この場合、機械加工によっ
てスプライン歯15が形成されるので、前記歯端面16
をクラッチハブ14の軸方向に対して直角に形成するこ
とができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のクラッチハブ14においては、前記機械加工によっ
てスプライン歯15を形成しようとすると、スリーブ部
12の全体を機械加工によって形成しなければならず、
コストが高くなってしまう。そこで、該クラッチハブ1
4の全体をプレス加工によって形成することが考えられ
るが、シャフトに対してクラッチハブ14の位置決めを
行う場合、スプライン歯15の歯端面16がクラッチハ
ブ14の軸方向に対して傾斜してしまうので、前記歯端
面16を位置決め用として利用することができない。
【0007】さらに、前記スプライン歯15を打抜加工
によって形成することが考えられる。この場合、打抜加
工が行われるのに伴って、クラッチハブ14の軸方向に
対して直角の方向に打抜面が形成され、該打抜面が前記
歯端面16になるので、該歯端面16を位置決め用とし
て利用することができ、かつ、位置決め精度を高くする
ことができる。
【0008】ところが、打抜加工が行われるのに伴っ
て、クラッチハブ14の円周方向においてスプライン歯
15の数だけ図示しない肉薄部が形成されてしまうの
で、クラッチハブ14の強度がその分低下してしまう。
したがって、クラッチハブ14によって大きなトルクを
伝達することができなくなってしまう。本発明は、前記
従来の筒状体の問題点を解決して、コストを低くするこ
とができ、スプライン歯の歯端面を位置決め用として利
用することができ、強度が低下することがない筒状体、
その成形方法及び成形装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の筒
状体においては、第1の回転部材と連結される拡開部
と、該拡開部と一体に形成され、第2の回転部材と連結
されるスリーブ部とを有する。そして、該スリーブ部に
は、円周方向における複数箇所に第1、第2のスプライ
ン歯が内方に突出させて形成され、該第2のスプライン
歯の少なくとも一方の歯端面は前記スリーブ部の軸方向
に対して直角に形成される。
【0010】本発明の他の筒状体においては、さらに、
前記第2のスプライン歯は少なくとも3個形成される。
本発明の更に他の筒状体においては、さらに、前記第
1、第2のスプライン歯は、前記スリーブ部の開放端部
に非加工部分を残して形成される。本発明の筒状体の成
形方法においては、拡開部及びスリーブ部を備えた原型
ワークのスリーブ部の円周方向における複数箇所に、第
1、第2のパンチによって第1、第2のスプライン歯を
形成する。
【0011】そして、第1のスプライン歯は、歯端面が
前記スリーブ部の軸方向に対して傾斜させて、第2のス
プライン歯は、歯端面が前記スリーブ部の軸方向に対し
て直角にプレス加工によってそれぞれ形成される。本発
明の筒状体の成形装置においては、ダイと、該ダイの円
周方向における複数箇所に配設された第1、第2のパン
チと、該第1、第2のパンチを前記ダイに対して押し付
ける駆動手段とを有する。
【0012】そして、前記第1、第2のパンチは、前記
ダイに向けて突出させられる歯部を備え、前記第2のパ
ンチの歯部の少なくとも一方の歯端面は軸方向に対して
直角に形成される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
第1の実施の形態におけるクラッチハブの断面図、図3
は図1のX−X断面図である。図において、20は筒状
体としてのクラッチハブであり、該クラッチハブ20
は、第1の回転部材としての図示しないクラッチの内側
薄板と、第2の回転部材としての図示しない出力軸等の
シャフトとの間に配設され、前記内側薄板とシャフトと
の間において回転を伝達する。また、21は拡開部、2
2はスリーブ部であり、前記拡開部21及びスリーブ部
22はプレス加工によって一体に形成される。前記拡開
部21は、環状部K11、及び該環状部K11からクラ
ッチハブ20の軸方向に延びる係合部K14を有し、該
係合部K14に前記内側薄板を係合させるための歯28
が形成される。
【0014】また、前記スリーブ部22は、一端が開放
され、他端が前記拡開部21と一体に連結されたスリー
ブ状の形状を有する。そして、前記構成のクラッチハブ
20と前記シャフトとをスプライン嵌合し、クラッチハ
ブ20とシャフトとの間において回転を伝達するように
なっている。そのために、前記スリーブ部22における
円周方向の複数箇所に、径方向内方に突出させて第1、
第2のスプライン歯26、27が形成されるとともに、
前記シャフトの外周面にスプライン溝が形成され、前記
第1、第2のスプライン歯26、27とスプライン溝と
を噛合させるようにしている。
【0015】ところで、前記第1のスプライン歯26
は、歯端面26aが前記スリーブ部22の軸方向に対し
て傾斜させて、第2のスプライン歯27は、歯端面27
aが前記スリーブ部22の軸方向に対して直角にプレス
加工によってそれぞれ形成される。なお、本実施の形態
においては、第1、第2のスプライン歯26、27は全
部で15個形成され、そのうち、第1のスプライン歯2
6は12個、第2のスプライン歯27は3個形成され
る。この場合、第2のスプライン歯27は位置決め用と
して利用されるので、円周上の均等な位置に3箇所もあ
れば十分である。
【0016】また、前記第1のスプライン歯26の歯端
面26aは、クラッチハブ20の軸方向に対してテーパ
面によって形成される。これに対して、第2のスプライ
ン歯27の一方の歯端面は、クラッチハブ20の軸方向
に対して直角の方向に形成され、この直角に形成された
歯端面が第2のスプライン歯27の歯端面27aにな
る。したがって、該歯端面27aはクラッチハブ20の
シャフトに対して直角の方向に形成されることになるの
で、歯端面27aを位置決め用として利用することがで
き、かつ、位置決め精度を高くすることができる。な
お、本実施の形態において、前記第2のスプライン歯2
7の一方の歯端面27aをクラッチハブ20の軸方向に
対して直角に形成するようにしているが、第2のスプラ
イン歯27の他方の歯端面、又は両方の歯端面をクラッ
チハブ20の軸方向に対して直角に形成することもでき
る。
【0017】また、第2のスプライン歯27は3個形成
されるだけであるので、クラッチハブ20の円周方向に
おいて形成される図示しない肉薄部の数が少なくなる。
したがって、クラッチハブ20の強度が低下することな
く、クラッチハブ20によって大きなトルクを伝達する
ことができる。そして、クラッチハブ20の全体をプレ
ス加工によって形成することができるので、クラッチハ
ブ20のコストを低くすることができる。
【0018】なお、前記第1、第2のスプライン歯2
6、27は、スリーブ部22の開放端部22aから所定
距離だけ非加工部分δを残して形成される。この場合、
プレス加工によって前記第1、第2のスプライン歯2
6、27を形成しても、開放端部22aの真円度を維持
することができるので、クラッチハブ20を図示しない
変速装置に組み付けたときに、開放端部22aと他の部
材とが干渉することがなくなる。したがって、クラッチ
ハブ20又は他の部材が摩耗するのを防止することがで
きる。
【0019】次に、クラッチハブ20の成形方法及び成
形装置について説明する。図4は本発明の第1の実施の
形態におけるクラッチハブの成形装置の断面図、図5は
本発明の第1の実施の形態における第1のパンチの側面
図、図6は本発明の第1の実施の形態における第1のパ
ンチの平面図、図7は本発明の第1の実施の形態におけ
る第1のパンチの正面図、図8は本発明の第1の実施の
形態における第2のパンチの側面図、図9は本発明の第
1の実施の形態における第2のパンチの正面図である。
なお、図4の中心線より左側は成形装置の成形前の状態
を、中心線より右側は成形装置の成形後の状態をそれぞ
れ示す。
【0020】図において、30はプレス加工が行われる
前のクラッチハブ20の原型ワーク、31は上金型組立
体、32は該上金型組立体31と対向させて配設された
下金型組立体、33は上コモンプレート、34は該上コ
モンプレート33に取り付けられた上受け台である。ま
た、35a、35bは前記上コモンプレート33及び上
受け台34に対して上下方向に移動自在に配設されたパ
ンチホルダであり、該パンチホルダ35a、35bによ
って第1、第2のパンチ36、37が成形装置の円周方
向に並べて保持される。この場合、前記第1のパンチ3
6は第1のスプライン歯26(図1)を形成するために
12個配設され、第2のパンチ37は第2のスプライン
歯27を形成するために3個配設される。
【0021】そして、前記第1、第2のパンチ36、3
7は、前記パンチホルダ35a、35bによって保持さ
れた状態で矢印A、B方向に摺(しゅう)動させること
ができるようになっている。そのために、前記第1、第
2のパンチ36、37の内周縁側において、カム41が
前記上コモンプレート33及び上受け台34に対して上
下方向に移動自在に配設され、第1、第2のパンチ3
6、37の外周縁側において、カムドライバ43が上受
け台34の下面に固定される。また、前記カムドライバ
43における第1、第2のパンチ36、37と対向する
面に、摺動性を良好にするためのスライダ44が取り付
けられる。なお、前記カム41及びカムドライバ43に
よって駆動手段が構成される。
【0022】そして、前記カム41の下方部の外側面S
1が円錐(すい)状に傾斜させられ、前記第1、第2の
パンチ36、37の上方部の内側面S2が前記外側面S
1と対応する角度で傾斜させられる。また、前記第1、
第2のパンチ36、37の外側面S3が前記内側面S2
と同じ角度で傾斜させられ、前記スライダ44の内側面
S4が前記外側面S3と対応する角度で傾斜させられ
る。
【0023】したがって、カムドライバ43に対してカ
ム41を相対的に下方に移動させると、前記外側面S1
と内側面S2とが摺動するとともに、前記外側面S3と
内側面S4とが摺動して前記第1、第2のパンチ36、
37を矢印A方向に移動させることができ、カムドライ
バ43に対してカム41を相対的に上方に移動させる
と、前記外側面S1と内側面S2とが摺動するととも
に、前記外側面S3と内側面S4とが摺動して前記第
1、第2のパンチ36、37を矢印B方向に移動させる
ことができる。
【0024】一方、51は下コモンプレート、52は該
下コモンプレート51に対して上下方向に移動自在に配
設されたリフタ、53はリフタプレート、54は該リフ
タプレート53上に配設され、スプリング55によって
上方に向けて付勢されたストリッパである。また、前記
リフタ52の内周側にはダイ56が配設される。前記構
成の成形装置において、前記原型ワーク30をストリッ
パ54の上にセットし、上金型組立体31を下方に移動
させた後、第1、第2のパンチ36、37に対してカム
ドライバ43及びカム41を矢印C方向に移動させる
と、第1、第2のパンチ36、37が矢印A方向に移動
させられ、原型ワーク30にパンチ加工によってスリー
ブ部22が形成される。なお、この場合、第1のパンチ
36によって第1のスプライン歯26が、第2のパンチ
37によって第2のスプライン歯27がそれぞれ形成さ
れる。
【0025】そのために、図5〜7に示すように、前記
第1のパンチ36の下方部の内側に、第1のスプライン
歯26に対応する形状の歯部81が形成され、該歯部8
1の下端部に歯端面26aに対応させ傾斜させて歯端面
82が形成される。また、図8及び9に示すように、前
記第2のパンチ37の下方部の内側に、第2のスプライ
ン歯27に対応する形状の歯部83が形成され、該歯部
83の下端部に歯端面27aに対応させて水平に歯端面
84が形成される。
【0026】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図10は本発明の第2の実施の形態における
クラッチハブの断面図である。図において、120は筒
状体としてのクラッチハブであり、該クラッチハブ12
0は、第1の回転部材としての図示しないクラッチの内
側薄板と、第2の回転部材としての図示しない出力軸等
のシャフトとの間に配設され、前記内側薄板とシャフト
との間において回転を伝達する。また、121は拡開
部、122はスリーブ部であり、前記拡開部121及び
スリーブ部122はプレス加工によって一体に形成され
る。前記拡開部121は、環状部K21、及び該環状部
K21から反転してクラッチハブ120の軸方向に延び
る係合部K24を有し、該係合部K24に前記内側薄板
を係合させるための歯128が形成される。
【0027】また、前記スリーブ部122は、一端が開
放され、他端が前記拡開部121と一体に連結されたス
リーブ状の形状を有する。そして、前記構成のクラッチ
ハブ120と前記シャフトとをスプライン嵌合し、クラ
ッチハブ120とシャフトとの間において回転を伝達す
るようになっている。そのために、前記スリーブ部12
2における円周方向の複数箇所に、径方向内方に突出さ
せて第1、第2のスプライン歯126、127が形成さ
れるとともに、前記シャフトの外周面にスプライン溝が
形成され、前記第1、第2のスプライン歯126、12
7とスプライン溝とを噛合させるようにしている。
【0028】ところで、前記第1のスプライン歯126
は、歯端面126aが前記スリーブ部122の軸方向に
対して傾斜させて、第2のスプライン歯127は、歯端
面127aが前記スリーブ部122の軸方向に対して直
角にプレス加工によってそれぞれ形成される。なお、本
実施の形態においては、第1、第2のスプライン歯12
6、127は全部で15個形成され、そのうち、第1の
スプライン歯126は12個、第2のスプライン歯12
7は3個形成される。この場合、第2のスプライン歯1
27は位置決め用として利用されるので、円周上の均等
な位置に3箇所もあれば十分である。
【0029】また、第1のスプライン歯126の歯端面
126aは、クラッチハブ120の軸方向に対してテー
パ面によって形成される。これに対して、第2のスプラ
イン歯127の一方の歯端面はクラッチハブ120の軸
方向に対して直角に形成され、この直角に形成された歯
端面が第2のスプライン歯127の歯端面127aにな
る。したがって、該歯端面127aはクラッチハブ12
0のシャフトに対して直角の方向に形成されることにな
るので、歯端面127aを位置決め用として利用するこ
とができ、かつ、位置決め精度を高くすることができ
る。なお、本実施の形態において、前記第2のスプライ
ン歯127の一方の歯端面127aをクラッチハブ12
0の軸方向に対して直角に形成するようにしているが、
第2のスプライン歯127の他方の歯端面、又は両方の
歯端面をクラッチハブ120の軸方向に対して直角に形
成することもできる。
【0030】また、第2のスプライン歯127は3個形
成されるだけであるので、クラッチハブ120の円周方
向において形成される図示しない肉薄部の数が少なくな
る。したがって、クラッチハブ120の強度が低下する
ことなく、クラッチハブ120によって大きなトルクを
伝達することができる。そして、クラッチハブ120の
全体をプレス加工によって形成することができるので、
クラッチハブ120のコストを低くすることができる。
【0031】なお、前記第1、第2のスプライン歯12
6、127は、スリーブ部122の開放端部122aか
ら所定距離だけ非加工部分δを残して形成される。この
場合、プレス加工によって前記第1、第2のスプライン
歯126、127を形成しても、開放端部122aの真
円度を維持することができるので、クラッチハブ120
を図示しない変速装置に組み付けたときに、開放端部2
2aと他の部材とが干渉することがなくなる。したがっ
て、クラッチハブ120又は他の部材が摩耗するのを防
止することができる。
【0032】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0033】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、筒状体においては、第1の回転部材と連結される
拡開部と、該拡開部と一体に形成され、第2の回転部材
と連結されるスリーブ部とを有する。そして、該スリー
ブ部には、円周方向における複数箇所に第1、第2のス
プライン歯が内方に突出させて形成され、該第2のスプ
ライン歯の少なくとも一方の歯端面は、前記スリーブ部
の軸方向に対して直角に形成される。
【0034】この場合、第2のスプライン歯の少なくと
も一方の歯端面は、スリーブ部の軸方向に対して直角に
形成されるので、筒状体の位置決めを行う場合に、前記
歯端面を位置決め用として利用することができる。その
結果、位置決め精度を高くすることができる。また、第
1のスプライン歯によって筒状体の強度が低下すること
なく、筒状体によって大きなトルクを伝達することがで
きる。
【0035】そして、拡開部とスリーブ部とが一体にさ
れるので、筒状体の全体をプレス加工によって形成する
ことができる。したがって、筒状体のコストを低くする
ことができる。本発明の他の筒状体においては、さら
に、前記第2のスプラインは少なくとも3個形成され
る。
【0036】この場合、第2のスプライン歯を少なくと
も3個形成するだけで位置決めを行うことができる。し
たがって、筒状体の円周方向において形成される肉薄部
の数を少なくすることができる。本発明の更に他の筒状
体においては、さらに、前記第1、第2のスプライン歯
は、前記スリーブ部の開放端部に非加工部分を残して形
成される。
【0037】この場合、プレス加工によって前記第1、
第2のスプライン歯を形成しても、開放端部の真円度を
維持することができるので、筒状体を変速装置に組み付
けたときに、開放端部と他の部材とが干渉することがな
くなる。したがって、筒状体又は他の部材が摩耗するの
を防止することができる。本発明の筒状体の成形方法に
おいては、拡開部及びスリーブ部を備えた原型ワークの
スリーブ部の円周方向における複数箇所に、第1、第2
のパンチによって第1、第2のスプライン歯を形成す
る。
【0038】そして、第1のスプライン歯は、歯端面が
前記スリーブ部の軸方向に対して傾斜させて、第2のス
プライン歯は、歯端面が前記スリーブ部の軸方向に対し
て直角にプレス加工によってそれぞれ形成される。この
場合、第2のスプライン歯の少なくとも一方の歯端面
は、スリーブ部の軸方向に対して直角にされる。したが
って、筒状体の位置決めを行う場合に、前記歯端面を位
置決め用として利用することができるので、位置決め精
度を高くすることができる。
【0039】また、第1のスプライン歯は、筒状体の円
周方向において形成される肉薄部の数をその分少なくす
ることができる。したがって、筒状体の強度が低下する
ことなく、筒状体によって大きなトルクを伝達すること
ができる。そして、拡開部とスリーブ部とが一体にされ
るので、筒状体の全体をプレス加工によって形成するこ
とができる。したがって、筒状体のコストを低くするこ
とができる。
【0040】本発明の筒状体の成形装置においては、ダ
イと、該ダイの周囲において、円周方向における複数箇
所に配設された第1、第2のパンチと、該第1、第2の
パンチを前記ダイに対して押し付ける駆動手段とを有す
る。そして、前記第1、第2のパンチは、前記ダイに向
けて突出させられる歯部を備え、前記第2のパンチの歯
部の少なくとも一方の歯端面は軸方向に対して直角に形
成される。
【0041】この場合、第1、第2のパンチを前記ダイ
に対して押し付けたときに、筒状体に第1、第2のスプ
ライン歯を形成することができる。そして、前記第2の
パンチの歯部の少なくとも一方の歯端面は、スリーブ部
の軸方向に対して直角に形成されるので、第2のスプラ
イン歯の少なくとも一方の歯端面もスリーブ部の軸方向
に対して直角に形成される。したがって、筒状体を位置
決めする場合に、前記第2のスプライン歯の歯端面を位
置決め用として利用することができるので、位置決め精
度を高くすることができる。
【0042】また、第1のスプライン歯によって筒状体
の強度が低下することなく、筒状体によって大きなトル
クを伝達することができる。そして、筒状体をプレス加
工によって形成することができるので、筒状体のコスト
を低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるクラッチハ
ブの断面図である。
【図2】従来のクラッチハブのスリーブ部の要部断面図
である。
【図3】図1のX−X断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるクラッチハ
ブの成形装置の断面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における第1のパン
チの側面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における第1のパン
チの平面図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における第1のパン
チの正面図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における第2のパン
チの側面図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における第2のパン
チの正面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態におけるクラッチ
ハブの断面図である。
【符号の説明】
20、120 クラッチハブ 21、121 拡開部 22、122 スリーブ部 22a、122a 開放端部 26、126 第1のスプライン歯 26a、27a、82、84、126a、127a
歯端面 27、127 第2のスプライン歯 30 原型ワーク 36 第1のパンチ 37 第2のパンチ 41 カム 43 カムドライバ 56 ダイ 81、83 歯部 δ 非加工部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21K 1/30 B21D 17/00 - 17/02 B21D 22/02 - 22/04 B21D 53/28 F16D 13/60 F16D 11/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の回転部材と連結される拡開部と、
    該拡開部と一体に形成され、第2の回転部材と連結され
    るスリーブ部とを有するとともに、該スリーブ部には、
    円周方向における複数箇所に第1、第2のスプライン歯
    が内方に突出させて形成され、該第2のスプライン歯の
    少なくとも一方の歯端面は前記スリーブ部の軸方向に対
    して直角に形成されることを特徴とする筒状体。
  2. 【請求項2】 前記第2のスプライン歯は少なくとも3
    個形成される請求項1に記載の筒状体。
  3. 【請求項3】 前記第1、第2のスプライン歯は、前記
    スリーブ部の開放端部に非加工部分を残して形成される
    請求項1に記載の筒状体。
  4. 【請求項4】 拡開部及びスリーブ部を備えた原型ワー
    クの前記スリーブ部の円周方向における複数箇所に、第
    1、第2のパンチによって第1、第2のスプライン歯を
    形成するとともに、第1のスプライン歯は、歯端面が前
    記スリーブ部の軸方向に対して傾斜させて、第2のスプ
    ライン歯は、歯端面が前記スリーブ部の軸方向に対して
    直角にプレス加工によってそれぞれ形成されることを特
    徴とする筒状体の成形方法。
  5. 【請求項5】 ダイと、該ダイの円周方向における複数
    箇所に配設された第1、第2のパンチと、該第1、第2
    のパンチを前記ダイに対して押し付ける駆動手段とを有
    するとともに、前記第1、第2のパンチは、前記ダイに
    向けて突出させられる歯部を備え、前記第2のパンチの
    歯部の少なくとも一方の歯端面は軸方向に対して直角に
    形成されることを特徴とする筒状体の成形装置。
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