JP3484303B2 - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JP3484303B2
JP3484303B2 JP29628996A JP29628996A JP3484303B2 JP 3484303 B2 JP3484303 B2 JP 3484303B2 JP 29628996 A JP29628996 A JP 29628996A JP 29628996 A JP29628996 A JP 29628996A JP 3484303 B2 JP3484303 B2 JP 3484303B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撥水性、撥油性を
有し、耐汗性、耐皮脂性に優れ、且つ皮膚への付着性が
高く、化粧料成分が他の箇所へ再付着するのを防止しう
る化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコーンや金属石鹸等で処理さ
れた粉体やジメチルポリシロキサン等のシリコーン油を
目的に合せた配合量で配合することにより、化粧料に撥
水性を付与して汗や水分による化粧くずれを防止してい
た。しかし、皮脂や油に対しては化粧くずれしてしまう
という問題点を有している。そこで近年、耐皮脂対策と
してフッ素化合物で処理された粉体や液状のフッ素化合
物を配合して化粧料に撥水性、撥油性を付与することが
なされてきている。しかし、フッ素化合物は肌へのなじ
みが悪いため、フッ素化合物を含有し、且つ他の箇所へ
の再付着が防止された化粧料に関しては未だに満足のい
くものは提案されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、撥水性、撥油性を有し、耐汗性、耐皮脂性に優れ、
且つ皮膚への付着性が高く、他の箇所へ再付着のしにく
い化粧料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究を行った結果、フッ素系油剤と、親
水性セグメント及びオルガノポリシロキサンを含み、水
又は低級アルコールに溶解又は分散する共重合体から選
ばれる1種又は2種以上の高分子化合物を併用すること
によって、撥水性、撥油性を有し、耐汗性、耐皮脂性に
優れ、且つ皮膚への付着性の高い化粧料となることを見
出し、本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、次の成分(A)及び
(B); (A)フッ素系油剤 (B)次のi)〜iii)の群から選ばれる共重合体 i)オルガノポリシロキサンセグメントの末端又は側鎖
のケイ素原子の少なくとも1個に、ヘテロ原子を含むア
ルキレン基を介して、後記一般式(1)で表わされる繰
り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミ
ン)か結合したN−アシルアルキレンイミン変性シリコ
ーン、 ii)オルガノポリシロキサンセグメントの末端又は側鎖
のケイ素原子の少なくとも1個に、ヘテロ原子を含むア
ルキレン基を介して、後記一般式(2)で表わされる繰
り返し単位からなるポリ(N−プロピレンカルボベタイ
ン)が結合したカルボベタイン変性シリコーン、 iii)オルガノポリシロキサンセグメントの末端又は側
鎖のケイ素原子の少なくとも1個に、後記一般式(4)
で表わされる基が結合したアルキルピロリドン変性シリ
コーン、を含有する化粧料を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の成分(A)であるフッ素
系油剤としては、常温で液体のパーフルオロ有機化合物
であるパーフルオロポリエーテル、フッ素変性シリコー
ンが好ましく、例えばパーフルオロデカリン、パーフル
オロアダマンタン、パーフルオロブチルテトラハイドロ
フラン、パーフルオロオクタン、パーフルオロノナン、
パーフルオロペンタン、パーフルオロデカン、パーフル
オロドデカン、フッ素変性シリコーン、一般式(13)
【0007】
【化5】
【0008】(式中、R21、R23、R24及びR25は同一
でも異なってもよく、それぞれフッ素原子、パーフルオ
ロアルキル基又はパーフルオロアルキルオキシ基を示
し、R22はフッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示
し、a、b及びcは分子量が500〜100,000と
なる0以上の数を示す。ただし、a=b=c=0となる
ことはない。)で表されるパーフルオロポリエーテルな
どが挙げられる。ここで、かっこ内に示される各パーフ
ルオロ基はこの順で並んでいる必要はなく、またランダ
ム重合でもブロック重合でもかまわない。かかるパーフ
ルオロポリエーテルとしては、特に粘度が5〜5,00
0cs(センチストークス)の液体状のものが好ましく、
例えば次の一般式(14)
【0009】
【化8】
【0010】(式中、d及びeは分子量が500〜1
0,000となる数を示し、d/eは0.2〜2であ
る。)で表されるFOMBLIN HC−04(平均分
子量1,500)、同HC−25(同3,200)及び
同HC−R(同6,600)(以上モンテフロス社製)
や、次の一般式(15)
【0011】
【化9】
【0012】(式中、fは4〜500の数を示す。)で
表されるデムナムS−20(重量平均分子量25,00
0)、同S−65(同4,500)、同S−100(同
5,600)及び同S−200(同8,400)(以上
ダイキン工業社製)などの市販品を使用することができ
る。
【0013】また、フッ素変性シリコーンとしては、例
えば下記一般式(16)〜(19)で表される構造単位
の1以上と、下記一般式(20)で表される構造単位と
を有するものを挙げることができる。
【0014】
【化10】
【0015】〔式中、Rf及びRf′は、同一又は異な
っていてもよく、炭素数1〜20の直鎖又は分岐鎖のパ
ーフルオロアルキル基又は次式:H(CF2g−(gは
1〜20の整数を示す)で表されるω−H−パーフルオ
ロアルキル基を示し;R26、R 29及びR30は、同一又は
異なっていてもよく、炭素数1〜20の直鎖若しくは分
岐鎖の脂肪族炭化水素基又は炭素数5〜10の脂環式若
しくは芳香族炭化水素基を示し;R27は、水素原子、炭
素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖の脂肪族炭化水素
基、炭素数5〜10の脂環式若しくは芳香族炭化水素
基、炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基又は次
式:H(CF2g−(gは1〜20の整数を示す)で表
されるω−H−パーフルオロアルキル基を示し;R
28は、炭素数2〜6の二価の炭化水素基を示し;X2
びY2 は、単結合、−CO−又は炭素数1〜6の二価の
炭化水素基を示し;iは2〜16の数を示し、j及びk
はそれぞれ1〜16の数を示し、hは1〜200の数を
示し、wは0〜20の数を示し、vは0〜200の数を
示す〕
【0016】一般式(16)〜(20)で表される構造
単位において、Rf及びRf′で示されるパーフルオロ
アルキル基としては、直鎖及び分岐鎖のいずれのものも
用いることができ、例えば、CF3−、C25−、C4
9−、C613−、C817−、C1021−、H(CF2
2−、H(CF24−、H(CF26−、H(CF28
−、(C37)C(CF32−などを挙げることができ
る。また、H(CF2g−におけるgとしては、6〜2
0の整数が好ましい。R26、R29及びR30で示される炭
化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の直鎖アルキル
基;イソプロピル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ネ
オペンチル基、1−エチルプロピル基、2−エチルヘキ
シル基等の分岐鎖アルキル基;シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基等の環状アルキル基;フェニルナフチル基
等の芳香族炭化水素基などを挙げることができる。ま
た、R28で示される二価の炭化水素基としては、炭素数
2〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基が好ましく、特
にエチレン基、プロピレン基が好ましい。
【0017】このような構造単位を有するフッ素変性シ
リコーンとしては、例えば、下記一般式(21)
【0018】
【化11】
【0019】〔式中、Z2 及びZ3 は少なくとも一方は
一般式(16)〜(19)から選ばれる構造単位を示
し、残余は単結合を示し、v、R29及びR30は前記と同
じ意味を示す〕で表されるもの、又は下記一般式(2
2)
【0020】
【化12】
【0021】〔式中、Z4 は、一般式(16)〜(1
9)から選ばれる構造単位を示し、R31は炭素数1〜2
0の直鎖若しくは分岐鎖の脂肪族炭化水素基又は炭素数
5〜10の脂環式若しくは芳香族の炭化水素基を示し、
pは0〜200の数を示し、v、R29及びR30は前記と
同じ意味を示す〕で表されるものを挙げることができ
る。
【0022】一般式(16)〜(20)で表される構造
単位及び一般式(21)、(22)で表されるフッ素変
性シリコーンにおける各式中の基としては、化粧くずれ
防止及び使用性を考慮した場合、下記のものが好まし
い。Rf及びRf′としては、炭素数6〜20の直鎖若
しくは分岐鎖のパーフルオロアルキル基又は次式;H
(CF2q−(qは6〜20の整数を示す)で表される
ω−H−パーフルオロアルキル基が好ましい。R26、R
29及びR30としては、同一又は異なっていてもよく、炭
素数1〜4の直鎖又は分岐鎖の脂肪族炭化水素基が好ま
しい。R27としては、水素原子、炭素数6〜20のパー
フルオロアルキル基又は次式;H(CF2q −(qは
6〜20の整数を示す)で表されるω−H−パーフルオ
ロアルキル基が好ましい。R28としては、炭素数2〜4
の二価の炭化水素基が好ましい。X2 及びY2 は、単結
合、−CO−又は炭素数1〜4の二価の炭化水素基が好
ましく、iは2〜10、特に2〜5の数が好ましく、j
及びkは、それぞれ2〜10、特に1〜6の数が好まし
く、hは1〜100、特に1〜10の数が好ましく、w
は0〜20、特に0〜5の数が好ましく、vは0〜10
0、特に0〜10の数が好ましい。なお、一般式(2
2)で表されるフッ素変性シリコーンの構造単位の配列
は、交互でもブロックでもランダムでもよい。
【0023】更に、フッ素変性シリコーンの好ましい例
としては、一般式(17)及び一般式(20)で表され
る構造単位を有する、特開平5−247214号公報に
記載された重合度2〜200のフッ素変性シリコーン、
一般式(18)で表される構造単位を有する特開平6−
184312号公報に記載された重合度2〜200のフ
ッ素変性シリコーン、市販品である旭硝子社製のFSL
−300、信越化学工業社製のX−22−819、X−
22−820、X−22−821、X−22−822及
びFL−100、東レダウコーニングシリコーン社製の
FS−1265などを挙げることができる。
【0024】これらフッ素系油剤は1種又は2種以上を
組合せて用いることができ、全組成中に2〜98重量
%、更に5〜60重量%配合すると、使用感が良好とな
るため、好ましい。
【0025】成分(B)の親水性セグメント及びオルガ
ノポリシロキサンセグメントを含み、水又は低級アルコ
ールに溶解又は分散する共重合体としては、特に制限さ
れないが、共有結合以外の結合により分子間架橋を生じ
る常温・常圧で粘性液体状あるいは固体状の共重合体で
あり、好ましくは、温度20℃相対湿度65%における
伸長率が0〜15%の範囲で破断又は塑性変形を生じな
い物性を示す常温・常圧で固体である共重合体である。
低級アルコールとしてはC1〜C6アルコールが好まし
い。
【0026】共有結合以外の結合としては、水又は低級
アルコール中で容易に解裂する結合、例えばイオン結
合、水素結合、疎水性相互作用、双極子−双極子相互作
用、ファンデルワールス引力による結合などが挙げられ
るが、イオン結合、水素結合及び双極子−双極子相互作
用が好ましく、成分(B)は、それらの結合を生ぜしめ
る官能基を1種又は2種以上有する。
【0027】好ましくは成分(B)は、温度20℃、相
対湿度65%における伸長率が0〜15%の範囲で破断
又は塑性変形を生じないという性質を有する。通常、ポ
リマーは、変形が小さいときには元の形に回復するが、
変形が大きくなると回復しにくくなることが知られてい
る。このような元の形に戻らない変形は塑性変形と呼ば
れる。硬くてもろいポリマーには、塑性変形が生じる前
に破断するものもある。従って、本発明の油水界面に配
向性を有する高分子の上記性質は、いわゆるゴム弾性で
あることが必要である。
【0028】伸長率が0〜15%の範囲で塑性変形が生
じるか否かは、例えば次の様な簡単な実験で確かめるこ
とができる。すなわち、厚さ約0.2mm、長さ20mm、
幅5mmの試料片を用意し、温度20℃、相対湿度65%
の条件下で応力−歪み曲線を記録しながらクロスヘッド
速度20mm/分で3mm伸長(15%)し、その後直ちに
同じ速度で元の位置までクロスヘッドを戻す。10分
後、再度伸長し、2回目の伸長時の応力−歪み曲線が1
回目の曲線と同じ軌跡をたどれば、完全に回復してお
り、塑性変形が生じていないことになる。これに対し、
塑性変形が起こる場合には、1回目の往復運動ですでに
伸びてしまっているため、2回目の伸長では遅れて応力
がかかり、結果として応力−歪み曲線は同じ軌跡をたど
らない。
【0029】成分(B)は、共有結合以外の結合による
分子内及び分子間架橋を生じるものであれば特に制限さ
れないが、共有結合以外により分子内及び分子間架橋を
生じさせるためには、共重合体中の末端又は側鎖に何ら
かの極性官能基を持つ必要があり、オルガノポリシロキ
サンと極性官能基の間に別の高分子化合物を連結基とし
て用いてもかまわない。
【0030】かかる極性官能基の例として、双極子−双
極子相互作用を生じるものではN−アシルアルキレンイ
ミンやピロリドン等が挙げられ、水素結合を生じるもの
では糖類、ポリビニルアルコール等の水酸基を持つもの
や、ポリ(メタ)アクリルアミド及びポリジメチルアク
リルアミド、ポリジエチルアクリルアミド等のC1〜C4
のモノ又はジアルキル(メタ)アクリルアミド重合体、
ポリ−N−モルホリン(メタ)アクリルアミド、ポリ−
N−ビニルピロリドン、ポリ−N−ビニルアセトアミ
ド、ポリアミノ酸等のアミド基を持つもの等が挙げられ
る。またイオン結合を生じるものではカルボベタイン、
スルホベタイン、ホスホベタイン等のベタイン系ポリマ
ーや(メタ)アクリル酸等のアニオン性モノマーとN,
N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートやN,
N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等
のカチオン性モノマーの共重合体等の両性イオノマー及
びアミンオキシド等が挙げられる。
【0031】本発明の化粧料の中で特に乳化化粧料にお
いて、成分(B)中に含まれる親水性セグメントの働き
により、成分(B)がW/Oエマルションの水滴と連続
相(外相=油相)の界面に配向し、水滴の合一や沈降等
を防止することができる。また、このとき、水滴に対し
成分(B)はエラスティックな性質の保護膜となる。エ
タノール及びシリコーン油を含むW/Oエマルションに
おいて、通常の乳化剤で起こりやすい界面膜の破壊によ
る水滴の合一や沈降による分離に対して、成分(B)は
エラスティックな性質の保護膜となるため、水滴の合一
や沈降が抑制されて安定な乳化物を得ることができる。
このような水滴に対するエラスティックな性質の保護膜
を得るためには、重合体中に特別な性質を示す親水性セ
グメントを含むことが好ましい。
【0032】成分(B)としては、化粧料中で水滴と油
相の界面に配向し、耐低級アルコール(油相にシリコー
ン油を含有する場合には更に耐シリコーン性)の強い水
滴の保護膜を形成することが好ましい。成分(B)単独
の物性として常温・常圧でゴム弾性を示すものが好まし
いが、単独でゴム弾性を示さないものでも、低級アルコ
ール・シリコーン油等の化粧料、特に乳化化粧料を構成
する物質と共存させた時に、水滴と油相の界面に配向
し、同様の効果が得られるものであれば、単独での常温
・常圧の物性は特に制限されるものではない。
【0033】親水性セグメントとして、具体的には末端
を封鎖されたN−アシルアルキレンイミン、ポリアルキ
レングリコール、ポリアルキレングリコールモノアルキ
ルエーテル、アクリル酸、メタクリル酸、N,N−ジメ
チルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリレ
ート、四級ジメチルアミノエチルメタクリレート、メタ
クリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、マレイ
ン酸、無水マレイン酸、無水マレイン酸の半エステル
類、クロトン酸、イタコン酸、アクリルアミド、アクリ
レートアルコール類、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ビニル
ピロリドン、ビニルエーテル類、ビニルピリジン、ビニ
ルイミダゾール、スチレンスルホネート、アリルアルコ
ール、ビニルアルコール、ビニルカプロラクタム、N−
アルキレンカルボベタイン及び糖由来残基から選ばれる
1種又は2種以上から誘導されるセグメントが挙げられ
る。好ましくはN−アシルアルキレンイミン、ポリアル
キレングリコール、ポリアルキレングリコールモノアル
キルエーテル、アクリル酸、N,N−ジメチルアクリル
アミド、ジメチルアミノエチルメタクリレート、四級ジ
メチルアミノエチルメタクリレート、ビニルピロリド
ン、N−アルキレンカルボベタイン及び糖由来残基で示
されるものから選ばれる1種又は2種以上から誘導され
るものである。
【0034】成分(B)において、親水性セグメントの
比率は、親水性セグメントと親水性セグメント以外のセ
グメント(オルガノポリシロキサンを含む)の重量比が
1/50〜20/1、好ましくは、1/40〜2/1で
あり、分子量が500〜500,000、好ましくは
1,000〜300,000のものが本発明の効果が高
くなるので好ましい。更に、親水性セグメントがN−ア
シルアルキレンイミンから誘導されるものとしては、分
子内に式(1);
【0035】
【化13】
【0036】(式中、R1 は水素原子、炭素数1〜22
のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリ
ール基のいずれかを表し、nは2又は3である。)で表
される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレ
ンイミン)のセグメントと、オルガノポリシロキサンの
セグメントとを有し、オルガノポリシロキサンのセグメ
ントの末端又は側鎖のケイ素原子の少なくとも1個にヘ
テロ原子を含むアルキレン基を介して、前記式(1)で
表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキ
レンイミン)のセグメントが結合してなるものが好まし
い。かかるポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シ
リコーンは、該ポリ(N−アシルアルキレンイミン)の
セグメントとオルガノポリシロキサンのセグメントとの
重量比が1/50〜20/1、好ましくは、1/40〜
2/1で、分子量が500〜500,000、好ましく
は1,000〜300,000のものが本発明の効果が
高くなるので好ましい。
【0037】また、式(1)中、R1 で示されるシクロ
アルキル基としては炭素数3〜6のものが挙げられ;ア
ラルキル基としてはフェニルアルキル、ナフチルアルキ
ル等が挙げられ;アリール基としてはフェニル、ナフチ
ル、アルキル置換フェニル等が挙げられる。前記オルガ
ノポリシロキサンのセグメントの末端又は側鎖のケイ素
原子の少なくとも1個に結合するヘテロ原子を含むアル
キレン基としては、窒素原子、酸素原子又はイオウ原子
を1〜3個含む炭素数2〜20のアルキレン基が挙げら
れ、その具体例としては、式(3);
【0038】
【化14】
【0039】で表される基が挙げられる。
【0040】かかるポリ(N−アシルアルキレンイミ
ン)変性シリコーンの好ましい例としては、ポリ(N−
ホルミルエチレンイミン)変性シリコーン、ポリ(N−
アセチルエチレンイミン)変性シリコーン、ポリ(N−
プロピオニルエチレンイミン)変性シリコーン、ポリ
(N−n−オクタノイルエチレンイミン)変性シリコー
ン、ポリ(N−n−ドデカノイルエチレンイミン)変性
シリコーン、ポリ(N−ホルミルプロピレンイミン)変
性シリコーン、ポリ(N−アセチルプロピレンイミン)
変性シリコーン、ポリ(N−プロピオニルプロピレンイ
ミン)変性シリコーン、ポリ(N−n−オクタノイルプ
ロピレンイミン)変性シリコーン、ポリ(N−n−ドデ
カノイルプロピレンイミン)変性シリコーン等が挙げら
れる。
【0041】上記ポリ(N−アシルアルキレンイミン)
変性シリコーンは、公知の方法(特開平2−27682
4号公報、特開平4−85334号公報、特開平4−8
5335号公報、特開平5−112423号公報、特開
平7−133352号公報等)により得ることができ、
例えば以下の方法で合成される。まず、前記式(1)で
表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキ
レンイミン)のセグメントは、式(23);
【0042】
【化15】
【0043】(式中、R1 は水素原子、炭素数1〜22
のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリ
ール基のいずれかを表し、nは2又は3である。)で表
される環状イミノエーテル化合物を開環重合することに
より得られる。式(23)で表される環状イミノエーテ
ル化合物は、以下に例示するような2−オキサゾリン類
あるいは2−オキサジン類である。すなわち、2−オキ
サゾリン、2−メチル−2−オキサゾリン、2−エチル
−2−オキサゾリン、2−プロピル−2−オキサゾリ
ン、2−ブチル−2−オキサゾリン、2−ペンチル−2
−オキサゾリン、2−ヘプチル−2−オキサゾリン、2
−オクチル−2−オキサゾリン、2−ノニル−2−オキ
サゾリン、2−デシル−2−オキサゾリン、2−ウンデ
シル−2−オキサゾリン、2−ドデシル−2−オキサゾ
リン、2−トリデシル−2−オキサゾリン、2−テトラ
デシル−2−オキサゾリン、2−ペンタデシル−2−オ
キサゾリン、2−ヘキサデシル−2−オキサゾリン、2
−ヘプタデシル−2−オキサゾリン、2−オクタデシル
−2−オキサゾリン、2−ノナデシル−2−オキサゾリ
ン、2−エイコシル−2−オキサゾリン、2−ヘンエイ
コシル−2−オキサゾリン、2−ドコシル−2−オキサ
ゾリン、2−ベンジル−2−オキサゾリン、2−フェニ
ル−2−オキサゾリン、2−ナフチル−2−オキサゾリ
ン、2−アンスリル−2−オキサゾリン、2−ピレニル
−2−オキサゾリン、2−ペリレニル−2−オキサゾリ
ン、2−シクロヘキシル−2−オキサゾリン、2−オキ
サジン、2−メチル−2−オキサジン、2−エチル−2
−オキサジン、2−プロピル−2−オキサジン、2−ブ
チル−2−オキサジン、2−ペンチル−2−オキサジ
ン、2−ヘキシル−2−オキサジン、2−ヘプチル−2
−オキサジン、2−オクチル−2−オキサジン、2−ノ
ニル−2−オキサジン、2−デシル−2−オキサジン、
2−ウンデシル−2−オキサジン、2−ドデシル−2−
オキサジン、2−トリデシル−2−オキサジン、2−テ
トラデシル−2−オキサジン、2−ペンタデシル−2−
オキサジン、2−ヘキサデシル−2−オキサジン、2−
ヘプタデシル−2−オキサジン、2−オクタデシル−2
−オキサジン、2−ノナデシル−2−オキサジン、2−
エイコシル−2−オキサジン、2−ヘンエイコシル−2
−オキサジン、2−ドコシル−2−オキサジン、2−ベ
ンジル−2−オキサジン、2−フェニル−2−オキサジ
ン、2−ナフチル−2−オキサジン、2−アンスリル−
2−オキサジン、2−ピレニル−2−オキサジン、2−
ペリレニル−2−オキサジン、2−シクロヘキシル−2
−オキサジンなどが挙げられる。
【0044】これらの環状イミノエーテルは例えばLi
ebigs Ann.Chem.,p996〜p100
9(1974)に記載の方法によって作ることができ
る。これらの化合物は、開環重合のモノマーとして1種
のみを単独で用いてもよいし、2種以上を組合わせて用
いてもよい。
【0045】上記環状イミノエーテルを開環重合させる
重合開始剤は、例えばトルエンスルホン酸アルキルエス
テル、硫酸ジアルキルエステル、トリフルオロメタンス
ルホン酸アルキルエステル又はアルキルハライド等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。これら
開始剤は単独あるいは混合物で用いることができる。
【0046】これらの開始剤を用いて前記式(23)で
表される環状イミノエーテル化合物を開環重合させるこ
とによりポリ(N−アシルアルキレンイミン)の分子鎖
を得ることができるが、この分子鎖は単独重合体鎖でも
共重合体鎖でもよく、該共重合体鎖はランダム共重合体
鎖でもブロック共重合体鎖でもよい。
【0047】上記ポリ(N−アシルアルキレンイミン)
の分子鎖の分子量は150以上、50,000以下が好
ましいが、更に好ましくは500以上、10,000以
下が適当である。分子量が150より小さいと、ポリ
(N−アシルアルキレンイミン)の性質を失い、また5
0,000より大きいと製造が困難になり、好ましくな
い。
【0048】成分(B)において、親水性セグメントが
N−アシルアルキレンイミンから誘導されるものは、式
(23)で表される環状イミノエーテル化合物を開環重
合させることにより生成する重合活性種と、これと反応
し得る官能基を有するオルガノポリシロキサンとを反応
させることにより得ることができる。
【0049】上記重合活性種と反応し得る官能基として
は、一級、二級又は三級アミノ基、メルカプト基、ヒド
ロキシル基、カルボキシレート基等が挙げられるが、中
でもアミノ基又はメルカプト基が好適である。分子内に
アミノ基又はメルカプト基を含有するオルガノポリシロ
キサンは分子量が300以上400,000以下が好ま
しいが、更に好ましくは800以上250,000以下
が適当であり、直鎖状であっても分岐鎖を有するもので
もよい。オルガノポリシロキサンの分子量が300より
小さいと、皮膚への付着性に劣るため好ましくなく、ま
た、400,000より大きいとゲル状となり反応しに
くいため好ましくない。含有されるアミノ基又はメルカ
プト基は主鎖及び側鎖の何れの部位に導入されていても
よい。
【0050】アミノ基又はメルカプト基を含有するオル
ガノポリシロキサンと、環状イミノエーテルのカチオン
重合で得たポリ(N−アシルアルキレンイミン)の反応
性末端との反応は以下のようにして行うことができる。
【0051】開始剤を極性溶媒、好適にはアセトニトリ
ル、バレロニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド、クロロホルム、塩化メチレン、塩化エチ
レン、酢酸エチル、酢酸メチル等の単独溶媒、あるいは
必要に応じて他の溶媒との混合溶媒に溶かし、40〜1
50℃、好適には60〜100℃に昇温する。そこに上
記一般式(23)で表される環状イミノエーテルを一括
投入、あるいは反応が激しい場合には滴下し、重合を行
う。重合の進行はガスクロマトグラフィーなどの分析機
器でモノマーである環状イミノエーテルの残存量を定量
することにより追跡することができる。環状イミノエー
テルが消費され重合が終了しても、生長末端の活性種は
反応性を維持している。ポリマーを単離することなく、
引き続き、このポリマー溶液と分子内にアミノ基又はメ
ルカプト基を含有するオルガノポリシロキサンとを混合
し、5〜100℃、好ましくは20〜60℃の条件で反
応させる。混合割合は所望により適宜選ぶことができる
が、オルガノポリシロキサン中のアミノ基又はメルカプ
ト基1モルに対してポリ(N−アシルアルキレンイミ
ン)0.1〜1.3モル当量の割合で反応させるのが好
ましい。0.1モル当量より小さいと、変性率が小さい
ため本発明で意図するポリ(N−アシルアルキレンイミ
ン)の性質を付与させにくく、また、1.3モル当量よ
り多くは不要である。
【0052】以上の如き反応によって、オルガノポリシ
ロキサンに親水性セグメントとしてポリ(N−アシルア
ルキレンイミン)セグメントの付いたブロックコポリマ
ー又はグラフトポリマーを得ることができる。
【0053】また、成分(B)として、オルガノポリシ
ロキサンセグメントの末端又は側鎖のケイ素原子の少な
くとも1個に、下記一般式(4);
【0054】
【化16】
【0055】(式中、mは1〜8の整数を示す)で示さ
れる基が結合してなる共重合体を用いることもできる。
【0056】この共重合体においては、一般式(4)で
示される基が結合するケイ素原子数が分子内全ケイ素原
子数の10〜90%(より好ましくは40〜80%)で
あり、重量平均分子量1,000〜500,000(よ
り好ましくは5,000〜300,000)であるのが
好ましい。
【0057】基(4)を含むオルガノポリシロキサンの
重量平均分子量が1,000よりも小さいときには、本
発明の効果が発揮されず、重量平均分子量が500,0
00を超えるものは、製造が困難である。一般式(4)
で示される基の結合しているケイ素原子数が分子内全ケ
イ素原子数の10%より少ない場合には、皮膚への付着
性が十分でなく、90%を超える場合には、撥水性が悪
くなる。
【0058】このような基(4)を含む、オルガノポリ
シロキサンは、例えば前駆体として下記一般式(24)
で表されるようなオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンを用い、これと下記一般式(25)で表されるような
N−アルキレンピロリドンとを反応させる、いわゆるヒ
ドロシリル化反応によって合成することができる。この
ヒドロシリル化反応は、ジクロロメタン、クロロホル
ム、あるいは1,2−ジクロロエタンのようなハロゲン
系の溶媒、又はテトラヒドロフラン、ジイソプロピルエ
ーテル、あるいはジブチルエーテルのような脂肪族のエ
ーテル類を反応溶媒として、室温〜100℃にて塩化白
金酸などの遷移金属錯体を触媒として、行うことができ
る。
【0059】
【化17】
【0060】(式中、R11は同一又は異なって、炭素数
1〜22の飽和アルキル基又はフェニル基を示し、
12、R13及びR14はそれぞれR11と同一の基を示すか
又は炭素数1〜22の飽和アルキル基又はフェニル基か
ら選ばれる基を示し、p2 は30〜3,000の整数を
示し、q2 は60〜1,500の整数を示し、mは前記
と同じ)
【0061】更に成分(B)としてオルガノポリシロキ
サンセグメントの末端又は側鎖のケイ素原子の少なくと
も1個に、糖由来残基が結合してなる共重合体を用いる
こともできる。
【0062】このオルガノポリシロキサンにおいて、糖
由来残基としては糖ラクトンアミドアルキル基(糖ラク
トン化合物とアミノアルキル基がアミド結合した基)が
挙げられる。また、オルガノポリシロキサンとしては、
シリコーン鎖が40〜97重量%(より好ましくは50
〜95重量%)存在し、重量平均分子量が1,000〜
500,000(より好ましくは5,000〜300,
000)であるものが好ましい。シリコーン鎖が40重
量%未満では撥水性が悪くなり、一方、97重量%を超
えると皮膚への付着性が悪くなる。また、重量平均分子
量が1,000未満では本発明の効果が発揮されず、重
量平均分子量が500,000を超えるものは製造が困
難である。
【0063】糖由来残基が結合してなるオルガノポリシ
ロキサンは、例えばアミノアルキル基を少なくとも1個
有するオルガノポリシロキサンに糖ラクトン化合物(ア
ルドン酸又はウロン酸を分子内で脱水環化させたもの)
を反応させてアミド結合を生成せしめることにより製造
される。
【0064】ここでアミノアルキル基としては、炭素数
1〜20のアミノアルキル基、特に炭素数1〜8のアミ
ノアルキル基が好ましい。アルドン酸あるいはウロン酸
が分子内環化したラクトン化合物としては、D−グルコ
ース、D−ガラクトース、D−アロース、D−アルドー
ス、D−マンノース、D−グロース、D−イドース、D
−タロース等の還元性単糖に由来するアルドン酸のラク
トン;マルトース、セロビオース、ラクトース、キシロ
ビオース、イソマルトース、ニゲロース、コージビオー
ス等の還元性二糖に由来するアルドン酸のラクトン;マ
ルトトリオース、パノース、イソマルトトリオース等の
還元性三糖に由来するアルドン酸のラクトン;四糖以上
の還元性オリゴ糖に由来するアルドン酸のラクトン;D
−グルクロン酸、L−イズロン酸、マンヌロン酸等のウ
ロン酸のラクトン等が挙げられる。これらは単独あるい
は混合物として反応に供することができる。
【0065】アミノアルキル基を有するオルガノポリシ
ロキサン前駆体と糖ラクトンとの反応は、好適には糖ラ
クトンをオルガノポリシロキサン前駆体のアミノ基に対
して1.0〜1.3倍モル用いて溶媒中で混合し、溶液
濃度5〜30重量%で加熱還流下に3〜20時間攪拌す
ることによって達成できる。この際用いる溶媒としては
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロ
パノールなどの低級アルコールが適している。
【0066】更にオルガノポリシロキサンセグメントの
末端又は側鎖のケイ素原子の少なくとも1個に、ヘテロ
原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(2);
【0067】
【化18】
【0068】(式中、R2 は水素原子、炭素数1〜22
のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリ
ール基又はアルコキシカルボニルアルキル基を示し、r
は1〜5の数を示す)で表わされる繰り返し単位からな
るポリ(N−プロピレンカルボベタイン)が結合してな
る共重合体を用いることもできる。
【0069】この共重合体においては、該オルガノポリ
シロキサンセグメントと該ポリ(N−プロピレンカルボ
ベタイン)セグメントとの重量比が、98/2〜40/
60(より好ましくは95/5〜60/40)であり重
量平均分子量が1,000〜500,000(より好ま
しくは5,000〜300,000)であるのが好まし
い。オルガノポリシロキサンセグメントとポリ(N−プ
ロピレンカルボベタイン)セグメントとの重量比が、9
8/2より大きい時、若しくは40/60未満の時、又
は重量平均分子量が1,000未満のときは、弾性が生
じなく、皮膚への付着性が不十分となり好ましくない。
一方、重量平均分子量が500,000を超えるような
ものは製造が困難である。
【0070】オルガノポリシロキサンセグメントとポリ
(N−プロピレンカルボベタイン)セグメントとの結合
において介在するヘテロ原子を含むアルキレン基として
は、窒素原子、酸素原子及び/又はイオウ原子を1〜3
個含む炭素数2〜20のアルキレン基が挙げられ、その
具体例としては、
【0071】
【化19】
【0072】等が挙げられる。また、R2 で示されるシ
クロアルキル基としては炭素数3〜6のものが挙げら
れ;アラルキル基としてはフェニルアルキル、ナフチル
アルキル等が挙げられ;アリール基としてはフェニル、
ナフチル、アルキル置換フェニル等が挙げられる。
【0073】上記共重合体は、オルガノポリシロキサン
と下記式(26);
【0074】
【化20】
【0075】(式中、R2 は前記と同じ)で表される環
状アミンを開環重合して得られる末端反応性ポリ(N−
プロピレンイミン)とを反応させて、まずポリ(N−プ
ロピレンイミン)が結合してなるオルガノポリシロキサ
ンを製造する。これにクロル酢酸ナトリウムやβ−プロ
ピオラクトン、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクト
ンを更に反応させることによりポリ(N−プロピレンカ
ルボベタイン)が結合してなるオルガノポリシロキサン
が製造される。
【0076】更に別の製造方法として、得られたポリ
(N−プロピレンイミン)が結合してなるオルガノポリ
シロキサンに、炭素数1〜22のアルキルハライド、シ
クロアルキルハライド、アリールハライド等で四級化反
応を行った後、塩基性条件下、アルコキシカルボニルエ
チル基又はアルコキシカルボニルメチル基の加水分解反
応を行うことにより、ポリ(N−プロピレンカルボベタ
イン)が結合してなるオルガノポリシロキサンが製造さ
れる。
【0077】ここで、環状アミンの開環重合は、ルイス
酸、プロトン酸、アルキル化剤等の化合物、例えばトリ
エチルオキソニウムテトラフルオロボレート、塩化ベン
ジル、臭化ベンジル、ヨウ化ベンジル、臭化メチル、ヨ
ウ化メチル、臭化エチル、ヨウ化エチル、ジメチル硫
酸、ジエチル硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ト
リフルオロメタンスルホン酸メチル、トリフルオロメタ
ンスルホン酸エチル、ベンゼンスルホン酸、ベンゼンス
ルホン酸メチル、ベンゼンスルホン酸エチル、p−トル
エンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸メチル、p−
トルエンスルホン酸エチル等を開始剤として用い行なわ
れる。環状アミンとして、例えばN−置換−アゼチジン
を用いれば、ポリ(N−置換−プロピレンカルボベタイ
ン)が得られる。
【0078】更に、環状アミンの開環重合及び本発明の
共重合体の製造に用いる溶媒としては、酢酸エチル、酢
酸プロピル等の酢酸エステル類、ジエチルエーテル、ジ
イソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等の
ケトン類、クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン溶
媒、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶
媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性
極性溶媒を用いることができる。
【0079】上記ポリ(N−プロピレンイミン)鎖とシ
リコーン鎖との連結方法は、前記ポリ(N−アシルアル
キレンイミン)鎖とシリコーン鎖の連結方法と同じ方法
が利用できる。
【0080】特公昭63−16418号公報には、上記
ポリ(N−プロピレンカルボベタイン)が結合してなる
オルガノポリシロキサンと同類のベタイン基を有するシ
ロキサン及びその製造法が開示されているが、その実施
例においても、皮膚への付着性の向上、及び他の箇所へ
の再付着を抑制する効果は示されていない。更に、成分
(B)として、以下の3つのセグメント(i)、(i
i)、(iii)からなる共重合体であるものも、皮膚への
付着性を向上させる効果があるので使用できる。
【0081】 (i) ラジカル重合性ビニル系モノマー から導かれるセグメント 1〜98重量% (ii) 親水性セグメント 1.5〜60重量% (iii) オルガノポリシロキサンセグメント 0.1〜90重量%
【0082】上記セグメント(i)、(ii)及び(ii
i)からなる共重合体は、特開平3−128311号公
報、特開平3−128312号公報、WO95/060
78、WO95/06079等に同類の共重合体及びそ
の製造法が開示されているが、当該共重合体の利用分野
は毛髪化粧料に関するものであり、付着性が高く、他の
箇所に再付着しにくいという効果については示されてい
ない。
【0083】以下に上記セグメント(i)、(ii)及び
(iii)からなる共重合体について説明する。
【0084】セグメント(i)を構成するために用いら
れるラジカル重合性ビニル系モノマーの代表例として
は、アクリル酸並びにその塩、エステル及びアミドが挙
げられる。アクリル酸塩としては、通常の無毒の金属イ
オン、アンモニウムイオン又は置換アンモニウムイオン
から導かれるものが挙げられる。アクリル酸エステルと
しては、C1−C40の直鎖の、C3−C40の分岐鎖の、又
はC3−C40の環状構造を有するアルコールから導かれ
るもの、2〜8個のヒドロキシル基を有するC2−C8
多価アルコール(例えば、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリ
コール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール
等)から導かれるもの、アミノアルコール(例えば、ア
ミノエタノール、ジメチルアミノエタノール、ジエチル
アミノエタノール、それらの四級化誘導体等)から導か
れるもの、アルコールエーテル(例えば、メトキシエタ
ノール、エトキシエタノール等)から導かれるものが挙
げられる。アクリル酸アミドとしては、無置換のアクリ
ルアミド、N−アルキルモノ置換又はN−アルキルアミ
ノモノ置換アクリルアミド、N,N−ジアルキルジ置換
又はN,N−ジアルキルアミノジ置換アクリルアミド
(当該アルキル基又はアルキルアミノ基としてはC1
40の直鎖の、C3−C40の分岐鎖の、又はC3−C40
環状構造を有するものが挙げられ、また当該アルキルア
ミノ基は四級化されていてもよい。)が挙げられる。
【0085】また、アクリル酸の2位又は3位炭素原子
に、C1−C4アルキル基、シアノ基及びカルボキシル基
から選ばれる置換基が結合した、置換アクリル酸(例え
ば、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、3−シアノ
アクリル酸等)、並びにその塩、エステル及びアミドも
使用できる。これら置換アクリル酸の塩、エステル及び
アミドとしては、アクリル酸の塩、エステル及びアミド
で挙げたものと同様のものを挙げることができる。その
他の使用し得るラジカル重合性ビニル系モノマーとして
は、C1−C40の直鎖の、C3−C40の分岐鎖の、又はC
3−C40の環状構造を有するカルボン酸のビニルエステ
ル又はアリルエステル、ビニルハライド又はアリルハラ
イド(例えば塩化ビニル、塩化アリル等)、ビニル置換
又はアリル置換ヘテロ環状化合物(例えばビニルピリジ
ン、アリルピリジン等)、塩化ビニリデン、少なくとも
1つの炭素−炭素二重結合を有する炭化水素(例えば、
スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、
ブタジエン、イソプレン、シクロヘキサジエン、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブチレ
ン、ビニルトルエン等)、これらの混合物等が挙げられ
る。
【0086】これらのうち、好ましいラジカル重合性ビ
ニル系モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、
α−エチルアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル、アクリル酸デシル、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸
イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2
−エチルヘキシル、メタクリル酸デシル、α−エチルア
クリル酸メチル、α−エチルアクリル酸エチル、α−エ
チルアクリル酸n−ブチル、α−エチルアクリル酸イソ
ブチル、α−エチルアクリル酸t−ブチル、α−エチル
アクリル酸2−エチルヘキシル、α−エチルアクリル酸
デシル、アクリル酸2,3−ジヒドロキシプロピル、メ
タクリル酸2,3−ジヒドロキシプロピル、アクリル酸
2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロ
ピル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、α−エチル
アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸グリセリ
ル、メタクリル酸グリセリル、アクリル酸2−メトキシ
エチル、メタクリル酸2−メトキシエチル、α−エチル
アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸2−エトキ
シエチル、メタクリル酸2−エトキシエチル、α−エチ
ルアクリル酸2−エトキシエチル、アクリルアミド、メ
タクリルアミド、α−エチルアクリルアミド、N−メチ
ルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、
N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−エチルアクリ
ルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ブチ
ルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、
N,N−ジ−n−ブチルアクリルアミド、N,N−ジエ
チルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、N
−オクタデシルアクリルアミド、N−フェニルアクリル
アミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタ
クリルアミド、N−ドデシルメタクリルアミド、N,N
−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、四級化N,N
−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメ
チルアミノエチルメタクリルアミド、四級化N,N−ジ
メチルアミノエチルメタクリルアミド、アクリル酸N,
N−ジメチルアミノエチル、四級化アクリル酸N,N−
ジメチルアミノエチル、メタクリル酸N,N−ジメチル
アミノエチル、四級化メタクリル酸N,N−ジメチルア
ミノエチル、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン
酸ハーフエステル、クロトン酸、イタコン酸、アンゲリ
カ酸、塩化ジアリルジメチルアンモニウム、ビニルピロ
リドン、メチルビニルエーテル、メチルビニルケトン、
マレイミド、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、ビ
ニルフラン、スチレンスルホン酸、アリルアルコール、
ビニルアルコール、ビニルカプロラクタム、これらの混
合物が挙げられる。より好ましいラジカル重合性モノマ
ーとしては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、
α−エチルアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタ
クリル酸エチル、エチルアクリル酸エチル、アクリル酸
n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、α−エチルアク
リル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、α−エチルアクリル酸
2−エチルヘキシル、N−オクチルアクリルアミド、ア
クリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキ
シエチル、アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、
四級化アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、これ
らの混合物が挙げられ、最も好ましいラジカル重合性モ
ノマーとしては、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2
−エチルヘキシル、N−オクチルアクリルアミド、アク
リル酸2−メトキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシ
エチル、アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、四
級化アクリル酸N,N−ジメチルアクリルアミド、これ
らの混合物が挙げられる。
【0087】セグメント(i)を構成するために用いら
れる好ましいラジカル重合性モノマーを一般式で示せ
ば、下記一般式(5);
【0088】
【化21】
【0089】〔式中、X1 は-OH、-NH2、-OM(MはNa
+、K+、Mg2+、Ca2+、Zn2+、NH4 +、アルキルア
ンモニウム、ジアルキルアンモニウム、トリアルキルア
ンモニウム、テトラアルキルアンモニウム等の陽イオン
を示す)、-OR3、-NHR3及び-N(R3)2(R3 は炭素数1〜
8の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、N,N−ジメチ
ルアミノエチル基、メチル四級化N,N−ジメチルアミ
ノエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−メトキシエ
チル基又は2−エトキシエチル基を示す)から選ばれる
基を示し、R4 及びR5 は水素原子、炭素数1〜8の直
鎖又は分岐鎖のアルキル基、メトキシル基、エトキシル
基、2−ヒドロキシエチル基、2−メトキシエチル基及
びエトキシエチル基から選ばれる基を示す〕で表される
1種又は2種以上が挙げられる。
【0090】(ii)の親水性セグメントとしては、前記
と同様のものが挙げられる。
【0091】(iii)のオルガノポリシロキサンからな
るセグメントとしては、下記一般式(6); E(Y)sSi(R6)3-t(Z)t (6) 〔式中、Eはセグメント(i)又は(ii)を構成するモ
ノマー又はそのマクロモノマーと共重合し得るビニル基
(置換基を有していてもよい)を示し、Yは二価の連結
基を示し、R6 は水素原子、低級アルキル基、アリール
基又はアルコキシル基を示し、Zは平均分子量500以
上の一価シロキサンポリマー部分を示し、sは0又は1
を示し、tは1〜3の整数を示す〕で表されるオルガノ
ポリシロキサンが挙げられる。このオルガノポリシロキ
サン(6)の重量平均分子量は約1,000〜約50
0,000が好ましく、約5,000〜約400,00
0が特に好ましく、約5,000〜約300,000が
更に好ましい。オルガノポリシロキサン(6)としては
下記式(7)〜(12)で示すジメチルポリシロキサン
が挙げられる。
【0092】
【化22】
【0093】〔式中、R7 は水素原子又はアルキル基を
示し、R8 は水素原子又はカルボキシル基(好ましくは
水素原子)を示し、R9 は水素原子、メチル基又はカル
ボキシメチル基(好ましくはメチル基)を示し、R10
アルキル基、アルコキシル基、アルキルアミノ基、アリ
ール基又はヒドロキシル基(好ましくはアルキル基)を
示し、xは2〜6の整数を示し、yは5〜700の整数
(好ましくは約250)を示し、uは0又は1を示し、
tは1〜3の整数を示す〕
【0094】セグメント(i)、(ii)及び(iii)か
らなる共重合体は、セグメント(i)1〜98重量%
(好ましくは1〜90重量%、更に好ましくは50〜9
0重量%)、セグメント(ii)1.5〜60重量%(好
ましくは7.5〜50重量%)及びセグメント(iii)
0.1〜90重量%(好ましくは0.5〜90重量%、
更に好ましくは2〜60重量%)の構成比を有するもの
である。
【0095】セグメント(i)、(ii)及び(iii)か
らなる共重合体において、セグメント(i)はt−ブチ
ルアクリレート、t−ブチルメタクリレート及びそれら
の混合物から選択されることが好ましいが、それはかか
るポリマーが共溶媒を必要とせずに直接シクロメチコン
溶媒に溶解するためである。
【0096】セグメント(i)、(ii)及び(iii)を
含む特に好ましい共重合体としては以下が挙げられる
(下記重量%は重合反応に加えられた反応剤の量に関
し、必ずしも最終ポリマー中での量に関するものではな
い)。
【0097】アクリル酸/n−ブチルメタクリレート/
ポリジメチルシロキサン(PDMS)マクロマー−分子
量20,000(10/70/20v/v/v)(I) N,N−ジメチルアクリルアミド/イソブチルメタクリ
レート/PDMSマクロマー−分子量20,000(2
0/60/20v/v/v)(II) t−ブチルアクリレート/t−ブチルメタクリレート/
PDMSマクロマー−分子量10,000(56/24
/20v/v/v)(III) n−ブチルアクリレート/2−メトキシエチルアクリレ
ート/ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)/ポリ
ジメチルシロキサン 36/22/40/2(IV) n−ブチルアクリレート/2−メトキシエチルアクリレ
ート/ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)/ポリ
ジメチルシロキサン 33/22/40/5(V) n−ブチルアクリレート/2−メトキシエチルアクリレ
ート/ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)/ポリ
ジメチルシロキサン 30.5/22/40/7.5
(VI) n−ブチルアクリレート/2−メトキシエチルアクリレ
ート/ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)/ポリ
ジメチルシロキサン 28/22/40/10(VII) n−ブチルアクリレート/2−メトキシエチルアクリレ
ート/ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)/ポリ
ジメチルシロキサン 23/22/40/15(VIII) n−ブチルアクリレート/ポリ(N−プロピオニルエチ
レンイミン)/ポリジメチルシロキサン53/40/7
(IX) n−ブチルアクリレート/2−エチルヘキシルメタクリ
レート/ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)/ポ
リジメチルシロキサン 35/20/40/5(X) n−ブチルアクリレート/2−メトキシエチルアクリレ
ート/ポリ(エチレングリコール)/ポリジメチルシロ
キサン 36/22/40/2(XI)
【0098】上記セグメント(i)、(ii)及び(ii
i)を含む共重合体は一括してラジカル重合法で合成す
ることもでき、また、各マクロモノマーをそれぞれ、あ
らかじめ重合しておき、最後に共重合体にすることもで
きる。例えば以下のようにラジカル重合法で合成するこ
とができる。
【0099】その一般的原理はよく理解されている〔例
えば、オジアン(Odian);「重合の原理」、第2版、
ジョン・ウィリー&サンズ(John Wiley & Sons)、1
981年、第179、318頁参照〕。所望のモノマー
は、反応が完了した場合に反応液の粘度が妥当であるよ
う十分な量の相互溶媒と共にすべて反応器内に入れられ
る。典型的モノマー濃度は約20〜約50重量%であ
る。望ましくない停止剤、特に酸素は除去するのが望ま
しい。これはアルゴン又は窒素のような不活性ガスによ
るパージング又は排気により行われる。開始剤が導入さ
れるが、熱開始剤が用いられる場合、反応液は開始に必
要な温度とされる。一方、レドックス又はラジカル開始
も所望により適用可能である。重合は高レベルの変換が
達成される上で必要に応じて、数時間〜数日間にわたり
進められる。次いで溶媒が通常蒸発によるか又は非溶媒
の添加でポリマーを沈澱させて除去される。ポリマーは
必要に応じて更に精製される。
【0100】油水界面に配向性を有する高分子の配合量
は、0.05〜30重量%が好ましく、より好ましくは
0.1〜10重量%、更に好ましくは0.1〜5重量%
である。この範囲内であれば、付着性の効果が高く使用
時にべたつきが生じず、使用感も良好である。
【0101】本発明の化粧料には、上記の必須成分に加
えて、疎水化処理粉体(C)を配合することができる。
かかる(C)成分の疎水化処理粉体としては、通常の疎
水性顔料のほか、表面を疎水化処理した顔料も含まれ
る。表面処理法としては、例えば顔料表面に油脂を吸着
させたり、水酸基等の官能基を利用し、エステル化やエ
ーテル化を起こさせ顔料を親油的にする油脂処理法、脂
肪酸の亜鉛塩やマグネシウム塩を用いた金属石鹸処理
法、ジメチルポリシロキサン又はメチル水素ポリシロキ
サンを用いたシリコーン処理法、パーフルオロアルキル
基を有する次のようなフッ素化合物で処理する方法(こ
こでフッ素化合物とは、例えば〔Cm2m+1n2nO〕
yPO(OH)3-y(式中、mは4〜18の整数、nは1
〜12の整数、yは1〜3の数を示す)で表されるポリ
フルオロアルキルリン酸(米国特許第3632744
号)、フルオロアルキルジ(オキシエチル)アミンリン
酸エステル(特開昭62−250074号公報)、パー
フルオロアルキル基を有する樹脂(特開昭55−167
209号公報)、四フッ化エチレン樹脂、パーフルオロ
アルコール、パーフルオロエポキシ化合物、スルホアミ
ド型フルオロリン酸、パーフルオロ硫酸塩、パーフルオ
ロカルボン酸塩、パーフルオロアルキルシラン(特開平
2−218603号公報)等が挙げられる)などが挙げ
られる。
【0102】処理される母粉体としては、水及び油に実
質的に不溶なものであれば特に制限されず、例えば酸化
チタン、酸化鉄、群青、亜鉛華、酸化マグネシウム、酸
化ジルコニウム、マイカ、セリサイト、タルク、シリ
カ、カオリン、水酸化クロム等の無機顔料;ナイロンパ
ウダー、カーボンブラック、ポリメチルメタクリレー
ト、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、ポリエチレ
ン粉末等の有機粉体及び有機色素などが挙げられる。
【0103】これら疎水化処理粉体は、1種又は2種以
上を組合せて用いることができ、全組成中に、0.01
〜70重量%、特に0.1〜40重量%配合すると安定
なものが得られ好ましい。
【0104】本発明の化粧料には上記の成分に加えて、
必要に応じて、本発明の目的、効果を損なわない質的、
量的範囲内で通常の化粧料に配合される成分を配合しう
る。このような成分としては、例えばワセリン、ラノリ
ン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、カルナ
バロウ、キャンデリラロウ、高級脂肪酸、高級アルコー
ル等の固形・半固形油分;オリーブ油、ホホバ油、ヒマ
シ油、スクワラン、流動パラフィン、エステル油、ジグ
リセライド、トリグリセライド、シリコーン油等の流動
油分;水溶性及び油溶性ポリマー;無機及び有機顔料、
有機染料等の色剤;カチオン性活性剤、アニオン性活性
剤及び非イオン性活性剤等の界面活性剤;エタノール、
防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘剤、pH調整剤、香料、
紫外線吸収剤、保湿剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、
皮膚賦活剤などが挙げられる。
【0105】本発明の皮膚化粧料は、通常の方法に従っ
て製造することができ、クリーム、乳液、ファンデーシ
ョン、アイシャドウ、ほほ紅、口紅等とすることができ
る。
【0106】
【発明の効果】本発明の化粧料は、撥水性、撥油性を有
し、耐汗性、耐皮脂性に優れ、且つ且つ皮膚への付着性
が高く、化粧成分の他の箇所への再付着を防止しうると
いう特性を有する。
【0107】次に、実施例を挙げて本発明を更に説明す
るが、本発明は、これらに制限されるものではない。
尚、例中の%は特記しない限り重量基準である。また、
本合成例において、重量平均分子量はゲル浸透型液体ク
ロマトグラフ法によりクロロホルムを展開溶媒として求
めたものであり、値はポリスチレン換算値である。
【0108】合成例1 (ポリ(N−アセチルエチレン
イミン)変性シリコーンの合成) メチル−p−トルエンスルホネート(メチルトシレー
ト)13.03g(0.070モル)、2−メチル−2
−オキサゾリン70g(0.82モル)、アセトニトリ
ル10ml、クロロホルム30mlの混合物を6時間還流
し、ポリ(N−アセチルエチレンイミン)の末端反応性
ポリマー(分子量1,000)を合成した。この反応液
に、両末端3−アミノプロピル置換ポリジメチルシロキ
サン(チッソ社製,FM3311,分子量1,000)
31.8gをクロロホルム50mlに溶解した溶液を入
れ、55℃で24時間反応させた。溶媒を減圧留去する
ことにより、ポリジメチルシロキサンの両末端にポリ
(N−アセチルエチレンイミン)鎖の付いたブロック共
重合体(分子量3,000)が得られた。この共重合体
は、淡黄色のもろい固体であった(収量110.2g、
収率96%)。
【0109】合成例2 (ポリ(N−n−ドデカノイル
プロピレンイミン)変性シリコーンの合成) メチルトシレート1.45g(7.8×10-3モル)、
2−n−ウンデシル−2−オキサジン7.8g(0.0
33モル)、ジメチルアセトアミド10mlの混合物を1
00℃に24時間保ち、ポリ(N−n−ドデカノイルプ
ロピレンイミン)(分子量1,000)を合成した。こ
の反応液に、両末端3−アミノプロピル置換ポリジメチ
ルシロキサン(チッソ社製,FM3325,分子量1
0,000)38.9gをクロロホルム50mlに溶解し
た溶液を入れ、72時間還流した。次いでメタノールに
て再沈澱し、残渣を減圧乾燥した。得られた重合体は黄
色の粘稠な液体であり、分子量は12,000であった
(収量45.7g、収率95%)。
【0110】合成例3(ポリ(N−アセチルエチレンイ
ミン)変性シリコーンの合成) メチルトシレート3.26g(0.018モル)、2−
メチル−2−オキサゾリン70g(0.82モル)、ア
セトニトリル10ml、クロロホルム40mlの混合物を6
時間還流し、ポリ(N−アセチルエチレンイミン)(分
子量4,000)を合成した。この反応液に、側鎖に3
−アミノプロピル基の置換したポリジメチルシロキサン
(信越化学工業社製,KF865,アミン当量4,40
0,分子量2,000)63.6gをクロロホルム15
0mlに溶解した溶液を入れ、55℃で24時間反応させ
た。溶媒を減圧留去することにより、ポリジメチルシロ
キサンにポリ(N−アセチルエチレンイミン)鎖の付い
たグラフト重合体(分子量6,000)と分子量2,0
00のシリコーンの混合体が生成した。この重合体は淡
黄色のもろい固体であった(収量134.1g、収率9
8%)。
【0111】合成例4 (N−アセチルエチレンイミ
ン)・(N−n−オクタノイルエチレンイミン)ランダ
ム共重合体変性シリコーンの合成) メチルトシレート1.86g(0.01モル)、2−n
−ヘプチル−2−オキサゾリン10g(0.059モ
ル)、2−メチル−2−オキサゾリン10g(0.11
74モル)、クロロホルム20mlの混合物を6時間還流
し、(N−アセチルエチレンイミン)・(N−n−オク
タノイルエチレンイミン)ランダム共重合体(分子量
2,000)を合成した。側鎖に2−アミノエチルアミ
ノプロピル基の置換したポリジメチルシロキサン(信越
化学工業社製,KF857,アミン当量830,粘度7
0cs(25℃))43.34gをクロロホルム150g
に溶解した溶液に、上記ランダム共重合体溶液を入れ、
10時間還流した。溶媒を減圧留去することにより、ポ
リジメチルシロキサンにポリ(N−アシルエチレンイミ
ン)のグラフトした共重合体(分子量19,000)が
得られた。この共重合体は淡黄色の粘稠な液体であった
(収量64.5g、収率99%)。
【0112】合成例5 (ポリ(N−ホルミルプロピレ
ンイミン)変性シリコーンの合成) メチルトシレート13.03g(0.070モル)、2
−オキサジン70g(0.82モル)、アセトニトリル
10ml、クロロホルム30mlの混合物を6時間還流し、
ポリ(N−ホルミルプロピレンイミン)の末端反応性ポ
リマー(分子量1,000)を合成した。この反応液に
側鎖に3−メルカプトプロピル基の置換したポリジメチ
ルシロキサン(信越化学工業社製,X−22−980,
イオウ含有量1.7%,粘度150cs(25℃))50
gをクロロホルム100mlに溶解した溶液を入れ、30
℃で3時間、次いで60℃で24時間反応した。溶媒を
減圧留去することにより、ポリジメチルシロキサンにポ
リ(N−ホルミルプロピレンイミン)鎖の付いたグラフ
ト重合体(分子量6,200)が得られた。この共重合
体は淡黄色の粘稠液体であった(収量129.0g、収
率97%)。
【0113】合成例6 (側鎖に3級アミノ基を含むア
ミノ変性シリコーン(合成例7の前駆体)の合成) N,N−ジメチルアミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン6.00g(0.031モル)と水1.46g(0.
081モル)の混合物を60℃で5時間加熱後、生成す
るメタノール及び水を60℃、2〜5mmHgにて減圧除去
する。80℃に昇温後、オクタメチルシクロテトラシロ
キサン228g(0.769モル)、ヘキサメチルジシ
ロキサン1.92g(1.18×10-2モル)及び重合
触媒0.90g(テトラメチルアンモニウムハイドロオ
キサイド0.12g(1.32×10-3モル)含有;テ
トラメチルアンモニウムハイドロオキサイド5水和物を
オクタメチルシクロテトラシロキサン及びトルエンに溶
かし、80℃で12時間反応後、80℃/2mmHgにて真
空乾燥することにより調製した。テトラメチルアンモニ
ウムハイドロオキサイド含有量は、塩酸滴定法により求
めた。)を加え、72時間窒素雰囲気下で加熱する。1
20℃、2〜5mmHgの真空下でオリゴマーを除去するこ
とにより、下記式で表される側鎖に3級アミノ基を含む
アミノ変性シリコーンを合成した。生成物は無色透明の
オイル(225g)であった。重量平均分子量は22,
000であった。アミン当量を塩酸滴定法にて求めたと
ころ7,200であった。
【0114】
【化23】
【0115】合成例7 (ポリ(N−プロピオニルエチ
レンイミン)変性シリコーンの合成) 硫酸ジエチル2.36g(0.0153モル)と2−エ
チル−2−オキサゾリン30.3g(0.306モル)
をクロロホルム43mlに溶解し、窒素雰囲気下、5時間
加熱還流し、ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)
の末端反応性ポリマー(分子量2,000)を合成し
た。ここに、合成例6で合成した3級アミノ変性シリコ
ーン100g(アミノ基として0.0139モル)のク
ロロホルム270ml溶液を一括して加え、16時間加熱
還流した。反応混合物を減圧濃縮し、下記式で表される
ポリジメチルシロキサンにN−プロピオニルエチレンイ
ミン鎖の付いたグラフト共重合体(分子量28,90
0)が得られた。この重合体は淡黄色ゴム状固体であっ
た(収量129g、収率97%)。
【0116】
【化24】
【0117】合成例8 (ポリ(N−プロピオニルエチ
レンイミン)変性シリコーンの合成) 硫酸ジエチル3.55g(0.0230モル)と2−エ
チル−2−オキサゾリン27.4g(0.276モル)
を脱水した酢酸エチル60gに溶解し、窒素雰囲気下4
時間加熱還流し、ポリ(N−プロピオニルエチレンイミ
ン)の末端反応性ポリマー(分子量1,200)を合成
した。ここに、側鎖1級アミノプロピル変性ポリジメチ
ルシロキサン(分子量110,000,アミン当量2
0,800)400g(アミノ基にして0.0192モ
ル)の50%酢酸エチル溶液を一括して加え、8時間加
熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、ポリジメチルシ
ロキサンにN−プロピオニルエチレンイミン鎖の付いた
グラフト共重合体(分子量115,000)が得られ
た。この共重合体は淡黄色ゴム状固体であった(収量4
27g,収率99%)。
【0118】合成例9 (ポリ(N−プロピオニルエチ
レンイミン)変性シリコーンの合成) 硫酸ジエチル3.77g(0.0244モル)と2−エ
チル−2−オキサゾリン48.4g(0.488モル)
を脱水したクロロホルム107gに溶解し、窒素雰囲気
下5時間加熱還流し、ポリ(N−プロピオニルエチレン
イミン)の末端反応性ポリマー(分子量2,000)を
合成した。ここに、側鎖1級アミノプロピル変性ポリジ
メチルシロキサン(分子量110,000,アミン当量
9,840)400g(アミノ基にして0.0407モ
ル)の50%酢酸エチル溶液を一括して加え、13時間
加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、ポリジメチル
シロキサンにN−プロピオニルエチレンイミン鎖の付い
たグラフト共重合体(分子量137,000)が得られ
た。得られた共重合体は淡黄色ゴム状固体(収量444
g,収率98%)であった。
【0119】合成例10 (アルキルピロリドン変性シ
リコーンの合成) メチルハイドロジェンポリシロキサン500g(SiH
にして2.91モル、重量平均分子量100,000、
SiH当量172)に塩化白金酸の5%イソプロピルア
ルコール溶液2.0gを加えて窒素雰囲気下で攪拌しな
がら、ここにN−(3−プロペニル)ピロリドン382
g(3.06モル)を系内の温度が60℃を超えないよ
うな速度で滴下した。滴下終了後系内を65℃に保ち、
更に3時間攪拌を続けて室温に戻した。これにエタノー
ル3,530gを加えて均一溶液にし、更に活性炭粉末
10gを加えて30分間室温で攪拌した後活性炭を濾別
した。得られた溶液を減圧下で濃縮し、エタノール及び
未反応のN−(3−プロペニル)ピロリドンを留去し
て、アルキルピロリドン基を側鎖に有するメチルポリシ
ロキサン847g(収率98%)を無色透明ゴム状固体
として得た。重量平均分子量は155,000であっ
た。また、FT−IRスペクトルにおいて、Si−H伸
縮振動吸収(2125cm-1)は見られなかった。
【0120】合成例11 (糖由来残基含有シリコーン
の合成) アミン当量が996、重量平均分子量が108,000
であるγ−アミノプロピル変性ジメチルポリシロキサン
200g(アミノ基にして0.201モル)、δ−グル
コノラクトン39.3g(0.221モル)、及びメタ
ノール200gを混合し、窒素雰囲気下で激しく攪拌し
ながら、8時間加熱還流した。この溶液をメタノールで
3倍に希釈し、室温で激しく攪拌している10リットル
の水に滴下した。攪拌を止めて沈澱を濾取し、水洗後減
圧乾燥して、糖由来残基含有ジメチルポリシロキサンを
無色透明弾性固体として204g(収率86%)得た。
溶媒としてメタノールを使用した塩酸による中和滴定の
結果、アミノ基は残存していないことがわかった。ま
た、シリコーンセグメントの含有率は86%であった。
【0121】合成例12 (カルボベタイン変性シリコ
ーンの合成) 硫酸ジエチル30.6g(0.198モル)と1−(2
−カルボエトキシエチル)アゼチジン1498.2g
(9.53モル)を脱水した酢酸エチル3,058gに
溶解し、窒素雰囲気下15時間加熱還流し、末端反応性
ポリ(N−プロピレンイミン)を合成した。ここに、側
鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(分
子量110,000、アミン当量4,840)800g
(アミノ基にして0.165モル)の50%酢酸エチル
溶液を一括して加え、12時間加熱還流した。反応混合
物を減圧濃縮し、N−プロピレンイミン−ジメチルシロ
キサン共重合体を淡黄色固体(2,212g、収率95
%)として得た。得られた反応混合物をジエチルエーテ
ル5,000gに溶解し、β−プロピオラクトン824
g(11.4モル)を室温で添加し、一昼夜室温で反応
させた。得られた溶液を減圧濃縮し、N−プロピレンカ
ルボベタイン−ジメチルシロキサン共重合体を淡黄色固
体として得た。
【0122】合成例13 〔ビニルベンジルで末端封鎖
されたポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)マクロモ
ノマー(合成例14の前駆体)の合成〕 2−エチル−2−オキサゾリン50g(0.5044モ
ル)、メタ・パラビニルベンジルクロライド0.381
6g(0.0025モル)〔アルドリッヒ ケミカル社
製〕、ヨウ化ナトリウム0.562g(0.0037モ
ル)、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン
0.06g(0.00023モル)、アセトニトリル5
0mlの混合物を16時間90℃で還流し、ジクロロメタ
ン100mlを添加して反応を終了させた。合成物が入っ
ている混合溶液を濾過し、更にエーテル800ml中にて
析出させて、吸引濾過して取り出し、真空乾燥すること
によりポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)マクロモ
ノマーが得られた(収量40g,収率90%)。
【0123】合成例14 〔n−ブチルアクリレート/
2−メトキシエチルアクリレート/ポリ(N−プロピオ
ニルエチレンイミン)/ポリジメチルシロキサン共重合
体(36/22/40/5)の合成〕 n−ブチルアクリレート3.6g(0.0281モ
ル)、2−メトキシエチルアクリレート2.2g(0.
0169モル)、ジメチルポリシロキサン(Mw=10,
000 チッソ社製)0.2g(0.00002モ
ル)、合成例13で作ったポリ(2−エチル−2−オキ
サゾリン)マクロモノマー4.0g(0.001モ
ル)、アセトン90mlの混合物に開始剤としてアゾビス
イソブチロニトリル(AIBN)0.015g(0.0
001モル)を加え、24時間還流し、メタノール5ml
を加えて合成を停止させた。反応混合物をテフロンコー
トパンに注ぎ真空乾燥機に入れ室温にてアセトンを乾燥
させる。得られた合成物をエタノールに溶解させ、不溶
物を濾過し、濾液を取り出しエタノールを減圧留去する
ことにより、〔n−ブチルアクリレート/2−メトキシ
エチルアクリレート/ポリ(N−プロピオニルエチレン
イミン)/ポリジメチルシロキサン共重合体〕を得た。
この共重合体はゴム状固体であった(収量9.0g)。
【0124】合成例15 〔アクリル酸/n−ブチルメ
タクリレート/ポリジメチルシロキサン共重合体(10
/70/20)の合成〕 ポリマーI:フラスコ内にアクリル酸10部、n−ブチ
ルメタクリレート70部及び20K PDMSマクロマ
ー20部を入れた。40%の最終モノマー濃度を得るた
めに十分な酢酸エチルを加える。モノマー量と比較して
0.1重量%のレベルまで開始剤過酸化ベンゾイルを加
えた。容器を排気し、窒素で再充填した。60℃に加熱
し、この温度を攪拌下で48時間維持した。室温まで冷
却することで反応を終結させ、反応混合物をテフロンコ
ートパンに注ぎ真空オーブンに入れることで酢酸エチル
を乾燥除去し、アクリル酸/n−ブチルメタクリレート
/ポリジメチルシロキサン(=10/70/20)(分
子量100,000)を得た。
【0125】製造例1 丸底フラスコ(又はニーダー)顔料を150g入れ、混
合しながら60℃まで加熱した。これに、(C8172
4O)2P(O)OH 13gをイソプロピルアルコー
ル1500gに加熱溶解(50℃)しておいたものを加
え、60℃で4時間混合した。その後、50〜60℃で
イソプロピルアルコールを減圧留去し、乾燥してフッ素
化合物処理粉体157gを得た。
【0126】製造例2
【0127】
【化25】
【0128】冷却管及び磁気攪拌子を備えた100mlの
二口フラスコに、次式;
【0129】
【化26】
【0130】で表されるメチル水素ポリシロキサン(東
芝シリコーン社製)を6.0g(14.0mmol)、(C
613−CH2CH2−O−CH22CH−O−CH2CH
=CH 2 27.6g(33.5mmol)、塩化白金酸の2
%イソプロピルアルコール溶液110.5μl(4.0
×10-3mmol)を加え、製造例3と同様の方法により、
目的とする上記式で表されるフッ素変性シリコーン(A
−1)23.2gを無色透明の液状油剤として得た(収
率80%)。
【0131】製造例3
【0132】
【化27】
【0133】製造例2で用いた装置に、窒素雰囲気下、
キシレン12ml、メチル水素ポリシロキサン(HMD4
H)12.0g(27.8mmol)、C1021−CH2
2−O−CH2CH=CH2 40.4g(66.8mmo
l)、塩化白金酸の2%イソプロピルアルコール溶液1
01μl(3.1×10-3mmol)を加え、製造例3と同
様の方法により、目的とするDSCによる最大吸熱ピー
ク37.0℃の上記式で表されるフッ素変性シリコーン
(A−2)41.0gを白色の固体脂として得た(収率
90%)。
【0134】製造例4
【0135】
【化28】
【0136】製造例2で用いた装置に、メチル水素ポリ
シロキサン(MD2H 2M)(東芝シリコーン社製)を
19.0g(44.1mmol)、C817−CH2CH2
O−CH2CH=CH2 53.3g(105.8mmol)
を仕込んだ。次に、フラスコ内の温度を80℃に昇温し
たのち、塩化白金酸の2%イソプロピルアルコール溶液
174.5μlを加え、5時間攪拌した。反応混合物を
室温まで冷却したのち、ヘキサン50ml及び活性炭
2.2gを加え、室温で1時間攪拌した。その後、活性
炭を濾別し、溶媒を留去した。未反応の化合物を減圧留
去し、目的とする上記式で表されるフッ素変性シリコー
ン(A−3)49.4gを無色透明の液状油剤として得
た(収率78%)。
【0137】製造例5
【0138】
【化29】
【0139】製造例2で用いた装置に、メチル水素ポリ
シロキサン(MD2H 2M)(東芝シリコーン社製)を
25.0g(58.0mmol)、CH2=CH−CH2−C
(CF3237 50.1g(139.2mmol)を仕
込んだ。次に、フラスコ内の温度を80℃に昇温したの
ち、塩化白金酸の2%イソプロピルアルコール溶液23
0.0μl(7.0×10-3mmol)を加え、5時間攪拌
した。以下、製造例6と同様にして、目的とする上記式
で表されるフッ素変性シリコーン(A−4)58.3g
を無色透明の液状油剤として得た(収率87%)。
【0140】製造例6
【0141】
【化30】
【0142】製造例2で用いた装置に、トルエン20m
l、メチル水素ポリシロキサン(MD 2H 2M)6.4g
(14.9mmol)、C613−CH2CH2−O−CH2
H(OCOC715)−CH2−O−CH2CH=CH2
31.2g(35.6mmol)、塩化白金酸の2%イソプ
ロピルアルコール溶液58.9μl(0.89×10 -3
mmol)を加え、製造例3と同様の方法により、目的とす
る上記式で表されるフッ素変性シリコーン(A−5)2
5.2gを無色透明の液状油剤として得た(収率78
%)。
【0143】実施例1〜8、比較例1〜3(二層型液状
ファンデーション) 表1に示す組成の二層型液状ファンデーションを下記製
法により製造し、化粧持ち、油浮き及び塗布後の皮膚か
らのとれにくさについて下記評価方法により評価した。
結果を表1に示す。
【0144】(製造法)油相を室温で溶解したのち、顔
料を添加し、ディスパーで分散させた。次に、水相を攪
拌しながら加え、二層型液状ファンデーションを得た。
【0145】(評価方法) 化粧持ち、油浮き:12人の専門パネラーにより官能評
価を行い、次の基準で5段階評価した。 5:10〜12人が良いと判断。 4:8〜9人が良いと判断。 3:6〜7人が良いと判断。 2:4〜5人が良いと判断。 1:0〜3人が良いと判断。
【0146】塗布後の皮膚からのとれにくさ:二層型液
状ファンデーションの一定量を男性の額部中央に薄く均
一に塗布し、4時間後ティッシュペーパーで塗布した部
分を200g/cm2 の圧力で押さえた。そのとき、ティ
ッシュペーパーに移行したファンデーションによりティ
ッシュペーパーが着色した程度で化粧料のとれにくさを
評価した。評価基準は、次のとおりである。 ◎:ほとんど着色しない。 ○:やや着色した。 △:着色した。 ×:かなり着色した。
【0147】
【表1】
【0148】表1から明らかなとおり、本発明の化粧料
は、化粧持ち、油浮き(油浮きがない)及び塗布後の皮
膚からのとれにくさのすべてにおいて優れていた。これ
らの結果は、本発明の化粧料が耐水性、耐皮脂性及び再
付着のしにくさが優れていることを示している。これに
対して、比較例1〜3の化粧料は、すべての試験結果が
優れているものはなかった。
【0149】実施例9(クリーム状ファンデーション)
実施例1と同様にして以下に示す組成のクリーム状ファ
ンデーションを得た。
【0150】
【表2】 (組成) (%) (1)フッ素化合物処理粉体(製造例1と同様にして製造) 酸化チタン 6.0 セリサイト 8.0 酸化鉄(赤、黄、黒) 1.2 (2)ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)変性シリコーン (合成例7) 3.0 (3)パーフルオロポリエーテル (アウシモント社製、FOMBLIN HC-04) 10.0 (4)デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0 (5)ジメチルポリシロキサン・メチルポリオキシエチレン 共重合体(信越化学工業社製、KF-6015) 4.0 (6)エタノール 7.0 (7)グリセリン 5.0 (8)精製水 残量
【0151】実施例10(パウダーファンデーション) 下記組成中、まず顔料と成分(2)のポリ(N−プロピ
オニルエチレンイミン)変性シリコーンを混合し、粉砕
機を通して粉砕した。これを高速ブレンダーに写し、そ
の他の成分を混合し、均一にしたものを顔料に加えて更
に混合して均一にした。これを粉砕機で処理し、ふるい
を通して粒度を揃えたのち、数日間放置してから金皿等
の容器中で圧縮成形し、パウダーファンデーションを得
た。
【0152】
【表3】 (組成) (%) (1)フッ素化合物処理顔料(製造例1と同様にして製造) 酸化チタン 15.0 セリサイト 残量 タルク 20.0 カオリン 5.0 ベンガラ 2.0 黄酸化鉄 2.5 黒酸化鉄 0.1 ポリエチレン粉末 4.0 (2)ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)変性シリコーン (合成例8) 2.0 (3)製造例2で得たフッ素変性シリコーン(A−1) 8.0 (4)スクワラン 2.0 (5)防腐剤 適量 (6)香料 微量
【0153】実施例11(ほほ紅) 実施例10と同様にして以下に示す組成のほほ紅を得
た。
【0154】
【表4】 (組成) (%) (1)フッ素化合物処理顔料(製造例1と同様にして製造) カオリン 40.0 マイカ 残量 酸化チタン 12.0 酸化鉄(赤、黄、黒) 5.0 (2)ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)変性シリコーン (合成例9) 2.0 (3)有機顔料(赤色202号) 2.4 (4)製造例3で得たフッ素変性シリコーン(A−2) 8.0 (5)防腐剤 0.1 (6)香料 微量
【0155】実施例12(パウダーアイシャドウ) 雲母チタン以外の顔料を先に混合、粉砕したのち、雲母
チタンを混合した。その他は実施例10と同様にして、
以下に示す組成のパウダーアイシャドウを得た。
【0156】
【表5】 (組成) (%) (1)フッ素化合物処理顔料(製造例1と同様にして製造) 雲母チタン 5.0 セリサイト 残量 マイカ 20.0 酸化鉄(赤、黄、黒) 2.0 群青 10.0 紺青 6.0 (2)ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)変性シリコーン (合成例9) 3.0 (3)製造例4で得たフッ素変性シリコーン(A−3) 7.0 (4)キャンデリラワックス 7.0 (5)スクワラン 3.0 (6)防腐剤 適量 (7)香料 微量
【0157】実施例13(サンスクリーン乳液) 実施例1と同様にして以下に示す組成のサンスクリーン
乳液を得た。
【0158】
【表6】 (組成) (%) (1)オクタメチルシクロテトラシロキサン 20.0 (2)製造例5で得たフッ素変性シリコーン(A−4) 8.0 (3)共重合体(合成例10) 2.0 (4)ジメチルシロキサン・メチルポリオキシエチレン共重合体 (東レ・ダウコーニング社製、SH3775C) 2.0 (5)エタノール 8.0 (6)メトキシ桂皮酸オクチル 2.0 (7)シリコーン被覆酸化亜鉛 7.5 (8)香料 微量 (9)グリセリン 2.0 (10)精製水 残量
【0159】
【0160】実施例15(サンスクリーン乳液) 実施例13において成分(3)の共重合体として合成例
12のものを用いた以外は実施例13と同様にしてサン
スクリーン乳液を調製した。
【0161】
【0162】
【0163】実施例18(サンスクリーン乳液) 実施例13において成分(2)のフッ素変性シリコーン
として製造例6のフッ素変性シリコーン(A−5)を用
いた以外は実施例13と同様にしてサンスクリーン乳液
を調製した。
【0164】実施例9〜18の化粧料は、耐水性、耐皮
脂性及び再付着のしにくさが優れたものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−91008(JP,A) 特開 平6−233928(JP,A) 特開 平2−298338(JP,A) 特開 平7−316010(JP,A) 特開 平8−208425(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(A)及び(B); (A)フッ素系油剤 (B)次のi)〜iii)の群から選ばれる共重合体 i)オルガノポリシロキサンセグメントの末端又は側鎖
    のケイ素原子の少なくとも1個に、ヘテロ原子を含むア
    ルキレン基を介して、一般式(1) 【化1】 (式中、R1は水素原子、炭素数1〜22のアルキル
    基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を
    示し、nは2又は3の数を示す)で表される繰り返し単
    位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)が結合
    したN−アシルアルキレンイミン変性シリコーン、ii)
    オルガノポリシロキサンセグメントの末端又は側鎖のケ
    イ素原子の少なくとも1個に、ヘテロ原子を含むアルキ
    レン基を介して、一般式(2) 【化2】 (式中、R2は水素原子、炭素数1〜22のアルキル
    基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基又は
    アルコキシカルボニルアルキル基を示し、rは1〜5の
    数を示す)で表される繰り返し単位からなるポリ(N−
    プロピレンカルボベタイン)が結合したカルボベタイン
    変性シリコーン、 iii)オルガノポリシロキサンセグメントの末端又は側
    鎖のケイ素原子の少なくとも1個に、一般式(4) 【化3】 (式中、mは1〜8の整数を示す)で表わされる基が結
    合したアルキルピロリドン変性シリコーン、を含有する
    化粧料。
  2. 【請求項2】 オルガノポリシロキサンのセグメントの
    末端又は側鎖のケイ素原子の少なくとも1個に結合する
    ヘテロ原子を含むアルキレン基が、式(3) 【化4】 で表される基の中から選ばれるものである請求項1記載
    の化粧料。
  3. 【請求項3】 成分(B)の一般式(1)、(2)又は
    (4)で表わされるセグメントとオルガノポリシロキサ
    ンのセグメントとの重量比が1/50〜20/1であ
    り、共重合体の重量平均分子量が500〜500,00
    0である請求項1又は2記載の化粧料。
  4. 【請求項4】 成分(B)の一般式(4)で示される基
    が結合するケイ素原子数が分子内全ケイ素原子数の10
    〜90%であり、重量平均分子量1,000〜500,
    000の共重合体である請求項1記載の化粧料。
  5. 【請求項5】 更に(C)成分として疎水化処理粉体を
    含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の化粧料。
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