JP3483930B2 - バイオセンサ - Google Patents
バイオセンサInfo
- Publication number
- JP3483930B2 JP3483930B2 JP06801394A JP6801394A JP3483930B2 JP 3483930 B2 JP3483930 B2 JP 3483930B2 JP 06801394 A JP06801394 A JP 06801394A JP 6801394 A JP6801394 A JP 6801394A JP 3483930 B2 JP3483930 B2 JP 3483930B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- biosensor
- electrodes
- substrate
- porous substrate
- enzyme
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固定化酵素を用いたバイ
オセンサに係り、詳しくは固定化酵素として、酵素を多
孔質体に固定化してなる多孔質基体を用いたバイオセン
サに関する。
オセンサに係り、詳しくは固定化酵素として、酵素を多
孔質体に固定化してなる多孔質基体を用いたバイオセン
サに関する。
【0002】
【従来の技術】固定化酵素を用いたバイオセンサとして
は、従来、例えば図3(a)、(b)に示すものが知ら
れている。図3(a)、(b)において符号1は基板で
あり、この基板1上には陽極2、陰極3が形成され、さ
らにこれら電極2、3間には電解質ゲル4が満たされて
いる。また、電解質ゲル4上にはガス透過膜5、固定化
酵素膜6が順次形成されており、固定化酵素膜6にはグ
ルコースオキシダーゼが固定化されている。そして、こ
のような構成によりこのバイオセンサは、グルコース酸
化酵素であるグルコースオキシダーゼの触媒作用によっ
て基質(酵素の作用を受けて変化する物質)であるグル
コースが酸化されるときに消費される酸素量を検出する
ことにより、グルコース濃度を測定することができるよ
うになっている。
は、従来、例えば図3(a)、(b)に示すものが知ら
れている。図3(a)、(b)において符号1は基板で
あり、この基板1上には陽極2、陰極3が形成され、さ
らにこれら電極2、3間には電解質ゲル4が満たされて
いる。また、電解質ゲル4上にはガス透過膜5、固定化
酵素膜6が順次形成されており、固定化酵素膜6にはグ
ルコースオキシダーゼが固定化されている。そして、こ
のような構成によりこのバイオセンサは、グルコース酸
化酵素であるグルコースオキシダーゼの触媒作用によっ
て基質(酵素の作用を受けて変化する物質)であるグル
コースが酸化されるときに消費される酸素量を検出する
ことにより、グルコース濃度を測定することができるよ
うになっている。
【0003】すなわち、このバイオセンサにグルコース
を含む被検溶液を垂らして固定化酵素膜6に接触させる
と、グルコースがグルコースオキシダーゼによって酸化
され、一方グルコースオキシダーゼは還元型となる。こ
のとき、被検溶液中に酸素が存在していれば、酸素が電
子受容体となり、還元型グルコースオキシダーゼは元の
酸化型に戻る。したがって、グルコースオキシダーゼの
触媒作用によりグルコースが酸化されると、溶液中の酸
素が消費されるのである。しかして、このとき上記陽極
1と陰極2との間に所定の電圧が印加されていると、ポ
ーラロ型酸素電極の原理によって酸素の還元電流が流れ
る。この酸素の還元電流はグルコース濃度に依存してお
り、このことから、グルコース濃度が高ければグルコー
スの酸化により消費される酸素量が増大し、その結果、
酸素の還元電流が減少する。したがって、この還元電流
を測定すれば、被検溶液中のグルコース濃度を測定する
ことができるのである。
を含む被検溶液を垂らして固定化酵素膜6に接触させる
と、グルコースがグルコースオキシダーゼによって酸化
され、一方グルコースオキシダーゼは還元型となる。こ
のとき、被検溶液中に酸素が存在していれば、酸素が電
子受容体となり、還元型グルコースオキシダーゼは元の
酸化型に戻る。したがって、グルコースオキシダーゼの
触媒作用によりグルコースが酸化されると、溶液中の酸
素が消費されるのである。しかして、このとき上記陽極
1と陰極2との間に所定の電圧が印加されていると、ポ
ーラロ型酸素電極の原理によって酸素の還元電流が流れ
る。この酸素の還元電流はグルコース濃度に依存してお
り、このことから、グルコース濃度が高ければグルコー
スの酸化により消費される酸素量が増大し、その結果、
酸素の還元電流が減少する。したがって、この還元電流
を測定すれば、被検溶液中のグルコース濃度を測定する
ことができるのである。
【0004】また、他のバイオセンサとしては、図4
(a)、(b)に示すものが知られている。このバイオ
センサは、基板7上に作用極8、対極9を形成するとと
もに、作用極8の表面にグルコースオキシダーゼを固定
化した膜、すなわち固定化酵素膜10を形成したもので
ある。そして、このような構成によりこのバイオセンサ
は、グルコースオキシダーゼの触媒作用により、基質で
あるグルコースが酸化されるときに生成する過酸化水素
を検出し、これによってグルコース濃度を測定すること
ができるようになっている。
(a)、(b)に示すものが知られている。このバイオ
センサは、基板7上に作用極8、対極9を形成するとと
もに、作用極8の表面にグルコースオキシダーゼを固定
化した膜、すなわち固定化酵素膜10を形成したもので
ある。そして、このような構成によりこのバイオセンサ
は、グルコースオキシダーゼの触媒作用により、基質で
あるグルコースが酸化されるときに生成する過酸化水素
を検出し、これによってグルコース濃度を測定すること
ができるようになっている。
【0005】すなわち、このバイオセンサにグルコース
を含む被検溶液を垂らして固定化酵素膜6に接触させる
と、被検溶液中のグルコースが作用極8上の固定化酵素
膜10中に固定化されているグルコースオキシダーゼに
よって酸化される。また、このグルコースの酸化反応と
同時に過酸化水素が生成する。このとき、作用極8と対
極9との間に所定の電圧が印加されていると、生成した
過酸化水素が還元され、これにより作用極8と対極9と
の間に過酸化水素の還元電流が流れる。この還元電流の
大きさは、生成する過酸化水素量に依存している。した
がって、過酸化水素の生成量が被検溶液中のグルコース
濃度に依存していることから、還元電流の大きさを測定
することにより、被検溶液中のグルコース濃度を決定す
ることができるのである。
を含む被検溶液を垂らして固定化酵素膜6に接触させる
と、被検溶液中のグルコースが作用極8上の固定化酵素
膜10中に固定化されているグルコースオキシダーゼに
よって酸化される。また、このグルコースの酸化反応と
同時に過酸化水素が生成する。このとき、作用極8と対
極9との間に所定の電圧が印加されていると、生成した
過酸化水素が還元され、これにより作用極8と対極9と
の間に過酸化水素の還元電流が流れる。この還元電流の
大きさは、生成する過酸化水素量に依存している。した
がって、過酸化水素の生成量が被検溶液中のグルコース
濃度に依存していることから、還元電流の大きさを測定
することにより、被検溶液中のグルコース濃度を決定す
ることができるのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3、
図4に示したこれらのバイオセンサは、いずれも電極配
置が平面的、すなわち基板1、7の一方の面のみにしか
各電極が形成されていないことから、電極の数に応じた
基板面積が必要となり、バイオセンサの小型化に限界が
あり、例えば瞼の下や歯に被せるなどの狭小な部位に挿
入して測定することができないものであった。
図4に示したこれらのバイオセンサは、いずれも電極配
置が平面的、すなわち基板1、7の一方の面のみにしか
各電極が形成されていないことから、電極の数に応じた
基板面積が必要となり、バイオセンサの小型化に限界が
あり、例えば瞼の下や歯に被せるなどの狭小な部位に挿
入して測定することができないものであった。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、電極配置を立体的にし、
少なくとも測定精度を低下させることなく、狭小な部位
での測定を可能にするための小型化されたバイオセンサ
を提供することにある。
で、その目的とするところは、電極配置を立体的にし、
少なくとも測定精度を低下させることなく、狭小な部位
での測定を可能にするための小型化されたバイオセンサ
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明における請求項1
記載のバイオセンサでは、酵素、あるいは酵素とメディ
エータとが固定化された多孔質基板の表裏両面に、これ
ら面を覆って一対の電極を形成するとともに、上記多孔
質基板の上記表裏両面の一方に上記電極に覆われない露
出部を設け、該露出部を被検溶液の接触部となし、上記
一対の電極間に、該電極間に電圧を印加するための電圧
印加回路と、該電極間に流れる電流を検出するための電
流検出回路とを設けてなることを上記課題の解決手段と
した。請求項2記載のバイオセンサでは、上記多孔質基
板が、柔軟性および可塑性を有した多孔質ポリマーから
形成されてなることを上記課題の解決手段とした。
記載のバイオセンサでは、酵素、あるいは酵素とメディ
エータとが固定化された多孔質基板の表裏両面に、これ
ら面を覆って一対の電極を形成するとともに、上記多孔
質基板の上記表裏両面の一方に上記電極に覆われない露
出部を設け、該露出部を被検溶液の接触部となし、上記
一対の電極間に、該電極間に電圧を印加するための電圧
印加回路と、該電極間に流れる電流を検出するための電
流検出回路とを設けてなることを上記課題の解決手段と
した。請求項2記載のバイオセンサでは、上記多孔質基
板が、柔軟性および可塑性を有した多孔質ポリマーから
形成されてなることを上記課題の解決手段とした。
【0009】
【作用】請求項1記載のバイオセンサによれば、酵素、
あるいは酵素とメディエータとが固定化された多孔質基
板の表裏両面に、これら面を覆って一対の電極を形成す
るとともに、上記多孔質基板の上記表裏両面の一方に上
記電極に覆われない露出部を設け、該露出部を被検溶液
の接触部となしたことにより、接触部から多孔質基板中
に染み込んだ被検溶液中の基質の濃度に応じた電流が、
多孔質基板の表裏両面にそれぞれ形成された電極間に流
れる。したがって、この電流値を検出すれば、被検溶液
中の基質濃度を測定することができる。また、多孔質基
板の表裏両面にそれぞれ電極を形成したので、これら電
極間の距離がほぼ一定になる。さらに上記一対の電極間
に、該電極間に電圧を印加するための電圧印加回路と、
該電極間に流れる電流を検出するための電流検出回路と
を設けてなるので、被検溶液中の基質濃度を直接測定す
ることが可能になる。
あるいは酵素とメディエータとが固定化された多孔質基
板の表裏両面に、これら面を覆って一対の電極を形成す
るとともに、上記多孔質基板の上記表裏両面の一方に上
記電極に覆われない露出部を設け、該露出部を被検溶液
の接触部となしたことにより、接触部から多孔質基板中
に染み込んだ被検溶液中の基質の濃度に応じた電流が、
多孔質基板の表裏両面にそれぞれ形成された電極間に流
れる。したがって、この電流値を検出すれば、被検溶液
中の基質濃度を測定することができる。また、多孔質基
板の表裏両面にそれぞれ電極を形成したので、これら電
極間の距離がほぼ一定になる。さらに上記一対の電極間
に、該電極間に電圧を印加するための電圧印加回路と、
該電極間に流れる電流を検出するための電流検出回路と
を設けてなるので、被検溶液中の基質濃度を直接測定す
ることが可能になる。
【0010】請求項2記載のバイオセンサによれば、上
記多孔質基板が柔軟性および可塑性を有した多孔質ポリ
マーから形成されていることから、例えば瞼の下や歯に
被せるなど狭小でしかも凹凸のある箇所にも挿入可能に
なる。
記多孔質基板が柔軟性および可塑性を有した多孔質ポリ
マーから形成されていることから、例えば瞼の下や歯に
被せるなど狭小でしかも凹凸のある箇所にも挿入可能に
なる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳しく説明す
る。図1(a)、(b)は本発明のバイオセンサの一実
施例を示すもので、この図において符号20は多孔質基
板である。この多孔質基板20は、円盤状に形成された
多孔質ポリマーに酵素、この例ではグルコースオキシダ
ーゼを担持させてこれを固定化したもので、図3、図4
に示した従来のバイオセンサにおける、固定化酵素膜、
および各電極の基板として機能するものである。ここ
で、多孔質ポリマーとしては、例えば柔軟性に富み、か
つ可塑性を有したもので、具体的には親水化処理を施し
たテフロン膜等が好適に用いられる。また、酵素の固定
化法としては、架橋法や包括法等の一般に周知の方法が
採用される。
る。図1(a)、(b)は本発明のバイオセンサの一実
施例を示すもので、この図において符号20は多孔質基
板である。この多孔質基板20は、円盤状に形成された
多孔質ポリマーに酵素、この例ではグルコースオキシダ
ーゼを担持させてこれを固定化したもので、図3、図4
に示した従来のバイオセンサにおける、固定化酵素膜、
および各電極の基板として機能するものである。ここ
で、多孔質ポリマーとしては、例えば柔軟性に富み、か
つ可塑性を有したもので、具体的には親水化処理を施し
たテフロン膜等が好適に用いられる。また、酵素の固定
化法としては、架橋法や包括法等の一般に周知の方法が
採用される。
【0012】この多孔質基板20の一方の面(天面)上
には陽極21が、他方の面(底面)上には陰極22がそ
れぞれ形成されている。これら陽極21、陰極22のう
ち陽極21は、図1に示すように多孔質基板20の天面
全体を覆うことなく、その外周側を露出させて形成され
ており、一方陰極22は、多孔質基板20の底面全体を
ほぼ覆って形成されている。ここで、これら陽極21と
陰極22とは、図3に示した陽極2と陰極3と同様に酸
素の還元電流を流すための酸素電極として機能するよう
になっている。また、多孔質基板20の天面における、
陽極21に覆われない部分(露出部)は、該多孔質基板
20が被検溶液と接触するための接触部23となってい
る。
には陽極21が、他方の面(底面)上には陰極22がそ
れぞれ形成されている。これら陽極21、陰極22のう
ち陽極21は、図1に示すように多孔質基板20の天面
全体を覆うことなく、その外周側を露出させて形成され
ており、一方陰極22は、多孔質基板20の底面全体を
ほぼ覆って形成されている。ここで、これら陽極21と
陰極22とは、図3に示した陽極2と陰極3と同様に酸
素の還元電流を流すための酸素電極として機能するよう
になっている。また、多孔質基板20の天面における、
陽極21に覆われない部分(露出部)は、該多孔質基板
20が被検溶液と接触するための接触部23となってい
る。
【0013】なお、陽極21、陰極22は、真空蒸着
法、マグネットスパッタリング法、スクリーン印刷法等
の公知の方法で多孔質基板20の両面にそれぞれ形成さ
れており、これによって該陽極21、陰極22は、多孔
質基板20を挟み込むように立体的に配置されたものと
なっている。また、これら陽極21、陰極22には、リ
ード線24、24を介して電圧印加回路25および電流
測定回路26が接続されており、さらにこれら陽極2
1、陰極22およびリード線24、24の表面には、こ
れらを覆って絶縁膜27が設けられている。
法、マグネットスパッタリング法、スクリーン印刷法等
の公知の方法で多孔質基板20の両面にそれぞれ形成さ
れており、これによって該陽極21、陰極22は、多孔
質基板20を挟み込むように立体的に配置されたものと
なっている。また、これら陽極21、陰極22には、リ
ード線24、24を介して電圧印加回路25および電流
測定回路26が接続されており、さらにこれら陽極2
1、陰極22およびリード線24、24の表面には、こ
れらを覆って絶縁膜27が設けられている。
【0014】このような構成のバイオセンサを用いた被
検溶液中の基質濃度の測定法としては、例えばバッチ法
やフローインジェクション法が採用されるが、ここでは
バッチ法を例にして以下に説明する。まず、緩衝溶液に
電極(陽極21、陰極22)部分を浸す。次に、電圧印
加回路25により、陽極21と陰極22との間に所定の
電圧を印加する。ここで、印加電圧は0.4〜1.0V程
度とされる。また、これと同時に、陽極21と陰極22
との間に流れる電流を電流測定回路26によって測定
し、電流値が安定するまで待機する。そして、電流が安
定したら、血液、尿、唾液等の被検溶液を所定量緩衝溶
液中に滴下する。
検溶液中の基質濃度の測定法としては、例えばバッチ法
やフローインジェクション法が採用されるが、ここでは
バッチ法を例にして以下に説明する。まず、緩衝溶液に
電極(陽極21、陰極22)部分を浸す。次に、電圧印
加回路25により、陽極21と陰極22との間に所定の
電圧を印加する。ここで、印加電圧は0.4〜1.0V程
度とされる。また、これと同時に、陽極21と陰極22
との間に流れる電流を電流測定回路26によって測定
し、電流値が安定するまで待機する。そして、電流が安
定したら、血液、尿、唾液等の被検溶液を所定量緩衝溶
液中に滴下する。
【0015】すると、被検溶液が接触部23から染み込
んで多孔質基板20中に入り込み、ここで多孔質基板2
0中の酵素(グルコースオキシダーゼ)の触媒作用によ
り被検溶液中の基質(グルコース)が酸化される。その
際、この基質の濃度に応じて緩衝溶液および被検溶液中
の酸素が消費され、これによって陽極21と陰極22と
の間に流れる電流が減少する。したがって、この電流減
少量を電流測定回路26によって測定された電流値から
求め、予め作成された検量線のデータと照らし合わせる
ことにより、基質濃度を確定することができる。
んで多孔質基板20中に入り込み、ここで多孔質基板2
0中の酵素(グルコースオキシダーゼ)の触媒作用によ
り被検溶液中の基質(グルコース)が酸化される。その
際、この基質の濃度に応じて緩衝溶液および被検溶液中
の酸素が消費され、これによって陽極21と陰極22と
の間に流れる電流が減少する。したがって、この電流減
少量を電流測定回路26によって測定された電流値から
求め、予め作成された検量線のデータと照らし合わせる
ことにより、基質濃度を確定することができる。
【0016】このようなバイオセンサにあっては、多孔
質基板20の表裏両面の一方に陽極21を、他方に陰極
22を形成したので、バイオセンサの小型化が図れる。
また、多孔質基板を、特に柔軟性に富み可塑性を有する
多孔質ポリマーを用いて形成すれば、このバイオセンサ
を例えば歯に被せたり瞼の下に挿入することが可能にな
るなど、従来のものにはない分野にまでその用途を広げ
ることができる。さらに、多孔質基板20の表裏両面を
覆うようにして陽極21と陰極22とを形成しているた
め、多孔質基板20に固定化された酵素の溶出を抑制す
ることができ、これによりバイオセンサの長寿命化を図
ることができる。
質基板20の表裏両面の一方に陽極21を、他方に陰極
22を形成したので、バイオセンサの小型化が図れる。
また、多孔質基板を、特に柔軟性に富み可塑性を有する
多孔質ポリマーを用いて形成すれば、このバイオセンサ
を例えば歯に被せたり瞼の下に挿入することが可能にな
るなど、従来のものにはない分野にまでその用途を広げ
ることができる。さらに、多孔質基板20の表裏両面を
覆うようにして陽極21と陰極22とを形成しているた
め、多孔質基板20に固定化された酵素の溶出を抑制す
ることができ、これによりバイオセンサの長寿命化を図
ることができる。
【0017】なお、上記実施例では、多孔質ポリマーに
固定化する酵素をグルコースオキシダーゼとすることに
より、本発明のバイオセンサをグルコース濃度測定用の
ものに適用したが、本発明はこれに限定されることな
く、その触媒作用により基質(測定対象)を酸化する酵
素を多孔質ポリマーに固定化することにより、その酸化
する基質測定用のバイオセンサに適用することができ
る。例えば、固定化酵素としてアルコール酸化酵素であ
るアルコールオキシダーゼを用いれば、アルコール濃度
測定用のバイオセンサとすることができ、また、コレス
テロール酸化酵素であるコレステロールオキシダーゼを
用いれば、コレステロール濃度測定用のバイオセンサと
することができる。
固定化する酵素をグルコースオキシダーゼとすることに
より、本発明のバイオセンサをグルコース濃度測定用の
ものに適用したが、本発明はこれに限定されることな
く、その触媒作用により基質(測定対象)を酸化する酵
素を多孔質ポリマーに固定化することにより、その酸化
する基質測定用のバイオセンサに適用することができ
る。例えば、固定化酵素としてアルコール酸化酵素であ
るアルコールオキシダーゼを用いれば、アルコール濃度
測定用のバイオセンサとすることができ、また、コレス
テロール酸化酵素であるコレステロールオキシダーゼを
用いれば、コレステロール濃度測定用のバイオセンサと
することができる。
【0018】また、上記実施例では、陽極21の面積を
小にしてこれを形成した面に接触部23を形成したが、
逆に陰極22の面積を小にしてこれを形成した面に接触
部23を形成してもよい。また、上記実施例では、陽極
21と陰極22とからなる電極対を設けてこれらを酸素
電極としたが、これに代えて、図4に示したごとく作用
極と対極とからなる電極対を設けてこれらを過酸化水素
電極とし、酵素の触媒作用により生成する過酸化水素を
検出して基質濃度を測定するようにしてもよい。
小にしてこれを形成した面に接触部23を形成したが、
逆に陰極22の面積を小にしてこれを形成した面に接触
部23を形成してもよい。また、上記実施例では、陽極
21と陰極22とからなる電極対を設けてこれらを酸素
電極としたが、これに代えて、図4に示したごとく作用
極と対極とからなる電極対を設けてこれらを過酸化水素
電極とし、酵素の触媒作用により生成する過酸化水素を
検出して基質濃度を測定するようにしてもよい。
【0019】さらに、上記実施例では多孔質基板中に酵
素のみを固定化したが、これに加えてメディエータ(例
えばフェロセン誘導体)を共存させてもよい。このよう
にメディエータを共存させれば、基質を酸化させて還元
型に変化した酵素が元の酸化型に戻る際、メディエータ
が酵素から電子を奪い還元型メディエータとなる。そし
て、この還元型メディエータが電極反応によって電極に
電子を与え、これにより元の酸化型メディエータに戻
る。すなわち、酵素とメディエータを含む多孔質基板中
に基質が存在すれば、酵素とメディエータとを仲介して
電子が電極に移動し、基質濃度に応じた電流が流れる。
したがって、この電流を検出すれば基質濃度を測定する
ことができる。そして、このように酵素とメディエータ
とを多孔質基板中に共存させて固定化すれば、被検溶液
中に溶存酸素が全く無いか、あるいはその量が少ないと
きでも、基質濃度に応じた電流が流れるため、溶存酸素
濃度に依存しないバイオセンサとなる。
素のみを固定化したが、これに加えてメディエータ(例
えばフェロセン誘導体)を共存させてもよい。このよう
にメディエータを共存させれば、基質を酸化させて還元
型に変化した酵素が元の酸化型に戻る際、メディエータ
が酵素から電子を奪い還元型メディエータとなる。そし
て、この還元型メディエータが電極反応によって電極に
電子を与え、これにより元の酸化型メディエータに戻
る。すなわち、酵素とメディエータを含む多孔質基板中
に基質が存在すれば、酵素とメディエータとを仲介して
電子が電極に移動し、基質濃度に応じた電流が流れる。
したがって、この電流を検出すれば基質濃度を測定する
ことができる。そして、このように酵素とメディエータ
とを多孔質基板中に共存させて固定化すれば、被検溶液
中に溶存酸素が全く無いか、あるいはその量が少ないと
きでも、基質濃度に応じた電流が流れるため、溶存酸素
濃度に依存しないバイオセンサとなる。
【0020】(実験例)図1に示したバイオセンサを用
いてグルコースを含む被検溶液中グルコース濃度を測定
した。なお、上記多孔質基板20としては、親水化処理
したテフロン膜(孔径0.2μm)[商品名;オムニポ
アメンブレン]にグルコースオキシダーゼと牛血清アル
ブミンの混合溶液とを染み込ませ、グルタルアルデヒド
で架橋して酵素(グルコースオキシダーゼ)を固定化し
た円盤状のもので、その直径が約8.0mm、厚みが8
0μmのものを用いた。また、陽極21については、真
空蒸着法によって多孔質基板20の中央部に、直径が約
3.5mm、厚さが約2000Åの円形状金薄膜を形成
した。一方陰極22については、同様に真空蒸着法によ
って直径が約8.0mm、厚さが約2000Åの金薄膜
を多孔質基板20のほぼ全面に形成し、これを陰極22
とした。
いてグルコースを含む被検溶液中グルコース濃度を測定
した。なお、上記多孔質基板20としては、親水化処理
したテフロン膜(孔径0.2μm)[商品名;オムニポ
アメンブレン]にグルコースオキシダーゼと牛血清アル
ブミンの混合溶液とを染み込ませ、グルタルアルデヒド
で架橋して酵素(グルコースオキシダーゼ)を固定化し
た円盤状のもので、その直径が約8.0mm、厚みが8
0μmのものを用いた。また、陽極21については、真
空蒸着法によって多孔質基板20の中央部に、直径が約
3.5mm、厚さが約2000Åの円形状金薄膜を形成
した。一方陰極22については、同様に真空蒸着法によ
って直径が約8.0mm、厚さが約2000Åの金薄膜
を多孔質基板20のほぼ全面に形成し、これを陰極22
とした。
【0021】そして、緩衝溶液としてpH7.1の燐酸
溶液5mlを用いてこれに多孔質基板20を浸し、その
後陽極21と陰極22との間に0.7Vの電圧を印加し
た。さらに、この状態でグルコース濃度が既知のグルコ
ース溶液を緩衝溶液中に所定量ずつ滴下し、そのときの
陽極21、陰極22間に流れる電流値を順次測定してこ
れから電流減少量を求め、その値をグラフ上にプロット
して図2に示す検量線を得た。
溶液5mlを用いてこれに多孔質基板20を浸し、その
後陽極21と陰極22との間に0.7Vの電圧を印加し
た。さらに、この状態でグルコース濃度が既知のグルコ
ース溶液を緩衝溶液中に所定量ずつ滴下し、そのときの
陽極21、陰極22間に流れる電流値を順次測定してこ
れから電流減少量を求め、その値をグラフ上にプロット
して図2に示す検量線を得た。
【0022】このようにして検量線を作成した後、該検
量線を作成したときと同じ条件のもとで、新たにグルコ
ース濃度が未知の被検溶液を緩衝溶液中に200μl滴
下した。そして、このときの電流減少量を求めたとこ
ろ、電流減少量は50nAであった。この電流減少量を
図2の検量線にあてはめ、これから緩衝溶液と被検溶液
との混合溶液のグルコース濃度が40mg/dlである
ことが求められた。したがって、この混合溶液のグルコ
ース濃度から、計算により被検溶液のグルコース濃度が
約1g/dlであることが確定できた。
量線を作成したときと同じ条件のもとで、新たにグルコ
ース濃度が未知の被検溶液を緩衝溶液中に200μl滴
下した。そして、このときの電流減少量を求めたとこ
ろ、電流減少量は50nAであった。この電流減少量を
図2の検量線にあてはめ、これから緩衝溶液と被検溶液
との混合溶液のグルコース濃度が40mg/dlである
ことが求められた。したがって、この混合溶液のグルコ
ース濃度から、計算により被検溶液のグルコース濃度が
約1g/dlであることが確定できた。
【0023】なお、図3の検量線を表すグラフより、緩
衝溶液中のグルコース濃度が上昇するに伴って電流減少
量が増加することが分かる。したがって、この検量線を
用いれば、上述したように血液や尿等のグルコースを含
む被検溶液中の、グルコース濃度を測定することが可能
となる。
衝溶液中のグルコース濃度が上昇するに伴って電流減少
量が増加することが分かる。したがって、この検量線を
用いれば、上述したように血液や尿等のグルコースを含
む被検溶液中の、グルコース濃度を測定することが可能
となる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明における請求
項1記載のバイオセンサは、接触部から多孔質基板中に
染み込んだ被検溶液中の基質の濃度に応じた電流が、多
孔質基板の表裏両面にそれぞれ形成された電極間に流れ
るようにしたものであるから、この電流値を検出すれ
ば、被検溶液中の基質濃度を測定することができる。ま
た、多孔質基板の表裏両面にそれぞれ電極を形成し、こ
れによりセンサ全体を従来のように平面的でなく立体的
にしたので、基板面積を小さくすることができ、小型バ
イオセンサとしても用いることができる。さらに、多孔
質基板の表裏両面を覆うようにして電極を形成している
ため、多孔質基板に固定化された酵素の溶出を抑制する
ことができ、これによりバイオセンサの長寿命化を図る
ことができる。
項1記載のバイオセンサは、接触部から多孔質基板中に
染み込んだ被検溶液中の基質の濃度に応じた電流が、多
孔質基板の表裏両面にそれぞれ形成された電極間に流れ
るようにしたものであるから、この電流値を検出すれ
ば、被検溶液中の基質濃度を測定することができる。ま
た、多孔質基板の表裏両面にそれぞれ電極を形成し、こ
れによりセンサ全体を従来のように平面的でなく立体的
にしたので、基板面積を小さくすることができ、小型バ
イオセンサとしても用いることができる。さらに、多孔
質基板の表裏両面を覆うようにして電極を形成している
ため、多孔質基板に固定化された酵素の溶出を抑制する
ことができ、これによりバイオセンサの長寿命化を図る
ことができる。
【0025】請求項2記載のバイオセンサは、電極間
に、該電極間に電圧を印加するための電圧印加回路と、
該電極間に流れる電流を検出するための電流検出回路と
を設けたものであるから、被検溶液中の基質濃度を直接
測定することができる。請求項3記載のバイオセンサ
は、多孔質基板が柔軟性および可塑性を有した多孔質ポ
リマーから形成されていることから、例えば瞼の下や歯
に被せるなどの狭小でしかも凹凸のある箇所にも挿入可
能になるなど、従来のものにはない分野にまでその用途
を広げることができる。
に、該電極間に電圧を印加するための電圧印加回路と、
該電極間に流れる電流を検出するための電流検出回路と
を設けたものであるから、被検溶液中の基質濃度を直接
測定することができる。請求項3記載のバイオセンサ
は、多孔質基板が柔軟性および可塑性を有した多孔質ポ
リマーから形成されていることから、例えば瞼の下や歯
に被せるなどの狭小でしかも凹凸のある箇所にも挿入可
能になるなど、従来のものにはない分野にまでその用途
を広げることができる。
【図1】本発明のバイオセンサの一実施例を示す図であ
り、(a)は平面図、(b)は要部側断面図。
り、(a)は平面図、(b)は要部側断面図。
【図2】グルコース濃度と電流減少量との関係を示すグ
ラフ。
ラフ。
【図3】従来のバイオセンサの一例を示す図であり、
(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線矢視断面
図。
(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線矢視断面
図。
【図4】従来のバイオセンサの他の例を示す図であり、
(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線矢視断面
図。
(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線矢視断面
図。
20 多孔質基板
21 陽極
22 陰極
23 接触部
25 電圧印加回路
26 電流測定回路
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平6−186194(JP,A)
特開 平3−150458(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G01N 27/327
Claims (2)
- 【請求項1】 酵素、あるいは酵素とメディエータとが
固定化された多孔質基板の表裏両面に、これら面を覆っ
て一対の電極を形成するとともに、上記多孔質基板の上
記表裏両面の一方に上記電極に覆われない露出部を設
け、該露出部を被検溶液の接触部となし、上記一対の電
極間に、該電極間に電圧を印加するための電圧印加回路
と、該電極間に流れる電流を検出するための電流検出回
路とを設けてなることを特徴とするバイオセンサ。 - 【請求項2】 上記多孔質基板が、柔軟性および可塑性
を有した多孔質ポリマーから形成されてなることを特徴
とする請求項1記載のバイオセンサ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP06801394A JP3483930B2 (ja) | 1994-03-11 | 1994-03-11 | バイオセンサ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP06801394A JP3483930B2 (ja) | 1994-03-11 | 1994-03-11 | バイオセンサ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07248306A JPH07248306A (ja) | 1995-09-26 |
| JP3483930B2 true JP3483930B2 (ja) | 2004-01-06 |
Family
ID=13361535
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP06801394A Expired - Fee Related JP3483930B2 (ja) | 1994-03-11 | 1994-03-11 | バイオセンサ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3483930B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5011530B2 (ja) * | 2006-12-05 | 2012-08-29 | 国立大学法人 東京医科歯科大学 | 化学センサ及びバイオセンサ |
| CN116439697A (zh) * | 2023-03-24 | 2023-07-18 | 顺源康(深圳)科技有限公司 | 一种葡萄糖监测探头及监测方法 |
-
1994
- 1994-03-11 JP JP06801394A patent/JP3483930B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07248306A (ja) | 1995-09-26 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3267936B2 (ja) | バイオセンサ | |
| JP4060078B2 (ja) | 使い捨てセンサ及び製造方法 | |
| JP3389106B2 (ja) | 電気化学分析素子 | |
| US4655880A (en) | Apparatus and method for sensing species, substances and substrates using oxidase | |
| CN1239901C (zh) | 生物传感器 | |
| JP5738914B2 (ja) | 改善された安定性およびヘマトクリット性能(performance)を有するバイオセンサー系 | |
| EP1181539B1 (en) | Disposable sub-microliter volume sensor | |
| JP4814952B2 (ja) | 血液試料のヘマトクリット値の測定方法、血液試料中の分析物の濃度の測定方法、センサチップおよびセンサユニット | |
| JP2502635B2 (ja) | バイオセンサ | |
| US6117289A (en) | Cholesterol sensor and method for producing the same | |
| JPH09101280A (ja) | バイオセンサ | |
| JPWO2002008743A1 (ja) | バイオセンサ | |
| JPWO2002097418A1 (ja) | バイオセンサ | |
| JPWO2008047843A1 (ja) | 血液試料のヘマトクリット値の測定方法、血液試料中の分析物の濃度の測定方法、センサチップおよびセンサユニット | |
| JPH1142098A (ja) | 基質の定量法 | |
| JPH08285814A (ja) | バイオセンサ | |
| EP1496354A1 (en) | Substrate determining method | |
| JPH0816664B2 (ja) | バイオセンサおよびその製造法 | |
| JPH11344462A (ja) | 基質の定量法 | |
| JPH01253648A (ja) | バイオセンサ | |
| JP3529081B2 (ja) | コレステロールセンサおよびその製造方法 | |
| JP2977258B2 (ja) | バイオセンサ | |
| JP3483930B2 (ja) | バイオセンサ | |
| JPS6375655A (ja) | 酵素電極装置 | |
| JP3477511B2 (ja) | 金白金電極を用いたバイオセンサ |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |