JP3483734B2 - 高延性材料成形装置 - Google Patents

高延性材料成形装置

Info

Publication number
JP3483734B2
JP3483734B2 JP16195197A JP16195197A JP3483734B2 JP 3483734 B2 JP3483734 B2 JP 3483734B2 JP 16195197 A JP16195197 A JP 16195197A JP 16195197 A JP16195197 A JP 16195197A JP 3483734 B2 JP3483734 B2 JP 3483734B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
heating furnace
split
compressed air
restraint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP16195197A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10328749A (ja
Inventor
一男 佐野
誠 成田
敏 菊池
信市 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Steel Works Ltd filed Critical Japan Steel Works Ltd
Priority to JP16195197A priority Critical patent/JP3483734B2/ja
Publication of JPH10328749A publication Critical patent/JPH10328749A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3483734B2 publication Critical patent/JP3483734B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mounting, Exchange, And Manufacturing Of Dies (AREA)
  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、超塑性材料等の高
延性材料を空気圧等の流体圧によって変形させて、所望
の形状に成形する高延性材料成形装置に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】特定の温度で変形抵抗が急激に減少する
超塑性材料は、その高い延性を利用して複雑形状や極薄
形状に成形できる等の利点を有しており、かかる利点を
生かした多くの成形方法が提案、実用化されており、こ
れらの成形方法の一つとしてブロー成形方法が実用化さ
れている。この成形方法では、割型の内部に被加工材を
配置するとともに被加工材の縁部を割型で挟むことによ
って被加工材を固定しており、該割型を加熱炉等で加熱
しつつ割型内に圧縮空気等の流体を導入する。割型によ
って固定された高延性の被加工材は、上記流体の圧力に
受けて変形し、最終的には型の内面形状に沿った形状に
なる。この方法により、高延性の被加工材を大きな加工
比で所望の形状に成形することができる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記加工方
法では、被加工材を良好に加工するために、流体圧の圧
力が効果的に被加工材に加えられることが必要である。
第1には、外部からの流体圧を確実に型内に導入するこ
とが重要である。特に加熱炉の内外に移動する型では、
位置を変える割型に対し、加熱炉内で流体を導入する必
要があるため、随時流体を割型に導入できるように、移
動可能な流体導入管と、高温に耐え、かつ空気を漏らさ
ない特殊なシール方法を必要とする。従来は、型側に設
けた空気導入配管に耐熱パッキンを設け、この耐熱パッ
キンを介して外部の空気導入管を接続することによって
上記課題に対応している。しかし、このような接続方法
は構造が複雑になり、また高価な耐熱パッキンが消耗し
やすいためコスト高になるという問題がある。 【0004】また、被加工材に流体圧の圧力を効果的に
加えるという点で第2に重要な点は、割型からの流体圧
の漏れがないことである。しかし、割型は、流体を圧入
することにより上型が浮き上がりやすく、割型の合わせ
部での密閉性が損なわれやすいという問題がある。これ
に対し、上記流体圧力に抗して上型を抑え込む力を発生
させるように、大出力のシリンダを加熱炉上部に下向き
に配し、このシリンダのロッドで上型を押し付ける拘束
手段を使用する方法がある。しかし、この方法ではシリ
ンダに加熱炉内部の熱が伝わりやすく、パッキンなどを
損傷しやすい。また、シリンダロッドを冷却する構造を
設けたり、シリンダロッドを耐熱材料に変えたり、上記
シリンダパッキンを耐熱材料で作るなどが必要になり、
装置が複雑高価なものになるという問題がある。また、
拘束力が比較的小さくてよい場合には、上記のような駆
動力を利用せず、ボルト、ナット等の締め付け力を利用
して型同士を拘束する方法がある。しかし、このような
方法では、初期に十分な縮め付けを行っても、加熱時の
熱膨張により締め付ける隙間が広がったり、型内への流
体の導入により締め付けのボルトが伸びたりし、その結
果、拘束力が低下してシールとしての機能が損なわれる
という問題がある。 【0005】 本発明は、上記事情を背景としてなされ
たものであり、流体圧を確実に被加工材に付加して良好
に変形させることができる高延性材料成形装置を提供す
ることを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の高延性材料成形装置は、内部に被加工材を配置
した割型を加熱炉内で加熱するとともに、該割型で被加
工材に流体圧を作用させ、該圧力によって高延性の被加
工材を変形させる高延性材料成形装置において、前記加
熱炉の外部側方に配置したアクチュエータと、前記加熱
炉内に位置して割型の合わせ部を拘束する割型拘束手段
と、前記アクチュエータと割型拘束手段とを連結してア
クチュエータの駆動力を割型拘束手段に伝達する駆動力
伝達部材とを有することを特徴とする 【0007】 【0008】本発明は、アルミニウム合金、チタン合
金、金属間化合物、金属基複合材料等の超塑性を示す材
料の成形に好適であるが、この他に、超塑性とはいえな
いまでも高い延性を示し本発明の装置構成により成形可
能な材料にも適用可能である。この高延性材料を成形す
る割型は、成形型のみであってもよく、またダイベー
ス、ポンチプレートその他の工具、工具支持具等のダイ
セットを含むものであってもよい。この割型は、上記し
たように被加工材を間接的に加熱するために高温にされ
るが、割型を高温にする方法としては、割型に加熱手段
を設けたり、加熱炉内に割型を配置する方法が挙げられ
る。このときの割型の加熱温度は、間接的に加熱される
被加工材の温度が目標値になるように定めることができ
る。また、上記高延性材料の成形に利用される流体に
は、通常は圧縮空気が用いられるが、その他の気体等、
適宜の流体を用いることができる。この流体の導入圧力
は、被加工材の種別や加工比等を勘案して定められる。
また、この流体圧による所望の変形形状は、例えば型の
内面に被加工材が倣うことにより得られる。 【0009】上記流体の割型内への導入においては、複
雑なシール構造を用いずに、流体導入管を型の導入口に
押し当ててシールする構造を採用するのが望ましい。こ
の押し当てに際しては、導入管移動装置の押圧力が確実
に押し当て部に加わるように、流体導入管にはできるだ
け剛性のある材料を使用するのが望ましく、通常は、鋼
管等が用いられる。また、導入管と導入口との密閉性が
確実に得られるように、導入管の先端部をノズル形状と
し、このノズルの形状に合わせて、流体が通過する通路
が確保されるとともに、その周囲で密閉性が得られるよ
うに導入口の形状を定めるのが望ましい。なお、密閉性
を上げるためにノズルの材質を導入管と変えてもよく、
例えば導入管よりも弾性係数の小さい材料(銅等)を用
い、該ノズルを金属接触によって適度に弾性変形させる
ことによってシール性を高めるものであってもよい。 【0010】また、本発明では、型内に導入された流体
の圧力が被加工材に適切に付加されるように割型同士の
合わせ部を拘束して合わせ部からの圧力の漏れを防止す
るのが望ましい。上記拘束を加熱炉の外部側方に配置し
たアクチュエータの駆動力を利用して行う場合、該アク
チュエータとしては油圧シリンダ、空圧シリンダ、モー
タ等の適宜のものを用いることができる。また、加熱炉
内に配置される拘束手段は、駆動力を受けて割型同士を
拘束できるものであればよく、その構造が特に限定され
るものではない。拘束は、一方の割型を他方の割型に押
し付けたり、一方の割型を他方の割型側に引いたり、両
割型を挟持したりすること等により行うことができる。
さらに、加熱炉の外部側方に置かれる上記アクチュエー
タと加熱炉内に置かれる拘束手段とは、駆動力伝達手段
で連結されるが、この駆動力伝達手段は、アクチュエー
タの駆動力を拘束手段に伝達できるものであればよく、
その構造が特に限定されるものではない。この駆動力伝
達手段は、加熱炉内外の装置に連結されることから、通
常は、加熱炉壁を貫通するように配置される。 【0011】また、上記拘束は、一部に熱膨張率の異な
る部材を有する拘束具で行うこともできる。この拘束具
では、加熱時に熱膨張率の異なる部材間で熱膨張差が生
じることを利用して割型に加える拘束力を発生させる
が、この作用を得るための構成も特定のものに限定され
るものではない。例えば、熱膨張率が比較的大きな部材
が加熱時に他の部材よりも伸張することを利用したり、
熱膨張率が比較的小さな部材が加熱時に他の部材よりも
伸び量が小さいことを利用したり、またこれらを組み合
わせたりすることができる。これらにおいては、伸張力
を直接に割型に加えることにより拘束力を得てもよい
が、適宜のリンク機構等の運動伝達機構を設けることに
より拘束力を発生させるものであってもよい。例えば、
異種材料を組み合わせたバイメタルを使用し、高温下で
のパイメタルの変形を利用して締め付け力を発生させる
ものや、異種材料の伸びの違いを、てこの原理により拡
大、又は縮小することにより、より大きな締め付けスト
ロークを得たり、より大きな縮め付け力を得たりするも
のや、その他、材料の線膨張率の違いを利用して高温下
で、成形力や、締め付け力を増すものが例示される。 【0012】すなわち、上記拘束手段によれば、アクチ
ュエータを加熱炉の外部側方に配置し、このアクチュエ
ータと加熱炉内の拘束手段とを駆動力伝達部材によって
連結するが、加熱炉外部側面は上面よりも温度が低く、
また自然対流による冷却が期待され、さらに加熱炉から
遠くに配置することが可能になるので、アクチュエータ
への熱伝導が小さくなり、耐熱策が不要または軽減され
る。また、割型の拘束に関し、上記した熱膨張係数差を
利用した拘束具を用いれば、加熱時に拘束力が損なわれ
ることがなく、却って加熱時に強固な拘束力が得られる
ので、簡易な構造によって十分なシール性を得ることが
できる。さらに被加工材を搬出するような際には、拘束
具の温度が低下すれば拘束力が小さくなるか失われるの
で、拘束具の取り外しも容易に行うことができる。さら
に、流体の導入を、型の導入口に流体導入管を押圧状態
で接触させることにより行えば、簡易な構造によって確
実に導入口のシール性を確保することができ、結果とし
て被加工材を良好かつ効率的に成形することができる。 【0013】 【発明の実施の形態】 (実施形態1)以下に、本発明の一実施形態の超塑性材
料(高延性材料)成形装置を図1〜図6に基づき説明す
る。内面に所定の型形状を有する成形型を含み、上記に
おける割型に相当するダイセット上型1(以下単に上型
1という)とダイセット下型2(以下単に下型2とい
う)とが台車3上に配置されている。なお上記上型1に
は、外部から圧縮空気を導入するための圧縮空気導入口
(流体導入口に相当)1aが形成されており、該圧縮空
気導入口1aは上型1内に形成された圧縮空気導入路1
bに連通し、該圧縮空気導入路1bは、型内に圧縮空気
を導入するべく上型1の上部壁下面に開口している。ま
た、下型2の成形型には、成形時に超塑性素材が押し込
まれる側の型内の空気を排除するための空気通路2bが
形成されており、該空気通路2bは、成形型の端部に開
口(図示しない)している。なお、上記空気通路2b
は、成形した被加工材をノックアウトする際に圧縮空気
を導入するための通路としても用いられる。上記した台
車3は、ベッド4に並設されたローラ5上に移動可能に
配置されており、該台車3には、ベッド4の終端側に配
置した減速機付電動機6に取り付けたスプロケット7a
とベッド4の始端側に配置したスプロケット7bとの間
に巻回したチェーン8が固定されており、該電動機6に
より、上型1および下型2を台車3とともにベッド4上
で移動させることができる。 【0014】また、ベッド4の始端側には、被加工材で
ある超塑性材料素材10を下型2の上面に投入するため
のローラコンベア11が配置されており、さらに、ベッ
ド4の始端側であって素材投入時および取り出し時に上
型1および下型2が待機する位置の側方には、一側側
に、下型2内に圧縮空気を導入して素材10から得られ
た成形品100を下型2から剥離する剥離用圧縮空気導
入装置12が配置されており、他側側には、下型2から
剥離されて型外に取り出された成形品100を適宜位置
に搬送するための成形品搬送装置13が移動可能に配置
されている。また、上記待機位置の下方部には、上型1
を所定高さまで持ち上げる持ち上げ装置14が配置され
ており、該持ち上げによって上型1と下型2との間に隙
間ができ、この隙間を通して素材10の投入または成形
品100の取り出しが行われる。 【0015】さらに、ベッド4の終端部側上には、発熱
体15aを有する加熱炉15が配置されており、該加熱
炉15の始端側に開閉扉16が設けられており、該開閉
扉16を通して上型1と下型2とが台車3ごと搬出入さ
れる。一方、上記加熱炉15の終端側壁部には、鋼管か
らなる圧縮空気導入管18(流体導入管に相当)が長尺
方向に移動可能に貫通しており、該圧縮空気導入管18
は、加熱炉15外で圧縮空気供給源18cにフレキシブ
ルなホース18bにより連結されているとともに、基端
部において空気導入管移動装置19に固定されている。
また、圧縮空気導入管18の先端部には、銅製のノズル
18aが設けられており、該ノズル18aは、上型1に
形成された圧縮空気導入口1aと金属接触して互いに連
通するように構成されている。 【0016】また、加熱炉15の外部両側方には、所定
の間隔でアクチュエータとして油圧シリンダ20…20
が配置固定されている。なお、各シリンダ20は、シリ
ンダロッド20aが上向きになるように配置されてお
り、下端側がベッド4に固定されている。さらにシリン
ダロッド20aの上端部とほぼ同じ高さであって各油圧
シリンダ20の内側位置に、それぞれ駆動力伝達部材と
してレバー21が配置されており、各レバー21は、そ
のほぼ中央部が、油圧シリンダ20と加熱炉15外壁面
との間に設置したレバー支持材22に軸止されていると
ともに、外側端部が前記シリンダロッド20aの先端部
に軸止されている。また、レバー21の内方側は、加熱
炉15の壁を貫通して加熱炉15内に達しており、レバ
ー21の内側端部が拘束手段として上型押圧部21aに
割り当てられている。この実施形態のように、拘束手段
は、必ずしも駆動力伝達部材と別体であることは必要で
なく、駆動力伝達部材の一部を利用したものや、駆動力
伝達部材と一体化させたものであってもよい。上記上型
押圧部21aは、上型1の上面上に位置しており、シリ
ンダロッド20aを収縮させた際に、上型1の上面から
離れ、シリンダロッド20aを伸張させた際に、上型1
に当接して上型1の上面を押圧するように位置してい
る。 【0017】次に、上記成形装置の使用方法を説明す
る。素材10を型内に投入するに先立って、上型1と下
型2とを重ね、これらを台車3とともに減速機付電動機
6によって開閉扉16を開けた加熱炉15内に移動し、
開閉扉16を閉じて成形温度にまで加熱する。その後、
開閉扉16を開けて、減速機付電動機6によって台車
3、上型1および下型2を素材投入位置に迄移動し、持
ち上げ装置14によって上型1のみを持ち上げることに
より上型1と下型2と分離し、両者間に隙間を確保す
る。 【0018】一方、上型1と下型2とに適合するように
超塑性材料素材10を切り出しておき、これをローラコ
ンベア11で移動して、上記上型1と下型2との間に投
入して下型2の上面に設置する。設置後、持ち上げ装置
14によって持ち上げられている上型1を下げて超塑性
材料素材10の周縁部上に自重で乗せ、超塑性素材10
の周縁部を上記上型1と下型2とで挟んで固定する。そ
の後、上記超塑性材料素材10を挟んだ上型1および下
型2を、再度、減速機付電動機6により台車3とともに
加熱炉15内に移動させて所定位置で停止させる。この
ときに、シリンダロッド20aは十分に収縮しており、
レバー21の上型押圧部21aは上型1の上面上に間隙
を有するよう位置している。その後、油圧シリンダ20
を作動させてシリンダロッド20aを伸張させると、レ
バー21は、レバー支持材22への軸止部を支点として
回転し、先端にある上型押圧部21aが下方側に回転し
て上型1に押し付けられ、これにより上型1と下型2と
が強固に拘束される。上記拘束に際し、レバー21は油
圧シリンダ20による押し付け力を上型1に付加してい
るが加熱炉15内の高い温度は油圧シリンダ20には殆
ど伝達せず、したがって油圧シリンダ20を高熱から守
ることができる。なお、上記拘束は、上型1および下型
2を加熱炉15内に移動させた後、直ちに行ったが、後
述する保持中、または保持後に拘束動作を行わせるもの
であってもよい。 【0019】さらに、上記上型1および下型2を加熱炉
15内に一定時間保持し、上型1、下型2およびその間
に挟まれている素材10を伝熱により所定の成形温度に
迄加熱する。この温度に達したら加熱炉15壁を貫通す
る圧縮空気導入管18を移動装置19により上型1の圧
縮空気導入口1aに強く押し付け、圧縮空気導入管18
先端のノズル18aと圧縮空気導入口1aとを金属接触
させることによりシールする。その後、圧縮空気供給源
18cからホース18bおよび圧縮空気導入管18を通
して圧縮空気を上型1内に導入すると、大きな空気圧力
が圧縮空気導入口1a、圧縮空気導入路1bを通して素
材10の上面と上型1の内面との間にある空間に付加さ
れる。その結果、素材10は上記空気圧力により下方に
膨らみながら下型2に押し付けられ、一方、素材10の
下方側にある空気は空気通路2bにより排気され、最終
的に素材10は、下型2の入れ子式成形型の型彫り面に
倣うように成形される。なお、上記圧縮空気の導入に際
し、上型1と下型2の間では、素材10がその周囲を挟
まれ、かつ、上型1と下型2とが上型押圧部21aによ
り拘束されているので、型同士が終始確実シールされて
おり、成形に必要な上記圧縮空気が型の合わせ部から漏
れることはない。これにより、圧縮空気による変形力が
確実に素材10に加わり、素材10が良好に成形され
る。 【0020】成形完了後、油圧シリンダ20を前記と逆
に作動させてシリンダロッド20aを収縮させると、レ
バー21の上型押圧部21aは上型1から離れ、上型1
と下型2との拘束が解かれる。また、空気導入管18も
移動装置19により後退して上型1から切り離される。
その後、上型1、下型2および台車3を電動機6によっ
て加熱炉15外に取り出し、初期の投入位置まで移動す
る。その後、持ち上げ装置14により、上型1を上方に
持ち上げ、次に、剥離用圧縮空気導入装置12を下型2
の図示しない空気導入口に押し当てて空気通路2bを通
して下型2内に圧縮空気を導入して成形品100を下型
2から剥離させる。なお、上記剥離用空気導入装置12
は、圧縮空気導入管18およびノズル18aと同様の器
具を有しており、このノズルを下型2の空気導入口に金
属接触させている。下型2から剥離した成形品100
は、さらに図示しないノックアウト装置により持ち上げ
て、上型1と下型2の間から外部に取り出し、成形品搬
送装置13によって所望場所に搬送する。これら一連の
操作により、良好に成形された成形品が得られる。 【0021】なお、上記実施形態では、割型の上型1と
下型2とを加熱炉15の内外で一緒に移動させるが、そ
の目的は、素材10または成形品100の移動であるの
で、これらを収容する下型2のみを移動させ、上型1
は、加熱炉15内で待機して上昇と下降のみをするもの
であってもよい。なお、上型1の上昇または下降は、持
ち上げ装置14を加熱炉15の下方に設置することによ
って行うこともできるが、上記した拘束手段に対する駆
動力を利用して上型1の上昇または下降を実施すること
も可能である。図7は、拘束手段の駆動力を利用した構
造を示すものであり、上記レバー21の形状を変更した
レバー211を上型1上に配置するとともに、上型1の
上面に、レバー211の端部に掛かるフック24を設け
る。レバー211で上型1を抑えて拘束する際には、フ
ック24とレバー211とは非接触の状態にあり、何ら
の作用も及ばさないが、拘束を解いてさらにレバー21
1を回転させると、レバー211の先端部上面がフック
24に掛かり、フック24、すなわち上型1を持ち上げ
る。上型1を下降させる際には、レバー211を先端が
下降するように回転させれば、これに連れて上型1は自
重により下降するので、拘束手段の一部を用いて上型の
上昇、下降を行わせることができる。 【0022】また、被加工材の高延性の特性は、加工温
度に大きく左右されるため、割型および被加工材の温度
を適切な範囲に維持することも重要である。上記実施形
態では、加熱炉15の内外に割型全体または下型のみを
移動させるため、型の熱損失が大きく、加熱炉15での
加熱負担が大きくならざるを得ない。そこで、加熱炉の
外部に、割型の側壁に着脱可能であって割型とともに移
動可能な断熱材を配置して、加熱炉外部でのみ型側面を
カバーし加熱炉内ではカバーを外すことを可能とすれ
ば、加熱炉外では、断熱材により覆われる型側面からの
輻射放熱、および対流放熱を抑制して型の温度低下を少
なくすることができる。また、加熱炉内に型が置かれる
ときには、型側面の断熱材は、外して加熱炉外に残すこ
とができるので、加熱炉内において型の側面を発熱体に
直接さらし、よって大きな熱伝達係数を得て加熱体から
の受熱量を大きくすることができる。この結果、型の熱
損失は最小になり、温度の回復時間を最短とするので、
運転熱量を少なくして高い生産性を得ることができる。 【0023】図8、9に示す装置は、平面コ字状の断熱
材25を開放側が加熱炉を向くようにベッド4上に移動
可能に配置したものであり、該断熱材25は、その下端
部がベッド4に形成した案内溝4aに納まっており、該
案内溝4aにより案内されつつ移動する。また、断熱材
25にはワイヤ26が接続されており、加熱炉側には、
該ワイヤ26を巻き取って加熱炉方向に移動させる巻き
取り装置27が設けられている。下型2または下型2と
上型1とを加熱炉15外に移動させる際は、巻き取り装
置27でのワイヤ26を自由移動可能にしておけば、上
記断熱材25に型の前面が当たり型の進む力によって断
熱材25が押され、この型の前面および側面に位置しつ
つ型とともに前記投入位置にまで移動する。そして、こ
れらの型を加熱炉15内に収納する際には、巻き取り装
置27によってワイヤ26を巻き取りつつ型に追従する
ように移動させる。これにより型が加熱炉15内に移動
するまでは型の側面に常に断熱材を位置させる。そして
型が加熱炉15内に正に入るときには、巻き取り装置2
7によりワイヤ26の巻き取りを止めて断熱材25を停
止させ、その位置で待機して型が再度加熱炉15外へと
移動してくるのを待つ。上記により、型は、移動中には
断熱材が側方に配置されることにより加熱炉外での熱の
損失が極力抑えられ、一方、加熱炉内では断熱材が外さ
れて直接に熱に晒されることにより効率的に加熱され
る。これにより成形工程中の熱効率が大幅に向上する。 【0024】(実施形態2) 次に、高延性材料成形装置に用いられる拘束具の一例
図10、11に基づき説明する。なお、この実施形態で
拘束の対象とする上型、下型、被加工材(超塑性材料素
材)は上記実施形態と同様のものであり、上記と同様の
符号を付し、その説明は省略する。この実施形態におい
ては、下型2の縁部に上向きに連結ボルト30が植設さ
れており、該連結ボルト30は、上記下型2とともに素
材10の周縁部を挟んでいる上型1の縁部を貫通してさ
らに上方に伸張している。さらに該連結ボルト30に
は、上型1上において、連結ボルト30よりも熱膨張係
数の大きい筒体31が挿入されている。筒体31はその
下端部が上型1の縁部上面に当接しており、その上端か
らは連結ボルト30の上端部がさらに突出している。筒
体31から突出している連結ボルト30の上端部にはワ
ッシャ32がはめ込まれ、さらにその上端側にナット3
3が締め込まれており、これら連結ボルト30、筒体3
1、ワッシャ32、ナット33からなる割型拘束具によ
って上型1と下型2とが素材10を挟んだ状態で拘束さ
れている。 【0025】上記拘束具を取り付けた上型1、下型2、
素材10を加熱炉内等で加熱すると、上型1、下型2、
素材10の温度が上がるととともに、拘束具の温度も上
がる。このとき、筒体31は連結ボルト30よりも熱膨
張係数が大きいため、ワッシャ32と上型1との間で伸
張する作用が働き、ナット33の緩みを防止するととも
に上型1を一層下方に押し付け、下型2との間に挟まれ
る素材10をより強く挟み込み、上型1と下型2の合わ
せ部のシールを一層確実にする。この型内に流体を導入
すると、流体圧は確実に素材10に伝わり、その結果、
良好に成形された成形品100が得られる。その後、成
形を終えて型の温度が下がると、拘束具の温度も下がる
ため、上記拘束力は弱まり、よって容易にナット33を
緩めて型同士の拘束を解くことができる。 【0026】(実施形態3) また、拘束具の他のを図12に基づき説明する。この
実施形態の拘束具は、断面C字状の拘束具本体40を有
しており、その連結側背面部に拘束具本体40よりも熱
膨張係数が大きい板材41が張り合わされて連結部がバ
イメタルを構成している。上記拘束具の使用に際して
は、その開口部に、素材10を挟んだ上型1と下型2と
を納め、開口部の上部側に形成された雌ねじ部40aに
拘束ボルト42をねじ込みつつ開口部の下方に突出させ
て上型1の上面に押し当てる。この拘束ボルト42と開
口部下部側によって上型1と下型2とを拘束する。上記
拘束具を取り付けた上型1および下型2を素材10とと
もに加熱すると、拘束具の板材41が熱膨張係数差によ
り優先的に伸長して連結部が開口部側に湾曲し、その結
果、拘束ボルト42と開口部下部側とによる締め付け力
が増し、拘束力を高める。 【0027】(実施形態4) さらに、拘束具の他のを図13に基づき説明する。こ
の実施形態の拘束具では、上型1と下型2の縁部をそれ
ぞれの先端部で挟む2つの挟持片50、51を有し、該
挟持片50、51の後部側にそれぞれ、2つの連杆5
2、53が並設するように軸止されている。なお、連杆
53は、連杆52に対し、相対的に熱膨張係数の大きな
材料からなる。また、上記挟持片50には、雌ねじ部5
0aが形成されており、該雌ねじ部50aに拘束ボルト
54をねじ込み、挟持片50の下方に突出する該拘束ボ
ルト54を上型1の上面に押し当てて、挟持片51とと
もに上型1と下型2とを拘束する。上記拘束具を取り付
けた上型1、下型2を素材10とともに加熱すると、拘
束具も昇温するので、熱膨張係数差により連杆53の方
が連杆52よりも伸張する。この結果、挟持片50、5
1は、連杆52との軸止部を支点として先端側が互いに
近づく方向に回転し、その結果、上型1および下型2を
拘束する力が増す。 【0028】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の高延性成
形装置によれば、加熱炉の外部側方に配置したアクチュ
エータと、前記加熱炉内に位置して割型の合わせ部を拘
束する割型拘束手段と、前記アクチュエータと割型拘束
手段とを連結してアクチュエータの駆動力を割型拘束手
段に伝達する駆動力伝達部材とを有するので、割型の強
固な拘束力を確保した上で、アクチュエータの昇温を抑
えることができる。 【0029】また、加熱炉の外部に、割型の側壁に着脱
可能であって割型とともに移動可能な断熱材を配置すれ
ば、割型における熱損失が軽減され、製造効率が向上す
る。さらに、割型に加圧流体導入口を形成し、該導入口
に接触することによって連通する流体導入管を導入口に
対し離接移動可能に配置し、この流体導入管を導入口に
対し離接移動させるとともに、流体導入管が導入口に接
触した後これをさらに導入口側に押圧する導入管移動装
置を設ければ、簡易な構造によって確実に導入口のシー
ル性を確保することができ、結果として被加工材を良好
かつ効率的に成形することができる。 【0030】また、割型拘束具を、一部に熱膨張率の異
なる部材を有するとともに、加熱時に熱膨張率の異なる
部材間で熱膨張差が生じることを利用して割型に加える
拘束力を発生させるものとすれば、簡易な構造により拘
束力を一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の高延性成形装置の一実施形態を示
す平面図である。 【図2】 同じく一部を断面した一部拡大平面図であ
る。 【図3】 同じく一部を断面した正面図である。 【図4】 同じく一部拡大正面断面図である。 【図5】 同じく圧縮空気導入管と上型の圧縮空気導
入口との押し当て部分の拡大図である。 【図6】 同じく一部を断面した加熱炉の側面図であ
る。 【図7】 同じく拘束手段の変更例における動作を示
す一部側面図である。 【図8】 同じく断熱材を配置した変更例を示す一部
平面図である。 【図9】 同じく一部側面断面図である。 【図10】 本発明の一実施形態における拘束具の使用
状態を示す断面図である。 【図11】 同じく一部拡大断面図である。 【図12】 同じく他の実施形態における拘束具の使用
状態を示す一部拡大図である。 【図13】 同じくさらに他の実施形態における拘束具
の使用状態を示す一部拡大図である。 【符号の説明】 1 上型 1a 圧縮空気導入口 1b 圧縮空気導入路 2 下型 2b 空気通路 3 台車 5 ローラ 6 減速機付電動機 8 チェーン 10 超塑性材料素材 12 ノックアウト装置 14 押し上げ装置 15 加熱炉 16 開閉扉 18 圧縮空気導入管 18a 圧縮空気導入ノズル 18c 圧縮空気供給源 19 空気導入管移動装置 20 油圧シリンダ 21 レバー 211 レバー 21a 上型押圧部 25 断熱材 30 連結ボルト 31 筒体 33 ナット 40 拘束具本体 41 板材 42 拘束ボルト 50 挟持片 51 挟持片 52 連杆 53 連杆 54 拘束ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 信市 北海道室蘭市茶津町4番地 株式会社日 本製鋼所内 (56)参考文献 特開 昭50−62171(JP,A) 特開 平6−234025(JP,A) 特開 平4−258323(JP,A) 実開 平6−83116(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 26/02 B21D 37/14 - 37/16

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 内部に被加工材を配置した割型を加熱炉
    内で加熱するとともに、該割型内で被加工材に流体圧を
    作用させ、該圧力によって高延性の被加工材を変形させ
    る高延性材料成形装置において、前記加熱炉の外部側方
    に配置したアクチュエータと、前記加熱炉内に位置して
    割型の合わせ部を拘束する割型拘束手段と、前記アクチ
    ュエータと割型拘束手段とを連結してアクチュエータの
    駆動力を割型拘束手段に伝達する駆動力伝達部材とを有
    することを特徴とする高延性材料成形装置。
JP16195197A 1997-06-04 1997-06-04 高延性材料成形装置 Expired - Fee Related JP3483734B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16195197A JP3483734B2 (ja) 1997-06-04 1997-06-04 高延性材料成形装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16195197A JP3483734B2 (ja) 1997-06-04 1997-06-04 高延性材料成形装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10328749A JPH10328749A (ja) 1998-12-15
JP3483734B2 true JP3483734B2 (ja) 2004-01-06

Family

ID=15745162

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16195197A Expired - Fee Related JP3483734B2 (ja) 1997-06-04 1997-06-04 高延性材料成形装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3483734B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002035852A (ja) * 2000-07-17 2002-02-05 Yamamoto Suiatsu Kogyosho:Kk ハイドロフォーミング装置
SE529034C2 (sv) * 2005-08-04 2007-04-17 Hydroforming Design Light Ab Anordning och förfarande för att hålla samman två verktygshalvor under en hydroformningsprocess
GB201121527D0 (en) 2011-12-15 2012-01-25 Rolls Royce Plc A shaping apparatus and method of shaping a workpiece
CN107618163A (zh) * 2017-10-30 2018-01-23 天津市汇点机电设备开发有限公司 新型塑料压机
WO2022065465A1 (ja) * 2020-09-28 2022-03-31 日本製鉄株式会社 金型及びプレス成形品の製造方法
CN114789220B (zh) * 2022-04-22 2023-09-08 东风柳州汽车有限公司 模具存放块、模具及冲压设备

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10328749A (ja) 1998-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2010200928B2 (en) Titanium stretch forming apparatus and method
US5016805A (en) Method and apparatus for dual superplastic forming of metal sheets
US20020152783A1 (en) Panel extraction assist for superplastic and quick plastic forming equipment
JP3483734B2 (ja) 高延性材料成形装置
WO2012011224A1 (ja) ホットプレスによる鋼板の成形方法
CN101987337A (zh) 热胀成形装置、热胀成形方法以及热胀成形品
EP0179228A2 (en) Horizontal press
US8528187B2 (en) Method and apparatus for joining multiple components
US6675621B2 (en) Plural sheet superplastic forming equipment and process
US7021099B2 (en) Extraction system for hot formed parts
CN103170984B (zh) 适应多规格热板冲压的机器人柔性抓具及其冲压方法
US7028519B2 (en) High throughput quick-plastic-forming
JP4550249B2 (ja) 車体パネルの製造方法
US6776020B2 (en) Method for stretching forming and transporting and aluminum metal sheet
CN108453205A (zh) 一种轴类产品的闭式锻设备及其生产方法
US6799450B2 (en) Method of stretch forming an aluminum metal sheet and handling equipment for doing the same
US6626022B1 (en) Double acting metal forming machine, especially a forging machine
EP0648555A1 (en) Forming of intermetallic materials with conventional sheet metal equipment
JPS5836422Y2 (ja) アプセツタ
JP4126573B2 (ja) クロスバー干渉防止装置
JP3607375B2 (ja) 超塑性成形装置
CN206109481U (zh) 应用于车轮环形退火炉后输送辊道上的车轮分垛机构
JP4375737B2 (ja) 超塑性成形用板材の予備成形方法
CN215156223U (zh) 一种食品加工用包装用封口设备
JP2005297048A (ja) 超塑性成形品の離型方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071017

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081017

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees