JP3483674B2 - 弾性クローラ - Google Patents
弾性クローラInfo
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- JP3483674B2 JP3483674B2 JP24017495A JP24017495A JP3483674B2 JP 3483674 B2 JP3483674 B2 JP 3483674B2 JP 24017495 A JP24017495 A JP 24017495A JP 24017495 A JP24017495 A JP 24017495A JP 3483674 B2 JP3483674 B2 JP 3483674B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木用、建設用、
農業用の無限軌道車はもとより、雪上車等を含めて広範
に使用可能である弾性クローラに関するものである。
農業用の無限軌道車はもとより、雪上車等を含めて広範
に使用可能である弾性クローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】弾性クローラは、ゴム等の弾性材で形成
されたエンドレス帯状をしたクローラ本体に対し、その
外周面に互いに所定間隔をおいて複数のラグが一体的に
突出形成されたものであって、スプロケットによる噛合
伝動又はドラムホイールによる摩擦伝動により、循環走
行されるようになっている。
されたエンドレス帯状をしたクローラ本体に対し、その
外周面に互いに所定間隔をおいて複数のラグが一体的に
突出形成されたものであって、スプロケットによる噛合
伝動又はドラムホイールによる摩擦伝動により、循環走
行されるようになっている。
【0003】ところで、この種、弾性クローラでは、ク
ローラ本体の内部に金属製又は樹脂製等の幅方向補強体
(一般に「芯金」と呼ばれている)が埋設されており、
この幅方向補強体には、径方向内方へ突出して上端面を
露出させた突起が設けられている。この突起は、駆動輪
や遊動輪等の輪体に対する脱輪防止や、転輪等の走行を
支承する路面を構成したりするためのものである。
ローラ本体の内部に金属製又は樹脂製等の幅方向補強体
(一般に「芯金」と呼ばれている)が埋設されており、
この幅方向補強体には、径方向内方へ突出して上端面を
露出させた突起が設けられている。この突起は、駆動輪
や遊動輪等の輪体に対する脱輪防止や、転輪等の走行を
支承する路面を構成したりするためのものである。
【0004】上記のように幅方向補強体では、突起が駆
動輪、遊動輪、転輪等の輪体に当接するものであるた
め、磨耗や損傷、又はゴム剥離が生じ易いものである。
特に、スプロケットによる噛合伝動を行うものでは、幅
方向補強体自体又は幅方向補強体の隣接間で形成された
駆動用係合孔に対して駆動輪の歯が噛合することに伴っ
て、ここでも磨耗や損傷が生じるものであった。
動輪、遊動輪、転輪等の輪体に当接するものであるた
め、磨耗や損傷、又はゴム剥離が生じ易いものである。
特に、スプロケットによる噛合伝動を行うものでは、幅
方向補強体自体又は幅方向補強体の隣接間で形成された
駆動用係合孔に対して駆動輪の歯が噛合することに伴っ
て、ここでも磨耗や損傷が生じるものであった。
【0005】なお、弾性クローラは、路面と直接接触し
且つ牽引力を発生させるところとなるラグがゴム製であ
ることから、ラグについても磨耗や損傷が生じ易いこと
は言うまでもない。このようなことから、弾性クローラ
の寿命は、幅方向補強体の磨耗度や損傷の有無、又はラ
グの磨耗度や損傷の有無のうち、いずれか一つでも許容
限度に達した時点で終わる(即ち、全体を新品のものに
交換する必要がある)というのが普通であった。
且つ牽引力を発生させるところとなるラグがゴム製であ
ることから、ラグについても磨耗や損傷が生じ易いこと
は言うまでもない。このようなことから、弾性クローラ
の寿命は、幅方向補強体の磨耗度や損傷の有無、又はラ
グの磨耗度や損傷の有無のうち、いずれか一つでも許容
限度に達した時点で終わる(即ち、全体を新品のものに
交換する必要がある)というのが普通であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
するものとして、特開平4−224480号公報、特開
平7−2153号公報記載の技術が提案されている。こ
れらの技術は、幅方向補強体において、クローラ本体に
埋設される平板部分と、クローラ本体の径方向内方へ突
出する突起部分とを二分割可能にして、突起部分だけの
交換を可能にしたものである。
するものとして、特開平4−224480号公報、特開
平7−2153号公報記載の技術が提案されている。こ
れらの技術は、幅方向補強体において、クローラ本体に
埋設される平板部分と、クローラ本体の径方向内方へ突
出する突起部分とを二分割可能にして、突起部分だけの
交換を可能にしたものである。
【0007】たしかに、これらの技術によれば、幅方向
補強体において突起に磨耗や損傷が生じた場合には突起
だけの交換ができるために、経済的となるものである
が、幅方向補強体の一部又は全部にクローラ本体から剥
離するような亀裂が発生した場合や、ラグに磨耗や損傷
が生じた場合、またクローラ本体に損傷が生じた場合等
には、やはり弾性クローラ全体としての交換を余儀なく
されるものであった。従って、不経済であった。
補強体において突起に磨耗や損傷が生じた場合には突起
だけの交換ができるために、経済的となるものである
が、幅方向補強体の一部又は全部にクローラ本体から剥
離するような亀裂が発生した場合や、ラグに磨耗や損傷
が生じた場合、またクローラ本体に損傷が生じた場合等
には、やはり弾性クローラ全体としての交換を余儀なく
されるものであった。従って、不経済であった。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、必要最小限の部品交換を可能にして経済性を
高めることができるようにした弾性クローラを提供する
ことを目的とする。
であって、必要最小限の部品交換を可能にして経済性を
高めることができるようにした弾性クローラを提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、請求
項1記載の本発明は、単一体又は組合せ体としてエンド
レス帯状を構成する弾性ベース体(2)と、該弾性ベー
ス体(2)の内側でその長手方向に所定間隔をおいて多
数並設される輪体対応具(3)と、弾性ベース体(2)
の外側で上記輪体対応具(3)に対応して設けられるラ
グ体(4)とを有しており、上記輪体対応具(3)とラ
グ体(4)とが弾性ベース体(2)を挟んで着脱自在に
連結され、隣り合う輪体対応具(3)同士は、弾性ベー
ス体(2)から別個独立に取り外せるように互いに分離
されていることを特徴としている。
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、請求
項1記載の本発明は、単一体又は組合せ体としてエンド
レス帯状を構成する弾性ベース体(2)と、該弾性ベー
ス体(2)の内側でその長手方向に所定間隔をおいて多
数並設される輪体対応具(3)と、弾性ベース体(2)
の外側で上記輪体対応具(3)に対応して設けられるラ
グ体(4)とを有しており、上記輪体対応具(3)とラ
グ体(4)とが弾性ベース体(2)を挟んで着脱自在に
連結され、隣り合う輪体対応具(3)同士は、弾性ベー
ス体(2)から別個独立に取り外せるように互いに分離
されていることを特徴としている。
【0010】このように弾性ベース体と輪体対応具とラ
グ体とを別々に分解できるため、必要に応じて最小限の
部品交換が可能となっている。なお、弾性ベース体は、
それ自体がエンドレス帯状を呈したものでもよいし、幾
つかに分割したものを組み立てることでエンドレス帯状
を呈するようにしたものでもよい。
グ体とを別々に分解できるため、必要に応じて最小限の
部品交換が可能となっている。なお、弾性ベース体は、
それ自体がエンドレス帯状を呈したものでもよいし、幾
つかに分割したものを組み立てることでエンドレス帯状
を呈するようにしたものでもよい。
【0011】前記輪体対応具には、弾性ベース体の幅方
向へ延びる内側補強体が設けられており、前記ラグ体に
は、上記内側補強体と同等の大きさに形成された取付板
部を有する外側補強体が設けられた構成とすることが可
能である(請求項2)。 このようにすれば、内側補強体と外側補強体とが弾性ベ
ース体をサンドイッチ状に挟んだ一つの剛体として構成
され、これが従来の幅方向補強体(平板部)に相当する
ものとなる。
向へ延びる内側補強体が設けられており、前記ラグ体に
は、上記内側補強体と同等の大きさに形成された取付板
部を有する外側補強体が設けられた構成とすることが可
能である(請求項2)。 このようにすれば、内側補強体と外側補強体とが弾性ベ
ース体をサンドイッチ状に挟んだ一つの剛体として構成
され、これが従来の幅方向補強体(平板部)に相当する
ものとなる。
【0012】前記弾性ベース体には、長手方向に所定間
隔をおいて駆動用係合孔が形成されており、前記輪体対
応具には、各駆動用係合孔に対してその内面に沿って挿
入可能な当片が設けられた構成とすることができる(請
求項3)。 このようにすれば、駆動用係合孔の内周面を輪体対応具
の当片によって補強できるので、駆動輪の歯との当接に
伴う磨耗や損傷を防止できる。
隔をおいて駆動用係合孔が形成されており、前記輪体対
応具には、各駆動用係合孔に対してその内面に沿って挿
入可能な当片が設けられた構成とすることができる(請
求項3)。 このようにすれば、駆動用係合孔の内周面を輪体対応具
の当片によって補強できるので、駆動輪の歯との当接に
伴う磨耗や損傷を防止できる。
【0013】前記ラグ体に設けられた外側補強体は、上
記取付板部に対してラグ高さ方向へ延びる芯板部が結合
されて断面T字形とするのが好適である(請求項4)。 このようにすることでラグ体の強度を高めることができ
る。前記弾性ベース体には、長手方向に沿って補強材を
埋設しておくのが好適である(請求項5)。
記取付板部に対してラグ高さ方向へ延びる芯板部が結合
されて断面T字形とするのが好適である(請求項4)。 このようにすることでラグ体の強度を高めることができ
る。前記弾性ベース体には、長手方向に沿って補強材を
埋設しておくのが好適である(請求項5)。
【0014】このようにすることで弾性ベース体の強度
を高めることができる。補強材としては抗張体やキャン
バス等を用いることができる。前記弾性ベース体の内面
には、輪体対応具の取付部を除く駆動用係合孔の両側で
内方突出させた輪体転動面が設けられており、該輪体転
動面は、輪体対応具の内側補強体よりも内方への突出量
が大きく形成された構成とするのが好適である(請求項
6)。
を高めることができる。補強材としては抗張体やキャン
バス等を用いることができる。前記弾性ベース体の内面
には、輪体対応具の取付部を除く駆動用係合孔の両側で
内方突出させた輪体転動面が設けられており、該輪体転
動面は、輪体対応具の内側補強体よりも内方への突出量
が大きく形成された構成とするのが好適である(請求項
6)。
【0015】このような構成であれば、輪体転動面の相
互間へ輪体対応具を嵌めるようにするだけでその弾性ベ
ース体長手方向に関する位置付けを所定に合わせること
ができることになり、交換作業に際してその作業の容易
化を図ることができる。また、輪体転動面が転輪等との
接触から輪体対応具の内側補強体を保護するようになる
ので、この内側補強体において磨耗を防止できると共
に、転輪等におけるガタツキ(走行振動)を防止できる
利点がある。
互間へ輪体対応具を嵌めるようにするだけでその弾性ベ
ース体長手方向に関する位置付けを所定に合わせること
ができることになり、交換作業に際してその作業の容易
化を図ることができる。また、輪体転動面が転輪等との
接触から輪体対応具の内側補強体を保護するようになる
ので、この内側補強体において磨耗を防止できると共
に、転輪等におけるガタツキ(走行振動)を防止できる
利点がある。
【0016】前記輪体対応具は、脱輪防止突部を左右対
で具備した構成とすることが可能である(請求項7)。 前記ラグ体には外側補強体の幅方向外側寄りで弾性ベー
ス体へ向けて突出するボルト部が突設されており、前記
弾性ベース体及び前記輪体対応具の内側補強体における
幅方向外側寄りには上記ボルト部を貫通するボルト挿通
孔が形成されており、これらボルト挿通孔を突き抜けさ
せたボルト部へナットを螺合することで、前記ラグ体、
弾性ベース体及び輪体対応具の三者の結合が可能になさ
れた構成とすることができる(請求項8)。
で具備した構成とすることが可能である(請求項7)。 前記ラグ体には外側補強体の幅方向外側寄りで弾性ベー
ス体へ向けて突出するボルト部が突設されており、前記
弾性ベース体及び前記輪体対応具の内側補強体における
幅方向外側寄りには上記ボルト部を貫通するボルト挿通
孔が形成されており、これらボルト挿通孔を突き抜けさ
せたボルト部へナットを螺合することで、前記ラグ体、
弾性ベース体及び輪体対応具の三者の結合が可能になさ
れた構成とすることができる(請求項8)。
【0017】このような構成であれば、弾性ベース体、
輪体対応具、ラグ体の三者を結合したり分解したりする
作業が簡単に行える利点がある。前記ラグ体の前面及び
/又は後面には、横滑り防止用の突起を設けるのが好適
である(請求項9)。 このような構成であれば、走行時における横滑り防止に
有効であり、特に雪上車への採用が好適となる。
輪体対応具、ラグ体の三者を結合したり分解したりする
作業が簡単に行える利点がある。前記ラグ体の前面及び
/又は後面には、横滑り防止用の突起を設けるのが好適
である(請求項9)。 このような構成であれば、走行時における横滑り防止に
有効であり、特に雪上車への採用が好適となる。
【0018】前記輪体対応具及びラグ体は、弾性ベース
体の幅方向において作用する荷重ポイントを中心とし
て、車体内方側への延出量よりも車体外方側への延出量
が大きく形成された構成とすることができる(請求項1
0)。このような構成とすれば、無限軌道車として左右
弾性クローラにおける轍間距離を広くできるので、高牽
引力及び高接地力性の発揮等を期待でき、有益である。
体の幅方向において作用する荷重ポイントを中心とし
て、車体内方側への延出量よりも車体外方側への延出量
が大きく形成された構成とすることができる(請求項1
0)。このような構成とすれば、無限軌道車として左右
弾性クローラにおける轍間距離を広くできるので、高牽
引力及び高接地力性の発揮等を期待でき、有益である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1乃至図4は本発明の実施形態
の一つである弾性クローラ1を示したもので、図1は径
方向内側から見た一部分解状態の斜視図であり、図2は
径方向外側から見た斜視図であり、図3は図1のA−A
線断面図である。また、図4は図3に対応した分解図で
ある。
施の形態を説明する。図1乃至図4は本発明の実施形態
の一つである弾性クローラ1を示したもので、図1は径
方向内側から見た一部分解状態の斜視図であり、図2は
径方向外側から見た斜視図であり、図3は図1のA−A
線断面図である。また、図4は図3に対応した分解図で
ある。
【0020】この弾性クローラ1は、弾性ベース体2
と、この弾性ベース体2の径方向内側に設けられる輪体
対応具3と、弾性ベース体2の径方向外側に設けられる
ラグ体4とを有している。輪体対応具3及びラグ体4
は、いずれも、弾性ベース体2の長手方向に沿って互い
に所定間隔をおくように複数づつ設けられているが、こ
れら輪体対応具3とラグ体4との配置数及び位置付けは
弾性ベース体2を介して1対1対応となされている。
と、この弾性ベース体2の径方向内側に設けられる輪体
対応具3と、弾性ベース体2の径方向外側に設けられる
ラグ体4とを有している。輪体対応具3及びラグ体4
は、いずれも、弾性ベース体2の長手方向に沿って互い
に所定間隔をおくように複数づつ設けられているが、こ
れら輪体対応具3とラグ体4との配置数及び位置付けは
弾性ベース体2を介して1対1対応となされている。
【0021】弾性ベース体2は、ゴム等の弾性材によっ
てエンドレス帯状に形成されたもので、その幅方向の中
央部(中心ではない)には、長手方向へ所定間隔をおく
ように角孔状をした複数の駆動用係合孔7が形成されて
いる。弾性ベース体2の径方向内面には、各駆動用係合
孔7の左右両側に長方形台状をした輪体転動面8が突設
されている。そして、この弾性ベース体2において、図
1に示すように輪体転動面8が長手方向に沿って互いに
隣接する間となる平面部分が、輪体対応具3の取付部9
とされている。この取付部9には、弾性ベース体2の幅
方向両端寄りに各2個づつ、ボルト挿通孔10が形成さ
れている。
てエンドレス帯状に形成されたもので、その幅方向の中
央部(中心ではない)には、長手方向へ所定間隔をおく
ように角孔状をした複数の駆動用係合孔7が形成されて
いる。弾性ベース体2の径方向内面には、各駆動用係合
孔7の左右両側に長方形台状をした輪体転動面8が突設
されている。そして、この弾性ベース体2において、図
1に示すように輪体転動面8が長手方向に沿って互いに
隣接する間となる平面部分が、輪体対応具3の取付部9
とされている。この取付部9には、弾性ベース体2の幅
方向両端寄りに各2個づつ、ボルト挿通孔10が形成さ
れている。
【0022】弾性ベース体2の内部には、抗張体12や
キャンバス13等の補強材14が埋設されている。抗張
体12は、スチールコードや樹脂繊維材等から成るもの
であって、駆動用係合孔7の左右両側位置でその長手方
向に沿うように互いに平行して多数本づつ設けられてい
る。なお、必要に応じてバイアス状に設けてもよい。ま
た、キャンバス13は、布等のシート材にゴムトッピン
グしたもの等を抗張体12よりも径方向内側へ配するよ
うにしたものである。
キャンバス13等の補強材14が埋設されている。抗張
体12は、スチールコードや樹脂繊維材等から成るもの
であって、駆動用係合孔7の左右両側位置でその長手方
向に沿うように互いに平行して多数本づつ設けられてい
る。なお、必要に応じてバイアス状に設けてもよい。ま
た、キャンバス13は、布等のシート材にゴムトッピン
グしたもの等を抗張体12よりも径方向内側へ配するよ
うにしたものである。
【0023】なお、この補強材14としては、抗張体1
2及びキャンバス13の双方を用いるのが好適である
が、いずれか一方だけとしてもよいし、更に別種のもの
を併用又は置換することも可能である。上記輪体対応具
3は、細長帯状をした内側補強体17と、この内側補強
体17よりも径方向内方へ突出する状態で中央配置状に
設けられた輪体支持片18と、この輪体支持片18の左
右両側に設けられた輪体支持片19との、合計3形体の
金属板を溶接により結合して構成されている。
2及びキャンバス13の双方を用いるのが好適である
が、いずれか一方だけとしてもよいし、更に別種のもの
を併用又は置換することも可能である。上記輪体対応具
3は、細長帯状をした内側補強体17と、この内側補強
体17よりも径方向内方へ突出する状態で中央配置状に
設けられた輪体支持片18と、この輪体支持片18の左
右両側に設けられた輪体支持片19との、合計3形体の
金属板を溶接により結合して構成されている。
【0024】内側補強体17は、上記した弾性ベース体
2の取付部9に丁度嵌まる板幅を有していると共に、板
長は弾性ベース体2の幅寸法と略同じに形成されてい
る。そして、弾性ベース体2に形成されたボルト挿通孔
10と一致可能なボルト挿通孔20が形成されている。
一方の輪体支持片18は正面形状がU字状を呈するよう
に曲成されたものであって、輪体対応具3を弾性ベース
体2へ取り付けた場合に、駆動用係合孔7の配置列に対
してU字の曲成底部が一致するような状態で内側補強体
17に位置付けられている。
2の取付部9に丁度嵌まる板幅を有していると共に、板
長は弾性ベース体2の幅寸法と略同じに形成されてい
る。そして、弾性ベース体2に形成されたボルト挿通孔
10と一致可能なボルト挿通孔20が形成されている。
一方の輪体支持片18は正面形状がU字状を呈するよう
に曲成されたものであって、輪体対応具3を弾性ベース
体2へ取り付けた場合に、駆動用係合孔7の配置列に対
してU字の曲成底部が一致するような状態で内側補強体
17に位置付けられている。
【0025】この輪体支持片18には、U字の曲成底部
の前後両側から内側補強体17の板幅を抱え込むように
反り返る当片22が設けられている。この当片22は、
図5に示すように輪体対応具3を弾性ベース体2へ取り
付けた場合に、駆動用係合孔7の内面に沿うようなかた
ちで駆動用係合孔7内へ挿入されるようになっている。
の前後両側から内側補強体17の板幅を抱え込むように
反り返る当片22が設けられている。この当片22は、
図5に示すように輪体対応具3を弾性ベース体2へ取り
付けた場合に、駆動用係合孔7の内面に沿うようなかた
ちで駆動用係合孔7内へ挿入されるようになっている。
【0026】他方の輪体支持片19は正面形状がL字状
を呈するように曲成されたものであって、その立ち上が
り部分が上記U字形輪体支持片18の立ち上がり部分と
背合わせになされ、それぞれの突端部を一致させるよう
に設けられている。このように立ち上がり部分相互が一
体化されたものは、弾性クローラ1の幅方向において左
右対で隣接するかたちとして駆動輪、遊動輪、転輪(い
ずれも図示略)に対する脱輪防止突部23を構成するも
のであり、また突端部相互が弾性クローラ1の長手方向
で列を成したかたちとなっている。また、他方の輪体支
持片19の立ち上がり部分より左右側方の部分は転輪の
走行支承部24を構成するものである。
を呈するように曲成されたものであって、その立ち上が
り部分が上記U字形輪体支持片18の立ち上がり部分と
背合わせになされ、それぞれの突端部を一致させるよう
に設けられている。このように立ち上がり部分相互が一
体化されたものは、弾性クローラ1の幅方向において左
右対で隣接するかたちとして駆動輪、遊動輪、転輪(い
ずれも図示略)に対する脱輪防止突部23を構成するも
のであり、また突端部相互が弾性クローラ1の長手方向
で列を成したかたちとなっている。また、他方の輪体支
持片19の立ち上がり部分より左右側方の部分は転輪の
走行支承部24を構成するものである。
【0027】上記ラグ体4は、ゴム等の弾性材によって
形成されたラグ肉部27内に外側補強体28が埋設され
た構成を有している。外側補強体28は、上記した輪体
対応具3の内側補強体17と略同じ大きさの細長帯状を
した取付板部29と、この取付板部29における板幅
(弾性クローラ1の長手方向に沿う方向)の中心部から
ラグ体4の高さ方向(弾性クローラ1の径方向外方)へ
延びる状態で、溶接により結合された芯板部30とを有
している。従って、図5に示すようにその断面形状はT
字形を呈している。
形成されたラグ肉部27内に外側補強体28が埋設され
た構成を有している。外側補強体28は、上記した輪体
対応具3の内側補強体17と略同じ大きさの細長帯状を
した取付板部29と、この取付板部29における板幅
(弾性クローラ1の長手方向に沿う方向)の中心部から
ラグ体4の高さ方向(弾性クローラ1の径方向外方)へ
延びる状態で、溶接により結合された芯板部30とを有
している。従って、図5に示すようにその断面形状はT
字形を呈している。
【0028】なお、この外側補強体28において、取付
板部29と芯板部30との結合状態は、断面L字状とす
ることでもよい。また、取付板部29と芯板部30との
結合をボルト止めによるものとしたり、一体形成させた
りすることも可能である。この外側補強体28には、図
4に示すように内側補強体17のボルト挿通孔20及び
弾性ベース体2のボルト挿通孔10へ挿通可能となる位
置に、それぞれこれらへ向けてボルト部32が突設され
ている。
板部29と芯板部30との結合状態は、断面L字状とす
ることでもよい。また、取付板部29と芯板部30との
結合をボルト止めによるものとしたり、一体形成させた
りすることも可能である。この外側補強体28には、図
4に示すように内側補強体17のボルト挿通孔20及び
弾性ベース体2のボルト挿通孔10へ挿通可能となる位
置に、それぞれこれらへ向けてボルト部32が突設され
ている。
【0029】これらボルト部32は、芯板部30の該当
箇所へ六角ボルトのボルト頭を嵌める切欠30a(図4
及び図6参照)を形成させると共に、取付板部29の該
当箇所へボルト挿通孔29aを形成させ、これらに六角
ボルトを嵌め込んで溶接することによって形成してあ
る。ラグ肉部27は、図2に示すように弾性ベース体2
の全幅にわたってその径方向外方へ突出するように設け
られている。この突出量は60mmとされており、ハイ
ラグ式に該当する高さとなっている。
箇所へ六角ボルトのボルト頭を嵌める切欠30a(図4
及び図6参照)を形成させると共に、取付板部29の該
当箇所へボルト挿通孔29aを形成させ、これらに六角
ボルトを嵌め込んで溶接することによって形成してあ
る。ラグ肉部27は、図2に示すように弾性ベース体2
の全幅にわたってその径方向外方へ突出するように設け
られている。この突出量は60mmとされており、ハイ
ラグ式に該当する高さとなっている。
【0030】このラグ肉部27の前後両面には、ラグ体
4の高さ方向に沿って前方又は後方へ千鳥状配置で突出
するようにして横滑り防止用の突起35が設けられてい
る。ところで、前記したように図例の弾性ベース体2
は、駆動用係合孔7の形成位置が幅方向の中心ではな
く、片方(図3の左方)へ偏っている。すなわち、弾性
ベース体2の幅方向において作用する荷重ポイントは駆
動用係合孔7に一致するものであるため、弾性ベース体
2及び輪体対応具3の内側補強体17をはじめ、ラグ体
4は、上記荷重ポイント(駆動用係合孔7)を中心とし
て幅方向一方側(即ち、図3右方)への延出量を大きく
形成されていることになる。
4の高さ方向に沿って前方又は後方へ千鳥状配置で突出
するようにして横滑り防止用の突起35が設けられてい
る。ところで、前記したように図例の弾性ベース体2
は、駆動用係合孔7の形成位置が幅方向の中心ではな
く、片方(図3の左方)へ偏っている。すなわち、弾性
ベース体2の幅方向において作用する荷重ポイントは駆
動用係合孔7に一致するものであるため、弾性ベース体
2及び輪体対応具3の内側補強体17をはじめ、ラグ体
4は、上記荷重ポイント(駆動用係合孔7)を中心とし
て幅方向一方側(即ち、図3右方)への延出量を大きく
形成されていることになる。
【0031】そして、この弾性クローラ1は、荷重ポイ
ントからの延出量が大きい方の端部が無限軌道車の車体
外方へ向けられ、他端側が車体内方へ向けられるように
用いられる。結局、無限軌道車全体としてみれば、左右
の荷重ポイント相互間の距離に対して、実際に接地荷重
が作用する轍間距離は広くなる。このようなことによ
り、高牽引力及び高接地力性の発揮等を期待できるもの
である。
ントからの延出量が大きい方の端部が無限軌道車の車体
外方へ向けられ、他端側が車体内方へ向けられるように
用いられる。結局、無限軌道車全体としてみれば、左右
の荷重ポイント相互間の距離に対して、実際に接地荷重
が作用する轍間距離は広くなる。このようなことによ
り、高牽引力及び高接地力性の発揮等を期待できるもの
である。
【0032】また、このような使用方向に関連して説明
すれば、上記ラグ肉部27には、車体内方側となる端部
の接地部を一段低くするような段部37が形成されてい
る。そしてまた、弾性クローラ1の長手方向で1個おき
に配置されているラグ体4では、ラグ肉部27の車体外
方側となる端部にも同様な段部38が形成されている。
すれば、上記ラグ肉部27には、車体内方側となる端部
の接地部を一段低くするような段部37が形成されてい
る。そしてまた、弾性クローラ1の長手方向で1個おき
に配置されているラグ体4では、ラグ肉部27の車体外
方側となる端部にも同様な段部38が形成されている。
【0033】これら内方側段部37及び外方側段部38
は、いずれも、ラグ体4相互間から泥や雪等の排出性を
高めるうえで好適なものとされるものである。特に、内
方側段部37については、この弾性クローラ1を雪上車
に適用した場合に、乗降用ドアの開閉を邪魔しないよう
にするうえで重要な措置となる。このような構成の弾性
クローラ1は、図1に示すように弾性ベース体2に対し
てその径方向外方からラグ体4を、また径方向内方から
輪体対応具3を組み合わせるようにすることで、ラグ体
4に設けられたボルト部32を各ボルト挿通孔10,2
0へ突き抜けさせ、これにナット40を螺合すること
で、弾性ベース体2、輪体対応具3、ラグ体4の三者の
結合が可能となるものである。また、ナット40を弛緩
させれば、三者の分解が可能なものである。
は、いずれも、ラグ体4相互間から泥や雪等の排出性を
高めるうえで好適なものとされるものである。特に、内
方側段部37については、この弾性クローラ1を雪上車
に適用した場合に、乗降用ドアの開閉を邪魔しないよう
にするうえで重要な措置となる。このような構成の弾性
クローラ1は、図1に示すように弾性ベース体2に対し
てその径方向外方からラグ体4を、また径方向内方から
輪体対応具3を組み合わせるようにすることで、ラグ体
4に設けられたボルト部32を各ボルト挿通孔10,2
0へ突き抜けさせ、これにナット40を螺合すること
で、弾性ベース体2、輪体対応具3、ラグ体4の三者の
結合が可能となるものである。また、ナット40を弛緩
させれば、三者の分解が可能なものである。
【0034】ところで、本発明は、上記実施形態に限定
されるものではない。例えば、ラグ体4において、ラグ
肉部27は平面直線状のものを示したが、これを平面
「へ」の字状にしたり、又は平面「ハ」の字状にした
り、或いはこれらを組み合わせた配列にしたりすること
が可能である。弾性ベース体2やラグ体4におけるラグ
肉部27は、天然ゴム、合成ゴム、補強材混入ゴム等の
他、樹脂材等でもよい。
されるものではない。例えば、ラグ体4において、ラグ
肉部27は平面直線状のものを示したが、これを平面
「へ」の字状にしたり、又は平面「ハ」の字状にした
り、或いはこれらを組み合わせた配列にしたりすること
が可能である。弾性ベース体2やラグ体4におけるラグ
肉部27は、天然ゴム、合成ゴム、補強材混入ゴム等の
他、樹脂材等でもよい。
【0035】輪体対応具3やラグ体4に設けられる外側
補強体28は、アルミ合金製や樹脂製等としてもよい。
輪体対応具3は、内側補強体17、U字形輪体支持片1
8、L字形輪体支持片19を当初から一体化したものと
して形成することができる。ラグ体4の外側補強体28
には、軽量の中空材(角パイプ等)を用いることも可能
である。
補強体28は、アルミ合金製や樹脂製等としてもよい。
輪体対応具3は、内側補強体17、U字形輪体支持片1
8、L字形輪体支持片19を当初から一体化したものと
して形成することができる。ラグ体4の外側補強体28
には、軽量の中空材(角パイプ等)を用いることも可能
である。
【0036】輪体対応具3において、輪体支持片18に
おけるU字の曲成底部及び内側補強体17の該当位置
に、互いに連通する角孔を形成しておき、この角孔を、
弾性ベース体2の駆動用係合孔7に一致させるようにし
てもよい。この場合、言うまでもなく弾性ベース体2に
設ける輪体転動面8の位置付けは図示したものから半ピ
ッチづつずれたものとする必要がある。また、この場
合、輪体支持片18又は内側補強体17には、角孔の開
口内へ向けて突出するように当片22を設けておけばよ
い。
おけるU字の曲成底部及び内側補強体17の該当位置
に、互いに連通する角孔を形成しておき、この角孔を、
弾性ベース体2の駆動用係合孔7に一致させるようにし
てもよい。この場合、言うまでもなく弾性ベース体2に
設ける輪体転動面8の位置付けは図示したものから半ピ
ッチづつずれたものとする必要がある。また、この場
合、輪体支持片18又は内側補強体17には、角孔の開
口内へ向けて突出するように当片22を設けておけばよ
い。
【0037】無限軌道車の駆動方式がドラムホイールに
よる摩擦伝動によるものである場合には、言うまでもな
く弾性ベース体2における駆動用係合孔7や、輪体対応
具3における当片22等は不要化できる。ラグ体4に対
してボルト部32を設けることが限定されるものではな
く、輪体対応具3側に設けてもよい。また、ボルトを独
立させておく(弾性ベース体2、輪体対応具3、ラグ体
4のいずれにも固定させない)ことも可能であるし、場
合によっては弾性ベース体2に対して表裏両側へ突出す
るように固定することも可能である。
よる摩擦伝動によるものである場合には、言うまでもな
く弾性ベース体2における駆動用係合孔7や、輪体対応
具3における当片22等は不要化できる。ラグ体4に対
してボルト部32を設けることが限定されるものではな
く、輪体対応具3側に設けてもよい。また、ボルトを独
立させておく(弾性ベース体2、輪体対応具3、ラグ体
4のいずれにも固定させない)ことも可能であるし、場
合によっては弾性ベース体2に対して表裏両側へ突出す
るように固定することも可能である。
【0038】無限軌道車に対する装着の方向は、荷重ポ
イントに対する延長側端部を車体外方へ向けると説明し
たが、これを左右反転して使用することも可能である。
勿論、弾性ベース体2や輪体対応具3の内側補強体17
はもとより、ラグ体4において、荷重ポイントを中心と
して左右同長とすることも可能である。
イントに対する延長側端部を車体外方へ向けると説明し
たが、これを左右反転して使用することも可能である。
勿論、弾性ベース体2や輪体対応具3の内側補強体17
はもとより、ラグ体4において、荷重ポイントを中心と
して左右同長とすることも可能である。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1記載の本発明は、エンドレス帯状を構成する弾性ベー
ス体に対し、その内側へ輪体対応具を、また外側へラグ
体を、それぞれ結合及び分解可能に設けるようにしてい
るので、必要に応じて最小限の部品交換が可能になって
いる。従って、極めて経済的であると共に、部品交換に
係る作業が容易且つ迅速に行える利点がある。
1記載の本発明は、エンドレス帯状を構成する弾性ベー
ス体に対し、その内側へ輪体対応具を、また外側へラグ
体を、それぞれ結合及び分解可能に設けるようにしてい
るので、必要に応じて最小限の部品交換が可能になって
いる。従って、極めて経済的であると共に、部品交換に
係る作業が容易且つ迅速に行える利点がある。
【0040】そして、特に弾性ベース体とラグ体とを別
個独立した構成にしているため、次のような画期的な効
果を得ることができる。すなわち、まず弾性ベース体に
おいては、これを平帯状に形成することができることに
伴い、ラグがクローラ本体に一体形成された従来の弾性
クローラとは異なり、その製造過程でゴムを成形型へ注
入する際にゴム流れに乱れが生じ難くなり、その結果、
弾性ベース体の内部に抗張体等の補強材を設ける場合に
も、その曲がり、折れ等の変形や位置ズレを生じさせる
ことがないという利点がある。
個独立した構成にしているため、次のような画期的な効
果を得ることができる。すなわち、まず弾性ベース体に
おいては、これを平帯状に形成することができることに
伴い、ラグがクローラ本体に一体形成された従来の弾性
クローラとは異なり、その製造過程でゴムを成形型へ注
入する際にゴム流れに乱れが生じ難くなり、その結果、
弾性ベース体の内部に抗張体等の補強材を設ける場合に
も、その曲がり、折れ等の変形や位置ズレを生じさせる
ことがないという利点がある。
【0041】このようなことは、弾性クローラとしての
走行振動の要因である偏荷重や、短寿命化の要因である
肉厚不均衡、内在亀裂、抗張体等の折れ等を一挙に解消
して、高品質化を達成できる利点に繋がるものである。
またラグ体においては、これを単独で成形できることに
関して高品質、高強度のハイラグ化が可能であるという
利点がある。このことは、弾性ベース体の製造時に生ず
るゴム流れを一切無視できることに起因するものであ
る。
走行振動の要因である偏荷重や、短寿命化の要因である
肉厚不均衡、内在亀裂、抗張体等の折れ等を一挙に解消
して、高品質化を達成できる利点に繋がるものである。
またラグ体においては、これを単独で成形できることに
関して高品質、高強度のハイラグ化が可能であるという
利点がある。このことは、弾性ベース体の製造時に生ず
るゴム流れを一切無視できることに起因するものであ
る。
【0042】言うまでもなく、これによって高牽引力の
実現を可能とするものである。輪体対応具に内側補強体
を設け、ラグ体に外側補強体を設ける構成とすれば(請
求項2)、内側補強体と外側補強体とで弾性ベース体を
サンドイッチ状に挟持でき、これにより、従来の幅方向
補強体に匹敵できる程度に剛性を高めることができる。
実現を可能とするものである。輪体対応具に内側補強体
を設け、ラグ体に外側補強体を設ける構成とすれば(請
求項2)、内側補強体と外側補強体とで弾性ベース体を
サンドイッチ状に挟持でき、これにより、従来の幅方向
補強体に匹敵できる程度に剛性を高めることができる。
【0043】輪体対応具において、弾性ベース体に形成
された駆動用係合孔へ挿入可能な当片を設けた構成とす
れば(請求項3)、駆動用係合孔の内周面を輪体対応具
の当片によって補強できるので、駆動輪の歯との磨耗を
防止できる。従って、それだけ寿命を長持ちさせること
ができる。ラグ体の外側補強体は、取付板部と芯板部と
を結合して断面T字形にすることで(請求項4)、ラグ
体の強度を一層高めることができる。
された駆動用係合孔へ挿入可能な当片を設けた構成とす
れば(請求項3)、駆動用係合孔の内周面を輪体対応具
の当片によって補強できるので、駆動輪の歯との磨耗を
防止できる。従って、それだけ寿命を長持ちさせること
ができる。ラグ体の外側補強体は、取付板部と芯板部と
を結合して断面T字形にすることで(請求項4)、ラグ
体の強度を一層高めることができる。
【0044】弾性ベース体に抗張体やキャンバス等の補
強材を埋設することで(請求項5)、弾性ベース体の強
度を高めることができる。弾性ベース体の内面に、輪体
対応具の内側補強体よりも内方への突出量が大きな輪体
転動面を設けておけば(請求項6)、輪体対応具の交換
作業に際してその取り付け及び弾性ベース体長手方向に
関する位置合わせ等に拘わる作業の容易化を図ることが
できる。また、輪体転動面が転輪等との接触から輪体対
応具の内側補強体を保護するようになるので、この内側
補強体において磨耗を防止できると共に、転輪等におけ
るガタツキ(走行振動)を防止できる利点がある。
強材を埋設することで(請求項5)、弾性ベース体の強
度を高めることができる。弾性ベース体の内面に、輪体
対応具の内側補強体よりも内方への突出量が大きな輪体
転動面を設けておけば(請求項6)、輪体対応具の交換
作業に際してその取り付け及び弾性ベース体長手方向に
関する位置合わせ等に拘わる作業の容易化を図ることが
できる。また、輪体転動面が転輪等との接触から輪体対
応具の内側補強体を保護するようになるので、この内側
補強体において磨耗を防止できると共に、転輪等におけ
るガタツキ(走行振動)を防止できる利点がある。
【0045】輪体対応具には脱輪防止突部を左右対で具
備した構成とすることが可能である(請求項7)。 ラグ体にボルト部を突設させ、弾性ベース体及び前記輪
体対応具の内側補強体にこのボルト部に対応したボルト
挿通孔を形成させれば(請求項8)、弾性ベース体、輪
体対応具、ラグ体の三者を組み合わせてボルト部を各ボ
ルト挿通孔へ突き抜けさせ、これにナットを螺合するだ
けでその三者の結合が可能であり、またナットを弛緩さ
せるだけで三者の分解が行えるという、極めて簡単な取
り扱いができる。
備した構成とすることが可能である(請求項7)。 ラグ体にボルト部を突設させ、弾性ベース体及び前記輪
体対応具の内側補強体にこのボルト部に対応したボルト
挿通孔を形成させれば(請求項8)、弾性ベース体、輪
体対応具、ラグ体の三者を組み合わせてボルト部を各ボ
ルト挿通孔へ突き抜けさせ、これにナットを螺合するだ
けでその三者の結合が可能であり、またナットを弛緩さ
せるだけで三者の分解が行えるという、極めて簡単な取
り扱いができる。
【0046】ラグ体に横滑り防止用の突起を設けておけ
ば(請求項9)、走行時における横滑り防止に有効であ
り、特に雪上車への採用が好適となる。ラグ体におい
て、弾性ベース体の幅方向で作用する荷重ポイントから
幅方向内側までの寸法に比べ、幅方向外側までの寸法を
大きくすれば(請求項10)、無限軌道車として左右弾
性クローラにおける轍間距離を広くできるので、高牽引
力及び高接地力性の発揮等を期待でき、有益である。
ば(請求項9)、走行時における横滑り防止に有効であ
り、特に雪上車への採用が好適となる。ラグ体におい
て、弾性ベース体の幅方向で作用する荷重ポイントから
幅方向内側までの寸法に比べ、幅方向外側までの寸法を
大きくすれば(請求項10)、無限軌道車として左右弾
性クローラにおける轍間距離を広くできるので、高牽引
力及び高接地力性の発揮等を期待でき、有益である。
【図1】本発明の実施形態の一つである弾性クローラの
要部をその径方向内側から見た状態として一部分解して
示す斜視図である。
要部をその径方向内側から見た状態として一部分解して
示す斜視図である。
【図2】図1の弾性クローラを径方向外側から見た斜視
図である。
図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】図3に対応した分解図である。
【図5】図3のB−B線拡大断面図である。
【図6】図3のC−C線拡大断面図である。
1 弾性クローラ
2 弾性ベース体
3 輪体対応具
4 ラグ体
7 駆動用係合孔
8 輪体転動面
9 取付部
10 ボルト挿通孔(弾性ベース体のもの)
14 補強材
17 内側補強体
20 ボルト挿通孔(輪体対応具のもの)
22 当片
23 脱輪防止突部
24 走行支承部
28 外側補強体
29 取付板部
30 芯板部
32 ボルト部
35 横滑り防止用の突起
40 ナット
Claims (10)
- 【請求項1】 単一体又は組合せ体としてエンドレス帯
状を構成する弾性ベース体(2)と、該弾性ベース体
(2)の内側でその長手方向に所定間隔をおいて多数並
設される輪体対応具(3)と、弾性ベース体(2)の外
側で上記輪体対応具(3)に対応して設けられるラグ体
(4)とを有しており、上記輪体対応具(3)とラグ体
(4)とが弾性ベース体(2)を挟んで着脱自在に連結
され、隣り合う輪体対応具(3)同士は、弾性ベース体
(2)側から別個独立に取り外せるように互いに分離さ
れていることを特徴とする弾性クローラ。 - 【請求項2】 前記輪体対応具(3)には、弾性ベース
体(2)の幅方向へ延びる内側補強体(17)が設けら
れており、前記ラグ体(4)には、上記内側補強体(1
7)と同等の大きさに形成された取付板部(29)を有
する外側補強体(28)が設けられていることを特徴と
する請求項1記載の弾性クローラ。 - 【請求項3】 前記弾性ベース体(2)には、長手方向
に所定間隔をおいて駆動用係合孔(7)が形成されてお
り、前記輪体対応具(3)には、各駆動用係合孔(7)
に対してその内面に沿って挿入可能な当片(22)が設
けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記
載の弾性クローラ。 - 【請求項4】 前記ラグ体(4)に設けられた外側補強
体(28)は、上記取付板部(29)に対してラグ高さ
方向へ延びる芯板部(30)が結合されて断面T字形と
なっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のい
ずれかに記載の弾性クローラ。 - 【請求項5】 前記弾性ベース体(2)には、長手方向
に沿って補強材(14)が埋設されていることを特徴と
する請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の弾性クロ
ーラ。 - 【請求項6】 前記弾性ベース体(2)の内面には、輪
体対応具(3)の取付部(9)を除く駆動用係合孔
(7)の両側で内方突出させた輪体転動面(8)が設け
られており、該輪体転動面(8)は、輪体対応具(3)
の内側補強体(17)よりも内方への突出量が大きく形
成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の
いずれかに記載の弾性クローラ。 - 【請求項7】 前記輪体対応具(3)は、脱輪防止突部
(23)を左右対で具備していることを特徴とする請求
項1乃至請求項6のいずれかに記載の弾性クローラ。 - 【請求項8】 前記ラグ体(4)には外側補強体(2
8)の幅方向外側寄りで弾性ベース体(2)へ向けて突
出するボルト部(32)が突設されており、前記弾性ベ
ース体(2)及び前記輪体対応具(3)の内側補強体
(17)における幅方向外側寄りには上記ボルト部(3
2)を貫通するボルト挿通孔(10,20)が形成され
ており、これらボルト挿通孔(10,20)を突き抜け
させたボルト部(32)へナット(40)を螺合するこ
とで、前記ラグ体(4)、弾性ベース体(2)及び輪体
対応具(3)の三者の結合が可能になされていることを
特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の弾
性クローラ。 - 【請求項9】 前記ラグ体(4)の前面及び/又は後面
には、横滑り防止用の突起(35)が設けられているこ
とを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載
の弾性クローラ。 - 【請求項10】 前記輪体対応具(3)及びラグ体
(4)は、弾性ベース体(2)の幅方向において作用す
る荷重ポイントを中心として、車体内方側への延出量よ
りも車体外方側への延出量が大きく形成されていること
を特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の
弾性クローラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24017495A JP3483674B2 (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | 弾性クローラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24017495A JP3483674B2 (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | 弾性クローラ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0976956A JPH0976956A (ja) | 1997-03-25 |
JP3483674B2 true JP3483674B2 (ja) | 2004-01-06 |
Family
ID=17055583
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24017495A Expired - Fee Related JP3483674B2 (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | 弾性クローラ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3483674B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4809549B2 (ja) * | 2001-06-21 | 2011-11-09 | 福山ゴム工業株式会社 | 脱着式クローラ |
CN112912261A (zh) | 2018-12-27 | 2021-06-04 | 株式会社久保田 | 作业车 |
KR102643485B1 (ko) * | 2019-04-26 | 2024-03-06 | 엘에스엠트론 주식회사 | 개선된 체결 구조를 가지는 궤도 |
CN110450874B (zh) * | 2019-08-16 | 2020-08-07 | 浙江永鼎机械科技股份有限公司 | 一种车辆用履带 |
IT202000009226A1 (it) * | 2020-04-28 | 2021-10-28 | Gruppo Minitop S R L | Cingolo in gomma per un veicolo cingolato, e relativo veicolo cingolato comprendente detto cingolo in gomma |
-
1995
- 1995-09-19 JP JP24017495A patent/JP3483674B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0976956A (ja) | 1997-03-25 |
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