JP3483517B2 - 銅耐性酵母菌およびその産生するペクチナーゼ - Google Patents

銅耐性酵母菌およびその産生するペクチナーゼ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅耐性酵母菌、溶
液中から銅を回収するためのその使用方法、および、銅
耐性酵母菌の産生するペクチナーゼ、およびその使用方
法に関する。また、本発明はペクチン含有物中のペクチ
ンの分解方法に関する。さらに本発明はガラクツロン酸
を生産する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】我が国において、以前に公害においても
河川に排水が流入し、鉱毒の被害が非常に広範囲に渡
り、人体への深刻な影響が取りざたされた。銅による足
尾銅山鉱毒事件(1890年頃)、メチル水銀による水俣病
(1950年代)、カドミウムによるイタイイタイ病(1940
年頃)がそれである。しかし、細胞レベルで見た場合、
重金属が生物にどのような影響をおよぼすかについては
不明な点が多い。自然環境下で重金属の影響を最初に受
けるのは微生物である。生体への作用を明らかにするこ
と、また、河川、土壌などの汚染区域の浄化などを目的
として重金属耐性菌が数多く取得されてきており、利用
された多くの微生物は細菌類だった。
【0003】また、重金属耐性の中でも、銅耐性微生物
とその耐性に関わる報告がこれまでに、多くなされてき
た。大腸菌では、ある種のプラスミドが関与しており、
Cu(+2)がCu(+1)に還元されることによって銅耐性を
有している(Brown et al.,1992)。また、出芽酵母S.
cerevisiae でも銅耐性株が得られており、この株で
は、大量のH2Sの生成によりCu(+2)を不溶性のCuSにし
て無毒化し、1 mM程度の銅に対する銅耐性を獲得してい
る(Ashida, 1965)。このように従来知られてきた微生
物の銅耐性機構においては、細胞内に銅イオンを取り入
れ、Cu(+2)がCu(+1)に還元されることが耐性の基本
となっている。このような研究の多くは細菌類について
行なわれており、実際にこれまでに利用された多くの微
生物は細菌類であった。上述のS. cerevisiaeは真核生
物における数少ない研究例の一つである。
【0004】酵母は真核生物の代表例であり、真核生物
の別の代表例であるヒトに対する重金属の影響を考慮す
る上で重要な微生物である。酵母の分離源は動植物の表
層または内部、土壌、大気、河川など広範囲にわたって
いる。海洋からの酵母の分離例は少ないが、有人潜水調
査艇「しんかい2000」および「しんかい6500」によって
採取された深海底泥サンプルから相模湾(深度1100〜14
00m)から24株、日本海溝(深度4500〜6500m)から13株
の深海酵母が取得されている。このような特殊な環境に
棲む酵母菌は、前述したようにそれ自体が入手困難であ
ったため、その性質は従来あまり明らかにされ得なかっ
た。また、そのような深海底酵母菌がどのような酵素を
分泌するかについても未知であった。
【0005】一般に酵素は食品や化粧品の分野で種々の
応用例が知られており、特に食品業界では透明果汁の製
造、柑橘類柑橘類内果皮を取り除くための手段としてペ
クチンを分解するペクチナーゼ、ポリガラクツロナー
ゼ、ペクチンリアーゼ等が用いられている。ペクチンは
植物体の非木質化組織に特有の酸性多糖類で、甘橘類果
実の皮、リンゴなどの果実、液汁に富む根など、多くの
植物の細胞壁および細胞間物質を形成し、ガラクタンや
アラビナンと結合して存在していることが知られてい
る。また、果実を原材料とする食品業界では、果実を得
るため除去された膨大な量の果皮は廃棄されるので、そ
の処理に係るコストや資源の有効利用という観点から問
題とされてきた。一方、ペクチン分解物であるガラクツ
ロン酸は酸味剤として食品加工の際に使用されることが
あり、かつ、ノンカロリーであるためダイエット食品と
しても注目されているため、資源の有効利用が望まれて
いる。さらに、果皮には一般に果肉を上回る量のビタミ
ン類が含まれているのにも拘わらず、果皮と一緒に廃棄
されることとなるので、この点でも資源の有効利用がな
されていなかったと言える。従って、ペクチンを効率よ
く分解する方法が望まれており、特に、幅広い条件下で
高い活性を有するペクチナーゼおよび、そのようなペク
チナーゼを安価かつ大量に供給する方法が強く望まれて
いた。
【0006】一方、酵母のペクチナーゼに関してこれま
でにいくつかの報告がある。例えば、出芽酵母Saccharo
myces cerevisiae が分泌するペクチナーゼは、至適pH
がpH5.5、至適温度が45℃である(Blanco, et al., 199
4)ことが知られている。一方、Cryptococcus albidus
が分泌するペクチナーゼについての報告は非常に少な
く、Brown et al.(1985)によれば、Cry. albidusが分
泌するペクチナーゼは分子量が41,000、至適pHはpH3.
7、至適温度は37℃であると記載されている。また、現
在までに報告されているペクチナーゼは、Hg2+、Cu2+
Fe2+、Al3+が存在するとタンパク質の変性によりほとん
ど失活してしまうことが知られている。しかしながら、
ペクチンを分解する酵素がこのような深海底酵母菌にお
いて産生されているか、および、分泌されているか否
か、その物理化学的および生化学的特性がどのようなも
のであるかについての詳細な報告はなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、銅に
耐性であり、かつ高濃度の銅を菌体内に取り込む能力を
有する酵母菌を提供することである。本発明の更なる目
的は、外液中の銅を除去する方法または外液から銅を回
収する方法を提供することである。また、本発明の別の
目的は銅耐性ペクチナーゼを提供することである。さら
に、本発明の別の目的は低温においても高い活性を有す
るペクチナーゼを提供することである。本発明の更なる
目的は、果実の果皮を効率よく分解する方法を提供する
ことである。また、本発明の別の目的は、ガラクツロン
酸の生産方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、銅耐性酵母
菌、およびその酵母菌が産生するペクチナーゼである。
特に、本発明は、深海底泥から分離した銅耐性酵母Cryp
tococcus sp. N6株、および、この酵母菌が産生するペ
クチナーゼである。本発明の酵母菌、Cryptococcus sp.
N6株は通商産業省工業技術院生命工学工業研究所にFER
M BP-6998の受託番号の下に寄託されている。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明においては、まず、深海底
から採取した泥から適切な培地および選抜方法を用いて
酵母菌株が単離される。特定の新規な微生物の機能を研
究する際、比較対照とする菌株を選定することは一般に
重要であるため、本発明においては最初にこの酵母菌の
属が決定される。次に、それによって得られた知見から
対照菌株が選ばれ、銅耐性の評価および銅の取込能の評
価が行なわれる。さらに、単離された酵母菌株が分泌す
るペクチナーゼが単離され、その物理化学的性質および
生化学的性質が決定される。本明細書においては、本発
明の酵母菌、FERM BP-6998は、Cryptococcus sp. N6株
または、Cryp. sp. N6株または単にN6株と記載されるこ
とがある。
【0010】本発明の深海酵母は深海泥から適当な培地
および培養条件を用いて単離することができる。培地及
び培養条件は当業者によく知られた一般的な培地および
条件を使用することができる。この場合、糸状菌などの
他の微生物の混入を除去するために使用し得る既知の手
段を併せて使用してよい。このようにして単離した深海
酵母菌の分類上の同定は一般に微生物の分類同定に使用
される方法によればよく、例えば、コロニーの形態、糖
の資化性、発酵能、硝酸資化性、ビタミン要求性、カロ
テノイド生産性などを指標に分類される。より詳しい属
の決定は、例えば、18S rDNAの塩基配列によって決定さ
れるのが好ましい。
【0011】次に、単離した深海酵母の増殖および生存
率に対する重金属の影響が調べられる。重金属はイオン
として培地中に与えられ、具体的には硫酸塩、塩化物等
として与えられる。例えば、銅の場合、硫酸銅(CuSO4)
あるいは塩化銅(CuCl2)として与えることができる。対
数増殖期まで増殖させた酵母菌をこのような培地中で一
定時間培養し、その菌体数が算定される。菌体数の産生
は血球計算盤によるのが好ましいが、他のどんな方法を
使用してもよい。一方、生存率は対数増殖期まで増殖さ
せた酵母菌を重金属イオンを含む培地中に移し、一定時
間培養後、増殖培地に移して更に増殖させて出現したコ
ロニー数をカウントすることによって計算される。計算
式は以下の通りである。 生存率CFU(%)=(出現したコロニー数)/YPD寒天培地に塗
布した細胞数x100 または、より簡単には、重金属を含む寒天培地に酵母菌
をスタッビングし、一定時間培養後に得られるコロニー
の大きさが比較される。
【0012】本発明の酵母菌の培養においては、通常の
酵母の培養と同様な温度が使用され、約15℃〜約26℃程
度が好ましく、約24℃〜約26℃が特に好ましいが必要に
応じて約1℃〜約15℃の低温で培養してもよい。本発明
の酵母菌の銅耐性の確認のためには、培地中の銅イオン
の濃度が約1mM〜約10mMであることが好ましく、約5mM〜
約10mMであることが特に好ましい。更に高濃度の銅に耐
性である酵母菌を得るために、同イオンに対して本発明
の酵母菌を順化させることができる。この場合、銅イオ
ン濃度1mMの濃度の培地中で生育した酵母菌を選抜し、
徐々に銅イオン濃度の上昇する培地に酵母菌を移して順
化させる。この方法により、少なくとも約50mMまでの銅
イオンを含む培地中で生育する酵母を得ることができ
る。50mMの銅イオン濃度は猛毒であることが知られてい
る。
【0013】更に、本発明の酵母は20mMを越える高濃度
の銅イオン存在下で培養されると菌体内に多量の銅を取
り込むことができる。本発明の酵母菌へ銅イオンを取り
込ませるためには、単に高濃度の銅イオンを含む環境で
培養すればよい。培養時間は少なくとも30分間、通常
約1〜15時間、好ましくは約1時間〜約8時間、特に
好ましくは約4時間〜6時間程度である。培養に際し
て、銅イオン濃度以外は酵母菌の培養に通常用いられる
条件を使用することができる。本発明の酵母菌へ菌体内
へ銅を取り込ませるためには外液の銅イオン濃度が約20
mM以上であることが好ましく、外液の銅イオン濃度が約
20mM〜約50mMであることが更に好ましい。このような条
件で本発明の酵母菌を培養することにより、酵母菌体内
あるいはその細胞表面に約100pppm〜約200ppm程度まで
銅を蓄積させることができる。または、本発明の酵母菌
を固定化した膜またはカラムに銅を含む溶液を通過させ
ることによって銅を菌体内または菌体表面に蓄積させる
ことができる。このような方法によって銅を蓄積させた
菌体を回収し、バッファー中で菌体を常法に従って破砕
し、次に菌体破砕物を遠心等によって除去した後、一般
に知られた方法によって銅を回収することができる。こ
のような目的に適したバッファーおよび菌体破砕方法は
当業者によく知られたものである。
【0014】本発明の酵母がどのような酵素を分泌する
かは、酵素に応じて一般的に知られた方法で調べること
ができる。特に、ペクチナーゼ活性を有する酵素を分泌
するか否かは例えばペクチンを含む寒天培地上で形成さ
れるハローの有無を調べることによって行なうことがで
きる。このような方法によって、本発明の銅耐性酵母菌
株がペクチナーゼを産生することが確認される。従っ
て、本発明のペクチナーゼは本発明の酵母菌を培養し、
その培養液を精製することによって得ることができる。
本発明のペクチナーゼの精製は、本発明の酵母菌の培養
液に対して通常ペクチナーゼの精製に使用される方法を
適用することによって行なうことができる。簡単にいえ
ば、以下のようにして培養液中に分泌されたペクチナー
ゼを精製することができる。
【0015】YAP液体培地などの適当な培地で酵母菌を
約24℃で15時間程度培養した培養液を約5分間遠心(80
00 rpm)し、培養上清を調製する。この上清を、タンパ
ク質の分画に使用される一般的な方法である硫安沈殿法
に供する。硫安沈殿によって得られる各画分は、以下に
述べる測定法によってペクチナーゼ活性について調べら
れる。ベクチナーゼ活性が認められた画分を、対応する
硫酸アンモニウム濃度の水溶液で洗浄後、適切な緩衝
液、例えば10 mM 酢酸緩衝液(pH5.0)に溶解し、一晩
脱塩する。脱塩はゲル濾過または透析によるのが好まし
い。次に、これを陽イオン交換クロマトグラフィーに供
し、単一のタンパク質分子種を含むフラクションを得
る。分子量の決定のためには、この技術分野で知られた
どんな方法も使用することができ、例えばSDS-ポリアク
リルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)によって決定する
ことができる。このように精製されたベクチナーゼはそ
のまま使用、あるいは低温にて保存することもできる
が、濃縮してもよい。各試料の濃縮には、商業的に入手
可能な遠心式限外ろ過ユニット、例えばミリポア社のメ
ンブレン装着ウルトラフリー15ユニットなどを用いるこ
とができる。また、必要に応じて、得られたペクチナー
ゼを凍結乾燥して保存することもできる。
【0016】ペクチナーゼ活性は以下のように測定され
る。べクチナーゼ活性の測定は、この酵素の活性測定に
使用される一般的方法を使用することができ、例えば、
Grossら(Gross., K.C., Hort. Science, 17, 933-934,
1982) によるガラクツロン酸の定量法を利用すること
ができる。簡単に言うと、酵母菌をYAP液体培地中で24
℃程度でおよそ15時間培養し、その上清をペクチナーゼ
精製のための出発材料とする。ペクチン標品は不純物を
多く含んでいるため、酵素活性測定用の基質には、ポリ
ガラクツロン酸(Sigma, P-3889, Rot No.106H1004)を
80 %エタノールで洗浄して用いるのが好ましい。0.2%
程度の一定の濃度にポリガラクツロン酸を溶解した0.2M
酢酸緩衝液(pH5.0)に1/9容の試料を加え、24℃で1〜
3時間反応させる。この反応物1/10容に、氷冷した100 m
M ホウ酸緩衝液(pH9.0 )を5倍量加え、次いで、0.2%
2-Cyanoacetamide(Wako, 030-04942, Rot No.PAQ187
7)溶液を試料と等量加えて、100℃で約10分間加熱し、
276 nmにおける吸光度(A 276) を測定する。また、別
法として反応物の一定容量に3,5-dinitrosalicylicacid
(DNS)試薬3倍量を加え100℃で10分間加熱し、500nm
における吸光度(A5 00)を測定してもよい(DNS法)(S
ummer, 1921 ; Hostettler et al., 1951 ;Borel et a
l., 1952)。活性は、1分間に276nmにおける吸光度(A
276)が1変化した場合に1ユニット(1U)と定義し、
その1/1000をmUとして、または、各測定において活性の
最高値を100としたときの相対値をパーセント(%)で
表記する。比活性は、タンパク質1μgあたりのユニッ
ト数(U/μg)として定義する。
【0017】上述の方法によって精製ペクチナーゼが得
られたならば、次にそれらのアミノ酸配列が解析され
る。アミノ酸配列の決定はこの技術分野で知られた一般
的な方法を使用することができ、商業的に入手可能な全
自動アミノ酸シーケンサーを利用してよい。本発明のペ
クチナーゼは、ペクチンを分解するために通常のペクチ
ナーゼと同様な方法で使用することができるが、通常の
ペクチナーゼと異なる銅イオン環境下、温度下でも活性
を有するため、より広範囲の条件において、例えば20℃
程度の低い温度、あるいは10mM程度の銅イオン存在下に
おいて作用させることもできる。特に、本発明のペクチ
ナーゼは0℃付近の低温領域から70℃付近の高温領域に
わたって活性を維持するため様々環境で使用することが
できる。より具体的には、例えば、pH4〜6、温度約
0℃〜60℃において本発明のペクチナーゼを作用させる
ことができる。
【0018】特に、本発明の分子量約36kのペクチナー
ゼは約0℃〜約50℃、好ましくは約10℃〜約40℃、更に
好ましくは約20℃〜約40℃、最も好ましくは約20℃〜約
40℃で作用させる。分子量約40kのペクチナーゼは約0℃
〜約60℃、好ましくは約10℃〜50℃、更に好ましくは約
10℃〜約40℃、最も好ましくは30℃〜50℃で作用させ
る。しかしながら、本発明の本発明の2種類のペクチナ
ーゼはいずれも低温での活性がかなり高いため、0℃〜2
0℃においても使用することができる。従って、二種類
のペクチナーゼは目的または環境に応じて選択すること
ができる。
【0019】本発明のペクチナーゼはペクチン含有物、
例えば果実の果皮を分解するために使用することができ
る。このためには本発明の精製あるいは部分精製ペクチ
ナーゼをペクチン含有物、例えば果実の果皮に直接添加
することができるが、より簡便には本発明のペクチナー
ゼを分泌する本発明の酵母菌をペクチン含有物、例えば
果実の果皮の存在下で培養する、あるいは、本発明の酵
母菌の培養上清を直接あるいは部分精製および/または
濃縮してペクチン含有物と接触させてもよい。この場
合、他の微生物の増殖を抑えるため、果実の果皮などの
ペクチン含有物を予め滅菌処理してもよい。滅菌処理を
行なう場合、その方法は処理後に酵母の生存またはペク
チナーゼの活性を阻害しない方法であればよく、一般に
は高温殺菌処理が使用される。また、本発明のペクチナ
ーゼを作用させる条件は、上述したペクチナーゼの活性
を有する範囲で選択することができる。例えば、温度範
囲として約0℃〜約60℃、pH範囲として4〜6を選択す
ることができる。
【0020】この条件は分解すべきペクチン含有物の性
質および分解の目的に応じて選択することができる。し
かしながら、本発明のペクチナーゼの供給源として本発
明の酵母菌を直接使用する場合は、この酵母菌が増殖し
得る条件が更に好ましい。例えば、温度しては室温〜約
37℃を使用することができる。このような方法によっ
て、ペクチン含有物、例えば果実の果皮を容易かつ簡便
に分解することができ、また、ペクチンの分解産物であ
るガラクツロン酸を含む分解産物を得ることができる。
ペクチン含有物として果実の果皮を使用する場合は、ガ
ラクツロン酸および種々のビタミン類を含む分解産物を
得ることもできる。これらの分解産物は、固形成分を除
去した後、当業者に善く知られた方法で処理され、処理
後の分解産物からガラクツロン酸およびビタミンを回収
することができる。
【実施例】実施例1.深海酵母の同定 (1)分類学 糖資化能、発酵能、硝酸資化能糖についてN6株の性質を
調べた。その結果を表1に示す
【0021】
【表1】表1.N6株の特性 形態:球形 糖の資化性: G Ra Er Su St Ri Ma Xy Mn Ce Ar Sa Tr Ri Ca La Rh I Mz Me + + - + + + + + + + + - + + - + + + + + 発酵能: G Ga Ra Ma Su Tr La - 硝酸資化性:+ ウレアーゼ:− ビタミン要求性:+ カロテノイド生産:+ デンプン分解:−DNase産生:− G:ガラクトース、Ra:ラフィノース、Er:エリスリトール、Su:スクロース、St :可溶化デンプン、Ri:リビトール、Ma:マルトース、Xy:D-キシロース、Mn: D-マンニトール、Ce:セロビオース、Ar:L-アラビノース、Sa:コハク酸、Tr: トレハロース、Ri:D-リボース、Ca:クエン酸、La:ラクトース、Rh:L-ラムノ ース、I:イノシトール、Mz:メレチトース、Me:メリビオース
【0022】(2)18S rDNAの部分塩基配列の決定 YM(0.5% Bacto peptone 、0.3% Bacto yeast extract
、 0.3% malt extract 、1.0 % glucose )寒天培地
で培養した Cryptococcus sp. N6株を白金耳で少量と
り、Extraction buffer( 50 mM Tris-HCl(pH7.5), 5
0 mM EDTA, 3% SDS) 200μlに懸濁し、スパチュラ1杯
分の酸化アルミナを入れ氷槽中で1分間ミクロプレステ
ルですり潰した。その中にTE(50mM Tris-HCl(pH8.
5), 1mM EDTA)で飽和にしたフェノール100μl、クロ
ロホルム 100μl入れ、3分間激しく懸濁した後、、1分
間遠心(1200 rpm)した(フェノール・クロロホルム抽
出)。その上清に、クロロホルム 100μl加え、1分間激
しく懸濁した後、1分間遠心(1200rpm)した上清を取っ
た(クロロホルム抽出)。これに3M酢酸ナトリウム(pH
5.2)20μl、イソプロパノール200μl加え、-20℃で10
分間冷却後、20分間遠心(1200 rpm)し上清を捨てた
(イソプロパノール沈澱)。残った沈澱物を70%エタノ
ールで洗浄し脱塩した後、10分間、真空遠心乾燥機で乾
燥させ、TE 200μlに溶解した。これにRNase(RNase A
80 mg/ml、RNase 1T 50 units/ml)10μl加え、37
℃、1時間反応させた。この溶液に対し、フェノール・
クロロホルム抽出1回、クロロホルム抽出1回、イソプロ
パノール沈澱を行い、これをPCR用鋳型DNAとした。
【0023】これをNS1(gTA gTC ATA TgC TTg TCT C
)(配列番号1)およびNS8 ( TCCgCA ggT TCA CCT A
Cg gA)(配列番号2)をプライマーとしEx Taq Kits
(TaKaRa)を用いてPCR(94℃、2分→(94℃、1分→58
℃、1分→72℃、2分)を30回)を行った。次いで、プラ
イマーとして、NS1 (gTA gTC ATA TgC TTg TCT C)、N
S2 ( ggC TgC Tgg CAC CAg ACT TgC )(配列番号
3)、NS3( gCA AgT CTg gTg CCA gCA gCC)(配列番
号4)、NS7 ( gAg gCA ATA ACA ggT CTg TgA TgC)
(配列番号5)を用い、SewuiTherm Long-Read Seque
ncing(EPICENTRE TECHNOLOGIES) Kitsで行った。PCR
(95℃、2分→(95℃、30秒→50℃、15秒→70℃、15
秒)を30回→4℃)を行った後、18S rDNAの部分塩基配
列を決定後、データベース上で既知種との比較を行っ
た。
【0024】N6株の18SrDNAの塩基配列を解析した結
果、Cryptococcus albidus と98.6%の相同性が見い出
された。そこで、N6株はCryptococcus 属に属する担子
菌であるものと判断し、Cryptococcus albidus の標準
菌株 IFO 0378株を比較対照株として選択した。
【0025】実施例2.増殖におよぼす銅イオンの影響 (1)銅イオンの増殖曲線におよぼす影響 YPD(1.0% Bacto yeast extract、2.0% Bacto pepton
e、2.0% glucose)液体培地で、対数増殖期中期(1.0×
107cells/ml)まで増殖させた N6株および、Cry. albid
us IFO 0378株の培養液に終濃度0、1、10および20mMと
なるよう塩化銅(CuCl2)あるいは硫酸銅(CuSO4)を添
加し、24℃で培養した。その後、2、4、8および10時間
後に、血球計算盤を用いて菌体数を算定した。その結
果、N6株は、CuCl2あるいはCuSO4の終濃度が、1〜10 mM
のYPD液体培地においては、通常のYPD液体培地とほぼ同
様に増殖した(図 1A)。一方、Cry. albidus IFO 037
8株では、CuCl2あるいはCuSO4を加えた場合、1 mMで
は、2時間を経過したところで、徐々に増殖速度が低下
し始め、10 mMにおいては、増殖不可能であった(図 1
B)。
【0026】(2)順化による銅耐性の向上 上述のようにN6株は、CuSO4 10 mMまで含む培地中で増
殖可能であることが明らかになった。そこで、順化によ
りどの程度までCuSO4に対するN6株の耐性が向上するの
かを調べた。順化培養は、26℃でYPD寒天培地上で行
い、1mM CuSO4を含む培地で生えてきた菌体を5mM CuSO4
を含む培地に植え継ぐことによって行なった。その結
果、増殖速度についてはYPD寒天培地に含まれるCuSO4
濃度が1〜20mMであれば、通常のYPD寒天培地と同程度で
あり、20 mM以上では徐々に増殖速度が遅くなったが、
最終的にはCuSO4を50 mMまで含む培地上で増殖可能なこ
とがわかった。このとき、コロニーの色がもとの黄白色
から徐々に水和した銅イオンの色である淡青色に変わっ
ていくことが観察された。一方、比較対照として用いた
Cry. albidus IFO 0378株、清酒酵母Saccharomyces cer
evisiae IFO 2347株、 あるいは典型的な海洋酵母であ
るRh. ingeniosa IFO 10002株では、1 mM CuSO4 を含む
YPD寒天培地において増殖速度が遅くなり、5 mMでは、
殆ど増殖しなかった。これらの結果を表2にまとめた。
以上と同様な結果が、 CuCl2を用いた場合でも認められ
た。
【0027】
【表2】表2.順化による銅耐性の向上 +++:良好に増殖、++:中程度の増殖、+:増殖可能、
−:増殖不可能
【0028】実施例3.生存率におよぼす銅イオンの影
響 YPD液体培地で、対数増殖期中期(1.0×107cells/ml)
まで増殖させたN6株およびCry. albidus IFO 0378株の
培養液に終濃度0、1、10および20mMとなるようCuCl2
るいはCuSO4を添加し、24℃で培養した。その後、2、
4、8および10時間後に、菌液をYPD寒天培地に塗布し、2
6℃で2日間培養し、出現したコロニー数から生存率を算
定した。その結果、N6株は、1 mM CuSO4を含むYPD液体
培地中では100%が生菌であることがわかった。また、1
0 mMのCuSO4を培地に加えたところ、10時間後まで急激
に生存率は低下したが、その後、徐々に生菌数が増えて
いくことがわかった(図2A)。一方、Cry. albidus IF
O 0378株では、1 mM CuSO4を加えただけで生存率が著し
く低下し、10 mM CuSO4存在下では25時間後に菌は完全
に死滅した(図 2B)。なおN6株およびCry. albidus I
FO 0378株を集菌したところ、生菌は白色であるが、死
菌は、濃青色になることが観察された。以上と同様な結
果がCuCl2を用いた場合にも得られた。
【0029】実施例4.菌体内銅濃度の測定 対数増殖期中期のN6株にCuSO4を加えて培養し、一定時
間培養後の菌体内に含まれる銅を原子吸光法によって測
定した。その結果を図3に示す。CuSO4濃度を添加しな
い培地を使用した場合は菌体内にはほとんど銅は検出さ
れず、CuSO4濃度が10mM以下である場合は細胞内のCuSO4
濃度は108細胞あたり7ppmと低かったが、培地中のCuSO
4濃度が20mM〜50mMである場合には、108細胞あたり150
〜200ppm以上と極めて高濃度であった。銅の菌体内への
蓄積はCuSO4投与後30分程度から見られ、5〜8時間程
度までは上昇し、その後若干の減少が見られた(図
3)。
【0030】実施例5.その他の性質の解析 細胞の脂肪酸組成を調べたところ、10 mM CuSO4 の投与
後、C18:1(オレイン酸)の割合の減少に伴い、C18:3
(リノレン酸)が増加することが分かった。一方、培養
中の銅イオンの有無による細胞内タンパク質のSDS-PAGE
上での電気泳動パターンに違いは見られなかった。ま
た、超音波処理あるいは熱処理などによって細胞破壊に
対して、N6株は、Cry. albidus IFO 0378に比べ著しく
細胞壁が強固で、殆ど破壊しないことがわかった。そこ
で、表層に含まれる糖類の分析を行なった結果、主成分
は中性糖であることが示唆されたが、N6株とCry. albid
us IFO 0378との有意な差は認められなかった。
【0031】実施例6.ハロー形成の確認 YPP(1.0% Bacto yeast extract、2.0% Bacto pepton
e、1.0% pectin)寒天培地、YAP(0.1% (NH4)2SO4、0.2
% KH2PO4、0.09% Na2HPO4・12H2O 、0.1% MgSO4・7H
2O、0.1% Bacto yeast extract、1.0% pectin)寒天培
地およびSDP(0.67%yeast nitrogen base、1.0% pecti
n)寒天培地にN6株およびCry. albidus IFO 0378株を穿
刺し、26℃で4日間培養した後、ハローの形成の有無を
調べた。また、CuSO4を10mMを含むYPP寒天培地、YAP寒
天培地およびSDP寒天培地を用いても同様の実験を行っ
た。その結果、SDP寒天培地のコロニーの周辺にハロー
が形成された。また、10mMCuSO4を含む寒天培地にN6株
を穿刺し、26℃で2日間培養したところ、YPP寒天培地を
用いたときにのみコロニーの周辺にハローが形成され
た。一方、Cry. albidus IFO 0378株では、コロニーも
ハローも形成されなかった。ハローが形成されたことで
N6株が、ペクチナーゼを菌体外に分泌していることが
予想され、特に10 mM CuSO4存在下でもハローが認めら
れたことは、このペクチナーゼが銅イオン存在下でも酵
素活性をもつことを示している。
【0032】実施例7.ペクチナーゼ活性の検出法 N6株をYAP液体培地中で24℃で15時間培養し、その上清
をペクチナーゼ精製のための出発材料とした。精製の各
段階で得られた試料中のぺクチナーゼ活性を、以下のガ
ラクツロン酸の定量法で検出した(Gross, 1982)。な
お、ペクチン標品は不純物を多く含んでいるため、基質
には、ポリガラクツロン酸(Sigma, P-3889, Rot No.10
6H1004)を80 %エタノールで洗浄して用いた。0.2%ポ
リガラクツロン酸を溶解した0.2M 酢酸緩衝液(pH5.0)
900μlに試料100μlを加え、24℃で1〜3時間反応させ
た。この反応物100μlに、氷冷した100 mM ホウ酸緩衝
液(pH9.0 ) 500μlを加え、次いで、0.2% 2-Cyanoace
tamide(Wako, 030-04942, Rot No.PAQ1877)溶液100μ
lを加えて、100℃で10分間加熱し、276 nmにおける吸光
度(A276) を測定した。その結果、明らかに時間とと
もに、ポリガラクツロン酸を分解していることがわかっ
た(図4)。次に、上清を熱処理し、ペクチン分解活性
を測定した(表 3)。その結果、60〜100℃にて1時間の
処理で完全に活性が消失したことから、この因子は確か
にタンパク質であることが判明した。
【0033】
【表3】表3.熱処理によるペクチナーゼ活性の失活 以下の実施例では、この因子をペクチナーゼ、その活性
をペクチナーゼ活性と称する。
【0034】実施例8.ぺクチナーゼの精製 YAP液体培地でN6株を24℃で15時間培養した培養液を5
分間遠心(8000 rpm)し、培養上清を調製した。この上
清を以下の方法で、タンパク質の硫安沈殿に供した。上
清3 lに硫酸アンモニウムを729g(終濃度40%)を加
え、30分撹拌し15分間遠心(8000 rpm)した。沈澱物を
捨て、上清にさらに硫酸アンモニウムを1125g(終濃度9
0 %)を加え、30分撹拌し15分間遠心(8000 rpm)し、
タンパク質を回収した。この沈殿を90%硫酸アンモニウ
ム水溶液30 ml で洗浄後、50 mlの10 mM 酢酸緩衝液(p
H5.0)に溶解し、一晩、透析によって脱塩した。次に、
これをCM-TOYOPEARL(TOSOH)を用いたFPLCによる陽イ
オン交換クロマトグラフィーに供し、単一のタンパク質
分子種を含むフラクションを得た。各試料の濃縮には、
遠心式限外ろ過ユニット(メンブレン装着ウルトラフリ
ー15ユニット 5,000,MILLIPORE )を用いた。また、分
子量を推定するため、試料の一部をとり、sample buffe
rを加え、100℃、5分間の熱処理後、SDS-ポリアクリル
アミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)を行った。
【0035】ペクチナーゼの精製に際し、まず初めに硫
安沈殿を行った。YPPあるいはYAP培養液を用い、各100
mlの培養上清にそれぞれ、終濃度30、50、70、90%にな
るように硫酸アンモニウムを加え沈殿を回収し、透析
後、0.2%ポリガラクツロン酸を基質としてペクチナー
ゼ活性を測定した。その結果、50〜90%で硫安沈殿した
分画に活性が見られた。そこで、40 %で硫安沈澱したタ
ンパク質を捨て、次に90%で沈澱したタンパク質を硫安
分画試料とし、以後の解析に用いた。硫安沈殿によって
得られた試料の精製をさらに進めるため、次に、イオン
交換樹脂を用いたクロマトグラフィーを行なった。まず
初めに、陽イオン交換樹脂としてCM-TOYOPEARLを、陰イ
オン交換樹脂としてDEAE-Sephadexを用い、10 mM 酢酸
緩衝液(pH5.0)に溶解した試料をのせ、これを通過し
た試料のペクチナーゼ活性を測定した。その結果、CM-T
OYOPEARLを用いた場合は、ペクチナーゼ活性が樹脂に吸
着されたが、DEAE-Sephadexでは、素通りしてきた溶液
に活性が認められた。この結果から、目的とするタンパ
ク質はpH5.0でCM-TOYOPEARLに吸着することが示され
た。さらに精度良く分離を進めるため、FPLC(Pharmaci
a Biotech)を用いたクロマトグラフィーを行った。溶
出液として、10 mM 酢酸緩衝液(pH5.0)、0.3 M NaCl
水溶液を用いた。1分間に2mlの流速でクロマトグラフィ
ーを行ない、試験管に2mlずつ採取したところ、36〜53
番目(72〜106mlの溶出分に相当)の分画に、280 nmの
吸収によるタンパク質の大きなピークが2つ見られた
(図5A)。
【0036】次に、この範囲におけるペクチナーゼ活性
を調べたところ、タンパク質のピークと非常に良く合致
するペクチナーゼ活性が2つのピークとして確認された
(図5B)。SDS-PAGEによる推定分子量は、それぞれ、
およそ36,000および40,000であることが示された(図
6)。これらを、それぞれ、p36およびp40と呼ぶ。次
に、この酵素がペクチンリアーゼでないことを確認する
ために、ポリガラクツロン酸の分解によって生じ得る4,
5不飽和ガラクツロナイドの生成によって起こる235nmに
おける吸収(A235)の増大を調べた。0.2%ポリガラク
ツロン酸を基質とし、p36あるいはp40を含む試料を加
え、A235を測定した。その結果、1時間後においてもA
235の上昇は見られなかった。従って、この2種類の酵素
が、確かにペクチナーゼであることが確認された。
【0037】実施例9.p36およびp40ペクチナーゼの至
適pH、至適温度の決定 試料7μlを0.2%ポリガラクツロン酸を溶解した0.1 M
酢酸緩衝液(pH2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0)、0.1
M HEPES緩衝液(pH7.0、8.0)193mlに加え、24℃で10分
間反応させ、ペクチナーゼ活性を測定した。同様に、0.
1 M 酢酸緩衝液(pH5.0)に試料7μlを入れ、0、5、1
0、15、20、30、40、50、60℃で10分間反応させペクチ
ナーゼ活性を測定した。次に、これらの酵素の至適pHお
よび至適温度に関する検討を行った。緩衝能を考慮し、
pH2.0〜7.0では0.1 M 酢酸緩衝液を、pH7.0〜8.0では、
0.1 M HEPES緩衝液を用い、24℃で10分間反応させ、活
性を測定した。測定結果は1分間に276nmにおける吸光
度(A276)が1変化した場合を1ユニット(1U)として
数値化した後に、各測定における活性の最高値を100と
したときの相対値をパーセント(%)として酵素活性を
グラフ化した。測定に際してはタンパク質量を一定とし
た。タンパク質量の測定にはBio-Rad社のProtein Assay
を用いた。その結果、p36では、活性のピークはpH5.0に
あり、pH2.0〜3.0およびpH8では、全くペクチナーゼ活
性は認められなかった(図7)。同様な傾向がp40でも
認められたが、pH3.0においても若干の活性をもつ点でp
36とは異なっていた(図8)。従って、p36およびp40い
ずれも至適pHはpH5.0であることがわかった。
【0038】次に、この至適pHにおける至適温度につい
て検討した。0.1 M 酢酸緩衝液(pH5.0)を用い、0〜60
℃で、10分間反応させ、活性を測定した。測定結果は前
述のように相対活性(%)を用いてグラフ化した。その
結果、p36およびp40にいずれについても、20℃以下の低
温域においても極めて高い酵素活性を示し、0℃でも活
性が認められ、40℃〜50℃付近まで徐々に上昇し、その
後、減少することが分かった(図9、10)。すなわ
ち、20℃においても至適温度における活性の40〜60%程
度の活性を有し、0℃においても15〜30%程度の活性を
有している(図9、10)ことが明らかになった。更
に、p40では、50℃における活性が最も高いことが明ら
かになった(図10)。従って、p36の至適温度は40℃
で、p40の至適温度は50℃であることが明らかとなっ
た。
【0039】実施例10.Cryptococcus sp. N6株が生
産するペクチナーゼによる果実の果皮の分解 (a) 滅菌処理したみかん1房を滅菌水にいれ、そこ
にCryptococcus sp. N6株を少量投与し室温で培養し
た。対照としてCryptococcus albidus IFO0378株を使用
し、清酒酵母のSaccharomyces cerevisae IFO2347株に
ついて同様の検討を行なった。 (b) また、Cryptococcus sp. N6株をYPP培地で生育
させた培養上清を硫安沈殿方によって100倍濃縮した溶
液に滅菌処理したみかん一房を入れ、37℃で処理した。
対照として、滅菌水にみかんを入れ同様の検討を行なっ
た。 (c)みかんの果皮についても同様の検討を行なった。 これらの結果を以下の表4に纏めた。
【0040】
【表4】表4.みかんの果実または果皮の溶解の程度 ++:原型をとどめず著しく溶解した、+:原型はなく
なり小さな断片になった、−:全く溶解しなかった、N
T:未試験
【0041】以上のことから、Cryptococcus sp. N6株
の産生するペクチナーゼが果実の果皮を分解するのに極
めて適しており、Cryptococcus sp. N6株自体を使用し
てもその培養上清を使用しても良好な結果が得られるこ
とが明らかになった。
【0042】実施例11.p36、p40の比活性の測定 p36、p40、および市販のポリガラクツロナーゼ1種類
(Sigma社、P-3304)、ペクチナーゼ3種類(Sigma社、P
-4716、同、P-2401、Calbiochem社、441201)の比活性
を測定して比較した。測定は実施例7に記載した方法に
従って、20℃にて10分間、または40℃にて15分間の反応
を行なったときのA276の値の変化を基準として行なっ
た。市販のそれぞれの酵素は購入直後の最も新鮮な状
態、すなわち、最も酵素活性が高い状態にある標品を使
用した。また、各酵素のタンパク質の量はBio-Rad社のP
rotein Assayを用いて定量した。比活性はタンパク質1
μgあたりのユニット数として計算した。その結果を表
5に示す。
【表5】表5.p36およびp40と市販の酵素の比活性の比
1U=A276/分
【0043】その結果、p36は20℃および40℃において
調べたいずれの酵素よりも比活性が非常に高く、p40は2
0℃においては調べたうちの3種類いずれよりも高く、4
0℃においては比較した4種の酵素のいずれよりも比活
性が非常に高いことが示された(図11)。
【0044】実施例12.p36およびp40のN末端アミノ酸
配列の決定 SDS-PAGEにより、単一バンドとして同定された2種のタ
ンパク質p36およびp40のN末端アミノ酸配列を決定し
た。これらのN末端のアミノ酸配列は同一であり、*-T-
A-T-I-S-S-Y-S-D-V-A-T-A-V-S-S-K-*-S-T-Vであった
(*は同定できなかったアミノ酸を示す)。なお、N末
端の最末端のアミノ酸残基は、アミノ基が修飾されてお
り同定できなかったがおそらくシステインであるものと
考えられる。配列番号6および図12にその配列を示
す。
【0045】このアミノ酸配列をデータベース(FAST
A)上で、既知タンパク質種と比較したところ、興味深
いことに、カビの一種であるFusarium moniliformeのen
dopolygalacturonase(pgA)(Caprari, et al., 199
3)と47.4 %の相同性が認められた(図 11)。従っ
て、p36およびp40は、いずれも新規のペクチナーゼ(ポ
リガラクツロナーゼ)であることが示された。
【0046】<配列表フリーテキスト> 配列番号6:Cryptococcus sp. ペクチナーゼの N-末端
ペプチド。アミノ酸残基No.1 および No.22 は未同定。
【0047】
【発明の効果】本発明により、高濃度の銅に耐性の酵
母、その産生するペクチナーゼが提供される。本発明に
より、高濃度の銅イオン存在下で酵母菌またはその分泌
するペクチナーゼによるペクチン分解を行なうことがで
きる。また、本発明のペクチンにより、低温においても
ペクチンを分解することが可能である。また、20mMを越
える銅イオンの存在する外液から銅を除去、あるいは銅
を回収することができる。
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Japan Marine Science and Technology Center <120> Copper tolerant yeast and its pectinase <130> Y1H0181 <140> <141> <160> 6 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:PCR primer for amplifying 18S rDNA partial sequence <400> 1 gtagtcatat gcttgtctc 19 <210> 2 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:PCR primer for ampifying 18S rDNA partial sequence <400> 2 tccgcaggtt cacctacgga 20 <210> 3 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:PCR primer for ampifying 18S rDNA partial sequence <400> 3 ggctgctggc accagacttg c 21 <210> 4 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:PCR primer for amplifying 18S rDNA partial sequence <400> 4 gcaagtctgg tgccagcagc c 21 <210> 5 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:PCR primer for amplifying 18S rDNA partial wequence <400> 5 gaggcaataa caggtctgtg atgc 24 <210> 6 <211> 22 <212> PRT <213> Cryptococcus sp. <220> <221> PEPTIDE <222> (1)..(22) <223> N-terminal peptide of Cryptococcus sp. pectinase. Amino acid residues No.1 and No.22 are unidentified. <400> 6 Xaa Thr Ala Thr Ile Ser Ser Tyr Ser Asp Val Ala Thr Ala Val Ser 1 5 10 15 Ser Lys Xaa Ser Thr Val 20
【図面の簡単な説明】
【図1】 N6株の銅イオン存在下での増殖の様相を示し
たグラフである。図中、縦軸は単位体積あたりの細胞数
(cells/ml)、横軸はCuCl2投与後の時間(hr)を示す。
●:0mM、□:1mM、○:10mM、■:20mM。
【図2】 Cryptococcus sp. N6株またはCryptococcus
albidus IFO-0378株をCuSO4存在下で液体培養し、一定
数の菌をYPD寒天培地に塗布して出現したコロニー数か
ら算出した生存率を表したグラフである。図2AはCryp
tococcus sp. N6、図2BはIFO-0378の生存率を表す。
図中、●:0mM、□:1mM、○:10mM、■:25mM、△:50
mMを表す。
【図3】 CuSO4投与後のCryptococcus sp. N6株菌体内
銅濃度の経時変化を示したグラフである。図中、○はCu
SO4無添加、△は1mM CuSO4、□は10mM CuSO4、●20mMCu
SO4、▲は50mMの外液濃度それぞれ表す。縦軸は菌体内
銅濃度(ppm)である。
【図4】 Cryptococcus sp. N6株のYAP培養上清におけ
るペクチナーゼ活性を示す。横軸は培養時間(hr)、縦
軸は276nmにおける吸光度を示す。
【図5】FPLCによる画分のペクチナーゼ活性とタンパク
質の溶出パターン。図5Aは画分の280nmにおける吸光度
280、図5Bはピーク周辺の画分のペクチナーゼ活性
を示したグラフである。いずれにおいても横軸は分画し
た試験管番号を表す。
【図6】 Cryptococcus sp. N6株培養上清由来のペク
チナーゼ活性を有するタンパク質のSDS-PAGE。
【図7】 p36の至適pHを示したものである。測定は
0.1M酢酸緩衝液(pH2.0〜7.0;●)または0.1M HEPES緩
衝液(pH7.0、8.0;■)中で行なった。縦軸は、最高値を
100としたときの相対活性を表す。
【図8】 p40の至適pHを示したものである。測定は
0.1M酢酸緩衝液(pH2.0〜7.0;●)または0.1M HEPES緩
衝液(pH7.0、8.0;■)中で行なった。縦軸は、最高値を
100としたときの相対活性を表す。
【図9】 p36の至適温度を示したグラフである。縦軸
は、最高値を100としたときの相対活性を表す。
【図10】 p40の至適温度を示したグラフである。縦
軸は、最高値を100としたときの相対活性を表す。
【図11】 p36およびp40の20℃(A)または40℃
(B)における活性を市販のペクチナーゼまたはガラク
ツロナーゼの活性と比較したグラフである。縦軸はタン
パク質1μgあたりのミリユニット数(mU)を表し、1U=A
276 /分である。
【図12】 p36およびp40のN末端アミノ酸配列と既知
タンパク質との比較。図中、Aはp36およびp40のN末端
22残基のアミノ酸配列、BはFusarium moniliformeのエ
ンドポリガラクツロナーゼ(pgA)のアミノ酸配列を表
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI (C12N 1/16 C12R 1:645 C12R 1:645) C12N 9/26 (C12N 9/26 C12P 3/00 C12R 1:645) A23L 2/30 Z (C12P 3/00 C12R 1:645) (C12P 19/00 C12R 1:645) (56)参考文献 Agric.Biol.Chem., 1978, Vol.42, No.6, p.1173−1179 Journal of the Sc ience of Food and Agriculture,1992, Vo l.58, No.2, p.253−260 Antonie van Leeuw enhoek,1985, Vol.51, No.2, p.139−150 Applied Biochemis try and Biotechnol ogy,1996, Vol.57/58, p.383−388 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 1/16 BIOSIS/WPI(DIALOG) JSTPlus(JOIS)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 20mM 50mM の濃度の銅イオン存在下で増
    殖可能なCryptococcus属酵母菌。
  2. 【請求項2】 受託番号がFERMBP-6998である、銅耐性
    酵母菌Cryptococcussp.N6株。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の酵母菌をペク
    チン含有物存在下で培養することを特徴とする、ペクチ
    ンの分解方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の酵母菌の培養
    上清をペクチン含有物と接触させることを特徴とする、
    ペクチンの分解方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の銅耐性酵母菌
    を培養し、培養外液からペクチナーゼを精製することを
    特徴とする、ペクチナーゼの生産方法。
  6. 【請求項6】 請求項1または2に記載の銅耐性酵母菌
    を、(a)銅イオン濃度が50mMまでの環境下で培養する
    こと、または、(b)銅イオン濃度が50mMまでの溶液と
    接触させること、および、(c)(a)または(b)に
    おいて得られた菌体を回収すること、を特徴とする、培
    養外液および環境中から銅を回収する方法。
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