JP3483417B2 - 帯電ローラ、該帯電ローラの製造方法及び該帯電ローラを有する帯電装置 - Google Patents

帯電ローラ、該帯電ローラの製造方法及び該帯電ローラを有する帯電装置

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JP3483417B2 JP02871097A JP2871097A JP3483417B2 JP 3483417 B2 JP3483417 B2 JP 3483417B2 JP 02871097 A JP02871097 A JP 02871097A JP 2871097 A JP2871097 A JP 2871097A JP 3483417 B2 JP3483417 B2 JP 3483417B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電ローラ、該帯
電ローラの製造方法及び該帯電ローラを有する帯電装置
に関する。詳しくは、電圧を印加した帯電ローラを像担
持体に接触させることで像担持体表面を所定の電位に帯
電処理する接触帯電装置、及びそれに用いられる帯電部
材及び該帯電部材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子写真プロセスにおける低
コストの一次帯電装置として、帯電ローラを用いた帯電
装置が使用されている。帯電ローラは通常、金属あるい
はその他の剛直で導電性を示す芯金の周囲に導電性のゴ
ム層が存在する構成となっている。このゴム層は通常基
層と基層の外周に設けられた単数又は複数の導電性膜と
からなる。これは、ゴム層を単数または複数の導電性膜
で覆うことにより、帯電ローラに求められる硬度、電気
特性、被帯電体の汚染性及び被帯電体の耐久削れ等のさ
まざまな特性に対して、より高性能なローラを提供する
ことができるからである。そのため、帯電ローラの製造
においては通常、導電性ゴムの基層表面へのスプレーコ
ート法やディッピングコート法のようなコート法による
表層の形成方法や、もしくは、エアー圧による弾性体シ
ームレスチューブの被覆や熱シュリンクチューブの被覆
のごときチューブ状表層の基層への被覆法による表層の
形成方法が採用されている。コート法と被覆法の2つの
方法による表層の形成に伴うコストを比較した場合、通
常工程が複雑になるコート法の方がコスト高になるのに
対して、被覆法は工程が少なくなり比較的低コストの表
層形成方法となる。特に、熱可塑性エラストマーを主成
分とする表層シームレスチューブをエアー圧で被覆する
帯電ローラの製造方法は、表層材料選択の幅が大きく優
れた特性の帯電ローラを製造することができるので、帯
電ローラの製造に好適な方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記熱
可塑性エラストマーを主成分とする表層シームレスチュ
ーブをエアーで被覆する帯電ローラの製造方法により製
造された帯電ローラには以下のような問題がある。
【0004】帯電ローラは電子写真装置の中で通常、ド
ラムまたはベルトのような形状をした被帯電体に対し
て、バネ等の押し圧力により当接され、従動回転するよ
うに配置される。帯電ローラと被帯電体との当接力は固
定されている場合が多い。帯電ローラを使用したプリン
タ、ファックス、コピー機等の電子写真機器や、これら
電子写真機器の中心部分を収めたいわゆるカートリッジ
等の製品が製造されてからユーザーが初めて使用するま
での間、帯電ローラと被帯電体とはバネの押し圧力で当
接されたまま数週間から数年放置されることもありう
る。このように長期間放置された場合、被帯電体と帯電
ローラとの当接部では帯電ローラのゴム層が変形したま
ま当初の形状に戻らなくなり、圧縮永久歪みによる変形
やへたり、いわゆるCセットが発生する。とくに、帯電
ローラの帯電音や従動回転に伴うトナーの融着等の問題
に対処するために基層ゴムの硬度を小さくすることを目
的として、基層を発泡ゴムにした場合にはCセット量が
大きくなる。このようなCセットが発生した場合にも、
従来の電子写真装置では画像上問題とならない場合が多
かったが、更なる高画質や高速印刷を追求した電子写真
装置に従来の帯電ローラを使用した場合、特にハーフト
ーン画像上に帯電ローラのCセット痕が横黒スジ状帯電
ムラとなって現われるようになってきた。
【0005】また、熱可塑性エラストマーを主成分とす
る導電性シームレスチューブを表層に用いた場合には、
加硫ゴムの表層に比較してCセットによる画像不良が発
生し易くなる傾向があった。
【0006】従って、本発明の目的は、圧縮永久歪みが
非常に小さく、良好な帯電が長期間維持され、しかも低
コストな帯電ローラ、その製造方法及びそれを有する帯
電装置を提供することにある
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記事情に鑑み
てなされたものであって、芯金外周に設けられた温度
15〜33℃かつ相対湿度10〜80%Rhにおける体積
抵抗が1.0×101〜1.0×108Ω・cmの導電
性ゴム基層を、温度15〜33℃かつ相対湿度10〜8
0%Rhにおける体積抵抗が1.0×104〜1.0×
1013Ω・cmであって、所定の熱変形温度を有してい
る熱可塑性エラストマー混合物を含み、且つ該導電性ゴ
ム基層の外周長よりも短い内周長を有している1つ或い
は複数の導電性チューブに挿入する工程を有する帯電ロ
ーラの製造方法であって、該導電性ゴム基層を該導電性
チューブに挿入して帯電ローラを形成した後に、該導電
性チューブが含んでいる該熱可塑性エラストマー混合物
の熱変形温度或いは該複数の導電性チューブの各々が含
んでいる熱可塑性エラストマー混合物の熱変形温度のう
ちの最も低い温度よりも低く、且つ35℃以上の温度で
該帯電ローラを熱処理する工程を更に有することを特徴
とする。
【0008】
【0009】
【0010】 請求項に記載の発明は、請求項の発
明において、前記複数の導電性チューブのうち少なくと
も2が、異なる材料組成を有していることを特徴とす
る。
【0011】 請求項に記載の発明は、請求項1また
は2の発明において、前記導電性ゴム基層が、導電性ス
ポンジゴムからなることを特徴とする。
【0012】 請求項に記載の発明は、請求項1〜
の何れかの発明において、前記熱処理を行う温度が、前
記熱変形温度よりも10℃以上低くかつ前記帯電ローラ
を使用する温度よりも10℃以上高いことを特徴とす
る。
【0013】 また、請求項に記載の帯電ローラの発
明は、請求項1〜4の何れかの方法によって得られたこ
とを特徴とし、請求項に記載の帯電装置の発明は、請
求項1〜4の何れかの方法によって得られた帯電ローラ
を有することを特徴とする。
【0014】本発明の製造方法による帯電ローラは従来
の製法によるローラに比較して圧縮永久歪みが非常に小
さく、Cセット量を激減させることができる。従って、
本発明の製造方法による帯電ローラを有する帯電装置を
電子写真装置の一次帯電器として使用すれば、長期間機
械を停止状態で放置した後に画像を出力しても、Cセッ
トに起因する横黒スジ等の画像不良を発生させることな
く、常に良好な画像出力を低コストで提供することがで
きる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、更に本発明について詳細に
説明する。
【0016】帯電装置には、ローラに直流電圧のみ印加
する方式と、直流に交流を重ねて印加する方式とがあ
る。通常画質の面で、交流も同時に印加する方式の方が
優れている。交流も重ねて印加する方式の帯電装置に使
用する帯電ローラには、帯電音、圧縮永久歪み及びコス
ト等の考慮すべき問題点があり、実際に製品として実用
に耐えるようにするためにはこれらの問題点を全てクリ
アしておかねばならない。このうち、コストを押さえて
帯電音を小さくする方法のひとつとして、低硬度の導電
性スポンジゴム基層の外周に熱可塑性エラストマーを主
成分とする導電性チューブを被覆する方法がある。この
方法で製造した帯電ローラは、例えば白と黒のみからな
る画像をデータを低速で印刷するような現状の電子写真
装置の帯電ローラとして使用する限りにおいては常に良
好な帯電をすることができる。しかし、例えばハーフト
ーンを含む画像データを高速で印刷するような、更なる
高画質及び高速印刷性を求められる電子写真装置の帯電
ローラとして使用した場合には、長期間機械を使用せず
に放置した後の圧縮永久歪みが大きく、ハーフトーン画
像上にCセットに起因する画像不良が発生してしまう。
また、圧縮永久歪みを小さくするために基層をソリッド
の導電性基層にすると、帯電音が大きくなり、実用上耳
障りになってしまう。このように、帯電ローラの帯電音
と、圧縮永久歪み及びコストの3つの問題点を同時にク
リアして実用的なローラを提供することは非常に困難で
あり、本発明者らは鋭意検討の末本発明に至った。
【0017】即ち、本発明者らは、高分子樹脂を含有す
る導電性チューブを導電性ゴム基層に被覆した帯電ロー
ラを熱処理することにより、特には、熱可塑性エラスト
マーを含有する導電性弾性体シームレスチューブを導電
性スポンジゴム基層にエアーを使って被覆した帯電ロー
ラを熱処理することにより、帯電音も小さく、Cセット
による画像不良もなく、コストも安い帯電ローラを製造
することができることを見い出した。
【0018】帯電ローラの構成を図1に示す。帯電ロー
ラは中心部から順に芯金(軸金)3、基層2、チューブ
(表層)1の順に構成されている。
【0019】芯金の材料としては、例えば鉄、アルミニ
ウム、チタン、銅及びニッケル等の金属やこれらの金属
を含むステンレス、ジュラルミン、真鍮及び青銅等の合
金、更にカーボンブラックや炭素繊維をプラスチックで
固めた複合材料等の剛直で導電性を示す材料が挙げられ
る。
【0020】 基層には、温度15〜33℃かつ相対湿
度10〜80%Rhにおける体積抵抗が1.0×101
〜1.0×108Ω・cmの導電性ゴムが含有され、好
ましくはJIS−A硬度が30度以下、23℃、55%
Rhにおける体積抵抗が103〜106Ω・cmの導電性
スポンジゴムが含有される。基層のゴムバインダーとし
ては、例えばブチルゴム、クロロプレンゴム、エチレン
・プロピレン・ジエン(EPDM)ゴム、ニトリルゴ
ム、シリコンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリン
ゴム及びフッ素ゴム等のゴムが挙げられる。場合によっ
てはこれらのゴムバインダーに、例えばカーボンブラッ
ク、グラファイト、炭素繊維、導電性酸化スズ、導電性
酸化チタン、金属粉末、四級アンモニウム塩及び固体電
解質等の導電性材料を単独、あるいは数種類混合して所
定の体積抵抗を与える。また、基層材料には必要に応
じて、例えばプロセスオイル及び酸化防止剤等の公知の
添加物を混合できる。基層の成形は型内成形や、押し出
し成形等の方法で行い、蒸気、電磁波及び電気炉等で加
熱し、発泡・加硫させる。場合によっては加硫後に研磨
して所定の寸法へ成形する。
【0021】表層は高分子樹脂を含有するチューブ、好
ましくは熱可塑性エラストマーを含有するシームレスチ
ューブからなり、空気圧等で膨張させて基層に被覆され
る。表層には高分子樹脂、好ましくは熱可塑性エラスト
マーが含有されるが、必要に応じて熱可塑性樹脂やその
他の熱可塑性エラストマー等をブレンドし、ポリマーア
ロイとして使用する場合もある。エラストマーには必要
に応じて導電性材料やその他の配合薬品が混合される。
熱可塑性エラストマーとしては、例えばウレタン系エラ
ストマー、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラ
ストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系
エラストマー及びフッ素系エラストマー等が挙げられ
る。特に、エチレンブチレンゴムの両端にオレフィン結
晶とスチレン鎖が共有結合しているブロックコポリマー
の構造を有する熱可塑性エラストマーや、エステルウレ
タン、エーテルウレタンのような熱可塑性ウレタンは、
表層シームレスチューブの主成分として優れている。熱
可塑性樹脂としては、例えばポリオレフィン、ポリアミ
ド、ポリイミド、フッ素樹脂及び塩素化ポリエチレン等
の熱可塑性高分子が挙げられる。表層材料に混合される
導電性材料としては、例えばカーボンブラック、グラフ
ァイト、炭素繊維、導電性酸化ズス、導電性酸化チタ
ン、金属粉末、四級アンモニウム塩及び固体電解質等の
導電性材料が挙げられ、これらを必要に応じて単独、ま
たは複数を一緒に樹脂に対して所定の割合混合し、望み
の体積抵抗をもった材料にする。その他の配合薬品とし
ては、例えば粘着性を押えるためのMgO、マイカ、合
成雲母及びスメクタイト等が挙げられる。また、表層シ
ームレスチューブは基層に対して一層のみ被覆して帯電
ローラを完成してもよいし、被帯電体の汚染性や基層か
らのオイルバリア性等の機能を分離するため、2層や3
層以上の枚数を重ねて被覆して帯電ローラとして使用し
てもよい。
【0022】このようにして完成した帯電ローラのCセ
ットの状態を見るために、電子写真装置に組み込んだ状
態で苛酷放置試験を行う。本発明者らが行った苛酷放置
試験の方法は以下全て、帯電ローラを感光体と当接させ
電子写真装置に組み込んだまま、温湿度が40℃、95
%Rhの環境中に30日間放置した後に23℃、55%
Rhの環境中で画像の出力とCセット量測定とを行うと
いう方法である。
【0023】前記の方法で完成した帯電ローラを熱処理
せずにそのまま苛酷放置試験をすると、Cセット量が大
きく画像上にも帯電ローラピッチで横黒スジが出ること
が多い。これに対して、被覆が終わって完成したローラ
を高分子樹脂の熱変形温度未満の温度で一旦熱処理した
後に苛酷放置試験すると、熱処理無しの場合に比較して
Cセット量が小さく、画像上にも何の不良も発生しな
い。この理由は定かではないが、高分子樹脂の熱変形温
度未満の温度で熱処理することにより、高分子樹脂を含
有する導電性チューブ内部の分子配列が変化してより安
定した配列をとることで、圧縮永久歪みが小さくなり、
結果としてCセット原因の横黒スジ画像不良の発生もな
くなるのではないかと考えられる。熱処理する温度が高
分子樹脂の熱変形温度以上であると、被覆した表層チュ
ーブが変形して表面にうねりが発生し、目的とする平滑
なローラ表面形状が得られない。従って、熱処理する温
度は高分子樹脂の熱変形温度未満であることが必要であ
る。また、熱処理する温度の下限は特に問題とはならな
いが、電子写真機器が通常使用される場合の最高温度を
下回ると効果が期待できないので、少なくとも35℃以
上が適当であると考えられる。次に、熱処理する時間に
ついてであるが、あまり時間をかけ過ぎてはローラの生
産効率が低下するし、時間が不足するとローラを目的と
する温度に加熱することができず熱処理の効果が充分に
発揮されないのでCセット起因の横黒スジ画像不良が発
生する。そこで、熱処理する時間はおおむね1時間以上
24時間以下が適当である。熱処理する雰囲気について
は常圧の空気で充分であるし、その他、ローラを構成す
る材料を侵さない気体であれば何でもよい。温水等の液
体でもよい。熱処理中は偏った輻射熱や流体の滞留を避
け、ローラ表面の温度が常に均一になるよう注意が必要
である。
【0024】以下、実施例及び比較例により本発明の性
能を示す。実施例中、部は重量部を示す。
【0025】[実施例1]エチレンブチレンゴム分子鎖
の片方の端部にポリスチレン分子鎖、もう片方の端部に
オレフィン結晶が共有結合で結び付いた熱可塑性エラス
トマー(スチレン含有量;20重量%、ASTM D2
97による比重;0.9、ASTM D1238(23
0℃、2.16kg)のMFR;5.6g/min、J
IS K6301の引っ張り強度;17MPa、JIS
K6301の破断伸び;650%、ASTM D34
18のガラス転移点;−45℃)を130部、カーボン
ブラック(BET法による比表面積;800m2 /g、
DBPオイル吸油量;360cc/100g、10MP
a時の粉体抵抗;0.1Ω・cm)16部、アンチモン
ドープした酸化スズをコートした導電性酸化チタン(粒
子径;約0.2〜0.3μm、10MPa時の粉体抵
抗;2〜5Ω・cm)20部、酸化マグネシウム10部
及びステアリン酸カルシウム1部を混合し加圧式ニーダ
ーを用いて200℃で10分間溶融混練し、半導電性熱
可塑性エラストマー混合物を作製した。得られた半導電
性熱可塑性エラストマー混合物は23℃、55%Rhの
環境における体積抵抗率が2×108 Ω・cmであり、
JIS−A硬度は60度、熱変形温度ASTM D−6
48は80℃であった。得られた半導電性熱可塑性エラ
ストマー混合物を押し出し機により内径11mmで肉厚
が250μmでかつ長さが250mmのシームレスチュ
ーブに成形した。このチューブを以下チューブA(図3
中13で示す)と呼称する。
【0026】これとは別に、エーテル系熱可塑性ウレタ
ン(JISK7311 A硬度;85度、JISK73
11引っ張り強度;47MPa、ガラス転移温度;−5
0℃)を100部、カーボンブラック(BET法による
表面積;800m2 /g、DBPオイル吸油量;360
cc/100g、10MPa時の粉体抵抗;0.1Ω・
cm)14.5部、アンチモンドープした酸化スズをコ
ートした導電性酸化チタン(粒子径;約0.2〜0.3
μm、10MPa時の粉体抵抗;2〜5Ω・cm)20
部、酸化マグネシウム10部及びステアリン酸カルシウ
ム1部を混合し加圧式ニーダーを用いて180℃で10
分間溶融混練し、半導電性熱可塑性エラストマー混合物
を作製した。得られた半導電性熱可塑性エラストマー混
合物はその体積抵抗率が2×106 Ω・cmであり、J
IS−A硬度は70度、熱変形温度ASTM D−64
8は85℃であった。得られた半導電性熱可塑性エラス
トマー混合物を押し出し機により内径10.5mmで肉
厚が250μmでかつ長さが250mmのシームレスチ
ューブに成形した。このチューブを以下チューブB(図
3の14)と呼称する。
【0027】次に、EPDMゴムを100部、カーボン
ブラックを60部、パラフィンオイルを90部、酸化亜
鉛5部、硫黄2部、アゾジカルボジアミド18部及び2
−メルカプトベンゾチアゾール5部を2本ロールで混練
し、単軸押し出し機でチューブ状に押し出し、160
℃、0.7MPaの水蒸気中で30分間発泡と加硫を行
い、直径約13mm、長さ250mm、中心部の穴の直
径4mm、スポンジゴムの平均発泡径が約200μm、
23℃、55%Rhの環境における体積抵抗率が5×1
4 Ω・cm、JIS−A硬度26度のチューブ状導電
性スポンジゴム基層(図3の15)を作成した。このス
ポンジ基層チューブを、表面に導電性接着剤を塗布した
SUS製、直径6mm、長さ250mmの芯金(図3の
16)上に被覆し、続いて200℃、0.7MPaの水
蒸気中で30分間加硫した後、不要な端部のゴムを1c
mずつカットして、次にチューブBをエアー圧で膨らま
せながら被覆し、最後にチューブAを被覆した。この帯
電ローラを乾燥空気中65℃で2時間熱処理して完成さ
せた。
【0028】このようにして得られた帯電ローラを図2
に示す電子写真式プリンター用カートリッジの一次帯電
器の位置に像担持体(感光体)との当接圧力が0.1N
(感光体と帯電ローラ間に幅1cmのアルミシートを挟
み引き抜くときの力を測定)となるように設置し、40
℃、95%Rhの環境中に30日間放置という苛酷放置
を行った。放置終了後、帯電ローラをカートリッジから
取り出してCセット量を測定した。Cセット量の測定に
は、レーザー構成を走査し非接触で距離を測定できるレ
ーザー測定機を用いた。図4に示すように、当接して凹
んだ部分を含む直径とそうでない部分の直径とを比較す
ることにより、Cセット量を求めた。図4の中で、17
は当接部を含む直径、18、19、20は17からそれ
ぞれ角度にして約45°回転した部分の直径であり、こ
の場合Cセット量は、18、19、20の3つの直径の
平均と17との差として求めた、つまり、Cセット量=
(18+19+20)/3−17とした。Cセット量測
定後、過酷放置を行ったときと同じように帯電ローラを
再びカートリッジに組み込み、23℃、50%Rhの環
境中で直流電圧−670Vに交流ピーク間電圧2kVを
周波数900Hzで重畳印加し、簡易無響室にて帯電音
を測定すると共に、画像を出力した。図2中、4は帯電
ローラ、5は感光体、6は現像器、7は現像剤容器、8
は転写装置、9はクリーニングブレード、10は廃現像
剤容器、11は被画像形成体、12はレーザー光であ
る。
【0029】その結果、Cセット量は45μmと非常に
小さかった。また帯電も良好で、ハーフトーン画像を出
力した場合にも横黒スジ等の画像不良は発生せず、高品
質な画像が得られた。帯電音も52dBと非常に静かで
あった。
【0030】[実施例2]熱処理の条件を50℃で2時
間とした他は実施例1と同様にして帯電ローラを得た。
【0031】得られた帯電ローラを実施例1と同様にC
セット量測定と帯電音測定とをすると共に、画像を出力
した。その結果、Cセット量は50μmと非常に小さか
った。また、帯電も良好で、ハーフトン画像を出力した
場合にも横黒スジ等の画像不良は発生せず、高品質な画
像が得られた。帯電音も52dBと非常に静かであっ
た。
【0032】[実施例3]熱処理の条件を75℃で2時
間とした他は実施例1と同様にして帯電ローラを得た。
【0033】得られた帯電ローラを実施例1と同様にC
セット量測定と帯電音測定とをすると共に、画像を出力
した。その結果、熱処理後の帯電ローラ表面にわずかな
うねりが確認されたが、苛酷放置後の帯電は良好で、ハ
ーフトン画像を出力した場合にも横黒スジ等の画像不良
は発生しなかった。Cセット量は55μmと非常に小さ
かった。また帯電音も53dBと非常に静かであった。
【0034】[実施例4]熱処理の条件を45℃で2時
間とした他は実施例1と同様にして帯電ローラを得た。
【0035】得られた帯電ローラを実施例1と同様にC
セット量測定と帯電音測定とをすると共に、画像を出力
した。その結果、Cセット量は80μmと多少大きかっ
た。しかし、帯電は良好で、ハーフトン画像を出力した
場合にも横黒スジ等の画像不良は発生せず、高品質な画
像が得られた。帯電音も53dBと非常に静かであっ
た。
【0036】[比較例1]熱処理の条件を85℃で2時
間とした他は実施例1と同様にして帯電ローラを得た。
【0037】得られた帯電ローラを実施例1と同様にC
セット量測定と帯電音測定とをすると共に、画像を出力
した。その結果、帯電ローラ表面に高さ1mm以上、周
期約5〜20mmのうねりが発生し、ベタ白画像上に黒
い部分(帯電していない部分)が発生し、またベタ黒画
像上に白い部分(過剰に帯電している部分)が発生する
等の画像不良が発生した。
【0038】[比較例2]熱処理を行わずにそのままカ
ートリッジに組み込んで苛酷放置試験を開始した以外は
実施例1と同じにした。
【0039】その結果、Cセット量が130μmと非常
に大きかった。またハーフトーン画像を出力すると、帯
電ローラの円周長さのピッチで黒スジが発生した。
【0040】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明による帯電ロー
ラ、該帯電ローラの製造方法及び該帯電ローラを有する
帯電装置によれば、導電性高分子樹脂チューブを被覆し
た後、その高分子樹脂の熱変形温度未満の温度で熱処理
することにより、Cセットに起因する横黒スジ画像不良
の発生をなくすことができた。また、ディッピング法で
表層を形成する等の、他のローラ形成方法に比較して、
その製造方法が簡単であるので、非常に安価で高性能の
帯電ローラ及び該帯電ローラを有する帯電装置を提供す
ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】帯電ローラの概略図である。
【図2】電子写真式プリンターの概略図である。
【図3】実施例の帯電ローラの層構成の概略図である。
【図4】Cセット量測定方法の概略図である。
【符号の説明】
1 高分子樹脂を含有する導電性チューブ 2 導電性ゴム基層 3 芯金(軸金) 4 帯電ローラ 5 感光体 6 現像器 7 現像剤容器 8 転写装置 9 クリーニングブレード 10 廃現像剤容器 11 被画像形成体 12 レーザー光 13 チューブA 14 チューブB 15 導電性スポンジゴム基層 16 芯金(軸金) 17 当接部を含む直径 18 当接部から約45°回転した部分の直径 19 当接部から約90°回転した部分の直径 20 当接部から約135°回転した部分の直径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笛井 直喜 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 井上 宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 高森 俊夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−59682(JP,A) 特開 平6−58325(JP,A) 特開 平8−328358(JP,A) 特開 平8−63007(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/02 G03G 15/16 103 F16C 13/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯金外周に設けられた温度15〜33
    ℃かつ相対湿度10〜80%Rhにおける体積抵抗
    1.0×101〜1.0×108Ω・cmの導電性ゴム基
    を、温度15〜33℃かつ相対湿度10〜80%Rhに
    おける体積抵抗が1.0×104〜1.0×1013Ω
    ・cmであって、所定の熱変形温度を有している熱可塑
    性エラストマー混合物を含み、且つ該導電性ゴム基層の
    外周長よりも短い内周長を有している1つ或いは複数の
    導電性チューブに挿入する工程を有する帯電ローラの製
    造方法であって、 該導電性ゴム基層を該導電性チューブに挿入して帯電ロ
    ーラを形成した後に、該導電性チューブが含んでいる該
    熱可塑性エラストマー混合物の熱変形温度或いは該複数
    の導電性チューブの各々が含んでいる熱可塑性エラスト
    マー混合物の熱変形温度のうちの最も低い温度よりも低
    く、且つ35℃以上の温度で該帯電ローラを熱処理する
    工程を更に有する ことを特徴とする帯電ローラの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記複数の導電性チューブのうち少なく
    とも2が、異なる材料組成を有している請求項に記
    載の帯電ローラの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記導電性ゴム基層が、導電性スポンジ
    ゴムからなる請求項1または2に記載の帯電ローラの製
    造方法。
  4. 【請求項4】 前記熱処理を行う温度が、前記熱変形温
    度よりも10℃以上低くかつ前記帯電ローラを使用する
    温度よりも10℃以上高い請求項1〜3の何れかに記載
    の帯電ローラの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載の帯電ロー
    ラの製造方法によって製造されたことを特徴とする帯電
    ローラ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4の何れかに記載の帯電ロー
    ラの製造方法によって製造された帯電ローラを有するこ
    とを特徴とする帯電装置。
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