JP3483367B2 - 基板端縁処理装置および基板端縁処理方法 - Google Patents

基板端縁処理装置および基板端縁処理方法

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JP3483367B2 JP26743395A JP26743395A JP3483367B2 JP 3483367 B2 JP3483367 B2 JP 3483367B2 JP 26743395 A JP26743395 A JP 26743395A JP 26743395 A JP26743395 A JP 26743395A JP 3483367 B2 JP3483367 B2 JP 3483367B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトレジスト塗
布液、感光性ポリイミド樹脂、カラーフィルター用の染
色剤などの薄膜が表面に形成された液晶用のガラス基
板、フォトマスク用のガラス基板、あるいは半導体ウェ
ハなどの基板を対象とし、これら基板の端縁に形成され
た薄膜を取り除くための基板端縁処理装置および方法
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば液晶表示器の製造工程にお
いて、表面にレジストの塗布された角形基板に対し、そ
の端縁に形成された不要薄膜を溶剤で溶解して除去する
処理が施される。不要薄膜を溶解除去する装置(基板端
縁処理装置)としては、特開平5−175117号公
報、特開平6−349729号公報、特開平7−378
04号公報等に開示されたものが知られている。
【0003】これらの公報に記載された装置は、水平姿
勢に設定された基板表面または表裏面の側端縁に溶剤を
供給する溶剤吐出ノズルと、これら溶剤吐出ノズルに対
応して設けられた溶剤を外方に吹き飛ばすガス吐出ノズ
ルと、吹き飛ばされた溶剤を捕捉して吸引する吸引手段
と、上記各溶剤吐出ノズルおよびガス吐出ノズルを基板
端縁に沿って移動または揺動させる移動機構とを備えて
形成されている。
【0004】従って、基板の端縁部を溶剤吐出ノズルお
よびガス吐出ノズルに対向させた状態で溶剤およびガス
を供給しながらこれらノズルを移動機構の駆動によって
基板端縁に沿って移動または揺動させることにより、側
端縁に形成された不要薄膜は溶剤に順次溶解され、溶解
物になり、ガス吐出ノズルからの気流によって不要薄膜
を溶かした溶剤や溶解物が吹き飛ばされて吸引手段に吸
引され、基板の端縁は薄膜が除去された状態になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
基板端縁処理装置においては、基板の側端縁に供給され
た溶剤はガス吐出ノズルからの噴射気流によって吹き飛
ばされるが、端縁の先端部分の垂直面は上記気流の陰に
なっており、この部分に廻り込んだ溶剤は気流によって
吹き飛ばされ難くなる。従って、端縁処理を終了し、ガ
ス吐出ノズルからの気体噴射を止めた際に、基板の裏面
側端縁に液滴となって残留するという問題点を有してい
た。かかる液滴が残留すると、それが乾燥してシミとな
り、このシミがパーティクル発生の原因になるという不
都合が生じる。
【0006】そこで、上記陰の部分の溶剤を取り除くた
めに上記吸引手段の吸引能力を大きくすることが考えら
れるが、このようにすると吸引手段による強力な気流の
形成によって不要薄膜に隣接した有効薄膜までもが吸引
され、これによって有効薄膜の膜厚が薄くなったり、有
効薄膜が引張られて基板の表面側の側端縁に複数本の筋
状の線が現われたりするという新たな問題点が発生す
る。
【0007】また、上記ガス吐出ノズルから噴射される
気流が基板に衝突することによって気流に乱れが生じ、
この気流の乱れによって一旦吹き飛ばされた溶剤が基板
の有効薄膜に再付着し、基板を汚染するという問題点を
有していた。この問題点を解消するためにはガス吐出ノ
ズルからの気体噴射を止めればよいが、そうすると、基
板端縁に供給された溶剤の除去が確実に行い得なくなる
という新たな問題点が発生する。
【0008】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、基板端縁に溶剤が残留する
ことのない基板端縁処理装置および方法を提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
表面に薄膜が形成された基板の端縁の不要薄膜を除去す
る基板端縁処理装置において、基板を保持する基板保持
手段と、基板保持手段に保持された基板の表面側端縁に
向けて溶剤を吐出口から吐出して不要な薄膜を溶解させ
る溶剤吐出ノズルと、溶剤により溶解された溶解物を吸
引する溶解物吸引手段と、基板の裏面側端縁に付着した
溶剤を吸引する吸引口を備えた溶剤吸引ノズルと、溶剤
吐出ノズルからの上記端縁に向けた溶剤の吐出を停止し
た後に、溶融物吸引手段の吸引力を作用しなくした状態
で溶剤吸引ノズルを作用させる制御手段とを有すること
を特徴とするものである。
【0010】請求項2記載の発明は、表面に薄膜が形成
された基板の端縁の不要薄膜を除去する基板端縁処理装
置において、基板を保持する基板保持手段と、基板保持
手段に保持された基板の表面側端縁に向けて溶剤を吐出
口から吐出して不要な薄膜を溶解させる溶剤吐出ノズル
と、溶剤により溶解された溶解物を吸引する溶解物吸引
手段と、基板の裏面側端縁に付着した溶剤を吸引する吸
引口を備えた溶剤吸引ノズルと、溶剤吸引ノズルを上記
基板の端縁に接近させる進退手段と、溶剤吐出ノズルか
らの上記端縁に向けた溶剤の吐出を停止した後に、溶融
物吸引手段の吸引力を作用しなくした状態で溶剤吸引ノ
ズルを前記進退手段により前記端縁に接近させて作用さ
せる制御手段とを有することを特徴とする基板端縁処理
装置。
【0011】これらの発明によれば、基板を基板保持手
段に保持させた状態で溶剤吐出ノズルの吐出口から溶剤
を基板の表面側端縁に吐出することにより、基板端縁に
形成された不要薄膜は溶剤に溶解する。上記溶剤吐出ノ
ズルからの溶剤の吐出に同期して溶解物吸引手段による
吸引を開始することにより、不要薄膜を溶解した溶剤は
溶解物吸引手段に向かうことになる。そして、溶解物吸
引手段による溶剤の吸引除去操作とは別に溶剤吸引ノズ
ルによる吸引操作を施すことにより、基板の裏面側端縁
に垂下した溶剤の液滴が吸引除去される。請求項3記載
の発明は、請求項1または2記載の基板端縁処理装置に
おいて、溶解物吸引手段は、上記基板の端縁を覆うもの
であり、上記溶剤吸引ノズルは、上記端縁の裏面に対向
配置されることを特徴とするものである。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の
いずれかに記載の発明において、上記溶剤吸引ノズルが
基板の裏面側端縁に付着した溶剤を吸引するときに、上
記溶解物吸引手段による吸引を停止するように制御する
制御手段を有していることを特徴とするものである。
【0013】この発明によれば、溶剤吸引ノズルが基板
の裏面側縁部に付着した溶剤を吸引するときは、制御手
段の制御によって溶解物吸引手段による吸引が停止され
るため、基板の裏面側端縁から垂下している溶剤の液滴
に対して溶解物吸引手段の吸引力がなくなり、上記液滴
は溶剤吸引ノズルの吸引口から確実に吸引される。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の
いずれかに記載の発明において、上記溶剤吐出ノズルが
溶剤を吐出する吐出位置と、この吐出位置より基板に対
して後退した後退位置との間で溶剤吐出ノズルと上記溶
解物吸引手段と溶剤吸引ノズルとを一体的に進退させる
進退手段を有することを特徴とするものである。
【0015】この発明によれば、進退手段を駆動して溶
剤吐出ノズル、溶解物吸引手段および溶剤吸引ノズルを
前進させることにより溶剤吐出ノズルが吐出位置にセッ
トされ、これによって溶剤が溶剤吐出ノズルから基板の
表面側端縁に吐出され得る状態になるとともに、基板端
縁を洗浄処理した溶剤が溶解物吸引手段および吸引ノズ
ルによって吸引除去される状態になる。また、基板端縁
の処理後に進退手段を駆動して溶剤吐出ノズル、溶解物
吸引手段および吸引ノズルを後退させることにより、溶
解物吸引手段による吸引力が弱まり吸引ノズルからの吸
引が行い易くなる。
【0016】請求項6記載の発明は、請求項1乃至5の
いずれかに記載の発明において、吸引口が吐出口より基
板の中心方向に向かった部分に位置するように上記溶剤
吐出ノズルおよび溶剤吸引ノズルがそれぞれ配置されて
いることを特徴とするものである。
【0017】この発明によれば、溶剤吐出ノズルを吐出
位置に位置設定した状態で溶剤を基板の表面側端縁に供
給し、その後、溶剤の供給を停止した状態で進退手段を
後退させながら溶剤吸引ノズルによる吸引操作を施す
と、溶剤吸引ノズルが基板の端縁部に対向した状態で端
縁部と溶剤吐出ノズルとの間に吸引口と吐出口との間の
ずれに起因した隙間が形成されるため、溶解物吸引手段
による吸引力はこの隙間からの外気の吸引に費やされ、
これによって基板の裏面側端縁から垂下している溶剤の
液滴には上記吸引力の影響が小さくなる。従って、上記
液滴が吸引口から確実に吸引されるようになる。
【0018】請求項7記載の発明は、請求項1乃至6の
いずれかに記載の基板端縁処理装置を用いた基板端縁処
理方法であって、基板の表面側端縁に向けて溶剤を吐出
し不要な薄膜を溶解させつつ溶解物を上記溶解物吸引手
段によって吸引する第1工程と、基板の表面側端縁に向
けた溶剤の吐出を停止するとともに上記溶解物吸引手段
の吸引を停止する第2工程と、吸引の停止により基板の
下側に垂下した液滴を上記溶剤吸引ノズルによって吸引
除去する第3工程とからなることを特徴とするものであ
る。
【0019】請求項8記載の発明は、請求項7記載の基
板端縁処理方法において、上記第3工程は、上記溶剤吸
引ノズルを上記端縁に接近させながら行うことを特徴と
するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る基板端縁処
理装置の適用された基板処理装置の一例を示す概略平面
図であり、図2は、図1の基板処理装置の断面図であ
る。これらの図に示すように、基板処理装置1は、基板
Bの外周を囲繞する基板包囲容器2、この基板包囲容器
2内で基板Bを支持して回転させ、かつ、必要に応じて
昇降させる基板支持機構3、この基板支持機構3に支持
された基板Bの表面に塗布液を供給する塗布液供給手段
4、および基板端縁処理装置5を備えた基本構成を有し
ている。
【0021】上記基板Bとしては、液晶用のガラス基
板、フォトマスク用のガラス基板、あるいは半導体ウェ
ハなどを挙げることができる。また、塗布液としては、
フォトレジスト液、感光性ポリイミド樹脂、カラーフィ
ルター用の染色剤が用いられる。そして、上記基板端縁
処理装置5は、基板B表面の端縁に形成された上記塗布
液に起因する不要薄膜を除去するものである。
【0022】上記基板包囲容器2は、上方が開放した偏
平な容器からなり、円形の底板21、この底板21の外
周縁部に径方向に延設された環状溝部22、この環状溝
部22の外周縁部から上窄みで斜め上方に突設された環
状堰部23を具備している。上記環状溝部22の底部は
底板21より低位に位置設定されているとともに、上記
環状堰部23の上縁部は底板21よりも高位に位置設定
されている。そして、底板21の上部にはこの環状堰部
23に囲繞された基板収納空間20が形成され、この基
板収納空間20に処理すべき基板Bが収容されるように
なっている。
【0023】上記環状溝部22の適所にはドレンパイプ
221が接続されている。塗布液は、上記塗布液供給手
段4から基板Bに供給され、基板Bの回転で飛ばされた
余剰分が環状堰部23に捕捉され、環状溝部22に捕集
されたのち、上記ドレンパイプ221を通って系外に排
出されるようになっている。
【0024】上記基板支持機構3は、基板包囲容器2の
底板21の中心部分を上下方向に貫通した支持軸31、
この支持軸31の上端部に固定された水平姿勢の回転支
持板32、および上記支持軸31の下部に設けられた回
転昇降機構33(図2)を具備している。上記回転昇降
機構33は、図略の駆動手段が内装され、この駆動手段
の駆動によって上記支持軸31を回転させたり昇降させ
たりするものである。
【0025】また、上記回転支持板32は、その表面に
載置された基板Bを、周方向の移動が規制された状態、
例えば、基板Bを回転支持板32に真空吸着させた状態
で支持するものであり、基板Bをこの回転支持板32に
対して給排するときには、図2に実線で示すように上記
回転昇降機構33の駆動による支持軸31の上昇によっ
て上方位置に押し上げられ、基板Bを回転させるときに
は図2に二点鎖線で示すように基板収納空間20内の下
部に引き下げられるようになっている。そして、基板B
は、回転支持板32の下降により基板収納空間20内に
装填された状態で回転昇降機構33の回転駆動によって
回転するようになっている。
【0026】上記塗布液供給手段4は、基板包囲容器2
の近傍に立設された垂直軸41、この垂直軸41回りに
回動自在に軸支された回動アーム42、および、この回
動アーム42の先端部に設けられた塗布液吐出ノズル4
3を備えている。この塗布液吐出ノズル43の吐出口は
下方に向けられている。上記回動アーム42は、塗布液
吐出ノズル43が回転支持板32上の基板Bの中心部分
に対向した塗布液供給位置と、基板包囲容器2の脇にそ
れた待機位置とに切り換え可能になっている。また、上
記塗布液吐出ノズル43には、塗布液タンク44に貯留
されている塗布液が塗布液ポンプ45の駆動によって供
給されるようにしている。
【0027】上記基板処理装置1の構成によれば、先の
工程で所定の処理が施された基板Bを上方位置にある回
転支持板32にセッティングし、その後、回転昇降機構
33の駆動により回転支持板32を下降させることによ
って回転支持板32は図2に二点鎖線で示す下方位置に
下降し、これによって基板Bは基板収納空間20内に装
填された状態になる。
【0028】この状態で塗布液供給手段4(図1)の回
動アーム42を垂直軸41回りに時計方向に回動し、塗
布液吐出ノズル43を基板Bの中心部分に対向させたの
ち、塗布液ポンプ45を駆動して塗布液吐出ノズル43
から塗布液を吐出させ、それを基板Bの表面の中心部分
に供給する。ついで回転昇降機構33の駆動によって支
持軸31を回転させる。そうすると、基板Bの表面に吐
出された塗布液は、遠心力によって基板Bの径方向に拡
散し、これによって基板Bの表面に塗布液の塗布による
均一な薄膜が形成された状態になる。
【0029】そして、基板Bの縁部から外方に飛び出し
た余分な塗布液は、基板包囲容器2の環状堰部23に捕
捉され、下方に流下して環状溝部22内を流れ、ドレン
パイプ221から系外に導出される。そして、所定時間
経過後、基板Bの回転を停止し、回転昇降機構33の駆
動によって支持軸31を上昇させ、基板Bを上方位置に
押し上げる。この状態で基板Bの表面全面に塗布液の薄
膜が形成された状態になっている。
【0030】図3は、基板処理装置1によって薄膜が形
成された直後の基板Bを示す一部切欠き斜視図である。
この図に示すように、基板処理装置1によって薄膜形成
処理が施された直後には、基板Bには、表面と端縁部と
裏面側縁部とに薄膜B0が形成された状態になってい
る。なお、基板Bの表面以外の端縁部および裏面側縁部
に薄膜が形成されるのは、基板Bの表面に供給された塗
布液がまわり込むからである。
【0031】ところで、基板Bに形成される薄膜B0の
うち、実際に有効な部分は、一点鎖線で囲んだ中央部分
の有効薄膜B1だけであり、この有効薄膜B1の外方に
存在するものが、いわゆる不要薄膜B2である。
【0032】この不要薄膜B2は、基板Bの表面側端縁
に形成された表面側不要薄膜B3と、基板Bの端縁部に
形成された端縁部不要薄膜B4と、基板Bの裏面側端縁
に形成された裏面側不要薄膜B5とからなり、いずれも
基板Bの機能には関わりはなく、逆にこのような不要薄
膜B2が存在した状態では、以後の基板Bの処理工程で
種々の不都合が生じることから、本発明に係る基板端縁
処理装置5で不要薄膜B2を洗浄除去するようにしてい
る。なお、本明細書では、上記表面側端縁と、端縁部
と、裏面側端縁とを合わせて端縁と呼んでいる。
【0033】そして、上記基板端縁処理装置5は、図1
および図2に示すように、先端側が基板Bの端縁に外嵌
される互いに対向して設けられた一対のノズルデッキ5
1、および基板Bに対してこれらノズルデッキ51を進
退させる一対のノズルデッキ進退手段55を備えてい
る。上記ノズルデッキ進退手段55は、先端側がノズル
デッキ51に接続されたリンク機構56と、このリンク
機構56を動作させ、かつ、基板Bを平行に揺動させ得
る駆動部57とから構成され、駆動部57の駆動によっ
てリンク機構56が所定のリンク運動を行うようになっ
ている。
【0034】上記各リンク機構56は、等長の4本のリ
ンク腕56aの2本ずつが屈折可能に軸支されて形成さ
れている。これらリンク腕56aは、2本ずつの各々の
先端側がノズルデッキ51に回動可能に軸支されている
とともに、基端側が駆動部57に連結され、駆動部57
の駆動による屈伸運動によって上方位置にある基板Bに
対して進退するようになっている。
【0035】上記ノズルデッキ51は、回転昇降機構3
3の駆動によって上方位置(溶剤供給位置)に位置した
基板Bと同一の高さに設定されている。また、ノズルデ
ッキ51は、その長さ寸法が基板Bの長辺よりも若干長
く設定され、上記ノズルデッキ進退手段55による一度
の進退操作で基板B端縁の全長に亘って対応することが
できるようになっている。
【0036】図4は、ノズルデッキ51の第1実施形態
を示す斜視図であり、図5は、その一部切欠き部分拡大
斜視図である。これらの図に示すように、ノズルデッキ
51は、水平方向に延びる吸引管(溶解物吸引手段)5
2、この吸引管52の前方(図4の左方)上部に平行に
設けられた溶剤供給管53、および上記吸引管52の前
方下部に上記溶剤供給管53に対向して設けられた第2
吸引管54を有している。
【0037】上記溶剤供給管53は、その下部に長手方
向に亘って複数の吐出口53b(図5)が等ピッチで穿
設された溶剤吐出ノズル53aを有しているとともに、
上記第2吸引管54の上部には長手方向に穿設された長
孔状の吸引口54bを有する溶剤吸引ノズル54aが装
着されている。そして、上記溶剤吐出ノズル53aと溶
剤吸引ノズル54aとは、吐出口53bと吸引口54b
とが互いに対向するように位置設定されているととも
に、これら両ノズル53a,54aの先端部間に基板B
の端縁を離間状態で嵌挿し得る隙間が設けられ、この隙
間によって吸引管52内に向かう水平方向に延びた長尺
開口58が形成されている。
【0038】上記吸引管52には、図1および図4に示
すように、その両側端底部に吸引支管52aが接続さ
れ、さらにこれら吸引支管52aには可撓管52bが接
続されている。この可撓管52bの下流端は所定の配管
およびバッファタンク59aを介して吸引ブロワ59に
接続され、この吸引ブロワ59の駆動によって外気が上
記長尺開口58から吸引管52内に吸引され、吸引支管
52a、可撓管52b、バッファタンク59aおよび吸
引ブロワ59を通って系外に導出されるようになってい
る。なお、上記バッファタンク59aは、吸引管52に
よって吸引された吸引物を気液分離するためのものであ
り、ここで分離された溶剤は別途バッファタンク59a
から抜き出され、溶剤の取り除かれた空気のみが吸引ブ
ロワ59から系外に排出されるようにしている。
【0039】本実施形態においては、上記吸引ブロワ5
9の直上流側には第1制御弁81が設けられている。こ
の第1制御弁81を閉止することによって、吸引ブロワ
59を駆動した状態であっても、吸引管(溶解物吸引手
段)52による吸引動作が停止されるようになってい
る。そして本実施形態では、基板処理装置1の稼働中は
吸引ブロワ59は常に運転され、制御手段80からの制
御信号による第1制御弁81の開閉動作によって吸引管
52による吸引および吸引停止の切り換えを行うように
している。
【0040】また、上記溶剤供給管53に溶剤を供給す
るための溶剤タンク61が設けられている。この溶剤タ
ンク61には、内部に高圧窒素ガスNを導入する窒素配
管が設けられ、この配管を介して溶剤タンク61内に貯
供給される高圧窒素ガスNの圧力によって溶剤が押し出
され、これによって溶剤が塗布液吐出ノズル43から吐
出されるようになっている。上記窒素配管にはレギュレ
ータ62が設けられているとともに、このレギュレータ
62に圧力計63が設けられ、この圧力計63によって
高圧窒素ガスNの圧力管理を行うようにしている。ま
た、上記溶剤タンク61には内部が異常高圧になった場
合に開弁する安全弁64が設けられ、これによって安全
を期している。
【0041】本実施形態においては、溶剤タンク61の
直下流側に第2制御弁82が設けられ、この第2制御弁
82を開閉操作することによって溶剤供給管53への溶
剤の供給と供給停止との切り換え操作が行い得るように
している。そして本実施形態では、制御手段80からの
制御信号による第2制御弁82の開閉動作によって溶剤
供給管53への溶剤の供給および供給停止の切り換えが
行われるようにしている。
【0042】従って、ノズルデッキ51の長尺開口58
が基板Bの端縁に外嵌された状態で第2制御弁82を開
通し、かつ、吸引ブロワ59を駆動することにより、溶
剤タンク61内の溶剤は溶剤供給管53内に供給され、
溶剤吐出ノズル53aの吐出口53bから基板Bの表面
側端縁に向けて吐出され、基板Bの不要薄膜B2を洗浄
したのち外気に同伴して吸引管52内に吸引され、系外
に排出されることになる。
【0043】上記第2吸引管54にはジョイント部材5
4c(図4)を介して吸引ホース71が接続されている
とともに、この吸引ホース71の下流端はエジェクター
式の真空発生装置72に接続されている。この真空発生
装置72は、圧搾空気Aを送る管内の先端部を先細りに
形成し、圧搾空気Aを先端部から大きな径を有する大径
管内に高速で噴射させることによって大径管内を低圧に
する装置である。そしてこの真空発生装置72の低圧部
分(大径管部)に吸引ホース71の下流端が接続され、
これによって第2吸引管54周辺の外気が吸引口54b
を介して吸引されるようになっている。真空発生装置7
2を通った圧搾空気Aおよび吸引された外気は、排ガス
Wとなって系外に導出される。
【0044】従って、基板Bの端縁を長尺開口58に嵌
挿し、かつ、溶剤吐出ノズル53aから溶剤を吐出させ
た状態で、基板Bの裏面側端縁にまわり込んだ溶剤は溶
剤吸引ノズル54aの吸引口54bから吸引され、第2
吸引管54、吸引ホース71および真空発生装置72を
通って系外に導出されることになる。
【0045】本実施形態においては、真空発生装置72
の直上流側に第3制御弁83が設けられ、この第3制御
弁83を開閉操作することによって第2吸引管54の吸
引動作の継続と吸引停止との切り換え操作が行い得るよ
うにしている。そして本実施形態では、図略の制御装置
からの制御信号による第3制御弁83の開閉動作によっ
て上記吸引および吸引停止の切り換えが行われるように
している。
【0046】上記溶剤は、塗布液を溶解し得るものが用
いられる。塗布液がフォトレジスト液である場合は、溶
剤は、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類や、
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類や、トルエン、
キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素や、四塩化炭
素、トリクロルエチレン等のハロゲン化炭化水素などが
用いられる。また、塗布液が染色剤である場合は、溶剤
は、30〜60℃の温湯や、メタノール、エタノール、
プロパノール等の低級アルコールや、アセトンなどが用
いられる。
【0047】図6は、基板端縁処理装置5の作用を説明
するための説明図であり、(イ)は基板Bの端縁に溶剤
が供給されつつある状態、(ロ)は基板Bへの溶剤の供
給が停止された状態、(ハ)は吸引管52による吸引が
停止された状態、(ニ)は第2吸引管54による吸引が
開始された状態、(ホ)はノズルデッキ51が引き戻さ
れた状態をそれぞれ示している。
【0048】まず、図6の(イ)においては、ノズルデ
ッキ51の前進によって基板Bの端縁がノズルデッキ5
1の長尺開口58内に嵌挿され、制御手段80(図1)
からの制御信号により第1制御弁81および第2制御弁
82が開弁され、これら開弁によって溶剤吐出ノズル5
3aからの溶剤の吐出、および吐出された溶剤の吸引管
52への吸引が行われつつある状態になっている。
【0049】そして、溶剤吐出ノズル53aの吐出口5
3bから吐出された溶剤によって基板Bの表面側端縁に
形成されている表面側不要薄膜B3が溶解され、溶解し
た不要薄膜の溶解物を含む溶剤は長尺開口58から吸引
管52内に向かう気流に同伴して吸引管52内に吸引さ
れる。これによって基板Bの表面側縁に形成されていた
表面側不要薄膜B3は除去される。また、溶剤吐出ノズ
ル53aから吐出された溶剤は、基板Bの端縁部および
裏面側端縁にもまわり込み、これによって端縁部不要薄
膜B4および裏面側不要薄膜B5も除去される。
【0050】つぎに、図6の(ロ)においては、第1制
御弁81の開弁が継続された状態で制御手段80からの
制御信号により第2制御弁82(図1)が閉止される。
これによって、外気が長尺開口58を通って吸引管52
内に吸引されるため、不要薄膜B2の除去された基板B
の端縁が外気の流通によって乾燥される。しかしなが
ら、この状態では、基板の端縁部が気流の死角になって
いるため、この部分に溶剤の液滴(端縁部液滴B6)が
形成される。
【0051】上記所定時間の乾燥処理が施された後、図
6の(ハ)に示すように、制御手段80からの制御信号
によって第1制御弁81が閉弁され、これによって長尺
開口58から吸引管52内に向かう気流が生じなくな
る。従って、端縁部液滴B6に対して気流が作用しなく
なり、上記基板Bの端縁部に形成された端縁部液滴B6
が下方にまわり込み、基板Bの裏面側端縁に裏面部残留
液滴B7が形成された状態になる。この状態で制御手段
80からの制御信号により第3制御弁83を開弁すると
ともに、ノズルデッキ進退手段55(図1)を駆動させ
ることにより白抜き矢印で示すように吸引管52を後退
させる。
【0052】そうすると、図6の(ニ)に示すように、
溶剤吸引ノズル54aの吸引口54bに向かって外気が
吸引されるため、吸引口54bが裏面部残留液滴B7に
対向した位置に到達した時点で裏面部残留液滴B7は吸
引気流に同伴して第2吸引管54内に吸引され除去され
る。
【0053】従って、図6の(ホ)に示すように、吸引
管52が最後退位置に後退した時点では、基板Bの端縁
には溶剤の液滴がまったく残留していない状態になる。
そして、吸引管52が最後退位置にまで引き戻されたの
ち制御手段80からの制御信号によって第3制御弁83
が閉弁され、これによって基板Bの互いに対向した端縁
の洗浄が完了する。
【0054】図7は、ノズルデッキ51aの第2実施形
態を示す斜視図である。この実施形態においては、第2
吸引管540は、3分割された左方吸引管541、中央
吸引管542および右方吸引管543から形成されてい
る。これら各吸引管541,542,543は、それぞ
れ他とは独立した溶剤吸引ノズル54aおよびジョイン
ト部材54cを有しており、各ジョイント部材54cは
それぞれ吸引ホース71を介して真空発生装置72に接
続されている。その他の構成は第1実施形態のノズルデ
ッキ51と同様である。
【0055】このノズルデッキ51aによれば、第2吸
引管540が3分割されているため、第2吸引管540
内の圧力分布がより均等になり、これによって溶剤吸引
ノズル54aによる吸引力のバラツキが小さくなり、基
板Bの端縁の溶剤を均等に吸引除去することが可能にな
り、液滴の残留が確実に防止される。
【0056】図8は、ノズルデッキ51bの第3実施形
態を示す図であり、(イ)は斜視図、(ロ)は(イ)の
A−A線断面図であって、ノズルデッキ51bが最先端
まで前進して基板Bの端縁に外嵌した状態、(ハ)は同
断面図であって、ノズルデッキ51が引き戻されつつあ
る状態をそれぞれ示している。
【0057】この実施形態のノズルデッキ51bにおい
ては、第2吸引管544の溶剤吸引ノズル544aが、
第2吸引管544の本体上部から上方に突出した水平方
向に延びる前方ノズル板544bと、この前方ノズル板
544bよりも高さ寸法が若干低い後方ノズル板544
cとで形成され、これら両ノズル板544b,544c
間に水平方向に延びる吸引口54bが形成されている。
【0058】そして、図8の(ロ)に示すように、上記
前方ノズル板544bは、ノズルデッキ51bの前進に
より基板Bが長尺開口58に嵌挿された状態で、その上
縁部が基板Bの裏面に近接するように寸法設定されてい
る。その他の構成は上記第1実施形態のノズルデッキ5
1と同じである。
【0059】第3実施形態のノズルデッキ51bによれ
ば、吸引管52による基板Bの端縁に付着した溶剤の吸
引を停止したのち吸引管52を後退させると、図8の
(ハ)に示すように、前方ノズル板544bが基板Bの
裏面側端縁の先端に到達した時点で、その上縁部が基板
Bの裏面から垂下している裏面部残留液滴B7に接触
し、しかも吸引管52の後退によってそれを掻き取る状
態になる。そして、前方ノズル板544bの上縁部で掻
き取られた裏面部残留液滴B7は、吸引口54bを通っ
て第2吸引管544内に確実に吸引されるため、基板B
の端縁は残留した溶剤で汚染されることが確実に防止さ
れる。
【0060】図9は、ノズルデッキ51cの第4実施形
態を示す図であり、(イ)は斜視図、(ロ)は(イ)の
B−B線断面図であって、ノズルデッキ51bが最先端
まで前進して基板Bの端縁に外嵌した状態、(ハ)は同
断面図であって、ノズルデッキ51が引き戻されつつあ
る状態をそれぞれ示している。
【0061】この実施形態においては、吸引管521の
底部521aの幅寸法が天井部521bの幅寸法よりも
幅広に設定されている。従って、上記底部521aの先
端縁部に形成された第2吸引管54は、上記天井部52
1bの先端縁部に形成された溶剤供給管53よりも基板
Bの中心側に向けてより多く突出した状態になってい
る。その他の構成は上記第1実施形態のノズルデッキ5
1と同じである。
【0062】第4実施形態のノズルデッキ51cによれ
ば、図9の(ロ)に示すように、吸引管521により基
板Bの端縁に付着した溶剤を吸引することによって基板
Bの端縁部には端縁部液滴B6が形成される。この状態
でノズルデッキ51cを後退させると、溶剤吸引ノズル
54aが上記裏面部残留液滴B7に対向した時点では、
図9の(ハ)に示すように、溶剤吐出ノズル53aと基
板Bの端縁部との間には大きな幅寸法の隙間522が形
成された状態になる。
【0063】この状態でノズルデッキ51cの後退時に
吸引管521による吸引操作を継続しても、外気はその
ほとんどが上記隙間522を介して吸引管521内に吸
引されるため、基板Bの裏面から垂下した裏面部残留液
滴B7にはほとんど吸引力が作用しない。従って、基板
Bの裏面から垂下した裏面部残留液滴B7は、溶剤吸引
ノズル54aの吸引口54bに対向した時点で、吸引管
521に吸引されることによる基板Bの短縁部からの水
平方向への膨出が起こらず、確実に第2吸引管54に吸
引されることになる。
【0064】本発明の基板端縁処理装置は、以上詳述し
たように、ノズルデッキ51,51a,51b,51c
が、吸引管52,521とこの吸引管52,521の前
方上下に相互に離間状態で設けられた溶剤供給管53お
よび第2吸引管54,540,544とから形成され、
これら溶剤供給管53および第2吸引管54,540,
544間に形成された長尺開口58に基板Bの端縁を嵌
挿した状態で溶剤供給管53から供給される溶剤で不要
薄膜B2を溶解除去するようにしている。
【0065】そして、上記吸引管52,521によって
吸引し得なかった裏面部残留液滴B7を、基板Bの裏面
側端縁に対応するように設けられた第2吸引管54,5
40,544によって吸引除去するようにしているた
め、従来の吸引管のみで溶剤を吸引する方式や、基板B
の表裏において気体吐出ノズルから噴射される気体で吸
引管内に吹き飛ばす方式では取り除き得なかった裏面部
残留液滴B7が略完全に吸引除去され、基板Bに確実な
端縁処理を施す上で極めて好都合である。
【0066】本発明は、上記の実施形態に限定されるも
のではなく、以下の実施形態をも採用し得るものであ
る。
【0067】(1)上記の実施形態においては、ノズル
デッキ51,51a,51b,51cは基板Bの長辺寸
法よりも若干長い長尺のものが採用されているが、かか
る長尺のノズルデッキを用いる代りに基板Bの辺よりも
短いノズルデッキを採用し、このノズルデッキを基板B
の端縁に沿って移動させながら不要薄膜B2の除去処理
を行うようにしてもよい。
【0068】(2)上記の実施形態においては、溶剤供
給管53は基板Bの表面側端縁にのみ溶剤を供給するよ
うにしているが、基板Bの裏面側端縁を対象とした溶剤
供給管を配設し、これによって基板Bの裏面にも溶剤を
供給するようにしてもよい。こうすることによって基板
Bの裏面にまわり込んだ塗布液による裏面側不要薄膜B
5が確実に溶解される。
【0069】(3)上記の実施形態においては、真空発
生装置72によって第2吸引管54による吸引操作を行
うようにしているが、真空発生装置72を採用する代り
に吸引ブロワを採用し、これの運転によって吸引操作を
制御するようにしてもよい。
【0070】(4)上記実施形態の基板端縁処理装置5
は、主に、フォトレジスト塗布液、感光性ポリイミド樹
脂、カラーフィルター用の染色剤などの薄膜が表面に形
成された液晶用のガラス基板、フォトマスク用のガラス
基板、あるいは半導体ウェハなどの基板Bの端縁に形成
された不要薄膜B2を取り除くために適用されるが、本
発明はこのような不要薄膜除去のみの用途に限定される
ものではなく、現像前の基板Bの端縁に供給される現像
液を溶剤とみなし、この現像液によって基板Bの端縁部
分を現像処理するいわゆる現像促進処理にも好適に適用
可能である。
【0071】(5)上記の実施形態において、基板Bの
一方の互いに対向した一対の端縁の洗浄処理が完了した
後、ノズルデッキ51,51a,51b,51cを後退
させ、この状態で基板Bを90°回転させ、その後再度
ノズルデッキ51,51a,51b,51cを前進させ
て他方の互いに対向した一対の端縁の洗浄処理を施すよ
うにすることができる。こうすることによって、基板B
の回転支持板32への一度の装着で基板Bの4辺の端縁
の洗浄処理が施されることになる。
【0072】(6)上記の実施形態においては、基板B
の端縁に対するノズルデッキ51,51a,51b,5
1cの着脱は、それを基板Bの端縁に対して進退させる
ことによって行うようにしているが、ノズルデッキ5
1,51a,51b,51cを進退させる代わりに端縁
に沿って移動させるタイプの端縁処理装置に本発明を適
用してもよい。
【0073】
【発明の効果】上記請求項1記載の基板端縁処理装置
は、表面に薄膜が形成された基板の端縁の不要薄膜を除
去する基板端縁処理装置において、基板を保持する基板
保持手段と、基板保持手段に保持された基板の表面側端
縁に向けて溶剤を吐出口から吐出して不要な薄膜を溶解
させる溶剤吐出ノズルと、溶剤により溶解された溶解物
を吸引する溶解物吸引手段と、基板の裏面側端縁に付着
した溶剤を吸引する吸引口を備えた溶剤吸引ノズルとを
有してなるものであるため、基板を基板保持手段に保持
させた状態で溶剤吐出ノズルの吐出口から溶剤を基板の
表面側端縁に吐出することにより、基板端縁に形成され
た不要薄膜は溶剤に溶解する。上記溶剤吐出ノズルから
の溶剤の吐出に同期して溶解物吸引手段による吸引操作
を開始することにより、不要薄膜を溶解した溶剤が溶解
物吸引手段に吸引される。そして、溶解物吸引手段によ
る溶剤の吸引除去操作が完了した時点で溶剤吸引ノズル
による吸引操作を施すことにより、基板の裏面側端縁に
垂下した溶剤の液滴が吸引除去される。
【0074】このように、溶解物吸引手段とは別に基板
の裏面側端縁に対向した溶剤吸引ノズルを設けることに
より、溶解物吸引手段のみでは除去し得なかった基板裏
面の側端縁から垂下する溶剤を確実に吸引除去すること
ができるようになり、液残りのないように確実に基板の
端縁処理を行う上で極めて有効である。
【0075】上記請求項4記載の基板端縁処理装置によ
れば、溶剤吸引ノズルが基板の裏面側端縁に付着した溶
剤を吸引するときに、上記溶解物吸引手段による吸引を
停止するように制御する制御手段を有しているため、吸
引ノズルが基板の裏面側縁部に付着した溶剤を吸引する
ときは、制御手段の制御によって溶解物吸引手段による
吸引が停止され、これによって基板の裏面側端縁から垂
下している溶剤の液滴に対して溶解物吸引手段の吸引力
がなくなり、上記液滴を吸引ノズルの吸引口から確実に
吸引除去する上で好都合である。
【0076】上記請求項5記載の基板端縁処理装置によ
れば、溶剤吐出ノズルが溶剤を吐出する吐出位置と、こ
の吐出位置より基板に対して後退した後退位置との間で
溶剤吐出ノズルと上記溶解物吸引手段と溶剤吸引ノズル
とを一体的に進退させる進退手段を有しているため、進
退手段を駆動して溶剤吐出ノズル、溶解物吸引手段およ
び溶剤吸引ノズルを前進させることにより溶剤吐出ノズ
ルが吐出位置にセットされ、これによって溶剤が溶剤吐
出ノズルから基板の表面側端縁に吐出され得る状態にな
るとともに、吐出され基板端縁を洗浄処理した塗布液が
溶解物吸引手段および溶剤吸引ノズルによって吸引除去
される状態になる。また、基板端縁の処理後に進退手段
を駆動して溶剤吐出ノズル、溶解物吸引手段および吸引
ノズルを後退させることにより、溶解物吸引手段による
吸引力が弱まり吸引ノズルからの吸引が行い易くなり、
基板に残留した溶剤を確実に除去する上で有効である。
【0077】上記請求項6記載の基板端縁処理装置によ
れば、吸引口が吐出口より基板の中心方向に向かった部
分に位置するように上記溶剤吐出ノズルおよび溶剤吸引
ノズルがそれぞれ配置されているため、溶剤吐出ノズル
を吐出位置に位置設定した状態で溶剤を基板の表面側端
縁に供給し、その後、溶剤の供給を停止した状態で進退
手段を後退させながら吸引ノズルによる吸引操作を施す
ことにより、吸引ノズルが基板の端縁部に対向した状態
で端縁部と溶剤吐出ノズルとの間に吸引口と吐出口との
間のずれに起因した隙間が形成される。従って、溶解物
吸引手段による吸引力はこの隙間からの外気の吸引に費
やされ、これによって基板の裏面側端縁から垂下してい
る溶剤の液滴には上記吸引力の影響が小さくなり、上記
液滴を吸引口から確実に吸引除去する上で好都合であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板端縁処理装置の適用された基
板処理装置の一例を示す略平面図である。
【図2】図1の基板処理装置の断面図である。
【図3】基板処理装置によって薄膜が形成された直後の
基板を示す一部切欠き斜視図である。
【図4】ノズルデッキの第1実施形態を示す斜視図であ
る。
【図5】図4に示すノズルデッキの一部切欠き部分拡大
斜視図である。
【図6】基板端縁処理装置の作用を説明するための説明
図であり、(イ)は基板の端縁に溶剤が供給されつつあ
る状態、(ロ)は基板への溶剤の供給が停止された状
態、(ハ)は吸引管による吸引が停止された状態、
(ニ)は第2吸引管による吸引が開始された状態、
(ホ)はノズルデッキが引き戻された状態をそれぞれ示
している。
【図7】ノズルデッキの第2実施形態を示す斜視図であ
る。
【図8】ノズルデッキの第3実施形態を示す図であり、
(イ)は斜視図、(ロ)および(ハ)はいずれも(イ)
のA−A線断面図であって、(ロ)はノズルデッキが最
先端まで前進して基板の端縁に外嵌した状態、(ハ)は
吸引管が引き戻されつつある状態をそれぞれ示してい
る。
【図9】ノズルデッキの第4実施形態を示す図であり、
(イ)は斜視図、(ロ)および(ハ)はいずれも(イ)
のB−B線断面図であって、(ロ)はノズルデッキが最
先端まで前進して基板の端縁に外嵌した状態、(ハ)は
吸引管が引き戻されつつある状態をそれぞれ示してい
る。
【符号の説明】
1 基板処理装置 3 基板支持機構 4 塗布液供給手段 42 回動アーム 43 塗布液吐出ノズル 44 塗布液タンク 45 塗布液ポンプ 5 基板端縁処理装置 51 ノズルデッキ 52,521 吸引管(溶解物吸引手段) 53 溶剤供給管 53a 溶剤吐出ノズル 53b 吐出口 54,540,544 第2吸引管 54b 吸引口 54c ジョイント部材 55 ノズルデッキ進退手段 56 リンク機構 56a リンク腕 58 長尺開口 B 基板 B0 薄膜 B1 有効薄膜 B2 不要薄膜 B6 端縁部液滴 B7 裏面部残留液滴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−175117(JP,A) 特開 平6−349729(JP,A) 特開 平7−37804(JP,A) 特開 平5−114555(JP,A) 実開 平6−29132(JP,U) 特公 平3−78777(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027,21/304 H01L 21/306,21/308

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に薄膜が形成された基板の端縁の不
    要薄膜を除去する基板端縁処理装置において、 基板を保持する基板保持手段と、 基板保持手段に保持された基板の表面側端縁に向けて溶
    剤を吐出口から吐出して不要な薄膜を溶解させる溶剤吐
    出ノズルと、 溶剤により溶解された溶解物を吸引する溶解物吸引手段
    と、 基板の裏面側端縁に付着した溶剤を吸引する吸引口を備
    えた溶剤吸引ノズルと、 溶剤吐出ノズルからの上記端縁に向けた溶剤の吐出を停
    止した後に、溶融物吸引手段の吸引力を作用しなくした
    状態で溶剤吸引ノズルを作用させる制御手段とを有する
    ことを特徴とする基板端縁処理装置。
  2. 【請求項2】 表面に薄膜が形成された基板の端縁の不
    要薄膜を除去する基板端縁処理装置において、 基板を保持する基板保持手段と、 基板保持手段に保持された基板の表面側端縁に向けて溶
    剤を吐出口から吐出して不要な薄膜を溶解させる溶剤吐
    出ノズルと、 溶剤により溶解された溶解物を吸引する溶解物吸引手段
    と、 基板の裏面側端縁に付着した溶剤を吸引する吸引口を備
    えた溶剤吸引ノズルと、 溶剤吸引ノズルを上記基板の端縁に接近させる進退手段
    と、 溶剤吐出ノズルからの上記端縁に向けた溶剤の吐出を停
    止した後に、溶融物吸引手段の吸引力を作用しなくした
    状態で溶剤吸引ノズルを前記進退手段により前記端縁に
    接近させて作用させる制御手段とを有することを特徴と
    する基板端縁処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の基板端縁処理装
    置において、 溶解物吸引手段は、上記基板の端縁を覆うものであり、
    上記溶剤吸引ノズルは、上記端縁の裏面に対向配置され
    ることを特徴とする基板端縁処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の基板
    端縁処理装置において、 上記制御手段は、上記溶剤吸引ノズルが基板の裏面側端
    縁に付着した溶剤を吸引するときに、上記溶解物吸引手
    段による吸引を停止するように制御するものであること
    を特徴とする基板端縁処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の基板
    端縁処理装置において、 上記溶剤吐出ノズルが溶剤を吐出する吐出位置と、この
    吐出位置より基板に対して後退した後退位置との間で溶
    剤吐出ノズルと上記溶解物吸引手段と溶剤吸引ノズルと
    を一体的に進退させる進退手段を有することを特徴とす
    る基板端縁処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の基板
    端縁処理装置において、 吸引口が吐出口より基板の中心方向に向かった部分に位
    置するように上記溶剤吐出ノズルおよび溶剤吸引ノズル
    がそれぞれ配置されていることを特徴とする基板端縁処
    理装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載の基板
    端縁処理装置を用いた基板端縁処理方法であって、 基板の表面側端縁に向けて溶剤を吐出し不要な薄膜を溶
    解させつつ溶解物を上記溶解物吸引手段によって吸引す
    る第1工程と、 基板の表面側端縁に向けた溶剤の吐出を停止するととも
    上記溶解物吸引手段の吸引を停止する第2工程と、 吸引の停止により基板の下側に垂下した液滴を上記溶剤
    吸引ノズルによって吸引除去する第3工程とからなるこ
    とを特徴とする基板端縁処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の基板端縁処理方法におい
    て、 上記第3工程は、上記溶剤吸引ノズルを上記端縁に接近
    させながら行うことを特徴とする基板端縁処理方法。
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