JP3482902B2 - 三次元繊維組織体の織成方法、その装置及び三次元繊維組織体 - Google Patents

三次元繊維組織体の織成方法、その装置及び三次元繊維組織体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三次元繊維組織体
の織成方法、織成装置の構造、及び、本織成方法及び装
置により形成した三次元繊維フィルタに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、マトリクス状に配列されたキ
ャリアに繊維を連結し、該キャリアを行及び列方向に移
動させることにより、繊維を三次元の組織体として形成
する方法及び装置が公知となっている。このような方法
等により三次元組織体を形成する場合は、途中でくし状
や棒状の筬体により交織部を殴打しながら製織を行って
おり、形成される組織体は製織密度が高いものであっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
においては、形成される三次元組織体の構造が密である
ため、例えばプラスチックや金属等の補強部材としての
用途には適してはいても、組織体内に多くの空間を要
し、液体や気体等を組織体内に通過させる必要があるフ
ィルタ等の他用途には不向きであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上が本発明の解決する
課題であり、次に課題を解決するための手段を説明す
る。即ち、マトリクス状に配列したキャリアを行及び列
方向に移動させて三次元繊維組織体を織成する方法にお
いて、繊維が引き出されるボビンと一体的に行及び列方
向に移動可能なキャリアの、隣接する四区画をキャリア
移動空間に設定し、該移動空間単位での各キャリア
回転操作と、キャリアの移動方向に対する垂直方向への
繊維の一定量の引き出しとを、繰り返して行うことによ
三次元繊維組織体を織成する。
【0005】また、前記キャリア移動空間は、隣接す
る四区画にて構成されるキャリア移動空間と、この移動
空間を行及び列方向に一区画ずらした次キャリア移動空
間とが設定され、該キャリア移動空間及び次キャリア移
動空間に対して交互に前記回転操作を施すことにより三
次元繊維組織体を織成する。
【0006】また、前記キャリア移動空間及び次キャリ
ア移動空間に対して交互に前記回転操作を施すことによ
り、繊維の長さ方向一定間隔毎に織成層を形成し、
成層で交差した糸条同士を接着または溶接することによ
り三次元繊維組織体を織成する。 また、前記三次元繊維
組織体をフィルタとして用いる。
【0007】また、三次元繊維組織体の織成装置は、ボ
ビンが載置されるキャリアをマトリクス状に配列して
及び列方向に移動させるキャリア駆動部と、挿通孔を有
するコマをマトリクス状に配列して行及び列方向に移動
させるコマ駆動部と、織成した三次元繊維組織体の引き
上げ装置とを備え、キャリア駆動部におけるキャリアの
ボビンから供給した繊維を、コマ駆動部における対応す
るコマの挿通孔を貫通させて引上装置に連結し、キャリ
ア駆動部におけるキャリアの行及び列方向への移動と、
コマ駆動部におけるコマの行及び列方向への移動とを同
期して行い、キャリアとコマとの行及び列方向への移動
と、引上装置によるキャリア及びコマの移動方向に対す
る垂直方向への繊維の一定量の引き出しとを交互に行う
ことにより織成層を形成する。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を添付の
図面を用いて説明する。図1はキャリアの配置を示すマ
トリクス図、図2(1)乃至(6)は一層目操作による
キャリアの回転移動状態を示すマトリクス図、図3
(1)乃至(4)は二層目操作によるキャリアの回転移
動状態を示すマトリクス図、図4は一層目及び二層目操
作を施した繊維の状態を示す立体図、図5はキャリア移
動空間を複数有するマトリクスに一層目及び二層目操作
を施した繊維の状態を示す立体図、図6は織成装置の模
式図、図7はキャリア及びボビンの側面断面図、図8は
キャリアの底面斜視図、図9はコマの嵌合状態を示す斜
視図、図10はコマのスライド構成を示す斜視図、図1
1はキャリア駆動部及びコマ駆動部のマトリクス図、図
12はレーザ発振機を含む組織体の断面図である。
【0009】まず、本発明に係る三次元組織体の織成方
法に関する基本操作について図1乃至図5を用いて説明
する。図1乃至図3において、2次元方向に配列された
3行3列のマトリクス上には、ボビンが載置されたキャ
リア1・2・3が配置されている。各キャリア1・2・
3のボビンからは繊維が紙面の奥側に引き出されて、そ
の端部が同じ配列構成のマトリクス上でそれぞれ固定さ
れていると考える。ここで、まず一点鎖線で囲んだキャ
リア移動空間10の3つのキャリア1・2・3に注目す
る。キャリア移動空間10は隣接する4区画より構成さ
れ、3つのキャリア1・2・3を有する区画と1つの空
白区画より構成されている。マトリクスは行及び列がそ
れぞれ独立に移動可能とし、まず、列L1・L3を下方
向に移動させる。これによりマトリクスは図2(1)の
状態となる。(図2においては、キャリア移動空間10
内のキャリア1・2・3のみを図示している。)ここ
で、列の移動単位は上下方向の1コマ単位とし、逆に行
の移動単位は左右方向の1コマ単位としている。
【0010】次に、行C1・C3を左方向に移動させ
る。これによりマトリクス図2(2)の状態となる。さ
らに、列L2を上方向に移動させる。これによりマトリ
クス図2(3)の状態となる。以上の操作により、マト
リクス図2(3)の状態においては、キャリア移動空間
10内のキャリア1・2・3は、図1の状態から回転中
心10aを中心に半時計回りに1コマずつ移動したこと
となる。
【0011】次に、行C2を右方向、列L1・L3を下
方向、行C1・C3を左方向へ順に移動させる。この操
作によりマトリクスは図2(4)の状態となる。つま
り、キャリア1・2・3は図2(3)の状態より、さら
に回転中心10aを中心に半時計回りに1コマずつ移動
したこととなる。
【0012】続いて、列L2を上方向、行C2を右方
向、列L1・L3を下方向へ順に移動させる。この操作
によりマトリクスは図2(5)の状態となる。つまり、
キャリア1・2・3は図2(4)の状態より、さらに回
転中心10aを中心に半時計回りに1コマずつ移動した
こととなる。
【0013】最後に、行C1・C3を左方向、列L2を
上方向、行C2を右方向へ順に移動させる。この操作に
よりマトリクスは図2(6)の状態となる。つまり、キ
ャリア1・2・3は図2(5)の状態より、さらに回転
中心10aを中心に半時計回りに1コマずつ移動したこ
ととなる。つまり、以上の12回の行及び列操作にキャ
リア移動空間10のキャリア1・2・3は図1の状態か
ら回転中心10aを中心に一回転したこととなる。そし
て、以上の操作を一層目操作と呼ぶ。
【0014】次に図1における一点鎖線で囲んだ次キャ
リア移動空間11の3つのキャリア1・2・3に注目す
る。次キャリア移動空間11は、同じく3つのキャリア
1・2・3を有する区画と1つの空白区画より構成され
ており、前記キャリア移動空間10を行方向右方へ1区
画、及び列方向下方へ1区画ずつずらした位置で構成さ
れている。まず、列L1・L3を上方向、行C1・C3
を右方向、列L2を下方向に移動させる。この操作によ
りマトリクスは図3(1)の状態となる。つまり、キャ
リア移動空間11内のキャリア1・2・3は、図1の状
態から回転中心11aを中心に半時計回りに1コマずつ
移動したこととなる。
【0015】次に、行C2を左方向、列L1・L3を上
方向、行C1・C3を右方向へ順に移動させる。この操
作によりマトリクスは図3(2)の状態となる。つま
り、キャリア1・2・3は図3(1)の状態より、さら
に回転中心11aを中心に半時計回りに1コマずつ移動
したこととなる。
【0016】次に、列L2を下方向、行C2を左方向、
列L1・L3を上方向へ順に移動させる。この操作によ
りマトリクスは図3(3)の状態となる。つまり、キャ
リア1・2・3は図3(2)の状態より、さらに回転中
心11aを中心に半時計回りに1コマずつ移動したこと
となる。そして、最後に行C1・C3を右方向、列L2
を下方向、行C2を左方向へ順に移動させることによ
り、次キャリア移動空間11のキャリア1・2・3は図
1の状態から回転中心11aを中心に半時計回りに一回
転したこととなり、図3(4)の状態となる。そして、
以上の操作を二層目操作と呼ぶ。この二層目操作は、一
層目操作を終了し、繊維を紙面の奥側へ一定量引き出し
た後に行い、当該二層目操作が終了した後には、さらに
繊維を紙面の奥側へ一定量引き出して再び一層目操作を
繰り返す。
【0017】以上説明した一層目操作及び、二層目操作
を連続して行った場合の効果について説明する。ここで
は、図4で示すように、3行3列のマトリクスを格子に
置き換え、その節点をキャリア1・2・3と考える。図
は上から順に初期格子21、一層目格子22、二層目格
子23を表しており、該初期格子21は、図1における
キャリア1・2・3から紙面の奥に引き出された繊維の
端部が固定されているマトリクス上のキャリア1・2・
3を表しており、一層目格子22は、一層目操作が終了
した時点でのキャリア1・2・3を表しており、二層目
格子23は、二層目操作が終了した時点でのキャリア1
・2・3を表している。初期・一層目格子21・22に
はキャリア1・2・3が互いに対応した位置に配置さ
れ、一層目・二層目格子22・23にはキャリア1・2
・3が互いに対応した位置にそれぞれ配置されている。
そして、初期状態においては、初期・一層目格子21・
22間にはそれぞれのキャリア1・2・3を結ぶ繊維が
略平行に、一層目・二層目格子22・23間にはそれぞ
れのキャリア1・2・3を結ぶ繊維が略平行に配設され
ている。
【0018】まず、一層目格子22において、キャリア
1・2・3を含むキャリア移動空間10に上述した一層
目操作を施すことにより、キャリア1・2・3は半時計
回りに一回転する。この時、初期格子21においては回
転操作が行われないため、初期格子21及び一層目格子
22の間の繊維は交差して節点21pを形成する。そし
て、初期格子21と一層目格子22間には一層目織成層
21gが形成される。
【0019】次に、二層目格子23において、キャリア
1・2・3を含む次キャリア移動空間11に上述した二
層目操作を施すことにより、キャリア1・2・3は半時
計回りに一回転する。この時、一層目格子22には回転
操作が行われないため、一層目格子22及び二層目格子
23の間の繊維は交差して節点22pを形成する。そし
て、一層目格子22と二層目格子23間には二層目織成
層22gが形成される。
【0020】以上の操作により各層のキャリア1・2・
3を連結している繊維により組織体21g・22gが積
層されて立体構造が形成される。そして、上記実施例に
おいては初期格子21にキャリア移動空間10が一つ存
在する場合を説明したが、この初期格子21の大きさを
拡張して、複数のキャリア移動空間10が平面的に広が
っている場合においても、同様の操作を施すことによ
り、キャリア1・2・3の回転操作により立体構造が形
成されるのである。図5には初期格子21に4つのキャ
リア移動空間10が含まれる場合の実施例を示してい
る。
【0021】以上説明したキャリア1・2・3に対する
一層目操作、二層目操作を応用した本発明に係る三次元
繊維組織体の織成方法について説明する。図6は、織成
装置の全体構成模式図を示す。織成装置はキャリア駆動
部5、コマ駆動部6、引上装置7等とから構成されてい
る。
【0022】キャリア駆動部5には、ボビン50を載置
したキャリア51がマトリクス状に配列されている。図
7及び図8に示すように、キャリア51は底面に十字状
のスライド溝51aが設けられている。スライド溝51
aは断面略T字状に形成されて、キャリア駆動部5の支
持板5aに固定されたピン5bに嵌合するよう構成して
いる。この構成により、キャリア51はボビン50を載
置した状態で一体として、支持板5a上を行及び列方向
に移動可能としているのである。
【0023】一方、コマ駆動部6には繊維8の挿通孔6
1aを有するコマ61が同じくマトリクス状に配列され
ている。コマ61・61・・・は図9に示すように、略
直方体形状で、側部に行方向のスライド溝62a及び該
スライド溝62aに嵌合する突起部62bが形成され、
同様に列方向のスライド溝63a及び該スライド溝63
aに嵌合する突起部63bが形成されている。そして、
それぞれ隣り合うコマ61・61・・・同士のスライド
溝62a・63aと突起部62b・63bを嵌合させて
組み立てられている。このような構成のコマ61・61
・・・がマトリクス状に配列されることにより、行方向
又は列方向のコマ61・61・・・が一体となって移動
可能としている。
【0024】そして、図10に示すように、行方向のコ
マ61・61・・・の端部にはスライド板64・65が
配設されている。スライド板64・65は列方向におい
て交互に配置されており、複数のスライド板64・64
・・・(図10においては2つのスライド板64・64
を図示している。)には駆動板64aが固設されてい
る。また、駆動板64a上において行方向にラック64
bが配設されており、該ラック64bがパルスモータ6
4cのピニオン64dに噛合して、パルスモータ64c
の回転駆動をスライド板64・64・・・の往復運動へ
と変換している。
【0025】同様に、複数のスライド板65・65・・
・には駆動板65aが固設されている。また、駆動板6
5a上において行方向にラック65bが配設されてお
り、該ラックがパルスモータ65cのピニオン65dに
噛合して、パルスモータ65cの回転駆動をスライド板
65・65・・・に伝達する。
【0026】以上の構成により、パルスモータ64c・
65cを駆動させることで、スライド板64・65をス
ライド移動可能としており、これによりコマ駆動部6の
コマ61・61・・・を1行おきに(例えば偶数行若し
くは奇数行のみ)移動可能としているのである。また、
列方向のコマ61・61・・・に対しても同様に、図示
せぬスライド板、駆動板、パルスモータ等が配設されて
おり、コマ61・61・・・を1列おきに移動可能とし
ているのである。
【0027】以上の構成において、キャリア駆動部5に
配列されるキャリア51及びコマ駆動部6に配列される
コマ61は図11の如くマトリクス状に配列されてい
る。そして、形成する三次元繊維組織体の形状に合わせ
て、適宜必要なキャリア51のボビン50から供給した
繊維を対応するコマ61の挿通孔61aを貫通させて、
引上装置7の終端板70に連結する。なお、コマ駆動部
6のマトリクス構成は必ずしもキャリア駆動部5のマト
リクス構成と同じである必要はなく、最低限キャリア5
1の移動する行及び列を確保すればよい。
【0028】以上の如く構成された織成装置における三
次元繊維組織体の生成方法について説明する。まず、キ
ャリア51のボビン50から繊維を延設し、それぞれ対
応するコマ61の挿通孔61aを貫通させ、さらに終端
板70の対応する位置に連結する。この時、繊維を供給
するボビン50の選択は形成する組織体の形状に合わせ
て、適宜選択可能であるが、前述したキャリア移動空間
10毎に行及び列方向連続的に配置する。つまり、キャ
リア駆動部5には、行方向及び列方向にキャリア移動空
間10が複数配列されることとなる。
【0029】そして、前記引上装置7により終端板70
をコマ駆動部6側とは逆方向に移動させながら、キャリ
ア駆動部5及びコマ駆動部6において同時に、前記一層
目操作を施すのである。つまり、コマ駆動部6において
は、前述したスライド駆動構成により、一行おきの行方
向、及び、一列おきの列方向の操作を行うことにより、
複数のキャリア移動空間10に対して一斉に一層目操作
を施すのである。この時、キャリア駆動部5において
も、同様に図示せぬ駆動構成により一行おきの行方向、
及び、一列おきの列方向の操作が可能に構成されてお
り、コマ駆動部6のスライド移動に同期したスライド移
動を行うのである。この操作により、コマ駆動部6と終
端板70との間の繊維には、キャリア移動空間10の数
だけの節点21p・21p・・・が形成され、一層目織
成層21gが形成される。この時、キャリア駆動部5と
コマ駆動部6は同期移動するので、両者の間では節点は
形成されない。
【0030】続いて、引上装置7により終端板70を移
動させながら、キャリア駆動部5及びコマ駆動部6にお
いて同時に、前記二層目操作を施すのである。これによ
り、コマ駆動部6と終端板70の間には、前記一層目操
作により形成された一層目織成層21gに続いて二層目
織成層22gが形成される。そして以降、上述した一層
目操作及び二層目操作を繰り返し行うことにより、コマ
駆動部6と終端板70間には順次一層目織成層21g及
び二層目織成層22gが繰り返し形成されていく。この
ようにして、三次元繊維組織体が形成されていくのであ
る。
【0031】そして、一層目織成層21gが形成され、
節点21p・21p・・・が形成された時点で、この節
点21pにおいて繊維同士を接着または溶接等により接
合するのである。この節点の接合を行う場合は、2機の
レーザ発振機9・9によりレーザ光を照射することによ
り行う。つまり、図12に示すように、レーザ発振機9
・9は送りモータ91・91により、形成される組織体
の行方向及び列方向に移動可能に配置され、且つ、組織
体の断面を含む平面上で回動可能に構成されている。こ
れにより、2機のレーザ発振機9・9の照射方向を制御
して、節点21p・21p・・・を接合していくのであ
る。これにより、目標とする節点21pのみにレーザを
照射して他の繊維及び節点への影響を回避可能としてい
るのである。
【0032】また、2機のレーザ発振機9・9の出力
は、該レーザ発振機9・9から節点までの距離に応じて
制御可能とするとともに、2機のレーザ発振機9・9の
出力の総和による出力制御を行っているので、余分なエ
ネルギーを使うこと無く効率のよい接合工程を可能とし
ている。また、繊維の素材はステンレスワイヤ、銅線、
ニッケル線、ナイロン糸、ポリエステル繊維等様々なも
のが利用されるが、この素材に応じた出力制御を行うよ
う構成している。また、金属製の繊維にはあらかじめ、
はんだ粉末及びフラックス等をコーディングしておくこ
とも可能であるし、化学繊維の場合にはのり材を用い
て、ナイロン等においては蟻酸等を用いて溶着を行うこ
とも可能である。
【0033】そして、一層目織成層21gの節点21p
の接合後、二層目織成層22gが形成されると、節点2
2pに同様に接合工程を行い、順次組織体を形成してい
くのである。また、上述した接合工程は、組織体の断面
内部に形成される節点に対するものであるが、組織体の
最外層に外枠を配設し、この外枠部分に形成される組織
体の最外層を該外枠と接着、溶接等により接合していく
ことも可能であり、これにより形成された組織体の外型
の保持ができ、各節点における接合を省略することが可
能となる。また、各節点の接合を溶接により行う場合
は、スポット溶接により行っても効率よく行うことが可
能である。
【0034】以上の操作により形成された三次元繊維組
織体は、繊維同士の間に空間が形成されているため、フ
ィルタとしての様々な用途に利用可能となる。また、形
成された三次元繊維組織体は大きな表面積を有するの
で、該三次元繊維組織体を構成する繊維を触媒作用を有
する部材で構成することで、高効率の作用効果を示す触
媒として利用することができる。また、前記引上装置7
による終端板70の移動速度とコマ駆動部5におけるス
ライド移動速度を制御することにより、組織体の組角度
を自由に変化させることができる。これにより、フィル
タの性質としてフィルタリング能力の大小を制御した
り、フィルタ自体の強度を調整可能としている。また、
前記一層目操作及び二層目操作を、図1乃至図3等にお
けるキャリア1・2・3が、回転中心10a又は回転中
心11aを中心として、例えば180度回転した時点
(図1に示す状態から図2(4)又は図3(2)に示す
状態となった時点)で次層の操作へ移るように構成する
ことにより、形成される三次元繊維組織体の繊維配向を
変化させることができる。この次層の操作へ移るタイミ
ングは90度毎であれば、90度、270度、又は36
0度以上でも良く任意に選択することが可能である。ま
た、終端板70とコマ駆動部6との間に樹脂の含浸工程
と成形工程を配設することにより、形成された組織体を
そのままの形状でコンポジット化又はコンポーネント化
することも可能である。これにより、三次元繊維組織体
に複数の機能を付与したり、該三次元繊維組織体を超軽
量構造物として形成したり、ハニカム構造に形成したり
することができる。
【0035】また、上述したように、キャリア駆動部5
において繊維を供給するボビン50の位置や数量をキャ
リア移動空間10単位で自由に選択できるので、様々な
形状や密度の三次元繊維組織体(若しくはフィルタ)が
形成可能であり、組織体の形成方法として自由度の高い
構成となっているのである。
【0036】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、以下
のような効果を奏するものである。即ち、マトリクス状
に配列したキャリアを行及び列方向に移動させて三次元
繊維組織体を織成する方法において、繊維が引き出され
るボビンと一体的に行及び列方向に移動可能なキャリア
の、隣接する四区画をキャリア移動空間に設定し、該
移動空間単位での各キャリア回転操作と、キャリアの
移動方向に対する垂直方向への繊維の一定量の引き出し
とを、繰り返して行うことにより三次元繊維組織体を織
成したので、移動幅の小さい単純なキャリアの回転によ
り、三次元繊維組織体の織成基礎が形成された。また、
この三次元繊維組織体は、繊維同士の間に空間が形成さ
れることとなる。
【0037】また、前記キャリア移動空間は、隣接す
る四区画にて構成されるキャリア移動空間と、この移動
空間を行及び列方向に一区画ずらした次キャリア移動空
間とが設定され、該キャリア移動空間及び次キャリア移
動空間に対して交互に前記回転操作を施すことにより三
次元繊維組織体を織成したので、独立した単純な単位動
作の繰り返し動作により三次元繊維組織体の形成が可能
となったので、制御が容易となった。
【0038】また、前記キャリア移動空間及び次キャリ
ア移動空間に対して交互に前記回転操作を施すことによ
り、繊維の長さ方向一定間隔毎に織成層を形成し、
成層で交差した糸条同士を接着または溶接することによ
り三次元繊維組織体を織成したので、織成層に空間を形
することができた。また、前記織成方法により織成さ
れた三次元繊維組織体を、フィルタとして用いたので、
フィルタとしての機能を充分に果たす構成となった。
【0039】また、ボビンが載置されるキャリアをマト
リクス状に配列して行及び列方向に移動させるキャリア
駆動部と、挿通孔を有するコマをマトリクス状に配列し
て行及び列方向に移動させるコマ駆動部と、織成した三
次元繊維組織体の引き上げ装置とを備え、キャリア駆動
部におけるキャリアのボビンから供給した繊維を、コマ
駆動部における対応するコマの挿通孔を貫通させて引上
装置に連結し、キャリア駆動部におけるキャリアの行及
び列方向への移動と、コマ駆動部におけるコマの行及び
列方向への移動とを同期して行い、キャリアとコマとの
行及び列方向への移動と、引上装置によるキャリア及び
コマの移動方向に対する垂直方向への繊維の一定量の引
き出しとを交互に行うことにより織成層を形成すること
により、組織体の組角度を自由に変更可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】キャリアの配置を示すマトリクス図である。
【図2】一層目操作によるキャリアの回転移動状態を示
すマトリクス図である。
【図3】二層目操作によるキャリアの回転移動状態を示
すマトリクス図である。
【図4】一層目及び二層目操作を施した繊維の状態を示
す立体図である。
【図5】キャリア移動空間を複数有するマトリクスに一
層目及び二層目操作を施した繊維の状態を示す立体図で
ある。
【図6】織成装置の模式図である。
【図7】キャリア及びボビンの側面断面図である。
【図8】キャリアの底面斜視図である。
【図9】コマの嵌合状態を示す斜視図である。
【図10】コマのスライド構成を示す斜視図である。
【図11】キャリア駆動部及びコマ駆動部のマトリクス
図である。
【図12】レーザ発振機を含む組織体の断面図である。
【符号の説明】
1 キャリア 2 キャリア 3 キャリア 5 キャリア駆動部 6 コマ駆動部 7 引上装置 10 キャリア移動空間 11 次キャリア移動空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−112749(JP,A) 特開 平2−242954(JP,A) 特開 平2−264055(JP,A) 特開 平1−183564(JP,A) 特開 平4−209850(JP,A) 米国特許4312261(US,A) 国際公開98/17852(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D04C D03D Fターム(4L046,4L048,4 L050)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリクス状に配列したキャリアを行及
    び列方向に移動させて三次元繊維組織体を織成する方法
    において、繊維が引き出されるボビンと一体的に行及び列方向に移
    動可能なキャリアの、 隣接する四区画をキャリア移動
    空間に設定し、 該移動空間単位での各キャリア回転操作と、キャリア
    の移動方向に対する垂直方向への繊維の一定量の引き出
    しとを、繰り返して行うことにより織成する三次元繊維
    組織体の織成方法。
  2. 【請求項2】 前記キャリア移動空間は、隣接する四
    区画にて構成されるキャリア移動空間と、この移動空間
    を行及び列方向に一区画ずらした次キャリア移動空間と
    が設定され、該キャリア移動空間及び次キャリア移動空
    間に対して交互に前記回転操作を施すことにより織成す
    請求項1に記載の三次元繊維組織体の織成方法。
  3. 【請求項3】 前記キャリア移動空間及び次キャリア移
    動空間に対して交互に前記回転操作を施すことにより、
    繊維の長さ方向一定間隔毎に織成層を形成し、織成層
    で交差した糸条同士を接着または溶接する請求項2に記
    載の三次元繊維組織体の織成方法
  4. 【請求項4】請求項3に記載の織成方法により織成され
    た三次元繊維組織体を、フィルタとして用いたことを特
    徴とする三次元繊維組織体
  5. 【請求項5】 ボビンが載置されるキャリアをマトリク
    ス状に配列して行及び列方向に移動させるキャリア駆動
    部と、挿通孔を有するコマをマトリクス状に配列して行
    及び列方向に移動させるコマ駆動部と、織成した三次元
    繊維組織体の引き上げ装置とを備え、 キャリア駆動部におけるキャリアのボビンから供給した
    繊維を、コマ駆動部における対応するコマの挿通孔を貫
    通させて引上装置に連結し、 キャリア駆動部におけるキャリアの行及び列方向への移
    動と、コマ駆動部におけるコマの行及び列方向への移動
    とを同期して行い、 キャリアとコマとの行及び列方向への移動と、引上装置
    によるキャリア及びコマの移動方向に対する垂直方向へ
    の繊維の一定量の引き出しとを交互に行うこと により織
    成層を形成する三次元繊維組織体の織成装置
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