JP3482077B2 - 歯科用補綴物の製造方法 - Google Patents

歯科用補綴物の製造方法

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JP3482077B2
JP3482077B2 JP22616096A JP22616096A JP3482077B2 JP 3482077 B2 JP3482077 B2 JP 3482077B2 JP 22616096 A JP22616096 A JP 22616096A JP 22616096 A JP22616096 A JP 22616096A JP 3482077 B2 JP3482077 B2 JP 3482077B2
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C13/00Dental prostheses; Making same
    • A61C13/0003Making bridge-work, inlays, implants or the like
    • A61C13/0006Production methods
    • A61C13/0009Production methods using a copying machine

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンピュータ制御による
自動計測及びこの計測情報に基づく自動加工を行う装置
に関し、他方でより詳細には、形状設計用のコンピュー
タシステムとサーボコントロール方式のNC装置とそれ
に付加する軸の具合を制御する機構より成る単一のCA
D/CAM装置に代表される自動計測及び自動加工手段
を用いることにより、従来では困難性を有した歯科補綴
用材料等様々な材料を切削加工する事によって、精密な
歯科補綴物、その他歯科材、医科材、各種模倣物、被計
測物に同一、類似あるいは対応した加工物を製造するシ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆる通法と呼ばれる物で、 1 患者の処置歯に対して医師が支台歯形成を行い、 2 歯牙状態を印象材により印象採得し、 3 印象用石膏にて複製を作り、 4 複製上で歯科技工士がワックスアップを行い、 5 完成したワックスパターンをいわゆるロストワック
ス法による鋳造法にて金属(金銀パラジウム合金)の歯
科補綴物を作成し、 6 それを患者に医師が口腔内試適を行い不整合部を調
整し適合させる。
【0003】または 1.患者の処置歯に対して医師が支台歯形成を行い、 2.歯牙状態を印象材により印象採得し、 3.印象用石膏にて複製を作り、 4.さらに、耐火石膏にて印象用石膏の複製を作り、 5.耐火石膏上で歯科技工士が歯科用陶材を筆にて塗布
し、これを焼結してコアフレームを作成し、 6.完成したコアフレームに仕上げ用の陶材を塗布し、
再焼結を行いセラミック歯科補綴物を作成し、 7.それを患者に医師が口腔内試適を行い不整合部を調
整し適合させる。
【0004】または、 1. 患者の処置歯に対して医師が支台歯形成を行い、 2. 歯牙状態を印象材により印象採得し、 3. 印象用石膏にて複製を作り、 4. その石膏の形状を3次元計測器で計測し、この計
測データをCAD/CAMシステムへ転送し、 5. CAD/CAMシステムで支台歯データを歯科補
綴物の内面データに変換し、 6. あらかじめ記憶しておいた補綴物歯冠データを内
面データの大きさに合わせ変形し、重ね合わせにより歯
科補綴物形状としてモデル化し、 7. 完成した歯科補綴物形状モデルをNCマシンで切
削加工し歯科補綴物を製造し、 8. それを患者に医師が口腔内試適を行い不整合部を
調整し適合させる。 と言う方法が取られてきた。
【0005】ところで、NC加工工作機械を用いた場
合、計測機器又は加工機器の移動の仕方は、X軸又はY
軸を固定し、Y軸又はX軸とZ軸を移動させる方法が一
般的である。つまり、直交座標に合わせて平行に計測機
器又は加工機器を移動する方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の方法では、手順が多く時間と手間が掛かっ
てしまう。また、印象材により患者の歯牙形態を間接的
に取るため、材料精度により形態が正確に取れないと云
う欠点がある。歯科医療現場では印象を取るのは一般的
に歯科衛生士であるため、歯科衛生士の技量に左右され
る所が大きく、正確な処置歯の形状を取ることが出来に
くいという要因が有る。また、ロストワックス法を用い
るため、補綴物が鋳造可能な金属に限られ、金属アレル
ギーを引き起こし易いこと、審美性に劣るなどの欠点が
あった。また鋳造では熱膨張収縮があり、この誤差が無
視できない。このため、生体に近い材料として、ポーセ
レン、ガラスセラミックス等の陶材を用い、これによっ
て歯科補綴物を製造する方法が考えられているが、陶材
を用いる方法では熟練が必要とされ、また、コアフレー
ム焼結の際、破損が多く作業が複雑で、煩雑であり、一
般的に使用されるという迄にはなっていない。近年、コ
ンピュータ技術とNC機械の進歩により、これらを用い
て歯科補綴物を製造する試みがなされているが、この方
法では、支台歯を3次元計測器で計測するので、支台歯
データをクラウン内面データに変換する際、現時点での
変換原理ではどうしても誤差が発生し適合性が悪化する
ことから充分な精度が得られず、又、精度を充分に満足
させる為には様々な装備を付加しなければならず機械設
備も大きくならざるを得ないものであった。
【0007】そのNC工作機械の位置制御するモーター
としてステッピングモーター又はサーボモーターを利用
しており、ステッピングモーター又はサーボモーターの
動作の制御は、モーターにデータを排出するだけのオー
プンループ方式で行われている。そのため、精密な三次
元計測又は三次元加工を行う場合には、モーターの精密
な動作にかかってくる。又、上述の如く、そのモーター
の動作を確認せず、処理データをモーター側に送り出す
だけのオープンループ方式を取っていることからモータ
ーの動作の確認、つまり各軸テーブルの移動量の確認が
行われていないために、モーターの精度が得られない場
合は、正確な三次元計測及び三次元加工ができないとい
う欠点がある。
【0008】更に目的物の形状が円筒形又は球形など、
放射状に形状が変化している場合、従来の直交座標に合
わせての計測又は加工を行うと精度良く計測又は加工が
できない点等も指摘される。
【0009】他方、コンピュータ制御に於ける計測、加
工時に用いられる治具等に於いても、NC工作機械には
計測および加工機器と計測モデルおよび加工物を取り付
けるための治具が本体と一体化しているために、計測お
よび加工方法は限定されてくる。計測および加工機器が
個々に設置・固定されていることで、測定および加工の
できない面が出てくる為に三次元的な加工は不可能にな
る。また、上記以外にも、計測による位置データを加工
の為の位置データへコンピュータ処理による補正を行う
だけでなく、加工機器用のモーターにドリルを取り付け
る際に、計測の先端位置から加工のドリル先端位置への
データ補正を行う必要もあり、製作の為の時間をかなり
要した。更に、計測機器や加工機器の破損が生じた場合
には、データ補正の必要性から始めからの計測,加工を
行わなければならない等煩雑な面を有していた。
【0010】手作業により医療用材および歯科用材の切
削加工を行う場合、大変な労力と製作時間を要すること
から、上述した様にNC工作機械が用いられる場合もある
が、装置の構造上計測および加工方法が限定されてお
り、加工しようとする物によっては、加工の際のドリル
の振動,切り粉の飛散により計測機器を破損させること
もある。更に、計測時に取り入れたデータを加工時の補
正の必要性による加工時間の拡大や、誤差の発生による
完成された医療用材および歯科用材等の加工品の精度は
低下が生じる。また、計測機器や加工機器の破損が生じ
た場合に、データ補正の必要性から始めからの計測,加
工を行わなければならなく、更に時間を要する。
【0011】そこで、医療用材および歯科用材の切削加
工を行う場合の精度の向上,製作時間の短縮,計測・加工
が中断されても途中からの再計測・再加工性が求められ
るものである。また、NC工作機械を用いて計測・加工
を行う場合、複数の装置を用いるために設備投資等の面
で費用がかかるものであった。以上の課題を解決し、よ
りコンパクトで、より取扱いが簡単で、より速く、より
精度の高い計測及び加工ができるシステムが希求される
ものであった。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は上記の歯
科その他生体用補綴物、インプラント、或いは、印章
材、装飾品等、モデルに基づく形状、構造、色彩の及び
これらの1叉は複数の組み合わせを有する複製的叉は複
製の一部叉は全部に修飾的、改良的加工を施した物を製
造するため、コンピュータを用いたCAD/CAMシス
テム等を使用可能とし、単一のNC機械等の駆動部を有
する機器、即ち計測部、切削加工部のみを交換する構造
を有するもの、或いは両方を同時に備えたもの、により
好ましくは単一のクローズドループ・サーボコントロー
ルシステムに基づいてモデルを計測し、生体親和性の優
れた歯科用材料を切削加工する事によって精密、正確で
かつ省力化出来る計測加工システムを提案する事にあ
る。
【0013】又、本発明では、モデル等の被計測物を計
測する際、或いは塊状物をデータに基づいて切削加工す
る際、以下の計測乃至加工をする事でより精度を向上さ
せることを可能とした。即ち、医療用材又は歯科用材の
形状に合わせて外接円を作成し、その中心点から放射状
に計測機器又は加工機器を移動させる。そのため放射状
に変化している形状を精度良く計測又は加工ができる。
【0014】しかし、放射状の場合、中心点から離れる
につれ、精度が粗くなることへの対応として、放射状に
分割し、その分割したものを直交座標に合わせて平行に
計測又は加工することにより、前記の問題点が補うこと
ができる。また、中心点からある半径の距離ごとに同心
円上に分割する。中心点から近い部分を放射状に計測又
は加工を行い、次に中心点から近い部分を更に2倍等拡
大して、計測又は加工を行うことにより、問題点を補う
ことができるのである。
【0015】更に本発明では、離脱着式で、しかも統一
構造を有し、取り付け,交換,回転の機能を有し、複数設
け、切削用加工機器のモーターとドリルを一体型にする
構成により、計測および加工機器、計測モデル、医療用
材および歯科用材として使用される加工物の位置を正確
に出し、固定することを実現する。
【0016】前記の三次元計測は、例えばプローブ等を
利用した接触式計測機器、レーザー光を利用したレーザ
ー非接触式三次元計測機器等を示す。三次元加工装置と
して、例えば、切削ドリル加工、放電加工又は光造形等
を示す。本発明で示す医療用材は、例えば骨プレート、
骨接合材、人工骨、人工関節、人工臓器、その他医療用
補綴物、等で使用されるものを示す。歯科用材は、歯科
用補綴物、歯科用インプラント、その他歯科治療で使用
されるもの或いは、印章材、装飾品等、モデルに基づく
形状、構造、色彩の及びこれらの1叉は複数の組み合わ
せを有する複製的叉は複製の一部叉は全部に修飾的、改
良的加工を施した物を示す。 本発明で示す塊状物即ち
被加工物の材質は、セラミックス、金属、合成樹脂及び
その他三次元加工工作機にて三次元加工が施せる材質の
ものであり、加工可能であれば特に限定されない。又、
塊状物は、加工できるものであれば良く、その材質、形
状は、加工対象物によって適宜選択されるものである
が、例えば、板状、線状、粒状が例示される。中央演算
処理装置とは、汎用、専用を問わずパソコン、ワークス
テーション、その他中央演算処理装置を搭載したもの示
すが、データ処理を可能とするものであればいかなるも
のであってもよい。データを保存するための周辺機器と
して、ハードディスク、フロッピーディスク、光磁気デ
ィスク、ランダムアクセスメモリー、ICカード又はそ
の他データを保存するための装置を示すものであればよ
く、アナログ叉はデジタルデータを一時的或いは連続的
に記憶保存できるものであれば、好適に利用できるもの
であり、特に限定されない。 三次元的に移動する方法
として、X、Y、Z軸テーブルを利用した方法、産業ロ
ボット等に利用されているアーム型を利用した方法等が
考えられる。位置を検出するためのエンコーダーは、各
軸テーブルに取り付けるリニアエンコーダー、各軸テー
ブルの動力であるサーボモーターに取り付けるロータリ
ーエンコーダー等を示すが。 上記に示した各部構成の
例示は、これに限るものではない。
【0017】本発明における計測および加工手段は、C
AD/CAM、NC工作機械等を用いることができ、計
測機器は、接触式三次元計測機器,レーザーおよび光を
用いた計測機器等を、加工機器は、切削ドリル,光造形,
放電加工を用いた加工機器等を用いることができる。
【0018】
【作用】従来の方法である鋳造法では困難であった、チ
タン、セラミックス、複合樹脂材料から成る歯科補綴物
を本発明を用いることで早く、正確で且つ経済的に製造
することが出来る。本発明では、クローズドループ・サ
ーボコントロール方式を好適な一例として用るものであ
る。即ち、その数値制御器が計測、切削加工機に用いら
れているモータに移動指令を出力し、モータが移動する
とモータに取り付けられたロータリーエンコーダ若しく
は移動軸に取り付けられたリニアエンコーダにより移動
量がパルス形式のデータとして出力され、この出力され
たパルスデータは数値制御器にフィードバックされ、そ
れにより正確な位置検出を行え、移動と停止を精度良く
行うことが可能となる。本発明ではこのパルスデータを
数値制御器に送ると同時に測定データ作成用のコンピュ
ータシステムへ送信する。コンピュータシステムには主
軸に取り付けられたアナログ変位接触式測定子からのア
ナログ信号を受けるインターフェースを持ち、内部にて
デジタルデータとして変換を行い、このデジタルデータ
を元にコンピュータシステムは数値制御器に移動指令を
出力し、モータが動作し、各軸(3軸)が移動すると、
その接触式測定子が接触している歯科補綴物モデルとの
間に変位が生じる。この時エンコーダからのパルスデー
タは直接コンピュータシステムに入力されているためコ
ンピュータシステムは数値制御器に指令した移動量が正
しく実行されているかどうかをリアルタイムで確認する
ことが可能であり、接触式測定子に対して過度のストレ
スを与えることなく連続した歯科補綴物モデルの形状の
計測を安定に行うことが出来る。測定されたデータは接
触式測定子の先端球の半径分の増分が加重されたデータ
となっている。このため、コンピュータシステムは全て
の取得データより、先端球の半径分の数値を減算するこ
とにより、歯科補綴物の表面データを得ることが出来
る。減算のアルゴリズムは、接触式測定子の動きを微分
することにより、歯科補綴物表面の傾斜の法線ベクトル
を求め、この方向から半径分を減ずると言う物である。
【0019】以上詳述したクローズドループ方式制御に
よれば三次元計測及び三次元加工することにより、精度
の良い医療用材又は歯科用材の製造が可能となる。ま
た、パソコンを用いた場合、クローズドループ方式三次
元計測及び三次元加工の処理速度が問題であるが、複数
の中央演算処理装置に分散させることにより、高速計測
及び加工が図られる。
【0020】計測結果として得られたデータを処理し、
加工機器に加工用データを送るコンピュータ等からなる
システムはこの取得した歯科補綴物の正確な表面データ
に基づき、準備された歯科材料ブロック(被切削物)の
特性により、最適な工具、加工速度、加工経路等を自動
選択し加工用数値制御データ(Gコード)を生成する。
切削加工はこの加工用数値制御データをNC加工機へ送
出する事により行われる。本発明は計測を行う計測器と
加工を行うNC加工機が一つのCAD/CAMシステム
のみで実現されていることから、低コスト化、小型化を
図ることが可能となる。
【0021】更に本発明では、放射状計測又は放射状加
工手段を用いることにより、円形、楕円形、多角形、そ
の他複雑な形状を有するモデルの周囲の形状を詳細に高
精度で計測又は加工可能とする。
【0022】計測および加工機器、計測モデルおよび加
工物を固定する為の治具の位置が精密に決まる離脱着式
の治具にし、その治具を統一可能とすることで、相互に
取り付け交換が可能になり、更に治具を回転させること
で、計測モデルおよび加工物を三次元的に精度が高い計
測および加工を可能とする。更に、計測機器と加工機器
が同一のベース治具に設置することができ、且つモータ
ー等の駆動体とドリル等の加工体を一体型とし、その形
状を測定プローブ等の測定体と同一或いは相関性を与え
ることで、データ補正処理を省くことによる製作時間の
短縮や誤差が殆ど無くなることで精度が向上するだけで
なく、計測および加工機器破損の際にも、中断箇所から
の計測,加工が容易になる。また、CAD/CAMを用
いた装置一台で、多彩な計測および加工手段が得られ、
このことが設備投資の削減等を実現する。
【0023】
【実施例】本発明の一実施例を図4に示し詳細に説明す
る。(01)は作業部であり汎用叉は専用のNC工作機
械等で構成され、計測及び加工を行う部分である。(0
2)は、制御部であり、パーソナルコンピュータ、専用
コンピュータ、専用のコントローラ等少なくとも、記憶
部と処理部を有するもので形成される。図4では、パー
ソナルコンピュータ(30)を示した。制御部(02)
は、メモリ、磁気、光、光磁気等様々な手法で情報を記
憶する手段と、この情報を演算し、作業部に動作を指示
するための手段を具備する。情報の処理、記録、伝達
は、主にデジタル方式により行われるものであるが、こ
れに限るものではない。作業部(01)と制御部(0
2)は、電気リード線等の連結体(03)で電気的に接
続されるものであるが、その他、連結体(03)は、
光、赤外線、磁気、電磁気、超音波等の無線媒体で接続
されても良い。作業部(01)に於いて、(11)は、
Z軸用支持部材であり、この表面をZ軸方向にZ軸用ア
ーム部材(141)を摺動させ、且つZ軸用アーム部材
(141)を支持する為のものである。(12)は、X
軸用モータであり、回転力を摺動力に変換した動力を出
力し、且つ、X軸用テーブル部材(9)に連結してこれ
を摺動させるためのものである。(13)は、Y軸用モ
ータであり、回転力を摺動力に変換した動力を出力し、
且つ、Y軸用テーブル部材(10)に連結してこれを摺
動させるためのものである。(14)は、Z軸用モータ
であり、回転力を摺動力に変換した動力を出力し、且
つ、Z軸用アーム部材(141)に連結してこれを摺動
させるためのものである。(15)はスピンドルモータ
であり、主に加工時ドリルを装着した際、このドリルを
回転させるためのものである。スピンドルモータ(1
5)には、加工用の装着コネクタ(41)が接続されて
いる。加工用の装着コネクタ(41)は、切削用ドリル
(19)を着脱可能に接続するものである。 更にスピ
ンドルモータ(15)に隣接する形で、計測用プローブ
(20)が着脱自在に接続する計測用の装着コネクタ
(42)が設けられている。(16)は、飛沫覆いであ
り、加工時の塊状物の飛沫、飛び散りによる削りかすの
外部散乱を防止する為のものであって、X軸テーブル部
材上に固定されている。(17)は、台座であり、回転
治具用保持部(87)及びこれを回転させる駆動モータ
を内蔵する。回転治具用保持部(87)は、主に、計測
する為のモデル、加工する為の塊状物を装着する為の物
である。その他(7)は機械下部であり、(18)は、
回転車であり、機械下部底面の4隅に装着され、作業部
(01)を移動可能とするためのものである。
【0024】本発明の適合性の良い歯科補綴物を早く作
る為の動作について具体的計測加工工程を図面を図1、
図2、図3、図4、図10等を参照して説明する。被計
測物の手動による作成過程を図10(a)の工程(2.
1)に示す。工程(2.1)は、患者支台歯上に歯科用
鑞材(ワックス、テック)にて歯科補綴物原型模型を作
成する、ことを示すものである。 1. 患者歯牙形態を正確に採得するため、印象材を使
用せず、患者支台歯上に直接即時重合レジンにて補綴物
モデル形成を行う。詳細は、図10(b)(2.1.
1)、(2.1.2)、(2.1.3)の工程に示す。
図10(b)(2.1.1)は、虫歯の症状に応じて支
台歯の形状を考え、歯科治療用バーにて形成する、工程
を示すものである。図10(b)(2.1.2)は、歯
科用蝋材(ワックス、テック)にて、支台歯上に補綴物
形状を形成していく、工程を示すものである。図10
(b)(2.1.3)は、形成された補綴物原型模型を
紫外線や薬剤などで固化する、工程を示すものである。 2. その補綴物モデルは硬化後患者口中から取り出さ
れ、図2で示す計測用のモデルが得られる。図10
(b)(2.1.4)図10(b)(2.1.4)は、
上述の通り、固化後、患者口内より原型模型を取り出
す、工程を示すものである。 (取り付け工程) 1.図10(a)(2.2)並びに図10(c)に原型
の取り付け工程を示す。 図10(a)(2.2)は、
歯科補綴物原型模型に計測用のリブを取付け、計測用治
具へ装着し保持具にてCAD/CAMシステムへ装着す
る、工程を示すものである。この計測用モデルに例えば
図3で示すような計測用の付加機構を取り付け(図10
(c)(2.2.1))、 図4で示すような回転治具
用保持部(87)に装着する。(図10(c)(2.
2.2))(図10(c)(2.2.3))図10
(c)(2.2.1)は、計測用のリブを準備し、模型
に接着する、工 程を示すものである。 図10(c)
(2.2.2)は、リブが取付けられた原型模型を専用
の保持具へ取付ける工程、及びこの時計測しやすい角度
に調整する、工程を示すものである。図10(c)
(2.2.3)は、模型が取付けられた保持具をCAD
/CAMシステムのX軸テーブル上の台座へ取付ける、
工程を示すものである。
【0025】(自動計測工程) 2.図10(a)(2.3)並びに図10(d)に自動
計測の工程を示す。図10(a)(2.3)は、模型の
形状を計測CADにより計測し、計測データをPCに格
納する、工程及び完全な形状を計測するため模型を治具
ごと反転させる、工程を示すものである。クローズドル
ープ方式サーボコントロール等に基づき、スピンドルモ
ータ主軸と同軸上に取り付けられた先端形状が完全な球
であるアナログ接触式測定子(例えば図4で示す(2
0))と各モータ軸からの位置検出パルスデータ及びア
ナログ−デジタル変換回路を持つコンピュータシステム
(例えば図4の30)を駆動させる。図10(d)
(2.3.1)、図10(d)(2.3.2)図10
(d)(2.3.1)は、自動計測ソフトをメニューか
ら選択し起動する、工程を示すものである。 図10
(d)(2.3.2)は、補綴物原型模型の中心の位置
座標を設定する、工程を示すものである。この駆動は、
詳細にはX軸モータ(例えば図4の12)、Y軸モータ
(例えば図4の13)、Z軸モータ(例えば図4の1
4)が回転し、その回転により、各モータに連結された
X軸テーブル(例えば図4の9)Y軸テーブル(例えば
図4の10)、Z軸アーム(例えば図4の141)が各
軸方向へ摺動することで、測定子(20)或いはモデル
(57)が連動するように動くことから、モデル(5
7)上を測定子(図4で示す20)が接触しながらその
表面を移動し、測定子(20)に加えられる力に基づく
変位量及び各モータの動作に基づく情報から正確な座標
値を読みとりコンピュータ(CAD/CAM)システム
内に数値データとして保存する。図10(d)(2.
3.3)図10(d)(2.3.3)は、設定した計測
中心から、補綴物原型模型の半面を放射状の計測パスに
よって計測する、工程を示すものである。 3.保存されたデータより測定子の先端球の半径分の補
正をコンピュータシステムにて計算しモデルの表面の座
標データを生成する。 4. この際コンピュータシステムは逐次読みとったデ
ータを元にして、補綴物モデルの形状の予測を行い、こ
れにより次の測定点の移動量を決定することにより、無
駄のない測定を連続して行うことも出来る。 5. この時、形状を正確に計測するため、回転治具
(87)で示されるような180度正確に反転できるジ
グを用いて表裏の完全な形状を計測する。図10(d)
(2.3.4)、図10(d)(2.3.5)図10
(d)(2.3.4)は、半面計測終了後、模型を装着
した保持具ごと反転し、未計測の半面を放射状計測パス
にて計測する、工程を示すものである。図10(d)
(2.3.5)は、計測データをPCに保存する、工程
及び計測用保持具及び計測スタイラスを取り外す、工程
を示すものである。
【0026】(得られたデータの計算工程) 図10(a)(2.4)、並びに図10(e)に計算工
程を示す図10(a)(2.4)は、PC上のソフトウ
エアにて、加工ツールパスを設計する、工程を示すもの
である。 図10(e)(2.4.1)は、加工パス計算
ソフトウエアをメニューから選択し、起動する、工程を
示すものである。 図10(e)(2.4.2)は、自動
計測した補綴物原型模型のデータを呼び出す、工程を示
すものである。 図10(e)(2.4.3)は、粗加工
用切削ドリル及び送り速度を計算し、粗加工用切削パス
のデータを自動で作成し、保存する、工程を示すもので
ある。 図10(e)(2.4.4)は、仕上げ用切削ド
リル及び速度を計算し、粗加工用切削パスデータをもと
に仕上げ用切削パスデータを自動で作成し、保存する、
工程を示すものである。 1. 図4のコンピュータ(30)上で加工パス計算ソ
フトを起動させ、コンピュータ(30)に蓄えられた計
測データを読み出し、この計測データを数値化した後加
工データへ変換し、必要で有れば、データの拡大、縮小
の処理を加える。 更に、粗加工用パスの作成を行い、
次に仕上げ用切削パスの作成を行い。それぞれ、コンピ
ュータ(30)に保存する。この場合、粗削り用叉は仕
上げ用に使用されるドリル等の加工体の口径、形状は予
め設定されているものとする。
【0027】(加工工程) 1.図10(a)(2.5)、並びに図10(f)に加
工工程を示す。図10(a)(2.5)は、加工用治
具、加工材料及びエンドミルを取付け、加工する、工程
及び完全な形状を加工するために、半面加工後治具ごと
加工材料を反転する、工程を示すものである。 図10
(f)(2.5.1)は、加工材料を切削保持具に装着
し、それをCAD/CAMシステムに設置する、工程及
び切削加工用ソフトウエアをメニューから選択し起動す
る工程を示すものである。 図10(f)(2.5.2)
は、粗加工用切削パスデータ及び仕上げ加工用切削パス
データを呼び出し、粗加工及び仕上げ加工を行う、工程
を示すものである。 図10(f)(2.5.3)は、半
面の加工を施した後に、加工材料を装着した切削保持具
を反転する、工程を示すものである。切削工具(例えば
図4の(19))を今まで測定用に装着されていた測定
子(20)に替わり使用する。 2. 塊状物(例えば図8で示す様なもの)にリブ(8
12)を接着剤等で接着したもの、或いは予めリブ(8
12)を一体的加工等により備えた塊状物のリブ(81
2)の部分を回転治具(例えば図4の(87))に装着
する。 3. コンピュータ(CAD/CAM)(30)からま
ず粗削り用パスのデータに基づき、粗削り工程を行う。
この粗削りは、X軸モータ(例えば図4の12)、Y軸
モータ(例えば図4の13)、Z軸モータ(例えば図4
の14)が回転し、その回転により、各モータに連結さ
れたX軸テーブル(例えば図4の9)Y軸テーブル(例
えば図4の10)、Z軸アーム(例えば図4の11)が
各軸方向へ摺動し、この摺動により塊状物と駆動してい
る切削工具(19)が接触し、切削工具(19)が塊状
物を切削加工して行われる。 4. 次に、コンピュータ(CAD/CAM)(30)
から仕上げ用パスのデータに基づき、仕上げ工程を行
う。その際、ドリルの交換等を行い、交換等により変更
となった部分に基づくパラメータ等の変更を行う。 5.表面が加工された後、回転治具用保持部(87)が
回転し、裏面が切削加工される。この際、粗加工、及び
仕上げ加工を順に行う。図10(f)の(2.5.4)
にその部分を示す。図10(f)(2.5.4)は 未
加工の半面を粗加工及び仕上げ加工を行う、工程を示す
ものである。6.加工終了後、回転治具用保持部材(8
7)から加工された塊状物を取り外し、リブ(図8(8
12)で示す)を切除する(図10(f)(2.5.
5))。図10(f)(2.5.5)は、切削加工で出
来た歯科補綴物を切削用保持具より取り外し、リブを切
除する、工程を示すものである。尚、塊状物として用い
られる加工材料としてはチタン、歯科セラミックス、複
合樹脂等が好ましいが、加工対象物に応じ適宜選択され
るものであり、その他、金属、セラミックス、木材、等
を用いる場合もある。図10(a)の終了工程には、補
綴物を取り外し、試適する、工程を含むものである。
【0028】次に適合性の良い歯科補綴物を正確に早く
作る為の実施例の動作を説明する。構成等は上述した実
施例と同様であるので、番号を付する以外はその詳細な
説明は省略する。
【0029】(被計測物の作成工程) 1. 患者歯牙形態を、印象材にて採得し、 2. 印象用石膏にて歯牙形態を複製し、 3. 複製上で歯科技工士がワックスアップを行いクラ
ウンなるワックスモデルを形成し、実施例1で示した様
なモデルを得る。 (計測工程) 4. 図4で示す装置に測定子(例えば図4の(2
0))を取付け、回転治具(例えば図4の(87))に
このモデルを装着した状態で、形状を正確に計測する。 5. この時、形状を正確に計測するため、回転治具
(87)を正確に反転、回転させ、完全な形状を計測す
る。計測の動作は上述した実施例の動作と同様である。 6. コンピュータ(CAD/CAM)(例えば図4の
(30))によって形状を数値化し一時的に記憶させ
る。 (加工工程) 7. 切削に適した切削工具を選択した後、この切削工
具(例えば図4の(19))を今まで測定用に装着され
ていた測定子(20)と交換する。 8. 塊状物を、回転治具(例えば図4の(87))に
装着する。 9. 取り替えた切削工具(例えば図4の(19))に
よって塊状物を切削加工し、所望の補綴物を製造する。
尚、加工材料としてはチタン、歯科セラミックス、複合
樹脂等を用いるものであるが上述と同様、目的に応じそ
の他の材料が使用される。
【0030】ここで本方法の各種段階の詳細な説明をす
る。上述したが、本方法は歯科補綴物モデルを作製する
ための一連の作業以外は人手を必要としないので、本方
法を構成する諸作業の大半は適切に制御された装置を用
いて自動的に遂行されると考えられうることを銘記すべ
きである。また、歯科補綴物の形成用として示された材
料は現在市販され且つ歯科分野での専門家に周知されて
いる材料であるが、本発明の範囲を逸脱することなく、
同等の機能を備える他の材料を案出し使用し得ることも
銘記されるべきである。実際上、以下の本方法の詳細な
説明は、現今の歯科作業場におけるその性能に関連して
いるが、工業製品水準にあり且つ種々な材料を使用す
る、他の実施例に対しても明確に適応できる。
【0031】本発明による歯科補綴物製造方法で示され
る実施例を図1、図2、図3、図4等を用いて説明す
る。以下で述べる、実施例では歯科補綴物のうちクラウ
ンと呼ばれる物を対象とした。図1は本発明の歯科補綴
物製造方法によって製造しようとする歯科用金属チタン
製の歯冠(クラウン)(47)を示す物である。図1に
おいて、歯肉(1)、自然歯歯根(3)、支台歯(5)
を示し、支台歯は歯科医により、形成が成されている。
以下に、図1に示すクラウン(47)の製造方法につい
て説明する。
【0032】(被計測物の作成工程)まず、歯科医の手
作業によって、図2に示すような、前期図1におけるク
ラウン(47)と全く同じ形の歯科補綴物原型(雄型)
(57)を歯科用の蝋材(ワックス、光硬化樹脂、テッ
ク等の即時重合性を有するものが好ましいがこれに限る
ものではない。尚、生体用に使用するものの他に適用す
る際も、即時重合性がある部材が使用されることが好ま
しいがこれに限るものではない。)により患者の口中に
て支台歯(5)上に形成する(第1工程)。この工程に
掛かる時間は大凡10〜15分程度である。
【0033】(計測工程)次に、上記雄型(57)を患
者口中より取り出し、図3に示すように計測用のリブ材
(91)と糊状接着剤(92)と接着する。これを本発
明により計測する。図4は本発明の実施例を示すもの
で、以下このシステムを使用して歯科補綴物を製造して
いく。まず図3で示した、雄型付きリブを図5(a)に
示す、回転ジグ用保持具(87)へ固定される。固定さ
れた状態を図5(b)に示す。この回転ジグ用保持具
(87)を図4の台座17へ取り付ける。(第2工程)
次に、この取り付けられた雄型を図4のCAD/CAM
システムによって、その形状を精密に計測するわけであ
るが、本実施例では計測に接触式の計測プローブユニッ
ト(20)を用いている。この接触式計測プローブユニ
ット(20)は図6に示すとおりの構造をしており、計
測器本体20−aと接触探診子20−bより成ってお
り、接触探診子20−aの変位量によって物体表面の座
標を割り出し、電気信号として出力するものである。図
4の制御用のコンピュータ(30)により制御され、計
測プローブユニット(20)によって計測されたデータ
はコンピュータ(30)へと送られる。計測されたデー
タはコンピュータ(30)により、測定子半径オフセッ
ト補正の処理を施され切削加工用のデータへ変換され
る。計測は雄型(57)の形状を正確に取得するため、
図11(b)に示すように雄型の中心からの放射状方向
に計測していく。こうすることによって、クラウン(4
7)にとって、一番重要であるところのマージン部(図
11の(A2))の形状を正確に計測することが出来
る。この様にマージン部を正確に加工できることによ
り、加工物(クラウン)を実際に装着した際、装着した
支台歯との接触部分に隙間ができなくなるので、二次う
蝕の危険性が少なくて済み、安定した使用が可能とな
る。計測はX軸モータ(12)、Y軸モータ(13)、
Z軸モータ(14)をコンピュータ(30)からの指令
により、各軸を制御することによって行われるが、3軸
制御の為、雄型(57)の形状の半分しか計測すること
が出来ない。このため、反面の計測が終了した後、雄型
(57)を180度反転することでもう反面を計測し、
完全な3次元形状を計測することが出来るようになって
いる。この反転は、回転治具用保持具(87)が取り付
けられている台座(17)との嵌合機構によって正確に
行われる、このため反転することによる位置精度の誤差
は5ミクロン以下に抑えることが出来ている、この反転
機構の構造を図7に示す。図7で示すように回転治具用
保持具(87)の90度づつの回転により、これと連結
した雄型(57)が連動して回転する。計測された結果
はコンピュータ(30)へ送られ、歯冠形状設計が行わ
れる。(第3工程) この工程に掛かる時間は大凡0.
5時間程度であるがより短縮可能である。
【0034】(加工工程)次に、クラウン(47)を切
削加工するため、図4において、スピンドルモータ(1
5)へエンドミル(19)を取り付ける。そして、回転
治具用保持具(87)へ切削用ブロック(90)を取り
付ける。この切削ブロックの形状は歯科補綴物に近い円
柱状または円錐状のリブ付き(図8(812))の形状
をしており、クラウン(47)の仕上がり寸法に応じて
細かい単位で寸法の違う形状を多数準備されており、歯
科医はもっともクラウン(47)に近い形状の切削用ブ
ロック(90)を選択することが出来る。またクラウン
(47)の形状の特異性を鑑みて切削用ブロック(9
0)の片面中心部に穴を開ける事が有用である。また、
材質としては歯科用チタンを用いている場合とした。こ
の切削ブロック(90)の形状の一例を図8に示す。図
8(a)は、表部分、図8(b)は、裏部分である。裏
部分には、上述した孔部(811)が穿設されていると
共に加工用治具と接続する為のリブ(812)が一体的
に接続している。このリブ(812)は、切削ブロック
(90)が製造される際、一体的に付加されているもの
であり、加工後、これを折ることで削除するものである
が、後で接着剤等で接着固定したものであってもよい。
回転ジグ用保持具(87)に固定された切削用ブロック
(90)はコンピュータ(30)によって生成される粗
削り用及び仕上げ用、加工パスによりエンドミル(1
9)にて加工される。ここでも、計測時と同じく、加工
は反面しか行われないため、反面の加工が終了後、図7
に示す様に回転治具用保持具(87)を回転させ、裏面
を切削するものである。この工程に掛かる時間は大凡1
時間である。(第4工程)
【0035】切削加工終了後、クラウン(47)を回転
ジグ用保持具(87)より取り外し、磨き加工を施し、
患者支台歯(5)へ適用する。固定治具の離脱着は、ボ
ルト・ツメ等により締め付ける方法そのほか考えられる
把持する方式を示し、治具による位置決めは、ピンと穴
による位置決め方法等を示す。また、治具の回転方法お
よび角度の位置決めは、ある角度毎にピンおよび穴を設
定し、手動にて回転させる方法,エンコーダー付属サー
ボモーターに治具を取り付け、自動にて回転させる方
法,その他正確に角度が決められ、手動および自動にて
行う方法を示すものであるが、少なくとも着脱可能であ
ればよくこれに限るものではない。切削加工クラウン
(47)の精度はシステム精度に依るが、本発明の実施
例のシステムでは、誤差を20ミクロン以下に抑えるこ
とが出来た。これは、歯科補綴物の理想的精度限界であ
る50ミクロンを満足するものを形成することが可能で
ある。
【0036】上記実施例の様なチタンクラウンの製造方
法によれば、従来手法によるところの製造方法に比して
工程を大幅に短縮でき、時間的にも大幅に短縮でき、チ
タンクラウンを迅速に製造することが出来る。また、高
度の技能や熟練度を必要とする工程を無くしたために、
経験の浅い歯科医、歯科技工士等にも容易、確実にチタ
ンクラウンを製造することが出来る。なお、上記実施例
においては本発明を単独のクラウンに適用した場合につ
いて説明したが、複数の歯冠がつながるブリッジについ
ても本発明を適用することが可能である。また、上記実
施例では、クラウン(47)の材料としてチタンを使用
した場合を説明したが、これに限らず、歯科用の陶材
(ガラスセラミックス)、複合樹脂を使用した場合でも
本方法が適用できる。
【0037】上述した実施例では、計測と切削をおのお
の別に行っていたが、計測と切削を同時に行うことが可
能である実施例を図9に示す。図4は、X軸テーブル
(9)上に2つの同一構造を有する保持部(921)
(921’)を設けたものである。保持部(921)
(921’)の構造は同一であるので同一符号を付し
た。又保持部(921)の構造についても図4で示した
ものと同一であるので、図4と同一符号を付してその説
明は省略する。保持部(921)の計測用回転ジグ用保
持具(87)には、計測する為のモデル(57)を装着
し、保持部(921’)の切削用回転ジグ用保持具に
は、切削用ブロック(90)を装着する。スピンドルモ
ータ(15)は、切削用ドリル(19)と加工支持部
(95)を介して連結支持され、測定用プローブユニッ
ト(20)は、ユニット支持部(94)と接続してい
る。ユニット支持部(94)は、加工支持部(95)と
連結体(93)を介して固定的に接続している。測定用
プローブユニット(20)の情報は、図4で示すコンピ
ュータ(30)に伝達される様な構成を有する。測定用
プローブユニット(20)は、モデルと接触すること
で、その情報を出力し、コンピュータ(30)は、その
情報に基づいてX,Y,Z軸モータを駆動させる。これ
らモータの駆動により、連結体(93)は、X,Y,Z
軸方向に移動するが、その移動に基づいて、切削ドリル
(19)及び保持部(921’)も連動して移動し、切
削用ドリル(19)は、スピンドルモータ(15)の回
転駆動により回転し、測定用プローブユニット(20)
と相対的に同一の動きを行い、切削用ブロック(90)
を切削する。尚、切削動作の場合は、粗削り、仕上げの
2回の工程を要するが、計測と同時に行う切削を粗削り
のみの工程とし、測定終了後再度仕上げ加工を行う場合
や、切削を1回の工程とする場合等の工程の選択を行う
場合もある。又、連結体(93)は、測定プローブユニ
ット(20)と切削ドリル(19)を固定するような構
造を有するものであるが、他方、収縮、伸長可能な構造
にすることにより、測定プローブユニット(20)の測
定の為の動作を補正した切削ドリルの動きを実現する
等、より精密な加工を実現することも可能である。この
様に計測と加工を同時に行う、いわゆる自動倣い加工に
よれば、作業工程、作業時間を他の実施例に比べ半分に
すること、取扱いを簡素化すること等も可能である。
【0038】放射状計測乃至放射状加工 計測時、図4で示す装置に接触式アナログ接触式測定子
を、加工時には切削ドリルを用いた切削加工機器を用い
て、且つ中心から放射状方向へ計測する方式を用いた場
合の実施例を説明する。図12〜図15中X,Y座標
は、図4で示す装置にモデル(A1)を装着した際の、
X軸テーブルの摺動方向及びY軸テーブルの摺動方向を
示す。 (91)は、図3で示すリブ材であり、回転治
具用保持具(87)に装着する部分である。説明上、歯
科治療に用いられるクラウンを作製する場合の動作を説
明する。歯科治療に使用する石膏模型上で即時重合レジ
ンにて歯科補綴物の図11に示すクラウンモデル(A
1)を作成したものを使用する。又、その計測データを
もとにチタン材で切削加工を行い、歯科補綴物として使
用するクラウンを作製するものである。最初、図11に
示すクラウンモデル(A1)の表面に対し、図4で示す
接触式アナログ接触式測定子(20)で、図12に示す
ような二次元的に輪郭(A4)を計測する。その輪郭
(A4)に合わせて外接円(A3)を作成し、中心点
(A6)を求め、中心点(A6)を放射状計測の中心点
(基点)とする。基点(A6)を中心に歯科補綴物のク
ラウンモデルの計測範囲を20度ごと18個に分割す
る。この分割された軌跡上(A0)を、図11(b)で
示す様に、アナログ接触式測定子(A19)を走査させ
て、その接触部位の形状を変位量としてとらえたアナロ
グ接触式測定子(A19)は、これを電気信号として出
力する。分割の個数は、18個以内(20度間隔以内)
が例示されるものであるが、モデルの形状等により適宜
調整される物であって特に限定されるものではない。
尚、測定範囲(A5)は測定した輪郭の形状を110%
に拡大して行った。この拡大は、計測に必要な”遊び”
を付加するものであって、100%以上であれば計測に
支障がない限り、適宜調整されるものである。図13
(b)に示すように、接触式アナログ接触式測定子の中
心線(A11)が輪郭部分に直角にあたるよう走らせ、
分割した計測範囲ごとに、計測を行う。また、計測でき
ない裏側は歯科補綴物のクラウンモデルを図4で示す回
転治具用保持具(87)により反転させ、同様に形状の
計測を行う。汎用パソコンに取り込まれた三次元計測デ
ータは、接触式アナログ接触式測定子及び切削加工ドリ
ルに合わせてオフセット計算され、数値制御データに変
換を行い、切削加工データが準備される。歯科補綴物と
して使用するチタンよりなる被加工物を回転治具用保持
具(87)に接続する。切削加工時、図14に示した切
削加工ドリルは放射状的に移動させ、チタンの被加工物
を切削加工を行う。移動の軌跡を(A8)で示す。中心
点Oを基準としてドリルの移動軌跡の順序をa〜kで示
した。 この順序は、基点(A6)から離れた部分で
は、放射状の線間の広がりにより、未切削部が生じるた
め、その部分をるべくなくすための順序であると共
に、中心点(A6)近傍では、軌跡を示す放射状の線間
隔が狭くなるためドリル口径が限定されることから、同
一ドリルを有効に使用し、交換数を少なくすることがで
きるなど、加工効率の向上等を図ることができる。ま
た、切削加工できない裏側は、被加工物を反転させ、同
様に切削加工を行った。従来の平行的に接触式計測又は
切削加工の場合(図18を参照)、マージンライン(A
2)が詳細に歯科補綴物のクラウンモデル(A1)を歯
科治療に使用するクラウンに再現を行うことができなか
った。特にマージンライン(A2)の尾根の部分で、尾
根と同方向に接触式アナログ接触式測定子又は切削加工
ドリルが移動した箇所で見られたが、本発明において、
マージンライン(A2)の尾根の部分とほぼ直角に、接
触式アナログ接触式測定子又は切削加工ドリルが接する
ため、詳細に歯科補綴物のクラウンモデル(A1)を歯
科治療に使用するクラウンに再現を行うことができた。
尚、放射状に三次元計測又は三次元加工が施せれば、こ
の例示に限るものではない。
【0039】図11に示す歯科補綴物のクラウンモデル
(A1)を接触式アナログ接触式測定子(A19)で計
測し、歯科治療に使用するクラウンを切削加工を行う場
合に於いて、より精度の高い形状計測が行える方法を図
13に示す。図13(a)は、放射状に分割した軌跡を
示す線(A0)に更に線(A0)と線(A0)間の領域
を2等分する様に且つ中心点(A6)を通る様に引かれ
た軌跡を示す線を設けこの線に対し、等間隔に平行に分
割するように引かれた複数の線(A7)を形成し、この
軌跡を示す線(A7)上を上述したアナログ接触式測定
子(A19)が測定しながら移動させるものであり、こ
のことにより、線(A7)間が等間隔となり、中心から
離れた部分の測定誤差が抑えられるものである。又、図
13(a)と同様に精度の高い計測が行える方法を図1
5に示す。歯科補綴物のクラウンモデル(A1)を接触
式アナログ接触式測定子で、二次元的に輪郭(A4)を
計測する。その輪郭(A4)に合わせて外接円(A3)
を作成し、中心点(A6)を求め、中心点(A6)を放
射状計測の中心点(基点)とした。測定した輪郭の形状
を50%に縮小したところで2つに分割した。内側の計
測範囲(A9)は2度ごとに接触式アナログ接触式測定
子で放射状に計測を行い、外側の計測範囲(A10)は
1度ごとに接触式アナログ接触式測定子で放射状に計測
を行った。尚、外側の測定範囲(A10)は測定した輪
郭の形状を110%に拡大して”遊び”をもたせて行っ
た。実施例6と同様に、切削加工データを準備し、歯科
補綴物として使用するクラウンの切削加工を行った。そ
の結果、歯科補綴物のクラウンモデルを歯科治療に使用
するクラウンを詳細に再現することができた。特に再現
が困難なマージンライン部分において、詳細に再現でき
た。放射状に三次元計測又は三次元加工が施せれば、こ
の例示に限るものではない。本実施例では、測定乃至加
工面に対し、複数の同心円を設定し、その同心円の内円
と外円間(同心円間と呼ぶ)を放射状に分割する場合、
外方向の同心円間は、内方向より、分割の数を多くする
ものであるが、その個数は、好ましくは 1〜5個が示
されるが、測定乃至加工対象物の形状の複雑さ等に応じ
て適宜調整されるものであり、特に限定されない。本発
明の中心点の設定は、プローブがモデル外郭に接触して
得られた形状を略円状乃至略楕円状にみなした時の中心
点により決定されるものである。その他変形円形状の場
合は、例えば、X方向の最大幅の中間点とY方向も最大
幅の中間点を中心点とする方法による決定が示される。
又、モデル等の被計測物及び塊状物の形状は、上述に
限らず、多角形、四角形、その他複雑な形状でも、本実
施例は適用可能である。
【0040】クローズドループ方式 本発明では、モーターの動作を正確にするために、モー
ターのデータを中央演算処理装置に戻し、動作の補正を
行うクローズドループ方式で制御することがより好まし
いものであるが、次に、本発明で示すクローズドループ
制御によるモデル等の被計測物の形状の測定、及び、測
定データに基づく塊状物の切削加工について詳細に説明
する。三次元的に移動するためのX、Y、Z軸テーブル
の動力としてのモーターにエンコーダー付のサーボモー
ターを装着する様に駆動手段に対しこの駆動量を計測す
る為の駆動計測手段を付加する。尚、駆動計測手段は、
これに限らず、モータの回転を計測する他の手段、ある
いは、モーターの回転運動を直線運動に変換したあとの
直線運動を計測する手段、であって、接触式あるいは、
レーザー、超音波を用いたドップラー方式等の様な非接
触式で構成される場合もあり、少なくとも、運動を電気
信号等の情報信号に置き換えられるものでもよく、限定
されない。
【0041】この駆動計測手段により、測定用プローブ
や加工用ドリル等の作業部の位置を検出し、この位置デ
ータ、例えばパルスデータをアナログ−デジタル変換回
路等、中央演算処理装置が処理できる形態にデータを変
換する。例えば、このデータに基づき、その中央演算処
理装置で正確な座標値を読み取り、中央演算処理装置又
はその周辺機器に数値データを保存する。このデータに
基づき、中央演算処理装置にて駆動手段の駆動動作を補
正し、補正したデータを各軸テーブルのサーボモーター
に送り出す。この補正とは放射状の測定、1方向からの
走査的測定等の測定方法に基づいて基点から目的場所へ
接触してその接触量を電気信号として出力するプローブ
を移動させる場合、
【0042】中央演算処理装置は、そのためのデータを
駆動手段に出力する。駆動手段は、そのデータに基づき
X,Y,Z軸のサーボモータを回転させる。モータの回
転は、直線運動に変換され、テーブル叉は測定プローブ
を支持している支持アームを駆動し、測定プローブを目
的の箇所へ移動させる。この際、駆動手段と付随して設
定されている駆動計測手段は、駆動手段のデータを逐次
中央演算処理装置へ送る。加工時は、保存された数値デ
ータを測定機器の分のオフセットを行い、三次元計測し
たモデルの表面の座標データを作成する。モデル表面の
座標データが決定された後、各測定方向(X、Y、Z座
標)に数値を加えることによりデータの拡大又は縮小が
でき、モデルに対し縮小乃至拡大した複製を得ることが
できる。
【0043】次に、中央演算処理装置が駆動計測手段か
ら出力されるデータに基づいて、駆動手段へ送る為のデ
ータの作成例に付いて説明する。 (1)中央演算処理手段が予め予測的に作成したデータ
に基づき駆動手段を駆動し、この駆動手段と連動して動
くプローブがモデル表面の凹凸を接触しながら移動して
いる場合、プローブが、モデルの急激な起伏により、プ
ローブが出力する信号内容が、測定許容範囲を越えた場
合、中央演算処理手段は、この時の駆動計測手段から送
られてきた駆動情報から、基点からどの程度プローブが
移動したかを求め、その移動量と予め中央演算処理装置
が駆動手段に出力した駆動データとを比較し、更に測定
範囲を越えた方向の軸を測定プローブから送られてきた
データから求め、測定範囲を越えた方向の軸の駆動手段
の駆動量を駆動計測手段から送られてきた移動量に基づ
いたデータに対して加算叉は減算したデータに変換して
駆動手段に出力すると共に、駆動計測手段から送られて
きた移動量に基づいたデータを記憶手段に保管する。測
定用プローブは、中央演算処理手段が予測的に作成した
データに基づいてX,Y,Z軸方向に動くので、その動
きを監視し、その動きのデータと測定用プローブが検出
したデータ等から、上述の様な予測不可能な急激な表面
変化にも精度良く測定可能となる。特にモデル測定時に
顕著な効果を有する。
【0044】(2)その他、駆動計測手段で得られたデ
ータを中央演算処理装置に送るのではなく、直接駆動手
段に送る場合もある。この場合、駆動手段には、駆動計
測手段で得られたデータを読むことが可能な手段が備え
られているものとする。これは、A/D変換器、D/A
変換器、回転量を移動距離へ変換する変換器等である。
後者の様に、直接駆動手段に計測手段で得られたデータ
を送る場合、例えば、
【0045】計測時、中央演算処理装置は、目的場所
へ、測定プローブを移動する為のデータを各駆動手段の
サーボモータに出力する。各サーボモータは、入力され
たデータの値に従って回転する。この回転量を駆動計測
手段は、計測した回転量を出力する。駆動手段は、これ
を入力し移動データに変換した後、中央演算処理装置か
ら送られている目的場所へ移動する為に必要なデータと
この計測された差分等して比較する。この比較により、
両者が一致した場合、各サーボモータは、動作を停止す
る。加工時も同じ様な動作を行うものであるが加工する
際、加工用切削ドリルが回転した状態で移動する際、余
計な部分を切削しない点で顕著な効果を有する。
【0046】本発明のクローズドループ方式と現在一般
的に行われているオープンループ方式の違いは、次の通
りである。前者は、各軸のエンコーダーのデータを汎用
パソコンに取り入れることにより、各軸のX、Y、Zの
移動量を検出する。この検出したデータと事前にパソコ
ン側で指令した移動量のデータを確認して、X、Y、Z
の座標データにすることである。これに対して後者は、
パソコン側でX、Y、Z軸の移動量を定めた移動量のデ
ータを、X、Y、Zの座標データにする。例えば三次元
計測の場合、クローズドループ方式は各軸の移動量と計
測機器のデータを検出し、座標データを決定する。しか
し、オープンループ方式は、パソコン側が定めた移動量
に対する計測機器のデータだけを検出して、座標データ
を決定する。このため、クローズドループ方式はオープ
ンループ方式よりも、精度良く三次元計測が行うことが
できる。また、三次元加工も、X、Y、Z軸方向の移動
量を確認しながら動作補正を行うことができる。 ま
た、クローズドループ方式制御の三次元計測及び三次元
加工は、一つの中央演算処理装置で可能であるが、さら
に高速に行うために、複数の汎用、専用を問わず中央演
算処理装置を使用する。複数の中央演算処理装置を使用
するということは、各軸テーブルの動力であるサーボモ
ーター制御、計測機器から送り出されるパルスデータの
処理等に分担させることを可能とし、より高速に且つ高
精度に、装置の故障が少ない計測乃至加工を行うことを
可能とするものである。
【0047】クローズドループ方式を用いた他の実施例
を以下に示す。本発明として使用する装置は、三次元計
測にプローブを利用した接触式計測、加工には切削加工
を用いた。図16で示す実施例は、モデルをX、Y、Z
軸の三軸で三次元的に接触式計測を行い、また その計
測のデータをもとに医療用材又は歯科用材等を切削加工
するものである。各軸の構成は、Y軸テーブル(B5)
にX軸テーブル(B4)が互いに独立した摺動が可能な
状態で配置されており、その上に計測モデル又は切削加
工する被加工物を取り付け、Z軸テーブル(B6)にア
ナログ接触式測定子(B10)及び切削ドリル(B9)
を併設装着されており、スピンドルモーター(B8)
が、切削用ドリル(B9)とその動力を連結した状態で
設置している構造である。つまり、計測モデル又は被加
工物が平面的に移動し、高さをアナログ接触式測定子
(B10)又は切削ドリル(B9)の移動で補う形を取
っている。各軸テーブルの動力としてX軸用エンコーダ
ー付サーボモーター(B71)Y軸用エンコーダー付サ
ーボモーター(B72)Z軸用エンコーダー付サーボモ
ーター(B73)を使用した。
【0048】クローズドループ方式を採用する場合の具
体的な制御ブロックダイヤグラムを図17に示す。汎用
のパソコン(B2)とアナログ接触式測定子(B10)
以外は、作業部(B3)の下収納部に含まれている。コ
ントローラCPU(中央演算処理装置)(B15)は汎
用パソコン(B2)から送られてきたデータをサーボド
ライバーが駆動するに適した数値制御データに変換し、
各サーボドライバー(B16)〜(B18)に送り出
し、各ドライバーと接続したサーボモーター(B19)
〜(B23)の回転駆動を制御する。
【0049】X軸サーボドライバー(B16)、Y軸サ
ーボドライバー(B17)及びZ軸サーボドライバー
(B18)は、それぞれ独立の動作を行うことが可能な
状態でディーシーチェーン状に連結接続されている。各
軸のサーボドライバーは、それぞれX軸、Y軸、Z軸サ
ーボモーター(B19)、(B21)、(B23)に各
軸の移動量のデータを排出する。各軸のサーボモーター
(B19)、(B21)、(B23)に接続されている
エンコーダー(B20)、(B22)、(B24)が移
動量を検出し、各軸のサーボドライバー(B19)、
(B21)、(B23)にパルスデータを送り返すこと
により、上述したようなフィードバック制御を行ってい
る。また、エンコーダー(B20)、(B22)、(B
24)から排出されるパルスデータを、各軸のサーボド
ライバー(B19)、(B21)、(B23)に送り返
すだけでなく、作業部(B3)に接続されている汎用パ
ソコン(B2)にデジタイジングPCインターフェース
(B25)通し、アナログデータ(パルスデータ)をデ
ジタルデータに変換して送り出す。接続されている汎用
パソコン(B2)にはエンコーダー(B20)、(B2
2))、(B24)のデータの他に、接触式アナログ接
触式測定子10から排出されるパルスデータがあり、各
々のデータを処理する。つまり、三次元計測したモデル
の表面の座標データを作成し保存する。パソコン(B
2)は、計測、加工の為の直線補間(位置データ)処理
や、CADとしての動作、その他作業部(B2)の動作
を支持する為のデータを処理等する。
【0050】コントローラCPU(B15)は、パソコ
ン(B2)から送られてきたデータを後段に接続する各
サーボドライバーの軸制御を行うためのデータにあわせ
た形で書き換え、叉は翻訳して各サーボドライバーに出
力する、その他パソコン(B2)から送られてきた指示
データを後段の各装置、デバイス等の各軸の動作の為の
データ処理を行うことで、計測、加工動作の高速化を図
ることができる。コントローラCPU(B15)は、主
に加工用データ(例えばGコード)処理用として動作す
るように設定されている。他方計測用のデータ処理は、
パソコン(B2)が行う。又操作性の問題等により、パ
ソコン(B2)側で加工操作のインターフェースも兼ね
るものである。このことから、精度の高い表面の計測デ
ータを得ることを、処理能力が大きいパソコン等におこ
なわせ、加工の様に、切削具合が切削ドリルの動作に直
接係る場合は、切削ドリルを駆動するドライバーを制御
する為の専用のCPUをパソコンとドライバー間の中間
に配することで、合理的且つ高速に計測と加工を行うこ
とができ、また計測と加工が連続したシステムの構築を
可能とした。尚、本構成においては、2つのCPUをそ
れぞれ、計測と加工に分けた形で動作さえることを示し
たが、これに限るものではなく、それぞれ、計測、加工
用データの処理を行うものであってもよい。図18に計
測方向の一例を示す。アナログ接触式測定子(B10)
での計測の仕方は、Y軸を固定し、X軸方向に接触式ア
ナログ接触式測定子(B10)を移動させ、その時のZ
軸の移動量を計測する。X軸方向がある地点まで行き着
いたら、Y軸を移動させ、同様にX軸の移動に合わせた
Z軸の移動量を計測する。その軌跡を(B29)に示
す。このことから、つぎのX軸ラインのY軸の移動に合
わせたZ軸の移動量が予測されるために、汎用パソコン
(B2)で予測を立て、その処理データを工作機械(B
3)の中にあるコントローラCPU(中央演算処理装
置)(B15)に送り出し、予測処理を含めた数値デー
タを各軸のサーボドライバーに指令をする。この際、エ
ンコーダーからの信号により、不連続な形状などにも対
処できる計測、加工ができる。
【0051】切削加工の仕方は、汎用パソコン(B2)
に保存されている計測モデル(B11)の表面座標デー
タを、加工作業部(B3)のコントローラCPU(中央
演算処理装置)(B15)に送り出す。そのコントロー
ラCPU(中央演算処理装置)(B15)は、数値制御
データに変換し、各軸のサーボドライバー(B1
6))、(B17)、(B18)に指令をし、被加工物
を切削加工する。三次元計測と同様に、各軸のエンコー
ダー(B20)、(B22)、(B24)より、パルス
データを汎用パソコン(B2)にデジタイジングPCイ
ンターフェース(B25)通し、アナログデータ(パル
スデータ)をデジタルデータに変換して送り出す。汎用
パソコン(B2)ではそのデータをもとに、加工作業部
(B3)の動作を確認する。 前記の構成の装置をもと
に、歯科補綴物のモデル(B11)を三次元計測し、チ
タンにて切削加工を同一の加工作業部(B3)で行っ
た。歯科補綴物のモデル(B11)は、歯科治療に使用
する石膏模型上で即時重合レジンにてクラウンを作成し
た。その歯科補綴物のクラウンモデル(B11)をアナ
ログ接触式測定子(B10)で、X、Y方向の外形を二
次元的に計測し、汎用パソコン(B2)にて三次元計測
するためのX、Y方向の範囲を設定した。その範囲を歯
科補綴物のクラウンモデル(B11)の表面を三次元計
測を行った。次に、歯科補綴物のクラウンモデル(B1
1)を反転し、同様に裏側を三次元計測を行った。その
計測データを汎用パソコン(B2)にて、アナログ接触
式測定子(B10)のオフセット計算を行い、表側と裏
側の表面座標データを張り合わせ、三次元形状に構築す
る。
【0052】その後、切削ドリル(B9)のオフセット
計算を行い、作業部(B3)にデータを送る。作業部
(B3)から歯科補綴物のクラウンモデル(B11)を
取り外し、被加工物をセットし、三次元計測のデータを
もとに切削加工を行った。また、三次元計測と同様に、
裏側を切削するときには反転して切削加工を行った。以
上の方法で得られたチタンのクラウンは、計測モデルと
の誤差が30μmに収まり、オープンループ方式よりも
精度が良かった。また、2つの中央演算処理装置を使っ
たことにより、三次元計測及び切削加工が速く出来た。
尚、三次元移動を実現するために、その駆動部について
金型などを加工する機械として一般的に用いられている
NC工作機械等を採用することも可能である。
【0053】計測加工装置用治具 次に本発明で好適に使用される計測乃至加工用治具に付
いて説明する。図19は、図4で示す装着部(41)に
互いに交換して装着可能な切削ドリル(19)及び、測
定用プローブ(20)である。切削ドリル(19)及
び、測定用プローブ(20)には、それぞれ円筒形の連
結支持棒(191)が接続され、その略中央に、その円
周に従って一様な溝部(193)が設けられている。装
着部(41)には、連結支持棒(191)を挿入する為
の連結孔(192)が設けられ、その内部に係止用突起
(194)が4方に配置されている。係止用突起(19
4)は、連結支持棒(191)の侵入で、一時的に外周
方向に移動し、溝部(193)が到達した時、溝部(1
93)内に突出して四方で係合する様な構造を有してい
るものとする。又、連結支持棒(191)が抜けないよ
うに、挿入装着時、係止用突起(194)の状態を固定
する手段を更に設ける場合もある。装着部、切削用ドリ
ル(19)及び測定用プローブ(20)の取り付け部を
図19(a)(b)に示す。図19(a)には、切削用
ドリル(19)と装着部(41)とが装着した時の図。
図19(b)は、測定用プローブと装着部(41)が離
れた時の図である。測定用プローブ(20)と切削用ド
リル(19)の何れもが、装着部(41)と装着するた
めに同一形状を有しているものとし、この装着部(4
1)の構造を図4で示す支持台(17)或いは回転用保
持具(87)に設けてもよい。図19(d)にその一例
を示した。この様に、計測、加工具等の作業具間の交換
性、さらには、モデル、塊状物と、作業具間の交換性を
有することにより、様々な方向の計測加工を可能とし、
より精度の高い計測乃至加工が可能となる。
【0054】又塊状物、叉はモデルの切削方向等を多方
向とし、且つ複数の動作を行わせることが可能な構成と
して、図20を示す。(17)(17’)が固定治具で
あり、塊状物、モデル、或いは切削用ドリル、測定用プ
ローブな等を装着する方向が異なる他は同一構成を有し
ている。この様に複数の固定治具を設けた場合次のよう
な加工方法の一例を示すことができる。即ち、まず、計
測モデルとして歯科治療に使用する石膏模型上で即時重
合レジンにて歯科補綴物を作成し、取り付け治具に装着
した後固定治具(17)に固定して90゜毎に360゜計測
を行った。次に、固定治具(17’)に取り付け、計測
モデルの一面のみの測定を行い、計五面を計測した。計
測に引き続き、純チタンの塊状物を取り付け治具に装着
した後固定治具(17)に固定し、モデルを測定したデ
ータに従い、切削加工を計測の場合と同様な手順で行
い、チタン製歯科補綴物を得た。
【0055】この様に、モデルの様々な方向の計測及び
加工が可能であり、これら工程の精度の向上が図られる
が、固定治具の取り付け箇所・数、取り付け治具の回転
角度は上記に限られるものではなく、計測モデルおよび
加工物においても上記以外のものも存在する。今回の結
果は、三次元的な計測および加工を行なうことができた
為に、製作された歯科補綴物の精度は以前の方法に比べ
て向上されていた。しかし、計測から加工の際へのデー
タ補正処理を行ったことで、製作に要した時間は余り変
わらなかった。
【0056】更に計測乃至加工部の好ましい一例を図2
1に示す。更に(21A)にモーターとドリルを一体型
にした加工体を示す。(211)は、図4で示した装着
部(41)と結合装着するための結合装着部であり、凸
部(194)が設けられている。(212)は、モータ
であり、外部からの電気供給により回転動作を行うと共
に電気制御信号を入力することで位相制御等がされる場
合もある。(213)は切削用ドリルであり、切削対象
となる塊状物の材質、硬度等でその強度、歯型等は適宜
調整されるものである。(214)は、接続調整部であ
り、モータ(212)と切削用ドリル(213)の接続
を調整する箇所である。尚この接続調整部(214)
は、通常、固定されており、微調整的、前調整的な目的
で使用する為の部分である。
【0057】(21B)は、アナログ接触式測定子であ
り、図21(a)で示した結合装着部(211)と同一
の形状、大きさを有するものであって装着部(41)と
装着可能な構成を有する。(215)は、接触部であっ
て、モデルと接触させる為の部分である。(216)
は、変換部であり、接触部(215)とモデルとの接触
によって、生じる機械的変位量を電気信号に変換する為
の部分である。(21A)で示す一体型加工体と、(2
1B)で示すアナログ接触式測定子とは、上述した通
り、装着部(41)に装着可能であるが、更に、少なく
とも装着部に装着した際、両者の長さ(217)が一致
する様に構成されているものである。この長さ(21
7)とは、装着状態での、位置上な長さであり、取り外
した際の長さのみをいうものではない。従って取り外し
た際の長さが異なっていても、装着時の長さが一致して
いればよいものであり、又、装着時、異なる長さであっ
ても、整数倍、その他数学的相関性を有する状態等、計
算的把握が可能な長さ関係であれば、数値データに基づ
く演算加工を行う本願発明においては、両者の長さは、
一致するものとみなすものである。
【0058】更に計測乃至加工部の他の例を図22に示
す。図22は、図21で示した連結支持棒(191)を
側面に配置したものである。 連結支持棒(191)、
装着部(41)の接続関係の一例を図23に示す。(a
1)は、装着部を上面から見た図であり、(a2)は、
側面図である。(192)は、結合用孔であり、内部中
央に、左右へ弾力性を有する突起(194)が四方に配
置されている。(225)は、補助突起であり、装着部
の対角線方向に4箇所に配置されている。補助突起(2
25)は、測定子や、切削ドリル等の正確な位置だしの
為の突起であり、更に90゜ごとの配置により、切削ド
リルの方向を90゜変更させる角度の位置だしを可能と
もする(図25参照)。(b1)は、連結支持棒(19
1)を含む周辺を上面から見た図であり、(b2)は側
面図である。(191)は、連結支持棒であり、側面に
溝部(193)が一様に配置されている。連結板(22
6)上に穿設された(225)は補助用孔であり、連結
板(226)の対角線方向に4箇所に設けられている。
両者の結合は、連結支持棒(191)が結合用孔(19
2)に挿入されることにより、溝部(193)と凸部
(194)が4方で結合し、且つ補助用孔(225)と
補助突起(224)が結合し、角度に対する位置だしが
行われる。凸部(194)は、その末端後部において、
先端に傾斜を有する固定支持体(221)と接触してい
る。固定支持体(221)の略中央部には、内面にネジ
切りが施された内ネジ部(227)が設けられ、その内
ネジ部(227)と噛み合い回転することで、固定支持
体(221)を図23(a2)からすれば、上下に摺動
させる為の外面にネジ切りがされ、先端に傘歯状のギア
(229)を設けた外ネジ部(228)が設けられてい
る。更にこのギア(229)と噛み合う為の傘歯状のギ
ア(222)を有すし、外部へ延びたものであって、容
易手動可能性を有する把持部(223)を有する調整体
(230)が形成されている。調整体(230)は、用
事連結使用されればよいものであって、用事以外は取り
外されることが好ましいものである。
【0059】その動作例について説明する。連結支持棒
(191)を、連結孔(192)に挿入し、補助用孔
(225)と補助突起(224)とが結合し、且つ溝部
(193)と凸部(194)の部分が一致した後、調整
体(230)のギア(222)とギア(229)を接続
させる。 次に、把持部(223)を回転させる。この
回転は、ギア(222)、ギア(229)を経て、外ネ
ジ部(228)を回転させる。外ネジ部(228)の外
ネジと固定支持体(221)の内ネジ(227)が噛み
合った状態であるため、外ネジ部(228)の回転によ
り、内ネジ部(227)を含めた固定支持体(221)
が上方へ移動する、固定支持体(221)と凸部(19
4)とが接触している部分は、傾斜を有する為、固定支
持体(221)の上方への移動と共にその傾斜が浅くな
り、凸部を連結孔(192)の中心方向へ移動させ、連
結支持棒(191)の溝部(193)と凸部(194)
が係合し固定状態が形成される。離脱時、把持部(22
3)を反対方向に回すことにより、固定支持体(22
1)が下方へ移動し、固定支持体(221)と凸部(1
94)が接触している先端面の傾斜部が深くなること
で、凸部(194)の内方向への押圧固定力が減少し、
溝部(193)と凸部(194)の係合は解除されるも
のである。
【0060】加工体を装着部に装着した際の側面から見
た図を図24に示す。又、結合接続部(211)と装着
部(41)は、両者共4角形を有し、同位置に補助用孔
(225)と補助突起(224)とが配置されているこ
とから、両者の結合方向は4通り可能である。その一例
を図25に示す。この様に、加工により得られる物体に
よっては、図25で示す構成が好適に利用されるもので
ある。尚、補助用突起を対象性を有する多角形の対角線
方向に配置すれば、様々な方向に加工体叉は計測用のア
ナログ接触式測定子を配置できえうものである。又、装
着部(41)は、図4の回転治具用保持具(78)にも
装着されるものであるから、回転治具用保持具(78)
に加工体、計測アナログ接触式測定子を装着し、図4で
示す装着部(41)が装着されている箇所に塊状物、モ
デル等を装着する場合もある。
【0061】尚図22(b)は、アナログ接触式測定子
であり、結合接続部(226)を側面に配置した他は図
22(a)と同一の構成を有するものであり、その説明
は省略した。ベース治具および取り付け治具の取り付け
箇所・数、また、取り付け治具の回転角度,計測および
加工機器の設置箇所は上記に限られるものではなく、計
測モデルおよび加工物においても上記以外のものも存在
する。以上の様に計測および加工機が離脱着式になった
ことで、三次元的な計測および加工は勿論のこと、加工
の際に加工機器に付け替えることで計測機器への影響を
無くし、モーターとドリルを一体型にしたことと併せて
データ補正を省略することができた。これらのことによ
り、作成されたチタン製歯科補綴物の精度は、今までの
物と比較してみても数段向上され、製作時間に関しても
従来より大幅に短縮された。また、計測および加工機器
を付け替えることで一台の本体で補え、設備投資削減が
できた。
【0062】図21(a)、図22で示すような、一体
的構成を有する加工部を用いた場合、加工の途中で何ら
かの破損、故障等が生じ一時中断した場合でも、単に交
換するだけで、補正処理なしで切削加工を再開でき、最
初からの加工および補正処理を省略しても精度の高い物
が加工可能であることを示唆することができるものであ
る。尚、ドリルの摩耗および破損した場合の対処に関し
て上記のように行ったが、方法はこれだけに限るもので
はない。
【0063】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、製作
しようとするモデルの複製或いはそれに関連した形状を
有する一部複製を製作することを可能とするものであっ
て、モデルの計測時に於いては、高精度の計測を可能と
し、加工時に於いては、その計測データに基づいて従来
の鋳造法では製造が困難であったチタン、セラミックス
歯科補綴物等の塊状物を切削加工することで、精度が高
い複製物等の製作を可能とし、鋳造法の精度に勝るとも
劣らない精度にて製造できるものであり、歯科補綴物製
造に掛かる工数、人手を著しく省力化を可能とする。こ
のことによって、歯科専門家はより知能的な作業に従事
することが可能となり、歯科補綴物の品質の向上に寄与
するという効果も期待できる。更に、本発明を詳細に説
明したが、この分野の熟練者には、本発明の範囲を逸脱
することなく、この分野の専門家に周知された同等の技
法及び同等の材料をこの方法に利用出来得る事が認識さ
れよう。本発明の放射状に三次元計測又は三次元加工を
施すことにより、円形に近い形状の物体での周囲部の形
状を詳細に計測又は加工が得られる。本発明のクローズ
ドループ方式制御による三次元計測及び三次元加工の方
法及び同方法を用いた装置は、上述したように現状のオ
ープンループ方式制御よりも、三次元的な移動量を確認
しながら行うために、精度の向上が図られる。また、複
数の中央演算処理装置を使用することにより、高速にク
ローズドループ方式制御による医療用材又は歯科用材の
三次元計測及び三次元加工が行うことができる。又、モ
デルの複製等の加工が三次元的に行え、補正処理の省略
が可能になったことで、時間の短縮および精度の向上が
伺えた。また、加工が中断されてからの再加工が可能に
なった。更に、多彩な計測および加工方法が一台の装置
で実現できるなど様々な効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を説明する為の図。
【図2】 本発明の実施例を説明する為の図。
【図3】 本発明の実施例を説明する為の図。
【図4】 本発明の実施例を示す図。
【図5】 本発明の実施例を説明する為の図。
【図6】 本発明の実施例を説明する為の図。
【図7】 本発明の実施例を説明する為の図。
【図8】 本発明の実施例を説明する為の図。
【図9】 本発明の実施例を示す図。
【図10】 本発明の実施例を説明する為のフローチャ
ート。
【図11】 三次元計測のための歯科補綴物のクラウン
モデル。
【図12】 本発明の実施例を説明する為の図。
【図13】 本発明の実施例を説明する為の図。
【図14】 本発明の実施例を説明する為の図。
【図15】 本発明の実施例を説明する為の図。
【図16】 本発明の他の実施例を示す図。
【図17】 図16のブロックダイヤグラム図。
【図18】 本発明の実施例を説明する為の図。
【図19】 交換可能な構造を有する加工体、計測プロ
ーブ等を接続する部分を示す図。
【図20】 本発明の他の実施例を示す図。
【図21】 本発明の実施例の一部を説明する為の図。
【図22】 本発明の実施例の一部を説明する為の図。
【図23】 本発明の実施例の一部を説明する為の図。
【図24】 本発明の他の実施例を説明するための図で
ある。
【図25】 本発明の他の実施例を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
1 歯肉 3 自然歯歯根 5 支台歯 7 機械下部 9 X軸テーブル 10 Y軸テーブル 11 Z軸 12 X軸モータ 13 Y軸モータ 14 Z軸モータ 15 スピンドルモータ 16 飛沫覆い 17 台座 18 機械足 19 エンドミル 20 接触式探診子 20a 接触式探診子基部 20b 接触式探診子スタイラス部 30 制御用PC 57 雄型 87 回転ジグ用保持具 90 切削ブロック 90a 切削ブロック表面図 90b 切削ブロック裏面図 91 計測用リブ 92 雄型接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G05B 19/4097 A61C 13/00 A (72)発明者 坂爪 誠 千葉県流山市東初石3−98 (56)参考文献 特開 平8−190416(JP,A) 特開 昭62−4552(JP,A) 特開 平8−112294(JP,A) 特開 平1−199103(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23Q 15/00 - 15/18 A61C 5/08 - 5/12 A61C 8/00 - 13/34 B23Q 33/00 - 35/48 G05B 19/18 - 19/46

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】歯科補綴物モデルの表面形状に対して接触
    プローブをX軸、Y軸、Z軸方向に接触走査して3次元
    形状データを得て、この得られた3次元形状データに基
    づいて塊状物を3次元加工して歯科用補綴物を製造する
    歯科用補綴物の製造方法において、 歯科補綴物モデルのZ軸方向を一定にしてXY座標平面
    内の外郭に前記接触プローブを接触させて2次元の輪郭
    データ(A4)を得た後、 この2次元の輪郭データ(A4)に合わせた外接円(A
    3)を作成して、この外接円の中心点(A6)を求め、 前記中心点(A6)を中心として放射状に等角度間隔で
    軌跡(A0)を形成し、 前記等角度間隔の軌跡(A0)間で挟まれた領域に対
    し、前記中心点(A6)を通る様に等間隔で2分割する
    2分割した軌跡を形成し、 前記等角度間隔の軌跡(A0)間で挟まれた領域に対
    し、前記2分割した軌跡に平行で且つ等間隔に細分化し
    た細分化した軌跡(A7)を形成した後、 歯科補綴物モデル表面に対し、前記等角度間隔の軌跡
    (A0)及び前記2分割した軌跡及び前記細分化した軌
    跡(A7)に沿って放射状に前記接触プローブを接触走
    査して、歯科補綴物モデルの3次元形状データを得るこ
    とを特徴とする歯科用補綴物の製造方法。
  2. 【請求項2】前記歯科用補綴物がクラウンである請求項
    1に記載の歯科用補綴物の製造方法。
  3. 【請求項3】前記接触プローブの駆動が、クローズドル
    ープ制御に基づいて行われる請求項1に記載の歯科用補
    綴物の製造方法。
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