JP3477096B2 - イソ尿素類の改良された製造方法 - Google Patents
イソ尿素類の改良された製造方法Info
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Description
なグアニジン誘導体の中間体の改良された製造方法に関
する。
性を有するグアニジン誘導体及びその製造方法が開示さ
れている。また該グアニジン誘導体の改良製造方法とし
て下記の式1に示すように、イソ尿素誘導体を経由する
方法がWO97/00867に開示されている。〔式
1〕
は置換されていてもよい炭化水素基を、R3は置換され
ていてもよいアミノ基を、Aは置換されていてもよい2
価の炭化水素基を、Q'は置換されていてもよい複素環
基を、Xは電子吸引基を、Y1及びY2は同一または異な
って脱離基を、nは0または1を示す。)
経由する方法における出発物質のうち、例えばO−メチ
ル−N−ニトロイソ尿素(以下、MNIと略称すること
がある)またはその塩は通常O−メチルイソ尿素または
その塩をニトロ化することによって製造される〔レキュ
ーユ・デ・トラボ・シミク・デ・ペイ−バ (Recueil des
Travaux Chimiques des Pays-Bas), 81巻 69頁 (196
2)〕。〔式2〕
トロ化を行い、反応終了後、冷水または氷または水と氷
の混合物に注ぎ、−15℃程度に冷却して生成したMN
Iをろ取する場合、MNIの水溶解性のため、ろ取だけ
の後処理操作では最大75%前後の低収率でしかMNI
が得られず、反応のスケールを大きくすると収率はさら
に低下する。ろ過母液から抽出することにより、収率は
90%程度に向上するが、使用可能な抽出溶媒に対する
MNIの溶解度があまり高くないため、大量の有機溶媒
を必要とし、操作が煩雑となり工業的には大変不利であ
る。また、原料としてO−メチルイソ尿素硫酸モノメチ
ル塩を使用する場合、この化合物は尿素とジメチル硫酸
との反応で得られるが、この反応自体が収率約60%で
しか進行せず〔ジャーナルオブケミカルソサイエティー
(Journal of Chemical Society)1955巻3551頁〕、続く
ニトロ化の後処理は溶媒抽出を必要とする。さらにMN
Iは消防法上、危険物第5類に該当し、爆発性を有す
る。本発明の目的はこのような現状において、工業的に
より有利かつ安全に実施可能なグアニジン誘導体の中間
体の製造方法を提供することにある。
達成するため、MNIなどのN−ニトロイソ尿素類また
はその塩の製造方法及びその次工程の反応を鋭意検討し
た。その結果、式
す。)で表される化合物またはその塩をニトロ化反応
a)に付し、生成する式
物またはその塩を単離精製することなく、式 Q−CH2-NH−R2 〔III〕 (式中、R2は水素または置換されていてもよい炭化水
素基を、Qは置換されていてもよい複素環基を示す。)
で表される化合物またはその塩との反応b)に付すこと
により式
物またはその塩が、意外にも高収率で生成することを見
いだした。本発明の反応b)の反応系中には、反応a)
のニトロ化の際生成する副生成物や原料及び多量の硫酸
塩及び硝酸塩が存在すると想定されるにもかかわらず、
高収率で化合物〔IV〕またはその塩が得られることは、
通常予想ができず、まさに驚くべき結果である。本発明
の実験操作により、MNIなどのN−ニトロイソ尿素類
またはその塩の単離時の工業的な不利(ろ過だけでは収
率が悪く、収率を向上させるために抽出を行うと後処理
操作が極めて煩雑になる)が一挙に解決されたばかり
か、爆発の危険性を有するMNIなどのN−ニトロイソ
尿素類またはその塩を取り出さないため、操作の安全性
を格段に向上させることができた。さらにこれらの知見
に基づいて鋭意研究を重ねた結果本発明を完成した。
す。)で表される化合物またはその塩をニトロ化反応
a)に付し、生成する式
物またはその塩を単離精製することなく、式 Q−CH2-NH−R2 〔III〕 (式中、R2は水素または置換されていてもよい炭化水
素基を、Qは置換されていてもよい複素環基を示す。)
で表される化合物またはその塩との反応b)に付すこと
を特徴とする式
物またはその塩の製造方法、(2)硫酸存在下、硝酸を
用いてニトロ化反応a)を行うことを特徴とする前記
(1)項記載の製造方法、(3)ニトロ化反応a)の
後、減圧下で脱気することを特徴とする前記(1)項記
載の製造方法、(4)ニトロ化反応a)の後、反応混合
物を水および/または氷で希釈せしめ、反応b)に付す
ことを特徴とする前記(1)項記載の製造方法、(5)
反応混合物を水および/または氷で希釈せしめる際に、
反応に悪影響を及ぼさない気体を吹き込むことを特徴と
する前記(4)記載の製造方法、(6)反応に悪影響を
及ぼさない気体が空気または窒素である前記(5)記載
の製造方法、(7)反応b)をpH5〜8で行うことを
特徴とする前記(4)項記載の製造方法、(8)反応
b)をpH6〜7.5で行うことを特徴とする前記
(4)項記載の製造方法、(9)R1がC1-3アルキル基
である前記(1)項記載の製造方法、(10)式〔I〕
で表される化合物またはその塩がO−メチルイソ尿素硫
酸塩、O−メチルイソ尿素1/2硫酸塩またはO−メチ
ルイソ尿素硫酸モノメチル塩である前記(1)項記載の
製造方法、および(11)R2は水素を、Qは6−クロ
ロ−3−ピリジル基または2−クロロ−5−チアゾリル
基を示す前記(1)項記載の製造方法に関する。
れていてもよい炭化水素基の炭化水素基としては、例え
ば飽和/不飽和の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基
が挙げられる。該飽和/不飽和の脂肪族炭化水素基の具
体例としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、
ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デ
シル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシ
ル、ペンタデシル等のC1-15アルキル基、例えばビニ
ル、アリル、2-メチルアリル、2-ブテニル、3-ブテニ
ル、3-オクテニル等のC2-10アルケニル基、例えばエチ
ニル、2-プロピニル、3-ヘキシニル等のC2-10アルキニ
ル基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペ
ンチル、シクロヘキシル等のC3-10シクロアルキル基、
例えばシクロプロペニル、シクロペンテニル、シクロヘ
キセニル等のC3-10シクロアルケニル基などが挙げられ
る。該芳香族炭化水素基の具体例としては、例えばフェ
ニル、ナフチル、アズレニル、アントリル、フェナント
リル等のC6-14アリール基、例えばフェニル−C1-4ア
ルキル基(例、ベンジル、フェニルエチルなど)等のC
7-11アラルキル基などが挙げられる。Qで示される置換
されていてもよい複素環基の複素環基としては、例えば
酸素原子、硫黄原子、窒素原子などのヘテロ原子を1〜5
個含む3〜8員環基またはそのベンゼン環もしくは酸素原
子、硫黄原子、窒素原子などのヘテロ原子を1〜5個含む
3〜8員環との縮合環基などが用いられ、その具体例とし
ては、例えばチエニル(例、2-または3-チエニル)、テ
トラヒドロチエニル(例、2−または3−テトラヒドロ
チエニル)、フリル(例、2-または3-フリル)、テトラ
ヒドロフリル(例、2-または3-テトラヒドロフリル)、
ピロリル(例、1-,2-または3-ピロリル)、ピリジル
(例、2-,3-または4-ピリジル)、オキサゾリル(例、2
-,4-または5-オキサゾリル)、チアゾリル(例、2-,4-
または5-チアゾリル)、ピラゾリル(例、1-,3-,4-また
は5-ピラゾリル)、イミダゾリル(例、1-,2-,4-または
5-イミダゾリル)、イソオキサゾリル(例、3-,4-また
は5-イソオキサゾリル)、イソチアゾリル(例、3-,4-
または5-イソチアゾリル)、オキサジアゾリル〔例、3-
または5-(1,2,4-オキサジアゾリル)、2-または5-(1,3,4
-オキサジアゾリル)〕、チアジアゾリル〔例、3-または
5-(1,2,4-チアジアゾリル)、2-または5-(1,3,4-チアジ
アゾリル)、4-または5-(1,2,3-チアジアゾリル)、3-ま
たは4-(1,2,5-チアジアゾリル)〕、トリアゾリル〔例、
1-,4-または5-(1,2,3-トリアゾリル)、1-,3-または5-
(1,2,4-トリアゾリル)〕、テトラゾリル〔例、1-または
5-(1H-テトラゾリル)、2-または5-(2H-テトラゾリ
ル)〕、窒素原子が酸化されたピリジル(例、N-オキシ
ド-2-,3-または4-ピリジル)、ピリミジニル(例、2-,4
-または5-ピリミジニル)、窒素原子の一方または両方
が酸化されたピリミジニル(例、N-オキシド-2-,4-,5-
または6-ピリミジニル)、ピリダジニル(例、3-または
4-ピリダジニル)、ピラジニル、窒素原子の一方または
両方が酸化されたピリダジニル(例、N-オキシド-3-,4
-,5-または6-ピリダジニル)、インドリル、ベンゾフリ
ル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、トリアジ
ニル、オキソトリアジニル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニ
ル、テトラゾロ[1,5-b]ピリダジニル、トリアゾロ[4,5-
b]ピリダジニル、オキソイミダジニル、ジオキソトリア
ジニル、クロマニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、
イソキノリル、シンノリル、フタラジニル、キナゾリニ
ル、キノキサリニル、インドリジニル、キノリジニル、
ナフチリジニル(例、1,8-ナフチリジニル)、プリニ
ル、プテリジニル、ジベンゾフラニル、カルバゾリル、
アクリジニル、フェナントリジニル、フェナジニル、フ
ェノチアジニル、フェノキサジニル、アジリジニル、ア
ゼチジニル、ピロリニル、ピロリジニル、ピペリジニ
ル、ピラニル、チオピラニル、ジオキサニル(例、1,4-
ジオキサニル)、モルホリニル(例、モルホリノ)、チ
オモルホリニル、チアジニル(例、1,4-チアジニル、1,
3-チアジニル)、ピペラジニルなどが挙げられる。
可能な位置に同一または相異なる置換基を1〜5個、好ま
しく1〜3個有していてもよい。また置換基がハロゲン
原子の場合は、該炭化水素基及び複素環基に可能な最大
の数まで置換していてもよい。該置換基としては、例え
ばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、
イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシ
ル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシ
ル等のC1-15アルキル基、例えばシクロプロピル、シク
ロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3-10
シクロアルキル基、例えばビニル、アリル、2-メチルア
リル、2-ブテニル、3-ブテニル、3-オクテニル等のC
2-10アルケニル基、例えばエチニル、2-プロピニル、3-
ヘキシニル等のC2-10アルキニル基、例えばシクロプロ
ペニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル等のC
3-10シクロアルケニル基、例えばフェニル、ナフチル等
のC6-10アリール基、例えばフェニル−C1-4アルキル
基(例、ベンジル、フェニルエチルなど)等のC7-11ア
ラルキル基、ニトロ基、ニトロソ基、水酸基、メルカプ
ト基、シアノ基、オキソ基、チオキソ基、カルバモイル
基、例えばメチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル
等のモノ−またはジ−C1-6アルキルカルバモイル基、
例えばフェニルカルバモイル等のC6-14アリールカルバ
モイル基、カルボキシル基、例えばメトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル等のC2-5アルコキシカルボニ
ル基、例えばフェノキシカルボニル等のC6-14アリール
オキシ−カルボニル基、スルホ基、例えばフッ素、塩
素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、例えばメトキシ、
エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イ
ソブトキシ、s-ブトキシ、t-ブトキシ等のC1-4アルコ
キシ基、例えばフェノキシ等のC6-10アリールオキシ
基、例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イ
ソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、s-ブチ
ルチオ、t-ブチルチオ等のC1-4アルキルチオ基、例え
ばフェニルチオ等のC6-10アリールチオ基、例えばメチ
ルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフ
ィニル、イソプロピルスルフィニル、ブチルスルフィニ
ル、イソブチルスルフィニル、s-ブチルスルフィニル、
t-ブチルスルフィニル等のC1-4アルキルスルフィニル
基、例えばフェニルスルフィニル等のC6-10アリールス
ルフィニル基、例えばメチルスルホニル、エチルスルホ
ニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、
ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、s-ブチルス
ルホニル、t-ブチルスルホニル等のC1-4アルキルスル
ホニル基、例えばフェニルスルホニル等のC6-10アリー
ルスルホニル基、例えばメトキシスルホニル、エトキシ
スルホニル、プロポキシスルホニル、イソプロピルオキ
シスルホニル、ブトキシスルホニル、イソブチルオキシ
スルホニル、s-ブトキシスルホニル、t-ブトキシスルホ
ニル等のC1-4アルコキシスルホニル基、例えばフェノ
キシスルホニル等のC6-10アリールオキシスルホニル
基、アミノ基、例えばC1-6アルカノイルアミノ(例、
アセチルアミノ、プロピオニルアミノ等)、C6-10アリ
ール−カルボニルアミノ(例、ベンゾイルアミノ等)な
どのC1-11カルボン酸アシルアミノ基、例えばメチルア
ミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルア
ミノ、ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ
等のモノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基、例えば
シクロヘキシルアミノ等のC3-6シクロアルキルアミノ
基、例えばアニリノ等のC6-10アリールアミノ基、例え
ばトリC1-6アルキルシリル(例、トリメチルシリル、t
-ブチルジメチルシリル)、トリC6-10アリールシリル
(例、トリフェニルシリル)、t-ブチルメトキシフェニ
ルシリル等のトリ置換シリル基、例えばC1-6アルカノ
イル(例、ホルミル、アセチル等)、C6-10アリール−
カルボニル(例、ベンゾイル等)などのC1-11カルボン
酸アシル基、例えばチエニル(例、2-または3-チエニ
ル)、フリル(例、2-または3-フリル)、ピロリル
(例、1-,2-または3-ピロリル)、ピリジル(例、2-,3-
または4-ピリジル)、オキサゾリル(例、2-,4-または5
-オキサゾリル)、チアゾリル(例、2-,4-または5-チア
ゾリル)、ピラゾリル(例、1-,3-,4-または5-ピラゾリ
ル)、イミダゾリル(例、1-,2-,4-または5-イミダゾリ
ル)、イソオキサゾリル(例、3-,4-または5-イソオキ
サゾリル)、イソチアゾリル(例、3-,4-または5-イソ
チアゾリル)、トリアゾリル(例、1,2,3-または1,2,4-
トリアゾリル)、ピリミジニル(例、2-,4-または5-ピ
リミジニル)、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリ
ル、トリアジニル、オキシラニル、アジリジニル、ピロ
リジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニ
ル、チオモルホリニル、ベンズイミダゾリル、キノリ
ル、イソキノリル等の酸素原子、硫黄原子、窒素原子な
どのヘテロ原子を1〜5個含む3〜6員複素環基またはその
ベンゼン環もしくは酸素原子、硫黄原子、窒素原子など
のヘテロ原子を1〜5個含む3〜6員複素環との縮合環基か
ら選ばれる基などが挙げられる。二つ以上の置換基が用
いられる場合、これらのうちの二つが一緒になって、例
えばC1-6アルキレン(例、メチレン、エチレン、トリ
メチレン、テトラメチレン、プロペニレン)、3−オキ
サペンタメチレン、ビニレン、ベンジリデン、メチレン
ジオキシ、2-チアトリメチレン、オキザリル、マロニ
ル、スクシニル、マレオイル、フタロイル、酸素、硫
黄、イミノ、アゾ、ヒドラゾ等の二価の基を形成してい
てもよい。これらの置換基が、例えばアリール、アラル
キル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールオ
キシ、アリールチオ、アリールスルフィニル、アリール
スルホニル、アリールカルバモイル、アリールオキシカ
ルボニル、アリールオキシスルホニル、アリールアミ
ノ、シクロアルキルアミノ、カルボン酸アシル、カルボ
ン酸アシルアミノ、トリ置換シリル、複素環基、二価の
基等である場合にはさらに上記のようなハロゲン原子、
水酸基、ニトロ基、シアノ基、例えばメチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s-ブチ
ル、t-ブチル等のC1-4アルキル基、例えばビニル、ア
リル等のC2-4アルケニル基、例えばエチニル、2-プロ
ピニル等のC2-4アルキニル基、フェニル基、例えばメ
トキシ、エトキシ等のC1-4アルコキシ基、フェノキシ
基、例えばメチルチオ、エチルチオ等のC1-4アルキル
チオ基、フェニルチオ基等で1〜5個置換されていてもよ
く、ハロゲン原子の場合は、特に該置換基に可能な最大
の数まで置換していてもよい。また置換基がアルキル、
アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、
アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキル
カルバモイル、アルコキシカルボニル、アルコキシスル
ホニル、アミノ、アルキルアミノ等である場合にはさら
に上記のようなハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シア
ノ基、例えばメトキシ、エトキシ等のC1-4アルコキシ
基、例えばメチルチオ、エチルチオ等のC1-4アルキル
チオ基等で1〜5個置換されていてもよく、ハロゲン原子
の場合は、特に該置換基に可能な最大の数まで置換して
いてもよい。
素基が好ましく、さらにC1-15アルキル基が好ましい。
とりわけC1-3アルキル基が好ましく、中でもメチル基
が特に好ましい。R2としては水素または飽和/不飽和
の脂肪族炭化水素基が好ましく、さらに水素またはC
1-15アルキル基が好ましい。とりわけ水素またはC1-4
アルキル基が好ましく、中でも水素が特に好ましい。Q
としてはハロゲン化されていてもよい少なくとも一つの
窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を含有する5〜6
員複素環基が好ましい。とりわけハロゲン化ピリジル
基、ハロゲン化チアゾリル基およびテトラヒドロフリル
基が好ましく、中でも6-クロロ-3-ピリジル基、2-クロ
ロ-5-チアゾリル基または3-テトラヒドロフリル基が特
に好ましい。
で表される化合物〔I〕、〔II〕、〔III〕及び〔IV〕の
塩としては、農薬化学上許容な塩であればよく、例えば
塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、過塩
素酸等の無機酸塩または、例えばギ酸、酢酸、酒石酸、
リンゴ酸、クエン酸、シュウ酸、コハク酸、安息香酸、
ピクリン酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸
等の有機酸塩が挙げられる。なかでも、塩酸塩及び硫酸
塩が好ましい。化合物〔I〕の場合、特に硫酸塩(R1OC
(NH2)=NH・H2SO4)、1/2硫酸塩(R1OC(NH2)=NH・1/2
H2SO4)、または硫酸モノメチル塩(R1OC(NH2)=NH・MeH
SO4)が好ましい。
載の反応条件に従って実施することができる。下記の製
造方法によって生成物が遊離の化合物で得られる場合は
上記した様な塩に、また塩の形で得られる場合は遊離の
化合物に、それぞれ常法に従って変換することができ
る。また原料化合物が上記したような塩となりうる場合
も同様に遊離のままのみならず塩として用いることがで
きる。従って、下記の製造方法に用いられる原料化合物
及びその反応生成物については、その塩(例えば上記化
合物〔I〕で述べたような酸との塩等)も含めるものと
する。
ニトロ化することによって化合物〔II〕(例、MNI)
またはその塩を含む混合物を得ることができる。
えば硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等の硝酸アルカリ金
属塩、例えば硝酸エチル、硝酸アミル等の硝酸アルキル
エステル、ニトロニウムテトラフルオロボレ−ト(NO2BF
4)、ニトロニウムトリフルオロメタンスルホナ−ト(NO2
CF3SO3)等を用いてもよい。特に90%以上の硝酸が好まし
い。ニトロ化剤は、化合物〔I〕に対して約1.0〜20当量
程度用いることができるが、好ましくは硝酸を用いた場
合で約1.5〜10当量である。さらに90%以上の硝酸を用い
た場合は約1.5〜3当量が好ましい。本反応は無溶媒で行
なってもよいが、通常は硫酸、酢酸、無水酢酸、無水ト
リフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の酸
性溶媒の存在下で行なわれる。所望により反応に悪影響
を及ぼさない溶媒あるいはこれらの混合物を用いてもよ
い。このような溶媒としては上記した酸性溶媒の他、例
えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
類、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタ
ン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ヘキサン、
ヘプタン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素類、ジエチ
ルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ−
テル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、
アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ジ
メチルスルホキシド等のスルホキシド類、N,N-ジメチル
ホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等の酸アミド
類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メタノ−
ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、イソプロパノ−ル等の
アルコ−ル類、および水などが用いられる。これらの溶
媒は単独で用いることもできるし、また必要に応じて二
種またはそれ以上を適当な割合、例えば約1:1〜1:10
(容量比)の割合で混合して用いてもよい。反応混合物
が均一でない場合には、例えばトリエチルベンジルアン
モニウムクロリド、トリn-オクチルメチルアンモニウム
クロリド、トリメチルデシルアンモニウムクロリド、テ
トラメチルアンモニウムブロミド、セチルピリジニウム
ブロミド等の四級アンモニウム塩やクラウンエ−テル類
等の相間移動触媒の存在下に反応を行ってもよい。特に
好ましい溶媒は硫酸である。本反応の反応温度は通常約
-50〜100℃、好ましくは約-20〜30℃の範囲である。反
応時間は約10分〜10時間、好ましくは約30分〜3時間の
範囲である。本反応では反応後、減圧下で脱気処理を行
うことが好ましい。場合によっては反応中から減圧処理
を行ってよい。減圧度はその時の大気圧未満であればよ
いが、通常500〜1 mmHg、好ましくは100〜10 mmHgの範囲
である。減圧処理を行う温度は通常−20〜100℃、好ま
しくは10〜60℃、減圧時間は通常5分〜1日、好ましくは
20分〜5時間程度である。反応終了後、反応混合物を水
および/または氷で希釈することにより化合物〔II〕ま
たはその塩を含む混合物が得られる。具体的には、反応
終了後、反応混合物を冷水または氷または水と氷の混合
物中に注ぎ込むことにより、化合物〔II〕またはその塩
を含む混合物が得られる。反応混合物の希釈は硫酸を溶
媒として使用した場合は発熱に注意しながら行われる。
この際の反応温度は通常-20〜60℃、好ましくは-10〜30
℃である。この際、反応に悪影響を及ぼさない気体を吹
き込みながら、反応混合物を水および/または氷中に注
ぎ込むことが好ましい。吹き込む気体としては操作温度
で気体で、反応に悪影響を与えないものであれば特に限
定はされないが、空気、窒素、ヘリウム、アルゴン、炭
酸ガス等が挙げられる。特に好ましい気体は空気及び窒
素である。注ぎ込んでいる間、連続して吹き込んでよ
く、さらに後述の中和操作中も吹き込みを続けてよい。
場合によっては反応b)の実施時にも吹き込むことがで
きる。吹き込む気体の量は、1分間当たり、全反応液体
積の10倍〜1/10程度が好ましい。
〔II〕またはその塩を単離精製することなく、さらに化
合物〔III〕またはその塩を反応させることにより化合
物〔IV〕またはその塩が製造される。
の量に対し化合物〔III〕またはその塩は約0.5〜5当
量、好ましくは約0.7〜1.5当量用いられるが、反応に支
障がない場合にはどちらか一方を大過剰量用いてもよ
い。本反応は、pHを5〜8、さらに好ましくは6〜
7.5に調整することにより反応を有利に進行させるこ
とができる。硫酸存在下、硝酸でニトロ化を行う場合、
反応混合物は強酸性となるので、アルカリ性物質を加え
て上記範囲にpHを調整する。アルカリ性物質としては
例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのような水酸
化アルカリ金属塩、例えば水酸化マグネシウム、水酸化
バリウムのような水酸化アルカリ土類金属塩、例えば炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウムのよう
な炭酸金属塩、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウムのような炭酸水素アルカリ金属塩等が挙げられ
る。pHの調整は化合物〔III〕またはその塩を加えた
後に行ってもよいが、化合物〔III〕またはその塩を加
える前にある程度中和し、化合物〔III〕またはその塩
を加えた後に微調整を行ってもよい。反応中にpHが変
化する場合は、適時好ましいpHの範囲に調整してもよ
い。アルカリ性物質として25〜50%水酸化ナトリウム水
溶液を用いてpHを調整し、溶媒としては新たに何も加
えずにそのまま反応させるのが特に好ましい。所望によ
り水や反応に悪影響を及ぼさない上記反応a)で述べた
ような溶媒を添加してもよい。反応温度は通常、約-20
〜250℃、好ましくは約-10〜50℃である。反応時間は通
常、約30分〜4週間、好ましくは約2時間〜7日の範囲
である。
はその塩は公知の手段、例えば濃縮、減圧濃縮、蒸留、
分留、溶媒抽出、液性変換、転溶、クロマトグラフィ
−、結晶化、再結晶等により単離精製することができ
る。化合物〔II〕及び〔IV〕またはそれらの塩はニトロ
基の位置に関してシス体及びトランス体の立体異性体を
生じ、また化合物〔II〕及び〔IV〕はその置換基によっ
ては理論的に互変異性体を生じるが、その全ての異性体
も相当する化合物〔II〕及び〔IV〕またはそれらの塩に
含まれる。
る化合物〔I〕またはその塩は公知化合物であり、例え
ばヘミケル−ツァイツング (Chemiker-Zeitung) 98巻61
7頁(1974)や特開平3-157358等に記載の方法に従って
製造することができる。化合物〔I〕またはその塩は単
離精製したものを用いてもよく、粗製のものあるいは反
応混合物の状態で続くニトロ化反応に使用してもよい。
原料として例えばO−メチルイソ尿素硫酸モノメチル塩
を使用する場合、この化合物は尿素とジメチル硫酸との
反応で得られる〔ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイエ
ティー(Journalof Chemical Society)1955巻3551頁〕
が、反応混合物のままでニトロ化反応を行うのが好まし
い。
の方法またはそれと類似の方法に従って製造することが
できる。該方法としては、例えばオルガニック・ファン
クショナル・グループ・プレパレーションズ(Organic F
unctional Group Preparations), Academic Press, 第
1巻、第13章 (1968年);同第3巻、第10章 (1972
年)及び特開平2-171に記載の方法が挙げられる。
またはその塩はWO97/00867に記載の方法に準じて、優
れた殺虫効果を有するグアニジン誘導体に導くことがで
きる。
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定解釈される
べきものではない。プロトンNMRスペクトル(1H-NM
R)はブルカーAC−200P型スペクトロメ−タ−で
測定し、テトラメチルシランを内部基準として用い、全
δ値をppmで示した。なお、下記参考例及び実施例で用
いる略号は、次のような意義を有する。 s:シングレット、br:ブロ−ド(幅広い)、d:ダブレ
ット、t:トリプレット、J:結合定数、Hz:ヘルツ、DM
SO-d6:重ジメチルスルホキシド、%:重量%、M
p.:融点 。また室温とあるのは約15〜25℃を意味す
る。
略称する場合がある)(3.57 g, 29.0 mmol) を 97%硫酸
(13.7 ml、9当量)に溶解させた混合物に、室温で97%硝
酸 (3.72 ml, 3当量) を10分間で滴下した。1時間撹拌
後反応液を氷 (100 g) に加えた。40%水酸化ナトリウム
水溶液を加えて中和した後、酢酸エチル (100 ml×3)
で抽出した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧濃
縮して3.09g のO−メチル−N−ニトロイソ尿素(MN
I)を収率89.6%で得た。1H-NMR (DMSO-d6): 3.76 (3H,
s), 8.60〜9.20 (2H, br. s)。Mp.107〜109℃。
れ、OMIU−S 120 kg (974.7 mol) を加えた。98%
硝酸 111 kg (1726.4 mol) を 3 時間かけて 4℃から 5
℃で滴下した。0.5 時間かけて 24℃まで昇温し、24℃
から 27℃で 2.5時間撹拌した。3000 L 反応器に水 880
kg と氷 880 kg を入れてここに反応液を 1 時間かけ
て -9℃から 0℃で注入した。-2℃から -12℃で一晩撹
拌した後に-12℃で 1.5 時間結晶を析出させた。遠心ろ
過し、水 10 kg で洗浄し、湿結晶として 98 kg を得
た。500 L 反応器に水 336 kg を入れ、先にろ取した湿
結晶をここに加えた。30%水酸化ナトリウム水溶液 6.5
kgを 0.5 時間かけて 7℃から 10℃で滴下して pHを 7.
95 にした。10℃から 12℃で 1 時間撹拌した後に遠心
ろ過し、5 kgの水で洗浄し、湿結晶として 83 kg を得
た。60℃で乾燥を行い、MNIを 77.1 kg(純度 99.4
%) 得た(収率 66.4 %)。
ル [95% ] (6.64 g, 0.05 mol) を混合ししばらく撹拌
した。油浴にて昇温し 80℃で 24 時間撹拌した。室温
まで冷却したのち硫酸 [95%, d 1.84] (11.2 ml, 0.2 m
ol) を加え更に冷却し 5℃とした。これに内温を 10℃
以下に保ちながら発煙硝酸 [97%, d 1.52](6.4 ml, 0.1
5 mol) を 25 分かけて滴下した。その後氷浴を取り除
き徐々に室温まで昇温した。合わせて 2 時間撹拌した
のち氷−水 (60 g−40 g) に注ぎ入れ、30% 水酸化ナト
リウム水溶液を加え中和したのち酢酸エチル (80 ml×
3) で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し
た。残査をイソプロピルエーテルで洗浄しMNIを白色
結晶として 3.25 g (54.6%) 得た。
mmol) を希塩酸 (15 ml, 10.0 mmol) に溶解し、MNI
(1.31 g, 11.0 mmol) を加えた。この時、pHは2.1を示
した。水酸化ナトリウム水溶液 (0.1 N, 4 ml) でpHを
6.2に調整し(pHメーター使用)、水1 mlを加え、全量
を20 mlとしたのちに室温で16時間攪拌した。この時pH
は7.1まで上昇した。析出した白色結晶を減圧下にろ取
し、続いて水洗した。これを減圧乾燥(80℃、2時間)
し、1.62 g、収率64.6%で O−メチル−N−(2−クロ
ロ−5−チアゾリルメチル)−N'−ニトロイソ尿素を得
た。1H-NMR (DMSO-d6): 3.87 (3H, s), 4.61 (2H, d, J
=5.5 Hz), 7.61 (1H, s), 9.90 (1H, br. t, J=5.5 H
z)。Mp.133〜135℃。
d 1.84] (14 ml, 0.25 mol) を加えさらに冷却し 5℃
とした。これに内温を 8℃以下に保ちながら発煙硝酸
[97%, d 1.52] (6.4 ml, 0.15 mol) を 1 時間かけて滴
下した。その後氷浴を取り除き徐々に室温まで昇温し
た。合わせて 2 時間撹拌したのち氷−水(60 g−40 g)
に注ぎ入れ、40% 水酸化ナトリウム水溶液を加え pH を
4 以上に上げないように中和 (pH 2) した。これに5-
(アミノメチル)-2-クロロチアゾール (5.65 g, 0.038 m
ol) を加え、水酸化ナトリウム水溶液を用いて pH 6.7
付近に調整しながら室温で48時間撹拌した。析出した結
晶をろ取し水洗後乾燥した。6.63 gのO−メチル−N−
(2−クロロ−5−チアゾリルメチル)−N'−ニトロイ
ソ尿素を得た。5-(アミノメチル)-2-クロロチアゾール
に対する収率69.6%、OMIU−Sに対する収率52.9%。
OMIU−S 6.2 g (0.0504 mol)を溶解した後、溶液温
度を20℃とし、発煙硝酸 6.5 g (97%, 0.10 mol) を徐々
に加え2時間熟成させニトロ化を完結させた。この溶液を
10℃以下に冷却した水50 gに投入し、白色懸濁溶液を得
た後、28%水酸化ナトリウム溶液 57.15 gを加え、pHを5.0
とした。次いで、5-(アミノメチル)-2-クロロチアゾール
・1/2硫酸塩 9.05 g (0.0458 mol) を投入し、溶液温度を
20℃とした後、1%水酸化ナトリウム溶液を加えてpHを6.5
に調整した。この溶液を20℃に保ち40時間熟成した後、1%
水酸化ナトリウム溶液を加え、pHを7.2とした。溶液温
度を40℃に上げ4時間保った後、10℃で2時間熟成させて
生じた結晶をろ取した。結晶を45℃で減圧乾燥し、淡黄
白色のO−メチル−N−(2−クロロ−5−チアゾリル
メチル)−N'−ニトロイソ尿素結晶7.4 gを得た。5-(ア
ミノメチル)-2-クロロチアゾールに対する収率64.5%、
OMIU−Sに対する収率58.7%。
ル [95% ] (6.64 g, 0.05 mol) を混合し、しばらく撹
拌した。油浴にて昇温し 80℃で 15 時間撹拌した。室
温まで冷却したのち硫酸 [95%, d 1.84] (11.2 ml, 0.2
mol) を加えさらに冷却し 5℃とした。これに内温を 1
0℃以下に保ちながら発煙硝酸 [97%, d 1.52] (6.4 ml,
0.15 mol) を 25 分かけて滴下した。その後氷浴を取
り除き徐々に室温まで昇温した。合わせて 2 時間撹拌
したのち氷−水 (60 g−40 g) に注ぎ入れ、40% 水酸化
ナトリウム水溶液を加え中和 (pH 2 前後) した。これ
に5-(アミノメチル)-2-クロロチアゾール (3.34 g, 0.0
23 mol) を加えたのち (pH 3.8)、40% 水酸化ナトリウ
ム水溶液で pH 6.7 付近に調整し、その後室温で 20 時
間撹拌した。析出した結晶をろ取し水洗後乾燥した。3.
63 gのO−メチル−N−(2−クロロ−5−チアゾリル
メチル)−N'−ニトロイソ尿素を得た。5-(アミノメチ
ル)-2-クロロチアゾールに対する収率64.4%、尿素に対
する収率29.0%。
却下、OMIU−S 124 g (1.01 mol) を少量づつ加え
た。同温で30分撹拌すると全て溶解した。次いで発煙硝
酸 (97%) 108 ml (164.1 g、2.52 mol)を30分で滴下し
た。その後、25℃〜30℃まで昇温し2時間撹拌した。こ
の反応混合物を40℃水浴上で加熱撹拌しながら、40〜50
mmHgで2時間減圧した。別に水50 mlを5℃〜10℃に冷却
撹拌し、上記で得た反応混合物を30分で滴下した。反応
混合物の容器を水20 mlで洗浄し、洗浄液を滴下した。2
8%水酸化ナトリウム水溶液137 mlを加えて中和した。こ
の時のpHは8.46であった。続いて5%硫酸溶液を加えてp
Hを4.5〜5.5に調整した後、5-(アミノメチル)-2-クロロ
チアゾール塩酸塩水溶液 (5-(アミノメチル)-2-クロロ
チアゾール塩酸塩として32.1%) 53.0 g (0.092 mol)
を20分で加えた。20℃まで温度を上げ、水10 mlと1%水
酸化ナトリウム水溶液12 mlを加えてpHを7.00〜7.20に
調整し22時間撹拌した。この時のpHは7.40であった。更
に21時間撹拌した後、析出した結晶を濾過し、30℃の温
水100 mlで2回洗浄した。湿結晶を五酸化リン存在下60
℃で一晩減圧乾燥し、17.4 g (収率75.5%) の淡黄色結
晶のO-メチル-N-(2-クロロ-5-チアゾリルメチル)-N'-ニ
トロイソ尿素を得た。
冷却下、OMIU−S12.4 g (0.101 mol)を少量づつ加
えた。同温で30分撹拌すると全て溶解した。次いで発
煙硝酸 (97%) 10.8 ml (16.4g、0.252 mol)を30分で滴
下した。その後、25℃〜30℃まで昇温し2時間撹拌し
た。別に水100 mlを5℃〜10℃に冷却撹拌し、エアーポ
ンプで75 ml/minの割合で空気を吹き込みバブリングし
ながら、上記で得た反応混合物を30分で滴下した。反応
混合物の容器を水20 mlで洗浄し、洗浄液を滴下した。
次に28%水酸化ナトリウム水溶液131 mlを2時間かけて加
え中和した。この時のpHは6.95であった。中和中も空気
は連続して吹き込んだ。続いて5-(アミノメチル)-2-ク
ロロチアゾール塩酸塩水溶液 (5-(アミノメチル)-2-ク
ロロチアゾール塩酸塩として32.6%) 47.8 g (0.0842
mol) を20分で加えた。15℃まで温度を上げ、1%水酸
化ナトリウム水溶液20 mlを加えてpHを7に調整し30時
間撹拌した。その後1%水酸化ナトリウム水溶液でpHを7.
2に調整し25℃で12時間撹拌した。析出した結晶を濾過
し、30℃の温水80 mlで2回洗浄した。湿結晶を五酸化リ
ン存在下60℃で一晩減圧乾燥し、15.08 g (収率71.4%)
の無色結晶のO-メチル-N-(2-クロロ-5-チアゾリルメチ
ル)-N'-ニトロイソ尿素を得た。
作用を有するグアニジン誘導体の中間体である化合物
〔IV〕またはその塩を有利に工業的大量生産できる。具
体的には煩雑な操作を必要とせず、高収率で化合物〔I
V〕またはその塩が得られ、かつ操作の安全性を著しく
向上させることができる。
Claims (11)
- 【請求項1】式 【化1】 (式中、R1は置換されていてもよい炭化水素基を示
す。)で表される化合物またはその塩をニトロ化反応
a)に付し、生成する式 【化2】 (式中の記号は前記と同意義を示す。)で表される化合
物またはその塩を単離精製することなく、式 Q−CH2-NH−R2 〔III〕 (式中、R2は水素または置換されていてもよい炭化水
素基を、Qは置換されていてもよい複素環基を示す。)
で表される化合物またはその塩との反応b)に付すこと
を特徴とする式 【化3】 (式中の記号は前記と同意義を示す。)で表される化合
物またはその塩の製造方法。 - 【請求項2】硫酸存在下、硝酸を用いてニトロ化反応
a)を行うことを特徴とする請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】ニトロ化反応a)の後、減圧下で脱気する
ことを特徴とする請求項1記載の製造方法。 - 【請求項4】ニトロ化反応a)の後、反応混合物を水お
よび/または氷で希釈せしめ、反応b)に付すことを特
徴とする請求項1記載の製造方法。 - 【請求項5】反応混合物を水および/または氷で希釈せ
しめる際に、反応に悪影響を及ぼさない気体を吹き込む
ことを特徴とする請求項4記載の製造方法。 - 【請求項6】反応に悪影響を及ぼさない気体が空気また
は窒素である請求項5記載の製造方法。 - 【請求項7】反応b)をpH5〜8で行うことを特徴と
する請求項4記載の製造方法。 - 【請求項8】反応b)をpH6〜7.5で行うことを特
徴とする請求項4記載の製造方法。 - 【請求項9】R1がC1-3アルキル基である請求項1記載
の製造方法。 - 【請求項10】式〔I〕で表される化合物またはその塩
がO−メチルイソ尿素硫酸塩、O−メチルイソ尿素1/
2硫酸塩またはO−メチルイソ尿素硫酸モノメチル塩で
ある請求項1記載の製造方法。 - 【請求項11】R2は水素を、Qは6−クロロ−3−ピ
リジル基または2−クロロ−5−チアゾリル基を示す請
求項1記載の製造方法。
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JP36457498A JP3477096B2 (ja) | 1997-12-24 | 1998-12-22 | イソ尿素類の改良された製造方法 |
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JP35473597 | 1997-12-24 | ||
JP21719298 | 1998-07-31 | ||
JP10-217192 | 1998-07-31 | ||
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JP2000103775A JP2000103775A (ja) | 2000-04-11 |
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RU2402528C2 (ru) | 2006-02-10 | 2010-10-27 | Мицуи Кемикалз, Инк. | Улучшенный способ получения производных нитроизомочевины |
WO2007105793A1 (ja) | 2006-03-16 | 2007-09-20 | Sumitomo Chemical Company, Limited | イソ尿素類のニトロ化方法 |
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-
1998
- 1998-12-22 JP JP36457498A patent/JP3477096B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
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Recueil des Travaux Chimiques de Pays−Bas,1962,Vol.81,P69−72 |
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