JP3473901B2 - 携帯型電話機、及び、携帯型電話機におけるカード型デバイスの取り付け構造 - Google Patents

携帯型電話機、及び、携帯型電話機におけるカード型デバイスの取り付け構造

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JP3473901B2
JP3473901B2 JP2000007711A JP2000007711A JP3473901B2 JP 3473901 B2 JP3473901 B2 JP 3473901B2 JP 2000007711 A JP2000007711 A JP 2000007711A JP 2000007711 A JP2000007711 A JP 2000007711A JP 3473901 B2 JP3473901 B2 JP 3473901B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータ等の
電子機器が備えるスロットに接続可能なカード型デバイ
スを備えた携帯型電話機、及び、この携帯型電話機にお
けるカード型デバイスの取り付け構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯型電話機の普及と技術的進歩
に伴って、携帯型電話機をコンピュータ等の携帯型電子
機器に接続してデータ通信が行われるようになった。一
般に、携帯型電話機を携帯型電子機器に接続する際は、
電子機器側に設けられたPCMCIA規格準拠のカード
スロットや、コンパクトフラッシュ(CF)規格準拠の
カードスロットを利用して、電子機器側にカードを接続
し、このカードと携帯型電話機とをケーブル接続してい
た。
【0003】しかしながら、携帯型電話機をケーブル接
続した場合、外出先や屋外等、十分な作業スペースを確
保できない場合は電子機器と携帯型電話機の両方を保持
しなければならず、不便であった。また、接続用のカー
ドやケーブルを携帯する必要があり、携帯型電話機の利
便性を損なっていた。
【0004】そこで、携帯型電話機と携帯型電子機器と
を容易に接続するため、様々な提案がなされてきた。例
えば、特開平9−81268号公報に開示されたよう
に、携帯型電話機と携帯用電子機器とをコネクタによっ
て接続固定する構造が提案されている。この方法によれ
ば、携帯型電子機器と携帯型電話機とが一体に固定され
るので、ケーブル接続に伴う使用時の煩わしさの軽減を
図っている。
【0005】また、特開平9−284415号公報に開
示されたように、通信に係る部分を取り外し可能な携帯
型電話機も提案されている。この携帯型電話機から取り
外した通信部を直接電子機器側に接続すれば、上記提案
と同様に、ケーブル接続時の煩わしさの軽減を図ってい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の提案
には、各種機器の着脱が煩雑であり、また、部品を管理
する手間がかかるという問題があった。
【0007】即ち、電子機器と携帯型電話機とをコネク
タによって接続する場合、データ通信時に備えて、携帯
型電話機とは別にコネクタを携行する必要がある。ま
た、カバー等の携帯型電話機の一部を取り外して電子機
器に接続する場合は、取り外した部品を紛失しないよう
に注意しなければならない。このように、従来の方法で
は、携帯型電話機とは別にデータ通信用の部品を携行し
たり、着脱する部品を紛失しないように注意する必要が
あり、利便性が損なわれるという問題があった。
【0008】本発明の課題は、電子機器と接続されてデ
ータ通信に利用される携帯型電話機において、部品の着
脱を伴わずに、電子機器に容易に接続できるようにする
ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の発明は、外部の電子機器に装着されるカ
ード型デバイスを本体に接続してなる携帯型電話機
(1)において、前記カード型デバイス(例えば、カー
ド部2)を、前記本体の背面に沿って回転自在に支持す
る支持機構(例えば、カード支持部4)を備え、前記カ
ード型デバイスは、前記本体に向かう面に端子(例え
ば、接触片23)を備えていて、前記本体は、それぞれ
異なる位置における前記カード型デバイスの端子に接触
可能な複数の本体側端子(例えば、カード端子部3,
3,3)を備えることを特徴とする構成とした。
【0010】ここで、カード型デバイスとしては、例え
ば、PCMCIA規格やコンパクトフラッシュ規格に準
拠したものが挙げられるが、電子機器に接続可能なカー
ド形状であれば、特に限定されない。
【0011】この請求項1記載の発明によれば、カード
型デバイスが本体の背面に沿って回転自在に支持されて
いるので、例えば、非使用時には、カード型デバイスを
本体の長手方向に沿う位置にしておけば、携帯電話機と
しての使用に差し支えない。また、カード型デバイスの
使用時には、カード型デバイスを回転させて本体から突
出する位置に移動させることで、容易に使用可能とな
る。従って、非使用時、及び使用時のいずれにおいて
も、新たな部材を装着したり、或いは、不要な部材を取
り外す必要が無いので、電子機器に接続されるカード型
デバイスを備えた利便性の高い携帯型電話機を提供でき
る。また、この請求項1記載の発明によれば、カード型
デバイスが備える端子に接触可能な本体側端子が、異な
る位置におけるカード型デバイスに対応して複数設けら
れている。このため、複数の位置で、カード型デバイス
と本体とが電気的に接続されるので、カード型デバイス
は複数の位置で使用可能である。従って、カード型デバ
イスを装着する外部の電子機器の形状や、カード型デバ
イス使用時の状況に応じた位置によりカード型デバイス
を回転移動させて使用できるので、より利便性の高い携
帯型電話機を提供できる。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の携
帯型電話機において、前記支持機構(例えば、カード支
持部4、或いは、凹部24)は、前記カード型デバイス
が備える端子と前記本体側端子とが接触する位置で前記
カード型デバイスを保持することを特徴とする構成とし
た。
【0013】この請求項2に記載の発明によれば、カー
ド型デバイスが備える端子と本体側端子とが接触する位
置でカード型デバイスが保持されるので、カード型デバ
イスの使用時に、カード型デバイスと本体側とがぐらつ
かず、安定した状態で使用できる。このため、例えば、
手に持った電子機器に対してカード型デバイスを装着し
て使用する場合など、不安定な状況下でも安心して利用
できる。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1または2
に記載の携帯型電話機において、所定の位置における前
記カード型デバイスの先端を保護するカバー(例えば、
端子収容部16)を前記本体に備えることを特徴とする
構成とした。
【0015】この請求項3記載の発明によれば、所定の
位置で、カード型デバイスの先端が本体のカバーによっ
て保護される。カード型デバイスの先端には端子が設け
られることが多く、また、外部の電子機器に接続される
重要な箇所であるが、着脱式の部材を用いることなく保
護することができる。例えば、非使用時のカード型デバ
イスの先端を保護できる位置にカバーを設ければ、非使
用時のカード型デバイスを保護できる。従って、カード
型デバイスの耐久性の確保と携帯型電話機の利便性とを
両立させることができる。
【0016】請求項4記載の発明は、外部の電子機器に
装着されるカード型デバイスを本体に接続してなる携帯
型電話機において、前記カード型デバイスを、前記本体
の背面に沿って回転自在に支持する支持機構を備え、
定の位置における前記カード型デバイスの先端を保護す
るカバー(例えば、端子収容部16)を前記本体に備え
ることを特徴とする構成とした。
【0017】この請求項4記載の発明によれば、カード
型デバイスが本体の背面に沿って回転自在に支持されて
いるので、例えば、非使用時には、カード型デバイスを
本体の長手方向に沿う位置にしておけば、携帯電話機と
しての使用に差し支えない。また、カード型デバイスの
使用時には、カード型デバイスを回転させて本体から突
出する位置に移動させることで、容易に使用可能とな
る。従って、非使用時、及び使用時のいずれにおいて
も、新たな部材を装着したり、或いは、不要な部材を取
り外す必要が無いので、電子機器に接続されるカード型
デバイスを備えた利便性の高い携帯型電話機を提供でき
る。また、この請求項4記載の発明によれば、所定の位
置で、カード型デバイスの先端が本体のカバーによって
保護される。カード型デバイスの先端には端子が設けら
れることが多く、また、外部の電子機器に接続される重
要な箇所であるが、着脱式の部材を用いることなく保護
することができる。例えば、非使用時のカード型デバイ
スの先端を保護できる位置にカバーを設ければ、非使用
時のカード型デバイスを保護できる。従って、カード型
デバイスの耐久性の確保と携帯型電話機の利便性とを両
立させることができる。
【0018】請求項5の発明は、外部の電子機器に装着
されるカード型デバイスと本体とを接続してなる携帯型
電話機におけるカード型デバイスの取り付け構造であっ
て、前記カード型デバイスを前記本体の背面に沿って回
転自在に支持する支持機構を設け、前記カード型デバイ
スの前記本体に向かう面に端子を設けるとともに、前記
本体に、それぞれ異なる位置における前記カード型デバ
イスの端子に接触可能な複数の本体側端子を設け、前記
支持機構により、前記カード型デバイスが備える端子と
前記本体側端子とが接触する位置で前記カード型デバイ
スを保持することを特徴としている。
【0019】この請求項5記載の発明によれば、カード
型デバイスの非使用時、及び使用時のいずれにおいて
も、新たな部材を装着したり、或いは、不要な部材を取
り外す必要が無いので、電子機器に接続されるカード型
デバイスを備えた、利便性の高い携帯型電話機を提供で
きる。また、カード型デバイスは複数の位置で使用可能
であり、カード型デバイスを装着する外部の電子機器の
形状や、カード型デバイス使用時の状況に応じた位置に
カード型デバイスを回転移動させて使用できるので、よ
り利便性の高い携帯型電話機を提供できる。さらに、カ
ード型デバイスを常に安定した状態で使用できるととも
に、カード型デバイスの非使用時は、カバーによってカ
ード型デバイスの先端が保護されるので、部品の着脱を
行うことなく非使用時のカード型デバイスを保護できる
ので、耐久性の確保と利便性の向上とをともに図ること
ができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る携帯型電話
機の実施の形態例を図1から図5に基づいて説明する。
【0021】図1は、本発明の実施の形態における携帯
型電話機1の構成を示す概略斜視図である。図1に示す
ように、携帯型電話機1は、本体10にカード部2が取
り付けられてなるものであり、携帯型電話機1の本体1
0は、上端にアンテナ11を備え、前面には、液晶表示
画面12、スピーカー13、マイク14、及び、数字キ
ー等の各種キーを備えたキー入力部15を具備する。
【0022】アンテナ11は、携帯型電話機1による無
線信号の送受信のためのアンテナであり、液晶表示画面
12は、通信先の電話番号や携帯型電話機1の状態を表
示する表示画面であり、スピーカー13及びマイク14
は携帯型電話機1によって音声通話を行うためのスピー
カーとマイクである。また、キー入力部15は、通信先
の電話番号や、通信開始及び回線切断等の各種指示入力
を行うための入力装置である。
【0023】また、本体10の背面の上端には、本体1
0の幅方向に渡る突起が設けられ、この突起には、本体
10の背面と平行に平板状のカード保護カバー17が配
設されている。従って、この突起とカード保護カバー1
7、及び本体10の背面の間には空間が形成され、この
空間が後述する端子収容部16をなしている。なお、上
記突起の、端子収容部16の空間をなす面は、カード部
2の回転時の妨げにならないように、カード部2の回転
方向に沿って抉られて、曲面となっている。
【0024】カード部2は、例えば、PCMCIA規
格、或いはコンパクトフラッシュ規格に準じたカード型
のデバイスであり、上記規格に対応するスロットを備え
たコンピュータ等の電子機器(図示略)に接続可能であ
る。カード部2の先端部にはPC接続端子21が設けら
れ、上記電子機器が備えるスロットにカード部2が挿入
された場合には、電子機器のスロット内部に設けられる
端子とPC接続端子21とが接続され、各種信号やデー
タの伝送が可能となる。
【0025】カード部2は、本体10の裏面側にカード
支持部4(図2)によって取り付けられ、図中、符号X
で示す方向に回転可能に取り付けられている。カード部
2は、非使用時には本体10の長手方向に沿って格納さ
れ、カード部2の格納状態においてPC接続端子21
は、前述の端子収容部16の空間内に収容される。即
ち、カード部2の非使用時、PC接続端子21は端子収
容部16内で保護される。
【0026】そして、格納状態のカード部2を回転させ
て、カード部2が本体10の側方や下方へ突出する位置
に移動させることにより、カード部2を上記電子機器の
スロットにセットして使用できる。
【0027】図2は、本体10に対するカード部2の取
り付け状態を示す要部平面図である。なお、図2には、
本体10の下方へ向けて突出する位置におけるカード部
2を、符号Aを付して示すとともに、カード部2の使用
が可能となる他の位置を、それぞれ符号B,Cを付して
図示する。また、上記格納状態におけるカード部2を、
符号Dを付して図示する。
【0028】また、図3は、本体10に対するカード部
2の取り付け状態を示す断面図であって、カード部2
が、上記図2中、符号Aで示す位置にある場合を例示す
る。
【0029】図2及び図3に示すように、カード部2
は、カード支持部4によって本体10に取り付けられて
いる。カード支持部4は、カード部2上に垂直に立設さ
れたカード支持柱42と、このカード支持柱42を本体
10側で支持する板バネ41とによって構成される。
【0030】カード支持柱42は、カード部2の表面に
垂直に立設された柱状部材であって、断面は略正方形で
あり、その四角柱の四つの角が削り落とされた形状をし
ている。即ち、カード支持柱42の側面は、四つの平面
と四つのなめらかな角とを有する。また、カード支持柱
42は回転自在に本体10に取り付けられており、カー
ド部2はカード支持柱42を中心として回転する。
【0031】板バネ41は、例えば、金属製の板バネを
折り曲げて断面略U字状に形成してなるバネ部材であ
り、対向する二つの押さえ面によって内側の物を挟むこ
とができる。従って、板バネ41によってカード支持柱
42を挟んだ場合、上記押さえ面と、カード支持柱42
の側面のうち相対する二つの側面とが当接した状態で安
定する。
【0032】板バネ41がカード支持柱42を挟んだ状
態で、カード支持柱42が回転される場合、始めは板バ
ネ41の押さえ面の間隔が広げられ、板バネ41の弾力
は、カード支持柱42の回転に抵抗する方向に作用す
る。一方、カード支持柱42が更に回転して、板バネ4
1の押さえ面がカード支持柱42の角を通過すると、板
バネ41の弾力は、カード支持柱42の回転を促す方向
へ作用する。そして、板バネ41の押さえ面がカード支
持柱42の側面の平面部分に当接すると、板バネ41の
弾力はカード支持柱42の回転に対して抵抗する方向に
作用するようになり、カード部2は回転しにくくなる。
この状態を、カード部2の安定状態とする。
【0033】上記のように、カード支持柱42は側面に
四つの平面を有するので、カード部2を90度回転する
毎に、上記安定状態となる。この安定状態とは、具体的
には、図2中、符号A,B,C及びDで示す位置であ
る。ここで、符号A,B,Cで示す位置でカード部2は
使用可能であり、符号Dの位置はカード部2の格納状態
における位置を示す。
【0034】このため、ユーザがカード部2を回転させ
た場合、90度回転する毎に「クリック感」を感じさせ
るので、この「クリック感」を目安にして、カード部2
を符号A,B,C及びDで示すいずれかの位置に確実に
移動させることができる。なお、符号A,B,C及びD
で示す位置にカード部2を安定させる力は板バネ41の
弾力によってもたらされるものであり、板バネ41の弾
力に抗するだけの力を加えれば、安定しているカード部
2をさらに回転させることも容易である。
【0035】また、図2に示すように、本体10とカー
ド部2との接合部分には、本体10側にカード端子部
3,3,3が設けられている。カード端子部3は、カー
ド部2が備える接触端子係合部22(図4)に接触し
て、本体10の内部回路(図示略)とカード部2の内部
回路(図示略)とを電気的に接続するための複数の接触
端子31,…と、これら複数の接触端子31,…を支持
する接触端子支持部材33とを備える。接触端子支持部
材33には複数の穴が開口し、これら複数の穴の内側に
それぞれ接触端子31,…がはめ込まれて構成されてい
る。図2には、一例として、一個の接触端子支持部材3
3に各四個の接触端子31,…を備える場合を示してい
る。
【0036】また、上記のように、カード部2は符号
A,B,Cで示す各位置において使用可能である。この
ため、カード端子部3は、符号A,B,Cで示す各位置
でのカード部2の接触端子係合部22に対応するよう
に、計3カ所配設されている。
【0037】図4は、カード端子部3の構成を詳細に示
す断面図である。この図4に示すように、カード端子部
3は、接触端子31と、接触端子31を支持する接触端
子支持部材33と、接触端子31を接触端子支持部材3
3に対して固定する接触端子係止部材32と、接触端子
31に下方への付勢力を付与するコイルバネ35と、に
よって構成され、接触端子31はリード線34によって
本体10の内部回路(図示略)へ接続されている。
【0038】カード部2が備える接触端子係合部22
は、カード部2の表面に設けられた凹部24の底面に接
触片23が配設されて構成される。接触片23は、例え
ば、金属板等の導体片であって、カード部2の内部回路
(図示略)に接続されている。
【0039】カード端子部3が備える接触端子31,…
は、それぞれ、下部が半球状に形成され、上部は棒状に
形成された金属製等の導体部材であって、球面を下方へ
向けて接触端子支持部材33に保持されている。
【0040】接触端子支持部材33は、絶縁部材によっ
て形成され、複数の接触端子31,…を保持するための
複数の穴が設けられている。各接触端子31,…は、接
触端子支持部材33に開口する各穴に、その棒状部分を
下方から挿入される。さらに、接触端子支持部材33の
上方では、接触端子31,…の棒状部分に接触端子係止
部材32が取り付けられている。接触端子係止部材32
は、例えば、リング状やピン状の金属製、或いは樹脂製
の部材であって、接触端子支持部材33の上方において
接触端子31,…を係止し、下方への脱落を防止する。
【0041】さらに、接触端子支持部材33と接触端子
31の下部の半球状部分との間で、接触端子31の棒状
部分に、接触端子31を下方へ付勢するコイルバネ35
が配設される。従って、接触端子31は、接触端子係止
部材32とコイルバネ35とによって接触端子支持部材
33に固定され、下方にカード部2の接触端子係合部2
2が位置する場合、コイルバネ35の付勢力によって接
触片23に押しつけられる。
【0042】これにより、接触端子31に接続された本
体10の内部回路(図示略)と接触片23に接続された
カード部2の内部回路(図示略)とは電気的に接続され
る。
【0043】また、接触端子係合部22には凹部24が
設けられるため、接触片23と接触端子31とが接触す
る状態では、接触端子31の先端の半球部分は凹部24
に嵌合している。この状態でカード部2を回転させた場
合、接触端子31の先端の半球部分が凹部24の縁によ
って押し上げられ、凹部24から接触端子31が離脱す
る。ここで、コイルバネ35は接触端子31によって縮
められるので、コイルバネ35の復元力は、接触端子3
1が凹部24から離脱するのを妨げ、カード部2の回転
に抵抗する方向に作用する。即ち、コイルバネ35の復
元力は、カード部2を上記安定状態に保つために寄与す
る。
【0044】また、接触端子31の先端部分は半球状に
形成されているので、コイルバネ35の復元力が、接触
端子31が凹部24から離脱しないように作用しても、
カード部2の回転が不可能になることはない。コイルバ
ネ35の復元力による抵抗を超える力が加われば、接触
端子31はなめらかに凹部24から離脱し、カード部2
を速やかに回転させることができる。
【0045】以上のように構成される携帯型電話機1の
使用時の動作について説明する。図2中、符号Dで示す
ように、カード部2の非使用時には、カード部2は本体
10の長手方向に沿って格納され、PC接続端子21は
端子収容部16内で保護されている。カード部2の使用
を開始する場合は、ユーザによってカード部2が回転さ
れ、カード部2は、図2中、符号A,B、Cで示すいず
れかの位置に移動される。
【0046】カード部2が符号A,B,Cのいずれかの
位置に移動されると、本体10が備えるカード端子部
3,3,3のうち対応するカード端子部3が、カード部
2の接触端子係合部22(図4)に対向する。そして、
カード端子部3を介して、カード部2の内部回路(図示
略)と本体10の内部回路(図示略)とが電気的に接続
され、カード部2を外部の電子機器(図示略)に接続し
て使用できる。
【0047】例えば、符号Bで示す位置では、本体10
の前面を上に向けた場合、カード部2が本体10の左側
に突出する。このため、本体の右側にカード部2用のス
ロットを備える電子機器に対して使用する場合、本体1
0の前面を上に向けて使用できる。また、カード部2用
のスロットが電子機器の反対側にある場合は、カード部
2を符号Cで示す位置に移動させれば、容易に対応でき
る。更に、本体の背面側にカード部2用のスロットを備
える電子機器に対しては、カード部2を、図2中、符号
Aで示す位置に移動させれば、便利である。
【0048】以上のように、本発明の実施の形態におけ
る携帯型電話機1によれば、本体10の背面に沿って回
転可能なカード部2を備えるので、カード部2を回転さ
せて本体10から突出する位置に移動させることで、コ
ンピュータ等の電子機器(図示略)に対して容易に接続
可能な通信装置として利用できる。また、カード部2
は、携帯型電話機1の本体10に対してカード支持部4
によって回転可能に取り付けられるとともに、90度回
転する毎に安定するので、カード部2は、本体10の
横、或いは下方へ突出した位置で安定する。このため、
十分な作業スペースが確保できず、不安定な状況下でも
安心して利用できるので、特に携帯型電話機1の携帯性
を生かした屋外や外出先での利用に便利である。
【0049】そして、本体10には、カード部2が安定
する各位置に対応するように複数のカード端子部3,
3,3が設けられるので、安定した位置におけるカード
部2に対しては、いずれかのカード端子部3が接触端子
係合部22と対向し、カード部2が使用可能となる。
【0050】さらに、カード部2が使用可能な状態は、
カード部2が、本体10の下方、右側、或いは左側のい
ずれかに突出した状態であり、いずれの位置で使用して
も良い。このため、電子機器におけるカード部2用のス
ロットの位置に対応して最適な位置にカード部2を移動
させて使用できるので、非常に利便性の高い携帯型電話
機1を提供できる。即ち、携帯型電話機1のような通信
装置と、小型の電子機器とを接続して使用する場合、移
動中や、屋外での作業のため、十分な広さの作業場所を
確保できないことが多い。しかしながら、携帯型電話機
1を利用することにより、電子機器のスロットの位置に
応じた位置にカード部2を移動させて使用できるので、
より快適に操作できる。
【0051】さらに、携帯型電話機1で音声通話をする
際には、カード部2を格納位置に移動させれば邪魔にな
らず、カード部2の先端が端子収容部16によって保護
される。そして、携帯型電話機1を外部の電子機器に接
続する際には、カード部2を回転させれば良いので、部
材の着脱が不要である。このため、カード部2の先端を
十分保護できる上、部品の着脱が不要であり、取り外し
た部品の保管や着脱する部品を携行する手間を省くこと
ができ、利便性の高い携帯型電話機1を提供できる。
【0052】なお、上記実施の形態における携帯型電話
機1においては、本体10の幅方向とカード部2の幅と
がほぼ同サイズの場合を例示したが、本発明はこれに限
定されるものではない。また、本体10の表面に備える
各部の構成及び携帯型電話機1の機能については任意に
構成可能であって、その他の細部構成についても適宜変
更可能である。
【0053】さらに、カード部2を本体10に対して回
転可能に取り付けるカード支持部4については、板バネ
41を備えずに構成することも可能である。即ち、上記
実施の形態においては、板バネ41がカード支持柱42
を挟む際の弾力によって、カード部2を符号A,B,C
及びD(図2)で示す位置で安定させていたが、カード
端子部3におけるコイルバネ35(図4)の復元力を適
宜調節することによって、板バネ41を用いることなく
カード部2を安定させることができる。
【0054】上記のように、カード端子部3において、
接触端子31は、コイルバネ35の付勢力によってカー
ド部2表面の凹部24に嵌合し、この状態でカード部2
を回転させると、接触端子31の先端の半球部分が凹部
24の縁によって押し上げられ、接触端子31が凹部2
4より離脱する。つまり、コイルバネ35の復元力は接
触端子31が凹部24から離脱するのを妨げ、カード部
2の回転に抵抗する方向に作用し、カード部2を上記安
定状態に保つために寄与する。
【0055】従って、コイルバネ35の復元力を強めれ
ば、凹部24の縁によって接触端子31を押し上げる際
に強い抵抗が加わり、カード部2の回転に抵抗する力が
大きくなるので、板バネ41を用いなくても、カード部
2を上記安定状態で安定させることができる。
【0056】なお、この場合、カード支持部4は、カー
ド部2を本体10に対して回転自在に支持すればよいの
で、ベアリングを用いたり、或いは、より単純な機構に
よって実現可能であって、部品点数と工数の減少に伴う
低コスト化が期待できる。
【0057】[変形例]ここで、上記実施の形態におけ
る変形例について、図5を用いて説明する。図5は、変
形例としての携帯型電話機1が備えるカード部2の接触
端子係合部22の構成を示す断面図である。なお、図5
に示す各部のうち、接触端子係合部22を除く各部は上
記実施の形態と同様の構成によってなるので、同符号を
付して説明を省略する。
【0058】図5に示す変形例では、カード部2表面に
おいて、カード端子部3と対向する位置に接触端子部2
6を備えている。この接触端子部26は、カード部2表
面の一部に接触片27が埋め込まれて構成されており、
接触片27の上面とカード部2の表面とは同一平面をな
す。なお、接触片27としては、上記接触片23と同様
の金属板などの導体片が挙げられるが、カード部2の表
面に導体を印刷または塗装することによっても実現可能
である。また、接触片27は、カード部2の内部回路
(図示略)に接続されている。
【0059】この場合、接触端子31,…は、コイルバ
ネ35の弾力によって接触片27に当接するので、上記
実施の形態で接触端子31,…が凹部24に嵌合するこ
とによって得られる効果、即ち、カード部2が安定され
る効果は生じない。しかしながら、カード部2を、符号
A,B,C及びD(図2)に示す位置で安定させること
は、カード支持部4における板バネ41がカード支持柱
42を挟む際の弾力を適宜調整することにより、十分に
実現可能である。
【0060】このため、上記実施の形態における接触端
子係合部22に代えて、図5に示す接触端子部26をカ
ード部2表面に設けることにより、携帯型電話機1によ
る効果を損なうことなく、工数を省き、コストの低減を
図ることができる。
【0061】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、カード型
デバイスが本体の背面において回転自在に支持されてい
るので、例えば、非使用時には、カード型デバイスを本
体の長手方向に沿う位置にしておけば、携帯電話機とし
ての使用に差し支えない。また、カード型デバイスの使
用時には、カード型デバイスを回転させて本体から突出
する位置に移動させることで、容易に使用可能となる。
従って、非使用時、及び使用時のいずれにおいても、新
たな部材を装着したり、或いは、不要な部材を取り外す
必要が無いので、電子機器に接続されるカード型デバイ
スを備えた、利便性の高い携帯型電話機を提供できる。
また、請求項1記載の発明によれば、カード型デバイス
が備える端子に接触可能な本体側端子が、異なる位置に
おけるカード型デバイスに対応して複数設けられてい
る。このため、複数の位置で、カード型デバイスと本体
とが電気的に接続されるので、カード型デバイスは複数
の位置で使用可能である。従って、カード型デバイスを
装着する外部の電子機器の形状や、カード型デバイス使
用時の状況に応じた位置にカード型デバイスを回転移動
させて使用できるので、より利便性の高い携帯型電話機
を提供できる。
【発明の効果】
【0062】請求項2記載の発明によれば、カード型デ
バイスが備える端子と本体側端子とが接触する位置でカ
ード型デバイスが保持されるので、カード型デバイスの
使用時に、カード型デバイスと本体側とがぐらつかず、
安定した状態で使用できる。このため、例えば、手に持
った電子機器に対してカード型デバイスを装着して使用
する場合など、不安定な状況下でも安心して利用でき
る。
【0063】請求項3に記載の発明によれば、所定の位
置で、カード型デバイスの先端が本体のカバーによって
保護される。カード型デバイスの先端には端子が設けら
れることが多く、また、外部の電子機器に接続される重
要な箇所であるが、着脱式の部材を用いることなく保護
することができる。例えば、非使用時のカード型デバイ
スの先端を保護できる位置にカバーを設ければ、非使用
時のカード型デバイスを保護できる。従って、カード型
デバイスの耐久性の確保と携帯型電話機の利便性とを両
立させることができる。
【0064】請求項4記載の発明によれば、カード型デ
バイスが本体の背面において回転自在に支持されている
ので、例えば、非使用時には、カード型デバイスを本体
の長手方向に沿う位置にしておけば、携帯電話機として
の使用に差し支えない。また、カード型デバイスの使用
時には、カード型デバイスを回転させて本体から突出す
る位置に移動させることで、容易に使用可能となる。従
って、非使用時、及び使用時のいずれにおいても、新た
な部材を装着したり、或いは、不要な部材を取り外す必
要が無いので、電子機器に接続されるカード型デバイス
を備えた、利便性の高い携帯型電話機を提供できる。ま
た、請求項4に記載の発明によれば、所定の位置で、カ
ード型デバイスの先端が本体のカバーによって保護され
る。カード型デバイスの先端には端子が設けられること
が多く、また、外部の電子機器に接続される重要な箇所
であるが、着脱式の部材を用いることなく保護すること
ができる。例えば、非使用時のカード型デバイスの先端
を保護できる位置にカバーを設ければ、非使用時のカー
ド型デバイスを保護できる。従って、カード型デバイス
の耐久性の確保と携帯型電話機の利便性とを両立させる
ことができる。
【0065】請求項5記載の発明によれば、カード型デ
バイスの非使用時、及び使用時のいずれにおいても、新
たな部材を装着したり、或いは、不要な部材を取り外す
必要が無いので、電子機器に接続されるカード型デバイ
スを備えた、利便性の高い携帯型電話機を提供できる。
また、カード型デバイスは複数の位置で使用可能であ
り、カード型デバイスを装着する外部の電子機器の形状
や、カード型デバイス使用時の状況に応じた位置にカー
ド型デバイスを回転移動させて使用できるので、より利
便性の高い携帯型電話機を提供できる。さらに、カード
型デバイスを常に安定した状態で使用できるとともに、
カード型デバイスの非使用時は、カバーによってカード
型デバイスの先端が保護されるので、部品の着脱を行う
ことなく非使用時のカード型デバイスを保護できるの
で、耐久性の確保と利便性の向上とをともに図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における携帯型電話機1の
構成を示す概略斜視図である。
【図2】図1に示す携帯型電話機1におけるカード部2
の取り付け状態を示す要部平面図である。
【図3】図1に示す携帯型電話機1におけるカード部2
の取り付け状態を示す要部断面図である。
【図4】図2に示すカード端子部3の構成をより詳細に
示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態の変形例におけるカード端
子部3の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 携帯型電話機 10 本体 16 端子収容部 17 カード保護カバー 2 カード部 21 PC接続端子 22 接触端子係合部 23,27 接触片 24 凹部 26 接触端子部 3 カード端子部 31,… 接触端子 32 接触端子係止部材 33 接触端子支持部材 34 リード線 35 バネ 4 カード支持部 41 板バネ 42 カード支持柱
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04M 1/02 - 1/23 H04B 7/24 - 7/26 H04Q 7/00 - 7/38 G06K 17/00 G06F 1/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部の電子機器に装着されるカード型デ
    バイスを本体に接続してなる携帯型電話機において、前
    記カード型デバイスを、前記本体の背面に沿って回転自
    在に支持する支持機構を備え、前記カード型デバイス
    は、前記本体に向かう面に端子を備えていて、前記本体
    は、それぞれ異なる位置における前記カード型デバイス
    の端子に接触可能な複数の本体側端子を備えることを特
    徴とする携帯型電話機。
  2. 【請求項2】 前記支持機構は、前記カード型デバイス
    が備える端子と前記本体側端子とが接触する位置で前記
    カード型デバイスを保持することを特徴とする請求項1
    記載の携帯型電話機。
  3. 【請求項3】 所定の位置における前記カード型デバイ
    スの先端を保護するカバーを前記本体に備えることを特
    徴とする請求項1または2に記載の携帯型電話機。
  4. 【請求項4】 外部の電子機器に装着されるカード型デ
    バイスを本体に接続してなる携帯型電話機において、前
    記カード型デバイスを、前記本体の背面に沿って回転自
    在に支持する支持機構を備え、所定の位置における前記
    カード型デバイスの先端を保護するカバーを前記本体に
    備えることを特徴とする携帯型電話機。
  5. 【請求項5】 外部の電子機器に装着されるカード型デ
    バイスと本体とを接続してなる携帯型電話機におけるカ
    ード型デバイスの取り付け構造であって、 前記カード型デバイスを前記本体の背面に沿って回転自
    在に支持する支持機構を設け、 前記カード型デバイスの前記本体に向かう面に端子を設
    けるとともに、前記本体に、それぞれ異なる位置におけ
    る前記カード型デバイスの端子に接触可能な複数の本体
    側端子を設け、 前記支持機構により、前記カード型デバイスが備える端
    子と前記本体側端子とが接触する位置で前記カード型デ
    バイスを保持することを特徴とする携帯型電話機におけ
    るカード型デバイスの取り付け構造。
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