JP3473854B2 - シェーディング補正機能を有した画像読取装置およびシェーディング補正方法 - Google Patents

シェーディング補正機能を有した画像読取装置およびシェーディング補正方法

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JP3473854B2
JP3473854B2 JP00655493A JP655493A JP3473854B2 JP 3473854 B2 JP3473854 B2 JP 3473854B2 JP 00655493 A JP00655493 A JP 00655493A JP 655493 A JP655493 A JP 655493A JP 3473854 B2 JP3473854 B2 JP 3473854B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、読取原稿を原稿カセッ
トに収容し、前記原稿カセットに読取光を照射すること
で得られた画像情報を処理する際に、前記読取原稿に対
応した拡散特性を有する拡散面が形成された補正部材を
介してシェーディング補正するシェーディング補正機能
を有した画像読取装置およびシェーディング補正方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、印刷、製版の分野において、作
業工程の合理化、画像品質の向上等を目的として読取原
稿に担持された画像情報を電気的に処理し、フイルム原
版を作成する画像走査読取再生システムが広汎に用いら
れている。
【0003】この場合、前記画像走査読取再生システム
を構成する画像読取装置では、実質的に、読取原稿が原
稿カセットに収容され、この原稿カセットが原稿台を介
して副走査搬送されながら読取用光源が付勢されて主走
査方向に読取光が照射され、これによって前記読取原稿
に担持されていた画像情報が二次元的に読み取られるよ
う構成されている。
【0004】ところで、画像情報の読取時において、拡
散光源からの読取光が読取原稿に対して不均一に照射さ
れ、これにより所望の画像が得られなくなるおそれがあ
る。そこで、読取原稿の画像情報の読取前に予め原稿カ
セットのガラス板と同様な屈折特性を有するとともに、
拡散性のないガラス板に読取光を照射し、得られたシェ
ーディング補正データに基づき画像処理時に電気的な補
正を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記原
稿カセットに収納される読取原稿のフイルムベースは拡
散性を有し、該読取原稿を透過する光を拡散させること
から、前記ガラス板に読取光を照射して得られたシェー
ディング補正データと、実際に読取原稿が収納された原
稿カセットに読取光を照射して得られた画像データとが
異なり、適正にシェーディングを補正することができな
いという不都合がある。この場合、前記拡散光源と読取
原稿との間の光路中に塵埃等が存すると、読取光は拡散
光源から読取原稿に対してより一層不均一に照射され、
前記不都合が倍化される。
【0006】そこで、前記ガラス板の間に読取原稿と略
同一の拡散特性を有するフイルムを介装することが考え
られる。しかし、この場合、得られる画像には、例え
ば、ニュートンリングが発生し、副走査方向にすじ状の
むらが生起されるという他の不都合がある。
【0007】本発明は、前記不都合を克服するためにな
されたものであって、光源と読取原稿との間に塵埃等が
付着した場合であっても、好適にシェーディング補正す
ることが可能なシェーディング補正機能を有した画像読
取装置およびシェーディング補正方法を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明に係るシェーディング補正機能を有した画
像読取装置では、光透過性の保持部材によって保持され
る読取原稿に対して読取光を照射する照明光源と、前記
保持部材を介して前記読取原稿を透過あるいは反射した
前記読取光を光電変換することで画像信号を得るライン
センサと、前記読取原稿と同じあるいは略同じ拡散特性
の拡散面が形成されるとともに、前記保持部材と同じあ
るいは略同じ屈折特性からなり、前記照明光源と前記ラ
インセンサとの間の光路中に配設される光透過性の補正
部材とを備え、シェーディング補正データを読み取る
際、前記保持部材を透過させることなく前記補正部材
を透過する読取光に基づいて前記読取原稿を読み取る
際の補正データを得ることを特徴とする。
【0009】また、本発明に係るシェーディング補正機
能を有した画像読取装置では、光透過性の保持部材によ
って保持される読取原稿に対して読取光を照射する照明
光源と、前記保持部材を介して前記読取原稿を透過ある
いは反射した前記読取光を光電変換することで画像信号
を得るラインセンサと、前記保持部材と同じあるいは略
同じ屈折特性からなり、前記照明光源と前記ラインセン
サとの間の光路中に配設される光透過性の補正部材と、
前記保持部材を透過させることなく前記補正部材のみ
透過した読取光を光電変換して得られる補正信号に対
し、ゴミの像近傍の周波数域の信号成分である特定信号
成分と、前記ゴミの像近傍の周波数域以外の周波数域の
信号成分である通常信号成分とを抽出する信号抽出手段
と、前記信号抽出手段によって抽出された前記特定信号
成分のみを読取原稿の拡散特性に応じて平滑化する平滑
化補正手段とを備え、前記平滑化された特定信号成分と
前記通常信号成分とに基づいて、前記読取原稿を読み取
る際の補正データを得ることを特徴とする。
【0010】さらに、本発明に係るシェーディング補正
方法では、読取原稿と同じあるいは略同じ拡散特性の拡
散面が形成されるとともに、読取原稿を保持する保持部
材と同じあるいは略同じ屈折特性からな補正部材に対
して照明光源からの読取光を照射し、前記保持部材を透
過させることなく該補正部材のみを透過した読取光を光
電変換してシェーディング補正データを得る過程と、光
透過性の前記保持部材によって保持される読取原稿に対
して照明光源からの読取光を照射し、該保持部材を介し
て前記読取原稿を透過あるいは反射した前記読取光をラ
インセンサによって光電変換することで画像データを得
る過程と、前記シェーディング補正データに基づいて、
画像データを補正する過程と、を有することを特徴とす
る。
【0011】さらにまた、本発明に係るシェーディング
補正方法では、読取原稿を保持する保持部材と同じある
いは略同じ屈折特性からなる補正部材に対して照明光源
からの読取光を照射し、前記保持部材を透過させること
なく該補正部材のみを透過した読取光を光電変換して補
正信号を得る過程と、前記補正部材のみを透過した読取
光を光電変換して得られる補正信号に対し、ゴミの像近
の周波数域の信号成分である特定信号成分と前記ゴミ
の像近傍の周波数域以外の周波数域の信号成分である通
常信号成分とを抽出し、前記抽出された特定信号成分の
みを読取原稿の拡散特性に応じて平滑化する補正を行
い、前記平滑化された特定信号成分と前記通常信号成分
とに基づいて、シェーディング補正データを得る過程
と、光透過性の前記保持部材によって保持される読取原
稿に対して照明光源からの読取光を照射し、該保持部材
を介して前記読取原稿を透過あるいは反射した前記読取
光をラインセンサによって光電変換することで画像デー
タを得る過程と、前記シェーディング補正データに基づ
いて、画像データを補正する過程と、を有することを特
徴とする。
【0012】
【作用】本発明に係るシェーディング補正機能を有した
画像読取装置では、光透過性を有し、且つ読取原稿と同
一あるいは略同一の拡散特性を有する拡散面が形成さ
補正部材に対して照明光源から読取光を照射し、保持
部材を透過させることなく前記補正部材のみを透過した
読取光をラインセンサで光電変換して得られた信号より
シェーディング補正データを作成する。次いで、光透過
性を有する保持部材によって保持された読取原稿の読み
取りを前記保持部材を介して行い画像データを得る。そ
して、前記シェーディング補正データに基づき前記画像
データを補正する。この結果、照明光源と読取原稿との
間に塵埃等が存する場合であっても良好な画像を得るこ
とができる。
【0013】さらに、本発明に係るシェーディング補正
方法では、読取原稿を保持する保持部材と同じあるいは
略同じ屈折特性からな補正部材に対して照明光源から
の読取光を照射し、保持部材を透過させることなく該補
正部材のみを透過した読取光をラインセンサで読み取っ
て補正信号を得る。次いで、前記補正部材のみを透過し
た読取光を光電変換して得られた補正信号に対し、ゴミ
の像近傍の周波数域の信号成分である特定信号成分と前
ゴミの像近傍の周波数域以外の周波数域の信号成分で
ある通常信号成分とを抽出する。この抽出された特定信
号成分のみを読取原稿の拡散特性に応じて平滑化する補
正を行い、シェーディング補正データを得る。さらに、
光透過性の保持部材によって保持される読取原稿に対し
て照明光源からの読取光を照射して画像データを得る。
そこで、前記シェーディング補正データに基づいて、画
像データを補正する。
【0014】
【実施例】本発明に係るシェーディング補正機能を有し
た画像読取装置およびシェーディング補正方法につい
て、好適な実施例を挙げ、添付の図面を参照しながら以
下詳細に説明する。
【0015】図1において、参照符号10は画像読取装
置を示し、この画像読取装置10を構成する筐体12の
上部一端側には原稿カセット着脱部14が設けられ、こ
の原稿カセット着脱部14を介し筐体12内への原稿カ
セット16の導入並びに前記筐体12内からの前記原稿
カセット16の導出が行われる。
【0016】原稿カセット16は、図2に示すように、
枠体18の側面部にV字状の溝部20a、20bを形成
するとともに、支持ガラス板22(保持部材)と前記枠
体18に対して開閉自在に設けられたカバーガラス板2
4(保持部材)を有する。前記支持ガラス板22とカバ
ーガラス板24の間に読取原稿Sを挟持する。
【0017】画像読取装置10の前記原稿カセット着脱
部14に近接して原稿カセット挿通口28が設けられ、
前記原稿カセット挿通口28の近傍には搬送機構30の
一端側が配設され、この搬送機構30の他端側は後述す
る回転テーブルの上方まで延在している。
【0018】前記搬送機構30はフレーム34を含み、
このフレーム34に搬送方向に沿ってロッド36を介し
て複数のガイドローラ38が支承される。前記ガイドロ
ーラ38の外周面は断面円弧状を呈し、前記外周面が原
稿カセット16のV字状の溝部20a、20bを画成す
る内壁面に点接触で係合される(図2参照)。フレーム
34には、さらに、搬送方向に沿ってロッド40を介し
て複数の搬送ローラ42が支承される。搬送ローラ42
は原稿カセット16の枠体18に当接し、回転駆動源4
4によって回転駆動される。
【0019】搬送機構30の下方には、原稿台46が副
走査機構48を介して副走査方向(矢印A方向)に進退
自在に配設される。前記副走査機構48は回転駆動源5
0を含み、この回転駆動源50に連結されたボールねじ
52により原稿台46を矢印A方向に変位させる。
【0020】前記原稿台46には、図3に示すように、
原稿カセット16をトリミング方向、すなわち、副走査
方向(矢印A方向)と直交する方向に進退変位させるト
リミング機構54が設けられる。前記トリミング機構5
4は原稿台46に取着された回転駆動源56を有し、こ
の回転駆動源56にボールねじ57の一端が連結され
る。このボールねじ57はトリミング方向に延在し、ト
リム台58に設けられている図示しないナット部材に嵌
合されその他端が前記原稿台46に支承される。トリム
台58の両端側には、前記ボールねじ57と平行にガイ
ド59a、59bが設けられ、トリム台58は該ボール
ねじ57の回転によりガイド59a、59bに沿って矢
印方向に変位する。
【0021】トリム台58は、さらに、原稿カセット1
6を所定角度回転させる回転機構60と、前記回転機構
60を構成する回転テーブル62に前記原稿カセット1
6を位置決め保持させる位置決め機構64とが設けられ
る。さらに、このトリム台58にはシェーディング補正
を行うためのシェーディング補正部66が設けられてい
る。
【0022】前記シェーディング補正部66は、トリム
台58に画成された主走査方向(矢印A方向と直交する
方向)に延在する孔部68と、前記孔部68に装着さ
れ、ガラス体からなる補正部材70とによって構成され
る。前記補正部材70の下面部には、図4に示すよう
に、読取原稿Sの拡散度と略同一の拡散度を有する凹凸
面72が形成されている。補正部材70の前記凹凸面7
2は、例えば、エッチングにより加工され、ヘイズメー
タ等の計測値で拡散度を0.35±0.15とすると好
適である。
【0023】一方、位置決め機構64はトリム台58の
下面部側に固着された回転駆動源92を含み、この回転
駆動源92の回転軸に係着するカム板94を介して係止
板96を回動させることで原稿カセット16の位置決め
固定を行う。
【0024】筐体12内には拡散された読取光を照射す
る光源98が矢印A方向と略直交する主走査方向に延在
して設けられており、この光源98の下方には前記光源
98から導出される読取光Lを線状化して原稿に導くケ
ーラー照明光学系100が配設される。このケーラー照
明光学系100は、図5に示すように、前記光源98の
下部側に配設されるシリンドリカルレンズ102と、前
記シリンドリカルレンズ102の下部側に配設され副走
査方向に対して読取光Lを絞るスリット(図示せず)が
画成された視野絞り104と、前記視野絞り104の下
部側に配設される一対のシリンドリカルレンズ106
a、106bとから構成される。前記シリンドリカルレ
ンズ106a、106bの下方には、前記搬送機構30
によって搬送されることにより読取原稿Sが保持された
原稿カセット16が位置する。前記読取原稿Sの下方に
は、該読取原稿Sを透過した読取光Lを集光する読取レ
ンズ108と、前記読取レンズ108によって集光され
た光を受光することにより電気信号に変換するラインセ
ンサ110とが設けられている。なお、前記シリンドリ
カルレンズ102は、一対のシリンドリカルレンズ10
6a、106bの前側焦点の位置に配設されている。
【0025】本実施例に係る画像読取装置10は、基本
的には以上のように構成されるものであり、次にその動
作について説明する。
【0026】先ず、原稿カセット16に読取原稿Sをセ
ットし、前記原稿カセット16を画像読取装置10の原
稿カセット挿通口28から挿入する。この原稿カセット
16は、ガイドローラ38を介して溝部20a、20b
に当接され、搬送ローラ42によって、原稿台46のト
リム台58の所定の位置に搬送される。
【0027】一方、図1に示すように、光源98からの
読取光Lの光路中に配置されたシェーディング補正部6
6では、前記読取光Lがシリンドリカルレンズ102に
よって副走査方向に集光された後、視野絞り104を介
して一対のシリンドリカルレンズ106a、106bに
導入される。前記読取光Lは、シリンドリカルレンズ1
06a、106bを介して補正部材70上に照射される
(図5参照)。この場合、前記補正部材70を透過する
読取光Lは、該補正部材70の下面部に形成された凹凸
面72によって読取原稿Sと略同一の拡散特性をもって
拡散される。前記拡散された読取光Lは読取レンズ10
8を介して集光され、ラインセンサ110によって読み
取られて電気信号に変換される。そして、この電気信号
からシェーディング補正のための補正データが得られ
る。
【0028】次に、原稿台46を矢印A方向に変位させ
て、読取原稿Sの読み取りを行う。
【0029】すなわち、光源98から射出された読取光
Lは、シリンドリカルレンズ102によって副走査方向
に集光された後、視野絞り104を介して一対のシリン
ドリカルレンズ106a、106bに導入される。前記
シリンドリカルレンズ106a、106bは読取光Lを
カバーガラス板24および支持ガラス板22を介して読
取原稿S上に集光する。前記読取原稿Sを透過した読取
光Lは読取レンズ108を介して集光され、ラインセン
サ110上に線状化した光として集光される。そこで、
ラインセンサ110は、副走査方向に搬送される読取原
稿Sを主走査し、画像情報が担持された読取光Lを電気
信号に変換し、画像データとして画像読取装置10の図
示しない画像処理回路に転送する。
【0030】この場合、前記ラインセンサ110で読み
取られた画像データは、前記補正データに基づいてシェ
ーディング補正が行われる。前記補正データは、原稿カ
セット16の支持ガラス板22およびカバーガラス板2
4と同一の屈折率、厚み、透過率および読取原稿Sと同
一の拡散度を有する補正部材70に基づいて得られるた
め、シェーディングを適切に補正することができる。
【0031】ここで、従来例に係る平面状のガラス板か
らなる補正部材(以下、単にガラス板という)を使用し
た場合(図6および図7参照)と、本実施例に係る補正
部材70を使用した場合(図8および図9)とにおける
シェーディング補正の実験結果を図6乃至図9に示す。
【0032】図6および図7において、信号Aはガラス
板を透過させて読取光を読み取った場合におけるライン
センサ110の出力信号を示し、信号Bは画像情報の記
録されていない一様な読取原稿Sを透過した読取光Lを
読み取った場合におけるラインセンサ110の出力信号
を示す。信号Cは、前記信号を信号で除算した信号
を示す。なお、前記信号A、信号Bにおいて下側に突出
している部分は、例えば、図5に示すように、シリンド
リカルレンズ106aに付着したゴミ112が信号とし
て読み取られたものである。また、図および図にお
いて、夫々図6および図7に対応する信号には、「′」
を付して表している。
【0033】この場合、図6に示すように、ガラス板を
補正部材として使用した場合には、前記ガラス板を透過
した読取光Lをラインセンサ110で読み取った信号A
と、読取原稿Sを透過した読取光Lをラインセンサ11
0で読み取った信号Bとのレベルが主としてゴミ112
に対応する部分において一致していない。これは、読取
原稿Sが所定の拡散特性を有するためである。このた
め、図7に示すように、前記信号Aを信号Bで除算する
と、前記ゴミ112による像の近傍が補正されないた
め、これが画像を再生した際に、すじむらとなって出力
されてしまう。
【0034】これに対して、読取原稿Sの拡散特性と略
同一の拡散特性を有する補正部材70を使用した場合に
は、前記信号A’と信号B’とが略一致し(図8)、図
9の信号C’が得られる。従って、適正なシェーディン
グ補正を行うことができ、この結果、すじむらのない良
好な画像を得ることができる。
【0035】なお、本実施例において、補正部材70は
エッチングによって凹凸面72を形成したガラス板を用
いて説明しているが、これに限定されるものではなく、
例えば、プラスチック等の合成樹脂からなる透過板に所
定の拡散特性を有する凹凸面72を形成したものであっ
てもよく、また、透過板にリフトオフ法で凹凸のパター
ンを形成して所定の拡散特性となるように設定すること
も可能である。さらに、透過板に所定の拡散特性を有す
るマット材を塗布してもよい。さらにまた、読取原稿S
の種類によって該読取原稿Sの拡散特性が異なることか
ら、夫々の読取原稿Sに対応して複数の拡散特性を有す
る透過板を切り換えてもよい。
【0036】次に、図4に示すような拡散面を有した補
正部材70を用いることなく、原稿カセット16のカバ
ーガラス板24、支持ガラス板22み同一特性を有
する補正部材を用い、得られた補正信号に対して、抽出
されたゴミの像近傍の周波数域の信号成分(特定信号成
分)を読取原稿の拡散特性に応じて平滑化する補正を施
すことにより、光源98と読取原稿Sとの間に存する塵
埃等による画像に対する影響を補正するシェーディング
補正方法を、図10に示すフローチャートおよび図11
に示すブロック図に沿って説明する。
【0037】ラインセンサ110によって視野絞り10
4を透過した読取光Lを読み取った後、A/D変換部1
16でA/D変換し、切換器118を介してシェーディ
ングデータをMTF補正部(平滑化補正手段)120に
供給する。前記MTF補正部120では、図12に示す
ように、前記シェーディングデータからゴミ112の像
の画素位置Dを特定し(ステップS1)、図13に示す
ように、前記特定されたゴミ112の像の画素位置Dを
含む近傍のシェーディングデータを抽出する(ステップ
S2)。前記抽出されたシェーディングデータをフーリ
エ変換し、図14に示すような画素数と周波数との関係
を得る(ステップS3)。
【0038】次に、前記ステップS3でフーリエ変換し
て得られた周波数成分をローパスフィルタフィルタとハ
イパスフィルタとで二つの周波数域E、Fに分離する
(ステップS4、S5)。すなわち、ゴミ112の像が
含まれた周波数域Eはローパスフィルタによって特定信
号成分として抽出され、前記周波数域E以外のゴミ11
2の像が含まれない周波数域Fはハイパスフィルタによ
って通常信号成分として抽出される。そこで、前記抽出
されたゴミ112の像が含まれた周波数域E(特定信号
成分)のみをフーリエ逆変換し(ステップS6)、前記
フーリエ逆変換されて得られたシェーディングデータを
補正部材114の拡散特性に応じて移動平均することに
より、図13に示すシェーディングデータからゴミ11
2の極近傍に限定して、図15に示すように、平滑化さ
れたシェーディングデータを得ることができる(ステッ
プS7)。続いて、前記ステップS7で移動平均の画像
処理がなされたシェーディングデータを再びフーリエ変
換する(ステップS8)。
【0039】最後に、図16A〜Cに示すように、前記
ステップS8でフーリエ変換されたゴミ112の像近傍
の周波数域E’(図16A参照)と、前記ステップS5
でフーリエ変換されゴミ112の像の含まれない周波数
域F’(図16B参照)とを加算し、図16Cに示す特
性を得る(ステップS9)。この図16Cに示す特性を
フーリエ逆変換することにより、図17に示すシェーデ
ィングデータが得られる(ステップS10、S11)。
このシェーディングデータは、補正データとして補正デ
ータ記憶部122に格納される。次に、切換器118が
切り換えられた後、所望の読取原稿Sがセットされた原
稿カセット16の読み取りが行われ、得られた画像デー
タに対して乗算器124で前記補正データが乗算される
ことにより、補正された画像データが得られる。
【0040】このように、前記補正データは、ゴミ11
2の近傍の周波数域が平滑化されており、補正部材1
14に対して読取原稿Sの拡散特性と同一の拡散面を形
成した場合と略同様の効果を有している。しかも、ゴミ
112の近傍の周波数域のみに対して拡散処理を施す
ことができるので、例えば、ラインセンサ110の感度
のばらつきの高周波成分を打ち消してしまうことがな
く、一層、高精度なシェーディング補正を行うことがで
きる。
【0041】
【発明の効果】本発明に係るシェーディング補正機能を
有した画像読取装置およびシェーディング補正方法によ
れば、以下の効果が得られる。
【0042】すなわち、光透過性を有し、且つ読取原稿
と同一あるいは略同一の拡散特性を有する拡散面が形成
された補正部材を使用してシェーディング補正を行うた
め、光源と読取原稿との間に塵埃等が存する場合であっ
ても、良好な画像が得られる。
【0043】また、ゴミがある特定箇所のシェーディン
グに対して、抽出された特定信号成分のみを読取原稿の
拡散特性に応じて平滑化する補正を施すことにより、
近傍の画像に対して良好な補正を施すことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るシェーディング補正機能
を有した画像読取装置の概略構成図である。
【図2】図1に示す画像読取装置を構成する原稿カセッ
トの概略斜視図である。
【図3】図1に示す画像読取装置を構成する原稿台の平
面図である。
【図4】本実施例に係る補正部材の部分断面図である。
【図5】シェーディング補正データを得る場合の動作を
説明する構成図である。
【図6】従来例に係るガラス板を用いた場合のラインセ
ンサの出力と画素位置との関係を示す説明図である。
【図7】従来例に係るガラス板を使用した場合のシェー
ディングデータと画素位置との関係を示す説明図であ
る。
【図8】本実施例に係る補正部材を使用した場合のライ
ンセンサ出力と画素位置との関係を示す説明図である。
【図9】本実施例に係る補正部材を使用した場合のシェ
ーディングデータと画素位置との関係を示す説明図であ
る。
【図10】本発明の他の実施例に係るシェーディング補
正方法を示すフローチャートである。
【図11】図10に示すシェーディング補正方法を実施
するための装置の構成ブロック図である。
【図12】図10に示すシェーディング補正方法を示す
説明図である。
【図13】図10に示すシェーディング補正方法を示す
説明図である。
【図14】図10に示すシェーディング補正方法を示す
説明図である。
【図15】図10に示すシェーディング補正方法を示す
説明図である。
【図16】図10に示すシェーディング補正方法を示す
説明図である。
【図17】図10に示すシェーディング補正方法を示す
説明図である。
【符号の説明】 10…画像読取装置 16…原稿カセット 30…搬送機構 46…原稿台 58…トリム台 66…シェーディング補正部 70…補正部材 72…凹凸面 98…光源 100…ケーラー照明光学系 102、106a、106b…シリンドリカルレンズ 104…視野絞り 108…読取レンズ 110…ラインセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−87463(JP,A) 特開 平5−292253(JP,A) 特開 平5−37732(JP,A) 実開 平3−130653(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/40 101 G03B 27/50

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光透過性の保持部材によって保持される読
    取原稿に対して読取光を照射する照明光源と、前記保持部材を介して 前記読取原稿を透過あるいは反射
    した前記読取光を光電変換することで画像信号を得るラ
    インセンサと、 前記読取原稿と同じあるいは略同じ拡散特性の拡散面が
    形成されるとともに、前記保持部材と同じあるいは略同
    じ屈折特性からなり、前記照明光源と前記ラインセンサ
    との間の光路中に配設される光透過性の補正部材とを備
    え、シェーディング補正データを読み取る際、前記保持部材
    を透過させることなく 前記補正部材のみを透過する読取
    光に基づいて前記読取原稿を読み取る際の補正データを
    得ることを特徴とするシェーディング補正機能を有した
    画像読取装置。
  2. 【請求項2】読取原稿と同じあるいは略同じ拡散特性の
    拡散面が形成されるとともに、読取原稿を保持する保持
    部材と同じあるいは略同じ屈折特性からな補正部材に
    対して照明光源からの読取光を照射し、前記保持部材を
    透過させることなく該補正部材のみを透過した読取光を
    光電変換してシェーディング補正データを得る過程と、 光透過性の前記保持部材によって保持される読取原稿に
    対して照明光源からの読取光を照射し、該保持部材を介
    して前記読取原稿を透過あるいは反射した前記読取光を
    ラインセンサによって光電変換することで画像データを
    得る過程と、 前記シェーディング補正データに基づいて、画像データ
    を補正する過程と、 を有することを特徴とするシェーディング補正方法。
  3. 【請求項3】光透過性の保持部材によって保持される読
    取原稿に対して読取光を照射する照明光源と、前記保持部材を介して 前記読取原稿を透過あるいは反射
    した前記読取光を光電変換することで画像信号を得るラ
    インセンサと、 前記保持部材と同じあるいは略同じ屈折特性からなり、
    前記照明光源と前記ラインセンサとの間の光路中に配
    される光透過性の補正部材と、前記保持部材を透過させることなく 前記補正部材のみ
    透過した読取光を光電変換して得られる補正信号に対
    し、ゴミの像近傍の周波数域の信号成分である特定信号
    成分と、前記ゴミの像近傍の周波数域以外の周波数域の
    信号成分である通常信号成分とを抽出する信号抽出手段
    と、 前記信号抽出手段によって抽出された前記特定信号成分
    のみを読取原稿の拡散特性に応じて平滑化する平滑化補
    正手段とを備え、 前記平滑化された特定信号成分と前記通常信号成分とに
    基づいて、前記読取原稿を読み取る際の補正データを得
    ることを特徴とするシェーディング補正機能を有した画
    像読取装置。
  4. 【請求項4】読取原稿を保持する保持部材と同じあるい
    は略同じ屈折特性からなる補正部材に対して照明光源か
    らの読取光を照射し、前記保持部材を透過させることな
    該補正部材のみを透過した読取光を光電変換して補正
    信号を得る過程と、 前記補正部材のみを透過した読取光を光電変換して得ら
    れる補正信号に対し、ゴミの像近傍の周波数域の信号成
    分である特定信号成分と前記ゴミの像近傍の周波数域以
    外の周波数域の信号成分である通常信号成分とを抽出
    し、前記抽出された特定信号成分のみを読取原稿の拡散
    特性に応じて平滑化する補正を行い、前記平滑化された
    特定信号成分と前記通常信号成分とに基づいて、シェー
    ディング補正データを得る過程と、 光透過性の前記保持部材によって保持される読取原稿に
    対して照明光源からの読取光を照射し、該保持部材を介
    して前記読取原稿を透過あるいは反射した前記読取光を
    ラインセンサによって光電変換することで画像データを
    得る過程と、 前記シェーディング補正データに基づいて、画像データ
    を補正する過程と、 を有することを特徴とするシェーディング補正方法。
  5. 【請求項5】請求項3記載の装置において、 前記特定信号成分は、前記通常信号成分よりも低い周波
    数領域からなることを特徴とするシェーディング補正機
    能を有した画像読取装置。
  6. 【請求項6】請求項3または5記載の装置において、 前記信号抽出手段は、周波数空間の信号に変換した前記
    補正信号に基づいて、前記特定信号成分および前記通常
    信号成分を抽出することを特徴とするシェーディング補
    正機能を有した画像読取装置。
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