JP3473841B2 - ゴミ収納庫 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はゴミ収納庫、より詳
細には、普通袋詰めされて各家庭から出されるゴミを、
ゴミ収集車が来るまで一時収納しておくゴミ収納庫に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】各家庭から出る生ゴミ等のゴミは市町村
単位で収集処理されるが、その収集に当っては、各家庭
から毎週決められた曜日に町会等で決めた所定の場所
に、通常袋詰めして出され、ゴミ収集車はその決められ
た場所を回ってゴミを収集していく。

【０００３】町会によってはその場所に簡易な囲いや小
屋等を設置することもあるが、多くの場合は剥き出しの
状態で積み重ねられる。そのため，カラス等の鳥類やネ
コ、ネズミ等が袋を破り、ゴミを引出して散乱させるこ
とが少なくない。その対策として、シートやネットを被
せている所もあるが、ゴミを出す際にシートやネットを
除去し、その後再び被せておかなければならない煩わし
さがある。

【０００４】かかる観点から本発明者は先に、アルミニ
ウムその他の資材製フレーム材で箱型、円筒状その他適
宜形状のフレームを組み、その底面以外の面の少なくと
も２面にメッシュ材、多孔性板材等の透視可能で通気性
のある資材を配設し、前面又は前後面にドアを配置して
成るゴミ収納庫を提唱した（実用新案登録第３０３４４
２４号）。

【０００５】上記従来のゴミ収納庫はフレーム材で箱型
等に形成され、当然のことながらそのサイズは使用時、
不使用時を問わず一定である。ゴミ収納庫は、多数の家
庭のゴミを収納するものであるからある程度の大きさが
要求される一方、ゴミ収納庫は道端等の公共の場に設置
されるため、通行等の邪魔にならないように大きさが制
限される。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来のゴミ
収納庫の場合は、この２つの相反する要求を満足するこ
とができなかった。そこで、本発明は、使用時における
サイズと不使用時におけるサイズとを可変にし、以て使
用時には十分な収納スペースが確保されると共に、不使
用時には通行等の邪魔にならず、しかも見栄えがよくて
住宅地の景観を損なうことがなく、カラス等によってゴ
ミが荒らされて不衛生な状態になることがないゴミ収納
庫を提供することを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、適宜形状で地
面等に固定される外枠体と、前記外枠体内に収納可能で
使用時にそこから引出し得るドア付きの引出庫とから成
り、前記外枠体の底面と前記引出庫の底面とを、前者を
上側にして段違いに設けたゴミ収納庫、を以て上記課題
を解決した。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
依拠して説明する。図１は本発明に係るゴミ収納庫の不
使用時の斜視図、図２はその使用時の斜視図であり、図
中１は外枠体、２は引出庫を示す。

【０００９】外枠体１は、前面のみが開放された、通例
箱型の枠体で、地面等に固定される。外枠体１は金属
板、アルミニウム板、木板等の板材で囲ったものであっ
てもよいし、多孔板、メッシュ材、格子材等を張設した
ものであってもよい。

【００１０】引出庫２は、アルミニウム、スチール等の
資材製のフレーム材を以て外枠体１内に収まる形状に組
み、メッシュ材３、多孔性板材、格子材等を配して、内
部を透視可能にすると共に庫内全体に通気性を持たせる
ことが好ましい。前面には、引戸式、開き戸式、観音開
き式、シャッター式その他任意の形態のドア４を配備す
る。ドア４についても、その全面に亘りないし部分的に
メッシュ材、多孔性材、格子材等を張設することとして
もよく、一般的な網戸を用いるとこもできる。また、後
面は開放状態にされる。

【００１１】ドア４は通例前面側にのみ設けるが、本収
納庫が歩道上の車道に面する側に設置されるような場合
は、ゴミ収集車によるゴミ回収を車道側から行うことが
できるようにするため、歩道側（前面側）だけでなく車
道側（後面側）にもドアを設けることが好ましい。

【００１２】ドア４には外側に簡易な錠を設置し、子
供、特に幼児が誤って庫内に入り込まないようにすると
よい。引出庫２の底面にはホイール５が取り付けられる
ことにより、外枠体１から引出し可能にされる。その引
出しを容易にするために、前面フレームに握持部６を設
けることが好ましい。また、引出しに際して引出庫２の
動きをガイドし、且つ、外枠体１と引出庫２の接触を回
避するために、外枠体１の内側面と引出庫２の外側面
に、対応するレールと突部又はレール同士のスライドガ
イド７、８を設ける。

【００１３】９、１０は引出庫２の前面と外枠体１の側
面に取り付けられたロック機構で、引出庫２を外枠体１
内に収めた際にロックし、引出庫２が不用意に引出され
ることを防止する。

【００１４】外枠体には、底面１１（その上にゴミが載
せられる。）を設ける。その場合底面１１は、引出庫２
の底面１２の上側にくるように設置される（図３参
照）。

【００１５】本発明に係るゴミ収納庫は、不使用時には
引出庫２全体を外枠体１内に押し込み、ロック機構９、
１０でロックしておく（図１に示す状態）。使用に際し
ては、ドア４を開けてゴミを投入していくが、引出庫２
は予め引出しておいてもよいし（図３（Ｂ））、ゴミが
貯まった段階で徐々に引出すこととしてもよい（図３
（Ａ））。

【００１６】

【発明の効果】本発明は上述した通りであって、構成簡
易で、使用時に引出庫を引き出してゴミ収納容積を倍増
することができるので、十分な収納スペースを確保でき
ると共に、不使用時における占有スペースが小さいため
に通行の邪魔にならない。

【００１７】また、道端の電柱の横等に常設しておいて
も違和感がなくて住環境の景観を損なうことはなく、側
面等にメッシュ材等が用いられるために内部が透視可能
で、幼児等が誤って庫内に入って閉じ込められる事故を
回避でき、カラスやネコ等がゴミ袋に近付けないので、
ゴミ袋が破られてゴミが散乱して不衛生な状態となる虞
がなく、ゴミ収集車が来るまでゴミを整然と清潔に保持
でき、シートを被せたり除けたりする煩わしさもなく、
気持ち良く使用し得る効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るゴミ収納庫の不使用時の斜視図で
ある。

【図２】本発明に係るゴミ収納庫の使用時の斜視図であ
る。

【図３】本発明に係るゴミ収納庫の使用状態を示す縦断
面図である。

【符号の説明】

１ 外枠体 ２ 引出庫 ３ メッシュ材 ４ ドア ５ ホイール ６ 握持部 ７ スライドガイド ８ スライドガイド ９ ロック機構 １０ ロック機構１１ 底面 １２ 底面

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 適宜形状で地面等に固定される外枠体
   と、前記外枠体内に収納可能で使用時にそこから引出し
   得るドア付きの引出庫とから成り、前記外枠体の底面と
   前記引出庫の底面とを、前者を上側にして段違いに設け
   たゴミ収納庫。
2. 【請求項２】 前記引出庫の少なくとも前面又は側面が
   透視可能資材製である請求項１に記載のゴミ収納庫。
3. 【請求項３】 前記引出庫の前面がドアである請求項１
   又は２に記載のゴミ収納庫。
4. 【請求項４】 前記引出庫の外側面と前記外枠体の側面
   に互いに係合し合うスライドガイドを設置した請求項１
   乃至のいずれかに記載のゴミ収納庫。