JP3473482B2 - 実装状態検査方法 - Google Patents
実装状態検査方法Info
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- JP3473482B2 JP3473482B2 JP08314099A JP8314099A JP3473482B2 JP 3473482 B2 JP3473482 B2 JP 3473482B2 JP 08314099 A JP08314099 A JP 08314099A JP 8314099 A JP8314099 A JP 8314099A JP 3473482 B2 JP3473482 B2 JP 3473482B2
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- Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
- Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は実装状態検査方法に
関し、特に、プリント配線基板に半田付け接続される部
品の、半田付けリードの実装の良否を判定する実装状態
検査方法に関する。
関し、特に、プリント配線基板に半田付け接続される部
品の、半田付けリードの実装の良否を判定する実装状態
検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線基板上に設けられる部品の
半田付けリード(以下、単にリードという)における半
田ボールや半田ブリッジ、あるいはリード曲がり等の実
装状態の不具合を検出するものとして、例えば特開平6
−288931号公報に記載された装置がある。この装
置では、隣り合うリード間に検査ウインドウを発生さ
せ、当該検査ウインドウ内でリードに垂直な方向へ繰り
返しスキャンして濃淡値の度数分布を求めた後、リード
に平行な方向へスキャンして同一濃淡値に対する度数の
バラツキを求め、このバラツキが閾値より大きいときに
半田付け状態不良と判定している。
半田付けリード(以下、単にリードという)における半
田ボールや半田ブリッジ、あるいはリード曲がり等の実
装状態の不具合を検出するものとして、例えば特開平6
−288931号公報に記載された装置がある。この装
置では、隣り合うリード間に検査ウインドウを発生さ
せ、当該検査ウインドウ内でリードに垂直な方向へ繰り
返しスキャンして濃淡値の度数分布を求めた後、リード
に平行な方向へスキャンして同一濃淡値に対する度数の
バラツキを求め、このバラツキが閾値より大きいときに
半田付け状態不良と判定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の装
置では、リードの数が増えるとこれらの間に発生させる
検査ウインドウの数も増大し、しかも各検査ウインドウ
内で画素単位の処理を水平方向および垂直方向で行う必
要があるために判定処理に多大の時間を要するという問
題があった。
置では、リードの数が増えるとこれらの間に発生させる
検査ウインドウの数も増大し、しかも各検査ウインドウ
内で画素単位の処理を水平方向および垂直方向で行う必
要があるために判定処理に多大の時間を要するという問
題があった。
【0004】そこで、本発明はこのような課題を解決す
るもので、リード数が多い場合でも迅速かつ確実にリー
ド実装状態の良否を判定できる実装状態検査方法を提供
することを目的とする。
るもので、リード数が多い場合でも迅速かつ確実にリー
ド実装状態の良否を判定できる実装状態検査方法を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、間隔をおいて複数設けられた半田付けリ
ードを横断するように単一の検査領域を設定して、明度
が交互に変化する一次元画像を取得し、当該画像を走査
しつつ所定の周波数帯域毎に分離して、各周波数帯域の
信号強度ないし信号位相に基づいて判定指標を算出し、
当該判定指標を閾値と比較して半田付けリードの実装の
良否を判定する。
に、本発明は、間隔をおいて複数設けられた半田付けリ
ードを横断するように単一の検査領域を設定して、明度
が交互に変化する一次元画像を取得し、当該画像を走査
しつつ所定の周波数帯域毎に分離して、各周波数帯域の
信号強度ないし信号位相に基づいて判定指標を算出し、
当該判定指標を閾値と比較して半田付けリードの実装の
良否を判定する。
【0006】所定の周波数帯域毎への分離は、当該所定
の周波数帯域に中心周波数を有するウェーブレット関数
を使用したウェーブレット変換により、あるいは上記所
定の周波数帯域に中心周波数を有するバンドパスフィル
タ手段により行なうことができる。
の周波数帯域に中心周波数を有するウェーブレット関数
を使用したウェーブレット変換により、あるいは上記所
定の周波数帯域に中心周波数を有するバンドパスフィル
タ手段により行なうことができる。
【0007】上記信号強度に基づく判定指標としては、
異なる周波数帯域の信号強度の差を使用することができ
る。また、上記信号位相に基づく判定指標としては、異
なる周波数帯域の信号位相の差、あるいは所定の周波数
帯域の信号位相が極大点と極小点を有して変化する際の
極大値と極小値の差を使用することができる。
異なる周波数帯域の信号強度の差を使用することができ
る。また、上記信号位相に基づく判定指標としては、異
なる周波数帯域の信号位相の差、あるいは所定の周波数
帯域の信号位相が極大点と極小点を有して変化する際の
極大値と極小値の差を使用することができる。
【0008】本発明において、一次元画像を走査しつつ
所定の周波数帯域毎に分離した際の信号の強度ないし位
相は、半田ボール等の実装上の不具合を生じている部分
で大きく変化する。そこで、この変化の程度を示す判定
指標を算出してこれを閾値と比較することにより、半田
付けリードの実装の良否を判定することができる。本発
明では、複数の半田付けリードを横断するように単一の
検査領域を設定すれば良いから検査領域を設定する煩雑
さがない上に、従来のような画素単位の処理を繰り返す
必要もないから、判定処理の演算を速やかに行なうこと
ができ、リード数が多い場合でも迅速かつ確実にリード
実装状態の良否を判定することができる。
所定の周波数帯域毎に分離した際の信号の強度ないし位
相は、半田ボール等の実装上の不具合を生じている部分
で大きく変化する。そこで、この変化の程度を示す判定
指標を算出してこれを閾値と比較することにより、半田
付けリードの実装の良否を判定することができる。本発
明では、複数の半田付けリードを横断するように単一の
検査領域を設定すれば良いから検査領域を設定する煩雑
さがない上に、従来のような画素単位の処理を繰り返す
必要もないから、判定処理の演算を速やかに行なうこと
ができ、リード数が多い場合でも迅速かつ確実にリード
実装状態の良否を判定することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1には本発明
の方法を実施する装置の全体構成を示す。図において、
部品1は側面から延出する各リード11がプリント配線
基板2上のランドに半田付けによって接続固定されてい
る。プリント配線基板2は移動テーブル4上に載置され
ており、半田付けされた部品1のうち検査対象となるも
のが、照明装置5の直下に移動テーブル4によって移送
され位置決めされる。この移動テーブル4はX軸ステー
ジ41とY軸ステージ42で構成されて、プリント配線
基板2を二次元のX−Y平面上で位置決めすることがで
きる。X軸ステージ41とY軸ステージ42は位置決め
回路72の出力によりサーボ制御されている。
の方法を実施する装置の全体構成を示す。図において、
部品1は側面から延出する各リード11がプリント配線
基板2上のランドに半田付けによって接続固定されてい
る。プリント配線基板2は移動テーブル4上に載置され
ており、半田付けされた部品1のうち検査対象となるも
のが、照明装置5の直下に移動テーブル4によって移送
され位置決めされる。この移動テーブル4はX軸ステー
ジ41とY軸ステージ42で構成されて、プリント配線
基板2を二次元のX−Y平面上で位置決めすることがで
きる。X軸ステージ41とY軸ステージ42は位置決め
回路72の出力によりサーボ制御されている。
【0010】照明装置5は複数の円環状照明リング51
〜53を有し、これら照明リング51〜53は上下方向
へ間隔をおいて同心状に配設されるとともに、上方へ向
かうにつれて小径となっている。各照明リング51〜5
3は周方向へ4区画され、各区画毎に多数の発光ダイオ
ードが設けられている。照明リング51〜53はそれぞ
れ照明制御回路71へ接続され、照明制御回路71は各
照明リング51〜53の各区画毎に、発光ダイオード群
を通電発光させることができる。
〜53を有し、これら照明リング51〜53は上下方向
へ間隔をおいて同心状に配設されるとともに、上方へ向
かうにつれて小径となっている。各照明リング51〜5
3は周方向へ4区画され、各区画毎に多数の発光ダイオ
ードが設けられている。照明リング51〜53はそれぞ
れ照明制御回路71へ接続され、照明制御回路71は各
照明リング51〜53の各区画毎に、発光ダイオード群
を通電発光させることができる。
【0011】照明装置5の上方にはその中心軸上にCC
Dカメラ等の撮像装置8が設けてあり、撮像装置8で上
記部品1の画像を得る。撮像装置8で得られた画像は、
データ処理装置6の情報処理部62からの指令によりそ
の画像処理部61へ送られて後述する処理がなされる。
データ処理装置6はパーソナルコンピュータ等で構成さ
れ、内部にCPU、ビデオRAMを含む各種メモリ、お
よびI/Oインターフェース等を有するとともに、モニ
タやプリンタ等が接続されている。画像処理部61およ
び情報処理部62はソフトウエアによって実現されてお
り、情報処理部62は既述の照明制御回路71や位置決
め回路72の作動を制御するとともに、画像処理部61
における後述する実装状態の判定結果をモニタ上へ表示
し、あるいはプリントアウトする。
Dカメラ等の撮像装置8が設けてあり、撮像装置8で上
記部品1の画像を得る。撮像装置8で得られた画像は、
データ処理装置6の情報処理部62からの指令によりそ
の画像処理部61へ送られて後述する処理がなされる。
データ処理装置6はパーソナルコンピュータ等で構成さ
れ、内部にCPU、ビデオRAMを含む各種メモリ、お
よびI/Oインターフェース等を有するとともに、モニ
タやプリンタ等が接続されている。画像処理部61およ
び情報処理部62はソフトウエアによって実現されてお
り、情報処理部62は既述の照明制御回路71や位置決
め回路72の作動を制御するとともに、画像処理部61
における後述する実装状態の判定結果をモニタ上へ表示
し、あるいはプリントアウトする。
【0012】上記画像処理部6に取り込まれた部品1の
画像を図2に示し、部品1には側面に多数(本実施形態
では16本)のリード11が等間隔で突設され、画像処
理部61では図2の鎖線で示すように、これらリード1
1を横断するように長細い長方形状の検査領域Lを設定
する。この検査領域L内ではリード11に対応する矩形
部分は明るく、プリント配線基板2に対応する矩形部分
は暗くなっており、画像処理部61では、検査領域L内
の横方向の各画素位置において縦方向の画素の輝度平均
値を算出することにより、図3に示すような明暗が交互
に変化する一次元画像を得る。この一次元画像では、正
常なリード11部分では明暗が同じ状態で繰り返してい
るが、半田ボール12(図2)や半田ブリッジ13が生
じている部分では、明暗の繰り返しに乱れを生じている
(図3の白矢印)。なお、上記一次元画像では、後述す
る時間・周波数領域への変換の際に両端の影響が生じる
のを防止するために、図3に示すように、両端部E1,
E2に正常なリード11部分の明暗画像をそれぞれ2個
づつ追加して、全体で20個分の明暗画像としている。
画像を図2に示し、部品1には側面に多数(本実施形態
では16本)のリード11が等間隔で突設され、画像処
理部61では図2の鎖線で示すように、これらリード1
1を横断するように長細い長方形状の検査領域Lを設定
する。この検査領域L内ではリード11に対応する矩形
部分は明るく、プリント配線基板2に対応する矩形部分
は暗くなっており、画像処理部61では、検査領域L内
の横方向の各画素位置において縦方向の画素の輝度平均
値を算出することにより、図3に示すような明暗が交互
に変化する一次元画像を得る。この一次元画像では、正
常なリード11部分では明暗が同じ状態で繰り返してい
るが、半田ボール12(図2)や半田ブリッジ13が生
じている部分では、明暗の繰り返しに乱れを生じている
(図3の白矢印)。なお、上記一次元画像では、後述す
る時間・周波数領域への変換の際に両端の影響が生じる
のを防止するために、図3に示すように、両端部E1,
E2に正常なリード11部分の明暗画像をそれぞれ2個
づつ追加して、全体で20個分の明暗画像としている。
【0013】次に画像処理部61は上記一次元画像を一
定時間、例えば2秒で端から端まで走査して時系列の明
暗信号を得、同時に後述するウェーブレット変換によっ
て明暗信号を時間・周波数領域の信号に変換する。本実
施例では明暗信号の基本周波数foは10Hz(20個
/2秒)であり、式(1)に示すGabor関数を基本
ウェーブレット関数として使用する。Gabor関数を
使用した理由は時間的および周波数的な局在性が良いか
らである。なお、式(1)中、ω0=2πfoである。
定時間、例えば2秒で端から端まで走査して時系列の明
暗信号を得、同時に後述するウェーブレット変換によっ
て明暗信号を時間・周波数領域の信号に変換する。本実
施例では明暗信号の基本周波数foは10Hz(20個
/2秒)であり、式(1)に示すGabor関数を基本
ウェーブレット関数として使用する。Gabor関数を
使用した理由は時間的および周波数的な局在性が良いか
らである。なお、式(1)中、ω0=2πfoである。
【0014】
【数1】
【0015】そして、式(2)で示す相似関数の組を基
底関数として、式(3)に示すウェーブレット変換を行
なう。ここで、a,bはそれぞれスケールパラメータと
シフトパラメータであり、X(t)は明暗信号である。
底関数として、式(3)に示すウェーブレット変換を行
なう。ここで、a,bはそれぞれスケールパラメータと
シフトパラメータであり、X(t)は明暗信号である。
【0016】
【数2】
【0017】
【数3】
【0018】本実施形態では既述のようにfo=10
(Hz)とし、上記スケールパラメータaを適当に選択
して、foより1/2オクターブ毎に高い周波数f2(=
14.1Hz),f1(=20.0Hz)と、foより1
/2オクターブ毎に低い周波数f3(=7.1Hz),
f4(=5.0Hz),f5(=3.5Hz)の相似関数
の6組の基底関数(ウェーブレット関数)によって明暗
信号をウェーブレット変換する。なお、シフトパラメー
タbは明暗信号の所定の時間領域を逐次ウェーブレット
変換すべく、適当に設定する。
(Hz)とし、上記スケールパラメータaを適当に選択
して、foより1/2オクターブ毎に高い周波数f2(=
14.1Hz),f1(=20.0Hz)と、foより1
/2オクターブ毎に低い周波数f3(=7.1Hz),
f4(=5.0Hz),f5(=3.5Hz)の相似関数
の6組の基底関数(ウェーブレット関数)によって明暗
信号をウェーブレット変換する。なお、シフトパラメー
タbは明暗信号の所定の時間領域を逐次ウェーブレット
変換すべく、適当に設定する。
【0019】このようなウェーブレット関数によって明
暗信号を変換した場合の、各周波数f0〜f5領域の信号
パワーP0〜P5の時間変化を図4に示す。なお、図中の
PN0〜PN5は、上記信号パワーP0〜P5を式(4)で正
規化したものである。なお、式(4)中、n=0〜5で
ある。この正規化により、照明の変化等の特性変動によ
る判定への影響が排除される。
暗信号を変換した場合の、各周波数f0〜f5領域の信号
パワーP0〜P5の時間変化を図4に示す。なお、図中の
PN0〜PN5は、上記信号パワーP0〜P5を式(4)で正
規化したものである。なお、式(4)中、n=0〜5で
ある。この正規化により、照明の変化等の特性変動によ
る判定への影響が排除される。
【0020】
【数4】
【0021】図4より明らかなように、半田ボールや半
田ブリッジが生じている領域(図の白矢印領域)では基
本周波数域より低い周波数域でウェーブレット変換した
関数のパワー値PN4,PN5が大きくなり、上記半田ボー
ル等を生じていない領域では基本周波数域およびこれに
近い周波数域でウェーブレット変換した関数のパワー値
PN0,PN3が大きくなる。そこで、画像処理部61は、
式(5)を使用して判定指標Hを算出する。この判定指
標Hの時間変化を図5に示し、半田ボール12(図2)
や半田ブリッジ13が生じている領域(図の白矢印)で
は判定指標Hの値が閾値Thを下回る。これにより画像
処理部61は、H<閾値の所で半田ボール12等の実装
不良が生じているものと判定して、この結果をモニタ上
に表示する。なお、本実施形態では半田ボール12と半
田ブリッジ13の場合のみを説明したが、リード曲がり
がある場合にも一次元画像の明暗の繰り返しが乱れるか
ら、上記と同様の手順によってその不良判定を行なうこ
とができる。
田ブリッジが生じている領域(図の白矢印領域)では基
本周波数域より低い周波数域でウェーブレット変換した
関数のパワー値PN4,PN5が大きくなり、上記半田ボー
ル等を生じていない領域では基本周波数域およびこれに
近い周波数域でウェーブレット変換した関数のパワー値
PN0,PN3が大きくなる。そこで、画像処理部61は、
式(5)を使用して判定指標Hを算出する。この判定指
標Hの時間変化を図5に示し、半田ボール12(図2)
や半田ブリッジ13が生じている領域(図の白矢印)で
は判定指標Hの値が閾値Thを下回る。これにより画像
処理部61は、H<閾値の所で半田ボール12等の実装
不良が生じているものと判定して、この結果をモニタ上
に表示する。なお、本実施形態では半田ボール12と半
田ブリッジ13の場合のみを説明したが、リード曲がり
がある場合にも一次元画像の明暗の繰り返しが乱れるか
ら、上記と同様の手順によってその不良判定を行なうこ
とができる。
【0022】
【数5】
【0023】(第2実施形態)第1実施形態における6
組のウェーブレット関数を周波数軸上で表現すると図6
に示すものとなる。ここで、F0 〜F5 はそれぞれ周波
数f0 〜f5 のウェーブレット関数をそれぞれ周波数軸
上で表現したものである。図6より明らかなように、ウ
ェーブレット関数F0 〜F5 は、周波数f0 〜f5 を中
心周波数とするバンドパスフィルタとなっている。
組のウェーブレット関数を周波数軸上で表現すると図6
に示すものとなる。ここで、F0 〜F5 はそれぞれ周波
数f0 〜f5 のウェーブレット関数をそれぞれ周波数軸
上で表現したものである。図6より明らかなように、ウ
ェーブレット関数F0 〜F5 は、周波数f0 〜f5 を中
心周波数とするバンドパスフィルタとなっている。
【0024】そこで、図7に示すように、ウェーブレッ
ト関数F0 ,F3 の特性を合成したバンドパスフィルタ
部61Aとウェーブレット関数F4,F5 の特性を合成
したバンドパスフィルタ部61Bとを設け、それぞれに
明暗信号を経時的に入力させる。そして、各バンドパス
フィルタ部61A,61Bを通過した信号のパワーをパ
ワー計算部62A,62Bで計算し、パワー信号PH ,
PL のリップル分を次段のローパスフィルタ部63A,
63Bで除去する。そして、信号遅れ調整部64でパワ
ー信号PH の位相を遅らせてパワー信号PL の位相と一
致させ、続く減算部で両信号の差を算出して判定指標H
´を得る。この判定指標H´は、正規化がなされていな
い点を除けば上式(5)で算出されたものと実質的に同
一であり、この判定指標H´を閾値と比較することによ
って半田ボール12等の有無の判定が可能である。な
お、図7に示す各ブロック機能部は、データ処理装置内
でソフトウエアあるいはハードウエアのいずれでも実現
できる。
ト関数F0 ,F3 の特性を合成したバンドパスフィルタ
部61Aとウェーブレット関数F4,F5 の特性を合成
したバンドパスフィルタ部61Bとを設け、それぞれに
明暗信号を経時的に入力させる。そして、各バンドパス
フィルタ部61A,61Bを通過した信号のパワーをパ
ワー計算部62A,62Bで計算し、パワー信号PH ,
PL のリップル分を次段のローパスフィルタ部63A,
63Bで除去する。そして、信号遅れ調整部64でパワ
ー信号PH の位相を遅らせてパワー信号PL の位相と一
致させ、続く減算部で両信号の差を算出して判定指標H
´を得る。この判定指標H´は、正規化がなされていな
い点を除けば上式(5)で算出されたものと実質的に同
一であり、この判定指標H´を閾値と比較することによ
って半田ボール12等の有無の判定が可能である。な
お、図7に示す各ブロック機能部は、データ処理装置内
でソフトウエアあるいはハードウエアのいずれでも実現
できる。
【0025】発明者の実験によれば、本実施形態は第1
実施形態のものに比して判定の精度はやや劣るものの実
用範囲では問題がなく、また、全体の演算量は第1実施
形態のものの1/10以下になるから、安価に実現でき
るという利点を有する。なお、本実施形態において、式
(6)に示す演算を行う正規化部を設けて、正規化され
た信号パワーPNH, PNLで判定指標H´を算出するよう
にしても良い。なお、式(6)中、n=H又はLであ
る。
実施形態のものに比して判定の精度はやや劣るものの実
用範囲では問題がなく、また、全体の演算量は第1実施
形態のものの1/10以下になるから、安価に実現でき
るという利点を有する。なお、本実施形態において、式
(6)に示す演算を行う正規化部を設けて、正規化され
た信号パワーPNH, PNLで判定指標H´を算出するよう
にしても良い。なお、式(6)中、n=H又はLであ
る。
【0026】
【数6】
【0027】(第3実施形態)図8には6組の基底関数
によって明暗信号をそれぞれウェーブレット変換した場
合の、変換後の各関数F0〜F5の位相の経時変化を示
す。ここで、半田ボールを生じているA区間について関
数F0と関数F5を重ねて図9に拡大表示すると、図より
明らかなように、両者の位相は全体として大きくずれて
いる。そこで、位相が2πから0へ変化する場合の両者
の位相差(位相進みGaと位相遅れGdのうち小さい方
を採用する)を判定指標として採用して、これが所定の
閾値よりも大きくなった時に半田ボールを生じているも
のと判定する。
によって明暗信号をそれぞれウェーブレット変換した場
合の、変換後の各関数F0〜F5の位相の経時変化を示
す。ここで、半田ボールを生じているA区間について関
数F0と関数F5を重ねて図9に拡大表示すると、図より
明らかなように、両者の位相は全体として大きくずれて
いる。そこで、位相が2πから0へ変化する場合の両者
の位相差(位相進みGaと位相遅れGdのうち小さい方
を採用する)を判定指標として採用して、これが所定の
閾値よりも大きくなった時に半田ボールを生じているも
のと判定する。
【0028】本実施形態のようにウェーブレット変換さ
れた関数の位相を比較する方法によると、第1実施形態
のようなウェーブレット変換された関数のパワーを比較
するものに比して、より小さな半田ボール、わずかのリ
ード曲がり、わずかのリードのズレをも実装不良として
検出することができる。
れた関数の位相を比較する方法によると、第1実施形態
のようなウェーブレット変換された関数のパワーを比較
するものに比して、より小さな半田ボール、わずかのリ
ード曲がり、わずかのリードのズレをも実装不良として
検出することができる。
【0029】(第4実施形態)半田ボール等が生じてい
ると、図10に示すように、基本周波数よりも高い領域
でウェーブレット変換された関数F1の位相は、0から2
πへ変化する間に極大と極小を持つ。そこで、この極大
値と極小値の差Dを判定指標として、これが閾値を越え
たら半田ボール等の実装不良ありと判定する。このよう
にしても第3実施形態と同様の効果がある。
ると、図10に示すように、基本周波数よりも高い領域
でウェーブレット変換された関数F1の位相は、0から2
πへ変化する間に極大と極小を持つ。そこで、この極大
値と極小値の差Dを判定指標として、これが閾値を越え
たら半田ボール等の実装不良ありと判定する。このよう
にしても第3実施形態と同様の効果がある。
【0030】(その他の実施形態)第1実施形態の判定
指標Hとして上式(5)に代えて、下式(7)を使用す
ることもできる。これによれば、上式(4)による正規
化を行うことなく、照明の変化等の特性変動の影響を排
除して常に正確な実装状態の判定をすることができる。
なお、照明等が安定している場合には、上式(5)を使
用する場合にも上式(4)による正規化は不要である。
指標Hとして上式(5)に代えて、下式(7)を使用す
ることもできる。これによれば、上式(4)による正規
化を行うことなく、照明の変化等の特性変動の影響を排
除して常に正確な実装状態の判定をすることができる。
なお、照明等が安定している場合には、上式(5)を使
用する場合にも上式(4)による正規化は不要である。
【0031】
【数7】
【0032】ウェーブレット変換に代えて、短時間フー
リエ変換を使用することもできる。また、第1および第
2実施形態と第3および第4実施形態とでは実装不良を
検出する感度が異なるから、前者の一つと後者の少なく
とも一つを適宜組み合わせて使用すると良い。
リエ変換を使用することもできる。また、第1および第
2実施形態と第3および第4実施形態とでは実装不良を
検出する感度が異なるから、前者の一つと後者の少なく
とも一つを適宜組み合わせて使用すると良い。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明の実装状態検査方
法によれば、リード数が多い場合でも迅速かつ確実にリ
ード実装状態の良否を判定することができる。
法によれば、リード数が多い場合でも迅速かつ確実にリ
ード実装状態の良否を判定することができる。
【図1】本発明の方法を実施する装置の一例を示す全体
構成ブロック図である。
構成ブロック図である。
【図2】部品のリード部を捉えた画像の平面図である。
【図3】明暗信号の明暗変化を示す図である。
【図4】ウェーブレット変換した関数のパワー値の経時
変化を示す図である。
変化を示す図である。
【図5】判定指標の経時変化を示す図である。
【図6】ウェーブレット関数を周波数軸上で表現した図
である。
である。
【図7】本発明の方法を実施する装置の他の例を示すブ
ロック構成図である。
ロック構成図である。
【図8】本発明の第3実施形態における、ウェーブレッ
ト変換後の各関数の位相の経時変化を示す図である。
ト変換後の各関数の位相の経時変化を示す図である。
【図9】ウェーブレット変換後の各関数の位相の経時変
化を示す要部拡大図である。
化を示す要部拡大図である。
【図10】本発明の第4実施形態における、ウェーブレ
ット変換後の各関数の位相の経時変化を示す要部拡大図
である。
ット変換後の各関数の位相の経時変化を示す要部拡大図
である。
1…部品、11…半田付けリード、2…プリント配線基
板、5…照明装置、6…データ処理装置、61…画像処
理部、8…撮像装置。
板、5…照明装置、6…データ処理装置、61…画像処
理部、8…撮像装置。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平2−171965(JP,A)
特開 平9−185713(JP,A)
特開 平9−265537(JP,A)
特開 平9−29997(JP,A)
特開 平6−274614(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G01B 11/24
G01N 21/956
H05K 3/34
Claims (3)
- 【請求項1】 間隔をおいて複数設けられた半田付けリ
ードを横断するように単一の検査領域を設定して、明度
が交互に変化する一次元画像を取得し、当該画像を走査
しつつこれを、所定の周波数帯域に中心周波数を有する
ウェーブレット関数を使用したウェーブレット変換によ
って前記所定の周波数帯域毎に分離し、異なる周波数帯
域の信号強度の差に基づいて判定指標を算出して、当該
判定指標を閾値と比較して半田付けリードの実装の良否
を判定する実装状態検査方法。 - 【請求項2】 間隔をおいて複数設けられた半田付けリ
ードを横断するように単一の検査領域を設定して、明度
が交互に変化する一次元画像を取得し、当該画像を走査
しつつこれを、所定の周波数帯域に中心周波数を有する
ウェーブレット関数を使用したウェーブレット変換によ
って前記所定の周波数帯域毎に分離し、異なる周波数帯
域の信号位相の差に基づいて判定指標を算出して、当該
判定指標を閾値と比較して半田付けリードの実装の良否
を判定する実装状態検査方法。 - 【請求項3】 間隔をおいて複数設けられた半田付けリ
ードを横断するように単一の検査領域を設定して、明度
が交互に変化する一次元画像を取得し、当該画像を走査
しつつこれを、所定の周波数帯域に中心周波数を有する
ウェーブレット関数を使用したウェーブレット変換によ
って前記所定の周波数帯域毎に分離し、所定の周波数帯
域の信号位相が極大点と極小点を有して変化する際の極
大値と極小値の差に基づいて判定指標を算出して、当該
判定指標を閾値と比較して半田付けリードの実装の良否
を判定する実装状態検査方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08314099A JP3473482B2 (ja) | 1999-03-26 | 1999-03-26 | 実装状態検査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08314099A JP3473482B2 (ja) | 1999-03-26 | 1999-03-26 | 実装状態検査方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000275020A JP2000275020A (ja) | 2000-10-06 |
JP3473482B2 true JP3473482B2 (ja) | 2003-12-02 |
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ID=13793911
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08314099A Expired - Fee Related JP3473482B2 (ja) | 1999-03-26 | 1999-03-26 | 実装状態検査方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3473482B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8194242B2 (en) * | 2005-07-29 | 2012-06-05 | Asml Netherlands B.V. | Substrate distortion measurement |
-
1999
- 1999-03-26 JP JP08314099A patent/JP3473482B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JP2000275020A (ja) | 2000-10-06 |
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