JP3473313B2 - 結晶直径測定方法 - Google Patents

結晶直径測定方法

Info

Publication number
JP3473313B2
JP3473313B2 JP04015197A JP4015197A JP3473313B2 JP 3473313 B2 JP3473313 B2 JP 3473313B2 JP 04015197 A JP04015197 A JP 04015197A JP 4015197 A JP4015197 A JP 4015197A JP 3473313 B2 JP3473313 B2 JP 3473313B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
single crystal
crystal
sides
line
diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04015197A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10226592A (ja
Inventor
啓一 高梨
Original Assignee
三菱住友シリコン株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三菱住友シリコン株式会社 filed Critical 三菱住友シリコン株式会社
Priority to JP04015197A priority Critical patent/JP3473313B2/ja
Publication of JPH10226592A publication Critical patent/JPH10226592A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3473313B2 publication Critical patent/JP3473313B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CZ法(チョクラ
ルスキー法)により単結晶を引上げる際に、その単結晶
の直径を光学的に精度よく測定する結晶直径測定方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体の原料となる単結晶を製造する方
法の一つとしてCZ法による引上げがある。CZ法で
は、図1に示されるように、CZ炉の炉体1に設置され
たるつぼ2内に結晶融液3が満たされ、その融液3から
単結晶4が回転装置6により回転させられながら引上装
置5により引上げられる。このとき、ヒータ7による融
液3の加熱を一様にするために、ヒータ7の加熱中心と
液面位置が一定となるように、るつぼ2が上昇制御され
る。
【0003】引上げ中の単結晶4は、上端部および下端
部においては各々目的とする形状に一致させるのが望ま
しく、また直胴部分や種結晶部分においては目標値に等
しい均一直径とすることが望まれる。加えて、単結晶4
の断面形状の真円からのズレを表わす変形率〔(最大径
−最小径)/最小径〕を許容値以下にする必要もある。
【0004】一方、結晶品質に関しては、その評価項目
の一つである酸化誘起積層欠陥(以下OSFと称す)の
密度を低く抑える必要がある。OSFとは結晶内に固溶
した酸素が結晶の酸化熱処理の際に酸化物として析出す
る現象が原因で起こる積層欠陥のことである。このOS
Fの密度は引上速度を上昇させれば、結晶をその分急冷
させることができるために低く抑えることができる。そ
のため引上速度を上げる必要がある。引上速度の上昇は
生産効率を向上させる点からも有益である。
【0005】しかしながら、引上速度を上げると、上記
変形率が増大し許容値を超えるために、歩留りが低下す
る。そのため変形率の許容範囲内で引上げ可能な最適引
上速度を設定することが、単結晶の歩留り向上、生産性
向上、品質確保等の点から必要となる。ここに引上げ中
の単結晶の直径を正確に測定し、正確な変形率を算出す
ることの重要性がある。
【0006】CZ法による引上げ中に単結晶の直径を測
定する方法としては、引上げられた単結晶の重量から直
径を算出する方法(以下重量法とする)と、一次元CC
Dカメラ等の光学機器を用いて直径を測定する方法(以
下光学法とする)の2つが知られている。
【0007】ところで、CZ法による単結晶の引上げで
は、図3に示されるように、単結晶4の外周面に晶癖線
と呼ばれる突起4aが周方向に規則的に生じる。この突
起4aは結晶軸方向に延び、単結晶4の結晶方位に固有
な周方向位置に生じる。変形率を算出する場合この晶癖
線の部分の直径を正確に測定する必要があるが、重量法
では引上げられた単結晶の重量と長さとから結晶直径を
算出する関係から、平均直径しか測定できず、晶癖線の
部分の直径を測定することはできない。その点、光学法
は、融液と単結晶の界面に生じる輝度の高いフュージョ
ンリングの直径を光学的に測定するために、晶癖線の部
分の直径を測定することができる。
【0008】この光学法では、図1に示されるように、
炉体1の上端部に設けた窓9を通して単結晶4と融液3
の界面が一次元CCDカメラ8により直線的に測光され
る。そして、図2に示されるように、単結晶4の周囲に
生じるフュージョンリングAと一次元CCDカメラ8の
測光ラインB−Bとの交点C,Cでの輝度変化から交点
C,Cの位置を検出し、単結晶4の直径を測定する。
【0009】具体的には、単結晶4が1回転する間、交
点C,Cの位置検出を続け、下式により交点C,Cの間
隔W(α)を求めることにより、単結晶4の全周にわた
ってその直径を測定する。 W(α)=L(α)−R(α) L(α),R(α):交点C,Cの位置検出データ α:単結晶の回転角
【0010】この場合、一次元CCDカメラ8の測光ラ
インB−Bが結晶中心Oを通るように一次元CCDカメ
ラ8を設置すると、結晶直径が減少したときにフュージ
ョンリングAが単結晶4の陰となり、測定誤差を生じた
り、場合によっては直径測定が不可能になることがあ
る。そのため、一次元CCDカメラ8の測光ラインB−
Bが結晶中心Oよりカメラ側(手前側)に設定される。
この場合、一次元CCDカメラ8が測定した交点C,C
の間隔Wから、結晶直径が次式により算出される。 D=(W2 +4a2 1/2 D:結晶直径 W:交点C,Cの間隔 a:結晶中心Oから測光ラインB−Bまでの距離
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の光学法では、前
述した通り、交点C,Cの位置検出データL(α),R
(α)の差〔L(α)−R(α)〕から交点C,Cの間
隔Wが求められる。単結晶の結晶方位が(100)の場
合、図3に示されるように、単結晶4の外面に90°の
間隔で晶癖線4aが生じ、一次元CCDカメラ8の測光
ラインB−Bが結晶中心Oを通るときは、結晶中心Oを
挟んで対象位置にある2つの晶癖線4a,4aが同時に
測光ラインB−Bを通過するので、交点C,Cの位置検
出データL(α),R(α)の差から、晶癖線4aの付
近も含めて単結晶4の直径が比較的高精度に全周測定さ
れる。
【0012】しかし、実際の引上げでは、前述した通
り、測光ラインB−Bが結晶中心Oから離される。その
場合は、結晶中心Oを挟んで対象位置にある2つの晶癖
線4a,4aは測光ラインB−Bを同時に通過せず、一
方の通過の後に他方が通過する。そのため、交点C,C
の位置検出データL(α),R(α)の差から交点C,
Cの間隔Wを求める従来の光学法では、晶癖線4aの付
近で直径測定精度が著しく低下する。
【0013】また、現在のるつぼの上昇制御において
は、正確な液面位置検出方法が実用化されていないため
に、液面位置に誤差が生じる。その結果、一次元CCD
カメラ8の測光ラインB−Bが初期の設定位置からず
れ、結晶中心Oから測光ラインB−Bまでの距離aが変
動する。そのため測定された直径Dに誤差が含まれる。
【0014】この問題を解決するために、一次元CCD
カメラ8の測光ラインB−Bをそのラインと直角な方向
に移動させ、移動の前後に測定した結晶直径と測光ライ
ンB−Bの移動距離とから真の直径値を求める方法は、
特開昭63−256594号により提案されている。し
かし、この方法によっても測光ラインが結晶中心から離
れていることによって生じる晶癖線付近での直径測定精
度の低下は避けられない。
【0015】このような状況を背景として、本発明者
は、フュージョンリングAとカメラの測光ラインB−B
との交点C,Cでの輝度変化から両側の交点位置を検出
する際に、両側の交点位置をそれぞれ独立に検出し、両
側の交点位置検出データL(α),R(α)から、カメ
ラの測光ラインの位置により決定される両側の交点位置
変動のタイミング差θを求め、そのタイミング差θを取
り除いて両方の交点位置検出データL(α),R(α)
を比較することにより、測光ラインB−Bが結晶中心O
から離れていることに起因して生じる晶癖線付近での直
径測定精度の低下を防ぐ単結晶の直径測定方法を先に開
発した(特願平7−282460号)。
【0016】即ち、CZ法により引上げられる単結晶
は、前述した通りその結晶方位に固有な外面周方向位置
に晶癖線を生じる。例えば結晶方位が(100)の場合
は90°おきに晶癖線が生じる。引上げ中の単結晶は周
方向に回転していることから、一次元CCDカメラの測
光ラインB−Bを晶癖線が横切るときに、フュージョン
リングAと測光ラインB−Bの交点位置が変動する。
(100)の場合は90°おきに交点位置が変動する。
【0017】測光ラインB−Bが結晶中心Oを通るとき
は、この交点位置変動が両側の検出位置で同時に生じる
が、測光ラインB−Bが結晶中心Oから離れると、両側
の交点位置変動の発生タイミングにズレが生じる。そし
て、このタイミング差θは結晶中心Oから測光ラインB
−Bまでの距離が長くなるに従って大となる。
【0018】本発明者が先に開発した単結晶の直径測定
方法では、両側の交点位置検出データL(α),R
(α)から両側の交点位置変動のタイミング差θを求
め、両側の交点位置変動のタイミング差θを取り除い
て、両方の位置検出データL(α),R(α)を比較す
ることにより、測光ラインB−Bが結晶中心Oから離れ
ていることに起因して生じる晶癖線付近での直径測定精
度の低下が防止される。
【0019】しかしながら、CZ法による単結晶の引上
げでは、引上げ中の単結晶が1回転する間に1〜4の周
期で揺れる。一次元CCDカメラから見て単結晶が左右
に揺れる場合は、両側の交点位置検出データL(α),
R(α)の差をとることにより、揺れの影響が排除され
るので、問題を生じないが、単結晶が前後に揺れる場合
は測光ラインB−Bから結晶中心Oまでの距離が変化す
ることにより、直径測定精度が低下する。実際の引上げ
での単結晶の揺れは複雑であり、両側の交点位置変動の
タイミング差θを取り除いて両方の交点位置検出データ
L(α),R(α)を比較する場合にあっても、この揺
れは直径測定精度を低下させる大きな要因となる。
【0020】本発明の目的は、測光ラインが結晶中心か
ら離れていることに起因して生じる晶癖線付近での直径
測定精度の低下を防ぎ、合わせて単結晶の揺れによる影
響を排除することにより、結晶直径を全周にわたって正
確に測定することができる結晶直径測定方法を提供する
ことにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の結晶直径測定方
法は、結晶融液から単結晶を周方向に回転させながら引
上げるCZ法による単結晶の引上げにおいて、斜め上方
に設置されたカメラにより単結晶と融液の界面位置を測
光し、単結晶の周囲に生じるフュージョンリングと結晶
中心からカメラの側に離れた測光ラインとの交点での輝
度変化から両側の交点位置を検出する際に、両側の交点
位置をそれぞれ独立に検出する工程と、両側の交点位置
検出データから単結晶の揺れによる成分を取り除く工程
と、カメラの測光ラインの位置により決定される両側の
交点位置変動のタイミング差を求める工程と、単結晶の
揺れによる成分を取り除いた後の両側の交点位置検出デ
ータを、前記タイミング差を取り除いて比較し、両側の
交点の間隔を求めることにより単結晶の直径を測定する
工程とを包含するものである。
【0022】両側の交点位置検出データから単結晶の揺
れによる成分を取り除く方法としては、両側の交点位置
データに対して高速フーリエ変換(FTE:Fast
Fourier Transform)等を実施して、
それぞれの周波数成分を求め、求めた周波数成分のなか
から単結晶の揺れの周期に対応する低次の周波数成分を
除去する方法が有効である。
【0023】その際、単結晶が揺れていないとき或いは
その揺れが非常に小さいときの周波数成分より、単結晶
の形状による成分をオフラインで事前に調査しておき、
この成分を除去対象から除外することが望まれる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明の望ましい実施の形
態について説明する。
【0025】本発明の直径測定方法では、図1に示すよ
うに、CZ法の炉体1の外に設置された一次元CCDカ
メラ8が使用される。本例では一次元CCDカメラを用
いたが、二次元CCD等の使用も可能である。このカメ
ラ8は、炉体に形成された窓9を通して、るつぼ1内の
融液面を直線的に撮像する。そして、図2に示すよう
に、引上げ中の単結晶4の周囲に生じるフュージョンリ
ングAと一次元CCDカメラ8の測光ラインB−Bを交
差させ、測光ラインB−B上の輝度変化から交点C,C
の位置をそれぞれ独立に検出する。この検出は単結晶4
が1回転する間、その回転角に対応して一定ピッチで継
続する。
【0026】CZ法により引上げられる単結晶は、図3
に示すように、その結晶方位に固有な外面周方向位置に
晶癖線4aを生じる。同図は結晶方位(100)の場合
を示しており、この場合は90°おきに4本の晶癖線4
aが生じる。而して引上げ中の単結晶4は周方向に回転
している。そのため、測光ラインB−Bを晶癖線4aが
横切るときに、交点Cの位置変動が生じる。
【0027】今、測光ラインB−Bが結晶中心Oを通っ
ていると仮定すると、測光ラインB−Bを晶癖線4aを
通過することによって生じる両側の交点C,Cの位置変
動は両側で同じタイミングとなる。つまり、ある晶癖線
4aが測光ラインB−Bを通過するときに、結晶中心O
を挟んで対象位置にある晶癖線4aも測光ラインB−B
を通過する。
【0028】しかし、実際の引上げでは、測光ラインB
−Bは結晶中心Oから一次元CCDカメラ8の側(手前
側)に離れている。そのため、測光ラインB−Bを晶癖
線4aを通過することによって生じる両側の交点C,C
の位置変動は、両側で異なるタイミングとなる。例えば
単結晶4が時計回りで回転している場合は、左側の測定
位置で測光ラインB−Bを晶癖線4aが通過し交点Cの
位置変動を生じた後、右側の測定位置で測光ラインB−
Bを晶癖線4aが通過し交点Cの位置変動が生じ、ここ
に両側の交点C,Cの位置変動にタイミング差が生じ
る。
【0029】図6中の実線は、結晶方位(100)の単
結晶を時計回りに回転させながら引上げている場合に一
次元CCDカメラで得られる両側の交点位置検出データ
L(α),R(α)である。単結晶の回転に伴い両側の
交点位置検出データL(α),R(α)が晶癖線4aの
通過により変動するが、右側の変動は左側の変動よりθ
だけ遅れて検出される。なお、図6中の破線は、単結晶
の揺れによる成分を除去したあとの両側の交点位置デー
タL′(α),R′(α)を示す。
【0030】単結晶の直径は急変しないので、本来なら
測光ラインB−Bを晶癖線4aが通過するとき以外は、
交点位置検出データL(α),R(α)は一定のはずで
あるが、実際は図6中の実線に示されるように、単結晶
の揺れのために、測光ラインB−Bを晶癖線4aが通過
するとき以外にも、交点位置検出データL(α),R
(α)は変化する。そして、この変化は交点位置検出デ
ータL(α),R(α)のタイミング差θと共に、単結
晶の直径測定精度を低下させる大きな原因となる。
【0031】そこで、本発明の結晶直径測定方法では、
図4に示すように、両側の交点C,Cの位置を独立に検
出した後、それぞれの交点位置検出データL(α),R
(α)から単結晶の揺れによる成分を除去する。これは
例えば次の方法により行うことができる。
【0032】両側の交点位置検出データL(α),R
(α)に対して高速フーリエ変換(FFT:Fast
Fourier Transform)を実施し、それ
ぞれの時間関数で表される周波数成分を求める。交点位
置検出データL(α),R(α)をf(x)で代表し、
その周波数成分を表すと、数式1のようになる。
【0033】
【数1】
【0034】また、f(x)の周波数成分を図示する
と、図5中の実線のようになる。なお、図5中の破線
は、単結晶の揺れが実質的に存在しない場合の周波数成
分である。
【0035】単結晶は引上げ中に1回転につき1〜4回
の周期で揺れている。そこで、単結晶の揺れの周期(1
〜4回)に対応する低次の周波数成分を、単結晶の揺れ
によるものとして除去する。しかし、これらの揺れ成分
を全て除去してしまうと、測定誤差が大きくなる。なぜ
なら、結晶方位(100)の場合、90°おきに4本の
晶癖線4aが生じるため、4次の周波数成分まで除去す
ると、単結晶1回転につき4回含まれる結晶形状による
成分まで除去されてしまうからである。そこで、図5に
示すように、f(x)の3次以下の成分(振幅)は全て
単結晶の揺れの影響として除去するが、4次の成分(振
幅)については単結晶が揺れていないとき或いはその揺
れが非常に小さいときの周波数成分をオフラインで事前
に調査しておき、これと実際の周波数成分との差を単結
晶の揺れによるものとして除去する。つまり、単結晶が
揺れていないとき或いはその揺れが非常に小さいときの
周波数成分を除去対象から除外して残すのである。この
ようにして単結晶の揺れによる周波数成分を除去するこ
とにより、数式2が得られる。
【0036】
【数2】
【0037】なお、図5中に破線で示す単結晶の揺れが
実質的に存在しない場合の周波数成分においても、1〜
3次の項にスペクトルが存在する。(100)方位の単
結晶の場合、1〜3次の項に結晶形状成分は存在しない
ので、この1〜3次の項のスペクトルは振幅が0.2mm
以下の非常に小さい結晶揺れによるものと考えられる。
【0038】両側の交点位置検出データL(α),R
(α)につき、単結晶の揺れによる成分を除去したデー
タL′(α),R′(α)が得られると、図6に示すよ
うに、その交点位置検出データL′(α),R′(α)
のズレから両側の交点位置変動のタイミング差θを求め
る。そして、このタイミング差θを取り除くため、数式
3を用いて、両側の交点C,Cの間隔W(α)を求める
(図7,8参照)。
【0039】
【数3】W(α)=R′(α+θ)−L′(α)
【0040】単結晶4が反時計回りに回転しながら引上
げられる場合は、数式4により両側の交点C,Cの間隔
W(α)を求める。
【0041】
【数4】W(α)=R′(α)−L′(α+θ)
【0042】そして、測定された間隔W(α)は、数式
5を用いて結晶直径D(α)に換算される。
【0043】
【数5】D=(W2 +4a2 1/2
【0044】本発明の方法では、図6,7に示すよう
に、両側の交点位置変動のタイミング差θを除去するだ
けでなく、単結晶の揺れによる影響を除去する。その結
果、結晶直径D(α)は、図8に示すように正確に測定
される。図8中の破線はタイミング差θのみを除去した
場合、実線はタイミング差θと共に単結晶の揺れによる
影響を除去した場合である。
【0045】ここで、結晶中心から測光ラインB−Bま
での距離aは、融液3の液面位置が上下することに伴い
変化するが、その距離aが変化すると、両側の交点位置
変動のタイミング差θも変化する。すなわち、結晶中心
Oから測光ラインB−Bまでの距離aが大きくなるにつ
れて、タイミング差θも大きくなる。そこで、タイミン
グ差θを用いて数式6により距離aを補正することがで
きる。
【0046】
【数6】a=Wavg /2・sin -1(θ/2) Wavg :前回測定時の平均間隔
【0047】これにより、融液面のレベル変化による測
定誤差も排除される。
【0048】交点C,Cの位置を検出するピッチは、晶
癖線付近の形状を正確にとらえるために引上げ中の単結
晶の回転角度で2°以下が望ましい。このピッチを1°
にして本発明を実施したところ、従来法では正確に測定
できなかった晶癖線付近を通る直径についても、その直
径を正確に測定でき、直径および変形率ともに誤差が従
来法の場合の半分以下になることが確認された。また、
測定された直径から晶癖線の位置が正確に検出されるよ
うになったため、引上げ中の単結晶の多結晶化監視の自
動化も可能になった。
【0049】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明の結晶直径
測定方法は、晶癖線による両側交点位置変動のタイミン
グ差を検出し、そのタイミング差による測定誤差を排除
すると共に、単結晶の揺れによる影響を排除するので、
晶癖線付近を含む結晶全周について直径を高精度に測定
することができ、これによる変形率の検出精度向上等に
より歩留り改善、生産性改善、品質改善等に大きな効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】CZ法による単結晶引上げの装置構成図であ
る。
【図2】単結晶の直径を測定する方法の概念図である。
【図3】ラインセンサの測光ラインと結晶中心の位置関
係を示す模式平面図である。
【図4】本発明の方法における直径計測手順を示すフロ
ーチャートである。
【図5】交点位置検出データの周波数成分を示すグラフ
である。
【図6】両側の交点位置検出データを、結晶揺れの影響
を除去した場合と除去しない場合について示すグラフで
ある。
【図7】交点位置変動のタイミング差θを除去したあと
の交点位置検出データを示すグラフである。
【図8】両側の交点位置検出データから求めた結晶直径
データを、結晶揺れの影響を除去した場合と除去しない
場合について示すグラフである。
【符号の説明】
1 炉体 3 融液 4 単結晶 8 一次元CCDカメラ A フュージョンリング B 測光ライン C フュージョンリングと測光ラインの交点 O 結晶中心

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶融液から単結晶を周方向に回転させ
    ながら引上げるCZ法による単結晶の引上げにおいて、
    斜め上方に設置されたカメラにより単結晶と融液の界面
    位置を測光し、単結晶の周囲に生じるフュージョンリン
    グと結晶中心からカメラの側に離れた測光ラインとの交
    点での輝度変化から両側の交点位置を検出する際に、両
    側の交点位置をそれぞれ独立に検出する工程と、両側の
    交点位置検出データから単結晶の揺れによる成分を取り
    除く工程と、カメラの測光ラインの位置により決定され
    る両側の交点位置変動のタイミング差を求める工程と、
    単結晶の揺れによる成分を取り除いた後の両側の交点位
    置検出データを、前記タイミング差を取り除いて比較
    し、両側の交点の間隔を求めることにより単結晶の直径
    を測定する工程とを包含することを特徴とする結晶直径
    測定方法。
  2. 【請求項2】 両側の交点位置検出データから単結晶の
    揺れによる成分を取り除くために、両側の交点位置検出
    データの各周波数成分を求め、各周波数成分のなかから
    単結晶の揺れの周期に対応する低次の周波数成分を除去
    することを特徴とする請求項1に記載の結晶直径測定方
    法。
  3. 【請求項3】 単結晶の揺れの周期に対応する低次の周
    波数成分を除去するに当たり、単結晶が揺れていないと
    き或いはその揺れが非常に小さいときの周波数成分よ
    り、単結晶の形状による成分をオフラインで事前に調査
    しておき、この成分を除去対象から除外することを特徴
    とする請求項2に記載の結晶直径測定方法。
JP04015197A 1997-02-07 1997-02-07 結晶直径測定方法 Expired - Fee Related JP3473313B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04015197A JP3473313B2 (ja) 1997-02-07 1997-02-07 結晶直径測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04015197A JP3473313B2 (ja) 1997-02-07 1997-02-07 結晶直径測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10226592A JPH10226592A (ja) 1998-08-25
JP3473313B2 true JP3473313B2 (ja) 2003-12-02

Family

ID=12572775

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04015197A Expired - Fee Related JP3473313B2 (ja) 1997-02-07 1997-02-07 結晶直径測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3473313B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4089500B2 (ja) * 2003-05-06 2008-05-28 株式会社Sumco 単結晶引き上げ装置内の融液の液面位置測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10226592A (ja) 1998-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8221545B2 (en) Procedure for in-situ determination of thermal gradients at the crystal growth front
US9708731B2 (en) Method of producing silicon single crystal
KR101028684B1 (ko) 실리콘 단결정 인상 방법
JP4253123B2 (ja) シリコン結晶の成長を制御する方法及びシステム
JP5104129B2 (ja) 単結晶直径の検出方法および単結晶引上げ装置
CN1268194A (zh) 控制硅单晶生长的方法与系统
JP4089500B2 (ja) 単結晶引き上げ装置内の融液の液面位置測定方法
JP3473313B2 (ja) 結晶直径測定方法
US5176787A (en) Method and apparatus for measuring the diameter of a silicon single crystal
RU2423559C2 (ru) Способ выращивания монокристалла сапфира на затравочном кристалле, остающемся в расплаве, в автоматическом режиме
US6111262A (en) Method for measuring a diameter of a crystal
JP4930488B2 (ja) 単結晶直径の検出方法、及びこれを用いた単結晶の製造方法、並びに単結晶製造装置
JP2876050B2 (ja) 結晶直径測定方法
JP3611364B2 (ja) 単結晶の直径制御方法
JP3024643B1 (ja) 結晶断面形状測定方法
JPS63256594A (ja) Cz炉内の結晶直径計測方法
JP3719198B2 (ja) 単結晶くねり成長検出方法及び単結晶くねり成長検出装置並びに単結晶製造装置
JPH07206573A (ja) 浮遊帯域溶融法における晶出結晶径の制御方法
JPH0565478B1 (ja)
JPH0437038B2 (ja)
JP2512705Y2 (ja) 融液面レベル測定装置
JPH04218705A (ja) シリコン単結晶の直径計測方法及び装置
JPS6027686A (ja) 単結晶製造装置
JP2023154794A (ja) シリコン単結晶の製造方法及び装置並びにシリコンウェーハの製造方法
JPS61122188A (ja) 半導体結晶引上機

Legal Events

Date Code Title Description
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080919

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080919

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090919

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090919

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100919

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110919

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110919

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120919

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120919

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130919

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees