JP3469798B2 - モノリス形状セラミック多孔質支持体及びガス分離膜エレメント - Google Patents
モノリス形状セラミック多孔質支持体及びガス分離膜エレメントInfo
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Description
かつ高性能に分離・精製するためのガス分離膜製膜用の
セラミック多孔質支持体及び分離膜エレメントに関する
ものである。
分離、濃縮、精製等の工程で利用されている。また近
年、環境問題が地球規模で一層深刻となっており、各種
環境汚染ガス浄化装置用あるいは有毒ガス検出用触媒担
体等へも利用されている。
る方法として、ガス分離用有機膜又は無機膜による方法
が検討されているが、有機膜は耐熱性が低いため高温環
境下での使用に不適当である。また、有機膜は、使用ガ
ス種により腐食の影響を受けるために膜寿命が低下す
る。従って、有機膜には、これらによる分離係数および
透過率の低下等の問題が生じる。
性・耐熱衝撃性に優れるため過酷環境下での使用におい
て有望視されているが、無数の極微細孔を有するモルキ
ュラーシーブ(分子ふるい)膜として知られるゼオライ
ト膜、ゾル−ゲル膜等をガス分離用膜として使用する場
合には、使用環境により機械的・熱的強度がある程度必
要である。しかし、機械的強度を大きくするため、膜厚
を大きくするとガス透過率は低下する。
く製膜される無機分離膜部分に強度を付加するために、
無機分離膜はセラミック多孔質支持体に形成して分離膜
エレメントとしている。このような分離膜エレメント
は、傾斜機能化させた非対称膜構造とし、かつ支持体細
孔内への製膜あるいは分離膜部を無欠陥にて薄膜化する
技術等が必要である。
にセラミック多孔質支持体について様々な研究がなさ
れ、上記用途に適する種々のセラミック多孔質支持体が
提案されている。例えば、厳密かつ容易に細孔径を制御
可能な主にムライト結晶およびアルミナ結晶からなる焼
結体である、細孔径のモード径および50%径がそれぞ
れ0.1〜2μmの範囲かつ最大細孔径が5μm以下で
あるゼオライト膜形成用セラミック多孔質支持体(特開
平9−71481号公報)、等が開示されている。
481号公報では、セラミック多孔質支持体部分におい
てガス透過挙動に伴う透過率の低下を大きく生じないた
めに、焼成時の粒成長速度の遅いムライト結晶およびア
ルミナ結晶の混合晶からなる焼結体を用いて、細孔径の
モード径および50%径をそれぞれ0.1〜2μmかつ
最大細孔径を5μm以下の範囲に厳密制御可能なセラミ
ック多孔質支持体が開発されている。
ゾル−ゲル膜等の種々の実用ガス分離膜形成用支持体と
してガス分離・精製プロセスで使用する場合には、透過
に必要な支持体内移動距離が大きく、細孔径が小さく、
透過抵抗の大きい微細構造であるほどガスに生じる全圧
損は大きくなる。従って、前記多孔質支持体をモノリス
形状(共通の端面に開口し互いに連通しない複数のチャ
ンネルを有する柱状等の立体形状)にして実用プロセス
等に適用する場合には、分離膜を薄く製膜してモノリス
形状分離膜エレメントとしても、高効率な分離プロセス
が得られないという問題点がある。
おける問題点を解決して、ガスの分離を高効率で行うこ
とができるとともに製膜性に優れ実質的に欠陥の少ない
十分緻密な無機質分離膜を形成することができる、モノ
リス形状セラミック多孔質支持体、及びモノリス形状分
離膜エレメントを提供しようとするものである。即ち、
モノリス形状セラミック多孔質支持体の各チャンネル内
面にガス分離用無機多孔質膜等を製膜した非対称膜を製
造する場合、従来技術よりもガスの透過特性と製膜性の
双方における高レベルな適合および高い膜面積密度(空
間に占める有効膜面積の割合)を有する分離膜エレメン
トを形成することができるモノリス形状セラミック多孔
質支持体、及びモノリス形状分離膜エレメントを提供す
ることを目的とする。
セラミック多孔質支持体がモノリス形状である場合に
は、無機質分離膜を形成する支持体として、チャンネル
の内径とチャンネルの径方向における支持体の外径の比
を特定しかつ支持体の平均細孔径を特定したセラミック
多孔質支持体を用いることにより、各種分離プロセスを
高効率で行うことができるとともに製膜性に優れ実質的
に欠陥のない十分緻密な無機質分離膜を形成することが
できる、ということを見出し本発明を完成するに至っ
た。
通の端面に開口し互いに連通しない80以上のチャンネ
ルを有するモノリス形状のセラミック多孔質支持体であ
って、前記チャンネルの内径の平均と、前記チャンネル
の径方向における前記支持体の外径の比は0.8〜3:
20〜60であり、前記支持体の平均細孔径は5〜30
μmであり、前記チャンネルの内径の平均は0.9〜
2.2mmであり、前記チャンネルの径方向における前
記支持体の外径は30〜50mmであるガス分離膜製膜
用のモノリス形状セラミック多孔質支持体により上記目
的を達成することができる。前記支持体は、次のように
することができる。
ンネルの径方向における前記支持体の外径の比を1〜
2.2:30〜48にすることができる。前記支持体の
平均細孔径を5〜15μmにすることができる。
ば、本発明のモノリス形状セラミック多孔質支持体と、
前記支持体を被覆する平均細孔径0.5〜3nmの無機
質分離膜を有するガス分離膜エレメントにより上記目的
を達成することができる。また、第3の視点において、
本発明によれば、モノリス形状セラミック多孔質支持体
と、前記支持体を被覆する平均細孔径0.5〜3nmの
無機質分離膜を有し、前記支持体は、共通の端面に開口
し互いに連通しない複数のチャンネルを有するモノリス
形状のセラミック多孔質支持体であって、前記チャンネ
ルの内径の平均と、前記チャンネルの径方向における前
記支持体の外径の比は0.8〜3:20〜60であり、
前記支持体の平均細孔径は5〜30μmであるガス分離
膜エレメントにより上記目的を達成することができる。
前記分離膜エレメントは、1層以上の中間層を介して前
記支持体を被覆する無機質分離膜を有することができ
る。以下、本発明の着想について説明する。
形状支持体外直径および前記支持体断面内各チャンネル
の位置による影響も大きく付随される。例えば、ゼオラ
イト膜を多孔質支持体表面上に製膜した非対称膜におい
ては、多孔質支持体部分の結晶粒径が大きい場合には、
比較的大きな支持体細孔内でゼオライト結晶が形成され
る。支持体細孔内の製膜だけでは膜の大面積化にともな
い無欠陥化が困難なため、ゼオライト膜部分の膜厚は無
欠陥化および強度付加のためにある程度大きくする必要
があるので、ゼオライト膜の透過率はさらに減少する。
また、ゾル−ゲル膜においても多孔質支持体部分の結晶
粒径が大きい場合には、製膜時に支持体内へのゾルの浸
透性が良好なためにゲル化あるいは膜形成が困難となる
傾向がある。
持体において、製膜するガス分離膜(前記多孔質支持体
と前記ガス分離膜との間に形成される少なくとも1層の
中間層を含む)の材質・製膜法に依存せずに高効率な分
離プロセスを実現可能にするためには、ガス透過時の圧
力エネルギ損失を小さくしかつ製膜性も良好とするため
に、透過断面形状の影響についても考慮した細孔構造を
有するセラミック多孔質支持体において各種製膜プロセ
ス制御を開発することが重要である。本発明者は、以上
のような内容も知見して本発明を完成するに至った。
て説明する。なお、本発明において数値範囲の記載は、
両端値のみならず、その中に含まれる全ての任意の中間
値を含むものとする。
本発明における支持体は、共通の端面に開口し互いに連
通しない複数のチャンネルを有するモノリス形状のセラ
ミック多孔質支持体、即ち、共通の端面に開口し互いに
連通しない複数のチャンネル(一般的には、貫通孔)を
有する3次元形状であるモノリス形状のセラミック多孔
質支持体である。
ンネルを、好ましくは同じ方向に平行ないし略平行に配
置する。モノリス形状セラミック多孔質支持体の形状と
しては、例えば、円柱等の柱状体の高さ方向に略平行に
複数のチャンネルを有するものがある。チャンネルの径
方向の断面の形状は、典型的には円形あるいは楕円形で
ある。前記複数のチャンネルについて、チャンネルの径
の寸法及び径方向の断面の形状は一定にすることができ
る。
径方向における支持体の外径の比は0.8〜3:20〜
60(好ましくは1.0〜2.5:25〜50、より好
ましくは1.1〜2.2:30〜48、さらに好ましく
は1〜2.2:30〜48)である。ここで、チャンネ
ルの径方向における支持体の外径とは、前記外径の平均
的な径(例えば、楕円等においては平均直径)である。
ましくは5〜20μm、より好ましくは5〜15μm、
さらに好ましくは5〜10μm)である。
しないチャンネルを50〜800有することができ、好
ましくは80以上、より好ましくは100以上有するこ
とができる。
(好ましくは30〜50mm)にすることができる。チ
ャンネルの内径は、例えば0.9〜2.5mm(好まし
くは1.0〜2.2mm、より好ましくは0.9〜2.
2mm)にすることができる。
ミナ、ムライト等で形成することができる。
メントは、本発明のモノリス形状セラミック多孔質支持
体と、前記支持体を被覆する無機質分離膜を有する。無
機質分離膜は、好ましくは実質的に欠陥のない十分に緻
密な膜であり、少なくとも走査電子顕微鏡(倍率500
0倍)による観察により欠陥を見つけることができない
程度に緻密な膜である。
0μmにすることができ、好ましくは10〜60μm
(より好ましくは10〜20μm)にする。支持体の平
均細孔径と無機質分離膜の厚さの比は、1:3〜1:4
0にすることができ、好ましくは1:1〜1:20(よ
り好ましくは1:1〜1:3)にする。
中間層を介して前記支持体を被覆する無機質分離膜を有
することができる。中間層は、好ましくは実質的に欠陥
のない十分に緻密な膜であり、少なくとも走査電子顕微
鏡(倍率5000倍)による観察により欠陥を見つける
ことができない程度に緻密な膜である。
にすることができる。中間層の厚さは、例えば10〜1
00μmにすることができ、好ましくは5〜50μm
(より好ましくは5〜20μm)にする。支持体の平均
細孔径と中間層の厚さの比は、1:3〜1:20にする
ことができ、好ましくは1:1〜1:10(より好まし
くは1:1/2〜1:5)にする。
離膜として使用することのできる各種の無機質分離膜を
用いることができる。例えば、ゼオライト膜、シリカ膜
等がある。
持体の平均細孔径よりも小さい平均細孔径を有する多孔
質層である。分離膜の平均細孔径は、中間層の平均細孔
径よりも小さくすることも大きくすることもできる。
持体の好適な例として、例えば、次のものがある。
(外径に対して直角方向)に内径約2mmのチャンネル
を91有するモノリス形状セラミック多孔質支持体。 (2)外径が34mmの円柱の高さ方向(外径に対して
直角方向)に内径約1.9mmのチャンネルを127有
するモノリス形状セラミック多孔質支持体。 (3)外径が35mmの円柱の高さ方向(外径に対して
直角方向)に内径約1.8mmのチャンネルを169有
するモノリス形状セラミック多孔質支持体。 (4)外径が37mmの円柱の高さ方向(外径に対して
直角方向)に内径約1.7mmのチャンネルを217有
するモノリス形状セラミック多孔質支持体。 (5)外径が38mmの円柱の高さ方向(外径に対して
直角方向)に内径約1.6mmのチャンネルを271有
するモノリス形状セラミック多孔質支持体。
(外径に対して直角方向)に内径約1.5mmのチャン
ネルを331有するモノリス形状セラミック多孔質支持
体。 (7)外径が41mmの円柱の高さ方向(外径に対して
直角方向)に内径約1.4mmのチャンネルを397有
するモノリス形状セラミック多孔質支持体。 (8)外径が42mmの円柱の高さ方向(外径に対して
直角方向)に内径約1.3mmのチャンネルを469有
するモノリス形状セラミック多孔質支持体。 (9)外径が44mmの円柱の高さ方向(外径に対して
直角方向)に内径約1.2mmのチャンネルを547有
するモノリス形状セラミック多孔質支持体。 (10)外径が45mmの円柱の高さ方向(外径に対し
て直角方向)に内径約1.1mmのチャンネルを631
有するモノリス形状セラミック多孔質支持体。 (11)外径が46mmの円柱の高さ方向(外径に対し
て直角方向)に内径約1.1mmのチャンネルを721
有するモノリス形状セラミック多孔質支持体。
ノリス形状セラミック多孔質支持体と、前記支持体を被
覆する無機多孔質分離膜を有する分離膜エレメント)全
体として高効率なプロセスを実際のガス分離・精製プロ
セスにおいて得るために、ガス分離膜形成用セラミック
多孔質支持体では、支持体部分においてガス透過に伴う
圧力エネルギ損失を大きく生じさせないために細孔径分
布の厳密制御が必要である。但し、支持体部分の細孔径
分布が大きくなる場合、ガス分離膜を種々の製膜プロセ
スにより支持体表面上あるいは細孔内に製膜する時にお
いて、例えば比較的強度の小さいゼオライトを支持体細
孔内に製膜して薄膜に強度を付加するには支持体内細孔
は小さい方が好都合である。
支持体では、分離膜として例えばゼオライト膜を形成す
る場合、支持体細孔内でゼオライト結晶が形成されるた
めに膜の大面積化にともなう無欠陥化が非常に困難とな
る。これでは、無欠陥化および強度付加のために分離膜
を厚くする必要があり膜内エネルギ損失の発生につなが
る。また、ゾル−ゲル法により無機質分離膜を製膜する
場合においては、支持体内細孔の径が大きすぎるとゾル
が支持体内にまで浸透しゲル化あるいは膜化が困難とな
るために、細孔分布の大きな支持体表面上に中間層を1
層あるいは多層作製した後、ゾル−ゲル法により薄い膜
を何回も繰返し作製し無欠陥化する必要がある。
び膜面積密度の双方が良好なモノリス形状セラミック多
孔質支持体および各種ガス分離用膜により高効率な分離
・精製プロセスを実現可能とするために、支持体透過断
面形状(チャンネル設置位置・数・内径、支持体外径)
の影響について考慮し、支持体内細孔径の影響により大
きな圧損を生じ得るモノリス形状セラミック支持体にお
いて、各種ガス分離プロセスに最適な支持体内細孔径の
範囲を得た。
分離プロセスにおいて分離膜材質・製膜法に依存しな
い、支持体部分でエネルギ損失を大きく発生しない、分
離プロセス効率向上のため必要以上に製膜性を損なわな
い、分離膜部分で無欠陥化および強度付加のための膜厚
増加を大きく必要としないセラミック多孔質支持体細孔
構造を得ることが可能である。
響を及ぼす主因子としては、特にモノリス支持体外直径
(ガス透過に必要な支持体内移動距離と関係)および支
持体断面内各チャンネル位置を想定した。材料微細構造
によるガス透過抵抗の相違、使用環境およびガス種によ
る粘・圧縮性の相違はあるものの、非対称膜としての使
用時においてはガス流は緩やかであるため、形状効果と
しての支持体断面内各チャンネルのサイズ・位置・数お
よび使用条件としての粘・圧縮性の多少の相違により生
じる膜と支持体内の圧力エネルギ損失に付随される非線
形項、摩擦項の影響は、本発明で提案する支持体の適用
において小さいあるいは低圧などの使用条件により無視
出来、本発明の支持体構造で形状および使用条件を変更
しての適用が可能である。
持体は、各チャンネル内面にガス分離用膜等を製膜した
非対称膜を製造する場合につき、支持体断面形状と支持
体細孔分布とにおける高レベルな適合を有するため、モ
ノリス形状エレメント全体としての分離プロセス効率、
製膜性、透過特性および膜面積密度を従来のものよりも
良好にすることが容易に可能である。
持体により、支持体内各チャンネル内表面にガス分離用
膜等を製膜し非対称膜とする場合に、均質かつ緻密な中
間層あるいは分離膜を欠陥の発生を抑制しつつ薄く調製
することにより、高効率かつ高性能な非対称膜の製造が
期待でき、それに付随して各種製膜プロセスにおいて種
々の細孔径を有する膜の支持体としての適用等が可能で
ある。
持体に各種の製膜プロセスを適用することができる。
尚、本発明は従来のセラミック支持体のうち、モノリス
形状多孔質支持体構造において細孔構造(支持体の平均
細孔径)と断面形状(チャンネルの内径と支持体の外径
の比)を加えるもので、その他のことは従来技術と同じ
である。
ウム、臭化テトラプロピルアンモニウム(TPAB
r)、蒸留水、シリカゾル(触媒化成工業製:SI−3
0)を用いた。これらの原料を、TPABr:N2O:
SiO2:H2O=1:0.05:1:80の比になるよ
うに混合し、ゼオライト合成用ゾルを得た。このゾルは
マグネチックスターラーで混合撹拌した後、ダイヤモン
ドファインミル(三菱重工製)を用いて、ジルコニア製
玉石(直径0.3mm)により混合・粉砕した。
質支持体(外径30mm×長さ100mm:円筒内に内
径2mmのチャンネルを91設置)を図1のようにオー
トクレーブにおけるテフロン内筒内の支持体ホルダに設
置し、オートクレーブ内を真空引きし、支持体内細孔に
残存する気泡を除去し支持体の細孔内をゼオライト合成
用ゾルで満たした後、170℃で72時間水熱合成をし
た。水熱合成後の支持体は80℃の温水で洗浄し、さら
に超音波洗浄して蒸留水で置換した後、乾燥(100
℃、24hr.)した。その後の焼成(600℃、2h
r.)により結晶中のTPABrを除去した。
均細孔直径および気孔率を水銀圧入法により測定したと
ころそれぞれ11.3μm、40%であった。XRD
(X線回折法、以下同様。)の結果から得られたゼオラ
イト膜はMFI型であることが確認された。また同様の
結果では、ゼオライト膜の有する細孔径は約0.6nm
であり、一般的なMFIの細孔径に一致した。
質支持体の平均細孔直径および気孔率をそれぞれ0.9
μm、40%とした他は実施例1と同様な条件でMFI
型ゼオライト膜を形成した。XRDの結果から、得られ
たMFI型ゼオライト膜の有する細孔径は実施例1と同
様であることが確認された。
のアルミナ粒子(昭和電工製)100重量部、フリット
ガラス(岩城硝子製)10重量部を混練機により混練し
た後、有機バインダーとしてメチルセルロース系バイン
ダーのメトローズ(信越化学製)6.3重量部を添加し
て混合した。これと、ワックスエマルジョン2重量部、
ポリエーテル系合成油の潤滑剤2重量部に水19重量部
を加えて混合撹拌したものとを混練し、押出し成形用坏
土を得た。
金を有する押出成形機によりモノリス断面形状(外径3
0mm、チャンネル:内径2mm×91)で押出し成形
した後、マイクロ波乾燥し、空気雰囲気で焼成しモノリ
ス形状セラミック多孔質支持体を得た。焼成温度は14
50℃、焼成時間は2時間とした。得られた多孔質支持
体の平均細孔直径および気孔率を水銀圧入法により測定
したところそれぞれ12.2μm、39%であった。
子径が14.9μmのアルミナ粒子(昭和電工製)10
0重量部、フリットガラス(岩城硝子製)10重量部、
メトローズ8重量部、ワックスエマルジョン2重量部、
ポリエーテル系合成油の潤滑剤2重量部および水25重
量部とした他は実施例2と同様な条件でモノリス形状セ
ラミック多孔質支持体を得た。得られた多孔質支持体の
平均細孔直径および気孔率を水銀圧入法により測定した
ところそれぞれ5.2μm、41%であった。
合成油の潤滑剤無添加、メトローズ7重量部および水2
1.67重量部とし、モノリス断面形状(外径30m
m、チャンネル:内径2mm×91)で押出し成形した
他は実施例2と同様な条件でモノリス形状セラミック多
孔質支持体を得た。得られた多孔質支持体の平均細孔直
径および気孔率を水銀圧入法により測定した結果は実施
例2と同様である。
つ狭い粒度分布幅を有するアルミナ微粒子(住友化学
製)100重量部、有機バインダーとしてのメトローズ
5重量部を混練機により混練した。これと、ワックスエ
マルジョン2重量部、ポリエーテル系合成油の潤滑剤2
重量部に水22重量部を加えて混合撹拌したものとを混
練し、押出し成形用坏土を得た。
金を有する押出成形機により91孔モノリス断面形状
(外径30mm、チャンネル内径2mm)で押出し成形
した後、マイクロ波乾燥し、空気雰囲気で焼成しモノリ
ス形状セラミック多孔質支持体を得た。焼成温度は14
50℃、焼成時間は2時間とした。得られた多孔質支持
体の平均細孔直径および気孔率を水銀圧入法により測定
したところそれぞれ1.0μm、41%であった。
ナ粉末100重量部、イオン交換水75重量部、有機バ
インダー(水溶性アクリル樹脂、固形分30重量%)4
5重量部、ポリカルボン酸塩の分散剤0.1重量部を直
径3mmのアルミナ玉石と共にアルミナポットにて混合
(16hr.)し、中間層形成用スラリーを得た。
同様にして得たモノリス形状を有する多孔質支持体のチ
ャンネル表面に接触含浸させ中間層を形成し、乾燥後、
焼成した(1450℃、2hr.)。得られた中間層の
平均細孔径は0.9μmであった。さらに分離層作製の
ために、微少量のHNO3を添加してSi(OC2H5)4を
加水分解させることにより3種の分離層作製用溶液を調
製した。調製した溶液の組成を表1に示す。
0分間および10分間の加熱後に使用した。最初に、上
記中間層の形成により非対称膜構造を有することとなっ
たモノリス形状(外径30mm×長さ100mm:円筒
内に内径2mmのチャンネルを91具備)アルミナ多孔
質支持体のチャンネル表面に、調製した溶液を数秒間含
浸させた後、すぐに余分の溶液を排除した。その後、2
00℃付近で乾燥後、450℃まで加熱処理した。
て、これらの操作(上述のような溶液の含浸から加熱処
理までの操作)を溶液A,Bでは各2回、溶液Cでは5
回繰り返しおこない厚さ約4μmのシリカ薄膜を作製し
た。得られたシリカ薄膜の平均細孔径をAr吸着法によ
り測定したところ約0.5nmであった。断面のSEM
(走査電子顕微鏡)観察から、支持体表面上においてシ
リカ薄膜は均質でありかつ大きなクラック等の無いこと
は確認された。
ノリス形状セラミック多孔質支持体を用いた他は実施例
5と同様な条件で厚さ約4μmのシリカ薄膜を支持体表
面上に作製した。また、得られたシリカ薄膜および中間
層の平均細孔径は、それぞれ約0.5nmおよび約0.
9μmであった。また、断面のSEM観察から、得られ
たシリカ薄膜の表面にはクラック等の欠陥は確認されな
かった。
ノリス形状セラミック多孔質支持体を用いた他は実施例
5と同様な条件(作製プロセスにおいて中間層形成の工
程は省いた)で厚さ約4μmのシリカ薄膜を作製した。
得られたシリカ薄膜の平均細孔径は、約0.5nmであ
った。また、断面のSEM観察からは、得られたシリカ
薄膜表面でクラック等欠陥は確認されなかった。
ナ粉末100重量部、イオン交換水75重量部、有機バ
インダー(水溶性アクリル樹脂、固形分30重量%)4
5重量部、ポリカルボン酸塩の分散剤0.1重量部を直
径3mmアルミナ玉石と共にアルミナポットにて混合
(16hr.)し、中間層形成用スラリーを得た。
同様にして得たモノリス形状を有する多孔質支持体のチ
ャンネル表面に接触含浸させ中間層を形成し、乾燥後、
焼成した(1450℃、2hr.)。得られた中間層の
平均細孔径は0.9μmであった。
(OC4H9)3を水2リットルに撹拌しつつ加えて、約9
0℃で1時間保持後、1モルのAl(OC4H9)3につき
0.07モルのHNO3を添加してゾル粒子を解膠させ
分離層作製用ベーマイト(γ−AlOOH)ゾルを調製
した。調製したゾルは、リアクター内において2時間加
熱後、環流条件下に約90℃で保持した。
(外径30mm×長さ100mm:円筒内に内径2mm
のチャンネルを91具備)アルミナ多孔質支持体のチャ
ンネル表面に、調製した分離膜作製用ゾルを数秒間含浸
した後、すぐに余分の溶液を排除した。その後、チャン
バー内で乾燥後(40℃、3hr.、相対湿度約6
%)、仮焼(390℃、3hr.、加熱または冷却速度
60℃/hr.)して乾燥γ−AlOOHゲル層を得
た。さらに焼成(600℃、2hr.)した。これら操
作(前記ゾルの含浸から焼成までの操作)を2回繰り返
しおこない厚さ約7μmのγ−アルミナ膜を作製した。
r吸着法により測定したところ約3nmであった。断面
のSEM観察から、支持体表面上に形成したγ−アルミ
ナ膜は均質かつクラック等の無いことが確認された。
ノリス形状セラミック多孔質支持体を用いた他は実施例
7と同様な条件で厚さ約7μmのγ−アルミナ膜を作製
した。また、得られたγ−アルミナ膜および中間層の平
均細孔径は、それぞれ約3nmおよび約0.9μmであ
った。また、断面のSEM観察から、得られたγ−アル
ミナ膜表面にはクラック等の欠陥は確認されなかった。
ノリス形状セラミック多孔質支持体を用いた他は実施例
7と同様な条件(作製プロセスにおいて中間層形成の工
程は省いた)で厚さ約7μmのγ−アルミナ膜を作製し
た。得られたγ−アルミナ膜の平均細孔径は約3nmで
あった。また断面のSEM観察からは、得られたγ−ア
ルミナ膜表面でクラック等の欠陥は確認されなかった。
孔質支持体に分離膜を形成したモノリス形状分離膜エレ
メントにおいてガス流れを数値解析した。数値解析手法
は有限要素法である。多孔体内ガス流の場合でも運動量
原理は正しく、支配方程式としての連続方程式と運動量
方程式によって厳密に解くことができるが、実際には困
難であり2次元ポテンシャル流れモデルを解析モデルに
適用した。
び空間変動が大きいためガス流れの経路も大きく変曲す
るが、マクロ的な平均流れは渦なしである。従って、速
度および圧力に空間平均値を導入し境界条件を多孔体境
界における平均圧力で与えることが可能である。
し、流れは十分発達した状態の層流あるいは乱流とす
る。多孔体内ガス流は厳密にはナビエ・ストークス式に
従うが、局所慣性項は多孔体内非定常流が各時間間隔に
おいてマクロ的には定常であるため無視可能である。ま
た対流慣性項は速度の2乗の関数であるが、実験値によ
り比較検証した。
mm、長さ100mm)の外表面中央50mm部分にS
iO2膜を製膜したサンプルにつき、供給側圧力0.2
(MPa)、透過側圧力0.1(MPa)、温度293
(K)で測定されたCO2単成分ガスの透過率は、約4
×10-7(mol/m2・s・Pa)であった。
ゼニー・カルマン式により同一のアルミナ材質で平均細
孔径1μmおよび空隙率40%に換算し、膜前後の平均
圧力をエレメント内での一様な圧力とした場合、無欠陥
化されたガス分離膜内部のガス流では系全体の運動エネ
ルギーは圧力エネルギ損失に比較してかなり小さくなり
対流慣性項も無視可能である。
小さい場合に減少するため、解析では膜前後の差圧は小
さくした。摩擦項には経験的要素が含まれ簡単化につい
ての判断は難しいが、対流慣性項等の影響が小さい場合
には摩擦項の及ぼす影響は平均速度に比例するため、ガ
ス分離プロセス等の流れではこの2次の効果である対流
慣性項および乱れ等の影響は大きく生じない。
を有するか、あるいは細孔径が大きい場合ほど小さいた
め、支持体内ガス流の圧力分布において勾配が緩やかで
あるほど支持体内全圧力エネルギ損失が小さいことを示
すとともに近似精度も高い。
ような範囲の細孔径を有するものである。但し、2次元
ポテンシャル流はガス分離プロセス等での支持体内ガス
流に対しては妥当であるが、クヌッセン数が支配する領
域の細孔径を有する支持体および膜に適さない。
リス形状分離膜エレメント内のガス流において、支持体
細孔径1μmの場合につき、CO2純ガスの圧力分布およ
びFlux分布を本数値解析法によりシミュレートし
た。多孔質支持体内でのCO2純ガスの透過率は、アル
ミナ材質で得られた実験値をコゼニー・カルマン式によ
り細孔径1μmおよび気孔率40体積%の場合に換算し
て得た2.69×10-8(mol/m2・s・Pa)で
ある。また、CO2純ガス透過率が3.4×10-7(m
ol/m2・s・Pa)である膜を想定した。境界条件
は、チャンネル内面の製膜面内側で200(kPa)、
支持体外表面で100(kPa)である。
場合にコゼニー・カルマン式によるCO2純ガス透過率
の換算値(2.4×10-7mol/m2・s・Pa)を
支持体材料の物性値とした他は、比較例5と同様の条件
で支持体内CO2純ガスの圧力分布およびFlux分布
を得た。
場合にコゼニー・カルマン式によるCO2純ガス透過率
の換算値(6.7×10-7mol/m2・s・Pa)を
支持体材料の物性値とした他は、比較例5と同様の条件
で支持体内CO2純ガスの圧力分布およびFlux分布
を得た。
した場合にコゼニー・カルマン式によるCO2純ガス透
過率の換算値を支持体材料の物性値とした他は、比較例
5と同様の条件で支持体内CO2純ガスの圧力分布およ
びFlux分布を得た。
比較例1〜4で得られた各多孔質支持体の評価のため
に、作製した分離膜(中間層を含む)および支持体につ
きガス透過・分離試験を行った結果(CO2純ガス透過
率、CO2/N2透過係数比)と、支持体、中間層および
分離膜の平均細孔直径、気孔率を表2に示した。なお、
表2には、バブルポイント法(JIS K 3832)に
よる多孔質支持体のバブルポイント圧(10回測定した
平均値)とピンホール及びクラックの有無についても示
した。
明らかなように支持体細孔径が1μm以下の場合は他の
5μm程度、10μm程度の場合と比較してガス透過率
が大きく低下している。
無に拘らず、モノリス形状支持体外径が大きくかつ透過
方向への透過抵抗が大きい断面形状を有する場合には、
支持体細孔径が5μm未満では支持体細孔の微細化にと
もない、支持体細孔径に対して大きく依存する圧力エネ
ルギ損失を生じる。これには使用ガス種、環境および断
面流路形状の影響も付加される。支持体細孔径が5μm
以上の場合には、分離膜(中間層を含む)の材質、分離
膜(中間層を含む)の有無に拘らず支持体内ガス流での
圧損による透過率低下がほぼ抑制されていることが分か
る。
ント法(JIS K 3832)を利用して評価した。各
支持体でのバブルポイント圧は表2に示す通りである。
例えば、比較例2で得た支持体では、バブルポイント圧
の10回測定した平均値として0.04(MPa)を得
た。これは最大として直径約4.8(μm)の円と同じ
程の面積を有する欠陥が生じていることを示す。
銀圧入法により測定したところ約1.0μmであり、欠
陥の最大直径と平均細孔径の比は約4.8を示したこと
からも比較例2で得られた支持体においては欠陥による
影響は大きく抑制されていることが認められる。同様に
して、他の実施例あるいは比較例についても欠陥による
影響は大きく抑制されていることが確認されている。従
って、支持体部分細孔径の相違による透過率低下の原因
は欠陥による影響ではないことは明白である。
上に合成されたゼオライト膜の膜厚は約80μmである
ことが確認された。また、比較例1で支持体表面上に合
成されたゼオライト膜の膜厚は約70μmであった。実
施例1で得た膜は比較例1で得た同一材質の膜と比較し
て膜厚はかなり大きいが、支持体部分での圧損が小さい
ため分離膜エレメントとしての透過率は大きくなる。
で得た同一材質の膜と比較して、分離膜の厚さがほぼ等
しいため全体の膜厚は中間層の厚み分だけ大きいが、支
持体部分でのガスの圧損が小さいために分離膜エレメン
トとしての透過率は大きい。
ついても比較例4で得た同一材質の膜と比較して、全体
の膜厚がほぼ中間層分だけ大きいが、支持体部分でのガ
スの圧損が小さいためにエレメントとしての透過率は大
きくなった。比較例1で得た非対称膜断面のSEM写真
を図3に示す。
離試験方法は、以下のようである。モノリス形状サンプ
ル(分離膜エレメント)は、一方の開口をアクリル板で
密閉し、他方の開口を金属製レデューサーおよびスウェ
ージロックを介してガスクロマトグラフと連結する。二
酸化炭素:窒素=10:90(vol.%)組成の混合
気体をモノリス形状サンプルの外表面から供給し、膜お
よび支持体を透過した混合気体の組成をガスクロマトグ
ラフで分析し、次式により透過率および透過係数比(分
離係数)を算出した。
Pa)、Aは透過量(mol)、Prは供給側圧力(P
a)、Ppは透過側圧力(Pa)、Sは膜面積(m2)、
tは時間(s)を表す。また、透過係数比(分離係数)
は、次式により算出した(ガス種1が二酸化炭素、 ガ
ス種2が窒素)。
(Pa)、Ppは透過側ガスの全圧(Pa)、Rpは透過
側流量(mol/min)、Paは開放圧(Pa)、T
は温度(K)、Toは標準温度(K)、Poは標準圧(P
a)、Cp1は透過側ガス(1)の濃度(%)、Cr1は供
給側ガス(1)の濃度(%)、Cp2は透過側ガス(2)
の濃度(%)、Cr2は供給側ガス(2)の濃度(%)、
Q1はガス(1)の透過率(mol/m2・s・Pa)、
Q2はガス(2)の透過率(mol/m2・s・Pa)、
α*は透過係数比(分離係数)である。
られたモノリス形状分離膜エレメント内ガス流の圧力お
よびFlux分布解析結果(支持体細孔径1μm)をそ
れぞれ図4,5に示した。これから、モノリス形状支持
体内チャンネル表面上に無欠陥の膜が剥離を生じること
なく薄く形成されるような場合には、支持体内ガスの圧
力勾配は非常に大きくなる。
(支持体細孔径2μm)を図6,7に示した。これより
支持体内細孔1μmの場合と同様な透過特性を有する膜
を支持体内各チャンネル表面に形成するような場合に
は、支持体内ガスの圧力勾配は支持体細孔径が1μmの
場合ほど大きくはないものの、断面中央部ほどガスの圧
力は小さいため実際の膜透過効率が低下し、単一のモノ
リス形状分離膜エレメント全体として得られるガス透過
効率は大きく低下する。
おいては、膜内圧力勾配は大きいものの、支持体内圧力
は断面内各部においてほぼ均一となる。従って、このよ
うな形状および細孔構造を有するモノリス型分離膜エレ
メント全体においては、支持体部分による流量低下は大
きく抑制され、膜分離効率は主に分離膜部分に依存す
る。
内部の圧力はほぼ完全に均一であった。このようなモノ
リス型エレメントでは、支持体部分における流量低下を
ほぼ抑制出来、使用ガス種および非対称膜材料の物性値
に及ぼされる使用環境および形状の影響等を考慮して
も、このようなエレメントにおいては支持体部分により
透過効率を大きく低下しない。
膜あるいは分離膜のみを製膜する場合において、支持体
の平均細孔径は製膜性を考慮して好ましくは5〜10μ
mの範囲内に制御すれば良い。例えば、平均細孔径10
μmを越える支持体表面上に各種ガス分離膜あるいは中
間層とガス分離膜を製膜した非対称膜では、無欠陥化の
ために必要な膜厚が大きくなり実用的な流量を得ること
は難しくなる傾向があるため、平均細孔径が好ましくは
5〜10μmの範囲の支持体表面上に薄いガス分離用膜
等を得ることにより、従来技術よりも高効率な分離・精
製プロセスが可能である。
リス形状セラミック多孔質支持体は、共通の端面に開口
し互いに連通しない80以上のチャンネルを有するモノ
リス形状のセラミック多孔質支持体であって、前記チャ
ンネルの内径の平均と、前記チャンネルの径方向におけ
る前記支持体の外径の比は0.8〜3:20〜60であ
り、前記支持体の平均細孔径は5〜30μmであり、前
記チャンネルの内径の平均は0.9〜2.2mmであ
り、前記チャンネルの径方向における前記支持体の外径
は30〜50mmであるので、ガスの分離を高効率で行
うことができると共に製膜性に優れ実質的に欠陥のない
十分緻密な無機多孔質分離膜を形成することができると
いう基本的な効果を奏することができる。
ス形状セラミック多孔質支持体は、上記構成の他にそれ
ぞれの構成を具備するので、上記基本的な効果が顕著で
ある。
明のモノリス形状セラミック多孔質支持体と、前記支持
体を被覆する平均細孔径0.5〜3nmの無機質分離膜
を有するので、また、請求項5のガス分離膜エレメント
は、モノリス形状セラミック多孔質支持体と、前記支持
体を被覆する平均細孔径0.5〜3nmの無機質分離膜
を有し、前記支持体は、共通の端面に開口し互いに連通
しない複数のチャンネルを有するモノリス形状のセラミ
ック多孔質支持体であって、前記チャンネルの内径の平
均と、前記チャンネルの径方向における前記支持体の外
径の比は0.8〜3:20〜60であり、前記支持体の
平均細孔径は5〜30μmであるので、それぞれ、前記
無機質分離膜は、ガスの分離を高効率で行うことができ
るという基本的な効果を奏することができる。以下、本
発明の効果についてより詳細に説明する。
では、高効率な各種分離・精製プロセスを実現可能にす
るために支持体部分でガス透過に伴うエネルギ損失を大
きく発生しないための細孔制御が必要である。但し、径
が過大な細孔を有する支持体では、中間層を必要とする
場合も含め膜の大面積化にともなう分離膜部分での薄膜
かつ無欠陥化が非常に困難となり、無欠陥化および強度
付加のために必要とされる膜厚(中間層含)は大きくな
る。
とが適切なモノリス形状セラミック多孔質支持体構造に
より、各種ガス分離用膜等を多孔質支持体に製膜した非
対称膜を製造する場合において、実施例に示したように
単一モノリス形状分離膜エレメントの全体として良好な
各種分離プロセス効率、分離膜の製膜性、膜透過特性、
膜面積密度等を従来技術よりもバランス良く得ることが
可能である。
縮性、材料微細構造の相違のガス透過に及ぼす影響はあ
るものの、前記非対称膜としての使用時にはガス流は緩
やかなため、特に支持体断面形状効果としてモノリス形
状多孔質支持体外直径、支持体断面内各チャンネルのサ
イズ・位置・数および使用条件としての粘・圧縮性の多
少な相違により生じる分離膜および支持体内ガス透過に
伴う圧力エネルギ損失に付随される非線形項および摩擦
項の影響は、本発明の提案する断面形状および細孔構造
を有する支持体においては、使用条件により小さいか又
は無視出来、本発明の支持体構造で形状および使用条件
を変更しての適用にも問題はない。
持体により、支持体内の各チャンネル内表面にガス分離
用膜等を製膜し非対称膜とする場合に、各種製膜プロセ
スにより均質かつ緻密な中間層あるいは分離膜を薄く調
製できれば、製膜後の欠陥発生も大きく抑制され高効率
・高性能・高密度な非対称膜の作製が期待でき、それに
付随して各種製膜プロセスにおいて種々の細孔径を有す
る膜の支持体としての適用等が期待される。
ト膜を形成する装置の断面図(装置内部に配置した前記
支持体の長手方向に平行な方向の断面図)である。
メント)の断面(ゼオライト膜の厚さ方向の断面)のS
EM写真(セラミック材料の組織の電子顕微鏡写真)で
ある。
形状分離膜エレメント内ガス流の圧力分布解析結果例
(支持体細孔径1μm)である。
形状分離膜エレメント内ガス流のFlux分布解析結果
例(支持体細孔径1μm)である。
形状分離膜エレメント内ガス流の圧力分布解析結果例
(支持体細孔径2μm)である。
形状分離膜エレメント内ガス流のFlux分布解析結果
例(支持体細孔径2μm)である。
Claims (6)
- 【請求項1】共通の端面に開口し互いに連通しない80
以上のチャンネルを有するモノリス形状のセラミック多
孔質支持体であって、前記チャンネルの内径の平均と、
前記チャンネルの径方向における前記支持体の外径の比
は0.8〜3:20〜60であり、前記支持体の平均細
孔径は5〜30μmであり、 前記チャンネルの内径の平均は0.9〜2.2mmであ
り、前記チャンネルの径方向における前記支持体の外径
は30〜50mmである ことを特徴とするガス分離膜製
膜用のモノリス形状セラミック多孔質支持体。 - 【請求項2】前記チャンネルの内径の平均と、前記チャ
ンネルの径方向における前記支持体の外径の比は1〜
2.2:30〜48であることを特徴とする請求項1に
記載のモノリス形状セラミック多孔質支持体。 - 【請求項3】前記支持体の平均細孔径は5〜15μmで
あることを特徴とする請求項1〜2のいずれか一に記載
のモノリス形状セラミック多孔質支持体。 - 【請求項4】前記請求項1〜3のいずれか一に記載のモ
ノリス形状セラミック多孔質支持体と、前記支持体を被
覆する平均細孔径0.5〜3nmの無機質分離膜を有す
ることを特徴とするガス分離膜エレメント。 - 【請求項5】モノリス形状セラミック多孔質支持体と、
前記支持体を被覆する平均細孔径0.5〜3nmの無機
質分離膜を有し、 前記支持体は、共通の端面に開口し互いに連通しない複
数のチャンネルを有するモノリス形状のセラミック多孔
質支持体であって、前記チャンネルの内径の平均と、前
記チャンネルの径方向における前記支持体の外径の比は
0.8〜3:20〜60であり、前記支持体の平均細孔
径は5〜30μmであることを特徴とするガス分離膜エ
レメント 。 - 【請求項6】1層以上の中間層を介して前記支持体を被
覆する無機質分離膜を有することを特徴とする請求項4
〜5のいずれか一に記載のガス分離膜エレメント。
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