JP3468716B2 - Method for producing cured silicon-containing resin containing carborane - Google Patents
Method for producing cured silicon-containing resin containing carboraneInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、難燃性に
優れた材料として有用な新規カルボラン含有ケイ素系樹
脂硬化物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車電装品、航空宇宙材料分野
への使用を意図した非常に高い耐熱性、難燃性と機械的
強度を兼ね備えたケイ素系重合体の開発が試みられてい
る。例えば、高分子反応により重合体を架橋させる方法
で分子量、機械的強度の向上が図られている例がある
{Organometallics,15,75(1996)}。
【0003】一方、カルボラン含有ケイ素系重合体につ
いてはいくつか知られており、例えば、J.Macromol.Sc
i.-Rev.Macromol.Chem.,C17(2),173-208(1979) には、
ポリ(ドデカカルボラン−シロキサン)について報告さ
れている。
【0004】また、特表平8−505649号公報に
は、有機ホウ素ポリマーが開示されており、カルボラン
を導入することによりシロキサンポリマーの熱安定性が
向上することが報告されている。しかしながら、上記の
有機ホウ素ポリマーはアセチレン基含有ジリチオ塩と両
末端クロロ基含有カルボランシロキサンとの反応から得
られるもので、モノマーのカルボラン含有ケイ素系化合
物の合成に数段階を要するため、簡便な方法ではない。
【0005】また、上記の有機ホウ素ポリマー以外に、
カルボラン含有ケイ素系重合体はほとんど知られておら
ず、耐熱性,難燃性と機械的強度を兼ね備えた新規なカ
ルボラン含有ケイ素系重合体の開発が期待されている。
【0006】このようにカルボラン含有ケイ素系重合体
は耐熱性、難燃性に優れているので、電気絶縁体、塗
料、積層品の接着剤等として自動車電装品、航空宇宙材
料、建築材料等に広く応用が検討されている。近年、用
途が拡がるにつれて、さらなる難燃化への要求が高まっ
ているが、他の樹脂組成物に比べて難燃化に対する検討
はあまり行われていなかった。
【0007】例えばケイ素系重合体のうち、シリコーン
ゴムはその難燃性を示す酸素指数が25〜27であり、
用途により必ずしも十分なものではない(「ポリマーの
難燃化」西沢仁著,大成社出版)。
【0008】また、ケイ素系重合体のうち燃焼時の発煙
量や発生する有毒ガスの種類も少ないものは安全上有利
な材料といえるが、このようなケイ素系重合体に通常の
難燃剤である有機ハロゲン化物や三酸化アンチモン等を
添加すると、物性低下が大きく使用できなくなるという
問題点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するため、ケイ素系重合体とシリル置換カ
ルボラン誘導体とを複合化した重合体を高温で処理する
ことにより、重合体中に含有されるカルボランの酸化に
よる難燃性酸化ホウ素の形成及びケイ素系重合体のセラ
ミクス化によって、機械的強度、難燃性のさらに向上し
たカルボラン含有ケイ素系樹脂硬化物の製造方法を提供
することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よるカルボラン含有ケイ素系樹脂硬化物の製造方法は、
下記一般式(1)、一般式(2)及び一般式(3)で表
されるユニットからなり、重量平均分子量が1000〜
500万であるカルボラン含有ケイ素系重合体を100
0℃〜2000℃で熱処理することを特徴とする。
【化4】
【化5】【化6】
(式中、R1 、R2 はケイ素系原子に結合した水素原
子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜30のア
リール基を表し、それぞれ同一であっても異なっていて
も良い。R3 は炭素数1〜20のアルキレン基または炭
素数6〜30のアリーレン基を示すがなくても良い。な
お、R3 がない場合は、ケイ素原子にビニル基が直接結
合している。また、Zは水素または炭素数1〜20のア
ルコキシ基を示す。なお、二つのエチニレン基のベンゼ
ン環に対する位置は任意であり、カルボランはCBpH
qCで表される2価のかご状のホウ素化合物でp及びq
は3〜16の正の整数を表す。)
【0011】上記R1 、R2 で表されるアルキル基とし
ては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、
トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキ
サデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデ
シル基、エイコシル基等が挙げられる。アリール基とし
ては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ビ
フェニル基、ナフチル基、アントラセニル等が挙げられ
る。
【0012】上記R3 で表されるアルキレン基として
は、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、
ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン
基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシ
レン基、ドデシレン基、トリデシレン基、テトラデシレ
ン基、ペンタデシレン基、ヘキサデシレン基、ヘプタデ
シレン基、オクタデシレン基、ノナデシレン基、エイコ
シレン基等が挙げられる。
【0013】また、上記R3 で表されるアリーレン基と
しては、例えば、フェニレン基、トリン基、キシリレン
基、ビフェニレン基、ナフタレニレン基、アントラセニ
レン基等が挙げられる。
【0014】R1 、R2 で表されるアルキル基またはア
リール基は、以後についても上記と同様であり、R3 で
表されるアルキレン基またはアリーレン基は、以後につ
いても上記と同様である。
【0015】また、上記カルボランとしては、例えば、
ドデカカルボラン(CB10H10C)、デカカルボラン、
ヘプタカルボラン、ヘキサカルボラン、ペンタカルボラ
ン等が挙げられる。
【0016】一般式(1)で表される構成単位は少なす
ぎても多すぎても成形性が低下するため、10〜85m
ol%が好ましい。また、一般式(2)、一般式(3)
で表されるカルボラン含有ユニットは少なすぎると十分
な耐熱性が得られず、逆に多すぎると成形性が低下する
ため、15〜90mol%が好ましい。
【0017】一般式(2)と一般式(3)の比率は任意
であるが、(2)の割合が少ないと十分な成形性が得ら
れないため、0.2<(2)/[(2)+(3)]<
0.9であることが好ましい。
【0018】本発明で得られるカルボラン含有ケイ素系
重合体の重量平均分子量は小さくなると十分な耐熱性が
得られなくなるため1000以上に限定され、逆に大き
くなると溶解性、成形性が低下するため500万以下に
限定される。
【0019】本発明で用いられるカルボラン含有ケイ素
系重合体の製造方法は、特に限定されないが、下記一般
式(4)で示される炭化水素基と下記一般式(5)の組
み合わせからなる側鎖の末端に二重結合を持つケイ素系
重合体と下記一般式(6)で表されるシリル置換カルボ
ラン誘導体とを触媒を用いて反応させることを特徴とす
る。
【化7】
【化8】
【化9】
(式中、R1 、R2 はケイ素原子に結合した水素原子、
炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜30のアリー
ル基を表し、それぞれ同一であっても異なっていても良
い。R3 は炭素数1〜20のアルキレン基または炭素数
6〜30のアリーレン基を示すがなくてもよい。なお、
R3 がない場合は、ケイ素原子にビニル基が直接結合し
ている。また、二つのエチニレン基のベンゼン環に対す
る位置は任意であり、カルボランはCBpHqCで表さ
れる2価のかご状のホウ素化合物でp及びqは3〜16
の正の整数を表す。)
【0020】一般式(4)で表される炭化水素基として
は、例えば、1,3−ジエチニルベンゼン、1,4−ジ
エチニルベンゼン等が挙げられる。
【0021】一般式(5)で表される二重結合基含有シ
リレン基としては、例えば、メチルビニルシリレン、フ
ェニルビニルシリレン、メチルアリルシリレン、フェニ
ルアリルシリレン等が挙げられる。
【0022】一般式(6)で表されるビスシリルカルボ
ラン誘導体としては、例えば、ビス(ジメチルシリル)
カルボラン、ビス(ジフェニルシリル)カルボラン、ビ
ス(メチルフェニルシリル)カルボラン等が挙げられ
る。
【0023】上記反応に使用される触媒は塩化白金酸、
(ビス(ジビニルテトラメチルジシロキサン)白金、ヘ
キサロジウムヘキサデカカルボニル等が挙げられる。
【0024】上記反応に使用される溶媒は極性、無極性
いずれでも良いが、好ましくはトルエン、テトラヒドロ
フラン等の非プロトン性溶媒である。
【0025】上記反応は室温から溶媒の沸点の間で行わ
れる。また、この反応は空気中または不活性ガス雰囲気
下のいずれでも行えるが、好ましくはアルゴンガスまた
は窒素ガス雰囲気下である。
【0026】上記反応の反応時間は短すぎるとカルボラ
ンの導入反応が十分進行せず、耐熱性が向上せず、逆に
長くなりすぎると架橋反応が進行して溶媒に溶けなくな
り、取り扱いが困難になるため、1〜72時間が好まし
い。
【0027】反応終了後のケイ素系重合体の精製方法と
しては、再沈殿法またはゲルパーミエーションクロマト
グラフィー(GPC)による分取等が挙げられる。
【0028】本発明のカルボラン含有ケイ素系樹脂硬化
物の製造方法では、上記カルボラン含有ケイ素系重合体
を加熱処理する。
【0029】上記熱処理温度は、低くなると酸化及び硬
化反応が十分に進行せず難燃性が不十分となり、高くな
るとケイ素系化合物が劣化し強度が低下するので、10
00〜2000℃であることが必要である。
【0030】また、上記熱処理時間は、短くなると酸化
及び硬化反応が十分に進行せず、長くなると劣化が起こ
るので、1分〜10時間が好ましい。
【0031】さらに、上記熱処理は、空気中又は窒素又
はアルゴン等の不活性ガス雰囲気中のいずれでも進行す
るが、より効果的にカルボランの酸化反応を行うために
は空気雰囲気下が好ましい。
【0032】
【作用】本発明のカルボラン含有ケイ素系樹脂硬化物の
製造方法は、ケイ素系重合体とシリル置換カルボラン誘
導体とを複合化し、かつ、特定の重量平均分子量を有す
るカルボラン含有ケイ素系重合体を、特定の温度で熱処
理するので、重合体中に含有されるカルボランの酸化に
よる難燃性酸化ホウ素の形成及びケイ素系重合体のセラ
ミクス化により、高い機械的強度を有しながら、優れた
耐熱性及び難燃性を発揮するカルボラン含有ケイ素系樹
脂硬化物が得られる。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。
【0034】(実施例1)
【0035】アルゴン置換した還流管付き1lの4つ口
フラスコにポリ(m−ジエチニルベンゼン・フェニルビ
ニルシリレン)20.51g(80mmol)を入れ、
トルエン450mlに溶解した。反応液を50℃に昇温
し、触媒(ビス(ジビニルテトラメチルジシロキサン)
白金[Pt(CH2=CHSi(CH3)2OSi(CH3)2CH=CH2)2]のトルエン
溶液をポリ(m−ジエチニルベンゼン・フェニルビニル
シリレン)のビニル基に対し0.5mol%になるよう
に入れ、10分攪拌した。1,7−ビス(ジメチルシリ
ル)ドデカカルボラン10.43g(40mmol)の
トルエン溶液50mlを滴下後、オイルバスの温度を1
25℃にし、10時間加熱還流した。反応溶液を減圧留
去した後、イソプロパノール1.7l中に投入した。沈
殿を濾別し、黄白色の粉末25.54gを得た。この重
合体の重量平均分子量はポリスチレン換算で62,20
0であった。
【0036】得られた生成物の1 H−NMRスペクトル
(ブルカー製DRX300で測定)を図1に示す。図1
で0.7〜4ppmにかけてカルボランに基づくプロト
ンのピークが見られる。また、0.07〜0.6ppm
にケイ素原子に結合したメチル基、メチレン基のプロト
ンのピークが、7〜8ppmにはフェニル基のプロトン
のピークが確認された。このことから得られた生成物
は、下記一般式(7)で表されるカルボラン含有ケイ素
系重合体であることを確認した。
【0037】
【化10】【0038】上記の重合反応で得られたカルボラン含有
ケイ素系重合体を250℃で加熱圧縮成形し成形体を作
製した。この成形体を電気炉にて空気中、毎時200℃
の昇温速度で1000℃まで昇温し、1000℃に到達
後1時間熱処理することでカルボラン含有ケイ素系樹脂
硬化物を作製した。
【0039】(比較例1)実施例1で合成したカルボラ
ン含有ケイ素系重合体を250℃で加熱圧縮成形した成
形体をそのまま用いた。
【0040】上記実施例1で得られたカルボラン含有ケ
イ素系樹脂硬化物と、比較例1のカルボラン含有ケイ素
系重合体の成形体の曲げ弾性率及び酸素指数を下記の方
法によって測定し結果を表1に示した。(1)曲げ弾性率 JIS K 7203に準拠して曲げ試験を行い、曲げ
弾性率を測定した。 (2)酸素指数 JIS K 7201に準拠して酸素指数を測定した。
【0041】
【表1】
【0042】表1から明らかなように、実施例1のカル
ボラン含有ケイ素系樹脂硬化物は比較例1のカルボラン
含有ケイ素系重合体に比べて曲げ弾性率、酸素指数とも
に向上していることがわかる。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によって得ら
れるカルボラン含有ケイ素系樹脂硬化物は、高い機械的
強度を有しながら耐熱性、難燃性も優れているので、宇
宙・航空材料、建築材料などに好適に用いられる。Description: BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a method for producing a novel cured carborane-containing silicon resin useful as a material having excellent heat resistance and flame retardancy. [0002] In recent years, attempts have been made to develop silicon-based polymers having extremely high heat resistance, flame retardancy and mechanical strength intended for use in the field of automotive electrical components and aerospace materials. I have. For example, there is an example in which the molecular weight and mechanical strength are improved by a method of crosslinking a polymer by a polymer reaction {Organometallics, 15, 75 (1996)}. [0003] On the other hand, some carborane-containing silicon-based polymers are known, for example, J. Macromol.
i.-Rev.Macromol.Chem., C17 (2), 173-208 (1979)
It has been reported for poly (dodecacarborane-siloxane). [0004] Japanese Patent Publication No. 8-505649 discloses an organoboron polymer, and reports that the introduction of carborane improves the thermal stability of a siloxane polymer. However, the above-mentioned organic boron polymer is obtained from the reaction of an acetylene group-containing dilithio salt and a chloro group-containing carborane siloxane at both ends, and requires several steps to synthesize a carborane-containing silicon compound as a monomer. Absent. [0005] In addition to the above-mentioned organoboron polymer,
Almost no carborane-containing silicon-based polymer is known, and development of a novel carborane-containing silicon-based polymer having both heat resistance, flame retardancy and mechanical strength is expected. As described above, the carborane-containing silicon-based polymer is excellent in heat resistance and flame retardancy, so that it is used as an electrical insulator, a paint, an adhesive for a laminated product, and the like in automobile electric components, aerospace materials, building materials, and the like. Its application has been widely studied. In recent years, as applications have expanded, demands for further flame retardancy have increased, but less consideration has been given to flame retardancy than other resin compositions. For example, among silicon-based polymers, silicone rubber has an oxygen index of 25 to 27 indicating its flame retardancy,
It is not always enough depending on the application ("Fire retardation of polymer" by Hitoshi Nishizawa, Taiseisha Publishing). [0008] Among the silicon-based polymers, those that emit a small amount of smoke and a small amount of toxic gas during combustion can be said to be advantageous in terms of safety, but are usually flame retardants for such silicon-based polymers. When an organic halide, antimony trioxide, or the like is added, there is a problem that the physical properties are greatly reduced and it is not possible to use the material. SUMMARY OF THE INVENTION The present invention solves the above-mentioned conventional problems by treating a polymer obtained by complexing a silicon-based polymer and a silyl-substituted carborane derivative at a high temperature. By forming a flame-retardant boron oxide by oxidizing carborane contained in a polymer and forming a ceramic of a silicon-based polymer, mechanical strength, a method for producing a cured carborane-containing silicon-based resin having further improved flame retardancy. The task is to provide. [0010] The method for producing a cured product of a silicon-containing carborane-containing resin according to the present invention is as follows.
It comprises units represented by the following general formulas (1), (2) and (3), and has a weight average molecular weight of 1,000 to
The 5 million carborane-containing silicon polymer 100
Characterized by a heat treatment at 0 ° C. to 2000 ° C.. Embedded image Embedded image Embedded image (Wherein, R 1 and R 2 represent a hydrogen atom bonded to a silicon-based atom, an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, or an aryl group having 6 to 30 carbon atoms, and may be the same or different. .R 3 may or may not show an alkylene group or an arylene group having 6 to 30 carbon atoms having 1 to 20 carbon atoms. when there is no R 3 is a vinyl group is bonded directly to a silicon atom. Further, Z is an alkoxy group of hydrogen or carbon number of 1 to 20. Note that the position relative to the benzene ring of the two ethynylene group is optional, carboranes C BPH
a divalent cage boron compound represented by qC, p and q
Represents a positive integer of 3 to 16. Examples of the alkyl group represented by R 1 and R 2 include a methyl group, an ethyl group, a propyl group, a butyl group, a pentyl group, a hexyl group, a heptyl group, an octyl group, a nonyl group and a decyl group. , Undecyl group, dodecyl group,
Examples include a tridecyl group, a tetradecyl group, a pentadecyl group, a hexadecyl group, a heptadecyl group, an octadecyl group, a nonadecyl group, an eicosyl group, and the like. Examples of the aryl group include a phenyl group, a tolyl group, a xylyl group, a biphenyl group, a naphthyl group, and anthracenyl. Examples of the alkylene group represented by R 3 include a methylene group, an ethylene group, a propylene group,
Butylene group, pentylene group, hexylene group, heptylene group, octylene group, nonylene group, decylene group, undecylene group, dodecylene group, tridecylene group, tetradecylene group, pentadecylene group, hexadecylene group, heptadecylene group, octadecylene group, nonadecylene group, eicosylene group And the like. The arylene group represented by R 3 includes, for example, a phenylene group, a trin group, a xylylene group, a biphenylene group, a naphthalenylene group, and an anthracenylene group. The alkyl group or aryl group represented by R 1 and R 2 is the same as above, and the alkylene group or arylene group represented by R 3 is also the same as above. The carborane is, for example,
Dodeca carborane (CB 10 H 10 C), Dekakaruboran,
Heptacarborane, hexacarborane, pentacarborane and the like can be mentioned. If the amount of the structural unit represented by the general formula (1) is too small or too large, the moldability is reduced.
ol% is preferred. In addition, general formula (2) and general formula (3)
When the amount of the carborane-containing unit represented by the formula is too small, sufficient heat resistance cannot be obtained, and when the amount is too large, the moldability decreases. The ratio between the general formulas (2) and (3) is arbitrary, but if the ratio of the formula (2) is small, sufficient moldability cannot be obtained, so that 0.2 <(2) / [( 2) + (3)] <
It is preferably 0.9. If the weight-average molecular weight of the carborane-containing silicon-based polymer obtained in the present invention is too small, sufficient heat resistance cannot be obtained, so that it is limited to 1,000 or more. Limited to 10,000 or less. The method for producing the carborane-containing silicon-based polymer used in the present invention is not particularly limited, but the side chain of the combination of the hydrocarbon group represented by the following general formula (4) and the following general formula (5) is used. It is characterized by reacting a silicon-based polymer having a double bond at a terminal with a silyl-substituted carborane derivative represented by the following general formula (6) using a catalyst. Embedded image Embedded image Embedded image (Wherein, R 1 and R 2 represent a hydrogen atom bonded to a silicon atom,
Represents an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms and an aryl group having 6 to 30 carbon atoms, which may be the same or different. R 3 does not need to represent an alkylene group having 1 to 20 carbon atoms or an arylene group having 6 to 30 carbon atoms. In addition,
In the absence of R 3 , a vinyl group is directly bonded to the silicon atom. The positions of the two ethynylene groups with respect to the benzene ring are arbitrary, and carborane is a divalent cage-like boron compound represented by CBpHqC, where p and q are 3 to 16
Represents a positive integer. The hydrocarbon group represented by the general formula (4) includes, for example, 1,3-diethynylbenzene, 1,4-diethynylbenzene and the like. Examples of the double bond group-containing silylene group represented by the general formula (5) include methylvinylsilylene, phenylvinylsilylene, methylallylsilylene, and phenylallylsilylene. The bissilylcarborane derivative represented by the general formula (6) includes, for example, bis (dimethylsilyl)
Carborane, bis (diphenylsilyl) carborane, bis (methylphenylsilyl) carborane and the like. The catalyst used in the above reaction is chloroplatinic acid,
(Bis (divinyltetramethyldisiloxane) platinum, hexarhodium hexadecacarbonyl, etc. The solvent used in the above reaction may be either polar or non-polar, but is preferably an aprotic solvent such as toluene or tetrahydrofuran. The above reaction is carried out at a temperature between room temperature and the boiling point of the solvent, and the reaction can be carried out either in air or under an inert gas atmosphere, preferably under an argon gas or nitrogen gas atmosphere. If the reaction time of the above reaction is too short, the introduction reaction of carborane does not proceed sufficiently and the heat resistance does not improve. Conversely, if the reaction time is too long, the crosslinking reaction proceeds and the solvent does not dissolve in the solvent. It is preferable to use the method for purifying the silicon-based polymer after completion of the reaction. Examples of the method include a reprecipitation method or fractionation by gel permeation chromatography (GPC), etc. In the method for producing a cured product of a carborane-containing silicon-based resin of the present invention, the above-mentioned carborane-containing silicon-based polymer is used. heat that handles. [0029] the heat treatment temperature becomes oxidation and curing reaction becomes insufficient flame retardancy does not proceed sufficiently low, so becomes higher when the silicon compound is degraded strength is reduced, 10
It needs to be 00 to 2000 ° C. The heat treatment time is preferably 1 minute to 10 hours, because if the heat treatment time is short, the oxidation and curing reactions do not proceed sufficiently, and if the heat treatment time is long, deterioration occurs. Further, the heat treatment proceeds in the air or in an atmosphere of an inert gas such as nitrogen or argon. However, in order to more effectively carry out the oxidation reaction of carborane, the heat treatment is preferably performed in an air atmosphere. The cured product of the carborane-containing silicon resin of the present invention
The production method is a compound of a silicon-based polymer and a silyl-substituted carborane derivative, and a carborane-containing silicon-based polymer having a specific weight-average molecular weight is heat-treated at a specific temperature, so that the silicon-containing polymer is contained in the polymer. Carborane- containing silicon-based resin that exhibits excellent heat resistance and flame retardancy while having high mechanical strength by forming flame-retardant boron oxide by carborane oxidation and converting the silicon-based polymer to ceramics.
A fat cured product is obtained . The present invention will be described in more detail with reference to the following Examples, but it should not be construed that the present invention is limited to only these Examples. Example 1 20.51 g (80 mmol) of poly (m-diethynylbenzene / phenylvinylsilylene) was placed in a 1-liter four-necked flask equipped with a reflux tube purged with argon.
It was dissolved in 450 ml of toluene. The temperature of the reaction solution was raised to 50 ° C., and the catalyst (bis (divinyltetramethyldisiloxane))
A toluene solution of platinum [Pt (CH 2 = CHSi (CH 3 ) 2 OSi (CH 3 ) 2 CH = CH 2 ) 2 ] is added to the poly (m-diethynylbenzene / phenylvinylsilylene) in an amount of 0.5 mol based on the vinyl group. % And stirred for 10 minutes. 1,7-bis After dropwise a toluene solution 50ml of (di methylsilyl) dodeca carborane 10.43 g (40 mmol), the temperature of the oil bath 1
The temperature was raised to 25 ° C. and the mixture was refluxed for 10 hours. After the reaction solution was distilled off under reduced pressure, it was poured into 1.7 l of isopropanol. The precipitate was separated by filtration to obtain 25.54 g of a yellowish white powder. The weight average molecular weight of this polymer was 62,20 in terms of polystyrene.
It was 0. FIG. 1 shows the 1 H-NMR spectrum (measured by DRX300 manufactured by Bruker) of the obtained product. FIG.
And a peak of a proton based on carborane is observed from 0.7 to 4 ppm. In addition, 0.07 to 0.6 ppm
The peak of a proton of a methyl group and a methylene group bonded to a silicon atom was confirmed, and the peak of a proton of a phenyl group was confirmed at 7 to 8 ppm. It was confirmed that the product obtained from this was a carborane-containing silicon-based polymer represented by the following general formula (7). Embedded image The carborane-containing silicon-based polymer obtained by the above polymerization reaction was subjected to heat compression molding at 250 ° C. to produce a molded article. This molded body is heated in air in an electric furnace at 200 ° C./hour.
The temperature was raised to 1000 ° C. at a heating rate of 1 ° C., and after the temperature reached 1000 ° C., heat treatment was performed for 1 hour to produce a cured silicon-containing resin containing carborane. (Comparative Example 1) A molded article obtained by heating and compressing the carborane-containing silicon-based polymer synthesized in Example 1 at 250 ° C was used as it was. The flexural modulus and oxygen index of the cured product of the carborane-containing silicon-based resin obtained in Example 1 and the molded product of the carborane-containing silicon-based polymer of Comparative Example 1 were as follows:
Was results measured and shown in Table 1 by law. (1) Bending test is performed according to JIS K 7203
The elastic modulus was measured. (2) Oxygen index The oxygen index was measured in accordance with JIS K 7201. [Table 1] As is clear from Table 1, the cured product of the silicon-containing carborane-containing resin of Example 1 has improved flexural modulus and oxygen index as compared with the silicon-containing polymer of carborane of Comparative Example 1. . [0043] As described above, according to the present invention, the present invention thus obtained, et al
The cured carborane-containing silicon-based resin has excellent heat resistance and flame retardancy while having high mechanical strength, and thus is suitably used for space / aviation materials, building materials, and the like.
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に用いたカルボラン含有ケイ素系重合
体の1 H−NMRスペクトルである。BRIEF DESCRIPTION OF THE DRAWINGS FIG. 1 is a 1 H-NMR spectrum of a carborane-containing silicon-based polymer used in Example 1.
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−1561(JP,A) 特開 平11−240957(JP,A) 特開 昭50−44299(JP,A) 特開 平5−262878(JP,A) 特開 平6−49430(JP,A) 特開 平6−172712(JP,A) 特開 平11−240956(JP,A) 特開 平11−269270(JP,A) 特開2000−119397(JP,A) 特公 昭44−2240(JP,B1) 特表 平8−505649(JP,A) 特表 平8−507795(JP,A) 特表 平10−509750(JP,A) 米国特許3388090(US,A) 米国特許3388091(US,A) 米国特許5552505(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 77/00 - 77/62 C08G 79/00 - 79/14 C04B 35/56 - 35/58 CA(STN) REGISTRY(STN)Continuation of the front page (56) References JP-A-11-1561 (JP, A) JP-A-11-240957 (JP, A) JP-A-50-44299 (JP, A) JP-A-5-262878 (JP) JP-A-6-49430 (JP, A) JP-A-6-172712 (JP, A) JP-A-11-240956 (JP, A) JP-A-11-269270 (JP, A) JP2000 -1919397 (JP, A) JP 44-2240 (JP, B1) JP 8-505649 (JP, A) JP 8-507795 (JP, A) JP 10-509750 (JP, A) U.S. Pat. No. 3,388,090 (US, A) U.S. Pat. No. 3,388,091 (US, A) U.S. Pat. No. 5,552,505 (US, A) (58) Fields investigated (Int. Cl. 7 , DB name) C08G 77/00-77/62 C08G 79/00-79/14 C04B 35/56-35/58 CA (STN) REGISTRY (STN)
Claims (1)
般式(3)で表されるユニットからなり、重量平均分子
量が1000〜500万であるカルボラン含有ケイ素系
重合体を1000℃〜2000℃で熱処理することを特
徴とするカルボラン含有ケイ素系樹脂硬化物の製造方
法。 【化1】 【化2】【化3】 (式中、R1 、R2 はケイ素原子に結合した水素原子、
炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜30のアリー
ル基を表し、それぞれ同一であっても異なっていても良
い。R3 は炭素数1〜20のアルキレン基または炭素数
6〜30のアリーレン基を示すがなくても良い。なお、
R3 がない場合は、ケイ素原子にビニル基が直接結合し
ている。また、Zは水素または炭素数1〜20のアルコ
キシ基を示す。なお、二つのエチニレン基のベンゼン環
に対する位置は任意であり、カルボランはCBpHqC
で表される2価のかご状のホウ素化合物でp及びqは3
〜16の正の整数を表す。)(57) [Claim 1] It is composed of units represented by the following general formulas (1), (2) and (3), and has a weight average molecular weight of 1,000 to 5,000,000. production side of carborane-containing silicon-based resin cured product characterized by heat-treating the carborane-containing silicon-based polymer at 1000 ° C. to 2000 ° C.
Law . Embedded image Embedded image Embedded image (Wherein, R 1 and R 2 represent a hydrogen atom bonded to a silicon atom,
Represents an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms and an aryl group having 6 to 30 carbon atoms, which may be the same or different. R 3 does not need to represent an alkylene group having 1 to 20 carbon atoms or an arylene group having 6 to 30 carbon atoms. In addition,
In the absence of R 3 , a vinyl group is directly bonded to the silicon atom. Further, Z is an alkoxy group of hydrogen or a C 1-20. The position of the two ethynylene groups with respect to the benzene ring is arbitrary, and carborane is represented by CBpHqC
Wherein p and q are 3
Represents a positive integer of 1616. )
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