JP3468599B2 - 高速ガス炎溶射法 - Google Patents
高速ガス炎溶射法Info
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Description
溶射原料粉末を加熱、溶融して、被溶射基材表面へと衝
突させ、被溶射基材表面に被膜を形成する高速ガス炎溶
射法に関するものであり、特に、接触分解装置(FC
C)の再生塔排ガスを利用し発電を行なうガスエクスパ
ンダの静翼及び動翼、反応塔サイクロンのディップレ
グ、その他種々の部品の表面に被膜を形成し、耐摩耗
性、耐触媒付着性などを改良するために有効に利用する
ことのできる高速ガス炎溶射法に関するものである。
用し発電を行なうガスエクスパンダにおいては、耐摩耗
性、耐触媒付着性を考慮して、動翼の部品材料としては
Ni基超合金が使用され、静翼の部品材料としてはCo
基超合金が使用されている。
翼及び静翼には、接触分解装置において使用される平均
粒度5μmからなるシリカ−アルミナ(SiO2 −Al
2 O3 )触媒粒子が粒速100〜200m/秒、温度7
50℃で衝突し、そのために、動翼のリーディングエッ
ジ部及びトレーリングエッジ部において、又、静翼では
トレーリングエッジ部において、多大な摩耗を起こす。
又、同時に、その内輪及び外輪後方部には、触媒が付着
する。このような動翼及び静翼の大きな摩耗、並びに内
輪及び外輪後方部への触媒の付着は、ガスエクスパンダ
の効率を著しく低下せしめる。
面も上記触媒により、3〜5mm/年の摩耗を起こす。
るべく多くの研究実験を行なった結果、基材表面に、C
r3 C2 を含むNi基合金を高速ガス炎溶射法にて溶射
して被膜を形成することにより、基材の耐摩耗性、耐触
媒付着性などを大幅に改良し得ることが分かった。特
に、この場合には、溶射被膜は、その硬さHvが200
〜1000となり、750℃における高温硬さをHv6
00程度に維持することができ、接触分解装置のガスエ
クスパンダの静翼及び動翼、反応塔サイクロンのディッ
プレグの耐摩耗性を著しく向上させ得ることを見出し
た。又、斯かる溶射被膜表面は、高硬度であるために研
磨或はバフ仕上げして、表面粗度Rzを0.1〜6.3
μmとし、この状態を長期間維持することができ、従っ
て、触媒付着量を少なくし得ることを見出した。
に基づきなされたものである。
性、耐触媒付着性などを大幅に改良し得る高速ガス炎溶
射法を提供することである。
1000とされ、且つ750℃における高温硬さをHv
600程度に維持することのできる溶射被膜を得ること
ができ、特に、接触分解装置のガスエクスパンダの静翼
及び動翼、反応塔サイクロンのディップレグの耐摩耗性
を著しく向上させ得る高速ガス炎溶射法を提供すること
である。
1000とされ、且つ750℃における高温硬さをHv
600程度に維持することができ、しかも、表面粗度R
zが0.1〜6.3μmとすることができ、特に、接触
分解装置のガスエクスパンダの静翼及び動翼、反応塔サ
イクロンのディップレグの耐摩耗性を著しく向上させる
共に、触媒付着量を大幅に減少することのできる高速ガ
ス炎溶射法を提供することである。
高速ガス炎溶射法にて達成される。要約すれば、本発明
は、高圧の燃焼ガスを用いて超高速炎を発生し、この超
高速炎により溶射原料粉末を加熱、溶融して、被溶射基
材表面へと衝突させ、被溶射基材表面に耐摩耗性、耐触
媒付着性被膜を形成する高速ガス炎溶射法であって、前
記溶射原料粉末は、マトリクス材10〜50重量%とC
r3C290〜50重量%からなり、前記マトリクス材
は、Cr10〜30重量%、Mo0〜10重量%、C0
〜2重量%、Ni残部からなり、前記被溶射基材被膜の
硬さHvは200〜1000であり、前記溶射被膜表面
は、研摩或はバフ仕上げにより粗度Rzを0.1〜6.
3μmとすることを特徴とする高速ガス炎溶射法であ
る。
は、酸素と水素の混合ガス、酸素とプロピレンの混合ガ
ス、酸素とプロパンの混合ガス、酸素と灯油の混合ガ
ス、又は圧縮空気と灯油の混合ガスからなり、火炎温度
が2400〜3000℃、火炎速度が1300〜210
0m/秒とされる。
と、前記被溶射基材皮膜は、750℃における高温硬さ
をHv600程度に維持する。
置のガスエクスパンダの静翼及び動翼、反応塔サイクロ
ンのディップレグの表面被膜形成に有効に採用され、耐
摩耗性を著しく向上させる共に、触媒付着量を大幅に減
少することができる。
に則して更に詳しく説明する。
する溶射装置(溶射ガン)1の概略構成を示す。簡単に
説明すると、溶射ガン1は、中心部に溶射原料粉末を供
給する原料供給ノズル2が配置され、そして、その回り
に同中心にて、内方より外方へと、インサート4、シェ
ル6及びエアキャップ8が配置され、圧縮空気通路1
2、燃焼ガス通路14及び圧縮空気通路16を形成して
いる。エアキャップ8の外側にはハウジング、即ち、エ
アキャップボディ10が配置されている。斯る溶射ガン
1の構造は当業者には周知であるので、これ以上の詳し
い説明は省略する。
て前記原料供給ノズル2へと供給され、ノズル先端より
噴出される。一方、燃焼ガス通路14から燃焼ガスが供
給され、前記原料供給ノズル先端外周部にて混合されて
燃焼される。この酸素燃焼フレームは、圧縮空気通路か
ら供給された空気流にて更に加速され、超高速にて原料
供給ノズル先端外方へと円筒状フレームとなって噴出さ
れる。この燃焼フレームにより、ノズル先端より噴出さ
れた溶射原料粉末は、フレーム中心部にて均一に加熱さ
れ、溶融され、そして加速されて、溶射ガン1より外方
へと噴射される。そして、溶射原料液滴は、所定の距離
に配置された所望の基材100へと衝突し、その表面に
溶射被膜102を形成する。
パン、灯油などの燃料ガスと、助燃ガスとしての酸素と
の混合ガス、即ち、酸素と水素の混合ガス、酸素とプロ
ピレンの混合ガス、酸素とプロパンの混合ガス、酸素と
灯油の混合ガス、又は圧縮空気と灯油の混合ガスが好適
に使用される。
素燃焼フレームの火炎温度は2400〜3000℃とな
り、火炎速度は1300〜2100m/秒が得られる。
ように、高速ではあるが、比較的低い温度で、溶射原料
粉末の液滴が、被溶射基材(母材)100に衝突するた
めに、被膜の酸化が抑えられ、粒子の偏平率が上がり、
均一な被膜102を得ることができる。又、基材100
への食込みが大きく、即ち、アンカー効果が促進され、
密着性が向上する。
について説明する。
し、酸化性を有さず、変態しない安定なものでなければ
ならない。
0〜50重量%のマトリクス材と90〜50重量%のC
r3 C2 粉末からなる。マトリクス材は、Ni基合金と
され、このNi基合金は、Crが10〜30重量%、M
oが0〜10重量%、Cが0〜2重量%、残部がNiと
される。
に固溶し、溶射被膜表面にCr2 O 3 を形成して耐酸化
性及び耐食性を向上させる。Cr量が30%を超える
と、溶射被膜の靭性が落ち、10%未満では、溶射被膜
の硬さが低下する。好ましくは、Ni基合金には、Mo
及びCが含まれる。Moは、Ni及びCrに固溶し、7
50℃といった高温での強度を向上させる。Mo量が1
0%を超えると、溶射被膜の靭性を低下させることとな
り、好ましくない。Cは、Cr及びMoと結合して複合
炭化物となり、高温での耐摩耗性を向上させると共に硬
質粒子であるCr3 C2 を、被溶射基材に強固に密着さ
せている。
30重量%、Mo:10重量%、C:2重量%、Ni:
残部からなるNi基合金と、Cr:20重量%、Ni:
残部からなるNi基合金とを使用し、このNi基合金に
種々の量のCr3 C2 を混合して、溶射原料粉末を調製
し、図1の溶射ガン1を使用して、溶射被膜の耐摩耗性
(耐エロージョン性)を調べた。その結果を図2に示
す。
2 の量が50〜90重量%とされ、マトリクス材が10
〜50重量%とされる溶射原料粉末を使用した場合に、
摩耗量の目標値を下回ることが分かった。本発明では、
これに限定されるものではないが、一般には、マトリク
ス材が20〜30重量%、Cr3 C2 の量を80〜70
重量%とした溶射原料粉末が好ましいと考えられる。
れた被溶射基材被膜の硬さHvは200〜1000であ
り、特に、750℃における高温硬さをHv600程度
に維持することができた。
が大であり、研摩或はバフ仕上げにより、被膜表面の粗
度Rzを0.1〜6.3μmとすることができ、しか
も、この表面状態を長期間維持することができ、接触分
解装置のガスエクスパンダの静翼及び動翼、反応塔サイ
クロンのディップレグの耐摩耗性を著しく向上させる共
に、触媒付着量を大幅に減少することができた。
済性の点で問題があり、6.3μm以上では触媒の付着
性が大となり、溶射被膜表面に付着した触媒を圧縮空気
5kgf/cm2 以上でも剥離することができなかっ
た。
説明する。
量%、Mo:5重量%、Ni残部からなるNi基合金を
使用した。このマトリクス材30重量%に、Cr3 C2
粉末70重量%を混合して、溶射原料粉末を調製した。
e7重量%、Ni残部からなるNi基合金(商品名:イ
ンコネル600)を使用して作製された動翼を使用し
た。
部に、ブラストノズルを使用して、距離150〜300
mm、ノズル角度60〜90°、ブラスト空気圧5kg
f/cm2 にて10分間グリッドブラストを噴射した。
この前処理にて、ブレード部の面粗度Rmaxは25μ
mとなった。
て、前処理された動翼のブレード部に、溶射距離200
mmにて前記溶射原料粉末を溶射した。燃焼ガスとして
は、9.8kgf/cm2 、265リットル/分の酸素
と、7kgf/cm2 、73.6リットル/分のプロピ
レンとの混合ガスを使用し、燃焼させた。火炎温度は2
760℃、火炎速度は1370m/秒であった。
溶射被膜の厚さは150〜200μmであり、被膜硬度
はHv850であった。
試験を行なった。その結果が図3に示される。耐エロー
ジョン試験は、温度750℃、吐出圧力833KPa、
吐出速度1500m/秒の高温空気流中に、粒径10〜
75μmのAl2 O3 粒子を混入し、この粒子を、粒子
吐出量80g/分にて、250mm離隔して配置した動
翼ブレード部に衝突させた。3分間衝突させた後のブレ
ード表面の摩耗量を測定した。
耗量は、後で説明する比較例1に比べると、1/3にま
で低下したことが、図3から理解される。従って、本発
明によれば、動翼ブレード部の耐久寿命が著しく向上す
る。
射表面をバフ仕上げして、その面粗度Rzが5μmのも
のと、1μmのものとを作製した。これら動翼のそれぞ
れについて溶射被膜触媒付着試験を行なった。溶射被膜
触媒付着試験は、前記バフ仕上げした動翼ブレード部か
ら試験片を切り出し、二つの試験片の間に、接触分解装
置において使用される平均粒度5μmからなるシリカ−
アルミナ(SiO2 −Al2 O3 )触媒粒子を1.5m
m厚に積層して挟持し、バイスにて面圧10kgf/c
m2 にて加圧保持し、800℃の炉内2時間装入した。
この付着試験の結果、面粗度Rz1μmの試験片には全
く触媒の付着がなかった。又、面粗度Rz5μmの試験
片には若干触媒の付着が見られ、溶射被膜表面の凹凸谷
部に触媒が埋まっていたが、圧縮空気5kgf/cm2
を吹き付けることにより、容易に除去することができ
た。
%、Ni残部からなるNi基合金を使用し、このマトリ
クス材20重量%に、Cr3 C2 粉末80重量%を混合
して、溶射原料粉末を調製した以外は、実施例1と同様
にして、実施例1で使用したと同じ被溶射基材の動翼ブ
レード部に溶射を行なった。このようにして得られたブ
レード部表面の溶射被膜の厚さは150〜200μmで
あり、被膜硬度はHv890であった。
して、耐エロージョン試験及び溶射被膜触媒付着試験を
行なった。
本実施例においても、比較例1に比べると、摩耗量が1
/2程度にまで低下し、動翼ブレード部の耐久寿命を向
上し得ることが分かった。
例1と同様の結果を得ることができた。つまり、面粗度
Rz1μmの試験片には全く触媒の付着がなかった。一
方、面粗度Rz5μmの試験片には若干触媒の付着が見
られ、溶射被膜表面の凹凸谷部に触媒が埋まっていた
が、圧縮空気5kgf/cm2 を吹き付けることによ
り、容易に除去することができた。
e4重量%、Si4重量%、B3.5重量%、C1重量
%、Ni残部からなるNi基自溶性合金を使用した以外
は、実施例1と同様にして、実施例1で使用したと同じ
被溶射基材の動翼ブレード部に溶射を行なった。このよ
うにして得られたブレード部表面の溶射被膜の厚さは3
00〜400μmであり、被膜硬度はHv740であっ
た。
して、耐エロージョン試験及び溶射被膜触媒付着試験を
行なった。
上記実施例1、2に比べると、摩耗量が2〜3倍程度大
きく、動翼ブレード部の耐久寿命が短いことが分かっ
た。
度Rz1μmの試験片には全く触媒の付着がなかった。
一方、面粗度Rz5μmの試験片には若干触媒の付着が
見られ、溶射被膜表面の凹凸谷部に触媒が埋まっていた
が、圧縮空気5kgf/cm2 を吹き付けることによ
り、容易に除去することができた。
%、Mo:5重量%、Ni残部からなるNi基合金を使
用した。このマトリクス材25重量%に、Cr3 C2 粉
末75重量%を混合して、溶射原料粉末を調製した。
o8.5重量%、Mo+W4.4重量%、Ti+Al+
Nb+Ta9.5重量%、Ni残部からなるNi基合金
(商品名:インコネル738)を使用して作製された動
翼、及びCr29.5重量%、Ni10重量%、Mo+
W7重量%、Fe2重量%、C0.35重量%、Co残
部からなるCo基合金(商品名:FSX414)を使用
して作製された静翼を使用した。動翼のブレード長さ6
0mm、幅50mm、最大厚さ8mmであった。
部及び静翼に、ブラストノズルを使用して、距離150
〜300mm、ノズル角度60〜90°、ブラスト空気
圧5kgf/cm2 にて10分間グリッドブラストを噴
射した。この前処理にて、ブレード部及び静翼の面粗度
Rmaxは25μmとなった。
て、前処理された動翼のブレード部及び静翼に、溶射距
離175mmにて前記溶射原料粉末を溶射した。燃焼ガ
スとしては、12kgf/cm2 、220リットル/分
の酸素と、9.8kgf/cm2 、650リットル/分
の水素との混合ガスを使用し、燃焼させた。火炎温度は
2600℃、火炎速度は2100m/秒であった。
び静翼の表面の溶射被膜の厚さは150〜250μmで
あり、被膜硬度はHv900であった。更に、ブレード
部及び静翼の溶射被膜表面は、バフ仕上げして、その面
粗度Rzを2μmとした。
なるシリカ−アルミナ(SiO2 −Al2 O3 )触媒粒
子を使用した接触分解装置の再生塔ガスエクスパンダに
組込み、実機操業を1年間行なった。その結果、動翼及
び静翼の摩耗量は、比較例1で使用した溶射原料粉末に
て溶射処理した動翼及び静翼を備えたガスエクスパンダ
に比較すると、摩耗量は1/4以下であった。又、触媒
付着程度も、圧縮空気5kgf/cm2 で吹き飛ぶ程度
の良好な結果を示した。
%、Ni残部からなるNi基合金を使用した。このマト
リクス材40重量%に、Cr3 C2 粉末60重量%を混
合して、溶射原料粉末を調製した。
れた反応塔サイクロンディップレグを使用した。
ップレグに、ブラストノズルを使用して、距離150〜
300mm、ノズル角度60〜90°、ブラスト空気圧
5kgf/cm2 にて10分間グリッドブラストを噴射
した。この前処理にて、ブレード部及び静翼の面粗度R
maxは25μmとなった。
て、前処理されたサイクロンディップレグに、溶射距離
150mmにて前記溶射原料粉末を溶射した。燃焼ガス
としては、9.8kgf/cm2 、260リットル/分
の酸素と、7kgf/cm2 、70リットル/分のプロ
パンとの混合ガスを使用し、燃焼させた。火炎温度は2
760℃、火炎速度は1300m/秒であった。
プレグ表面の溶射被膜の厚さは150μmであり、被膜
硬度はHv600であった。更に、サイクロンディップ
レグの溶射被膜表面は、バフ仕上げして、その面粗度R
zを2μmとした。
5μmからなるシリカ−アルミナ(SiO2 −Al2 O
3 )触媒粒子を使用した接触分解装置の反応塔サイクロ
ンに組込み、実機操業を1年間行なった。その結果、サ
イクロンディップレグの摩耗量は、比較例1に示した溶
射原料粉末にて溶射処理したサイクロンディップレグに
比較すると、摩耗量は1/5以下、即ち、1年の摩耗量
を0.6〜1mm以下に抑えることができた。又、触媒
付着程度も、圧縮空気5kgf/cm2 で吹き飛ぶ程度
の良好な結果を示した。
ガス炎溶射法によれば、溶射原料粉末が、マトリクス材
10〜50重量%とCr3C290〜50重量%からな
り、マトリクス材は、Cr10〜30重量%、Mo0〜
10重量%、C0〜2重量%、Ni残部からなり、被溶
射基材被膜の硬さHvは200〜1000であり、溶射
被膜表面は、研摩或はバフ仕上げにより粗度Rzを0.
1〜6.3μmとされるので、 (1)基材の耐摩耗性、耐触媒付着性などを大幅に改良
し得る。 (2)硬さHvが200〜1000とされ、且つ750
℃における高温硬さをHv600程度に維持することの
できる溶射被膜を得ることができ、特に、接触分解装置
のガスエクスパンダの静翼及び動翼、反応塔サイクロン
のディップレグの耐摩耗性を著しく向上させる。 (3)硬さHvが200〜1000とされ、且つ750
℃における高温硬さをHv600程度に維持することが
でき、しかも、表面粗度Rzが0.1〜6.3μmであ
るので、特に、接触分解装置のガスエクスパンダの静翼
及び動翼、反応塔サイクロンのディップレグの耐摩耗性
を著しく向上させる共に、触媒付着量を大幅に減少する
ことができる。などの効果を奏し得る。
の一実施例を示す断面構成図である。
C2 の量の変えた場合の溶射被膜の耐摩耗性(耐エロー
ジョン性)を示すグラフである。
被膜(実施例1及び実施例2)と比較例1による溶射被
膜の耐摩耗性(耐エロージョン性)を示すグラフであ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 高圧の燃焼ガスを用いて超高速炎を発生
し、この超高速炎により溶射原料粉末を加熱、溶融し
て、被溶射基材表面へと衝突させ、被溶射基材表面に耐
摩耗性、耐触媒付着性被膜を形成する高速ガス炎溶射法
であって、前記溶射原料粉末は、マトリクス材10〜5
0重量%とCr3C290〜50重量%からなり、前記マ
トリクス材は、Cr10〜30重量%、Mo0〜10重
量%、C0〜2重量%、Ni残部からなり、前記被溶射
基材被膜の硬さHvは200〜1000であり、前記溶
射被膜表面は、研摩或はバフ仕上げにより粗度Rzを
0.1〜6.3μmとすることを特徴とする高速ガス炎
溶射法。 - 【請求項2】 前記燃焼ガスは、酸素と水素の混合ガ
ス、酸素とプロピレンの混合ガス、酸素とプロパンの混
合ガス、酸素と灯油の混合ガス、又は圧縮空気と灯油の
混合ガスからなり、火炎温度が2400〜3000℃、
火炎速度が1300〜2100m/秒とされる請求項1
の高速ガス炎溶射法。 - 【請求項3】 前記被溶射基材皮膜は、750℃におけ
る高温硬さをHv600程度に維持することを特徴とす
る請求項1又は2の高速ガス炎溶射方法。 - 【請求項4】 前記被溶射基材は、接触分解装置のガス
エクスパンダの静翼及び動翼、又は、反応塔サイクロン
のディップレグである請求項1、2又は3の高速ガス炎
溶射法。
Priority Applications (1)
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JP31921094A JP3468599B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 高速ガス炎溶射法 |
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JPH08158031A JPH08158031A (ja) | 1996-06-18 |
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