JP3468469B2 - ヘアダイディスペンサー - Google Patents

ヘアダイディスペンサー

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JP3468469B2
JP3468469B2 JP55515099A JP55515099A JP3468469B2 JP 3468469 B2 JP3468469 B2 JP 3468469B2 JP 55515099 A JP55515099 A JP 55515099A JP 55515099 A JP55515099 A JP 55515099A JP 3468469 B2 JP3468469 B2 JP 3468469B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野および背景 本発明は、主に髪の毛を染めるための装置に関し、特
に、取り外し可能なカートリッジを使用してヘアダイを
含んでこれを排出する持ち運びできるヘアダイディスペ
ンサーに関する。
ヘアダイを手で加えるために櫛またはブラシ状の装置
を提供することは公知である。そのような装置の例が、
Kurshenoffに付与された米国特許第3,457,928号、Sigmo
nd et al.に付与された米国特許第4,592,376号および
Kornidesに付与された米国特許第5,297,882号に開示さ
れている。これらの装置の各々は、ヘアダイを含む搾り
出し可能な溜めを含む。手で溜めに加えられた圧力は、
ヘアダイをコンジットに沿ってブラシ状ディスペンサー
へ押し出し、そこでヘアダイが髪の毛に解放されるよう
に意図される。
この型の搾り作用装置は、いくつかの不利点をこうむ
る。まず、手で気楽に加えることのできる圧力は、一般
にきわめて粘りけのあるヘアダイをコンジットに沿って
排出開口を通って外へ押し出すのには一般に十分ではな
い。ヘアダイがこのようにして排出することができたと
しても、排出速度は一般に不規則であり、加えられた圧
力のその瞬間の量によって変動する。さらに、容器を強
く搾りながらヘアダイを加えて広げるためには、高度の
調整と専門技術とが必要である。最後に、溜めとコンジ
ットとは比較的大きな「デッドスペース」を有し、この
デッドスペースからヘアダイを搾ることによって外へ出
すことができない。これは、多量のヘアダイの浪費につ
ながり、装置を清掃することが困難になる。
別のアプローチがMehringerに付与された米国特許第
5,333,627号によって示唆されている。Mehringerは、指
で操作されるレバーによってプランジャが進むシリンジ
型の装置を提供する。プランジャは、いくつかの排出チ
ャネルが形成された放出基部へ向けてヘアダイを押し出
す。ブラシまたはスポンジの塗布装置を備えた取り外し
可能なディスペンサーヘッドが放出基部に装着されて、
排出チャネルに整合する。
Mehringerの装置は、前述の問題のいくつかを部分的
に解決し、前述の搾り作用装置に比較してより制御可能
な排出を提供し、浪費は少なくなる。しかし、この装置
も依然として使用しづらく、レバーを指で作動するのと
同時に髪の毛全体に塗布しなければならない。装置を使
用する間中ずっとヘッドから外側に向けて刺しながら保
持されなければならないシリンジ本体の長い構造によっ
て、さらに、塗布方向に対して垂直に慎重に装置を整合
しなければならない排出チャネルの単一のまっすぐな列
によって、この扱いづらい操作はさらに悪化する。さら
に、Mehringer装置の一体型放出基部のチャネルは清掃
することが困難であり、そのため、装置の前回の使用で
残されたままになっているヘアダイで詰まる傾向があ
る。
したがって、小型で使用が容易であり、交換可能なカ
ートリッジを使用してヘアダイを含んでこれを排出し、
それによって浪費を最小限にし清掃を最小限にするヘア
ダイディスペンサーの必要性がある。
発明の開示 本発明は、取り外し可能なカートリッジを使用して、
ヘアダイを含んでこれを排出するヘアダイディスペンサ
ーである。
本発明の教示によると、流体ヘアダイを排出するため
のヘアダイディスペンサーが提供され、このディスペン
サーは、(a)ヘアダイを含んでこれを排出するための
排出容器であって、排出容器は、排出容器の内容積を規
定するように、基部と、基部に封止的に取り付けられる
か、またはこれと一体的に形成される少なくとも1つの
側壁とを有し、基部には、実質的に平坦である上部面
と、複数の突出する歯先が形成された下部面と、が形成
され、少なくとも1つの排出開口部が基部を通って形成
される排出容器と、(b)基部に向けて封止的に摺動可
能であるように少なくとも1つの側壁に摺動当接して締
まり嵌めするように構成されるピストンと、(c)排出
容器を取り外し可能に受けるように構成されたソケット
が形成されたハウジングと、(d)ハウジングに関連し
た起動機構であって、基部に向けてピストンを変位し
て、それによって少なくとも1つの排出開口部を通って
ヘアダイを排出するように構成された起動機構と、を具
備する。
本発明のさらなる特徴によると、起動機構は、一方向
の回転入力を往復直線変位へ転換するための転換機構を
含み、転換機構は、回転入力の所与の回転速度のため
に、往復直線変位の速度が非対称であり、一方の方向の
運動が他方の方向の運動よりも少なくとも一桁遅いよう
に、構成される。
本発明のさらなる特徴によると、転換機構は、ラチェ
ット歯付カラーと、ラチェット歯付カラーに共軸的に装
着され、これに対して回転可能なトレーサーカラーとを
含み、ラチェット歯付カラーに対するトレーサーカラー
の相対的な回転が軸方向に非対称な往復直線運動を発生
させるようにする。ラチェット歯付カラーは好ましく
は、少なくとも3枚のラチェット歯を特徴とする。トレ
ーサーカラーは、好ましくは、ラチェット歯付カラーと
補完するようなラチェット歯を特徴とする。
本発明のさらなる特徴によると、起動機構は、回転入
力を提供するように接続された電気モータをさらに含
む。
本発明のさらなる特徴によると、起動機構は、往復直
線変位のサイクルで予め規定された点に到達したことを
転換機構に知らせるサイクル末出力を提供するように配
置されたセンサをさらに含み、起動機構は、サイクル末
出力に応答して、モータの動作を中断する。なお、サイ
クル末出力とは、センサが往復直線変位の各サイクルで
所定の点に到達したことを転換機構に知らせ、起動機構
の動作サイクル毎の終端に到達したときにディスペンサ
ーの動作を中断させるための信号出力である。
本発明のさらなる特徴によると、封止された方法でヘ
アダイの少なくとも1つの成分を保管するように構成さ
れた保管容器も提供され、保管容器は、その少なくとも
1つの成分を保管容器から排出容器内へ解放することが
できるように、排出容器に取り外し可能に取り付けられ
るように構成される。
本発明の教示によると、流体ヘアダイを排出するため
のヘアダイディスペンサーが提供され、このディスペン
サーは、(a)ヘアダイを含んでこれを排出するための
排出容器であって、排出容器は、排出容器の内容積を規
定するように、基部と、基部に封止的に取り付けられる
か、またはこれと一体的に形成される少なくとも1つの
側壁とを有し、基部には、実質的に平坦である上部面
と、複数の突出する歯先が形成された下部面と、が形成
され、少なくとも1つの排出開口部が基部を通って形成
される排出容器と、(b)基部に向けて封止的に摺動可
能であるように少なくとも1つの側壁に摺動当接して締
まり嵌めするように構成されるピストンと、(c)排出
容器とハウジングに関連した起動機構であって、基部に
向けてピストンを変位して、それによって少なくとも1
つの排出開口部を通ってヘアダイを排出するように構成
された起動機構と、を具備し、起動機構は、一方向の回
転入力を往復直線変位へ転換するための転換機構を含
み、転換機構は、回転入力の所与の回転速度のために、
往復直線変位の速度が非対称であり、一方の方向の運動
が他方の方向の運動よりも少なくとも一桁遅いように、
構成される。
図面の簡単な説明 本発明は、添付の図面を参照して、例示のためのみ
に、本明細書に説明される。
図1は、本発明の教示にしたがって作られ作用する、
ヘアダイディスペンサーの一部破断等角図である。
図2は、図1のヘアダイディスペンサーの一部破断側
面図である。
図3は、一方向の回転入力を往復直線変位へ転換する
ように構成された、図1のヘアダイディスペンサーから
の転換機構の分解一部破断等角図である。
図4A〜4Dは、図3の転換機構の作動原理を例示する一
連の概略等角図である。
図5A〜5Gは、ヘアダイディスペンサーを使用するため
に準備する第1の型の保管容器の構造と使用とを示す、
図1のヘアダイディスペンサーの一連の概略側面図であ
る。
図6A〜6Dは、第2の型の保管容器の構造と使用とを示
す、図5A〜5Dに類似した一連の概略側面図である。
図7は、第1の代替転換機構を示す、本発明の教示に
したがって作られ作用する、ヘアダイディスペンサーの
第1の代替実施態様の概略一部破断等角図である。
図8は、第2の代替転換機構を示す、本発明の教示に
したがって作られ作用する、ヘアダイディスペンサーの
第2の代替実施態様の概略一部破断等角図である。
図9は、第3の代替転換機構を示す、本発明の教示に
したがって作られ作用する、ヘアダイディスペンサーの
第3の代替実施態様の概略一部破断等角図である。
好適な実施態様の説明 本発明はヘアダイディスペンサーである。
本発明によるヘアダイディスペンサーの原理および作
動は、図面および下記の説明を参照してより良好に理解
することができる。
図面を参照すると、図1、2は、全体として10で示さ
れるヘアダイディスペンサーを示し、本発明の教示にし
たがって作られ作用する、流体のヘアダイを排出する。
概して、ヘアダイディスペンサー10は、ヘアダイを含
んでこれを排出するための排出容器12を含む。排出容器
12は、排出容器12の内容積18を規定するように、少なく
とも1つの側壁16に封止的に取り付けられるか、または
これと一体的に形成される基部14を有する。基部14に
は、実質的に平坦である上部面20と、複数の突出する歯
先24が形成された下部面22と、が形成される。いくつか
の排出開口部26が、基部14を通って基部を横切って分布
された位置に形成される。ピストン28が、基部14に向け
て封止的に摺動可能であるように、壁16の内面に摺動当
接して締まり嵌めするよう構成される。
ディスペンサー10は、排出容器12を取り外し可能に受
けるように構成されたソケット32が形成されたハウジン
グ30も含む。ハウジング30は、ピストン28を基部14へ向
けて変位して、それによって排出開口部26を通ってヘア
ダイを排出するように構成された起動機構34を含む。
ハウジング30によって受けられる交換可能な排出容器
12を使用することによって、上述の公知の装置に関連す
る多くの問題を克服されることが容易に明らかになる。
排出容器12は、単回使用の使い捨て品目であることが好
ましいため、排出開口部26は一般に目詰まりせず、また
は使用後に清掃する必要はない。同時に、内容積18は排
出開口部に直隣接するため、ヘアダイの浪費は最小限で
ある。一般に、ピストン28も使い捨て品目であるが、起
動機構34に取り付けられたピストン28を備えた実施も可
能である。
また、下記の説明から明らかになるように、ディスペ
ンサー10の好適な実施態様は、ユーザの手を過度に疲れ
させることなくユーザによって容易に把持され操作され
ることが可能であり、好ましくは、ケーブルまたはチュ
ーブによっていずれの外部機器へ連結することを必要と
しない、持ち運びできる軽量の装置として実現される。
装置は、ユーザの手を疲れさせる過度の重量および広い
寸法を避けて、ハウジング30内に作りつけの軽量の電気
モータによって起動されることが好ましい。装置は、や
りにくい手動のポンプ作業等を必要とせずに、加えられ
たヘアダイの量を完全に制御することができる。
本発明の特徴をより詳細に説明する前に、本発明は、
カラーリング、ヘアマニキュア、ブリーチまたは他のい
ずれの処理のために流体が髪の毛に加えられる幅広い範
囲の用途に有用であることを認識しなければならない。
例として、本発明はヘアダイを加える状況で説明され
る。しかし、「ダイ」という記載は、請求された構造を
いずれにせよ限定するように理解されるべきものではな
い。
「流体」という用語は、加えられた圧力下で排出開口
部26を通って排出されることが可能であるように流れる
いずれの組成物または混合物を参照するように、本明細
書および請求の範囲では使用されることに注意しなけれ
ばならない。この定義による流体の例として、流体、懸
濁液、ゲル、クリームおよびペーストまたは幅広い濃度
のものが挙げられるが、これらに限定されない。
ディスペンサー10の特徴をより詳細に述べると、起動
機構34が、一方向の回転入力を往復直線変位へ転換する
ための転換機構36を含むことが、ディスペンサー10の大
半の好適な実施に特定の特徴である。この直線変位を使
用して、ヘアダイを排出するようにピストン28を駆動す
る。一方向の回転入力は、好ましくは電気モータ38によ
って提供され、一般に歯車機構40によって減少される
が、手で起動された実施も本発明の範囲内である。
モータ38は、一般に1つまたはそれ以上の電池42によ
って動力を供給され、電池は使い捨て型でも充填型であ
ってもよい。さらに、またはあるいは、外部の動力供給
を使用するために、コネクション(図示せず)が設けら
れてもよい。
歯車機構40は、少なくとも約100:1、好ましくは少な
くとも約1000:1の減速比を提供することが好ましい。も
っとも好適な実施は、約10,000:1を超える減速比、一般
に105:1の桁の減速比を提供する。小型の汎用電気モー
タを使用して十分な圧力を提供し、かなり厚いヘアダイ
組成物でさえ排出することができることを高減速比が確
実にする。モータ38の所与の速度で約4〜6分のサイク
ルを提供するために、正確な減速比が選択される。
歯車機構40は、自立型モータ38へ接続された独立機構
として実現することができる。あるいは、歯車機構40の
一部または全部をモータ付単一ユニットに組み合わせ
て、必要に応じて補足歯車機構によって補足されること
も可能である。いずれの場合でも、本明細書に参照され
る減速比は、モータ自体の回転速度と、直線運動へ転換
する前の回転運動の最終段階との間の全体合計比率であ
る。
転換機構36には多くの異なる機構を使用することがで
きることは明らかである。もっとも好適な実施態様にお
いて、転換機構36は、回転入力の所与の回転速度のため
に、一方の方向の運動が他方の方向の運動よりも少なく
とも一桁遅いように、直線変位の非対称速度を発生する
ように構成される。これは、ヘアダイを排出するために
遅い高圧駆動行程を提供し、その後、次の作動用のディ
スペンサーを準備するために、より速い帰り行程が提供
される。この特徴を使用することによって、固定した再
使用可能な排出容器を使用する本発明の代替の実施にも
有利であることに注意しなければならない。
転換機構36の1つの特定の好適な実施を、図3、4A〜
4Dを特に参照して説明する。この場合、転換機構36は、
ラチェット歯付カラー44と、互いに対して回転可能であ
るように共軸に装着されるトレーサーカラー46とを含
む。ラチェット歯付カラー44に対するトレーサーカラー
46の回転が、軸方向に非対称往復直線運動を発生させ
る。
この機構の原理は、図4A〜4Dを参照すると、もっとも
明瞭に理解される。ラチェット歯付カラー44は、軸方向
に延在するいくつかのラチェット歯48を特徴とする。好
ましくは、3枚の歯48が使用され、下記で明らかになる
ように、その運動のすべての段階で機構の機械的安全性
を提供する。この状況で、「ラチェット歯」という句
は、2つの実質的にまっすぐな、またはカラーの場合に
はより精密にはらせん状の縁の間に形成される非対称突
起物を参照するのに使用される。歯の先端は、歯の縁の
間にトレーサーカラーを滑らかに進行させるのを容易に
するように丸みを帯びていることが好ましい。
トレーサーカラー46には、ラチェット歯付カラー44の
ラチェット歯の輪郭に従うように構成された特徴部が形
成される。任意に、軸受、ローラーまたは比較的小さな
接触部分を使用してもよい。しかし、本明細書に示され
る好適な実施において、トレーサーカラー46は、ラチェ
ット歯付カラー44のラチェット歯を補完するように形成
されたラチェット歯50を特徴とする。
本明細書に示されたケースでは、ラチェット歯付カラ
ー44は軸方向運動に対して固定されながら回転し、一
方、トレーサーカラー46は回転に対して固定されるが軸
方向に変位可能である。図4Aは、動作の各サイクルの当
初位置および最終位置に対応して、ラチェット歯付カラ
ー44とトレーサーカラー46とが噛み合って完全に収縮し
た位置になる状態を示す。ラチェット歯付カラー44が回
転し始めるときに、各ラチェット歯48のあまり勾配が急
ではない面がラチェット歯50の対応する面の上を摺動
し、それによって、図4Bに示されるように、トレーサー
カラー46を軸方向に下へ押し出す。
この運動が続くと、この機構は、図4Cに示されるよう
に、その直線運動の極限に近づき、そこで歯48、50はそ
の先端近傍で接触する。各リングに対して3枚の歯を備
えた好適な実施が安定性の重要な利点を提供するのはこ
の状態である。次いで、ラチェット歯付カラー44の回転
が進行すると、接触は歯48、50のより急勾配の帰り面に
移り、図4Dに示されるように、トレーサーカラー46の比
較的急激な軸方向帰り行程を提供し、ついにこの機構
は、ラチェット歯付カラー44が120度回転して、図4Aの
状態に戻る。歯48、50のより急勾配の帰り面が、垂直
に、すなわち回転軸に平行に近づき、当初位置へ戻るよ
う起動された即座のばねを提供することに注意しなけれ
ばならない。しかし、1度または数度の角度が、戻って
いくトレーサーカラーの衝撃の強いクリックを回避す
る。
図3に示される機構の実際の実施において、ラチェッ
ト歯付カラー44およびトレーサーカラー46の軸方向整合
は、同心の円筒形スリーブの係合によって維持される。
具体的には、ラチェット歯付カラー44は、本願では、内
側円筒形スリーブ54と外側円筒形スリーブ56とを特徴と
する駆動ディスク52の一部として一体的に形成される。
これらは、それぞれ当接し、内側シリンダ58と外側の円
筒形スリーブ60はトレーサーカラー46と一体的に形成さ
れる。この場合は六辺形断面の形状の軸方向ピン62が、
ハウジング30に堅く取り付けられるかまたはこれと一体
的に形成される。ピン62は、内側シリンダ58の対応軸方
向開口に係合して、トレーサーカラーユニットを回転に
対して固定し、一方、軸方向には自由に動かせる。この
機構は、一対の保持プラグ64によって一つにされ、この
プラグの間にばね要素66が伸びる。ばね要素66は、トレ
ーサーカラーユニットの戻り運動をさらに補助する。
転換機構36の起動は、一般に、直接または追加のステ
ップダウン歯車68を介して、駆動ディスク52のまわりの
歯付トラック72に係合するはめば歯車70によって歯車機
構40から、達成される。
起動機構34も、使用の各サイクルの最後にはディスペ
ンサーの作動を自動的に中断する特徴を含むことが好ま
しい。この目的のために、センサ71を配置して、センサ
71が往復直線変位のそのサイクルで所定の点に到達した
ことを転換機構36に知らせ、起動機構34の動作サイクル
毎の終端に到達したときにディスペンサーの動作を中断
させるための信号出力としてのサイクル末出力を提供す
る。本明細書に例示した例において、センサ71は、駆動
ディスク52上に形成された3つのトリガ突起物73の1つ
に接触したときに、瞬間リセット信号を発生するように
構成されたマイクロスイッチとして実現される。この起
動機構は、このリセット信号が、オン/オフスイッチ75
をその「オフ」位置に戻らせて、それによってモータ38
の作動を中断させるように構成されることが好ましい。
図1、2に戻って簡単に説明すると、ディスペンサー
10の説明した実施によって、ハウジング30の特に人間工
学的な実際的な形態の使用が可能になることに注意しな
ければならない。具体的には、ハウジング30には、ユー
ザの手に握られるように構成されたハンドル74が形成さ
れることが好ましい。ハンドルの内容積は、起動機構34
の大半またはすべてを収容するのに有利なように使用さ
れることが好ましい。ハンドル内の起動機構の重量の集
中は、ディスペンサーのバランスと快適さを最適化する
よう作用する。
ディスペンサーの一定の好適な実施の別の特定の利点
は、ソケット32が、図示のように、基部14がハンドル74
の細長い部分の方向に実質的に平行である排出容器12の
挿入された部分を規定するように構成されることであ
る。このため、ディスペンサーは、従来のヘアブラシを
使用するときと同様の方法で握ることができ、これによ
って、専門家ではないユーザが自分に施すときに、ディ
スペンサー10の使用が快適になる。
ディスペンサー10の便宜および効率に寄与するさらな
る特徴は、排出容器12の設計に関する。まず、排出容器
12の寸法は、ヘアダイを同時に比較的広い領域にわたっ
て排出することができ、一方、高さ寸法を最小限にし
て、そのためディスペンサー10をできるだけ小型に保つ
ことができるように、選択されることが好ましい。この
目的のために、「長さ」と称される基部の主要寸法は、
長さに対して垂直に測定された側壁16の寸法として規定
される「高さ」の少なくとも約2倍であることが好まし
い。基部14が丸く、側壁16が対応して単一の実質的に円
筒形の壁である好適な実施において、「長さ」は壁16の
内径に対応する。
ディスペンサー10の容易な使用および効率にさらに寄
与する排出容器12の他の特徴は、排出開口部26の位置お
よび構成である。好ましくは、少なくとも1つの一般に
はすべての排出開口部26が、突出する歯先24の長さ方向
に沿った排出チャネルとして実現される。これは、ヘア
ダイが、一般にもっとも必要とされる髪の毛の根本の部
分に効果的に分配されるのを確実にする。さらに特に好
適な特徴は、排出開口部26が実質的に基部14の周囲のま
わりに分布され、もっとも好ましくは、実質的に円形の
線のまわりに実質的に均一に間隔をおいて分布されるこ
とである。少なくとも6つの、好ましくは約8から約20
の排出開口部で、ディスペンサーが動く方向とは無関係
に、ディスペンサー10によって一掃される領域にわたっ
ておよそ均一にヘアダイが分布される。結果として、ユ
ーザは、ヘアダイのブラッシング方向に対してディスペ
ンサーが保持される角度に気を使う必要はない。
付け加えると、排出容器12は対称的な円筒形態である
必要はないことに注意しなければならない。基部14の他
の可能性のある形状の例として、長円形、方形、矩形お
よび他の規則的なまたは不規則的な多角形形状が挙げら
れるが、これらに限定されない。さらに、側壁16は、一
般に基部14に対して垂直であるが、これは必要条件では
ない。同様に、髪の毛の異なる応用および型のために、
排出開口部の設計、間隔あけおよび数は、大幅に変動し
てもよい。例として、1つの代替開口部設計は、基部14
の主要部分に沿って単一の細長いスリットを使用して、
ヘアダイを排出する。
図5A〜5Gおよび図6A〜6Dに移ると、本発明のディスペ
ンサーによって排出される流体は、別個に保管されて使
用の直前に混ぜ合わせなければならない2つまたはそれ
以上の成分から混合されることが多いことに注意しなけ
ればならない。本発明の使い捨て排出容器12は、従来の
技術によって外部で準備されたすぐ使用することができ
る成分で、たやすく満たすことができる。しかし、本発
明の好適な実施において、排出容器12は適切に構成され
た保管容器とともに使用されて、別個の保管と、使用直
前に成分を都合よく混合することと、を提供する。
図5A〜5Gに関して述べると、これらは、密封方法でヘ
アダイの少なくとも1つの成分82を保管するように構成
された保管容器80を示す。保管容器80は、少なくとも1
つの成分を排出容器12内に解放することができるよう
に、排出容器12に対して、一般には補完的にねじ嵌めね
じ切りによって、取り外し可能に取り付けられるように
構成される。この解放は、少なくとも1つの成分を保管
容器80から排出容器12内に解放するのを容易にするため
に、壊すことができるバリヤ84を設けることによって達
成されることが好ましい。壊すことができるバリヤは、
裂け目線で予め筋をつけた金属箔層として実現すること
ができる。バリヤ用の材料は、補完される材料の特性に
よって選択され、銀コーティング等の使用を必要とする
場合もある。
任意に、組成物の第2の成分を、使用されるまで、排
出容器12自体内で保管することができる。この場合、排
出容器12の上部開口は、保管容器80の存在によって封止
され、一方排出開口部26は、剥離接着シート86等によっ
て外部的に封止されることが好ましい。
あるいは、好適な実施において、保管容器80は接続ポ
ート88を有し、通常スクリューオンキャップ(screw−o
n cap)90等によって封止され(図5A)、これは、ヘア
ダイ成分を混合するために、保管ボトル92を受けるよう
に構成される(図5B)。これは、特に都合がよく、清潔
なオプションを提供し、すぐに使用することができる成
分が排出容器12内に解放される前に、2つまたはそれ以
上の成分が保管容器80内で混合されることが可能であ
る。
一定のヘアダイ組成物には、直接接触攪拌運動が好ま
しいかまたは必要とさえされるように、振ることによる
混合は完全には効果的ではない。この要求に対処するた
めに、本発明の一定の好適な実施は、保管容器80に関連
した混合器要素94をさらに特徴とする。混合器要素94
は、取り外し可能であることが好ましく、保管容器80の
外部から延在するハンドル部分96と、本明細書ではプロ
ペラ型要素として示され、保管容器内へ延在する作用的
部分98と、を有する。ハンドル部分96を手で動かすと、
起動されるときに、保管容器80の中身が混合される。1
つの好適なオプションでは、混合器要素94は、図5Cおよ
び5Dに示される位置の間で軸方向運動が可能であるよう
に装着される。これによって、壊すことができるバリヤ
84にプッシュ作用の解放機構を提供して、組成物を排出
容器12内へ解放する。
混合された組成物が排出容器12にドレインされると、
保管容器80は排出容器12から断絶され、ピストン28が適
所に置かれる(図5E)。ハウジング30のソケット32は、
次いで、図示のように(図5F)一般にヒンジ100を中心
にして開けられ、排出容器12を受ける。ハウジング30は
次いで閉じられ、封止シート86を剥がしてディスペンサ
ー10を使用できるようにする。
次に簡単に図6A〜6Dに関して述べると、これらは、保
管容器102の代替の2区画実施を示す。この場合、外部
の壊すことができるバリヤ103に加えて、第2の壊すこ
とができるバリヤ108によって分けられた区画104、106
内に、ヘアダイの2つの成分が別個に保管される。好ま
しくは、保管容器102の外壁110は可撓性があるように設
計される。これは、両方の区画104、106がヘアダイ成分
で実質的に一杯のときに、可撓性のある外壁110に加え
られた圧力が、壊すことができるバリヤ108と、一般に
バリヤ103とを壊す構造である(図6B)。成分は、次い
で、振ることによって混合され(図6C)、排出容器内へ
ドレインすることができる(図6D)。ディスペンサー10
のアセンブリの残りのステップは、上記図5E〜5Gに関連
して述べたステップに類似する。
最後に図7〜9に関して簡単に述べると、上述の転換
機構36は、本発明による転換機構の数多くの可能性のあ
る実施態様から選択された1つの好適な例であることを
認識するべきである。可能性のある実施態様の限定され
ないさらに3つの例が、図7〜9に例示される。
図7は、回転ホイール124と、ピストン28に作用する
レバーアーム126と、の間に、まっすぐに進む駆動ロッ
ドリンク仕掛122を使用する第1の代替転換機構120を示
す。直線運動を確実にするために、直線軸受128を設け
ることが好ましい。
図8は、回転入力が調節ボルト機構を通って直線変位
に転換される第2の代替転換機構130を示す。具体的に
は、ウォームギア132が、ボルト136に係合する内側にね
じ山を切った管状歯車134を駆動する。この場合、起動
機構は、各使用の最後に反対に駆動されて、これを開始
位置へ戻す。
最後に、図9は、簡単なレバー142が、直線軸受144内
のピンのセットを直接駆動する第3の代替転換機構120
を示す。起動機構を逆に動かす必要を避けるために、手
動クラッチ装置146が設けられる。クラッチ装置146は、
ばね(図示せず)の作用下でレバーがその当初位置へ戻
るように、レバー142が歯車機構から係合を解くように
構成される。クラッチ装置は、レバー142の最終位置と
当初位置との間の角度に対応する90度の間隔で再噛み合
いすることができるように構成されることが好ましい。
上記の説明は、例として作用するようにのみ意図さ
れ、他の多くの実施態様が、本発明の精神および範囲内
で可能であることが認識される。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−244708(JP,A) 特表2002−537054(JP,A) 米国特許4958647(US,A) 米国特許5059050(US,A) 国際公開00/49907(WO,A1) 国際公開98/51183(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A45D 19/00 - 19/02

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体ヘアダイを排出するためのヘアダイデ
    ィスペンサーであって、 (a)前記ヘアダイを含んでこれを排出するための取り
    外し可能な排出容器であって、前記排出容器は、前記排
    出容器の内容積を規定するように、基部と、前記基部に
    封止的に取り付けられるか、またはこれと一体的に形成
    される少なくとも1つの側壁と、を有し、前記基部に
    は、実質的に平坦である上部面と、複数の突出する歯先
    が形成された下部面と、が形成され、少なくとも1つの
    排出開口部が前記基部を通って形成される排出容器と、 (b)前記基部に向けて封止的に摺動可能であるように
    前記少なくとも1つの側壁に摺動当接して締まり嵌めす
    るように構成されるピストンと、 (c)前記排出容器を取り外し可能に受けるように構成
    されたソケットが形成されたハウジングと、 (d)前記ハウジングに関連した起動機構であって、前
    記基部に向けて前記ピストンを変位して、それによって
    前記少なくとも1つの排出開口部を通って前記ヘアダイ
    を排出するように構成された起動機構と、 を具備するヘアダイディスペンサー。
  2. 【請求項2】前記起動機構は、一方向の回転入力を往復
    直線変位へ転換するための転換機構を含み、前記転換機
    構は、前記回転入力の所与の回転速度のために、前記往
    復直線変位の速度が非対称であり、一方の方向の運動が
    他方の方向の運動よりも少なくとも一桁遅いように、構
    成される請求項1記載のヘアダイディスペンサー。
  3. 【請求項3】前記転換機構は、ラチェット歯付カラー
    と、前記ラチェット歯付カラーに共軸的に装着され、こ
    れに対して回転可能なトレーサーカラーとを含み、前記
    ラチェット歯付カラーに対する前記トレーサーカラーの
    相対的な回転が軸方向に前記非対称な往復直線運動を発
    生させるようにする請求項2記載のヘアダイディスペン
    サー。
  4. 【請求項4】前記ラチェット歯付カラーは、少なくとも
    3枚のラチェット歯を特徴とする請求項3記載のヘアダ
    イディスペンサー。
  5. 【請求項5】前記トレーサーカラーは、前記ラチェット
    歯付カラーと補完するようなラチェット歯を特徴とする
    請求項3記載のヘアダイディスペンサー。
  6. 【請求項6】前記起動機構は、前記回転入力を提供する
    ように接続された電気モータをさらに含む請求項2記載
    のヘアダイディスペンサー。
  7. 【請求項7】前記起動機構は、前記往復直線変位のサイ
    クルで予め規定された点に到達したことを前記転換機構
    に知らせるサイクル末出力を提供するように配置された
    センサをさらに含み、前記起動機構は、前記サイクル末
    出力に応答して、前記モータの動作を中断する請求項6
    記載のヘアダイディスペンサー。
  8. 【請求項8】前記電気モータは、歯車機構を通って前記
    転換機構に接続され、前記歯車機構は、少なくとも約10
    0:1の速度によって前記モータの出力の速度を減じるよ
    うに構成される請求項6記載のヘアダイディスペンサ
    ー。
  9. 【請求項9】前記歯車機構は、少なくとも約1000:1の速
    度によって前記モータの出力の大きさを減じるように構
    成される請求項7記載のヘアダイディスペンサー。
  10. 【請求項10】前記排出容器は、前記基部の主要寸法に
    沿って測定された長さと、前記長さに対して垂直な前記
    少なくとも1つの側壁に沿って測定された高さと、を有
    し、前記長さは前記高さの少なくとも約2倍である請求
    項1記載のヘアダイディスペンサー。
  11. 【請求項11】前記少なくとも1つの排出開口部は、前
    記突出する歯先の1つに沿った排出チャネルとして実現
    される請求項1記載のヘアダイディスペンサー。
  12. 【請求項12】前記少なくとも1つの排出開口部は、実
    質的に前記基部の周囲のまわりに分布され複数の排出開
    口部として実現される請求項1記載のヘアダイディスペ
    ンサー。
  13. 【請求項13】前記ハウジングには、ユーザの手に握ら
    れるように構成されたハンドルが形成され、前記ハンド
    ルは内容積と細長い部分の実質的方向とを有し、前記ソ
    ケットは、前記基部が前記細長い部分の方向に実質的に
    平行である前記排出容器の挿入された部分を規定するよ
    うに構成される請求項1記載のヘアダイディスペンサ
    ー。
  14. 【請求項14】前記ヘアダイの少なくとも1つの成分を
    密封方法で保管するように構成された保管容器をさらに
    含み、前記保管容器は、前記保管容器から前記少なくと
    も1つの成分を前記排出容器内に解放することができる
    ように、前記排出容器に取り外し可能に取り付けられる
    ように構成される請求項1記載のヘアダイディスペンサ
    ー。
  15. 【請求項15】前記保管容器には、前記保管容器から前
    記少なくとも1つの成分を前記排出容器内に解放するの
    を容易にするために、壊すことができるバリヤが形成さ
    れる請求項14記載のヘアダイディスペンサー。
  16. 【請求項16】前記保管容器には、前記ヘアダイの2つ
    の成分を別々に保管するために2つの区画が形成され、
    前記2つの区画は、使用前に前記成分を混合するのを容
    易にするために壊すことができるバリヤによって分けら
    れる請求項14記載のヘアダイディスペンサー。
  17. 【請求項17】前記保管容器は可撓性のある外壁を特徴
    とし、前記可撓性のある外壁は、前記可撓性のある外壁
    に加えられた圧力が前記壊すことができるバリヤを壊す
    ように構成される請求項16記載のヘアダイディスペンサ
    ー。
  18. 【請求項18】前記ヘアダイの追加成分を保管するため
    の保管ボトルをさらに具備し、前記保管容器は、前記ヘ
    アダイ成分を混合するための前記保管ボトルを受けるよ
    うに構成された接続ポートを有する請求項14記載のヘア
    ダイディスペンサー。
  19. 【請求項19】前記保管容器に関連した混合器要素をさ
    らに具備し、前記混合器要素は、前記保管容器の外部か
    ら延在するハンドル部分と、前記保管容器内へ延在する
    作用的部分と、を有し、そのため、前記ハンドル部分を
    手で動かすと、前記保管容器の中身が混合される請求項
    14記載のヘアダイディスペンサー。
  20. 【請求項20】流体ヘアダイを排出するためのヘアダイ
    ディスペンサーであって、 (a)前記ヘアダイを含んでこれを排出するための取り
    外し可能な排出容器であって、前記排出容器は、前記排
    出容器の内容積を規定するように、基部と、前記基部に
    封止的に取り付けられるか、またはこれと一体的に形成
    される少なくとも1つの側壁とを有し、前記基部には、
    実質的に平坦である上部面と、複数の突出する歯先が形
    成された下部面と、が形成され、少なくとも1つの排出
    開口部が前記基部を通って形成される排出容器と、 (b)前記基部に向けて封止的に摺動可能であるように
    前記少なくとも1つの側壁に摺動当接して締まり嵌めす
    るように構成されるピストンと、 (c)前記排出容器を取り外し可能に受けるように構成
    されたハウジングと、 (d)前記排出容器と前記ハウジングに関連した起動機
    構であって、前記基部に向けて前記ピストンを変位し
    て、それによって前記少なくとも1つの排出開口部を通
    って前記ヘアダイを排出するように構成された起動機構
    と、 を具備し、 前記起動機構は、一方向の回転入力を往復直線変位へ転
    換するための転換機構を含み、前記転換機構は、前記回
    転入力の所与の回転速度のために、前記往復直線変位の
    速度が非対称であり、一方の方向の運動が他方の方向の
    運動よりも少なくとも一桁遅いように、構成されるヘア
    ダイディスペンサー。
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