JP3468269B2 - 高ss廃液や汚泥等の浄化処理法 - Google Patents

高ss廃液や汚泥等の浄化処理法

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JP3468269B2 JP17656697A JP17656697A JP3468269B2 JP 3468269 B2 JP3468269 B2 JP 3468269B2 JP 17656697 A JP17656697 A JP 17656697A JP 17656697 A JP17656697 A JP 17656697A JP 3468269 B2 JP3468269 B2 JP 3468269B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高SS廃液や汚泥等
の浄化処理法に係り、特に従来の技術では処理困難な高
SS(浮遊物質量)廃液又は/及び汚泥等の産業廃液を
有効に浄化処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】汚濁水や汚泥等の産業廃液である浄化対
象物について、産業廃液中の粒径が一定の範囲にある粒
度調整微粉炭を用いて、浄化処理を行う技術が従来から
知られている(例えば特公昭54−36413号公報、
特公昭61−17556、特公昭62−21596号公
報等)。
【0003】上記従来技術の基本は、廃液や汚泥の浄化
対象物と粒度調整微粉炭を混合攪拌し、その後、酸性化
剤や高分子凝集剤を添加し、シックナー等で連続的に沈
降固液分離するという技術である。
【0004】しかしながら、上記技術は高BOD、CO
D廃液のうち特に高SS(全浮遊物)を含有するものに
ついては、連続処理が非常に困難であり、稀釈水等を用
て、処理可能な濃度にした後で、処理を行っており、高
SS(全浮遊物)の処理は稀釈水等を用いなければ実用
としては耐えないものである。
【0005】即ち、従来公知の微粉炭を用いた沈降固液
分離法は、微粉炭と廃液を混合攪拌した後、更に酸性化
剤及び高分子凝集剤を添加し、それによって不純汚濁成
分を吸着し微粉炭を核とする凝集沈殿物として補足する
ものであり、連続処理の場合は、その上澄液をシックナ
ー等で分離するという浄化処理方法である。また、高S
S廃液については、沈降固液分離が不能な為、3〜10
倍の稀釈水を用いて、上記工程を行う方法である。
【0006】例えば、下水道汚泥(10,000mg/リットル)等
はSS中のMLVSS(有機性浮遊物)の割合が高く、
このため、微粉炭と混合攪拌後に添加する酸性化剤や高
分子凝集剤を用いても、SV30(30分間活性汚泥沈
殿率)で95%以上となってしまい、上記下水道汚泥は
沈降分離に極めて不向きである。
【0007】また同様な現象において、高SS廃液(酒
類の醸造及び蒸留廃液等)で30,000mg/リットルを越えるも
のについては事実上稀釈水を使用しない限り、沈降固液
分離は不可能である。
【0008】この他にも生し尿や浄化槽汚泥及び家畜し
尿等に於ては、同様のプロセスで沈降固液分離をした場
合に、添加した酸性化剤に有機物が反応してしまい、大
量の発泡を生じてしまうため、連続処理は極めて困難で
ある。
【0009】上記のような酸性化剤による現象を無くす
る技術として、廃液や汚泥の処理工程に、前処理として
加圧浮上法、電解法を用いて処理する技術がある。しか
し前処理として加圧浮上法、電解法を用いて処理する技
術では、処理費の高騰を免れず、経済活動として不都合
である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、浄化
処理が極めて困難な高SS廃液又は/及び汚泥等の産業
廃液を有効に浄化処理する方法を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、浄化処理が極めて困
難な高SS廃液又は/及び汚泥等の産業廃液を簡素な設
備で経済活動に見合う有効な浄化処理する方法を提供す
ることにある。
【0012】本発明のさらに他の目的は、酸性化剤やア
ルカリ性剤を使用しない浄化処理する方法を提供するこ
とにある。
【0013】本発明のもうひとつの目的は、粒度調整微
粉炭では捕捉吸着しにくい高SS廃液中の、窒素成分や
脱離液中の色度を浄化処理するために粒度調整微粉炭に
対し10〜30重量%粒度調整活性化炭を混合投入する
事によって浄化処理する方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る高SS廃
液や汚泥等の浄化処理法は、高SS廃液(5000mg/リットル
以上)又は/及び汚泥(5000mg/リットル以上)を浄化する
処理方法であって、高SS廃液(5000mg/リットル以上)又
は/及び汚泥(5000mg/リットル以上)に、粒径50〜400メ
ッシュのものが80重量%以上含有される粒度調整微粉炭
と、粒径50〜400メッシュのものが80重量%以上含有さ
れる粒度調整活性化炭と、を混合攪拌し、更に凝集剤を
添加し、フロック形成後に加圧脱水によって、汚泥と脱
離液に分離する工程を備えてなることを特徴とする。
【0015】請求項2に係る高SS廃液や汚泥等の浄化
処理法は、高SS廃液(5000mg/リットル以上)又は/及び
汚泥(5000mg/リットル以上)を浄化する一次処理と二次処
理を備えた処理方法であって、高SS廃液(5000mg/リッ
トル以上)又は/及び汚泥(5000mg/リットル以上)に、粒径
50〜400メッシュのものが80重量%以上含有される粒度
調整微粉炭、粒径50〜400メッシュのものが80重量%以
上含有される粒度調整活性化炭と、を混合攪拌し、更に
凝集剤を添加し、フロック形成後に加圧脱水によって、
汚泥と脱離液に分離する工程を備えた一次処理の後で、
脱離液に対して二次処理工程を行うことを特徴とする。
【0016】例えば、後述する実施例から明らかな通り
SSが5000ppm以上の廃液を、微粉炭を用いた沈降固液
分離による浄化処理に付した場合には、浄化処理が極め
て困難であるが、本発明のように加圧脱水という工程に
より、固液分離は勿論のこと、驚くべき事にその脱離液
は沈降固液分離法の上澄液よりも、実質的に数倍すぐれ
た浄化処理を行う事が可能となる。
【0017】そして本発明によれば、高SS廃液を無稀
釈で微粉炭と混合攪拌し、酸性化剤は添加せず、高分子
凝集剤のみで廃液の全量を脱水(加圧脱水)することに
よって酸性化剤による発泡現象を起こさずに、しかも短
時間で有効に浄化されることになる。
【0018】また加圧脱水機を用いると、その混合液が
10Kg/cm2以上の圧力中を通過する為、微粉炭粒子の周
囲に存在する汚水水膜に、汚濁成分が取り込まれ易くな
ると同時に、活性炭粒子についても細孔中に汚濁成分が
取り込まれ易くなる。実際にこの脱離液の汚濁度調査し
てみると、従来公知の沈降固液分離法の上澄液に比較
し、数倍の浄化状態となった。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明において対象とする処理廃
液及び汚泥は、SSが5000mg/リットル以上で稀釈水を用い
なければ沈降固液分離困難であり、また浄化処理困難な
ものである。例えば既に述べたような下水道汚泥、浄化
槽汚泥、家畜し尿、湖沼及び川河ヘドロ、生厨芥の汚
汁、各種産業系から発生する廃液及び汚泥等である。
【0020】本発明の高SS廃液や汚泥等の浄化処理法
は図1で示されるように、高SS廃液(5000mg/リットル以
上)又は/及び汚泥(5000mg/リットル以上)等を槽Aに収
容しており、ここに収容されたものが処理対象物とな
る。処理対象物としては、予め集めておいたもの、通常
の汚泥処理では、処理できないものも汚泥処理工程から
導入される。
【0021】次に、高SS廃液(5000mg/リットル以上)又
は/及び汚泥(5000mg/リットル以上)は、Cにある粒径50
〜400メッシュのものが80重量%以上含有される粒度調
整微粉炭と、粒径50〜400メッシュのものが80重量%以
上含有される粒度調整活性化炭と、を槽Bで添加された
後で、撹拌される。ここで臭気等が除去される。
【0022】撹拌されたものは槽Dに集められる。この
槽Dは後述する脱水処理Gをしたときのケーキや清浄な
離脱液を除いたものが導入される。
【0023】次に槽Eでは凝集剤Fが添加されて撹拌さ
れる。この撹拌後に、脱水処理を行う。脱水処理のう
ち清浄な離脱液は、二次処理を行う。二次処理は通常の
汚水処理を適用することができる。脱水されてケーキ状
となったものはコンテナHへ導入される。このコンテナ
Hに収容されたケーキ状のものは、燃料にしたり、その
他の処理を行う。ケーキ状のもの及び清浄な離脱液(う
わずみ)以外のものは、槽Dへ再度導入される。
【0024】なお上記説明中、経済性を考慮すると、微
粉炭と混合攪拌後高分子凝集剤を添加し、フロック形成
後は直接加圧脱水機{スクリュープレス方式、バルート
方式(アムコン社、特公平7−10440号公報)}に
かけて、その脱離液を浄化処理水とするのに好適なもの
は、SSが50000mg/リットル以下のものである。
【0025】本発明で用いられる加圧脱水機の例として
は、上記特公平7−10440号公報で示される固液分
離装置が好適に用いられる。つまり、図3で示すよう
に、内部が中空なケーシング1を有し、その左側の下部
には、汚泥水が流入する流入口2が形成され、同じく右
側の下部には固形分が排出される排出口3が形成されて
いる。またケーシング1の中央下部には、分離された水
分が流出する排水口4が形成され、ケーシング1の内部
の中央には、ほぼ水平状態に配置された固液分離部5が
設けられている。
【0026】流入口2からケーシング1の内部に流入し
た汚泥水は、固液分離部5を通り、ここで分離された水
分は排水口4から下方に流下し、固形分は排出口3から
排出される。
【0027】固液分離部5は、固定リング6を複数個有
しており、これらのリング6は、同心状に配列され、そ
の全体がほぼ円筒状をなしている。各固定リング6の間
にはスペーサ9が挟み込まれ、各固定リング6の耳6a
に形成された孔8とスペーサ9には、ボルト10が挿通
されている。この例では4本のボルト10が用いられ、
これらが同一円周上に配列されている。各ボルト10の
端部は、図3に示すように、ケーシング1に固定された
支持板11,12に、ナット32によって固定されてい
る。
【0028】このように、複数の固定リング6は、スペ
ーサ9により互いに所定の間隙をあけて、その軸線方向
に配列され、かつ複数のボルト10とナット32とによ
って互いに一体的に固定され、ケーシング1に対して不
動に支持されている。
【0029】各固定リング6の間の間隙には、遊動リン
グ30がそれぞれ配置されている。図5に示すように、
各遊動リング30の厚さTは、各固定リング間の間隙幅
Gより小さく設定され(T<G)、各固定リング6の端
面と、これに対向する遊動リング30の端面の間に所定
の微小ギャップgが形成されるように構成されている。
例えば、間隙幅Gが6mm、遊動リング30の厚さTが5
mmに設定されているとき、これらの間の各微小ギャップ
gは0.5mmとなる。また各遊動リング30の外径D1
は、そのまわりに位置する4本のスペーサ9の内側面に
より形成される円の径D2よりも小さく、しかも各固定
リング6の内径D3よりも大きく設定されている。この
構成により、各遊動リング30は、各固定リング6の間
から離脱することなく、その半径方向に可動であり、し
かも中心軸線まわりを回転可能となる。このように、遊
動リング30は固定リング間の間隙に遊動可能に配置さ
れている。
【0030】複数の固定リング6と遊動リング30によ
って形成された円筒状体の内部には、空間Sが区画され
るが、この空間Sには、スクリューコンベア31が配置
され、このコンベア31の各端部の軸部13は、両支持
板11,12にベアリング14,15を介して回転自在
に支持されている。
【0031】上述の如く固定リング6と遊動リング30
の内部に回転可能に配置されたスクリューコンベア31
は、その一端が、ケーシング1に支持されたギアドモー
タ17に駆動連結されている。ギアドモータ17は、ス
クリューコンベアを回転駆動する駆動手段の一構成例を
なすものである。
【0032】そしてケーシング1に固定された両支持板
11,12には、多数の固定リング6と多数の遊動リン
グの内部空間Sに対応する位置に適数の貫通孔22がそ
れぞれ形成されている。
【0033】脱離液に対する第二次の処理としては、通
常の浄化処理方法を採用することができる。即ち、脱離
液に対しては、従来技術で十分対応することができるた
めに、生物処理や、従来公知のシックナー等で連続的に
沈降固液分離する技術に連続して添加することができ
る。
【0034】本例では一次反応J、二次反応K、三次反
応L等を経て処理済Mとなる。本発明で重要なのは、二
次処理そのものの内容ではなく、一次処理として、前記
した高SS廃液(5000mg/リットル以上)又は/及び汚泥
(5000mg/リットル以上)に、粒径50〜400メッシュのもの
が80重量%以上含有される粒度調整微粉炭と、粒径50〜
400メッシュのものが80重量%以上含有される粒度調整
活性化炭と、を混合攪拌し、更に凝集剤を添加し、フロ
ック形成後に加圧脱水によって、汚泥と脱離液に分離す
る工程、を有することにある。
【0035】つまり従来技術では対応できない高SS
(全浮遊物)を含有するもの、蒸留廃液や汚泥につい
て、本発明に係る処理を行った後で、清浄な離脱液を従
来技術の浄化処理方法へ添加する。また従来技術で分離
できないものを、本発明の処理方法での浄化対象物とす
ることにより、本発明の処理方法で処理した後で、従来
技術の処理方法の処理対象物とすることができる。
【0036】本発明において用いる材料は、粒度調整微
粉炭、粒度調整活性化炭、高分子凝集剤である。
【0037】(粒度調整微粉炭)本発明において、使用
される粒度調整微粉炭は、汚濁成分との凝集フロック形
成と、加圧脱水時の吸着反応剤として使用されるもので
あり、粒径50〜400メッシュのものが80重量%以上、特
に好適には、粒径100〜200メッシュのものが80重量%以
上となるように加工されたものである。
【0038】これは50メッシュを越える粗大粒径のもの
は、混合攪拌時に汚濁成分との接触面積が小さくなる
為、凝集及び吸着反応効果が小さくなる。また400メッ
シュ以下の極小粒径のものは、かさ比重が小さくなる
為、混合攪拌に長時間を要することになる。
【0039】この粒度調整微粉炭には、無煙炭、れき青
炭、褐炭、亜炭、泥炭等があるが、本発明において使用
するものは性質上吸着反応効果が大きく、しかもある程
度の発熱量を有するものが好適の為、褐炭、亜炭の微粉
炭を選定するのが望ましい。無煙炭、れき青炭は発熱量
では有利であるが、汚濁成分の吸着反応という点で上記
2種に劣り、また泥炭はこの逆の性質で、脱水ケーキに
した場合、燃料としての発熱量が小さくなり過ぎる。
【0040】この粒度調整微粉炭は、廃液及び汚泥中の
BOD、COD、SSの格納度によっても異なるが、一
般にBOD、SSのうちどちらか濃度の高い方に対し
て、重量比が1:1乃至1:2の割合となるよう混合さ
れるのが望ましい。
【0041】(粒度調整活性化炭)本発明においては、
上記の凝集フロック形成及び吸着反応剤である、粒度調
整微粉炭と共に、粒度調整活性化炭が併用される。この
粒度調整活性化炭の粒径は、粒度調整微粉炭選定理由と
同じ内容で、かさ比重の違いから50〜200メッシュのも
のが最も好適である。
【0042】一般に活性炭の性質は、脱臭剤として利用
されるのであるが、本発明に関しては、これ以外に微粉
炭では吸着反応されにくい汚濁成分(窒素及び燐)の吸
着のため用いる。また汚濁物質と直接関連はないが、系
外排出の為色度についても除却したいためにこれを用い
る。
【0043】活性炭の種類は、やし殻炭、木粉及び天然
無煙炭等があるが、本発明では微粉炭と同じ内容の使用
目的もある為、価格の安く、しかも灰分の少ない、比較
的性能のすぐれた天然無煙炭からの精製品を用いるのが
有利である。
【0044】上記粒度調整微粉炭と粒度調整活性化炭
は、本発明の処理工程における早い段階で、浄化対象物
に投入される。これは浄化対象物に対する異臭等を処理
の早い段階で処理するためである。
【0045】(高分子凝集剤)本発明において、高SS
廃液もしくは汚泥と、粒度調整微粉炭及び粒度調整活性
化炭を混合攪拌した後に、高分子凝集剤を添加し、汚濁
物質との凝集フロックを形成する。
【0046】高分子凝集剤としては、ポリメタアクリル
酸エステル系、ポリアクリル酸エステル系、ポリアクリ
ルアミン系、ポリアクリルアミド系、ポリアクリル酸ソ
ーダ系、キトサン系、アルギン酸ソーダ系等、一般に使
用されているカチオン系、アニオン系或はノニオン系の
高分子凝集剤を単独または、2種以上の組み合わせでで
き、特にカチオン、アニオン両性系の高分子凝集剤が、
本発明では好適に使用される。
【0047】これら高分子凝集剤は処理すべき廃液及び
汚泥の状態等によっても異なるが、通常対象廃液及び汚
泥のSSに対して0.01〜0.02重量%程度で良い。
【0048】その後、加圧脱水機にかけられる事によっ
て、BOD、COD、SS、T−N、T−P、N−H成
分が実質的に除去された脱離液と、微粉炭及び活性化炭
を核とした凝集フロック、及び前記石炭中に吸着された
汚濁汚泥物質を含む脱水ケーキに分離される。
【0049】本発明によれば、酸性化剤(ポリ硫酸第2
鉄、塩化第2鉄、硫酸アルミニウム)等を使用せずと
も、上記高分子凝集剤のみで、脱水工程に十分に応える
フロックを形成する事が可能で、本発明の目的を達成し
得るものである。
【0050】
【実施例】
1)処理原水の性状 処理廃液として次の3種のものを使用した。 (A)生し尿及び浄化槽汚泥の混合物 現在、し尿処理場では、収集生し尿が少なくなり浄化槽
汚泥の割合が多くなっているが、上記資料はおおよそ生
し尿4、浄化槽汚泥6の割合のものを用いた。
【0051】水質は以下の通り BOD 7070mg/リットル COD 4120mg/リットル SS 10030mg/リットル T−N 2100mg/リットル T−P 340mg/リットル
【0052】(B)下水道余剰汚泥 下水道余剰汚泥は初沈汚泥と終沈汚泥があるが、今回の
実施例では終沈汚泥を採用した。
【0053】水質は以下の通り BOD 4220mg/リットル COD 3640mg/リットル SS 10570mg/リットル T−N 450mg/リットル T−P 160mg/リットル
【0054】2)具体例 上記生し尿及び浄化槽汚泥(A)を処理廃液として用
いた。この排水に粒度調整微粉炭(日本華煤交易輸入
200メッシュ)10000mg/リットル、粒度調整活性化炭(日本
華煤交易輸入 LMF−2G)2500mg/リットルを混合攪拌
後、更に高分子凝集剤(アムコン製 HB−3021)
110mg/リットルを加え、加圧脱水機(バルート方式 アムコ
ン製TS−101−U)にかけて脱水処理を行った。そ
の脱離液の水質を表1に示す。
【0055】上記、下水道余剰汚泥(c)を処理廃水
として用いた。この廃水に粒度調整微粉炭10000mg/リット
ル、粒度調整活性化炭500mg/リットルを混合攪拌後、更に高
分子凝集剤80mg/リットルを加え加圧脱水機にかけて脱水処
理を行った。その脱離液の水質を表1に示す。
【0056】3)比較例 沈降固液分離法との比較の為、上記(A)及び(B)の
検体に全く同量の微粉炭、活性化炭を混合攪拌し、酸性
化剤(塩化第2鉄)でPH3.0とし、中和剤(苛性ソ
ーダ)でPH8.0に戻した後、高分子凝集剤を加えて
分離した。その水質を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、蒸留廃液や浄化槽汚泥
等、従来公知の微粉炭による沈降固液分離法では、稀釈
水等を用いなければ実質的には浄化処理困難であったも
のが、最も早い段階で圧力脱水工程を入れることによっ
て、無稀釈のまま、しかも沈降固液分離法よりもはるか
に有効に浄化処理ができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高SS廃液や汚泥等の浄化処理法
の概略流れ図である。
【図2】二次処理の概略流れ図である。
【図3】脱水機としての固液分離装置の縦断面図であ
る。
【図4】固液分離部の分解斜視図である。
【図5】固液分離部の断面図である。
【符号の説明】 A,B,D,E 槽 C 粒度調整微粉炭と粒度調整活性化炭 F 凝集剤 脱水処理 H コンテナ I 清浄な離脱液槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−77455(JP,A) 特開 平2−218494(JP,A) 特開 昭57−81891(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/24 C02F 11/00 - 11/20 C02F 1/52 - 1/56

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高SS廃液(5000mg/リットル以上)又は/
    及び汚泥(5000mg/リットル以上)を浄化する処理方法であ
    って、高SS廃液(5000mg/リットル以上)又は/及び汚泥
    (5000mg/リットル以上)に、粒径50〜400メッシュのもの
    が80重量%以上含有される粒度調整微粉炭と、粒径50〜
    400メッシュのものが80重量%以上含有される粒度調整
    活性化炭と、を混合攪拌し、更に凝集剤を添加し、フロ
    ック形成後に加圧脱水によって、汚泥と脱離液に分離す
    る工程を備えてなることを特徴とする高SS廃液や汚泥
    等の浄化処理法。
  2. 【請求項2】 高SS廃液(5000mg/リットル以上)又は/
    及び汚泥(5000mg/リットル以上)を浄化する一次処理と二
    次処理を備えた処理方法であって、高SS廃液(5000mg
    /リットル以上)又は/及び汚泥(5000mg/リットル以上)に、
    粒径50〜400メッシュのものが80重量%以上含有される
    粒度調整微粉炭、粒径50〜400メッシュのものが80重量
    %以上含有される粒度調整活性化炭と、を混合攪拌し、
    更に凝集剤を添加し、フロック形成後に加圧脱水によっ
    て、汚泥と脱離液に分離する工程を備えた一次処理の後
    で、脱離液に対して二次処理工程を行うことを特徴とす
    る高SS廃液や汚泥等の浄化処理法。
JP17656697A 1997-06-18 1997-06-18 高ss廃液や汚泥等の浄化処理法 Expired - Lifetime JP3468269B2 (ja)

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