JP3468172B2 - 冷間加工性と焼入れ性に優れた高炭素鋼帯およびその製造方法 - Google Patents

冷間加工性と焼入れ性に優れた高炭素鋼帯およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピニング加工、
転造加工等の冷間加工における成形性と焼入れ処理にお
ける焼入れ性の双方を両立しうる鋼帯、およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】焼入れ・焼戻し、あるいはオーステンパ
ー等の熱処理により強度を高めて用いられる自動車の駆
動系部品には、従来、JIS G3311 に規定されるS35C〜S7
0Cや、SCM415〜SCM440等のようにC量が高く、かつ必要
に応じて複数の合金成分を含有する高炭素鋼を、熱間あ
るいは冷間にて鍛造し、さらに必要に応じて切削加工に
より部品形状に加工し、熱処理で必要な強度にして用い
ていた。
【0003】しかし、近年の加工技術の発達により、高
炭素鋼帯をそのまま冷間加工するだけで、熱間鍛造ある
いは切削加工を省略した効率的な製造方法が普及してき
ている。このような加工方法では、前述の従来の鋼種の
薄鋼板を用いると、板厚方向の圧縮加工による加工硬化
挙動と、その後の成形性を支配する伸びが不足して、加
工中に割れが発生する確率が高い。
【0004】また、合金成分を調整して加工に成功して
も、熱処理において強度が不足する問題が多く生じてい
た。そこで、熱処理強度の高い組成で、かつ成形性の高
い薄鋼帯、更にはその薄鋼帯を安定して製造しうる製造
方法が求められていた。
【0005】冷間加工性の改良に関しては、従来、特開
平4−202629号、同6−271935号、同8−3687号、同9
−157758号、同10−152757号、同11−80884 号、同11−
140544号の各公報において球状化セメンタイト組織の限
定条件あるいは、その形成に向けた焼鈍条件が規定され
ていた。しかし、これらの知見のみでは鋼帯から製造さ
れる鋼製品に対し、新たに普及してきた冷間加工を必ず
しも安定的に施せるものではない。
【0006】さらに、これら高炭素鋼帯の熱間圧延条件
は、特公平2−48609 号公報、特許第2611455 号公報
(1997年) 、あるいは特開平4−41618 号公報でいくつ
か開示されてきた。しかし、これらの従来技術では、主
に熱延鋼帯のパーライトを微細化することで安定的に冷
間圧延を行うことが提案されており、前述のように鋼帯
から製造される鋼製品に対し、新たに普及してきた冷間
加工を安定的に施そうとする目的とは必ずしも合致して
いない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ここに、本発明の目的
は、冷間加工における成形性と焼入れ性とを両立させ、
高い伸び率、そして高いn値およびr値が得られる高炭
素鋼帯およびその製造方法を提供することである。
【0008】より具体的には本発明の目的は、特定のC
量の鋼帯として良好な冷間加工性を付与するため、伸び
≧−12×C%+34、n値≧−0.08×C%+0.22、r値≧−0.
3 ×C%+0.9とする水準を満足する高炭素鋼帯およびそ
の製造方法を提供することである。
【0009】前述の従来技術において得られる球状化セ
メンタイトの形態は、必ずしも冷間加工性を所望の特性
まで向上しうるものではなかった。また、従来の製造方
法で得られた鋼帯では、冷間加工における変形中の加工
硬化により、特定の加工度以上の変形を受けた際、破壊
を生じる場合が多いため、高い加工度の条件下でも十分
な伸びを確保しうる鋼材が求められている。
【0010】そこで、加工硬化条件下でも高い伸びを発
揮しうる炭化物組織と、母相のフェライト組織の最適な
条件を見いだすことが重要な課題となっていた。したが
って、本発明のより具体的な目的は、加工硬化条件下で
も高い伸びを発揮しうる炭化物組織を備えた高炭素鋼帯
と、それを実現する母相のフェライト組織の最適な製造
条件を備えた高炭素鋼帯の製造方法を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、冷間加工中
の割れ要因が加工硬化による伸びの低下に起因すること
に着目し、特定の歪み条件においても割れ防止可能な一
定以上の加工硬化指数n値の検討を行った。さらに、所
定のn値あるいは伸びを確保しうる球状化セメンタイ
ト、フェライト組織条件を規定することとした。
【0012】一方、鋼中のC量が増大すると、伸びが低
下し、冷間加工性は劣化するが、その特定のC量におけ
る最良の加工性を発揮しうる組織条件をC量のパラメー
ターとして規定することとした。具体的には、鋼帯中の
球状化セメンタイトの分散間隔を極力均一化させるべ
く、高炭素鋼帯の金属組織的な特徴として観察される圧
延方向に展伸した球状化セメンタイトの密集した帯状組
織 (以下パーライトバンドと称する) を極力抑制した組
織条件で規定することとした。
【0013】特にパーライトバンドは、C量その他の合
金成分により形態が変化するため、最も影響度の高いC
量で規定しうるパラメーターを規定することとした。ま
た、前述の最適な球状化セメンタイト、フェライト組織
条件を得るための製造方法について、特にセメンタイト
の球状化率と分散間隔を適正化しうる熱間圧延条件と焼
鈍条件も規定した。
【0014】このような検討の結果、冷間加工の途中に
おけるn値を確保するにあたって、C量に応じてその最
適金属組織条件、およびその金属組織に適合しうる製造
条件として以下の条件があることを見いだした。
【0015】(1) 高炭素鋼帯の熱処理後の必要硬度と、
冷間加工に耐えうる成形性を確保するにあたり、合金成
分の条件を次のように規定する。C:0.15〜0.75%、
Si:0.30%以下、 Mn:0.20〜1.60%、sol.Al:0.05%
未満、N:0.0060%以下、かつ5≦sol.Al/N≦20、さら
に、必要に応じてCr:0.2〜1.2 %、Mo: 0.05〜1.0 %、
Ni: 0.05〜1.2 %、V: 0.5 〜0.5 %、Ti:0.05%、お
よびB:0.0005〜0.0050%の1種または2種以上( ただ
し、TiおよびBは常に複合化して添加される) 。
【0016】(2) 次に、前述の冷間加工中の割れ抑止効
果を得るためのC量、そのほか合金成分の異なる条件下
における金属組織の最適条件は、鋼中炭化物平均粒径が
0.5 〜2.0 μmで、球状化率≧80%を満足し、さらに式
(1) で規定する鋼中の平均炭化物分散間隔θspが、鋼中
のC量と平均フェライト粒径dに対し式(2) の関係を満
足する金属組織構造を有することであることを見い出し
た。
【0017】 炭化物分散間隔θsp (μm)={106/(3.14 ×平均θn)0.5 ×2.3 ・・(1) ただし、θn は、1mm2 当たりのセメンタイトの個数で
ある。θn は鋼板表層から板厚1/4 深さの部位の領域
で、100 ×100 μmの視野を16分割し、断面研磨後ナイ
タールにて腐食した走査型電子顕微鏡で2000倍に拡大観
察してセメンタイトの数を測定し、この数値を1mm2
領域での個数に換算した値 (θn)で単位はn/mm2 さらに
16視野の平均値を平均θn(n/mm2)とする。
【0018】 1.0×θsp+1.0 <d<1.0 ×θsp+10.0 ・・・・ (2) このとき、炭化物は主としてセメンタイトであり、この
ときの炭化物、つまりセメンタイトの球状化率%は長径
/短径<5となる球状組織の占有比率を示す。
【0019】さらに、この16視野で測定されたθn の最
大値をθnmax、最小値をθnminとして、θnmax、θnmin
の間に(3) 式に規定するセメンタイト密度比の相関が成
立するものとする冷間加工性に優れた高炭素鋼帯を見い
だした。
【0020】θnmin/θnmax>√C% ・・・・(3) さらに製造方法としては、球状化セメンタイトを均一に
分散させ、(2) 式の関係を維持させるために、熱間圧延
における仕上温度範囲TF が式(4) を満足し、その後巻
取までの冷却速度TC が(5) 式を満足し、引続き Ac1
50℃〜 Ac1+40℃の温度域での箱焼鈍を行うこと、さら
には冷間圧延と650 ℃〜Ac1 の温度域の焼鈍を1回もし
くは1回以上繰り返すことが有効であることを見い出し
た。
【0021】 1270+25×(C%)−500 ×(C%)0.1 <Tf <1270+25×(C%)−500 ×(C%)0.1 +60 ・・・ (4) 600・{1−0.1・(1−C%)2}<TC <600・ [1−0.1・{(1−C%)2−0.9}] ・・・ (5)
【0022】
【発明の実施の形態】ここに、本発明において鋼組成お
よび製造条件を上述のように限定した理由について説明
する。
【0023】A. 素材鋼の成分含有割合 (a) C C量分は、熱処理後の鋼製品に対する耐摩耗性、疲労強
度の向上を目的として、特定量含有する必要がある。本
発明において、焼入れ・焼戻しあるいはオーステンパ
ー、さらには必要に応じて浸炭処理等の熱処理の後の引
張強度が100kgf/mm2以上 (ヴィッカース硬度Hv:300 以
上) を確保できるように、かつ熱処理後の靱性を確保す
るため引張強度を210 kgf/mm2(ヴィッカース硬度が600)
以下とするために、また、球状化焼鈍後の冷間加工が容
易となるよう、その上限を0.75%と、下限を0.15%とそ
れぞれ規定した。好ましくは、C含有量の範囲は0.20〜
0.70%である。
【0024】(b) Si 本発明では熱処理後の、Si酸化物による疲労強度の低下
を避けるため0.30%を上限として添加する。好ましく
は、0.20%以下である。
【0025】(c) Mn Mnの添加は熱処理時の焼入れ性の確保、あるいは靱性向
上のための焼戻し、オーステンパー温度の上昇を目的と
して、0.20%以上の添加が必要となる。しかし、1.60%
を超える添加は、熱間圧延における鋼板の硬化を来た
し、酸洗あるいは冷間圧延等の製造が困難となる。この
ため、Mn添加量の範囲を0.60〜1.60%とした。好ましく
は、0.60〜0.75%である。
【0026】(d) sol.Al 本発明では、冷間加工性を確保するため、セメンタイト
とフェライトの粒径のバランスを規定している。このと
き、フェライト粒径を規定しており、この条件を満足す
るには、鋼中に適当量かつ適当な大きさのAl系窒化物、
AlN を析出せしめるのである。Alは製鋼段階の脱酸工程
で必然的に含有されるが、Alが過度に含有されるとAlN
が粗大になり、発明が意図するフェライト粒成長の制御
効果が得られない。一方、Alを過度に減少せしめてもAl
N の析出がなく、本発明の目的であるフェライト粒径の
制御が困難となる。このため、0.05%未満配合する。そ
して好ましくは0.005 %以上含有させる。
【0027】(e) N Nは鋼中に不可避的に含有される不純物元素であるが、
本発明の目的の高炭素鋼帯のフェライト粒径制御には特
定量の含有が必要で、かつsol.Alと特定の比率で含有さ
れている必要がある。種々の評価の結果、sol.Alとの比
率でsol.Al/Nが5以上、20以下であれば本発明の目的と
するフェライト粒径制御が可能となる。また、Nは0.00
60%超含有すると、上記sol.Alとの比率を維持しても、
n値の低下等、冷間加工性の低下が生じることから、添
加量の上限を0.0060%とした。
【0028】(f) Cr 本発明にかかる高炭素鋼帯は、冷間加工により鋼部品と
して成形された後、必要に応じて浸炭をともなった焼入
れ・焼戻し、あるいはオーステンパー処理により、その
強度を高められる。この時、強度の上昇、あるいは靱性
の上昇をはかるため、適宜、合金元素を含有させてもよ
い。この中で、Crは強度、靱性の向上効果が大きい。こ
のことから0.2 〜1.2 %の範囲で添加することとする。
この範囲未満では、十分な強度・靱性向上効果が得られ
ない。一方、この範囲を超えると、その効果が飽和する
だけでなく、経済的にも望ましくない。このため、Crは
添加する場合、0.2 〜1.2 %の範囲で含有させることと
する。好ましくは、0.2 〜0.6 %である。
【0029】(g) Mo Moは、強度上昇、靱性上昇に有効であることから、必要
に応じて、0.05〜1.0%の範囲で添加することとする。
この範囲以下では、強度・靱性向上効果が得られない。
一方、この範囲を超えると、その効果が飽和するだけで
なく、経済的にも望ましくない。このため、Moを添加す
る場合、0.05〜1.0 %の範囲で含有させることとする。
【0030】(h) Ni Niは、強度上昇、靱性上昇に有効であることから、必要
に応じて、0.05〜1.2%の範囲で添加することとする。
この範囲未満では、十分な強度・靱性向上効果が得られ
ない。一方、この範囲を超えると、その効果が飽和する
だけでなく、経済的にも望ましくない。このため、Niを
添加する場合、0.05〜1.2 %の範囲で含有させることと
する。
【0031】(i) V Vは、微量の添加でも強度上昇に有効であることから、
必要に応じて、0.05〜0.50%の範囲で添加することとす
る。この範囲以下では、十分な強度向上効果が得られな
い。一方、この範囲を超えると、その効果が飽和するだ
けでなく、経済的にも望ましくない。このため、Vを添
加する場合、0.05〜0.50%の範囲で含有させることとす
る。
【0032】(j) Ti、B Bには、焼入れにおける焼入れ性の向上、それに伴う強
度の改善、そして靱性の向上効果があり適当量添加する
こととする。このとき、Bの効果は、鋼中のNによって
阻害される他、Bの添加自体も本発明の目的であるフェ
ライト粒径の制御を困難とすることから、Bを添加する
場合は、必須的にTiを添加する。このとき、Bは0.0005
〜0.0050%の範囲で、これにともないTiは0.005 〜0.05
%添加することとする。
【0033】Bはこの範囲を超えると、かえって焼入れ
性の劣化や、靱性の劣化を招き、この範囲未満では効果
はない。また、TiはB含有量に対し、約10倍程度の比率
で含有することが望ましい。
【0034】B. 本発明の対象となる鋼帯の金属組織 (k) 炭化物の粒径、球状化率 炭化物の析出形態はこの冷間加工性に大きく影響する。
本発明では、高炭素鋼帯の冷間加工性の向上を目的とし
ており、球状化炭化物の形態とその分散間隔が、冷間加
工性を支配するn値に影響する。
【0035】球状化炭化物の形態は、鋼帯の断面を研
磨、ナイタール腐食した上で、鋼帯表面から板厚1/4 部
分の100 μm幅×100 μm深さの領域を走査型電子顕微
鏡での観察データで規定し、球状化炭化物は平均粒径が
0.5 〜2.0 μmで、球状化率≧80%を満足することとす
る。
【0036】球状化率%は、ナイタール腐食したときの
長径/短径<5となる球状組織の観察される全炭化物に
対する占有比率と規定した。球状化炭化物の球状化率が
80%未満では、n値の他、伸びも小さく、本発明で規定
した鋼帯よりも冷間加工性が低い。また、炭化物粒径が
0.5 μm未満では、n値が低く、冷間加工性が低い。一
方、2.0 μmを超えると伸びが低下し冷間加工性が劣化
する。
【0037】(1) 炭化物の粒数密度、分散間隔およびフ
ェライト粒径 炭化物の分散間隔は、鋼帯の強度、伸びに対して強い影
響を有することは、従来から知られている。この炭化物
が粗大化するにともない、その分散間隔は広がり、引張
強度の低減、伸びが増大し、素材の軟質化につながる。
なお、本発明の場合、炭化物は主としてセメンタイトで
あり、以下において、単にセメンタイトとして説明す
る。
【0038】そこで、本発明の目的である冷間加工性、
例えば冷間鍛造性の向上には、この分散間隔を増大する
ことが有利である。しかし、セメンタイトの分散間隔が
過度に増大することは、セメンタイトが著しく粗大化す
ることとなり、冷間加工における変形中にセメンタイト
が破壊し易くなり、この破壊にともない素材自体の破壊
が生じやすい。
【0039】さらにセメンタイトは、焼鈍の際に球状化
すると、その球状化組織の分散形態が、母相であるフェ
ライトの粒成長を支配するとされている。フェライト粒
は、過度に微細であると硬度や、降伏強度が高く冷間加
工に適さない。一方、過度に大きい場合には、伸びが低
下して冷間加工において破壊が生じやすくなる。
【0040】また、本発明の対象となる炭素鋼帯では、
フェライト粒径を適正な範囲に制御すると冷間加工性向
上に効果を与えるn値を最大としうる。そこでセメンタ
イトの分散間隔を定義するにあたって、まず、セメンタ
イト粒数θn は、鋼帯の平均的な組織である板厚の1/4
の部位の領域で、100 ×100 μmの視野を16分割し、断
面研磨後ナイタールにて腐食し走査型電子顕微鏡で2000
倍に拡大観察してセメンタイトの数を測定して得た数値
を1mm2 あたりの個数に換算した値で、単位はn/mm2
する。
【0041】上述のようにして測定したθn が1mm2
たり均一に分散すると過程してその平均値を平均θn と
する。ここで、炭化物、つまりセメンタイトの平均分散
間隔をθsp (μm)={106(3.14 ×平均θn)0.5 ×
2.3 と規定した。
【0042】一方、同じ測定方法で得られたフェライト
の平均粒径をd (μm)とすると、dは前述のように冷間
加工におけるn値に対して影響を有することから最適な
数値領域に特定する必要がある。
【0043】この時、dは前述のようにセメンタイトの
分散間隔に支配される他、化学組成の作用で記述したAl
N に支配される上、熱間圧延、冷間圧延、および焼鈍条
件によっても支配される。すなわち、セメンタイトの分
散間隔だけではdは規定できない一方で、セメンタイト
の分散間隔θspとフェライト粒径dは最適な数値領域に
制御されなければならない。
【0044】本発明にあっては、複数の試料を基に調査
した結果に基づき、セメンタイトの分散間隔θspとフェ
ライト粒径d関係を下記の数式範囲に規定することで、
C量が異なる複数の鋼種においても、その成分組成で良
好なn値が得られることが確認された。
【0045】1.0×θsp+1.0 <d<1.0 ×θsp+10.0 このθsp、dの規定範囲の中で、dが 1.0×θsp+1.0
〜2.0 では、局部伸びが求められる穴拡げ加工等への適
正が想定される。dが1.0 ×θsp+2.0 〜4.0では、圧
縮をともなうスピニング加工、転造加工、深絞り加工に
対し高い適正が想定される。さらに、dが1.0 ×θsp+
4.0 〜10.0では、高い伸びを要する冷間加工への高い適
正が想定される。
【0046】(m) 炭化物の粒数密度変動比 (θnmin/θ
nmax) 前述した測定方法で得られた鋼中のθn は、熱間圧延鋼
帯で形成されたパーライトの形態に支配される。本発明
の対象となるC量の鋼では、熱間圧延鋼帯においてフェ
ライトとパーライトの組織が混在したパーライトバンド
となる。このとき、熱間圧延の温度条件によってはフェ
ライトとパーライトは圧延方向に層状組織として展伸す
る傾向がある。
【0047】さらに、冷間加工性を向上させるために、
球状化焼鈍を施しセメンタイトを球状化して軟質化した
としても、そのセメンタイトの分布形態は熱間圧延での
フェライト、パーライトの層状組織の痕跡に応じて析出
密度の不均一を生じる場合があった。
【0048】本発明の目的である冷間加工性の向上に
は、このような圧延方向に進展した層状組織、あるいは
球状化セメンタイトの不均一な分散形態は、冷間加工時
に伸びや、変形能に異方性をともない、変形の不均一
や、場合によっては特定の方位において冷間加工中の破
断が生じる場合がある。
【0049】そこで本発明にあっては、球状化セメンタ
イトの分散の程度に特定の水準以上に均一化させるため
に、前述の金属組織の観察領域の視野単位のセメンタイ
トの粒数の最大値をθnmax、最小値をθnminと規定し
た。前述のように、セメンタイトの密度の差異が小さけ
れば冷間加工性を向上させる効果が得られるから、θnm
in/θnmaxの数値は増大させることが必要である。
【0050】しかし、C量が増大するほど、フェライト
中に分散するセメンタイトは増大し、かつその析出量の
差異は小さくなる。すなわち、C量が増大するほどθnm
in/θnmaxは増大する傾向がある、一方でC量が増大し
ても、その鋼の中で最適なθnmin/θnmaxは存在する。
【0051】したがって、本発明によれば、θnmin/θ
nmaxはCの関数で規定されることになり、最適値の検討
の結果、θnmin/θnmaxは√C%よりも大きくすること
で冷間加工性、および冷間加工における異方性を向上し
うる効果が確認された。
【0052】C. 製造方法に関する規定条件の作用 (n) 熱間圧延における仕上温度TF 本発明者は、前述のように、セメンタイトの分散間隔と
フェライト粒の相関条件、さらにはセメンタイトの析出
密度の均一化が冷間加工性の向上に有効であることを見
い出したが、そのような金属組織構造の確保は、熱間圧
延条件に規定を設けることで容易になる。
【0053】特にセメンタイトの均一分散が重要である
との認識に立って、パーライトバンドを抑制すること
は、重要な要因となり、このような層状組織の生成は、
熱間圧延中に形成される初析フェライトと、素材となる
スラブ中の合金成分の偏析が大きな要因とされている。
しかし、このような炭素鋼帯での均一なパーライトの確
保には、明確で十分な知見は少なく、特に今回見い出し
た金属組織構造を実現しうる熱間圧延での仕上温度の条
件は確立されていない。
【0054】本発明にしたがって、複数の鋼材を種々の
条件で熱間圧延し、引続き球状化焼鈍した際のセメンタ
イトの分散形態を測定し、本発明の条件に適合しうる仕
上げ条件温度とC量の相関を整理したところ、C量の減
少に従って仕上げ温度TF(℃) を上昇させることが有効
であることが分かった。
【0055】従来より、鋼中にパーライトバンドの析出
を抑制するにはAr1 点温度よりも特定の温度だけ高い温
度で仕上げ圧延することが有効とされているが、C量に
応じてオーステナイトの変形抵抗が変化しオーステナイ
トから析出するパーライトバンドの析出形態、さらには
球状化焼鈍後のセメンタイトの析出密度の変動は必ずし
もAr1 点温度との相関では整理できていない。
【0056】その中で、C量とTF(℃) の相関を整理す
ると、1270+25×(C%)−500 ×(C%)0.1 に沿った温度条
件範囲で近似するのである。そこで、本発明において、
仕上温度TF(℃) は、 1270+25×(C%)−500 ×(C%)0.1 <Tf<1270+25×(C
%)−500 ×(C%)0.1 +60 とした。
【0057】しかし、この式に準ずると高C組成では、
仕上温度の低下により圧延工程のロール等の損耗が顕在
化することから、0.6 %Cを超える材質領域での過度な
温度の低下を避けることが望ましい。
【0058】(o) 熱間圧延における巻取温度TC すでに記述したように、冷間加工性の向上に有効なセメ
ンタイトの分散間隔とフェライト粒の相関条件、さらに
はセメンタイトの析出密度の均一化には、熱間圧延条件
の中で仕上温度とともに、巻取温度も重要な影響を有す
る。前述の仕上温度は、特にパーライトバンドの制御に
有効であり、これに対してセメンタイトの球状化率、粒
径は巻取温度TC に大きく依存する。
【0059】本発明にしたがって、複数の鋼材を種々の
条件で熱間圧延し、引続き球状化焼鈍した際のセメンタ
イトの分散形態を測定したところ、TC はC量の減少に
ともなって低下させることが有効であることが分かっ
た。種々の条件から、この組織条件に適合しうるC量と
TC の関係は 600・{1−0.1・(1−C%)2}で整理さ
れ、さらに適合しうる温度範囲を考慮すると 600・{1−0.1・(1−C%)2}<TC <600・[1−0.1・
{(1−C%)2−0.9}] の温度範囲に管理することで、本発明の金属組織構造が
確保される。
【0060】また本発明によれば、Mn、Cr等の合金元素
を必要に応じて適宜含有させるが、合金元素の総量が増
大するとパーライトが過度に微細になり、熱間圧延した
鋼帯の強度が上昇するため、過度の上昇により圧延、そ
れに付随する通板工程での阻害要因を緩和するため、規
定温度条件の範囲の中でも比較的高い温度を採用するこ
とが望ましい。
【0061】
【実施例】実施例1 表1に示す鋼No.1〜20を実験室で溶製し、鋼塊を製造
し、1200℃×1h 加熱後、表2の仕上温度、巻取温度で
熱間圧延を行い、板厚2.5 mm、板幅200 mmの鋼帯とし、
巻取り後は、20℃/hの実際の製造ラインの熱延コイル冷
却に相当する冷却速度での緩冷却を施した。このように
冷却してから、酸洗脱スケールした後、水素雰囲気中で
740℃×8h 均熱する焼鈍を施し、セメンタイトの球状
化を図り、このときの機械的性質を測定した。
【0062】さらに、この鋼帯から1片25mm角の試験片
を加工し、Ar雰囲気下で870 ℃で30分加熱後、80℃の油
に焼入れし、引続き420 ℃×40分の焼戻しを行い、熱処
理後の硬度および機械的特性を測定した。これらの結果
を表3にまとめて示す。
【0063】本例では、本発明の目的である優れた冷間
加工性と焼入れ性の判定基準として焼鈍時の伸びを24%
以上、n値を0.16以上、r値を0.7 以上、さらに焼戻し
後の硬度をHv250 以上とした判定基準を採用した。
【0064】金属組織としてはいずれの鋼も本発明の範
囲内の金属組織を示したが、合金成分が本発明範囲を超
えると有効な特性が得られない場合が見られた。例え
ば、C含有量が本発明範囲を下回る鋼No.1は、焼戻し後
の硬度が不足し、またC含有量が本発明範囲を超える鋼
No.6は、伸びが判断基準を下回る。鋼No.7はMnが上限を
超えるためn値が判定基準を下回った。鋼No.8はMnが判
定基準下限を下回るため、熱処理硬度が反応基準より低
い。
【0065】この他、鋼No.15 はCrが、鋼No.16 はMo
が、鋼No.17 はVが本発明範囲の上限を超えるため、伸
びが判定基準を下回る。また鋼No.18 はAl、Nバランス
が、鋼No.19 はAl、Nバランスと、Ti、Bバランスが本
発明範囲を外れるためn値、r値が判定基準を下回る。
この結果、本発明に規定した成分範囲において、はじめ
て、優れた冷間加工性と、熱処理硬度を有する鋼帯を得
られる。
【0066】実施例2 表1に示す鋼No.2〜No.5の鋼 (表4参照) を、1200℃×
1h 加熱後、表5に示す仕上温度(TF)、巻取温度(Tc)で
熱間圧延し、その後、実際の製造ラインでのコイルの冷
却相当の冷却速度である20℃/hで緩冷却して、板厚2.5
mmの鋼帯とした。続く酸洗の後、水素雰囲気において表
5中の温度で6h 均熱する焼鈍を行い、機械的性質を測
定すると共に、実施例1と同じ試験片を作成し、Ar雰囲
気下で870 ℃で20分均熱後、420 ℃で60分均熱する焼戻
しを行い硬度を測定した。このときの結果は表4に併せ
て示す。
【0067】次いで、実施例1と同様にして各試験片に
ついて機械的特性を評価した。結果は表6にまとめて示
す。このときの判定基準は、C量により変化させること
とした。その理由は、C量により伸び、r値、n値の範
囲が変化し、かつ熱間圧延、焼鈍のプロセス条件でその
値が変動することから、プロセス条件の優位性を規定す
るためには、C量に応じた判定基準を付加する必要が生
じたためである。
【0068】以下の数値を、本発明で得られる機械的性
質の優位差判定基準とした。 伸び≧−12×C%+34、n値≧−0.08×C%+0.22、r値≧
−0.3 ×C%+0.9 これらの結果、いずれの鋼においても、熱延仕上規定温
度を下回るプロセス1は、(3) 式に規定するセメンタイ
ト密度比が、本発明で規定する条件を下回り圧延90°方
向のr値が低い。さらに、巻取規定温度を下回るプロセ
ス2は、セメンタイト、フェライトが微細で、球状化率
も低く、n値が判断基準を下回る。熱延仕上規定温度の
上限を超えるプロセス7では、球状化率が低く、伸びと
n値が小さい。さらに巻取規定温度上限を超えるプロセ
ス8では、(3) 式に規定するセメンタイト密度比が発明
範囲を下回り、圧延90°方向のr値が低い。焼鈍規定温
度の上限を超えるプロセス10では、セメンタイトの径、
フェライト粒径、球状化率が本発明範囲を外れ、伸び、
r値が判定基準を下回る。
【0069】これら調査の結果から、本発明で規定した
製造方法、金属組織構造を有する鋼帯においては、良好
な冷間加工性が期待されうる高い伸び、n値と、r値を
示す。
【0070】実施例3 表7に示す鋼No.20 〜No.24 の鋼を、1200℃×1h 加熱
後、表8に示す仕上温度(TF)、巻取温度(Tc)で熱間圧延
し、その後、実際の製造ラインでのコイルの冷却相当の
冷却速度である20℃/hで緩冷却して、板厚2.5 mmの鋼帯
とした。続く酸洗の後、水素雰囲気において表3中の温
度で6h 均熱する焼鈍を行い、引続き板厚1.5 mmに冷間
圧延し、650 ℃の水素雰囲気中で20h 均熱する焼鈍を行
った。
【0071】実施例1と同じ試験片を作成し、Ar雰囲気
下で870 ℃で20分均熱後、420 ℃で60分均熱する焼戻し
を行い硬度を測定した (表8参照) 。また、実施例1と
同様にして各試験片の機械的特性を評価し、結果は表9
に示す。このときの判定基準は、下記のように、実施例
2と同様にC量により変化させることとした。
【0072】伸び≧−12×C%+34、n値≧−0.08×C%+
0.22、r値≧−0.3 ×C%+0.9 この結果、いずれの鋼においても、熱延仕上規定温度を
下回るプロセス1は、(3) 式に規定するセメンタイト密
度比が、発明規定条件を下回り圧延90°方向のr値が低
い。巻取規定温度を下回るプロセス2は、セメンタイ
ト、フェライト粒が微細でさらに、球状化率も低く、n
値が判断基準を下回る。仕上規定温度の上限を超えるプ
ロセス7では、球状化率が低く、伸びとn値が小さい。
さらに巻取規定温度上限を超えるプロセス8では、(3)
式に規定するセメンタイト密度比が発明範囲を下回り圧
延90°方向のr値が低い。焼鈍規定温度の上限を超える
プロセス10ではセメンタイトの粒径、フェライト粒径、
球状化率が本発明範囲を外れ、伸び、r値が判定基準を
下回る。
【0073】これら調査の結果から、本発明で規定した
製造方法、金属組織構造を有する鋼帯においては、良好
な冷間加工性が期待されうる高い伸び、n値と、r値を
示す。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
【表4】
【0078】
【表5】
【0079】
【表5】
【0080】
【表7】
【0081】
【表8】
【0082】
【表9】
【0083】
【発明の効果】本発明により、冷間加工性の求められる
高い伸び、n値、r値と共に高い焼入れ・焼戻し硬度を
備えた高炭素鋼帯が得られ、自動車等の部品の効率的な
製造が期待される。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量割合にて、 C:0.15〜0.75%、 Si:0.30%以下、 Mn:0.20〜1.
    60%、 sol.Al:0.05%未満、N:0.0060%以下、かつ5≦sol.
    Al/N≦20、 を含有する鋼組成を有し、鋼中炭化物平均粒径が0.5 〜
    2.0 μmで、長径/短径<5となる球状組織の占有比率
    で示す球状化率≧80%を満足し、式(1) で規定する鋼中
    の平均炭化物分散間隔θspが、鋼中のC量と平均フェラ
    イト粒径dに対し、式(2) の関係を満足する金属組織構
    造を有する冷間鍛造性と焼入れ性に優れた高炭素鋼帯。 炭化物分散間隔θsp (μm)={106/(3.14 ×平均θn)0.5 ×2.3 ・・(1) ここで、θn は、鋼帯表層から板厚1/4 深さの部位の領
    域を、断面研磨後ナイタールにて腐食し走査型電子顕微
    鏡で2000倍に拡大観察して 100×100 μmの視野を16分
    割し、測定した炭化物粒数の数値を1mm2 の領域での個
    数に換算した値で単位はn/mm2 、さらに16視野の平均値
    を平均θn(n/mm2)とする。 1.0×θsp+1.0 <d(μm)<1.0 ×θsp+10.0 ・・・・ (2)
  2. 【請求項2】 前述の16視野で測定されたθn の最大値
    をθnmax、最小値をθnminとして、θnmax、θnminの間
    に(3) 式に規定するセメンタイト密度比の相関が成立す
    るものとする請求項1記載の冷間加工性に優れた高炭素
    鋼帯。 θnmin/θnmax>√C% ・・・・(3)
  3. 【請求項3】 前記鋼組成が、さらに、Cr:0.2〜1.2
    %、Mo:0.05 〜1.0 %、Ni:0.05 〜1.2 %、V:0.05〜0.
    50%、Ti:0.005 〜0.05%、およびB:0.0005〜0.0050
    %から成る群から選んだ1種または2種以上 (ただし、
    TiおよびBは同時に配合される) を含有する、請求項1
    または2に記載する高炭素鋼帯。
  4. 【請求項4】 重量割合にてC:0.15〜0.75%、Si:0.
    3 %以下、Mn:0.20〜1.60%、sol.Al:0.05%未満、
    N:0.0060%以下、かつ5≦sol.Al/N≦20を含有する鋼
    組成を有する鋼に、仕上温度範囲TF が式(4) を満足
    し、その後巻取温度TC が(5) 式を満足する熱間圧延を
    行い、引続き Ac1−50℃〜 Ac1+40℃の温度域での箱焼
    鈍を行う高炭素鋼帯の製造方法。 1270+25×(C%)−500 ×(C%)0.1 <Tf <1270+25×(C%)−500 ×(C%)0.1 +60 ・・・ (4) 600・{1−0.1・(1−C%)2}<TC <600・ [1−0.1・{(1−C%)2−0.9}] ・・・ (5)
  5. 【請求項5】 前記熱間圧延を行ってから、あるいはさ
    らに前記箱焼鈍を行ってから、冷間圧延と650 ℃〜Ac1
    の温度域の焼鈍を1回もしくは2回以上繰り返すことを
    特徴とする請求項4記載の高炭素鋼帯の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記鋼組成が、Cr:0.2〜1.2 %、Mo:0.0
    5 〜1.0 %、Ni:0.05 〜1.2 %、V:0.05〜0.50%、Ti:
    0.005 〜0.05%、およびB:0.0005〜0.0050%から成る
    群から選んだ1種または2種以上( ただし、TiおよびB
    は同時に配合される) をさらに含有する請求項4または
    5記載の高炭素鋼帯の製造方法。
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