JP3467636B2 - 透視防護用装飾シート、並びにその製造方法及び製造装置 - Google Patents
透視防護用装飾シート、並びにその製造方法及び製造装置Info
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- JP3467636B2 JP3467636B2 JP22396097A JP22396097A JP3467636B2 JP 3467636 B2 JP3467636 B2 JP 3467636B2 JP 22396097 A JP22396097 A JP 22396097A JP 22396097 A JP22396097 A JP 22396097A JP 3467636 B2 JP3467636 B2 JP 3467636B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、採光が可能であり
ながら、反対側にある物体の透視が困難である、窓貼り
シート、シャワーカーテン、間仕切り等に使用される透
視防護用装飾シート、並びにその製造方法及び製造装置
に関する。
ながら、反対側にある物体の透視が困難である、窓貼り
シート、シャワーカーテン、間仕切り等に使用される透
視防護用装飾シート、並びにその製造方法及び製造装置
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】採光が
可能でありながら、プライバシーの保護効果を有する物
として、従来から種々のものが提案され、実用化されて
いる。例えば支柱に略L字型の複数の半透明なプラスチ
ック板を取り付けたもの、又は透明なプラスチックシー
トにアルミ蒸着を施したもの等がある。前者は、外部か
らの視界は遮断されるが、像の視認が困難であるとは言
い難い。後者は、紫外線防止効果を有するが、暗い方か
ら明るい方の視認が可能であるため、窓貼りシートとし
て用いた場合に、昼間は屋外から室内が見えないが、照
明によって室内の方が屋外よりも明るくなる夜間におい
ては室内が見え、プライバシーの保護具としては不十分
であるという欠点を有する。
可能でありながら、プライバシーの保護効果を有する物
として、従来から種々のものが提案され、実用化されて
いる。例えば支柱に略L字型の複数の半透明なプラスチ
ック板を取り付けたもの、又は透明なプラスチックシー
トにアルミ蒸着を施したもの等がある。前者は、外部か
らの視界は遮断されるが、像の視認が困難であるとは言
い難い。後者は、紫外線防止効果を有するが、暗い方か
ら明るい方の視認が可能であるため、窓貼りシートとし
て用いた場合に、昼間は屋外から室内が見えないが、照
明によって室内の方が屋外よりも明るくなる夜間におい
ては室内が見え、プライバシーの保護具としては不十分
であるという欠点を有する。
【0003】また、その表面に微細なピラミッド型のキ
ューブ又は三角柱プリズムが形成された、光透過性プラ
スチックシートも提案されている。これらのシートは再
帰性反射を利用しており、光が反射され銀鏡面を呈し、
一側から他側の透視が略不可能であるが、他側から一側
は透視が可能であるので、両方向からの透視の防止を目
的とした場所での使用には不適切である。ピラミッド型
のキューブシートは、例えば道路標識、危険防止用再起
反射シートとし使用されている。また三角柱プリズムシ
ートは、一面における全反射、又は光の均一性及び輝度
向上を目的としており、例えば液晶バックライトの光出
部、又は液晶表示部に使用されている。
ューブ又は三角柱プリズムが形成された、光透過性プラ
スチックシートも提案されている。これらのシートは再
帰性反射を利用しており、光が反射され銀鏡面を呈し、
一側から他側の透視が略不可能であるが、他側から一側
は透視が可能であるので、両方向からの透視の防止を目
的とした場所での使用には不適切である。ピラミッド型
のキューブシートは、例えば道路標識、危険防止用再起
反射シートとし使用されている。また三角柱プリズムシ
ートは、一面における全反射、又は光の均一性及び輝度
向上を目的としており、例えば液晶バックライトの光出
部、又は液晶表示部に使用されている。
【0004】さらに以上のいずれのシートにおいても、
意匠性を高めるために、着色するか、又は印刷によって
模様を付加する方法がある。しかしながら前者において
は依然として意匠性に乏しく、後者においては印刷によ
って採光量が減少する可能性があるという問題がある。
意匠性を高めるために、着色するか、又は印刷によって
模様を付加する方法がある。しかしながら前者において
は依然として意匠性に乏しく、後者においては印刷によ
って採光量が減少する可能性があるという問題がある。
【0005】本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたも
のであり、模様素子によって異なる方向に配列された三
角柱プリズムが形成されていることにより、光透過性が
良好でありながら、両方向での透視が非常に困難であ
る、意匠性に優れた透視防護用装飾シート、並びにその
製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
のであり、模様素子によって異なる方向に配列された三
角柱プリズムが形成されていることにより、光透過性が
良好でありながら、両方向での透視が非常に困難であ
る、意匠性に優れた透視防護用装飾シート、並びにその
製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の透視防護用装飾
シートは、間に平坦部分が存在しないように連続的に平
行配置された多数の三角柱プリズムを有する多数の模様
素子が、前記三角柱プリズムの長手方向が複数の方向と
なるように、光透過性を有する合成樹脂シートの一面に
形成され、多数の前記模様素子は、間隔を隔てて配置さ
れていることを特徴とする。
シートは、間に平坦部分が存在しないように連続的に平
行配置された多数の三角柱プリズムを有する多数の模様
素子が、前記三角柱プリズムの長手方向が複数の方向と
なるように、光透過性を有する合成樹脂シートの一面に
形成され、多数の前記模様素子は、間隔を隔てて配置さ
れていることを特徴とする。
【0007】角度が異なる2つの斜面を有する微細な三
角柱プリズムが平行に密接して配設されているので、異
なる方向から入射した光を同時に見ることになり、反対
側にある物体像を視認することは困難である。反対側に
ある物体が離れている程、視認は困難である。しかも三
角柱プリズムは模様素子によって複数の方向に配設され
ているので、模様素子によって明るさが異なって見え、
意匠性に優れる。また光透過性は良好に維持されるの
で、採光は可能である。
角柱プリズムが平行に密接して配設されているので、異
なる方向から入射した光を同時に見ることになり、反対
側にある物体像を視認することは困難である。反対側に
ある物体が離れている程、視認は困難である。しかも三
角柱プリズムは模様素子によって複数の方向に配設され
ているので、模様素子によって明るさが異なって見え、
意匠性に優れる。また光透過性は良好に維持されるの
で、採光は可能である。
【0008】本発明の透視防護用装飾シートは、前記三
角柱プリズムの斜面と、シート面の法線とのなす角度が
20°〜45°であることを特徴とする。
角柱プリズムの斜面と、シート面の法線とのなす角度が
20°〜45°であることを特徴とする。
【0009】三角柱プリズムの形成面とは反対の平滑面
から垂直に入射した光が略全反射するので、金属調のヘ
アラインを呈する。なお前記角度が約35°である場合
に、最も望ましい効果が得られる。
から垂直に入射した光が略全反射するので、金属調のヘ
アラインを呈する。なお前記角度が約35°である場合
に、最も望ましい効果が得られる。
【0010】
【0011】三角柱プリズムを、その長手方向に通過し
た光は、模様素子が間隔を隔てて配置されることによっ
て形成された輪郭線における拡散面から放出されるの
で、模様素子の輪郭が際立って見え、意匠性に優れる。
た光は、模様素子が間隔を隔てて配置されることによっ
て形成された輪郭線における拡散面から放出されるの
で、模様素子の輪郭が際立って見え、意匠性に優れる。
【0012】本発明の透視防護用装飾シートは、1つの
前記模様素子内における前記三角柱プリズムの長手方向
の長さは3cm以下であることを特徴とする。
前記模様素子内における前記三角柱プリズムの長手方向
の長さは3cm以下であることを特徴とする。
【0013】透視が可能な方向に三角柱プリズムが配列
されている場合でも、模様素子の大きさを制限すること
により、像が細かく分割されるので、像の視認がより困
難となる。
されている場合でも、模様素子の大きさを制限すること
により、像が細かく分割されるので、像の視認がより困
難となる。
【0014】本発明の透視防護用装飾シートは、他面
は、平滑であり、接着剤が塗布されていることを特徴と
する。
は、平滑であり、接着剤が塗布されていることを特徴と
する。
【0015】例えば窓に貼って使用することができ、昼
間、夜間を問わず、室内の透視を防護して、プライバシ
ーを保護することができる。また間仕切り用透明板に貼
って使用した場合は、これを挟む両空間に明度の差があ
っても反対側から透視されることを防護することができ
る。しかもいずれの面から見た場合でも模様素子の集合
体である模様が見え非常に意匠性に優れており、インテ
リア装飾、又は窓の装飾としても最適である。
間、夜間を問わず、室内の透視を防護して、プライバシ
ーを保護することができる。また間仕切り用透明板に貼
って使用した場合は、これを挟む両空間に明度の差があ
っても反対側から透視されることを防護することができ
る。しかもいずれの面から見た場合でも模様素子の集合
体である模様が見え非常に意匠性に優れており、インテ
リア装飾、又は窓の装飾としても最適である。
【0016】本発明の透視防護用装飾シートは、前記模
様素子の形状は、複数種あることを特徴とする。
様素子の形状は、複数種あることを特徴とする。
【0017】単純な幾何学模様のみならず、結晶構造の
如き複雑な模様を形成することができ、さらに意匠性が
増す。
如き複雑な模様を形成することができ、さらに意匠性が
増す。
【0018】本発明の透視防護用装飾シートは、前記合
成樹脂シートは、塩化ビニル、アクリル、シリコン、ポ
リアミド、及びポリウレタンからなるグループから選択
されたものを含み、架橋構造を有することを特徴とす
る。
成樹脂シートは、塩化ビニル、アクリル、シリコン、ポ
リアミド、及びポリウレタンからなるグループから選択
されたものを含み、架橋構造を有することを特徴とす
る。
【0019】架橋構造を有することにより成形が容易で
あり、三角柱プリズムの形状が正確に再現されている。
あり、三角柱プリズムの形状が正確に再現されている。
【0020】本発明の透視防護用装飾シートの製造方法
は、基材シートの一面にペースト状樹脂を塗布する工程
と、該ペースト状樹脂が塗布された面を、間に平坦部分
が存在しないように連続的に平行配置された多数の三角
柱プリズムを有する所定形状の模様素子が多数凹刻され
た押圧ロールに押圧する工程と、前記ペースト状樹脂を
固化させる工程とを含むことを特徴とする。
は、基材シートの一面にペースト状樹脂を塗布する工程
と、該ペースト状樹脂が塗布された面を、間に平坦部分
が存在しないように連続的に平行配置された多数の三角
柱プリズムを有する所定形状の模様素子が多数凹刻され
た押圧ロールに押圧する工程と、前記ペースト状樹脂を
固化させる工程とを含むことを特徴とする。
【0021】エンボス方式等の押圧方法では形成し難い
三角柱プリズムの山型の先端部分を含め、三角柱プリズ
ムの形状を正確に再現することが可能である。
三角柱プリズムの山型の先端部分を含め、三角柱プリズ
ムの形状を正確に再現することが可能である。
【0022】本発明の透視防護用装飾シートの製造方法
は、前記ペースト状樹脂として、架橋構造を有する合成
樹脂を使用することを特徴とする。
は、前記ペースト状樹脂として、架橋構造を有する合成
樹脂を使用することを特徴とする。
【0023】成形前には流動性を最適に保持させ、所望
する形状に成形した後には、加熱によって固化させるこ
とが容易である。
する形状に成形した後には、加熱によって固化させるこ
とが容易である。
【0024】本発明の透視防護用装飾シートの製造装置
は、間に平坦部分が存在しないように連続的に平行配置
された多数の三角柱プリズムを有する所定形状の模様素
子が多数凹刻された押圧ロールと、基材シートの一面に
ペースト状樹脂を塗布する手段と、該ペースト状樹脂が
塗布された面を前記押圧ロールに押圧する手段と、前記
ペースト状樹脂を固化させる手段とを含むことを特徴と
する。
は、間に平坦部分が存在しないように連続的に平行配置
された多数の三角柱プリズムを有する所定形状の模様素
子が多数凹刻された押圧ロールと、基材シートの一面に
ペースト状樹脂を塗布する手段と、該ペースト状樹脂が
塗布された面を前記押圧ロールに押圧する手段と、前記
ペースト状樹脂を固化させる手段とを含むことを特徴と
する。
【0025】エンボス方式等の押圧方法では形成し難い
三角柱プリズムの山型の先端部分を含め、三角柱プリズ
ムの形状を正確に再現することが可能である。
三角柱プリズムの山型の先端部分を含め、三角柱プリズ
ムの形状を正確に再現することが可能である。
【0026】本発明の透視防護用装飾シートの製造装置
は、前記押圧ロールの表面に凹刻された前記三角柱プリ
ズムの斜面と、前記押圧ロールの径方向とのなす角が35
°以上であることを特徴とする。
は、前記押圧ロールの表面に凹刻された前記三角柱プリ
ズムの斜面と、前記押圧ロールの径方向とのなす角が35
°以上であることを特徴とする。
【0027】本発明の三角柱プリズムが形成されるよう
に、基材シートの一面に塗布されたペースト状樹脂を成
形することができる。
に、基材シートの一面に塗布されたペースト状樹脂を成
形することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づき具体的に説明する。図1は本発明に係
る透視防護用装飾シートの模式的部分拡大斜視図であ
り、図2は図1のII−II線における断面図である。この
透視防護用装飾シートは、柔軟性を有し、透明な合成樹
脂からなる基材シート1の一面に、同じく柔軟性を有
し、透明な合成樹脂からなり、断面視二等辺三角形をな
すような微細な多数の三角柱プリズム2が形成されてい
る。各三角柱プリズム2は、間に平坦部分が存在しない
ように連続的に平行に配置されている。そして三角柱プ
リズム2の配列方向は、後述する実施例で示す如き所定
形状の模様素子4によって複数の方向となしてある。基
材シート1の他面には、この透視防護用装飾シートを、
窓又はついたてのような対象物に貼るための接着剤3が
塗布されている。接着剤3を塗布する代わりに他面を鏡
面加工しても、窓、ガラス、鏡等の平坦面に接着させる
ことができる。以下、三角柱プリズム2が形成された面
を絞面と称し、反対の面を平滑面と称する。
示す図面に基づき具体的に説明する。図1は本発明に係
る透視防護用装飾シートの模式的部分拡大斜視図であ
り、図2は図1のII−II線における断面図である。この
透視防護用装飾シートは、柔軟性を有し、透明な合成樹
脂からなる基材シート1の一面に、同じく柔軟性を有
し、透明な合成樹脂からなり、断面視二等辺三角形をな
すような微細な多数の三角柱プリズム2が形成されてい
る。各三角柱プリズム2は、間に平坦部分が存在しない
ように連続的に平行に配置されている。そして三角柱プ
リズム2の配列方向は、後述する実施例で示す如き所定
形状の模様素子4によって複数の方向となしてある。基
材シート1の他面には、この透視防護用装飾シートを、
窓又はついたてのような対象物に貼るための接着剤3が
塗布されている。接着剤3を塗布する代わりに他面を鏡
面加工しても、窓、ガラス、鏡等の平坦面に接着させる
ことができる。以下、三角柱プリズム2が形成された面
を絞面と称し、反対の面を平滑面と称する。
【0029】平滑面側から垂直に入射した光は、基材シ
ート1を透過し、三角柱プリズム2内に入いり、三角柱
プリズム2の斜面にて略全反射して、対向する斜面へ向
かい、この斜面でも略全反射して平滑面から出射する。
従って、平滑面側から垂直に見た場合は絞面側にある物
体をほとんど認識することができない。また斜めに入射
した光は、基材シート1を透過し、三角柱プリズム2内
に入いり、三角柱プリズム2の斜面にて一部が反射し一
部が透過する。このとき三角柱プリズム2の長手方向に
対し垂直である斜め方向からの光が最も多く透過する。
ート1を透過し、三角柱プリズム2内に入いり、三角柱
プリズム2の斜面にて略全反射して、対向する斜面へ向
かい、この斜面でも略全反射して平滑面から出射する。
従って、平滑面側から垂直に見た場合は絞面側にある物
体をほとんど認識することができない。また斜めに入射
した光は、基材シート1を透過し、三角柱プリズム2内
に入いり、三角柱プリズム2の斜面にて一部が反射し一
部が透過する。このとき三角柱プリズム2の長手方向に
対し垂直である斜め方向からの光が最も多く透過する。
【0030】逆に絞面側から入射した光は、三角柱プリ
ズム2の斜面にて一部が反射し、一部が透過するが、こ
のときのシート全体の透過率は、平滑面からの入射光の
場合よりも高い。また三角柱プリズム2の長手方向に対
する角度によって三角柱プリズム2の斜面における反射
率が異なり、三角柱プリズム2の長手方向に対し垂直で
ある斜め方向からの光が最も低い、即ち透過し易い。
ズム2の斜面にて一部が反射し、一部が透過するが、こ
のときのシート全体の透過率は、平滑面からの入射光の
場合よりも高い。また三角柱プリズム2の長手方向に対
する角度によって三角柱プリズム2の斜面における反射
率が異なり、三角柱プリズム2の長手方向に対し垂直で
ある斜め方向からの光が最も低い、即ち透過し易い。
【0031】次に、図3に示す製造装置を用いて、この
ような透視防護用装飾シートを製造する方法について説
明する。図中31は、ペースト状樹脂32を貯蔵するタンク
であり、タンク31の上方にはゴム製の塗布ロール33が、
その略半周がペースト状樹脂32に浸漬するように配設さ
れている。塗布ロール33の上側にはゴム製の受けロール
34が対設されており、受けロール34の上方にはガイドロ
ール35,36が略同じ高さで所定間隔を隔てて設けられて
いる。ガイドロール35,36間の上方にはペースト状樹脂
32を加熱する加熱装置37が設置されており、ガイドロー
ル36の側方には、表面に所定の凹刻模様を有するゴム製
の押圧ロール38、及び大径の誘電発熱式のジャケットロ
ーラ(例えばトクデン(株)製)39が略接触状態で配置
されている。ジャケットローラ39は、高精度に温度を一
定に保ちながら所定速度で回転させることが可能であ
り、表面は鏡面に加工されている。
ような透視防護用装飾シートを製造する方法について説
明する。図中31は、ペースト状樹脂32を貯蔵するタンク
であり、タンク31の上方にはゴム製の塗布ロール33が、
その略半周がペースト状樹脂32に浸漬するように配設さ
れている。塗布ロール33の上側にはゴム製の受けロール
34が対設されており、受けロール34の上方にはガイドロ
ール35,36が略同じ高さで所定間隔を隔てて設けられて
いる。ガイドロール35,36間の上方にはペースト状樹脂
32を加熱する加熱装置37が設置されており、ガイドロー
ル36の側方には、表面に所定の凹刻模様を有するゴム製
の押圧ロール38、及び大径の誘電発熱式のジャケットロ
ーラ(例えばトクデン(株)製)39が略接触状態で配置
されている。ジャケットローラ39は、高精度に温度を一
定に保ちながら所定速度で回転させることが可能であ
り、表面は鏡面に加工されている。
【0032】ジャケットローラ39の周面において、押圧
ロール38の反対側にはガイドロール40が設けられてお
り、その側方には近接配置された大径の冷却ロール41及
び剥離ロール42が備えられている。剥離ロール42の側方
には略同一高さに巻取り軸43が配設されている。
ロール38の反対側にはガイドロール40が設けられてお
り、その側方には近接配置された大径の冷却ロール41及
び剥離ロール42が備えられている。剥離ロール42の側方
には略同一高さに巻取り軸43が配設されている。
【0033】押圧ロール38は、以下のようにして構成さ
れている。先ず、アクリル板に、一方向に長く、所定角
度の斜面を有するV字型の溝を多数平行に切削して三角
柱プリズムの平板を作成し、この面に銀鏡反応処理を行
った上で電鋳メッキを行い反転して電胎版を作成する。
また銅板、真鍮板等の金属板を直接切削してもよい。
れている。先ず、アクリル板に、一方向に長く、所定角
度の斜面を有するV字型の溝を多数平行に切削して三角
柱プリズムの平板を作成し、この面に銀鏡反応処理を行
った上で電鋳メッキを行い反転して電胎版を作成する。
また銅板、真鍮板等の金属板を直接切削してもよい。
【0034】そしてポリウレタン、ポリエステル、アク
リル、エポキシ等の樹脂を用い、2液混合、電子線照
射、紫外線照射、加熱等の処理を施して架橋構造にせし
めたものを、この電胎版又は金属板の溝に充填して反対
型を取り出して第1の複製を作成する。このときエンボ
ス方式等の押圧方法では、残留空気溜まり等の発生によ
り、三角柱プリズムの山型の先端部分が丸みを帯びる可
能性が高い。
リル、エポキシ等の樹脂を用い、2液混合、電子線照
射、紫外線照射、加熱等の処理を施して架橋構造にせし
めたものを、この電胎版又は金属板の溝に充填して反対
型を取り出して第1の複製を作成する。このときエンボ
ス方式等の押圧方法では、残留空気溜まり等の発生によ
り、三角柱プリズムの山型の先端部分が丸みを帯びる可
能性が高い。
【0035】そしてこの三角柱プリズムが形成された第
1の複製を、三角柱プリズムの長手方向に垂直な辺を有
するように所定形状に裁断し、デザイン化して配置し、
1ピッチ分の模様を作成する。この模様から、第1の複
製と同様、電胎版を介して必要数の第2の複製を作成
し、押圧ロール38の表面に貼着する。これにより表面に
凹刻模様を形成することができる。
1の複製を、三角柱プリズムの長手方向に垂直な辺を有
するように所定形状に裁断し、デザイン化して配置し、
1ピッチ分の模様を作成する。この模様から、第1の複
製と同様、電胎版を介して必要数の第2の複製を作成
し、押圧ロール38の表面に貼着する。これにより表面に
凹刻模様を形成することができる。
【0036】以上の如く構成された装置を用いて透視防
護用装飾シートを製造する場合、先ず、塗布ロール34の
側方に、柔軟性及び光透過性を有する合成樹脂からなる
長尺基材シート44を引き出し可能にロール状に巻いた状
態で設置し、またタンク31にペースト状樹脂32を充填し
ておく。そして長尺基材シート44を引き出し、塗布ロー
ル33、受けロール34間を通過せしめる。これにより一面
にペースト状樹脂32が塗布された長尺基材シート44は、
ガイドロール35, 36を経て、ここで加熱装置37にて、ペ
ースト状樹脂32が半流動性を有する温度(例えば85〜10
0 ℃)に加熱される。これによりペースト状樹脂32の流
動性が増し、押圧ロール38と、ペースト状樹脂32がゲル
化する温度(例えば 180℃)に加熱されたジャケットロ
ーラ39との間へ移送される。ここを通過することによ
り、流動性を増したペースト状樹脂32は、押圧ロール38
表面の凹刻模様の奥まで突入し、細部まで埋めた状態で
半ゲル化して流動性を失い固化する。これによって押圧
ロール38表面の精密な模様が形成される。
護用装飾シートを製造する場合、先ず、塗布ロール34の
側方に、柔軟性及び光透過性を有する合成樹脂からなる
長尺基材シート44を引き出し可能にロール状に巻いた状
態で設置し、またタンク31にペースト状樹脂32を充填し
ておく。そして長尺基材シート44を引き出し、塗布ロー
ル33、受けロール34間を通過せしめる。これにより一面
にペースト状樹脂32が塗布された長尺基材シート44は、
ガイドロール35, 36を経て、ここで加熱装置37にて、ペ
ースト状樹脂32が半流動性を有する温度(例えば85〜10
0 ℃)に加熱される。これによりペースト状樹脂32の流
動性が増し、押圧ロール38と、ペースト状樹脂32がゲル
化する温度(例えば 180℃)に加熱されたジャケットロ
ーラ39との間へ移送される。ここを通過することによ
り、流動性を増したペースト状樹脂32は、押圧ロール38
表面の凹刻模様の奥まで突入し、細部まで埋めた状態で
半ゲル化して流動性を失い固化する。これによって押圧
ロール38表面の精密な模様が形成される。
【0037】その後、表面に模様が形成された長尺基材
シート44は、ジャケットローラ39によって充分加熱さ
れ、さらにペースト状樹脂32はゲル化して固化する。そ
してガイドロール40によって冷却ロール41へ導かれ、冷
却ロール41によって冷却された後、剥離ロール42によっ
て剥離され、巻取り軸43によって巻き取られる。接着剤
3は、透視防護用装飾シートの用途に応じて、必要な場
合にのみ、基材シート1の他面に塗布する。また接着剤
3を塗布する代わりに鏡面加工してもよい。
シート44は、ジャケットローラ39によって充分加熱さ
れ、さらにペースト状樹脂32はゲル化して固化する。そ
してガイドロール40によって冷却ロール41へ導かれ、冷
却ロール41によって冷却された後、剥離ロール42によっ
て剥離され、巻取り軸43によって巻き取られる。接着剤
3は、透視防護用装飾シートの用途に応じて、必要な場
合にのみ、基材シート1の他面に塗布する。また接着剤
3を塗布する代わりに鏡面加工してもよい。
【0038】
実施例1.図4は実施例1に係る透視防護用装飾シート
を示す模式的平面図である。この透視防護用装飾シート
には、互いに隣接させて規則正しく配置された多数の正
三角形の模様素子4の集合体である模様が形成されてい
る。模様素子4内には、図5にその拡大図を示す如く、
微細な三角柱プリズム2が、三角形の垂線に平行な0
°,60°,120°のいずれか方向で平行に多数形成されて
いる。
を示す模式的平面図である。この透視防護用装飾シート
には、互いに隣接させて規則正しく配置された多数の正
三角形の模様素子4の集合体である模様が形成されてい
る。模様素子4内には、図5にその拡大図を示す如く、
微細な三角柱プリズム2が、三角形の垂線に平行な0
°,60°,120°のいずれか方向で平行に多数形成されて
いる。
【0039】この透視防護用装飾シートは以下のように
して製造されている。即ち、断面において、底辺が0.35
mmであり、シート面の法線に対する斜面の角度が35°を
なす一方向に長い三角柱プリズム2を隣接配置された平
板を母型として第1の複製を作成し、これを1辺が9mm
であり、1つの垂線が三角柱プリズム2の長手方向と平
行であるような正三角形に裁断して、三角柱プリズム2
の長手方向を60°ずつずらして正六角形を形成するよう
に6枚の正三角形を配置する。これを1ピッチとして第
2の複製を所定数作成し、押圧ロール38の表面に隙間な
く規則正しく貼着する。ここで1ピッチの形状及びサイ
ズは、押圧ロール38のサイズに応じて決定する必要があ
る。そして長尺基材シート44として無色透明な0.3mm厚
の塩化ビニルシートを用い、ペースト状樹脂32として塩
化ビニルのペーストゾルを使用し、加熱装置37の加熱温
度を85℃に設定して、図3に示す装置にて製造した。
して製造されている。即ち、断面において、底辺が0.35
mmであり、シート面の法線に対する斜面の角度が35°を
なす一方向に長い三角柱プリズム2を隣接配置された平
板を母型として第1の複製を作成し、これを1辺が9mm
であり、1つの垂線が三角柱プリズム2の長手方向と平
行であるような正三角形に裁断して、三角柱プリズム2
の長手方向を60°ずつずらして正六角形を形成するよう
に6枚の正三角形を配置する。これを1ピッチとして第
2の複製を所定数作成し、押圧ロール38の表面に隙間な
く規則正しく貼着する。ここで1ピッチの形状及びサイ
ズは、押圧ロール38のサイズに応じて決定する必要があ
る。そして長尺基材シート44として無色透明な0.3mm厚
の塩化ビニルシートを用い、ペースト状樹脂32として塩
化ビニルのペーストゾルを使用し、加熱装置37の加熱温
度を85℃に設定して、図3に示す装置にて製造した。
【0040】このようにして得た透視防護用装飾シート
を絞面側から見た場合、平滑面側にある物体が近い場合
は、上述した光の透過により透視が可能であるが、三角
柱プリズム2の長手方向が模様素子4毎に複数あるの
で、その方向によって透視可能な角度が異なり、部分的
にしか見えない。そして物体が約10cm以上離れている場
合は、光の屈折によって物体の形状が殆ど分からない。
実際にこの透視防護用装飾シートを通して見る場合、全
面にわたってシートに対し垂直に見ることは物理的に不
可能であるので、物体が近くにある場合でも透視するこ
とができる範囲は極僅かである。
を絞面側から見た場合、平滑面側にある物体が近い場合
は、上述した光の透過により透視が可能であるが、三角
柱プリズム2の長手方向が模様素子4毎に複数あるの
で、その方向によって透視可能な角度が異なり、部分的
にしか見えない。そして物体が約10cm以上離れている場
合は、光の屈折によって物体の形状が殆ど分からない。
実際にこの透視防護用装飾シートを通して見る場合、全
面にわたってシートに対し垂直に見ることは物理的に不
可能であるので、物体が近くにある場合でも透視するこ
とができる範囲は極僅かである。
【0041】また平滑面から見た場合は銀鏡状に反射し
て略完全に透視することができなかった。このとき各模
様素子4の三角柱プリズム2が3つの方向で配列されて
いるため、三段階の色彩を呈した。なお絞面、平滑面の
いずれの面からも良好に採光することはできた。さらに
正三角形の模様素子4が規則正しく並んだ幾何学的模様
により、意匠性に富んでおり、プライバシー保護効果が
ある優れた透視防護用装飾シートであるといえる。従っ
て間仕切り、ブラインド等、双方向の透視を遮断する装
飾シートとして最適である。またシート面の法線に対す
る斜面の角度は20〜45°とすることが可能であり、35°
である場合に最も良好なプライバシー保護効果が得られ
る。
て略完全に透視することができなかった。このとき各模
様素子4の三角柱プリズム2が3つの方向で配列されて
いるため、三段階の色彩を呈した。なお絞面、平滑面の
いずれの面からも良好に採光することはできた。さらに
正三角形の模様素子4が規則正しく並んだ幾何学的模様
により、意匠性に富んでおり、プライバシー保護効果が
ある優れた透視防護用装飾シートであるといえる。従っ
て間仕切り、ブラインド等、双方向の透視を遮断する装
飾シートとして最適である。またシート面の法線に対す
る斜面の角度は20〜45°とすることが可能であり、35°
である場合に最も良好なプライバシー保護効果が得られ
る。
【0042】実施例2.図6は実施例2に係る透視防護
用装飾シートを示す模式的平面図である。本実施例で
は、正六角形の多数の模様素子14が、輪郭線用の隙間
(1mm以下)を空けた状態で、規則的に配列されて亀甲
模様をなしている。各模様素子14内には図7にその拡大
図を示す如く、微細な三角柱プリズム2が、模様素子14
の1辺に平行な30°,90°,150°のいずれか方向で平行
に多数形成されている。
用装飾シートを示す模式的平面図である。本実施例で
は、正六角形の多数の模様素子14が、輪郭線用の隙間
(1mm以下)を空けた状態で、規則的に配列されて亀甲
模様をなしている。各模様素子14内には図7にその拡大
図を示す如く、微細な三角柱プリズム2が、模様素子14
の1辺に平行な30°,90°,150°のいずれか方向で平行
に多数形成されている。
【0043】この透視防護用装飾シートは以下のように
して製造されている。即ち、実施例1と同様の第1の複
製を用い、これを1辺が5mmであり、いずれかの辺が三
角柱プリズム2の長手方向と平行であるような正六角形
に裁断し、三角柱プリズム2の長手方向を60°ずつずら
して4枚の正六角形を、0.5mm程度の間隔を空けた状態
で、平行四辺形状に配置する。これを1ピッチとして第
2の複製を所定数作成し、押圧ロール38の表面に規則正
しく貼着する。その後の工程は実施例1と同様である。
本実施例においても実施例1と同様の効果を有し、さら
に輪郭線が強調された、異なる模様の透視防護用装飾シ
ートが得られた。
して製造されている。即ち、実施例1と同様の第1の複
製を用い、これを1辺が5mmであり、いずれかの辺が三
角柱プリズム2の長手方向と平行であるような正六角形
に裁断し、三角柱プリズム2の長手方向を60°ずつずら
して4枚の正六角形を、0.5mm程度の間隔を空けた状態
で、平行四辺形状に配置する。これを1ピッチとして第
2の複製を所定数作成し、押圧ロール38の表面に規則正
しく貼着する。その後の工程は実施例1と同様である。
本実施例においても実施例1と同様の効果を有し、さら
に輪郭線が強調された、異なる模様の透視防護用装飾シ
ートが得られた。
【0044】実施例3.図8は実施例3に係る透視防護
用装飾シートを示す模式的平面図である。本実施例で
は、1辺が30mm以下の不規則な多角形の模様素子24が、
輪郭線用の隙間(1mm以下)を空けた状態で、組み合わ
せて形成されており、各模様素子24内には図9にその拡
大図を示す如く、微細な三角柱プリズム2が、各模様素
子24のいずれか1辺と平行に形成されている。また模様
素子24を形成する、三角柱プリズム2の長手方向と平行
な1辺と隣接する他辺とのなす角が55°以上である部分
が形成されている。基材シート1の他面には、アクリル
樹脂系、合成ゴム系等の感圧性接着剤が接着剤3として
塗布されている。
用装飾シートを示す模式的平面図である。本実施例で
は、1辺が30mm以下の不規則な多角形の模様素子24が、
輪郭線用の隙間(1mm以下)を空けた状態で、組み合わ
せて形成されており、各模様素子24内には図9にその拡
大図を示す如く、微細な三角柱プリズム2が、各模様素
子24のいずれか1辺と平行に形成されている。また模様
素子24を形成する、三角柱プリズム2の長手方向と平行
な1辺と隣接する他辺とのなす角が55°以上である部分
が形成されている。基材シート1の他面には、アクリル
樹脂系、合成ゴム系等の感圧性接着剤が接着剤3として
塗布されている。
【0045】この透視防護用装飾シートは以下のように
して製造されている。即ち、実施例1と同様の第1の複
製を用い、これを1辺が30mm以下であり、いずれかの辺
が三角柱プリズム2の長手方向と平行であるような種々
の所定形状に裁断し、三角柱プリズム2の長手方向がラ
ンダムになるように組み合わせて、水晶体の模様に配置
する。これを1ピッチとして第2の複製を所定数作成
し、押圧ロール38の表面に隙間なく規則正しく貼着す
る。その後は実施例1と同様である。
して製造されている。即ち、実施例1と同様の第1の複
製を用い、これを1辺が30mm以下であり、いずれかの辺
が三角柱プリズム2の長手方向と平行であるような種々
の所定形状に裁断し、三角柱プリズム2の長手方向がラ
ンダムになるように組み合わせて、水晶体の模様に配置
する。これを1ピッチとして第2の複製を所定数作成
し、押圧ロール38の表面に隙間なく規則正しく貼着す
る。その後は実施例1と同様である。
【0046】そして得られた透視防護用装飾シートを窓
貼りシートとして用いたところ、絞面からみた場合は、
光の屈折によって10cm程度離れた物体の形状が分からな
くなるだけでなく、長手方向が異なるように組み合わせ
ているので、プリズムの分光によって虹模様が見られ
た。また平滑面から見た場合は、銀鏡状に反射して物体
は見えず、模様素子24の、三角柱プリズム2の長手方向
と55°以上である境界部が光の拡散面となって輪郭が輝
いて見え、より意匠性に優れた、プライバシー保護効果
がある透視防護用装飾シートが得られた。
貼りシートとして用いたところ、絞面からみた場合は、
光の屈折によって10cm程度離れた物体の形状が分からな
くなるだけでなく、長手方向が異なるように組み合わせ
ているので、プリズムの分光によって虹模様が見られ
た。また平滑面から見た場合は、銀鏡状に反射して物体
は見えず、模様素子24の、三角柱プリズム2の長手方向
と55°以上である境界部が光の拡散面となって輪郭が輝
いて見え、より意匠性に優れた、プライバシー保護効果
がある透視防護用装飾シートが得られた。
【0047】なお模様素子は、実施例1,2,3に示す
形状に限定されるものではなく、あらゆる形状とするこ
とができる。また長尺基材シート44及びペースト状樹脂
32として無色透明の塩化ビニルを用いているが、着色さ
れていてもよく、周囲の色彩にマッチした透視防護用装
飾シートとすることができる。またこれらの材料とし
て、塩化ビニル以外にもアクリル、シリコン、ポリアミ
ド、又はポリウレタン等の合成樹脂を使用することがで
きる。
形状に限定されるものではなく、あらゆる形状とするこ
とができる。また長尺基材シート44及びペースト状樹脂
32として無色透明の塩化ビニルを用いているが、着色さ
れていてもよく、周囲の色彩にマッチした透視防護用装
飾シートとすることができる。またこれらの材料とし
て、塩化ビニル以外にもアクリル、シリコン、ポリアミ
ド、又はポリウレタン等の合成樹脂を使用することがで
きる。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明に係る透視防護用装
飾シートは、三角柱プリズムを一面に形成しているの
で、一面側からは像が分割された状態、又は像が分割さ
れしかも非常にぼやけた状態でしか見えず、他面側から
は三角柱プリズムの配列方向が異なる模様素子毎に明る
さが異なる銀鏡状に見えるので、表裏いずれの面からも
透視することが困難であり、高いプライバシー保護効果
が得られる一方、採光は可能であり、また意匠性に優れ
る等、本発明は優れた効果を奏する。
飾シートは、三角柱プリズムを一面に形成しているの
で、一面側からは像が分割された状態、又は像が分割さ
れしかも非常にぼやけた状態でしか見えず、他面側から
は三角柱プリズムの配列方向が異なる模様素子毎に明る
さが異なる銀鏡状に見えるので、表裏いずれの面からも
透視することが困難であり、高いプライバシー保護効果
が得られる一方、採光は可能であり、また意匠性に優れ
る等、本発明は優れた効果を奏する。
【図1】本発明に係る透視防護用装飾シートを示す模式
的拡大斜視図である。
的拡大斜視図である。
【図2】図1に示す透視防護用装飾シートの断面図であ
る。
る。
【図3】本発明に係る透視防護用装飾シートの製造装置
の構成を示す模式図である。
の構成を示す模式図である。
【図4】実施例1に係る透視防護用装飾シートの平面図
である。
である。
【図5】図4に示す透視防護用装飾シートの拡大図であ
る。
る。
【図6】実施例2に係る透視防護用装飾シートの平面図
である。
である。
【図7】図6に示す透視防護用装飾シートの拡大図であ
る。
る。
【図8】実施例3に係る透視防護用装飾シートの平面図
である。
である。
【図9】図8に示す透視防護用装飾シートの拡大図であ
る。
る。
1 基材シート
2 三角柱プリズム
4,14, 24 模様素子
32 ペースト状樹脂
38 押圧ロール
39 ジャケットローラ
41 冷却ロール
44 長尺基材シート
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
// B29K 27:06 B29K 27:06
33:18 33:18
75:00 75:00
77:00 77:00
83:00 83:00
(56)参考文献 特開 平7−256849(JP,A)
特開 平6−24198(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B44C 1/20
B29C 59/02
B44C 5/08
B44F 1/00
E06B 9/24
B29K 27:06
B29K 33:18
B29K 75:00
B29K 77:00
B29K 83:00
Claims (10)
- 【請求項1】 間に平坦部分が存在しないように連続的
に平行配置された多数の三角柱プリズムを有する多数の
模様素子が、前記三角柱プリズムの長手方向が複数の方
向となるように、光透過性を有する合成樹脂シートの一
面に形成され、多数の前記模様素子は、間隔を隔てて配
置されていることを特徴とする透視防護用装飾シート。 - 【請求項2】 前記三角柱プリズムの斜面と、シート面
の法線とのなす角度が20°〜45°であることを特徴とす
る請求項1記載の透視防護用装飾シート。 - 【請求項3】 1つの前記模様素子内における前記三角
柱プリズムの長手方向の長さは3cm以下であることを特
徴とする請求項1又は2に記載の透視防護用装飾シー
ト。 - 【請求項4】 他面は、平滑であり、接着剤が塗布され
ていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
の透視防護用装飾シート。 - 【請求項5】 前記模様素子の形状は、複数種あること
を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の透視防護
用装飾シート。 - 【請求項6】 前記合成樹脂シートは、塩化ビニル、ア
クリル、シリコン、ポリアミド、及びポリウレタンから
なるグループから選択されたものを含み、架橋構造を有
することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の
透視防護用装飾シート。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の透視防
護用装飾シートを製造する方法であって、基材シートの
一面にペースト状樹脂を塗布する工程と、該ペースト状
樹脂が塗布された面を、間に平坦部分が存在しないよう
に連続的に平行配置された多数の三角柱プリズムを有す
る所定形状の模様素子が多数凹刻された押圧ロールに押
圧する工程と、前記ペースト状樹脂を固化させる工程と
を含むことを特徴とする透視防護用装飾シートの製造方
法。 - 【請求項8】 前記ペースト状樹脂として、架橋構造を
有する合成樹脂を使用することを特徴とする請求項7記
載の透視防護用装飾シートの製造方法。 - 【請求項9】 請求項1〜6のいずれかに記載の透視防
護用装飾シートを製造する装置であって、間に平坦部分
が存在しないように連続的に平行配置された 多数の三角
柱プリズムを有する所定形状の模様素子が多数凹刻され
た押圧ロールと、基材シートの一面にペースト状樹脂を
塗布する手段と、該ペースト状樹脂が塗布された面を前
記押圧ロールに押圧する手段と、前記ペースト状樹脂を
固化させる手段とを含むことを特徴とする透視防護用装
飾シートの製造装置。 - 【請求項10】 前記押圧ロールの表面に凹刻された前
記三角柱プリズムの斜面と、前記押圧ロールの径方向と
のなす角が35°以上であることを特徴とする請求項9記
載の透視防護用装飾シートの製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22396097A JP3467636B2 (ja) | 1997-08-20 | 1997-08-20 | 透視防護用装飾シート、並びにその製造方法及び製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22396097A JP3467636B2 (ja) | 1997-08-20 | 1997-08-20 | 透視防護用装飾シート、並びにその製造方法及び製造装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1159094A JPH1159094A (ja) | 1999-03-02 |
JP3467636B2 true JP3467636B2 (ja) | 2003-11-17 |
Family
ID=16806396
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22396097A Expired - Fee Related JP3467636B2 (ja) | 1997-08-20 | 1997-08-20 | 透視防護用装飾シート、並びにその製造方法及び製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3467636B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101091533B1 (ko) * | 2008-01-29 | 2011-12-13 | 주식회사 엘지화학 | 시야각 제한 필름의 제조 방법 |
-
1997
- 1997-08-20 JP JP22396097A patent/JP3467636B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1159094A (ja) | 1999-03-02 |
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