JP3467055B2 - 縫合結紮具 - Google Patents

縫合結紮具

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JP3467055B2 JP17895693A JP17895693A JP3467055B2 JP 3467055 B2 JP3467055 B2 JP 3467055B2 JP 17895693 A JP17895693 A JP 17895693A JP 17895693 A JP17895693 A JP 17895693A JP 3467055 B2 JP3467055 B2 JP 3467055B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は超音波振動を利用して、
生体組織を縫合、結紮する際に用いられる縫合結紮具に
関する。 【0002】 【従来の技術】従来から血管等の管状組織を結紮する場
合には糸やクリップなどの結紮部材を用いてメカニカル
に結紮することが一般に行われている。この結紮部材の
素材としては例えばチタン等の金属材料を用いる場合
と、例えばナイロンなどの高分子材料を用いる場合とが
ある。なお、後者の結紮部材としては例えばポリラクタ
イド、ポリグリコライド、ポリジオキサノンなど生体吸
収性物質を素材としたものが近年、普及してきている。 【0003】ところで、高分子材料による縫合結紮部材
で生体組織をメカニカルに縫合、結紮する場合よりも、
更に確実に生体組織を縫合、結紮する手段として高分子
材料による縫合結紮部材に超音波振動を加えて高分子材
料による縫合結紮部材の一部を溶着させる技術が開発さ
れている。 【0004】ここで、使用されるクリップなどの結紮部
材には生体組織を挾持する接離可能な一対の挾持要素が
設けられている。そして、一対の挾持要素を接近させた
挾持位置で生体組織を一対の挾持要素間で挾持させると
ともに、一対の挾持要素が挾持位置で保持されている状
態で両挾持要素間の接触部分を超音波溶着して両挾持要
素間を固定し、生体組織を縫合結紮するようになってい
る。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構成のものにあってはクリップなどの結紮部材におけ
る両挾持要素間の接触部分を超音波溶着する際、超音波
振動により結紮部材の接合・溶着面で位置ずれが生じて
結紮部材が過剰に変形するおそれがあるので、このよう
な場合には結紮部材の接合・溶着面を適正な状態で溶着
することができない問題がある。そのため、結紮部材に
おける挾持要素間の接触部分を超音波溶着した後、縫合
結紮部材の耐久性、強度等が不十分なものとなるおそれ
がある。 【0006】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、高分子材料による一対の挾持要素間の
接触部分を超音波溶着する際に、両挾持要素の接触面間
の超音波溶着部分の位置ずれを防止することができると
ともに、超音波溶着後の耐久性、強度等の特性を損なう
ことなく、確実に生体組織を縫合結紮することができる
縫合結紮具を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は生体組織を挾持
する接離可能な一対の挾持要素を備え、前記一対の挾持
要素を接近させた挾持位置で前記生体組織を前記一対の
挾持要素間で挾持させるとともに、前記一対の挾持要素
が挾持位置で保持されている状態で前記両挾持要素間の
接触部分を超音波溶着して前記両挾持要素間を固定し、
前記生体組織を縫合結紮する縫合結紮具において、前記
両挾持要素の接触面間に前記超音波溶着部分の位置ずれ
を防止する凹凸状の位置ずれ防止手段を設けたものであ
る。 【0008】 【作用】一対の挾持要素間の接触部分を超音波溶着する
場合には両挾持要素の接触面間の凹凸状の位置ずれ防止
手段によって超音波溶着部分の位置ずれを防止するよう
にしたものである。 【0009】 【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1(A)〜
(D)を参照して説明する。図1(A)は縫合結紮具で
ある高分子材料によるクリップ1の変形前の状態を示す
ものである。このクリップ1には略V字状に屈曲された
一対の脚部(挾持要素)2,2が設けられている。両脚
部2,2の基端部間は連結されている。そして、クリッ
プ1の変形前は両脚部2,2の基端部側の連結部3を中
心に両脚部2,2の先端部側がそれぞれ離間された開放
形状で保持されている。 【0010】また、クリップ1における各脚部2の先端
部には内部側に向けて突起部4が突設されている。この
突起部4の先端面にはクリップ1が図1(D)に示すよ
うに生体組織Hを挾持する挾持位置まで変形された際に
接触する接触面4aが形成されている。この接触面4a
には図1(B)に示すように超音波溶着部分の位置ずれ
を防止するメッシュ状の凹凸部(位置ずれ防止手段)5
が形成されている。 【0011】また、図1(C)は超音波処置装置6の超
音波プローブ7と受け部材8との間にクリップ1をセッ
トした状態を示すものである。この場合、超音波処置装
置6には図示しない超音波振動子の先端に超音波振動伝
達用のプローブ7の基端部が接続されている。このプロ
ーブ7を挿通する管状のシースの先端部には略L字状の
受け部材8が連結されている。この受け部材8の先端部
にはプローブ7の先端面と離間対向配置された受け部8
aが形成されている。 【0012】さらに、受け部材8の受け部8aはプロー
ブ7の先端面に対してプローブ7の軸心方向に沿って前
後に進退操作されるようになっており、これらの受け部
材8の受け部8aとプローブ7の先端面との間でクリッ
プ1を挾持するようになっている。 【0013】次に、上記構成の作用について説明する。
クリップ1によって血管等の管状組織の生体組織Hを結
紮する場合にはまず、図1(A)に示すように変形前の
クリップ1の両脚部2,2間に生体組織Hを挿入させた
状態で、このクリップ1を図1(C)に示すように超音
波処置装置6における受け部材8の受け部8a上にセッ
トする。 【0014】続いて、受け部材8の受け部8aとプロー
ブ7の先端面との間の距離を狭める方向に超音波処置装
置6が移動操作され、受け部材8の受け部8aとプロー
ブ7の先端面との間でクリップ1が挾持される。このと
き、クリップ1は図1(D)に示すように両脚部2,2
の先端部の接触面4a,4a同士が接触する生体組織H
の挾持位置まで押圧変形される。この状態で、超音波振
動子が駆動され、この超音波振動子によって励起された
超音波振動がプローブ7を介してクリップ1に伝達され
る。そして、このクリップ1における両脚部2,2の接
触面4a,4a間がこの超音波振動によって超音波溶着
される。 【0015】このとき、クリップ1における両脚部2,
2の接触面4a,4a間では両者の凹凸部5同士の摩擦
によって超音波振動時の位置ずれが互いに防止される。
そのため、超音波溶着後の高分子材料によるクリップ1
の耐久性、強度などの特性を損なうことなく、確実に生
体組織Hを縫合結紮することができる。 【0016】そこで、上記構成のものにあってはクリッ
プ1が生体組織Hを挾持する挾持位置まで変形された際
に接触する突起部4の接触面4aにメッシュ状の凹凸部
5を形成したので、クリップ1の両脚部2,2の先端部
の接触面4a,4a間を超音波溶着する際、両接触面4
a,4aの凹凸部5,5間の摩擦抵抗により、クリップ
1の両脚部2,2の先端部の接触面4a,4a間の位置
ずれを防止することができる。そのため、超音波溶着
後、高分子材料によるクリップ1の強度、他耐久性等の
特性の劣化を防止できる。 【0017】また、クリップ1の両脚部2,2の先端部
に内部側に向けて突起部4を突設し、各突起部4の先端
面に互いに接触する接触面4aを形成し、この部分を超
音波溶着するようにしたので、超音波溶着後の高分子材
料によるクリップ1の特性の劣化を更に効果的に抑制す
ることができる。 【0018】なお、上記実施例ではクリップ1の両脚部
2,2における先端の突起部4の接触面4aにメッシュ
状の凹凸部5を形成したものを示したが、図2(A)に
示すクリップ1の第1の変形例のように各突起部4の接
触面4aに波型の凹凸部11を形成してもよく、或いは
図2(B)に示すクリップ1の第2の変形例のように各
突起部4の接触面4aに十字型の凹凸部12を形成して
もよい。さらに、クリップ1の両脚部2,2における先
端の突起部4の接触面4aの凹凸部の形状はこれに限定
されるものではなく、適宜変形実施することができる。 【0019】また、図3(A),(B)に示す本発明の
第2の実施例のようにクリップ21の略V字状の一対の
脚部22,22のそれぞれの内面22a全体に図3
(B)に示すように略波型の凹凸部24を形成してもよ
い。なお、23は両脚部22,22の基端部間の連結部
である。 【0020】そこで、上記構成のものにあってはクリッ
プ21が生体組織Hを挾持する挾持位置まで変形された
際に接触する脚部22,22の先端部の接触部分にそれ
ぞれ略波型の凹凸部24が形成されているので、この場
合も第1の実施例と同様にクリップ21の両脚部22,
22の先端部の接触面22a,22a間を超音波溶着す
る際、両接触面22a,22aの凹凸部24,24間の
摩擦抵抗により、クリップ21の両脚部22,22の先
端部の接触面22a,22a間の位置ずれを防止するこ
とができる。そのため、超音波溶着後、高分子材料によ
クリップ21の強度、他耐久性等の特性の劣化を防止
できる。 【0021】また、図4(A),(B)は本発明の第3
の実施例を示すものである。図4(A)は縫合結紮具で
ある高分子材料によるクリップ31の変形前の状態を示
すものである。このクリップ31には略V字状に屈曲さ
れた一対の脚部32,33が設けられており、両脚部3
2,33の基端部間は連結部34を介して連結されてい
る。 【0022】さらに、両脚部32,33の先端部には内
部側に向けて突起部35,36が突設されている。これ
らの突起部35,36の先端面にはクリップ31が図4
(B)に示すように生体組織Hを挾持する挾持位置まで
変形された際に接触する接触面35a,36aが形成さ
れている。 【0023】また、一方の脚部32には突起部35と連
結部34との間の内面側に内方向に向けて突設させた突
設部37が形成されている。この突設部37には他方の
脚部33との対向面側に略円弧形状の凸曲面37aが形
成されている。 【0024】さらに、他方の脚部33には突起部36と
連結部34との間の内面側に内方向に向けて突設させた
突設部38が形成されている。この突設部38には他方
の脚部32の突設部37の凸曲面37aと対応する形状
の凹部38aが形成されている。そして、クリップ31
が生体組織Hを挾持する挾持位置まで変形された場合に
は一方の脚部32の凸曲面37aと他方の脚部33の凹
部38aとの間でこの生体組織Hを挾持するようになっ
ている。なお、凸曲面37aに対して凹部38aは若干
大きく形成されている。 【0025】また、脚部32の突設部37の凸曲面37
aと突起部35との間には凹陥状の係止溝39が形成さ
れている。そして、クリップ31が生体組織Hを挾持す
る挾持位置まで変形された場合にはこの係止溝39に他
方の脚部33の突設部38における突起部36側の端縁
部40が挿入され、一方の脚部32の凸曲面37aと他
方の脚部33の凹部38aとの間が係止されて脚部3
2,33の接触面35a,36a間の超音波溶着部分の
位置ずれを防止する凹凸状の位置ずれ防止手段が形成さ
れている。 【0026】そこで、上記構成のものにあってはクリッ
プ31の一方の脚部32の突設部37に略円弧形状の凸
曲面37a、他方の脚部33にこの凸曲面37aと対応
する形状の凹部38aをそれぞれ形成し、クリップ31
が生体組織Hを挾持する挾持位置まで変形された場合に
一方の脚部32の凸曲面37aと他方の脚部33の凹部
38aとの間でこの生体組織Hを挾持させるようにした
ので、超音波溶着により生体組織Hを結紮する際、生体
組織Hを確実に固定することができる。 【0027】さらに、一方の脚部32の凸曲面37aと
他方の脚部33の凹部38aとの間を係止させて脚部3
2,33の接触面35a,36a間の超音波溶着部分の
位置ずれを防止する凹凸状の位置ずれ防止手段を形成し
たので、この場合も第1の実施例と同様にクリップ31
の両脚部32,33の先端部の接触面35a,36a間
を超音波溶着する際、一方の脚部32の凸曲面37aと
他方の脚部33の凹部38aとの間の係止部により、ク
リップ31の両脚部32,33の先端部の接触面35
a,36a間の位置ずれを防止することができる。その
ため、クリップ31の接触面35a,36a間の超音波
溶着後、高分子材料によるクリップ31の強度、耐久性
等の特性の劣化を防止できる。 【0028】また、凸曲面37aに対して凹部38aを
若干大きく形成したので、高分子材料によるクリップ3
1を閉じて生体組織Hを挾持させた際に、凹部38aに
対して凸曲面37aを容易に収めることができる。 【0029】さらに、図5(A),(B)は本発明の第
4の実施例を示すものである。本実施例のクリップ51
には略V字状に屈曲された一対の脚部52,53が設け
られており、両脚部52,53の基端部間は連結部54
を介して連結されている。 【0030】また、両脚部52,53の先端部には内部
側に向けて突起部55,56が突設されている。これら
の突起部55,56の先端面にはクリップ51が図5
(B)に示すように生体組織Hを挾持する挾持位置まで
変形された際に接触する接触面55a,56aが形成さ
れている。 【0031】さらに、一方の脚部52には突起部55と
連結部54との間の内面側に内方向に向けて複数の突起
部57が突設されている。他方の脚部53には突起部5
6と連結部34との間の内面側に内方向に向けて脚部5
2の突起部57…に噛み合う複数の突起部58が突設さ
れている。そして、クリップ51が生体組織Hを挾持す
る挾持位置まで変形された場合には一方の脚部52の突
起部57を他方の脚部53の突起部58,58間の間隙
部内に挿入させる状態で両者間が噛合されて脚部52,
53の接触面55a,56a間の超音波溶着部分の位置
ずれを防止する凹凸状の位置ずれ防止手段が形成されて
いる。 【0032】そこで、上記構成のものにあってはクリッ
プ51が生体組織Hを挾持する挾持位置まで変形された
場合に一方の脚部52の突起部57と他方の脚部53の
突起部58との間が噛合されて脚部52,53の接触面
55a,56a間の超音波溶着部分の位置ずれを防止す
る凹凸状の位置ずれ防止手段を形成したので、この場合
も第1の実施例と同様にクリップ51の両脚部52,5
3の先端部の接触面55a,56a間を超音波溶着する
際、クリップ51の両脚部52,53の先端部の接触面
55a,56a間の位置ずれを防止することができる。
そのため、クリップ51の接触面55a,56a間の超
音波溶着後、高分子材料によるクリップ51の強度、耐
久性等の特性の劣化を防止できる。 【0033】また、図6(A),(B)は本発明の第5
の実施例を示すものである。ここでは、高分子材料のク
リップ61に略V字状に屈曲された一対の脚部62,6
3が設けられ、両脚部62,63の基端部間が連結部6
4を介して連結されている。 【0034】さらに、両脚部62,63の先端部には内
部側に向けて突設された溶着部65,66が形成されて
いる。ここで、各溶着部65,66は脚部62,63よ
り幅広に形成されている。また、一方の脚部62側の溶
着部65には図6(B)に示すように他方の脚部63側
の溶着部66に向けて突設された凸部67、他方の脚部
63側の溶着部66にはこの凸部67に凹凸嵌合する凹
部68がそれぞれ形成されている。そして、クリップ6
1が生体組織Hを挾持する挾持位置まで変形された際に
一方の脚部62の凸部67と他方の脚部63の凹部68
との間が凹凸嵌合されて脚部62,63の溶着部65,
66間の超音波溶着部分の位置ずれを防止する凹凸状の
位置ずれ防止手段が形成されている。 【0035】そこで、上記構成のものにあってはクリッ
プ61が生体組織Hを挾持する挾持位置まで変形された
場合に一方の脚部62の溶着部65の凸部67と他方の
脚部63の溶着部66の凹部68との間が噛合されて脚
部62,63の溶着部65,66間の超音波溶着部分の
位置ずれを防止する凹凸状の位置ずれ防止手段を形成し
たので、この場合も第1の実施例と同様にクリップ61
の両脚部62,63の先端部の溶着部65,66間を超
音波溶着する際、クリップ61の両脚部62,63の先
端部の溶着部65,66間の位置ずれを防止することが
できる。そのため、クリップ61の溶着部65,66間
の超音波溶着後、高分子材料によるクリップ61の強
度、耐久性等の特性の劣化を防止できる。 【0036】また、各溶着部65,66を脚部62,6
3より幅広に形成したので、クリップ61の溶着部6
5,66間の超音波溶着時には両者間の溶着面積を大き
くすることができるので、より効果的な溶着が可能とな
る。 【0037】したがって、本実施例によれば生体組織H
を結紮するクリップ61を超音波溶着する際、一方の脚
部62の溶着部65の凸部67と他方の脚部63の溶着
部66の凹部68との間の噛合部によって接合・溶着面
での位置ずれを防止し、溶着部65,66間を効果的に
溶着させることができる。そして、結紮部材であるクリ
ップ61の変形を最小限に抑制できるので、結紮部材本
来の特性を維持できる。 【0038】また、図7(A),(B)および図8
(A),(B)は本発明の第6の実施例を示すものであ
る。これは、結紮部材であるクリップ71をチタンなど
の金属材料を素材とする略V字状のクリップ本体72
と、このクリップ本体72の各脚部の先端部に配設され
高分子材料による溶着部75とによって形成したもの
である。 【0039】ここで、クリップ本体72の脚部先端側に
は図7(B)に示すように略リング状の保持部74が形
成されており、この保持部74を埋設する状態で溶着部
75が形成されている。 【0040】また、図7(A)は超音波処置装置76の
超音波プローブ77と受け部材78との間にクリップ7
1をセットした状態を示すものである。この場合、超音
波処置装置76には図示しない超音波振動子の先端に超
音波振動伝達用のプローブ77の基端部が接続されてい
る。このプローブ77を挿通する管状のシースの先端部
には略L字状の受け部材78が連結されている。この受
け部材78の先端部にはプローブ77の先端面と離間対
向配置された受け部78aが形成されている。 【0041】さらに、受け部材78の受け部78aはプ
ローブ77の先端面に対してプローブ77の軸心方向に
沿って前後に進退操作されるようになっており、図8
(A)に示すようにこれらの受け部材78の受け部78
aとプローブ77の先端面との間でクリップ71を挾持
するようになっている。 【0042】そこで、上記構成のものにあっては金属製
のクリップ本体72の脚部先端に略リング状の保持部7
4を形成し、この保持部74を埋設する状態で溶着部7
5を形成したので、超音波溶着の際にはクリップ本体7
2のリングの中心部に高分子材料を残留させることがで
きる。そのため、超音波溶着後にはクリップ本体72の
溶着部75に十分な強度、耐久性が得られる。 【0043】したがって、本実施例によれば超音波溶着
により生体組織Hを結紮する際、溶着部75でより効果
的な溶着が行なわれるとともに、クリップ本体72の変
形を最小限に抑制できるので、クリップ本体72の特性
が損なわれるおそれがない。 【0044】また、図9(A)〜(E)は本発明の第7
の実施例を示すものである。図9(A)は縫合結紮具本
体81の概略構成を示すものである。この縫合結紮具本
体81には生体組織Hを挾持する突起部保持板82と、
受け板83とが設けられている。 【0045】ここで、突起部保持板82の板面には図9
(A)に示すように高分子材料による突起部84が突設
されている。この突起部84の先端部には先細状の刺入
部85が形成されている。さらに、突起部84および刺
入部85の表面には凹凸部86が形成されている。 【0046】また、受け板83には突起部保持板82の
突起部84が挿入される突起支持穴87が形成されてい
る。この場合、受け板83には図9(D)に示すように
多数の突起支持穴87が上下左右に並設されている。 【0047】さらに、受け板83には図9(B),
(C)に示すように各突起支持穴87の内周面および受
け板83の表面、裏面における各突起支持穴87の周縁
部位に凹凸部88が形成されている。 【0048】次に、上記構成の作用について説明する。
まず、縫合結紮具本体81を使用して生体組織Hを結紮
する場合には図9(A)に示すように突起部保持板82
と受け板83との間に生体組織Hを配置する。この状態
で、突起部保持板82の突起部84を生体組織Hに突き
刺し、その突起部84の刺入部85をこの生体組織Hを
通り、受け板83の突起支持穴87内に挿入させる。 【0049】このように突起部84を突起支持穴87内
へ通した後で、突起部保持板82及び受け板83に超音
波振動を加える。このとき、受け板83の突起支持穴8
7の内周面および受け板83の表面、裏面における各突
起支持穴87の周縁部位の凹凸部88と、突起支持穴8
7に挿入された突起部保持板82の突起部84および刺
入部85の表面の凹凸部86との接触部間の摩擦抵抗に
より、両者間の超音波溶着が容易になる。 【0050】そして、図9(E)に示すように突起部保
持板82と受け板83との間に生体組織Hが挾持された
状態で突起部保持板82の突起部84と、受け板83の
突起支持穴87及び突起支持穴87の周縁部との間で効
果的に超音波溶着が生じ、突起部保持板82と受け板8
3との間が超音波溶着によって強く固定される。そのた
め、突起部保持板82と受け板83との間に挾持された
生体組織Hが確実に固定され、縫合・結紮される。 【0051】また、受け板83の突起支持穴87の内周
面および受け板83の表面、裏面における各突起支持穴
87の周縁部位の凹凸部88と、突起支持穴87に挿入
された突起部保持板82の突起部84および刺入部85
の表面の凹凸部86との接触部間の摩擦抵抗により、突
起部保持板82の突起部84と、受け板83の突起支持
穴87及び突起支持穴87の周縁部との間で効果的に超
音波溶着が生じ、突起部保持板82と受け板83との間
が超音波溶着によって強く固定されるので、例えば生体
組織Hの厚さが若干厚く、突起部84の刺入部85が突
起支持穴87の内部で留まった場合であっても突起部保
持板82と受け板83との間に挾持された生体組織Hが
確実に固定され、縫合・結紮される。 【0052】なお、厚さが薄い生体組織Hのように突起
部84の刺入部85が受け板83の突起支持穴87内を
貫通して通り抜ける場合には図9(E)に示すように突
起部84の刺入部85が受け板83の突起支持穴87の
外部側に延出された状態で、突起部保持板82と受け板
83との間が超音波溶着によって強く固定される。 【0053】したがって、本実施例によれば、生体組織
Hを縫合・結紮する際、突起部保持板82と受け板83
との間の超音波溶着をより効果的に、より確実に行うこ
とができる。 【0054】また、図10および図11は本発明の第8
の実施例を示すものである。これは、図10に示すよう
に縫合結紮具であるクリップ100を連続的に送出し操
作する連続送出し機構95を内蔵させたクリップ操作装
置91を図示しない超音波縫合結紮具装置本体に着脱可
能に装着したものである。 【0055】このクリップ操作装置91には複数のクリ
ップ100を格納するカートリッジ92が設けられてい
る。このカートリッジ92にはクリップ100の連続送
出し機構95とが設けられている。この連続送出し機構
95には一対のローラ96,97と、両ローラ96,9
7間に架設された無端状のベルト98とが設けられてい
る。この場合、一方のローラ97にはベルト98を送り
駆動させるための図示しない操作ノブが連結されてい
る。そして、このローラ97の回転にともないベルト9
8が送り駆動されるようになっている。 【0056】さらに、無端ベルト98には複数のクリッ
プ保持部材99が設けられている。そして、各クリップ
保持部材99,99間にはクリップ100が一つずつ閉
じた状態で挾持されている。 【0057】また、図示しない超音波縫合結紮具装置本
体にはクリップ100のガイドロッド94が固定されて
いる。このガイドロッド94の先端部には図11に示す
ようにクリップ100を通すための溝101が形成され
ている。この溝101の深さはガイドロッド94の先端
部にカートリッジ92を着脱可能にはめ込んだ後、高分
子材料のクリップ100を閉じた状態で貫通させる程度
である。 【0058】さらに、カートリッジ92にはガイドロッ
ド94の溝101を通して供給されるクリップ100の
クリップ受部102が形成されている。このクリップ受
部102は超音波縫合結紮具装置本体内の超音波振動子
に接続された超音波プローブ93と離間対向配置されて
いる。 【0059】また、このクリップ受部102の外端部に
はクリップ100を超音波溶着する際に、このクリップ
100を適切な位置に位置決めするためのストッパ10
3が形成されている。そして、ベルト98の送り駆動に
よってカートリッジ92の先端部側に送られたクリップ
100はガイドロッド94の溝101を通してクリップ
受部102に供給され、このクリップ受部102で超音
波プローブ93によって超音波溶着されるようになって
いる。 【0060】次に、上記構成の作用について説明する。
まず、カートリッジ92が図示しない超音波縫合結紮具
装置本体に対して取外し可能に連結される。このとき、
カートリッジ92はこのカートリッジ92内のクリップ
100がガイドロッド94から反発力を受けるように装
着される。 【0061】続いて、手元側のローラ97を回してベル
ト98上のクリップ100を先端側のローラ96の方へ
移動させる。そして、クリップ100がガイドロッド9
4の溝101と対向配置される位置まで移動すると、ベ
ルト98の弾性力によってクリップ100はガイドロッ
ド94の溝101を通してクリップ受部102側に押し
出される。このとき、クリップ100はストッパ103
に当接され、超音波溶着に適した位置にセットされる。 【0062】なお、超音波プローブ93の先端面は図1
0に示すようにクリップ100が開いたときに接触しな
い限界の位置にセットされている。そして、この状態で
超音波プローブ93とクリップ受部102との間にセッ
トされているクリップ100の超音波溶着が行なわれ
る。 【0063】また、クリップ100がクリップ受部10
2にセットされた後、クリップ100が押し出されたク
リップ保持部材99は予めベルト98に形成された収容
溝に収容する構成にしても良い。 【0064】そこで、上記構成のものにあっては生体組
織を結紮するクリップ100を超音波溶着により固定す
る際、クリップ100を連続的に供給できるので、クリ
ップ100の超音波溶着作業の作業能率の向上を図るこ
とができる。なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形
実施できることは勿論である。 【0065】 【発明の効果】本発明によれば両挾持要素の接触面間に
超音波溶着部分の位置ずれを防止する凹凸状の位置ずれ
防止手段を設けたので、高分子材料の一対の挾持要素間
の接触部分を超音波溶着する際に、両挾持要素の接触面
間の超音波溶着部分の位置ずれを防止することができる
とともに、超音波溶着後の耐久性、強度等の特性を損な
うことなく、確実に生体組織を縫合結紮することができ
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の第1の実施例を示すもので、(A)
はクリップの変形前の状態を示す側面図、(B)はクリ
ップの脚部先端の接触面を示す平面図、(C)は超音波
処置装置の超音波プローブと受け部材との間にクリップ
をセットした状態を示す要部の側面図、(D)はクリッ
プによって生体組織を縫合結紮した状態を示す要部の側
面図。 【図2】 (A)はクリップの脚部先端の接触面の第1
の変形例を示す平面図、(B)はクリップの脚部先端の
接触面の第2の変形例を示す平面図。 【図3】 本発明の第2の実施例を示すもので、(A)
はクリップの変形前の状態を示す側面図、(B)は
(A)のL1 −L1 線断面図。 【図4】 本発明の第3の実施例を示すもので、(A)
はクリップの変形前の状態を示す側面図、(B)はクリ
ップの変形後の状態を示す側面図。 【図5】 本発明の第4の実施例を示すもので、(A)
はクリップの変形前の状態を示す側面図、(B)はクリ
ップの変形後の状態を示す側面図。 【図6】 本発明の第5の実施例を示すもので、(A)
はクリップの変形前の状態を示す側面図、(B)はクリ
ップの脚部先端の接触面を示す正面図。 【図7】 本発明の第6の実施例を示すもので、(A)
は超音波処置装置の超音波プローブと受け部材との間に
クリップをセットした状態を示す要部の側面図、(B)
はクリップの脚部先端の接触面を示す平面図。 【図8】 (A)は超音波処置装置の超音波プローブと
受け部材との間でクリップが変形された状態を示す要部
の側面図、(B)はクリップの脚部先端の接触面の変形
状態を示す平面図。 【図9】 本発明の第7の実施例を示すもので、(A)
は縫合結紮具本体を示す要部の側面図、(B)は縫合結
紮具本体の受け板の突起支持穴を示す平面図、(C)は
(B)のL1 −L1 線断面図、(D)は縫合結紮具本体
の受け板を示す平面図、(E)は縫合結紮具本体によっ
て生体組織を縫合結紮した状態を示す側面図。 【図10】 本発明の第8の実施例を示すクリップ操作
装置の概略構成図。 【図11】 第8の実施例のクリップ操作装置のガイド
ロッドを示す平面図。 【符号の説明】 2,22,32,33,52,53,62,63…脚部
(挾持要素)、4a,22a,35a,36a,55
a,56a…接触面、5,11,12,24…凹凸部
(位置ずれ防止手段)、37a…凸曲面(位置ずれ防止
手段)、38a…凹部(位置ずれ防止手段)、57,5
8…突起部(位置ずれ防止手段)、67…凸部(位置ず
れ防止手段)、68…凹部(位置ずれ防止手段)。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 生体組織を挾持する接離可能な一対の挾
    持要素を備え、前記一対の挾持要素を接近させた挾持位
    置で前記生体組織を前記一対の挾持要素間で挾持させる
    とともに、前記一対の挾持要素が挾持位置で保持されて
    いる状態で前記両挾持要素間の接触部分を超音波溶着し
    て前記両挾持要素間を固定し、前記生体組織を縫合結紮
    する縫合結紮具において、前記両挾持要素の接触面間に
    前記超音波溶着部分の位置ずれを防止する凹凸状の位置
    ずれ防止手段を設けたことを特徴とする縫合結紮具。
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