JP3466789B2 - 電源バックアップ装置 - Google Patents

電源バックアップ装置

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JP3466789B2 JP20508895A JP20508895A JP3466789B2 JP 3466789 B2 JP3466789 B2 JP 3466789B2 JP 20508895 A JP20508895 A JP 20508895A JP 20508895 A JP20508895 A JP 20508895A JP 3466789 B2 JP3466789 B2 JP 3466789B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はメモリに記憶された
データを保持するためなどに電源のバックアップを行う
電源バックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電源バックアップ装置と
して、以下に掲げるものが知られている。即ち、主電源
および副電源を有し、主電源の供給電圧の低下時に副電
源に切り替えて電源のバックアップを行うものがある。
電源バックアップ装置では、バックアップ時の供給電圧
範囲と動作時の供給電圧範囲とが重複するとき、例えば
DRAMをバックアップするとき、副電源にリチウム二
次電池などが用いられる。リチウム二次電池は3Vであ
るので、DRAMの電源電圧が5Vであれば電圧変換回
路を必要とし、電圧変換回路として例えば昇圧型のDC
−DCコンバータが用いられる。主電源と副電源との切
替はダイオードのカソード接続による高出力優先スイッ
チング回路で行う。図6は従来のDC−DCコンバータ
を使用した電源バックアップ装置の構成を示す回路ブロ
ック図である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例には以下に掲げる問題があった。即ち、主電源5V
の電圧範囲が4.75〜5.25Vであって、電圧変換
回路の電圧範囲が4.75〜5.25Vであるとき、例
えば主電源が4.75Vで電圧変換回路が5.25Vで
あると、電圧の大小が逆転しているので、常時、主電源
に代わって電圧変換回路側から負荷に電流が供給される
ことになる。
【0004】ところが、副電源である電圧変換回路の出
力はバックアップ時の低電流仕様となっているので、動
作時においても常時、電力を供給すると過電流となって
しまう。この結果、出力電圧が低下したり、電圧変換回
路が過電流によって発熱するといった不具合があった。
【0005】図7はDC−DCコンバータによって電流
供給が行われるとき、チョッパドライバによって駆動さ
れるトランジスタのコレクタ電圧VLの波形を示すタイ
ミングチャートである。供給電流が想定される出力電流
よりも大きくなると、チョッパドライバは連続発振を行
う。負荷電流がさらに大きくなると、出力電圧は低下
し、主電源の+5V側から供給されるが、電位差が大き
いときはその中間点でバランスすることになる。このと
き、DC−DCコンバータの熱容量が小さいと過熱して
破壊に至ることもある。
【0006】上記不具合の対策として、電圧変換回路の
出力に電流保護回路を挿入することも行われているが、
コストアップに繋がるばかりか発熱を十分に低減できな
かった。また、上記不具合の対策として、電圧変換回路
内に過熱保護回路を挿入することも行われているが、主
電源の電圧が正常な電圧範囲内にあるにもかかわらず、
過熱保護回路が働き、しかも主電源の電圧低下時に過熱
保護回路が働いて電圧変換回路が作動しないといった新
たな不具合が発生した。
【0007】さらに、上記不具合の対策として、バック
アップ時の供給電圧範囲と、動作時の供給電圧範囲とを
重複しないようにしておくことも行われている。例え
ば、主電源5Vの電圧範囲が5.00〜5.25Vであ
る場合、電圧変換回路の電圧範囲が4.75〜5.00
Vであれば重複することはない。しかし、主電源の供給
電圧の精度を高めることはコストアップに繋がり、最良
の対策とは言い難い。
【0008】そこで、本発明は主電源と副電源の電圧が
逆転しても、負荷の出力電圧が低下したり副電源に過電
流が生じるといった不具合を解消でき、しかも簡単な回
路構成でコストアップを抑えることができる電源バック
アップ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係る電源バックアップ装置は、
主電源と、該主電源の供給電圧範囲と少なくとも一部を
重複する供給電圧範囲を有し、前記主電源と較べて少な
い負荷電流を供給する副電源とを備え、前記副電源は、
副電源自身の出力電圧を入力し、前記副電源の出力電圧
が所定値より低ければ、前記副電源の負荷電流を供給
し、前記副電源の出力電圧が所定値より高ければ、前記
副電源の負荷電流を停止する電流供給停止手段を持ち、
前記主電源の供給電圧が低下した場合に前記副電源に切
り替えて電源のバックアップを行う電源バックアップ装
置において、前記所定値以上の電圧を供給し、主電源の
電圧が低下すれば電圧が前記所定値以下に下がる電圧出
力手段を有し、前記副電源自身の出力電圧と、前記電圧
出力手段の出力の両方を前記電流供給手段に入力するよ
うに構成し、主電源の供給電圧が所定電圧範囲にある場
合、前記電圧出力手段が出力する前記所定値以上の電圧
が副電源自身の出力電圧より高いため、前記電圧出力手
段が出力する電圧が電流供給停止手段に供給されて、前
記電流供給停止手段が前記副電源に負荷電流を停止さ
せ、前記主電源の供給電圧が低下した場合、前記電圧出
力手段が出力する電圧が前記所定値より低くなるため、
前記副電源自身の出力電圧が電流供給停止手段に供給さ
れて、前記電流供給停止手段が前記副電源に負荷電流を
供給させる。
【0010】請求項2に係る電源バックアップ装置で
は、請求項1に係る電源バックアップ装置において前記
副電源は電池および該電池電圧を所定電圧に変換する電
圧変換手段を備え、前記電流供給停止手段は前記電圧変
換手段の動作を停止あるいは開始することを特徴とす
る。この電源バックアップ装置によれば、電圧変換手段
の動作を制御するだけの簡単な構成によりコストアップ
を抑えることができる。
【0011】
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の電源バックアップ装置の
実施の形態について説明する。
【0013】[第1の実施の形態]図1は第1の実施の
形態における電源バックアップ装置の構成を示す回路ブ
ロック図である。図において、1は電池BAT1を昇圧
するDC−DCコンバータ、2は負荷となるDRAM、
R1、R2は電源電圧12Vを分圧する抵抗である。D
1、D2、D3はスイッチングダイオード、D4はPN
Pトランジスタのベース接地による理想ダイオードであ
る。
【0014】まず最初に、DC−DCコンバータ1の動
作について説明する。図2はDC−DCコンバータ1の
構成を示す回路図である。図において、25は基準電圧
発生回路であり、0.85Vの基準電圧を出力する。2
6は発振器、27はチョッパドライバ、28はコンパレ
ータである。
【0015】コンパレータ28は0.85Vの基準電圧
と、出力電圧Voutを抵抗R6と抵抗R7で分圧され
た分圧電圧とを比較し、基準電圧よりも分圧電圧が低い
ときにチョッパドライバ27を作動させるように比較出
力信号を発生する。チョッパドライバ27が作動する
と、トランジスタTR21がONし、インダクタL1と
ダイオードD5により昇圧電流が流れる。本実施の形態
では、出力電圧Voutが5Vになるように動作する。
図3は入力電圧に対する出力電圧の特性を示すグラフで
ある。入力電圧Vinが1V以上の領域において出力電
圧Voutが5Vになることを示している。尚、図示し
ないが、DC−DCコンバータ1には参照電圧Vref
が設けられており、参照電圧Vrefが5.3V以下に
なるとDC−DCコンバータ1は昇圧動作を停止するよ
うに構成されている。
【0016】参照電圧Vrefの入力端子にはスイッチ
ングダイオードD1、D2が接続されており、主電源が
正常な出力電圧を供給する場合、DC−DCコンバータ
1の昇圧動作を停止させるが、その動作の停止および開
始について説明する。
【0017】電源電圧12Vを抵抗R1、R2によって
分圧した分圧電圧を6.0〜6.6Vとし、スイッチン
グダイオードの順方向電圧低下分を0.7Vとすると、
参照電圧Vrefに5.3V〜5.9Vを供給しようと
する。
【0018】一方、出力電圧Voutの設定電圧が5.
2V〜6.0Vとすると、負荷の電源電圧Vccには
4.5〜5.3Vを供給しようとする。また、参照電圧
Vrefにも4.5V〜5.3Vを供給しようとする。
【0019】主電源+5Vの電圧精度が+5±0.25
Vのとき、D4がPNPトランジスタのベース接地によ
る理想ダイオードを形成したとすると、負荷2のVcc
には4.75〜5.25Vを供給しようとする。ダイオ
ードD4の出力電圧が4.75VでダイオードD3の出
力電圧が5.3Vであるならば供給電圧は逆転するが、
参照電圧VrefにはスイッチングダイオードD1を通
じて5.3V以上が供給されるので、DC−DCコンバ
ータ1は昇圧動作をしない。したがって、DC−DCコ
ンバータ1のVoutは低下して4.75V以下となる
(図4のa状態参照)。図4は電源バックアップ装置の
各部の電圧を示すタイミングチャートである。
【0020】一方、主電源の電圧が低下したとき、スイ
ッチングダイオードD1の出力電圧が5.3V以下にな
った時点でスイッチングダイオードD2の出力電圧の変
化がそのまま参照電圧Vrefに現れるようになる。D
C−DCコンバータ1は出力電圧Voutに5.2V〜
6.0Vを出力するように動作する。
【0021】通常の電源においては+5Vも+12Vも
同時に低下する。+5Vの負荷容量は+12Vに比較し
て大きい場合が多いので、+5Vの電圧低下が4.75
Vから4.5V以下に低下する前にDC−DCコンバー
タ1からスイッチングダイオードD3を通じて電流供給
することが可能になる。したがって、負荷のバックアッ
プ時の保証下限電圧4.5Vを満たすことができる(図
4のb状態参照)。
【0022】[第2の実施の形態]第2の実施の形態に
おける電源バックアップ装置について説明する。図5は
第2の実施の形態の電源バックアップ装置の構成を示す
回路ブロック図である。前記第1の実施の形態と同一の
構成要素については同一の番号を付している。
【0023】即ち、図において1は電池BAT1を昇圧
するためのDC−DCコンバータ、2は負荷であるDR
AM、R1、R2は電源電圧12Vを分圧する抵抗、D
3はスイッチングダイオード、D4はPNPトランジス
タのベース接地による理想ダイオードである。TR51
はDC−DCコンバータ1と電池BAT1との接続を入
切するためのスイッチングトランジスタである。
【0024】まず、DC−DCコンバータ1の基本的動
作については前記第1の実施の形態と同様である。本実
施の形態ではDC−DCコンバータ1の入力Vinにト
ランジスタTR51を接続することにより主電源が正常
な電圧を出力する場合、DC−DCコンバータ1の動作
を停止させるが、その停止動作について説明する。
【0025】図5では、電源電圧+5Vを抵抗R1、R
2によって分圧し、分圧点をトランジスタTR51のベ
ースに接続する。正常電圧のときの分圧電圧はトランジ
スタTR51がオフする電圧である。電源電圧+5Vの
電圧精度が+5±0.25Vの場合、理想ダイオードD
4がPNPトランジスタのベース接地による理想ダイオ
ードを形成したとすると、負荷2のVccには4.75
〜5.25Vを供給しようとする。
【0026】ダイオードD4の出力電圧が4.75Vで
あり、ダイオードD3の出力電圧が5.3Vならば供給
電圧は逆転するが、入力電圧VinにはトランジスタT
R51の遮断により電池BAT1の供給電圧が入力され
ていないので、DC−DCコンバータ1は昇圧動作をし
ない。したがって、DC−DCコンバータ1の出力電圧
Voutは低下して4.75V以下となる。したがっ
て、負荷2にはダイオードD4の出力電圧が4.75V
が供給される。
【0027】一方、主電源の電圧が低下した場合、トラ
ンジスタTR51のベース電圧も低下し、抵抗R2を通
じて接地されるのでトランジスタTR51はオンする。
DC−DCコンバータ1の入力には電池BAT1から電
流が供給され、出力電圧Voutに5.2V〜6.0V
を出力するように動作する。
【0028】尚、トランジスタTR51のスイッチング
タイミングが遅い場合には、別に電圧低下検出回路を設
け、その出力をトランジスタTR51の切り換えに使用
するようにしてもよい。あるいは、コンパレータを使用
して切替動作を早めてもよい。
【0029】[変形の実施の形態]変形の実施の形態に
おける電源バックアップ装置では、DC−DCコンバー
タの出力Voutに電流供給を禁止する端子を付加し、
電流供給を禁止する端子にリセットICなど主電源の電
圧低下を検知する電圧検知手段を接続するように構成し
てもよい。
【0030】かかる構成により、主電源の電圧が所定の
電圧範囲にあるときはDC−DCコンバータの電流供給
を禁止し、主電源の電圧が所定の電圧範囲以下となった
場合、DC−DCコンバータの電流供給を開始するよう
にしてもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る電源バックアッ
プ装置によれば、主電源と、該主電源の供給電圧範囲と
少なくとも一部を重複する供給電圧範囲を有し、前記主
電源と較べて少ない負荷電流を供給する副電源とを備
え、前記副電源は、副電源自身の出力電圧を入力し、前
記副電源の出力電圧が所定値より低ければ、前記副電源
の負荷電流を供給し、前記副電源の出力電圧が所定値よ
り高ければ、前記副電源の負荷電流を停止する電流供給
停止手段を持ち、前記主電源の供給電圧が低下した場合
に前記副電源に切り替えて電源のバックアップを行う電
源バックアップ装置において、前記所定値以上の電圧を
供給し、主電源の電圧が低下すれば電圧が前記所定値以
下に下がる電圧出力手段を有し、前記副電源自身の出力
電圧と、前記電圧出力手段の出力の両方を前記電流供給
手段に入力するように構成し、主電源の供給電圧が所定
電圧範囲にある場合、前記電圧出力手段が出力する前記
所定値以上の電圧が副電源自身の出力電圧より高いた
め、前記電圧出力手段が出力する電圧が電流供給停止手
段に供給されて、前記電流供給停止手段が前記副電源に
負荷電流を停止させ、前記主電源の供給電圧が低下した
場合、前記電圧出力手段が出力する電圧が前記所定値よ
り低くなるため、前記副電源自身の出力電圧が電流供給
停止手段に供給されて、前記電流供給停止手段が前記副
電源に負荷電流を供給させるので、出力電圧が低下した
り過電流によって発熱する不具合を解消できる。また、
簡単な構成によりコストアップを抑えることができる。
【0032】請求項2に係る電源バックアップ装置によ
れば、前記副電源は電池および該電池電圧を所定電圧に
変換する電圧変換手段を備え、前記電流供給停止手段は
前記電圧変換手段の動作を停止あるいは開始するので、
電圧変換手段の動作を制御するだけの簡単な構成により
コストアップを抑えることができる。
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における電源バックアップ装
置の構成を示す回路ブロック図である。
【図2】DC−DCコンバータ1の構成を示す回路図で
ある。
【図3】入力電圧に対する出力電圧の特性を示すグラフ
である。
【図4】電源バックアップ装置の各部の電圧を示すタイ
ミングチャートである。
【図5】第2の実施の形態における電源バックアップ装
置の構成を示す回路ブロック図である。
【図6】従来のDC−DCコンバータを使用した電源バ
ックアップ装置の構成を示す回路ブロック図である。
【図7】DC−DCコンバータによって電流供給が行わ
れるとき、チョッパドライバによって駆動されるトラン
ジスタのコレクタ電圧VLの波形を示すタイミングチャ
ートである。
【符号の説明】
1 DC−DCコンバータ 2 負荷 D1、D2、D3 スイッチングダイオード BAT1 電池

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主電源と、 該主電源の供給電圧範囲と少なくとも一部を重複する供
    給電圧範囲を有し、前記主電源と較べて少ない負荷電流
    を供給する副電源とを備え、前記副電源は、副電源自身の出力電圧を入力し、前記副
    電源の出力電圧が所定値より低ければ、前記副電源の負
    荷電流を供給し、前記副電源の出力電圧が所定値より高
    ければ、前記副電源の負荷電流を停止する電流供給停止
    手段を持ち、 前記主電源の供給電圧が低下した場合に前記副電源に切
    り替えて電源のバックアップを行う電源バックアップ装
    置において、前記所定値以上の電圧を供給し、主電源の電圧が低下す
    れば電圧が前記所定値以下に下がる電圧出力手段を有
    し、 前記副電源自身の出力電圧と、前記電圧出力手段の出力
    の両方を前記電流供給手段に入力するように構成し、 主電源の供給電圧が所定電圧範囲にある場合、前記電圧
    出力手段が出力する前記所定値以上の電圧が副電源自身
    の出力電圧より高いため、前記電圧出力手段が出力する
    電圧が電流供給停止手段に供給されて、前記電流供給停
    止手段が前記副電源に負荷電流を停止させ、前記主電源
    の供給電圧が低下した場合、前記電圧出力手段が出力す
    る電圧が前記所定値より低くなるため、前記副電源自身
    の出力電圧が電流供給停止手段に供給されて、前記電流
    供給停止手段が前記副電源に負荷電流を供給させること
    を特徴とする 電源バックアップ装置。
  2. 【請求項2】 前記副電源は電池および該電池電圧を所
    定電圧に変換する電圧変換手段を備え、 前記電流供給停止手段は前記電圧変換手段の動作を停止
    あるいは開始することを特徴とする請求項1記載の電源
    バックアップ装置。
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