JP3465267B2 - 磁気ディスク装置ヘッド位置検出装置および磁気ディスクのトラッキング信号記録方法 - Google Patents

磁気ディスク装置ヘッド位置検出装置および磁気ディスクのトラッキング信号記録方法

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JP3465267B2
JP3465267B2 JP13429392A JP13429392A JP3465267B2 JP 3465267 B2 JP3465267 B2 JP 3465267B2 JP 13429392 A JP13429392 A JP 13429392A JP 13429392 A JP13429392 A JP 13429392A JP 3465267 B2 JP3465267 B2 JP 3465267B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばハードディスク
等の磁気ディスクを駆動する磁気ディスク装置およびそ
の磁気ディスクのトラッキング信号記録方法に関するも
のであり,特に,読み出されるデータパルスにジッタな
どが存在しても正確な位相信号を検出する磁気ディスク
装置のヘッド位置検出装置および磁気ディスクのトラッ
キング信号記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク,例えばいわゆるハードデ
ィスクにおけるセクタサーボ制御においては,磁気ディ
スクに予め記録されたセクタサーボパターンを再生し,
このセクタサーボパターンの再生信号に基づくファイン
(精密)位置情報を検出し,このファイン位置情報に応
じたセクタサーボ制御が行われている。セクタサーボパ
ターンとしては,例えば,バースト信号をトラックセン
タに対して千鳥状に配置したパターンや,いわゆるトラ
イビット或いはダイビットのような磁化反転のパターン
等がある。
【0003】近年は磁気ディスクにおいて高密度記録を
実現するため,例えば,高トラック密度化すなわち,1
インチ当たりのトラック数(TPI)を多くし,トラッ
クピッチを狭くする高TPI化が進められている。例え
ば,従来は,1000TPIであったものを,3000
TPIとするような高TPI化が進められている。この
ように高TPI化するには,磁気ヘッドギャップのトラ
ック幅(ギャップトラック幅)を小さくすることが必要
となる。しかし,このギャップトラック幅が小さくなる
と,記録および再生時にギャップの両フリンジングの影
響が大きくなる。その結果として,セクタサーボパター
ンの再生信号に基づく上記ファイン位置情報のリニアリ
ティが悪くなり,セクタサーボ時のヘッドのズレ量が判
りにくくなる。
【0004】上述したセクタサーボパターンに基づいて
ファイン位置情報を得る方法では,1つのセクタサーボ
パターンの再生信号から得られる直接部分(ダイナミッ
クレンジ)は,ギャップトラック幅になる。一方,トラ
ックピッチと,ギャップトラック幅は,一般に割り切れ
る関係にはないので,直線性が良く且つ連続なファイン
位置情報が作りにくい。さらに,トラック幅のバラツキ
がファイン位置情報の誤差に与える影響は大きく,この
バラツキが大きいと,正確なセクタサーボ制御が行えな
くなる。また,上記セクタサーボパターンを磁気ディス
クの記録領域に記録する(いわゆるサーボライトする)
ためには,ヘッドの精密位置決めを1トラックピッッチ
当たりに何度も行う必要がある。上述したように,高T
PI化のディスクを作成するためのハードディスクドラ
イブ(すなわちトラック数の多いドライブ)では,上記
サーボライトに要する時間が加速度的に増加する。例え
ば,上記バースト信号の千鳥状配置のパターンの場合,
ヘッド位置決めを1トラック当たり2回行うようになる
ため,例えば1000トラックとすると合計2000回
のヘッド位置決めが必要となり,ヘッド位置決めに非常
に時間がかかる。その結果,このセクタサーボパターン
が記録された磁気ディスクの製造は生産性が低く,製造
価格も高くなる。
【0005】かかる問題に鑑み,本件出願の発明者は,
サーボライトが容易で,高TPI化しても正確なファイ
ン位置情報が得られ,生産性が高く,価格も安い磁気デ
ィスクを提供することができる磁気ディスク装置及びト
ラッキング信号記録方法を提案した(たとえば,特願平
2−262180号,「磁気ディスク装置及び磁気ディ
スクのトラッキング信号記録方法」)。その概要を述べ
る。その磁気ディスク装置においては,磁気ディスクか
ら再生したトラッキング信号とクロック信号との位相比
較結果に基づいて,トラッキング信号再生用のヘッドの
正確な位置を検出すると共に,この位置検出出力に応じ
てヘッド移動のアクチュエータを制御する。また,その
磁気ディスクのトラッキング信号記録方法においては,
磁気ディスク上のクロックトラックに基準信号を記録
し,再生された基準信号に基づいてトラッキング信号を
発生し,ヘッドをディスク半径方向に直線移動させてこ
のディスク上にトラッキング信号を記録して,容易にセ
クタサーボパターンを得る。
【0006】図面を参照してさらに詳細に述べる。図3
8は磁気ディスク装置の組立時,シャーシ201に蓋を
する前の状態を示す平面図である。図38に示す磁気デ
ィスク装置は,全てのトラックの少なくとも一部に記録
されかつ半径方向に放射線状に揃った磁化反転を有する
トラッキング信号Sr と,クロックトラックTCに記録
されたクロック信号Sc とを有するディスク202と,
クロックトラックTCから上記クロック信号Sc を再生
する固定ヘッド220と,ディスク202からトラッキ
ング信号Sr を再生する再生ヘッドとしての記録再生ヘ
ッド230と,この記録再生ヘッド230を上記半径方
向とは一致しない軌跡に沿って移動させる回動形アクチ
ュエータ236と,固定ヘッド220により再生された
上記クロック信号Sc と上記記録再生ヘッド210によ
り再生されたトラッキング信号Sr との位相を比較する
位相比較回路237と,この位相比較回路237の出力
により磁気ディスク202に対する記録再生ヘッド23
0の位置を検出するヘッド位置検出回路238と,この
ヘッド位置検出回路238の出力によりロータリーアク
チュエータ236を制御する駆動制御回路239とを有
する。
【0007】図39は磁気ディスクのトラッキング信号
記録方法の処理フローチャートである。このトラッキン
グ信号記録方法を図37に示した磁気ディスク装置に適
用した場合の動作について述べる。磁気ディスク202
上に設けられたクロックトラックTCに固定ヘッド22
0で基準信号(クロック信号Sc )を記録し(ステップ
S1),固定ヘッド220でクロックトラックTCから
クロック信号Sc を再生し(ステップS2),再生され
たクロック信号Sc に位相ロックし,例えば,トラッキ
ング信号発生回路218で所定の周波数を有するトラッ
キング信号Sr を発生し(ステップS3),トラッキン
グ信号Sr をディスク202の半径方向に一致するヘッ
ドギャップを有するトラッキング信号記録用ヘッド21
0により磁気ディスク202上に記録し(ステップS
4),トラッキング信号記録用ヘッド10を直動ステー
ジ付アクチュエータ216で半径方向に直線移動させ
(ステップS5),トラッキング信号Sr を磁気ディス
ク202上で半径方向に放射状に揃った磁化反転を有す
るように記録する。
【0008】図38に示す磁気ディスク装置での各部の
動作を,上記トラッキング信号記録方法を適用して順に
説明する。先ず,磁気ディスク202は,スピンドルモ
ータ等によりスピンドル軸C3 を回転中心として図中矢
印β方向に定常回転駆動される。この定常回転に入った
後,磁気ディスク202には,固定ヘッド220によっ
て基準信号,例えば,単一周波数の信号であるクロック
信号SC が記録される(ステップS1)。この時,クロ
ック信号SC は,磁気ディスク202の記録領域の最外
周又は最内周に一周分記録される。このクロック信号S
C が記録されたトラックが上記クロックトラックTCと
なる。なお,クロックトラックTCは,一旦,クロック
信号SC が記録された後は,再生専用のトラックとされ
る。固定ヘッド220は支持部材224により支持され
ている。その後,上述のようにクロック信号SC が記録
されたクロックトラックTCからは,固定ヘッド220
によって,クロック信号SC が再生される(ステップS
2)。ここで,固定ヘッド220の後段には,順に,ク
ロック信号SC (磁化反転パターンの再生信号)の増幅
用のヘッドアンプ225,再生クロック信号SCのピー
ク検出用のピーク検出回路226,および,必要に応じ
てピーク検出回路226のピーク出力の位相を揃える位
相同期回路(PLL:フェーズ・ロック・ループ回路)
227が接続されている。このように再生されたクロッ
ク信号SCは,ディスク202上のクロックトラックT
Cから得られているので,磁気ディスク202の回転に
完全に同期した信号となる。
【0009】磁気固定ヘッド220から再生されたクロ
ック信号SC は,ヘッドアンプ225,ピーク検出回路
226,PLL回路227を介して,直動ステージ付ア
クチュエータ216に配されたトラッキング信号記録用
ヘッド210に送られる。ここで,クロック信号S
C は,トラッキング信号記録用ヘッド210に送られる
前に,例えばトラッキング信号発生回路218に送られ
る。トラッキング信号発生回路218は,供給されたク
ロック信号SC に位相ロックした所定の周波数(周波数
0 )のトラッキング信号Sr を発生する(ステップS
3)。トラッキング信号発生回路218からのトラッキ
ング信号Sr は,ライトアンプ217で増幅された後,
トラッキング信号記録用ヘッド210に送られる。な
お,ライトアンプ217に供給される信号は,再生され
たクロック信号SC そのものとすることもできる。
【0010】トラッキング信号記録用ヘッド210は,
支持部材214を介して直動ステージ付アクチュエータ
216の可動アームに固定されている。直動ステージ付
アクチュエータ216は,磁気ディスク202の半径方
向に直線的にトラッキング信号記録用ヘッド210を移
動させるためのアクチュエータである。アクチュエータ
216は,磁気ディスク202の記録領域の少なくとも
最内周から最外周(ただし上記クロックトラックTCは
含まない)まで,トラッキング信号記録用ヘッド210
を,半径方向に移動させることができる。ここで,トラ
ッキング信号記録用ヘッド210のギャップトラック幅
W1の方向は, アクチュエータ216の移動方向(ディ
スク202の半径方向)と平行で,かつ,ギャップを含
む直線が,スピンドル軸C3 を通る直線(スピンドル中
心線)と交わるように配されている。また,トラッキン
グ信号記録用ヘッド210のギャップトラック幅T
W1は,データ用のトラック幅,トラックピッチとは無関
係に選ばれる。この時,トラッキング信号記録用ヘッド
210を,アクチュエータ216によって直線移動させ
ることにより,磁気ディスク202の記録領域全面を塗
りつぶすように(クロックトラックTCは除く),トラ
ッキング信号Sr が記録される(ステップS4およびS
5)。具体的には,例えば,トラッキング信号記録用ヘ
ッド210をディスク202の記録領域の最内周に位置
させ,トラッキング信号Sr を書き込むようにし(ライ
トモードとする),このライトモードの状態で,アクチ
ュエータ216によりヘッド210をゆっくりディスク
202の外周方向へ移動させていく。これにより,ディ
スク202の全周(記録領域全面)にトラッキング信号
r が記録される。トラッキング信号記録用ヘッド21
0の移動速度vと,このヘッド210のギャップトラッ
ク幅TW1及びスピンドル回転数D(HZ )との関係は,
下記式で規定される。 v<TW1・D この条件を満足することで,トラッキング信号Sr をデ
ィスク202の記録領域全面へ記録することができるよ
うになる。
【0011】上述のようにしてディスク202の記録領
域全面にトラッキング信号Sr を記録することにより,
換言すれば,トラッキング信号Sr を,ディスク202
上で半径方向に放射線状に揃った磁化反転を有するよう
に記録することにより,図40に示すように,磁化反転
領域が全トラックにわたって連続し,ラジアルに並んだ
パターン,つまり,各磁化反転を含む直線Mがスピンド
ル軸C3 を通るパターンが得られる。図40に示すよう
に,クロックトラックTCにクロック信号SC が記録さ
れ他の記録領域に半径方向に放射状に揃った磁化反転を
有するトラッキング信号Srが記録されたディスク20
2を用い,セクタサーボ制御のファイン位置情報の検出
が行われる。すなわち,ディスク202上に記録された
上記トラッキング信号Sr は,記録再生ヘッド230に
よって読み取られる。ただし,この記録再生ヘッド23
0は,トラッキング信号Sr の再生のみならず,他のデ
ータの記録再生も行うことができる。記録再生ヘッド2
30は,図示しないスライダ231と,ギャップトラッ
ク幅TW のギャップGを有する磁気ヘッド232とから
なり,スライダ231が支持部材234に支持されてい
る。ギャップGは,ギャップトラック幅TW 方向が,図
40中の支持部材の中心線L3 に対して直交する方向に
配置され, 更に, ディスク202面に対して平行に位置
するようになっている。この支持部材234が,ロータ
リーアクチュエータ236のアームの先端に取り付けら
れている。
【0012】図41に示すように,ロータリーアクチュ
エータ236は,そのアームがアーム回動中心CR を中
心として回転し,この回転に伴い,記録再生ヘッド23
0がディスク202の記録面上を移動する。更に,ディ
スク202の内周から外周全域でのヘッドスキュー角を
減らすため,記録再生ヘッド230は,ロータリーアク
チュエータ236のアーム回動中心CR を通り記録再生
ヘッド30を通るLR に対して,ベント角θ3 を有する
配置となるように,アクチュエータ236に取り付けら
れている。また,ロータリーアクチュエータ236にお
いては,アーム有効長bと,アーム回動中心CR からス
ピンドル軸C3 までの距離(アーム軸・スピンドル軸間
距離)aとの関係は,下記式で示す関係にある。 a=b a=bとする理由については後述する。
【0013】上述のようにアーム有効長bとアーム軸・
スピンドル軸間距離a,すなわち,アームの位置と長さ
が定められることで,アームを例えば外周側に回転させ
ると,記録再生ヘッド230は,単にディスク202上
のトラックを横切るだけでなく,ディスク202の回転
方向βに対して上流側に移動することがわかる。すなわ
ち,この装置においては,このような記録再生ヘッド2
30の上流側への移動に注目し,トラッキング信号Sr
の磁化反転パターンの再生出力から得られるパルス列
と,固定ヘッド220から得られるクロック信号S
C (基準クロックパルス列)との位相を比較し,その比
較出力をファイン位置情報として用いる。
【0014】ファイン位置情報検出の動作を以下に述べ
る。なお,記述を簡略化するため,トラッキング信号S
r の再生パルス列と,基準クロックパルス列との間隔
が,例えば,1パルス間隔分だけずれるヘッド230の
移動量を,1トラックピッチTr に等しくした場合につ
いて述べる。図42にはディスク202の外周部におけ
る1トラックピッチTr 分のギャップGの移動量(等角
度ピッチ)を示し,図43はディスク202の外周部に
おける1トラックピッチTr 分のギャップGの移動量を
示し,図44は図42または図43に図解したものをよ
り一般化した拡大図を示し,図45は図44を更に模式
化して1トラックピッチTr 内のギャップGの移動の状
況を示す。
【0015】図42および図43において,図42に示
す磁化反転を示す線Mは,ディスク202の内周部であ
るため,図43に示す磁化反転を示す線Mによりも,各
線M間の幅が狭くなっている。これらの線Mは,内周側
ほど間隔が狭まっている。更に,ギャップGが,磁化反
転の線Mに対してとる角度は,図43に示す外周部の方
が大きい。ディスク202が回転方向βに回転すること
により,磁化反転の線Mが,ギャップGを通過していく
ことになり,この磁化反転のパターンが読み取られる。
図42および図44中の線LD , ロータリーアクチュ
エータ236のアームの回転に伴ってギャップGの中心
が辿る軌跡である。磁気反転の線Mにおける磁化の向き
は,図44に示すように,+と−が交互に配列されたも
のとなる。ギャップトラック幅TW 方向と,ギャップG
の中心が辿る軌跡LD とは,上記ベント角θ3 すなわ
ち,ギャップGの中心及びアーム回動中心CR を結ぶ線
D , ギャップGの中心を通り該ギャップGの中心G
と直交する線Lc ,つまり線LS に平行する線と角度θ
3 をなしている。ギャップGの中心を通る軌跡LD の円
の接点と, 磁化反転の線Mのなす角θ3はアームスキュ
ー角となる。
【0016】図45は,ギャップGが1トラックピッチ
r 内で,上記軌跡LD に沿って移動した場合のギャッ
プGの位置を,例えば,任意の4つの位置:ギャップG
1,2,3,4 として例示している。この場合,ギャッ
プG1 での位置を基準とすると,ギャップG2 の移動量
は図中g12, 22で示す量となり,ギャップG3 の示す
量は図中g13, 23で示す量,ギャップG4 の移動量は
図中g14, 24で示す量となる。図中の記号TW はトラ
ック幅,すなわち前記ギャップトラック幅TWを示して
おり,記号Tr はトラックピッチを示す。
【0017】図46は,図45におけるギャップG1,
2,3,4 のそれぞれの位置において, 磁化反転のパタ
ーンから得られるパルス列が,基準クロックパルス(ク
ロック信号SC )に対してどのような時間(位相)関係
にあるかを示す。基準クロックパルス(SC )から各ギ
ャップG1,2,3,4,位置での上記磁化反転の再生パ
ルスまでの時間は,上記ギャップG1 で0とすれば,ギ
ャップG2 では時間t2 となり, ギャップG3 では時間
3,ギャップG4 では時間t4 となる。したがって,上
記基準クロックパルス(クロック信号SC )から,各ギ
ャップG1,2,3,4,位置での磁化反転の再生パルス
までの時間をΔtとした場合,基準クロックパルスSC
のパルス間隔をt0 (時間Δtの最大値=クロック間
隔)とすれば,トラックピッチTr 間で, 再生パルスが
得られる時間は, 例えば,(n−1),n,(n+1)
のトラックにおいて,1トラックピッチTr 間をギャッ
プGが移動することで,基準クロックパルスSC から各
位置での再生パルスまでの時間は,1トラックピッチT
r 内で連続的に増加する時間となる。このようなことか
ら,時間Δtを実際に計測すれば,上記トラッキング信
号Sr が記録された記録領域内で,時間Δtの例えば平
均値に比例したファイン位置情報が得られる。
【0018】この時間Δtの計測は,具体的には,図4
7に示すような回路構成を用いれば可能である。図47
に示す回路は,図38に示した位相比較回路237およ
びヘッド位置検出回路238の具体的な回路構成であ
る。図48は,図47の回路の各部の出力波形を示す。
端子301に記録再生ヘッド230からのディスク20
2上の磁化反転を読み取ったパルス信号,サーボパルス
Aが供給される。端子202に固定ヘッド220からの
基準クロックパルスBが供給される。サーボパルスAは
セット・リセット(RS)形−フリップフロップ311
のリセット端子Rに供給され,基準クロックパルスBは
セット端子Sに供給される。RS形フリップフロップ3
11の出力パルスDは,基準クロックパルスBの,例え
ば,立ち上がりからサーボパルスAの,例えば,立ち上
りまでの時間,例えば,“H”レベルとなる。すなわ
ち,RS形フリップフロップ311は,基準クロックパ
ルスBからサーボパルスAまでの時間の比較,換言すれ
ば,基準クロックパルスBとサーボパルスAとの位相比
較を行う。つまり,RS形フリップフロップ311は,
図38に示した位相比較回路237として動作してい
る。RS形フリップフロップ311の出力パルスDは,
積分器312に送られる。積分器312で出力パルスD
の積分処理を行うことで,積分器312の出力は,図4
8に示す積分出力Eのようを波形になる。すなわち,積
分器312の積分出力Eは,上述した移動量と時間Δt
との関係のように,積分出力Eのレベルと,出力パルス
Dのパルス数,すなわち,サーボパルスのパルス数とが
関係付けられている。つまり,サーボパルスのパルス数
は,記録再生ヘッド230の移動量を示し,したがっ
て,積分出力Eと再生記録ヘッド230の移動量,すな
わち,ファイン位置情報とが関連付けられる。ファイン
位置情報を,基準クロックパルスBとサーボパルスAと
の位相差(時間差)として検出している。図47に示す
回路の積分器312が,図38に示すヘッド位置検出回
路238として機能する。
【0019】このように,積分器312の出力を,図3
8に示す駆動制御回路239に供給し,駆動制御回路2
39の出力に基づいて,ロータリーアクチュエータ23
6のアーム回転用モータ等を駆動させることで,セクタ
サーボ制御が可能となる。磁気ディスク202でのセク
タサーボ制御を行う場合,上述したように,記録領域全
面にトラッキング信号Sr を記録したディスク202を
用い,ロータリーアクチュエータ236と連動する他の
ロータリーアクチュエータで,他のディスク,あるい
は,ディスク202の裏面へのセクタサーボ制御を行う
ことができる。この記録領域に,データ記録用のデータ
ゾーンと,トラッキング信号Sr が記録されたサーボゾ
ーンとを設けるようにして,このサーボゾーンを用いて
セクタサーボ制御を行うようにすることも可能である。
【0020】このように,サーボゾーンとデータゾーン
とを設ける場合,たとえば,図49に示すように,サー
ボゾーンZS が一定時間間隔で並び, その間の記録領域
をデータゾーンZD とすることができる。サーボゾーン
S,データゾーンZD をディスク202上に形成するに
は,例えば,予め記録領域全面に上記トラッキング信号
r を記録したディスク202に対し,上記データゾー
ンZD の期間だけ記録データをオーバーライトするよう
にしたり,或いは,該データゾーンZD の期間だけ上記
予め記録されたトラッキング信号Sr を消去する。サー
ボゾーンZS とデータゾーンZD とを有するディスク2
02を用いる場合,図47に示した回路には,端子30
3にサーボゾーンZS のみを示すサーボゾーンパルスC
(図48)を供給する。サーボゾーンパルスCは,遅延
器315とORゲート316を介することにより,図4
8に示すパルスFとなる。このパルスFの,例えば,立
ち下がりを,積分器312のリセット入力とすること
で,積分器312の積分出力Eがリセットされ,サーボ
ゾーンZS のみで再生ヘッド230の移動量が検出され
る。積分器312の出力は,更にサンプルホールド回路
313を介し,アナログ/デジタル変換(A/D変換)
器314を介して出力端子305から出力される。な
お,サンプルホールド回路313にも,サーボゾーンパ
ルスCがリセット入力として供給されるので,サンプル
ホールド回路313の出力パルスは,図48に示すサン
プルホールド信号S/Hとなる。出力端子305からの
出力が,駆動制御回路239に送られる。
【0021】上述したように,この磁気ディスク装置に
よれば,ディスク202から再生したトラッキング信号
r の磁化反転のパターンのパルスと,クロック信号S
C の基準クロックパルスとを位相比較回路237で位相
比較した結果に基づいて,位置検出回路238でトラッ
キング信号再生用のヘッドである記録再生ヘッド230
の位置を検出することにより,正確で完全にリニアなフ
ァイン位置情報を求めることができる。このファイン位
置情報に応じて記録再生ヘッド230の移動用のロータ
リーアクチュエータ236のスピンドルモータを制御す
ることで,正確なセクタサーボ制御を行うことが可能と
なる。また,この磁気ディスクのトラッキング信号記録
方法によれば,ディスク上のクロックトラックTCに基
準信号としてのクロック信号SC を記録し,再生された
クロック信号SC に基づいてトラッキング信号Sr を発
生し,磁気ヘッドを半径方向に直線移動させてトラッキ
ング信号Sr をディスク上に記録させることで,精密な
ヘッド位置決めが不要で短期間にトラッキング信号(セ
クタサーボパターン)を記録することができるようにな
る。さらに,フォーマッテイングの精度を高くすること
ができ,セクタサーボ制御における不感帯をなくするこ
ともできる。
【0022】前述した,アーム有効長bと,アーム軸・
スピンドル軸間距離aとを,a=bとする理由について
述べる。この例において,トラックピッチTr , 磁気
ディスク202の記録領域の内周から外周にわたり,一
定(等トラックピッチ)である必要がある。等トラック
ピッチとは,「1トラックピッチTr 移動する時の,上
記ロータリーアクチュエータ236のアーム回転角度
が,どこのトラックにおいても一定である」という意味
である。ところが,ディスク202のラジアル方向でみ
ると,図42,図43,および,図44からわかるよう
に,ディスク202の内周側と外周側とでは,ギャップ
Gの前記ベント角θ3 が異なるため, 正確には,等トラ
ックピッチになっていない。ただし,トラック幅(ギャ
ップトラック幅)TW とトラックピッチTr の比:TW
/Tr は一定になる。トラックピッチTr をほぼ一定に
する意図はガードバンド幅をトラックによらず安定化さ
せることにあり,ガードハンド幅はヘッドのトラック幅
のばらつきを吸収する等の目的で設けられる。このよう
に等トラックピッチ化することは合理的である。
【0023】ロータリーアクチュエータ236におい
て,1トラック分のアーム回転角度が,内周から外周で
一定になるための条件を以下に計算する。サーボパター
ンは,磁化反転がディスク202の中心(スピンドル軸
3 )を通る直線上にあり,かつ,等角度で並ぶパター
ンである。したがって,サーボパターン(磁化反転の線
M)から得られるパルス間隔に対応するディスク202
上での距離hは,スピンドル軸C3 からギャップGまで
のトラック半径rに比例している。すなわち距離hを下
記式1で規定する。 h=k1 ・r ・・(1) ただし,k1 は,定数である。ロータリーアクチュエー
タ236のアームが,アーム回動中心CR を中心として
1トラック分の角度Δθr だけ回転した時,記録再生ヘ
ッド230が移動する距離をdとすると,下記式2で表
され, k1 ・r=d sinθ sinθ=(k1 /d)・r ・・(2) 距離dが一定となる。つまり, sinθがディスク202
の半径に比例する。
【0024】スピンドル軸C3 の座標を(0,0),ロ
ータリーアクチュエータ236のアーム回動中心CR
座標を(0,a),トラック半径をr,スピンドル軸C
3 からアーム回動中心CR の軸間距離をa,アーム有効
長をbとする。これらの条件の下で,トラッキングスキ
ュー角が0となるようなオフセット角をθとし,記録再
生ヘッド230の位置の座標を(x0,0 ),スピンド
ル軸C3 から記録再生ヘッド230の位置に向かう単位
ベクトルをP1,アーム回動中心CR から記録再生ヘッド
230の位置に向かう単位ベクトルをP2 とすると,下
記式で表される。 P1 =(x0 /r,y0 /r) ・・(3) P2 =(x0 /b,(y0 −a)/b) ・・(4) 式3および式4のP1 とP2 の内積をとる。 P1 ・P2 =1・1・cos(( π/2)−θ)= sinθ ・・(5) 式5に式3および式4を代入する。 P1 ・P2 =(x0 /r)・(x0 /b) +(y0 /r)・(y0 −a)/b) =(1/rb)(x0 2+y0 2−ay0) ・・(6)
【0025】交点の座標が(x0,0 )であるから,下
記式に示す関係が成立する。 x0 2+y0 2=r2 ・・(7) x0 2+(y0 −a)2 =b2 ・・(8) 式7と式8を組み合わせると式9が得られる。 2x0 2+2y0 2−2ay0 +a2 =r2 +b2 0 2+y0 2−ay0 =(r2 +b2 −a2 )/2 ・・(9) 式9に式6を代入すると,式10が得られる。 P1 ・P2 =(r2 +b2 −a2 )/2rb ・・(10) 式10式6を代入すると,式11が得られる。 sin θ=(r2 +b2 −a2 )/2rb θ=sin -1[(r2 +b2 −a2 )/2rb] ・・(11)
【0026】式11は下記式に書き換えることができ
る。 sin θ=(1+2rb)・(r2 +b2 −a2 ) =(r/2b)+(r2 −a2 )/2rb ・・(12) 式12に式2を代入すると,下記式が得られる。 (k1 /d)・r=(r/2b)+(b2 −a2 )/2rb (k1 /d)=(1/2b)+(b2 −a2 )/2rb ・・(13) 式13において,トラック半径rによらずに距離dが一
定となるためには,式13における右辺第2項が0,す
なわち, a=b となる。
【0027】上述したように,この磁気ディスク装置に
おいては,ディスクから再生したトラッキング信号とク
ロック信号との位相比較結果に基づいて,トラッキング
信号再生用のヘッドの位置を検出することで,このヘッ
ドの正確なファイン位置情報を検出することができ,こ
のファイン位置情報に応じてヘッド移動用のアクチュエ
ータを制御することで,正確なセクタサーボが行えるよ
うになる。また,この磁気ディスクのトラッキング信号
記録方法によれば,ディスク上のクロックトラックに基
準信号を記録し,再生された基準信号に基づいてトラッ
キング信号を発生し,磁気ヘッドを半径方向に直線移動
させてトラッキング信号をディスク上に記録すること
で,簡単かつ短時間にトラッキング信号を記録すること
ができる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】上述した先行技術のヘ
ッド位置検出回路の概略構成を図50に示す。この先行
技術においては,位相比較器8の基準クロックとして、
図48に示したクロックパルスScのみを想定してい
る。もし,比較対象となるデータパルス,たとえば,図
46に示したサーボパルス(ギャップパルス)G1 〜G
4 に時間的なゆらぎ,すなわち,ジッタが生ずると、基
準クロックとデータパルスが接近しているような場合,
たとえば,図46におけるギャップパルスG1 とギャッ
プパルスG4との時間関係では、データパルスのエッジ
が基準クロックのエッジの前後に分かれて存在する可能
性がある。その場合の位相比較器の比較出力は,図51
に示したように,例えば,355°、3°、1°、5°
となり、平均化回路9においてそのまま平均化すると正
しい(望ましい)答えが1°であるのに対し、得られる
答えは91°と誤ったものとなる。上記事情を詳細に分
析すると,基準クロックとデータパルス列の位相が接近
している場合,たとえば,データパルス列の平均位相が
0°付近あるいは360°付近である場合、ジッタの影
響でデータパルスのエッジが振られ基準クロックのエッ
ジの前後に分かれて存在することがある。その場合の比
較出力は例えば、355°、3°、1°、5°となり、
最初の355°を−5°とみなして平均1°と出力すべ
きであるが、平均化回路が先行技術におけるように単純
な加算平均をとる構成であると、得られる結果は、91
°と誤ったものとなってしまう。つまり,上記先行技術
においては,基準クロックが単一なため,ジッタの影響
によりデータパルスのエッジが基準クロックエッジの前
後に分かれて存在すると、正しい位相データが得られな
いという問題があった。本発明は上述した先行技術にお
ける問題を解決し,先行技術の改良を目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の観点によ
れば、全てのトラックの少なくとも一部に記録されかつ
半径方向に放射線状に揃った磁気反転を有するトラッキ
ング信号と,クロックトラックに記録されたクロック信
号とを有するディスクと,上記クロックトラックから上
記クロック信号を再生する固定ヘッドと,上記ディスク
から上記トラッキング信号を再生する再生ヘッドと,上
記再生ヘッドを上記半径方向とは一致しない軌跡に沿っ
て移動させるアクチュエータとを有する磁気ディスク装
置における、ヘッド位置検出装置であって、上記固定ヘ
ッドにより再生された上記クロック信号と上記トラッキ
ング信号との位相を比較する第1の位相比較手段と,該
位相比較手段の出力により上記ディスクに対する上記再
生ヘッドの位置を検出するヘッド位置検出手段と,該ヘ
ッド位置検出手段の出力により上記アクチュエータを制
御する制御手段と、360°/nずづ位相をずらしたn
個(n≧2)の基準クロックを発生する手段と、中心位
相が各基準クロックとから±180°ずれ、窓の大きさ
が360°/nのn個あるいはn−1個のパルス識別窓
を発生する手段と、上記各基準クロックと、磁気ヘッド
により再生されたデータパルス列との位相を比較する第
2の位相比較手段と、上記第1および第2の位相比較手
段のそれぞれの出力を平均化する平均化手段と、上記各
パルス識別窓中にデータパルスが入ったことを検出する
手段を備えたことを特徴とする磁気ディスク装置のヘ
ッド位置検出装置が提供される。
【0030】本発明の第2の観点によれば、全てのトラ
ックの少なくとも一部に記録されかつ半径方向に放射線
状に揃った磁気反転を有するトラッキング信号と,クロ
ックトラックに記録されたクロック信号とを有するディ
スクと,上記クロックトラックから上記クロック信号を
再生する固定ヘッドと,上記ディスクから上記トラッキ
ング信号を再生する再生ヘッドと,上記再生ヘッドを上
記半径方向とは一致しない軌跡に沿って移動させるアク
チュエータとを有する磁気ディスク装置におけるヘッド
位置検出装置であって、上記固定ヘッドにより再生され
た上記クロック信号と上記トラッキング信号との位相を
比較する第1の位相比較手段と,該位相比較手段の出力
により上記ディスクに対する上記再生ヘッドの位置を検
出するヘッド位置検出手段と,該ヘッド位置検出手段の
出力により上記アクチュエータを制御する制御手段と、
180°位相をずらした2つの基準クロックを発生する
手段と、窓の大きさが360°/nのn個(n≧3)の
パルス識別窓を発生する手段と、上記2つの各基準クロ
ックと磁気ヘッドにより再生されたデータパルス列との
位相を比較する2個の第2の位相比較手段と、上記第1
および第2の各位相比較手段のそれぞれの出力を平均化
する2個の平均化手段と、上記各パルス識別窓中にデー
タパルスが入ったこと検出する手段とを備えたことを特
徴とする磁気ディスク装置のヘッド位置検出装置が提供
される。
【0031】本発明の第3の観点によれば、全てのトラ
ックの少なくとも一部に記録されかつ半径方向に放射線
状に揃った磁気反転を有するトラッキング信号と,クロ
ックトラックに記録されたクロック信号とを有すディス
クと,上記クロックトラックから上記クロック信号を再
生する固定ヘッドと,上記ディスクから上記トラッキン
グ信号を再生する再生ヘッドと,上記再生ヘッドを上記
半径方向とは一致しない軌跡に沿って移動させるアクチ
ュエータとを有する磁気ディスク装置におけるヘッド位
置検出装置であって、上記固定ヘッドにより再生された
上記クロック信号と上記トラッキング信号との位相を比
較する第1の位相比較手段と,該位相比較手段の出力に
より上記ディスクに対する上記再生ヘッドの位置を検出
するヘッド位置検出手段と,該ヘッド位置検出手段の出
力により上記アクチュエータを制御する制御手段と
力される基準クロックと、磁気ヘッドにより再生された
データパルス列との間の位相を比較する第2の位相比較
手段と、上記第2の位相比較手段からの出力を、位相ず
れ量に比例したアナログ量に変換する変換手段と、上記
変換手段からの出力をプロセッサに取り込むためサンプ
リングホールド手段と,該サンプリングホールド手段か
らの信号をディジタル信号に変換するアナログ/ディジ
タル変換手段と,該アナログ/ディジタル変換手段から
の出力に基づいて演算処理を行うための演算処理手段と
を備え,該演算処理手段は,他の位相比較データとの差
が180°より大となるような位相比較データを得た場
合は、ケタ上がりあるいはケタ下がりがあったものとし
て位相補正演算を行うことを特徴とする磁気ディスク装
置のヘッド位置検出装置が提供される。
【0032】本発明の第4の観点によれば、サーボゾー
ンに,磁化反転が前記ヘッドの移動軌跡に沿う曲線方向
に連なる第1のパターンと前記ディスクの中心から前記
ディスクの外縁に向かって放射状に延びる放射方向に連
なる第2のパターンで構成されたディスクと,これらの
パターンの位相差を基準クロックにもとづいて検出する
手段とを有することを特徴とする磁気ディスク装置のヘ
ッド位置検出装置が提供される。
【0033】本発明の第5の観点によれば、ディスク上
に設けられたクロックトラックに基準信号を再生するス
テップと,再生された上記基準信号に位相ロックし所定
の周波数を有するトラッキング信号を発生するステップ
と,上記トラッキング信号を上記ディスクの半径方向に
一致するヘッドギャップを有する磁気ヘッドにより上記
ディスク上に記録するステップと,上記磁気ヘッドを上
記半径方向に直線移動させるステップとを有し,上記ト
ラッキング信号を上記ディスク上で上記半径方向に放射
状に揃った磁化反転を有するように記録する磁気ディス
クのトラッキング信号記録方法であって,360°/n
ずづ位相をずらしたn個(n≧2)の基準クロックを発
生するステップと,中心位相が各基準クロックとから±
180°ずれ、窓の大きさが360°/nのn個あるい
はn−1個のパルス識別窓を発生するステップと,上記
各基準クロックと、磁気ヘッドにより再生されたデータ
パルス列との位相をそれぞれ比較するステップと,上記
各位相比較ステップにおける比較結果についてのそれぞ
れの出力を平均化するステップと,上記各パルス識別窓
中にデータパルスが入ったことを検出するステップとを
備えたことを特徴とする磁気ディスクのトラッキング信
号記録方法が提供される。
【0034】本発明の第6の観点によれば、ディスク上
に設けられたクロックトラックに基準信号を再生するス
テップと,再生された上記基準信号に位相ロックし所定
の周波数を有するトラッキング信号を発生するステップ
と,上記トラッキング信号を上記ディスクの半径方向に
一致するヘッドギャップを有する磁気ヘッドにより上記
ディスク上に記録するステップと,上記磁気ヘッドを上
記半径方向に直線移動させるステップとを有し,上記ト
ラッキング信号を上記ディスク上で上記半径方向に放射
状に揃った磁化反転を有するように記録する磁気ディス
クのトラッキング信号記録方法であって,180°位相
をずらした2つの基準クロックを発生するステップと,
窓の大きさが360°/nのn個(n≧3)のパルス識
別窓を発生するステップと,上記2つの各基準クロック
と磁気ヘッドにより再生されたデータパルス列との位相
をそれぞれ比較するステップと,上記各位相比較結果に
ついてそれぞれの出力を平均化するステップと,上記各
パルス識別窓中にデータパルスが入ったこと検出するス
テップとを備えたことを特徴とする磁気ディスクのトラ
ッキング信号記録方法が提供される。
【0035】本発明の第7の観点によれば、ディスク上
に設けられたクロックトラックに基準信号を再生するス
テップと,再生された上記基準信号に位相ロックし所定
の周波数を有するトラッキング信号を発生するステップ
と,上記トラッキング信号を上記ディスクの半径方向に
一致するヘッドギャップを有する磁気ヘッドにより上記
ディスク上に記録するステップと,上記磁気ヘッドを上
記半径方向に直線移動させるステップとを有し,上記ト
ラッキング信号を上記ディスク上で上記半径方向に放射
状に揃った磁化反転を有するように記録する磁気ディス
クのトラッキング信号記録方法であって,入力される基
準クロックと、磁気ヘッドにより再生されたデータパル
ス列との間の位相を比較するステップと,上記位相結果
出力を、位相ずれ量に比例したアナログ量に変換するス
テップと,上記変換ステップによる変換出力をプロセッ
サに取り込むためサンプリングホールドするステップ
と,該サンプリングホールドステップによる信号をディ
ジタル信号に変換するアナログ/ディジタル変換するス
テップと,該アナログ/ディジタル変換ステップからの
出力に基づいて演算処理を行うステップとを備え,該演
算処理ステップは,他の位相比較データとの差が180
°より大となるような位相比較データを得た場合は、ケ
タ上がりあるいはケタ下がりがあったものとして位相補
正演算を行うことを特徴とする磁気ディスクのトラッキ
ング信号記録方法が提供される。
【0036】本発明の第8の観点によれば、サーボゾー
ンに,磁化反転が前記ヘッドの移動軌跡に沿う曲線方向
に連なる第1のパターンと前記ディスクの中心から前記
ディスクの外縁に向かって放射状に延びる放射方向に連
なる第2のパターンで構成されたディスクから上記パタ
ーン信号を入力するステップと,これらのパターンの位
相差を基準クロックにもとづいて検出するステップとを
有することを特徴とする磁気ディスクのトラッキング信
号記録方法が提供される。
【0037】本発明の第9の観点によれば、磁気ディス
ク上の所定の半径位置に固定ヘッドによりクロックパタ
ーンを書き込むステップと、前記クロックパターンを固
定ヘッドにより再生するステップと、該再生された前記
クロックパターンに基づいて、直動ヘッドによりラジア
ルパターンを前記磁気ディスクの全面にべた書きするス
テップと、回動ヘッドにより前記べた書きしてパターン
を部分的に消去しつつ、回動パターンをべた書きするス
テップとを有する磁気ディスクのトラッキング信号記録
方法が提供される。
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【実施例】図1は本発明の第1実施例としての磁気ディ
スク装置におけるヘッド位置検出回路のシステム構成を
示すブロック図である。このヘッド位置検出回路は,基
準クロック発生回路1,位相比較回路3,平均化回路
5,パルス識別窓発生回路2,データパルス有無検出回
路4,出力選択判別処理回路6,および,スイッチ回路
7を有する。基準クロック発生回路1は単一のマスタク
ロックMCKから複数の基準クロックRCK1〜RCK
nを発生し位相比較回路3に出力する。位相比較回路3
はデータパルス列DPTと上記複数の基準クロックRC
K1〜RCKnと比較して比較出力信号CMP1〜CM
Pnを出力する。平均化回路5はこれらの比較出力信号
CMP1〜CMPnを平均する。パルス識別窓発生回路
2はマスタクロックMCKから複数のパルス識別窓W1
〜Wnを発生しデータパルス有無検出回路4に出力す
る。データパルス有無検出回路4はデータパルス列DP
Tを複数のパルス識別窓W1〜Wnのいずれに位置にあ
るかを検出して複数の検出出力信号DET1〜DETn
を出力する。出力選択判別処理回路6は所定の判定方法
(アルゴリズム)に基づいて複数の検出出力信号DET
1〜DETnからスイッチ回路7を切換駆動する信号S
6を出力する。スイッチ回路7は,切換駆動信号S6に
基づいて平均化回路5からの複数の平均化信号S51
S5n のいずれかを選択して出力する。
【0042】データパルス列DPTの平均位相θ- を (0°≦θ- <360°) とし、ジッタを含めた各パルスの位相分布を θ- −δθm≦θi≦θ- +δθP (0°≦δθm,δ
θP ) とする。(δθm+δθp )≦180°となると平均化
が困難となるので、ここでは,(δθm+δθp)<1
80°に限定して考える。上記の先行技術における問題
を回避するためには、データパルス列DPTの位相θに
応じて,基準クロック発生回路1において発生する複数
の基準クロックRCK1〜RCKnの位相をずらし、デ
ータパルス列DPTのエッジが基準クロックRCK1〜
RCKnのエッジの両側にまたがって分布しないように
することで十分である。この位相ずれ量を Θ(0°<Θ<360°) とすると、位相比較回路3からの個々の位相比較出力信
号CMP1〜CMPnには、−Θあるいは(360°−
Θ)のオフセットが生じる。これのオフセットに対して
は平均化回路5において平均をとった結果に位相ずれ量
Θを加算し、その結果が360°以上になった場合はさ
らに位相データから360°を減ずるという処理を行
う。第1実施例は,上述の十分条件を満足させるための
方法を与えるものであり、以下原理を述べる。
【0043】データパルス列DPTの各データパルスの
系列の位相をθjとし、ジッタの最大値をピーク・ツゥ
ー・ピーク(p−p)でδθmaxとする。このとき,
∀j,θj- −δθjm≦θji≦θj- +δθjpに
対し、 δθjm+δθjp≦δθmax(<180°) ・・(14) が成り立つものとする。ここで、δθmax<180°
×(1−1/u)を満足する最小の整数uをkとする。
図2に示したように,本実施例においては,n個(n≧
k)の(360°/n)ずつ位相をずらした基準クロッ
クRCK1〜RCKnを用意し、それぞれの基準クロッ
クに対応して設けたパルス識別窓W1〜Wnによりデー
タパルス列DPTの位相を判別して基準クロックの位相
ずれ量Θを決定することにより、上記十分条件を満足さ
せ、正しい平均位相θj- を得る。図2に示したよう
に,パルス識別窓W1〜Wnの中心位相は、それぞれの
基準クロックRCK1〜RCKnとは±180°ずらす
ものとし、それぞれのパルス識別窓の大きさは(360
°/n)とする。
【0044】あるデータ θji(θj- −δθjm≦θji≦θj- +δθj
p,0°≦θj- ≦360°) があり、q番目の識別窓中に入ったとすると下記式が成
立する。 ヨj、Θq’−180°/n≦Θji ≦Θq’+180°/n ・・(15) ただし、Θq’=360°×(q−1)/n Θq’=Θq±180° (符号±はΘjiのレンジに応じて選択する) 式14に示した条件と、 δΘmax≦180°×(1−1/k) ≦180°×(1−1/n) (∵n≧k) より ∀j,δθjm+δθjp<180°×(1−1/n) ・・(16) が成り立つ。 ∀j,θq’−180° <θji<θq’+180° が成り立つから,データパルス系列θjのすべてのデー
タθjiについて、 式15の符号+のとき Θq<θji<Θq+360° 式15の符号−のとき Θq−360°<θji<Θq となることがわかる。したがって,あるデータがq番目
の識別窓中に入ったときは、位相ずれ量 Θq=360°x(q−1)/n とする(基準クロックqを使用する)ことにより、デー
タパルスのエッジが基準クロックのエッジの両側にまた
がって分布することが回避できる。
【0045】データパルスが、複数のパルス識別窓にま
たがって存在した場合、上述の論議はいずれのパスル識
別窓中のデータに対しても適応可能である。すなわち、
対応するどの基準クロックを用いてもよい。この場合
に、基準クロックを選択する方法として、たとえば,下
記に挙げる選択(判定)基準(アルゴリズム)をとるこ
とができる。 選択基準1:最初のデータが存在するパルス識別窓に対
応したクロックを選択する。 選択基準2:一番多くのデータが分布しているパルス識
別窓に対応したクロックを選択する。
【0046】これまでの記述では、パルス識別窓は各基
準クロックに対応してn個設けるものとしたが、図1に
示した位相算出回路において,そのうちの1個を省略
し、データパルスが(n−1)個のパスル識別窓のいず
れの中にも存在しなかった場合、省略したパスル識別窓
中にあるものとみなすという構成も可能である。
【0047】以上、第1実施例として図1に示した位相
算出回路の動作原理を述べたが、以下の記述において
は,この実施例の具体的構成について、図1を参照しな
がら述べる。マスタクロックMCKから複数の基準クロ
ックRCK1〜RCKnを発生する基準クロック発生回
路1の回路構成としては,マスタクロックMCKの周波
数を基準クロックRCK1〜RCKnの周波数の整数倍
と仮定し,基準クロック発生回路1における分周等によ
り複数の基準クロックRCK1〜RCKnを発生させ
る。位相は180°異なるが,パルス識別窓発生回路2
におけるパルス識別窓W1〜Wnの発生も,基準クロッ
ク発生回路1と同様,マスタクロックMCKを分周して
発生させる。あるいは,基準クロック発生回路1および
パルス識別窓発生回路2において,マスタクロックMC
Kを順次遅延させて,基準クロックRCKおよびパルス
識別窓Wを発生させてもよい。
【0048】n=2の場合について具体例を示す。図3
はn=2の場合の,分周を行って第1および第2の基準
クロックRCK1,RCK2を発生させる基準クロック
発生回路1,および,パルス識別窓発生回路2の特定的
な回路構成図であり,図4は図3の回路による信号波形
図である。図5はn=2の場合の,遅延によって第1お
よび第2の基準クロックRCK1,RCK2を発生させ
る基準クロック発生回路1,および,パルス識別窓発生
回路2の特定的な回路構成図であり,図6は図5の回路
による信号波形図である。図7は位相比較回路3として
セット・リセット(RS)形フリップフロップを用いた
回路構成図であり,この回路においては,図8に示すよ
うに,例えば,それぞれの基準クロックRCK1〜RC
Knの立ち上がりからデータパルス列DPTの立ち上が
りまでの間が、「高(H)」レベルの比較出力信号CM
Pとなる。図9はデータパルス有無検出回路4の1例と
して,遅延(D)形フリップフロップ回路の回路図であ
る。図10はこの回路における信号波形図である。この
フリップフロップにおいては,例えば,パルス識別窓W
中にデータパルス列DPTが立ち上がると,検出出力信
号DETが出力される。図11は平均化回路5の1例と
して,位相比較回路3を図7に示したフリップフロップ
を用いた場合に好適な,積分器INTを示す図である。
図12は図11の積分出力,すなわち,平均化回路5の
平均化信号S51 〜S5n の1つをかめす波形図であ
る。
【0049】出力選択判別処理回路6における選択方法
(アルゴリズム)としては,上述した例示のように,下
記2つのいずれかを用いて,平均化回路5から出力され
る平均化信号S51 〜S5n のうち,最適なものをスイ
ッチ回路7において選択させる。 選択方法a:最初のデータが存在するパルス識別窓に対
応した平均化出力を選択する。 選択方法b:一番多くのデータが分布しているパルス識
別窓に対応した平均化出力を選択する。 なお、平均化回路5からの平均化出力として第1の基準
クロックRCK1に対応する平均化信号S51 以外を選
択した場合、平均した結果にオフセットが生じるが、既
述のように、平均化出力S5i (i≧2)を選択したと
きには、結果にずれ量Θ=360°×i−1/nを加
え、360°以上となってしまったら、さらに360°
を減算するという処理を行えば,オフセットが補償でき
る。
【0050】上述した第1実施例と上記先行技術との関
連について述べる。第1実施例においては,先行技術に
おける磁気ディスク装置の基本構成,および,第1実施
例で改良の対象としない部分の記述は割愛している。し
たがって,磁気ディスク装置およびヘッド位置検出方法
に関連した基本的事項は,先行技術した記述したものを
本実施例に適用するものとする。
【0051】その関連を明確にすると,たとえば,本実
施例におけるマスタクロックMCKは先行技術における
固定ヘッド220からの出力パルスに相当し、データパ
ルス列DPT再生ヘッド230からのトラッキング信号
に相当する。この場合、マスタクロックMCK(固定ヘ
ッド220からの出力パルス)としては、 ケース(i)データパルス列DPT(トラッキング信
号)と同一周波数のパルス信号とするほか、 ケース(ii)データパルス列DPTの整数倍の周波数
の高いパルス信号とすることが可能である。 ケース(i)の場合は、図1に示した基準クロック発生
回路1およびパルス識別窓発生回路2の回路構成として
遅延を行う回路構成とし,ケース(ii)の場合は分周
を行う回路構成とする。ただし、ケース(ii)の場合
は基準クロック1の位相を0°に合わせるために、マス
タクロックMCK中にヘッダを付加すること(特定パタ
ーンを記録しておく)などの処理が必要である。
【0052】また、マスタクロックMCKの生成を固定
ヘッドからの出力とは別個に行う構成も考えられ,その
例としては,たとえば、発振器によりマスタクロックM
CKを生成してもよい。この場合、基準となる側の信号
(固定ヘッドからの出力パルス)をリファレンスパル
ス、トラッキング信号(再生ヘッドからの出力パルス)
をサーボパルスと呼ぶと、リファレンスパルスはサーボ
パルスと同一周波数である必要があり、マスタクロック
を基準として(同一の基準クロックの組を用い)リファ
レンスパルス、サーボパルスのそれぞれの平均位相を算
出し、その差をとることにより、リファレンスパスルと
サーボパルスの間の位相差を算出することができる。こ
のような構成とした場合には、先行技術における固定ヘ
ッドを使わない位相差信号の算出も可能である。その場
合は、図13に図解した放射状のパターンを記録したサ
ーボゾーンSとともに、磁化反転パターンが再生ヘッド
の軌跡(円弧となる)と一致するように記録されたリフ
ァレンスゾーンR(本ゾーンからの再生信号はヘッド位
置によらず位相一定となる)を設け、再生ヘッドから順
次再生される、リファレンスゾーンのパルス(リファレ
ンスパルス)、サーボゾーンのパルス(サーボパルス)
に対して平均位相を算出し、その差をとればよい。
【0053】以上述べたように,第1実施例によれば、
データパルスのジッタがピークツゥーピーク(p−p)
で、180°×(1−1/n)未満である場合、マスタ
クロックMCKからn個の基準クロックRCK1〜RC
Knを生成することにより0°〜360°の全範囲にわ
たり、正しい平均位相を得ることができる。特に、デー
タパルスのジッタがピークツゥーピークで、90°未満
に収まる場合、基準クロックは180°位相をずらした
2つを用意すればよく、比較的小規模な回路構成で本実
施例の位相算出回路が実現可能である。
【0054】本発明の磁気ディスク装置のヘッド位置検
出装置の第2実施例について述べる。上述した先行技術
においては,位相比較基準となるクロックが単一である
場合、データパルス列にジッタがあると正しい平均位相
出力が得られない可能性がある。第1実施例では,上述
の問題を回避するため、ジッタが大きくピークツゥーピ
ークで90°以上で180°未満となるような場合に
は、その大きさに応じて基準クロックを多数,3つ以上
用意する必要がある。第2実施例は第1実施例をさらに
簡単にすることを目的とし,第2実施例においては後述
するように,基準クロックを2つのみ容易するだけでよ
い。
【0055】図14は第2実施例の位相算出回路であ
る。図15は図14に示した位相算出回路における信号
は波形図である。図14に示した位相算出回路は,図1
に示した位相算出回路に対応しており,基準クロック発
生回路31,第1および第2の位相比較回路33A,3
3B,第1および第2の平均化回路35A,35B,ス
イッチ回路37,パルス識別窓発生回路32,データパ
ルス有無検出回路34,出力選択アルゴリズム処理回路
36を有する。基準クロック発生回路31はマスタクロ
ックMCKを入力して,図15に示すように,180°
位相がずれた第1および第2の基準クロックRCK1,
RCK2を出力する。第1および第2の位相比較回路3
3A,33Bはそれぞれ基準クロックRCK1,RCK
2とデータパルス列DPTと比較して比較出力信号CM
P1,CMP2を出力する。第1および第2の位相比較
回路33A,33Bからの比較出力信号CMP1,CM
P2は、データパルス列DPTと直前の基準クロックR
CK1,RCK2との位相ずれ量とする。これらの比較
出力信号CMP1およびCMP2がそれぞれ,平均化回
路35A,35Bにおいて平均化される。パルス識別窓
発生回路32はマスタクロックMCKを入力して等間隔
でn分割したパルス識別窓W1〜Wnを出力する。デー
タパルス有無検出回路34はこれらパルス識別窓W1〜
Wnに対応する窓にデータパルス列DPTが存在するか
否かを検出して検出出力信号DET1〜DETnを出力
する。出力選択アルゴリズム処理回路36がこれらの検
出出力信号DET1〜DETnを所定のアルゴリズムに
基づいて選択し,切換駆動信号S36を出力してスイッ
チ回路37に印加されている平均化回路35A,35B
のいずれかの平均化信号S35A〜S35Bをスイッチ
回路37から出力させる。
【0056】データパルス列の位相変動が180°以上
となると平均化が困難となるので、以下の記述において
はデータパルス列DPTのジッタはピーク・ツゥー・ピ
ーク(p−p)で180°未満である場合に限定する。
先行技術においては,上述したように,基準クロックが
単一なため,データパルス列DPTのエッジがジッタの
影響で1つの基準クロックのエッジの前後に分かれて存
在することになった場合、正しい位相平均値が得られな
いと言う問題がある。第2実施例は,図15に示したよ
うに,基準クロック発生回路31においてマスタクロッ
クMCKから180°位相をずらしたもう第1およひ第
2の基準クロックRCK1,RCK2を発生させ,デー
タパルス列DPTの位相分布に応じて位相比較基準とな
る第1および第2の基準クロックRCK1,RCK2の
うちから適切なものを切り換えて用いることにより上述
の問題を回避する。第2の基準クロックRCK2を用い
た場合には、平均結果に180°加算あるいは減算して
オフセット補正を行うことにより、正しい平均位相を得
ることができる。
【0057】この実施例においては,位相比較基準クロ
ックとして第1の基準クロックRCK1または第2の基
準クロックRCK2のいずれかを使用するかを判定する
ため, 前提:「基準クロック1と各データパルスとの位相比較
結果(比較出力信号CMP1)をθ1iとしたとき、 判定基準(1):∀j,k(j≠k) |θ1j−θ1k
<180°のとき第1の基準クロックRCK1を用いて
問題なし 判定基準(2):∃j,k(j≠k) |θ1j−θ1k
>180°のとき第1の基準クロックRCK1を用いる
と問題あり 第2の基準クロックRCK2をを用いれば問題なしとい
う判定基準(アルゴリズム)を適用する。具体的に述べ
ると、ジッタの大きさに応じて複数個(個数n≧3)の
パルス識別窓W1〜Wn,窓の大きさ(360°/n)
を用意し、データパルス列DPTがどの識別窓Wの中に
存在するかを調べ、上記の性質を利用して、使用する基
準クロックを選択する。
【0058】パルス識別窓の配置については数種類の方
法が考えられるので、場合分けして述べる。大きく分け
ると,パルス識別窓Wの数を奇数にする場合と,パルス
識別窓Wの数を偶数にする場合とがある。パルス識別窓
Wの数を偶数にする場合は,さらに180°を基準にす
るか360°を基準にするかに分類できる。
【0059】まず,窓の数を奇数個〔n=2m+1(m
≧1)〕とする方法について述べる。データパルス列D
PTのジッタの最大値をピーク・ツゥー・ピークでδθ
maxとし、 δθmax <180°×(1−1/u) を満足する最小の奇数uをkodd (≧3)とする。この
方法では窓の大きさが360°/nのn=(2m+1)
個(n≧kodd のパルス識別窓を用意し、データパルス
列DPTがどのパルス識別窓W中に分布しているかを調
べて,第1または第2の基準クロックのいずれを用いる
かの判定を行う。図16および図17はそれぞれの位相
に対応する識別窓Wを示す。かっこで囲んだパルス識別
窓Wは省略可能であることを示す。それぞれのパルス識
別窓Wq(1≦q≦n=2m+1)の中心位相は、36
0°×(q−1)/nとする。ただし、このうちかっこ
で囲んだパルス識別窓Wm+1 ,Wm+2 の2つは後述のよ
うに省略可能である(図15,図16(A))。パルス
識別窓Wの中心位相を上記のものから180°/nずつ
ずらすことも可能であるが、その場合は、添字qを図1
6(B)に示すようにつけ,以下に述べる方法で得られ
る結果において第1の基準クロックRCK1と第2の基
準クロックRCK2とを入れ換えて考えればよい。
【0060】第1および第2の基準クロックRCK1,
RCK2の選択の条件について考察する。パルス識別窓
W中に、データパルス列DPTのエッジが存在するパル
ス識別窓Wqに対応する添字の列を{q1 ,q2 ,・・
・qr }とする。たとえば,データパルス列DPTがパ
ルス識別窓W1 ,W4 , 5 の3つの窓中に分布したと
し、q1 =1,q2 =4,q3 =5とする。第1または
第2の基準クロックRCK1,RCK2を選択する条件
は、 ケース:C1 判定基準(I) 「∃i,qi=1(W1 中にデータパルスが存在する)
または∃j,k ,|qj −qk |≧m+1」ならば第2の
基準クロックRCK2を使用する。 判定基準(II) 「∀j ,qj ≠1(W1 中にデータパルスが存在しな
い)かつ∀j,k ,|qj −qk |≦m」ならば,つま
り,判定基準(I)以外ならば,第1の基準クロックR
CK1を使用する。
【0061】判定方法としてケースC1でよいことを証
明する。パルス識別窓W1 中にデータパルスが存在する
が否かで分けて考える。なお、データパルス列DPTの
平均位相をθ- (θ°≦θ- ≦360°)、ジッタを含
めた各パルスの位相分布を下記に定める。 θ- −δθm ≦θj ≦θ- +δθp (0°≦δθm ,δ
θp ) この前提より下記式が成立する。 δθm +δθp <180°(1−1/kodd ) ≦180°x(1−1/n) ・・・(17)
【0062】判定基準1:「パルス識別窓W1 中にデー
タパルスが存在する場合,第2の基準クロックRCK2
を用いて問題がない」ということを証明する。パルス識
別窓W1 中にデータパルスが存在するときは, ∃j ,−180°/n≦θi ≦180°/n ・・・(18) または ∃j ,−360°−180°/n≦θi ≦360°+180°/n ・・・(19) であり、ジッタについての条件式17か式18または式
19のうち一方が成立する。式18が成立するときは、
判定基準1から、 ∀j ,θj ≧−180°/n−(δθm +δθp )<−180° かつ ∀j ,θj ≦180°/n+(δθm +δθp )<180° =−180°+360° ・・・(20) 式19が成立するときも、同様に下記式が成立する。 ∀j ,θj ≧360°−180°/n−(δθm +δθp )<−180° かつ ∀j ,θj ≦360°+180°/n+(δθm +δθp )<540° =180°+360° ・・・(21) したがって,パルス識別窓W1 中にデータパルスが存在
すれば、式20および式21からデータパルスのエッジ
が第2の基準クロックRCK2のエッジの前後に分かれ
ることはない。つまり,条件1が証明できた。
【0063】次に、パルス識別窓W1 中にデータパルス
が存在しない場合について考える。 判定基準1:「∃j,k ,|qj −qk |≧m+1のとき
第2の基準クロックRCK2を用いて問題なし 判定基準2:「∀j,k ,|qj −qk |≦mのとき第1
の基準クロックRCK1を用いて問題なし これら判定基準1および判定基準2の証明には、後述す
る第3実施例における式59〜式69から導かれる 前提:「第1の基準クロックRCK1をデータパルス列
DPTとの位相比較結果CMP1をθ1jとしたとき、 判定基準3 ∀j,k (j≠k)|θ1j−θ1k|<180°は相互に 0°≦θ- −δθm ≦θi ≦θ- +δθp <360°で
あり,第1の基準クロックRCK1を用いても問題なし 判定基準4 ∃J,K (j≠k)|θ1j−θ1k|<180°は相互に (0°≦θ<180°,かつ,θ−δθm <0°)であ
り,または(180°<θ<360°,かつ,θ+δθ
m <0°)であり,第1の基準クロックRCK1を用い
ると問題ありという判定基準(アルゴリズム)を適用す
る。
【0064】さらに、ジッタの条件 δθm +δθp <180°×(1−1/n)<180°・・・(22) より、 (0°≦θ- <180°かつθ- −δθm <0°)また
は (180°<θ- <360°かつθ- +δθm ≧360
°)の場合は (∀j ,180°<θi <180°=−180°+36
0°)または (∀j ,180°<θi <540°=180°+360
°)となるから、判定基準4は 判定基準5 ∃j,k (j≠k)|θ1j−θ1k|>180°のときは第
1の基準クロックRCK2を用いて問題なしと書き換え
られる。
【0065】判定基準3および5からケースC1におけ
る判定基準1および判定基準2をを得るには,∃j,k
j −qk |≧m+1のときは ヨj,k (j≠k)|θ1j−θ1k|>180° ・・・(23) ∀j,k |qj −qk |≦mのときは ∀j,k (j≠k)|θ1j−θ1k|<180° ・・・(24) を示せばよい。qi 中で最小のものをqmin ,最大のも
のをqmax 、また、θ1j中で最小のものをθ1min、最大
のものをθ1maxとする。パルス識別窓W1 中にデータパ
ルスが存在しない場合を考えているので、 θ1min∈Wqmin 、θ1max∈Wqmax (2≦qmin 、q
max ≦n) すなわち、 360°x(qmin −1)/n−180°/n≦θ1min ≦360°×(qmin −1)/n+180°/n (2≦qmin ≦n) 360°×(qmax −1)/n−(180°/n)≦θ1max ≦360°×(qmax −1)n+180°/n (2≦qmax ≦n) である。
【0066】このとき、 θ1max−θ1min≧〔360°×(qmax −1)/n−180°/n〕 −〔360°×(qmin −1)/n+180°/n〕 ≧360°×〔(qmax −qmin )−1〕/n =360°×〔(qmax −qmin )−1〕/(2m+1) ・・・(25) θ1max−θ1min≦〔360°×(qmax −1)/n−180°/n −〔360°×(qmin −1)/n−180°/n〕 ≦〔360°×((qmax −qmin )−1)/n =360°×((qmax −qmin )−1)/n/(2m+1) ・・・(26) よって、式25および式26から ヨj,k |qj −qk |≧m+1 はまた qmax −qmin ≧m+1 であり, θ1max−θ1min≧360°×m/(2m+1) ・・・(27) となる。 Vj,k |qj −qk |≦m はまた qmax −qmin ≦m であり, θ1max−θ1min≧360°×(m+1)/(2m+1) ・・・(28) となる。
【0067】さらに,第1の基準クロックRCK1を用
いて問題がないとき, 0°≦θ- −δθm ≦θ- +δθp <360° ・・(29) 第 1の基準クロックRCK1を用いて問題のあるとき −180°<θ- −δθm <0°<θ- +δθp <180°・・(30) または、 180°<θ- −δθm <360°≦θ- +δθp <540° ・・(31) であり(θの右肩の- は平均を示す)、式29〜式31
のいずれか1つの式が成り立つが,式29が成立すると
きは, θ1min=θ- −δθm θ1max=θ- +δθp であるから θ1max−θ1min=δθm +δθp <180°×(1−1/n) =360°×m/(2m+1) となる。式31が成立するときは, θ1min≦θ- +δθp 、θ1max≧θ- −δθm +360
° から θ1max−θ1min≧360°−(δθm +δθp ) >180°×(1+1/n) =360°×(m+1)/(2m+1) となる。式30が成立するときは, θ1min≦θ+δθp −360°、θ1max≧θ−δθm から θ1max−θ1min≧360°−(δθm +δθp ) >180°×(1+1/n) =360°×(m+1)/(2m+1) となる。したがって, θ1max−θ1min<360°×m/(2m+1) ・・・(32) または θ1max−θ1min>360°×(m+1)/(2m+1) ・・・(33) の一方が成立する。
【0068】式27,式28,式32および式33から ∃j,k |qj −qk |≧m+1の場合 θ1max−θ1min>360°×(m+1)/(2m+1) >180° ・・・(34) ∀j,k |qj −qk |≦mの場合 θ1max−θ1min<360°×m/(2m+1) <180° ・・・(35) となる。しかしながら, θ1max−θ1min>180°の場合は ∃j,k (j≠k)|θ1j−θ1k|>180° θ1max−θ1min<180°の場合は ∀j,k (j≠k)|θ1j−θ1k|<180° の関係があるので, 上述したケースC1における判定基
準1および判定基準2が得られる。つまり,パルス識別
窓W1 にデータパルス列DPTが存在するとき,第2の
基準クロックRCK2を用いても問題がないという判定
基準2,および,パルス識別窓W1 にデータパルス列D
PTが存在しないときの判定基準Iおよび判定基準II
から,条件C1が十分条件であることか証明できた。
【0069】なお、上記証明の過程で用いたように、 ∃j,k |qj −qk |≧m+1ならばmax −qmin ≧m+1j,k |qj −qk |≦mならばmax −qmin ≦m であるので(それらの逆も成り立つ)、判定条件として
は下線をつけた条件式を用いることができる。また、ケ
ースC1の判定基準(I)、判定基準(II)の前提部
は互いに排反であるので、判定基準(I)の前提部の正
否のみ判定すれば十分である。
【0070】さらに、ケースC1の判定基準(I)の2
つの前提部 前提(i)∃j 、qi =1(パルス識別窓W1 中にデー
タパルスが存在する) 前提(ii)∃j,k |qj −qk |≧m+1(qmax
min ≧m+1) のうち、前提(i)の条件と重複することになる qmin =1かつqmax −qmin ≧m+1 の場合を除いて、前提(ii)が満足されるための条件
を考えると qmin ≧2より、qmax ≧m+3 qmax ≦2m+1より、qmin ≦m であることが必要である。したがって,パルス識別窓W
m+1 ,Wm+2 の中のデータパルスの有無は前提(ii)
の条件判定上必要ないので、図16および図17にかっ
こして示したパルス識別窓Wm+1 ,Wm+2 の2つの窓は
省略することができる。ただし、その場合、それ以外の
1 m およびWm+3 n のいずれの窓中にもデータが存在
しないケースがでてくるが、m+1≦qmin 、qmax
m+2のケースに当たるわけであるから、前提(I)が
不成立として第1の基準クロックRCK1を使用すれば
よい。
【0071】具体例を挙げる。 例1:ジッタの最大値がピーク・ツゥー・ピークで12
0°未満のとき、 δθmax <120°=180°(1−1/3) より、 n≧3(m≧1) であることが必要である。ここでは,n=3(m=1)
とする。パルス識別窓Wm+1 ,Wm+2 は上述のように省
略できるので、図16(A)に示したように,パルス識
別窓W1 のみ用意すればよい。この場合、(I)のうち
(i)パルス識別窓W1 中にデータパルスが存在する
(ヨi ,qi =1)という条件のみ調べればよく、 ケースC1−1 判定基準(I) 「パルス識別窓W1 中にデータパルスが存在する」とき
は,第2の基準クロックRCK2を使用する 判定基準(II) 「パルス識別窓W1 中にデータパルスが存在しない」と
きは,第1の基準クロックRCK1を使用するという判
定基準を適用すればよい。
【0072】例2:ジッタの最大値がピーク・ツゥー・
ピークで150°未満のとき、 180°×(1−1/5)=144° <150°<180°×(1−1/7)=154.3° より、n≧7(m≧3)であることが必要である。ここ
ではn=7(m=3)とすると、図17(B)に示した
ように,パルス識別窓W4 、W5 を省略した場合,必要
なパルス識別窓は5個である。この場合の具体的な判定
基準は以下のようにする。 ケースC1−2 判定基準(I) 「(i)パルス識別窓W1 中にデータパルスが存在する
(∃i ,qi =1)または (ii)(∃j 、qj =2かつ∃k 、qk =6)または (∃j 、qj =2かつ∃k 、qk =7)または (∃j 、qj =3かつ∃k 、qk =7)」のときは, 第2の基準クロックRCK2を使用する。 判定基準(II)上記以外((I)の前提部不成立) 第1の基準クロックRCK1を使用する。
【0073】次にパルス識別窓Wの数を偶数個〔n=2
m(m≧2)〕とする方法について述べる。データパル
ス列のジッタの最大値をピーク・ツゥー・ピークでδθ
max とし、 δθmax <180°×(1−1/u) を満足する最小の整数uをkint (≧2)とする。この
とき、このパルス識別窓を偶数個とするこの方法ではパ
ルス識別窓の大きさが360°/nのn=2m個(m≧
int )のパルス識別窓を用意し、2つの基準クロック
のいずれを用いるかの判定を行う。本方法を用いる場合
においては、各パルス識別窓Wq(1<q<n=2m)
の中心位相を360°×(q−1)/nとするか、これ
から180°/nずつずらした180°×(2q−1)
/nとするかによって判定条件が異なるので、2つの前
提条件に分けて述べる。なお、窓の配置を前者,つま
り,中心位相360°×(q−1)/nとした場合は、
パルス識別窓Wm ,Wm+1 ,Wm+2 の3つのパルス識別
窓が、後者,つまり,中心位相180°×(2q−1)
/nとした場合はパルス識別窓Wm-1 、Wm 、Wm+1
m+2 の4つのパルス識別窓(ただし、n=4〔m=
2〕のときは、W2 、W3 〔Wm ,Wm+1 〕の2つのパ
ルス識別窓)が省略可能である。前者の場合の信号タイ
ミング図を図18(A)およびそのパルス識別窓の関係
を図19(A)に示し,後者の場合の信号タイミング図
を図18(B)およびそのパルス識別窓の関係を図19
(B)に示した。
【0074】まず,パルス識別窓Wqの中心位相を36
0°x(q−1)/nとする方法について,図18
(A)および図19(A)を参照して述べる。パルス識
別窓W中に、データパルスのエッジが存在するパルス識
別窓Wqに対応する添字の列を{q1 ,q2 ,・・・q
r }とする。基準クロック選択のための条件は、以下の
ようにする。 ケースC2 判定基準I 「∃i ,qi =1(W1 中にデータパルスが存在する)
または ∃j,k |qj −qk |≧m+1ならば,第2の基準クロ
ックRCK2を使用する。 判定基準II 「∀i ,qi ≠1(W1 中にデータパルスが存在しな
い)かつ∀j,k |qj −qk |≦m」(上記判定基準I
以外)ならば第1の基準クロックRCK1を使用する。
パルス識別窓Wの数を奇数とする上述した例示と同様
に,以下,パルス識別窓W1 中にデータパルスが存在す
るが否かで分け、ケースC2でよいことを示す。上記同
様に、データパルス列の平均位相をθ- (0°≦θ-
360°)とし,ジッタを含めた各パルスの位相分布を
下記のようにおく。 θ- −δθm ≦θi ≦θ- +δθp (0°≦δθm 、δθp ) この前提より、 δθm +δθp <180°×(1−1/kint ) ≦180°×(1−1/m) =180°×(1−2/n) ・・・(36) となる。
【0075】判定基準7:上述したパルス識別窓W1
にデータパルスが存在するときは,第2のクロック2を
用いて問題なしを証明する。パルス識別窓W1 中にデー
タパルスが存在するときは, ∃i 、−180°/n≦θi ≦180°/n ・・・(37) または, ∃i 、360°−180°/n≦θi ≦360°+180°/n ・・・(38) であり,上記式のいずれか一方が成立する。式37が成
立するとき、式36の条件から下記式が得られる。 ∀i 、θi ≦−180°/n−(δθm +δθp ) >−180°+180°/n>−180°,かつ, ∀i 、θi ≦180°/n+(δθm +δθp ) <180°−180°/n<180° =−180°+360° ・・・(39) 式38が成立するときも同様に、 ∀i 、θi ≧360°−180°/n−(δθm +δθp ) >180°+180°/n>180°,かつ, ∀i 、θi ≦360°+180°/n+(δθm +δθp ) <540°−18 0°/n<540° =180°+360° ・・・(40) よって、式39および式40よりパルス識別窓W1 中に
データパルスが存在すれば、データパルスのエッジが第
2の基準クロックRCK2のエッジの前後に分かれるこ
とはなく、判定基準7が証明された。
【0076】ついで,パルス識別窓W1 中にデータパル
スが存在しない場合を考える。このとき、下記判定基準
を示す。 判定基準1 「∃j,k ,|qi −qk |≧m+1のときは第2の基準
クロックRCK2を用いて問題なし」 判定基準II 「∀j,k ,|qi −qk |≦mのときは第1の基準クロ
ックRCK1を用いて問題なし」この場合, (1)∀j,k (j≠k)|θ1j−θ1k|<180°のと
きは第1の基準クロックRCK1を用いて問題なし (2)∃j,k (j≠k)|θ1j−θ1k|<180°のと
きは第2の基準クロックRCK2を用いて問題なしとい
う条件がパルス識別窓Wの数が奇数の場合で述べたよう
に成立するから ∃j,k |qi −qk |≧m+1のときは, ∃j,k (j≠k)|θ1j−θ1k|>180° ・・・(41) であり, ∀j,k ,|qi −qk |≦mのときは ∀j,k (j≠k)|θ1j−θ1k|<180° ・・・(42) ということを示せばよい。
【0077】式41および式42はそれぞれ下記式と等
価である。 qmax −qmin ≧m+1のとき θ1max−θ1min>180° ・・・(43) qmax −qmin ≦mのとき θ1max−θ1min<180° ・・・(44) 式42および式44を証明する。パルス識別窓1 中にデ
ータパルスが存在しない場合を考えているので、 θ1min∈Wqmin 、θ1max∈Wqmax (2≦qmin 、qmax ≦n) すなわち、 360°×(qmin −1)/n−180°/n ≦θ1min≦360°×(qmin −1)/n+180°/n (2≦qmin ≦n) 360°×(qmax −1)/n−180°/n ≦θ1max≦360°×(qmax −1)/n+180°/n (2≦qmax ≦n) である。
【0078】このとき、 θ1max−θ1min≧360°×〔(qmax −qmin )−1〕/n =180°×〔(qmax −qmin )−1〕/m ・・・(45) θ1max−θ1min≦360°×〔(qmax −qmin )+1〕/n =180°×〔(qmax −qmin )+1〕/m ・・(46) となる。式45から qmax −qmin ≧m+1のとき θ1max−θ1min≧180° ・・(47) が得られる。また式46から qmax −qmin ≦mのとき θ1max−θ1min≦180°×(1+1/n) ・・・(48) が得られる。さらに、上述したように,式29,式30
または式31のいずれか1つの式が成り立つ。式29が
成立するから, θ1max−θ1min=δθm +δθp ≦180°×(1−1/m)・・(49) となる。式16および式17が成立するから θ1max−θ1min≧360°−(δθm +δθp ) >180°×(1+1/m) ・・・(50) となる。
【0079】したがって, qmax −qmin ≧m+1から θ1max−θ1min>180°×(1+1/m)>180° qmax −qmin ≦mから θ1max−θ1min<180°×(1+1/m)<180° が得られる。すなわち、式43および式44が得られ,
これらの式から式41および式42,さらにケースC2
における判定基準Iおよび判定基準IIが証明された。
つまり,上記「パルス識別窓W1 にデータパルス列DP
Tが存在しないとき第2基準クロックRCK2を用いて
もよい」とする判定基準1,および,パルス識別窓W1
にデータパルス列DPTが存在しない場合第2の基準ク
ロックRCK2を用いてもよい」とする判定基準1から
ケースC2が十分条件であることが証明された。ケース
C2においても,判定基準I’および判定基準II’の
前提部は互いに排反であるので判定基準(I)’の前提
部の正否のみ判定すれば十分である。
【0080】パルス識別窓Wの数が奇数である場合の実
施例として述べたように,判定基準I’の前提部である 前提(i)’:∃i 、qi =1(W1 中にデータパルス
が存在する) 前提(ii)’:∃j,k ,|qj −qk |≧ m+1(qmax −qmin ≧m+1) について「 前提(i)’が不成立,かつ,前提(i
i)’が成立」となる条件を考えたとき、パルス識別窓
m 、Wm+1 、Wm+2 の中にデータパルスがあってもこ
の条件の成立要件にはなりえない。したがって、図20
(B)に示すように,パルス識別窓Wm 、Wm+1 、W
m+2の3つの窓は省略することができる。
【0081】パルス識別窓Wの数が偶数であるこの方法
を使った例を挙げる。 例3:ジッタの最大値がピークツゥーピークで90°未
満のとき δθmax <90°=180°×(1−1/2) より m≧2(n≧4) であることが必要である。ここでは,n=4(m=2)
とする。パルス識別窓Wm 、Wm+1 、Wm+2 は省略でき
るので、図21(A)に示すように,パルス識別窓W1
のみ用意すればよい。したがって,条件としては上記条
件(i)’のみ調べればよい。
【0082】ケースC2−1 判定基準I’ 「パルス識別窓W1 中にデータパルスが存在する」とき
は第2の基準クロックRCK2を使用すればよく 判定基準II’ 「パルス識別窓W1 中にデータパルスが存在しない」と
きは第1基準クロックRCK1を使用すればよい。
【0083】例4:ジッタの最大値がピーク・ツゥー・
ピークで130°未満のとき 180°×(1−1/3)=120° <130°<180°×(1−1/4)=135° からm≧4であることが必要となる。ここで,n=8
(m=4)とすると、必要なパルス識別窓は,図20
(B)に示したようにパルス識別窓W4 ,W5 ,W 6
省略した場合,5個となる。この場合の具体的な判定条
件は以下のようにすればよい。 ケースC2−2 判定基準I’ 「前提(i)’のパルス識別窓W1 中にデータパルスが
存在する(∃i ,qi =1)または前提(ii)’の
(∃j ,qj =2かつ∃k ,qk =7)または(∃j
j =2かつ∃k ,qk =8)または(∃j ,qj =3
かつ∃k ,qk =8)」のときは,第2の基準クロック
RCK2を使用する。 判定基準II’ 上記以外のとき(前提(I)’の前提部不成立のとき
は)第1の基準クロックRCK1を使用する。
【0084】さらに,パルス識別窓Wの数が偶数の場合
において,図19(A),図23(B)に示した,パル
ス識別窓Wqの中心位相を180°×(2q−1)/n
とする方法について述べる。この場合、基準クロック選
択のための条件は、以下のようにする。 ケースC3 判定基準I’’ 「∃i ,qi =1または∃i ,qi =n(パルス識別窓
WW1 またはWn中にデータパルスが存在する)または
j,k ,|qj −qk |≧m+1」ならば第2の基準ク
ロックRCK2を使用する。 判定基準II’’ 「∀i 、qi ≠1かつ∀i 、qi ≠n (パルス識別窓W1 またはWn 中のいずれにもデータパ
ルスが存在しない)かつ ∀j,k ,|qj −qk |≦m」 (上記前提I’’以外)ならば第1の基準クロックRC
K1を使用する。
【0085】ただし、m=n/2が奇数となる場合は、
(Wn ,W1 )に相当し,W1 ’,(W2 ,W3 )とな
り,W2 ’,・・・(Wm-1 ,Wm )となり,
W’m'+1,(Wm+1 ,Wm+2 )となり,W’m'+2・・
・,(Wn-1 ,Wn )となり,W’n'となる。ここで,
n’=m=n/2であり,n’=2m’+1(m’=
(m−1)/2と考えれば,パルス識別窓Wの数が気相
の場合と等価とみなすことができる。したがって,パル
ス識別窓Wq’中のデータパルスの有無に応じて、 ケースC1’ 判定基準I:「∃i ,qi =1(W1 ’中にデータパル
スが存在する)または∃j,k ,|qj −qk |≧m’+
1」ならば第2の基準クロックRCK2を使用する 判定基準II:「∀i 、qi ≠1かつ∀i 、qi ≠nW
1 またはパルス識別窓Wn 中にデータパルスが存在しな
い)かつ∀j,k ,|qj −qk |≦m」ならば(上記判
定方法1以外ならば第1の基準クロックRCK1を使用
するという判定基準を用いて基準クロックの選択を行う
こともできる。もちろん、そのままケース(条件)C3
を用いてもよい。
【0086】パルス識別窓W1 またはWn 中にデータパ
ルスが存在するか否かで分け、上記パルス識別窓Wgの
中央の位相が360°x(q−1)/nである場合とと
同様にしてケース(条件)C3でよいことを証明する。 判定基準1:「パルス識別窓W1 またはWn 中にデータ
パルスが存在するときは第2の基準クロックRCK2を
用いて問題なし」を証明する。パルス識別窓W1 または
n 中にデータパルスが存在するときは, ∃i ,−360°/n≦θi ≦360°/n ・・・(51) または ∃i ,360°−360°/n≦θi ≦360°+360°/n ・・・(52) であり,式51または式52のいずれか一方が成立す
る。また、上述した「パルス識別窓Wqの中心位相を1
80°×(2q−1)/nとする」前提はここでも成立
しているから、式51が成立するとき ∀i ,θi ≧−360°/n−(δθm +δθp )>−180° かつ ∀i ,θi ≦360°/n+(δθm +δθp )<180° =−180°+360° ・・・(53) ∀i ,θi ≧360°−360°/n−(δθm +δθp )>180° かつ ∀i ,θi ≦360°+360°/n+(δθm +δθp )<540° = 180°+360° ・・・(54) となる。したがって,式53および式54よりパルス識
別窓W1 またはパルス識別窓Wn 中にデータパスルが存
在すれば、データパルスのエッジが第2基準クロックR
CK2のエッジの前後に分かれることはないから,式5
0が証明されたことになる。
【0087】パルス識別窓の数が偶数であって,パルス
識別窓W1 またはパルス識別窓Wn中にデータパルスが
存在しない場合を考える。このとき、 判定基準1:「∃j,k ,|qj −qk |≧m+1ならば
第2の基準クロックRCK2を用いて問題なし」 判定基準2:「∀j,k ,|qj −qk |≦mならば第1
の基準クロックRCK1を用いて問題なし」を証明す
る。
【0088】上述した,「パルス識別窓Wqの中心位相
を180°×(2q−1)/nとする」前提と同様に, qmax −qmin ≧m+1のときθ1max−θ1min>180° ・・・(55) qmax −qmin ≦mのときθ1max−θ1min<180° ・・・(56) を示せば、上記判定基準1および判定基準2が成立する
ことが証明できたことになる。ここではパルス識別窓W
1 n 中にデータパルスが存在しない場合を考えている
ので、 θ1min∈Wqmin 、θ1max∈Wqmax (2≦qmin 、qmax ≦n−1) すなわち、 180°×(2qmin −1)/n−180°/n≦θ1min ≦180°×(2qmin −1)/n+180°/n (2≦qmin ≦n−1) 180°×(2qmax −1)/n−180°≦θ1max≦ 360°×(2qmax −1)/n+180°/n (2≦qmax ≦n−1) である。このとき, θ1max−θ1min≧180°×〔(qmax −qmin )−1〕/m ・・・(57) θ1max−θ1min≧180°×〔(qmax −qmin )+1〕/m ・・・(58) となり、さらに式47および式48を得るが、やはり式
49および式50のいずれが一方が成り立つことから、
上記式55および式56が証明できる。48を示すこと
ができる。よって、「パルス識別窓の数が偶数であっ
て,パルス識別窓W1 またはパルス識別窓Wn 中にデー
タパルスが存在しない場合」における判定基準1および
判定基準2が成立することが言える。以上の結果から,
つまり,「パルス識別窓W1 にデータパルス列DPTが
存在するときの判定基準1,および,「パルス識別窓の
数が偶数であって,パルス識別窓W1 またはパルス識別
窓Wn 中にデータパルスが存在しない場合」における判
定基準1および判定基準2から,ケース(条件)C3が
十分条件であることが示された。
【0089】ケース(条件)C3においても、同様に判
定基準(I)”の前提部に正否のみ判定すれば充分であ
る。 判定基準(I)”の前提部 前提(i)”:∃i ,qi =1または∃i ,qi =n
(パルス識別窓W1 またはWn 中にデータパルスが存在
する) 前提(ii)”:∃j,k ,|qj −qk |≧m+1(q
max −qmin ≧m+1)についても、同様に「前提
(i)”が不成立,かつ,前提(ii)”が成立」とな
る条件を考えると、パルス識別窓Wm-1 ,Wm
m+1 ,Wm+2 の中にデータパルスがあってもこの条件
の成立用件にはなりえない。したがって,パルス識別窓
m-1 ,Wm ,Wm+1 ,Wm+2 の4つの窓は省略するこ
とができる。ただし、n=4(m=2)の場合について
は、Wm-1 =W1 ,Wm+2 =Wn =Wn (=W4 )とな
るため、パルス識別窓Wm-1 ,Wm+2 は省略できず、W
m (W2 ),Wm+1 (W3 )の2つのみ省略できる。
【0090】以下に具体例を示す。 例5:ジッタの最大値がピーク・ツゥー・ピークで90
°未満のときm≧2であることがが必要である。ここで
はn=4(m=2)とする。図21(A)に示すよう
に,パルス識別窓W2 ,W3 の2つのみ省略が可能とな
る。 ケース(条件)C3−1 判定基準(I)”「パルス識別窓W1 またはW4 中にデ
ータパルスが存在する」ときは第2の基準クロックRC
K2を使用する。 判定基準(II)”「パルス識別窓W1 またはW4 のい
ずれにもデータパスルが存在しない」ときは,第1の基
準クロックRCK1を使用するとすればよい。
【0091】例6:ジッタの最大値がピークツゥーピー
クで130°未満のとき,m≧4であることか必要であ
る。ここでは,n=8(m=4)とすると、図21
(B)に示したように,パルス識別窓W3 ,W4
5 ,W6 を省略した場合,必要なパルス識別窓は4個
となる。この場合の具体的条件としては、以下のように
すればよい。 ケース(条件)C3−2 判定基準(I)”:「(i)”パルス識別窓W1 または
8 中にデータパルスが存在する(∃i ,qi =1また
は∃i ,qi =8) または 「(ii)”(∃j ,qj =2かつ∃k ,qk =7)」
のときは,第2の基準クロックRCK2を使用する。 判定基準(II)”:上記以外((I)”の前提部不成
立)のときは,第1の基準クロックRCK1を使用す
る。
【0092】以上、本発明の第2実施例における基準ク
ロックRCKの判定方法を説明してきたが、以下では本
発明を実現するための具体的構成について、図14に示
した構成図を参照して述べる。マスタクロックMCKお
よび基準クロック発生回路31およびパルス識別窓発生
回路32の構成については、上記実施例においても述べ
たように,マスタクロックMCKを基準クロックRCK
の整数倍の周波数とし、分周等により第1および第2の
基準クロックRCK1,RCK2を得ることができる。
上記同様に,マスタクロックMCKを第1および第2の
基準クロックRCK1,RCK2と同じ周波数とし、遅
延等により第1および第2の基準クロックRCK1,R
CK2を発生させることもできる。例1の場合について
図23〜図31参照して,具体例を示す。なお、図23
が分周する前者の場合の構成例、図24がそのタイムチ
ャート、図25が遅延する後者の場合の構成例、図26
がそのタイムチャートである。
【0093】位相比較回路33については、例えば、図
25(または図7)に示すように,RS形フリップフロ
ップを用いた構成が考えられ、その場合、例えば各基準
クロックの立ち上がりからデータパスルの立ち上がりま
での間、比較出力が“H”レベルとなる。データパルス
有無検出回路34については、図9に示すように,D形
フリップフロップ回路を用いた構成が考えられ、その場
合、例えば識別窓中で立ち上がっているデータパルスが
1つでもあると出力が“H”レベルとなる。平均化回路
45については、例えば、図11に示すように,積分器
を用いればよい。出力選択処理回路66における基準ク
ロック選択方法(アルゴリズム)については、上述のよ
うに、パルス識別窓の配置に応じて、ケース(条件)C
1,ケース(条件)C2,または,ケース(条件)C3
のいずれかを用いて、第1の基準クロックRCK1また
は第2の基準クロックRCK2のどちらを用いた比較結
果を選択するかを決定することになる。
【0094】基本的には、本実施例は先行技術における
位相比較主手段および、ヘッド位置検出手段に相当する
部分であるが、第1実施例でも述べたように、先行技術
におけるの固定ヘッドを設けないで、リファレンスゾー
ン、サーポゾーンを並置した構成にも対応している。本
発明と先行技術との対応について補足する。 a.固定ヘッドを設けその出力パルスをマスタクロック
として用いる構成。マスタクロックMCK(固定ヘッド
からの出力パルス)としては、 (i)データパルスと同一周波数のパルス信号(ii)
データパルスの整数倍の周波数の高いパスル信号、のい
ずれかとする。(i)の場合は、図14の基準クロック
発生回路31およびパルス識別窓発生回路32の回路構
成として遅延を行う回路を用い、(ii)の場合は分周
する回路を用いることになる。ただし、(ii)の場合
は第1の基準クロックRCK1の位相を0°に合わせる
ためのタイミング信号,例えば、マスタクロックMCK
中にヘッダ信号を記録しておく等によることが必要とな
る。 b.固定ヘッドは設けるが、マスタクロックには別信
号,例えば、発振器により生成した信号)を用いる構成
固定ヘッドからの出力パルス(リファレンスパスル)
は、再生ヘッドからの出力パルス(サーボパルス)と同
一周波数とする。この場合に構成としては,マスタクロ
ックMCKから生成した同一の基準クロックからのリフ
ァレンスパスル、サーボパルスのそれぞれの平均位相を
算出し、その差をとって必要な位相差信号を得る。 c.固定ヘッドは設けず、リファレンスゾーン、サーボ
ゾーンを並置する構成マスタクロックとしては発振器等
により生成した別信号を用いる。この場合bと同様に、
再生ヘッドから順次再生される。リファレンスパルス、
サーボパルスに対し、各々平均位相を算出し、その差を
とることにより必要な位相差信号を得る。なお、2系列
とは、同じ回路を別個に2つ設けることに限らず、同一
回路を時系列的に分割して用いることも含んでいる。
【0095】以上実施例によれば、データパルス列DP
Tにジッタがあっても0°〜360°の全範囲にわたり
正しい平均位相を得るとができる。第2実施例では、ジ
ッタが大きい場合(ピーク・ツゥー・ピークで90°以
上となるような場合)でも基準クロックは2つのみ用意
すればよい。したがって,位相算出回路の回路構成が簡
単になる。
【0096】本発明の磁気ディスク装置のヘッド位置検
出回路の第3実施例について述べる。先行技術において
は,データパルス列にジッタがあると、位相比較データ
をそのまま加算平均したのでは、正しい平均位相出力が
得られない可能性がある。第1実施例はこの問題を回避
するが,複数の基準クロックが必要になる。第3実施例
は先行技術および第1実施例を改善することを目的とす
る。
【0097】図29は第3実施例の位相算出回路の回路
構成を示す図である。図29に示した位相算出回路は位
相比較手段61,変換手段62,サンプリングホールド
手段63,アナログ/ディジタル変換手段64,位相補
正演算および位相平均演算手段65を有する。ここで、
位相比較手段61は基準クロックRCKとデータパルス
列DPTを入力してデータパルス列DPTと直前の基準
クロックRCKとの位相ずれ量としての比較出力信号C
MPを出力する。データパルス列DPTの位相変動が1
80°以上となると平均化が困難となるので、ここで
は,データパルス列DPTのジッタはピークツゥーピー
クで180°未満である場合に限定して考える。第3実
施例は、位相変動が上記の限定範囲内であれば、いかな
るジッタがあっても入力されたデータパルス列DPTの
正しい平均位相を算出できる。
【0098】第1実施例の記述において述べたように、
先行技術では、データパルスのエッジがジッタの影響で
基準クロックのエッジの前後に分かれて存在することに
なった場合、ケタ当たりケタ下がりが起こり問題とな
る。データパルス列DPTの平均位相θ- を 0°≦θ- <360° の範囲とし,ジッタを含めた各パルスの位相分布を θ- −δθn ≦θi ≦θ- +δθp ただし,0°≦δθn 、δθp としたとき、問題となるケースは、上述の限定 δθm +δθp <180°のもとでは、 ケース(i):0°≦θ- <360°,かつ,θ- −δ
θm <0° ケース(ii):180°<θ- <360°,かつ,θ
- +δθp ≧360° の2通りである。第1実施例においては,ケース(i)
では、例えば−5°とするべきデータが355°、ケー
ス(ii)では、例えば370°とするべきデータが1
0°として位相比較回路から出力されてしまうため、平
均をとったときの答えがずれる。第3実施例において
は,上記のケースには対象となる位相データに対し,3
60°加算あるいは360°減算を行う補正演算を行っ
た後に、平均演算を行う判定方法(アルゴリズム)を適
用することにより、上述の問題を解決する。なお、後述
するように,補正演算と平均演算とを逆にして,平均演
算を行った後に、補正演算を行う判定方法をとることも
できる。
【0099】第3実施例について詳述する。各データパ
ルスの位相θi に対し、図29に示した手段61〜65
を有するプロセッサに取り込まれる位相比較データをθ
1iとする。このとき、補正演算は、ケース(i)では、 (a)0°≦θi ≦θ+δθp <180°のとき θ1i=θ- 0°≦θ1i<180° (b)−180°<θ- −δθm <θi <0°のとき θ1i=θ- +360° 180°<θ1i<360°となるので、 処理方法1:180°<θ1i<360°の位相データθ
1iに対し,360°減算処理を行うか, 処理方法2:0°≦θ1i<180°の位相データθ1i
対し、360°加算処理を行う。 ただし,処理方法2の場合は、平均演算を行うと得られ
る結果は(θ- +360°)≧360°となるので平均
結果に対し、さらに位相データθ1iに対して360°減
算を行う必要がある。同様に,ケース(ii)では、 (a)180°<θ- −δθm ≦θi <360°のとき θ1i=θ- 180°<θ1i<360° (b)360°≦θ- ≦θ- +δθp <540°のとき θ1i=θ- −360° 0°≦ θ1i<180°となるので、 処理方法1’:180°<θ1i<360°の位相データ
θ1iに対し,360°減算処理を行うか, 処理方法2’:0°≦θ1i<180°の位相データθ1i
に対し、360°加算処理を行う。 ただし,処理方法1’の場合は、平均演算を行うと結果
が(θ- −360°)<0°となるので、平均結果に対
し、さらに位相データθ1iに対して360°加算を行う
必要がある。
【0100】得られた位相比較データθ1iから、上記の
位相補正演算が、必要なケース(前述のケース(i)、
(ii))なのか、位相補正演算が必要ないケース(0
°≦θ- −δθm ≦θi ≦θ- +δθp ≦360°とな
るケース)なのかを判定するための方法(アルゴリズ
ム)について述べる。異なる2つの位相比較データの間
の差をとったとき、差の絶対値が180°を超えるもの
が1個でも存在した場合、補正演算が必要となるが、そ
の必然性について述べる。まず、位相補正演算は必要の
ないケースでは、任意の位相比較データ間の差の絶対値
が180°未満となることを示す。位相補正演算の必要
ないケース(0°≦θ- −δθm ≦θi ≦θ- +δθp
<360°)では、全てのデータについてθ1i=θi
なるので、θ1i中の最小値θ1minおよび最大値θ1max
それぞれ, θ1min=θ- −δθm θ1max=θ+δθp ・・・(59) となる。ここで、データパルス列のジッタがピークツゥ
ーピークで180°未満という条件から、 θ1max−θ1min=δθm +δθp <180° ・・・(60) であり、任意の2データ間の差の絶対値は(θ1max−θ
1min)を超えないから、 Vj,k (j≠k) |θ1j−θ1k|<180° ・・・(61) が成り立つ。
【0101】次に、位相補正演算が必要となるケースに
ついて考察する。ケース(i)では、位相比較データθ
1iのうち、0°≦θ1i<180°となるグループをL 180°≦θ1i<360°となるグループをUとする。
このとき、 θ1l∈Lについては、0°≦θ1l≦θ- +δθp <180° ・・(62) θ1u∈Uについては、180°<θ- −δθm +360°≦θ1u ・・・(63) となるので、 Vl,u (l∈L,u∈U) θ1u−θ1l≧(θ- −δθm +360°)−(θ- +δθp ) =360°−(δθm +δθp )>180° (∵δθm +δθp <180°) ・・・(64) となる。よって、 ヨj,k (j≠k) |θ1j−θ1k|>180° ・・・(65) が成立する。
【0102】同様に、ケース(ii)についても、0°
≦θ1i<180°となるグループをL 180°≦θ1i<360°となるグループをUとする
と、 θ1l∈Lについては、0°≦θ1l≦θ- +δθp <180° ・・(66) θ1u∈Uについては、180°<θ- −δθm +360°≦θ1u ・・(67) であるから、 Vl,u (l∈L,u∈U) θ1u−θ1l≧(θ- −δθm −(θ- +δθp −360°) =360°−(δθm +δθp )>180° (∵δθm +δθp <180°) ・・・(68) ∴ ヨj,k (j≠k) |θ1j−θ1k|>180° ・・・(69) となる。以上から、異なる任意の2つの位相比較データ
の間の差の絶対値が180°を超えるものがあったと
き、そのときのみ位相補正演算が必要なことが判る。
【0103】上記の判定方を用いて位相補正演算を行う
ための、判定方法(アルゴリズム)の例を挙げる。な
お、いずれも位相補正結果に対して平均をとったとき
に、その平均結果が360°以上となった場合はさらに
位相データを360°減算する処理を、平均結果が0°
未満(負)となった場合は位相データに360°加算す
る処理を行って、最終結果とする。また、データ数をn
とする。 例7:最初のデータを基準として逐次判定・補正を行
う。 手順1.データθ11を取り込む。 手順2.データθ1i(2≦i)を取り込む。 手順3.データθ1iとθ11との差 Δθ1i=θ1i−θ11
を計算する。 手順4.Δθ1i>180°のときθ1iから360°減算
してθi とする。 (θi ←θ1i−360°) Δθ1i<180°のときθ1iから360°加算してθi
とする。 (θi ←θ1i+360°) あるいは、|θ1i|>180°かつθ11<180°のと
きθ1iから360°減算してθi とする。|θ1i|>1
80°かつθ11>180°のときθ1iに360°加算し
てθi とする。 手順5.i<nのときi←i+1として手順2に戻る。 i=nのときθ- ←sum(θi )/nを平均結果とす
る。なお、個々のデータに足して補正を行うのではな
く、|Δθ1i|>180°となった数をカウントしてお
き、あとで一括して360°加減算処理を行うこともで
きる。例えば、Δθ1i<−180°となるケースがk個
(k<n)カウントされたとすると、sum(θi )←
sum(θ1i)+k×360°とし、θ- ←sum(θ
i )/nを平均結果とする。
【0104】例8:逐次判定を行い、一括して補正処理
を行う。 手順1.補正を行うかどうかのフラグを0をする(fl
ag←0)。 手順2.データθ11を取り込む。 手順3.データθ12(2≦i)を取り込む。 手順4.データθ1iと最初のデータθ11との差Δθ1i
θ1i−θ11 あるいは直前のデータθ1i-1との差Δθ1i’=θ1i−θ
1i-1を計算する。 手順5.|Δθ1i|>180°あるいは|Δθ1i’|>
180°となったらflag←1とする。(すでにfl
ag←1となっている場合は、手順4および手順5は行
なわくてよい。) 手順6.i<nのときi←i+1として手順3に戻る。 i=nのとき flag=0ならば θ←sum(θ1i)/nを平均結
果とする。 flag=1ならば θ1i<180°となっているデー
タ個数kをカウントし、θ- ←〔sum(θ1i)+k×
360°〕/n を平均結果とする。またはθ1i>18
0°となっているデータ個数k’をカウントし、θ←
〔sum(θ1i)+k’×360°〕/n を平均結果
とする。
【0105】例9:全てのデータを取り込んだ後、一括
して判定・補正処理を行う。 手順1.データθ11〜θ1nを取り込む。 手順2.データθ1i中で最小のものθ1min、最大のもの
θ1maxを求める。 手順3.θ1max−θ1min<180°のとき θ- ←su
m(θ1i)/nを平均位相結果とする。 θ1max−θ1min>180°のとき θ1i<180°となっているデータ個数kをカウント
し、θ- ←〔sum(θ1i)+k×360°〕/n を
平均結果とする。またはθ1i>180°となっているデ
ータ個数k’をカウントし、θ- ←〔sum(θ1i)+
k’×360°〕/n を平均結果とする。
【0105】例10:(例9の別法) (ここではθ1minを用いたが、θ1maxを用いても同様) 手順1’:上記手順1と同じ。 手順2’.データθ1i中で最小のものθ1minを求める。 手順3’.θ1i−θ1min>180°となるデータ個数k
を求める。 手順4’.sum(θ1i)←sum(θ1i)+k×36
0°とし、θ- ←sum(θ1i)/nを平均結果とす
る。
【0106】なお、例7,例8では、データの取り込み
と並行して判定処理を行うものとしたが、全てのデータ
を取り込んだ後に、同様なアルゴリズムを用いて順次判
定処理を行うこともできる。また、一括して位相補正処
理を行うとした場合は、位相補正演算を位相平均演算の
後に行うこともできる。その場合、θ1 - =sum(θ
1i)/nをまず求め、その後に、θ- ←θ1 - +k×3
60°/n(あるいはθ- ←θ1 - −k’×360°/
n)として平均結果とすれば同じ結果が得られる。
【0107】図29に示した回路の各部について説明す
る。位相比較手段61、例えば,図7に示したようなR
Sフリップフロップを用いた構成、アナログ量への変換
手段62としては,たとえば,図11に示したような積
分器を用いた構成をとることができる。その場合のサン
プリングホールド手段63におけるサンプリングホール
ドタイミング確保のための方法として、位相比較器およ
び積分器を複数設置した構成をとることができる。積分
方式では、サンプリングホールド後、毎回0リセットす
る方法のほか、リセットは行わず前データまでの累積値
に新データ分を加算していく形とし、サンプリングホー
ルドのみデータ毎に行い、プロセッサで前積分値との差
分をとることにより個々のデータを得ることができる。
A/D変換手段64については、1個のみ用意しておき
入力を切り換えて複数入力信号を入力する構成,また
は,入力信号ごとにアナログ/ディジタル変換手段64
を複数設置する構成をとることができる。A/D変換に
時間を要する場合には、処理時間を短縮するため,後者
の複数併設する構成とするか、S/H回路を多数用意し
ておいて積分値を保存しておき順次A/D変換を行って
いくかする構成にする。
【0108】図30はフリップフロップおよび積分器を
3組(図示せず)用意し、毎回積分器の0リセットを行
うとした場合のタイミングチャートである。サンプリン
グホールドタイミング確保のための他の方法として、予
めデータを間引いてもよい。例えば、図30において,
P1,P3,P5,・・・のデータパルス列DPTだ
け,図29に示した位相算出回路に入力されるようにす
ることもできる。こうした場合、時間当たりの情報量は
減ることになるが、位相比較器、積分器等は1組のみで
よい。
【0109】第3実施例と先行技術との関係を述べる。
基本的には、第3実施例は先行技術の位相比較出段およ
びヘッド位置検出手段に相当する部分であり、対応関係
は,固定ヘッドからの再生クロック信号が基準クロック
RCKに対応し,再生ヘッドからのトラッキング信号が
データパルス列DPTに相当する。さらに、第1実施例
で述べたように、固定ヘッドを設けず、リファレンスゾ
ーン、サーボゾーンを並置し、両ゾーンからの信号を再
生ヘッドから順次再生し、各ゾーン内のパルスの平均位
相をそれぞれ算出し、その差をとる形で位相差信号を得
ることもできる。ただし、2系列とは、必ずしも同じ回
路を別個に2つ設けることに限らず、同一回路を時系列
的に分割して用いることも含んでいる。
【0110】第3実施例によれば,データパルス列にジ
ッタがあっても0°〜360°の全範囲にわたり、簡単
な回路構成で正しい平均位相を得ることができる。パル
スの1波ごと個々にA/D変換してプロセッサに取り込
む構成としたことによりピークツゥーピークで180°
未満のジッタに対して、基準クロック1つのみで対応が
可能となった。
【0111】本発明の第4実施例について述べる。第4
実施例は磁気ディスク装置に用いるヘッドファイン(精
密)位置検出としての,新たな位相差検出方法とその装
置である。図32は従来の一般的な振幅検出方法を図解
する図であり,磁気ディスクなどのメディアに千鳥配置
されたパターンの再生レベルを検出している。この振幅
検出方法は,検出感度,リニアリティがトラック幅,フ
リンジングなどに左右されたり,サーボライト時に精密
位置決めを各トラックごとに行う必要があるため高トラ
ック密度(TPI)になるにつれてサーボライトに時間
がかかるという問題を内在している。第4実施例はこの
問題を解決する。
【0112】図33は本発明の第4実施例における磁気
ディスクなどのメディアに記録されるパターンとその位
相を検出する原理を示す図である。この記録パターンの
詳細を図34に示す。サーボゾーンは磁化反転がアーム
回動方向に連なっているRパターンと,ラジアル方向に
連なっているSパターンとで形成される。それぞれの再
生パルス列を同一周波数の基準クロックと位相比較した
結果からRパターンおよびSパターンの位相差を算出し
て,位置信号に変換する。つまり,本発明の位相差検出
方式は,2つの再生パルス列の位相差を検出して,良好
なリニアリティを得るようにする。また磁気ディスクに
記憶するパターンを工夫してサーボライト時の精密位置
決めを必要とせず,正確なトラックピッチの生成を可能
にする。
【0113】本実施例においては,スピンドル軸・アー
ム回動距離aとアームの有効長bは等しくなるように配
置され,アームの回動角度と検出位相差との関係を内周
と外周とで一定に維持させる。実際には,図35に図解
したように,固定アーム,直動アーム,回動ストレート
アームの3つのアームを用いて,下記の手順でサーボラ
イトする。 手順1:固定アームで1周分のクロックパターンを書き
込む。 手順2:固定アームで再生されるクロックを用いて直動
アームによりラジアルパターンを全面にべた書きする。 手順3:回動ストレートアームにより部分的に消去,リ
ード/ライト制御をしつつ,べた書きを行い,図34に
図解したパターンを記録する。
【0114】位相差検出と振幅検出とでは,得られるノ
イズが線密度,トラック密度によって異なる。その理由
は,振幅検出の感度かトラック幅によって変化するのに
対して,位相差では変化しないからである。図36に振
幅検出方法と位相差検出方法とのノイズレベルを,計算
した結果をグラフとして示す。図36の横軸は記録波長
を示し,縦軸は振幅と位相差ノイズレベルの比の値Pを
示す。つまり,図36は記録波長(λ)およびトラック
幅Tw に対してどうなるかを示している。図36は,ト
ラック密度に対して線密度が高い位相差検出方法の特性
が良好であることを示している。
【0115】図37は第4実施例としての磁気ディスク
装置の構成図である。この磁気ディスク装置は,図36
に示したサーボライトシステム,リード/ライト増幅回
路,ピーク検出回路(手段),ヘッダ検出回路(手
段),タイミング生成回路(手段),このタイミング生
成回路からのタイミングを基準クロックに基づいて位相
差を検出する第1および第2の位相差検出回路(手
段),これら位相差検出回路に後段に配設され平均値を
算出する第1および第2の積分回路(手段),これら積
分結果についてその差を算出して位相差を算出する比較
演算回路(手段),ディジタル/アナログ変換回路,お
よび,VCMを有する。
【0116】このように,第4実施例として述べた位相
差検出方法およびその装置は,トラック密度に対して線
密度が高い磁気ディスクに適している。
【0117】
【発明の効果】以上述べたように,本発明の磁気ディス
ク装置におけるヘッド位置検出装置およびその方法によ
れば,先行技術における問題,すなわち,データパルス
列ジッタがあると正しい平均位相出力が得られないとい
う問題を解決する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ディスク装置における第1実施例
としての位相算出回路の構成図である。
【図2】図1の回路における信号波形図である。
【図3】図1に示した基準クロック発生回路の第1の具
体回路構成図である。
【図4】図3に示した基準クロック発生回路における信
号波形図である。
【図5】図1に示した基準クロック発生回路の第2の具
体回路構成図である。
【図6】図5に示した基準クロック発生回路における信
号波形図である。
【図7】図1に示した位相比較回路の具体的回路構成図
である。
【図8】図7に示した位相比較回路における信号波形図
である。
【図9】図1に示したデータパルス有無検出回路の具体
的回路構成図である。
【図10】図9に示したデータパルス有無検出回路にお
ける信号波形図である。
【図11】図1に示した平均化回路5の具体的回路構成
図である。
【図12】図11に示した積分回路における信号波形図
である。
【図13】第1実施例において適用される磁気ディスク
に記憶されるパターンを示す図である。
【図14】本発明の第2実施例のヘッド位置検出回路
(位相算出回路)の構成図である。
【図15】図14に示したヘッド位置検出回路における
信号波形図である。
【図16】第2実施例における第1のパルス識別窓の関
係を示す図である。
【図17】第2実施例における第2のパルス識別窓の関
係を示す図である。
【図18】図14に示した位相算出回路における第1の
特定的な信号波形図である。
【図19】図14に示した位相算出回路における第2の
特定的な信号波形図である。
【図20】第2実施例における特定的な第1のパルス識
別窓の関係を示す図である。
【図21】第2実施例における特定的な第2のパルス識
別窓の関係を示す図である。
【図22】第2実施例における特定的な第3のパルス識
別窓の関係を示す図である。
【図23】図24に示した基準クロック発生回路および
パルス識別窓発生回路の第1の具体的な回路構成図であ
る。
【図24】図23に示した基準クロック発生回路におけ
る信号波形図である。
【図25】図14に示した基準クロック発生回路および
パルス識別窓発生回路の第2の具体的な回路構成図であ
る。
【図26】図15に示した基準クロック発生回路におけ
る信号波形図である。
【図27】図14に示した位相比較回路の具体的な回路
構成図である。
【図28】図27に示した位相比較回路における信号波
形図である。
【図29】本発明の第3実施例としての磁気ディスク装
置における位相算出回路の構成図である。
【図30】図29に示した位相算出回路における位相補
正演算が必要ない場合の信号波形図である。
【図31】図29に示した位相算出回路における位相補
正演算が必要な場合の信号波形図である。
【図32】本発明の第4実施例に関連する従来の振幅検
出方法を示す図である。
【図33】本発明の第4実施例の位相検出差方法を示す
図である。
【図34】本発明の第4実施例における磁気ディスクの
記録データを示す図である。
【図35】本発明の第4実施例の磁気ディスク装置のヘ
ッド駆動部分を示す図である。
【図36】本発明の第4実施例および従来の振幅検出方
法との特性比較を示すグラフである。
【図37】本発明の第5実施例を説明する磁気ディスク
装置の信号処理構成図である。
【図38】本発明の先行技術としての磁気ディスク装置
の概略構成を示す図である。
【図39】本発明の先行技術としてのトラッキング信号
記録方法のフローチャートである。
【図40】本発明の先行技術としてのトラッキング信号
記録方法によってトラッキング信号が記録されたディス
クの正面図である。
【図41】本発明の先行技術としての磁気ディスク装置
におけるディスクとロータリーアクチュエータとの関係
を示す図である。
【図42】本発明の先行技術としての磁気ディスク内周
部での1トラックピッチ分のギャップ移動量を模式的に
示す模式図である。
【図43】本発明の先行技術としての磁気ディスク外周
部での1トラックピッチ分のギャップ移動量を模式的に
示す模式図である。
【図44】図42および図43に図解したギャップ移動
量を拡大してより一般化した拡大図である。
【図45】本発明の先行技術としての磁気ディスクをさ
らに模式化して1トラックピッチ内のギャップの移動状
況を記述した模式図である。
【図46】本発明の先行技術としての図45に示した各
位置のギャップによる磁化反転パターンの再生パルス列
を示すタイミングチャートである。
【図47】本発明の先行技術としての磁気ディスク装置
における位相比較回路と位置検出回路の具体的な回路構
成を示す回路図である。
【図48】図47に示した回路によって発生される信号
タイミングチャートである。
【図49】本発明の先行技術としての磁気ディスクにお
けるサーボゾーンおよびデータゾーンを示す図である。
【図50】本発明の先行技術の磁気ディスク装置のヘッ
ド位置検出回路構成図である。
【図51】図59に示したヘッド位置検出回路における
信号波形図である。
【符号の説明】
1・・基準クロック発生回路 2・・パルス識別窓発生回路 3・・位相比較回路 4・・データパルス有無検出回路 5・・平均化回路 6・・出力選択判別処理回路 7・・スイッチ回路 31・・基準クロック発生回路 32・・パルス識別窓発生回路 33・・位相比較回路 34・・データパルス有無検出回路 35・・平均化回路 36・・出力選択アルゴリズム処理回路 37・・スイッチ回路 61・・位相比較手段 62・・変換手段 63・・サンプリングホールド手段 64・・アナログ/ディジタル変換手段 65・・補正演算および平均演算手段 202・・ディスク 210・・トラッキング信号記録用ヘッド 216・・直動ステージ付アクチュエータ 218・・トラッキング信号発生回路 220・・固定ヘッド 230・・記録再生ヘッド 236・・ロータリーアクチュエータ 237・・位相比較回路 238・・ヘッド位置検出回路 239・・駆動制御回路 MCK・・マスタクロック DPT・・データパルス列 RCK・・基準クロック W・・・・パルス識別窓 CMP・・比較出力信号 DET・・検出出力信号 TC・・・クロックトラック Sc ・・・クロック信号, Sr ・・・トラッキング信号 特許出願人 ソニー株式会社代理人 弁理士 佐藤隆
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−10472(JP,A) 特開 昭54−80104(JP,A) 特開 昭58−171770(JP,A) 特開 昭62−200581(JP,A) 特公 昭45−27662(JP,B2) 特許3021593(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 21/10 G11B 21/08

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】全てのトラックの少なくとも一部に記録さ
    れかつ半径方向に放射線状に揃った磁気反転を有するト
    ラッキング信号と,クロックトラックに記録されたクロ
    ック信号とを有するディスクと, 上記クロックトラックから上記クロック信号を再生する
    固定ヘッドと, 上記ディスクから上記トラッキング信号を再生する再生
    ヘッドと, 上記再生ヘッドを上記半径方向とは一致しない軌跡に沿
    って移動させるアクチュエータとを有する磁気ディスク
    装置における、ヘッド位置検出装置であって、 上記固定ヘッドにより再生された上記クロック信号と上
    記トラッキング信号との位相を比較する第1の位相比較
    手段と, 該位相比較手段の出力により上記ディスクに対する上記
    再生ヘッドの位置を検出するヘッド位置検出手段と, 該ヘッド位置検出手段の出力により上記アクチュエータ
    を制御する制御手段と 360°/nずづ位相をずらしたn個(n≧2)の基準
    クロックを発生する手段と、 中心位相が各基準クロックとから±180°ずれ、窓の
    大きさが360°/nのn個あるいはn−1個のパルス
    識別窓を発生する手段と、 上記各基準クロックと、磁気ヘッドにより再生されたデ
    ータパルス列との位相を比較する第2の位相比較手段
    と、 上記第1および第2の位相比較手段それぞれの出力を
    平均化する平均化手段と、 上記各パルス識別窓中にデータパルスが入ったことを検
    出する手段を備えたことを特徴とする磁気ディスク装
    置のヘッド位置検出装置。
  2. 【請求項2】上記第1および第2の位相比較手段、平均
    化手段および識別窓中のデータ検出手段を各々2系列備
    え、2系列のデータパルス列に対し平均位相を算出し、
    各々の算出結果の差分をとる請求項1記載の磁気ディス
    ク装置のヘッド位置検出装置。
  3. 【請求項3】全てのトラックの少なくとも一部に記録さ
    れかつ半径方向に放射線状に揃った磁気反転を有するト
    ラッキング信号と,クロックトラックに記録されたクロ
    ック信号とを有するディスクと, 上記クロックトラックから上記クロック信号を再生する
    固定ヘッドと, 上記ディスクから上記トラッキング信号を再生する再生
    ヘッドと, 上記再生ヘッドを上記半径方向とは一致しない軌跡に沿
    って移動させるアクチュエータ を有する磁気ディスク
    装置におけるヘッド位置検出装置であって、 上記固定ヘッドにより再生された上記クロック信号と上
    記トラッキング信号との位相を比較する第1の位相比較
    手段と, 該位相比較手段の出力により上記ディスクに対する上記
    再生ヘッドの位置を検出するヘッド位置検出手段と, 該ヘッド位置検出手段の出力により上記アクチュエータ
    を制御する制御手段と 180°位相をずらした2つの基準クロックを発生する
    手段と、 窓の大きさが360°/nのn個(n≧3)のパルス識
    窓を発生する手段と、 上記2つの各基準クロックと磁気ヘッドにより再生され
    たデータパルス列との位相を比較する2個の第2の位相
    比較手段と、 上記第1および第2の各位相比較手段それぞれの出力
    を平均化する2個の平均化手段と、 上記各パルス識別窓中にデータパルスが入ったこと検出
    する手段を備えたことを特徴とする磁気ディスク装置
    のヘッド位置検出装置。
  4. 【請求項4】上記位相比較手段、平均化手段および識別
    窓中のデータ検出手段を各々2系列備え、2系列のデー
    タパルス列に対し平均位相を算出し、各々の算出結果の
    差分をとる請求項3記載の磁気ディスク装置のヘッド位
    置検出装置。
  5. 【請求項5】全てのトラックの少なくとも一部に記録さ
    れかつ半径方向に放射線状に揃った磁気反転を有するト
    ラッキング信号と,クロックトラックに記録されたクロ
    ック信号とを有すディスクと, 上記クロックトラックから上記クロック信号を再生する
    固定ヘッドと, 上記ディスクから上記トラッキング信号を再生する再生
    ヘッドと, 上記再生ヘッドを上記半径方向とは一致しない軌跡に沿
    って移動させるアクチュエータとを有する磁気ディスク
    装置におけるヘッド位置検出装置であって、 上記固定ヘッドにより再生された上記クロック信号と上
    記トラッキング信号との位相を比較する第1の位相比較
    手段と, 該位相比較手段の出力により上記ディスクに対する上記
    再生ヘッドの位置を検出するヘッド位置検出手段と, 該ヘッド位置検出手段の出力により上記アクチュエータ
    を制御する制御手段と 入力される基準クロックと、磁気ヘッドにより再生され
    たデータパルス列との間の位相を比較する第2の位相比
    較手段と、 上記第2の位相比較手段からの出力を、位相ずれ量に比
    例したアナログ量に変換する変換手段と、 上記変換手段からの出力をプロセッサに取り込むためサ
    ンプリングホールド手段と, 該サンプリングホールド手段からの信号をディジタル信
    号に変換するアナログ/ディジタル変換手段と, 該アナログ/ディジタル変換手段からの出力に基づいて
    演算処理を行うための演算処理手段を備え, 該演算処理手段は,他の位相比較データとの差が180
    °より大となるような位相比較データを得た場合は、ケ
    タ上がりあるいはケタ下がりがあったものとして位相補
    正演算を行うことを特徴とする磁気ディスク装置のヘッ
    ド位置検出装置。
  6. 【請求項6】上記第1および第2の位相比較手段、変換
    手段、サンプリングホールド手段およびアナログ/ディ
    ジタル変換手段を各々2系列持ち、 2系列のデータパルス列に対し、上記演算処理手段が各
    々平均位相を算出し、各々の算出結果の差分をとること
    を特徴とする、 請求項5記載の磁気ディスク装置のヘッド位置検出装
    置。
  7. 【請求項7】サーボゾーンに,磁化反転が前記ヘッドの
    移動軌跡に沿う曲線方向に連なる第1のパターンと前記
    ディスクの中心から前記ディスクの外縁に向かって放射
    状に延びる放射方向に連なる第2のパターンで構成され
    たディスクと, これらのパターンの位相差を基準クロックにもとづいて
    検出する手段とを有することを特徴とする磁気ディスク
    装置のヘッド位置検出装置。
  8. 【請求項8】ディスク上に設けられたクロックトラック
    に基準信号を再生するステップと,再生された上記基準
    信号に位相ロックし所定の周波数を有するトラッキング
    信号を発生するステップと,上記トラッキング信号を上
    記ディスクの半径方向に一致するヘッドギャップを有す
    る磁気ヘッドにより上記ディスク上に記録するステップ
    と,上記磁気ヘッドを上記半径方向に直線移動させるス
    テップとを有し,上記トラッキング信号を上記ディスク
    上で上記半径方向に放射状に揃った磁化反転を有するよ
    うに記録する磁気ディスクのトラッキング信号記録方法
    であって, 360°/nずづ位相をずらしたn個(n≧2)の基準
    クロックを発生するステップと, 中心位相が各基準クロックとから±180°ずれ、窓の
    大きさが360°/nのn個あるいはn−1個のパルス
    識別窓を発生するステップと, 上記各基準クロックと、磁気ヘッドにより再生されたデ
    ータパルス列との位相をそれぞれ比較するステップと,上記各位相比較ステップにおける比較結果についてのそ
    れぞれの 出力を平均化するステップと, 上記各パルス識別窓中にデータパルスが入ったことを検
    出するステップとを備えたことを特徴とする磁気ディス
    クのトラッキング信号記録方法。
  9. 【請求項9】ディスク上に設けられたクロックトラック
    に基準信号を再生するステップと,再生された上記基準
    信号に位相ロックし所定の周波数を有するトラッキング
    信号を発生するステップと,上記トラッキング信号を上
    記ディスクの半径方向に一致するヘッドギャップを有す
    る磁気ヘッドにより上記ディスク上に記録するステップ
    と,上記磁気ヘッドを上記半径方向に直線移動させるス
    テップとを有し,上記トラッキング信号を上記ディスク
    上で上記半径方向に放射状に揃った磁化反転を有するよ
    うに記録する磁気ディスクのトラッキング信号記録方法
    であって, 180°位相をずらした2つの基準クロックを発生する
    ステップと, 窓の大きさが360°/nのn個(n≧3)のパルス識
    窓を発生するステップと, 上記2つの各基準クロックと磁気ヘッドにより再生され
    たデータパルス列との位相をそれぞれ比較するステップ
    と, 上記各位相比較結果についてそれぞれの出力を平均化す
    るステップと, 上記各パルス識別窓中にデータパルスが入ったこと検出
    するステップとを備えたことを特徴とする磁気ディスク
    のトラッキング信号記録方法。
  10. 【請求項10】ディスク上に設けられたクロックトラッ
    クに基準信号を再生するステップと,再生された上記基
    準信号に位相ロックし所定の周波数を有するトラッキン
    グ信号を発生するステップと,上記トラッキング信号を
    上記ディスクの半径方向に一致するヘッドギャップを有
    する磁気ヘッドにより上記ディスク上に記録するステッ
    プと,上記磁気ヘッドを上記半径方向に直線移動させる
    ステップとを有し,上記トラッキング信号を上記ディス
    ク上で上記半径方向に放射状に揃った磁化反転を有する
    ように記録する磁気ディスクのトラッキング信号記録方
    法であって, 入力される基準クロックと、磁気ヘッドにより再生され
    たデータパルス列との間の位相を比較するステップと, 上記位相結果出力を、位相ずれ量に比例したアナログ量
    に変換するステップと, 上記変換ステップによる変換出力をプロセッサに取り込
    むためサンプリングホールドするステップと, 該サンプリングホールドステップによる信号をディジタ
    ル信号に変換するアナログ/ディジタル変換するステッ
    プと, 該アナログ/ディジタル変換ステップからの出力に基づ
    いて演算処理を行うステップとを備え, 該演算処理ステップは,他の位相比較データとの差が1
    80°より大となるような位相比較データを得た場合
    は、ケタ上がりあるいはケタ下がりがあったものとして
    位相補正演算を行うことを特徴とする磁気ディスクのト
    ラッキング信号記録方法。
  11. 【請求項11】サーボゾーンに,磁化反転が前記ヘッド
    の移動軌跡に沿う曲線方向に連なる第1のパターンと
    記ディスクの中心から前記ディスクの外縁に向かって放
    射状に延びる放射方向に連なる第2のパターンで構成さ
    れたディスクから上記パターン信号を入力するステップ
    と, これらのパターンの位相差を基準クロックにもとづいて
    検出するステップとを有することを特徴とする磁気ディ
    スクのトラッキング信号記録方法。
  12. 【請求項12】磁気ディスク上の所定の半径位置に固定
    ヘッドによりクロックパターンを書き込むステップと、 前記クロックパターンを固定ヘッドにより再生するステ
    ップと、 該再生された前記クロックパターンに基づいて、直動ヘ
    ッドによりラジアルパターンを前記磁気ディスクの全面
    にべた書きするステップと、 回動ヘッドにより前記べた書きしてパターンを部分的に
    消去しつつ、回動パターンをべた書きするステップとを
    有する磁気ディスクのトラッキング信号記録方法。
  13. 【請求項13】ヘッドにより再生されたクロック信号と
    トラッキング信号との位相を比較する第1の位相比較手
    段と, 該位相比較手段の出力により上記ディスクに対する上記
    ヘッドの位置を検出するヘッド位置検出手段と, 該ヘッド位置検出手段の出力により上記アクチュエータ
    を制御する制御手段と 360°/nずづ位相をずらしたn個(n≧2)の基準
    クロックを発生する手段と、 中心位相が基準クロックとから±180°ずれ、窓の大
    きさが360°/nのn個あるいはn−1個のパルス識
    別窓を発生する手段と、 上記基準クロックと、磁気ヘッドにより再生されたデー
    タパルス列との位相を比較する第2の位相比較手段と、 上記第1および第2の位相比較手段それぞれの出力を
    平均化する平均化手段と、 上記各パルス識別窓中にデータパルスが入ったことを検
    出する手段を備えたことを特徴とする、 請求項7記載の磁気ディスク装置のヘッド位置検出装
    置。
  14. 【請求項14】上記第1および第2の位相比較手段、平
    均化手段および識別窓中のデータ検出手段を各々2系列
    備え、2系列のデータパルス列に対し平均位相を算出
    し、各々の算出結果の差分をとる請求項13記載の磁気
    ディスク装置のヘッド位置検出装置。
  15. 【請求項15】ヘッドにより再生されたクロック信号と
    トラッキング信号との位相を比較する第1の位相比較手
    段と, 該位相比較手段の出力により上記ディスクに対する上記
    ヘッドの位置を検出するヘッド位置検出手段と, 該ヘッド位置検出手段の出力によりアクチュエータを制
    御する制御手段と 180°位相をずらした2つの基準クロックを発生する
    手段と、 窓の大きさが360°/nのn個(n≧3)のパルス識
    窓を発生する手段と、 上記2つの各基準クロックと磁気ヘッドにより再生され
    たデータパルス列との位相を比較する2個の第2の位相
    比較手段と、 上記第1および第2の各位相比較手段それぞれの出力
    を平均化する2個の平均化手段と、 上記各パルス識別窓中にデータパルスが入ったこと検出
    する手段を備えた、 請求項7記載の磁気ディスク装置のヘッド位置検出装
    置。
  16. 【請求項16】上記位相比較手段、平均化手段および識
    別窓中のデータ検出手段を各々2系列備え、2系列のデ
    ータパルス列に対し、各々第1項のアルゴリズムを適用
    して平均位相を算出し、各々の算出結果の差分をとる請
    求項15記載の磁気ディスク装置のヘッド位置検出装
    置。
  17. 【請求項17】ヘッドにより再生されたクロック信号と
    トラッキング信号との位相を比較する第1の位相比較手
    段と, 該位相比較手段の出力により上記ディスクに対する上記
    ヘッドの位置を検出するヘッド位置検出手段と, 該ヘッド位置検出手段の出力によりアクチュエータを制
    御する制御手段と 入力される基準クロックと、磁気ヘッドにより再生され
    たデータパルス列との間の位相を比較する第2の位相比
    較手段と、 上記第2の位相比較手段からの出力を、位相ずれ量に比
    例したアナログ量に変換する変換手段と、 上記変換手段からの出力をプロセッサに取り込むためサ
    ンプリングホールド手段と, 該サンプリングホールド手段からの信号をディジタル信
    号に変換するアナログ/ディジタル変換手段と, 該アナログ/ディジタル変換手段からの出力に基づいて
    演算処理を行うための演算処理手段とを備え, 該演算処理手段は,他の位相比較データとの差が180
    °より大となるような位相比較データを得た場合は、ケ
    タ上がりあるいはケタ下がりがあったものとして位相補
    正演算を行うことを特徴とする、 請求項7記載の磁気ディスク装置ヘッド位置検出装置。
  18. 【請求項18】上記第1および第2の位相比較手段、変
    換手段、サンプリングホールド手段およびアナログ/デ
    ィジタル変換手段を各々2系列持ち、 2系列のデータパルス列に対し、上記演算処理手段が各
    々平均位相を算出し、各々の算出結果の差分をとること
    を特徴とする、 請求項17記載の磁気ディスク装置のヘッド位置検出装
    置。
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