JP3464488B2 - イミノ二酢酸誘導体の生分解性の決定、生分解性キラント、それらの使用及び組成物 - Google Patents

イミノ二酢酸誘導体の生分解性の決定、生分解性キラント、それらの使用及び組成物

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JP3464488B2 JP50577296A JP50577296A JP3464488B2 JP 3464488 B2 JP3464488 B2 JP 3464488B2 JP 50577296 A JP50577296 A JP 50577296A JP 50577296 A JP50577296 A JP 50577296A JP 3464488 B2 JP3464488 B2 JP 3464488B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は特定のキラント(chelant)の生分解性を決
定することに関する。
キラント又はキレート化剤は金属イオンと配位共有結
合を形成してキレートを形成する化合物である。キレー
トは、中心金属原子が各環の一部として少なくとも一つ
の複素環を形成するように、少なくとも1つの他の分子
又はイオン(配位子と呼ばれる)中の2つ以上の他の原
子に前記金属原子が結合した配位化合物である。
キラントは、食品加工、石鹸、洗剤、クリーニング製
品、パーソナルケア(personal care)製品、医薬、パ
ルプ及び紙の加工、水処理、金属工作及びめっき溶液、
繊維加工溶液、肥料、動物飼料、除草剤、ゴム及び高分
子化学、現像、並びに油田化学を含む種々の用途で使用
されている。これらの活動のいくつかは、キラントが環
境に入る原因となる。例えば、農芸用途又は洗剤用途
は、測定可能な量のキラントが水中に存在する原因とな
りうる。従って、キラントは使用後に分解することが望
ましい。
微生物による分解を受けやすいことを表す生分解性
は、キラントが導入される環境中に微生物が概してもと
もと存在することから特に有用である。EDTA(エチレン
ジアミン四酢酸)のような一般的に使用されているキラ
ントは生分解性であるが、若干遅い速さで、また最適で
はないと見なされる条件下で生分解する(例えば、Tied
jeにより“Microbial Degradation of Ethylenediamine
tetraacetate in Soils and Sediments,"Applied Micro
biology,1975年8月,第327〜329頁を参照されたい)。
EDTA又は他の一般的に使用されているキラントよりも速
く分解するキレート化剤を持つことが望ましい。
生分解性はASTM D−2667−89のような標準試験に従っ
て決定される。この試験では、地方自治体の廃棄物処理
プラントからの微生物を含む標準化されたスラッジを使
用し、環境中に見出されるものの代表として鉄を含む金
属イオンの存在下でキラントを生分解させる。このよう
な試験は、不揮発性水溶性化合物の固有の生分解性を選
別するのに適する地方自治体の廃棄物処理プラントにお
いて遭遇する環境をシミュレートする。この試験による
生分解性は、28日間以内の適応期間後1日で化合物の少
なくとも80重量%が生分解すると定義される。この方法
を敷衍するために、化合物の80重量%が24時間以内に分
解する最初の日を示すために「開始」なる用語を使用
し、生分解の開始が29日目から49日目の間にある場合に
は、その物質を生分解性の境界線上にあると見なす。生
分解の開始が49日間よりも長期間要する場合には、その
物質を生分解性であると見なさない。
キラントの生分解性を決定するより迅速な方法を有す
ることが望ましい。更に、この方法が生分解性の境界線
を決定できる方法であることが望ましい。
図1は、本発明の方法及び計算機システムのフローチ
ャート概略図である。
図2は、追加の任意工程を含む本発明の方法及び計算
機システムのフローチャート概略図である。
図3は、本発明の実施例において検討した分子構造の
表である。
本発明は下記式: (式中、R2,R3,R4,及びR5の各々は独立に、水素、又は
未置換若しくは不活性置換されたアルキル、アリール、
アルカリール若しくはアラルキル基であり、そしてカル
ボキシルの炭素原子間の距離を「距離A」と表し、カル
ボキシルの二重結合している酸素原子間の距離を「距離
B」と表し、そしてカルボキシルのヒドロキシ基間の距
離を「距離C」と表す) により表される化合物の生分解性を決定するための分析
方法であって、上式1aにより表される部分を有する化合
物のエネルギー的に可能なコンホメーションにおいて、 (a)距離Aが3.8×10-10m〜4.6×10-10mの範囲外にあ
る; (b)距離Bが5.1×10-10m〜5.9×10-10mの範囲外にあ
る;又は (c)距離Cが4.3×10-10m〜6.7×10-10mの範囲外にあ
る;の少なくとも1つが満たされるか否かを決定するこ
とを含む方法である。距離A,B及びCの1つでも各々の
エネルギー的に可能なコンホメーションで上記範囲外に
ある場合には、その化合物は生分解性であると予測され
ないが、少なくとも1つのエネルギー的に可能な組合せ
で全ての範囲内にある場合には、その化合物は少なくと
も生分解性の境界線上にあると予測される。
換言すれば、本発明は下記式: (式中、R2,R3,R4及びR5の各々は独立に、水素、又は未
置換若しくは不活性置換されたアルキル、アリール、ア
ルカリール若しくはアラルキル基であり、そしてカルボ
キシルの炭素原子間の距離を「距離A」と表し、カルボ
キシルの二重結合している酸素原子間の距離を「距離
B」と表し、そしてカルボキシルのヒドロキシ基間の距
離を「距離C」と表す) により表される部分を有する化合物の生分解性を決定す
る方法であって、 (a)少なくとも1つのエネルギー的に可能なコンホメ
ーションで距離A,距離B及び距離Cを決定すること; (b)距離Aが少なくとも3.8×10-10mであり、且つ4.6
×10-10m以下であるか否かを確認すること; (c)距離Bが少なくとも5.1×10-10mであり、且つ5.9
×10-10m以下であるか否かを確認すること;及び (d)距離Cが少なくとも4.3×10-10mであり、且つ6.7
×10-10m以下であるか否かを確認すること; を含む方法を含む。ステップ(b),(c)及び(d)
により表される基準が満たされた場合にその化合物は生
分解性である。しかしながら、全てのエネルギー的に可
能な配座に対して1つでも基準が満たされない場合に
は、その化合物は生分解性ではない。従って、(b),
(c)及び(d)の1つ以上が基準を満たさない場合に
は、(b),(c)及び(d)の全てを試験する必要は
ない。
本発明は更に、 (a)式1aにより表される部分を有する化合物の少なく
とも1つのエネルギー的に可能なコンホメーションで距
離A,距離B及び距離Cを確認する手段; (b)距離Aが少なくとも3.8×10-10mであり、且つ4.6
×10-10m以下であるか否かを確認する手段; (c)距離Bが少なくとも5.1×10-10mであり、且つ5.9
×10-10m以下であるか否かを確認する手段;及び (d)距離Cが少なくとも4.3×10-10mであり、且つ6.7
×10-10m以下であるか否かを確認する手段; を含む計算機システムを含む。
他の観点において、本発明は、距離Aが3.8〜4.6オン
グストローム(Å)(3.8×10-10〜4.6×10-10m)であ
り、距離Bが5.1〜5.9Å(5.1×10-10〜5.9×10-10m)
であり、そして距離Cが4.3×6.7Å(4.3×10-10〜6.7
×10-10m)である式1aにより表される部分を有する化合
物(以下、酸、塩又はキレートの形態であっても式2に
より表される化合物と呼ぶ)を使用する方法であって、
金属イオンを酸又は塩の形態の式2により表される化合
物と接触させ、次いで生成したキレート、残留キレート
又は金属が除去されたキラントを生分解に適する条件下
でASTM D 2667−89(両パート)又はISO 5815(BOD 5試
験)における使用に適すると明記された種類の微生物又
はそれらの有効な酵素(以下、集合的に有効な微生物と
呼ぶ)と生分解に十分な時間接触させる方法であり、こ
こで(i)ステップ(a)で形成されるキレートを、ク
リーニング若しくは洗浄;沈着物、スケール若しくは錆
の除去;金属により開始若しくは触媒される酸化若しく
は損傷、変色及び腐蝕を含む劣化の制御;繊維の処理;
製紙;ポリマー若しくはホスフェートの安定化;又は石
油の掘削、製造若しくは回収のプロセスで形成される
か、又は(ii)ステップ(a)で形成されるキレートが
ステップ(b)の前に、写真の漂白、漂白定着若しくは
現像のプロセスにおいて;無電解めっき若しくはめっき
において;酸若しくはH2S,NOX,SOX,CO及びCO2を含む酸
化物ガスを除去する際に;又は農芸用栄養素を提供する
際に、酸化還元触媒として使用される。
他の観点において、本発明は、陰イオン系洗剤、陽イ
オン系洗剤、非イオン系洗剤、両性洗剤、両性イオン洗
剤及びこれらの混合物からなる群より選ばれる有機洗剤
界面活性剤並びにアルカリ金属塩、アンモニウム塩及び
アルキルアンモニウム塩からなる群より選ばれる式2に
より表される酸の水溶性塩を含んでなる水性洗浄システ
ムを洗浄すべき材料に接触させること、次いでそれらの
化合物又は生成したキレートを生分解に適する条件下で
有効な微生物に生分解に十分な時間接触させることを含
む洗浄方法である。
更に他の観点において、本発明は、硬質表面に、少な
くとも1種の式2により表される酸又は塩化合物を含む
硬質表面洗浄用組成物を接触させ、次いで前記化合物又
は生成したキレートを生分解に適する条件下で有効な微
生物に生分解に十分な時間接触させる洗浄方法を含む。
他の観点において、本発明は、露光されたカラー写真
材料を式2により表される鉄キレートを含む漂白剤を含
む漂白液又は漂白定着液に接触させること、次いで前記
化合物又はそれらのキレートを生分解に適する条件下で
有効な微生物に生分解に十分な時間接触させることを含
む、露光されたカラー写真材料を漂白又は漂白定着する
方法を含む。
本発明は、種々の金属、特に銅を使用する無電解めっ
き法も含む。本発明は、非金属表面を可溶性銅塩及び式
2により表される酸又は塩化合物を含む水溶液に接触さ
せる工程、次いで前記化合物又は生成したキレートを生
分解に適する条件下で有効な微生物に生分解に十分な時
間接触させる工程を含む析出する銅に対して受容性のあ
る非金属表面を銅により無電解めっきする方法を含む。
また、本発明には、水、水溶性銅塩及び式2により表さ
れる酸又は塩化合物を含んでなる自触媒作用のあるアル
カリ性銅浴中にめっきすべき受容性のある表面を浸漬す
ること、次いで前記化合物及び/又はそれらの生成した
キレートを生分解に適する条件下で有効な微生物に生分
解に十分な時間接触させることを含む無電解銅めっき法
も含まれる。
更に、銅の無電解めっきを達成することができる割合
で水溶性銅塩、銅イオン用の錯化剤及び銅イオン用の還
元剤を含む自触媒作用のあるアルカリ性水溶液中に非金
属表面を浸漬することによって、前記非金属表面の無電
解銅の受容に適するよう前処理された所定の部分のみを
銅めっきする方法において、銅イオン用の錯化剤として
式2により表される塩又は酸化合物を使用すること、次
いで前記化合物又は生成したキレートを生分解に適する
条件下で有効な微生物に生分解に十分な時間接触させる
ことを含む改良がもたらされた。
本発明の他の態様は、酸化鉄沈着物を式2により表さ
れるアンモニア化された化合物を含む溶液に接触させる
工程、次いで前記化合物又はそれらのキレートを生分解
に適する条件下で有効な微生物に生分解に十分な時間接
触させる工程を含む表面から酸化鉄沈着物を除去する方
法を含む。
本発明の更に他の態様は気体の状態調節を含む。この
態様において、本発明は、HsSを除去するのに適するpH
で式2により表される化合物の高原子価多価金属キレー
トを少なくとも1種含む水溶液に流体を接触させるこ
と、次いで前記化合物又はそれらのキレートを生分解に
適する条件下で有効な微生物に生分解に十分な時間接触
させることを含む流体からH2Sを除去する方法を含む。
気体の状態調節の他の態様において、本発明は、式2
により表される化合物の低原子価状態の多価金属キレー
トの少なくとも1種の水溶液に流体を接触させること、
次いで前記化合物又はそれらのキレートを生分解に適す
る条件下で有効な微生物に生分解に十分な時間接触させ
ることを含む流体からNOXを除去する方法を含む。
低エネルギー状態にある特定の分子の幾何学的コンホ
メーションをとっているイミノ二酢酸が、他のコンホメ
ーションのものよりも生分解性をかなり示しやすいこと
が見出された。分子に関する全ての基準が満足された場
合には、生分解性又は境界線上の生分解性の蓋然率は少
なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%、最も好
ましくは少なくとも99%である。分子の他の部分が生分
解に必要な微生物又は有効な微生物に害を及ぼさない場
合には、その化合物は都合よくは生分解性である。
従って、生分解性を決定することは、 (a)下記式1aにより表される部分のカルボニル炭素
間の分子距離(以下、「距離A」)、二重結合している
カルボニル酸素間の分子距離(以下、「距離B」)、及
びカルボニルのヒドロキシル基の酸素間距離(以下、
「距離C」)を決定することを含む: (式中、R2,R3,R4及びR5は独立に、水素、又は未置換若
しくは不活性置換されたアルキル基、アリール基、アル
カリール基若しくはアラルキル基から選ばれる。キレー
ト化用途に対しては、各Rn(nは2〜5)は式1aにより
表される化合物を可溶性又は強キラントにさせる構造を
有することが好ましい。R2,R3,R4及びR5の各々がアルキ
ルである場合にも、それらは好ましくは1〜15個の炭素
原子、より好ましくは1〜10個の炭素原子、最も好まし
くは1〜6個の炭素原子を含む。R2,R3,R4及びR5の各々
は好ましくは水素原子又はメチル基のいずれかを含む。
このような基を以下でイミノ二酢酸基とも呼ぶ。
「部分」なる用語は、当業者により理解されているよ
うに分子の部分、分子の断片(fragment)、又は分子構
造の断片を意味するために使用する。
式1aにより表される部分を有する化合物は、R1がいか
なる分子構造をとっていてもよい下記式1bにより表され
る構造を有する化合物である。
好ましくは、R1は水素又は未置換若しくは不活性置換
されたアルキル基、アリール基、アルカリール基若しく
はアラルキル基から選ばれる。キレート化用途に対して
は、R1は式1bにより表される化合物を可溶性及び強キラ
ントにさせる構造を有することが好ましい。R1がアルキ
ルである場合には、R1は好ましくは1〜15個の炭素、よ
り好ましくは1〜10個の炭素原子、最も好ましくは1〜
6個の炭素原子を含む。R1が芳香族、アルキル芳香族又
は芳香族アルキルである場合には、R1は好ましくは5〜
15個の原子、より好ましくは5〜10個の原子、最も好ま
しくは6〜8個の原子を含み、各場合において炭素又は
窒素原子が好ましく、炭素原子がより好ましい。このよ
うなR1の例には、限定するわけではないが、フラン、2
−メチルフラン、イミダゾール、1−メチルイミダゾー
ル、4−メチルイミダゾール、インドール、ピロール、
及び2−メチルピロールが含まれる。
不活性置換とは、化合物のキレート化能を阻害しない
置換を意味する。このような不活性置換の例は、ヒドロ
キシル基、カルボキシル基、スルホニル基、ホスホリル
基、アミノ基、イミド基、及びアミノ基である。任意の
不活性置換は、追加のイミノ二酢酸基及びそれらの誘導
体を含む。1つ以上のイミノ二酢酸基が存在する場合
に、いずれか1つのイミノ二酢酸基が生分解性に関する
前記基準を満たすならばその化合物は生分解性であり、
従って、このような基の各々は、少なくとも1つが前記
基準を満たすまで分析的方法によるか又は計算機システ
ムにより試験されねばならない。置換なる用語は、エー
テル基及びピリジン環におけるような炭素鎖内のヘテロ
原子(非炭素原子)を含む。
原子間距離を決定することは当業者に公知である。例
えば、このような決定を任意に行えるソフトウェアに
は、CAChe Scientific,Inc.から市販入手可能なCACheソ
フトウェア;Serena Softwareから市販入手可能なPCMODE
Lソフトウェア;AR Softwareから市販入手可能なウィン
ドウズ(Windows)又はPCMODELソフトウェア用のHSC Ch
emistry;BIOSYMから市販入手可能なINSIGHT II,DISCOVE
R及びLUDIソフトウェア;Tripos Associates,Inc.から市
販入手可能なSYBYL,RECEPTOR及びDISCOソフトウェア;
並びにChemical Design,Inc.から市販入手可能なNew Ch
em−Xが含まれる。このような模擬実験(modeling)の
例には、米国特許第5,187,086号、同第5,250,665号、同
第4,859,769号、同第5,208,152号、同第4,980,462号、
同第5,202,317号、同第5,196,404号、同第4,781,977号
及び同第5,175,273号に開示されているものが含まれ
る。代わりに、X線結晶学的データを使用して距離を求
めることができる。プログラムが供給された計算機又は
マイクロプロセッサーに結晶学的データを入力して距離
を決定することが好ましい。代わりに、分子模型が寸法
的に正確である場合に、その分子模型を使用して不活性
(inert)の原子距離を決定することができる。このよ
うな模擬実験の例には、米国特許第4,877,406号、同第
4,906,122号、同第4,622,014号及び同第5,030,103号に
開示されているものが含まれる。
速度及び精度の点から、プログラムが組み込まれた計
算機又はマイクロプロセッサーを使用して距離を決定す
ることが好ましい。
このような距離が、エネルギー的に可能なコンホメー
ション、好ましくは最低エネルギーコンホメーションで
決定されることは当業者に公知である。エネルギー的に
可能なコンホメーションは、最低エネルギーコンホメー
ションの生成熱の1.5kcal(6285ジュール(J))以内
の生成熱を有するコンホメーションである。エネルギー
的に可能なコンホメーションの中で最低エネルギーコン
ホメーションを決定することは、Lickowitz等により編
集されたReview in Computational Chemistry II,VCH P
ublishers,1991,第1〜47頁及びExperiments in Comput
ational Organic Chemistry,Wavefunction,Inc.,1993,
第47〜66頁のような文献により示されるように当業者に
公知である。これらのコンホメーションを計算する際に
ソフトウェアが都合よく使用される。各コンホメーショ
ンの生成熱及び原子間距離を計算する際にもソフトウェ
アが都合よく使用される。最低エネルギーコンホメーシ
ョン及びエネルギー的に可能なコンホメーションは、好
ましくは、(a)半古典的(モデル)、調和(harmoni
c)、又は分子力学(molecular mechanical)法;
(b)半経験的量子力学法;及び/又は(c)アプイニ
シオ量子力学法として公知の方法により決定される。こ
れらの方法はLickowitz等により編集されたReview in C
omputational Chemistry II,VCH Publishers,1991,第31
3〜315頁に示されているように当業者に公知である。
可能なエネルギーコンホメーションにある3.8〜4.6Å
(3.8×10-10〜4.6×10-10m)の距離A,5.1〜5.9Å(5.1
×10-10〜5.9×10-10m)の距離B及び4.3〜6.7Å(4.3
×10-10〜6.7×10-10m)の距離Cを有する化合物は、生
分解性であるか又は生分解の開始が49日間以内で起こる
境界線上の生分解性であることが予測できることが見出
された。これらの範囲外の可能なコンホメーションを有
する化合物は、生分解性であることが見出されなかった
か又は49日間経過した後に生分解の開始が起こることが
見出された。距離A,B及びCがこれらの範囲内にあるか
否かを決定することもプログラムが組み込まれたデジタ
ル計算機又はマイクロプロセッサーを使用して行われる
ことが好ましい。
本発明の方法は、プラグラムが供給されたデジタル計
算機又は計算機若しくは計算機化されたシステム内のマ
イクロプロセッサーを使用して実施されることが好まし
い。このようなプロセスを、任意ステップ及び基本的ス
テップの双方を含む図1に概略的に図示した。
「化学物質の入力」と表示されているボックス1にお
いて、化学物質は当業者によりなされる化学物質を入力
する手段によって計算機システムに都合よく入力され
る。このような手段には、キーボードによる入力、ライ
トペンによる入力、入力装置の位置を検知することがで
きるモニターによる入力、マウス、グラフィックパッド
又はタブレットの使用のようないかなる製図手段による
入力も含まれる。同じ計算機システム又は異なる計算機
システムのいずれかの計算機システム又はソフトウェア
からの入力は、化学物質を入力する代替的手段であっ
て、図2の説明においてより完全に説明する。代わり
に、例えば比較のため又は便宜上1種以上の化学物質が
入力される。
化学物質の入力は、三次元的分子構造に翻訳処理さ
れ、そして最低エネルギーコンホメーション及び他の低
エネルギーコンホメーションがボックス2に概略的に示
されているように確認又は決定される。この決定は前述
のように当業者によりなされる。場合に応じてボックス
3に概略的に示されているように追加の入力があっても
よい。ボックス3は、例えば、CACheソフトウェアの逐
次探索(Sequential Search)又は網羅的探索(Exhaust
ive Search)オプションのようなソフトウェアを使用し
て最低エネルギーコンホメーションを決定する際に使用
されるような部分以外の分子部分(往々にして当該技術
分野において「アーム(arms)」と呼ばれる)の回転の
ような入力を表わす。場合に応じてX線結晶学的データ
が入力される。代わりに、計算機システムは当業者に公
知の例えばMOPAC又はPCMODELソフトウェアにより代表さ
れるような追加の入力を要せずに最低又は最高エネルギ
ーコンホメーションを決定する手段を含む。
この目的を達成するのに用いられる種々の手段にかか
わらず、前述の距離A、距離B及び距離Cはボックス4
に概略的に示されている基本的ステップにより決定され
る。計算機システムによる距離の決定は前述のように当
業者の力量で十分に行われる。
ボックス5,6及び7によってそれぞれ概略的に示され
るように、距離Aが3.8×10-10m〜4.6×10-10mであるか
否か、距離Bが5.1×10-10m〜5.9×10-10mであるか否
か、そして距離Cが4.3×10-10m〜6.7×10-10mであるか
否かが決定される。物理的距離を表す数値が所定の範囲
内に含まれるか否かを決定することは、計算機システム
に向いており、また当業者の力量で十分に行われる。距
離が前記範囲内に含まれるか否か決定することは本発明
の実施化にとって重要である。しかしながら、図1によ
り示されるように、全ての距離は、それらの1つでもそ
の範囲外にあることが見出された場合にはそれらの範囲
と比較される必要はない。
ボックス4,5,6及び7によって示される一連のステッ
プは本発明の実施化において厳密ではない。例えば、距
離Cは場合に応じて最初に求められ、そして他の距離が
それらの範囲と照合又は比較される前又は後に、距離C
の所定の範囲内にあるか否かが決定される。これらのス
テップを達成する代替的手段は、コンホメーションが探
索されるたびにその距離を対応する範囲と連続的に又は
繰返し比較することであり、そして引き続いて探索され
ない一連の分子コンホメーションは前記範囲外のいずれ
かの距離をとる分子の断片又は部分の回転により得られ
る。従って、前記範囲内に含まれるコンホメーションの
みが探索され、都合よいことにその他は可能なエネルギ
ーコンホメーションを容易に特定するだけである。
ボックス11により概略的に示されるように、ボックス
5,6及び7の基準を満たすエネルギー的に可能なコンホ
メーションを有する分子は生分解性であるとみなされ
る。
しかしながら、全ての基準が満たされない場合には、
計算機システムは測定されたコンホメーションが実際に
最低エネルギーコンホメーションであるか又はエネルギ
ー的に可能なコンホメーションであるか確認するための
任意のボックス8により概略的に示されるような手段を
有することが好ましい。式1aにより表される部分を有す
る容易に生分解することができる分子が、特定の寸法を
有するそれらの最低エネルギーコンホメーションにより
特定されるためにこのステップは任意である。
ボックス9は、更にエネルギー的に可能なコンホメー
ションが存在するか否かの決定を概略的に示している。
もし更にエネルギー的に可能なコンホメーションが存在
すれば。ボックス4,5,6及び7により示されるステップ
が繰返される。他にエネルギー的に可能なコンホメーシ
ョンが存在しないならば、エネルギー的に可能なコンホ
メーションがボックス5,6及び7中に示されている基準
を満たさない分子は49日間以内に生分解しないものであ
ると決定される。
ボックス10及び11に概略的に示されるように、化合物
が生分解性であるか否かを示す出力が都合のよいことに
存在する。
図2は、図1に表されているシステムの有効な変型を
示している。1種以上の化学構造が考慮される。ボック
ス1〜11により表されるステップ及び手段は、ボックス
10及び11の都合のよい出力ファンクションが好ましくは
ボックス14により表される出力に取って代わることを除
き、図1に示されている通りである。ボックス11により
表されるように化合物が生分解性であると結論づけられ
た後又はボックス10により表されるように化合物が生分
解性ではないと結論づけられた後、ボックス12により表
されるようにシステムは続行するか否かを照合する。ボ
ックス12は、当業者に公知の手段、例えば、カウンター
(counter)、どれだけ多くの基がどの位置に付加した
かの調査、どれだけ多くの種類が生分解性でないかの調
査(例えば、一連の非生分解性化合物の百分率又は
数)、分子量又は特定の原子の数若しくは割合の調査、
システムが実行していた時間のカウンター、又はそれら
の組合せを表す。
ボックス12の試験が続行される場合に実行される任意
のボックス13は、ボックス1において最初に入力された
ものからの分子構造の変化を図示している。例えば、メ
チレン基、芳香族基及び/又は所定の置換基が、分子の
所定位置に引き続いて付加される。代わりに、例えば、
所定の一連のR基(R1,R2,R3,R4及びR5の総称)が式1b
により表される構造に対して考慮される。この議論の目
的のために、限定するわけではないが入力ファイル又は
他の入力シーケンス中の一連の分子構造を含むプログラ
ムされた一連の変化の中の変化であるか変化が前もって
考慮される。変化した構造が確認されるか又は得られた
ときに、最低エネルギーコンホメーションを探索する手
段、距離A,B及びCの決定、並びにこれらの距離とボッ
クス2〜7に示されている所定の範囲との比較がなされ
る。代わりに、ボックス13からの出力がボックス1に入
力される。
図2に示されるように、変化が起こり、そしてボック
ス12により表される手段が構造を変化させないことが示
された場合に、生分解性であることが見出された少なく
とも1種の構造又は化合物の出力がある。考慮した他の
化合物も調査結果の表示と共に出力されることが都合よ
い。当然のことながら、出力ステップの順序は重要でな
い。生分解性化合物が発見されるのと同時にその生分解
性化合物の表示が例えばディスプレイ手段又は印刷手段
(作図手段を含む)により提供される。
従って、距離Aが3.8〜4.6Å(3.8〜4.6×10-10m)で
あり、距離Bが5.1〜5.9Å(5.1〜5.9×10-10m)であ
り、そして距離Cが4.3〜6.7Å(4.3〜6.7×10-10m)で
ある式I aにより表される部分を有するキラント、それ
らの塩及びキレートを本明細書中で生分解性キレート又
はキラントとして引用する。これらの原子内寸法を有す
る式I aにより表される部分を有する化合物、それらの
塩及びキレートを本明細書中で式2により表される化合
物として引用する。式2により表される化合物の例に
は、N,N−ジカルボキシメタンアミン,N−2−ヒドロキ
シエチル−N,N−ジカルボキシメタンアミン,N−メチル
−N,N−ジカルボキシメタンアミン,N,N,N−トリカルボ
キシメタンアミン,N−2−メトキシエチル−N,N−ジカ
ルボキシメタンアミン,N−(2−ヒドロキシ−カルボキ
シエチル)−N,N−ジカルボキシメタンアミン,N−カル
ボキシエチル−N,N−ジカルボキシメタンアミン,N−
(2−カルボキシ−プロピルスルホニル)−N,N−ジカ
ルボキシメタンアミン,N−(3−メトキシプロピル)−
N,N−ジカルボキシメタンアミン,N−(2−ヒドロキシ
−プロピルスルホニル)−N,N−ジカルボキシメタンア
ミン,N−2−ヒドロキシプロピル−N,N−ジカルボキシ
メタンアミン,及びN−2−アミノエチル−N,N−ジカ
ルボキシメタンアミンが含まれる。
式2により表される化合物の製造は当業者に公知であ
り、例えばF.C.Bersworthにより米国特許第2,387,735号
及び同第2,407,645号に開示されている方法によって実
施できる。これらの特許は、本発明において使用される
種類の種々のカルボキシメチル化アミンを製造するため
の塩基性媒体中でのシアン化物イオン、ホルムアルデヒ
ド及び種々のアミンの反応を詳記している。式2により
表される化合物を製造するための第2の方法は、H.Schl
apfer及びJ.Bindlerにより米国特許第2,709,179号に開
示されているものであり、ハロ酢酸をアミンと反応させ
て式2により表される化合物の1つであってもよいカル
ボキシメチル化アミンが製造される。式2により表され
る化合物を製造するための第3の方法は、Y.Urano及び
Y.Kadanoにより米国特許第5,220,055号に開示されてい
るものであり、前記特許はアルカリ金属水酸化物の存在
下での種々のアミノアルコールの酸化により式2により
表される潜在的化合物である対応するカルボキシメチル
化アミンを製造することを詳記している。これらの方法
の変型は当業者により容易に実施される。
式2により表される化合物は、特に鉄及び銅のような
金属に適するキラントとして有効である。キラントとし
ての有効性は、終点検知器として感光性電極を使用し、
指示染料の存在下でキラントを銅により滴定することに
よって都合よく測定される。
安定度定数は、Martell及びMotekaitisによるDetermi
nation and Use of Stability Constants,VCH Publishe
rs,1985,第14頁及び第21〜27頁に記載されているように
金属イオンの不存在下及び既知の金属イオンの存在下で
のキラントのポテンシオメトリックpH測定値を比較する
ことにより都合よく算出される。種々の方法を使用して
安定度定数を決定することができる。
生分解性キラントは、例えば、金属により触媒される
腐敗又は変色をうけやすい食品中で;洗剤の効果、外
観、安定性、すすぎのしやすさ、漂白効果、殺菌効果又
は他の特性を低下させる硬水から金属イオンを除去する
ための洗浄及び洗濯製品中で;金属により触媒される酸
化及び悪臭、濁り、貯蔵寿命の短縮を防止するためにク
リーム、ローション、デオドラント及び軟膏のようなパ
ーソナルケア製品中で;漂白効果を強化及び維持するた
めにパルプ及び紙加工において;スケーリングを防止す
るために管、容器、熱交換器、蒸発器、フィルター中
で;金属工作において;繊維の製造、デサイジング、精
練、漂白、染色において;農業においてキレート化され
た微量栄養素又は除草剤中で;ポリマーの重合又は安定
化において;写真技術において、例えば現像剤又は漂白
剤中で;例えば掘削、製造、回収及び硫化水素の除去の
ために油田において有用である。異なる用途で異なる金
属イオンがキレート化されるが、主にこの金属には、ア
ルカリ土類金属、並びに、Fe,Cu,Mn,Zn,Pb,Hg,Ni,Cr,C
o,W,Sn,Va,Ti,Ta,Pt,Pd,Zr,Mo,Ca,Mg及びSrを含む重金
属が含まれる。
生分解性キラントの有利な作用には、洗剤中、及び繊
維、パルプ又は原質の漂白における漂白剤、例えば過ホ
ウ酸ナトリウムの安定化が含まれる。微量の鉄、銅及び
マンガンのような重金属は、洗剤組成物自体の中、水中
及び繊維又はパルプ材料中に存在し、そして過ホウ酸ナ
トリウム又は他の漂白剤の分解を触媒する。本発明に係
るキラントはこれらの金属イオンと結合し、そして貯蔵
時及び洗液中での漂白システムの望ましくない分解を妨
げる。これによって漂白システムの効果が高められ、そ
して繊維の損傷が減少する。このような方法は、例えば
米国特許第4,923,941号、同第4,792,611号、同第4,822,
886号、及び同第4,655,954号に開示されているように当
業者の力量で十分に実施される。
更に、酵素、蛍光増白剤及び香料が、重金属により触
媒される酸化分解から都合よく保護される。このような
方法は、米国特許第4,090,973号、同第3,954,675号、同
第4,800,037号、及び同第4,529,525号に開示されている
ように当業者の力量で十分に実施される。
液体洗浄配合物中で生分解性キラントは、前記配合物
の合計重量を基準にして0.05〜15重量%の量で防腐剤と
して有効に使用できる。このような方法は米国特許第5,
045,580号に開示されているように当業者の力量で十分
に実施される。
石鹸中で生分解性キラントは、例えば金属により触媒
される酸化分解を妨げる。
更に、それらは布帛への沈殿及び付着を妨げるビルダ
ーとして洗剤中で優れた性能を提供する。このような方
法は米国特許第5,019,296号、同第3,629,121号、同第4,
271,032号、及び同第5,082,599号に開示されているよう
に当業者の力量で十分に実施される。
前記キラントは、Ca,Mg及び他の重金属並びにアルカ
リ土類金属塩の沈殿物が有害物であるか又は処理される
べきいかなる時でも産業上の方法に使用することができ
る。例えば、それらは、反応がま、管路、スプレーノズ
ル内、又は一般に平滑面上でのスケールの沈積及び付着
を妨げるために使用される。このような方法は米国特許
第4,683,008号、同第4,606,850号、同第4,357,254号、
同第4,496,470号、同第3,460,989号、及び同第4,005,50
6号に開示されているように当業者の力量で十分に実施
される。
それらは、アルカリ性脱脂浴中でリン酸を安定化させ
るため、及び石灰石鹸の沈殿を妨げるために適切に使用
され、その結果として非鉄表面の曇りが防止され、また
アルカリ性洗浄浴の有効寿命が延びる。このような方法
は米国特許第4,395,365号に開示されているように当業
者の力量で十分に実施される。
それらは、アルカリ性の脱錆及び脱スケール浴中でキ
ラントとして使用することができる。この新規キラント
による冷却水の処理によって、スケール沈積が防止及び
再溶解される。その利点はアルカリ性媒体中で使用でき
ることであり、それによって腐蝕問題が解消される。こ
のような方法は米国特許第3,721,629号及び同第3,959,1
66号に開示されているように当業者の力量で十分に実施
される。
ゴムの重合において、前記キラントは、例えば使用さ
れる酸化還元触媒を調製するのに適切に使用される。そ
れらは更にアルカリ性重合媒体中で水酸化鉄のような化
合物の沈殿を妨げる。
写真産業において、前記キラントは、フィルム及び写
真の曇りの原因となる沈殿を軽減するため及びタンク中
での沈着を軽減するために、硬水から調製された現像/
定着浴中に適切に使用される。露光されたカラー写真材
料を脱銀するために生分解性キラントの鉄(III)錯体
溶液が、漂白及び/又は漂白定着浴中に適切に使用され
る。このような方法は米国特許第3,893,858号、同第4,2
94,914号、同第4,707,434号、及び同第4,933,266号に開
示されているように当業者の力量で十分に実施される。
繊維工業において、前記キラントは、天然及び合成繊
維の製造及び染色時に痕跡量の重金属を除去するために
適切に使用され、それによって例えば繊維材料の汚点及
び縞、光沢の減少、不十分な湿潤性、むらのある染色及
び色ちがいの染色のような多くの問題が防止される。こ
のような方法は米国特許第4,619,663号、同第3,539,445
号、及び同第4,339,236号に開示されているように当業
者の力量で十分に実施される。
製紙工業において、前記キラントは重金属/鉄イオン
を除去するために適切に使用される。紙への鉄の沈着
は、酸化、セルロースの触媒的分解が開始する原因とな
る。このような方法は米国特許第4,732,650号、同第4,7
34,161号、同第4,938,842号、同第5,143,580号、同第5,
143,581号及び同第3,830,690号に開示されているように
当業者の力量で十分に実施される。
種々の他の用途の例は、医薬、化粧品及び食料品への
応用であり、オレフィン二重結合の金属により触媒され
る酸化及びそれによる物品の腐敗が防止される。キレー
トは有機合成用の触媒としても有用である(例えば、パ
ラフィンの空気酸化、アルコールへのオレフィンのヒド
ロホルミル化)。
本発明の係るアルカリ土類金属及び重金属用のキラン
トは、一般的及び特に洗剤並びにすすぎ及び洗浄助剤中
の錯化剤として、特に重金属及び/又はアルカリ土類金
属イオン用の錯化剤として、漂白剤用安定剤として、並
びにビルダーとして使用される。このような方法は米国
特許第4,997,587号、同第4,983,315号、同第4,906,397
号、同第4,698,181号、同第4,436,637号、同第4,439,35
5号、及び同第4,207,198号に開示されているように当業
者の力量で十分に実施される。
本発明のキラントは、例えば自動皿洗い洗剤並びにキ
ッチン及び浴室用洗浄剤のような硬質表面の洗浄化に適
するビルダー入り洗浄用組成物を含む、界面活性剤を含
まない(surfactant−free)洗浄用組成物にも有用であ
る。このような洗浄用組成物は、一般に、1%〜99.95
%、好ましくは90%〜99重量%の常用のビルダー及び少
なくとも0.5重量%、典型的には0.1〜5重量%のキラン
トを含む。
硬質表面用洗浄剤は好ましくは少なくとも1種の有機
溶剤と共に前記キラントを含み、より好ましくは少なく
とも1種のビルダー及び/又は界面活性剤も含む。主と
してポリホスフェート又はNTAのような窒素含有キラン
トであるビルダーをテルペン、ベンジルアルコール又は
ブチルカルビノールと共に使用することは、ヨーロッパ
特許出願第40,882号、同第80,749号及び同第126,545号
に開示されている。溶剤としてのグリコールエーテル誘
導体の使用はヨーロッパ特許出願第105,863号及び米国
特許出願第3,591,510号に開示されており、これらの特
許は引用によりここにそれら全体を含めることにする。
最近になって、溶剤が少なくとも90℃の沸点を有するこ
とが好ましいことが言及されている(ヨーロッパ特許出
願317,542号及び同第513,948号並びに米国特許第5,202,
050号を参照されたい)。少なくとも90℃の溶剤の使用
によって、特に、浴槽表面のような表面からのカルシウ
ム石鹸−汚れの除去において、キレート−溶剤組成物か
ら改良された汚れ防止の利益が得られる。
式2により表される化合物は、ニッケル及び銅のよう
な金属の無電解めっきの方法にも有用である。無電解め
っき法は、例えば米国特許第3,119,709号(Atkinson)
及び同第3,257,215号(Schneble等)に開示されている
ように、電子の外部供給の補助を要しない連続金属フィ
ルムの制御された自触媒(autocatalitic)めっき法で
ある。非金属表面は、めっきに対して受容性又は自触媒
的になるように当業者に公知の方法により前処理され
る。表面の全部又は所定の部分が適切に前処理される。
沈着した金属をキレート化するため及び溶液から金属
(水酸化物として)が沈殿するのを防ぐために錯化剤が
使用される。金属をキレート化することによって、金属
イオンを金属状態に転化させる還元剤を金属に利用する
ことができる。
このような無電解めっきは、電子工業、特に印刷回路
において特に有用である。
金属キレートは、それらが植物及び動物の双方の代謝
に必要な微量栄養素(微量の鉄、亜鉛、マンガン、及び
銅のような金属)を供給するために農業において重要で
ある。病気及び渇水に帰因するとされた以前の植物問題
は現在では微量栄養素の欠乏により起こりうる徴候とし
て認識されている。今日では、これらの欠乏は、一般
に、(1)ほとんど「不純物」を含まない高級(higher
analysis)化学肥料に向かう趨勢;これらの「不純
物」から微量金属が適切に供給されてきた土壌が欠乏し
ている;(2)微量栄養素を補充することに関して土壌
に厳しい要求を課している農作習慣;高収量を維持する
ために微量金属の補充が現在のところ必要とされてい
る;(3)土壌中の金属を植物が利用できない形態に結
合させる傾向のある高リン施肥;及び(4)往々にして
微量栄養素が不十分な下層土が露出する農耕のための辺
境地の整地;によって起こると考えられている。生分解
性キラントの鉄、銅、亜鉛及びマンガンキレートは、こ
れらの金属を植物に伝達するために使用することができ
る。優れた溶解性のために、これらの金属キレートは無
機形態の金属よりも植物によって容易に消費される。こ
のことは非常に競合的なイオン系に特にあてはまる。そ
の結果、生分解性キラントによってキレート化される微
量栄養素は、無機供給源(inorganic sources)と比較
した場合に、より有効である。鉄、マンガン、銅及び亜
鉛の生分解性キラントとのキレートは特に好ましい。生
分解性キラントは土壌中で短い滞留時間を有する。この
ような方法は米国特許第4,322,361号、同第4,312,815
号、及び同第4,364,871号に開示されているように当業
者の力量で十分に実施される。
生分解性キラントの更なる応用分野には、煙道ガスか
ら少なくとも1種の酸性ガス、好ましくはNOxを除去す
るための気体洗浄(gaswashing)、状態調節又はスクラ
ビング(例えば、煙道、地熱、酸性、合成、プロセス、
燃料、又は炭化水素ガスの)、H2Sの酸化及び金属抽出
が含まれる。生分解性キラントの多価金属キレートは、
低原子価状態の金属のキレートと共に硫黄が形成される
ように、高原子価状態の少なくとも1種、好ましくは1
種の多価金属にH2Sを含む流体、特に気体を(直接又は
間接的に)接触させることによって、前記流体、特に気
体からH2Sを除去するのに特に有用である。H2S又は水硫
化物及び/又はスルフィドイオンとの反応により還元さ
れ、そして好ましくは酸化により再生成する酸化多価金
属のキレートが適切である。好ましくは前記キレートは
水溶性である。金属の具体例には、鉛、水銀、ニッケ
ル、クロム、コバルト、タングステン、スズ、バナジウ
ム、チタン、タンタル、白金、パラジウム、ジルコニウ
ム、モリブデン、好ましくは鉄、銅又はマンガン、最も
好ましくは鉄が含まれる。
生分解性キラントは、米国特許第4,421,733号、同第
4,614,644号、同第4,629,608号、同第4,683,076号、同
第4,696,802号、同第4,774,071号、同第4,816,238号、
及び同第4,830,838号に例示されているように当業者に
公知のH2Sを除去する方法において適切に使用される。
多価金属キラントは、多価金属の適切な塩、酸化物又は
水酸化物と酸の形態にあるキレート化剤又はそれらのア
ルカリ金属塩若しくはアンモニウム塩との反応により水
溶液中で容易に形成される。
同様に、生分解性キラントは、窒化酸化物、好ましく
は一酸化窒素(NO)を、それらを含む流体から除去する
際に使用される。例えば、窒素酸化物(NOX)及びSO
2は、それらのための吸収剤又は反応体、特にアミンを
ベースとする吸収剤、例えば少なくとも1個のピペラジ
ノン;カルボニル基を有するピペリジノン、ピペリジ
ン、ピペラジン又はトリアジン;ヒダントイン;多価金
属のキレートと結合した環状ウレア、オキサゾリドン又
はモルホリノンのような好ましくは少なくとも1個のカ
ルボニル基を有する窒素含有複素環式化合物を使用して
SO2を吸収することにより煙道ガス流から除去できる。
代表的な金属イオンは、クロム、コバルト、銅、鉄、
鉛、マンガン、水銀、モリブデン、ニッケル、パラジウ
ム、白金、スズ、チタン、タングステン及びバナジウ
ム、好ましくは鉄、銅及び/又はニッケル(全て+2の
原子価を有する)、より好ましくは鉄、最も好ましくは
鉄(II)状態にある鉄である。このようなキレートは、
硫酸塩又は酢酸塩のような前記金属の水溶性塩を水溶性
の形態のキレート化剤、例えば水に溶解した塩と混合す
ることにより容易に調製される。前記キレートは、例え
ばChang等に付与された米国特許第4,732,744号、Harkne
ss等に付与された米国特許第4,612,175号、Grinsteadに
付与された米国特許第4,708,854号、Walkerに付与され
た米国特許第4,615,780号、DeBerryに付与された米国特
許第4,126,529号、Walkerに付与された米国特許第4,82
0,391号、及びCichanowicz等に付与された米国特許第4,
957,716号に開示されているもののような当業者に公知
の方法において有用である。SO2吸収剤が使用される場
合には、それは好ましくは再生成し、より好ましくは熱
的に再生成し、そして好ましくは再使用される。前記キ
レートと(直接又は間接的に)接触するNOXの濃度は、
例えば石灰の燃焼により発生する煙道ガス中に見出され
るように、好ましくは1体積ppmから15,000体積ppmであ
る。
式2により表される化合物の新たに発見された生分解
性は、生分解ステップと組み合わされた場合にこれらの
方法を新しいものにさせる。このような生分解ステップ
には、好ましくは式2により表される化合物の少なくと
も80重量%の生分解を引き起こすのに十分な条件下でAS
TM 2667−89,ISO 5815(BOD 5試験)に記載されている
ような微生物又はそれらの有効な酵素に式2により表さ
れる化合物を生分解に十分な時間接触させることを含
む。適応(accommodation)に要する時間は好ましくは4
9日間以内、より好ましくは35日間以内、最も好ましく
は28日間以内である。適応後、式2により表される化合
物は都合よくは少なくとも24時間以内、より好ましくは
12時間以内、最も好ましくは8時間以内に生分解する。
好ましい条件には、好ましくは1ミリモル濃度以下の式
2により表される化合物を、微生物用の栄養素の外来供
給分(exogenous supply)を含む通気した水溶液中の環
境上得られる微生物と接触させること、より好ましくは
0.1ミリモル濃度以下の濃度の式2により表される化合
物を、例えばASTM 2667−89に記載されているような当
業者に公知の微生物に必要なタンパク質及び炭水化物栄
養素の断続的外来供給分を含む通気した水溶液中の地方
自治体の廃棄物処理プラントの活性スラッジから得られ
た微生物と接触させることが含まれる。微生物は都合よ
くは環境的に得られるバクテリア、好ましくは水溶液か
ら環境的に得られるバクテリア、より好ましくは地方自
治体の廃棄物処理プラントから活性スラッジとして得ら
れるバクテリアである。「環境的に得られる」なる用語
は、土壌、水、下水、公共の廃水処理プラントから得ら
れ、例えばASTM 2667−89に論述されている微生物を示
すために、特に推定試験に対して使用する。環境的に得
られる微生物が好ましいが、当業者は市販入手できる微
生物及び遺伝子操作された微生物を含む他の微生物が、
いずれかの微生物の酵素と同様に作用する酵素として適
切に使用できることを認識するであろう。従って、式2
により表される化合物を分解するいかなる微生物、酵素
等も適切に使用される。
以下の実施例は本発明発明を例示するためのものであ
って、本発明を限定するものではない。百分率、比及び
部は、他に記載がない限り重量百分率、重量比及び重量
部を表す。本発明の実施例(Ex.)を数字で表す。
実施例1: 表1及び2に示される化合物の各々に対し、分子力学
(molecular mechanics)及び半経験的方法の双方を使
用して分子モデリング(molecular modeling)を実施し
た。分子力学は、AR Softwareから市販入手可能なPCMOD
ELのMMXパラメーター組及びCAChe Scientific,Inc.から
市販入手可能なCACheにより使用される拡大MM2パラメー
ターを使用した。各場合において、窒素−メチレン結合
回りの異なる回転度に対応する局所的最低エネルギー壁
にカルボキシメチル腕を配置することにより最適化し
た。分子内の他の全ての結合回りで逐次回転させること
によって、幾つかの低エネルギーコンホメーションに対
するおおよその立体配置を決定した。カルボキシメチル
アームの各コンホメーションに対し、この逐次検索の多
数回の繰返しを実施した。CACheシステムの角度が10゜
刻みの逐次検索特性によりPCMODELで手動によりこの方
法を実施した。次いで、各分子に対する幾つかの低エネ
ルギーコンホメーションを最適化した。これらの低エネ
ルギーコンホメーション及び分子力学法を使用して見出
された幾つかの高エネルギーコンホメーションの各々に
対する気相計算(gas phase calculations)のためにCA
Cheソフトウェア中のPM3パラメーターを使用して半経験
的最適化を実施した。CACha(システムにより第2のプ
ロセスを使用した。網羅的検索法に対して両方のカルボ
キシメチルアームの窒素−メチレン結合回りの標識付け
した二面角を入力した。CACheのこの特徴は、角度の1
つを第1の規定値に合わせ、第2番目の角度をその第1
番目の規定値に合わせ、分子の残りを最適化し、第2番
目の角度をある量(10゜を選択)増加させ、次いでこの
プロセスを繰返すことによってポテンシャルエネルギー
面の「マップ(map)」が作成される。この結果は、2
つの角度の値のあらゆる組合せに対する最適化されたコ
ンホメーションの組であった。次いで、これらのマップ
中の最低エネルギーコンホメーションを、角度について
制限のないPM3半経験的パラメーターを使用するMOPACに
より最適化した。
各化合物に対していったん最適なコンホメーションが
見出した後、種々の原子間距離及び種々の二面角を計算
した。分子のイミノ二酢酸部分中のカルボニル炭素間、
カルボニル酸素間、及びヒドロキシル酸素間の距離を測
定した。同様に、分子のこの部分の二面角を測定した。
これらは、2つのカルボニル基間の角度、2つの腕の中
にある炭素により形成される二面角、アームと分子の残
りの部分により形成される角度、及び2つのヒドロキシ
ル基間の角度を含む。これらの測定値の各々に対して平
均値、標準偏差、及び99.9%信頼区間を計算し、そして
最低エネルギーコンホメーションにおいて各測定値と比
較した。このプロセスをPCMODEL及びCACheソフトウェア
を使用して実行した。最低エネルギーコンホメーション
に対する分子軌道、電荷分布、最高被占軌道(HOMO)、
及び最低空軌道(LUMO)を計算するためにCACheソフト
ウェアを使用した。PCMODEL又はCAChe逐次検索法のいず
れかを使用すると、分子力学は表1及び2に示した24種
のモデル化合物の異なるコンホメーションの相対エネル
ギーについて同様な予測をもたらした。これらの表中の
化合物の各々の構造は、各構造に表1及び2におけるよ
うに番号付けた表3に示されている。
最低エネルギーコンホメーションにおいて測定した距
離を表2に示す。各化合物に対し、好ましい範囲の外に
ある距離に下線を引き、そしてボールド体で示した。4
つの特別なコンホメーション(化合物I、化合物X、化
合物XI及び化合物XIIのそれぞれに対して1つずつの特
別なコンホメーション)が表2に含まれている。これら
のコンホメーションは、各分子について2番目に高い方
のエネルギーのコンホメーションである。これらのコン
ホメーションと最低エネルギーコンホメーションとの間
のエネルギー差は、室温でより高いエネルギーコンホメ
ーションの有意のポピュレーションが可能になるほど十
分に小さい。これらの第2のコンホメーションのポピュ
レーションは、ボルツマン分布からそれぞれ4つの化合
物の最低エネルギーコンホメーションのポピュレーショ
ンの30%、89%、32%、及び28%であることが算出され
た。このように、生分解性及び境界線上の生分解性の化
合物の全てが好ましい範囲内に含まれる全部で3種の距
離を有するエネルギー的に可能なコンホメーションを有
する。非生分解性化合物の全てが、距離に関する好まし
い範囲の外にある少なくとも1つの距離を有する。非生
分解性化合物のいずれも好ましい範囲内に含まれる全部
で3種の距離を有するエネルギー的に可能なコンホメー
ションを有しない。表1は化合物の名称及びASTM 2667
−89の方法(半連続的活性スラッジ試験)により測定し
た場合の生分解の開始までの日数を示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/48 G01N 33/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)下記式1b: (式中、R1は任意の分子構造であり、R2,R3,R4及びR5
    各々は独立に、水素、アルキル、アリール、アルカリー
    ル又はアラルキル基であり、これらのアルキル、アリー
    ル、アルカリール又はアラルキル基はヒドロキシル、カ
    ルボキシル、スルホニル、ホスホリル、アミノ、イミド
    又はアミノ基で置換されていてもよく、各アルキル基は
    1〜15個の炭素原子を含み、各アリール、アルカリール
    又はアラルキル基は5〜15個の炭素原子を含む)により
    表され、カルボキシルの炭素原子間の距離を「距離A」
    と表し、カルボキシルの二重結合している酸素原子間の
    距離を「距離B」と表し、そしてカルボキシルのヒドロ
    キシ基間の距離を「距離C」と表すと、距離Aが少なく
    とも3.8×10-10mであって且つ4.6×10-10m以下であり、
    距離Bが少なくとも5.1×10-10mであって且つ5.9×10
    -10m以下であり、そして距離Cが少なくとも4.3×10-10
    mであって且つ6.7×10-10m以下である少なくとも1種の
    化合物に金属イオンを接触させてキレートを形成させる
    こと;次いで (b)生成したキレート又はキラントを生分解に適する
    条件下でASTM 2667−89,ISO 5815に従って得られる活性
    スラッジに生分解に十分な時間接触させること; を含み、(i)ステップ(a)で形成されるキレート
    が、クリーニング若しくは洗浄;沈着物、スケール若し
    くは錆の除去;金属により開始若しくは触媒される酸化
    若しくは損傷、変色及び腐食を含む劣化の制御;繊維の
    処理;製紙;ポリマー又はホスフェートの安定化;又は
    石油の掘削、製造若しくは回収のプロセスで形成される
    か、又は(ii)ステップ(a)で形成されるキレート
    が、写真の漂白、漂白定着又は現像のプロセスにおい
    て;無電解めっき又はめっきにおいて;酸若しくはH2S,
    NOX,SOX,CO及びCO2を含む酸化物ガスを除去する際に;
    又は農芸用栄養素を提供する際に、酸化還元触媒として
    ステップ(b)の前に使用される金属イオンをキレート
    化してキレートを形成させ、次いで前記キレートを生分
    解させる方法。
  2. 【請求項2】金属イオンが鉄(III)イオンであり、そ
    してステップ(a)の後且つステップ(b)の前に、生
    成した鉄(III)キレートを含む漂白剤を含む漂白又は
    漂白定着溶液に露光されたカラー写真材料を接触させる
    ことを含む、露光されたカラー写真材料を漂白又は漂白
    定着することに前記鉄(III)キレートを使用する請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】金属イオンが銅イオンであり、そしてステ
    ップ(a)の後且つステップ(b)の前に、生成した銅
    キレートが、析出する銅に対して受容性のある非金属表
    面を可溶性銅塩及び式1bにより表される化合物を含む水
    溶液に接触させる工程を含む析出する銅に対して受容性
    のある非金属表面への銅の無電解めっきのプロセスにお
    いて使用される、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】金属イオンが銅イオンであり、そしてステ
    ップ(a)の後且つステップ(b)の前に、生成した銅
    キレートが、水、水溶性銅塩及び銅(II)イオンに適す
    る式1bにより表される化合物である錯化剤を含む自触媒
    作用のあるアルカリ性の銅浴中に受容性のあるめっきす
    べき表面を浸漬することを含む無電解銅めっきのプロセ
    スにおいて使用される、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】ステップ(a)が、アンモニア化された式
    1bにより表される化合物を含む溶液に鉄酸化物沈着物を
    接触させることを含む表面から前記沈着物を除去するプ
    ロセスにおいて起こる、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】ステップ(a)が、式1bにより表される化
    合物の組成物に硬質表面を接触させることを含む硬質表
    面を清浄にするプロセスにおいて起こる、請求項1記載
    の方法。
  7. 【請求項7】前記組成物が少なくとも90℃の沸点を有す
    る有機溶剤を更に含む、請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】ステップ(a)が、水、陰イオン系洗剤、
    陽イオン系洗剤、非イオン系洗剤、両性洗剤、両性イオ
    ン系洗剤及びこのような洗剤の混合物からなる群より選
    ばれる有機洗剤界面活性剤、並びにアルカリ金属塩、ア
    ンモニウム塩及びアルキルアンモニウム塩からなる群よ
    り選ばれる少なくとも1種の式1bにより表される酸の水
    溶性塩から基本的になる水性洗浄システムに物品を接触
    させることを含む物品を洗浄するプロセスにおいて起こ
    る、請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】ステップ(a)の後且つステップ(b)の
    前に、H2Sを除去するのに適するpHで少なくとも1種の
    式1bにより表される化合物の高原子価多価金属キレート
    を含む水溶液に流体を接触させることを含む前記流体か
    らH2Sを除去するプロセスにおいて前記キレートが使用
    される、請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】ステップ(a)の後且つステップ(b)
    の前において、少なくとも1種の式1bにより表される低
    原子価状態の多価金属キレートの水溶液に流体を接触さ
    せることを含む前記流体からNOXを除去するプロセスに
    おいて前記キレートが使用される、請求項1記載の方
    法。
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