JP3463421B2 - 水処理方法 - Google Patents

水処理方法

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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/124Water desalination

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硝酸イオン(NO
3 -)または亜硝酸イオン(NO2 -)で汚染された水か
ら、効果的に硝酸イオンや亜硝酸イオンを除去する水処
理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】飲料水または工業水として、地下水・河
川水・湖水などが広く利用されている。これらの水は、
肥料や家畜の糞尿を起源とする硝酸イオンや亜硝酸イオ
ンで汚染されている場合があり、そのまま利用すれば人
体に害を及ぼすおそれが指摘されている。たとえば、硝
酸イオンを多量に含む水を摂取し続けた場合、ガンの発
症率が増加するおそれがあるとされている。
【0003】このような水は、蒸留法・逆浸透法・電気
透析法などにより脱塩精製した後、飲料水や工業水に使
用できるが、これらの方法では濃縮された硝酸塩などを
含む廃液が生成するので、この廃液の処理が問題にな
る。また、生物学的脱窒法により窒素濃度を下げてか
ら、逆浸透膜や電気透析装置を用いて処理するプロセス
も知られているが、生物処理で窒素成分を除去しても、
後工程で逆浸透膜や電気透析装置を用いて脱塩・脱硝を
行った場合、硝酸イオンなどの有害イオンを高濃度で含
む廃液が生成する。
【0004】一方、イギリス特許公開2249785号
には、電気透析と生物脱窒処理を組み合わせた処理法も
提案されているが、電気透析工程であまり高濃度の濃縮
が行われていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、硝酸
イオンまたは亜硝酸イオンを含有する水から、効率的に
それらのイオンを除去し、不純物の少ない飲料水や工業
水を収率良く得るだけでなく、硝酸イオンまたは亜硝酸
イオンの大部分を無害化する水処理方法を提供すること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、窒素酸化物イ
オンを含有する原水から、電気透析によりTDSが40
00ppm以上の濃縮水および脱塩水を得る第1工程
と、該濃縮水を耐塩性の脱窒菌により生物脱窒処理する
第2工程とからなる水処理方法であって、第1工程の濃
縮水に、アルカリを加えてカルシウム塩を沈殿除去した
後、pHを6〜9の範囲に調整して、第2工程に供給す
る水処理方法を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の処理対象とする原水は、
地下水・河川水などの他、有害イオンを含む地下水・河
川水などを脱塩精製設備などにより脱塩して得られた廃
液であってもよい。たとえば、50ppm以上の窒素酸
化物イオンを含有する水である。本発明において窒素酸
化物イオンとは、窒素酸化物が加水分解して生成するイ
オンをいい、代表的には硝酸イオンおよび亜硝酸イオン
である。
【0008】電気透析による第1工程は、電気透析槽の
脱塩室に原水を導入し、電流を流すことにより水中に溶
解している塩をイオン交換膜を通して濃縮室に移動させ
て脱塩水を得る工程である。好ましくは、電極間に陽イ
オン交換膜と陰イオン交換膜とをそれぞれ複数枚配列
し、脱塩室と濃縮室とを交互に形成した電気透析槽が用
いられる。脱塩水は、必要に応じて後処理を施した後、
飲料用や工業用などの用途に供される。この第1工程は
生物非接触型であるので、得られた脱塩水は特別の殺菌
処理が不要であるという利点がある。一方、電気透析槽
の濃縮室からは塩濃度が高められた濃縮水が取り出され
る。
【0009】陰イオン交換膜としては、イオン交換容量
が0.5〜10ミリ当量/g−乾燥樹脂、厚さが5〜5
00μmのものが好ましい。陰イオン交換膜は、均一
系、不均一系のいずれも使用できる。均一系ではスチレ
ン−ジビニルベンゼン共重合体を母体とする膜が好まし
く使用される。
【0010】陽イオン交換膜としては、スルホン酸基を
陽イオン交換基とするものが好ましく、イオン交換容量
が0.5〜10ミリ当量/g−乾燥樹脂、厚さが5〜5
00μmのものが好ましい。陽イオン交換膜は、均一
系、不均一系のいずれも使用できる。均一系のもので
は、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体を母体とする
膜が好ましく使用され、必要に応じて、ポリオレフィ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリエステルなどの織布または不
織布で補強されたものが使用できる。
【0011】電気透析槽としては、陰イオン交換膜およ
び陽イオン交換膜を、それぞれ10〜600枚電極間に
交互に配列して、脱塩室および濃縮室を多数形成した電
気透析槽が好ましく用いられる。この組み立て構造は、
種々の構造を適宜採用でき、このうち締付型(フィルタ
ープレス型)装置が好ましい。
【0012】原水は、上記電気透析槽の脱塩室に、好ま
しくは脱塩室内の平均流速が5〜50cm/sで供給さ
れる。電気透析槽の濃縮室には、電気透析槽の運転開始
後、順次脱塩室から陽イオンおよび陰イオンが水の移動
を伴って移行してくるが、少なくとも当初は濃縮室内の
平均流速が0.5〜5cm/sになるよう水を供給す
る。この濃縮室に供給する水は、処理対象となる有害イ
オンを含む原水であってもよく、別途調製された水であ
ってもよい。電気透析槽の両端部にある陽極または陰極
が収容されるそれぞれの陽極室および陰極室には、常法
にしたがって、適宜の電解質水溶液、たとえば上記濃縮
室に供給されるのと同じ電解質水溶液が供給される。
【0013】そして、限界電流密度以下好ましくは
0.1〜10A/dm2 の電流密度で通電して電気透
析を行う。これにより、脱塩室に供給される原水の陰イ
オンおよび陽イオンを、それぞれ陰イオン交換膜および
陽イオン交換膜を通して濃縮室に移行させ、脱塩水と濃
縮水を得る。
【0014】本発明の第1工程において、陰イオン交換
膜として1価陰イオン選択透過膜を用いる場合は、硝酸
イオンまたは亜硝酸イオンを、硫酸イオンなどの多価イ
オンに比べて選択的に濃縮に移行させうる。このた
め、硝酸イオンまたは亜硝酸イオンの処理に関して電流
効率が高くなるので好ましい。比較的多量に存在する硫
酸イオンなどの2価イオンを除去する必要性が少ない場
合に、特に有効である。
【0015】1価陰イオン選択透過膜としては、好まし
くは、4級アンモニウム基を陰イオン交換基として有す
る陰イオン交換膜で、硝酸イオンまたは亜硝酸イオンな
どの1価陰イオンを、硫酸イオンなどの多価陰イオンに
比べて選択的に透過させる性質を有するものが使用され
る。この場合の硫酸イオンの透過性に対する硝酸イオン
の透過性は、好ましくは2倍以上、特には5倍以上が適
切である。
【0016】陰イオン交換膜として1価陰イオン選択透
過膜を用いる場合には、たとえばSO4 2-などの2価以
上の多価陰イオンが、好ましくは50%以上、特には9
5%以上脱塩室に保持され、1価の硝酸イオンまたは亜
硝酸イオンは、ほぼ選択的に濃縮室に移行させうる。
【0017】この結果、濃縮室では、難溶性塩を形成す
る原因となる硫酸イオン・リン酸イオンなどの濃度が低
く維持され、硫酸カルシウムなどの難溶性塩がイオン交
換膜へ沈析することを防止できる。このため、1価陰イ
オン選択透過膜を使用しない場合に比べて、硝酸イオン
・亜硝酸イオン・フッ素イオンなどの1価の有害陰イオ
ンを高濃度に濃縮分離できる。たとえば、窒素酸化物イ
オンを含む水においては、その濃度を好ましくは100
0ppm以上、より好ましくは2000ppm以上に濃
縮できる。
【0018】第1工程で得られた濃縮を、第2工程の
生物脱窒処理により窒素酸化物イオンを窒素に還元し、
無害の気体として分離する。この窒素は、そのまま空気
中に放出することができる。また、処理済みの水は必要
に応じてさらに処理を施したうえ、河川や海に放流する
こともできる。
【0019】本発明において、第2工程に供給する濃縮
水のTDSは4000ppm以上である。TDSとはそ
の水中に溶解している塩の総量である。TDSが400
0ppm未満の場合は、原水に対する濃縮水の濃縮率が
高くならないので、第2工程の水処理量が不必要に増大
し不適当である。第2工程に供給する濃縮水のTDSが
100000ppmを超える場合は、耐塩性の脱窒菌を
用いても脱窒反応が充分に進行しないので好ましくな
い。第2工程に供給する濃縮水のTDSのさらに好まし
い範囲は5000〜60000ppmである。第1工程
における濃縮水の濃縮率は、原水の塩濃度にもよるが1
0〜100倍程度が好ましい。
【0020】原水中のカルシウムイオン濃度が高い場合
には、第1工程での濃縮率が高くなったときに、第2工
程以降でカルシウム塩の沈殿が生じて、装置の閉塞や、
流れの不均一化などの問題が発生するおそれがある。こ
のため、第1工程の濃縮にアルカリを加えてカルシウ
ム塩を沈殿除去した後、pHを6〜9の範囲に調整し
て、第2工程に供給するのが好ましい。
【0021】第2工程における生物脱窒処置は、脱窒菌
とよばれる細菌の働きによる窒素酸化物イオンの還元工
程である。この工程で、窒素酸化物イオンは窒素に還元
される。脱窒菌は、実際には同様の働きを有する多種の
細菌の集合体すなわち活性汚泥が用いられる。
【0022】一般に細菌の活動は、塩濃度・pH・温度
などのさまざまな環境的要因に影響される。本発明で
は、電気透析によって塩濃度が高められた水が生物脱窒
処理工程に供給されるので、通常の脱窒菌の活動する条
件よりかなり塩濃度の高い条件で生物処理が行われる。
したがって、高い塩濃度でも高い活性を示す菌体を用い
る必要がある。
【0023】活性汚泥は多種の細菌の集合体であるの
で、通常の汚泥にも高い塩濃度でも高い活性を示す種類
の細菌がある割合で含まれていることがあるが、本発明
の第2工程のような塩濃度では充分な働きはできない。
そこで、あらかじめ高い塩濃度で馴致しておくことによ
りこのような細菌の割合を高めた菌体を用いるのが好ま
しい。
【0024】具体的には、TDSが10000ppm以
上、窒素酸化物を含む条件で1カ月以上馴養したものを
用いるのが好ましい。通常の菌体を投入しても高い塩濃
度の溶液を流通させて馴養すると、時間の経過にしたが
って所望の細菌の濃度が高くなるが、特に、天然の海水
を用いる場合には、自然に存在する耐塩性の細菌が系内
に持ち込まれるため、耐塩性の脱窒菌の増殖が促進され
る。
【0025】本発明の第2工程は、窒素酸化物イオンが
還元されて窒素になる反応であり、嫌気性雰囲気で行わ
れる。このため、空気を遮断した反応槽に濃縮水を導入
し、反応を行わせる。また、還元剤としては、メタノー
ル、ショ糖、酢酸、下水のBODなどが用いられ、反応
性などの点からメタノールが好ましい。
【0026】反応槽は特に制限されず、第2工程は連続
式、バッチ式などの方法で反応を行うことができる。ま
た、菌体は非処理水中に分散した状態であってもよく
体に固定されたものであってもよい。担体としては、
活性炭、シリカゲル、多孔質セラミックス、多孔質ガラ
ス、金属やプラスチックの成形体などが用いられる。担
体に固定していない菌体を用いる場合には、反応槽から
排出された水を沈降槽などを用いて適宜分離する。分離
した菌体は、必要に応じ反応槽に戻す。
【0027】
【実施例】例1 図1に概略を示す装置を用い、連続的に脱窒処理を行っ
た。図1においては、原水1が電気透析槽2に供給さ
れ、脱塩水3および濃縮水4が生成する。濃縮水4は調
整槽を経た後、メタノールタンク6から還元剤である
メタノールを混合され、生物脱窒槽7に供給される。生
物脱窒槽7で処理された水は汚泥とともに取り出され、
沈降槽8で固液分離され処理水が得られる。分離された
汚泥の一部は必要に応じて生物脱窒槽7に返送される。
【0028】電気透析槽2として、陽イオン交換膜(旭
硝子株式会社製、商品名セレミオンCMV)および1価
陰イオン選択透過性の陰イオン交換膜(旭硝子株式会社
製、商品名セレミオンASO)を100対組み込んだ有
効膜面積4.18dm2の造水用の電気透析槽(旭硝子
株式会社製、商品名DB−O型)を用いた。この電気透
析槽に、比較的硝酸イオンを多く含む原水を通水し、脱
塩水および濃縮水を得た。電気透析槽の運転は、定電圧
にて実施し、そのときの運転条件は表1の通りであっ
た。
【0029】
【表1】
【0030】原水、脱塩水、濃縮水について、それぞれ
のイオン種およびTDSの分析値を表2に示す。表2の
単位はppmである。この結果、脱塩水として充分塩濃
度の低い水が得られた。なお、濃縮水のNO3 -量の11
95ppmは、窒素分に換算すると270ppmであ
る。
【0031】
【表2】
【0032】次に濃縮水を脱窒槽に通水し、脱窒処理を
行った。表2に示す濃縮水に、K2HPO4が70mg/
リットル、KH2PO4が10mg/リットル、メタノー
ルが2000mg/リットルになるように添加して、通
水速度(Q)0.5リットル/hr、嫌気的条件下、1
00rpmで撹拌しながら30℃で脱窒反応を行った。
汚泥濃度は3300mg/リットルである。
【0033】脱窒菌体としては、海水にKNO3が36
00ppm、メタノールが2000ppm、K2HPO4
が70ppm、KH2PO4が10ppmになるよう調整
し、30℃で2カ月間馴養した海水系脱窒菌を含有する
汚泥を用いた。
【0034】脱窒処理の結果、濃縮水の硝酸性窒素量
(Ni)は499ppmであったのが、沈降槽出口での
硝酸性窒素量は1.3ppmまで減少していた。すなわ
ち、硝酸性窒素の99%以上を除去できた。脱窒槽の実
動容積(Vd)は8リットルで、滞留時間は12時間、
時間あたりの容量負荷(Q・Ni/Vd)は41mg/
(リットル・hr)である。日単位の容量負荷に換算す
ると0.99kg/(m3・日)である。菌体あたりの
負荷(SS負荷)は、0.3kg/(kg・日)であ
る。
【0035】例2 脱窒反応に対する塩濃度の影響について、耐塩性の海水
系脱窒菌と通常の淡水系の脱窒菌とを比較した。耐塩性
の脱窒菌として例1で用いた汚泥を使用した。淡水系の
脱窒菌は、水道水をベースとして表3に示すモデル排水
で、1カ月間馴養した汚泥を使用した。表3に示す組成
のモデル排水では、総塩濃度を変化させるため、NaC
lの添加量を0〜60000ppmまで10000pp
mごとに変化させた。
【0036】
【表3】
【0037】脱窒反応は、実働容積2リットルの撹拌槽
に汚泥濃度4000mg/リットルの濃度で植菌し、3
0℃、pH=7.5に保持し、回分法により、硝酸性窒
素の減少速度を測定した。その結果を図2に示す。な
お、図2の縦軸は単位汚泥(MLSS)当たり脱窒速度
である。
【0038】耐塩性の海水系窒菌ではNaClが400
00ppmまでは反応速度に影響なく、単位汚泥当たり
の脱窒速度は12mg−N/(g・hr)以上であっ
た。高濃度になるにつれ反応速度が低下するものの、N
aClが60000ppmであっても充分な反応速度を
有していた。
【0039】一方、比較のために用いた淡水系の脱窒菌
では、NaClが0ppmのとき約10mg−N/(g
・hr)であった脱窒速度が、NaClが10000p
pmでは約2mg−N/(g・hr)に低下し、塩濃度
30000ppmでは脱窒速度は10分の1以下に低下
している。このため電気透析で得られる濃縮液では利用
できないことが判明した。
【0040】なお、このとき用いた2種類の汚泥の沈降
性を示す汚泥容量指標は、海水系耐塩性汚泥では38m
l/gであり沈降性の非常によい汚泥であったが、淡水
系で馴養した汚泥の汚泥容量指標は391ml/gと高
く、沈降性の低い汚泥であった。すなわち、高い塩濃度
で馴養した汚泥は沈降性が良好であることが見いだされ
た。
【0041】例3 脱窒菌の生育した活性炭カラムよる脱窒処理を行っ
た。装置の概略を図3に示す。図3の装置は、図1の装
置の生物脱窒槽7に代えて、脱窒カラムを設けてい
る。脱窒カラムは内径6cm、長さ120cmで、充
填剤として顆粒状活性炭を3リットル充填したものであ
り、カラムの容積は3.39リットルである。カラム
は、例1で用いた汚泥を植菌し、表2に示す濃縮水にK
2HPO4が70mg/リットル、KH2PO4が10mg
/リットル、NaClが30g/リットル、メタノール
が2000mg/リットルになるように添加して、カラ
ムの下から、通水速度1.0リットル/hr、30℃で
2カ月間ランニングを行うことにより、脱窒菌を生育
た。この脱窒カラムによると沈降槽は不要である。
【0042】このカラムに例1で得られた電気透析濃縮
水を1.0リットル/hrで通水した。温度はカラムジ
ャケットに30℃の水を循環させて一定に保った。その
結果、流入水の硝酸性窒素が499ppmであるのに対
し、カラム出口の硝酸性窒素は8.5ppmで、除去率
は98.3%、カラムに対する容量負荷は167mg/
(リットル・hr)=4.0kg−N/(m3・日)で
あった。滞留時間は3.0時間である。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、硝酸イオンまたは亜硝
酸イオンを含む水から効率的に、それらを除去し、高純
度な水が得られるだけでなく、除去した硝酸イオンまた
は亜硝酸イオンを無害化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】例1で用いた脱窒装置の概略図
【図2】塩濃度と脱窒菌の脱窒速度の関係を示す図
【図3】例3で用いた脱窒装置の概略図
【符号の説明】
1:原水 2:電気透析槽 3:脱塩水 4:濃縮水 5:調整槽 6:メタノールタンク 7:生物脱窒槽 8:沈降槽 9:脱窒カラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 3/28 - 3/34 C02F 1/469

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒素酸化物イオンを含有する原水から、電
    気透析によりTDSが4000ppm以上の濃縮水およ
    び脱塩水を得る第1工程と、該濃縮水を耐塩性の脱窒菌
    により生物脱窒処理する第2工程とからなる水処理方法
    であって、第1工程の濃縮水に、アルカリを加えてカル
    シウム塩を沈殿除去した後、pHを6〜9の範囲に調整
    して、第2工程に供給する水処理方法
  2. 【請求項2】脱窒菌として、TDSが10000ppm
    以上、窒素酸化物を含む条件で1カ月以上馴養したもの
    を用いる請求項1記載の水処理方法。
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