JP3462593B2 - 2段噴流床石炭ガス化炉 - Google Patents

2段噴流床石炭ガス化炉

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JP3462593B2
JP3462593B2 JP24113294A JP24113294A JP3462593B2 JP 3462593 B2 JP3462593 B2 JP 3462593B2 JP 24113294 A JP24113294 A JP 24113294A JP 24113294 A JP24113294 A JP 24113294A JP 3462593 B2 JP3462593 B2 JP 3462593B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2段噴流床石炭ガス化
炉のリダクタバーナの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の2段噴流床石炭ガス化炉を図4〜
図7により説明する。このガス化炉では、燃料に微粉
炭、ガス化剤に空気を用い石炭をガス化する。これらの
図に示すように、ガス化炉1はコンバスタ2、リダクタ
3、起動用コンバスタ4より構成されている。コンバス
タ2には、コンバスタ用石炭5と2次空気6を噴射する
コンバスタバーナ7が複数本設けてある。
【0003】リダクタ3にはガス化用石炭8を噴射する
リダクタバーナ9が複数本(図5では4本)設けてあ
る。起動用コンバスタ4には油燃料10と燃焼に必要な
油燃料用2次空気11を噴射する油バーナ12が複数本
設けてある。なお、ガス化炉1は、ガス化炉1内が高温
となるため水冷耐火壁構造となっている。
【0004】また、コンバスタ用石炭5及びガス化用石
炭8は、図示されていない粉砕設備で数μ〜数十μ(7
2μpass70〜80%が好ましい。)に粉砕された微粉
炭であり、空気で搬送され各バーナへ供給される。
【0005】このような、構成をもつガス化炉1は下記
の手順でガス化運転を行なう。起動用コンバスタ4の油
バーナ12で油燃焼を行ない、コンバスタ2内の昇温を
行なう。コンバスタ2内の温度が石炭の着火点以上に達
したならばコンバスタバーナ7よりコンバスタ用石炭5
及び2次空気6を噴射し、高温燃焼をさせる。その高温
燃焼排ガスはリダクタ3へ供給される。
【0006】コンバスタ2内の高温燃焼が安定したなら
ばすみやかに、リダクタバーナ9よりガス化用石炭8を
噴射する。ガス化用石炭8は、高温燃焼排ガスによって
乾留され、ガス化が開始される。起動用コンバスタ4の
油バーナ12は、ガス化の安定と同時に停止する。
【0007】一方、コンバスタ2内に噴射された石炭中
の灰分はコンバスタ2内が高温となっているため溶融化
し、溶融スラグ13となりコンバスタ2下部に設けられ
たスラグホール14から系外へ排出される。ガス化炉1
は、ガス化効率の向上及び溶融スラグ13の安定排出を
計るため、コンバスタ2内は空気比(投入石炭量に対す
る理論空気量/実投入空気量)0.9〜1.1で燃焼さ
せ、できるかぎり高温(1600〜1900℃)に保つ
必要がある。
【0008】そのため、コンバスタ2内はもちろん、リ
ダクタバーナ9付近までは、灰の融点以上の温度となっ
ている。従って、図6に示すようにリダクタバーナ9付
近の壁面はコンバスタ2内より高温燃焼排ガスとともに
飛散してきた一部のスラグや、リダクタバーナ9より噴
射されたガス化用石炭8の一部が付着し、溶融化し、溶
融スラグ13の層を形成する。
【0009】この溶融スラグ13は、雰囲気温度が高い
ため流動性がよく自重でコンバスタ2内へと流下するが
前述したように常に供給もされているので、ある層の厚
さで保持されている。実験結果ではこの層の厚さは3〜
20mm程度となっている。リダクタバーナ9より上方で
はガス化反応により急激に温度が低下し灰の融点温度以
下となるため壁面への付着スラグは固形スラグ15とな
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】リダクタバーナ9は焼
損防止のため、水冷構造となっておりバーナ表面温度は
低い。従って、リダクタバーナ9上面へ流下してきた溶
融スラグ13は固化し成長する。図7にスラグの固化、
成長の状況を示す。
【0011】(a)図はリダクタバーナ9の上面に溶融
スラグ13が固化した状況を示す。リダクタバーナ9と
接する面は完全に固化しているが表面は溶融している。
(b)図はさらに固化が成長し、バーナ端面まで達した
状況を示す。(c)図はバーナ端面まで成長したスラグ
がガス化用石炭(常温空気で搬送)で冷却され、バーナ
先端に円筒状スラグ15’が形成された状況を示す。
(d)図は成長した円筒状スラグ15’を示す。
【0012】リダクタ3には複数本のリダクタバーナ9
が配置されているが、各バーナに円筒状スラグが成長
し、お互いに結合したりするとガス化用石炭8の供給不
安定やリダクタ部ガス通路の減少、又は、閉塞等のトラ
ブルが発生し安定したガス化運転が保持できなくなる。
【0013】本発明は、リダクタ内に乾留用の微粉炭を
投入するリダクタバーナに円筒状スラグが成長するのを
防ぎ安定したガス化運転を可能とした2段噴流床石炭ガ
ス化炉を提供することを課題としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、微粉炭をコン
バスタで燃焼させ高温燃焼排ガスを生成し、同コンバス
タの上部に設けられたリダクタにおいて前記高温燃焼排
ガス中に微粉炭を投入して乾留させガス化を行なう2段
噴流床石炭ガス化炉における前記課題を解決するため、
リダクタに微粉炭を投入するリダクタバーナの近傍に、
その中心軸線が同リダクタバーナの中心軸線と炉内で交
差するようにガスバーナを設けた構成を採用する。
【0015】そのガスバーナはリダクタバーナの鉛直下
方に設けるのが好ましい。また、ガスバーナには着火性
が高く高温化が計られるように燃料にはLPG、酸化剤
に酸素を使用するのが好ましい。これらの燃料や酸素の
供給は外部に設けられた操作盤で制御することができ
る。
【0016】
【作用】本発明による石炭ガス化炉は前記した構成を有
しており、そのガス化作用は従来のガス化炉と同様に行
われる。たゞし本発明によるガス化炉ではガス化開始後
から定期的にリダクタバーナ近傍のガスバーナに例えば
LPG及び酸素を投入し火炎を形成する。ガスバーナは
その中心軸線がリダクタバーナの中心線と炉内で交差す
るよう配置されているため、ガスバーナの火炎はリダク
タバーナ先端の円筒状スラグの生成された位置に衝突す
る。
【0017】なお、ガスバーナは空気比=1で燃焼させ
れば理論燃焼温度は約2800℃となるが実際には輻射
等により1800〜2000℃前後となる。しかし、一
般的にガス化炉で使用させる石炭(レキセイ炭)の灰融
点温度(1100〜1600℃)より十分に高いためリ
ダクタバーナ先端の円筒状スラグはガスバーナの火炎で
溶融、切断される。
【0018】
【実施例】以下本発明による2段噴流床石炭ガス化炉を
図1〜図3に示した一実施例に基づいて具体的に説明す
る。なお、図1〜図3において図4〜図7に示した従来
のガス化炉と同じ部分には説明を簡単にするため同一符
号を付してある。図1〜図3に示す実施例でも図5に示
すものと同様に4本のリダクタバーナ9を設置してい
る。
【0019】図1に示すようにリダクタバーナ9の鉛直
軸線上の直下にガスバーナ16を設けている。ガスバー
ナ16はリダクタバーナ9の水平軸線と炉内で交差する
よう配置してあり、燃焼防止のため水冷構造である。ま
た、ガスバーナ16はLPG弁17、酸素弁18、窒素
弁19がそれぞれLPG配管20、酸素配管21、窒素
配管22に接続されている。なお、酸素配管21と窒素
配管22はガスバーナ16の手前で結合している。各弁
17,18,19は操作盤23で制御することができ
る。
【0020】図2に示すようにガスバーナ16は水冷構
造で外筒24の先端に単孔の噴射孔25を有するスプレ
イノズル26がキャップ27で取付られている。その前
流側に燃料と酸化剤を混合するミキシングプレート28
が配置され、LPG供給管29、酸素供給管30が接続
されている。図3はミキシングプレート28を示す。ま
た、外筒24内には冷却水供給管35も配置されてい
る。その他のガス化炉の構成は図4に示したものと実質
同じである。
【0021】次に、以上説明したガス化炉の作動につい
て説明する。図示されていないLPG供給設備及び酸素
供給設備から供給されたLPG31、と酸素32はLP
G弁17、酸素弁18、LPG供給管29、酸素供給管
30をそれぞれ通り、ミキシングプレート28に入り、
混合されスプレイノズル26から噴射される。噴射され
たLPG31と酸素32の混合気体は炉内の高温燃焼ガ
スで着火し、火炎33を形成する。
【0022】LPG31と酸素32は空気比=1で燃焼
させるため火炎温度は1800〜2000℃となり、一
般に使用される石炭の灰融点温度より十分高いため、リ
ダクタバーナ9先端に生成した円筒状スラグ15’は溶
融、切断される。なお、スプレイノズル26の噴射孔2
5が単孔なのは火炎33が広がるのを防止し、火炎33
を円筒状スラグ15’に集中的に衝突させるためであ
る。
【0023】ガスバーナ16は使用しない場合は、窒素
34を供給する。窒素34は、図示されていない窒素供
給設備から窒素弁19と窒素配管22を通り酸素配管2
1に流れスプレイノズル26から噴射される。これは、
使用後の酸素配管21、酸素供給管30内の不活性化と
粉塵等によるスプレイノズル26の閉塞を防止するため
である。
【0024】ガスバーナ16は、4本のリダクタバーナ
9下部にそれぞれ取付けられているが4本同時に作動さ
せない。円筒状スラグ15’の溶断時はガス化用石炭の
一部を燃焼させたり又、噴射形態(噴射方向、噴射の広
がり等)が変化する可能性があり、ガス化効率に悪影響
を与えかねないので1本ずつ間隔をおいて作動させる。
本実施例によるガス化炉の各部寸法及び容量を表1に示
してある。
【0025】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
る2段噴流床石炭ガス化炉ではリダクタバーナの近傍
に、その中心軸線がリダクタバーナの中心軸線と炉内で
交差するようにガスバーナを設けており、そのガスバー
ナを作動させることにより、リダクタバーナ先端の円筒
状スラグの成長を防止することができ、安定したガス化
運転を継続させることができる。
【0026】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る2段噴流床石炭ガス化
炉に設備されているリダクタバーナ部分の全体概略断面
図。
【図2】図1に示されたガスバーナの詳細を示す断面
図。
【図3】図2に示したガスバーナのミキシングプレート
の断面図。
【図4】従来の2段噴流床石炭ガス化炉を示す全体構成
図。
【図5】図4のV−V線に沿う拡大断面図。
【図6】図4のa部詳細を示す断面図。
【図7】リダクタバーナにおける円筒状スラグ形成状況
を示す説明図。
【符号の説明】
1 ガス化炉 2 コンバスタ 3 リダクタ 4 起動用コンバスタ 5 コンバスタ用石炭 6 2次空気 7 コンバスタバーナ 8 ガス化用石炭 9 リダクタバーナ 10 油燃料 11 油燃料用2次空気 12 油バーナ 13 溶融スラグ 14 スラグホール 15 固形スラグ 16 円筒状スラグ 20 LPG配管 21 酸素配管 22 窒素配管 23 操作盤 24 外筒 25 噴射孔 26 スプレイノズル 27 キャップ 28 ミキシングプレート 29 LPG供給管 30 酸素供給管 31 LPG 32 酸素 33 火炎 34 窒素 35 冷却水供給管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−158063(JP,A) 実開 平3−70256(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10J 3/46

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粉炭をコンバスタで燃焼させ高温燃焼
    排ガスを生成し、同コンバスタの上部に設けられたリダ
    クタにおいて前記高温燃焼排ガス中に微粉炭を投入して
    乾留させガス化を行なう2段噴流床石炭ガス化炉におい
    て、前記リダクタに微粉炭を投入するリダクタバーナの
    近傍に、その中心軸線が同リダクタバーナの中心軸線と
    炉内で交差するようにガスバーナを設けたことを特徴と
    する2段噴流床石炭ガス化炉。
  2. 【請求項2】 前記リダクタバーナの鉛直下方に、その
    中心線軸が同リダクタバーナの中心軸線と炉内で交差す
    るように前記ガスバーナを設けたことを特徴とする、請
    求項1記載の2段噴流床石炭ガス化炉。
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CN109401798A (zh) * 2018-12-13 2019-03-01 中国华能集团清洁能源技术研究院有限公司 一种双切圆两段式干煤粉加压气化炉及其气化方法

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