JP3462567B2 - 厨芥処理装置 - Google Patents

厨芥処理装置

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JP3462567B2 JP10700794A JP10700794A JP3462567B2 JP 3462567 B2 JP3462567 B2 JP 3462567B2 JP 10700794 A JP10700794 A JP 10700794A JP 10700794 A JP10700794 A JP 10700794A JP 3462567 B2 JP3462567 B2 JP 3462567B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、厨房内に発生する厨芥
(生ごみ)を、微生物の活動により分解処理する厨芥処
理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般家庭、飲食店等の厨房内に日々発生
する厨芥を処理するための一方法として、微生物による
分解を利用する方法がある。この方法は、ゴミの減量化
に寄与でき、ごみ焼却場及び下水処理場の負荷軽減に役
立つと共に、環境保全の観点からも好ましい方法として
注目を浴びている。
【0003】この方法による厨芥処理装置は、従来から
種々提案されているように、微生物の生息に適した処理
媒質を収納する処理槽を備え、該処理槽の上部に厨芥投
入口を開設し、また底部を排水管に接続してなり、厨芥
投入口を経て処理槽に厨芥を投入し、適宜の混合手段に
より処理媒質中に混ぜ合わせて用いられる。
【0004】本願出願人は既に、前記処理槽に収納する
処理媒質として、良好な通気性及び保水性を得るべく所
定の処理により多孔質化された木質細片を利用した厨芥
処理装置を提案している。この装置によれば、処理媒質
中での微生物の活性が促進される結果、処理槽内にて処
理媒質中に混ぜ合わされた厨芥は、堆肥化の段階を超え
て、水(H2 O)と炭酸ガス(CO2 )とに分解される
ようになり、前者を排水管を経て下水に放流し、また後
者を大気に放出することにより、前記厨芥を略完全に消
滅させることができる。
【0005】この種の厨芥処理装置においては、処理槽
の内部を微生物の活動に適した環境に保つことが重要で
ある。微生物の活動のためには、適正量の空気及び水
と、適温の維持とが必要となる。これらの内、空気は、
厨芥の投入時に行われる処理媒質の混ぜ合わせにより、
また水は、厨芥と共に投入される水分及び厨芥の分解に
伴って発生する水により夫々補給され、前述の如く通気
性及び保水性に優れた前記処理媒質に適正量だけ取り込
まれて自動調整される。
【0006】また処理槽の内部温度は、微生物の活動に
伴う発生熱により自動調整が行われるが、例えば、寒冷
地にて使用される場合、長期間の中断後に再使用される
場合等、前記自動調整による適温の実現が難しいことが
ある。更に、処理槽内部の適正温度は、処理対象となる
厨芥の種類によって異なり、例えば、野菜を主体とする
厨芥処理のための適正温度は、20〜40℃であるのに対
し、肉類、残飯等のたんぱく質又はでんぷん質を主成分
とする厨芥処理のための適正温度は、50〜60℃である。
【0007】そこで従来から、処理槽の内部を加熱する
ためのヒータと、処理槽の周辺温度を検出する温度計と
を備え、該温度計による測温値と適正温度との偏差を解
消すべく前記ヒータの通電を制御することにより、処理
槽の内部温度を適正温度に維持するようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】さて、以上の如き動作
をなす厨芥処理装置の処理能力は、空気、水及び温度の
諸条件が適正に保たれている場合、処理媒質の量に依存
する。一方、一般家庭での平均的な厨芥の発生量は、70
0g/日前後であり、この量の厨芥を余裕を持って処理す
る処理能力を得るための処理媒質の重量は、適正量の水
分を含んだ状態で略20kgにも達する。
【0009】従って、前記処理媒質及び処理槽に加え
て、厨芥と処理媒質との混ぜ合わせのための混合手段等
の付属装置を含む厨芥処理装置は、相当の重量を有する
ことになり、例えば、転居に際しての移動に多大の困難
を伴うという問題があった。
【0010】また、厨芥と共に処理槽に投入される虞が
大きく、微生物による分解が困難又は不可能な物質とし
て、例えば、割箸、楊枝、ビニール及び貝殻等があり、
これらが処理槽内部の処理媒質中に多く混在するように
なった場合、微生物の生息環境が悪化して処理能力の大
幅な低下を招来することから、前記処理媒質は、定期的
に交換されるのが望ましい。
【0011】この交換は、一般的に、前記処理槽の取り
換えにより実現されるが、該処理槽は、前述の如き重量
を有する上、構造物として固定されているために、前記
取り換えに困難を伴い、使用者の手により手軽に行えな
い難点があり、処理能力の低下を見過ごしたまま使用が
継続されて、処理槽内部での厨芥の腐敗等、更なる問題
を生じる不都合があった。
【0012】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、装置全体の移動、及び処理槽の取り換え等の必
要時に、処理槽内部の処理媒質の重量を軽減し、前記移
動及び取り換え作業を容易化する厨芥処理装置を提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、処理媒質を収
納する処理槽の内部に厨芥を投入し、前記処理媒質中に
生息する微生物の活動により分解処理する厨芥処理装置
において、前記処理槽の内部を加熱するヒータと、該ヒ
ータを制御する運転制御部とを備え、前記運転制御部
は、処理槽内を微生物の活動に好適な温度に維持する通
常運転と、通常運転動作時より高い温度に加熱して処理
媒質及び前記厨芥を乾燥させる乾燥運転とを選択可能と
し、スイッチ操作に応じて通常運転から乾燥運転に移行
させることを特徴とする。
【0014】更に加えて、前記処理槽をその上部に載架
する受け台を備えることを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明においては、装置全体の移動及び処理槽
の取り換えに際し、乾燥手段を動作させ、処理槽内部の
処理媒質及び厨芥を乾燥せしめ、これらの保有水分を除
去して処理槽の重量を軽減する。
【0016】更に、受け台上に処理槽を載架した構成に
より、処理媒質の交換に際して必要となる処理槽の着脱
を容易に行わせる。
【0017】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。図1は、本発明に係る厨芥処理装置(以下
本発明装置という)の正面断面図、図2は、同じく平面
断面図である。
【0018】図示の如く本発明装置は、内部に処理媒質
2を収納してなる処理槽1を、外函3内に備えてなる。
処理槽1は、図示の如く、一側の全面に開口を有するバ
ケット形の容器であり、合成樹脂、ステンレス鋼等の耐
食性材料により構成されている。外函3の内部には、こ
れの底面から立設された脚上に受け台4が固設してあ
る。該受け台4は、中抜き円板の外周縁を適宜の高さに
立ち上げた形状をなしており、前記処理槽1は、その底
部を受け台4に載架し、該受け台4周縁の立ち上げ部に
より、その底部近傍の外周面を保持させることにより、
他側の開口を上向きとして支持されている。
【0019】処理槽1内部の処理媒質2は、所定の処理
により多孔質化され、良好な通気性及び保水性を確保し
てなる木質細片であり、処理槽1の底面に敷き詰められ
た排水体20上に所定の深さを有して収納されている。排
水体20は、処理媒質2の脱落を防止すると共に、後述す
る厨芥処理の過程で生成される水を透過する作用をなす
ものであり、樹脂又は金属製のメッシュ、粗い木片等、
通水性に優れた材料からなる。処理槽1の底板の一部に
は、前記排水体20を透過する水を外部に排出すべく、内
外に貫通する態様に排水孔21が形成されている。
【0020】外函3の上部には、蓋板30により開閉自在
に覆われた開口部が形成してある。この開口部は、図1
に明らかな如く、処理槽1の通過が可能なサイズを有し
ており処理槽1は、蓋板30が開放された前記開口部を経
て外函3内に導入され、受け台4上に載架させ得る一
方、前記開口部を経て外函3外に導出し得るようになし
てある。
【0021】前記受け台4には、一部を窪ませ下向きに
排水管41を連設して排水部40が形成されており、受け台
4への処理槽1の載置は、前者の排水部40と後者の排水
孔21の形成位置とを整合せしめてなされ、排水孔21を経
て排出される水を排水部40に集め、排水管41を経て下部
に排出するようになしてある。
【0022】前記排水管41の下端は、外函3の底面上に
ヒータ板31を介して敷設された排水パン32に臨ませてあ
る。この排水パン32は、略全面に亘って保水布33を敷き
詰めると共に、図示しない放水管を介して外函3の外部
に連通させた構成となっている。而して、排水管41を経
て排出される水は、保水布33に保持されて排水パン32上
に滞留し、ヒータ板31に埋設されたヒータH2 への通電
により加熱され、蒸発気化すると共に、排出水の一部
は、前記放水管を経て外部に放出される。
【0023】処理槽1の内側には、軸心上での回転自在
に攪拌軸5が枢支されている。該攪拌軸5には、処理槽
1の底面近傍にて半径方向外向きに、一対の攪拌羽根5
0,50が突設され、また処理槽1の底面中央を貫通して
外部に延設された攪拌軸5の下端には、連結カップリン
グ51が固設されている。
【0024】また図2に示す如く、外函3の内部の一隅
には、受け台4及びこれの上部の処理槽1と干渉しない
ように攪拌モータ6が縦位置に固設してあり、該攪拌モ
ータ6の下向きの出力端には、駆動プーリ60が嵌着して
ある。また円環状をなす前記受け台4の中抜き部の中心
位置には、鉛直軸回りに回転自在に従動プーリ61が配し
てあり、該従動プーリ61と前記駆動プーリ60とは、両者
間に張架された伝動ベルト62により連結されている。
【0025】図1に示す如く、受け台4上に処理槽1を
載架した場合、攪拌軸5下端の連結カップリング51は、
受け台4中央の前記従動プーリ61と係合し、また、処理
槽1の開口部近傍にまで延設された攪拌軸5の上端は、
外函3の上部を覆う前記蓋板30の閉止により、該蓋板30
の下面中央に形成された凹所に嵌合して支持されるよう
になしてある。即ち、処理槽1内部の攪拌軸5は、該処
理槽1を受け台4上に載架し、また蓋板30を閉止するこ
とにより、上下両端を支持された状態となり、この状態
で攪拌モータ6を駆動することにより、駆動プーリ60及
び伝動ベルト62を介して従動プーリ61に伝達される回転
力により安定して回転し、この回転に伴う前記攪拌羽根
50,50の回転により、処理槽1内部の処理媒質2が攪拌
されることになる。
【0026】処理槽1を支持する受け台4には、図1に
示す如く、全周に亘って数巻きに巻回された態様にヒー
タH1 が埋設してあり、該ヒータH1 の通電に伴う発熱
により、前記処理槽1を下部から加熱すると共に、外函
3内部を加熱する構成としてある。また、外函3の底部
のヒータ板31にもヒータH2 が埋設してあり、該ヒータ
2 の通電に伴う発熱は、前述の如く、排水パン32上に
滞留する水の蒸発気化に供されると共に、外函3内部の
加熱にも供される。
【0027】而して、処理槽1の内部に収納された処理
媒質2は、ヒータH1 の発熱により処理槽1を介して加
熱され、またヒータH1 ,H2 の発熱により昇温する外
函3内部の空気との接触により加熱されることになり、
この加熱による処理媒質2の温度は、外函3の内周壁に
取り付けた温度センサSにより、外函3内部の空気温度
として検出されている。
【0028】また図2に示す如く、外函3の背面側に
は、壁板を貫通する排気孔34,34…の内側に臨ませて排
気ファン7が固設してあり、また図1に示す如く、外函
3の上部を覆う蓋板30には、これを貫通する態様に給気
孔35,35…が形成してあり、排気ファン7を駆動するこ
とにより、給気孔35,35…を経て外気が吸い込まれ、処
理槽1及び外函3の内部を循環し、排気ファン7及び排
気孔34,34…を経て外気に排出される。なお、排気ファ
ン7には、脱臭フィルタ70が付設してあり、排気ファン
7による吸気は、脱臭フィルタ70による脱臭を経て排気
孔34,34…を通過し、外気に放出されるようになしてあ
る。
【0029】図3は、以上の如く構成された本発明装置
の制御系の構成を示すブロック図である。図中10は、マ
イクロプロセッサを用いてなる運転制御部であり、該運
転制御部10の入力側には、各種の運転操作を行うための
操作部11が接続され、また、前記温度センサSによる測
温結果が与えられている。
【0030】一方、運転制御部10の出力は、前記攪拌モ
ータ6に駆動回路12を介して与えられ、また前記ヒータ
1 及びH2 に各別の通電回路13,14を介して与えら
れ、更に前記排気ファン7に駆動回路15を介して与えら
れており、攪拌モータ6を駆動しての処理媒質2の攪
拌、ヒータH1 ,H2 への通電による処理媒質2の加
熱、及び排気ファン7を駆動しての外気の循環は、これ
ら夫々に運転制御部10から与えられる動作指令に従って
行われるようになしてある。
【0031】前記操作部11は、厨芥投入時に操作される
通常運転のための運転スイッチを備えており、該運転ス
イッチの操作は、蓋板30を開放して処理槽1中に厨芥A
を投入し、蓋板30を閉止した後に行われ、この操作に応
じて運転制御部10は、攪拌モータ6と排気ファン7とに
動作指令を発し、これらを所定時間駆動する動作をな
す。
【0032】攪拌モータ6の駆動力は、前述の如く駆動
プーリ60、伝動ベルト62を介して受動プーリ61に伝達さ
れ、更に攪拌軸5に伝達されて、攪拌羽根50,50の回転
により処理媒質2が攪拌されることになり、処理槽1に
投入された厨芥Aは、図1に示す如く処理媒質2中に混
ぜ合わされる。また、この間の排気ファン7の駆動によ
り、外函3及び処理槽1の内部に外気が導入されてお
り、攪拌羽根50,50の回転による処理媒質2の攪拌は、
新鮮な外気を取り込みつつ行われる。
【0033】運転制御部10は、以上の如き厨芥投入時の
動作を終了した後、次なる厨芥の投入時まで待機動作を
なし、処理媒質2中に混ぜ合わされた厨芥Aは、この間
に分解処理される。処理槽1内部の処理媒質2は、前述
の如く、多孔質化された木質細片であり、微生物の生息
に適した環境となっており、処理媒質2中に混ぜ合わさ
れた厨芥Aは、これらと共に持ち込まれた微生物の活動
により、最終生成物たる水(H2 O)と炭酸ガス(CO
2 )とに分解され、前者は、処理媒質2中を流下し、処
理槽1底部の排水体20及び排水孔21を通過して受け台4
の排水部40に集められ、排水管41を経て排水パン32に流
れ出し、保水布33に保持されて滞留し、後者は、処理槽
1及び外函3の内部に放出される。
【0034】待機動作中の運転制御部10は、所定時間毎
に攪拌モータ6及び排気ファン7に動作指令を発して、
外気を取込みつつ処理媒質2を攪拌せしめると共に、ヒ
ータH2 に所定の動作指令を発し、該ヒータH2 への通
電によりヒータ板31を発熱せしめる動作をなす。
【0035】処理媒質2中の微生物の活性は、適正量の
空気及び水分の維持と、適温の維持とにより高められ
る。待機動作中の処理媒質2の攪拌は、適正量の空気を
取り込みつつ、厨芥Aの分解生成物たる炭酸ガスの排出
を促進すべく行われるものであり、処理媒質2からの排
出ガスは、外函3内部を循環する吸気と共に排気ファン
7に吸い込まれ、排気孔34,34…を経て外気に放出され
る。
【0036】一方待機動作中のヒータH2 への通電は、
処理槽1の底部から排水パン32上に流れ出し、保水布33
に保持された水を加熱して蒸発気化せしめると共に、外
函3の内部を適宜に温めるべく行われるものであり、蒸
発気化した水は、前記炭酸ガスと共に排気ファン7に吸
い込まれて外気に放出される。なお、厨芥Aの分解によ
り生成される炭酸ガスと、生成水の蒸発により発生する
水蒸気とは、若干の臭気を含むが、この臭気は、排気孔
34,34…に前置された脱臭フィルタ70により外気への放
出前に除去される。
【0037】また処理媒質2は、前述の如く、保水性に
優れており、厨芥Aと共に導入される水と厨芥Aの分解
により生成される水とを適宜に取り込み、自身の水分量
を適正に自動調整するから、使用初期に所定の水分を供
給するのみでよく、水分量の適正化のための手段は不要
である。
【0038】更に、処理槽1の内部温度は、微生物の活
動に伴う発生熱により、ある程度の自動調整が行われ
る。ところが、寒冷地での使用、長期間の中断後におけ
る再使用の場合等、前記自動調整による適温の実現が難
しい上、処理槽1内部の適正温度は、処理対象となる厨
芥Aの種類に応じて異なり、野菜を主体とする厨芥を処
理する場合の適正温度は、20〜40℃であるのに対し、肉
類、残飯等のたんぱく質及びでんぷん質からなる厨芥を
処理する場合の適正温度は、50〜60℃である。
【0039】待機動作中の運転制御部10は、温度センサ
Sからの入力により処理槽1の内部温度を認識し、これ
と目標温度との比較結果に基づいて受け台4に埋設され
たヒータH1 に動作指令を発し、該ヒータH1 への通電
により処理槽1を加熱し、処理媒質2の内部温度を適正
化する温度制御動作をなす。なお、この温度制御動作に
際し、ヒータ板31に埋設されたヒータH2 への通電を補
助的に行ってもよい。
【0040】前記温度制御における目標温度は、主たる
処理対象となる厨芥Aの種類に応じて予め設定しておい
てもよいが、投入される厨芥Aの種類を指定するスイッ
チを入力側の操作部11に設け、投入毎に行われるこのス
イッチ操作の履歴により運転制御部10に処理媒質2中の
厨芥Aの分布を判定させ、目標温度を逐次更新する構成
としてもよく、この構成により処理時間の短縮を図るこ
とができる。
【0041】更に、運転制御部10の入力側の操作部11に
は、乾燥運転を指定する乾燥スイッチが配してある。こ
の乾燥スイッチは、厨芥Aと共に処理槽1に投入されて
微生物による分解が困難又は不可能な物質、例えば、割
箸、楊枝、ビニール及び貝殻等が、長期の使用により処
理媒質2中に多く存在する状態となり、微生物の生息環
境の悪化により処理能力の低下を来す虞れがある場合、
処理媒質2と共に処理槽1の取り換えを行う際に操作さ
れるものであり、乾燥スイッチの操作に応じて運転制御
部10は、ヒータH1 ,H2 と排気ファン7とに連続的な
動作指令を発する乾燥運転動作を行う。
【0042】この動作によりヒータH1 ,H2 が連続的
に発熱し、処理槽1内部の処理媒質2は、通常動作時の
適正温度を超えて加熱され、この加熱により、処理媒質
2及びこれに混在する厨芥Aに含まれる水分が蒸発し、
処理槽1の上部空間、及び外函3の内部に溜まる。一方
このとき、排気ファン7も連続運転されているため、処
理槽1及び外函3の内部には、前記吸気孔35から導入さ
れて前記排気孔34を経て排出される外気の流れが生じて
おり、この外気の流れと共に前記加熱により蒸発した水
分が搬送され、外函3の外部に連続的に排出されること
になり、処理媒質2及び厨芥Aは、保有水分を徐々に失
って乾燥せしめられる。
【0043】処理媒質2の交換のための処理槽1の取り
換えは、蓋板30を開放し、外函3の上部に処理槽1を引
き出し、新たな処理槽1と交換する手順にて行われる。
ところが、厨芥処理のための通常運転の間の処理媒質2
の重量は、厨芥Aの処理能力が1kg/日前後であるとい
う条件下にて、適正量の水分を含んだ状態で20kg前後に
も達する。更に、この処理媒質2と共に処理槽1の取り
換えが必要となるときには、前記処理媒質2中に、分解
中の厨芥A及び分解不可能な物質が混在しており、これ
らを含む処理槽1の全重量は、20kgをかなり上回るよう
になり、このような重量物を外函3の上部に直接的に引
き出すには困難を伴う。
【0044】一方、通常運転中の処理媒質2は、全重量
の70%前後の水分を保有しており、また処理媒質2中の
厨芥Aは、全重量の80%前後の水分を保有している。前
述した乾燥運転は、これらの保有水分を適宜に除去し、
処理槽1の重量を減らし、外函3からの引き出しを容易
化するために行われる。例えば、20kgの処理媒質2中
に、未処理又は処理中の厨芥Aが6kg混在している条件
下にて、前述した乾燥運転により処理媒質2及び厨芥A
の保有水分が80%除去された場合、この乾燥運転後の処
理媒質2及び厨芥Aの重量は、夫々 8.8kg及び 2.2kgと
なり、これらを含む処理槽1全体の重量は、20kgをかな
り下回る程度に抑えることができ、処理媒質2交換のた
めの処理槽1の引き出しが容易に行えるようになる。
【0045】またこの引き出しに際し、処理媒質2が水
分を含まないことから、処理槽1底部の前記排水孔21か
らの生成水の漏下も殆どなく、漏出水による周囲の汚損
を最小限に抑えることができる。
【0046】処理槽1の取り換えの要否は、分解不能な
物質の滞留により、処理槽1の内部における処理媒質2
の嵩が増大することから、日々行われる厨芥Aの投入毎
に、処理媒質2の嵩を観察することにより判定できる。
図1に示す処理槽1の内面には、本来の処理媒質2の上
面レベルよりも十分上の位置に目盛り線Bが形成してあ
る。この目盛り線Bは、処理槽1の取り換えのための目
安となすべく形成されたものであり、使用者は、嵩の増
大により処理媒質2の上面レベルが前記目盛り線Bに達
したとき、処理槽1の取り換えを行えばよい。
【0047】取り換え用の処理槽1は、図4に示す如
く、上側の開口を上蓋8により、また底面の外側を下蓋
9により夫々閉止した状態で供給される。上蓋8は、薄
肉円板形をなす部材であり、周縁部を弾性的に屈曲せし
めて形成された弾性縁80を備えており、これを処理槽1
の上側開口部の内周に押し込み、図示の如く装着されて
いる。また下蓋9は、浅底皿形をなす部材であり、周縁
を立ち上げて形成された嵌合縁90を備えており、これを
処理槽1の底部外周に嵌め合わせ、図示の如く装着され
ている。
【0048】このように供給される処理槽1は、図中に
2点鎖線にて示す如く上蓋8及び下蓋9を取り外し、こ
の状態で外函3内に導入されて、前述の如く、受け台4
上に載架支持せしめて使用される。このとき、処理槽1
内部の処理媒質2は乾燥状態にあり、受け台4上への載
架後、処理槽1の内部に適宜量の水を供給することによ
り使用が可能となる。
【0049】なお、受け台4上への処理槽1の載架に際
しては、処理槽1底部の排水孔21の形成位置を受け台4
の前記排水部40に整合させる必要がある。このことは、
例えば、排水孔21の周方向位置を示す合わせマークを処
理槽1上縁に形成し、また排水部40の周方向位置を示す
合わせマークを外函3の上部開口に形成しておき、処理
槽1の挿入に際し、これらの合わせマークを整合せしめ
ることにより容易に実現される。
【0050】処理槽1には、図4に示す如く、半円形の
屈曲形状をなす把手22が、その基端を処理槽1の上縁近
傍に係合せしめて取り付けてあり、処理媒質2の交換時
における処理槽1の取扱いは、前記把手22を把持して行
われ、該把手22は、処理槽1を受け台4上に載置した
後、厨芥Aの投入に支障を来たさないよう、処理槽1の
外径に沿わせて倒しておく。
【0051】図示の如く、上蓋8の嵌合部となる処理槽
1上部の内周と、下蓋9の嵌合部となる処理槽1底部の
外周とは略同径となっており、前述の如く取り外された
上蓋8と下蓋9とは、前者の弾性縁80を後者の嵌合縁90
に嵌め合わせることにより、図5に示す如く、両者の内
側を突き合わせた状態で一体化することができ、これら
は、図1及び図2に示す如く、外函3外部の一側に設け
られたラック36に立て掛けられて保管される。
【0052】一方、処理媒質2の交換のために外函3か
ら引き出された処理槽1は、上蓋8及び下蓋9を前述し
た如く装着し、図4に示す状態で保管される。この保管
中においても処理媒質2中では、微生物の活動により厨
芥Aの分解が行われており、前記上蓋8には、内側を脱
臭フィルタ81を介して排気孔81が形成され、前記分解に
より生成される炭酸ガスは、脱臭フィルタ81による脱臭
の後、排気孔82を経て排出されるようにしてある。ま
た、前記分解による生成水の大部分は、処理槽1底部の
排水孔21を経て漏出し、下蓋9上に溜まるが、生成水の
一部は、処理槽1の上部空間に水蒸気として充満する。
上蓋8の内面には、このような水蒸気を吸着すべく、高
分子吸水体83が取り付けてある。
【0053】なお本実施例においては、処理槽1の取り
換え時に乾燥運転を行う場合について述べたが、転居等
に伴う厨芥処理装置全体の移動に際し同様の乾燥運転を
行うことにより、前記移動を容易化することができる。
【0054】また本実施例においては、乾燥運転時の加
熱手段として、通常運転時における温度調節のためのヒ
ータH1 及びH2 を利用しているが、乾燥運転専用の加
熱手段を設けてもよい。但し乾燥運転は、一般的には、
1〜数年毎に行われるに過ぎないことから、専用の加熱
手段を設ける構成は合理的ではない。
【0055】また本実施例においては、乾燥運転時にヒ
ータH1 及びH2 に連続通電する構成としてあるが、所
定時間毎に間欠通電するようにしてもよい。但し、処理
媒質2及び厨芥Aの保有水分を前述したレベルに除去す
るためには、連続通電によっても1日程度の時間を要
し、間欠通電によった場合、所要時間が更に増すという
問題がある。なお、一日程度の乾燥運転は、夜間を利用
して行うことにより、日々発生する厨芥Aの投入に支障
を来すことなく行える。
【0056】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明装置において
は、処理媒質を収納する処理槽の内部を加熱し、処理媒
質及びこれの内部の厨芥を乾燥せしめる乾燥手段を設け
たから、装置全体の移動及び処理槽の取り換えに際し、
前記乾燥手段の動作により処理槽内部の処理媒質及び厨
芥を乾燥せしめて重量を減らすことができ、前記移動及
び前記取り換えが容易に行えるようになる。
【0057】また、処理槽をその上部に載架支持する受
け台を備えたから、乾燥運転により軽量化された処理槽
の取り出し、及び取り換え用の処理槽の取り付けとが容
易に行えるようになり、処理槽の取り換え作業が更に容
易化される等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の正面断面図である。
【図2】本発明装置の平面断面図である。
【図3】本発明装置の制御系のブロック図である。
【図4】取り換え用の処理槽を示す正面断面図である。
【図5】処理槽上下の蓋を一体化した状態を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 処理槽 2 処理媒質 3 外函 4 受け台 5 攪拌軸 6 攪拌モータ 7 排気ファン 8 上蓋 9 下蓋 10 運転制御部 11 操作部 30 蓋板 31 ヒータ板 32 排水パン 34 排気孔 35 吸気孔 50 攪拌羽根 A 厨芥 H1 ヒータ H2 ヒータ S 温度センサ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理媒質を収納する処理槽の内部に厨芥
    を投入し、前記処理媒質中に生息する微生物の活動によ
    り分解処理する厨芥処理装置において、前記処理槽の内
    部を加熱するヒータと、該ヒータを制御する運転制御部
    とを備え、前記運転制御部は、処理槽内を微生物の活動
    に好適な温度に維持する通常運転と、通常運転動作時よ
    り高い温度に加熱して処理媒質及び前記厨芥を乾燥させ
    る乾燥運転とを選択可能とし、スイッチ操作に応じて通
    常運転から乾燥運転に移行させることを特徴とする厨芥
    処理装置。
  2. 【請求項2】 前記処理槽をその上部に載架する受け台
    を備える請求項1記載の厨芥処理装置。
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