JP3460477B2 - マルチビーム光学ユニット - Google Patents

マルチビーム光学ユニット

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JP3460477B2
JP3460477B2 JP30641596A JP30641596A JP3460477B2 JP 3460477 B2 JP3460477 B2 JP 3460477B2 JP 30641596 A JP30641596 A JP 30641596A JP 30641596 A JP30641596 A JP 30641596A JP 3460477 B2 JP3460477 B2 JP 3460477B2
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俊夫 内貴
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ミノルタ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチビーム光学
ユニット、特に、デジタル複写機やレーザビームプリン
タ等に用いられるマルチビーム光学ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、3個以上の光源を有したマル
チビーム光学ユニットとして、U.S.Pat No.
4,911,532に記載されたものが知られている。
このマルチビーム光学ユニットは、図8に示すように、
ガラス材からなる大小2個の立方体状ビームスプリッタ
81,82を連接したものに、3個の半導体レーザ素子
83,84,85からそれぞれ放射された三つの異なる
波長のレーザビームL1,L2,L3を入射させること
によってマルチビーム化した後、コリメータレンズ86
によって略平行ビームに変換するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
マルチビーム光学ユニットにあっては、各半導体レーザ
素子83〜85から放射されたレーザビームL1〜L3
が、大小2個の立方体状ビームスプリッタ81,82を
連接したものを、異なる光路長で通過する。すなわち、
半導体レーザ素子83,84から放射されたレーザビー
ムL1,L2は2個のビームスプリッタ81,82を通
過してコリメータレンズ86に導かれるが、半導体レー
ザ素子85から放射されたレーザビームL3はビームス
プリッタ81のみを通過してコリメータレンズ86に導
かれる。従って、半導体レーザ素子83〜85からコリ
メータレンズ86に至るまでの各レーザビームL1〜L
3のガラス通過厚が異なったものになる。光学的に、ガ
ラス材からなるビームスプリッタ81,82の部分は光
路長が短くなるので、レーザビームL1〜L3相互間の
収差が大きく異なるという問題があった。また、従来の
マルチビーム光学ユニットにあっては、各半導体レーザ
素子83〜85の位置調整が複雑であり、各レーザビー
ムL1〜L3の相対位置ずれが発生し易かった。
【0004】そこで、本発明の目的は、各レーザビーム
の相対位置ずれが発生しにくく、収差が良好に補正され
たマルチビーム光学ユニットを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段と作用】以上の目的を達成
するため、本発明に係るマルチビーム光学ユニットは、 (a)3個及び4個及び5個のいずれか一つの数の光源
と、 (b)前記光源から放射されたそれぞれのビームが互い
に異なる面に入射し、かつ、等しい通過厚になるよう
に、多分割されたプリズムを接合して構成した一つの
方体状ビーム結合素子と、 (c)前記光源からのビームを平行光又は収束光に変換
する集光レンズと、を備えたことを特徴とする。
【0006】以上の構成により、各ビームがビーム結合
素子内を通過する光路長が全て等しくなり、ビーム相互
間の収差が良好に補正される。また、ビーム結合素子は
光源と集光レンズとの間に設けるのが望ましく、また、
光源はそれぞれ独立して光軸方向に移動自在に設けるの
が望ましい。以上の構成により、各ビームの相対位置ず
れが発生しにくくなる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るマルチビーム
光学ユニットの実施形態について添付図面を参照して説
明する。 [第1実施形態、図1及び図2]第1実施形態は、光源
を3個有するマルチビーム光学ユニットについて説明す
る。図1及び図2に示すように、マルチビーム光学ユニ
ット1は、ビーム結合素子2と、3個の半導体レーザ素
子7,8,9と、コリメータレンズ10とで構成されて
いる。
【0008】ビーム結合素子2は、4分割された三角柱
状のプリズム3,4,5,6を接合して構成された立方
体状のものである。プリズム3〜6の横断面はそれぞれ
直角二等辺三角形であり、隣接するプリズム3〜6は直
角を挟む2面相互を接合している。プリズム群3,4と
プリズム群5,6の接合面2a、並びにプリズム群3,
6とプリズム群4,5の接合面2bには、それぞれハー
フミラーが形成されている。このハーフミラーは入射さ
れるレーザビームの50%を透過し、残り50%を反射
する。接合面2aと接合面2bは直交しており、それぞ
れの接合面2a,2bは各半導体レーザ素子7〜9から
放射されるレーザビームL1〜L3の進行方向に対して
45度傾斜している。
【0009】プリズム3〜6は、ガラスやプラスチック
等からなる。このビーム結合素子2は光路に沿って半導
体レーザ素子7〜9とコリメータレンズ10の間に配置
されている。従って、コリメータレンズ10に入射する
レーザビームは、ビーム結合素子2によってマルチビー
ム化されているので、コリメータレンズ10は1個です
む。
【0010】半導体レーザ素子7〜9は、それぞれ波長
の等しい(例えば780nm程度の波長)レーザビーム
L1,L2,L3を放射する。半導体レーザ素子7はレ
ーザビームL1の進行方向に対して垂直な面内で位置調
整可能な状態で、図示しないベース部材にホルダを介し
て取り付けられている。具体的には、半導体レーザ素子
7が固定されたホルダはベース部材にねじ留めされてい
るので、ホルダの穴径をねじ径より大きくしてそのクリ
アランスにより調整されることにより、ホルダの移動と
共に、半導体レーザ素子7がレーザビームL1の進行方
向に対して垂直な面内で移動調整が行われる。半導体レ
ーザ素子7に対するフォーカス調整は、コリメータレン
ズ10を光軸方向に前後に移動させることによって行わ
れる。
【0011】一方、半導体レーザ素子8,9は、それぞ
れレーザビームL2,L3の進行方向に対して垂直な面
内で位置調整可能であり、さらに、レーザビームL2,
L3の進行方向(光軸方向)にも位置調整可能な状態で
ベース部材に取り付けられている。すなわち、半導体レ
ーザ素子8,9はそれぞれ図示しないフォーカシングス
ペーサ上にねじ留めされたホルダに固定されており、フ
ォーカシングスペーサとベース部材との間隔がテンショ
ンねじを挟んでフォーカシングねじのねじ込みにより調
整されることにより、フォーカシングスペーサの移動と
共に半導体レーザ素子8,9がレーザビームL2,L3
の放射方向(光軸方向)に前後に移動し、フォーカス調
整が行われる。半導体レーザ素子8,9がそれぞれ固定
されたホルダはフォーカシングスペーサにねじ留めされ
ているので、ホルダの穴径をねじ径より大きくしてその
クリアランスにより調整されることにより、ホルダの移
動と共に、半導体レーザ素子8,9がレーザビームL
2,L3の進行方向に対して垂直な面内で移動調整が行
われる。
【0012】こうして、半導体レーザ素子7〜9は、そ
れぞれ独立して位置調整ができるので、各レーザビーム
L1〜L3の相対位置ずれを容易に補正することができ
る。以上の構成からなるマルチビーム光学ユニット1に
おいて、半導体レーザ素子7〜9から放射されたレーザ
ビームL1〜L3はビーム結合素子2を介してビーム3
本のマルチビームとしてコリメータレンズ10に導かれ
る。すなわち、半導体レーザ素子7から放射されたレー
ザビームL1は、ビーム結合素子2に入射し、接合面2
a,2bを透過した後、ビーム結合素子2から出射す
る。半導体レーザ素子8から放射されたレーザビームL
2はビーム結合素子2に入射し、接合面2bで反射さ
れ、ビーム結合素子2から出射する。半導体レーザ素子
9から放射されたレーザビームL3は、ビーム結合素子
2に入射し、接合面2aで反射され、ビーム結合素子2
から出射する。従って、レーザビームL1,L2,L3
がビーム結合素子2内を通過する光路長(言い換えると
通過厚)が全て等しくなり、コリメータレンズ10に対
して全ての半導体レーザ素子7〜9が光学的等価位置に
置かれた状態となっている。この結果、レーザビームL
1〜L3相互間の収差が良好に補正されたマルチビーム
光学ユニット1が得られる。
【0013】マルチビームは、コリメータレンズ10に
よって略平行に収束される。そして、このマルチビーム
光学ユニット1をプリンタの光源として用いた場合に
は、コリメータレンズ10から出射したマルチビーム
は、ポリゴンミラーや走査光学レンズ群を介して被走査
面である感光体ドラム上に照射される。
【0014】[第2実施形態、図3]第2実施形態は、
光源を4個有するマルチビーム光学ユニットについて説
明する。図3に示すように、マルチビーム光学ユニット
21は、ビーム結合素子22と、4個の半導体レーザ素
子31,32,33,34と、コリメータレンズ38と
で構成されている。
【0015】ビーム結合素子22は、8分割されたプリ
ズム23,24,25,26,27,28,29,30
を接合して構成された立方体状のものである。プリズム
23,24,27,28は、横断面が直角二等辺三角形
の三角柱状のプリズムを、直角二等辺三角形の直角側の
稜線を臨む側面の対角線と、直角側の稜線の中央点とを
含む面で2分割することによって形成される。プリズム
25,26,29,30は、横断面が直角二等辺三角形
の三角柱状のプリズムを、直角二等辺三角形の直角側の
稜線の中央点と、上面(又は底面)の前記中央点の対角
に位置する稜線を含む面で2分割することによって形成
される。
【0016】プリズム群23〜26とプリズム群27〜
30の接合面22a、プリズム群23,24,29,3
0とプリズム群25〜28の接合面22b、並びにプリ
ズム群23,25,27,29とプリズム群24,2
6,28,30の接合面22cには、それぞれハーフミ
ラーが形成されている。接合面22aと接合面22bは
直交しており、接合面22cは接合面22a,22bに
対して45度傾いて交差している。接合面22a,22
bは半導体レーザ素子31〜33から放射されるレーザ
ビームL1〜L3の進行方向に対して45度傾斜してお
り、接合面22cは半導体レーザ素子34から放射され
るレーザビームL4の進行方向に対して45度傾斜して
いる。このビーム結合素子22は光路に沿って半導体レ
ーザ素子31〜34とコリメータレンズ38の間に配置
されている。
【0017】半導体レーザ素子31〜34は、それぞれ
波長の等しいレーザビームL1〜L4を放射する。半導
体レーザ素子31は、前記第1実施形態の半導体レーザ
素子7と同様の構成の移動手段により、レーザビームL
1の進行方向に対して垂直な面内で移動調整が行われ
る。半導体レーザ素子31に対するフォーカス調整は、
コリメータレンズ38を光軸方向に前後に移動させるこ
とによって行われる。一方、半導体レーザ素子32〜3
4は、前記第1実施形態の半導体レーザ素子8,9と同
様の構成の移動手段により、それぞれレーザビームL2
〜L4の進行方向及び進行方向に対して垂直な面内で位
置調整可能である。こうして、半導体レーザ素子31〜
34は、それぞれ独立して位置調整ができるので、各レ
ーザビームL1〜L4の相対位置ずれを防止することが
できる。
【0018】以上の構成からなるマルチビーム光学ユニ
ット21において、半導体レーザ素子31〜34から放
射されたレーザビームL1〜L4はビーム結合素子22
を介してビーム4本のマルチビームとしてコリメータレ
ンズ38に導かれる。すなわち、半導体レーザ素子31
から放射されたレーザビームL1は、ビーム結合素子2
2に入射し、接合面22a,22b,22cを透過した
後、ビーム結合素子22から出射する。半導体レーザ素
子32から放射されたレーザビームL2はビーム結合素
子22に入射し、接合面22bで反射され、ビーム結合
素子22から出射する。半導体レーザ素子33から放射
されたレーザビームL3は、ビーム結合素子22に入射
し、接合面22aで反射され、ビーム結合素子22から
出射する。半導体レーザ素子34から放射されたレーザ
ビームL4は、ビーム結合素子22に入射し、接合面2
2cで反射され、ビーム結合素子22から出射する。従
って、レーザビームL1,L2,L3,L4がビーム結
合素子22内を通過する光路長(言い換えると通過厚)
が全て等しくなり、コリメータレンズ38に対して全て
の半導体レーザ素子31〜34が光学的等価位置に置か
れた状態となっている。この結果、レーザビームL1〜
L4相互間の収差が良好に補正されたマルチビーム光学
ユニット21が得られる。
【0019】[第3実施形態、図4]第3実施形態は、
光源を5個有するマルチビーム光学ユニットについて説
明する。図4に示すように、マルチビーム光学ユニット
41は、ビーム結合素子42と、5個の半導体レーザ素
子61,62,63,64,65と、コリメータレンズ
68とで構成されている。
【0020】ビーム結合素子42は、14分割されたプ
リズム43〜56を接合して構成された立方体状のもの
である。プリズム43〜46,50〜53は、横断面が
直角二等辺三角形の三角柱状のプリズムを、直角側の稜
線を臨む側面の2本の対角線と、直角二等辺三角形の直
角側の稜線の中央点とを含む二つの面で4分割すること
によって形成される。プリズム47〜49,54〜56
は、横断面が直角二等辺三角形の三角柱状のプリズム
を、直角側の稜線の中央点と、上面及び底面の前記中央
点の対角に位置する2本の稜線を含む二つの面で3分割
することによって形成される。
【0021】プリズム群43〜49とプリズム群50〜
56の接合面42a、プリズム群43〜46、54〜5
6とプリズム群47〜53の接合面42b、プリズム群
43,45,47,50,52,54,55とプリズム
群44,46,48,49,51,53,56の接合面
42c、並びにプリズム群43,44,47,48,5
0,51,54とプリズム群45,46,49,52,
53,55,56の接合面42dにはそれぞれハーフミ
ラーが形成されている。接合面42aと42bは直交し
ており、同様に、接合面42cと42dも直交してい
る。接合面42a,42bは、接合面42c,42dに
対してそれぞれ45度傾いて交差している。接合面42
a,42bは半導体レーザ素子61〜63から放射され
るレーザビームL1〜L3の進行方向に対して45度傾
斜しており、接合面42c,42dは半導体レーザ素子
64,65から放射されるレーザビームL4,L5の進
行方向に対して45度傾斜している。このビーム結合素
子42は光路に沿って半導体レーザ素子61〜65とコ
リメータレンズ68の間に配置されている。
【0022】半導体レーザ素子61〜65は、それぞれ
波長の等しいレーザビームL1〜L5を放射する。半導
体レーザ素子61は、前記第1実施形態の半導体レーザ
素子7と同様の構成の移動手段により、レーザビームL
1の進行方向に対して垂直な面内で移動調整が行われ
る。半導体レーザ素子61に対するフォーカス調整は、
コリメータレンズ68を光軸方向に前後に移動させるこ
とによって行われる。一方、半導体レーザ素子62〜6
5は、前記第1実施形態の半導体レーザ素子8,9と同
様の構成の移動手段により、それぞれレーザビームL2
〜L5の進行方向及び進行方向に対して垂直な面内で位
置調整可能である。こうして、半導体レーザ素子61〜
65は、それぞれ独立して位置調整ができるので、各レ
ーザビームL1〜L5の相対位置ずれを防止することが
できる。
【0023】以上の構成からなるマルチビーム光学ユニ
ット41において、半導体レーザ素子61〜65から放
射されたレーザビームL1〜L5はビーム結合素子42
を介してビーム5本のマルチビームとしてコリメータレ
ンズ68に導かれる。すなわち、半導体レーザ素子61
から放射されたレーザビームL1は、ビーム結合素子4
2に入射し、接合面42a,42b,42c,42dを
透過した後、ビーム結合素子42から出射する。半導体
レーザ素子62から放射されたレーザビームL2はビー
ム結合素子42に入射し、接合面42bで反射され、ビ
ーム結合素子42から出射する。半導体レーザ素子63
から放射されたレーザビームL3は、ビーム結合素子4
2に入射し、接合面42aで反射され、ビーム結合素子
42から出射する。半導体レーザ素子64から放射され
たレーザビームL4は、ビーム結合素子42に入射し、
接合面42cで反射され、ビーム結合素子42から出射
する。半導体レーザ素子65から放射されたレーザビー
ムL5は、ビーム結合素子42に入射し、接合面42d
で反射され、ビーム結合素子42から出射する。従っ
て、レーザビームL1,L2,L3,L4,L5がビー
ム結合素子42内を通過する光路長(言い換えると通過
厚)が全て等しくなり、コリメータレンズ68に対して
全ての半導体レーザ素子61〜65が光学的等価位置に
置かれた状態となっている。この結果、レーザビームL
1〜L5相互間の収差が良好に補正されたマルチビーム
光学ユニット41が得られる。
【0024】[他の実施形態]なお、本発明に係るマル
チビーム光学ユニットは前記実施形態に限定するもので
はなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができ
る。前記実施形態は、コリメータレンズを用いて光源か
らのビームを略平行光に変換しているが、光源からのビ
ームを収束光に変換する集光レンズを用いて、ポリゴン
ミラーに入射させる光束を収束光にして精度をあげるよ
うにしてもよい。
【0025】また、光源として、波長の等しいビームを
放射するものを組み合わせる他に、波長の異なるビーム
を放射するものを組み合わせてもよい。また、前記実施
形態のように、ビーム結合素子の後ろに単一のコリメー
タレンズを配置する構造の替わりに、光源とビーム結合
素子との間に、それぞれの光源毎にコリメータレンズを
配置する構造であってもよい。
【0026】
【実施例】図5(a)に本発明者が製作した前記第1実
施形態のマルチビーム光学ユニットの構成図を示す。図
5(b)は比較のための従来のマルチビーム光学ユニッ
トの構成図である。前記第1実施形態の図2、並びに従
来例の図8と同一部品及び同一部分には同じ符号を付し
ている。
【0027】図5(a)において5mm角のガラス材か
らなるビーム結合素子2は、光路に沿って半導体レーザ
素子7〜9とコリメータレンズ10の間に配置されてい
る。なお、100は半導体レーザ素子の光源、104は
光源を保護するためのカバーガラス、105はフォーカ
ス調整に利用されるダミー面、110は光軸である。コ
リメータレンズ10の像側面及び物側面をそれぞれS
1,S2、ビーム結合素子2の像側面及び物側面をそれ
ぞれS3,S4、カバーガラス104の像側面及び物側
面をそれぞれS5,S6とする。表1に示すように、コ
リメータレンズ10には、像側面S1及び物側面S2の
曲率半径がそれぞれ12.29,226.00、屈折率
が1.7837の非球面レンズを用い、ビーム結合素子
2とカバーガラス104には、屈折率が1.5112の
ものを用いた。
【0028】
【表1】
【0029】特に、コリメータレンズ10は、像側面S
1における有効径が4.193mm、有効FNOが2.
000、焦点距離が16.50000mm、さらに、像
側面S1は以下の(1)式及び(2)式で決定される非
球面を有している。(1)式において、X0は正規2次
曲面を示し、ΣAiiは正規2次曲面からのずれ量を示
している。
【0030】 X=X0+ΣAii ……(1) X0=C02/{1−(1−ε(C0y)21/2} ……(2) ただし、曲率:C0=1/12.29 円錐係数: ε=1.00000000 A4=−0.36373922×10-46=−0.19583505×10-68=−0.89523923×10-910=−0.56673041×10-11 一方、図5(b)において、それぞれ7mm角と5mm
角のガラス材からなるビームスプリッタ81,82を連
接したものは、光路に沿って半導体レーザ素子83〜8
5とコリメータレンズ86の間に配置されている。コリ
メータレンズ86の像側面及び物側面をそれぞれS9,
S10、ビームスプリッタ81の像側面及び物側面をそ
れぞれS11,S12、ビームスプリッタ82の像側面
及び物側面をそれぞれS13,S14、カバーガラス1
04の像側面及び物側面をそれぞれS15,S16とす
る。表2に示すように、コリメータレンズ86は図5
(a)で示したコリメータレンズ10と同様の非球面レ
ンズを用い、ビームスプリッタ81,82とカバーガラ
ス104には、屈折率が1.511のものを用いた。
【0031】
【表2】
【0032】そして、以上の特性を有する各部品を、表
1及び表2に示す面間隔になるように配置することによ
り、2種類のマルチビーム光学ユニットをフォーカス調
整した。フォーカス調整後のそれぞれのマルチビーム光
学ユニットの、コリメータレンズとダミー面の軸上間
隔、物高、レンズバック、像高を表3に示す。
【0033】
【表3】
【0034】こうしてフォーカス調整された後、マルチ
ビーム光学ユニットの球面収差、正弦条件違反量及び横
収差量を比較評価した。評価に際しては、コリメータレ
ンズの像側のダミー面105を物体面とし、通常の使用
方法とは逆方向に、ダミー面105をコリメータレンズ
によって光源100の位置に投影して評価した。評価結
果を図6及び図7に示す。図6(a)は実施例の半導体
レーザ素子7から放射されたレーザビームL1の球面収
差(実線73)及び正弦条件違反量(点線74)を示す
ものであり、図6(b)は比較例の半導体レーザ素子8
3から放射されたレーザビームL1の球面収差(実線7
5)及び正弦条件違反量(点線76)を示すものであ
る。図7は実施例の半導体レーザ素子7から放射された
レーザビームL1のガウス面上横収差(実線78)を示
すものであり、比較例の半導体レーザ素子83から放射
されたレーザビームL1のガウス面上横収差(点線7
9)も併せて示されている。実施例の場合には球面収
差、正弦条件違反量及び横収差量が小さく良好であるの
に対し、比較例の場合にはこれらの収差が大きくなって
いる。
【0035】実施例のマルチビーム光学ユニット1にお
いて、半導体レーザ素子7,8,9はそれぞれのレーザ
ビームL1〜L3がビーム結合素子2内を通過する通過
厚が全て等しく、コリメータレンズ10に対して光学的
等価位置にあるので、半導体レーザ素子8,9からそれ
ぞれ放射されるレーザビームL2,L3は、半導体レー
ザ素子7から放射されるレーザビームL1と特性が等し
くなる。この結果、レーザビームL1〜L3相互間の収
差に大きな違いがなく、良好に補正されたマルチビーム
光学ユニット1が得られる。
【0036】一方、比較例のマルチビーム光学ユニット
において、半導体レーザ素子83,84はそれぞれのレ
ーザビームL1,L2がビームスプリッタ81,82内
を通過する通過厚が等しく、コリメータレンズ86に対
して光学的等価位置にあるので、半導体レーザ素子84
から放射されるレーザビームL2は、収差は大きいもの
の、半導体レーザ素子83から放射されるレーザビーム
L1と特性が等しくなる。しかし、半導体レーザ素子8
5のレーザビームL3はビームスプリッタ81のみを通
過するため、半導体レーザ素子85と半導体レーザ素子
83,84は、コリメータレンズ86に対して光学的等
価位置にない。すなわち、半導体レーザ素子85から放
射されるレーザビームL3は、実施例のマルチビーム光
学ユニットの半導体レーザ素子7のレーザビームL1に
近い特性を有し、半導体レーザ素子83,84から放射
されるレーザビームL1,L2とは特性が異なったもの
になる。この結果、レーザビームL1〜L3相互間の収
差が大きく異なったマルチビーム光学ユニットとなる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、複数の光源から放射されたそれぞれのビームが
等しい通過厚になるように多分割されたプリズムを接合
して立方体状ビーム結合素子を構成したので、ビーム結
合素子自体が大型化することなく、ビーム相互間の収差
が良好に補正されたマルチビーム光学ユニットを得るこ
とができる。そして、ビーム結合素子を光源と集光レン
ズの間に配置した構造や、複数の光源がそれぞれ独立し
て光軸方向に移動自在である構造を採用することによ
り、マルチビーム光学ユニットの構造が簡素となり、各
ビームの相対位置ずれが発生しにくいものにすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマルチビーム光学ユニットの第1
実施形態を示す斜視図。
【図2】図1に示したマルチビーム光学ユニットの一部
切欠き平面図。
【図3】本発明に係るマルチビーム光学ユニットの第2
実施形態を示す斜視図。
【図4】本発明に係るマルチビーム光学ユニットの第3
実施形態を示す斜視図。
【図5】(a)は本発明に係るマルチビーム光学ユニッ
トの具体的実施例を示す光路図、(b)は従来のマルチ
ビーム光学ユニットの具体的実施例を示す光路図。
【図6】(a)は図5(a)に示した本発明に係るマル
チビーム光学ユニットの縦収差図、(b)は図5(b)
に示した従来のマルチビーム光学ユニットの縦収差図。
【図7】図5(a)に示した本発明に係るマルチビーム
光学ユニットの具体的実施例の横収差図。
【図8】従来のマルチビーム光学ユニットを示す一部切
欠き平面図。
【符号の説明】
1,21,41…マルチビーム光学ユニット 7〜9,31〜34,61〜65…半導体レーザ素子 2,22,42…ビーム結合素子 3〜6,23〜30,43〜56…プリズム 10,38,68…コリメータレンズ L1,L2,L3,L4,L5…レーザビーム

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3個及び4個及び5個のいずれか一つの
    数の光源と、 前記光源から放射されたそれぞれのビームが互いに異な
    る面に入射し、かつ、等しい通過厚になるように、多分
    割されたプリズムを接合して構成した一つの立方体状ビ
    ーム結合素子と、 前記光源からのビームを平行光又は収束光に変換する集
    光レンズと、 を備えたことを特徴とするマルチビーム光学ユニット。
  2. 【請求項2】 前記光源がそれぞれ独立して光軸方向に
    移動自在であることを特徴とする請求項1記載のマルチ
    ビーム光学ユニット。
  3. 【請求項3】 前記ビーム結合素子が、前記光源と前記
    集光レンズとの間に配置されていることを特徴とする請
    求項1記載のマルチビーム光学ユニット。
  4. 【請求項4】 前記光源の数が3個であり、 前記ビーム結合素子は、4個の三角柱状のプリズムから
    構成されていること、 を特徴とする請求項1に記載のマルチビーム光学ユニッ
    ト。
  5. 【請求項5】 前記光源の数が4個であり、 前記ビーム結合素子は、横断面が直角二等辺三角形の三
    角柱状のプリズムを、直角二等辺三角形の直角側の稜線
    を臨む側面の対角線と、直角側の稜線の中央点とを含む
    面で2分割した形状のプリズム4個と、横断面が直角二
    等辺三角形の三角柱状のプリズムを、直角二等辺三角形
    の直角側の稜線の中央点と、上面(又は底面)の前記中
    央点の対角に位置する稜線を含む面で2分割した形状の
    プリズム4個とから構成されていること、 を特徴とする請求項1に記載のマルチビーム光学ユニッ
    ト。
  6. 【請求項6】 前記光源の数が5個であり、 前記ビーム結合素子は、横断面が直角二等辺三角形の三
    角柱状のプリズムを、直角側の稜線を臨む側面の2本の
    対角線と、直角二等辺三角形の直角側の稜線の中央点と
    を含む二つの面で4分割した形状のプリズム8個と、横
    断面が直角二等辺三角形の三角柱状のプリズムを、直角
    側の稜線の中央点と、上面及び底面の前記中央点の対角
    に位置する2本の稜線を含む二つの面で3分割した形状
    のプリズム6個とから構成されていること、 を特徴とする請求項1に記載のマルチビーム光学ユニッ
    ト。
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