JP3460147B2 - 基礎杭の引抜き方法および装置 - Google Patents

基礎杭の引抜き方法および装置

Info

Publication number
JP3460147B2
JP3460147B2 JP2000271123A JP2000271123A JP3460147B2 JP 3460147 B2 JP3460147 B2 JP 3460147B2 JP 2000271123 A JP2000271123 A JP 2000271123A JP 2000271123 A JP2000271123 A JP 2000271123A JP 3460147 B2 JP3460147 B2 JP 3460147B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pile
guide frame
nozzle
foundation pile
foundation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000271123A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002081066A (ja
Inventor
昭平 阿部
誠一 渡辺
Original Assignee
シンコー株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by シンコー株式会社 filed Critical シンコー株式会社
Priority to JP2000271123A priority Critical patent/JP3460147B2/ja
Publication of JP2002081066A publication Critical patent/JP2002081066A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3460147B2 publication Critical patent/JP3460147B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中に埋設された
既設の基礎杭を引抜くための方法および装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】日本は世界有数の地震国であること、堆
積層の軟弱な地盤が多いことと相俟って、ビル等の建築
物はほとんどが基礎杭の上に建設されているといっても
過言ではない。ところでビル等の建築物は、寿命のた
め、さらには大型のもの等に建て替える等のため解体す
ることが必要になり、近年、特に都市部において解体工
事が活発化している。その際、既設の基礎杭は新建築物
の建設時に障害となるので、撤去することが要求され
る。
【0003】既設の基礎杭を引抜くには、重機で支持し
たアースオーガーでケーシングパイプを回転させながら
リーダーに沿って降下させることにより、杭周囲の土砂
と杭の間の摩擦抵抗を低減して杭を引き上げる方法が一
般的に行われている。そして、高圧水や圧縮空気を噴射
しながらノズルを降下させることで杭の表面から土砂を
切り離して杭引抜きを容易にすることが、特開平7−8
2744号公報等により知られている。
【0004】また特公平3−57247号公報には、長
年にわり土中に埋設された基礎杭が腐食や歪みなどによ
り引張り強さが低下し、引抜きの際に途中でちぎれてし
まうことへの対策が提案されている。すなわち、ケーシ
ングを杭下端よりも下方に打ち込み、杭を囲む土を水や
ベントナイトで泥濘化し、ケーシングの下端から係止突
起を突設させた後にケーシングを引き上げることで、係
止突起により杭に押上げ力を印加するとともに、ケーシ
ング内面に設けた締付リングで杭の上端部を掴んで引抜
く工法である。
【0005】さらに特開平11−193528号公報に
は、継杭構成の既設杭を除去する手段として、ケーシン
グの下方に設けた突出片を高圧水噴射により突出させ、
下方杭の下端に位置せしめた状態で、下方杭とケーシン
グを一緒に引抜く工法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】既設の基礎杭が途中で
腐食したり、座屈しているような場合、あるいは複数段
の杭が継杭となっている場合、上記特公平3−5724
7号公報や特開平11−193528号公報に提案され
ているような工法により、杭の最下端を支持して引く抜
くことが必要になる。
【0007】しかし既設基礎杭には、打設後の経過期間
が永いこともあって建設時の記録が乏しく、埋設長さが
不明なものも多くある。このような場合、ケーシングを
どこまで降下させれば最下端に達するかか判断できず、
杭の最下端を支持することがきない。このため、引上げ
作業中に千切れたりして杭の一部が地中に残存してしま
うおそれがあった。万一残存して新設杭の打設時に障害
となった場合は、新設杭を引抜いて残存杭を掘り出すな
ど、多大の労力と時間を要することとなる。また建造物
の密集地など大掛かりな重機を使用し難く、引抜き作業
に支障をきたし長期間要することもあり、さらに振動や
発塵の問題もあった。
【0008】そこで本発明が解決しようとする課題は、
既設の基礎杭が腐食や座屈等により千切れやすく、ある
いは継杭であっても、また埋設長さが不明であっても、
埋設された杭の最下端を支持して、撤去残りなく確実に
全長引抜くことである。また振動や発塵といった公害問
題にも十分考慮し、さらに密集地などにおいては、大掛
かりな重機を使用せず効果的に引抜くことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明法は、地中に埋設された基礎杭を囲む位置にノ
ズルを配置し、該ノズルから高圧水を斜め下方に向け噴
出させて杭周囲の土を流動化しつつ該ノズルを下降させ
るとともに、流動化した土中に圧縮空気を噴出させてノ
ズル下降抵抗および杭引抜き抵抗を低減させ、杭下端を
検知したのち、杭下端を保持して引抜くことを特徴とす
る基礎杭の引抜き方法である。
【0010】そして本発明法において、前記基礎杭を中
心にして杭表面と間隔をもって下降するガイド枠を設
け、該ガイド枠に、前記ノズルと杭表面に当接する保持
片とを取付け、該保持片が杭表面から下方に離れること
で杭下端を検知し、かつ該保持片で杭下端を保持するこ
とができる。
【0011】また、前記ガイド枠に駆動車輪および該車
輪の押付け機構を設けて下降させることができる。さら
に、前記杭下端を保持する保持部にあらかじめワイヤロ
ープを取付けておき、該ワイヤロープをワイヤクランプ
機構および昇降機構により引上げることで基礎杭を引抜
くことができる。
【0012】また上記課題を解決するための本発明装置
は、地中に埋設された基礎杭を中心にし杭表面と間隔を
もって設置されるガイド枠と、該ガイド枠の昇降機構
と、該ガイド枠に取付けられた高圧水噴出用ノズル、圧
縮空気噴出孔、杭下端検出器および杭下端保持機構と、
該ノズルに接続された高圧水供給機構と、該噴出孔に接
続された圧縮空気供給機構とからなり、前記ガイド枠に
駆動車輪および該車輪の押付け機構が取付けられ、該ガ
イド枠が該車輪により杭表面を軌道として下降する機構
を有していることを特徴とする基礎杭の引抜き装置であ
る。
【0013】そして本発明装置において、前記杭下端検
出器が、杭表面に傾斜して当接しつつ下降する保持片
と、該当接部が杭下端に達すると保持片の傾斜が変わる
回動機構とからなり、該保持片が該回動機構を介してガ
イド枠に取付けられているものとすることができる。
【0014】さらに、前記ガイド枠にワイヤロープが取
付けられ、該ワイヤロープをクランプするワイヤクラン
プ機構と、該ワイヤクランプ機構を昇降させる昇降機構
と、ワイヤクランプ機構によるワイヤロープのクランプ
およびアンクランプと昇降機構による昇降を制御する制
御装置とが地上に設けられているものとすることができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明者らが実務経験を通して知
得した杭抜き工事における必要条件は、(1)杭と土の
間の摩擦力低減、(2)摩擦力低減装置の杭に沿った移
動、(3)杭下端の検知、(4)杭下端の保持、(5)
周囲の土に対しルーズとなった杭の保持と引抜き、
(6)引抜き中の杭の座屈あるいは切断に対する対抗力
確保、(7)作業の無公害性確保である。そして(1)
の摩擦力低減には、高圧水と圧縮空気を併用して、杭全
長にわたり杭周囲の土を流動化させるのが効果的であっ
た。
【0016】そこで本発明法は、地中に埋設された基礎
杭の周囲の土を流動化し、かつ杭と土の間の摩擦力を低
減してノズル下降抵抗および杭引抜き抵抗を低減させ、
杭下端を検知した後、杭下端を保持して引抜く方法であ
る。杭周囲の流動化および摩擦力低減は、杭を囲む位置
にノズルを配置し、ノズルから高圧水を斜め下方に向け
噴出させて流動化しつつノズルを下降させるとともに流
動化した土中に圧縮空気を噴出させて行う。対象の基礎
杭1としてはあらゆる種類のもの、例えばコンクリート
杭、木杭、コンクリートパイルや、現場打杭であるペデ
スタルパイル、フランキーパイル、あるいはスチールパ
イルである鋼管やH形鋼などに適用することができる。
【0017】本発明法を図面に示す具体例により説明す
る。図1のように、あらかじめ地表面を掘り下げて基礎
杭1の上端を露出した状態にしておき、杭1の全長より
幾分長めの支持柱3を重機5で支持し、杭1の上方にセ
ットする。支持柱3の下端部にはガイド枠2が取り付け
てあり、図2のようにガイド枠2にノズル10と杭下端
の検出および保持機構が設けてある。
【0018】ノズル10には、高圧水ポンプ6からホー
ス8および支持柱3を通って、高圧水が供給される。ま
たガイド枠2に圧縮空気噴出機構が取付けられ、エアコ
ンプレッサ7からホース8および支持柱3を通って圧縮
空気が供給される。本例では支持柱3を2本の肉厚パイ
プで構成し、一方を高圧水供給用、他方を圧縮空気供給
用としている。4は振動発生器、9は上端部保持装置で
ある。
【0019】重機5の操作によりガイド枠2の中心を基
礎杭1の中心に合わせた後、まずノズル10から高圧水
を図3のように斜め下方に向けて噴出させつつ、重機5
によりガイド枠2を下降させることでノズル10を杭1
に沿って下降させる。本例ではノズル10は、図2のよ
うにほぼ90°間隔で4個設け、噴出する高圧水流の中
心が杭1の外周に接するような方向に斜め下方に向けて
あるので、高圧水流は杭1を取巻くように流れる。
【0020】図3の例ではノズル10を高圧水導管16
に直接取り付けてある。該導管16は環状で、図6のよ
うに内側の凹所19にノズル10が取り付けてある。1
5は圧縮空気導管である。なお圧縮空気導管15あるい
は高圧水導管16をガイド枠2とすることもできる。
【0021】このようにしてノズル10から高圧水を噴
出させると、高圧水流が杭1周囲の土を穿ち、かつ流動
化しつつ杭1の周囲を取巻くように流れる。そして高圧
水流は下方へのベクトルを有しているので、高圧水によ
る杭周囲の土の剥離と流動化は下方に向かって自動的に
進行していく。
【0022】ノズル10が土中に進入し例えば1m程度
の深さに入った時点で流動化土中に圧縮空気を送り込
む。すると、送り込まれた空気の大部分は流動化土中に
分散して最終的には空気中に放出される。連続して送り
込まれる圧縮空気量と、杭1周囲の流動化土から空気中
に放出される空気量および周囲の土中に分散していく空
気量は最終的にバランスする。
【0023】すなわちマクロ的には、送り込まれた空気
量は一定の割合で流動化土の全体にわたってほぼ均等に
分散していると考えられ、このことは流動化土の嵩比重
を減少させ、また流動化土中に無数に存在する空気粒
が、ノズル10および下端検出機構を取り付けたガイド
枠2の土中進入抵抗を減少し、さらに杭引抜き時の引抜
き抵抗を減少させる重要な作用をなす。
【0024】圧縮空気は、図3に示す例のように、高圧
水導管16の上方に環状に設けられた圧縮空気導管15
に直接設けた圧縮空気噴出孔17から噴出させることが
できる。本例では、圧縮空気は斜め上向きに噴出する
が、圧縮空気の作用は上述のとおりであるから噴出させ
る方向の指向性は特に必要としない。このため、環状の
圧縮空気導管15の管周および環周に、ほぼ等間隔に圧
縮空気噴出孔17を分散して開けておくだけでも十分な
効果を発揮させることができる。
【0025】高圧水により杭1周囲の土が流動化されて
も、土中にノズル10などの装置を進入させるには重機
5による加圧は効果的であり、振動発生器4による加振
はさらに進入抵抗を低減させるうえで効果がある。ここ
で重要なことは、杭周囲の土が流動化し圧縮空気吹き込
みによって多数の空気粒が存在しているため、加振によ
る振動が効果的に減衰し、工事現場周辺への振動公害が
防止できる。さらに湿式であるため発塵の問題もなく、
作業の無公害性が確保される。
【0026】このようにして基礎杭1の全長にわたり杭
周辺の土を流動化しかつ空気粒により杭引抜き抵抗を低
減する。ここで建設時の記録等により基礎杭1の全長が
あらかじめ判明しているときは、上述のように支持柱3
の長さを基礎杭1の全長よりも幾分長めにしておけばよ
いが、不明のときは、予想長さにしてセットし、不足分
があれば下降途中で継ぎ足すこともできる。
【0027】ここで本発明における前記課題は、既設の
基礎杭1の全長が不明であっても確実に杭下端を検出
し、かつ検出した下端を保持して引抜くことで解決され
る。本例では、基礎杭1下端の検出および保持機構とし
て、図2〜図5の例のような保持片11を採用してい
る。図2はガイド枠2を下方から見た平面図、図3〜図
5は縦断面図である。図2および図3のように、保持片
11は例えば4枚の板状で、保持片先端の内接円直径が
杭1の外径よりも小さくなっており、ガイド枠2に固定
された取付軸13に回動可能に軸支されている。そし
て、杭1の上端より上方にあるときは、スプリング14
のバネ力で保持片11はほぼ水平に保たれている。
【0028】図4のように、ガイド枠2が杭1を囲んで
下降するとき、各保持片11は杭1の外周に接して回動
し斜め上方に立上がる。この立上がりは、回動検出器1
2により検出される。そして、図5のように保持片11
が杭1の下端よりも下方に達すると、スプリング14の
作用で再び水平位置に回動し、該回動が回動検出器12
により検出される。また保持片11は、下方には回動し
ないよう係止片18に係止される。
【0029】回動検出器12によって保持片11が水平
位置に回動したことが検出されると、ブザーやランプ等
によって、オペレーターは杭下端を検知することができ
る。この時点で支持柱3を重機5により上昇させると、
杭下端は保持片11により保持され、そして杭1は引抜
かれる。このとき杭上端部は上端部保持装置9により従
来技術と同様に保持され、杭1は安全に引抜かれる。回
動検出器12は、取付軸13の回動によって作動するリ
ミットスイッチ、近接スイッチ、あるいは光電スイッチ
などで構成することができる。この場合の信号は、厚肉
管等で構成する支持柱3に沿って設けたコードにより地
上に導くことができる。
【0030】本例では4個の保持片11を略90°間隔
で配置しているので、杭下端が確実に検出され、引抜き
荷重が分散される。また下端検出時のブザーやランプ
は、4個の保持片11それぞれに対応して取付け、地中
への進入前、保持片11が水平状態において、4個の保
持片11それぞれに対応するブザーやランプが作動する
ことを確認したうえで進入開始することにより、下端検
出の信頼性が得られる。すなわち、杭下端に達する前、
4個中いずれかの保持片11についてトラブルにより回
動検出器12が作動するようなことがあっても、4個全
てについて作動しない限り杭下端の検知ではないと判断
することができる。
【0031】次に杭引抜き時における基礎杭1の保持と
その取外しの具体例について述べる。図1において、支
持柱3の周囲にワイヤー(図示せず)を螺旋状に巻き、
一端を支持柱3の下端部に固定し、他端を支持柱3の上
端部に保持させておく。支持柱3を基礎杭1に沿って下
降させていくと、杭1は自動的にこのワイヤーで巻かれ
る。杭下端検出および杭下端保持の後、支持柱3を引き
上げるとき、支持柱3の上端部に保持されたワイヤを牽
引することにより、ワイヤーで杭1と支持柱3を緊縛す
ることができる。杭1を地上に引上げ、支持柱3からの
取外し位置にてこのワイヤを緩めることにより、所定位
置に安全に倒すことができる。
【0032】図1の例において支持柱3は2本の厚肉パ
イプで構成し、一方を高圧水供給用、他方を圧縮空気供
給用としているが、高圧水と圧縮空気を1本のパイプで
供給することも可能である。この場合、高圧水ホースと
圧縮空気ホースの接続部にそれぞれ逆流防止弁を設け、
図3〜図5の高圧水導管16および圧縮空気導管15は
一方のみでよい。
【0033】また支持柱3を分割型とすることもでき
る。例えばガイド枠取付け部、振動発生器取付け部、上
端部保持装置取付け部、および単位長さ(例えば2m)
の同形の中間部とし、杭1の長さに応じて所要長さとな
るよう中間部を接続することで、運搬時や保管時にコン
パクトとなり効率的である。
【0034】ガイド枠2は、基礎杭1の太さに応じて何
種類か用意しておくと作業の能率向上に有効である。ま
た図3に示す環状の高圧水導管16および圧縮空気導管
15を周方向に分割し、杭1の外径に応じて組み立てる
こともできる。これらの場合、保持片11を何種類か用
意しておき、取り付け部と杭1の間隔に応じた適正な長
さのものを選択する。ガイド枠2はシートパイルやコ形
鋼で作ることもできる。この場合、高圧水と圧縮空気の
供給のための導管を別途設ける。
【0035】杭下端検出手段として、基礎杭1がコンク
リートパイルのような内部に鉄材を入れたものや、鋼
管、H形鋼のような金属製の場合は、渦電流を利用した
方法を採用することもできる。例えば、検出端としてガ
イド枠2と略同じ外径の貫通型コイルを用い、該コイル
が杭1の下端より下方に降下したときの渦電流の変化に
より杭下端を検出する。また、杭下端保持機構として
は、図2〜図5のような4枚の保持片11を使用するほ
か、たとえば図7のような1枚の保持片11を採用する
こともできる。
【0036】図7のように渦流コイル20を使用する場
合、保持片11は杭1に沿って下降中は図7(a)の破
線のように杭1に接触しないように立てておき、渦流コ
イル20による杭下端検出後は油圧モータ22により図
7(a)の実線のように倒すようにすることもできる。
そして、図7(b)のように保持具21で保持片11の
先端部を保持し、杭1を下方から支持して引上げる。な
お図7の例においても、図2のように取付軸13にスプ
リング14を取付け、バネ力を利用して下降中は保持片
11を杭1の表面に当接させ、杭下端通過後はバネ力に
より実線のように倒すこともできる。
【0037】杭下端検出手段として保持片11を使用す
る場合、何らかの理由により引抜き装置を途中で引上げ
る必要が生じたとき、スプリング14で保持片11が杭
1に押し付けられていると、そのままでは引上げること
ができない。このようなときは、たとえば図8のよう
に、保持片11にワイヤ−23の先端を固定し、押し付
け用スプリング14の張力より十分大きな張力を有する
引上げ用スプリング24を介してワイヤー23を引張る
ことで、保持片11を杭1から引き離せばよい。
【0038】次に本発明法において、地上に高く出る支
持柱3を使用せず、ガイド枠2を自走式にして降下させ
ることもできる。その例を図9および図10に示す。ガ
イド枠2に、例えば3個の駆動車輪26を、図10のよ
うに120°間隔に取付ける。駆動車輪26は、図9の
ようにガイド枠2に回動可能に取付けた支持棒29に軸
支させ、油圧シリンダー27のロッド28を引上げると
支持棒29が回動して、駆動車輪26が杭1に押し付け
られるようになっている。駆動車輪26は図示しない油
圧モータにより回転駆動される。油圧は油圧装置34を
経て地上から油圧シリンダー27および油圧モータに供
給される。
【0039】図9のようにノズル10から高圧水を噴出
して杭周囲の土を流動化しつつ、また圧縮空気を噴出し
て流動化土の摩擦抵抗を低減しつつ、駆動車輪26を回
転させ、かつ油圧シリンダー27によりロッド28を引
上げる。すると3個の駆動車輪26が杭1を挟み付けな
がら、ガイド枠2は杭1の表面を軌道として自走式に下
降していく。そして杭下端に達すると、3個のシリンダ
ー27のロッド28が全てさらに縮み、杭下端を保持す
る。この例では駆動車輪26が保持片11の作用をな
す。駆動車輪26が杭1を外れると、同時に車輪26の
駆動力もなくなるため、装置がそれ以上下降することが
ない。したがって杭下端は自動的に検知され、かつ保持
されることになる。
【0040】こうして駆動車輪26により杭下端が保持
されたのち、図9のようにワイヤロープ30を巻き上げ
てガイド枠2および杭1を引上げる。ワイヤロープ30
はガイド枠2に2〜3カ所取り付け、一方向ストッパー
33およびリール31を経て巻取機32に巻取る。一方
向ストッパー33は、巻き上げたワイヤロープ30が下
方に移動しないように保持するほか、さらにワイヤ30
に上向きの力を加える機構を付加することも有効であ
る。
【0041】さらに本発明法において、上記のように基
礎杭1の下端を保持する保持部、例えばガイド枠2にあ
らかじめワイヤロープ30を取付けておき、図11の例
のように、ワイヤロープ30をワイヤクランプ機構およ
び昇降機構により引上げることで基礎杭1を引抜くこと
ができる。本例において、ワイヤクランプ機構はワイヤ
クランプシリンダー35からなり、昇降機構は昇降シリ
ンダー36からなる。
【0042】昇降シリンダー36は地表面の架台38に
固設され、プラットホーム39の上に固設されたワイヤ
クランプシリンダー35を昇降させる。また架台38に
は杭クランプシリンダー37が固設されている。図11
には、ワイヤロープ30、ワイヤクランプシリンダー3
5、昇降シリンダー36および杭クランプシリンダー3
7を、それぞれ2個示しているが、必要に応じて3〜4
個とすることもできる。
【0043】杭1を引抜くには、ワイヤクランプシリン
ダー35によりワイヤロープ30をクランプし、昇降シ
リンダー36を所定位置まで上昇させる。そして、杭ク
ランプシリンダー37により杭1を保持した後、ワイヤ
クランプシリンダー35でワイヤロープ30をアンクラ
ンプし、昇降シリンダー36を所定位置まで下降させ
る。そして、ワイヤクランプシリンダー35によりワイ
ヤロープ30をクランプし、杭クランプシリンダー37
で杭1をアンクランプして昇降シリンダー36を上昇さ
せ、これらを順次繰り返す。これら一連の操作は制御装
置42により制御する。
【0044】ワイヤクランプシリンダー35によりワイ
ヤロープ30をクランプするには、該シリンダー35の
ロッドにワイヤクランプ40,41を設けておき、図1
2のようにワイヤクランプ40,41の隙間にワイヤロ
ープ30を通しておく。ワイヤクランプシリンダー35
のロッドを伸ばすとワイヤクランプ41が杭1に押し付
けられて、ワイヤクランプ40,41の間でワイヤロー
プ30は強固にクランプされる。
【0045】ワイヤクランプシリンダー35でワイヤロ
ープ30をアンクランプして昇降シリンダー36を下降
させるとき、ワイヤロープ30が下降しないように、図
9のように巻取機32で巻取るのがより効果的である。
また、ワイヤクランプシリンダー35の上方にて別のワ
イヤクランプシリンダー等によりワイヤロープ30を保
持してもよく、この場合は杭クランプシリンダー37を
使用しなくても杭を保持することができる。この場合、
引き上げたワイヤロープ30は、巻取機32を使用せず
地上にてたとえば輪を形成して溜めておくだけでもよ
い。
【0046】次に本発明装置は、上記本発明法にて説明
したようなガイド枠2と、その昇降機構と、ガイド枠2
に取付けられた高圧水噴射用ノズル10、圧縮空気噴出
孔17、杭下端検出器および杭下端保持機構と、ノズル
10に接続された高圧水供給機構と、噴出孔17に接続
された圧縮空気供給機構とからなり、ガイド枠2に駆動
車輪26および該車輪26の押付け機構が取付けられ、
ガイド枠2が駆動車輪26により杭表面を軌道として下
降する機構を有している。
【0047】ガイド枠2は、地中に埋設された基礎杭1
を中心にし杭表面と間隔をもって設置される。ガイド枠
2のの昇降機構は、図1の例のような重機によるほか、
図9および図10のような駆動車輪26による自走降下
およびワイヤロープ30による巻上げ方式、あるいは図
11のようなワイヤクランプシリンダー35および昇降
シリンダー36によるクランプ押上げ方式とすることも
できる。
【0048】杭下端検出器は、図2〜図5、図7の例の
ような保持片11とその回動検出器12、図8のような
渦流コイル20などとすることができる。杭下端保持機
構はは、図2〜図5の例のような保持片11とその係止
片18、図7、図8のような保持片11と保持具21な
どとすることができる。
【0049】高圧水供給機構は、図1の例のような高圧
水ポンプ6およびホース8などノズル10までの給水路
で構成される。圧縮空気供給機構は、図1の例のような
エアコンプレッサ7およびホース8など圧縮空気噴出孔
17までの給気路で構成される。そして本発明装置の詳
細な機構および作用は、上記本発明法の説明で述べたと
おりである。
【0050】
【発明の効果】本発明により、ビルなど建築物の解体工
事において、既設の基礎杭を無公害で安全かつ容易に引
く抜くことができ、特に杭が腐食や座屈等により千切れ
やすく、あるいは継杭であっても、また埋設長さが不明
であっても、埋設された杭の最下端を支持して、撤去残
りなく確実に全長引抜くことができる。さらに、密集地
などにおいて、大掛かりな重機を使用せず効果的に引抜
くこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概要説明図である。
【図2】本発明におけるガイド枠部分の例を示し、図1
のA−A矢視平面図である。
【図3】本発明におけるガイド枠部分の例を示し、図2
のB−B矢視相当縦断面図である。
【図4】本発明におけるガイド枠部分の別の状態の例を
示し、図2のB−B矢視相当縦断面図である。
【図5】本発明におけるガイド枠部分の別の状態の例を
示し、図2のB−B矢視相当縦断面図である。
【図6】本発明におけるノズルの取り付け例を示す平面
図である。
【図7】本発明における杭下端保持の別の例を示し、
(a)は(b)のD−D矢視縦断面図、(b)は(a)
のC−C矢視横断面図である。
【図8】本発明における装置引上げ例を示す縦断面図で
ある。
【図9】本発明におけるガイド枠部分の別の例を示す縦
断面図である。
【図10】本発明におけるガイド枠部分の別の例を示
し、図9のE−E矢視平面図である。
【図11】本発明における杭引抜き機構の例を示す説明
図である。
【図12】本発明における杭引抜き機構の例を示す水平
断面図である。
【符号の説明】
1…杭 2…ガイド枠 3…支持柱 4…振動発生器 5…重機 6…高圧水ポンプ 7…エアコンプレッサ 8…ホース 9…上端部保持装置 10…ノズル 11…保持片 12…回動検出器 13…取付軸 14…スプリング 15…圧縮空気導管 16…高圧水導管 17…圧縮空気噴出孔 18…係止片 19…凹所 20…渦流コイル 21…保持具 22…油圧モータ
ー 23…ワイヤー 24…引上げ用ス
プリング 25…環 26…駆動車輪 27…油圧シリンダー 28…ロッド 29…支持棒 30…ワイヤロー
プ 31…リール 32…巻取機 33…一方向ストッパー 34…油圧装置 35…ワイヤクランプシリンダー 36…昇降シリン
ダー 37…杭クランプシリンダー 38…架台 39…プラットホーム 40,41…ワイ
ヤクランプ 42…制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−9920(JP,A) 特開 昭58−204223(JP,A) 特開 昭62−273322(JP,A) 特開 平2−24419(JP,A) 特開 平9−59979(JP,A) 実開 昭57−133652(JP,U) 実開 昭57−119883(JP,U) 実開 昭58−42244(JP,U) 登録実用新案3047330(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 9/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地中に埋設された基礎杭を囲む位置にノ
    ズルを配置し、該ノズルから高圧水を斜め下方に向け噴
    出させて杭周囲の土を流動化しつつ該ノズルを下降させ
    るとともに、流動化した土中に圧縮空気を噴出させてノ
    ズル下降抵抗および杭引抜き抵抗を低減させ、杭下端を
    検知したのち、杭下端を保持して引抜くことを特徴とす
    る基礎杭の引抜き方法。
  2. 【請求項2】 前記基礎杭を中心にして杭表面と間隔を
    もって下降するガイド枠を設け、該ガイド枠に、前記ノ
    ズルと杭表面に当接する保持片とを取付け、該保持片が
    杭表面から下方に離れることで杭下端を検知し、かつ該
    保持片で杭下端を保持することを特徴とする請求項1記
    載の基礎杭の引抜き方法。
  3. 【請求項3】 前記ガイド枠に駆動車輪および該車輪の
    押付け機構を設けて下降させることを特徴とする請求項
    1または2記載の基礎杭の引抜き方法。
  4. 【請求項4】 前記杭下端を保持する保持部にあらかじ
    めワイヤロープを取付けておき、該ワイヤロープをワイ
    ヤクランプ機構および昇降機構により引上げることで基
    礎杭を引抜くことを特徴とする請求項1、2または3記
    載の基礎杭の引抜き方法。
  5. 【請求項5】 地中に埋設された基礎杭を中心にし杭表
    面と間隔をもって設置されるガイド枠と、該ガイド枠の
    昇降機構と、該ガイド枠に取付けられた高圧水噴出用ノ
    ズル、圧縮空気噴出孔、杭下端検出器および杭下端保持
    機構と、該ノズルに接続された高圧水供給機構と、該噴
    出孔に接続された圧縮空気供給機構とからなり、前記ガ
    イド枠に駆動車輪および該車輪の押付け機構が取付けら
    れ、該ガイド枠が該車輪により杭表面を軌道として下降
    する機構を有していることを特徴とする基礎杭の引抜き
    装置。
  6. 【請求項6】 前記杭下端検出器が、杭表面に傾斜して
    当接しつつ下降する保持片と、該当接部が杭下端に達す
    ると保持片の傾斜が変わる回動機構とからなり、該保持
    片が該回動機構を介してガイド枠に取付けられているこ
    とを特徴とする請求項5記載の基礎杭の引抜き装置。
  7. 【請求項7】 前記ガイド枠にワイヤロープが取付けら
    れ、該ワイヤロープをクランプするワイヤクランプ機構
    と、該ワイヤクランプ機構を昇降させる昇降機構と、ワ
    イヤクランプ機構によるワイヤロープのクランプおよび
    アンクランプと昇降機構による昇降を制御する制御装置
    とが地上に設けられていることを特徴とする請求項
    たは記載の基礎杭の引抜き装置。
JP2000271123A 2000-09-07 2000-09-07 基礎杭の引抜き方法および装置 Expired - Lifetime JP3460147B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000271123A JP3460147B2 (ja) 2000-09-07 2000-09-07 基礎杭の引抜き方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000271123A JP3460147B2 (ja) 2000-09-07 2000-09-07 基礎杭の引抜き方法および装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002081066A JP2002081066A (ja) 2002-03-22
JP3460147B2 true JP3460147B2 (ja) 2003-10-27

Family

ID=18757453

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000271123A Expired - Lifetime JP3460147B2 (ja) 2000-09-07 2000-09-07 基礎杭の引抜き方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3460147B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102635360A (zh) * 2012-04-23 2012-08-15 中铁三局集团有限公司 冻结法盾构端头加固过程中冻结管起拔方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5093469B2 (ja) * 2007-08-28 2012-12-12 東洋建設株式会社 杭引抜装置
CN103088821A (zh) * 2013-01-29 2013-05-08 中铁十五局集团有限公司 一种截桩机
JP6457871B2 (ja) * 2015-04-08 2019-01-23 鹿島建設株式会社 杭基礎の撤去方法、杭基礎、及び杭基礎の設置方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3047330U (ja) 1997-09-19 1998-04-10 美好 忠平 矢板の打設装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS579920A (en) * 1980-06-21 1982-01-19 Kajima Corp Extracting method for pile and equipment thereof
JPS57119883U (ja) * 1981-01-17 1982-07-26
JPS57133652U (ja) * 1981-02-10 1982-08-20
JPS5842244U (ja) * 1981-09-16 1983-03-19 ミヤマ特殊工事株式会社 ロツキングパイプ洗浄装置
JPS58204223A (ja) * 1982-05-21 1983-11-28 Kajima Corp 水流式掘削による鋼管等の埋設沈下工法および装置
JPH0629519B2 (ja) * 1986-05-21 1994-04-20 東京瓦斯株式会社 既設杭の引き抜き工法およびそれに使用される引き抜き装置
JPH0224419A (ja) * 1988-07-12 1990-01-26 Taisei Corp 杭引抜同時埋戻し工法及び杭引抜機
JP2679771B2 (ja) * 1995-08-24 1997-11-19 近畿イシコ株式会社 杭打機ユニット及びこれを具えた杭打機

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3047330U (ja) 1997-09-19 1998-04-10 美好 忠平 矢板の打設装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102635360A (zh) * 2012-04-23 2012-08-15 中铁三局集团有限公司 冻结法盾构端头加固过程中冻结管起拔方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002081066A (ja) 2002-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110158632B (zh) 软土地基防沉降的地基结构及其方法
KR101840640B1 (ko) 파일인발용 케이싱을 이용한 파일인발방법
CN110952554B (zh) 行走升降盘式桩头切割机构
JP3460147B2 (ja) 基礎杭の引抜き方法および装置
US20090285637A1 (en) Pile mandrel with extendable reaming members
CN115142418B (zh) 用于沉管灌注桩的非振动拔管防带笼装置及其施工方法
JP4366597B2 (ja) 既設杭の切断・撤去方法
US6168350B1 (en) Method and apparatus for forming enlarged pile heads
JP5827528B2 (ja) 地中杭の引き抜き工法とその装置
CN212129138U (zh) 地下桩基拆除装置
JP3169911B2 (ja) 重錘式鋼管中掘打込み装置およびこれを用いた重錘式鋼管中掘打込み工法
CN108005132A (zh) 单桩抗压承载力检测装置及自锚测试方法
EP0084921B1 (en) Piles
CN111155523A (zh) 地下桩基拆除方法及装置
CN220099896U (zh) 一种桩撑拆除用支撑钢马凳
JP2011026936A (ja) 埋設杭の抜去方法及び抜去装置
CN218093026U (zh) 竖井掘进设备
EP3351688A1 (en) Apparatus and method for stabilizing a foundation of a building
CN217419771U (zh) 水上桩基高应变检测重锤及传感器保护装置
CN215804389U (zh) 海上风电基础钻机临时护筒
CN216586561U (zh) 用于基坑支护的钢管斜桩支撑
CN211816298U (zh) 用于岩土勘察试验的基坑支护保护结构
KR102550526B1 (ko) 강관 말뚝 파일링장치
CN218813703U (zh) 低净空套管无损减摩拔桩装备
CN216689399U (zh) 一种钢管桩辅助拔除装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3460147

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090815

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100815

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100815

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120815

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130815

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term