JP3459238B2 - 半導体加工用位置決め治具 - Google Patents

半導体加工用位置決め治具

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JP3459238B2 JP2001088498A JP2001088498A JP3459238B2 JP 3459238 B2 JP3459238 B2 JP 3459238B2 JP 2001088498 A JP2001088498 A JP 2001088498A JP 2001088498 A JP2001088498 A JP 2001088498A JP 3459238 B2 JP3459238 B2 JP 3459238B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体パッケージ
の各種加工工程において、それぞれの工程における加工
部に載置された半導体パッケージを、この加工部の所定
の位置に位置決めするための半導体加工用位置決め治具
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばQFP(クワッドフラットパッケ
ージ)やDIP(デュアルインラインパッケージ)など
の半導体パッケージでは、その樹脂製のパッケージ本体
の側面部からはんだメッキを施した金属製のリードが水
平に突出しており、これを回路基板に取り付けるには、
このリードをL字状やS字状に折り曲げて、回路基板に
差し込んだりはんだ付けしたりして取付可能な所定の形
状に曲げ加工しなければならない。そこで、このような
リードの曲げ加工工程においては、互いに対向して相対
的に離接可能に設けられたダイとパンチを用いて、ダイ
上の加工部に半導体パッケージのリードを載置してパン
チを接近させ、このパンチ側の加工部とダイ側加工部と
の間でリードを挟み込んで折り曲げることにより、この
リードをL字状やS字状の所定の形状に曲げ加工するよ
うにしている。
【0003】ところで、このようなリードの曲げ加工を
初め、半導体パッケージの加工の各工程では、この半導
体パッケージ自体が寸法の小さいものであるため、これ
を各工程の加工部において正確に位置決めしなければな
らない。例えば、上述の曲げ加工工程においては、ダイ
の加工部の所定の位置にリードが正確に載置されるよう
に半導体パッケージを位置決めしなければ、リードを所
望の寸法・形状のL字状やS字状に折り曲げることはで
きず、半導体パッケージを回路基板に取り付けることが
できなくなってしまう。このため、上記リードの曲げ加
工工程においては、先端に当接部を有する位置決め治具
をダイ側の加工部上に載置された半導体パッケージに向
けて出没可能に設け、各位置決め治具の当接部をパッケ
ージ本体の側面に当接させることによって半導体パッケ
ージと係合させ、ダイ側加工部上の半導体パッケージの
位置を位置決めするようにしている。また、例えば極小
型の半導体パッケージに型番等をプリントする工程にあ
っては、パッケージ本体から突出する上記リードを把持
可能な把持部を備えた位置決め治具を出没可能に設けて
半導体パッケージと係合させ、当該プリント工程の加工
部に半導体パッケージを位置決めするようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、このような位
置決め治具としては、従来より各種の鋼材が用いられて
いたが、そのような位置決め治具では、何万回もの位置
決めを行ううちにはその上記当接部や把持部に摩耗が生
じることが避けられず、こうして摩耗が生じると半導体
の位置決め精度が損なわれてしまうため、頻繁に交換を
行わなければならなくなって、この交換作業や交換後の
調整作業などに多くの時間を費やすことになる。その一
方で、このような当接部や把持部の耐摩耗性を向上させ
て位置決め治具の寿命を延長するために、少なくともこ
れら当接部や把持部に超硬合金を用いることも考えられ
るが、この場合には、特に半導体パッケージのリードを
把持して位置決めを行う位置決め治具において、このリ
ードのはんだメッキが超硬合金の結合相との親和性が高
いために上記把持部に付着し易く、これによって却って
早期に位置決め精度が損なわれてしまうという問題が生
じる。
【0005】本発明は、このような事情を鑑みて為され
たもので、上述のような半導体パッケージの加工用の位
置決め治具において、その半導体パッケージと係合する
当接部や把持部などの係合部の耐摩耗性の向上を図り、
なおかつリードを把持して位置決めを行う場合でもはん
だメッキの付着による位置決め精度の劣化を防ぐことが
可能な半導体加工用位置決め治具を提供することを目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、こ
のような目的を達成するために、本発明は、半導体パッ
ケージの加工工程において当該工程の加工部に載置され
る上記半導体パッケージを所定の位置に位置決めする半
導体加工用位置決め治具であって、上記加工部に載置さ
れた半導体パッケージに向けて出没可能とされる治具本
体の先端に、この半導体パッケージに係合して上記加工
部上の該半導体パッケージの位置を位置決めする係合部
を設け、この係合部に、ダイヤモンドコーティング被膜
、上記治具本体の先端から少なくとも1mmまでの範囲
において、先端面に連なる治具本体の周面にまで被覆し
たことを特徴とする。ここで、上記係合部としては、例
えば上記曲げ加工工程における位置決め治具のように半
導体パッケージのパッケージ本体に当接可能な当接部
や、上記極小型の半導体パッケージのプリント工程にお
ける位置決め治具のように半導体パッケージのパッケー
ジ本体から突出するリードを把持可能な把持部を備えた
ものが挙げられる。従って、このような係合部に被覆さ
れる上記ダイヤモンドコーティング被膜は、超硬合金な
どに比べても耐摩耗性が高く、数万回程度のパッケージ
本体への当接やリードの把持では摩耗が生じることはな
い上、はんだメッキとの親和性が低いため、リードを把
持して位置決めする場合でもはんだメッキの付着が生じ
ることもない。
【0007】ここで、上記ダイヤモンドコーティング被
膜を、その表面粗さがRy0.05〜0.8μmの範囲
とすれば、比較的低廉な製造コストで当該位置決め治具
を提供することを可能としつつも、特に係合部が把持部
である場合に該把持部へのリードのはんだメッキの付着
をより確実に防止することができる。また、このダイヤ
モンドコーティング被膜を、その膜厚が10〜20μm
の範囲とすれば、やはり低廉な製造コストで確実に耐摩
耗性の向上を図ることが可能となる。さらに、上記ダイ
ヤモンドコーティング被膜は、上記係合部の先端から少
なくとも1mmの範囲に被覆されるのが望ましく、これよ
りも被覆範囲が小さいと、ダイヤモンドコーティング被
膜の被覆強度が不十分となってしまうおそれが生じる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1ないし図3は、本発明の第1
の実施形態を示すものであって、本発明を、上述した半
導体パッケージIのパッケージ本体Pから突出するリー
ドLの曲げ加工工程における位置決め治具に適用した場
合を示している。すなわち、これら図1ないし図3にお
いて符号11,12で示すのは当該曲げ加工工程におけ
るダイとパンチであり、図示されない加工機の下側にダ
イ11が取り付けられるとともに上側にはパンチ12が
取り付けられ、これらダイ11とパンチ12とは互いに
対向して上記加工機により上下方向に相対的に離接可能
とされる。そして、これら上下方向に離接するダイ11
およびパンチ12の周りには、複数(本実施形態では4
つ)の本実施形態による位置決め治具13…が配置され
ている。なお、この曲げ加工工程において加工が施され
る上記半導体パッケージIは、図1に示すように長方形
平板状にパッケージングされた樹脂製のパッケージ本体
Pの互いに反対側を向く一対の側面から複数本のリード
L…が突出させられたDIPであり、これに対して上記
ダイ11およびパンチ12は、いずれも上記加工機側に
取り付けられる平板状の取付部14,15に、断面
「凹」字形をなして突壁状に延びる加工部16,17が
一体に設けられた構成とされている。
【0009】このうち、まず上記ダイ11側の加工部1
6の先端部においては、このダイ側加工部16の断面
「凹」字形をなす一対の突壁部18,18の互いに対向
する内壁面18A,18A間の間隔が上記パッケージ本
体Pの幅よりも僅かに大きく設定されていて、これらの
内壁面18A,18A間にパッケージ本体Pが位置した
状態で、突壁部18,18の上側を向く先端面18B,
18B上にパッケージ本体Pの両側の上記リードL…が
それぞれ載置可能とされている。なお、この突壁部18
の上記先端面18Bと両突壁部18,18同士で互いに
反対側を向く各突壁部18の外壁面18Cとの交差稜線
部分は、断面1/4円弧状をなす凸曲部18Dとされて
いる。
【0010】また、上記パンチ12側の加工部17にお
いても、その断面「凹」字形をなす一対の突壁部19,
19の互いに対向する内壁面19A,19A間の間隔
は、パッケージ本体Pの幅よりも大きく設定され、特に
ダイ側加工部16の上記内壁面18A,18A間の間隔
よりも僅かに大きくされるとともに、両突壁部19,1
9同士で互いに反対側を向く外壁面19B,19B間の
間隔もダイ側加工部16の両外壁面18C,18C同士
の間隔より大きくされている。さらに、各突壁部19の
下側を向く先端面19Cと上記内壁面19Aとの交差稜
線部分には、上記凸曲面18DよりもほぼリードLの厚
さ分だけ大きな曲率半径を有する断面1/4円弧状の凹
曲部19Dが形成されている。
【0011】一方、本実施形態の上記4つの位置決め治
具13…は、各々その基端部20が扁平したL字状とさ
れた概略四角柱状のピン型の治具本体21を備えたもの
であり、図2に示すようにリードLが曲げ加工される前
のダイ側加工部16上に半導体パッケージIが載置され
た状態において、この半導体パッケージIのリードLよ
りも上側のパッケージ本体Pの側面部を通る一つの水平
面上に、それぞれその先端部をパッケージ本体Pの4つ
の上記側面部に対向させ、かつ平面視において各側面部
に直交する方向に延びるように互いに十字に配設されて
いる。なお、こうして十字に配設された位置決め治具1
3…のうち、その先端部が互いに対向することとなる一
対ずつの位置決め治具13,13同士は、それぞれその
治具本体21,21が一直線上に延びるように配設され
る。
【0012】さらに、各位置決め治具13…は、その治
具本体21の上記基端部20が図示されない出没装置に
取り付けられることにより、半導体パッケージI側すな
わち上記ダイ側加工部16側に向けて上記直線に沿うよ
うに出没可能とされており、ダイ側加工部16から後退
した状態においては、図3に示すようにダイ11とパン
チ12との相対的な離接には干渉しないようにされる一
方、ダイ側加工部16側に突出した状態においては、図
2に示すようにその先端部がパッケージ本体Pの上記各
側面部に当接することにより、上記一対ずつの位置決め
治具13,13が互いに反対側から該パッケージ本体P
を直線上に挟み込むようにして半導体パッケージIに係
合可能されている。従って、本実施形態では、この治具
本体20の上記先端部が、パッケージ本体Pに当接可能
な当接部22とされるとともに、この当接部22が半導
体パッケージIに係合してダイ側加工部16上の該半導
体パッケージIの位置を位置決めする係合部とされる。
【0013】そして、本実施形態では、この係合部とさ
れる治具本体21先端の当接部22に、ダイヤモンドコ
ーティング被膜23が被覆されている。ここで、このダ
イヤモンドコーティング被膜23は、例えばマイクロ波
プラズマCVD法や熱フィラメントCVD法により、原
料ガスとして水素とメタンやCOなどの混合ガスを用い
て約800〜900℃程度の処理温度で各被覆条件を制
御しつつ被覆されたものであり、治具本体21の先端か
ら少なくとも1mmまでの範囲Sにおいて、この治具本体
21の先端部の表面全体に被覆されている。また、この
ダイヤモンドコーティング被膜23は、本実施形態では
被覆後にその表面が研磨されることにより、表面粗さが
JIS B 0601における最大高さRyにおいて0.
05〜0.8μmの範囲とされるとともに、膜厚は10
〜20μmの範囲とされている。
【0014】このように構成された位置決め治具13を
有する半導体パッケージIのリードLの曲げ加工工程に
おいては、まず図2に示すようにダイ11の加工部16
における突壁部18,18の先端面18B,18Bにリ
ードLが載せられて該加工部16上に半導体パッケージ
Iが載置された上で、上記出没装置によって位置決め治
具13…がパッケージ本体P側に向けて突出させられ、
それぞれの先端の上記当接部22…がこのパッケージ本
体Pの各側面部に同時に当接することにより、半導体パ
ッケージIのダイ側加工部16上での位置が位置決めさ
れる。次いで、各位置決め治具13…を後退させた上で
ダイ11とパンチ12とを相対的に接近させることによ
り、図3に示すようにこれらのダイ側加工部16とパン
チ側加工部17との間で上記リードLが挟み込まれて折
り曲げられ、下向きに延びるL字状に加工される。すな
わち、より詳しくは、リードLの上記凸曲部18D上に
位置する部分が、この凸曲部18Dとパンチ12の上記
凹曲部19Dとの間に挟み込まれることによって1/4
円弧状をなすように90°下向きに折り曲げられ、これ
により該リードLがその先端を下向きにしてL字状に加
工される。
【0015】しかして、上記構成の位置決め治具13に
おいては、このように半導体パッケージIのリードLを
曲げ加工するに際して、パッケージ本体Pに当接して該
半導体パッケージIに係合する係合部としての当接部2
2にダイヤモンドコーティング被膜23が被覆されてお
り、従ってこの当接部22の耐摩耗性を、当接部が鋼材
より成る従来の位置決め治具に比べては勿論、当接部を
超硬合金製とした位置決め治具に比べても、大幅に向上
させることが可能となる。このため、摩耗によってこの
当接部22の位置が後退してパッケージ本体Pの側面部
への当接が不十分となったり、あるいは当接部22が局
部的に摩耗することによってパッケージ本体P側面部へ
の当接が不安定となったりして半導体パッケージIの位
置決め精度が損なわれるのを防止し、その寿命を延長し
て長期に亙って上記加工部16上に半導体パッケージI
を正確に位置決めすることが可能となる。
【0016】ここで、本実施形態では、このダイヤモン
ドコーティング被膜23が膜厚10〜20μmで被覆さ
れており、これにより、当該位置決め治具13の製造コ
ストを抑えつつも、上述のような高い耐摩耗性を得るこ
とができる。すなわち、膜厚が上記範囲を下回るほど薄
いと、如何にダイヤモンドコーティング被膜23である
とはいえ数万回の位置決めを行ううちには摩耗や剥離が
生じ易くなるおそれがある一方、上記範囲を上回るほど
膜厚を厚くしても厚さの増大分に見合った耐摩耗性の向
上は期待できず、被覆に要するコストによって位置決め
治具13が高価になってしまうおそれがある。
【0017】また、本実施形態では、このダイヤモンド
コーティング被膜23の表面粗さを上述のようにRy
0.05〜0.8μmとしており、これによっても位置
決め治具13の製造コストを抑えつつ、位置決め精度を
長期に亙って安定的に維持することが可能な位置決め治
具13を提供することができる。すなわち、硬質なダイ
ヤモンドコーティング被膜23を表面粗さが上記範囲を
下回るほど平滑に研磨したりするには多大な労力と時間
とを要して製造コストの増大を招くおそれがある一方、
このダイヤモンドコーティング被膜23の表面粗さが上
記範囲を上回るほど粗いと、長期の位置決め作業のうち
にはパッケージ本体Pの樹脂が徐々に当接部22に付着
して極微妙な位置決め精度を損なうおそれが生じる。
【0018】さらに、本実施形態では、このダイヤモン
ドコーティング被膜23が治具本体21の先端、すなわ
ち当接部22から1mmまでの範囲Sにおいて、治具本体
21の表面全体に被覆されており、すなわち、ダイヤモ
ンドコーティング被膜23が当接部22の先端面だけで
なく、この先端面に連なる治具本体21の周面にまで上
記範囲Sで被覆されているので、ダイヤモンドコーティ
ング被膜23の被覆強度を十分に確保して剥離等が生じ
るのをより確実に防止することができる。なお、本実施
形態ではこのように、上記当接部22に治具本体21の
先端から上記範囲Sまでにダイヤモンドコーティング被
膜23を被覆するようにしているが、このダイヤモンド
コーティング被膜23は少なくともこの範囲Sまで被覆
されていればよく、場合によっては治具本体21の全体
にダイヤモンドコーティング被膜23が被覆されていて
もよい。
【0019】次に、図4および図5は、本発明の第2の
実施形態を示すものであって、本発明を、極小型の半導
体パッケージIの例えばプリント工程等における位置決
め治具に適用した場合を示している。すなわち、このよ
うな極小型の半導体パッケージIにおいては、リードL
はパッケージ本体Pの下面のみから突出するように配設
されており、本実施形態の位置決め治具31は、このリ
ードLを把持することによって半導体パッケージIに係
合し、上記加工工程の加工部における半導体パッケージ
Iの位置を位置決めする。なお、これら図4および図5
に示す実施形態では、直方体状のパッケージ本体Pの長
方形をなす下面から3本のリードL…が直列に並ぶよう
に突出させられていて、これらのリードL…をそれぞれ
1つずつの位置決め治具31が把持して半導体パッケー
ジIを位置決めするようになされており、従って図5に
示すように1つの半導体パッケージIに対して3つの位
置決め治具31…が用意される。
【0020】ここで、各位置決め治具31は、その治具
本体32が略長方形平板状に形成され、その基端部に
は、治具本体32をやはり図示されない出没装置に取り
付けるための取付孔33が形成されている。そして、こ
の治具本体32の先端部には、上記リードLがその幅方
向(図5において上下方向)に嵌合して挿入可能な間隔
をあけて一対の把持爪34,34が治具本体32に一体
に突設されており、これらの把持爪34,34が、上記
リードLを上記幅方向に挟み込むことによって該リード
Lを把持可能な把持部35とされ、かつこの把持部35
が半導体パッケージIに係合して上記加工部における半
導体パッケージIの位置を位置決めする係合部とされ
る。そして、本実施形態では、この把持部35の把持爪
34,34の表面全体と、上記幅方向においてこれらの
把持爪34,34が突設された範囲における治具本体3
2先端部の表裏面とに、第1の実施形態と同様の膜厚お
よび表面粗さを有するダイヤモンドコーティング被膜3
6が被覆されている。
【0021】このような位置決め治具31…を有する加
工工程においては、その加工部に上記半導体パッケージ
Iが載置された上で、この半導体パッケージIのパッケ
ージ本体P下面から突出する上記リードL…に向けて位
置決め治具31…が上記出没装置により突出し、上述の
ように各リードLを把持部35の把持爪34,34が上
記幅方向に挟み込むように把持することにより、位置決
め治具31…と半導体パッケージIとが係合して加工部
上において該半導体パッケージIが位置決めされる。な
お、本実施形態では、上述のように複数本(本実施形態
では3本)のリードL…がその幅方向に直列に並ぶよう
にパッケージ本体Pの下面から突出させられているとと
もに、各リードL…に対して1つずつのやはり複数(本
実施形態では3つ)の位置決め治具31…が、その把持
部35がリードLを上記幅方向に挟み込むように把持し
て位置決めするようになされており、この幅方向に隣接
するリードL,Lを把持する位置決め治具31,31同
士が干渉するのを避けるのに、これら隣接するリード
L,Lを把持する位置決め治具31,31同士は、図5
に示すように直列に並んだリードL…の一方の側とこれ
とは反対の他方の側とに交互に配設されて、上記出没装
置により該リードL…に向けて出没可能とされている。
【0022】しかして、上記構成の位置決め治具31に
おいても、このリードLを把持して位置決め治具31を
半導体パッケージIと係合せしめる係合部としての上記
把持部35にダイヤモンドコーティング被膜36が被覆
されており、従ってこの把持部35の耐摩耗性を大幅に
向上させて位置決め治具31の寿命の延長を図り、位置
決め精度を長期に亙って安定かつ正確に維持することが
できる。また、本実施形態では、特にこの係合部とされ
る把持部35が把持するのがはんだメッキの施されたリ
ードLであるのに対し、上記ダイヤモンドコーティング
被膜36はこのようなはんだメッキとの親和性が低いた
め、位置決めを繰り返すうちにはんだメッキが把持部3
5の把持爪34,34に付着することが少なく、このよ
うなはんだメッキの付着によって位置決め精度が損なわ
れたり、付着したはんだメッキが剥離することにより粉
体となって清浄な環境が要求される半導体パッケージI
の加工工程を汚染したりするような事態を未然に防止す
ることができる。また、本実施形態でもこのダイヤモン
ドコーティング被膜36の表面は、第1の実施形態と同
じ範囲の表面粗さとされているので、このダイヤモンド
コーティング被膜36がリードLのはんだメッキを削り
取って上述のような粉体を発生させることもない。しか
も、このようなダイヤモンドコーティング被膜36は、
本実施形態のように把持部35が一対の把持爪34,3
4を備えた比較的複雑な形状をなすものであっても均一
な膜厚で確実に被覆することができる。
【0023】なお、上述した第1、第2の実施形態にお
いて、位置決め治具13,31の治具本体21,32の
材質としては、上記ダイヤモンドコーティング被膜2
3,36が被覆可能な材質であるなら、従来の鋼材のよ
うなものでもよいが、例えば上記第2の実施形態のよう
な極小型の半導体パッケージIを位置決めするには治具
本体32も小型化せざるを得ず、そのような治具本体3
2の剛性や治具本体32自体の耐摩耗性を確保するに
は、上述した超硬合金を用いるのが望ましい。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
半導体パッケージに係合して該半導体パッケージを位置
決めする位置決め治具の当接部や把持部等の係合部にダ
イヤモンドコーティング被膜を被覆したので、この係合
部の耐摩耗性を大幅に向上させることができて、位置決
め治具の寿命の延長を図ることができ、摩耗した位置決
め治具の交換・調整作業に要する時間や労力の軽減を促
すとともに、長期に亙って高精度で安定した位置決めを
行うことが可能となる。また、特に上記係合部が半導体
パッケージのリードを把持する把持部であっても、はん
だメッキとの親和性によって付着が生じるのを抑えるこ
とができ、このような付着によって位置決め精度が損な
われたりするのも防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示す図である。
【図2】 図1に示す実施形態に係わるリードLの曲げ
加工前の断面図である。
【図3】 図1に示す実施形態に係わるリードLの曲げ
加工時の断面図である。
【図4】 本発明の第2の実施形態を示す図である。
【図5】 図4に示す実施形態の位置決め治具31…に
よって半導体パッケージIが位置決めされた状態をパッ
ケージ本体Pの下面側から見た図である。
【符号の説明】
13,31 位置決め治具 16 リードLの曲げ加工工程において半導体パッケー
ジIが載置される加工部 21,32 治具本体 22 当接部(係合部) 23,36 ダイヤモンドコーティング被膜 35 把持部(係合部) I 半導体パッケージ P パッケージ本体 L リード S 当接部22の先端からダイヤモンドコーティング被
膜23が被覆される範囲の長さ
フロントページの続き (72)発明者 亀岡 誠司 兵庫県明石市魚住町金ヶ崎西大池179番 地1 エムエムシーコベルコツール株式 会社内 (72)発明者 西川 正寿 兵庫県明石市魚住町金ヶ崎西大池179番 地1 エムエムシーコベルコツール株式 会社内 (72)発明者 早崎 浩 兵庫県明石市魚住町金ヶ崎西大池179番 地1 エムエムシーコベルコツール株式 会社内 (72)発明者 冨永 哲光 兵庫県明石市魚住町金ヶ崎西大池179番 地1 エムエムシーコベルコツール株式 会社内 (56)参考文献 特開 平3−184357(JP,A) 特開 平11−58404(JP,A) 特開2001−358273(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/00,23/50,21/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体パッケージの加工工程において当
    該工程の加工部に載置される上記半導体パッケージを所
    定の位置に位置決めする半導体加工用位置決め治具であ
    って、上記加工部に載置された半導体パッケージに向け
    て出没可能とされる治具本体の先端に、この半導体パッ
    ケージに係合して上記加工部上の該半導体パッケージの
    位置を位置決めする係合部が設けられ、この係合部に
    は、ダイヤモンドコーティング被膜が、上記治具本体の
    先端から少なくとも1mmまでの範囲において、先端面に
    連なる治具本体の周面にまで被覆されていることを特徴
    とする半導体加工用位置決め治具。
  2. 【請求項2】 上記係合部は、上記半導体パッケージの
    パッケージ本体に当接可能な当接部を備えていることを
    特徴とする請求項1に記載の半導体加工用位置決め治
    具。
  3. 【請求項3】 上記係合部は、上記半導体パッケージの
    パッケージ本体から突出するリードを把持可能な把持部
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の半導体
    加工用位置決め治具。
  4. 【請求項4】 上記ダイヤモンドコーティング被膜は、
    その表面粗さがRy0.05〜0.8μmの範囲とされ
    ていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいず
    れかに記載の半導体加工用位置決め治具。
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