JP3459136B2 - 音響トランスデューサー - Google Patents

音響トランスデューサー

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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、主として100kHz
前後から数百kHz帯域で、水中での送受波を行うこと
を目的とした音響トランスデューサーに関する。 【0002】 【従来の技術】図6は、従来の音響トランスデューサー
の一例で、直方体の複数の振動子を等間隔で配列し、合
成樹脂で固着した場合の断面図を示している。図6に示
すように、従来の音響トランスデューサーは、圧電磁器
振動子1の両面に電極が形成され、その両面の電極の各
々にリード線4a,4bが接続されて、筺体5の中に引
き出され、水中コネクターに連結される構造になってい
る。又、圧電磁器振動子1は、筺体5と一体となってい
る背面から二層のプレート10,11を介し、リング1
2,13によって装着され、Oリング9で水密がとら
れ、水中で使用可能なものとなる。 【0003】又、所期の周波数で、所期の指向特性を得
るために、直方体の圧電磁器振動子を、等間隔で複数個
配列し、圧電磁器振動子の両端面に設けられた電極によ
り、長さ方向に分極されたものを、前記電極の一方の面
を音響面として、分極方向が同一方向を向くように、複
数個配列した配列音源として構成されていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従来の方式では、必要
とする共振周波数を得るために、長さ方向の振動モード
を用いているために、高周波数帯域になるに従って、振
動子が小さくなる。配列音源を構成する場合には、直方
体の振動子を一個一個位置決めする必要があるため、配
列の個数が増すほど、配列の寸法精度を上げて組み立て
る作業が困難になる傾向があった。 【0005】この問題を解決するために、直方体の振動
子において、単純に等間隔にスリットを入れただけの振
動子を用いる方法があるが、元となる板の形状で指向特
性が決まるため、サイドローブを抑制することが難しか
った。サイドローブを抑制するためには、前記振動子の
形状を単なる直方体から台形や菱形に変えることが効果
的である。しかし、振動子は脆弱な圧電磁器材料である
ため、複雑な形状に加工することが非常に困難であり、
充分なサイドローブを抑制する効果は得られていなかっ
た。 【0006】本発明は、これらの欠点を除去し、所期の
共振周波数でサイドローブが抑制された、優れた指向特
性が容易に得られる音響トランスデューサーを提供する
ことにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、厚み方向の両
面に設けられた電極により分極された矩形板の圧電磁器
振動子の電極の一面側よりスリットを入れて音響面とし
ている音響トランスデューサーにおいて、前記圧電磁器
振動子がスリットで分割された単位音響面の音源の一辺
の長さを1とした時に、前記スリットの深さを、その3
倍以上とし、前記スリットのピッチ及び幅を変え、シェ
ーディングを施したことを特徴とする音響トランスデュ
ーサーである。 【0008】 【作用】シェーディングとは、ある特定の配列音源にお
いて、その指向特性パターンを、ある程度制御する方法
である。具体的には、配列の中心で最大レスポンスを得
るようにし、周辺に向かってレスポンスが小さくなるよ
うに、圧電磁器振動子の配列をシェードする振幅シェー
ディングが、一般的に知られている。 【0009】本発明の音響トランスデューサーのシェー
ディングは、一般的なチュヴィシェフシェーディング、
二項シェーディング等の法則に従う方法や、特定のサイ
ドローブのみを抑制するよう、任意の配列ピッチ、1ユ
ニットの音源寸法をシミュレーション計算により設定
し、等価的にシェーディングを掛ける方法等がある。 【0010】本発明の方式でシェーディングを掛ける際
に、共振周波数を決定する厚み振動モードと指向特性を
決定する圧電磁器振動子の大きさにより変化する広がり
方向の振動モードとの結合を取り除く課題がある。 【0011】本発明においては、配列構成を決める際
に、厚み振動モードと他のモードとが結合を起こさない
ように、スリットの深さと開口部(スリット加工後の個
々の音源寸法)の寸法比を、概ね次のようにする。 【0012】音源寸法:スリットの深さ=a:N・a
(N≧3;ここでaは音源寸法の一辺長を示す) このような寸法比に決定することで、振動モードの結合
を抑えることができる。 【0013】従って、本発明に使用する圧電磁器振動子
へのスリットの加工を前述の寸法比とすることで、音源
強度、あるいは配列ピッチによりシェーディングを施し
た配列音源として設計すれば、サイドローブが抑圧され
た優れた指向特性を有し、単一共振周波数の音響トラン
スデューサーが得られる。即ち、振動子にスリットを加
工する際に、そのピッチや幅を変化させることにより、
シェーディングを掛け、サイドローブを抑圧した音響ト
ランスデューサーが得られる。 【0014】 【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。 【0015】図1は、本発明の第1実施例に係るトラン
スデューサーを示す断面図である。本発明の音響トラン
スデューサーは、図1において、圧電磁器振動子1と、
前記圧電磁器振動子1を収納する筺体5と、水中コネク
ター8付きの筺体5の蓋7と、前記筺体5と一体になっ
ている音響ゴム6と、二層のプレート10,11と、リ
ング12,13からなる。 【0016】更に、圧電磁器振動子1は、その両面に電
極2a,2bが形成され、電極2a側は導電性の箔(例
えば、銅箔等のコンダクタ)3により導通がとられ、リ
ード線4a,4bに、それぞれ接続され、筺体5の中に
引き出されている構造になっている。 【0017】このように、リード線4a,4bが付けら
れた圧電磁器振動子1が音響ゴム6に、背面から二層の
プレート10,11を介し、リング12と13で蓋7に
よって、接着(又は圧接)され、Oリング9で水密が取
られるために、水中で使用可能な音響トランスデューサ
ーとなる。 【0018】図2は、本発明の第1実施例に係る圧電磁
器振動子の平面図及び断面図である。図2(a)に示す
ように、音源1bは、一辺の長さ1aとなるように、ダ
イシング加工されている。更に、図2(b)に示すよう
に、圧電磁器振動子1のスリット21の深さtを、前記
音源1bの寸法の一辺の長さ1aの3倍として、又、ス
リット21の幅Sの寸法を変えている。このように、圧
電磁器振動子1の中央部の音源強度を1とし、例えば、
チェヴィシェフのシェーディングに従い、外周方向に向
かって、“1,0.69,0.30”という音源強度にな
るよう音源寸法を定めている。このようなシェーディン
グを施す圧電磁器振動子を使用した音響トランスデュー
サーは、図3に示すように、サイドローブの抑圧された
優れた指向特性を得ることができる。 【0019】図3には、チェヴィシェフのシェーディン
グを掛けた場合の第1の実施例の指向特性(点線で示
す)と、従来品として、等隔で音源強度が“1,1,
1”というシェーディングを掛けない指向特性(実線で
示す)を比較のため、併記し、示した。 【0020】図3からわかるように、従来品の指向特性
では、曲線Aに示すように、第1曲線15に対して、第
2曲線16、第3曲線17が大きく、第1実施例の指向
特性では、曲線Bに示すように、第1曲線18に対し
て、第2曲線19、第3曲線20が小さくなっている。
サイドローブは、第2曲線16,19及び第3曲線1
7,20である。このことは、一方向の音が鮮明に発
信、又は受信され、不要な反射音による発信、又は受信
の乱れが小さくなることを示している。即ち、指向特性
が、従来品より格段に本発明の第1の実施例が優れてい
ることを示す。 【0021】図4(a)、図4(b)には、本発明の第
2実施例である音響トランスデューサーに用いられる圧
電磁器振動子1にシェーディングを掛け、配列ピッチだ
けを変えた一例を示している。即ち、前記圧電磁器振動
子1においては、音源1bの一辺の長さ1aが同じであ
るが、スリット21の深さtは、一辺の長さ1aの3倍
になっている。又、スリット21の幅S1,S2,S
3は、ピッチh1,h2,h3が1:1.5:2.0となって
いる。 【0022】第2実施例である音響トランスデューサー
の指向特性も図3に示すような曲線が得られ、第1実施
例と比較して同程度、第2曲線と第3曲線が小さくな
る。即ち、サイドローブが抑制されている。 【0023】図5(a)、図5(b)には、本発明の第
3実施例である音響トランスデューサーに用いられる圧
電磁器振動子1に、単位音響面の面積を変えてシェーデ
ィングを掛け、配列におけるスリット21の深さを変え
た一例を示している。即ち、前記圧電磁器振動子1にお
いては、単位音響面1bの一辺の長さ1a〜3aが中心
部から外周方向に向い、例えば、1a:2a:3a=
1:0.69:0.3という音源寸法にすることで、スリ
ット21の深さを次のように変えることができる。スリ
ット21の深さt1,t2,t3は、t1>t2>t3の関係
にあるが、それぞれの深さは、単位音響面の一辺の長さ
1a,2a,3aの3倍になっている。このようなシェ
ーディングを施す圧電磁器振動子を使用した音響トラン
スデューサーにおいては、図3に示すようなサイドロー
ブの抑圧された、優れた指向特性を得ることができる。 【0024】 【発明の効果】本発明を用いることにより、高周波帯域
で単一共振周波数のサイドローブが抑圧された指向特性
を有する水中用音響トランスデューサーを得ることが可
能になる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1実施例に係る音響トランスデュー
サーを示す断面図。 【図2】本発明の第1実施例に係る圧電磁器振動子の平
面図及び断面図。図2(a)は平面図。図2(b)は断
面図。 【図3】本発明及び従来の指向特性の一例を示す図。 【図4】本発明の第2実施例に係る圧電磁器振動子の平
面図及び断面図。図4(a)は平面図。図4(b)は断
面図。 【図5】本発明の第3実施例に係る圧電磁器振動子の平
面図及び断面図。図5(a)は平面図。図5(b)は断
面図。 【図6】従来の一例の音響トランスデューサーを示す断
面図。 【符号の説明】 1 圧電磁器振動子 1a (音源の)一辺の長さ 1b 音源 2a,2b 電極 3 箔 4a,4b リード線 5 筺体 6 音響ゴム 7 蓋 8 水中コネクター 9 Oリング 10 プレート(絶縁プレート) 11 プレート(バックプレート) 12 リング(押え金具) 13 リング(オニオンスキンペーパー) 15 (従来品の)第1曲線 16 (従来品の)第2曲線 17 (従来品の)第3曲線 18 (第1実施例の)第1曲線 19 (第1実施例の)第2曲線 20 (第1実施例の)第3曲線 21 スリット 41 複合樹脂材料 42 接着層 A 従来品の曲線 B 本発明の第1実施例の曲線 S,S1,S2,S3 (スリットの)幅 h1,h2,h3 ピッチ t (スリットの)深さ

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 厚み方向の両面に設けられた電極により
    分極された矩形板の圧電磁器振動子の電極の一面側より
    スリットを入れて音響面としている音響トランスデュー
    サーにおいて、前記圧電磁器振動子がスリットで分割さ
    れた単位音響面の音源の一辺の長さの寸法を1とした時
    に、前記スリットの深さを、その3倍以上とし、前記ス
    リットのピッチ及び幅を変え、シェーディングを施した
    ことを特徴とする音響トランスデューサー。
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